説明

ヌクレオシドホスホリラーゼ及びヌクレオシダーゼの阻害剤

本発明は、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ(PNP)、プリンホスホリボシルトランスフェラーゼ(PPRT)、5’−メチルチオアデノシンホスホリラーゼ(MTAP)、5’−メチルチオアデノシンヌクレオシダーゼ(MTAN)及び/又はヌクレオシド加水分解酵素(NH)の阻害剤である一般式(I)の化合物に関する。本発明はまた、癌、細菌感染、原虫感染及びT細胞媒介性疾患を含む疾患及び感染症の治療におけるこれらの化合物の使用並びにこれらの化合物を含有する薬剤組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
本発明は、概して、特定のヌクレオシド類似体、これらの化合物の薬剤としての使用、これらの化合物を含む薬剤組成物、これらの化合物の調製方法及びプリンホスホリボシルトランスフェラーゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、5’−メチルチオアデノシンホスホリラーゼ、5’−メチルチオアデノシンヌクレオシダーゼ及び/又はヌクレオシド加水分解酵素を阻害することが望ましい疾患又は状態を治療する方法に関する。
【0002】
[背景]
US5,985,848、US6,066,722及びUS6,228,741には、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ(PNP)及びプリンホスホリボシルトランスフェラーゼ(PPRT)の阻害剤であるヌクレオシド類似体が記載されている。これらの類似体は、寄生虫感染、T細胞悪性腫瘍、自己免疫疾患及び炎症性疾患の治療において有用である。これらの類似体はまた、臓器移植における免疫抑制にも有用である。
【0003】
PCT/NZ00/00048には、特定のPNP阻害化合物の調製方法が記載されている。この出願では化合物をPNP阻害剤として認識し、それらのより簡単な調製方法の必要性に対応している。PCT/NZ01/00174には、PNP及びPPRTの阻害剤であるさらなるヌクレオシド類似体が開示されている。
【0004】
また、特定のヌクレオシド類似体が、5’−メチルチオアデノシンホスホリラーゼ(MTAP)及び5’−メチルチオアデノシンヌクレオシダーゼ(MTAN)の強力な阻害剤として同定されている。これらはPCT/NZ03/00050の主題である。
【0005】
PNPは、リボ−及びデオキシリボヌクレオシドの加リン酸分解による切断を触媒し、例えば、グアニン及びヒポキサンチンの加リン酸分解による切断を触媒し、対応する糖−1−ホスフェートとグアニン、ヒポキサンチン又はその他のプリン塩基が生じる。
【0006】
プリンヌクレオシドホスホリラーゼ(PNP)が欠損しているヒトは、刺激されたTリンパ球の増殖を妨げるdGTPの蓄積によって特定のT細胞免疫不全を患う。したがって、PNPに対する阻害剤は免疫抑制的であり、T細胞悪性腫瘍及びT細胞増殖性障害に対して活性である。
【0007】
ヌクレオシド加水分解酵素(NH)は、ヌクレオシドの加水分解を触媒する。これらの酵素は哺乳類には見られないが、いくつかの寄生原虫ではヌクレオシドサルベージに必要である。いくつかの寄生原虫は、この目的のために、ヌクレオシド加水分解酵素の代わりに、又はヌクレオシド加水分解酵素に加えてヌクレオシドホスホリラーゼを用いる。ヌクレオシド加水分解酵素及びホスホリラーゼの阻害剤は、寄生体の代謝を干渉すると予測でき、したがって、有効に、寄生原虫に対して用いることができる。
【0008】
MTAP及びMTANは、ポリアミン生合成経路において、哺乳類ではプリンサルベージにおいて、細菌ではクオラムセンシング経路において機能する。MTAPは、5’−メチルチオアデノシン(MTA)の、アデニン及び5−メチルチオ−α−D−リボース−1−ホスフェート(MTR−1P)への可逆的加リン酸分解を触媒する。MTANは、MTAの、アデニン及び5−メチルチオ−α−D−リボースへの、並びにS−アデノシル−L−ホモシステイン(SAH)の、アデニン及びS−リボシル−ホモシステイン(SRH)への可逆的加水分解を触媒する。続いて、形成されたアデニンは、再利用され、ヌクレオチドに変換される。基本的に、ヒト細胞における遊離アデニンの唯一の供給源がこれらの酵素の作用の結果である。MTR−1Pは、その後、連続的な酵素作用によってメチオニンに変換される。
【0009】
MTAは、スペルミジンの形成の際の、脱炭酸S−アデノシルメチオニンからプトレシンへのアミノプロピル基の移動に関する反応の副生成物である。この反応は、スペルミジンシンターゼによって触媒される。スペルミジンシンターゼは、MTAの蓄積による生成物阻害に対して極度の感受性がある。したがって、MTAP又はMTANの阻害は、細胞におけるポリアミン生合成及びアデニンのサルベージ経路を大幅に制限する。同様に、MTAは、S−アデノシルメチオニン(SAM)及びアシル−アシルキャリアタンパク質からのアシル化ホモセリンラクトンの細菌による合成の副生成物であり、ここにおいて、その後のラクトン化がMTA及びアシル化ホモセリンラクトンの放出を引き起こす。アシル化ホモセリンラクトンは、ヒト組織に対する細菌病原性に関与している細菌における細菌クオラムセンシング分子である。最近の研究により、グラム陽性菌及びグラム陰性菌の両方に共通するため、種間細胞対細胞コミュニケーションにおいて機能する「ユニバーサルシグナル」として提案されている第2のコミュニケーションシステム(オートインデューサー2、AI−2)が同定された。再度、MTANは、AI−2の前駆体であるS−リボシル−ホモシステイン(SRH)を生成する。微生物におけるMTAN又はMTAPの阻害は、MTAの除去を妨げ、経路を生成物阻害に付し、それによって、クオラムセンシング経路の生成を減少させ、微生物感染の病原性を減少させる。微生物におけるMTANの阻害は、SRHの形成を妨げ、第2のクオラムセンシング経路の生成を減少させる。
【0010】
遺伝子欠失によるMTAP欠乏症は、多数の悪性腫瘍とともに報告されている。これらの細胞におけるMTAP酵素機能の喪失は、密接に関連したMTAP及びp16/MTS1腫瘍サプレッサー遺伝子の9番染色体上のホモ接合性欠失によるものであることがわかっている。p16/MTS1がないことが、おそらくは腫瘍の原因であるので、MTAP活性の欠如は遺伝子欠失の結果であり、癌の原因ではない。しかし、MTAPがないことによって、これらの細胞がプリンの供給について主にデノボ経路に依存するよう、これらの細胞におけるプリン代謝が変更される。それにより、これらの細胞が、デノボ経路をブロックするメトトレキサート、アラノシン及びアザセリンのような阻害剤に対して異常に感受性となる。したがって、メトトレキサート、アラノシン又はアザセリンの、MTAP阻害剤との併用療法は、非常に有効な抗腫瘍特性を有する。
【0011】
MTAP阻害剤はまた、赤血球(RBC)に感染するマラリアなどの寄生虫感染症に対して極めて有効であるが、これはそれらがプリン生合成のデノボ経路を欠くためである。寄生原虫は、その成長及び増殖について、サルベージ経路によって生じるプリンに完全に依存している。したがって、MTAP阻害剤は、宿主RBCに対する負の作用を全く有することなく、これらの寄生体を死滅させるが、これはRBCが最終分化細胞であり、プリンを合成せず、ポリアミンを産生せず、増殖しないためである。
【0012】
上記で参照された特許明細書に記載された化合物のイミノ糖部分は、1,4−ジデオキシ−1,4−イミノ−D−リビトール化合物を形成するようC−1からC−4の間に位置する窒素原子を有する。リビトール環中、窒素原子の位置は、酵素の結合にとって重要であり得る。さらに、糖部分とヌクレオシド塩基類似体の間の結合の位置は、酵素阻害活性にとって重要であり得る。上記の化合物は、糖環のC−1に、その結合を有する。
【0013】
本出願者はまた、糖環中の窒素原子の位置が変化しており、さらに、2個の窒素原子が糖環の一部を形成する、その他のヌクレオシドホスホリラーゼ及びヌクレオシダーゼ阻害剤を開発した。糖部分と塩基類似体を結合する代替様式も調べられており、結果として、糖部分がメチレン架橋によってヌクレオシド塩基類似体と結合している種類の阻害剤が得られている。これらのその他の阻害剤はPCT/NZ03/00186に記載されている。
【0014】
しかし、PNP、PPRT、MTAP、MTAN及びNHの新規阻害剤の継続中の必要性は残っている。詳しくは、本出願人は、ここで、驚くべきことに、上記のメチレンが結合している化合物のエチレンが結合している類似体が、PNPの強力な阻害剤であるということを見出した。同じ種類の化合物がPPRT、MTAP、MTAN及びNHの阻害剤であることが予想される。
【0015】
したがって、本発明の目的は、PNP、PPRT、MTAP、MTAN及び/若しくはNHの阻害剤である化合物を提供すること、又は少なくとも有用な選択肢を提供することである。
【0016】
[発明の記載]
したがって、本発明は、第1の態様において、次式(I)の化合物又はその互変異性体又はその製薬上許容される塩又はそのエステルプロドラッグ型を提供する。
【化1】


[式中、
AはN又はCHであり、
BはOH又はNHであり、
DはH、OH、NH又はSCHであり、
ZはOH又はSQである(ここで、Qは場合により置換されていてもよいアルキル、アラルキル又はアリール基である)]。
【0017】
AはCHであることが好ましい。或いは、AはNであってもよい。
【0018】
BはOHであることもまた好ましい。或いは、BはNHである。
【0019】
DはHであることがさらに好ましい。或いは、DはNH、OH又はSCHであり得ることが好ましい。
【0020】
本発明のいくつかの好ましい化合物では、ZはOHである。その他の好ましい化合物では、ZはSQである。
【0021】
本発明のさらに好ましい化合物は、ZがOHであり、AがCHであり、BがOHであり、DがH又はNHであるものである。
【0022】
本発明のその他の好ましい化合物は、ZがSQであり、AがCHであり、BがNHであり、DがHであるものである。
【0023】
本発明の好ましい化合物として、以下が挙げられる:
(i)(3S,4S)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン;
(ii)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(メチルチオメチル)−ピロリジン;
(iii)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(エチルチオメチル)−ピロリジン;
(iv)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(2−フルオロエチルチオメチル)−ピロリジン;
(v)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチルチオメチル)−ピロリジン;
(vi)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(プロピルチオメチル)−ピロリジン;
(vii)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(イソプロピルチオメチル)−ピロリジン;
(viii)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ブチルチオメチル)−ピロリジン;
(ix)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(シクロヘキシリルチオメチル)−ピロリジン;
(x)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(シクロヘキシルメチルチオメチル)−ピロリジン;
(xi)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(シクロペンチルチオメチル)−ピロリジン;
(xii)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(フェニルチオメチル)−ピロリジン;
(xiii)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(4−フルオロフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(xiv)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(4−クロロフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(xv)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(3−クロロフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(xvi)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(4−メチルフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(xvii)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(3−メチルフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(xviii)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ベンジルチオメチル)−ピロリジン;
(xix)(3S,4S)−1−[(9−デアザグアニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン;
(xx)(3S,4R)−1−[(9−デアザグアニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(メチルチオメチル)−ピロリジン;
(xxi)(3S,4S)−1−[(9−デアザヒポキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン;
(xxii)(3S,4R)−1−[(9−デアザヒポキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(メチルチオメチル)−ピロリジン;
(xxiii)(3S,4S)−1−[(9−デアザキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン;
(xxiv)(3S,4S)−1−[(9−デアザキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(メチルチオメチル)−ピロリジン;
(xxv)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン;
(xxvi)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−メチル−ピロリジン;
(xxvii)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ベンジルチオメチル)−ピロリジン;
(xxviii)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(メチルチオメチル)−ピロリジン;
(xxix)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(エチルチオメチル)−ピロリジン;
(xxx)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(プロピルチオメチル)−ピロリジン;
(xxxi)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(イソプロピルチオメチル)−ピロリジン;
(xxxii)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ブチルチオメチル)−ピロリジン;
(xxxiii)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(フェニルチオメチル)−ピロリジン;
(xxxiv)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(4−フルオロフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(xxxv)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(4−クロロフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(xxxvi)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(3−クロロフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(xxxvii)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(4−メチルフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(xxxviii)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(3−メチルフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(xxxix)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザグアニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン;
(xl)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザグアニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−メチル−ピロリジン;
(xli)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザグアニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(メチルチオメチル)−ピロリジン;
(xlii)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザヒポキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン;
(xliii)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザヒポキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−メチル−ピロリジン;
(xliv)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザヒポキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(メチルチオメチル)−ピロリジン;
(xlv)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン;及び
(xlvi)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(メチルチオメチル)−ピロリジン。
【0024】
本発明の第2の態様では、式(I)の化合物の製薬上有効な量を含む薬剤組成物を提供する。
【0025】
本発明のもう1つの態様では、治療を必要とする患者に式(I)の化合物の製薬上有効な量を投与することを含む、プリンホスホリボシルトランスフェラーゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、5’−メチルチオアデノシンホスホリラーゼ、5’−メチルチオアデノシンヌクレオシダーゼ及び/又はヌクレオシド加水分解酵素を阻害することが望ましい疾患又は状態を治療する方法を提供する。
【0026】
疾患又は状態としては、癌、細菌感染及び原虫感染及びT細胞媒介性疾患、例えば、乾癬、関節炎及び移植拒絶が挙げられる。
【0027】
本発明のさらなる一態様では、1種又は複数のこれらの疾患又は状態を治療するための医薬の製造における式(I)の化合物の使用を提供する。
【0028】
本発明のなおさらなる一態様では、式(I)の化合物の調製方法を提供する。
【0029】
[詳細な説明]
定義
用語「アルキル」は直鎖及び分岐鎖アルキル基の両方を含むものとする。同じ技術用語がアラルキル基の非芳香族部分に当てはまる。アルキル基の例として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、2−エチルプロピル基、n−ヘキシル基及び1−メチル−2−エチルプロピル基が挙げられる。
【0030】
用語「アリール」は、4〜18個の炭素原子を有する芳香族基を意味し、複素芳香族基を含む。例として、単環式基、並びに二環式基及び三環式基などの縮合基が挙げられる。いくつかの例として、フェニル基、インデニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、シクロペンタシクロオクテニル基及びベンゾシクロオクテニル基、ピリジル基、ピロリル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、インドリジニル基、プリニル基、インダゾリル基、フリル基、ピラニル基、ベンゾフリル基、イソベンゾフリル基、チエニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、オキサゾリル基及びイソキサゾリル基が挙げられる。
【0031】
用語「アラルキル」とは、アリール置換基を有するアルキル基を意味する。
【0032】
用語「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を含む。
【0033】
用語「場合により置換されていてもよい」とは、場合により置換されていてもよい基に関連して、その基が、アルキル基、アルコキシ基(ここで、アルキル基は上記で定義のとおり)、ハロゲン原子、アミノ基、カルボン酸基、カルボキシレートアルキルエステル基又はアルキルチオ基の中から選択される1個又は複数の置換基を保持し得ることを意味する。
【0034】
本明細書において、用語「プロドラッグ」とは、誘導体のin vivo生体内変換によって式(I)で定義される化合物が生じるような、式(I)の化合物の薬理学的に許容される誘導体を意味する。式(I)の化合物のプロドラッグは、修飾がin vivoで切断されて親化合物が生じるような方法で、化合物中に存在する官能基を修飾することによって調製できる。
【0035】
用語「製薬上許容される塩」とは、無機酸又は有機酸に由来する非毒性塩に当てはまるものとし、例えば、以下の酸性塩が挙げられる:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パルモエート(palmoate)、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩及びウンデカン酸塩。
【0036】
用語「患者」は、ヒト及び非ヒト動物を含む。
【0037】
阻害化合物の説明
本発明のエチレンが結合している化合物は、PNPの驚くほど強力な阻害剤である。メチレン結合を含むPNP阻害化合物の種類は、本出願人のPCT出願PCT/NZ03/00186に記載されている。メチレンが結合している化合物は、ヒトPNP及び熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)PNPの十分に分離した遷移状態にマッチするよう設計された。本出願人はこのメチレンが結合している種類の詳細な研究を実施した。
【0038】
本出願人は、PNP酵素及びメチレンが結合している化合物の活性についてのそれらの個々の知識に基づいて、エチレンが結合している化合物が強力なPNP阻害剤であるということ、又はPNP阻害活性を示すということさえ全く予測しなかった。これまでは、結合中の余分の炭素原子の存在がエチレン種を不活性にすると考えられていた。結合中に余分の炭素原子を含むことが、PNP酵素の阻害に最適であるとわかっている長さを超えて、リボース模倣体(アミン部分)と塩基部分の間の距離を延ばすと考えられていた。PNP酵素についての先行技術及び本出願人のこれまでの特別な知見が、エチレンが結合している化合物を合成すること及びその活性を調べることから離れるよう実質的に教示した。しかし、本発明の化合物は、予想された最適な長さの外側にある結合にもかかわらず、ヒトPNPの驚くほど強力な阻害剤であるとわかる。実際、本発明の一化合物(化合物1)は、ヒトPNPについて0.46±0.05nMというK、治療可能性を有するのに十分な効力を有する。
【0039】
阻害化合物の合成
本化合物はいずれの方法によって調製してもよい。しかし、それらを、アミン部分と塩基部分を独立に合成することと、次いで、塩基部分をアミン部分の環中の窒素原子と結合することによって調製することが好ましい。好ましい一実施形態では、エチレン結合は、2位置換アセトアルデヒド部分の形で塩基部分上に構築し、次いで、還元アミノ化反応によってアミン部分と結合する。
【0040】
一般的態様
本発明の化合物は、遊離塩基形態及び塩形態の両方で有用である。
【0041】
当然のことではあるが、B及び/又はDがヒドロキシ基である式(I)の化合物という表現は、対応するアミドのエノール型互変異性型のものであり、これはアミド型で広く存在する。エノール型互変異性という表現の使用は、より少ない構造式が本発明の化合物を表すことを簡単に可能にする。
【0042】
活性化合物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーによって、局所的に、直腸内に、鼻腔に、口腔内に又は埋め込みリザーバーによることを含む、種々の経路によって患者に投与できる。投与される化合物の量は、患者の性質並びに治療される障害の性質及び程度に従って大きく異なる。通常、成人ヒトのための投与量は、1未満〜1000ミリグラム、好ましくは0.1〜100ミリグラムの範囲にある。いずれかの個々の患者に必要とされる具体的な投与量は、種々の因子、例えば、患者の年齢、体重、全体的な健康、性別などに応じて変わる。
【0043】
本化合物は、経口投与のために、固体又は液体製剤、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、溶液、懸濁液及び分散液に製剤することができる。このような製剤は、本明細書に列挙されていないその他の経口投与計画と同様に、当技術分野で周知である。錠剤形態では、本化合物は、従来の錠剤基剤、例えば、ラクトース、スクロース及びコーンスターチを用い、結合剤、崩壊剤及び潤滑剤とともに錠剤化できる。結合剤は、例えば、コーンスターチ又はゼラチンであり得、崩壊剤はジャガイモデンプン又はアルギン酸であり得、潤滑剤はステアリン酸マグネシウムであり得る。カプセル剤の形での経口投与には、希釈剤、例えば、ラクトース及び乾燥コーンスターチを使用できる。着色剤、甘味料又は矯味剤などのその他の成分を添加できる。
【0044】
経口使用のために水性懸濁液が必要とされる場合には、有効成分を、水及びエタノールなどの担体と合わせることができ、乳化剤、懸濁剤及び/又は界面活性剤も使用できる。着色剤、甘味料又は矯味剤も添加できる。
【0045】
本化合物はまた、生理学上許容される希釈剤、例えば、水又は生理食塩水中での注射によって投与できる。希釈剤は1種又は複数のその他の成分、例えば、エタノール、プロピレングリコール、オイル又は製薬上許容される界面活性剤を含み得る。
【0046】
本化合物はまた、局所投与できる。本化合物の局所投与のための担体としては、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化蝋及び水が挙げられる。本化合物は、皮膚又は粘膜への局所投与のためのローション又はクリーム中の成分として存在し得る。このようなクリームは、1種又は複数の製薬上許容される担体に懸濁された、又は溶解された活性化合物を含み得る。適した担体としては、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリールアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水が挙げられる。
【0047】
本化合物はさらに、持続放出システムによって投与できる。例えば、それらをゆっくりと溶解する錠剤又はカプセル剤に組み込むことができる。
【実施例】
【0048】
以下の実施例が本発明をさらに示す。当然のことではあるが、本発明は実施例に制限されない。
【0049】
実施例1:(3S,4S)−1−[2−(9−デアザ−ヒポキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチルピロリジン(1)[DAD−Et−イムシリン(lmmucillin)−H]の合成
【化2】


アルゴン下、−78℃で、ジエチルエーテル(40mL)及びアニソール(16mL)中、臭化物1a(2.00g、5.75mmol)の溶液に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.3M溶液5.30mL、6.90mmol)を加えた。薄層クロマトグラフィーによって、出発物質が残っていないことを確認した。ジメチルホルムアミド(4.4mL、57.5mmol)を加え、混合物を−78℃で30分間撹拌し、次いで、混合物を室温に加温させた。ジクロロメタン(200mL)を加え、この溶液を水(100mL)で洗浄し、乾燥させ、溶媒を除去した。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに付すと、化合物1b(1.20g、70%)が白色固体として得られた。
【0050】
【化3】


アルゴンの雰囲気下、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(1.20g、3.37mmol)をテトラヒドロフラン(25mL)に懸濁し、−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.3M溶液1.94mL、2.52mmol)を加えると、黄色溶液が得られ、これを15分間撹拌した。アルデヒド1b(0.500g、1.68mmol)を固体として加え、この溶液を室温に加温させ、次いで、2時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに付すと、化合物1c(0.450g、91%)が淡黄色の固体として得られた。
【0051】
【化4】


アルゴンの雰囲気下、テトラヒドロフラン(11mL)中アルケン1c(0.970g、3.29mmol)の溶液に、ボランジメチルスルフィド(3.12mL、32.9mmol)を加え、この溶液を室温で18時間撹拌した。水酸化ナトリウム(1.97g、49.3mmol)を水(4mL)に溶解し、次いで、この溶液にジエチルエーテル(2mL)を0℃でゆっくりと加えた。30%過酸化水素水溶液(30%w/w、8mL)をゆっくりと加え、混合物を室温で3時間撹拌した。ジクロロメタン(100mL)を加え、混合物を水(100mL)で洗浄し、乾燥させ、溶媒を除去した。シリカゲルでの残渣のクロマトグラフィーにより、化合物1d(0.670g、65%)が白色固体として得られた。
【0052】
【化5】


室温で、ジクロロメタン(2mL)中アルコール1d(100mg、0.319mmol)の溶液に、デス−マーチンペルヨージナン(176mg、0.415mmol)を加えると、黄色の沈殿が得られた。この混合物を10分間撹拌し、次いで、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付すと、化合物1e(41mg、41%)が得られた。460mgのアルコール1dを用いてこの反応を反復し、ただし酸化剤とともに2分間のみ静置し、迅速に精製を実施した。化合物1eの収率は71%に高まったが、この物質はNMR分光法によって純粋ではないことがわかった。
【0053】
【化6】


室温で、メタノール(1mL)中アミン1f(60mg、0.389mmol、参照文献1)の溶液に、アルデヒド1e(110mg、0.354mmol)を加え、この溶液を15分間撹拌した。次いで、この溶液に水素化シアノホウ素ナトリウム(29mg、0.460mmol)を加え、これをさらに30分間撹拌した。混合物をシリカゲル上に吸着させ、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付すと、化合物1g(20mg、14%)が黄褐色のゴム状物質として得られた。
【0054】
【化7】


エタノール(1mL)及びアンモニアで飽和したメタノール(0.5mL)中、1g(13mg、0.0315mmol)の溶液に、炭素上の10%パラジウム(20mg)を加え、混合物を、水素雰囲気下、室温で18時間撹拌した。この混合物を濾過し、溶媒を除去した。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに付すと、化合物1h(5mg、54%)が黄褐色のゴム状物質として得られた。
【0055】
【化8】


化合物1h(4mg、0.137mmol)を濃塩酸(1mL)中で2時間加熱還流した。溶媒を除去すると、化合物1(DAD−Et−イムシリン(Immucillin)−H)塩酸塩(3mg、73%)が白色固体として得られた。
【0056】
実施例2:(3S,4R)−1−[2−(9−デアザ−アデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−メチルチオメチルピロリジン(2)[メチルチオ−DAD−Et−イムシリン(Immucillin)−A]の合成
【化9】


3−シアノプロピル安息香酸塩(2b)
乾燥アセトン(100ml)中、ブロモブチロニトリル(2a)(7.45g、50.3mmol)、安息香酸ナトリウム(14.5g、101mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム(34.2g、101mmol)及びモレキュラーシーブス(1g)の混合物を還流下で4時間加熱した。反応混合物をRTに冷却し、セライトパッドを通して濾過し、濃縮乾固した。ジクロロメタンを加え、混合物を飽和NaHCO、続いて、水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。クロマトグラフィー(EtOAc:石油エーテル、1:4)に付すと、9.5g(100%)の(2a)が透明なシロップとして得られた。H NMR(CDCl)δ 8.02〜8.12(m,2H)、7.41〜7.59(m,3H)、4.42(t,2H)、2.52(t,2H)、2.13(m,2H);13C NMR δ 171.5(C)、166.7(C)、134.0(CH)、133.6(CH)、130.5(CH)、130.1(CH)、130.0(CH)、128.9(CH)、119.3(C)、63.1(CH)、25.4(CH)、14.8(CH)。
【0057】
4−(トリチルオキシ)ブタンニトリル(2c)
メタノール(80ml)中、安息香酸塩(2b)(9.5g、50.2mmol)の混合物に、水(20ml)及び2M NaOH(10ml)を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応混合物を2M HCl(10ml)で処理し、15分間撹拌し、次いで、濃縮乾固し、真空乾燥すると白色固体が得られ、これをさらに精製を行わずに次のステップに用いた。乾燥ピリジン中、粗物質を塩化トリチル(10.49g、37.6mmol)で処理し、混合物を室温で17時間撹拌し、濃縮乾固した。酢酸エチルを加え、混合物を水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮した。クロマトグラフィー(EtOAc:石油エーテル、1:9)に付すと、トリチル誘導体(2c)、15g(91%)が白色固体として得られた。H NMR(CDCl)δ 7.20〜7.42(m,15H)、3.21(t,2H)、2.44(t,2H)、1.85〜1.9(m,2H);13C NMR δ 147.3(C)、144.3(C)、128.9(CH)、128.3(CH)、127.6(CH)、127.5(CH)、119.9(C)、87.2(C)、61.7(CH)、26.7(CH)、14.8(CH)。
【0058】
2−((ジメチルアミノ)メチレン)−4−(トリチルオキシ)ブタンニトリル(2d)
トリチル誘導体(2c)(1g、3.05mmol)を乾燥DMF(15ml)に溶解した。ブレドレック(Bredereck)の試薬(0.84g、4.84mmol)を加え、共栓付フラスコ中で反応混合物を130℃で1時間撹拌した。ブレドレックの試薬(0.84g、4.84mmol)を再度加え、混合物を130℃で2時間撹拌し、濃縮乾固した。クロマトグラフィー(EtOAc:石油エーテル、1:4)に付すと、ジメチルアミノ誘導体(2d)、0.73g(62.5%)が透明シロップとして得られた。H NMR(CDCl)δ 7.21〜7.45(m,15H)、6.25(s,1H)、3.17(t,2H)、3.00(s,6H)、2.26(t,2H);13C NMR δ 151.2(CH)、144.7(C)、129.1(CH)、128.2(CH)、127.3(CH)、122.9(C)、87.0(C)、69.7(C)、63.9(CH)、34.5(CH)、28.4(CH)。
【0059】
(E/Z)−3−(シアノメチルアミノ)−2−(トリチルオキシメチル)アクリロニトリル(2e)
化合物(2d)(0.722g、1.888mmol)を乾燥メタノール(50ml)に溶解した。酢酸ナトリウム(1.239g、15.10mmol)及び重硫酸アミノアセトニトリル(1.164g、7.55mmol)を加え、反応混合物を還流下で5時間撹拌した。混合物を濃縮乾固した。クロロホルムを加え、次いで、反応混合物を水で2回洗浄し、濃縮乾固した。クロマトグラフィー(EtOAc:石油エーテル、1:2)に付すと、シス−トランス異性体の混合物(2e)、0.74g(100%)が淡黄色の泡状物質として得られた。H NMR(CDCl)δ 7.22〜7.44(m,30H)、6.61(d,J=12.0Hz,1H)、6.43(d,J=12.6Hz,1H)、5.86〜5.94(m,1H)、4.79〜4.85(m,1H)、3.89(d,J=6.1Hz,2H)、3.66(d,J=6.1Hz,2H)、3.35(t,2H)、3.18(t,2H)、2.26〜2.32(m,4H);13C NMR δ 146.7(CH)、146.6(CH)、143.0(C)、142.2(C)、127.6(CH)、127.1(CH)、126.9(CH)、126.5(CH)、126.1(CH)、121.0(C)、114.9(C)、114.8(C)、87.0(C)、85.8(C)、81.3(C)、79.3(C)、62.7(CH)、61.5(CH)、34.2(CH)、33.9(CH)、30.1(CH)、27.7(CH)。
【0060】
3−アミノ−4−(2−(トリチルオキシ)エチル)−1H−ピロール−2−カルボニトリル(2f)
室温で、乾燥ジクロロメタン中、ニトリル(2e)(0.74g、1.88mmol)の撹拌溶液に、DBU(1.7ml、11.28mmol)を加えた。クロロギ酸メチル(0.44ml、5.64mmol)を滴下し、反応混合物をRTで17時間撹拌した。次いで、メタノール(4ml)を加え、1時間後、得られた溶液をジクロロメタン(150ml)で希釈し、2M HCl(20ml)、続いて、重炭酸ナトリウム水溶液(30ml)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空濃縮すると、シロップが得られた。クロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル、1:2)に付すと、ピロール(2f)、0.508g(68.6%)が透明なシロップとして得られた。H NMR(CDCl)δ 7.86(s,1H)、7.13〜7.31(m,15H)、6.35(d,J=3.1Hz,1H)、3.18(t,2H);2.49(t,2H);13C NMR δ 142.9(C)、141.8(C)、127.7(CH)、126.8(CH)、126.1(CH)、121.3(CH)、114.2(C)、110.3(C)、86.2(C)、63.4(CH)、23.9(CH)。
【0061】
7−(2−(トリチルオキシ)エチル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−4−アミン(2g)
ピロール(2f)(0.480g、1.220mmol)を無水EtOH(15ml)に溶解した。酢酸ホルムアミジン(0.635g、6.10mmol)を加え、反応混合物を4時間加熱還流した。溶液を濃縮乾固した。クロマトグラフィー(酢酸エチル)に付すと、(2g)、0.42g(82%)が固化シロップとして得られた。H NMR(MeOH−d)δ 8.47(s,1H)、7.54(s,1H)、7.12〜7.41(m,15H)、3.30〜3.35(m,2H);3.0(t,2H);13C NMR δ 152.8(C)、149.6(CH)、146.0(C)、144.6(C)、130.2(CH)、130.0(CH)、129.0(CH)、128.3(CH)、115.3(C)、114.0(C)、88.2(C)、65.1(CH)、25.8(CH)。
【0062】
N−ベンゾイル−N−(7−(2−(トリチルオキシ)エチル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミド(2h)
ピロロ−ピリミジン(2f)(0.4g、0.951mmol)を乾燥ピリジン(15ml)に溶解し、0℃に冷却した。塩化ベンゾイル(2ml、17.22mmol)を加え、反応混合物をRTで17時間撹拌した。得られた溶液をジクロロメタンで希釈し、水、続いて、重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空濃縮すると、シロップが得られた。クロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル、1:4)に付すと、過度にN−ベンゾイル化された物質(over−N−benzoylated material)がシロップとして得られた。これを乾燥MeOH(20ml)に溶解し、トリエチルアミン(1ml)で処理した。この溶液をRTで17時間撹拌し、濃縮乾固した。クロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル、1:2)に付すと、(2h)、0.53g(89%)が白色泡状物質として得られた。H NMR(CDCl)d 8.4(s,1H)、8.1(m,1H)、7.8〜8.0(m,4H)、7.13〜7.49(m,21H)、3.4(t,2H);3.1(t,2H);13C NMR d 171.5(C)、167.5(C)、151.7(C)、148.8(CH)、144.8(C)、142.8(C)、133.8(CH)、132.2(CH)、131.3(CH)、130.4(CH)、130.2(CH)、129.1(CH)、128.7(CH)、128.5(CH)、128.1(CH)、127.3(CH)、116.3(C)、114.4(C)、87.0(C)、63.9(CH)、24.9(CH)。
【0063】
N−ベンゾイル−N−(7−(2−ヒドロキシエチル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミド(2i)
酢酸水溶液(80%、5ml)にN−ベンゾイル誘導体(2h)(0.2g、0.318mmol)を溶解し、60℃で4時間撹拌した。得られた溶液を真空濃縮すると、シロップが得られた。クロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル、1:1)に付すと、(9)、111mg(90%)が透明なシロップとして得られた。
【0064】
N−ベンゾイル−N−(7−(2−オキソエチル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミド(2j)
乾燥ジクロロメタン(5ml)にアルコール(2i)(78mg、202μmol)を溶解し、デス−マーチン ペルヨージナン(1.5当量、128mg)で処理した。反応混合物をRTで1時間撹拌した。得られた溶液をエーテルで希釈し、1M NaOHで処理した。15分後、有機層を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空濃縮すると、シロップが得られた。クロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル、1:1)に付すと、(2j)、71mg(92%)が透明なシロップとして得られた。
【0065】
(3S,4R)−1−[2−(9−デアザ−アデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−メチルチオメチルピロリジン(2)[メチルチオ−DAD−Et−イムシリン−A]
Evansら、J.Med.Chem.、48(2005)4679〜4689頁(スキーム1参照のこと)に報告される方法論に従って、メタノール中、室温で、水素化シアノホウ素ナトリウムを用いる還元的アミノ化によって、アセトアルデヒド誘導体(2j)を(3S,4R)−3−ヒドロキシ−4−メチルチオメチルピロリジン(2k)と結合させることができ、次いで、生成物をメタノール性アンモニアで処理することによってN−ベンゾイル保護基を除去し、標題化合物(2)を得ることができる。
【0066】
実施例3:阻害研究
ヒトPNPに対して、DAD−Et−イムシリン−Hの初期(K)及び平衡(K)解離定数を調べた。
【0067】
イノシンの加リン酸分解の阻害剤解離定数は、阻害剤濃度を変えた、初期及び平衡反応速度測定値に基づいていた(Miles,R.W.、Tyler,P.C.、Furneaux,R.H.、Bagdassarian,C.K.及びSchramm,V.L.(1998)One−third−the−sites transition state inhibitors for purine nucleoside phosphorylase、Biochemistry 37、8615〜8621頁;Morrison,J.F.及びWalsh,C.T.(1988)The behaviour and significance of slow−binding enzyme inhibitors、Adv.Enzymol.Relat.Areas Mol.Biol.61、201〜301頁)。
【0068】
反応は、60mU/mlのキサンチンオキシダーゼを含む50mM KHPO pH7.4中、1mM イノシンを含有する反応混合物(25℃)にhuPNP(1.4nM)を加えることによって開始した。イノシンの加リン酸分解によって形成されたヒポキサンチンを尿酸に酸化し、293nmで分光光度法によってモニターした(尿酸の吸光係数ε293=12.9mM−1cm−1)。
【0069】
酵素濃度は初期及び最終遅発性阻害平衡(final slow−onset inhibition equilibria)を特性決定するために必要な時間の間、1.0を超えない吸光度変化が得られるよう調整した。
【0070】
過剰の基質及び持続的な生成物枯渇が、初期速度状態の延長を提供した。ほとんどの場合阻害剤化合物の濃度は、2状態遅発性強力結合阻害(two−state slow−onset tight−binding inhibition)の簡単な分析に必要とされる酵素濃度よりも>10倍高かった(Morrison,J.F.及びWalsh,C.T.(1988) The behavior and significance of slow−binding enzyme inhibitors、Adv.Enzymol.Relat.Areas Mol.Biol.61、201〜301頁)。阻害定数Kは、初期阻害剤結合ステップの酵素及び阻害剤(化合物1)間の可逆平衡を表す。Kは、種々の阻害剤濃度の初期速度を競合阻害の方程式:ν=(kcat×S)/(K(1+I/K)+S)(式中、νは初期反応速度であり、kcatは触媒ターンオーバー数であり、Kはミカエリス定数であり、Kは酵素−阻害剤複合体(EI)の解離定数であり、Iは阻害剤濃度であり、Sは基質濃度である)に適合することによって求めた。遅発性平衡後に形成された複合体の解離定数(K)は、ν=(kcat×S)/(K(1+I/K)+S)によって求めた(式中、νは定常状態反応速度であり、その他の変数は上記と同様である)。
【0071】
huPNPに対する、化合物1の初期(K)及び平衡(K)解離定数は、それぞれ、1.6±0.3nM及び0.46±0.05nMであるとわかった。
【0072】
本発明は実施例によって説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく変法又は改変を行うことができるということは理解されなければならない。さらに、特定の特徴に対する既知等価物が存在する場合には、このような等価物は、本明細書において具体的に言及されるかのように組み込まれる。
【0073】
[産業上の利用可能性]
本発明は、PNP、PPRT、MTAP、MTAN及び/又はNHの阻害剤である化合物に関する。したがって、本化合物は、PNP、PPRT、MTAP、MTAN及び/又はNHの阻害が望ましい疾患の治療において有用であると予想される。このような疾患として、癌及び細菌感染、原虫感染又はT細胞媒介性疾患が挙げられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次式(I)の化合物
【化1】


[式中、
AはN又はCHであり、
BはOH又はNHであり、
DはH、OH、NH又はSCHであり、
ZはOH又はSQである(ここで、Qは場合により置換されていてもよいアルキル、アラルキル又はアリール基である)]
又はその互変異性体又はその製薬上許容される塩又はそのエステルプロドラッグ型。
【請求項2】
AがCHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
AがNである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
BがOHである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
BがNHである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
DがHである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
AがCHであり、DがHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
DがNH、OH又はSCHである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
ZがOHである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
ZがSQである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
ZがOHであり、AがCHであり、BがOHであり、DがH又はNHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
ZがSQであり、AがCHであり、BがNHであり、DがHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
以下の群から選択される、請求項1に記載の化合物。
(xlvii)(3S,4S)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン;
(xlviii)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(メチルチオメチル)−ピロリジン;
(xlix)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(エチルチオメチル)−ピロリジン;
(l)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(2−フルオロエチルチオメチル)−ピロリジン;
(li)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチルチオメチル)−ピロリジン;
(lii)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(プロピルチオメチル)−ピロリジン;
(liii)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(イソプロピルチオメチル)−ピロリジン;
(liv)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ブチルチオメチル)−ピロリジン;
(lv)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(シクロヘキシリルチオメチル)−ピロリジン;
(lvi)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(シクロヘキシルメチルチオメチル)−ピロリジン;
(lvii)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(シクロペンチルチオメチル)−ピロリジン;
(lviii)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(フェニルチオメチル)−ピロリジン;
(lix)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(4−フルオロフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(lx)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(4−クロロフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(lxi)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(3−クロロフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(lxii)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(4−メチルフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(lxiii)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(3−メチルフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(lxiv)(3S,4R)−1−[(9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ベンジルチオメチル)−ピロリジン;
(lxv)(3S,4S)−1−[(9−デアザグアニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ピロリジン;
(lxvi)(3S,4R)−1−[(9−デアザグアニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(メチルチオメチル)−ピロリジン;
(lxvii)(3S,4S)−1−[(9−デアザヒポキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン;
(lxviii)(3S,4R)−1−[(9−デアザヒポキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(メチルチオメチル)−ピロリジン;
(lxix)(3S,4S)−1−[(9−デアザキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン;
(lxx)(3S,4S)−1−[(9−デアザキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(メチルチオメチル)−ピロリジン;
(lxxi)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン;
(lxxii)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−メチル−ピロリジン;
(lxxiii)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ベンジルチオメチル)−ピロリジン;
(lxxiv)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(メチルチオメチル)−ピロリジン;
(lxxv)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(エチルチオメチル)−ピロリジン;
(lxxvi)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(プロピルチオメチル)−ピロリジン;
(lxxvii)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(イソプロピルチオメチル)−ピロリジン;
(lxxviii)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ブチルチオメチル)−ピロリジン;
(lxxix)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(フェニルチオメチル)−ピロリジン;
(lxxx)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(4−フルオロフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(lxxxi)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(4−クロロフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(lxxxii)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(3−クロロフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(lxxxiii)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(4−メチルフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(lxxxiv)(3S,4R)−1−[(8−アザ−9−デアザアデニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(3−メチルフェニルチオメチル)−ピロリジン;
(lxxxv)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザグアニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン;
(lxxxvi)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザグアニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−メチル−ピロリジン;
(lxxxvii)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザグアニン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(メチルチオメチル)−ピロリジン;
(lxxxviii)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザヒポキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン;
(lxxxix)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザヒポキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−メチル−ピロリジン;
(xc)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザヒポキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(メチルチオメチル)−ピロリジン;
(xci)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン;及び
(xcii)(3S,4S)−1−[(8−アザ−9−デアザキサンチン−9−イル)エチル]−3−ヒドロキシ−4−(メチルチオメチル)−ピロリジン。
【請求項14】
請求項1に記載の化合物の製薬上有効な量を含む薬剤組成物。
【請求項15】
請求項1に記載の化合物が、ZがOHであり、AがCHであり、BがOHであり、DがH又はNHであるものである、請求項14に記載の薬剤組成物。
【請求項16】
請求項1に記載の化合物が、ZがSQであり、AがCHであり、BがNHであり、DがHであるものである、請求項14に記載の薬剤組成物。
【請求項17】
プリンホスホリボシルトランスフェラーゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、5’−メチルチオアデノシンホスホリラーゼヌクレオシ、5’−メチルチオアデノシンダーゼ及び/又はヌクレオシド加水分解酵素を阻害することが望ましい疾患又は状態を治療する方法であって、治療を必要とする患者に請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物の製薬上有効な量を投与するステップを含む方法。
【請求項18】
疾患又は状態が癌、細菌感染、原虫感染又はT細胞媒介性疾患である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
T細胞媒介性疾患が乾癬、関節炎又は移植拒絶である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
請求項1に記載の化合物が、ZがOHであり、AがCHであり、BがOHであり、DがH又はNHであるものである、請求項17〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
請求項1に記載の化合物が、ZがSQであり、AがCHであり、BがNHであり、DがHであるものである、請求項17〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
プリンホスホリボシルトランスフェラーゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、5’−メチルチオアデノシンホスホリラーゼ、5’−メチルチオアデノシンヌクレオシダーゼ及び/又はヌクレオシド加水分解酵素を阻害することが望ましい疾患又は状態を治療するための医薬の製造における、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項23】
疾患又は状態が癌、細菌感染、原虫感染又はT細胞媒介性疾患である、請求項22に記載の使用。
【請求項24】
T細胞媒介性疾患が乾癬、関節炎又は移植拒絶である、請求項23に記載の使用。
【請求項25】
請求項1に記載の化合物が、ZがOHであり、AがCHであり、BがOHであり、DがH又はNHであるものである、請求項22〜24のいずれか一項に記載の使用。
【請求項26】
請求項1に記載の化合物が、ZがSQであり、AがCHであり、BがNHであり、DがHであるものである、請求項22〜24のいずれか一項に記載の使用。
【請求項27】
2−(9−デアザ−プリン−9−イル)アセトアルデヒド又はその保護型を、還元的アミノ化によって、(3R,4S)−3−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチルピロリジンと結合させる、請求項1に記載の化合物を調製する方法。
【請求項28】
2−(9−デアザ−プリン−9−イル)アセトアルデヒド又はその保護型を、還元的アミノ化によって、(3R,4S)−3−ヒドロキシ−4−アルキル−、4−アラルキル−又はアリール−チオメチルピロリジンと結合させ、当該アルキル−、アラルキル−又はアリール基が各々場合により置換されている、請求項1に記載の化合物を調製する方法。

【公表番号】特表2008−540642(P2008−540642A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−512236(P2008−512236)
【出願日】平成18年5月22日(2006.5.22)
【国際出願番号】PCT/NZ2006/000123
【国際公開番号】WO2006/123953
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(500379417)アルバート アインシュタイン カレッジ オブ メディシン オブ イエシバ ユニバーシティ (10)
【出願人】(506364927)インダストリアル リサーチ リミテッド (12)
【Fターム(参考)】