説明

ネットワークを介してメッセージ交換や通話を行うための装置、方法およびプログラム

【課題】ネットワークを介した情報交換における無味乾燥感を低減し、より楽しい情報交換を可能とする手段を提供する。
【解決手段】インスタントメッセージングシステム1を利用する各メンバは、端末装置12に発香アダプタ13を接続し、発香アダプタ13に芳香液を収容する芳香カートリッジ14を装填することで、メッセージングサーバ装置11に対しログオンすることができる。ログオンしたメンバの端末装置12には、現在ログオンしている他のメンバのうち、メッセージ交換や通話の可能なメンバの名前が表示される。他のメンバからのメッセージや通話の呼出の着信があると、端末装置12は発香アダプタ13に発香の指示を行い、発香アダプタ13は芳香カートリッジ14に収容されている芳香液を放出させることで発香を行う。その結果、香りを伴うメッセージや通話が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを利用して多数のメンバの間でメッセージの交換や通話を行うことを可能とする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットや携帯電話網等の公衆通信ネットワークを介して、テキストによるメッセージの交換や音声による通話を行うための仕組みが普及している。
【0003】
例えば、一般にインスタントメッセージングシステムと呼ばれるシステムは、各メンバが端末装置を用いて所定のサーバ装置にログインすると、そのメンバが予めメッセージの交換の承諾をし合った他のメンバのうち、現在ログオンしているメンバとの間で、リアルタイムにメッセージの交換を行ったり、音声による通話を行ったりすることを可能とするシステムである。
【0004】
そのようなインスタントメッセージングシステムの中には、音声のみでなくビデオを伴うビデオ通話を行うことが可能なものや、データファイルの交換を行うことが可能なものもある。
【0005】
例えば、特許文献1には、あるメンバが他のメンバとの間でテキストによるメッセージの交換を行っている際に、さらに他のメンバから通話の着信があり通話を開始した場合に、その通話の間、テキストによるメッセージの交換を行っている相手のメンバに対し通話中である旨の通知を行うことで、メッセージに対する返信ができないことを伝え、相手の不安や不快感を解消する、という仕組みが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−295414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のインスタントメッセージングシステムによれば、テキスト、音声、画像により互いに遠隔地にいるメンバ同士が様々な情報を交換することができる。しかしながら、それらのメッセージには、直接人と人とが出会って行われるリアルな世界において交換されるメッセージと比べ、どこか無味乾燥な印象が伴う。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑み、ネットワークを介した情報交換における無味乾燥感を低減し、より楽しい情報交換を可能とする手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
人間の五感のうち嗅覚は他の感覚より原始的で本能により強く働きかける感覚であると言われている。近年では人間にとって心地よく感じる香りが人間の精神や身体における疲労を解消するなどの効能が知られるようになり、アロマセラピーと呼ばれるサービスも普及している。
【0010】
本願発明者は、そのような効能を持つ香りを活用することで、無味乾燥な印象を伴う従来のネットワークを介した情報交換をより楽しいものに改善できることに想到した。具体的には、以下のとおりである。
【0011】
まず、本発明は、
他の通信装置から送信されてくるデータを受信する受信手段と、データを記憶する記憶手段と、演算処理を行う演算手段と、データを他の通信装置に送信する送信手段とを備え、
前記受信手段は、芳香液を収容するカートリッジである芳香カートリッジの装填が可能な複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、当該端末装置を識別する端末識別データと、現在装填されている芳香カートリッジもしくは当該芳香カートリッジに収容されている芳香液の種類を識別するカートリッジ識別データとを受信し、
前記記憶手段は、前記受信手段により一の端末装置から受信された前記端末識別データに対応付けて、当該一の端末装置から受信された前記カートリッジ識別データを当該一の端末装置の属性を示す属性データの全部もしくは一部として記憶し、
前記受信手段は、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、前記複数の端末装置のうちの1以上の端末装置の各々における現在の芳香カートリッジの装填状態を示すステイタスデータの送信を要求する要求データを受信し、
前記演算手段は、前記受信手段により前記要求データが受信された場合、前記要求データに応じて、前記記憶手段に記憶されている端末識別データおよび当該端末識別データに対応付けて記憶されている属性データに基づき前記ステイタスデータを生成し、
前記送信手段は、前記演算手段により生成された前記ステイタスデータを前記要求データの送信元の端末装置に送信する
サーバ装置を第1の実施態様として提案する。
【0012】
また、本発明は、上記の第1の実施態様にかかるサーバ装置の好ましい一態様として、
前記受信手段は、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、前記複数の端末装置のうちの当該任意の端末装置とは異なる端末装置を宛先とするメッセージを示すメッセージデータもしくは通話の呼び出しを示す呼出データを受信し、
前記送信手段は、前記受信手段により前記メッセージデータもしくは前記呼出データが受信された場合、前記メッセージデータもしくは前記呼出データの宛先である端末装置に対し、前記メッセージデータもしくは前記呼出データを送信する
構成を第2の実施態様として提案する。
【0013】
また、本発明は、上記の第2の実施態様にかかるサーバ装置の好ましい一態様として、
前記記憶手段は、前記記憶手段に記憶されている端末識別データもしくは当該端末識別データに対応付けて記憶されている属性データに基づき前記複数の端末装置の各々の間でメッセージを示すメッセージデータもしくは通話の呼び出しを示す呼出データの送受信の可否を判定するための条件を示す判定条件データを記憶し、
前記演算手段は、前記記憶手段に記憶されている前記判定条件データに基づきメッセージデータもしくは呼出データの送信が許可される端末装置を判定し、当該判定した端末装置に関する前記ステイタスデータを生成する
構成を第3の実施態様として提案する。
【0014】
また、本発明は、上記の第1乃至第3のいずれかの実施態様にかかるサーバ装置の好ましい一態様として、
前記受信手段は、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、当該端末装置に装填されている芳香カートリッジから芳香液が放出された回数を示す放出回数データ、当該芳香カートリッジから放出された芳香液の量を示す放出量データ、および当該芳香カートリッジに収容されている芳香液の残量を示す残量データのうちの少なくとも1つを受信し、
前記記憶手段は、前記受信手段により受信された前記放出回数データ、前記放出量データ、および前記残量データのうちの少なくとも1つを、当該データの送信元の端末装置を識別する端末識別データに対応付けて、前記属性データの一部として記憶する
構成を第4の実施態様として提案する。
【0015】
また、本発明は、上記の第1乃至第4のいずれかの実施態様にかかるサーバ装置の好ましい一態様として、
前記受信手段は、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、当該端末装置の現在の位置を示す位置データを受信し、
前記記憶手段は、前記受信手段により受信された前記位置データを、当該位置データの送信元の端末装置を識別する端末識別データに対応付けて、前記属性データの一部として記憶し、
前記演算手段は、前記記憶手段に記憶されている前記属性データに含まれる位置データに基づき各々の端末装置の位置を地図上に示す前記ステイタスデータを生成する
構成を第5の実施態様として提案する。
【0016】
また、本発明は、上記の第1乃至第5のいずれかの実施態様にかかるサーバ装置の好ましい一態様として、
前記受信手段は、通信装置から、1以上の端末装置を端末識別データもしくは属性データに基づき抽出する条件を示す抽出条件データを受信し、
前記演算手段は、前記記憶手段に記憶されている端末識別データおよび当該端末識別データに対応付けて記憶されている属性データの中から前記受信手段により受信された前記抽出条件データにより示される条件を満たす端末識別データおよび当該端末識別データに対応付けて記憶されている属性データを抽出し、
前記送信手段は、前記演算手段により抽出された端末識別データおよび当該端末識別データに対応付けて記憶されている属性データを、前記通信装置に送信する
構成を第6の実施態様として提案する。
【0017】
また、本発明は、上記の第1乃至第6のいずれかの実施態様にかかるサーバ装置の好ましい一態様として、
前記受信手段は、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、属性データに基づき1以上の端末装置を抽出する条件を示す抽出条件データを受信し、
前記演算手段は、前記記憶手段に記憶されている属性データの中から前記受信手段により端末装置から受信された前記抽出条件データにより示される条件を満たす属性データを抽出し、当該抽出した属性データに対応付けて前記記憶手段に記憶されている端末識別データにより示される端末装置に関する前記ステイタスデータを生成する
構成を第7の実施態様として提案する。
【0018】
また、本発明は、
サーバ装置が、芳香液を収容するカートリッジである芳香カートリッジの装填が可能な複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、当該端末装置を識別する端末識別データと、現在装填されている芳香カートリッジもしくは当該芳香カートリッジに収容されている芳香液の種類を識別するカートリッジ識別データとを受信するステップと、
前記サーバ装置が、一の端末装置から受信した前記端末識別データに対応付けて、当該一の端末装置から受信した前記カートリッジ識別データを当該一の端末装置の属性を示す属性データの全部もしくは一部として記憶するステップと、
前記サーバ装置が、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、前記複数の端末装置のうちの1以上の端末装置の各々における現在の芳香カートリッジの装填状態を示すステイタスデータの送信を要求する要求データを受信するステップと、
前記サーバ装置が、前記要求データを受信した場合、前記要求データに応じて、記憶している端末識別データおよび当該端末識別データに対応付けて記憶している属性データに基づき前記ステイタスデータを生成するステップと、
前記サーバ装置が、生成した前記ステイタスデータを前記要求データの送信元の端末装置に送信するステップと
を備える方法を第8の実施態様として提案する。
【0019】
また、本発明は、上記の第8の実施態様にかかる方法の好ましい一態様として、
前記サーバ装置が、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、前記複数の端末装置のうちの当該任意の端末装置とは異なる端末装置を宛先とするメッセージを示すメッセージデータもしくは通話の呼び出しを示す呼出データを受信するステップと、
前記サーバ装置が、前記メッセージデータもしくは前記呼出データを受信した場合、前記メッセージデータもしくは前記呼出データの宛先である端末装置に対し、前記メッセージデータもしくは前記呼出データを送信するステップと
を備える構成を第9の実施態様として提案する。
【0020】
また、本発明は、上記の第9の実施態様にかかる方法の好ましい一態様として、
前記サーバ装置が、記憶している端末識別データもしくは当該端末識別データに対応付けて記憶している属性データに基づき前記複数の端末装置の各々の間でメッセージを示すメッセージデータもしくは通話の呼び出しを示す呼出データの送受信の可否を判定するための条件を示す判定条件データを記憶するステップを備え、
前記サーバ装置は、記憶している前記判定条件データに基づきメッセージデータもしくは呼出データの送信が許可される端末装置を判定し、前記ステイタスデータを生成するステップにおいて、当該判定した端末装置に関する前記ステイタスデータを生成する
構成を第10の実施態様として提案する。
【0021】
また、本発明は、上記の第8乃至第10のいずれかの実施態様にかかる方法の好ましい一態様として、
前記サーバ装置が、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、当該端末装置に装填されている芳香カートリッジから芳香液が放出された回数を示す放出回数データ、当該芳香カートリッジから放出された芳香液の量を示す放出量データ、および当該芳香カートリッジに収容されている芳香液の残量を示す残量データのうちの少なくとも1つを受信するステップと、
前記サーバ装置が、受信した前記放出回数データ、前記放出量データ、および前記残量データのうちの少なくとも1つを、当該データの送信元の端末装置を識別する端末識別データに対応付けて、前記属性データの一部として記憶するステップと
を備える構成を第11の実施態様として提案する。
【0022】
また、本発明は、上記の第8乃至第11のいずれかの実施態様にかかる方法の好ましい一態様として、
前記サーバ装置が、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、当該端末装置の現在の位置を示す位置データを受信するステップと、
前記サーバ装置が、受信した前記位置データを、当該位置データの送信元の端末装置を識別する端末識別データに対応付けて、前記属性データの一部として記憶するステップと
を備え、
前記サーバ装置は、前記ステイタスデータを生成するステップにおいて、記憶している前記属性データに含まれる位置データに基づき各々の端末装置の位置を地図上に示す前記ステイタスデータを生成する
構成を第12の実施態様として提案する。
【0023】
また、本発明は、上記の第8乃至第12のいずれかの実施態様にかかる方法の好ましい一態様として、
前記サーバ装置が、通信装置から、1以上の端末装置を端末識別データもしくは属性データに基づき抽出する条件を示す抽出条件データを受信するステップと、
前記サーバ装置が、記憶している端末識別データおよび当該端末識別データに対応付けて記憶している属性データの中から受信された前記抽出条件データにより示される条件を満たす端末識別データおよび当該端末識別データに対応付けて記憶している属性データを抽出するステップと、
前記サーバ装置が、抽出した端末識別データおよび当該端末識別データに対応付けて記憶している属性データを、前記通信装置に送信するステップと
を備える構成を第13の実施態様として提案する。
【0024】
また、本発明は、上記の第8乃至第13のいずれかの実施態様にかかる方法の好ましい一態様として、
前記サーバ装置が、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、属性データに基づき1以上の端末装置を抽出する条件を示す抽出条件データを受信するステップを備え、
前記サーバ装置は、前記ステイタスデータを生成するステップにおいて、記憶している属性データの中から、端末装置から受信した前記抽出条件データにより示される条件を満たす属性データを抽出し、当該抽出した属性データに対応付けて記憶している端末識別データにより示される端末装置に関する前記ステイタスデータを生成する
構成を第14の実施態様として提案する。
【0025】
また、本発明は、
他の通信装置との間でデータ通信を行う通信手段を備えるコンピュータを
上記の第1乃至第7の実施態様のいずれかにかかるサーバ装置が備える前記受信手段、前記記憶手段、前記演算手段、前記送信手段として機能させるプログラム
を第15の実施態様として提案する。
【0026】
また、本発明は、
他の通信装置から送信されてくるデータを受信する受信手段と、データを記憶する記憶手段と、データを他の通信装置に送信する送信手段と、画像を表示する表示手段と、ユーザによる所定の操作に応じて所定のデータを生成することによりユーザによるデータ入力を受け付ける入力手段と、芳香を発生させる芳香発生手段と、他の構成部を制御する制御手段とを備え、
前記芳香発生手段は、芳香液を収容するカートリッジである芳香カートリッジの装填を受容する中空部と、前記中空部に装填された芳香カートリッジに収容されている芳香液の一部を当該芳香カートリッジの外部に放出させる放出手段と、前記中空部に装填された芳香カートリッジに記録されているデータを読み取る読取手段とを有し、
前記送信手段は、前記記憶手段に記憶されている自機を識別するデータである端末識別データ、もしくはユーザの操作に応じて前記入力手段により生成された自機を識別するデータである端末識別データをサーバ装置に送信し、
前記読取手段は、前記中空部に現在装填されている芳香カートリッジに記録されているデータを読み取り、
前記送信手段は、前記読取手段により読み取られたデータに含まれる芳香カートリッジもしくは芳香液の種類を識別するカートリッジ識別データを前記サーバ装置に送信し、
前記送信手段は、自機以外の複数の端末装置のうちの1以上の端末装置の各々における現在の芳香カートリッジの装填状態を示すステイタスデータの送信を要求する要求データを前記サーバ装置に送信し、
前記受信手段は、前記送信手段により送信された前記要求データに対する応答として前記サーバ装置から送信されてくる前記ステイタスデータを受信し、
前記表示手段は、前記受信手段により受信された前記ステイタスデータの内容を示す画像を表示する
端末装置を第16の実施態様として提案する。
【0027】
また、本発明は、上記の第16の実施態様にかかる端末装置の好ましい一態様として、
前記受信手段は、前記サーバ装置から、前記自機以外の複数の端末装置のうちの一の端末装置を送信元とするメッセージを示すメッセージデータもしくは通話の呼び出しを示す呼出データを受信し、
前記制御手段は、前記受信手段により前記メッセージデータもしくは前記呼出データが受信された時、前記放出手段に前記芳香液の放出を実行させる
構成を第17の実施態様として提案する。
【0028】
また、本発明は、上記の第16または第17の実施態様にかかる端末装置の好ましい一態様として、
前記送信手段は、前記中空部に装填されている芳香カートリッジから芳香液が放出された回数を示す放出回数データ、当該芳香カートリッジから放出された芳香液の量を示す放出量データ、および当該芳香カートリッジに収容されている芳香液の残量を示す残量データのうちの少なくとも1つを前記サーバ装置に送信する
構成を第18の実施態様として提案する。
【0029】
また、本発明は、上記の第16乃至第18のいずれかの実施態様にかかる端末装置の好ましい一態様として、
自機の現在の位置を示す位置データを取得する位置データ取得手段を備え、
前記送信手段は、前記位置データ取得手段により取得された位置データを前記サーバ装置に送信する
構成を第19の実施態様として提案する。
【0030】
また、本発明は、上記の第16乃至第19のいずれかの実施態様にかかる端末装置の好ましい一態様として、
前記入力手段は、ユーザの操作に応じて、端末装置の属性を示す属性データに基づき1以上の端末装置を抽出する条件を示す抽出条件データを生成し、
前記送信手段は、前記入力手段により生成された前記抽出条件データを前記サーバ装置に送信し、
前記受信手段は、前記送信手段により送信された前記抽出条件データに基づき前記サーバ装置において抽出された端末装置に関する前記ステイタスデータを受信する
構成を第20の実施態様として提案する。
【0031】
また、本発明は、
芳香を発生させる芳香発生手段を備える端末装置が、記憶している自機を識別するデータである端末識別データ、もしくはユーザの操作に応じて生成された自機を識別するデータである端末識別データをサーバ装置に送信するステップと、
前記端末装置が、前記芳香発生手段に装填されている芳香液を収容するカートリッジである芳香カートリッジに記録されているデータを読み取るステップと、
前記端末装置が、前記読み取ったデータに含まれる芳香カートリッジもしくは芳香液の種類を識別するカートリッジ識別データを前記サーバ装置に送信するステップと、
前記端末装置が、自機以外の複数の端末装置のうちの1以上の端末装置の各々における現在の芳香カートリッジの装填状態を示すステイタスデータの送信を要求する要求データを前記サーバ装置に送信するステップと、
前記端末装置が、送信した前記要求データに対する応答として前記サーバ装置から送信されてくる前記ステイタスデータを受信するステップと、
前記端末装置が、受信した前記ステイタスデータの内容を示す画像を表示するステップと
を備える方法を第21の実施態様として提案する。
【0032】
また、本発明は、上記の第21の実施態様にかかる方法の好ましい一態様として、
前記端末装置が、前記サーバ装置から、前記自機以外の複数の端末装置のうちの一の端末装置を送信元とするメッセージを示すメッセージデータもしくは通話の呼び出しを示す呼出データを受信するステップと、
前記端末装置が、前記メッセージデータもしくは前記呼出データを受信した時、前記芳香発生手段により、前記芳香発生手段に装填されている芳香カートリッジから芳香液を放出させるステップと
を備える構成を第22の実施態様として提案する。
【0033】
また、本発明は、上記の第21または第22の実施態様にかかる方法の好ましい一態様として、
前記端末装置が、前記芳香発生手段に装填されている芳香カートリッジから芳香液が放出された回数を示す放出回数データ、当該芳香カートリッジから放出された芳香液の量を示す放出量データ、および当該芳香カートリッジに収容されている芳香液の残量を示す残量データのうちの少なくとも1つを前記サーバ装置に送信するステップ
を備える構成を第23の実施態様として提案する。
【0034】
また、本発明は、上記の第21乃至第23のいずれかの実施態様にかかる方法の好ましい一態様として、
前記端末装置が、自機の現在の位置を示す位置データを取得するステップと、
前記端末装置が、取得した前記位置データを前記サーバ装置に送信するステップと
を備える構成を第24の実施態様として提案する。
【0035】
また、本発明は、上記の第21乃至第24のいずれかの実施態様にかかる方法の好ましい一態様として、
前記端末装置が、ユーザの操作に応じて、端末装置の属性を示す属性データに基づき1以上の端末装置を抽出する条件を示す抽出条件データを生成するステップと、
前記端末装置が、生成した前記抽出条件データを前記サーバ装置に送信するステップと
を備え、
前記端末装置は、前記ステイタスデータを受信するステップにおいて、送信した前記抽出条件データに基づき前記サーバ装置において抽出された端末装置に関する前記ステイタスデータを受信する
構成を第25の実施態様として提案する。
【0036】
また、本発明は、
他の通信装置との間でデータ通信を行う通信手段と、芳香を発生させる芳香発生手段とを備えるコンピュータを、
上記の第16乃至第20のいずれかの実施態様にかかる端末装置が備える前記受信手段、前記記憶手段、前記送信手段、前記表示手段、前記入力手段、前記制御手段として機能させるプログラム
を第26の実施態様として提案する。
【発明の効果】
【0037】
上記の第1の実施態様にかかるサーバ装置、第8の実施態様にかかる方法、第16の実施態様にかかる端末装置、第21の実施態様にかかる方法によれば、各メンバは、他のメンバの端末装置に現在装着されている芳香カートリッジの種類等の情報を知ることができる。
【0038】
また、上記の第2の実施態様にかかるサーバ装置、第9の実施態様にかかる方法、第17の実施態様にかかる端末装置、第22の実施態様にかかる方法によれば、各メンバは、芳香カートリッジを装填している端末装置の他のメンバにメッセージの送信や通話の呼び出しを行うことで、それらのメッセージの送信先もしくは通話の呼び出し先の端末装置に芳香液の放出を行わせることができ、例えば夜遅くまで仕事をしている知人の気持ちを和ませる、といった香りの贈り物を贈ることができる。
【0039】
また、上記の第3の実施態様にかかるサーバ装置、第10の実施態様にかかる方法によれば、あるメンバは、そのメンバがメッセージの送信や通話の呼び出しを許可される相手のメンバのみに関し、それらのメンバの端末装置に現在装着されている芳香カートリッジの種類等の情報を知ることができる。従って、各メンバは、自分がいずれのメンバに対し香りの贈り物を行うことができるかを容易に知ることができる。
【0040】
また、上記の第4の実施態様にかかるサーバ装置、第11の実施態様にかかる方法、第18の実施態様にかかる端末装置、第23の実施態様にかかる方法によれば、各メンバの端末装置においてどのような芳香液がどれくらいの回数、もしくはどれくらいの量、過去に放出されたか、という情報や、現在装着されている芳香カートリッジにどれくらいの量の芳香液が残っているか、といった情報を利用することが可能となる。従って、例えば現在流行している香りの種類をランキングで示す、といった情報の提供が可能となったり、芳香液の残量が少ないメンバに対し、そのメンバの過去に使用した芳香液の種類に基づき、そのメンバが好むと思われる新しい芳香カートリッジの購入を提案したり、といった付加的な情報の提供が可能となる。
【0041】
また、上記の第5の実施態様にかかるサーバ装置、第12の実施態様にかかる方法、第19の実施態様にかかる端末装置、第24の実施態様にかかる方法によれば、各メンバは、他のメンバの現在位置を、そのメンバの端末装置に現在装着されている芳香カートリッジの種類等の情報とともに知ることができる。
【0042】
また、上記の第6の実施態様にかかるサーバ装置、第13の実施態様にかかる方法によれば、例えば占い情報などの付加的な情報を提供するためのサーバ装置が、各メンバの端末装置に現在装填されている、もしくは過去に装填された芳香カートリッジの種類に基づき占い情報を提供するなどといったことが可能となる。
【0043】
また、上記の第7の実施態様にかかるサーバ装置、第14の実施態様にかかる方法、第20の実施態様にかかる端末装置、第25の実施態様にかかる方法によれば、各メンバは自分と同じ系統の香りの芳香カートリッジを端末装置に装填している他のメンバを容易に探し出す、といったことが可能となる。
【0044】
また、上記の第15の実施態様にかかるプログラムによれば、コンピュータを用いて、上記の第1乃至第7の実施態様にかかるサーバ装置を実現することができる。同様に、上記の第26の実施態様にかかるプログラムによれば、コンピュータを用いて、上記の第16乃至第20の実施態様にかかる端末装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は、本発明の一実施例にかかるインスタントメッセージングシステムの全体構成を示したブロック図である。
【図2】図2は、本発明の一実施例にかかるメッセージングサーバ装置の機能構成の概要を示したブロック図である。
【図3】図3は、本発明の一実施例にかかる端末装置の機能構成の概要を示したブロック図である。
【図4】図4は、本発明の一実施例にかかる発香アダプタの外観を示した図である。
【図5】図5は、本発明の一実施例にかかる発香アダプタの機能構成の概要を示したブロック図である。
【図6】図6は、本発明の一実施例にかかる芳香カートリッジの外観を示した図である。
【図7】図7は、本発明の一実施例にかかる占い情報提供サーバ装置の機能構成の概要を示したブロック図である。
【図8】図8は、本発明の一実施例にかかるメッセージングサーバ装置に記憶されるユーザデータベースのデータ構成の例を示した図である。
【図9】図9は、本発明の一実施例にかかるメッセージングサーバ装置に記憶されるカートリッジデータベースのデータ構成の例を示した図である。
【図10】図10は、本発明の一実施例にかかる占い情報提供サーバ装置に記憶されるユーザデータベースのデータ構成の例を示した図である。
【図11】図11は、本発明の一実施例にかかるメッセージングアプリに従い端末装置に表示される「メッセージ」タブの画面を模式的に示した図である。
【図12】図12は、本発明の一実施例にかかるメッセージングアプリに従い端末装置に表示される「通話」タブの画面を模式的に示した図である。
【図13】図13は、本発明の一実施例にかかるメッセージングアプリに従い端末装置に表示される「ランキング」タブの画面を模式的に示した図である。
【図14】図14は、本発明の一実施例にかかるメッセージングアプリに従い端末装置に表示される「香りマップ」タブの画面を模式的に示した図である。
【図15】図15は、本発明の一実施例にかかるメッセージングアプリに従い端末装置に表示される「メンバ情報」タブの画面を模式的に示した図である。
【図16】図16は、本発明の一実施例にかかるメッセージングアプリに従い端末装置に表示される「カートリッジ情報」タブの画面を模式的に示した図である。
【図17】図17は、本発明の一実施例にかかるメッセージングアプリに従い端末装置に表示される「ユーティリティ」タブの画面を模式的に示した図である。
【図18】図18は、本発明の一実施例にかかる端末装置が占い情報提供サーバ装置から受信する電子メールの内容を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
[1.実施例]
以下に本発明の一実施例にかかるインスタントメッセージングシステム1の構成および動作を説明する。インスタントメッセージングシステム1は、その概要を述べると、ログオンしているメンバ間でリアルタイムにテキストベースのメッセージを交換したり、音声による通話を行ったりすることを可能とする既知のインスタントメッセージングシステムに、各メンバの端末装置において香りを放出させる機能を付加したものである。すなわち、インスタントメッセージングシステム1によれば、遠隔地にいる知人や見知らぬメンバの端末装置から任意のタイミングで芳香液を放出させることができる。さらに、インスタントメッセージングシステム1によれば、例えば、今流行している香りは何か、今日はどの香りが運気を呼ぶか、といった香りに関する様々な付加情報を得ることもできる。
【0047】
[1.1.構成]
図1は、インスタントメッセージングシステム1の全体構成を示したブロック図である。インスタントメッセージングシステム1は、メッセージおよび通話に伴う各種データの管理や端末装置間のデータ転送等を行うメッセージングサーバ装置11、インスタントメッセージングシステム1を利用するメンバの各々がメッセージの交換等に用いる端末装置12、端末装置12に直接、もしくはケーブルを介して接続され芳香液の放出を行う発香アダプタ13、芳香液を収容し発香アダプタ13に装填される芳香カートリッジ14、インスタントメッセージングシステム1のメンバに占い情報を提供する占い情報提供サーバ装置15を備えている。
【0048】
端末装置12はメッセージングサーバ装置11および占い情報提供サーバ装置15とインターネット19を介して各種データの送受信を行う。また、メッセージングサーバ装置11と占い情報提供サーバ装置15もまた、インターネット19を介して各種データの送受信を行う。
【0049】
図1において、端末装置12および端末装置12に接続される発香アダプタ13、さらに発香アダプタ13に装填される芳香カートリッジ14は3組、示されているが、これらの数はインスタントメッセージングシステム1を利用するメンバの数に応じて任意に変動する。なお、以下の説明において複数の端末装置12等を各々区別する必要がある場合、メンバAが使用する端末装置12、発香アダプタ13および芳香カートリッジ14を端末装置12A、発香アダプタ13Aおよび芳香カートリッジ14Aのように、その末尾に符号を付加することでそれらを区別する。
【0050】
メッセージングサーバ装置11は、インターネット19を介して他の通信装置との間でデータ通信を行うことが可能な一般的なコンピュータに、本実施例にかかるサーバ用のアプリケーションプログラムに従った処理を実行させることにより実現される。
【0051】
図2は、メッセージングサーバ装置11の機能構成の概要を示したブロック図である。すなわち、アプリケーションプログラムに従った処理を実行することにより、メッセージングサーバ装置11の役割を果たすコンピュータは、端末装置12および占い情報提供サーバ装置15から送信されてくる各種データを受信する受信部111、端末装置12および占い情報提供サーバ装置15に各種データを送信する送信部112、アプリケーションプログラムや後述するデータベース等の各種データを記憶する記憶部113、条件を満たす端末装置12の抽出やメッセージ交換の可否の判定などの各種処理を行う演算部114として機能する。
【0052】
なお、メッセージングサーバ装置11を、一般的なコンピュータにアプリケーションプログラムに従った処理を実行させることにより実現する代わりに、いわゆる上述した各種機能をハードウェアにより実現する専用装置として構成してもよい。
【0053】
また、メッセージングサーバ装置11を異なる筐体に配置された複数の装置を互いに連携動作させることにより、一群の装置として構成してもよい。例えば、メッセージングサーバ装置11が行う異なる種類の処理を各々、異なる装置で実行させたり、メッセージングサーバ装置11が行う同種の処理を複数の装置で分散して実行したり、地理的に区分した処理を各々、異なる装置で実行させたりしてもよい。
【0054】
端末装置12は、いわゆるスマートフォンと呼ばれる電話機能を備えたPDA(Personal Digital Assistant)や電話機能を備えないPDA、デスクトップPC(Personal Computer)、ノート型PCといった一般的なコンピュータに、本実施例にかかる端末装置用のアプリケーションプログラムに従った処理を実行させることにより実現される。なお、端末装置12の一部は、GPS(Global Positioning System)や無線通信網に含まれる複数の基地局が端末装置12から受信する電波強度に基づき計測された端末装置12の現在位置を示す位置データを取得する機能を備えている。
【0055】
図3は、端末装置12の機能構成の概要を示したブロック図である。すなわち、アプリケーションプログラムに従った処理を実行することにより、端末装置12の役割を果たすコンピュータは、メッセージングサーバ装置11および占い情報提供サーバ装置15から送信されてくる各種データを受信する受信部121、メッセージングサーバ装置11および占い情報提供サーバ装置15に各種データを送信する送信部122、アプリケーションデータや自機を識別する端末識別データ等の各種データを記憶する記憶部123、ユーザに対し各種情報を表示する表示部124、ユーザの操作に応じて所定のデータを生成することでユーザのデータ入力を受け付ける入力部125、自機の他の構成部を制御するとともに発香アダプタ13の動作を制御する制御部126として機能する。
【0056】
なお、端末装置12を、一般的なコンピュータにアプリケーションプログラムに従った処理を実行させることにより実現する代わりに、いわゆる上述した各種機能をハードウェアにより実現する専用装置として構成してもよい。
【0057】
図4は、発香アダプタ13の外観を示した図である。図4(a)は端末装置12のデータ入出力端子に直接接続するタイプの発香アダプタ13を示し、図4(b)は端末装置12のデータ入出力端子にケーブルを介して接続するタイプの発香アダプタ13を示している。通常、図4(a)のタイプはスマートフォン等のPDAに使用され、図4(b)のタイプはデスクトップPCやノート型PCに使用される。
【0058】
なお、発香アダプタ13に同時に装填可能な芳香カートリッジ14の数は、発香アダプタ13のタイプによって異なるが、本実施例では最大4本であるものとする。例えば、図4(a)のタイプの発香アダプタ13は2本の芳香カートリッジ14を、図4(b)のタイプの発香アダプタ13は4本の芳香カートリッジ14を、同時に装填することができる。
【0059】
発香アダプタ13は、端末装置12のデータ入出力端子と接続されてデータの授受を行うデータ入出力端子131、芳香カートリッジ14の装填を受容する中空部132、中空部132に装填された芳香カートリッジ14のボタン142を押下する押下ピン(図示略)、押下ピンにボタン142の押下に要する力を加えるモータ(図示略)、芳香カートリッジ14の外表面に設けられたメモリチップ143からデータを読み取るデータリーダ(図示略)、芳香カートリッジ14に収容されている芳香液の残量を計測するための光センサ(図示略)、端末装置12との間でデータの送受信を行うとともにモータの動作制御などの各種制御を行うマイクロプロセッサ(図示略)を備えている。
【0060】
発香アダプタ13は、マイクロプロセッサに予め組み込まれたプログラムに従い、図5に示すような機能構成部を備える装置として機能する。すなわち、発香アダプタ13は、芳香カートリッジ14のボタン142を押下することにより芳香カートリッジ14に収容されている芳香液の外部への放出(噴霧)を行わせる放出部133、芳香カートリッジ14のメモリチップ143からデータを読み取る読取部134、芳香カートリッジ14のメモリチップ143にデータを書き込む書込部135、芳香カートリッジ14に収容されている芳香液の残量を計測する残量計測部136、それらの機能構成部の処理を制御する制御部137として機能する。
【0061】
図6は、芳香カートリッジ14の外観を示した図である。なお、図6(b)は図6(a)に示される芳香カートリッジ14を、その反対側から見た図である。
【0062】
芳香カートリッジ14は、その内部に中空部を備え、その中空部には各種の芳香を持つ液体である芳香液が封入されている。芳香カートリッジ14の一方の端面には、芳香液を芳香カートリッジ14の外部に放出するための孔である噴霧孔141が設けられている。噴霧孔141には弁が付いており、所定の閾値以上の圧力が内部から加えられるとその弁が開き、微細な孔より勢いよく芳香液が霧状となって外部に放出され、内部から加えられる圧力が所定の閾値を下回ると、弁が閉じて芳香液が再度、芳香カートリッジ14の内部に密封される。
【0063】
芳香カートリッジ14の噴霧孔141が設けられている端面と反対側の端面には、発香アダプタ13の押下ピンにより押下されるボタン142が設けられている。ボタン142は芳香カートリッジ14に収容されている芳香液を密封しつつ、押下ピンを介して発香アダプタ13のモータより加えられる力に従い芳香カートリッジ14の内部方向に移動する。その移動に伴い、芳香カートリッジ14内の圧力が高まり、上述した噴霧孔141からの芳香液の放出をもたらす。
【0064】
芳香カートリッジ14の図6における上側面には、芳香カートリッジ14を識別するカートリッジ識別データや、芳香カートリッジ14に収容されている芳香液に関する情報を示すデータ、芳香カートリッジ14の贈り主の顔写真や電子メールアドレス等を示すデータなどを保持するメモリチップ143が配置されている。メモリチップ143は例えば、フラッシュメモリチップを備え、そのフラッシュメモリチップに芳香カートリッジ14を識別するカートリッジIDを含む各種データを保持することができる。
【0065】
カートリッジIDは、例えば「####−######」(ただし、「#は0〜F(16進数)のいずれか」)のようなフォーマットに従ったデータである。先頭側の4桁の数字列は、芳香カートリッジ14の種類(正確には、芳香カートリッジ14に収容される芳香液の種類)を識別するカートリッジ種類IDである。末尾側の6桁の数字列は、同じ種類の芳香カートリッジにおける個々の芳香カートリッジを識別するカートリッジ個体IDである。
【0066】
メモリチップ143はその外側面上に端子を有し、芳香カートリッジ14が発香アダプタ13の中空部132に装填されると、メモリチップ143の端子に発香アダプタ13のデータリーダの端子が接触し電気的に接続され、発香アダプタ13によるメモリチップ143からのデータの読み出しが可能となる。従って、芳香カートリッジ14を発香アダプタ13の中空部132に挿入する際の方向が重要であり、ユーザがその方向を誤らないように、発香アダプタ13の中空部132の内側面上にはその挿入の方向に沿った畝状の凸部が設けられ、その突起部が嵌り込むように、芳香カートリッジ14の外側面上(図6における下側面上)には挿入の方向に沿った溝状の凹部が設けられている。
【0067】
占い情報提供サーバ装置15は、メッセージングサーバ装置11から芳香に関する各種データを取得し、占い情報の配信を希望するインスタントメッセージングシステム1のメンバの端末装置12に対し、それらの芳香に関する各種データに基づき生成した占いデータを配信するサーバ装置である。
【0068】
占い情報提供サーバ装置15は、メッセージングサーバ装置11と同様に、インターネット19を介して他の通信装置との間でデータ通信を行うことが可能な一般的なコンピュータに、本実施例にかかるサーバ用のアプリケーションプログラムに従った処理を実行させることにより実現される。
【0069】
図7は、占い情報提供サーバ装置15の機能構成の概要を示したブロック図である。すなわち、アプリケーションプログラムに従った処理を実行することにより、占い情報提供サーバ装置15の役割を果たすコンピュータは、端末装置12およびメッセージングサーバ装置11から送信されてくる各種データを受信する受信部151、端末装置12およびメッセージングサーバ装置11に各種データを送信する送信部152、アプリケーションプログラムや後述するデータベース等の各種データを記憶する記憶部153、所定の条件に従い占いデータの生成を行うなどの各種処理を行う演算部154として機能する。
【0070】
なお、占い情報提供サーバ装置15を、一般的なコンピュータにアプリケーションプログラムに従った処理を実行させることにより実現する代わりに、いわゆる上述した各種機能をハードウェアにより実現する専用装置として構成してもよい。また、占い情報提供サーバ装置15を異なる筐体に配置された複数の装置を互いに連携動作させることにより、一群の装置として構成してもよい。
【0071】
メッセージングサーバ装置11の記憶部113には、インスタントメッセージングシステム1を利用するユーザ、すなわちメンバの各々に関する情報を管理するためのデータベースであるユーザデータベースと、インスタントメッセージングシステム1において用いられる様々な種類の芳香カートリッジ14の各々に関する情報を管理するためのデータベースであるカートリッジデータベースが記憶されている。以下に、それらのデータベースのデータ構成の例を、図を用いて説明する。
【0072】
図8は、メッセージングサーバ装置11に記憶されるユーザデータベースのデータ構成の例を示した図である。メッセージングサーバ装置11のユーザデータベースは、インスタントメッセージングシステム1を利用するメンバの各々に関するデータを格納するレコードの集まりである。メッセージングサーバ装置11のユーザデータベースのレコードの各々は、以下のフィールドを含んでいる。
【0073】
「ユーザID」:メンバを識別するID(Identifier)を格納する。
「パスワード」:メンバの本人確認を行うためのテキストデータを格納する。
「端末ID」:メンバの使用する端末装置12が近年普及している携帯電話のように、端末装置に一意に割り当てられたIDを記憶している場合、そのIDを格納する。この端末IDは、ユーザIDとパスワードの組み合わせに代えて、メンバの識別およびメンバの本人確認のために利用される。
「装填カートリッジID」:端末装置12に現在装填されている芳香カートリッジ14に一意に割り当てられたID(カートリッジID)を格納する。
「残量データ」:端末装置12に現在装填されている芳香カートリッジ14に収容されている芳香液の残量を、%(パーセント)で示す値を格納する。
「位置データ」:端末装置12がGPS等の機能を備え、端末装置12の現在位置を示す位置データの送信機能を備えている場合、その位置データを格納する。
「性別データ」:メンバの性別を示すデータを格納する。
「年齢データ」:メンバの年齢を示すデータ(ただし、個人情報を秘匿する目的で、例えば「20歳代」「30歳代」など)を格納する。
「画像データ」:メンバの顔写真や自分の顔を描いたイラスト、アバターなど、メンバが選択した画像データのファイル名を格納する。なお、画像データそのものは記憶部113の所定の場所に記憶される。
「趣味データ」:メンバの趣味を示すテキストデータを格納する。
「プロフィールデータ」:メンバおプロフィール(自己PRなど)を示すテキストデータを格納する。
「メッセージフレンズ判定条件データ」:メンバがメッセージ交換を許可するメンバのユーザIDや属性データに関する条件データを格納する。なお、メンバの属性データとは、メッセージングサーバ装置11のユーザデータベースに格納されているレコードに含まれるフィールドのうち、「ユーザID」「パスワード」「端末ID」を除くデータの総称である。また、このフィールドに「全メンバ」という条件データが格納されていると、全ての他のメンバがこのメンバにメッセージの送信を行うことが可能となる。
「通話フレンズ判定条件データ」:メンバが通話を許可する相手のメンバのユーザIDや属性データに関する条件データを格納する。
「発香ログデータ」:過去に放出された芳香液を収納していた芳香カートリッジ14のカートリッジIDを、芳香液の放出の回数と日時を示すデータとともに格納する。
「メッセージログデータ」:過去に他のメンバとの間で交換したメッセージに関し、そのメッセージを示すテキストデータ、そのメッセージの交換相手のメンバのユーザID、そのメッセージの交換日時を示すデータを格納する。
「通話発着信ログデータ」:過去に他のメンバとの間で行った通話に関し、その通話の相手のメンバのユーザID、その通話の日時を示すデータを格納する。
【0074】
図9は、メッセージングサーバ装置11に記憶されるカートリッジデータベースのデータ構成の例を示した図である。カートリッジデータベースは、インスタントメッセージングシステム1において利用される芳香カートリッジ14の種類の各々に関するデータを格納するレコードの集まりである。芳香カートリッジ14のレコードの各々は、以下のフィールドを含んでいる。
【0075】
「カートリッジ種類ID」:カートリッジ種類IDを格納する。
「カートリッジ名データ」:芳香カートリッジの種類名を示すテキストデータを格納する。
「香り系統名データ」:芳香カートリッジに収容される芳香液の香りの系統を示すテキストデータ(例えば、「シトラス系」「オリエンタル系」「グリーン系」「フローラル系」「シプレ系」など)を格納する。
「アクセス条件データ」:この芳香カートリッジを装填している時に、メッセージや通話によるアクセスを許可するメンバのユーザIDや属性データに関する条件を示す条件データを格納する。例えば、このフィールドに格納される条件データとしては、カートリッジ個体IDが奇数の芳香カートリッジと、カートリッジ個体IDがその次の偶数の芳香カートリッジとの間でメッセージの交換を許可することを意味する「ペアID→メッセージ交換許可」などがある。
「香り説明データ」:芳香カートリッジに収容されている芳香液の成分、効能などに関する説明を示すテキストデータを格納する。
【0076】
占い情報提供サーバ装置15の記憶部153には、香りに関する占い情報を得たいと思うメンバ(占い情報提供サーバ装置15に対する登録メンバ)の各々に関する情報を管理するためのデータベースであるユーザデータベースが記憶されている。
【0077】
図10は、占い情報提供サーバ装置15に記憶されているユーザデータベースのデータ構成の例を示した図である。占い情報提供サーバ装置15のユーザデータベースは、インスタントメッセージングシステム1を利用するメンバのうち占い情報の配信を希望するメンバの各々に関するデータを格納するレコードの集まりである。占い情報提供サーバ装置15のユーザデータベースのレコードの各々は、以下のフィールドを含んでいる。
【0078】
「ユーザID」:メンバを識別するIDを格納する。
「パスワード」:メンバの本人確認を行うためのテキストデータを格納する。
「メールアドレス」:端末装置12のユーザが受信可能な電子メールの宛先(占い情報の送信先)であるメールアドレスを格納する。
【0079】
[1.2.動作]
続いて、インスタントメッセージングシステム1の動作を説明する。インスタントメッセージングシステム1を利用するメンバは、予め自分の端末装置12を用いてメッセージングサーバ装置11に対するユーザIDおよびパスワードの登録(ユーザ登録)を行う。その際、端末装置12に端末IDが記録されており、その送信が可能な場合、端末装置12はメッセージングサーバ装置11に対し自機の端末IDを送信する。そのように送信される端末は、ユーザIDおよびパスワードとともに、ユーザデータベース(図8参照)の新規レコードに登録される。
【0080】
また、メンバは、端末装置12に予め、インスタントメッセージング用のアプリケーションプログラムのインストールを行う。以下、端末装置12にインストールされたインスタントメッセージング用のアプリケーションプログラムを「メッセージングアプリ」と呼ぶ。
【0081】
さらに、メンバはインスタントメッセージングシステム1を利用するにあたり、発香アダプタ13および少なくとも1本の芳香カートリッジ14を入手しておく必要がある。メンバは、発香アダプタ13を端末装置12に接続し、発香アダプタ13に芳香カートリッジ14を装填することで、インスタントメッセージングシステム1によるメッセージ交換および通話を行うことが可能となる。
【0082】
上記の準備を完了した後、メンバは端末装置12においてメッセージングアプリを起動する。もしくは、端末装置12の起動に伴い自動的にメッセージングアプリが起動し常駐するように設定しておいてもよい。
【0083】
なお、メッセージングアプリが起動される際、端末装置12はメッセージングアプリに従い、発香アダプタ13が接続なされているかをチェックする。そして、発香アダプタ13が接続されている場合、端末装置12は発香アダプタ13とデータ通信を行い、発香アダプタ13に芳香カートリッジ14が装填されているかをチェックする。なお、発香アダプタ13が芳香カートリッジ14の装填をチェックする方法としては、例えば読取部134により芳香カートリッジ14のメモリチップ143からデータが読み取れるか否かに基づく方法や、残量計測部136による計測結果に基づく方法など、様々な方法が採用可能である。
【0084】
端末装置12に発香アダプタ13が接続されていない場合や、発香アダプタ13に芳香カートリッジ14が装填されていない場合、端末装置12は表示部124にエラーメッセージを表示するなどの方法でその旨をメンバに通知した後、メッセージングアプリの起動を中止する。つまり、本実施例においては、メッセージングアプリの使用のために芳香カートリッジ14の装填は必須となっている。従って、例えばメッセージングアプリの起動中に発香アダプタ13を端末装置12から取り外したり、発香アダプタ13に装填されている全ての芳香カートリッジ14を取り外したりした場合、メッセージングアプリは自動的に終了するように設計されている。
【0085】
発香アダプタ13の接続および芳香カートリッジ14の装填がなされている場合、端末装置12は引き続き、メッセージングアプリの起動処理のステップとして、メンバの本人認証のための処理を行う。具体的には、メンバに対しユーザIDおよびパスワードの入力を促し、入力されたそれらのデータをメッセージングサーバ装置11に送信する。メッセージングサーバ装置11においては、端末装置12から受信したユーザIDおよびパスワードをユーザデータベース(図8参照)のデータと照合することで、メンバの本人認証を行う。
【0086】
なお、端末装置12が端末IDを送信可能な場合、メンバは予めメッセージングアプリに設定を行うことで、ユーザIDとパスワードの入力に代えて端末IDによる本人認証を行うこともできる。その場合、端末装置12はメッセージングアプリの起動に伴い端末IDをメッセージングサーバ装置11に送信し、メッセージングサーバ装置11において端末IDの照合による本人認証が行われる。
【0087】
本人認証が正しく行われると、メンバはメッセージングサーバ装置11にログオンした状態になる。ログオン状態において、メッセージングアプリは端末装置12の表示部124に複数のタブページを含む画面を表示する。図11乃至図17は、それらのタブページを模式的に示した図である。
【0088】
メッセージングアプリの画面には、例えば以下のタブページが含まれている。
「メッセージ」:メンバが他のメンバとの間でメッセージ交換を行うためのタブ。
「通話」:メンバが他のメンバとの間で通話を行うためのタブ。
「ランキング」:最近の発香回数が多い芳香カートリッジ順のランキングおよび最近の発香回数の多いメンバ順のランキングを表示するためのタブ。
「香りマップ」:インスタントメッセージングシステム1のメンバ(位置データを送信可能な端末装置12のユーザ)が現在、装填している芳香カートリッジの香り系統を示す図形を、地図上のメンバの現在位置に示すためのタグ。
「メンバ情報」:メンバが現在使用している(発香アダプタ13に装填されている)芳香カートリッジ14や過去に使用した芳香カートリッジ14のカートリッジ名、発香回数および残量と、メンバの発香回数に基づくランキング順位を表示するためのタブ。
「カートリッジ情報」:現在装填されている芳香カートリッジ14のカートリッジ名、香り系統名、香りの説明、メッセージを表示するためのタブ。
「ユーティリティ」:所定の時刻や所定のイベントの発生に伴い、自機に発香を行わせるための設定用タブ。
【0089】
図11は、「メッセージ」タブの画面を模式的に示した図である。「メッセージ」タブの領域201には、このメンバ(以下、「ユーザ」と呼び、他のメンバと区別する)がメッセージの送信を行うことが許可されている他のメンバ(以下、「他メンバ」という)のうち、現在、メッセージングサーバ装置11にログオンしているメンバのユーザ名が、現在それらのメンバの発香アダプタ13に装填されている芳香カートリッジ14の香り系統名とともに表示される。なお、この他メンバの表示順は、例えば端末装置12が位置データを送信可能な場合、メンバの現在地から近い順とするなど、様々なものが採用可能である。
【0090】
「メッセージ」タブの領域202には、領域201に表示される他メンバ(使用する端末装置12が位置データを送信する機能を備えている者に限る)の現在位置に対応する地図上の位置に、香り系統に応じた図形がプロット表示される。
【0091】
ユーザが領域201に表示されるいずれかの他メンバのユーザ名、もしくは領域202にプロットされるいずれかの図形をクリック等により選択すると、窓203がポップアップし、選択された他メンバの発香アダプタ13に現在装填されている芳香カートリッジ14のカートリッジ名や他メンバのプロフィールなどがそこに表示される。また、選択された他メンバの端末装置12が位置データを送信可能な機種の場合、領域202においてその他メンバの現在位置が中心となるように、地図の表示位置が自動的に変更されるとともに、選択された他メンバに対応する図形が強調表示される。
【0092】
「メッセージ」タブの領域204には、領域201および領域202に表示される他メンバを絞り込むための条件を入力するボックスが表示される。ユーザは、例えば領域204において、「属性名」ボックスに「年齢」、「属性」ボックスに「30歳代」と入力し、「OK」ボタンをクリック等することで、ユーザがメッセージの送信を許可される他メンバのうち、年齢が30歳代の他メンバのみを領域201および領域202に表示させることができる。ユーザはこれらのボックスにおいて、様々な属性名および属性の組み合わせを指定することで、自分がメッセージの送信を行いたい相手を容易に発見することができる。
【0093】
ユーザは、領域201もしくは領域202で他メンバのユーザ名もしくは他メンバに対応する図形を1つ以上選択した後、領域205にメッセージを入力した後、領域206に表示される「送信」ボタンをクリック等することで、選択した他メンバに対しメッセージを送信することができる。このメッセージの送信の仕組みとしては、既知の様々な技術が利用可能であるため、詳細の説明は省略する。
【0094】
また、ユーザは、領域206に表示される「香り1」ボタン〜「香り4」ボタンのいずれかをクリック等することで、送信するメッセージに発香の指示を追加することができる。例えば、メッセージの入力に加え「香り1」ボタンをクリック等すると、「今晩も遅くまで頑張っているの? 無理しないでね! (香り1)」という発香指示付きのメッセージが生成される。その状態で「送信」ボタンをクリック等すると、発香指示付きのメッセージを示すデータ(メッセージデータと発香指示データ)がユーザの端末装置12からメッセージングサーバ装置11経由でメッセージの送信先の他メンバの端末装置12に送信される。
【0095】
他メンバの端末装置12はメッセージデータと発香指示データを受信すると、受信したメッセージデータに従いメッセージを領域205に表示するとともに、発香指示データに従い発香アダプタ13に対し芳香液の放出の指示を行う。発香アダプタ13はその指示に従って指定された芳香カートリッジ14のボタン142を押下して、芳香液を噴霧孔141から放出させる。その結果、他メンバはユーザから香り付きのメッセージを受け取ることができる。その際、香りはメッセージの着信の通知にもなる。
【0096】
なお、「香り1」ボタンはメッセージの送信相手の発香アダプタ13に装填されている1番目の芳香カートリッジ14、「香り2」ボタンはメッセージの送信相手の発香アダプタ13に装填されている2番目の芳香カートリッジ14、のように各々の芳香カートリッジ14に対応している。従って、メッセージの送信相手の発香アダプタ13のどの位置に芳香カートリッジ14が装填されているかに応じて、「香り1」ボタン〜「香り4」ボタンのうち使用可能なボタンが自動的に選択され、使用不可能なボタンはグレー表示される。なお、メッセージの送信相手が複数の場合、「香り1」ボタンのみが使用可能となり、メッセージの送信側による香りの選択はできない。
【0097】
図12は、「通話」タブの画面を模式的に示した図である。「通話」タブには、「メッセージ」タブと概ね同じオブジェクトが含まれており、「通話」タブの領域211、領域212、窓213、領域214は各々、「メッセージ」タブの領域201、領域202、窓203、領域204と同様の役割を果たす。
【0098】
「通話」タブの領域215は「メッセージ」タブの領域205に対応するが、「メッセージ」タブの領域205には交換されたメッセージのログが表示されるのに対し、「通話」タブの領域215には通話の着信時刻、切断時刻、通話時間といった通話のログが表示される。
【0099】
また、「通話」タブの領域216は「メッセージ」タブの領域206に対応するが、「通話」タブの領域216には、「メッセージ」タブにおける「送信」ボタンに代えて、「呼出」ボタンが含まれている。
【0100】
ユーザは、例えば「香り1」ボタンを2度クリックした後、「呼出」ボタンをクリックする。その操作に応じて、ユーザの端末装置12からメッセージングサーバ装置11経由で呼び出し先の他メンバの端末装置12に対し、発香指示付きの通話の呼び出しを指示するデータ(呼出データと発香指示データ)が送信される。なお、その際の発香指示データは、芳香液を2回放出することを指示するデータとなる。
【0101】
他メンバの端末装置12は呼出データと発香指示データを受信すると、受信した呼出データに従い、呼び出し音の発音やバイブレーション等の所定の呼出動作を行うとともに、発香指示データに従い発香アダプタ13に対し芳香液の放出の指示を2回、行う。発香アダプタ13はその指示に従って指定された芳香カートリッジ14のボタン142を2回押下して、芳香液を噴霧孔141から放出させる。その結果、他メンバはユーザから呼び出し音等に加え、香りによる呼び出しの通知を受けることになる。なお、通話に伴う端末装置12およびメッセージングサーバ装置11の動作は既知のインターネット経由の通話システムのものと同様であるため、その説明を省略する。
【0102】
図13は、「ランキング」タブの画面を模式的に示した図である。「ランキング」タブの領域221には、インスタントメッセージングシステム1を利用する全メンバにより過去一週間および過去一月間に発香された芳香液の回数の多い順に、ランキングが表示される。ユーザがランキングに表示されているカートリッジ名のいずれかを選択すると、選択されたカートリッジ名に対応する芳香カートリッジ14の情報が窓222にポップアップ表示される。
【0103】
また、領域221には、「購入」ボタンが含まれており、ユーザはランキングに表示されているカートリッジ名のいずれかを選択した後、この「購入」ボタンをクリック等することで、選択したカートリッジ名に対応する芳香カートリッジ14を購入することができる。なお、芳香カートリッジ14の購入手続に伴う処理は、既知のネット通販システムにおける処理と同様であるため、その説明を省略する。
【0104】
また、領域223には、過去一週間および過去一月間に発香した芳香液の回数の多い順に、端末装置12のメンバのランキングが表示される。ユーザがランキングに表示されている他メンバのユーザ名のいずれかを選択すると、選択されたユーザ名に対応するメンバの情報が窓224にポップアップ表示される。
【0105】
また、領域223には、「メッセージ」ボタンおよび「通話」ボタンが含まれており、ランキングに表示されているユーザ名のうち、メッセージの送信が許可されている他メンバのユーザ名をユーザが選択した場合は「メッセージ」ボタンが使用可能となり、通話の呼び出しが許可されている他メンバのユーザ名をユーザが選択した場合は「通話」ボタンが使用可能となる。ユーザは、そのように使用可能となった「メッセージ」ボタンもしくは「通話」ボタンをクリック等することで、選択したユーザ名に対応する他メンバに対するメッセージの送信もしくは通話の呼び出しを行うことができる。
【0106】
具体的には、「メッセージ」ボタンがクリック等されると、端末装置12における「ランキング」タブの表示は「メッセージ」タブの表示に自動的に切り替わり、「通話」ボタンがクリック等されると、端末装置12における「ランキング」タブの表示は「通話」タブの表示に自動的に切り替わる。そのように切り替わった後のタブにおいて、ユーザは「ランキング」タブで選択した他メンバに対し、発香指示付きのメッセージを送信したり、発香指示付きの通話の呼び出しを行ったりすることができる。
【0107】
図14は、「香りマップ」タブの画面を模式的に示した図である。「香りマップ」タブの領域231には、現在ログオンしているメンバ(位置データの送信が可能な端末装置12のユーザであるメンバに限る)の位置に、現在装填されている芳香カートリッジ14の香り系統に応じた図形がプロットされた地図が表示される。
【0108】
また、領域232には、領域231の地図上に表示される図形を絞り込むための条件を入力するボックスが表示される。これらのボックスの使用方法は、「メッセージ」タブの領域204に表示されるボックスの使用方法と同様である。ユーザはそれらのボックスに適当な属性名および属性を入力し「OK」ボタンをクリック等することで、自分が興味のある属性を持ったメンバ群がどのような香り系統の芳香カートリッジ14を利用しているか、という情報を、その地理的な情報とともに知ることができる。
【0109】
図15は、「メンバ情報」タブの画面を模式的に示した図である。「メンバ情報」タブの領域241には、ユーザの発香アダプタ13に現在装填されている芳香カートリッジ14のカートリッジ名と残量(%)が表示される。
【0110】
「メンバ情報」タブの領域242には、ユーザが過去に使用した芳香カートリッジ14のカートリッジ名と発香回数が一覧表示される。なお、領域242に表示の一覧において、現在装填されている芳香カートリッジ14にはマークが付され、それと分かるようになっている。
【0111】
「メンバ情報」タブの領域243には、ユーザの発香回数に基づく週間および月間のランキング順位が表示される。また、領域243には「登録情報」ボタンが含まれており、ユーザが「登録情報」ボタンをクリック等すると、登録情報の閲覧・修正のページが開き、ユーザは登録されているプロフィール等の情報を確認したり、必要に応じてそれらを修正したりすることができる。
【0112】
図16は、「カートリッジ情報」タブの画面を模式的に示した図である。「カートリッジ情報」タブの領域251には、情報を表示する対象の芳香カートリッジ14を選択するチェックボックスが表示される。「カートリッジ情報」タブの領域252には、現在装填されている芳香カートリッジ14の香り系統名などの情報が表示される。
【0113】
「カートリッジ情報」タブの領域253には、各種メッセージや画像(静止画および動画)が表示される。また、それらの表示に伴い、音声や音楽の発音が行われる場合もある。これらの表示や発音は、発香アダプタ13の読取部134により芳香カートリッジ14のメモリチップ143から読み取られたデータに従い行われる。
【0114】
すなわち、芳香カートリッジ14の製造者や発売者、もしくは一般のユーザは、芳香カートリッジ14のメモリチップ143用のデータリーダ・ライタにより、もしくは端末装置12に接続した発香アダプタ13の書込部135により、PCや端末装置12から芳香カートリッジ14に対し、自由にメッセージや静止画データ、動画データ、音声データ、アプリケーションプログラムなどの各種データを書き込むことで、その芳香カートリッジ14を使用するメンバに対し、メッセージを伝えたり、静止画・動画を見せたり、音楽を聴かせたり、音声メッセージを伝えたり、ゲームを配布したり、といった各種情報提供を行うことができる。
【0115】
従って、例えばメンバは、芳香カートリッジ14に自分の氏名、顔写真、会社住所、電子メールアドレスなどのデータを記録して配布することで芳香カートリッジ14を名刺として用いたり、プロポーズのメッセージとロマンチックな音楽のデータを記録して恋人に贈ることで芳香カートリッジ14をラブレターとして用いたり、というように、様々なシーンで芳香カートリッジ14を利用することができる。
【0116】
また、生花店の経営者であるメンバが、フローラル系のオリジナルの芳香液を収容した芳香カートリッジ14に店舗紹介とその月のお薦めの花を紹介するデータを記録して顧客や潜在顧客に配布したり、ラーメン店の経営者であるメンバが、自店のラーメンの匂いの芳香液を収容した芳香カートリッジ14に店舗紹介とラーメンの画像等のデータを記録して顧客や潜在顧客に配布したり、というように、宣伝媒体として芳香カートリッジ14を利用することも考えられる。
【0117】
また、ゲーム開発・販売会社が、香りの放出を伴うゲームのプログラムを芳香カートリッジ14に記録し販売することにより、ゲームの販売媒体として芳香カートリッジ14を利用することも考えられる。その場合、端末装置12に接続されている発香アダプタ13に最初にその芳香カートリッジ14が装填された際に、メモリチップ143に記録されている自動実行プログラムに従いゲームのプログラムが自動的に端末装置12にインストールされるように構成することもできる。
【0118】
さらに、関連する複数の芳香カートリッジ14を同時に装填することで、それらに個々に記録されているゲームのプログラムに従って端末装置12に連動処理を行わせることもできる。その場合、単独の芳香カートリッジ14では使用できないゲームの機能が利用可能となる。なお、芳香カートリッジ14に記録し端末装置12に実行されるプログラムはゲームプログラムに限られず、ビジネス用プログラムなどでもよい。
【0119】
図17は、「ユーティリティ」タブの画面を模式的に示した図である。「ユーティリティ」タブの領域261には、指定した時刻になると自動的に自機における発香を行わせるアラーム発香の設定を行うための入力ボックスおよび「設定」ボタンと、既に設定済みのアラーム発香のリストおよびリストから設定を削除するための「削除」ボタンが表示される。
【0120】
ユーザは領域261の入力ボックスに、例えば「毎日6:45 香り2 音付き」のように、アラーム発香のパラメータを入力し、「設定」ボタンをクリック等することで、アラーム発香の設定を行うことができる。なお、これらの設定を示すデータは、他のメンバに利用されることはないため、端末装置12の記憶部123に記憶される。また、ユーザはリストからいずれかの設定を選択した後、「削除」ボタンをクリック等することで、選択した設定を削除することができる。
【0121】
端末装置12の制御部126は、自機が備える計時装置から取得される時刻が設定された時刻になると、発香アダプタ13に対し、設定された番号の芳香カートリッジ14からの芳香液の放出を指示する。その結果、指定した時刻になると、指定した芳香カートリッジ14からの発香が行われる。
【0122】
また、「ユーティリティ」タブの領域262には、特定のイベントが発生した場合に自動的に自機における発香を行わせるイベント発香の設定を行うための入力ボックスおよび「設定」ボタンと、既に設定済みのイベント発香のリストおよびリストから設定を削除するための「削除」ボタンが表示される。
【0123】
ユーザは領域262の入力ボックスに、例えば「音 (音データのファイル名) 香り1」のように、イベント発香のパラメータを入力し、「設定」ボタンをクリック等することで、イベント発香の設定を行うことができる。なお、これらの設定を示すデータもまた、他のメンバに利用されることはないため、端末装置12の記憶部123に記憶される。また、ユーザはリストからいずれかの設定を選択した後、「削除」ボタンをクリック等することで、選択した設定を削除することができる。
【0124】
上記のパラメータ「音 (音データのファイル名) 香り1」は、マイクを内蔵する端末装置12が、指定したファイル名で特定される音データにより示される音と類似の音をマイクで集音した場合、1番目の芳香カートリッジ14から芳香液を放出するように発香アダプタ13に対し指示を行わせるためのパラメータである。ユーザは、例えばドアの開く音を録音した音データを指定して、上記のようなパラメータを設定し、芳香カートリッジ14の装填された発香アダプタ13の接続された端末装置12をドア近くに置いておくことで、誰かがドアを開けた際に発香を行わせることができる。
【0125】
イベント発香に利用可能なイベントは様々なものが考えられる。例えば、カメラを内蔵する端末装置12において、画像データをイベント発香のパラメータとして指定しておくことで、端末装置12が内蔵のカメラで類似の画像を撮影した時に発香をさせたり、タッチパネルディスプレイを備える端末装置12においてタッチパネルディスプレイをこする動作や、加速度センサを内蔵する端末装置12において端末装置12を振る動作等に応じて発香をさせたりすることもできる。
【0126】
以上、メッセージングアプリの画面の構成および画面においてユーザが行う操作等について説明をしたが、画面の開閉、各タブにおけるユーザの操作等に応じて、端末装置12とメッセージングサーバ装置11との間で必要な各種データの送受信が行われる。また、必要に応じて、芳香カートリッジ14から発香アダプタ13が読み取ったデータを端末装置12が発香アダプタ13から取得する処理も行われる。
【0127】
例えば、ユーザの端末装置12において「メッセージ」タブが開かれる時、メッセージングサーバ装置11はユーザデータベース(図8参照)からこのユーザや他のメンバのユーザ名と位置データ等を読み出し、またそれらのユーザ名に対応する香り系統名等をカートリッジデータベース(図9参照)から読み出し、それらを端末装置12に送信する。端末装置12はメッセージングサーバ装置11から受信したそれらのデータを用いて、領域201のリストや領域202の地図を表示する。
【0128】
また、ユーザにより領域204の入力ボックスに条件を示すデータが入力されると、端末装置12からメッセージングサーバ装置11にそのデータが送信され、メッセージングサーバ装置11において抽出処理が行われ、抽出されたメンバに関するユーザ名と位置データがメッセージングサーバ装置11から端末装置12に送信される。その結果、領域201や領域202には、指定した条件を満たすメンバの情報のみが表示されることになる。
【0129】
また、例えばユーザの端末装置12において「カートリッジ情報」タブが開かれる時、発香アダプタ13は芳香カートリッジ14のメモリチップ143に記録されているデータを読み出し、読み出したデータを端末装置12に引き渡す。その結果、図16に示したような各種データの表示が行われる。
【0130】
このように、端末装置12において上述したメッセージングアプリの画面の表示が行われるためには、端末装置12からメッセージングサーバ装置11に対するデータの送信処理、メッセージングサーバ装置11における検索処理、メッセージングサーバ装置11から端末装置12に対するデータの送信処理、発香アダプタ13による芳香カートリッジ14からのデータの読み取り処理、発香アダプタ13から端末装置12へのデータの引き渡し処理、端末装置12における表示用の画像データの生成処理など、各種処理が必要となるが、これらの処理の各々は当業者にとって既知のものであるため、その説明を省略する。
【0131】
インスタントメッセージングシステム1において、ユーザは上記のようにメッセージングサーバ装置11において管理されているデータに基づく他メンバの情報等の提供を受けることができるとともに、メッセージングサーバ装置11とは異なる各種の情報提供サーバ装置から付加的な情報の提供を受けることができる。占い情報提供サーバ装置15は、そのような情報提供サーバ装置の一例である。
【0132】
ユーザは、端末装置12を用いて、例えば所定のURLに従い表示されるWebページにおいて予めユーザ登録を行う。具体的には、メッセージングサーバ装置11に登録されているものと同じユーザ名およびパスワードと、それらに加えて占い情報の配信先のメールアドレスを登録する。それらのデータは、占い情報提供サーバ装置15のユーザデータベース(図10参照)に格納される。
【0133】
占い情報提供サーバ装置15は、例えば毎日、所定の時刻になると、自機のユーザデータベース(図10参照)に登録されているユーザIDおよびパスワードの各々に関し、それらを含む抽出条件データを生成し、生成した抽出条件データをメッセージングサーバ装置11に送信する。メッセージングサーバ装置11は、受信した抽出条件データに含まれるユーザIDを含むレコードを自機のユーザデータベース(図8参照)から検索する。さらに、メッセージングサーバ装置11は検索したレコードの発香ログデータから、最近装填された芳香カートリッジ14のカートリッジ種類IDを抽出し、抽出したカートリッジ種類IDを含むレコードをカートリッジデータベース(図9参照)から検索する。メッセージングサーバ装置11は、このように検索したユーザデータベースおよびカートリッジデータベースのレコードに含まれるデータを占い情報提供サーバ装置15に送信する。
【0134】
占い情報提供サーバ装置15は、メッセージングサーバ装置11から送信されてくるそれらのデータにより示されるユーザの属性(例えば、性別、年齢、趣味、現在位置、現在持っていると思われる芳香カートリッジ14など)に基づき、所定のアルゴリズムに従い、そのユーザのその日の運勢を示すデータ(運勢データ)を、例えば装填する芳香カートリッジ14の種類ごとに生成する。
【0135】
占い情報提供サーバ装置15は、そのように生成した運勢データを含む電子メールを生成し、自機のユーザデータベース(図10参照)に格納されているユーザのメールアドレスを宛先として、インターネット19に送出する。そのように送出された電子メールは、既知のメール配信の仕組みによりメールサーバ装置を介して、ユーザの端末装置12により受信される。
【0136】
図18は、端末装置12が占い情報提供サーバ装置15から受信する電子メールの内容を模式的に示した図である。ユーザは、占い情報提供サーバ装置15から送信される電子メールにより、自分の持っている芳香カートリッジ14毎にその日の運勢を知ることができる。従って、ユーザはそれらの運勢を参考としながらその日に発香アダプタ13に装填する芳香カートリッジ14を選択する、といった楽しみ方ができる。
【0137】
以上のように、本実施例にかかるインスタントメッセージングシステム1によれば、ユーザは他のユーザとの間で香りを伴うメッセージの交換や通話を行うことができるとともに、今流行の香りなど、香りに関連する各種情報を得ることができる。その結果、ネットワークを介した情報交換が、より楽しく趣深いものとなる。
【0138】
[2.変形例]
上述した実施例は本発明の技術的思想の範囲内において様々に変形可能である。以下にそのような変形の例を示す。
【0139】
上述した実施例においては、リアルタイムに交換されるメッセージや通話に応じて端末装置12における発香が行われる構成が採用されているが、本発明はそれに限られず、例えば、電子メールの受信に伴い発香が行われる構成が採用されてもよい。
【0140】
また、上述した実施例においては、発香アダプタ13は端末装置12に対し外付けのデバイスとして接続される構成が採用されているが、発香アダプタ13が端末装置12に内蔵される構成が採用されてもよい。
【0141】
また、既に述べたように、上述した実施例における占い情報提供サーバ装置15は、メッセージングサーバ装置11から提供されるメンバの属性データや芳香カートリッジ14の属性データに基づき、メンバに付加的な情報を配信する情報提供サーバ装置の例であって、そのような情報提供サーバ装置から提供される情報の種類としては、他に様々なものが考えられる。
【0142】
例えば、現在インスタントメッセージングシステム1にログオンしているメンバのうち、現在装填されている芳香カートリッジ14や性別、年齢等の情報に基づき相性がよいと思われるメンバをリスト表示して提供するものや、現在の気温、天気などに応じてお薦めの芳香カートリッジ14の種類をお知らせするものなどは、そのような付加的情報の提供の例である。
【0143】
これらの例の場合、情報提供サーバ装置は、情報配信先のメンバのユーザ名だけでなく、例えば特定の性別、特定の年齢、特定の香り系統名といった各種パラメータを含む抽出条件データをメッセージングサーバ装置11に送信し、その応答としてそれらの属性を持つメンバや芳香カートリッジ14に関するデータをメッセージングサーバ装置11から取得することになる。
【0144】
また、上述した実施例においては、占い情報提供サーバ装置15がメッセージングサーバ装置11にユーザや芳香カートリッジ14に関するデータの送信を要求し、占い情報提供サーバ装置15において付加的な情報(占い情報)の生成が行われ、生成された付加的な情報が占い情報提供サーバ装置15から端末装置12に対し、直接送信される構成が採用されているが、本発明はそれに限られない。
【0145】
従って、例えば、ユーザが付加的な情報の配信をメッセージングサーバ装置11に対し要求し、メッセージングサーバ装置11が占い情報提供サーバ装置15から必要なデータを取得して、メッセージングサーバ装置11により生成された付加的な情報が端末装置12に配信される構成が採用されてもよい。
【0146】
また、メッセージングサーバ装置11を介して、ビデオ通話やデータファイルの交換など、他の形式の情報交換を可能としてもよい。
【0147】
また、上述した実施例においては、メッセージングサーバ装置11を介して他のメンバの端末装置12に送信されるメッセージを示すメッセージデータや通話の呼出データに、明示的に発香指示データが含まれるものとしたが、本発明はそれに限られない。例えば、所定のメンバからメッセージ・呼出の着信があった場合、常に発香を行う構成とする場合などは、メッセージデータや呼出データそのものが発香指示データとなる。
【0148】
また、上述した実施例においては、芳香カートリッジ14はフラッシュメモリによりデータを記録するメモリチップ143を備えるものとしたが、芳香カートリッジ14がデータを保持する手段はフラッシュメモリによるものに限られず、例えば磁気的な記録手段によりデータを読み書き可能に保持する方法や、光学的な記録手段によりデータを読み取り専用で保持する方法、バーコードのような画像を芳香カートリッジ14の表面に形成することによりデータを保持する方法、芳香カートリッジ14の表面に凹凸を設けることによりデータを保持する方法など、様々な方法が採用可能である。
【0149】
また、上述した実施例においては、メッセージングサーバ装置11を介したメッセージの交換や通話を行うためには、ユーザは芳香カートリッジ14を装填する必要があったが、本発明はそれに限られない。従って、例えばメッセージの送信側は必ずしも芳香カートリッジ14の装填を要しないようにしたり、芳香カートリッジ14の装填されていない端末装置12に対しメッセージの送信が行われた場合には芳香カートリッジ14の装填を促して装填が行われたタイミングで発香を行ったりする構成が採用されてもよい。
【0150】
また、上述した実施例においては、芳香液の放出量は放出回数により把握されるものとしたが、例えば「0.01ミリリットル」や「0.01ミリグラム」のように、他の単位で把握される構成が採用されてもよい。
【0151】
また、上述した実施例においては、芳香カートリッジ14に収容される芳香液の出所につき特に説明しなかったが、芳香カートリッジ14は予め特定の原液をブレンドして作られた芳香液を芳香カートリッジ14の販売元の企業等が芳香カートリッジ14内に収容した形で販売してもよいし、空の芳香カートリッジ14に対しメンバが別途購入した原液を好みに応じてブレンドして注入することでオリジナルの芳香カートリッジ14を作ることを可能としてもよい。
【0152】
後者の場合、オリジナルの芳香カートリッジ14を登録するWebページを設けることで、メンバがオリジナルの芳香カートリッジ14の香り系統名等をカートリッジデータベース(図9参照)に登録し、インスタントメッセージングシステム1においてその芳香カートリッジ14を使用可能とすることができる。
【0153】
また、本発明にかかる仕組みは、上述した個々のユーザ間のメッセージングに発香を伴わせる、という方法に限られない。例えば、多数のユーザが同じ空間において、または互いに離れた空間において、香りを共有するために本発明にかかるシステムが使用されてもよい。
【0154】
例えば、予め指示された香りの芳香カートリッジ14を発香アダプタ13に装填した状態で、インターネット19経由でダウンロードした動画データに従い端末装置12において動画再生を行う際、その動画データに含まれる発香指示データに従い、動画の内容に応じた所定のタイミングで発香が行われるように構成することもできる。その場合、同じ動画を鑑賞する異なるユーザは、異なる時刻、異なる場所において、同じ動画を視覚および聴覚により体験すると同時に、同じ香りを嗅覚により体験することで、同じ体験を共有することができる。
【0155】
また、例えば、コンサートのように多人数が一同に集うイベント等において、イベント会場全体を香りで包むことにより、それらのイベント参加者に香りを共有させることもできる。具体的には、イベント主催者が、イベント参加者に対し予め、インスタントメッセージングシステム1へのユーザ登録と、発香アダプタ13を接続した端末装置12の持参とを指示しておく。イベント当日、イベント参加者は例えばイベント会場の入り口にて、芳香カートリッジ14の配布を受ける。イベント参加者は配布された芳香カートリッジ14を自分の発香アダプタ13に装着する。イベント主催者は、例えば配布した芳香カートリッジ14のカートリッジ種類IDに基づき、メッセージングアプリにおいてイベント参加者を絞り込み、イベントの進行に応じた然るべきタイミングでそれらのイベント参加者に対し発香指示を伴うメッセージを送信する。そのメッセージに応じて、イベント参加者の各々の端末装置12から発香が行われ、イベント会場が香りに包まれることになる。
【0156】
なお、イベント会場における各イベント参加者の着座席が決まっている場合、例えば会場におけるエリア毎に異なる香りの芳香カートリッジ14を配布することで、エリア毎に異なる香り体験をさせることもできる。また、異なる香りが会場内に等距離間隔に配置されるように芳香カートリッジ14を配布しておき、それらの異なる香りをイベントのシーンに合わせて適宜、望ましい分量配分で発香させることにより、会場の香りを様々に変化させることもできる。
【0157】
上記のように、イベント会場の入り口にて芳香カートリッジ14を配布する代わりに、例えばイベントのチケット販売時に芳香カートリッジ14を配布し、もしくは紙のチケットの代わりにチケット機能を備えた芳香カートリッジ14を販売し、イベント参加者にその芳香カートリッジ14の持参を求めてもよい。なお、芳香カートリッジ14をチケットとして機能させるには、例えば芳香カートリッジ14のメモリチップ143にチケット情報(席番号など)とその表示用プログラムを記憶させておけばよい。イベント参加者はその芳香カートリッジ14を装着した端末装置12においてカートリッジ情報を表示させ、イベント会場の入り口でそれを提示することで、イベント会場への入場を許可されるとともに、自分の着座席を知ることができる。
【0158】
また、イベント用に特定の芳香カートリッジ14を配布する代わりに、イベント参加者が自由に持参し自分の端末装置12に装填している芳香カートリッジ14を用いて、イベントを香りで包むこともできる。例えば、イベント主催者は、イベント参加者を位置情報により絞り込んだ後、香り系統名に従いグループ化し、イベントの進行に伴い、例えばシトラス系の香りの芳香カートリッジ14を装填しているイベント参加者の端末装置12に発香指示を行ってイベント会場をシトラス系の香りで包んだり、同様にフローラル系の香りで包んだり、といった演出を行うことができる。
【0159】
また、イベントの様子がテレビやインターネット19を介したストリーミング配信などでライブ中継される場合に、テレビや端末装置12にてイベントを鑑賞するユーザが会場と同じ香りを体験できるように構成することもできる。例えば、イベントに参加できないユーザもイベント用の所定のカートリッジIDが記録された芳香カートリッジ14を購入し発香アダプタ13に装填しておくことで、イベント主催者より順次送信されてくる発香指示を伴うメッセージに従い、イベント会場におけるものと同じ香りの発香を端末装置12に行わせることができる。従って、そのユーザはテレビや端末装置12に表示されるイベントの映像を見ながら香りを楽しむことで、イベント会場にいるイベント参加者と類似の体験を行うことができる。
【0160】
また、インスタントメッセージングシステム1において、ユーザ間のアクセスは、ユーザデータベース(図8参照)のメッセージフレンズ判定条件データや通話フレンズ判定条件データ、カートリッジデータベース(図9参照)のアクセス条件データに従い、ユーザデータベースに登録されているユーザの各種属性データやユーザが装填している芳香カートリッジ14に関しカートリッジデータベースに登録されている各種属性データ等に基づき、その許可および制限が行われるものとしたが、それらの条件データの内容、記憶場所、条件データに従いアクセスの許可・制限の基準として用いられる属性の種別等は様々に選択可能である。
【0161】
例えば、アクセス条件データを、メッセージングサーバ装置11により管理されるカートリッジデータベースにではなく、芳香カートリッジ14のメモリチップ143に記憶させておいてもよい。その場合、例えば、メッセージ交換や通話の要求を受け取った端末装置12が、その時に自機に装填されている芳香カートリッジ14のメモリチップ143に記憶されているアクセス条件データを読み出すとともに、要求の送信元のユーザや芳香カートリッジ14の属性データをメッセージングサーバ装置11から取得し、メッセージングサーバ装置11から取得した属性データがメモリチップ143から読み出したアクセス条件データを満たすか否かを判定するようにメッセージングアプリを構成すればよい。
【0162】
また、上述した実施例においては、アクセス条件データの例として、カートリッジIDが連番であるペアの芳香カートリッジ14を装填しているユーザ間のみ、メッセージ交換を許可することを意味する「ペアID→メッセージ交換許可」を紹介した。そのようなペアの芳香カートリッジ14を、購入したユーザが切り離し可能に一体に成形してもよい。そのようなペアとなる芳香カートリッジ14は、典型的には、カップルの男女の各々により装填されてそれら男女のメッセージ交換に利用される。従って、コンビニエンスストアなどで一体に成形された2個の芳香カートリッジ14を購入したカップルがそれらの芳香カートリッジ14をその場で切り離して分け合うことで、同じ物を共有し、カップルとしての関係を確かめ合うことができる。
【0163】
また、アクセス条件データの他の一例として、特定のカートリッジ種別IDの記録された芳香カートリッジ14を装填している端末装置12のユーザは、所定回数(例えば10回)に限り、特定の他のユーザとの間のメッセージ交換が許可される、というものが考えられる。例えば、人気の芸能人との間のメッセージ交換が所定回数に限り許可されるアクセス条件データの設定された芳香カートリッジ14を販売することで、その芸能人のファンはその芳香カートリッジ14を購入し、芸能人と香りを伴うメッセージ交換を楽しむことができる。
【0164】
なお、上述した実施例において用いられている具体的な数値、画面の構成、データの構成、処理の順序等は本発明を説明するための例示であって、本発明はそれらの具体的内容により限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0165】
本発明は、広く一般個人が情報交換を行うために有効であり、発香アダプタや芳香カートリッジが数多く製造・販売されることで製造業や卸売業・小売業などのサービス業に貢献する。
【符号の説明】
【0166】
1…インスタントメッセージングシステム、11…メッセージングサーバ装置、12…端末装置、13…発香アダプタ、14…芳香カートリッジ、15…占い情報提供サーバ装置、19…インターネット、111…受信部、112…送信部、113…記憶部、114…演算部、121…受信部、122…送信部、123…記憶部、124…表示部、125…入力部、126…制御部、131…データ入出力端子、132…中空部、133…放出部、134…読取部、135…書込部、136…残量計測部、137…制御部、141…噴霧孔、142…ボタン、143…メモリチップ、151…受信部、152…送信部、153…記憶部、154…演算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の通信装置から送信されてくるデータを受信する受信手段と、データを記憶する記憶手段と、演算処理を行う演算手段と、データを他の通信装置に送信する送信手段とを備え、
前記受信手段は、芳香液を収容するカートリッジである芳香カートリッジの装填が可能な複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、当該端末装置を識別する端末識別データと、現在装填されている芳香カートリッジもしくは当該芳香カートリッジに収容されている芳香液の種類を識別するカートリッジ識別データとを受信し、
前記記憶手段は、前記受信手段により一の端末装置から受信された前記端末識別データに対応付けて、当該一の端末装置から受信された前記カートリッジ識別データを当該一の端末装置の属性を示す属性データの全部もしくは一部として記憶し、
前記受信手段は、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、前記複数の端末装置のうちの1以上の端末装置の各々における現在の芳香カートリッジの装填状態を示すステイタスデータの送信を要求する要求データを受信し、
前記演算手段は、前記受信手段により前記要求データが受信された場合、前記要求データに応じて、前記記憶手段に記憶されている端末識別データおよび当該端末識別データに対応付けて記憶されている属性データに基づき前記ステイタスデータを生成し、
前記送信手段は、前記演算手段により生成された前記ステイタスデータを前記要求データの送信元の端末装置に送信する
サーバ装置。
【請求項2】
前記受信手段は、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、前記複数の端末装置のうちの当該任意の端末装置とは異なる端末装置を宛先とするメッセージを示すメッセージデータもしくは通話の呼び出しを示す呼出データを受信し、
前記送信手段は、前記受信手段により前記メッセージデータもしくは前記呼出データが受信された場合、前記メッセージデータもしくは前記呼出データの宛先である端末装置に対し、前記メッセージデータもしくは前記呼出データを送信する
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記記憶手段に記憶されている端末識別データもしくは当該端末識別データに対応付けて記憶されている属性データに基づき前記複数の端末装置の各々の間でメッセージを示すメッセージデータもしくは通話の呼び出しを示す呼出データの送受信の可否を判定するための条件を示す判定条件データを記憶し、
前記演算手段は、前記記憶手段に記憶されている前記判定条件データに基づきメッセージデータもしくは呼出データの送信が許可される端末装置を判定し、当該判定した端末装置に関する前記ステイタスデータを生成する
請求項2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記受信手段は、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、当該端末装置に装填されている芳香カートリッジから芳香液が放出された回数を示す放出回数データ、当該芳香カートリッジから放出された芳香液の量を示す放出量データ、および当該芳香カートリッジに収容されている芳香液の残量を示す残量データのうちの少なくとも1つを受信し、
前記記憶手段は、前記受信手段により受信された前記放出回数データ、前記放出量データ、および前記残量データのうちの少なくとも1つを、当該データの送信元の端末装置を識別する端末識別データに対応付けて、前記属性データの一部として記憶する
請求項1乃至3のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記受信手段は、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、当該端末装置の現在の位置を示す位置データを受信し、
前記記憶手段は、前記受信手段により受信された前記位置データを、当該位置データの送信元の端末装置を識別する端末識別データに対応付けて、前記属性データの一部として記憶し、
前記演算手段は、前記記憶手段に記憶されている前記属性データに含まれる位置データに基づき各々の端末装置の位置を地図上に示す前記ステイタスデータを生成する
請求項1乃至4のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記受信手段は、通信装置から、1以上の端末装置を端末識別データもしくは属性データに基づき抽出する条件を示す抽出条件データを受信し、
前記演算手段は、前記記憶手段に記憶されている端末識別データおよび当該端末識別データに対応付けて記憶されている属性データの中から前記受信手段により受信された前記抽出条件データにより示される条件を満たす端末識別データおよび当該端末識別データに対応付けて記憶されている属性データを抽出し、
前記送信手段は、前記演算手段により抽出された端末識別データおよび当該端末識別データに対応付けて記憶されている属性データを、前記通信装置に送信する
請求項1乃至5のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記受信手段は、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、属性データに基づき1以上の端末装置を抽出する条件を示す抽出条件データを受信し、
前記演算手段は、前記記憶手段に記憶されている属性データの中から前記受信手段により端末装置から受信された前記抽出条件データにより示される条件を満たす属性データを抽出し、当該抽出した属性データに対応付けて前記記憶手段に記憶されている端末識別データにより示される端末装置に関する前記ステイタスデータを生成する
請求項1乃至6のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項8】
サーバ装置が、芳香液を収容するカートリッジである芳香カートリッジの装填が可能な複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、当該端末装置を識別する端末識別データと、現在装填されている芳香カートリッジもしくは当該芳香カートリッジに収容されている芳香液の種類を識別するカートリッジ識別データとを受信するステップと、
前記サーバ装置が、一の端末装置から受信した前記端末識別データに対応付けて、当該一の端末装置から受信した前記カートリッジ識別データを当該一の端末装置の属性を示す属性データの全部もしくは一部として記憶するステップと、
前記サーバ装置が、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、前記複数の端末装置のうちの1以上の端末装置の各々における現在の芳香カートリッジの装填状態を示すステイタスデータの送信を要求する要求データを受信するステップと、
前記サーバ装置が、前記要求データを受信した場合、前記要求データに応じて、記憶している端末識別データおよび当該端末識別データに対応付けて記憶している属性データに基づき前記ステイタスデータを生成するステップと、
前記サーバ装置が、生成した前記ステイタスデータを前記要求データの送信元の端末装置に送信するステップと
を備える方法。
【請求項9】
前記サーバ装置が、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、前記複数の端末装置のうちの当該任意の端末装置とは異なる端末装置を宛先とするメッセージを示すメッセージデータもしくは通話の呼び出しを示す呼出データを受信するステップと、
前記サーバ装置が、前記メッセージデータもしくは前記呼出データを受信した場合、前記メッセージデータもしくは前記呼出データの宛先である端末装置に対し、前記メッセージデータもしくは前記呼出データを送信するステップと
を備える請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記サーバ装置が、記憶している端末識別データもしくは当該端末識別データに対応付けて記憶している属性データに基づき前記複数の端末装置の各々の間でメッセージを示すメッセージデータもしくは通話の呼び出しを示す呼出データの送受信の可否を判定するための条件を示す判定条件データを記憶するステップを備え、
前記サーバ装置は、記憶している前記判定条件データに基づきメッセージデータもしくは呼出データの送信が許可される端末装置を判定し、前記ステイタスデータを生成するステップにおいて、当該判定した端末装置に関する前記ステイタスデータを生成する
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記サーバ装置が、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、当該端末装置に装填されている芳香カートリッジから芳香液が放出された回数を示す放出回数データ、当該芳香カートリッジから放出された芳香液の量を示す放出量データ、および当該芳香カートリッジに収容されている芳香液の残量を示す残量データのうちの少なくとも1つを受信するステップと、
前記サーバ装置が、受信した前記放出回数データ、前記放出量データ、および前記残量データのうちの少なくとも1つを、当該データの送信元の端末装置を識別する端末識別データに対応付けて、前記属性データの一部として記憶するステップと
を備える請求項8乃至10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記サーバ装置が、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、当該端末装置の現在の位置を示す位置データを受信するステップと、
前記サーバ装置が、受信した前記位置データを、当該位置データの送信元の端末装置を識別する端末識別データに対応付けて、前記属性データの一部として記憶するステップと
を備え、
前記サーバ装置は、前記ステイタスデータを生成するステップにおいて、記憶している前記属性データに含まれる位置データに基づき各々の端末装置の位置を地図上に示す前記ステイタスデータを生成する
請求項8乃至11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記サーバ装置が、通信装置から、1以上の端末装置を端末識別データもしくは属性データに基づき抽出する条件を示す抽出条件データを受信するステップと、
前記サーバ装置が、記憶している端末識別データおよび当該端末識別データに対応付けて記憶している属性データの中から受信された前記抽出条件データにより示される条件を満たす端末識別データおよび当該端末識別データに対応付けて記憶している属性データを抽出するステップと、
前記サーバ装置が、抽出した端末識別データおよび当該端末識別データに対応付けて記憶している属性データを、前記通信装置に送信するステップと
を備える請求項8乃至12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記サーバ装置が、前記複数の端末装置のうちの任意の端末装置から、属性データに基づき1以上の端末装置を抽出する条件を示す抽出条件データを受信するステップを備え、
前記サーバ装置は、前記ステイタスデータを生成するステップにおいて、記憶している属性データの中から、端末装置から受信した前記抽出条件データにより示される条件を満たす属性データを抽出し、当該抽出した属性データに対応付けて記憶している端末識別データにより示される端末装置に関する前記ステイタスデータを生成する
請求項8乃至13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
他の通信装置との間でデータ通信を行う通信手段を備えるコンピュータを
請求項1乃至7のいずれかに記載のサーバ装置が備える前記受信手段、前記記憶手段、前記演算手段、前記送信手段として機能させるプログラム。
【請求項16】
他の通信装置から送信されてくるデータを受信する受信手段と、データを記憶する記憶手段と、データを他の通信装置に送信する送信手段と、画像を表示する表示手段と、ユーザによる所定の操作に応じて所定のデータを生成することによりユーザによるデータ入力を受け付ける入力手段と、芳香を発生させる芳香発生手段と、他の構成部を制御する制御手段とを備え、
前記芳香発生手段は、芳香液を収容するカートリッジである芳香カートリッジの装填を受容する中空部と、前記中空部に装填された芳香カートリッジに収容されている芳香液の一部を当該芳香カートリッジの外部に放出させる放出手段と、前記中空部に装填された芳香カートリッジに記録されているデータを読み取る読取手段とを有し、
前記送信手段は、前記記憶手段に記憶されている自機を識別するデータである端末識別データ、もしくはユーザの操作に応じて前記入力手段により生成された自機を識別するデータである端末識別データをサーバ装置に送信し、
前記読取手段は、前記中空部に現在装填されている芳香カートリッジに記録されているデータを読み取り、
前記送信手段は、前記読取手段により読み取られたデータに含まれる芳香カートリッジもしくは芳香液の種類を識別するカートリッジ識別データを前記サーバ装置に送信し、
前記送信手段は、自機以外の複数の端末装置のうちの1以上の端末装置の各々における現在の芳香カートリッジの装填状態を示すステイタスデータの送信を要求する要求データを前記サーバ装置に送信し、
前記受信手段は、前記送信手段により送信された前記要求データに対する応答として前記サーバ装置から送信されてくる前記ステイタスデータを受信し、
前記表示手段は、前記受信手段により受信された前記ステイタスデータの内容を示す画像を表示する
端末装置。
【請求項17】
前記受信手段は、前記サーバ装置から、前記自機以外の複数の端末装置のうちの一の端末装置を送信元とするメッセージを示すメッセージデータもしくは通話の呼び出しを示す呼出データを受信し、
前記制御手段は、前記受信手段により前記メッセージデータもしくは前記呼出データが受信された時、前記放出手段に前記芳香液の放出を実行させる
請求項16に記載の端末装置。
【請求項18】
前記送信手段は、前記中空部に装填されている芳香カートリッジから芳香液が放出された回数を示す放出回数データ、当該芳香カートリッジから放出された芳香液の量を示す放出量データ、および当該芳香カートリッジに収容されている芳香液の残量を示す残量データのうちの少なくとも1つを前記サーバ装置に送信する
請求項16または17に記載の端末装置。
【請求項19】
自機の現在の位置を示す位置データを取得する位置データ取得手段を備え、
前記送信手段は、前記位置データ取得手段により取得された位置データを前記サーバ装置に送信する
請求項16乃至18のいずれかに記載の端末装置。
【請求項20】
前記入力手段は、ユーザの操作に応じて、端末装置の属性を示す属性データに基づき1以上の端末装置を抽出する条件を示す抽出条件データを生成し、
前記送信手段は、前記入力手段により生成された前記抽出条件データを前記サーバ装置に送信し、
前記受信手段は、前記送信手段により送信された前記抽出条件データに基づき前記サーバ装置において抽出された端末装置に関する前記ステイタスデータを受信する
請求項16乃至19のいずれかに記載の端末装置。
【請求項21】
芳香を発生させる芳香発生手段を備える端末装置が、記憶している自機を識別するデータである端末識別データ、もしくはユーザの操作に応じて生成された自機を識別するデータである端末識別データをサーバ装置に送信するステップと、
前記端末装置が、前記芳香発生手段に装填されている芳香液を収容するカートリッジである芳香カートリッジに記録されているデータを読み取るステップと、
前記端末装置が、前記読み取ったデータに含まれる芳香カートリッジもしくは芳香液の種類を識別するカートリッジ識別データを前記サーバ装置に送信するステップと、
前記端末装置が、自機以外の複数の端末装置のうちの1以上の端末装置の各々における現在の芳香カートリッジの装填状態を示すステイタスデータの送信を要求する要求データを前記サーバ装置に送信するステップと、
前記端末装置が、送信した前記要求データに対する応答として前記サーバ装置から送信されてくる前記ステイタスデータを受信するステップと、
前記端末装置が、受信した前記ステイタスデータの内容を示す画像を表示するステップと
を備える方法。
【請求項22】
前記端末装置が、前記サーバ装置から、前記自機以外の複数の端末装置のうちの一の端末装置を送信元とするメッセージを示すメッセージデータもしくは通話の呼び出しを示す呼出データを受信するステップと、
前記端末装置が、前記メッセージデータもしくは前記呼出データを受信した時、前記芳香発生手段により、前記芳香発生手段に装填されている芳香カートリッジから芳香液を放出させるステップと
を備える請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記端末装置が、前記芳香発生手段に装填されている芳香カートリッジから芳香液が放出された回数を示す放出回数データ、当該芳香カートリッジから放出された芳香液の量を示す放出量データ、および当該芳香カートリッジに収容されている芳香液の残量を示す残量データのうちの少なくとも1つを前記サーバ装置に送信するステップ
を備える請求項21または22に記載の方法。
【請求項24】
前記端末装置が、自機の現在の位置を示す位置データを取得するステップと、
前記端末装置が、取得した前記位置データを前記サーバ装置に送信するステップと
を備える請求項21乃至23のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
前記端末装置が、ユーザの操作に応じて、端末装置の属性を示す属性データに基づき1以上の端末装置を抽出する条件を示す抽出条件データを生成するステップと、
前記端末装置が、生成した前記抽出条件データを前記サーバ装置に送信するステップと
を備え、
前記端末装置は、前記ステイタスデータを受信するステップにおいて、送信した前記抽出条件データに基づき前記サーバ装置において抽出された端末装置に関する前記ステイタスデータを受信する
請求項21乃至24のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
他の通信装置との間でデータ通信を行う通信手段と、芳香を発生させる芳香発生手段とを備えるコンピュータを、
請求項16乃至20のいずれかに記載の端末装置が備える前記受信手段、前記記憶手段、前記送信手段、前記表示手段、前記入力手段、前記制御手段として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−16940(P2013−16940A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146899(P2011−146899)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(511160147)
【Fターム(参考)】