説明

ネットワークを利用した案内情報サービスシステム

【課題】サービス提供場所における所定のエリア内で、予めリクエストした周辺情報等が利用者側に提供できるようにする。
【解決手段】各サービス提供場所に設置した基地局1と、利用者側が所持する通信端末器2とを備える。各サービス提供場所を中心とした所定のエリア内で無線通信ネットワークPを介して、基地局1および通信端末器2間の双方向で送受信可能とする。また、各基地局1を統括して管理・制御する情報センターシステム3を含み、該情報センターシステム3は、会員情報登録手段4と、相互認証手段5と、サービス案内手段6とを備える。そして、利用者が所持する通信端末器2が所定のエリア内に到達すると、利用者が予めリクエストした周辺案内情報が得られるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自立分散型の双方向短距離無線通信によるネットワークを利用して、例えば観光施設、美術館、駅、バス停、店舗等における例えば周辺案内等の各種の情報が受けられるようにしたネットワークを利用した案内情報サービスシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の案内情報サービスシステムとしては、特許文献1に開示されているように、公衆電話機のような端末等の空間的領域に設置された定置型端末により周辺案内情報を提供するシステムが存在する。これは、通信網を介して接続された少なくとも1台の定置型端末および案内情報センタにより構成され、案内情報センタから定置型端末へ周辺案内情報が提供されるものであって、定置型端末は、通信網に接続された端末通信手段と、定置型端末の設置場所を表す位置属性情報を保持する位置属性保持手段と、周辺案内情報を表示する手段と、端末通信手段に位置属性保持手段からの位置属性情報を案内情報センタへ送信させ、案内情報センタから位置属性情報に関連した周辺案内情報を受信させる制御手段とを有し、案内情報センタは定置型端末から位置属性情報を受信し、周辺案内情報を定置型端末に送信するセンタ通信手段と、定置型端末へ周辺案内情報として提供されるべき案内情報毎に案内情報に関連付けられた空間的領域情報を蓄積する案内情報データベースと、定置型端末からの位置属性情報によって表される設置場所を空間的に包含する空間的領域情報に関連付けられた案内情報を定置型端末に提供される周辺案内情報として案内情報データベースから取得する検索手段とを有するものである。
【0003】
また、特許文献2に開示されているように、2次元コードが示す接続先に接続する機能を備えた携帯形通信端末を利用した情報提供サービスも存在する。これは、広告依頼主によって、広告媒体に商品あるいはサービスの広告と共に広告内容を識別するための広告内容識別情報を示す2次元コードが印刷される。そして、広告を見た利用者が商品あるいはサービスの詳細を知りたいときは、広告媒体に印刷されている2次元コードを読取手段で読取り、携帯形通信端末により2次元コードが示す接続情報に基づいてサーバにアクセスして広告内容識別情報を送信する。サーバにおいては、広告内容識別情報を受信したときは、その広告内容識別情報に基づいて新たな広告情報を携帯形通信端末に送信する。これにより利用者は商品あるいはサービスに関する詳細情報を知ることができるものとしている。
【特許文献1】特開2002−125072号公報
【特許文献2】特開2002−111909号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来においては、特許文献1の場合、定置型通信端末へ周辺案内情報として提供されるべき案内情報毎に案内情報に関連付けられた空間的領域情報を蓄積する案内情報データベースは、予め登録したリクエストの内容に依らずに、サービス提供者である案内情報センタ側の意向に即した内容となっているのであって、利用者側が過去に利用した類似内容のサービスとはなっていないのである。
【0005】
また、特許文献2の場合は、広告媒体に商品あるいはサービスの広告と共に広告内容を識別するための広告内容識別情報を示す2次元コードが印刷され、利用者は広告媒体に印刷されている2次元コードを読取手段で読取るため、利用者は2次元コードの広告・ポスター等を見つけなければ周辺情報等の案内が受けられないのである。
【0006】
そこで、本発明は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、サービス提供者の場所、例えば観光施設、美術館、駅、バス停、店舗等における例えば50m〜70m以内のエリアで広告・ポスター等を探し求める必要が無く、予めリクエストした周辺情報等を携帯電話機やインターネット端末等に動画像メール、テキストメール、音声等の種々の形式で受信でき、様々な会員サービスを提供できるものとしたネットワークを利用した案内情報サービスシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するため、本発明にあっては、各サービス提供場所に設置された基地局1と、利用者側が所持する通信端末器2とを備え、各サービス提供場所を中心とした無線通信ネットワークPを介してのデータ転送可能な所定のエリア内で、基地局1および通信端末器2間の双方向での送受信を可能としたものである。
また、各基地局1を統括して管理・制御する情報センターシステム3を含み、該情報センターシステム3は、利用者側の通信端末器2から個人情報、メールアドレス、受信メニューサービスを予め登録する会員情報登録手段4と、インターネット・無線網から、通信端末器2と基地局1との無線通信ネットワークPを介しての送受信に基づいて相互の認証を行う相互認証手段5と、利用者側との承認後において、基地局1が設置されているサービス提供場所のデータ転送が可能となる所定のエリアで、利用者が予めリクエストした周辺案内情報を、インターネット・無線通信ネットワークPを介して、通信端末器2側に動画像メール、テキストメール、音声の形式で送信するサービス案内手段6を備えてなるものとできる。
さらに、通信端末器2と基地局1との双方向無線通信には、ZigBeeもしくはRFIDを使用することができる。
【0008】
以上のように構成された本発明に係るネットワークを利用した案内情報サービスシステムにあって、ZigBeeもしくはRFIDによる通信端末器2を所持した利用者は、ZigBeeもしくはRFIDによる基地局1が設置されているサービス提供場所の例えば50〜70m以内のエリアに接近し、相互間のデータ転送が可能となる距離に到達すると、利用者が予めリクエストしたサービス内容情報をインターネット・無線通信ネットワークPを介して提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、サービス提供場所、例えば観光施設、美術館、駅、バス停、店舗等における例えば50〜70m以内のエリアで広告・ポスター等を探し求める必要が無く、予めリクエストした周辺情報等を携帯電話機やインターネット端末等に動画像メール、テキストメール、音声等の種々の形式で受領でき、様々な会員サービスの提供を受けることができる。
【0010】
すなわち、これは本発明が、各サービス提供場所を中心とした無線通信ネットワークPを介してのデータ転送可能な所定のエリア内で、基地局1および通信端末器2間の双方向での送受信を可能としたからであり、これにより、各サービス提供場所において、例えば50〜70m以内のエリアに到達した時点で、利用者が予めリクエストした周辺情報等を例えば携帯電話機やインターネット端末等に動画像メール、テキストメール、音声等の種々の形式による様々な会員サービスを受けることができる。
【0011】
また、各基地局1を統括して管理・制御する情報センターシステム3を含み、該情報センターシステム3は、利用者側の通信端末器2から個人情報、メールアドレス、受信メニューサービスを予め登録する会員情報登録手段4と、インターネット・無線通信ネットワークPから、通信端末器2と基地局1との無線通信ネットワークPを介しての送受信に基づいて相互の認証を行う相互認証手段5と、利用者側との承認後において、基地局1が設置されているサービス提供場所のデータ転送が可能となる所定のエリアで、利用者が予めリクエストした周辺案内情報を、インターネット・無線通信ネットワークPを介して、通信端末器2側に動画像メール、テキストメール、音声の形式で送信するサービス案内手段6を備えてなるので、サービス提供者側の意向内容に依らずに、利用者が予め登録したリクエスト内容に基づいた各種の周辺情報・案内情報等を、各サービス提供場所におけるデータ転送可能な限られたエリア内で容易に入手できる案内情報サービスシステムを構築できる。
【0012】
さらに、通信端末器2と基地局1との双方向無線通信には、ZigBeeもしくはRFIDを使用したので、基地局1および通信端末器2間の双方向短距離無線通信が行える所定のエリアに接近したときに相互間のデータ転送が可能な情報交換通信システムを容易に構築できる。
【0013】
尚、上記の課題を解決するための手段、発明の効果の項夫々において付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするために付したもので、図面中の符号によって示された構造・形状に本発明が限定されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の一形態を説明する。図において示される符号1は、例えば観光施設、美術館、駅、バス停、店舗等の各サービス提供場所に、サービス提供者側によって予め設置された基地局であり、この基地局1としては、ZigBee(ジグビー:Koninklijke Philips Electronics N.V.の登録商標)によるサービス提供者側の自立分散型ワイヤレスセンサーを使用している。
【0015】
自立分散型の双方向短距離無線通信によるZigBee無線通信ネットワークPを構築するZigBeeとは、無線周波数帯によって異なるデータ転送速度が約20〜250Kbps程度の低速であって、且つデータ転送距離が約10〜75m程度の短距離となる代わりに、消費電力が約60mWと省電力で且つ安価であることを特徴とする家電向けの短距離無線通信規格の一つであり、電気的基礎仕様は、IEEE802.15.4として規格化されている。
【0016】
また、ZigBeeは、1つのネットワーク当たりの接続可能なノード数が最大で2の16乗−1=65535で、大規模なネットワークを容易に構築することが可能である。例えばメッシュ型やクラスタツリー型のネットワークを構成し、フル機能デバイスがデータを中継することで、直接電波の届かない通信端末器間でも通信が可能であり、一部の通信端末器が停止した場合にも迂回経路を使って通信を継続させることができる。しかも、他のシステムから受ける干渉を回避する機能を備えている。
【0017】
この基地局1としてのサービス提供者側の自立分散型ワイヤレスセンサーは、図1(a)に示すように、中央演算装置(CPU)1aと、アンテナが接続された送受信装置(RF)1bと、内部クロック駆動用の16MHzの水晶振動子1cと、パワーリセットボタン1dによってON/OFF可能としたリセットIC1eと、プログラムダウンロード用のBDM1fと、電源回路1gとが配設されたアクセスポイントボードとなって構成され、ACアダプター1hを介してAC110Vの電源に接続することによって使用されるようになっている。
【0018】
一方、利用者側には、サービス提供者側が提供する通信端末器2としてブロック構成された前記ZigBeeによる利用者側の自立分散型ワイヤレスセンサーを所持し、各サービス提供場所を中心とした所定のエリア内でZigBeeによる無線通信ネットワークPを介して、基地局1におけるサービス提供者側の自立分散型ワイヤレスセンサーとの間での双方向の送受信が可能となるようにしてある。
【0019】
この通信端末器2としての利用者側の自立分散型ワイヤレスセンサーは、図1(b)に示すように、中央演算装置(CPU)2aと、アンテナが接続された送受信装置(RF)2bと、内部クロック駆動用の16MHzの水晶振動子2cと、パワーリセットボタン2dによってON/OFF可能としたリセットIC2eと、電源回路2fと、充電回路2gと、バッテリー2hとが配設された通信端末器ボードとなって構成されている。
【0020】
具体的には、通信端末器2であるZigBeeによる利用者側の自立分散型ワイヤレスセンサーを、観光客等の利用者自身が携帯する例えば携帯電話機やインターネット端末等のインターフェースに接続して携帯させておく。そして、基地局1であるサービス提供者側の自立分散型ワイヤレスセンサーが設置されている観光地等でのサービス提供場所の例えば50〜70m以内のエリアに接近してデータ転送が可能となる距離に到達すると、利用者が予め登録したサービス内容情報をZigBeeによる無線通信ネットワークPを介して携帯電話機やインターネット端末等に動画像メール、テキストメール、音声等の種々の形式で提供されるものとしてある。
【0021】
各基地局1であるZigBeeによるサービス提供者側の自立分散型ワイヤレスセンサーは、情報センターシステム3によって統括して管理・制御されており、該情報センターシステム3は、図2に示すように、通信端末器2であるZigBeeによる利用者側の自立分散型ワイヤレスセンサーからID信号がインターネット・無線通信ネットワークPを介してトリガー受信されるZigBee受信チェックI/F3a、該ZigBee受信チェックI/F3aを介して照会されるZigBeeサーバー3b、ZigBee受信チェックI/F3aからZigBee情報連携I/F3cを介して照会される検索エンジン3dおよびECエンジン3e、ZigBee情報連携I/F3cからインターネット・ZigBee無線通信ネットワークPを介して情報発信される情報送信I/F3f、および携帯サーバー3g、ECサーバー3h、情報送信サーバー3iそれぞれを備えている。
【0022】
また、情報センターシステム3におけるサービス提供場所の情報データベースには、ZigBeeによる基地局1のID、施設観光等の名称、住所、表題マッチングキーワード等の周辺情報、更新年月日等の種々の情報が格納されている。このとき利用者側へのサービス内容としては、例えば公共施設の観光利用サービス・新幹線等の発車時刻発信サービス・町のストリート情報発信サービス・町中シテイガイドサービス・ECサイト構築サービス、その他の種々のサービスが挙げられる。
【0023】
また、この情報センターシステム3には、利用者自身によって、例えば携帯電話機やインターネット端末等から個人情報、メールアドレス、受信メニューサービス等を予め登録するための会員情報登録手段4を備えている。
【0024】
さらに、情報センターシステム3には、インターネット・無線通信ネットワークP等から、通信端末器2である利用者側の自立分散型ワイヤレスセンサーと、基地局1であるサービス提供者側の自立分散型ワイヤレスセンサーとのZigBeeによる無線通信ネットワークPを介しての送受信に基づいて相互の認証を行うための相互認証手段5を備えている。
【0025】
そして、情報センターシステム3側と利用者側との双方の承認後において、基地局1であるサービス提供者側の自立分散型ワイヤレスセンサーが設置されているサービス提供場所の例えば50〜70m以内のエリアで、利用者が予めリクエストした周辺案内情報等を、インターネット・無線通信ネットワークP等を介して、携帯電話機やインターネット端末等に動画像メール、テキストメール、音声等の種々の形式で送信するサービス案内手段6を備えている。
【0026】
尚、本形態においては、自立分散型の双方向短距離無線通信として使用されるZigBeeによる基地局1および通信端末器2を使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ID情報を埋め込んだRFタグから、電磁界や電波などを用いた近距離の無線通信によって情報をやりとりする所謂RFID(Radio Frequency IDentificationの略)を基地局1および通信端末器2間の双方向短距離無線通信可能な送受信手段として採用することもできる。
【0027】
すなわち、このRFIDとは、耐環境性に優れた数cm程度の大きさのRFタグにデータを記憶し、電波や電磁波で読み取り器と交信可能とするもので、近年ではアンテナ側からの非接触電力伝送技術により、電池を持たない半永久的に利用可能なRFタグも登場している。また、RFタグは、ラベル型、カード型、コイン型、スティック型等の様々な形状があり、用途に応じて選択する。通信距離は数mm程度のものから数mのものがあり、これも用途に応じて使い分けられる。本発明に係る案内情報サービスシステムにおいては、50〜70m以内のエリアでの双方向無線通信が可能なRFタグを採用する。
【0028】
さらに、このようなRFタグ自体は、微小な無線チップにより人やモノを識別・管理する仕組みを備えており、流通業界でバーコードに代わる商品識別・管理技術として研究が進められてきたが、それに留まらず社会のIT化・自動化を推進する上での基盤技術として注目が高まっている。将来的にはすべての商品に微小なRFタグが添付される可能性があり、例えば食品を買ってきて冷蔵庫に入れると自動的に識別し、保持している食品のリストを作ったり消費期限を知らせたりするインテリジェント冷蔵庫などのIT家電が構想されている。
【0029】
また、RFタグに埋め込まれるID情報の規格としては、例えば米マサチューセッツ工科大学(MIT)が中心となって進めている「Auto−ID Center」の取り組みが先行している。これには、Wal−Mart Stores社やProcter and Gamble社など大手流通業者や消費財メーカーのほか、バーコード管理団体のUCC(Uniform Code Council)や国際EAN協会が参加している。また、日本でも、東京大学の坂村健教授などが中心となって「ユビキタスIDセンター」が設立され、大手電機メーカーなどが参加している。
【0030】
次に、以上のように構成された最良の形態についての使用、動作の一例について説明する。。尚、以下においては、通信端末器2の接続機器として携帯電話機を採用しているが、本発明はこれに限定されず、例えばパソコンや携帯型ゲーム機等の種々のインターネット端末に接続して使用することもできることは勿論である。
【0031】
先ず、サービス提供者側によって、例えば観光施設、美術館、駅、バス停、店舗等の各サービス提供場所にZigBeeによる基地局1としてのサービス提供者側の自立分散型ワイヤレスセンサーが予め設置される。
【0032】
一方、利用者側は、ZigBeeによる通信端末器2である利用者側の自立分散型ワイヤレスセンサーを、観光客等の利用者自身が携帯する例えば携帯電話機のインターフェースに接続して携帯させる。
【0033】
このとき情報センターシステム3における会員情報登録手段4により、利用者は、携帯電話機やインターネット端末等に接続した通信端末器2を介して送信される個人情報、メールアドレス、受信メニューサービス等を予め登録しておく。
【0034】
すなわち、図3に示すように、ステップ1において、携帯電話機やインターネット端末等から情報センターシステム3のサーバー側に、利用者の氏名・住所・誕生日・性別等の個人情報、携帯電話機の電話番号・メールアドレス、動画像・テキスト・音声等の種々の形式のサービス通知方法、観光・イベント・店舗・お買い得等のサービス要望事項、受信サービス名、サービス履歴情報、登録年月日等を送信する。
【0035】
ステップ2において、登録チェック完了か否かを判断し、エラーのある場合はステップ1に戻り、問題がない場合にはステップ3において、情報センターシステム3側からID・パスワードが利用者側に受信され、登録が完了する。
【0036】
一方、情報センターシステム3側では、ステップ4において、例えば携帯電話機からの会員登録の要求を受付ける。
【0037】
ステップ5において、受信した利用者側からの上記した各種情報をチェックする。
【0038】
ステップ6において、登録内容に問題がないか否かを判断する。問題があった場合は、ステップ7において、エラー箇所を指摘し、メールにて利用者側に送信する。問題がない場合には、ステップ8において、情報センターシステム3側からID・パスワードを利用者側に送信し、登録が完了する。
【0039】
また、情報センターシステム3における相互認証手段5により、インターネット・無線通信ネットワークP等から、通信端末器2である利用者側の自立分散型ワイヤレスセンサーと、基地局1であるサービス提供者側の自立分散型ワイヤレスセンサーとの無線通信ネットワークPを介しての送受信に基づいて相互の認証を行う。
【0040】
すなわち、図4に示すように、ステップ1において、通信端末器2と基地局1との間での通信が行われる。
【0041】
ステップ2において、通信できたか否かを判断し、通信にエラーが生じた場合にはステップ1に戻り、送受信できた場合にはステップ3において、通信端末器2のID・時刻をサービス提供場所の基地局1に送信する。
【0042】
一方、基地局1では、利用者に対しサービス提供場所が例えば50〜70m以内のエリアにあった場合に限り、ステップ4において、通信端末器2との通信が行われる。
【0043】
ステップ5において、通信できたか否かを判断し、エラーが生じた場合にはステップ4に戻り、送受信できた場合にはステップ6において、通信端末器2からID・時刻を受信し、情報センターシステム3側に通信端末器2および基地局1の各ID・時刻を送信する。
【0044】
基地局1であるサービス提供者側の自立分散型ワイヤレスセンサーが設置されているサービス提供場所の例えば50〜70m以内のエリアに利用者が到達すると、情報センターシステム3におけるサービス案内手段6により、利用者が予めリクエストした周辺案内情報等を、インターネット・無線通信ネットワークP等を介して、携帯電話機やインターネット端末等に動画像メール、テキストメール、音声等の種々の形式で送信する。
【0045】
すなわち、図5に示すように、携帯電話機やインターネット端末等は、ステップ1において、情報センターシステム3のサーバー側からサービス提供場所の周辺情報を動画像メール、テキストメール、音声等の種々の形式で受信する。
【0046】
一方、情報センターシステム3側では、ステップ2において、基地局1から、当該基地局1および通信端末器2の各ID・時刻を受信する。
【0047】
ステップ3において、通信端末器2のIDによる加入者会員データベースの検索を行い、同時に基地局1のIDによるサービス提供場所データベースの検索を行う。
【0048】
ステップ4において、加入者会員データベースのサービス要望項目とサービス提供場所データベースのサービス可能項目および過去のサービス履歴等からマッチングを行う。そして、予め登録されたメール・電話先等のサービス提供方法を自動決定する。さらに、マッチング範囲の複数可能なサービス内容、および動画像メール・テキストメール・音声等を利用者の事前登録から優先度の高い方法で自動選択し、利用者の携帯電話機やインターネット端末等に送信する。
【0049】
ステップ5において、通信できたか否かを判断し、エラーが生じた場合にはステップ4に戻り、送受信できた場合には終了する。
【0050】
このようにして利用者が例えば観光施設、美術館、駅、バス停、店舗等のサービス提供場所の例えば50〜70m以内のエリアまで接近した場合には、予めリクエストしたサービス提供場所における周辺情報や案内情報等を携帯電話機やインターネット端末等により動画像メール、テキストメール、音声等の種々の形式で受信できるのである。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明を実施するための最良の形態におけるZigBeeの構造を示すもので、(a)はZigBeeによる基地局を構成するサービス提供者側の自立分散型ワイヤレスセンサーの構成図、(b)はZigBeeによる通信端末器を構成する利用者側の自立分散型ワイヤレスセンサーの構成図である。
【図2】同じく情報センターシステムの概要を示すブロック構成図である。
【図3】同じく会員情報登録の手順をフローチャートで示した図である。
【図4】同じく相互認証の手順をフローチャートで示した図である。
【図5】同じくサービス案内の手順をフローチャートで示した図である。
【符号の説明】
【0052】
P…無線通信ネットワーク
1…基地局(ZigBeeによるサービス提供者側の自立分散型ワイヤレスセンサー)
1a…中央演算装置(CPU) 1b…送受信装置(RF)
1c…水晶振動子 1d…パワーリセットボタン
1e…リセットIC 1f…BDM
1g…電源回路 1h…ACアダプター
2…通信端末器(ZigBeeによる利用者側の自立分散型ワイヤレスセンサー)
2a…中央演算装置(CPU) 2b…送受信装置(RF)
2c…水晶振動子 2d…パワーリセットボタン
2e…リセットIC 2f…電源回路
2g…充電回路 2h…バッテリー
3…情報センターシステム 3a…ZigBee受信チェックI/F
3b…ZigBeeサーバー 3c…ZigBee情報連携I/F
3d…検索エンジン 3e…ECエンジン
3f…情報送信I/F 3g…携帯サーバー
3h…ECサーバー 3i…情報送信サーバー
4…会員情報登録手段 5…相互認証手段
6…サービス案内手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各サービス提供場所に設置された基地局と、利用者側が所持する通信端末器とを備え、各サービス提供場所を中心とした無線通信ネットワークを介してのデータ転送可能な所定のエリア内で、基地局および通信端末器間の双方向での送受信を可能としたことを特徴とするネットワークを利用した案内情報サービスシステム。
【請求項2】
各基地局を統括して管理・制御する情報センターシステムを含み、該情報センターシステムは、利用者側の通信端末器から個人情報、メールアドレス、受信メニューサービスを予め登録する会員情報登録手段と、インターネット・無線網から、通信端末器と基地局との無線通信ネットワークを介しての送受信に基づいて相互の認証を行う相互認証手段と、利用者側との承認後において、基地局が設置されているサービス提供場所のデータ転送が可能となる所定のエリアで、利用者が予めリクエストした周辺案内情報を、インターネット・無線網を介して、通信端末器側に動画像メール、テキストメール、音声の形式で送信するサービス案内手段を備えてなる請求項1記載のネットワークを利用した案内情報サービスシステム。
【請求項3】
通信端末器と基地局との双方向無線通信には、ZigBeeもしくはRFIDを使用した請求項1または2記載のネットワークを利用した案内情報サービスシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−301315(P2008−301315A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−146496(P2007−146496)
【出願日】平成19年6月1日(2007.6.1)
【出願人】(500337358)株式会社クロス・カルチャー (2)
【出願人】(507099066)株式会社オーエステクノロジー (5)
【出願人】(000151184)株式会社土井製作所 (21)
【Fターム(参考)】