説明

ネットワークを用いたオークションサービス提供方法及びそれを用いたオークションシステム。

【課題】インターネット等のネットワークを用いたオンラインオークションにおいて、ユーザの出品時の入力作業を、販売方法に関わらず効率的にすることのできるオークションサービス提供方法及びそれを用いたオークションシステムを提供する。
【解決手段】複数の販売方法を提供するネットワークを用いたオンラインオークションにおいて、商品の情報を商品毎に収めた商品カタログがユーザ毎に準備されており、ユーザからの前記商品カタログを利用した出品要求に応答して、前記商品カタログの中から、当該出品要求で指示された販売方法に応じて、必要な情報を抽出し、当該抽出された情報を埋め込んだ出品用の画面を当該ユーザへ提供する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インターネット等のネットワークを用いたオークションサービス提供方法に関し、特に、ユーザの出品時の入力作業を効率的にすることのできるオークションサービス提供方法及びそれを用いたオークションシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年のインターネットの急速な普及に伴い、オンラインの個人間取引、個人−企業間取引、及び企業間取引を支援するサービスとして、オンラインオークションサービスが注目されている。かかるオークションサービスにおいて、ユーザは、インターネットに接続されたパーソナルコンピュータなどのユーザ端末から、かかるサービスが提供されるオークションサイトへアクセスし、販売したいアイテム(品物)の出品ならびに購入したいアイテムへの入札を手軽に行うことができる。オークションサイトでは、ユーザからの出品情報及び入札情報の管理、ユーザへの情報提供、及び落札処理などを行い、落札された場合にはその結果を、電子メールなどにより落札者及び出品者へ通知する。
【0003】また、このようなオークションサイトでは、ユーザの幅広いニーズに対応すべく、出品物の販売方法として複数の方法を用意しており、出品する際にユーザは、所望の売り方を選択することができる。例えば、買取希望価格の入札により販売価格が競り上がる一般的なオークション方法(以後、ノーマルオークションと呼ぶ)の他に、個数限定の品物を価格一定で入札順に販売する方法(以後、フラッシュセールと呼ぶ)や、入札数が増えるに従い販売価格を下げていく販売方法(以後、グループ購買と呼ぶ)などがあり、これらの販売方法では、通常、入札の締切期限が設定される。また、入札の締切期限がない販売方法としては、例えば、前記フラッシュセールで販売期限が限定されていない販売方法(以後、無期限フラッシュセールと呼ぶ)などがある。
【0004】このような従来のオンラインオークションにおいてユーザが出品を行う際には、オークションサイトに用意された各種インターフェース画面(Webページ)の中から出品用の画面が提供され、ユーザは、出品の度に、この画面上で出品物のタイトル、詳細説明、カテゴリ、入札開始価格、入札締切時間などの出品情報を各項目毎に入力していた。なお、上述した販売方法により出品情報の項目が一部異なり、通常は、販売方法毎に異なる出品用の画面が提供される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、同種類あるいは類似の品物を異なる販売方法で数多く、繰返し出品しているような場合には、前記出品時に入力すべき情報の大部分が、以前の出品物の情報と共通しており、それらの共通している情報を毎回入力するのは煩雑であるという課題があった。また、このような場合、以前と販売方法を変えて出品する際にも、入力すべき出品情報の主要部分は共通であり、販売方法毎に異なる出品用画面に全ての項目を入力するのは効率的でなかった。
【0006】そこで、本発明の目的は、インターネット等のネットワークを用いたオンラインオークションにおいて、ユーザの出品時の入力作業を、販売方法に関わらず効率的にすることのできるオークションサービス提供方法及びそれを用いたオークションシステムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明の一つの側面は、複数の販売方法を提供するネットワークを用いたオンラインオークションにおいて、商品の情報を商品毎に収めた商品カタログがユーザ毎に準備されており、ユーザからの前記商品カタログを利用した出品要求に応答して、前記商品カタログの中から、当該出品要求で指示された販売方法に応じて、必要な情報を抽出し、当該抽出された情報を埋め込んだ出品用の画面を当該ユーザへ提供することである。従って、本発明によれば、商品カタログに登録してある商品と同一あるいは類似の商品の出品をする際に、どの販売方法を選択する場合でも、商品カタログに既に収められている情報については入力を省け、出品時のユーザの入力作業を軽減することができる。
【0008】上記の目的を達成するために、本発明の別の側面は、ネットワークを介してユーザ端末と接続され、前記ユーザ端末を介してユーザにオークションサービスを提供するオークションシステムにおけるオークションサービス提供方法であって、前記オークションシステムが、出品の際に必要となる出品情報が異なる複数の販売方法を提供し、商品に関する各種情報が商品毎に登録された商品カタログをユーザ毎に保持し、前記オークションシステムが、前記ユーザから前記ユーザ端末を介して行われる出品の要求に応答して、当該出品の要求で指示された商品の前記商品カタログに登録された情報の中から、当該出品の要求で指示された前記販売方法で必要となる前記出品情報を抽出するステップと、前記オークションシステムが、当該抽出した情報を販売方法に対応する入力欄に埋め込んだ出品用の画面を、当該出品の要求をしたユーザのユーザ端末に表示するステップとを有することを特徴とする。
【0009】更に、上記の発明において、その好ましい態様は、前記商品カタログへの情報の登録が、前記ユーザからの前記ユーザ端末を介しての登録要求に応答して、前記オークションシステムが、当該登録要求で指示された当該ユーザの過去の出品物についての前記出品情報の中から、前記商品カタログに登録されるべき情報を抽出し、前記抽出された情報を前記商品カタログに複写することによって行われることを特徴とする。
【0010】更に、上記の発明において、別の態様は、前記ユーザ端末に表示される出品用の画面は、前記販売方法に対応する固有の情報の入力欄が空欄のまま表示されることを特徴とする。
【0011】また、上記の発明において、別の態様は、前記販売方法が、販売価格が開始価格から入札により競り上がるノーマルオークションの場合には、前記抽出した情報は、少なくとも出品物のタイトルと出品物の商品説明と取引方法を含み、前記固有の情報は、少なくとも前記開始価格と前記入札の締切日を含み、前記販売方法が、販売価格一定で入札順に販売するフラッシュセールの場合には、前記抽出した情報は、少なくとも出品物のタイトルと出品物の商品説明と取引方法を含み、前記固有の情報は、少なくとも前記入札の締切日を含むことを特徴とする。
【0012】上記の目的を達成するために、本発明の別の側面は、ネットワークを介してユーザ端末と接続され、前記ユーザ端末を介してユーザにオークションサービスを提供するオークションシステムであって、出品の際に必要となる出品情報が異なる複数の販売方法を提供し、商品に関する各種情報が商品毎に登録された商品カタログをユーザ毎に保持し、前記ユーザから前記ユーザ端末を介して行われる出品の要求に応答して、当該出品の要求で指示された商品の前記商品カタログに登録された情報の中から、当該出品の要求で指示された前記販売方法で必要となる前記出品情報を抽出し、当該抽出した情報を販売方法に対応する入力欄に埋め込んだ出品用の画面を、当該出品の要求をしたユーザのユーザ端末に表示することを特徴とする。
【0013】上記の目的を達成するために、本発明の更に別の側面は、ネットワークを介してユーザ端末と接続され、前記ユーザ端末を介して売り手ユーザから出品される販売商品の情報を買い手ユーザに提供するコンピュータシステムにおける商品情報提供方法であって、前記コンピュータシステムが、出品の際に必要となる出品情報が異なる複数の販売方法を提供し、商品に関する各種情報が商品毎に登録された商品カタログをユーザ毎に保持し、前記コンピュータシステムが、前記売り手ユーザから前記ユーザ端末を介して行われる出品の要求に応答して、当該出品の要求で指示された商品の前記商品カタログに登録された情報の中から、当該出品の要求で指示された前記販売方法で必要となる前記出品情報を抽出するステップと、前記コンピュータシステムが、当該抽出した情報を販売方法に対応する入力欄に埋め込んだ出品用の画面を、当該出品の要求をした売り手ユーザのユーザ端末に表示するステップとを有することを特徴とする。
【0014】本発明の更なる目的及び、特徴は、以下に説明する発明の実施の形態から明らかになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、図において、同一又は類似のものには同一の参照番号又は参照記号を付して説明する。
【0016】図1は、本発明を適用したオークションシステムの実施の形態例に係る構成図である。図中、オークションシステム1が、本発明を適用したオークションシステムであり、インターネット2及びそれに接続されたユーザ端末3を介して、複数のユーザ4へオンラインオークションサービスを提供する。
【0017】オークションシステム1は、図に示すように、DBサーバ10とWebサーバ20を有しており、DBサーバ10では、出品情報DB11、入札情報DB12、ユーザDB13、及び商品カタログDB14などが格納、管理されている。出品情報DB11には、出品された商品(アイテム)に関し、タイトル、商品のカテゴリ、商品の詳細説明、販売方法、入札締切日、開始価格、取引方法等の各種情報が出品物毎に収められており、ユーザ4から出品がある度に、これらの情報が登録される。なお、本オークションシステム1におけるサービスでは、出品物の販売方法として、前述したノーマルオークション、フラッシュセール、グループ購買、及び無期限フラッシュセールを用意しており、各販売方法毎に、前記出品情報DB11に収められる情報項目が一部異なる。具体例については、後述する。
【0018】また、入札情報DB12には、ユーザ4からの入札に関し、入札価格、入札時刻、入札者のユーザID、入札された出品物のID(アイテムID)などの情報が格納されており、これらの情報も、ユーザ4からの入札がある度に本DBに納められる。さらに、ユーザDB13には、本オークションシステム1を利用するユーザ4(出品者、入札者、及び落札者)に関する情報が収められており、例えば、キー項目となるユーザIDやEメールアドレス等が含まれている。通常、これらの情報は、本オークションシステム1を初めて利用する際に求められる入会手続きの中で登録される。
【0019】また、商品カタログDB14は、同一あるいは類似の商品が頻繁に出品される商品の情報を商品毎に収めた商品カタログを格納したデータベースである。かかる商品カタログは、後述するように、ユーザ4が出品時に行う入力作業の負荷を軽減するためのものであるため、商品カタログに収められる情報の項目は、前記出品情報DB11に収められる情報項目に対応しており、概ね、前記各販売方法に対して共通に必要な情報項目となっている。即ち、ユーザ4が出品時に入力すべき出品情報の主要部分を収めている。この商品カタログの登録は、通常、ユーザ4が必要であると判断した時に適宜行われる。なお、商品カタログに収められる情報項目の具体例と登録の手順については後述する。
【0020】次に、Webサーバ20には、ユーザ4に対するインターフェース画面を形成する各種のWebページが用意されている。Webページには、本オークションシステム1におけるサービスの入り口となるトップページ21、出品時に使用される出品用ページ22、及び入札時に使用される入札用ページ23などその機能に応じた各種のページがある。その中には、自分が出品中の各アイテムの情報を一覧表示できる出品中アイテムページ24や、自分が登録した商品カタログの情報を一覧表示できる商品カタログページ25がある。なお、前記出品情報DB11に収められる出品情報は、前記出品用ページ22によってユーザ4により入力されるが、前述の通り、販売方法により出品情報の項目が一部異なるため、前記出品用ページ22の入力欄は、選択された販売方法に応じて変更される。
【0021】ユーザ4が、本オークションシステム1を利用する際には、通常、パーソナルコンピュータなどのユーザ端末3から前記トップページ21へアクセスし、そこから所望のページへ移って、所望のサービスを受ける。例えば、アイテムを出品する場合には、出品用ページ22へアクセスし、表示される出品用の画面に対し必要事項を入力して出品手続きを行う。それを受けて、オークションシステム1は、入力された情報を前記DBサーバ10の出品情報DB11に登録する。これにより、出品手続きをされた上記アイテムは、入札の対象となって、入札用ページ23を介して、他のユーザ4からの入札を受けることになる。
【0022】また、ユーザ4が入札を行う場合には、入札用ページ23へアクセスし、所望のアイテムに対し、購入希望金額などの入力をして、入札手続を行う。この際、ユーザ4に表示される入札用の画面には、対象とされているアイテムの情報が、DBサーバ10の出品情報DB11から抽出されて表示される。入札を行ったアイテムの入札締切時刻になると、オークションシステム1は、落札処理を実行し、その結果決定される落札者とそのアイテムの出品者に落札された旨を電子メール等で連絡する。
【0023】以上説明したような構成と機能を有する本実施の形態例に係るオークションシステム1は、頻繁に使用される情報を前記商品カタログとして登録しておき、ユーザ4から出品の要求があった際に、選択された販売方法の出品に必要となる情報を前記商品カタログから抽出し、それらの情報を対応する入力欄に埋め込んだ前記出品用ページ22を当該ユーザ4へ提供しようとするものである。以下、かかる商品カタログを登録する際の処理内容と、商品カタログを利用して出品する際の処理内容について説明する。
【0024】図2は、商品カタログの登録時の処理フローを例示した図である。まず、ユーザ4は、ユーザ端末3からインターネット2を介して本オークションシステム1のサイトへアクセスする(図2のステップS1)。オークションシステム1は、それに応答してトップページ21を送信する(図2のステップS2)。次に、当該ユーザ4は、ユーザ端末3に表示されるトップページ21から、自分が出品しているアイテムの情報を一覧表示する画面を要求する(図2のステップS3)。なお、この操作は、トップページ21の表示後直ぐに行う必要はなく、本オークションシステム1から提供される他の機能を利用した後に行っても良いし、また、トップページ21以外のページからも前記一覧表示の要求が可能となっている。なお、この要求の際には、通常、ユーザIDやパスワードの入力が求められる。
【0025】前記要求を受けて、オークションシステム1は、前記出品情報DB11にアクセスし、当該要求をしているユーザ4のユーザIDをキー項目として当該ユーザ4が出品したアイテムの出品情報を抽出する。そして、抽出した情報を一覧表示する当該ユーザ4用の出品中アイテムページ24を生成し、それを当該ユーザ4のユーザ端末3へ送信する(図2のステップS4)。
【0026】当該ユーザ4は、ユーザ端末3に表示される出品中アイテムページ24において、商品カタログとして情報を登録しておきたいアイテムを選択し、商品カタログDB14への登録を指示する(図2のステップS5)。図3は、出品中アイテムページ24の一例を示した図である。この画面では、自分が出品中のアイテムを前述した販売方法毎に一覧表示することができ、この例では、ノーマルオークション(図3のa部)が選択されているので、図のb部にノーマルオークションとして出品したアイテムの情報がリストアップされている。なお、ここで表示される落札下限価格現在価格などの情報項目は、選択された販売方法によって変更されるようになっている。
【0027】この例で、b部の最上段にあるアイテム(○○社製デジタルカメラ)について商品カタログDB14へ登録しようとする場合には、ユーザ4は、図のc部にチェックを入れ、画面の下部(図3のd部)にある商品カタログにコピーというボタンを選択するという操作を行う。
【0028】以上のように、ユーザ4から商品カタログDB14への登録指示があると、オークションシステム1は、選択された当該アイテムのアイテムIDをキー項目として、出品情報DB11から当該アイテムの出品情報を抽出する(図2のステップS6)。そして、その中から商品カタログとして必要な情報を抽出し(図2のステップS7)、抽出された当該アイテムの情報を商品カタログDB14へ登録する(図2のステップS8)。
【0029】図4は、商品カタログとして収められる各アイテムの情報項目(データ項目)と、前記4種類の各販売方法毎に必要となる出品情報の情報項目、即ち出品情報DB11に収められる情報項目を例示した図である。図の(a)が前者を、(b)が後者を表しており、が付されたデータ項目が該当するデータ項目である。また、図中、斜線が付されている部分は、図の(a)と(b)を比較して分かるとおり、商品カタログとして登録されない出品情報の項目を表している。
【0030】例えば、図3で示した例のように、ノーマルオークションとして出品されたアイテムの情報を商品カタログとする場合には、商品カタログとして必要な情報を抽出(図2のステップS7)する際に、開始価格(図4のX部)など前記斜線の部分のデータ項目は登録されない。一方、図4のY部に示すように、商品カタログとして必要なデータ項目が出品情報側にない場合があり、このようなデータ項目は、商品カタログの登録時(図2のステップS8)に、予め定めたルールにより自動設定されるようになっている。例えば、図4のY部に示す販売価格については、出品情報に含まれる開始価格の値が設定され、販売個数については、が設定されるようになっている。
【0031】このように本実施の形態例では、商品カタログとして収められる情報は、全ての販売方法において概ね共通する主要な出品情報で構成されているが、全ての販売方法において完全に共通する情報のみを収める方法や、各販売方法の出品情報の全てを収める方法を取ることもできる。但し、後者の場合には、商品カタログに収められる情報の項目が、アイテムによって異なることになる。
【0032】以上、図2に基づいて、商品カタログの登録時の手順を説明したが、ユーザ4による登録の指示は、前記出品中アイテムページ24からだけではなく、他のWebページからできるようにしても良い。また、出品済みのアイテムについて出品情報DB11にある情報を利用して登録するのではなく、ユーザ4が新規に全ての情報を入力して商品カタログを登録しても良く、その場合には、そのためのインターフェース画面をオークションシステム1が用意しておく。
【0033】図5は、出品時に前記商品カタログを利用する場合の処理フローの一例を示した図である。まず、ユーザ4は、ユーザ端末3からインターネット2を介して本オークションシステム1のサイトへアクセスする(図5のステップS9)。オークションシステム1は、それに応答してトップページ21を送信する(図5のステップS10)。次に、当該ユーザ4は、ユーザ端末3に表示されるトップページ21から、商品カタログを利用して出品を行うために、自分が登録した商品カタログの情報を一覧表示する画面を要求する(図5のステップS11)。なお、この操作は、トップページ21の表示後直ぐに行う必要はなく、本オークションシステム1から提供される他の機能を利用した後に行っても良いし、また、トップページ21以外のページからも行えるようになっている。なお、この要求の際には、通常、ユーザIDやパスワードの入力が求められる。
【0034】前記要求を受けて、オークションシステム1は、商品カタログDB14にアクセスし、当該要求をしているユーザ4のユーザIDをキー項目として当該ユーザ4が登録したアイテムの一覧表示に必要な情報を抽出する。そして、抽出した情報を一覧表示する当該ユーザ4用の商品カタログページ25を生成し、それを当該ユーザ4のユーザ端末3へ送信する(図5のステップS12)。
【0035】当該ユーザ4は、ユーザ端末3に表示される前記商品カタログページ25上で、出品に利用するアイテムを選択し(図5のステップS13)、更に、その出品の際の販売方法を選択した後に、出品したい旨の要求を行う(図5のステップS14)。図6は、商品カタログページ25の一例を示した図である。図のe部に、当該ユーザ4が商品カタログに登録したアイテムが一覧表示される。その最上段(図のf部)に示されるアイテムは、図3に示した例において商品カタログに登録されたものであり、商品カタログとして収められている前記情報項目のうちの一部がこの画面に表示される。なお、当該アイテムの販売個数となっているのは、図4R>4に基づいて説明した商品カタログの登録時の自動設定によるものである。
【0036】ユーザ4が、当該アイテムの情報を利用した出品をする場合には、図のg部にチェックを入れることによりアイテムの選択を行い、次に出品の際の販売方法を図のh部を利用して選択する。この例では、フラッシュセールによる出品が予定されており、その販売方法が選択されている。そして、図のi部のボタン(コピー出品)を選択することにより、商品カタログを利用した出品の要求が行われる。
【0037】以上の手順で出品の要求がなされると、オークションシステム1は、選択されたアイテムのアイテムIDをキー項目として、当該アイテムの情報を商品カタログDB14から抽出する(図5のステップ15)。次に、抽出された情報から、当該要求で指示されている販売方法の出品に必要な情報のみを抽出し(図5のステップ16)、抽出された情報を前記指示された販売方法用の出品用ページ22に埋め込んで、即ち、抽出した情報を出品用ページ22の対応する入力欄に予め入力して、その出品用ページ22を当該ユーザ4のユーザ端末3へ返信する(図5のステップ17)。
【0038】例えば、出品の際の販売方法がノーマルオークションの場合には、図4に例示したデータ項目の例では、出品情報として販売価格販売個数(図4のY部)が不必要であるため、前記図5のステップ16における抽出において、これらの情報は選ばれない。一方、図6の例のように、出品の際の販売方法がフラッシュセールの場合には、図4に例示してあるデータ項目については、商品カタログの情報が全て抽出される。
【0039】ユーザ4は、前記出品用ページ22がユーザ端末3に表示されるので、入力が必要な部分を埋めた後に、所定の操作により出品の指示を行う(図5のステップS18)。この際の具体的な入力操作は、商品カタログの利用により既にデータが入力されている部分の編集と未入力部分に対する新規の入力となるが、図4に示した例からも分かるように、出品情報として必要なデータ項目の大部分を商品カタログに格納しているため、前記未入力部分は少ない数となる。図6の例のように、出品の際の販売方法がフラッシュセールの場合には、図4の例では、新規に入力する必要がある項目は、入札締切日時間帯(図4のZ部)になる。
【0040】図7は、前記商品カタログを利用した際にユーザ端末3に表示される出品用ページ22の一例を示した図である。図の(a)は、指示されている販売方法がノーマルオークションの場合を、(b)は、指示されている販売方法がフラッシュセールの場合を示しており、共に当該ページの始めの部分のみを表している。図から明らかなように、(a)の場合には、カテゴリタイトル商品説明取引方法など商品カタログに収められているデータ項目については、既に入力欄に情報が埋め込まれているのがわかる。一方、図のj部に示す開始価格入札締切日は、ノーマルオークション固有の情報であるため、入力欄は空欄となっており、上述の通りユーザ4が入力する必要がある。また、図の(b)の場合にも同様に、k部以外の情報は、既に商品カタログから情報が埋め込まれており、この画面に示されている情報の中ではk部の入札締切日のみを新規に入力する。
【0041】上記出品の要求を受けて、オークションシステム1は、上記出品用ページ22により送信された出品情報を出品情報DB11に新たな出品として登録し(図5R>5のステップS19)、それ以降、当該出品が入札の対象となる。
【0042】以上説明したように、本実施の形態例に係るオークションシステム1では、商品カタログとして登録されているアイテムの情報が複写された出品用の画面が提供されるので、ユーザ4の出品時の入力作業が軽減される。特に、出品するアイテムの詳細説明などはその情報量も多く、これらの情報が既に入力欄に埋め込まれていることによる効果は大きい。
【0043】なお、本実施の形態例では、オークションサービスを提供するオークションシステムの場合で説明したが、本発明は、販売方法としてオークション方式を用いないオンラインの商品販売に関する情報提供システムにおいても適用することができる。即ち、ネットワークを用いて商品の売り手ユーザから入力される販売商品の情報を買い手ユーザに提供するサービスにおいて、前記売り手ユーザが前記販売商品の情報を入力する際に、前述した商品カタログの登録とそれを利用した出品に関する方法を同様に適用することができる。
【0044】本発明の保護範囲は、上記の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
【0045】
【発明の効果】以上、本発明によれば、商品カタログを利用した出品をすることにより、どの販売方法を選択する場合でも、商品カタログに既に収められている情報については入力を省け、出品時のユーザの入力作業を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したオークションシステムの実施の形態例に係る構成図である。
【図2】商品カタログの登録時の処理フローを例示した図である。
【図3】出品中アイテムページ24の一例を示した図である。
【図4】商品カタログとして収められる情報項目と、各販売方法毎に必要となる出品情報の情報項目を例示した図である。
【図5】出品時に商品カタログを利用する場合の処理フローの一例を示した図である。
【図6】商品カタログページ25の一例を示した図である。
【図7】商品カタログを利用した際にユーザ端末3に表示される出品用ページ22の一例を示した図である。
【符号の説明】
1 オークションシステム
2 インターネット
3 ユーザ端末
4 ユーザ
10 DBサーバ
11 出品情報DB
12 入札情報DB
13 ユーザDB
14 商品カタログDB
20 Webサーバ
21 トップページ
22 出品用ページ
23 入札用ページ
24 出品中アイテムページ
25 商品カタログページ

【特許請求の範囲】
【請求項1】ネットワークを介してユーザ端末と接続され、前記ユーザ端末を介してユーザにオークションサービスを提供するオークションシステムにおけるオークションサービス提供方法であって、前記オークションシステムが、出品の際に必要となる出品情報が異なる複数の販売方法を提供し、商品に関する各種情報が商品毎に登録された商品カタログをユーザ毎に保持し、前記オークションシステムが、前記ユーザから前記ユーザ端末を介して行われる出品の要求に応答して、当該出品の要求で指示された商品の前記商品カタログに登録された情報の中から、当該出品の要求で指示された前記販売方法で必要となる前記出品情報を抽出するステップと、前記オークションシステムが、当該抽出した情報を販売方法に対応する入力欄に埋め込んだ出品用の画面を、当該出品の要求をしたユーザのユーザ端末に表示するステップとを有することを特徴とするオークションサービス提供方法。
【請求項2】請求項1において、前記商品カタログへの情報の登録が、前記ユーザからの前記ユーザ端末を介しての登録要求に応答して、前記オークションシステムが、当該登録要求で指示された当該ユーザの過去の出品物についての前記出品情報の中から、前記商品カタログに登録されるべき情報を抽出し、前記抽出された情報を前記商品カタログに複写することによって行われることを特徴とするオークションサービス提供方法。
【請求項3】請求項1あるいは請求項2において、前記ユーザ端末に表示される出品用の画面は、前記販売方法に対応する固有の情報の入力欄が空欄のまま表示されることを特徴とするオークションサービス提供方法。
【請求項4】請求項3において、前記販売方法が、販売価格が開始価格から入札により競り上がるノーマルオークションの場合には、前記抽出した情報は、少なくとも出品物のタイトルと出品物の商品説明と取引方法を含み、前記固有の情報は、少なくとも前記開始価格と前記入札の締切日を含み、前記販売方法が、販売価格一定で入札順に販売するフラッシュセールの場合には、前記抽出した情報は、少なくとも出品物のタイトルと出品物の商品説明と取引方法を含み、前記固有の情報は、少なくとも前記入札の締切日を含むことを特徴とするオークションサービス提供方法。
【請求項5】ネットワークを介してユーザ端末と接続され、前記ユーザ端末を介してユーザにオークションサービスを提供するオークションシステムであって、出品の際に必要となる出品情報が異なる複数の販売方法を提供し、商品に関する各種情報が商品毎に登録された商品カタログをユーザ毎に保持し、前記ユーザから前記ユーザ端末を介して行われる出品の要求に応答して、当該出品の要求で指示された商品の前記商品カタログに登録された情報の中から、当該出品の要求で指示された前記販売方法で必要となる前記出品情報を抽出し、当該抽出した情報を販売方法に対応する入力欄に埋め込んだ出品用の画面を、当該出品の要求をしたユーザのユーザ端末に表示することを特徴とするオークションシステム。
【請求項6】ネットワークを介してユーザ端末と接続され、前記ユーザ端末を介して売り手ユーザから出品される販売商品の情報を買い手ユーザに提供するコンピュータシステムにおける商品情報提供方法であって、前記コンピュータシステムが、出品の際に必要となる出品情報が異なる複数の販売方法を提供し、商品に関する各種情報が商品毎に登録された商品カタログをユーザ毎に保持し、前記コンピュータシステムが、前記売り手ユーザから前記ユーザ端末を介して行われる出品の要求に応答して、当該出品の要求で指示された商品の前記商品カタログに登録された情報の中から、当該出品の要求で指示された前記販売方法で必要となる前記出品情報を抽出するステップと、前記コンピュータシステムが、当該抽出した情報を販売方法に対応する入力欄に埋め込んだ出品用の画面を、当該出品の要求をした売り手ユーザのユーザ端末に表示するステップとを有することを特徴とする商品情報提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2002−245373(P2002−245373A)
【公開日】平成14年8月30日(2002.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−40294(P2001−40294)
【出願日】平成13年2月16日(2001.2.16)
【出願人】(599115217)株式会社 ディー・エヌ・エー (9)