説明

ネットワークゲームシステム、クライアント端末、ゲーム提供サーバ、クライアントプログラム、ゲーム提供プログラム、及び記録媒体

【課題】サーバの負荷を軽減すると共に、趣向性を向上させる。
【解決手段】通信ネットワークによりゲーム提供サーバと、ゲーム提供サーバに接続されたクライアント端末とからなるネットワークゲームシステムにおいて、前記クライアント端末は、自チームに含まれるユニットデータを更新するユニットデータ更新手段と、他チームに含まれるユニットデータを自チームのユニットとして登録する他ユーザデータ更新手段とを有し、前記ゲーム提供サーバは、チーム同士の対戦演算処理を実行する際に、自チームに含まれるユニットデータのうち、他のユーザによって登録されたユニットについては、前記ユーザによる最終データベースアクセス時の情報と、現在のデータベース上の情報との変化に基づいて、前記対戦演算処理の実行時に使用する情報を決定し、決定した情報で試合を進行させる試合進行手段を有することにより、上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークゲームシステム、クライアント端末、ゲーム提供サーバ、クライアントプログラム、ゲーム提供プログラム、及び記録媒体に係り、特にサーバの負荷を軽減すると共に、趣向性を向上させたオンラインゲームを提供するためのネットワークゲームシステム、クライアント端末、ゲーム提供サーバ、クライアントプログラム、ゲーム提供プログラム、及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来では、クライアント端末(ユーザ端末)からインターネット回線等を用いてゲームを提供するゲーム提供サーバにアクセスし、ゲーム提供サーバから提供されたオンラインゲームをユーザ端末で行う技術が知られている。
【0003】
また、従来では、ゲームの種類も多様化しており、例えばゲームの進行に合わせてゲームに登場するプレイヤーの育成を行ったり、経験を積んでいくことで、レベル等が向上する仕組みのゲームや、複数のプレイヤーが同時にプレイするゲーム等が存在する。
【0004】
ここで、上述したように複数のプレイヤーが同時にプレイする場合には、他のプレイヤーとのレベルに大きな差が生じないように、ある所定のタイミングでプレイヤーに関する情報(レベル等)をリセット(初期化)するシステムが存在する(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
特許文献1に示されている技術では、リセット実行タイミング及び演算実行タイミングをタイマーにより設定し、ゲーム提供サーバ側で所定時刻を迎えたタイミングで、例えばリセットや試合演算等のゲーム内容を実行している。
【0006】
更に、従来では、通信する携帯ゲーム装置同士で交換条件を確認し、交換条件が合致する場合には、それぞれが育成したゲームキャラクタ等を交換するゲームシステムも存在している(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−279345号公報
【特許文献2】特開2007−175508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に示される技術では、予め登録されている全てのユーザに対して、同一のタイミングでリセット及び試合演算が実行されるため、ゲーム提供サーバ側の負荷が急激に重くなってしまう。
【0009】
また、特許文献2に示される技術では、交換を行った時点でそれ以降のユニットキャラクタの管理は全てそのユニットの新管理者であるプレイヤーが行うこととなり、交換前にそのユニットキャラクタの育成を行っていた旧管理者は、交換後はそのユニットキャラクタの育成・装備変更等に何ら変化を与えることはできなかった。
【0010】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであって、サーバの負荷を軽減すると共に、趣向性を向上させたオンラインゲームを提供するためのネットワークゲームシステム、クライアント端末、ゲーム提供サーバ、クライアントプログラム、ゲーム提供プログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の特徴を有する課題を解決するための手段を採用している。
【0012】
請求項1に記載された発明は、通信ネットワークによりゲーム提供サーバに接続されたクライアント端末を用いて、ユーザが前記ゲーム提供サーバにログインした際、前記ゲーム提供サーバは、前記ユーザによって予め登録されているユニットデータを含む自チームのデータと、他のユーザによって予め登録されているユニットデータを含む他チームのデータとに基づいて決定したチーム同士の対戦演算処理を行い、該演算処理により得られた結果情報を前記クライアント端末に送信するネットワークゲームシステムにおいて、前記クライアント端末は、前記自チームに含まれるユニットデータを更新するユニットデータ更新手段と、前記他チームに含まれるユニットデータを自チームのユニットとして登録する他ユーザデータ更新手段とを有し、前記ゲーム提供サーバは、前記演算処理を実行する際に、前記自チームに含まれるユニットデータのうち、前記他のユーザによって登録されたユニットについては、前記ユーザによる最終データベースアクセス時の情報と、現在のデータベース上の情報との変化に基づいて、前記演算処理の実行時に使用する情報を決定し、決定した情報で試合を進行させる試合進行手段を有することを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載された発明は、前記ゲーム提供サーバは、前記ユニットデータに対する前記ユーザによる最終データベースアクセス時の情報と、前記現在のデータベース上の情報とを比較し、レベルが高い方の情報を使用するよう調整するユニットデータ調整手段を有することを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載された発明は、通信ネットワークによりゲーム提供サーバに接続されたクライアント端末を用いて、ユーザが前記ゲーム提供サーバにログインした際、前記ゲーム提供サーバは、前記ユーザによって予め登録されているユニットデータを含む自チームのデータと、他のユーザによって予め登録されているユニットデータを含む他チームのデータとに基づいて決定したチーム同士の対戦演算処理を行い、該演算処理により得られた結果情報を前記クライアント端末に送信するネットワークゲームシステムにおけるクライアント端末において、前記自チームに含まれるユニットデータを更新するユニットデータ更新手段と、前記他チームに含まれるユニットデータを自チームのユニットとして登録する他ユーザデータ更新手段とを有することを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載された発明は、通信ネットワークによりゲーム提供サーバに接続されたクライアント端末を用いて、ユーザが前記ゲーム提供サーバにログインした際、前記ゲーム提供サーバは、前記ユーザによって予め登録されているユニットデータを含む自チームのデータと、他のユーザによって予め登録されているユニットデータを含む他チームのデータとに基づいて決定したチーム同士の対戦演算処理を行い、該演算処理により得られた結果情報を前記クライアント端末に送信するネットワークゲームシステムにおけるゲーム提供サーバにおいて、前記演算処理を実行する際に、前記自チームに含まれるユニットデータのうち、前記他のユーザによって登録されたユニットについては、前記ユーザによる最終データベースアクセス時の情報と、現在のデータベース上の情報との変化に基づいて、前記演算処理の実行時に使用する情報を決定し、決定した情報で試合を進行させる試合進行手段を有することを特徴とする。
【0016】
請求項5に記載された発明は、コンピュータを、請求項3に記載のクライアント装置として機能させることを特徴とするクライアントプログラムである。
【0017】
なお、本発明の構成要素、表現又は構成要素の任意の組み合わせを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、データ構造等に適用したものも本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、サーバの負荷を軽減すると共に、趣向性を向上させたオンラインゲームを提供するためのネットワークゲームシステム、クライアント端末、ゲーム提供サーバ、クライアントプログラム、ゲーム提供プログラム、及び記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施形態におけるネットワークゲームシステムの構成例を示す図である。
【図2】本実施形態におけるゲーム提供サーバの機能構成の一例を示す図である。
【図3A】ゲーム管理DBのプレイヤーDBに格納(記憶)されるデータテーブルの一例を示す図(その1)である。
【図3B】ゲーム管理DBのプレイヤーDBに格納(記憶)されるデータテーブルの一例を示す図(その2)である。
【図4】本実施形態におけるクライアント端末の機能構成の一例を示す説明図である。
【図5】ネットワークゲームシステム実行処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態におけるユニットデータのリセットを行う場合のネットワークゲームシステム実行処理手順の一例を示すフローチャート図である。
【図7】本実施形態における更新サイクルとシーズンについて具体的に説明するための図である。
【図8】本実施形態における試合演算処理手順の一例を示すフローチャート図である。
【図9】本実施形態における画面例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<本発明について>
本発明では、例えばクライアント端末(ユーザ端末)とゲーム提供サーバとを用いたオンラインネットワークゲームであり、ユーザ毎に予め設定された条件を満たした場合にゲームプレイヤーデータをリセットすると共に、各ユーザの保有するプレイヤー(選手)を相互に他のプレイヤーのユニットとしてゲーム演算(試合演算)させる機能を有する。
【0021】
つまり、本発明において、ゲーム提供サーバ上の各プレイヤーデータ(ユニットデータ)のリセットを行う場合、予め設定された時刻情報に基づくリセットタイミングを設定すると共に、リセットタイミングを経過した状態でユーザが再度ログインをした場合に、当該プレイヤーのデータリセットを行うようにする。また、ゲーム演算は、その時点での最新の各プレイヤーが設定したユニットであるキャラクタデータを用いてサーバ(又はクライアント)によって演算する。
【0022】
以下に、本発明におけるネットワークゲームシステム、クライアント端末、ゲーム提供サーバ、クライアントプログラム、ゲーム提供プログラム、及び記録媒体を好適に実施した形態について、図面を用いて説明する。なお、本実施形態において説明するネットワークゲームの一例として、複数のユーザにより登録された複数の野球チームとリーグ戦等で対戦する野球ゲームについて説明するが、本発明においてはこれに限定されるものではない。
【0023】
<ネットワークゲームシステム:ネットワーク構成例>
図1は、本実施形態におけるネットワークゲームシステムの構成例を示す図である。図1に示すネットワークゲームシステム10は、中央処理装置としてのゲーム提供サーバ11と、複数のクライアント端末12−1,12−2,・・・,12−nと、携帯型端末13と、基地局14とを有するように構成されている。
【0024】
また、ゲーム提供サーバ11と、複数のクライアント端末12−1,12−2,・・・,12−nと、携帯型端末13と、基地局14とは、インターネット等の通信ネットワーク15を介してデータの送受信が可能な状態で接続されている。つまり、本実施形態では、クライアント端末12−1〜12−nや携帯型端末13を用いてゲーム提供サーバ11から提供されるゲームを実行することができる。また、本実施形態では、クライアント端末12同士や、クライアント端末12と携帯型端末13との間でもデータの送受信を行うことができる。
【0025】
なお、図1に示すシステム構成において、ゲーム提供サーバ11は、1台とは限らず、必要に応じて複数台のコンピュータで構成される。これにより、処理の負荷を分散させることもでき、また、ゲームの進行処理に伴って生成される種々のデータのバックアップすることができる。
【0026】
図1に示すネットワークゲームシステム10において、ユーザは、クライアント端末12や携帯型端末13にインストールされたクライアントプログラムにしたがって、ゲーム提供サーバ11にアクセスし、野球を行うユーザの分身である野球選手キャラクタ(アバター)の登録、アバター以外のチームメンバーである選手キャラクタを選定、収集し、それらの選手データを組み合わせたチームを編成してゲーム提供サーバ11に登録(エントリー)することで、ネットワークゲームに参加することができる。ここで、本実施形態に係るゲームでは、当該ゲームに参加した他のユーザの分身(アバター)を誘って組み込むことが特徴の1つとなっている。
【0027】
ゲーム提供サーバ11は、登録されたチーム同士のそれぞれのデータに基づいてリーグや試合日程等を設定し、設定された日程に合わせて勝敗を決定し、各クライアント端末12−1〜12−nのログインの日時情報や、最終データベースアクセス日時情報等に応じて試合演算を行い、勝敗結果を提示する。
【0028】
また、ゲーム提供サーバ11は、例えば、各クライアント端末12−1〜12−nのそれぞれのログイン時に、他のユーザが登録している選手データが前回のログイン時の情報と、予め設定されている更新タイミングとに基づいて、チームに含まれる選手データの情報を更新するタイミングを調整する。具体的には、ゲーム提供サーバ11は、例えば、各クライアント端末12−1〜12−nのそれぞれのログイン時に、他のユーザが登録している選手データが前回のログイン時から更新されているかを判断し、選手データが更新されていると判断した場合に、予め設定した条件に応じて、適切な選手データ(例えば、これまでの能力(レベル、スキル等)が付加されたデータ、予め設定されたデフォルトデータ)を用いて試合演算等を行い、勝敗を決定する。なお、ゲーム提供サーバ11における具体的な処理については後述する。
【0029】
また、本実施形態において、クライアント端末12−1〜12−nは、選手データとして、他のユーザが登録している選手データを読み出して、自らのチームの一員として利用したり、利用した選手の能力値を増加する等、選手データを更新する手段を有する。なお、クライアント端末12における具体的な処理については後述する。
【0030】
また、携帯型端末13は、基地局14等を介して通信ネットワーク15に接続し、ゲーム提供サーバ11とのデータの送受信を行うものであり、クライアント端末12と同様の機能を有する。なお、本実施形態における携帯型端末13とは、インターネット等の通信ネットワークに接続可能な携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants)等を含む。つまり、本実施形態におけるネットワークゲームシステム10では、携帯型端末13からでもゲーム提供サーバ11が提供するゲームを実行することができるよう構成される。
【0031】
次に、上述した図1に示すネットワークゲームシステム10におけるゲーム提供サーバ11及びクライアント端末12(携帯型端末13の機能も含む)の各機能について具体的に説明する。
【0032】
<ゲーム提供サーバ11:機能構成例>
図2は、本実施形態におけるゲーム提供サーバの機能構成の一例を示す図である。図2におけるゲーム提供サーバ11は、処理部21と、通信部22と、記憶部23と、操作部24と、画像・音声出力部25と、インタフェース回路(I/F)26とを有するよう構成されている。
【0033】
なお、上述した通信部22、記憶部23、操作部24、及び画像・音声出力部25は、I/F26を介して、それぞれ外部の通信回線27、外部記憶装置28、キーボードやマウス等の入力装置29、及びディスプレイモニタやスピーカ等の画像表示装置・音声出力装置30に接続されている。また、I/F26は、図2に示すように1つの基板上に構成するようにしてもよく、通信部22、記憶部23、操作部24、及び画像・音声出力部25のそれぞれ又は複数に対応して構成するようにしてもよい。
【0034】
処理部21は、エントリー手段31と、タイマー32と、日程決定手段33、試合進行手段34、試合画像生成手段35、ダイジェスト画像生成手段36、試合結果生成手段37と、試合画像再生表示手段38と、ダイジェスト画像再生表示手段39と、試合結果表示手段40と、ログ更新手段41と、プレイヤーチーム編成手段42と、リーグ編成手段43と、プレイヤーチーム削除手段44と、選手データ調整手段(ユニットデータ調整手段)45と、更新タイミング調整手段46とを有するよう構成されている。
【0035】
エントリー手段31は、クライアント端末12からエントリーされたPCチームの選手キャラクタ情報等を記憶部23に記憶する。タイマー32は、本実施形態に係るネットワークゲームシステム10における時間の進行を計時する。
【0036】
日程決定手段33は、例えば複数のクライアント端末12−1〜12−nからゲーム提供サーバ11にエントリーされたPCチーム同士、NPCチーム同士、又はPCチームとNPCチームとのマッチング処理(互いの対戦相手を決定する処理)を行い、その試合の日程を決定する処理を行う。
【0037】
試合進行手段34は、日程決定手段33により決定された日程にしたがって、PCチームに設定されたパラメータに基づいて自動的に試合の進行処理(各種演算処理)を行う。ここで、試合進行手段34は、例えば、予め設定されたチーム同士における対戦演算等の各種演算処理を実行する際に、自チームに含まれるユニットデータ(各プレイヤーデータ)のうち、他のユーザによって登録されたユニットについては、ユーザによる最終データベースアクセス時の情報と、現在のデータベース上の情報との変化に基づいて、演算処理の実行時に使用する情報を決定し、決定された情報に基づいて試合の進行処理を行う。
【0038】
試合画像生成手段35は、試合進行手段34の試合の進行処理に基づいて試合の画像データを生成する。なお、生成された画像データは、画像表示装置・音声出力装置30により出力されたり、通信回線27から通信ネットワーク15を介してクライアント端末12に送信される。
【0039】
ダイジェスト画像生成手段36は、試合画像生成手段35が生成する画像データから予め設定された所定の条件を満たす画像データを抽出する。また、ダイジェスト画像生成手段36は、その抽出された画像データに基づいて試合のダイジェスト画像データを生成する。
【0040】
試合結果生成手段37は、ダイジェスト画像生成手段36と、試合進行手段34による試合の進行処理終了後に試合の結果データを生成する。なお、生成された結果データは、画像表示装置・音声出力装置30により出力されたり、通信回線27から通信ネットワーク15を介してクライアント端末12に送信される
試合画像再生表示手段38は、試合進行手段34による試合の進行処理終了後にクライアント端末12又は携帯型端末13から送信される試合画像再生要求信号に応じて試合画像生成手段35が生成する試合画像データを再生処理しクライアント端末12又は携帯型端末13の表示装置に表示させる。なお、試合画像再生表示手段38は、試合結果生成手段37が生成する試合結果データに対しても同様に表示させることができる。
【0041】
ダイジェスト画像再生表示手段39は、試合進行手段34による試合の進行処理終了後にクライアント端末12又は携帯型端末13から送信されるダイジェスト画像再生要求信号に応じてダイジェスト画像生成手段36が生成するダイジェスト画像データを再生処理しクライアント端末12又は携帯型端末13の表示装置に表示させる。
【0042】
試合結果表示手段40は、クライアント端末12又は携帯型端末13の表示装置に試合結果データを表示させる。
【0043】
ログ更新手段41は、既にRAM52に記憶されている前回のログアウト情報を、エントリーされたPCチームのログアウト情報(ログアウト時間)に更新する。
【0044】
プレイヤーチーム編成手段42は、プレイヤーのエントリー操作に応じて、プレイヤー自身の分身であるアバター選手を含めた9名の選手からなるユーザ毎のチームデータを編成し、ゲーム提供サーバ11を通じてゲーム管理データベース28に編成されたチームデータを記憶させる。
【0045】
このチームデータは、例えば後述する図3A,図3Bに示されるように、各選手の対応するユーザIDと、対応するユーザIDの各ユーザID自身毎に、予め設定された基礎値、各ユーザが訓練によって獲得したフレンド訓練値、チーム編成者であるプレイヤーが各フレンド選手を訓練することによって獲得したプレイヤー訓練値、ユーザが仮想通貨ポイント等によって購入したアイテムによって獲得されるアイテム値等のデータによって構成される。なお、フレンド選手が8名まで揃わなかった場合には、補充としてコンピュータ側からCPU選手が割り当てられる。
【0046】
リーグ編成手段43は、上述したプレイヤーチーム編成手段42により編成された各プレイヤーチームに設定されているランクに基づきリーグ編成を行う。
プレイヤーチーム削除手段44は、そのリーグ編成手段43がリーグ編成を行うとき、ログ更新手段41により更新されたプレイヤーチームのログアウト情報が所定期間(例えば、30日)経過していると、そのPCチームの情報をゲーム提供サーバ11から削除する。
【0047】
選手データ調整手段45は、上述したプレイヤーチーム編成手段42等によりに編成されたチームデータに含まれる各フレンド選手の能力値が、後述するサイクル毎のリセットタイミングを跨いで初期値に戻っているか否かを判断し、演算すべき試合のサイクルと、対応するフレンド選手のユーザIDに対応付けられた該当ユーザの最終DBアクセス日時情報から、現在記憶されているチームデータに記憶されている選手データ(ユニットデータ)の能力値を用いるか、サーバリクエストによって得られた最新の選手データ(ユニットデータ)の能力値を用いるか、又は、初期値である基礎能力値を用いるといった調整を行う。また、選手データ調整手段45は、各フレンド選手だけでなく、自己の選手(自分本人のプレイヤー)に対しても上述した調整を行ってもよい。
【0048】
したがって、選手データ調整手段45は、例えば、ユニットデータに対するユーザによる最終データベースアクセス時の情報と、現在のデータベース上の情報とを比較し、レベルが高い方の情報を使用するよう調整する。これにより、比較する一方のデータが破損している場合にもどちらかの情報を適用することができ、更に更新されたレベルの高い方の情報を利用することができる。なお、選手データ調整手段45の具体的な処理内容については後述する。
【0049】
また、更新タイミング調整手段46は、それぞれのユーザのアクセスに対してゲームプレイヤーがこれまで上げてきたレベル、スキル、経験値、育成内容等の関連情報(ユニットデータ)をリセットするタイミングを調整する。なお、更新タイミング調整手段46の具体的な内容については後述する。
【0050】
なお、ダイジェスト画像生成手段36及びダイジェスト画像再生表示手段39は、本実施形態に係るネットワークゲームシステム10において必須の手段ではなく、必要に応じてゲーム提供サーバ11に具備させることができるものである。
【0051】
通信部22は、I/F26を介してゲーム提供サーバ11と外部の通信回線27とを接続し、クライアント端末12又は携帯型端末13とゲーム提供サーバ11との情報の送受信を制御する処理を行う。
【0052】
記憶部23は、ROM(Read Only Memory)51とRAM(Random Access Memory)52とを有するよう構成されている。ROM51は、本実施形態におけるネットワークゲームシステムのゲームプログラムを含むシステムプログラムが記憶された読み取り専用の記憶領域である。また、RAM52は、処理部21で生成される選手キャラクタデータ52A、試合画像データ52B、及び試合結果データ52Cを含むデータが記憶される。また、RAM52は、処理部21の演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶領域である。
【0053】
記憶部23は、I/F26を介して外部記憶装置28に接続され、処理部21の処理に応じて外部記憶装置28に記憶されているデータを参照、読み出し、書き換える処理を行う。外部記憶装置28は、例えばハードディスク駆動装置等の情報記憶媒体駆動装置で構成され、ゲーム管理データベース(DB)28Aを含む各種データベースが格納されているものである。ゲーム管理DB28Aには、プレイヤーの最終データベースアクセス日時、属性情報及びプレイヤーによって編成されたPCチームの各種パラメータ情報等が記憶されるプレイヤーDB、試合のマッチングや日程に関する情報等が記憶される日程管理DB、試合進行手段34による試合進行処理に基づいて試合画像生成手段35が試合画像データを生成する処理を行う際に使用する基本の画像データや音声データ等が記憶される試合進行DB、プレイヤーのランキング(順位付け)を行うためのランキング情報等が記憶されるランキングDB等の記憶領域が設けられている。なお、本実施形態では、このゲーム管理DB28Aをゲーム提供サーバ11の記憶部230に設けて構成してもよい。
【0054】
操作部24は、I/F26を介してゲーム提供サーバ11と外部の入力装置(キーボード、マウス、タッチペン等)とを接続し、ゲーム提供サーバ11のメンテナンス等でゲーム提供サーバ11に入力されるデータを受信して解析する処理を行う。
【0055】
画像・音声出力部25は、I/F26を介してゲーム提供サーバ11と外部のディスプレイモニタやスピーカ等の画像表示装置・音声出力装置に接続し、ゲーム提供サーバ11の処理を視覚的、聴覚的に確認するための処理を行う。
【0056】
I/F26は、上述したようにゲーム提供サーバ11と外部機器との間における情報の送受信を行う。
【0057】
なお、ゲーム提供サーバ11が有する上述した各機能は、これらの機能を記述したプログラム(ゲーム提供プログラム)を他の汎用コンピュータ等のCPU(Central Processing Unit)に実行させることによりそれぞれ実現可能となる。また、これらのプログラムは、磁気ディスク(フロッピィーディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記録媒体53に格納して頒布することもできる。なお、記録媒体53は、ゲーム提供プログラムの他、ゲーム提供サーバ11の各機能により実行された実行結果や実行ログ情報等を記録することもできる。
【0058】
<データテーブル例>
次に、上述した本実施形態におけるデータテーブル例について図を用いて説明する。
【0059】
図3Aは、ゲーム管理DBのプレイヤーDBに格納(記憶)されるデータテーブルの一例を示す図(その1)であり、図3Bは、ゲーム管理DBのプレイヤーDBに格納(記憶)されるデータテーブルの一例を示す図(その2)である。
【0060】
なお、図3A(a)は、サイクル初期値におけるチームデータの一例を示し、図3A(b)は、サイクル初期値におけるリーグデータの一例を示し、図3B(a)は、サイクル後半時におけるチームデータの一例を示し、図3B(b)は、サイクル後半時におけるリーグデータの一例を示している。
【0061】
図3A(a),図3B(a)に示すチームデータは、プレイヤーのPCチームに所属する選手キャラクタの各種パラメータがデータテーブルとして記録されている。具体的な項目としては、例えば、「ユーザID」、「ユーザネーム」、「最終DBアクセス日時」、「選手タイプ」、「メインポジション」、「能力値(基礎値(1〜20)、フレンド訓練値(0〜80)、プレイヤー訓練値(0〜80)、アイテム値)」等からなる。
【0062】
図3A(a),図3B(a)に示すチーム編成データテーブルはプレイヤー毎に記憶され、本実施形態においては、プレイヤーは9人の選手キャラクタによって1つのPCチームを編成する。
【0063】
なお、これらの選手は、このネットワークゲームシステム10に参加している他のユーザの選手をフレンド選手として獲得することができる。この場合、図3A(a)に示すデータテーブルに、どのユーザから取得した選手であるかを表示する識別情報(例えば、選手名「美井」は、ユーザID「000056」のユーザのアバター選手を、フレンド選手として「江井」のチームに参加させている)を記録させてもよい。なお、「ユーザネーム」の項目には、ネームの他にもそのユーザが「プレイヤー」であるか、「フレンド」であるか、又は、コンピュータにより割り当てられた「CPU」であるかの情報も記録される。
【0064】
また図3A(b),図3B(b)に示すリーグデータは、プレイヤーがゲーム提供サーバ11にエントリーしたPCチ−ムの所属するリーグの情報がデータテーブルとして記録されている。具体的な項目としては、例えば、「ID」、「クラス」、「最終DBアクセス日時」、「チーム名」、戦績情報としての「勝ち数(0〜60)」、「引き分け数(0〜60)」、「負け数(0〜60)」、連勝数を記録する「連勝」等からなる。
【0065】
図3A(b),図3B(b)に示すデータテーブルは、各PCチーム又はNPCチームが所属するリーグ毎に記憶され、本実施形態においては、例えば1つのリーグに16のPCチーム又はNPCチームが所属するように構成されている。このリーグデータテーブルには、プレイヤー毎に1つのレコードが設定されている。
【0066】
また、「クラス」には、例えばDiamond、Platinum、Gold、Silver、Bronze、Stoneの6種類の何れかのデータが保持されている。このランク(Diamond、Platinum、Gold、Silver、Bronze、Stone)とは、リーグ戦の成績(戦績)によって昇格・維持・降格するものである。
【0067】
「戦績情報」は、現在行われているペナントにおける勝ち数、負け数、引き分け数等の数値が各項目に記憶される。この実施例では1日12試合で全5日間、60試合からなるリーグ戦の構成としているが、本発明においては必ずしもこの構成に限定させるものではない。
【0068】
なお、図3A,図3Bに示す「最終DBアクセス日時」は、プレイヤー(クライアント端末12)がゲーム提供サーバ11から前回ログアウトした日時が記憶されている。なお、上記設定データに加えて、プレイヤーが前回ログインした日時を記憶させる項目「ログイン情報」を設けてもよい。なお、これらの日時は、ゲーム提供サーバ11のタイマー32で取得した日時が記憶される。
【0069】
また、本実施形態において、ゲーム提供サーバ11の日程決定手段33は、実時間の1日あたり各PCチームが12試合を消化するように日程を決定する。各PCチームは、16チームからなるリーグにおいて他の15チームとそれぞれ試合を行い(試合の進行処理は、ゲーム提供サーバ11の処理部21の試合進行手段34が自動的に実行する)、計60試合で1期のペナント(公式戦シリーズ)が終了するように設定されている。即ち、実時間の5日間で1つのシーズンが終了する。
【0070】
また、本実施形態においては、全体で5つのシーズンで1つのサイクルを構成するように設定されており、オフ日等を挟み実時間の31日で1つのサイクルが終了し、各サイクルが終了する毎に各選手の育成データは初期値に戻るように構成されている。このような構成とすることで、途中からゲームを開始したプレイヤーでも、ゲーム運営開始時からプレイしているプレイヤーと対等に試合が行えるようになっている。
【0071】
PCチームが所属するリーグは「Diamond」、「Platinum」、「Gold」、「Silver」、「Bronze」、又は「Stone」の何れかのランクに属するように構成されている。
【0072】
<クライアント端末12:機能構成例>
次に、図4は、本実施形態におけるクライアント端末の機能構成の一例を示す説明図である。図において、クライアント端末12は、処理部61と、通信部62と、記憶部63と、操作部64と、画像出力部65と、音声出力部66と、インタフェース回路(I/F)67とを有するよう構成されている。
【0073】
なお、上述した通信部62、記憶部63、操作部64、画像出力部65、音声出力部66は、I/F67を介して、それぞれ外部の通信回線68、外部記憶装置69、キーボードやマウス等の入力装置70、ディスプレイモニタ等の画像表示装置71及びスピーカ等の音声出力装置72に接続されている。また、I/F67は図示のように1つの基板上に構成するようにしてもよく、通信部62、記憶部63、操作部64、画像出力部65、音声出力部66にそれぞれ又は複数に対応して構成するようにしてもよい。
【0074】
処理部61は、チーム編成手段81と、エントリー手段82と、画像表示手段83と、音声出力手段84と、ユニットデータ更新手段85と、試合画像再生要求信号出力手段86と、ダイジェスト画像再生要求信号出力手段87と、他ユーザデータ更新手段88とを有するよう構成されている。
【0075】
エントリー手段82は、上述したプレイヤーチーム編成手段42により編成されたPCチームを設定されたランク情報のクラスに応じて設定された何れかのリーグ(Stone,Bronze,・・・)に応じて編成されたリーグにゲーム提供サーバ11によりエントリー(登録)が行われる。
【0076】
画像表示手段83は、エントリー手段82と、画像表示装置71にチーム編成画像、試合画像等の画像を表示させる。音声出力手段84は、スピーカ等の音声出力装置72から音声を出力させる。
【0077】
ユニットデータ更新手段85は、自チームに含まれるユニットデータを更新する。具体的には、ユニットデータ更新手段85は、上述した図3A(a)に示すようなチームデータに登録された選手(メンバー)に対して、選手タイプやメインポジション、能力値等を更新したり、新しくメンバーを登録したり、更にはメンバーを削除(登録抹消)したりすることができる。なお、ユニットデータ更新手段85により更新された情報は、図3A(a)に示すチームデータとして記録される。
【0078】
試合画像再生要求信号出力手段86は、ゲーム提供サーバ11の試合進行手段34による試合の進行処理が終了した試合の試合画像の再生を要求する。
【0079】
ダイジェスト画像再生要求信号出力手段87は、ゲーム提供サーバ11の試合進行手段34による試合の進行処理が終了した試合のダイジェスト画像の再生を要求する。
【0080】
他ユーザデータ更新手段88は、ゲーム提供サーバ11に接続されている他のユーザが登録している情報を読み出して、自らが実行するゲームの一部(ユニット)として使用したり、使用した他ユーザの情報を更新する。例えば、他ユーザデータ更新手段88は、選手データとして、他のユーザが登録している選手データ(フレンド)を読み出して、自らのチームの一員として利用したり、利用した選手の能力値を増加する等、選手データを更新する。
【0081】
通信部62は、I/F67を介してクライアント端末12と外部の通信回線68とを接続し、ゲーム提供サーバ11とクライアント端末12との情報の送受信を制御する処理を行う。
【0082】
記憶部63は、ROM91と、RAM92とを有するよう構成されている。ROM91は、読み取り専用の記憶領域である。また、RAM92は、本実施形態におけるクライアントプログラムが記憶されると共に処理部61の演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶領域である。
【0083】
また、記憶部63は、I/F67を介して外部記憶装置69に接続され、処理部61の処理に応じて外部記憶装置69に記憶されているデータを参照、読み出し、書き換える処理を行う。
【0084】
操作部64は、I/F67を介してクライアント端末12と外部の入力装置(キーボード、マウス、タッチペン等)とを接続し、プレイヤーによる各種パラメータの入力操作等によりクライアント端末12に入力されるデータを受信して解析する処理を行う。
【0085】
画像出力部65は、I/F67を介してクライアント端末12と外部の画像表示装置71とを接続し、試合の再生画像や各種設定画面等を画像表示装置71に表示させるための処理を行う。
【0086】
音声出力部66は、I/F67を介してクライアント端末12と外部のスピーカ等の音声出力装置72とを接続し、試合中の観客の歓声等の音声を出力する処理を行う。
【0087】
I/F67は、上述したようにクライアント端末12と外部機器との間における情報の送受信を行う。
【0088】
また、クライアント端末12は、上述した機能の他にも、例えばゲーム提供サーバ11から得られるチームのランク昇格の有無について、画像標示装置71等に表示してプレイヤーに通知する機能等を有してもよい。
【0089】
なお、クライアント端末12が有する上述した各機能は、これらの機能を記述したプログラム(クライアントプログラム)を他の汎用コンピュータ等のCPU(Central Processing Unit)に実行させることによりそれぞれ実現可能となる。また、これらのプログラムは、磁気ディスク(フロッピィーディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記録媒体93に格納して頒布することもできる。なお、記録媒体53は、ゲーム提供プログラムの他、クライアント端末12の各機能により実行された実行結果や実行ログ情報等を記録することもできる。
【0090】
なお、上述したクライアント端末12の機能構成例は、そのまま携帯型端末13に置き換えることができるため、その具体的な説明は省略する。
【0091】
<ネットワークゲームシステム実行処理手順>
次に、プレイヤーが本発明におけるネットワークゲームシステム10にログインしてからログアウトするまで、ゲーム提供サーバ11が実行する処理手順の概略について、フローチャートを用いて説明する。
【0092】
図5は、ネットワークゲームシステム実行処理手順の一例を示すフローチャートである。図5において、まず、プレイヤーがクライアント端末12等を用いてネットワークゲームシステム10のゲーム提供サーバ11にログインすると、ゲーム提供サーバ11は、クライアント端末12から例えばユーザIDやパスワード等を含むログイン情報を受信し(S01)、ログイン処理を行う(S02)。
【0093】
このログイン処理において、ゲーム提供サーバ11は、ゲーム開始情報をクライアント端末12に出力する。このゲーム開始情報は、クライアント端末12に受信され、ディスプレイモニタ等の画像表示装置71に表示される。
【0094】
次に、ゲーム開始画面において、プレイヤーによる「ゲーム開始ボタン」の操作が受け付けられると、クライアント端末12からゲーム開始操作情報がゲーム提供サーバ11に送信される。そして、ゲーム提供サーバ11はこのゲーム開始操作情報を受信すると(S03)、対戦結果情報送信処理を行う(S04)。
【0095】
この対戦結果情報送信処理において、ゲーム提供サーバ11は、直近(前回)のログアウト時から今回のログイン時までの期間に設定されている試合をその、試合閲覧リクエストがあったタイミングに応じたデータで演算を実行し、その結果をクライアント端末12に送信する。この対戦結果情報は、クライアント端末12に受信され、ディスプレイモニタ等の画像表示装置71に表示される。ここで表示される対戦結果情報画面は、前回のログアウト時から今回のログイン時までに設定されている試合の実行結果を表すものである。
【0096】
ゲーム提供サーバ11は、実行された演算結果情報から映像データを生成してクライアント端末12に送信する。このとき生成された映像データは、クライアント端末12に受信され、ディスプレイモニタ等の画像表示装置71に表示される。また、映像データ生成は、必ずしもゲーム提供サーバ11が実行する必要はなく、演算結果をクライアント端末12に送信し、クライアント端末側で対戦結果情報に基づく試合映像を生成する形で映像データを表示する形をとってもよい。
【0097】
そして、クライアント端末12は、この結果確認情報を受信(S05)して映像再生した後、メイン操作受付処理を行う(S06)。このメイン操作受付処理において、ゲーム提供サーバ11は、メイン操作受付情報をクライアント端末12から送信される通常のゲームに関する各種操作に対応した内容に応じてチームデータの変更を行う。このメイン操作受付情報に応じて変更された各種情報は、クライアント端末12に受信され、ディスプレイモニタ等の画像表示装置71に表示される。ここで表示されるメイン操作画面は、プレイヤーにチームの戦略や各種設定を促すものであり、これに応じて例えば各選手ユニットの強化訓練の実施、打順や守備位置の変更、仮想通貨等で入手した能力変更アイテムの装備、プレイヤーチームの戦略等が設定可能である。
【0098】
そして、メイン操作画面において、プレイヤーによる各種操作が受け付けられると、クライアント端末12からこれらの操作情報が各種入力情報としてゲーム提供サーバ11に送信される。ゲーム提供サーバ11は、この各種入力情報を受信すると(S07)、チーム情報更新処理を行う(S08)。このチーム情報更新処理では、メイン操作画面においてプレイヤーが決めた選手オーダーやチーム戦略等の情報に基づいて、ゲーム提供サーバ11に記憶されているPCチームのデータを更新する。
【0099】
以上のようにプレイヤーによりチーム設定(チームの選手オーダーやチーム戦略等)に関する操作が受け付けられる度に、ゲーム提供サーバ11は、随時、チーム情報更新処理を繰り返す。これらのデータベースへのデータ更新処理が行われる毎に、該当するクライアントのユーザーの情報として最終データベース(DB)アクセス日時情報が更新される。なお、更新された最終データベースアクセス日時情報は、各ユーザーID毎に管理される。
そして、一通りの操作(チーム設定)を終えて、プレイヤーが本ネットワークシステムからログアウトしようとする場合、クライアント端末12から送信されるログアウト情報を受信し(S09)、ログアウト処理を行う(S10)。
【0100】
これにより、プレイヤーは該ネットワークゲームシステムからログアウトすることができ、このときゲーム提供サーバ11はそのログアウトの時間を記憶する。なお、以下の説明ではログアウト時間をログ情報としているが、ログインした時間をログ情報として使用してもよい。
【0101】
<ユニットデータのリセットを行う場合のネットワークゲームシステム実行処理手順>
次に、ユニットデータのリセットを行う場合のネットワークゲームシステム実行処理手順について、クライアント端末12とゲーム提供サーバ11との処理の関係が明確になるように、お互いの処理を並列させたフローチャートを用いて具体的に説明する。
【0102】
図6は、本実施形態におけるユニットデータのリセットを行う場合のネットワークゲームシステム実行処理手順の一例を示すフローチャート図である。なお、図6に示す処理においては、クライアント端末12におけるクライアント処理と、ゲーム提供サーバ11におけるサーバ処理とに分かれて本実施形態における各処理が行われる。
【0103】
まず、クライアント端末12は、本実施形態におけるオンラインゲームを行うために、クライアントプログラムを実行すると、ユーザIDやパスワード等のログイン情報を入力するログイン処理を実行し(S101)、ゲーム提供サーバ11にユーザ情報等を送信する。ゲーム提供サーバ11は、S11のログイン処理に対応して、ログイン時に得られるログイン情報等に基づき、そのクライアント端末12の最終データベースアクセス日時、チームデータ等をデータベースから予め読み込んでおく等のログイン処理を行う(S102)。
【0104】
次に、クライアント端末12は、実施すべき試合があるか否かを判断する(S103)。具体的には、クライアント端末12は、例えば、前回ログアウトをした時点から今回ログインした現時点までの間に試合のスケジュールがあったか否かを判断し、その間に試合が行われていたと判定された際には、実施すべき試合があったと判断する。また、上記以外の場合には、実施すべき試合がなかったと判断する。
【0105】
S103の処理において、実施すべき試合がある場合(S103において、YES)、試合閲覧リクエスト処理として、試合演算処理をゲーム提供サーバ11に行わせるための演算指示を行う(S104)。ゲーム提供サーバ11では、試合実行処理として、各クライアント端末12側からのそれぞれの指示により、ログインした時間を基準として該当する演算すべき試合進行を演算し、その結果をクライアント端末12に送信する(S105)。また、クライアント端末12では、その送信結果に応じて試合映像データを画面に表示(再生)する。
したがって、本実施形態では、ユーザのログインを開始条件として、ゲーム提供サーバ11側での試合処理の演算を行うため、各クライアント端末12のログイン時間毎に試合演算処理の負荷を拡散することができ、ゲーム提供サーバ11における演算処理の負荷の集中を防止することができる。
【0106】
S104及びS105の処理が終了後、又はS103の処理において実施すべき試合処理がないと判断された場合(S103において、NO)、次に、リセット(初期化)すべき日時をまたいだか否かを判断する(S106)。リセットすべき日時をまたいだ場合(S106において、YES)、クライアント端末12及びゲーム提供サーバ11に記録されている対応ID(ユーザ情報等)のユニットデータをリセットする(S107、S108)。つまり、クライアント端末12側のデータ処理(S107)だけではなく、ゲーム提供サーバ11側でも同様に、ユニットデータのリセットを行う(S108)。
【0107】
S107及びS108の処理が終了後、又はS106の処理においてリセットすべき日時をまたいでいない場合(S106において、NO)、クライアント端末12において通常ゲーム部分(プレイヤーチーム育成・編成)等の処理を行う(S109)。具体的には、ゲーム提供サーバ11において、チームデータ編成処理として最終DBアクセス日時の更新等が行われているため(S110)、クライアント端末12は、ゲーム提供サーバ11にアクセスし、最終的にデータベースにアクセスした日時を取得し、その取得した日時情報を各ユーザの最終DBアクセス日時情報として、最終DBアクセス日時データを更新する。
【0108】
次に、クライアント端末12側でユーザ等のログアウト指示によりログアウトするか否かを判断し(S111)、ログアウトしない場合(S111において、NO)、S103の処理に戻り後続の処理を行う。また、ログアウトする場合(S111において、YES)には、ログアウト処理を行う(S112)。このとき、ログアウト情報がゲーム提供サーバ11に送信され、ゲーム提供サーバ11側でもそのクライアント端末12に対するログアウト処理が行われる(S113)。
【0109】
上述の手順により、クライアント端末12側のクライアントプログラムは、終了する。なお、ゲーム提供サーバ11では、複数のクライアント端末に対して、上述した処理が行われるため、上述した処理を行ったゲーム提供プログラムは、実際には終了させずに待機状態となる。
【0110】
<更新サイクルとシーズンについて>
ここで、本実施形態におけるリセット処理に関連する更新サイクルとシーズンについて、図を用いて具体的に説明する。図7は、本実施形態における更新サイクルとシーズンについて具体的に説明するための図である。なお、図7(a)は、1サイクルを説明するための図を示し、図7(b)は、1シーズンにおける各種設定情報を示している。
【0111】
なお、図7(a),図7(b)において、更新サイクルとシーズンとは、このゲームの時間の流れを表す概念であり、プロリーグのシーズン戦、サイクル切り替えと密接に関係する。
【0112】
具体的には、図7(a),図7(b)に示すように、1シーズンは、例えば現実の時間で5日間と設定する。また、例えば5シーズンで1サイクルとし、次のシーズンは、またシーズン1から始まる。また、サイクルのカウントは、常に増加していく。最大値は、例えば999とし、それ以降は新しい年度として改めて1サイクル目から再スタートとする。
【0113】
また、プロリーグデータの保持する場合、プロリーグは、結果を2サイクル分までしか持たないため、あるサイクルのプロリーグ戦に参加した場合でも、次のサイクルの終了までにログインを行い、試合閲覧を行わなかった場合、その結果は破棄されるものとする。
【0114】
また、図7(a)におけるオフ日の意味は、システム側でシーズン登録の時間を作るために、オフ日を1日用意する。これは、オフ日がないと、連続でシーズン戦に出ようとした場合、シーズン5日目の最終試合の後、次のシーズン開始時間までにすぐに登録しないといけないためである。
【0115】
また、シーズン、サイクルの概念は、プロリーグに「登録」すると、次の「シーズン」からプロリーグの試合が行われるようになる。つまり、「1シーズン期間+オフ日」の間で登録が行われると、その次のシーズンからシーズン戦が始まる。そのため、プロリーグは、「シーズン」単位で自動的に進行する。5シーズンで1「サイクル」とし、次のサイクルはまたシーズン1から始まる。プロリーグの成績集計と結果判定は、シーズン単位で行われる。結果によって、「クラス」が昇降格する。プレイヤーの能力は、サイクル単位でリセットされる。
【0116】
<リセット更新タイミングとリセット内容の具体例>
次に、上述した本実施形態におけるリセット更新タイミングとリセット内容の具体例について説明する。
【0117】
本実施形態において、上述した図7(a)に示すように、1サイクル(5シーズン)のゲームが終了すると、ゲーム提供サーバ11の処理部21において、全てのPCチームの育成訓練された選手データの能力値を、各選手に設定された基礎値に再設定する処理(リセット)が行われる。
ここで、上述したリセット処理において、例えば、あるプレイヤー(プレイヤーA)が別のプレイヤー(プレイヤーB)のキャラクタ(キャラクタB)をプレイヤーAのユニットとして用いていた場合を想定して説明する。
【0118】
例えば、リセットタイミングを経過した状態で先にプレイヤーBがログインをした場合、従来では、プレイヤーBのユニットデータであるキャラクタBは初期化(弱体化、強化前の状態)となってしまい、リセットタイミング経過後にプレイヤーBより後にログインしたプレイヤーAがゲーム演算をする場合には初期化(弱体化)されたユニットBを用いてゲーム演算が行われるため、結果として本来想定されたユニットのパラメータ値とかけ離れた演算結果(ゲーム結果)となってしまうという問題があった。
【0119】
そこで、本実施形態では、まず、上述したログイン情報、最終データベースアクセス日時情報等に基づいて、まず各ユーザーの編成したチームデータを確認し、チーム内の各選手のユーザーIDの最終DBアクセス日時情報から、該当するサイクルの確認を行う。また、最終DBアクセス日時の該当するサイクルを確認した結果、演算すべき試合よりも後サイクルである場合には、取得したデータでチームデータの上書きを実施せず、前回チームデータ(ラストデータ)を用いる。また、最終DBアクセスの該当するサイクルが、演算すべき試合よりも前サイクルである場合には、データを取得せず、デフォルト(初期値)データを用いる。更に、最終DBアクセス日時の該当するサイクルが、演算すべき試合と同サイクルのリーグ戦等をする場合には、通常通り、これまで使用していたデータ取得を行う。
【0120】
つまり、本実施形態では、クライアント端末12が選手データとして他のユーザが登録している選手データを読み出すことができる場合に、各クライアント端末12のログイン時に他のユーザが登録している選手データが前回のログイン時から更新されているかを判断すると共に、ゲーム提供サーバ11は、選手データが更新されていると判断した場合に、それが予め設定した条件を満たしている場合には、更新前の選手データを用いて試合進行のゲーム演算を実行する。
【0121】
これにより、各クライアント端末12における試合のリクエスト動向に応じて、適宜最適な選手データを用いて試合をすることができる。
【0122】
なお、上述した実施形態では、一例として上記の処理でデータベースのリセット更新タイミングと、データベースへのアクセス日時との比較結果からデータの取捨選択を行う例を示したが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、例えば何れかのデータの数値の大小等で用いる情報を決定する判断を行うような実施形態を取ってもよい。
【0123】
<試合演算の例>
次に、本実施形態における試合演算処理の具体例について、クライアント端末12とゲーム提供サーバ11との処理の関係が明確になるように、お互いの処理を並列させたフローチャートを用いて具体的に説明する。
【0124】
図8は、本実施形態における試合演算処理手順の一例を示すフローチャート図である。なお、図8に示す処理においては、クライアント端末12におけるクライアント処理と、ゲーム提供サーバ11におけるサーバ処理とに分かれて本実施形態における各処理が行われる。
【0125】
まず、クライアント端末12において試合閲覧の処理が選択されると、クライアント端末12からゲーム提供サーバ11に試合閲覧リクエスト情報が送信され(S201)、ゲーム提供サーバ11は、試合閲覧リクエスト情報を受信する(S202)。ここで、ゲーム提供サーバ11は、該当する演算すべき試合に参加する各チームデータをデータベース上に記録されたチームデータ(ラストデータ)を呼び出し(S203)、呼び出したチームデータと、各チームに所属する各フレンド選手に対応するユーザIDに対応する最終データベースアクセス日時情報とから、各フレンド選手を管理するユーザが最後にデータベースにアクセスしたサイクルが、前のサイクルか現在のサイクルかの情報を取得する。
【0126】
そして、ゲーム提供サーバ11は、取得した情報からクライアント端末12からリクエストされた演算すべき試合のサイクル値を確認し(S204)、演算すべき試合のサイクルと現在のサイクルとを比較し、更に、各フレンド選手に対応するユーザが最後にデータベースにアクセスした日時と現在のサイクルとを比較して、それらの比較結果に応じて各選手データの調整を行う(S205〜S211)。
【0127】
具体的には、演算試合のサイクルが現在のサイクルか否かを判断し(S205)、現在のサイクルである場合(S205において、YES)、次に各ユーザの最終DBアクセスサイクルが現在のサイクルか否かを判断する(S206)。S206の処理において、現在のサイクルである場合(S206において、YES)、DB上の最新データでチームデータを上書き(更新)する(S207)。また、S206の処理において、現在のサイクルでない場合(S206において、NO)、予め設定された初期値を使用する(S208)。
【0128】
また、S205の処理において、演算試合のサイクルが現在のサイクルでなかった場合(S205において、NO)、次に各ユーザの最終DBアクセスサイクルが現在のサイクルか否かを判断する(S209)。S209の処理において、現在のサイクルである場合(S209において、YES)、ラストデータ情報を使用し、上書きはしない(S210)。また、S209の処理において、現在のサイクルでない場合(S209において、NO)、DB上の最新データでチームデータを上書き(更新)する(S211)。
【0129】
次に、ゲーム提供サーバ11は、上述した処理により調整された選手データを用いて試合進行のシミュレーション演算を行い(S212)、その試合の開始から完了までの進行過程を演算結果情報としてクライアント端末12に送信する(S213)。
【0130】
クライアント端末12は、ゲーム提供サーバ11からの演算結果情報を受信し(S214)、受信した演算結果を画面に表示し再生する(S215)。
【0131】
なお、クライアント端末12は、該当する全ての試合再生が終了した時点で当該処理を終了する。上述の手順により、クライアント端末12側のクライアントプログラムは終了する。なお、ゲーム提供サーバ11では、複数のクライアント端末に対して、上述した処理が行われるため、上述した処理を行ったゲーム提供プログラムは、実際には終了させずに待機状態となる。
【0132】
<画面例>
次に、本実施形態における画面例について図を用いて説明する。図9は、本実施形態における画面例を説明するための図である。
【0133】
図9(a)は、試合告知の画面を示している。ゲーム提供サーバ11のスケジュール上の試合計算時間がきた(過ぎた)ときに表示されるインフォメーションダイアログである。プレイヤーがログアウトしていた際に、上記計算時間が過ぎていた場合は、ログアウト直後にこのダイアログが表示される。
【0134】
また、図9(b)は、試合結果表示画面の一例を示す図である。この図は、上記ダイアログにてチェックボタンをクリックした後の試合演算と結果画面(例えば「WIN」又は「LOSE」等)の画像を示している。この試合結果画面が表示されているときには、既にゲーム提供サーバ11上での試合計算は終了している。本実施形態の例では、計算前に、計算する試合のサイクル数、自分のチームに参加させた他のユーザの選手データ(フレンド選手)が最後にアクセスしたサイクル数を判定し、フレンド選手の能力を以下のように設定する。
【0135】
まず、試合の方が前の場合には、フレンド選手データは既にリセットされているためラストデータを使用して計算する。また、試合が同じ場合には、フレンド選手の成長情報を取得し、反映した後計算する。また、フレンドの最終データベースアクセスのサイクルの方が前の場合には、フレンド選手データはまだリセットされていないためデフォルトデータ(例えば、予め初期値として設定された基本的な選手データである基礎値)を使用して計算する。
【0136】
また、図9(c)及び(d)は、選手の能力表示画面を示している。つまり、図9(c)及び(d)は、フレンド選手の能力表記に関する画像を示しており、具体的には、一例として「Aさんチームにいる、フレンドBさんの場合」の例を示している。また、図9(d)に示すように、本実施形態では、例えば4種類の能力(基礎値(リセットが行われた際の初期の値)、Bさん自身が育成した分であるフレンド訓練値(他人のプレイが随時影響している)、チームオーナーが育成した分プレイヤー訓練値、チームオーナーが道具等のオプションを使用して一時的に伸ばしたアイテム値等の分)等が色分け若しくは模様分けして区別が分かるように表示され、その合計値がその選手の能力値として表示される。つまり、AさんチームにいるフレンドBさんの場合には、Aさんが育成訓練操作を実施することで、Bさんの能力値を向上させることができる。
【0137】
なお、図9(d)における選手育成の例では、例えば選手(アバター)のパラメータとして、例えば、自チーム内のフレンド選手の各パラメータ=(予め設定された数値である基礎値)+(フレンドの育成した数値(フレンド訓練値の30%))+(自分が育成したプレイヤー訓練数値)+(自分が購入した道具であるアイテム値)の合計として設定することができる。なお、本実施形態では、フレンドの育成数値の一部(例えば、フレンドがフレンド自身のアバターである選手ユニットを成長させた育成数値の30%)が、その選手ユニットをチームに編成した他のフレンドチーム内の分身ユニット能力値に反映される。
【0138】
<実行プログラム(クライアントプログラム、ゲーム提供プログラム)>
なお、上述した実施形態は、上述したクライアント装置、ゲーム提供サーバにおける専用の装置構成により、本発明における各処理手順を行うこともできるが、上述した本発明における各処理をコンピュータに実行させることができる実行プログラム(クライアントプログラム、ゲーム提供プログラム)を生成し、例えば、汎用のパーソナルコンピュータ、サーバ、ワークステーション等に各プログラムをインストールすることにより本発明における処理が実現可能となる。
【0139】
つまり、上述したクライアント端末及びゲーム提供サーバは、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等の揮発性の記憶媒体、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性の記憶媒体、マウスやキーボード、ポインティングデバイス等の入力装置、画像やデータを表示する表示部、並びに外部と通信するためのインタフェースを備えたコンピュータによって構成することができる。
【0140】
したがって、クライアント端末及びゲーム提供サーバが有する上述した各機能は、これらの機能を記述したプログラムをCPUに実行させることによりそれぞれ実現可能となる。また、これらのプログラムは、磁気ディスク(フロッピィーディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記録媒体に格納して頒布することもできる。また、上記プログラムは、通信ネットワークに接続された外部装置からダウンロードすることもできる。
【0141】
上述したように本発明によれば、サーバの負荷を軽減すると共に、趣向性を向上させたオンラインゲームを提供することができる。具体的は、本発明によれば、他ユーザが育てた能力が自分の選手データ(ユニットデータ)に反映させることができる。また、本発明によれば、全ての選手データが一定期間でリセットされる場合に、そのリセットをユーザがログインした時に行うことで、リセットのタイミングをユーザ毎に異ならせることができ、リセット処理をサーバ主導型ではなくユーザ主導型にしてサーバの負荷分散を分散することができる。但し、本発明では、表向きは全ての人が同じタイミングでリセットされるように、例えば同一リーグ毎にリセットすること等ができる。
【0142】
また、本発明における実施形態は、上述した野球ゲームに限定されるものではなく、例えば、本発明をサッカーゲームやバスケットボール等の集団競技(自軍・敵軍を構成する各選手ユニットのデータ調整)、テニス等の単体競技(対戦相手のデータ調整)、スポーツ以外の戦闘ゲームや他のロールプレイングゲーム、育成ゲーム、更には、他のプレイヤーが所有するデータを一時的に利用して所定の動作を実行してレベルを上げていくコンテンツ等、様々なゲームやコンテンツに広く適用することができる。
【0143】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【符号の説明】
【0144】
10 ネットワークゲームシステム
11 ゲーム提供サーバ
12 クライアント端末
13 携帯型端末
14 基地局
15 通信ネットワーク
21,61 処理部
22,62 通信部
23,63 記憶部
24,64 操作部
25 画像・音声出力部
26,67 インタフェース回路(I/F)
27,68 通信回線
28 69 外部記憶装置
29 70 入力装置
30 画像表示装置・音声出力装置
31 エントリー手段
32 タイマー
33 日程決定手段
34 試合進行手段
35 試合画像生成手段
36 ダイジェスト画像生成手段
37 試合結果生成手段
38 試合画像再生表示手段
39 ダイジェスト画像再生表示手段
40 試合結果表示手段
41 ログ更新手段
42 プレイヤーチーム編成手段
43 リーグ編成手段
44 プレイヤーチーム削除手段
45 選手データ調整手段(ユニットデータ調整手段)
46 更新タイミング調整手段
51,91 ROM
52,92 RAM
53,93 記録媒体
65 画像出力部
66 音声出力部
71 画像表示装置
72 音声出力装置
81 チーム編成手段
82 エントリー手段
83 画像表示手段
84 音声出力手段
85 ユニットデータ更新手段
86 試合画像再生要求信号出力手段
87 ダイジェスト画像再生要求信号出力手段
88 他ユーザデータ更新手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークによりゲーム提供サーバに接続されたクライアント端末を用いて、ユーザが前記ゲーム提供サーバにログインした際、前記ゲーム提供サーバは、前記ユーザによって予め登録されているユニットデータを含む自チームのデータと、他のユーザによって予め登録されているユニットデータを含む他チームのデータとに基づいて決定したチーム同士の対戦演算処理を行い、該演算処理により得られた結果情報を前記クライアント端末に送信するネットワークゲームシステムにおいて、
前記クライアント端末は、
前記自チームに含まれるユニットデータを更新するユニットデータ更新手段と、
前記他チームに含まれるユニットデータを自チームのユニットとして登録する他ユーザデータ更新手段とを有し、
前記ゲーム提供サーバは、
前記演算処理を実行する際に、前記自チームに含まれるユニットデータのうち、前記他のユーザによって登録されたユニットについては、前記ユーザによる最終データベースアクセス時の情報と、現在のデータベース上の情報との変化に基づいて、前記演算処理の実行時に使用する情報を決定し、決定した情報で試合を進行させる試合進行手段を有することを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項2】
前記ゲーム提供サーバは、
前記ユニットデータに対する前記ユーザによる最終データベースアクセス時の情報と、前記現在のデータベース上の情報とを比較し、レベルが高い方の情報を使用するよう調整するユニットデータ調整手段を有することを特徴とする請求項1に記載のネットワークゲームシステム。
【請求項3】
通信ネットワークによりゲーム提供サーバに接続されたクライアント端末を用いて、ユーザが前記ゲーム提供サーバにログインした際、前記ゲーム提供サーバは、前記ユーザによって予め登録されているユニットデータを含む自チームのデータと、他のユーザによって予め登録されているユニットデータを含む他チームのデータとに基づいて決定したチーム同士の対戦演算処理を行い、該演算処理により得られた結果情報を前記クライアント端末に送信するネットワークゲームシステムにおけるクライアント端末において、
前記自チームに含まれるユニットデータを更新するユニットデータ更新手段と、
前記他チームに含まれるユニットデータを自チームのユニットとして登録する他ユーザデータ更新手段とを有することを特徴とするクライアント端末。
【請求項4】
通信ネットワークによりゲーム提供サーバに接続されたクライアント端末を用いて、ユーザが前記ゲーム提供サーバにログインした際、前記ゲーム提供サーバは、前記ユーザによって予め登録されているユニットデータを含む自チームのデータと、他のユーザによって予め登録されているユニットデータを含む他チームのデータとに基づいて決定したチーム同士の対戦演算処理を行い、該演算処理により得られた結果情報を前記クライアント端末に送信するネットワークゲームシステムにおけるゲーム提供サーバにおいて、
前記演算処理を実行する際に、前記自チームに含まれるユニットデータのうち、前記他のユーザによって登録されたユニットについては、前記ユーザによる最終データベースアクセス時の情報と、現在のデータベース上の情報との変化に基づいて、前記演算処理の実行時に使用する情報を決定し、決定した情報で試合を進行させる試合進行手段を有することを特徴とするゲーム提供サーバ。
【請求項5】
コンピュータを、請求項3に記載のクライアント装置として機能させることを特徴とするクライアントプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−95757(P2012−95757A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−244649(P2010−244649)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】