ネットワークゲームシステムおよびクライアントゲーム装置
【課題】所定の条件を満たした際に、ゲーム画面やゲーム音声を通常とは異なるものに変更する演出処理情報を外部記憶媒体を介して遊戯者に付与することにより、ゲームの趣向性の向上および遊戯者間の交友の拡大を図ることができるネットワークゲームシステムおよびクライアントゲーム装置を提供する。
【解決手段】外部記憶媒体から遊戯者IDを読み取る手段を備えたゲーム装置と、ゲーム装置とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバ端末とを備えたネットワークゲームシステムにおいて、ゲーム実行時にゲーム演出IDに対応付けたゲーム演出を行なう演出処理情報を管理部に格納し、遊戯者IDに基づいて外部記憶媒体に使用設定されているゲーム演出IDを遊戯者IDに対応付けて管理部に格納し、かつ、所定の条件が満たされた際に、管理部に格納されているゲーム演出IDの使用許可設定に関する情報を更新する。
【解決手段】外部記憶媒体から遊戯者IDを読み取る手段を備えたゲーム装置と、ゲーム装置とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバ端末とを備えたネットワークゲームシステムにおいて、ゲーム実行時にゲーム演出IDに対応付けたゲーム演出を行なう演出処理情報を管理部に格納し、遊戯者IDに基づいて外部記憶媒体に使用設定されているゲーム演出IDを遊戯者IDに対応付けて管理部に格納し、かつ、所定の条件が満たされた際に、管理部に格納されているゲーム演出IDの使用許可設定に関する情報を更新する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICカードなどの外部記憶媒体を用いたネットワークゲームシステムおよびクライアントゲーム装置に関し、特に、外部記憶媒体から少なくとも遊戯者固有の遊戯者IDを読み取る外部記憶媒体処理部を備えたゲーム装置と、該ゲーム装置とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバ端末とを備えたネットワークゲームシステム、およびネットワークを介してサーバ端末と通信可能に接続されたクライアントゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のネットワークゲームシステムおよびゲーム装置として、例えば、特許文献1に開示されているような電子ダーツゲーム装置が知られている。この電子ダーツゲーム装置では、複数の電子ダーツゲーム装置(筐体)がインターネット等のネットワークに接続され、該ネットワークにはサーバ、パーソナルコンピュータ、携帯電話などの通信端末や、ダーツゲームとは異なる種類のゲームを行なうゲーム装置が接続されている。各ゲーム装置には、遊戯者固有のID(Identification)カードを挿入可能な複数のカードリーダが設けられており、該カードリーダを介して取得された遊戯者識別情報に基づいて、サーバから遊戯者固有のデータなどを取得できるようになっている。また、ゲームの成績や履歴などの遊戯者固有の情報を遊戯者識別情報と対応付けてサーバに記憶し、その遊戯者固有の情報をゲームに反映できるようになっている。
【0003】
また、特許文献2には、少なくとも2台の画像表示ゲーム装置間で、データを通信可能に構成され、ゲーム装置間でデータの通信を行う際に識別データを互いに送信し、その識別データに基づいてゲームの進行に役立つアイテム等の援助データを発生し、該援助データを遊戯者にプレゼントするようにしたゲームシステムが開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−131232号公報
【特許文献2】特開2001−129240号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されている従来のネットワークゲームシステムおよびゲーム装置では、IDカードの遊戯者識別情報を介して取得される情報は、ゲームの成績や履歴などであり、そのような情報のみをゲームに反映させただけでは、ゲームの趣向性を十分に高めることはできなかった。
【0006】
一方、特許文献2に開示されているゲームシステムでは、全体的なデータの管理を行なうサーバ端末が設けられていないため、管理者によって新たな援助データを作成したり、援助データの配布状況の把握や、その配布状況に応じた配布量の調整などを行うことができない。そのため、配布量を増加させて最新版の援助データが多く出回るようにしたり、逆に、配布量を制限して希少価値の高い援助データを生成するなどの設定をすることができない、という問題があった。
【0007】
また、近年、例えば、ゲーム実行時にゲーム装置の表示部に表示される画面が、通常の画面とは異なる装飾されたゲーム画面(テーマ画面)に変更される演出処理情報を予め設定し、所定の条件を満たした際にその演出処理情報をIDカードに記憶するようにしたものが提案されている。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、所定の条件を満たした際に、ゲーム画面やゲーム音声を通常とは異なるものに変更する演出処理情報を遊戯者に外部記憶媒体を介して付与することにより、ゲームの趣向性の向上および遊戯者間の交友の拡大を図ることができるネットワークゲームシステムおよびクライアントゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記目的は、遊戯者が所有する外部記憶媒体から少なくとも前記遊戯者固有の遊戯者IDを読み取る外部記憶媒体処理部を備えたゲーム装置と、該ゲーム装置とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバ端末とを備えたネットワークゲームシステムにおいて、前記サーバ端末が、前記ゲーム装置のゲーム実行時にゲーム演出IDに対応付けたゲーム演出を行なう演出処理情報を格納する演出処理情報管理手段と、前記ゲーム装置から送信された前記遊戯者IDに基づいて、前記外部記憶媒体に使用許可設定されている前記ゲーム演出IDを獲得ゲーム演出IDとして前記遊戯者IDに対応付けて格納する遊戯者情報管理手段と、前記ゲーム装置から前記遊戯者IDを受信した際に、前記遊戯者情報管理手段に格納された前記獲得ゲーム演出IDの中から前記遊戯者IDに使用設定されている前記ゲーム演出IDを使用ゲーム演出IDとして読み出し、前記ゲーム装置に送信する遊戯者情報送信手段と、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記遊戯者IDの前記ゲーム演出IDの前記使用許可設定に関する情報を更新し、その更新結果を前記ゲーム装置に送信する演出設定更新手段とを備え、かつ、前記ゲーム装置が、前記外部記憶媒体処理部を介して前記遊戯者IDを読み取り、該遊戯者IDを前記サーバ端末に送信する遊戯者ID送信手段と、前記ゲーム演出IDに対応付けて前記演出処理情報を格納する演出処理情報記憶手段と、前記サーバ端末から送信された前記遊戯者IDの前記使用ゲーム演出IDに応じて、該使用ゲーム演出IDに対応する前記演出処理情報を前記演出処理情報記憶手段から読み出し、前記ゲーム演出を実行するゲーム演出処理手段とを備えていることにより、達成される。
【0010】
また、本発明の上記目的は、ネットワークを介してサーバ端末と通信可能に接続され、遊戯者が所有する外部記憶媒体から少なくとも前記遊戯者固有の遊戯者IDを読み取る外部記憶媒体処理部を備えたクライアントゲーム装置において、ゲーム実行時にゲームの演出を行なう演出実行部と、ゲーム演出IDに対応付けた複数の演出処理情報を格納する演出処理情報記憶手段と、前記外部記憶媒体処理部を介して前記遊戯者IDを読み取り、該遊戯者IDを前記サーバ端末に送信する遊戯者ID送信手段と、前記サーバ端末から前記遊戯者IDに使用設定されているゲーム演出IDを使用ゲーム演出IDとして受信するとともに、該使用ゲーム演出IDに対応する前記演出処理情報を前記演出処理情報記憶手段から読み出し、前記ゲーム演出を実行するゲーム演出処理手段と、前記サーバ端末から前記ゲーム演出IDに関する更新情報を受信する更新情報受信手段とを備えていることにより、達成される。
【0011】
また、本発明の上記目的は、前記サーバ端末が、前記ゲーム演出IDに対応付けた前記演出処理情報を格納する演出処理情報管理手段と、前記遊戯者ID送信手段によって送信された前記遊戯者IDに基づいて、前記外部記憶媒体に使用許可設定されている前記ゲーム演出IDを獲得ゲーム演出IDとして前記遊戯者IDに対応付けて格納する遊戯者情報管理手段と、前記遊戯者IDを受信した際に、前記遊戯者情報管理手段に格納された前記獲得ゲーム演出IDの中から前記遊戯者IDに設定されている前記使用ゲーム演出IDを読み出し、前記ゲーム演出処理手段に送信する遊戯者情報送信手段と、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記遊戯者IDの前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新し、その更新結果を前記更新情報受信手段に送信する演出設定更新手段とを備えていることにより、達成される。
【0012】
また、本発明の上記目的は、前記ゲーム装置が、制御信号に基づいてゲーム画像を出力する表示部さらに備え、かつ、前記演出処理情報が、前記ゲーム演出処理手段によって、通常時のゲーム画像とは異なるゲーム演出画像を前記表示部を介して出力させることにより、達成される。
【0013】
また、本発明の上記目的は、前記ゲーム装置が、制御信号に基づいてゲーム音声を出力する音声出力部をさらに備え、かつ、前記演出処理情報が、前記ゲーム演出処理手段によって、通常時のゲーム音声とは異なるゲーム演出音声を前記音声出力部を介して出力させることにより、達成される。
【0014】
また、本発明の上記目的は、前記ゲーム装置が、それぞれの前記ゲーム装置ごとに付与された固有の筐体IDを前記サーバ端末に送信する筐体ID送信手段をさらに備え、かつ、前記サーバ端末が、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに対応付けて、前記ゲーム装置が所定の前記演出処理情報を前記外部記憶媒体に付与することができる演出付与設定情報を格納する演出付与設定管理手段をさらに備えていることにより、達成される。
【0015】
また、本発明の上記目的は、前記演出設定更新手段が、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに基づいて、前記演出付与設定管理手段から前記筐体IDに対応付けられた前記演出付与設定情報を読み出すとともに、前記演出付与設定情報で指定されている前記演出処理情報が使用許可設定されていない前記外部記憶媒体に対して前記演出処理情報の前記ゲーム演出を使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新することにより、達成される。
【0016】
また、本発明の上記目的は、前記演出設定更新手段が、前記ゲームに参加していた複数の遊戯者の前記外部記憶媒体に設定されている前記使用ゲーム演出IDの中にコピー可能なゲーム演出IDがあるか否かを判定し、コピー可能な前記ゲーム演出IDがない場合には、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに基づいて、前記演出付与設定管理手段から前記筐体IDに対応付けられた前記演出付与設定情報を読み出すとともに、前記外部記憶媒体の中から前記演出付与設定情報で指定されている前記演出処理情報のゲーム演出IDが使用許可設定されていない1つの外部記憶媒体を選択し、かつ、前記1つの外部記憶媒体に対して前記演出処理情報の前記ゲーム演出IDを使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記1つの外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新することにより、達成される。
【0017】
また、本発明の上記目的は、前記演出設定更新手段が、前記ゲームに参加していた複数の遊戯者の前記外部記憶媒体に設定されている前記使用ゲーム演出IDの中にコピー可能なゲーム演出IDがあるか否かを判定し、コピー可能な演出処理情報が設定されている場合には、その演出処理情報の中から前記複数の遊戯者のうちのいずれかの外部記憶媒体に対して使用許可設定されていない最新の獲得タイムスタンプを有する最新演出処理情報を読み出し、前記最新演出処理情報の前記ゲーム演出IDを前記複数の遊戯者のうちのいずれかの前記外部記憶媒体に対して前記最新演出処理情報のゲーム演出IDを使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記ゲーム演出IDに関する情報を更新することにより、達成される。
【0018】
さらに、本発明の上記目的は、前記ゲーム装置が、前記演出処理情報記憶手段に格納されている前記演出処理情報と前記演出処理情報管理手段に格納されている前記演出処理情報とを参照し、前記演出処理情報管理手段に格納されている前記演出処理情報の中に前記演出処理情報記憶手段には格納されていない前記演出処理情報があった場合に、該演出処理情報を前記ネットワークを介して受信し、前記ゲーム演出IDに対応付けて前記演出処理情報記憶手段に格納するアップデート手段をさらに備えていることにより、達成される。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係るネットワークゲームシステムおよびクライアントゲーム装置によれば、ゲーム実行時にゲーム演出IDに対応付けたゲーム演出を行なう演出処理情報を演出処理情報管理部に格納するとともに、遊戯者IDに基づいて外部記憶媒体に使用許可設定されているゲーム演出IDを獲得ゲーム演出IDとして遊戯者IDに対応付けて遊戯者情報管理部に格納し、かつ、遊戯者情報管理部に格納されている遊戯者IDの獲得ゲーム演出IDに関する情報を適宜更新できるようになっている。これにより、各外部記憶媒体の遊戯者IDに対応付けられている獲得ゲーム演出IDに関する情報を容易に変更することができる。この結果、例えば、ゲーム装置におけるゲーム終了後に、ある遊戯者が所有する外部記憶媒体に使用設定されている使用ゲーム演出IDを、その遊戯者と同じゲームに参加していた他の遊戯者の外部記憶媒体でも使用可能となるようにコピーすることができる。そのため、他の遊戯者が取得している使用ゲーム演出IDの演出処理情報を獲得して使用したいという遊戯者心理から、遊戯者同士の対戦意欲を向上させることができるので、遊戯者間のコミュニケーションの活性化を図ることができ、かつ、遊戯者が冗長することなくゲームを楽しむことができる。
【0020】
また、サーバ端末は、ゲーム装置ごとに固有の筐体IDを付与し、該筐体IDにゲーム演出IDを対応付けることができるようになっている。これにより、特定のゲーム装置をイベント台とし、特別に作成されたゲーム演出のゲーム演出IDをイベント台の筐体IDと対応付けることによって、特定のゲーム装置で遊んだ場合にだけ特別に作成された特別なゲーム演出を実行する演出処理情報のゲーム演出IDを獲得することができるという運営形態を実現することが可能になる。この結果、特別なゲーム演出を獲得したいと思う遊戯者に対して、より訴求力の高いゲーム装置を管理者側が任意に設定することができる。
【0021】
さらに、演出処理情報ごとにゲーム演出IDを設定してサーバ端末での管理を行うことができるようになっている。これにより、管理者は、サーバ端末にアクセスすることで各演出処理情報の作成日、配布可能設定日、獲得済みの遊戯者数などの条件から各演出処理情報の配布量等を調整することができる。
【0022】
したがって、以上のような構成からなる本発明に係るネットワークゲームシステムおよびクライアントゲーム装置によれば、ゲームの趣向性の向上および遊戯者間の交友の拡大を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照にしながら本発明の実施形態について説明する。なお、この実施形態では、本発明に係るネットワークゲームシステムのゲーム装置の一例として、外部記憶媒体(ICカード等)の読込/書込が可能なカードリーダ(外部記憶媒体処理部)を備えた電子ダーツゲーム装置について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、データの読込/書込が可能な外部記憶媒体を用いたゲーム装置であれば、例えば家庭用のテレビゲーム装置やアミューズメント施設用のゲーム装置などであってもよい。
【0024】
図1は、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムのゲーム装置(電子ダーツゲーム装置)の内部構成およびネットワーク構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0025】
同図において、本実施形態に係るネットワークゲームシステムでは、ゲーム装置(電子ダーツゲーム装置)1を含む複数のゲーム装置1,1A,1B,・・・が、インターネットなどのネットワーク2に接続され、該ネットワーク2には、サーバ端末3、パーソナルコンピュータ4、携帯電話5などの通信端末が接続されている。サーバ端末は、ネットワーク2を介して各電子ダーツゲーム装置1,1A,1B,・・・と種々の情報の入出力を行い、必要に応じてゲームなどの制御を実行するようになっている。
【0026】
電子ダーツゲーム装置1は、ダーツゲームの標的となる円形状のダーツ盤6と、遊戯者が投擲した矢(ソフトダーツ)がヒットしたダーツ盤6の領域(セグメント)を検出する当的検出部7と、ダーツゲームを制御するとともに、当的検出部7の検出結果に基づいて表示部8や音声出力部9に出力信号を出力する制御部10と、上述したネットワーク2に接続され、該ネットワーク2を介してサーバ端末および他の電子ダーツゲーム装置1A,1B,・・・とデータの送受信を行う通信部11と、遊戯者固有の遊戯者ID(遊戯者識別情報)が記憶された外部記憶媒体(IDカード)12の検出する外部記憶媒体処理部13と、ゲーム実行のためのコイン(硬貨)14の挿入を検出するコイン検出部15とを備えている。
【0027】
制御部10は、外部記憶媒体処理部13によって外部記憶媒体12から遊戯者IDが検出されると、通信部11からネットワーク2を介してサーバ端末にアクセスし、該サーバ端末から遊戯者固有のデータを取得するようになっている。また、パーソナルコンピュータ4や携帯電話5などの通信端末は、ネットワーク2を介してサーバ端末にアクセスすることにより、電子ダーツゲーム装置1,1A,1B,・・・における成績データ、遊戯者順位、種々のイベント情報など、ダーツゲームに関する様々なデータを送受信することができる。また、これにより、ダーツゲームを実行中に表示部8に表示させる画像やメッセージ、音声出力部9を介して出力するBGM(Background Music)や効果音の設定を行うことができる。
【0028】
図2は、本発明の実施形態に係る本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの電子ダーツゲーム装置の外観を示す正面図である。
【0029】
同図において、ダーツゲーム装置1は、筐体中央部に上述したダーツ盤6を備え、その上部には液晶表示ディスプレイ(表示部)8、およびスピーカ(音声出力部)9が配されている。液晶表示ディスプレイ8には、ゲームの進行に応じて、ゲームスコア、ゲームメニュー、ゲーム説明、ゲーム演出画像など、所定の画像や文字情報が表示され、スピーカ9からはダーツゲームに応じて効果音や音声などが出力される。
【0030】
また、ダーツ盤6の左上部には、遊戯者が矢を投擲する姿勢を撮像するカメラ16が配設されている。一般に、ダーツ盤6は、直径が39.37cm(15.5インチ)、床から中心までの高さが173cmに設定され、このダーツ盤6の真下の床から244cm離れた位置の床表面にスローイング・ライン(投擲線)が設けられている。遊戯者は、この投擲線からダーツ盤6に向かって矢を投げてダーツゲームを行う。したがって、上記カメラ16の視点は、このスローイング・ラインから投擲する遊戯者の姿勢を捉えるように設定されている。なお、本実施形態では、右利きの遊戯者が矢を投擲する姿勢(顔の表情など)をよく捉えることができるように、カメラ31を標的30の左上に設置したが、この設置位置はこれに限定されるものではなく、使用状況に応じて適宜変更することができる。
【0031】
また、ダーツ盤6の下部には、複数(4つ)のカードスロット17a〜17dと、4つの決定ボタン18a〜18dおよび1つの選択ボタン19とが配設されている。カードスロット18a〜18dには、例えばRFID(Radio Frequency IDentification)などのICタグが埋設された外部記憶媒体12が挿入される。この外部記憶媒体12には、遊戯者の識別コードや過去のゲーム履歴、プレイ中やランキング表示に使用するプレイヤ名、技量を示すランク、最新の各種データ更新日などの情報が記録されており、この記録情報は、各カードスロット18a〜18dの裏側に取り付けられたカードリーダ(外部記憶媒体処理部)13によって読み取られる。選択ボタン19は、ダーツゲームの開始前にゲームモード(ゼロ・ワン、クリケット、カウント・アップ等)を選択するボタンとして機能する一方、ダーツゲーム中には、1セット3投のラウンド終了時に次ラウンドへ移行する(あるいは複数の遊戯者がいる場合には次順の遊戯者への切り替える)ボタンとして機能する。
【0032】
さらに、ダーツゲーム装置1の筐体下部は、筐体内部に収納された制御装置や電源装置などを出し入れできるように設けられた開閉扉20と、ダーツゲームを実行する際に投入されるコイン(硬貨)15の投入口21と、該投入口21から投入されたコインを収容するコインボックス22とを備え、コインボックス22には上述したコイン検出部15が配設されている。
【0033】
図3は、ダーツ盤を前面側(遊戯者との対向面)から見た分解斜視図であり、図4は、ダーツ盤を背面側から見た分解斜視図である。また、図5は、ダーツ盤の正面図であり、図6は、図5中のVI−VI線に沿った断面図である。
【0034】
図3および図4に示すように、ダーツ盤6は、複数の板状部材を積層した構造であり、複数の標的領域(セグメント)23を画定する第1隔壁体24と、上述した当的検出部として機能するセンサシート7と、後述する発光素子からの照射光を拡散して前面側で面発光させる拡散プレート25と、第1隔壁体24と同様に複数のセグメント23を画定する第2隔壁体26と、発光素子であるフルカラー発行ダイオード(LED:Light Emitted Diode)27を搭載したLED基板28とを備えている。
【0035】
第1隔壁体24は、硬質プラスチック等の樹脂材料を成型加工して形成されており、標的中心に配された中心円フレーム29Bと、該中心円フレーム29Bから径方向に放射状に延びる20本の直線フレーム30、および2組4本の同心円フレーム29D,29Tが基体部24aの表面に一体的に立設されている。これらの中心円フレーム29B、同心円フレーム29D,29Tおよび直線フレーム30によって、82個(80個+『インナーブル』、『アウターブル』)のセグメント23が画定されている。各セグメント23は、前後方向に貫通しており、全てのセグメント23には光透過性のセグメント部材31が収納されている。なお、図3ないし図5では、説明を簡略化するために一部のセグメント23にのみセグメント部材31が収納されている。また、各セグメント部材31に矢が的中した際のスコアについては、図Aを参照にしながら上述しているので、ここではその説明を省略する。
【0036】
各セグメント部材31の前面側には、図5に示すように、投擲された矢の先端部を受容する多数の受容穴32が形成されている。また、各セグメント部材31の背面側には、図6に示すように、1または複数の突部33が形成され、該突部33の端部には弾性体34が取り付けられている。このような構造により、各セグメント部材31は、第1隔壁体24の各セグメント23内において、前後方向に変位可能に収納されている。
【0037】
図7は、外側から2番目および3番目の同心円フレームと、2本の直線フレームとによって画定されるセグメント(シングル・セグメント)に収容されるセグメント部材を示す正面図(a)、斜視図(b)、および要部断面図(c)である。
【0038】
図7(a),(b)において、セグメント部材31は、上述したように前面に形成された多数の受容穴32を有し、各受容穴32の前面には、図7(c)に示すように、矢の先端部を受容穴32に案内するための平面状の案内面32aが形成されている。セグメント部材31は、左右の側面から突出するように形成された4つの突部33を有し、この各突部33の背面にはゴムやばね等からなる弾性体34が取り付けられている。この各突部33の突出量は、直線フレーム30の厚さと略等しく設定されており、右側の突部33と左側の突部33とは、上下方向(縦方向)の位相が異なるように形成されている。したがって、2つのセグメント部材31が直線フレーム30を挟んで隣接する2つのセグメント23に収容された場合に、左側のセグメント23に収容されたセグメント部材29の右側の突部33と右側のセグメント23に収容されたセグメント部材29の左側の突部33とは、同一の直線フレーム30の背面側で入れ子状に配される。すなわち、突部33および弾性体34が直線フレーム30と略同一線上に位置することにより、後述する背面側から照射される照射光が遮られないので、ダーツ盤6の良好な視認性を確保することができる。また、矢の先端部を受容穴32に案内するための案内面32aは、従来は椀状に形成されていたが、本実施形態では平面状に形成されている。これにより、椀状曲面のレンズ作用による光の干渉の発生を防止することができので、案内面32aが均一に照明させる。
【0039】
セグメント部材31が収納された第1隔壁体24の背面側に配されるセンサシート7は、セグメント部材31の各突部33に取り付けられた弾性体34に対応する位置にメンブレススイッチが形成されている。また、このセンサシート7の背面側に配される拡散プレート25は、アクリル樹脂等を円板状に成型されたものであり、その表裏には微細な凹凸加工が施されている。
【0040】
拡散プレート25の背面側に配される第2隔壁体26は、硬質プラスチック等の樹脂材料を成型加工して形成されており、図4に示すように、標的中心に配された中心円フレーム29B´と、該中心円フレーム29B´から径方向に放射状に延びる20本の直線フレーム30´、および2組4本の同心円フレーム29D´,29T´が基体部26aの背面に一体的に立設されている。これらの中心円フレーム29B´、同心円フレーム29D´,29T´および直線フレーム30´によって、上述した第1隔壁体24と同様に82個のセグメント23´が画定されている。各セグメント23´は、前後方向に貫通しており、第1隔壁体24の各セグメント23に対応する位置関係で取り付けられる。なお、本実施形態では、第1隔壁体24と同一の部材を表裏逆にしたものを第2隔壁体26として使用しているが、これに限定されることなく、第1隔壁体24のセグメント23と略同一の形状のセグメント23´が画定されるものであれば、第2隔壁体26として使用することができる。
【0041】
第2隔壁体26の背面側に配されるLED基板28は、第2隔壁体26の各セグメント23´に対応する位置、すなわち、第1隔壁体24の各セグメント23に収納されているセグメント部材31に対応する位置の前面に、1または複数の発光素子となるフルカラーLED27が搭載されている。このフルカラーLED27から照射された照射光は、第2隔壁体26の1つのセグメント23´から漏れることなく拡散プレート25に進入し、該拡散プレート25により略均一に拡散された光がセンサシート7を介してセグメント部材31を照明するようになっている。これにより、第1隔壁体24の隣接するセグメント部材31に照射光が回り込むのを防止することができるので、照射すべき所定のセグメント23の境界を明瞭に区画して、セグメント部材31を照射することができる。
【0042】
図8は、ダーツ盤の最外周セグメントを示す要部断面図であり、(a)は、矢がセグメント部材に当たる直前の状態を示す図であり、(b)は、矢がセグメント部材に刺さった衝撃力によってセグメント部材が背面側に変位した状態を示し、(c)は、セグメント部材が原点位置に復帰した状態を示している。
【0043】
図8(a)に示すように、矢(ソフトダーツ)がセグメント部材31に的中していない状態では、セグメント部材31の背面側の突部33に取り付けられた弾性体34は、センサシート7に殆ど応力を付与しない位置にあるので、センサシート7内のメンブレンスイッチの接点はONされず、当的検出信号は出力されない。
【0044】
一方、図8(b)に示すように、矢35がセグメント部材31に的中すると、矢35の先端部(チップ部)35aがセグメント部材31の受容穴32に受容されるとともに、その当的時に衝撃により、セグメント部材31が背面側(図7中の右側)に変位し、弾性体34がセンサシート7を強く押圧する。これにより、センサシート7上のメンブレンスイッチの接点がONされ、センサシート7から当的検出信号が出力される。電子ダーツゲーム装置1の制御部10は、この当的検出信号を検出すると、この当的検出信号に基づいてLED基板28上のフルカラーLED27を点灯させる。
【0045】
センサシート7上のメンブレンスイッチの接点がONされた後、セグメント部材31は、図8(c)に示すように、矢35の先端部35aを受容穴32に保持した状態で、弾性体34の弾性力によって原点位置に復帰する。
【0046】
なお、図7において、セグメント部材31の受容穴34の終端部に配された符号36の部材は、拡散シートである。この拡散シート36を配設しない場合には、所定のセグメント部材31が照明された際にセンサシート7の微細な配線パターンなどが受容穴32から僅かに視認され、遊戯者が投擲に集中できない場合がある。そこで、この拡散シート36をセグメント部材31の受容穴32の終端部に配設することにより、遊戯者が上述した配線パターンなどを視認できないようにすることができ、この結果、ダーツ盤6の視認性を良好にすることができる。
【0047】
また、ここでは図示されていないが、ダーツ盤6のセンサシート7の前面側(弾性体34と当接する側)に、矢35がセグメント部材31等に当的した際の衝撃力を緩衝するための緩衝シートを配設してもよい。これにより、矢35がセグメント部材31等に的中したときの振動が緩和され、その近傍に配されている他のメンブレンスイッチの誤作動などを効果的に防止することができる。
【0048】
また、制御部10によるフルカラーLED27の点灯制御は、矢35が当的したセグメント部材31に対応させてフルカラーLED27を点灯させるだけではなく、例えば、次の投擲で狙うべきセグメント部材31を他のセグメント部材31とは異なる発光色(照明態様)で点灯または点滅させるようにしてもよい。また、矢35が狙うべきセグメント部材31に当的した際には、全てのセグメント部材31を多色で点滅させるなど、遊戯者の気分を高揚させるような演出を行うようにしてもよい。
【0049】
また、本実施形態においては、LED基板28に搭載する発光素子として、安価で高輝度を有するフルカラーLED27が用いられているが、本発明はこれに限定されず、例えば有機EL(Electroluminessence)素子、冷陰極蛍光管、液晶パネル、豆ランプ等を発光素子として用いてもよい。
【0050】
図9は、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの電子ダーツゲーム装置における制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【0051】
同図において、例えば汎用PCなどからなる制御部10は、少なくとも、ゲーム中の演出などを含むゲームの進行を制御するCPU37と、各種プログラムやデータテーブルなどが格納されたROM38と、一時データの記録領域およびCPU38のワークエリアとして機能するRAM39とを備えている。この制御部10には、アンテナ13aおよびRFIDカードリーダ/ライター(RFID CARD R/W)13bからなる外部記憶媒体処理部13が接続されている。制御部10のCPU37は、カードスロット17a〜17dに挿入された外部記憶媒体(ICカード等)12に記録されているデータを読み取るとともに、通信部11からネットワーク2を介してサーバ端末にアクセスして、この外部記憶媒体12に記録されているデータに基づく遊戯者固有のデータをサーバ端末から取得し、液晶表示ディスプレイ(表示部)8にそれらのデータを表示する処理などを実行する。
【0052】
また、制御部10には、コイン投入口21から投入されたコイン14を検出するコイン検出部15、投擲された矢35が何れのセグメント部材31にも当的しなかった場合にダーツ盤6の振動を検出するアウトボードセンサ40、決定ボタン18a〜18dや選択ボタン19などの各種ボタンスイッチ、効果音や警告音などを出力するスピーカ、などの機器がI/O制御ボード41を介して接続されている。
【0053】
さらに、制御部10には、フルカラーLED27を搭載したLED基板28、スローイング・ラインから投擲する遊戯者の静止画像や動画像を撮影するカメラ16が接続されている。LED基板28には、当的検出部であるメンブレンスイッチを搭載したセンサシート7が接続され、該センサシート7によって検出された当的検出信号は、LED基板28を介して制御部10に出力される。
【0054】
図10は、本発明の実施形態に係るゲーム装置のシステム構成例を概略的に示すブロック図である。同図に示すように、ゲーム装置1とサーバ端末3とは、それぞれの通信部11,301に接続されたネットワーク2を介してデータを送受信できるように接続されている。
【0055】
ゲーム装置1は、上記通信部11の他に、上述したようにCPU37、およびROM38やRAM39などの記憶領域を有する制御部10と、該制御部10から出力される制御信号に基づいて出力を制御される表示部8および音声出力部9と、少なくとも各外部記憶媒体(ICカード等)12a〜12dの記憶領域に記憶されている遊戯者固有の遊戯者IDを読み取り可能な外部記憶媒体処理部13と、ゲーム装置1に電源が投入された際に制御部に電源投入信号を制御部10に出力する電源部42と、ゲーム装置1のゲーム実行時に通常のゲーム演出より装飾性の高いゲーム演出を実行する際に参照される各種データ(背景画像グラフィック、エフェクトアニメーション、エフェクト効果音、テクスチャ等)が格納されている演出処理情報記憶部43とを備えている。
【0056】
一方、サーバ端末3は、上記通信部301の他に、CPU37、およびROM38やRAM39などの記憶領域を有し、ネットワークゲームシステムの全体的な制御を実行する制御部302と、各種演出処理情報および該演出処理情報のコピー可否などに関する情報がゲーム演出IDに対応付けて格納されている演出処理情報管理部303と、外部記憶媒体12a〜12dを所有している遊戯者のプレイヤ名、ゲーム勝敗履歴、レーティング(成績)等のゲーム履歴、各外部記憶媒体12a〜12dに使用設定されている演出処理情報のゲーム演出ID(以下、使用ゲーム演出IDという)、各外部記憶媒体12a〜12dに使用許可設定されている演出処理情報のゲーム演出ID(以下、獲得ゲーム演出IDという)などの遊戯者情報が、遊戯者IDに対応付けて格納されている遊戯者情報管理部304と、それぞれのゲーム装置1ごとに付与された筐体IDに対応付けて、ゲーム装置1が所定の演出処理情報を外部記憶媒体12a〜12dに付与することができる演出付与設定情報が格納されている筐体情報管理部305とを備えている。ここで、遊戯者情報管理部304の遊戯者情報に含まれている使用ゲーム演出IDとは、外部記憶媒体12a〜12dを用いてゲームを行う際に、そのゲーム中に実行されるゲーム演出の演出処理情報に対応するものであり、かつ、獲得ゲーム演出IDとは、そのゲーム演出IDに対応付けられた演出処理情報によるゲーム演出が外部記憶媒体12a〜12dで使用可能な状態(例えば、通信端末4,5などからネットワーク2を介してサーバ端末3にアクセスすることにより、使用ゲーム演出IDとして設定することができる状態)のものである。
【0057】
なお、ゲーム装置1に具備された演出処理情報記憶部43、および、サーバ端末3に具備された演出処理情報管理部303、遊戯者情報管理部304、筐体情報管理部305は、それぞれに設けられているハードディスクドライブ(HDD)などの記憶装置の記憶領域内に割り当てられている。
【0058】
ゲーム装置1の演出処理情報記憶部43、サーバ端末3の演出処理情報管理部303などに格納されている演出処理情報は、各ゲーム演出情報に応じて各種異なる態様のゲーム演出を実行するためのデータである。ここで、ゲーム演出情報とは、背景画像、キャラクタのコスチューム等の画像、キャラクタのモーションデータ、BGM、効果音などを遊戯者の視覚、聴覚などの五感に訴える副次的な効果により、ゲームをより訴求力のあるものとする演出処理に関する情報(データ)である。このような演出処理として、例えば上述したダーツゲーム装置1で実行されるダーツゲームにおいて、遊戯者が投擲する際に表示される表示部8の投擲時画面の背景画像を通常よりも装飾性の高い画像(例えば動物画像や風景画像など)に変更したり、ダーツ盤6に矢35が当的した際に音声出力部9から出力される音声に通常よりも装飾性の高い効果音などを加えたり、LED基盤28に搭載されたフルカラーLED27を装飾的に点灯・点滅させるなどの演出処理が挙げられる。
【0059】
ゲーム装置1の制御部10は、アップデート手段44と、遊戯者ID送信手段45と、演出情報記憶手段46と、ゲーム演出処理手段47と、ゲーム処理手段48とを備え、一方、サーバ端末3の制御部302は、演出処理情報管理手段306と、遊戯者情報管理手段307と、遊戯者情報送信手段308と、設定演出更新手段309と、演出付与設定管理手段310とを備えている。本実施形態に係るネットワークゲームシステムにおいて、これらの処理手段によって実行される制御処理は、ネットワーク2を介して通信可能に接続されたゲーム装置1とサーバ端末3の記憶領域に格納されている制御プログラムが互いの制御部10,302によって協働して処理されることにより実現される。なお、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、DVD/CD−ROMなどに記録されたゲーム制御プログラムがゲーム装置1に設けられた読取装置を介して記録領域(RAM39など)にロードされ、この記憶領域にロードされたゲーム制御プログラムおよび各種データが制御部10によって処理されることによって、上記処理手段による制御処理が実現される形態であってもよい。
【0060】
アップデート手段44は、電源部42に電源が投入された際にサーバ端末3と通信し、演出処理情報記憶部43に格納されている演出処理情報と演出処理情報管理部303に格納されている演出処理情報とを比較し、演出処理情報管理部303に格納されている演出処理情報の中に演出処理情報記憶部43にはまだ格納されていない演出処理情報があった場合には、その演出処理情報の各種データを演出処理情報記憶部43にアップデートする処理を実行する。また、アップデート手段44は、上記と同様の処理により、最新のソフトウェアの更新や追加ゲーム情報などのデータをアップデートする処理を実行することもできる。
【0061】
遊戯者ID送信手段45は、カードスロット17a〜17dに外部記憶媒体12a〜12dが挿入されると、外部記憶媒体処理部13を介して各外部記憶媒体12a〜12dから遊戯者IDを読み取り、その遊戯者IDを通信部11からサーバ端末3に送信する。
【0062】
演出処理情報記憶手段46は、アップデート手段44などによってアップデートされた演出処理情報をゲーム演出IDに対応付けて演出処理情報記憶部43に格納する。なお、演出処理情報記憶手段46によって演出処理情報記憶部43に格納される演出処理情報は、外部記憶媒体12a〜12d、あるいはDVD/CD−ROMなどの記録媒体から読み出された情報であってもよい。
【0063】
ゲーム演出処理手段47は、サーバ端末3から送信された遊戯者IDの使用ゲーム演出IDに応じて、演出処理情報記憶部43からその使用ゲーム演出IDに対応付けられた演出処理情報を読み出し、上述した演出処理を実行する。
【0064】
ゲーム処理手段48は、遊戯者による入力操作(例えば、ボタンスイッチ18a〜18d,19による入力、あるいは矢35がダーツ盤6に当的することによる入力)に応じてゲームを開始して進行するゲーム開始処理を実行するとともに、該ゲームが終了した際に遊戯者のゲーム結果などの情報を遊戯者IDに対応付けてサーバ端末3に送信するゲーム終了処理を実行する。
【0065】
筐体ID送信手段49は、それぞれのゲーム装置1,1A,1B,・・・ごとに付与された固有の筐体IDを、例えば上述したアップロード手段44による通信時に、通信部11からサーバ端末3に送信する。
【0066】
演出処理情報管理手段306は、ゲーム装置1がゲームを実行する際にゲーム演出処理手段47によって演出処理される複数の演出処理情報を、それぞれゲーム演出IDに対応付けて演出情報管理部303に格納する。この演出情報管理部303に格納される演出処理情報は、例えばサーバ端末3の管理者などによって随時追加され、その都度、演出処理情報管理手段306よってゲーム演出IDに対応付けられて格納される。
【0067】
遊戯者情報管理手段307は、ゲーム装置1から送信された遊戯者IDに基づいて、各外部記憶媒体12a〜12dの使用ゲーム演出ID、獲得ゲーム演出ID、プレイヤ名、ゲーム勝敗履歴、レーティング等を含む遊戯者情報を遊戯者IDに対応付けて遊戯者情報管理部304に格納する。
【0068】
遊戯者情報管理手段308は、ゲーム装置1から遊戯者IDを受信した際に、その遊戯者IDに設定されているゲーム演出IDを遊戯者情報管理部304から読み出し、そのゲーム演出IDを通信部301からゲーム装置1に送信する。
【0069】
設定演出更新手段309は、遊戯者情報管理部304に格納されている遊戯者IDの獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新し、その更新結果をゲーム装置1や遊戯者が所有するPC4や携帯電話5などの通信端末に送信する。この各外部記憶媒体12a〜12dに対応付けられた獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新する条件については、後で詳細に説明する。この更新結果を受信したゲーム装置1は、その演出処理情報を獲得したことを示す画面を表示部8に出力することによって、外部記憶媒体12a〜12dに設定されている獲得ゲーム演出IDに関する情報が変更(例えば、新たなゲーム演出IDが獲得ゲーム演出IDとして設定)されたことを遊戯者に報知する。
【0070】
演出付与設定管理手段310は、ゲーム装置1から送信された筐体IDに対応付けて、ゲーム装置が所定のゲーム演出情報を外部記憶媒体12a〜12dに付与することができる演出付与設定情報を筐体情報管理部305に格納する。この各筐体IDの演出付与設定情報は、例えばサーバ端末3の管理者などによって適宜変更することができる。
【0071】
本実施形態に係るネットワークゲームシステムでは、筐体IDに対応付けて所定のゲーム演出情報を外部記憶媒体に付与する構成となっているが、該当の筐体(ゲーム装置)1が設置されている店舗ごとに設定される店舗ID(店舗識別情報)や、該当の筐体1が設置されている地域ごとに設定されている地域ID(地域識別情報)などを筐体IDに対応して設けても良い。このように店舗IDを設ける構成とすることで、特定の店舗に設置される全ての筐体1に同一のゲーム演出情報を付与することができ、店舗でのイベント運営などに利用することができる。また、地域IDを設ける構成とすることで、設置店舗が所属する地域(例えば都道府県、市町村など)に限定して、その地域に設置されている筐体1で遊戯した場合にだけ付与されるゲーム演出情報を設定することができ、地域限定のイベント運営(例えば東京都限定ゲーム演出情報付与イベント、関東地方限定ゲーム演出情報付与イベント)を行うことができる。
【0072】
また、
店舗内の筐体1を管理する少なくとも1つの店舗内サーバを構成として含めると、サーバ端末3では各筐体IDを管理することなく店舗内サーバに設定された店舗IDにより、店舗内サーバを介して各筐体(ゲーム装置1,1A,1B・・・)に演出処理情報を付与する構成とすることも可能である。具体的には、店舗ID情報を有する店舗内サーバは、上述したゲーム装置1と同様の構成で店舗IDをサーバ端末に送信し、その情報を受信したサーバ端末3は、店舗IDに対応するゲーム演出情報を店舗内サーバに送信し、かつ、ゲーム演出情報を受信した店舗内サーバが管理している筐体IDに対応する筐体1に対し、ゲーム演出情報を送信する。このように、店舗内サーバ端末で店舗内に設置される各筐体1を一元的に管理することにより、サーバ端末3が各筐体IDを全て管理することなく店舗IDを用いて情報を選択して管理することができるので、処理の負荷が軽減される。
【0073】
図11は、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの処理動作を説明するためのフローチャートである。以下で説明するネットワークゲーム処理は、上述した電子ダーツゲーム装置1において、カードスロット17a〜17dに外部記憶媒体12a〜12dが挿入され、ボタンスイッチ18a〜18d,19を介して実行するゲームモード(ゼロ・ワン、クリケット、カウント・アップ等)の決定入力がなされた時点で開始する。
【0074】
同図において、ネットワークゲーム処理が開始されると、まずゲーム装置1の外部記憶媒体処理部13を介して各外部記憶媒体12a〜12dに記憶されている遊戯者IDが読み出され(ステップS101)、ここで認識された遊戯者IDが送信部11からネットワーク2を介してサーバ端末3に送信される(ステップS102)。
【0075】
ゲーム装置1から送信された遊戯者IDが通信部301を介してサーバ端末3に受信されると(ステップS103)、遊戯者情報管理部304からその遊戯者IDに設定されている使用ゲーム演出ID、獲得ゲーム演出ID、およびプレイヤ名、ゲーム勝敗履歴、レーティング等を含む遊戯者情報が遊戯者情報管理部304から読み出され(ステップS104)、その遊戯者IDに対応付けられた遊戯者情報が、通信部301からネットワーク2を介してゲーム装置1に送信される(ステップS105)。
【0076】
サーバ端末3から送信された遊戯者情報が通信部11を介してゲーム装置1に受信されると(ステップS106)、選択されたゲームモードを開始してゲームを進行するゲーム開始処理が実行され(ステップS107)、受信された遊戯者情報の中に使用ゲーム演出IDが存在するか否かが判定される(ステップS108)。ここで、使用ゲーム演出IDが存在しない場合には、ゲーム制御プログラムに基づいて通常(デフォルト)のゲーム演出処理が実行され(ステップS109)、一方、使用ゲーム演出IDが存在する場合には、その使用ゲーム演出IDに対応付けられた演出処理情報が演出処理情報記憶部43から読み出され、通常のゲーム演出処理とは異なるゲーム演出処理が実行される(ステップS110)。その後、選択されたゲームモードが終了してゲーム終了処理が実行されると(ステップS111)、遊戯者IDに対応付けられたゲーム結果情報が送信部11からネットワーク2を介してサーバ端末3に送信される(ステップS112)。
【0077】
なお、ステップS108では、受信された遊戯者情報の中に使用ゲーム演出IDが存在するか否かを判定要素としているが、これに限定されず、例えば、通常のゲーム演出を実行する演出処理情報にもゲーム演出IDを対応付け、遊戯者情報中に設定された使用ゲーム演出IDがこの通常のゲーム演出IDであった場合に、ステップS109の処理が実行される構成にしてもよい。ここで、通常のゲーム演出処理とは、ゲーム制御プログラムに初期値(デフォルト)として設定されている演出処理情報である。
【0078】
また、例えば、ゲーム演出処理として背景画像の変更が可能なダーツゲーム装置1では、ステップS110で遊戯者ごとにゲーム演出処理情報が読み出され、各遊戯者のプレイ順番になった時に遊戯者ごとに読み出された使用ゲーム演出IDに対応した画像を背景画像としたプレイ画面を表示部8に表示する。一方、ステップS108で使用ゲーム演出IDが存在しない場合には、予めゲーム制御プログラムに初期値(デフォルト)として設定された通常の画像を背景画像としたプレイ画面を表示部8に表示する。上述したように、このゲーム演出処理は、プレイ画面の背景画像情報に限定されず、プレイ実行中のBGMや効果音などの音声情報などについても、同様の構成で遊戯者ごとに異なるデータを出力することができる。遊戯者の順番ごとに各遊戯者が所望する異なるゲーム演出データが出力され、ゲームが進行される。この結果、より趣向性の高いダーツゲーム装置が実現される。
【0079】
ゲーム装置1から送信されたゲーム結果情報が通信部301を介してサーバ端末3に受信されると(ステップS113)、そのゲーム結果情報に基づいて、遊戯者情報管理部304に格納されている各遊戯者IDのゲーム履歴情報を更新し(ステップS114)、獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新するか否かが判定される(ステップS115)。この獲得ゲーム演出IDに関する情報の更新とは、例えば、ゲーム装置1の筐体IDに対応付けられた演出付与設定情報に基づく所定の演出処理情報のゲーム演出IDが使用可能な状態になるように、あるいは、同じゲームに参加していた他の遊戯者の外部記憶媒体12に設定されている使用ゲーム演出IDが使用可能な状態になるように、サーバ端末3内の遊戯者情報管理部304に格納されている獲得ゲーム演出IDのテーブル中にそのゲーム演出IDを追加して、獲得ゲーム演出IDとして設定することである。
【0080】
ステップS115において、外部記憶媒体12a〜12dの獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新すると判定された場合には、遊戯者情報管理部304に格納されている遊戯者IDの獲得ゲーム演出IDに関する情報が更新され(ステップS116)、その獲得ゲーム演出IDに関する情報の更新結果が通信部301からネットワーク2を介してゲーム装置1に送信される(ステップS117)。そして、サーバ端末3から送信された獲得ゲーム演出IDに関する情報の更新結果が通信部11を介してゲーム装置1に受信されると(ステップS118)、その獲得ゲーム演出IDに対応するゲーム演出の演出処理情報を獲得したことを示す画面が表示部8に出力され(ステップS119)、ネットワークゲーム処理が終了される。一方、ステップS115において、外部記憶媒体12a〜12dの獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新しないと判定された場合には、ステップS116〜S119の処理が実行されることなく、ネットワークゲーム処理が終了される。
【0081】
本実施形態に係るネットワークゲーム処理では、特定の演出処理情報のゲーム演出IDを使用可能な状態とするための演出付与設定情報を、特定のゲーム装置1の筐体IDに対応付けることにより、新たなゲーム演出を獲得するために遊戯者が特定のゲーム装置1で遊戯を行う強い動機付けとなる。また、同じゲームに参加していた遊戯者が所有する外部記憶媒体12の遊戯者IDに対してサーバ端末3上で使用設定(もしくは使用許可設定)されている使用ゲーム演出ID(獲得ゲーム演出ID)のゲーム演出を、その他の遊戯者が使用可能な状態とすることができるので、遊戯者間での対戦意欲を促進することができる。
【0082】
なお、外部記憶媒体12を所有する各遊戯者は、上述したように、通信端末4,5などからネットワーク2を介してサーバ端末3にアクセスすることにより、ステップS119において新たに獲得した演出処理情報を、プレイ中に使用する外部記憶媒体12のゲーム演出として設定するために、その演出処理情報に対応するゲーム演出IDを獲得ゲーム演出IDから使用ゲーム演出IDに変更することができる。
【0083】
図12は、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムにおいて、ゲーム演出IDを更新する遊戯者の決定について説明するためのフローチャートである。以下で説明するゲーム演出IDに関する更新処理は、上述した電子ダーツゲーム装置1において、選択されたゲームモードが終了して、遊戯者IDに対応付けられたゲーム結果情報がゲーム装置1からネットワーク2を介してサーバ端末3に送信された時点から開始されるものとする。
【0084】
同図において、ゲーム演出IDを更新する遊戯者を決定する処理が開始されると、まずゲーム装置1の筐体IDに対応付けられた演出付与設定情報が筐体情報管理部305から読み出され(ステップS201)、ゲーム装置1が所定の演出処理情報を付与可能な所定演出設定台であるか否かが判定される(ステップS202)。
【0085】
ステップS202において、ゲーム装置1が所定の演出処理情報を付与可能な所定演出設定台であると判定された場合には、その所定の演出付与設定情報に対応付けられた所定ゲーム演出IDが付与対象のゲーム演出として読み出される(ステップS203)。そして、遊戯者情報管理部304に格納されている遊戯者情報が参照され、その所定ゲーム演出IDの未獲得者がいるか否かが判定される(ステップS204)。なお、獲得者とは、上述したように、遊戯者IDに対応付けられた遊戯者情報において、演出処理情報のゲーム演出IDが獲得ゲーム演出IDとして設定され、使用可能な状態である外部記憶媒体12を所有している者である。ここで、所定ゲーム演出IDの未獲得者がいると判定された場合には、所定ゲーム演出が未獲得者の全員に付与されて、遊戯者情報管理部304に格納されている付与された全遊戯者IDの遊戯者情報に含まれている獲得ゲーム演出IDのテーブル中にそのゲーム演出IDが追加され、(ステップS205)、ゲーム演出IDに関する更新処理が終了される。一方、ステップS204において、所定ゲーム演出IDの未設定者がいないと判定された場合には、いずれの遊戯者にもゲーム演出の付与が行なわれず(ステップS206)、ゲーム演出IDに関する更新処理が終了される。
【0086】
ステップS205の処理で所定ゲーム演出IDが付与された遊戯者IDを有する遊戯者は、遊戯終了後にPC4や携帯電話5などの通信端末からネットワーク2を介してサーバ端末3にアクセスし、新たに付与されたゲーム演出ID(獲得ゲーム演出ID)を使用ゲーム演出IDとして設定することにより、次回遊戯する際にそのゲーム演出IDに対応するゲーム演出処理を実行させることができる。なお、ステップS205では、未獲得者全員に所定ゲーム演出を付与するとしたが、この付与に関する規則は一例に過ぎず、例えば、後述する判断手段を介して未獲得者のうちのいずれか1人、または一部の未獲得者に付与するようにしてもよい。
【0087】
ステップS202において、所定演出設定台ではないと判定された場合には、遊戯者情報管理部304に格納されている遊戯者情報が参照され、外部記憶媒体12a〜12dの遊戯者IDに使用ゲーム演出IDとして設定されているゲーム演出IDの情報が参照される。各ゲーム演出IDには、遊戯者間のコピーの可否が設定された情報が含まれており、ここでは、各外部記憶媒体12a〜12dの遊戯者IDに設定されている使用ゲーム演出IDの中に、遊戯者間のコピーを許可されたゲーム演出IDがあるか否かが判定される(ステップS207)。なお、遊戯者間のコピーとは、上述したように、ある遊戯者が所有する外部記憶媒体12の遊戯者IDに対してサーバ端末3上で使用設定(もしくは使用許可設定)されていたゲーム演出IDが、その遊戯者と同じゲームに参加していた他の遊戯者の獲得ゲーム演出IDのテーブル(遊戯者情報管理部304に遊戯者IDに対応付けられて格納されている遊戯者情報)の中に追加されて獲得ゲーム演出IDとして設定されることである。
【0088】
ステップS207において、コピー可能なゲーム演出IDがないと判定された場合には、基本ゲーム演出IDが付与対象のゲーム演出として読み出され(ステップS208)、いずれのゲーム演出IDも獲得ゲーム演出IDとして設定されていない未獲得者がいるか否かが判定される(ステップS209)。ここで、いずれのゲーム演出IDも獲得していない未獲得者がいると判定された場合には、ステップS208で読み出された基本ゲーム演出が、未獲得者の中から任意に選択(例えば外部記憶媒体12a〜12dが挿入されたカードスロット17a〜17dの番号順に優先的に選択)された1人に付与されて、遊戯者情報管理部304に格納されている付与された遊戯者IDの獲得ゲーム演出IDに関する情報が更新され(ステップS210)、ゲーム演出IDに関する更新処理が終了される。一方、ステップS209において、いずれのゲーム演出IDも獲得していない未獲得者がいないと判定された場合には、いずれの遊戯者にもゲーム演出の付与が行なわれず(ステップS211)、ゲーム演出IDに関する更新処理が終了される。
【0089】
なお、基本ゲーム演出IDとは、上記のようにコピー可能なゲーム演出IDの設定者がいない場合に付与されるゲーム演出IDである。一般にダーツゲームなどでは、遊戯上級者は、初心者と対戦することを敬遠する傾向にあるが、初心者にとっては上級者と対戦することは技能の上達に繋がる。そのため、初心者と上級者の対戦を促進を図ることにより、初心者がより高いレベルに上達して再度遊戯を行うきっかけを創出することができ、この結果、遊戯のリピート率を高めることができる。
【0090】
本実施形態では、いずれのゲーム演出IDも獲得していない未獲得者は、遊戯を始めて間もない初心者である可能性が高い。したがって、基本ゲーム演出IDは、初心者が持っている可能性が高いという状況が生じる。これにより、上級者は、手に入り難い基本ゲーム演出を手に入れるために初心者と積極的に対戦を行うので、上級者と初心者の間での同時遊戯を促進することができ、上記のような効果を生じることができる。なお、各ゲーム演出の演出処理情報は、管理者が演出処理情報管理手段306を介して変更することが可能であるので、管理者が所定期間ごとに基本ゲーム演出IDを新たなゲーム演出に更新することにより、上記の効果を持続することが可能である。
【0091】
ステップS207において、外部記憶媒体12a〜12dの遊戯者IDに使用ゲーム演出IDとして設定されているゲーム演出IDの中でコピー可能なものがあると判定された場合には、そのコピー可能なゲーム演出IDをリスト化する(例えば、後述する図13参照)。このリストは、各ゲーム演出の名称、各ゲーム演出を使用設定しているプレイヤ名、使用設定しているプレイヤが各ゲーム演出を獲得した日時(獲得タイムスタンプ)、各ゲーム演出を獲得済みのプレイヤ名、各ゲーム演出を獲得済みのプレイヤ数、各ゲーム演出IDに対応するゲーム演出が配布可能となった日時(配布タイムスタンプ)、などの情報により構成されている。このリストの中から最新の獲得タイムスタンプを有する最新演出処理情報を読み出して、その最新演出処理情報に対応付けられた最新ゲーム演出IDが付与対象のゲーム演出IDとして読み出される(ステップS212)。そして、遊戯者情報管理部304に格納されている遊戯者情報が参照され、いずれのゲーム演出IDも獲得ゲーム演出IDとして設定されていない未獲得者がいるか否かが判定される(ステップS213)。ここで、いずれのゲーム演出IDも獲得していない未獲得者がいると判定された場合には、この最新ゲーム演出がその未獲得者の中から任意に選択された1人の外部記憶媒体12に付与されて、遊戯者情報管理部304に格納されている付与された遊戯者IDの獲得ゲーム演出IDに関する情報が更新され(ステップS214)、ゲーム演出IDに関する更新処理が終了される。なお、ステップS214などで新たな獲得ゲーム演出IDを獲得した場合に、新たな獲得ゲーム演出IDを使用ゲーム演出IDとして遊戯者情報の更新を行うようにしてもよい。特に、過去にいずれのゲーム演出IDも獲得していない未獲得者にゲーム演出IDが付与された場合には、ネットワーク2を介して遊戯者が通信端末4、5により使用ゲーム演出IDを設定せずとも、サーバ端末3の制御部302が使用ゲーム演出IDを更新することで、ゲーム演出処理が未設定の遊戯者を減らすことができる。
【0092】
ステップS213において、ゲーム演出IDの未獲得者がいないと判定された場合には、遊戯者情報管理部304に格納されている遊戯者情報が参照され、コピー可能なゲーム演出IDのリストの中から選択された最新ゲーム演出IDの未獲得者がいるか否かが判定される(ステップS215)。ここで、最新ゲーム演出IDの未獲得者がいると判定された場合には、その最新ゲーム演出IDの未獲得者に設定されている使用ゲーム演出IDの獲得タイプスタンプが遊戯者情報管理部304から参照されて、その中で最も古い獲得タイプスタンプを有する使用ゲーム演出IDが設定されている遊戯者が、コピー先として選択される(ステップS216)。そして、その選択された遊戯者に最新ゲーム演出が付与されて、遊戯者情報管理部304に格納されている付与された遊戯者IDの獲得ゲーム演出IDに関する情報が更新され(ステップS217)、ゲーム演出IDに関する更新処理が終了される。
【0093】
ステップS215において、最新ゲーム演出IDの未獲得者がいないと判定された場合には、その最新ゲーム演出IDがコピー可能なゲーム演出IDのリストから除外され(ステップS218)、コピー可能なゲーム演出IDのリストの中にまだゲーム演出IDが含まれているか否かが判定される(ステップS219)。ここで、コピー可能なゲーム演出IDのリストの中にまだゲーム演出IDが含まれていると判定された場合には、ステップS212に移行して、コピー可能なゲーム演出IDのリストに含まれている残りのゲーム演出IDの中で最新の獲得タイムスタンプを有する最新演出処理情報(すなわち2番目に新しい演出処理情報)が選択され、ステップS213以降の処理が実行される。一方、ステップS219において、コピー可能なゲーム演出IDのリストの中にゲーム演出IDが含まれていないと判定された場合には、いずれの遊戯者にもゲーム演出の付与が行なわれず、ゲーム演出IDに関する更新処理が終了される。
【0094】
図13は、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの処理におけるコピー可能なゲーム演出IDのリストを示す表である。ここでは、ゲーム装置1のゲームに参加している4人の遊戯者の外部記憶媒体12a〜12dにおけるゲーム演出IDのコピーについて説明するが、これに限定されず、例えばネットワーク2を介して接続された他のゲーム装置1A,1B,・・・を介して参加している遊戯者の外部記憶媒体12をゲーム演出IDのコピー対象に加えてもよい。
【0095】
このように本実施形態に係るゲーム演出IDに関する更新処理では、獲得タイムスタンプを比較して、最新の獲得タイムスタンプを有する演出処理情報が優先的に選択される構成となっている。これにより、より新しいゲーム演出ほど多くコピーされ、他の遊戯者が獲得した最も新しいゲーム演出を自分も獲得したいという遊戯者心理に応えることができる。
【0096】
また、コピー対象であるゲーム演出は、いずれのゲーム演出も使用許可設定されていない未獲得者に対して優先的にコピーされ、かつ、未獲得者がいない場合には、その中で最も古いゲーム演出を使用設定している遊戯者に優先的にコピーされる構成となっている。これにより、多くの遊戯者がより多種類のゲーム演出を楽しむことができる。
【0097】
なお、上述した比較判定要素は、あくまでも一例に過ぎず、管理者は、他の基準を判断基準として設定して、コピー元のゲーム演出やコピー先の遊戯者を選択することも可能である。コピーされるゲーム演出選択のための判断基準として、例えば、各ゲーム演出が配布開始された日時を表す配布タイムスタンプ、サーバ端末3に登録されている全遊戯者のうち各ゲーム演出を獲得している遊戯者数を表す獲得遊戯者数、全遊戯者のうち各ゲーム演出を使用ゲーム演出IDとして設定している遊戯者数を表す設定遊戯者数、ゲーム演出ごとのコピーの優先順位を表した優先度、コピー世代数などの情報を用いることができる。
【0098】
配布タイムスタンプを用いて判断を行うと、最も新しいまたは古い配布日を有するゲーム演出が優先的にコピーされる構成となる。獲得遊戯者数を用いて判断を行うと、最も多くまたは少なく流通しているゲーム演出が優先的にコピーされる構成となる。特に、所持者が少ないということは、一般的に付加価値の高いものであるので、このように高価値のものほど優先的にコピーがなされるよう設定することで、遊戯者が所望のゲーム演出がコピーされる構成を実現できる。逆に、高価値のものほどコピーされにくい設定とすることで、より流通が制限され付加価値をさらに上昇させることも可能である。
【0099】
また、判断基準として優先度を設定した場合には、優先度の値を変更することによって、コピーの優先順位を容易に変更することができる。これにより、各ゲーム演出のコピーの優先順位に管理者の意向を容易に反映させることが可能となる。
【0100】
更に、コピーの世代数を判断基準とすることができる。コピーの世代数とは、例えば該当するゲーム演出を最初に獲得した遊戯者を第1世代として、以降、遊戯者間でゲーム演出がコピーされるごとにコピー世代を表す数値に1ずつ加算していくデータ情報である。コピー世代の数値が少ないほど優先的にコピーされるように構成することで、より新しいテーマが付与される構成を実現できる。また、実際にイベントに参加をするなどして獲得した遊戯者のゲーム演出IDと、その遊戯者と対戦を行ってコピーにより獲得した遊戯者IDに上記のデータパラメータのような違いを持たせることで、遊戯者がイベントに参加することの強い動機付けとすることができる。
【0101】
以上の例ように、様々な判断基準を設けることにより、管理者は、各ゲーム演出の配布量等を所望の状態に調整することができる。
【0102】
図13において、各外部記憶媒体12a〜12dに対応する遊戯者ID[a]〜[d]には、それぞれ異なるゲーム演出ID《1》〜《4》が使用ゲーム演出IDとして設定され、各ゲーム演出ID《1》〜《4》は、そのゲーム演出IDが獲得されたタイムスタンプが新しい順にソートされている。各ゲーム演出IDに対応するゲーム演出の種類は、ゲーム演出ID《1》が『雲』の背景画像をダーツゲームの投擲時表示画面に合成して出力する演出処理情報であり、ゲーム演出ID《2》が『炎』の背景画像をダーツゲームの投擲時表示画面に合成して出力する演出処理情報であり、ゲーム演出ID《3》が『星』の背景画像をダーツゲームの投擲時表示画面に合成して出力する演出処理情報であり、かつ、ゲーム演出ID《4》が『魚』の背景画像をダーツゲームの投擲時表示画面に合成して出力する演出処理情報である。
【0103】
図12に示すフローチャートのステップS207において、外部記憶媒体12a〜12dの遊戯者IDに使用ゲーム演出IDとして設定されているゲーム演出IDの中でコピー可能なものがあると判定された場合には、この図13に示すコピー可能なゲーム演出IDのリストが参照される。そして、まず、ソートされた際に1番上になる、すなわちリストの中で最も新しい獲得タイムスタンプを有するゲーム演出ID《2》がコピー対象のゲーム演出(最新ゲーム演出ID)として読み出され、各遊戯者の当該ゲーム演出の獲得状況(獲得ゲーム演出IDになっているか否か)が確認される。なお、同図において、「○」表記は、他の遊戯者IDが当該ゲーム演出を既に獲得済みであることを意味し、「×」表記は、他の遊戯者IDが当該ゲーム演出を未獲得であることを意味する。
【0104】
遊戯者ID[c]に使用設定されているゲーム演出ID《2》は、最も新しい獲得タイムスタンプを有しているが、他の遊戯者ID[a],[b]および[d]がゲーム演出ID《2》を既に獲得済みであるため、このゲーム演出ID《2》はコピー対象のゲーム演出IDの選択リストから除外される。その後、次に新しい獲得タイプスタンプを有するゲーム演出ID《4》がコピー対象のゲーム演出(最新ゲーム演出ID)として読み出され、各遊戯者の当該ゲーム演出の獲得状況が確認される。
【0105】
遊戯者ID[a]に使用されているゲーム演出ID《4》は、遊戯者ID[b],[c]の2人にはまだ獲得されていない。したがって、この未獲得者の遊戯者ID[b],[c]の獲得タイムスタンプが比較され、最も古い獲得タイムスタンプを有する遊戯者[b]が、ゲーム演出ID《4》を獲得する遊戯者として選択される。そして、遊戯者情報管理部304に格納されている遊戯者ID[b]の獲得ゲーム演出に関する情報が更新され、獲得ゲーム演出IDのテーブル中にゲーム演出ID《2》が追加される。
【0106】
図14は、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの処理における演出処理情報の付与およびコピーに関する説明図である。本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムでは、大別すると、コピーに関する異なる規制が設定された2種類の演出処理情報がある。一方の演出処理情報は、図12に示すフローチャートのステップS205で付与される所定ゲーム演出の処理情報であり、この所定ゲーム演出の処理情報は、他の遊戯者へのコピーができないように設定されている。他方は、図12に示すフローチャートのステップS210,S214およびS217などで付与される基本ゲーム演出の処理情報であり、この基本ゲーム演出の処理情報は、ゲームに参加した他の遊戯者のうちの1人にのみコピーができるように設定されている。このコピーの可否の設定情報は、ゲーム演出IDのデータの中に含まれている。
【0107】
図14(a)は、ゲーム装置1が所定ゲーム演出の処理情報を付与可能な所定演出設定台である場合のコピーに関する説明図である。この所定演出設定台では、ゲームに参加した遊戯者全員の外部記録媒体12a〜12dにいずれのゲーム演出も付与されていない場合、あるいは遊戯者全員の外部記録媒体12a〜12dにいずれかの基本ゲーム演出が付与されている場合には、所定ゲーム演出の処理情報が、遊戯者全員の外部記録媒体12a〜12dに付与される。
【0108】
図14(b)は、ゲーム装置1が所定ゲーム演出の処理情報を付与可能な所定演出設定台ではない場合のコピーに関する説明図である。この所定ゲーム演出の非設定台では、ゲームに参加した遊戯者全員の外部記録媒体12a〜12dにいずれのゲーム演出も付与されていない場合には、予め用意されている基本ゲーム演出の中からランダムに選択されたゲーム演出の演出処理情報が、遊戯者のうちの1人の外部記録媒体12(ここでは、カードスロット17の番号が若い外部記録媒体12a)に付与される。また、ゲームに参加した遊戯者のうちの1人の外部記録媒体12aに所定ゲーム演出が付与されていて、他の遊戯者の外部記録媒体12b〜12dにはいずれのゲーム演出も付与されていない場合には、予め用意されている基本ゲーム演出の中からランダムに選択されたゲーム演出の演出処理情報が、未獲得者のうちの1人の外部記録媒体12(ここでは、カードスロット17の番号が若い外部記録媒体12b)に付与される。さらに、ゲームに参加した遊戯者のうちの1人の外部記録媒体12aに基本ゲーム演出が付与されていて、他の遊戯者の外部記録媒体12b〜12dにはいずれのゲーム演出も付与されていない場合には、外部記録媒体12aに使用ゲーム演出IDとして設定されている基本ゲーム演出の演出処理情報が、未獲得者のうちの1人の外部記録媒体12(ここでは、カードスロット17の番号が若い外部記録媒体12b)に付与される。
【0109】
以上のように、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムおよびゲーム装置1によれば、ゲーム実行時に通常の演出とは異なる画像や音声を出力するゲーム演出の処理情報が、ゲーム演出IDに対応付けて演出処理情報記憶部43および演出処理情報管理部303に格納され、外部記憶媒体12に使用ゲーム演出IDおよび獲得ゲーム演出IDとして設定されているゲーム演出IDが、遊戯者IDに対応付けられた遊戯者情報の一部として遊戯者情報管理部305に格納され、かつ、遊戯者情報管理部305に格納されている獲得ゲーム演出IDに関する情報が、ゲーム結果情報などに応じて適宜更新されるようになっている。これにより、各外部記憶媒体12の遊戯者IDに対応付けられている使用ゲーム演出IDおよび獲得ゲーム演出IDに関する情報を容易に変更することができる。
【0110】
また、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムおよびゲーム装置1によれば、ネットワーク2を介して通信可能に接続されたゲーム装置1ごとに固有の筐体IDが付与されるとともに、各ゲーム装置1が所定ゲーム演出の処理情報を外部記憶媒体12に付与することができる各ゲーム装置1の演出付与設定情報が、筐体IDに対応付けて筐体情報管理部305に格納され、かつ、ゲーム装置1が所定ゲーム演出の設定台である場合には、この所定ゲーム演出の処理情報が、該所定ゲーム演出を獲得していない遊戯者全員の外部記録媒体12に付与されるようになっている。このような設定をゲーム装置1ごとに変更することができることにより、所定の日時、店舗などを指定してゲーム演出を付与するイベントなどを容易に実行することができ、ゲーム装置1が設置されている店舗においては集客力の向上、遊戯者においては交友関係の拡大を図ることができる。
【0111】
また、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムおよびゲーム装置1によれば、ゲーム装置1が所定ゲーム演出の設定台ではなく、ゲームに参加していた複数の遊戯者の外部記憶媒体12に試用設定されているコピー可能な基本ゲーム演出の処理情報がない場合に、ゲーム装置1から送信された筐体IDに基づいて、筐体情報管理部305から筐体IDに対応付けられた演出付与設定情報が読み出されるとともに、外部記憶媒体12の中から演出付与設定情報で指定された基本ゲーム演出の処理情報を獲得していない1つの外部記憶媒体12が選択され、かつ、選択された外部記憶媒体12に演出付与設定情報で指定された基本ゲーム演出が付与されるようになっている。これにより、ゲームを行なえば、常にいずれかの遊戯者にいずれかのゲーム演出が付与されるので、ゲームの訴求力の向上を図ることができる。
【0112】
さらに、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムおよびゲーム装置1によれば、ゲーム装置1が所定ゲーム演出の設定台ではなく、ゲームに参加していた複数の遊戯者の外部記憶媒体12に使用ゲーム演出IDとして設定されているコピー可能な基本ゲーム演出の処理情報がある場合に、その基本ゲーム演出の処理情報の中から、遊戯者のうちのいずれかの外部記憶媒体12に対して使用許可設定されていない最新の獲得タイムスタンプを有する最新ゲーム演出の演出処理情報がコピー対象の最新ゲーム演出IDとして読み出される。そして、外部記憶媒体12の中にいずれのゲーム演出IDも獲得ゲーム演出IDとして設定されていない外部記憶媒体12がある場合には、その外部記憶媒体12が優先的に選択され、外部記憶媒体12の中にいずれのゲーム演出IDも獲得ゲーム演出IDとして設定されていない外部記憶媒体12がない場合には、その中で最も古い獲得タイムスタンプを有するゲーム演出IDが使用ゲーム演出IDとして設定されている外部記憶媒体12が選択され、その選択された外部記憶媒体12に最新ゲーム演出IDがコピーされるようになっている。これにより、新しいゲーム演出がいずれのゲーム演出も獲得していない未獲得者に優先的にコピーされ、かつ、そのような未獲得者がいない場合には、その中で最も古いゲーム演出を使用設定している人に優先的にコピーされるようになっているので、多くの遊戯者がより多種類のゲーム演出を楽しむことができる。また、同じゲームに参加することにより、他の遊戯者の外部記憶媒体12に使用ゲーム演出IDとして設定されているゲーム演出を自分の外部記憶媒体12にコピーすることができるので、交友関係の拡大を図りながらゲームを堪能することができる。
【0113】
以上、本発明の実施形態について具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムのゲーム装置(電子ダーツゲーム装置)の内部構成およびネットワーク構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【図2】電子ダーツゲーム装置の外観を示す正面図である。
【図3】電子ダーツゲーム装置のダーツ盤を前面側(遊戯者との対向面)から見た分解斜視図である。
【図4】電子ダーツゲーム装置のダーツ盤を背面側から見た分解斜視図である。
【図5】電子ダーツゲーム装置のダーツ盤を示す正面図である。
【図6】電子ダーツゲーム装置のダーツ盤を示す図5中のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】外側から2番目および3番目の同心円フレームと、2本の直線フレームとによって画定されるセグメント(シングル・セグメント)に収容されるセグメント部材を示す(a)正面図、(b)斜視図、および(c)要部断面図である。
【図8】ダーツ盤の最外周セグメントを示す要部断面図であり、(a)は、矢がセグメント部材に当たる直前の状態を示す図であり、(b)は、矢がセグメント部材に刺さった衝撃力によってセグメント部材が背面側に変位した状態を示し、(c)は、セグメント部材が原点位置に復帰した状態を示している。
【図9】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの電子ダーツゲーム装置における制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの構成例を概略的に示すブロック図である。
【図11】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの処理動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムにおいて、ゲーム演出IDを更新する遊戯者の決定について説明するためのフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの処理におけるコピー可能なゲーム演出IDのリストを示す表である
【図14】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの処理における演出処理情報の付与およびコピーに関する説明図である。
【符号の説明】
【0115】
1・・・ゲーム装置
2・・・ネットワーク
3・・・サーバ端末
8・・・表示部(LCD)
9・・・音声出力部(スピーカ)
10・・・(ゲーム装置の)制御部
11・・・(ゲーム装置の)通信部
12,12a〜12d・・・外部記憶媒体(ICカード)
13・・・外部記憶媒体処理部(カードリーダ)
42・・・電源部
43・・・演出処理情報記憶部
44・・・アップデート手段
45・・・遊戯者ID送信手段
46・・・演出情報記憶手段
47・・・ゲーム演出処理手段
48・・・ゲーム処理手段
49・・・筐体ID送信手段
301・・・(サーバ端末の)通信部
302・・・(サーバ端末の)制御部
303・・・演出処理情報管理部
304・・・遊戯者情報管理部
305・・・筐体情報管理部
306・・・演出処理情報管理手段
307・・・遊戯者情報管理手段
308・・・遊戯者情報送信手段
309・・・設定演出更新手段
310・・・演出付与設定管理手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICカードなどの外部記憶媒体を用いたネットワークゲームシステムおよびクライアントゲーム装置に関し、特に、外部記憶媒体から少なくとも遊戯者固有の遊戯者IDを読み取る外部記憶媒体処理部を備えたゲーム装置と、該ゲーム装置とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバ端末とを備えたネットワークゲームシステム、およびネットワークを介してサーバ端末と通信可能に接続されたクライアントゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のネットワークゲームシステムおよびゲーム装置として、例えば、特許文献1に開示されているような電子ダーツゲーム装置が知られている。この電子ダーツゲーム装置では、複数の電子ダーツゲーム装置(筐体)がインターネット等のネットワークに接続され、該ネットワークにはサーバ、パーソナルコンピュータ、携帯電話などの通信端末や、ダーツゲームとは異なる種類のゲームを行なうゲーム装置が接続されている。各ゲーム装置には、遊戯者固有のID(Identification)カードを挿入可能な複数のカードリーダが設けられており、該カードリーダを介して取得された遊戯者識別情報に基づいて、サーバから遊戯者固有のデータなどを取得できるようになっている。また、ゲームの成績や履歴などの遊戯者固有の情報を遊戯者識別情報と対応付けてサーバに記憶し、その遊戯者固有の情報をゲームに反映できるようになっている。
【0003】
また、特許文献2には、少なくとも2台の画像表示ゲーム装置間で、データを通信可能に構成され、ゲーム装置間でデータの通信を行う際に識別データを互いに送信し、その識別データに基づいてゲームの進行に役立つアイテム等の援助データを発生し、該援助データを遊戯者にプレゼントするようにしたゲームシステムが開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−131232号公報
【特許文献2】特開2001−129240号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されている従来のネットワークゲームシステムおよびゲーム装置では、IDカードの遊戯者識別情報を介して取得される情報は、ゲームの成績や履歴などであり、そのような情報のみをゲームに反映させただけでは、ゲームの趣向性を十分に高めることはできなかった。
【0006】
一方、特許文献2に開示されているゲームシステムでは、全体的なデータの管理を行なうサーバ端末が設けられていないため、管理者によって新たな援助データを作成したり、援助データの配布状況の把握や、その配布状況に応じた配布量の調整などを行うことができない。そのため、配布量を増加させて最新版の援助データが多く出回るようにしたり、逆に、配布量を制限して希少価値の高い援助データを生成するなどの設定をすることができない、という問題があった。
【0007】
また、近年、例えば、ゲーム実行時にゲーム装置の表示部に表示される画面が、通常の画面とは異なる装飾されたゲーム画面(テーマ画面)に変更される演出処理情報を予め設定し、所定の条件を満たした際にその演出処理情報をIDカードに記憶するようにしたものが提案されている。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、所定の条件を満たした際に、ゲーム画面やゲーム音声を通常とは異なるものに変更する演出処理情報を遊戯者に外部記憶媒体を介して付与することにより、ゲームの趣向性の向上および遊戯者間の交友の拡大を図ることができるネットワークゲームシステムおよびクライアントゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記目的は、遊戯者が所有する外部記憶媒体から少なくとも前記遊戯者固有の遊戯者IDを読み取る外部記憶媒体処理部を備えたゲーム装置と、該ゲーム装置とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバ端末とを備えたネットワークゲームシステムにおいて、前記サーバ端末が、前記ゲーム装置のゲーム実行時にゲーム演出IDに対応付けたゲーム演出を行なう演出処理情報を格納する演出処理情報管理手段と、前記ゲーム装置から送信された前記遊戯者IDに基づいて、前記外部記憶媒体に使用許可設定されている前記ゲーム演出IDを獲得ゲーム演出IDとして前記遊戯者IDに対応付けて格納する遊戯者情報管理手段と、前記ゲーム装置から前記遊戯者IDを受信した際に、前記遊戯者情報管理手段に格納された前記獲得ゲーム演出IDの中から前記遊戯者IDに使用設定されている前記ゲーム演出IDを使用ゲーム演出IDとして読み出し、前記ゲーム装置に送信する遊戯者情報送信手段と、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記遊戯者IDの前記ゲーム演出IDの前記使用許可設定に関する情報を更新し、その更新結果を前記ゲーム装置に送信する演出設定更新手段とを備え、かつ、前記ゲーム装置が、前記外部記憶媒体処理部を介して前記遊戯者IDを読み取り、該遊戯者IDを前記サーバ端末に送信する遊戯者ID送信手段と、前記ゲーム演出IDに対応付けて前記演出処理情報を格納する演出処理情報記憶手段と、前記サーバ端末から送信された前記遊戯者IDの前記使用ゲーム演出IDに応じて、該使用ゲーム演出IDに対応する前記演出処理情報を前記演出処理情報記憶手段から読み出し、前記ゲーム演出を実行するゲーム演出処理手段とを備えていることにより、達成される。
【0010】
また、本発明の上記目的は、ネットワークを介してサーバ端末と通信可能に接続され、遊戯者が所有する外部記憶媒体から少なくとも前記遊戯者固有の遊戯者IDを読み取る外部記憶媒体処理部を備えたクライアントゲーム装置において、ゲーム実行時にゲームの演出を行なう演出実行部と、ゲーム演出IDに対応付けた複数の演出処理情報を格納する演出処理情報記憶手段と、前記外部記憶媒体処理部を介して前記遊戯者IDを読み取り、該遊戯者IDを前記サーバ端末に送信する遊戯者ID送信手段と、前記サーバ端末から前記遊戯者IDに使用設定されているゲーム演出IDを使用ゲーム演出IDとして受信するとともに、該使用ゲーム演出IDに対応する前記演出処理情報を前記演出処理情報記憶手段から読み出し、前記ゲーム演出を実行するゲーム演出処理手段と、前記サーバ端末から前記ゲーム演出IDに関する更新情報を受信する更新情報受信手段とを備えていることにより、達成される。
【0011】
また、本発明の上記目的は、前記サーバ端末が、前記ゲーム演出IDに対応付けた前記演出処理情報を格納する演出処理情報管理手段と、前記遊戯者ID送信手段によって送信された前記遊戯者IDに基づいて、前記外部記憶媒体に使用許可設定されている前記ゲーム演出IDを獲得ゲーム演出IDとして前記遊戯者IDに対応付けて格納する遊戯者情報管理手段と、前記遊戯者IDを受信した際に、前記遊戯者情報管理手段に格納された前記獲得ゲーム演出IDの中から前記遊戯者IDに設定されている前記使用ゲーム演出IDを読み出し、前記ゲーム演出処理手段に送信する遊戯者情報送信手段と、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記遊戯者IDの前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新し、その更新結果を前記更新情報受信手段に送信する演出設定更新手段とを備えていることにより、達成される。
【0012】
また、本発明の上記目的は、前記ゲーム装置が、制御信号に基づいてゲーム画像を出力する表示部さらに備え、かつ、前記演出処理情報が、前記ゲーム演出処理手段によって、通常時のゲーム画像とは異なるゲーム演出画像を前記表示部を介して出力させることにより、達成される。
【0013】
また、本発明の上記目的は、前記ゲーム装置が、制御信号に基づいてゲーム音声を出力する音声出力部をさらに備え、かつ、前記演出処理情報が、前記ゲーム演出処理手段によって、通常時のゲーム音声とは異なるゲーム演出音声を前記音声出力部を介して出力させることにより、達成される。
【0014】
また、本発明の上記目的は、前記ゲーム装置が、それぞれの前記ゲーム装置ごとに付与された固有の筐体IDを前記サーバ端末に送信する筐体ID送信手段をさらに備え、かつ、前記サーバ端末が、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに対応付けて、前記ゲーム装置が所定の前記演出処理情報を前記外部記憶媒体に付与することができる演出付与設定情報を格納する演出付与設定管理手段をさらに備えていることにより、達成される。
【0015】
また、本発明の上記目的は、前記演出設定更新手段が、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに基づいて、前記演出付与設定管理手段から前記筐体IDに対応付けられた前記演出付与設定情報を読み出すとともに、前記演出付与設定情報で指定されている前記演出処理情報が使用許可設定されていない前記外部記憶媒体に対して前記演出処理情報の前記ゲーム演出を使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新することにより、達成される。
【0016】
また、本発明の上記目的は、前記演出設定更新手段が、前記ゲームに参加していた複数の遊戯者の前記外部記憶媒体に設定されている前記使用ゲーム演出IDの中にコピー可能なゲーム演出IDがあるか否かを判定し、コピー可能な前記ゲーム演出IDがない場合には、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに基づいて、前記演出付与設定管理手段から前記筐体IDに対応付けられた前記演出付与設定情報を読み出すとともに、前記外部記憶媒体の中から前記演出付与設定情報で指定されている前記演出処理情報のゲーム演出IDが使用許可設定されていない1つの外部記憶媒体を選択し、かつ、前記1つの外部記憶媒体に対して前記演出処理情報の前記ゲーム演出IDを使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記1つの外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新することにより、達成される。
【0017】
また、本発明の上記目的は、前記演出設定更新手段が、前記ゲームに参加していた複数の遊戯者の前記外部記憶媒体に設定されている前記使用ゲーム演出IDの中にコピー可能なゲーム演出IDがあるか否かを判定し、コピー可能な演出処理情報が設定されている場合には、その演出処理情報の中から前記複数の遊戯者のうちのいずれかの外部記憶媒体に対して使用許可設定されていない最新の獲得タイムスタンプを有する最新演出処理情報を読み出し、前記最新演出処理情報の前記ゲーム演出IDを前記複数の遊戯者のうちのいずれかの前記外部記憶媒体に対して前記最新演出処理情報のゲーム演出IDを使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記ゲーム演出IDに関する情報を更新することにより、達成される。
【0018】
さらに、本発明の上記目的は、前記ゲーム装置が、前記演出処理情報記憶手段に格納されている前記演出処理情報と前記演出処理情報管理手段に格納されている前記演出処理情報とを参照し、前記演出処理情報管理手段に格納されている前記演出処理情報の中に前記演出処理情報記憶手段には格納されていない前記演出処理情報があった場合に、該演出処理情報を前記ネットワークを介して受信し、前記ゲーム演出IDに対応付けて前記演出処理情報記憶手段に格納するアップデート手段をさらに備えていることにより、達成される。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係るネットワークゲームシステムおよびクライアントゲーム装置によれば、ゲーム実行時にゲーム演出IDに対応付けたゲーム演出を行なう演出処理情報を演出処理情報管理部に格納するとともに、遊戯者IDに基づいて外部記憶媒体に使用許可設定されているゲーム演出IDを獲得ゲーム演出IDとして遊戯者IDに対応付けて遊戯者情報管理部に格納し、かつ、遊戯者情報管理部に格納されている遊戯者IDの獲得ゲーム演出IDに関する情報を適宜更新できるようになっている。これにより、各外部記憶媒体の遊戯者IDに対応付けられている獲得ゲーム演出IDに関する情報を容易に変更することができる。この結果、例えば、ゲーム装置におけるゲーム終了後に、ある遊戯者が所有する外部記憶媒体に使用設定されている使用ゲーム演出IDを、その遊戯者と同じゲームに参加していた他の遊戯者の外部記憶媒体でも使用可能となるようにコピーすることができる。そのため、他の遊戯者が取得している使用ゲーム演出IDの演出処理情報を獲得して使用したいという遊戯者心理から、遊戯者同士の対戦意欲を向上させることができるので、遊戯者間のコミュニケーションの活性化を図ることができ、かつ、遊戯者が冗長することなくゲームを楽しむことができる。
【0020】
また、サーバ端末は、ゲーム装置ごとに固有の筐体IDを付与し、該筐体IDにゲーム演出IDを対応付けることができるようになっている。これにより、特定のゲーム装置をイベント台とし、特別に作成されたゲーム演出のゲーム演出IDをイベント台の筐体IDと対応付けることによって、特定のゲーム装置で遊んだ場合にだけ特別に作成された特別なゲーム演出を実行する演出処理情報のゲーム演出IDを獲得することができるという運営形態を実現することが可能になる。この結果、特別なゲーム演出を獲得したいと思う遊戯者に対して、より訴求力の高いゲーム装置を管理者側が任意に設定することができる。
【0021】
さらに、演出処理情報ごとにゲーム演出IDを設定してサーバ端末での管理を行うことができるようになっている。これにより、管理者は、サーバ端末にアクセスすることで各演出処理情報の作成日、配布可能設定日、獲得済みの遊戯者数などの条件から各演出処理情報の配布量等を調整することができる。
【0022】
したがって、以上のような構成からなる本発明に係るネットワークゲームシステムおよびクライアントゲーム装置によれば、ゲームの趣向性の向上および遊戯者間の交友の拡大を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照にしながら本発明の実施形態について説明する。なお、この実施形態では、本発明に係るネットワークゲームシステムのゲーム装置の一例として、外部記憶媒体(ICカード等)の読込/書込が可能なカードリーダ(外部記憶媒体処理部)を備えた電子ダーツゲーム装置について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、データの読込/書込が可能な外部記憶媒体を用いたゲーム装置であれば、例えば家庭用のテレビゲーム装置やアミューズメント施設用のゲーム装置などであってもよい。
【0024】
図1は、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムのゲーム装置(電子ダーツゲーム装置)の内部構成およびネットワーク構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0025】
同図において、本実施形態に係るネットワークゲームシステムでは、ゲーム装置(電子ダーツゲーム装置)1を含む複数のゲーム装置1,1A,1B,・・・が、インターネットなどのネットワーク2に接続され、該ネットワーク2には、サーバ端末3、パーソナルコンピュータ4、携帯電話5などの通信端末が接続されている。サーバ端末は、ネットワーク2を介して各電子ダーツゲーム装置1,1A,1B,・・・と種々の情報の入出力を行い、必要に応じてゲームなどの制御を実行するようになっている。
【0026】
電子ダーツゲーム装置1は、ダーツゲームの標的となる円形状のダーツ盤6と、遊戯者が投擲した矢(ソフトダーツ)がヒットしたダーツ盤6の領域(セグメント)を検出する当的検出部7と、ダーツゲームを制御するとともに、当的検出部7の検出結果に基づいて表示部8や音声出力部9に出力信号を出力する制御部10と、上述したネットワーク2に接続され、該ネットワーク2を介してサーバ端末および他の電子ダーツゲーム装置1A,1B,・・・とデータの送受信を行う通信部11と、遊戯者固有の遊戯者ID(遊戯者識別情報)が記憶された外部記憶媒体(IDカード)12の検出する外部記憶媒体処理部13と、ゲーム実行のためのコイン(硬貨)14の挿入を検出するコイン検出部15とを備えている。
【0027】
制御部10は、外部記憶媒体処理部13によって外部記憶媒体12から遊戯者IDが検出されると、通信部11からネットワーク2を介してサーバ端末にアクセスし、該サーバ端末から遊戯者固有のデータを取得するようになっている。また、パーソナルコンピュータ4や携帯電話5などの通信端末は、ネットワーク2を介してサーバ端末にアクセスすることにより、電子ダーツゲーム装置1,1A,1B,・・・における成績データ、遊戯者順位、種々のイベント情報など、ダーツゲームに関する様々なデータを送受信することができる。また、これにより、ダーツゲームを実行中に表示部8に表示させる画像やメッセージ、音声出力部9を介して出力するBGM(Background Music)や効果音の設定を行うことができる。
【0028】
図2は、本発明の実施形態に係る本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの電子ダーツゲーム装置の外観を示す正面図である。
【0029】
同図において、ダーツゲーム装置1は、筐体中央部に上述したダーツ盤6を備え、その上部には液晶表示ディスプレイ(表示部)8、およびスピーカ(音声出力部)9が配されている。液晶表示ディスプレイ8には、ゲームの進行に応じて、ゲームスコア、ゲームメニュー、ゲーム説明、ゲーム演出画像など、所定の画像や文字情報が表示され、スピーカ9からはダーツゲームに応じて効果音や音声などが出力される。
【0030】
また、ダーツ盤6の左上部には、遊戯者が矢を投擲する姿勢を撮像するカメラ16が配設されている。一般に、ダーツ盤6は、直径が39.37cm(15.5インチ)、床から中心までの高さが173cmに設定され、このダーツ盤6の真下の床から244cm離れた位置の床表面にスローイング・ライン(投擲線)が設けられている。遊戯者は、この投擲線からダーツ盤6に向かって矢を投げてダーツゲームを行う。したがって、上記カメラ16の視点は、このスローイング・ラインから投擲する遊戯者の姿勢を捉えるように設定されている。なお、本実施形態では、右利きの遊戯者が矢を投擲する姿勢(顔の表情など)をよく捉えることができるように、カメラ31を標的30の左上に設置したが、この設置位置はこれに限定されるものではなく、使用状況に応じて適宜変更することができる。
【0031】
また、ダーツ盤6の下部には、複数(4つ)のカードスロット17a〜17dと、4つの決定ボタン18a〜18dおよび1つの選択ボタン19とが配設されている。カードスロット18a〜18dには、例えばRFID(Radio Frequency IDentification)などのICタグが埋設された外部記憶媒体12が挿入される。この外部記憶媒体12には、遊戯者の識別コードや過去のゲーム履歴、プレイ中やランキング表示に使用するプレイヤ名、技量を示すランク、最新の各種データ更新日などの情報が記録されており、この記録情報は、各カードスロット18a〜18dの裏側に取り付けられたカードリーダ(外部記憶媒体処理部)13によって読み取られる。選択ボタン19は、ダーツゲームの開始前にゲームモード(ゼロ・ワン、クリケット、カウント・アップ等)を選択するボタンとして機能する一方、ダーツゲーム中には、1セット3投のラウンド終了時に次ラウンドへ移行する(あるいは複数の遊戯者がいる場合には次順の遊戯者への切り替える)ボタンとして機能する。
【0032】
さらに、ダーツゲーム装置1の筐体下部は、筐体内部に収納された制御装置や電源装置などを出し入れできるように設けられた開閉扉20と、ダーツゲームを実行する際に投入されるコイン(硬貨)15の投入口21と、該投入口21から投入されたコインを収容するコインボックス22とを備え、コインボックス22には上述したコイン検出部15が配設されている。
【0033】
図3は、ダーツ盤を前面側(遊戯者との対向面)から見た分解斜視図であり、図4は、ダーツ盤を背面側から見た分解斜視図である。また、図5は、ダーツ盤の正面図であり、図6は、図5中のVI−VI線に沿った断面図である。
【0034】
図3および図4に示すように、ダーツ盤6は、複数の板状部材を積層した構造であり、複数の標的領域(セグメント)23を画定する第1隔壁体24と、上述した当的検出部として機能するセンサシート7と、後述する発光素子からの照射光を拡散して前面側で面発光させる拡散プレート25と、第1隔壁体24と同様に複数のセグメント23を画定する第2隔壁体26と、発光素子であるフルカラー発行ダイオード(LED:Light Emitted Diode)27を搭載したLED基板28とを備えている。
【0035】
第1隔壁体24は、硬質プラスチック等の樹脂材料を成型加工して形成されており、標的中心に配された中心円フレーム29Bと、該中心円フレーム29Bから径方向に放射状に延びる20本の直線フレーム30、および2組4本の同心円フレーム29D,29Tが基体部24aの表面に一体的に立設されている。これらの中心円フレーム29B、同心円フレーム29D,29Tおよび直線フレーム30によって、82個(80個+『インナーブル』、『アウターブル』)のセグメント23が画定されている。各セグメント23は、前後方向に貫通しており、全てのセグメント23には光透過性のセグメント部材31が収納されている。なお、図3ないし図5では、説明を簡略化するために一部のセグメント23にのみセグメント部材31が収納されている。また、各セグメント部材31に矢が的中した際のスコアについては、図Aを参照にしながら上述しているので、ここではその説明を省略する。
【0036】
各セグメント部材31の前面側には、図5に示すように、投擲された矢の先端部を受容する多数の受容穴32が形成されている。また、各セグメント部材31の背面側には、図6に示すように、1または複数の突部33が形成され、該突部33の端部には弾性体34が取り付けられている。このような構造により、各セグメント部材31は、第1隔壁体24の各セグメント23内において、前後方向に変位可能に収納されている。
【0037】
図7は、外側から2番目および3番目の同心円フレームと、2本の直線フレームとによって画定されるセグメント(シングル・セグメント)に収容されるセグメント部材を示す正面図(a)、斜視図(b)、および要部断面図(c)である。
【0038】
図7(a),(b)において、セグメント部材31は、上述したように前面に形成された多数の受容穴32を有し、各受容穴32の前面には、図7(c)に示すように、矢の先端部を受容穴32に案内するための平面状の案内面32aが形成されている。セグメント部材31は、左右の側面から突出するように形成された4つの突部33を有し、この各突部33の背面にはゴムやばね等からなる弾性体34が取り付けられている。この各突部33の突出量は、直線フレーム30の厚さと略等しく設定されており、右側の突部33と左側の突部33とは、上下方向(縦方向)の位相が異なるように形成されている。したがって、2つのセグメント部材31が直線フレーム30を挟んで隣接する2つのセグメント23に収容された場合に、左側のセグメント23に収容されたセグメント部材29の右側の突部33と右側のセグメント23に収容されたセグメント部材29の左側の突部33とは、同一の直線フレーム30の背面側で入れ子状に配される。すなわち、突部33および弾性体34が直線フレーム30と略同一線上に位置することにより、後述する背面側から照射される照射光が遮られないので、ダーツ盤6の良好な視認性を確保することができる。また、矢の先端部を受容穴32に案内するための案内面32aは、従来は椀状に形成されていたが、本実施形態では平面状に形成されている。これにより、椀状曲面のレンズ作用による光の干渉の発生を防止することができので、案内面32aが均一に照明させる。
【0039】
セグメント部材31が収納された第1隔壁体24の背面側に配されるセンサシート7は、セグメント部材31の各突部33に取り付けられた弾性体34に対応する位置にメンブレススイッチが形成されている。また、このセンサシート7の背面側に配される拡散プレート25は、アクリル樹脂等を円板状に成型されたものであり、その表裏には微細な凹凸加工が施されている。
【0040】
拡散プレート25の背面側に配される第2隔壁体26は、硬質プラスチック等の樹脂材料を成型加工して形成されており、図4に示すように、標的中心に配された中心円フレーム29B´と、該中心円フレーム29B´から径方向に放射状に延びる20本の直線フレーム30´、および2組4本の同心円フレーム29D´,29T´が基体部26aの背面に一体的に立設されている。これらの中心円フレーム29B´、同心円フレーム29D´,29T´および直線フレーム30´によって、上述した第1隔壁体24と同様に82個のセグメント23´が画定されている。各セグメント23´は、前後方向に貫通しており、第1隔壁体24の各セグメント23に対応する位置関係で取り付けられる。なお、本実施形態では、第1隔壁体24と同一の部材を表裏逆にしたものを第2隔壁体26として使用しているが、これに限定されることなく、第1隔壁体24のセグメント23と略同一の形状のセグメント23´が画定されるものであれば、第2隔壁体26として使用することができる。
【0041】
第2隔壁体26の背面側に配されるLED基板28は、第2隔壁体26の各セグメント23´に対応する位置、すなわち、第1隔壁体24の各セグメント23に収納されているセグメント部材31に対応する位置の前面に、1または複数の発光素子となるフルカラーLED27が搭載されている。このフルカラーLED27から照射された照射光は、第2隔壁体26の1つのセグメント23´から漏れることなく拡散プレート25に進入し、該拡散プレート25により略均一に拡散された光がセンサシート7を介してセグメント部材31を照明するようになっている。これにより、第1隔壁体24の隣接するセグメント部材31に照射光が回り込むのを防止することができるので、照射すべき所定のセグメント23の境界を明瞭に区画して、セグメント部材31を照射することができる。
【0042】
図8は、ダーツ盤の最外周セグメントを示す要部断面図であり、(a)は、矢がセグメント部材に当たる直前の状態を示す図であり、(b)は、矢がセグメント部材に刺さった衝撃力によってセグメント部材が背面側に変位した状態を示し、(c)は、セグメント部材が原点位置に復帰した状態を示している。
【0043】
図8(a)に示すように、矢(ソフトダーツ)がセグメント部材31に的中していない状態では、セグメント部材31の背面側の突部33に取り付けられた弾性体34は、センサシート7に殆ど応力を付与しない位置にあるので、センサシート7内のメンブレンスイッチの接点はONされず、当的検出信号は出力されない。
【0044】
一方、図8(b)に示すように、矢35がセグメント部材31に的中すると、矢35の先端部(チップ部)35aがセグメント部材31の受容穴32に受容されるとともに、その当的時に衝撃により、セグメント部材31が背面側(図7中の右側)に変位し、弾性体34がセンサシート7を強く押圧する。これにより、センサシート7上のメンブレンスイッチの接点がONされ、センサシート7から当的検出信号が出力される。電子ダーツゲーム装置1の制御部10は、この当的検出信号を検出すると、この当的検出信号に基づいてLED基板28上のフルカラーLED27を点灯させる。
【0045】
センサシート7上のメンブレンスイッチの接点がONされた後、セグメント部材31は、図8(c)に示すように、矢35の先端部35aを受容穴32に保持した状態で、弾性体34の弾性力によって原点位置に復帰する。
【0046】
なお、図7において、セグメント部材31の受容穴34の終端部に配された符号36の部材は、拡散シートである。この拡散シート36を配設しない場合には、所定のセグメント部材31が照明された際にセンサシート7の微細な配線パターンなどが受容穴32から僅かに視認され、遊戯者が投擲に集中できない場合がある。そこで、この拡散シート36をセグメント部材31の受容穴32の終端部に配設することにより、遊戯者が上述した配線パターンなどを視認できないようにすることができ、この結果、ダーツ盤6の視認性を良好にすることができる。
【0047】
また、ここでは図示されていないが、ダーツ盤6のセンサシート7の前面側(弾性体34と当接する側)に、矢35がセグメント部材31等に当的した際の衝撃力を緩衝するための緩衝シートを配設してもよい。これにより、矢35がセグメント部材31等に的中したときの振動が緩和され、その近傍に配されている他のメンブレンスイッチの誤作動などを効果的に防止することができる。
【0048】
また、制御部10によるフルカラーLED27の点灯制御は、矢35が当的したセグメント部材31に対応させてフルカラーLED27を点灯させるだけではなく、例えば、次の投擲で狙うべきセグメント部材31を他のセグメント部材31とは異なる発光色(照明態様)で点灯または点滅させるようにしてもよい。また、矢35が狙うべきセグメント部材31に当的した際には、全てのセグメント部材31を多色で点滅させるなど、遊戯者の気分を高揚させるような演出を行うようにしてもよい。
【0049】
また、本実施形態においては、LED基板28に搭載する発光素子として、安価で高輝度を有するフルカラーLED27が用いられているが、本発明はこれに限定されず、例えば有機EL(Electroluminessence)素子、冷陰極蛍光管、液晶パネル、豆ランプ等を発光素子として用いてもよい。
【0050】
図9は、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの電子ダーツゲーム装置における制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【0051】
同図において、例えば汎用PCなどからなる制御部10は、少なくとも、ゲーム中の演出などを含むゲームの進行を制御するCPU37と、各種プログラムやデータテーブルなどが格納されたROM38と、一時データの記録領域およびCPU38のワークエリアとして機能するRAM39とを備えている。この制御部10には、アンテナ13aおよびRFIDカードリーダ/ライター(RFID CARD R/W)13bからなる外部記憶媒体処理部13が接続されている。制御部10のCPU37は、カードスロット17a〜17dに挿入された外部記憶媒体(ICカード等)12に記録されているデータを読み取るとともに、通信部11からネットワーク2を介してサーバ端末にアクセスして、この外部記憶媒体12に記録されているデータに基づく遊戯者固有のデータをサーバ端末から取得し、液晶表示ディスプレイ(表示部)8にそれらのデータを表示する処理などを実行する。
【0052】
また、制御部10には、コイン投入口21から投入されたコイン14を検出するコイン検出部15、投擲された矢35が何れのセグメント部材31にも当的しなかった場合にダーツ盤6の振動を検出するアウトボードセンサ40、決定ボタン18a〜18dや選択ボタン19などの各種ボタンスイッチ、効果音や警告音などを出力するスピーカ、などの機器がI/O制御ボード41を介して接続されている。
【0053】
さらに、制御部10には、フルカラーLED27を搭載したLED基板28、スローイング・ラインから投擲する遊戯者の静止画像や動画像を撮影するカメラ16が接続されている。LED基板28には、当的検出部であるメンブレンスイッチを搭載したセンサシート7が接続され、該センサシート7によって検出された当的検出信号は、LED基板28を介して制御部10に出力される。
【0054】
図10は、本発明の実施形態に係るゲーム装置のシステム構成例を概略的に示すブロック図である。同図に示すように、ゲーム装置1とサーバ端末3とは、それぞれの通信部11,301に接続されたネットワーク2を介してデータを送受信できるように接続されている。
【0055】
ゲーム装置1は、上記通信部11の他に、上述したようにCPU37、およびROM38やRAM39などの記憶領域を有する制御部10と、該制御部10から出力される制御信号に基づいて出力を制御される表示部8および音声出力部9と、少なくとも各外部記憶媒体(ICカード等)12a〜12dの記憶領域に記憶されている遊戯者固有の遊戯者IDを読み取り可能な外部記憶媒体処理部13と、ゲーム装置1に電源が投入された際に制御部に電源投入信号を制御部10に出力する電源部42と、ゲーム装置1のゲーム実行時に通常のゲーム演出より装飾性の高いゲーム演出を実行する際に参照される各種データ(背景画像グラフィック、エフェクトアニメーション、エフェクト効果音、テクスチャ等)が格納されている演出処理情報記憶部43とを備えている。
【0056】
一方、サーバ端末3は、上記通信部301の他に、CPU37、およびROM38やRAM39などの記憶領域を有し、ネットワークゲームシステムの全体的な制御を実行する制御部302と、各種演出処理情報および該演出処理情報のコピー可否などに関する情報がゲーム演出IDに対応付けて格納されている演出処理情報管理部303と、外部記憶媒体12a〜12dを所有している遊戯者のプレイヤ名、ゲーム勝敗履歴、レーティング(成績)等のゲーム履歴、各外部記憶媒体12a〜12dに使用設定されている演出処理情報のゲーム演出ID(以下、使用ゲーム演出IDという)、各外部記憶媒体12a〜12dに使用許可設定されている演出処理情報のゲーム演出ID(以下、獲得ゲーム演出IDという)などの遊戯者情報が、遊戯者IDに対応付けて格納されている遊戯者情報管理部304と、それぞれのゲーム装置1ごとに付与された筐体IDに対応付けて、ゲーム装置1が所定の演出処理情報を外部記憶媒体12a〜12dに付与することができる演出付与設定情報が格納されている筐体情報管理部305とを備えている。ここで、遊戯者情報管理部304の遊戯者情報に含まれている使用ゲーム演出IDとは、外部記憶媒体12a〜12dを用いてゲームを行う際に、そのゲーム中に実行されるゲーム演出の演出処理情報に対応するものであり、かつ、獲得ゲーム演出IDとは、そのゲーム演出IDに対応付けられた演出処理情報によるゲーム演出が外部記憶媒体12a〜12dで使用可能な状態(例えば、通信端末4,5などからネットワーク2を介してサーバ端末3にアクセスすることにより、使用ゲーム演出IDとして設定することができる状態)のものである。
【0057】
なお、ゲーム装置1に具備された演出処理情報記憶部43、および、サーバ端末3に具備された演出処理情報管理部303、遊戯者情報管理部304、筐体情報管理部305は、それぞれに設けられているハードディスクドライブ(HDD)などの記憶装置の記憶領域内に割り当てられている。
【0058】
ゲーム装置1の演出処理情報記憶部43、サーバ端末3の演出処理情報管理部303などに格納されている演出処理情報は、各ゲーム演出情報に応じて各種異なる態様のゲーム演出を実行するためのデータである。ここで、ゲーム演出情報とは、背景画像、キャラクタのコスチューム等の画像、キャラクタのモーションデータ、BGM、効果音などを遊戯者の視覚、聴覚などの五感に訴える副次的な効果により、ゲームをより訴求力のあるものとする演出処理に関する情報(データ)である。このような演出処理として、例えば上述したダーツゲーム装置1で実行されるダーツゲームにおいて、遊戯者が投擲する際に表示される表示部8の投擲時画面の背景画像を通常よりも装飾性の高い画像(例えば動物画像や風景画像など)に変更したり、ダーツ盤6に矢35が当的した際に音声出力部9から出力される音声に通常よりも装飾性の高い効果音などを加えたり、LED基盤28に搭載されたフルカラーLED27を装飾的に点灯・点滅させるなどの演出処理が挙げられる。
【0059】
ゲーム装置1の制御部10は、アップデート手段44と、遊戯者ID送信手段45と、演出情報記憶手段46と、ゲーム演出処理手段47と、ゲーム処理手段48とを備え、一方、サーバ端末3の制御部302は、演出処理情報管理手段306と、遊戯者情報管理手段307と、遊戯者情報送信手段308と、設定演出更新手段309と、演出付与設定管理手段310とを備えている。本実施形態に係るネットワークゲームシステムにおいて、これらの処理手段によって実行される制御処理は、ネットワーク2を介して通信可能に接続されたゲーム装置1とサーバ端末3の記憶領域に格納されている制御プログラムが互いの制御部10,302によって協働して処理されることにより実現される。なお、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、DVD/CD−ROMなどに記録されたゲーム制御プログラムがゲーム装置1に設けられた読取装置を介して記録領域(RAM39など)にロードされ、この記憶領域にロードされたゲーム制御プログラムおよび各種データが制御部10によって処理されることによって、上記処理手段による制御処理が実現される形態であってもよい。
【0060】
アップデート手段44は、電源部42に電源が投入された際にサーバ端末3と通信し、演出処理情報記憶部43に格納されている演出処理情報と演出処理情報管理部303に格納されている演出処理情報とを比較し、演出処理情報管理部303に格納されている演出処理情報の中に演出処理情報記憶部43にはまだ格納されていない演出処理情報があった場合には、その演出処理情報の各種データを演出処理情報記憶部43にアップデートする処理を実行する。また、アップデート手段44は、上記と同様の処理により、最新のソフトウェアの更新や追加ゲーム情報などのデータをアップデートする処理を実行することもできる。
【0061】
遊戯者ID送信手段45は、カードスロット17a〜17dに外部記憶媒体12a〜12dが挿入されると、外部記憶媒体処理部13を介して各外部記憶媒体12a〜12dから遊戯者IDを読み取り、その遊戯者IDを通信部11からサーバ端末3に送信する。
【0062】
演出処理情報記憶手段46は、アップデート手段44などによってアップデートされた演出処理情報をゲーム演出IDに対応付けて演出処理情報記憶部43に格納する。なお、演出処理情報記憶手段46によって演出処理情報記憶部43に格納される演出処理情報は、外部記憶媒体12a〜12d、あるいはDVD/CD−ROMなどの記録媒体から読み出された情報であってもよい。
【0063】
ゲーム演出処理手段47は、サーバ端末3から送信された遊戯者IDの使用ゲーム演出IDに応じて、演出処理情報記憶部43からその使用ゲーム演出IDに対応付けられた演出処理情報を読み出し、上述した演出処理を実行する。
【0064】
ゲーム処理手段48は、遊戯者による入力操作(例えば、ボタンスイッチ18a〜18d,19による入力、あるいは矢35がダーツ盤6に当的することによる入力)に応じてゲームを開始して進行するゲーム開始処理を実行するとともに、該ゲームが終了した際に遊戯者のゲーム結果などの情報を遊戯者IDに対応付けてサーバ端末3に送信するゲーム終了処理を実行する。
【0065】
筐体ID送信手段49は、それぞれのゲーム装置1,1A,1B,・・・ごとに付与された固有の筐体IDを、例えば上述したアップロード手段44による通信時に、通信部11からサーバ端末3に送信する。
【0066】
演出処理情報管理手段306は、ゲーム装置1がゲームを実行する際にゲーム演出処理手段47によって演出処理される複数の演出処理情報を、それぞれゲーム演出IDに対応付けて演出情報管理部303に格納する。この演出情報管理部303に格納される演出処理情報は、例えばサーバ端末3の管理者などによって随時追加され、その都度、演出処理情報管理手段306よってゲーム演出IDに対応付けられて格納される。
【0067】
遊戯者情報管理手段307は、ゲーム装置1から送信された遊戯者IDに基づいて、各外部記憶媒体12a〜12dの使用ゲーム演出ID、獲得ゲーム演出ID、プレイヤ名、ゲーム勝敗履歴、レーティング等を含む遊戯者情報を遊戯者IDに対応付けて遊戯者情報管理部304に格納する。
【0068】
遊戯者情報管理手段308は、ゲーム装置1から遊戯者IDを受信した際に、その遊戯者IDに設定されているゲーム演出IDを遊戯者情報管理部304から読み出し、そのゲーム演出IDを通信部301からゲーム装置1に送信する。
【0069】
設定演出更新手段309は、遊戯者情報管理部304に格納されている遊戯者IDの獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新し、その更新結果をゲーム装置1や遊戯者が所有するPC4や携帯電話5などの通信端末に送信する。この各外部記憶媒体12a〜12dに対応付けられた獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新する条件については、後で詳細に説明する。この更新結果を受信したゲーム装置1は、その演出処理情報を獲得したことを示す画面を表示部8に出力することによって、外部記憶媒体12a〜12dに設定されている獲得ゲーム演出IDに関する情報が変更(例えば、新たなゲーム演出IDが獲得ゲーム演出IDとして設定)されたことを遊戯者に報知する。
【0070】
演出付与設定管理手段310は、ゲーム装置1から送信された筐体IDに対応付けて、ゲーム装置が所定のゲーム演出情報を外部記憶媒体12a〜12dに付与することができる演出付与設定情報を筐体情報管理部305に格納する。この各筐体IDの演出付与設定情報は、例えばサーバ端末3の管理者などによって適宜変更することができる。
【0071】
本実施形態に係るネットワークゲームシステムでは、筐体IDに対応付けて所定のゲーム演出情報を外部記憶媒体に付与する構成となっているが、該当の筐体(ゲーム装置)1が設置されている店舗ごとに設定される店舗ID(店舗識別情報)や、該当の筐体1が設置されている地域ごとに設定されている地域ID(地域識別情報)などを筐体IDに対応して設けても良い。このように店舗IDを設ける構成とすることで、特定の店舗に設置される全ての筐体1に同一のゲーム演出情報を付与することができ、店舗でのイベント運営などに利用することができる。また、地域IDを設ける構成とすることで、設置店舗が所属する地域(例えば都道府県、市町村など)に限定して、その地域に設置されている筐体1で遊戯した場合にだけ付与されるゲーム演出情報を設定することができ、地域限定のイベント運営(例えば東京都限定ゲーム演出情報付与イベント、関東地方限定ゲーム演出情報付与イベント)を行うことができる。
【0072】
また、
店舗内の筐体1を管理する少なくとも1つの店舗内サーバを構成として含めると、サーバ端末3では各筐体IDを管理することなく店舗内サーバに設定された店舗IDにより、店舗内サーバを介して各筐体(ゲーム装置1,1A,1B・・・)に演出処理情報を付与する構成とすることも可能である。具体的には、店舗ID情報を有する店舗内サーバは、上述したゲーム装置1と同様の構成で店舗IDをサーバ端末に送信し、その情報を受信したサーバ端末3は、店舗IDに対応するゲーム演出情報を店舗内サーバに送信し、かつ、ゲーム演出情報を受信した店舗内サーバが管理している筐体IDに対応する筐体1に対し、ゲーム演出情報を送信する。このように、店舗内サーバ端末で店舗内に設置される各筐体1を一元的に管理することにより、サーバ端末3が各筐体IDを全て管理することなく店舗IDを用いて情報を選択して管理することができるので、処理の負荷が軽減される。
【0073】
図11は、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの処理動作を説明するためのフローチャートである。以下で説明するネットワークゲーム処理は、上述した電子ダーツゲーム装置1において、カードスロット17a〜17dに外部記憶媒体12a〜12dが挿入され、ボタンスイッチ18a〜18d,19を介して実行するゲームモード(ゼロ・ワン、クリケット、カウント・アップ等)の決定入力がなされた時点で開始する。
【0074】
同図において、ネットワークゲーム処理が開始されると、まずゲーム装置1の外部記憶媒体処理部13を介して各外部記憶媒体12a〜12dに記憶されている遊戯者IDが読み出され(ステップS101)、ここで認識された遊戯者IDが送信部11からネットワーク2を介してサーバ端末3に送信される(ステップS102)。
【0075】
ゲーム装置1から送信された遊戯者IDが通信部301を介してサーバ端末3に受信されると(ステップS103)、遊戯者情報管理部304からその遊戯者IDに設定されている使用ゲーム演出ID、獲得ゲーム演出ID、およびプレイヤ名、ゲーム勝敗履歴、レーティング等を含む遊戯者情報が遊戯者情報管理部304から読み出され(ステップS104)、その遊戯者IDに対応付けられた遊戯者情報が、通信部301からネットワーク2を介してゲーム装置1に送信される(ステップS105)。
【0076】
サーバ端末3から送信された遊戯者情報が通信部11を介してゲーム装置1に受信されると(ステップS106)、選択されたゲームモードを開始してゲームを進行するゲーム開始処理が実行され(ステップS107)、受信された遊戯者情報の中に使用ゲーム演出IDが存在するか否かが判定される(ステップS108)。ここで、使用ゲーム演出IDが存在しない場合には、ゲーム制御プログラムに基づいて通常(デフォルト)のゲーム演出処理が実行され(ステップS109)、一方、使用ゲーム演出IDが存在する場合には、その使用ゲーム演出IDに対応付けられた演出処理情報が演出処理情報記憶部43から読み出され、通常のゲーム演出処理とは異なるゲーム演出処理が実行される(ステップS110)。その後、選択されたゲームモードが終了してゲーム終了処理が実行されると(ステップS111)、遊戯者IDに対応付けられたゲーム結果情報が送信部11からネットワーク2を介してサーバ端末3に送信される(ステップS112)。
【0077】
なお、ステップS108では、受信された遊戯者情報の中に使用ゲーム演出IDが存在するか否かを判定要素としているが、これに限定されず、例えば、通常のゲーム演出を実行する演出処理情報にもゲーム演出IDを対応付け、遊戯者情報中に設定された使用ゲーム演出IDがこの通常のゲーム演出IDであった場合に、ステップS109の処理が実行される構成にしてもよい。ここで、通常のゲーム演出処理とは、ゲーム制御プログラムに初期値(デフォルト)として設定されている演出処理情報である。
【0078】
また、例えば、ゲーム演出処理として背景画像の変更が可能なダーツゲーム装置1では、ステップS110で遊戯者ごとにゲーム演出処理情報が読み出され、各遊戯者のプレイ順番になった時に遊戯者ごとに読み出された使用ゲーム演出IDに対応した画像を背景画像としたプレイ画面を表示部8に表示する。一方、ステップS108で使用ゲーム演出IDが存在しない場合には、予めゲーム制御プログラムに初期値(デフォルト)として設定された通常の画像を背景画像としたプレイ画面を表示部8に表示する。上述したように、このゲーム演出処理は、プレイ画面の背景画像情報に限定されず、プレイ実行中のBGMや効果音などの音声情報などについても、同様の構成で遊戯者ごとに異なるデータを出力することができる。遊戯者の順番ごとに各遊戯者が所望する異なるゲーム演出データが出力され、ゲームが進行される。この結果、より趣向性の高いダーツゲーム装置が実現される。
【0079】
ゲーム装置1から送信されたゲーム結果情報が通信部301を介してサーバ端末3に受信されると(ステップS113)、そのゲーム結果情報に基づいて、遊戯者情報管理部304に格納されている各遊戯者IDのゲーム履歴情報を更新し(ステップS114)、獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新するか否かが判定される(ステップS115)。この獲得ゲーム演出IDに関する情報の更新とは、例えば、ゲーム装置1の筐体IDに対応付けられた演出付与設定情報に基づく所定の演出処理情報のゲーム演出IDが使用可能な状態になるように、あるいは、同じゲームに参加していた他の遊戯者の外部記憶媒体12に設定されている使用ゲーム演出IDが使用可能な状態になるように、サーバ端末3内の遊戯者情報管理部304に格納されている獲得ゲーム演出IDのテーブル中にそのゲーム演出IDを追加して、獲得ゲーム演出IDとして設定することである。
【0080】
ステップS115において、外部記憶媒体12a〜12dの獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新すると判定された場合には、遊戯者情報管理部304に格納されている遊戯者IDの獲得ゲーム演出IDに関する情報が更新され(ステップS116)、その獲得ゲーム演出IDに関する情報の更新結果が通信部301からネットワーク2を介してゲーム装置1に送信される(ステップS117)。そして、サーバ端末3から送信された獲得ゲーム演出IDに関する情報の更新結果が通信部11を介してゲーム装置1に受信されると(ステップS118)、その獲得ゲーム演出IDに対応するゲーム演出の演出処理情報を獲得したことを示す画面が表示部8に出力され(ステップS119)、ネットワークゲーム処理が終了される。一方、ステップS115において、外部記憶媒体12a〜12dの獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新しないと判定された場合には、ステップS116〜S119の処理が実行されることなく、ネットワークゲーム処理が終了される。
【0081】
本実施形態に係るネットワークゲーム処理では、特定の演出処理情報のゲーム演出IDを使用可能な状態とするための演出付与設定情報を、特定のゲーム装置1の筐体IDに対応付けることにより、新たなゲーム演出を獲得するために遊戯者が特定のゲーム装置1で遊戯を行う強い動機付けとなる。また、同じゲームに参加していた遊戯者が所有する外部記憶媒体12の遊戯者IDに対してサーバ端末3上で使用設定(もしくは使用許可設定)されている使用ゲーム演出ID(獲得ゲーム演出ID)のゲーム演出を、その他の遊戯者が使用可能な状態とすることができるので、遊戯者間での対戦意欲を促進することができる。
【0082】
なお、外部記憶媒体12を所有する各遊戯者は、上述したように、通信端末4,5などからネットワーク2を介してサーバ端末3にアクセスすることにより、ステップS119において新たに獲得した演出処理情報を、プレイ中に使用する外部記憶媒体12のゲーム演出として設定するために、その演出処理情報に対応するゲーム演出IDを獲得ゲーム演出IDから使用ゲーム演出IDに変更することができる。
【0083】
図12は、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムにおいて、ゲーム演出IDを更新する遊戯者の決定について説明するためのフローチャートである。以下で説明するゲーム演出IDに関する更新処理は、上述した電子ダーツゲーム装置1において、選択されたゲームモードが終了して、遊戯者IDに対応付けられたゲーム結果情報がゲーム装置1からネットワーク2を介してサーバ端末3に送信された時点から開始されるものとする。
【0084】
同図において、ゲーム演出IDを更新する遊戯者を決定する処理が開始されると、まずゲーム装置1の筐体IDに対応付けられた演出付与設定情報が筐体情報管理部305から読み出され(ステップS201)、ゲーム装置1が所定の演出処理情報を付与可能な所定演出設定台であるか否かが判定される(ステップS202)。
【0085】
ステップS202において、ゲーム装置1が所定の演出処理情報を付与可能な所定演出設定台であると判定された場合には、その所定の演出付与設定情報に対応付けられた所定ゲーム演出IDが付与対象のゲーム演出として読み出される(ステップS203)。そして、遊戯者情報管理部304に格納されている遊戯者情報が参照され、その所定ゲーム演出IDの未獲得者がいるか否かが判定される(ステップS204)。なお、獲得者とは、上述したように、遊戯者IDに対応付けられた遊戯者情報において、演出処理情報のゲーム演出IDが獲得ゲーム演出IDとして設定され、使用可能な状態である外部記憶媒体12を所有している者である。ここで、所定ゲーム演出IDの未獲得者がいると判定された場合には、所定ゲーム演出が未獲得者の全員に付与されて、遊戯者情報管理部304に格納されている付与された全遊戯者IDの遊戯者情報に含まれている獲得ゲーム演出IDのテーブル中にそのゲーム演出IDが追加され、(ステップS205)、ゲーム演出IDに関する更新処理が終了される。一方、ステップS204において、所定ゲーム演出IDの未設定者がいないと判定された場合には、いずれの遊戯者にもゲーム演出の付与が行なわれず(ステップS206)、ゲーム演出IDに関する更新処理が終了される。
【0086】
ステップS205の処理で所定ゲーム演出IDが付与された遊戯者IDを有する遊戯者は、遊戯終了後にPC4や携帯電話5などの通信端末からネットワーク2を介してサーバ端末3にアクセスし、新たに付与されたゲーム演出ID(獲得ゲーム演出ID)を使用ゲーム演出IDとして設定することにより、次回遊戯する際にそのゲーム演出IDに対応するゲーム演出処理を実行させることができる。なお、ステップS205では、未獲得者全員に所定ゲーム演出を付与するとしたが、この付与に関する規則は一例に過ぎず、例えば、後述する判断手段を介して未獲得者のうちのいずれか1人、または一部の未獲得者に付与するようにしてもよい。
【0087】
ステップS202において、所定演出設定台ではないと判定された場合には、遊戯者情報管理部304に格納されている遊戯者情報が参照され、外部記憶媒体12a〜12dの遊戯者IDに使用ゲーム演出IDとして設定されているゲーム演出IDの情報が参照される。各ゲーム演出IDには、遊戯者間のコピーの可否が設定された情報が含まれており、ここでは、各外部記憶媒体12a〜12dの遊戯者IDに設定されている使用ゲーム演出IDの中に、遊戯者間のコピーを許可されたゲーム演出IDがあるか否かが判定される(ステップS207)。なお、遊戯者間のコピーとは、上述したように、ある遊戯者が所有する外部記憶媒体12の遊戯者IDに対してサーバ端末3上で使用設定(もしくは使用許可設定)されていたゲーム演出IDが、その遊戯者と同じゲームに参加していた他の遊戯者の獲得ゲーム演出IDのテーブル(遊戯者情報管理部304に遊戯者IDに対応付けられて格納されている遊戯者情報)の中に追加されて獲得ゲーム演出IDとして設定されることである。
【0088】
ステップS207において、コピー可能なゲーム演出IDがないと判定された場合には、基本ゲーム演出IDが付与対象のゲーム演出として読み出され(ステップS208)、いずれのゲーム演出IDも獲得ゲーム演出IDとして設定されていない未獲得者がいるか否かが判定される(ステップS209)。ここで、いずれのゲーム演出IDも獲得していない未獲得者がいると判定された場合には、ステップS208で読み出された基本ゲーム演出が、未獲得者の中から任意に選択(例えば外部記憶媒体12a〜12dが挿入されたカードスロット17a〜17dの番号順に優先的に選択)された1人に付与されて、遊戯者情報管理部304に格納されている付与された遊戯者IDの獲得ゲーム演出IDに関する情報が更新され(ステップS210)、ゲーム演出IDに関する更新処理が終了される。一方、ステップS209において、いずれのゲーム演出IDも獲得していない未獲得者がいないと判定された場合には、いずれの遊戯者にもゲーム演出の付与が行なわれず(ステップS211)、ゲーム演出IDに関する更新処理が終了される。
【0089】
なお、基本ゲーム演出IDとは、上記のようにコピー可能なゲーム演出IDの設定者がいない場合に付与されるゲーム演出IDである。一般にダーツゲームなどでは、遊戯上級者は、初心者と対戦することを敬遠する傾向にあるが、初心者にとっては上級者と対戦することは技能の上達に繋がる。そのため、初心者と上級者の対戦を促進を図ることにより、初心者がより高いレベルに上達して再度遊戯を行うきっかけを創出することができ、この結果、遊戯のリピート率を高めることができる。
【0090】
本実施形態では、いずれのゲーム演出IDも獲得していない未獲得者は、遊戯を始めて間もない初心者である可能性が高い。したがって、基本ゲーム演出IDは、初心者が持っている可能性が高いという状況が生じる。これにより、上級者は、手に入り難い基本ゲーム演出を手に入れるために初心者と積極的に対戦を行うので、上級者と初心者の間での同時遊戯を促進することができ、上記のような効果を生じることができる。なお、各ゲーム演出の演出処理情報は、管理者が演出処理情報管理手段306を介して変更することが可能であるので、管理者が所定期間ごとに基本ゲーム演出IDを新たなゲーム演出に更新することにより、上記の効果を持続することが可能である。
【0091】
ステップS207において、外部記憶媒体12a〜12dの遊戯者IDに使用ゲーム演出IDとして設定されているゲーム演出IDの中でコピー可能なものがあると判定された場合には、そのコピー可能なゲーム演出IDをリスト化する(例えば、後述する図13参照)。このリストは、各ゲーム演出の名称、各ゲーム演出を使用設定しているプレイヤ名、使用設定しているプレイヤが各ゲーム演出を獲得した日時(獲得タイムスタンプ)、各ゲーム演出を獲得済みのプレイヤ名、各ゲーム演出を獲得済みのプレイヤ数、各ゲーム演出IDに対応するゲーム演出が配布可能となった日時(配布タイムスタンプ)、などの情報により構成されている。このリストの中から最新の獲得タイムスタンプを有する最新演出処理情報を読み出して、その最新演出処理情報に対応付けられた最新ゲーム演出IDが付与対象のゲーム演出IDとして読み出される(ステップS212)。そして、遊戯者情報管理部304に格納されている遊戯者情報が参照され、いずれのゲーム演出IDも獲得ゲーム演出IDとして設定されていない未獲得者がいるか否かが判定される(ステップS213)。ここで、いずれのゲーム演出IDも獲得していない未獲得者がいると判定された場合には、この最新ゲーム演出がその未獲得者の中から任意に選択された1人の外部記憶媒体12に付与されて、遊戯者情報管理部304に格納されている付与された遊戯者IDの獲得ゲーム演出IDに関する情報が更新され(ステップS214)、ゲーム演出IDに関する更新処理が終了される。なお、ステップS214などで新たな獲得ゲーム演出IDを獲得した場合に、新たな獲得ゲーム演出IDを使用ゲーム演出IDとして遊戯者情報の更新を行うようにしてもよい。特に、過去にいずれのゲーム演出IDも獲得していない未獲得者にゲーム演出IDが付与された場合には、ネットワーク2を介して遊戯者が通信端末4、5により使用ゲーム演出IDを設定せずとも、サーバ端末3の制御部302が使用ゲーム演出IDを更新することで、ゲーム演出処理が未設定の遊戯者を減らすことができる。
【0092】
ステップS213において、ゲーム演出IDの未獲得者がいないと判定された場合には、遊戯者情報管理部304に格納されている遊戯者情報が参照され、コピー可能なゲーム演出IDのリストの中から選択された最新ゲーム演出IDの未獲得者がいるか否かが判定される(ステップS215)。ここで、最新ゲーム演出IDの未獲得者がいると判定された場合には、その最新ゲーム演出IDの未獲得者に設定されている使用ゲーム演出IDの獲得タイプスタンプが遊戯者情報管理部304から参照されて、その中で最も古い獲得タイプスタンプを有する使用ゲーム演出IDが設定されている遊戯者が、コピー先として選択される(ステップS216)。そして、その選択された遊戯者に最新ゲーム演出が付与されて、遊戯者情報管理部304に格納されている付与された遊戯者IDの獲得ゲーム演出IDに関する情報が更新され(ステップS217)、ゲーム演出IDに関する更新処理が終了される。
【0093】
ステップS215において、最新ゲーム演出IDの未獲得者がいないと判定された場合には、その最新ゲーム演出IDがコピー可能なゲーム演出IDのリストから除外され(ステップS218)、コピー可能なゲーム演出IDのリストの中にまだゲーム演出IDが含まれているか否かが判定される(ステップS219)。ここで、コピー可能なゲーム演出IDのリストの中にまだゲーム演出IDが含まれていると判定された場合には、ステップS212に移行して、コピー可能なゲーム演出IDのリストに含まれている残りのゲーム演出IDの中で最新の獲得タイムスタンプを有する最新演出処理情報(すなわち2番目に新しい演出処理情報)が選択され、ステップS213以降の処理が実行される。一方、ステップS219において、コピー可能なゲーム演出IDのリストの中にゲーム演出IDが含まれていないと判定された場合には、いずれの遊戯者にもゲーム演出の付与が行なわれず、ゲーム演出IDに関する更新処理が終了される。
【0094】
図13は、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの処理におけるコピー可能なゲーム演出IDのリストを示す表である。ここでは、ゲーム装置1のゲームに参加している4人の遊戯者の外部記憶媒体12a〜12dにおけるゲーム演出IDのコピーについて説明するが、これに限定されず、例えばネットワーク2を介して接続された他のゲーム装置1A,1B,・・・を介して参加している遊戯者の外部記憶媒体12をゲーム演出IDのコピー対象に加えてもよい。
【0095】
このように本実施形態に係るゲーム演出IDに関する更新処理では、獲得タイムスタンプを比較して、最新の獲得タイムスタンプを有する演出処理情報が優先的に選択される構成となっている。これにより、より新しいゲーム演出ほど多くコピーされ、他の遊戯者が獲得した最も新しいゲーム演出を自分も獲得したいという遊戯者心理に応えることができる。
【0096】
また、コピー対象であるゲーム演出は、いずれのゲーム演出も使用許可設定されていない未獲得者に対して優先的にコピーされ、かつ、未獲得者がいない場合には、その中で最も古いゲーム演出を使用設定している遊戯者に優先的にコピーされる構成となっている。これにより、多くの遊戯者がより多種類のゲーム演出を楽しむことができる。
【0097】
なお、上述した比較判定要素は、あくまでも一例に過ぎず、管理者は、他の基準を判断基準として設定して、コピー元のゲーム演出やコピー先の遊戯者を選択することも可能である。コピーされるゲーム演出選択のための判断基準として、例えば、各ゲーム演出が配布開始された日時を表す配布タイムスタンプ、サーバ端末3に登録されている全遊戯者のうち各ゲーム演出を獲得している遊戯者数を表す獲得遊戯者数、全遊戯者のうち各ゲーム演出を使用ゲーム演出IDとして設定している遊戯者数を表す設定遊戯者数、ゲーム演出ごとのコピーの優先順位を表した優先度、コピー世代数などの情報を用いることができる。
【0098】
配布タイムスタンプを用いて判断を行うと、最も新しいまたは古い配布日を有するゲーム演出が優先的にコピーされる構成となる。獲得遊戯者数を用いて判断を行うと、最も多くまたは少なく流通しているゲーム演出が優先的にコピーされる構成となる。特に、所持者が少ないということは、一般的に付加価値の高いものであるので、このように高価値のものほど優先的にコピーがなされるよう設定することで、遊戯者が所望のゲーム演出がコピーされる構成を実現できる。逆に、高価値のものほどコピーされにくい設定とすることで、より流通が制限され付加価値をさらに上昇させることも可能である。
【0099】
また、判断基準として優先度を設定した場合には、優先度の値を変更することによって、コピーの優先順位を容易に変更することができる。これにより、各ゲーム演出のコピーの優先順位に管理者の意向を容易に反映させることが可能となる。
【0100】
更に、コピーの世代数を判断基準とすることができる。コピーの世代数とは、例えば該当するゲーム演出を最初に獲得した遊戯者を第1世代として、以降、遊戯者間でゲーム演出がコピーされるごとにコピー世代を表す数値に1ずつ加算していくデータ情報である。コピー世代の数値が少ないほど優先的にコピーされるように構成することで、より新しいテーマが付与される構成を実現できる。また、実際にイベントに参加をするなどして獲得した遊戯者のゲーム演出IDと、その遊戯者と対戦を行ってコピーにより獲得した遊戯者IDに上記のデータパラメータのような違いを持たせることで、遊戯者がイベントに参加することの強い動機付けとすることができる。
【0101】
以上の例ように、様々な判断基準を設けることにより、管理者は、各ゲーム演出の配布量等を所望の状態に調整することができる。
【0102】
図13において、各外部記憶媒体12a〜12dに対応する遊戯者ID[a]〜[d]には、それぞれ異なるゲーム演出ID《1》〜《4》が使用ゲーム演出IDとして設定され、各ゲーム演出ID《1》〜《4》は、そのゲーム演出IDが獲得されたタイムスタンプが新しい順にソートされている。各ゲーム演出IDに対応するゲーム演出の種類は、ゲーム演出ID《1》が『雲』の背景画像をダーツゲームの投擲時表示画面に合成して出力する演出処理情報であり、ゲーム演出ID《2》が『炎』の背景画像をダーツゲームの投擲時表示画面に合成して出力する演出処理情報であり、ゲーム演出ID《3》が『星』の背景画像をダーツゲームの投擲時表示画面に合成して出力する演出処理情報であり、かつ、ゲーム演出ID《4》が『魚』の背景画像をダーツゲームの投擲時表示画面に合成して出力する演出処理情報である。
【0103】
図12に示すフローチャートのステップS207において、外部記憶媒体12a〜12dの遊戯者IDに使用ゲーム演出IDとして設定されているゲーム演出IDの中でコピー可能なものがあると判定された場合には、この図13に示すコピー可能なゲーム演出IDのリストが参照される。そして、まず、ソートされた際に1番上になる、すなわちリストの中で最も新しい獲得タイムスタンプを有するゲーム演出ID《2》がコピー対象のゲーム演出(最新ゲーム演出ID)として読み出され、各遊戯者の当該ゲーム演出の獲得状況(獲得ゲーム演出IDになっているか否か)が確認される。なお、同図において、「○」表記は、他の遊戯者IDが当該ゲーム演出を既に獲得済みであることを意味し、「×」表記は、他の遊戯者IDが当該ゲーム演出を未獲得であることを意味する。
【0104】
遊戯者ID[c]に使用設定されているゲーム演出ID《2》は、最も新しい獲得タイムスタンプを有しているが、他の遊戯者ID[a],[b]および[d]がゲーム演出ID《2》を既に獲得済みであるため、このゲーム演出ID《2》はコピー対象のゲーム演出IDの選択リストから除外される。その後、次に新しい獲得タイプスタンプを有するゲーム演出ID《4》がコピー対象のゲーム演出(最新ゲーム演出ID)として読み出され、各遊戯者の当該ゲーム演出の獲得状況が確認される。
【0105】
遊戯者ID[a]に使用されているゲーム演出ID《4》は、遊戯者ID[b],[c]の2人にはまだ獲得されていない。したがって、この未獲得者の遊戯者ID[b],[c]の獲得タイムスタンプが比較され、最も古い獲得タイムスタンプを有する遊戯者[b]が、ゲーム演出ID《4》を獲得する遊戯者として選択される。そして、遊戯者情報管理部304に格納されている遊戯者ID[b]の獲得ゲーム演出に関する情報が更新され、獲得ゲーム演出IDのテーブル中にゲーム演出ID《2》が追加される。
【0106】
図14は、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの処理における演出処理情報の付与およびコピーに関する説明図である。本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムでは、大別すると、コピーに関する異なる規制が設定された2種類の演出処理情報がある。一方の演出処理情報は、図12に示すフローチャートのステップS205で付与される所定ゲーム演出の処理情報であり、この所定ゲーム演出の処理情報は、他の遊戯者へのコピーができないように設定されている。他方は、図12に示すフローチャートのステップS210,S214およびS217などで付与される基本ゲーム演出の処理情報であり、この基本ゲーム演出の処理情報は、ゲームに参加した他の遊戯者のうちの1人にのみコピーができるように設定されている。このコピーの可否の設定情報は、ゲーム演出IDのデータの中に含まれている。
【0107】
図14(a)は、ゲーム装置1が所定ゲーム演出の処理情報を付与可能な所定演出設定台である場合のコピーに関する説明図である。この所定演出設定台では、ゲームに参加した遊戯者全員の外部記録媒体12a〜12dにいずれのゲーム演出も付与されていない場合、あるいは遊戯者全員の外部記録媒体12a〜12dにいずれかの基本ゲーム演出が付与されている場合には、所定ゲーム演出の処理情報が、遊戯者全員の外部記録媒体12a〜12dに付与される。
【0108】
図14(b)は、ゲーム装置1が所定ゲーム演出の処理情報を付与可能な所定演出設定台ではない場合のコピーに関する説明図である。この所定ゲーム演出の非設定台では、ゲームに参加した遊戯者全員の外部記録媒体12a〜12dにいずれのゲーム演出も付与されていない場合には、予め用意されている基本ゲーム演出の中からランダムに選択されたゲーム演出の演出処理情報が、遊戯者のうちの1人の外部記録媒体12(ここでは、カードスロット17の番号が若い外部記録媒体12a)に付与される。また、ゲームに参加した遊戯者のうちの1人の外部記録媒体12aに所定ゲーム演出が付与されていて、他の遊戯者の外部記録媒体12b〜12dにはいずれのゲーム演出も付与されていない場合には、予め用意されている基本ゲーム演出の中からランダムに選択されたゲーム演出の演出処理情報が、未獲得者のうちの1人の外部記録媒体12(ここでは、カードスロット17の番号が若い外部記録媒体12b)に付与される。さらに、ゲームに参加した遊戯者のうちの1人の外部記録媒体12aに基本ゲーム演出が付与されていて、他の遊戯者の外部記録媒体12b〜12dにはいずれのゲーム演出も付与されていない場合には、外部記録媒体12aに使用ゲーム演出IDとして設定されている基本ゲーム演出の演出処理情報が、未獲得者のうちの1人の外部記録媒体12(ここでは、カードスロット17の番号が若い外部記録媒体12b)に付与される。
【0109】
以上のように、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムおよびゲーム装置1によれば、ゲーム実行時に通常の演出とは異なる画像や音声を出力するゲーム演出の処理情報が、ゲーム演出IDに対応付けて演出処理情報記憶部43および演出処理情報管理部303に格納され、外部記憶媒体12に使用ゲーム演出IDおよび獲得ゲーム演出IDとして設定されているゲーム演出IDが、遊戯者IDに対応付けられた遊戯者情報の一部として遊戯者情報管理部305に格納され、かつ、遊戯者情報管理部305に格納されている獲得ゲーム演出IDに関する情報が、ゲーム結果情報などに応じて適宜更新されるようになっている。これにより、各外部記憶媒体12の遊戯者IDに対応付けられている使用ゲーム演出IDおよび獲得ゲーム演出IDに関する情報を容易に変更することができる。
【0110】
また、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムおよびゲーム装置1によれば、ネットワーク2を介して通信可能に接続されたゲーム装置1ごとに固有の筐体IDが付与されるとともに、各ゲーム装置1が所定ゲーム演出の処理情報を外部記憶媒体12に付与することができる各ゲーム装置1の演出付与設定情報が、筐体IDに対応付けて筐体情報管理部305に格納され、かつ、ゲーム装置1が所定ゲーム演出の設定台である場合には、この所定ゲーム演出の処理情報が、該所定ゲーム演出を獲得していない遊戯者全員の外部記録媒体12に付与されるようになっている。このような設定をゲーム装置1ごとに変更することができることにより、所定の日時、店舗などを指定してゲーム演出を付与するイベントなどを容易に実行することができ、ゲーム装置1が設置されている店舗においては集客力の向上、遊戯者においては交友関係の拡大を図ることができる。
【0111】
また、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムおよびゲーム装置1によれば、ゲーム装置1が所定ゲーム演出の設定台ではなく、ゲームに参加していた複数の遊戯者の外部記憶媒体12に試用設定されているコピー可能な基本ゲーム演出の処理情報がない場合に、ゲーム装置1から送信された筐体IDに基づいて、筐体情報管理部305から筐体IDに対応付けられた演出付与設定情報が読み出されるとともに、外部記憶媒体12の中から演出付与設定情報で指定された基本ゲーム演出の処理情報を獲得していない1つの外部記憶媒体12が選択され、かつ、選択された外部記憶媒体12に演出付与設定情報で指定された基本ゲーム演出が付与されるようになっている。これにより、ゲームを行なえば、常にいずれかの遊戯者にいずれかのゲーム演出が付与されるので、ゲームの訴求力の向上を図ることができる。
【0112】
さらに、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムおよびゲーム装置1によれば、ゲーム装置1が所定ゲーム演出の設定台ではなく、ゲームに参加していた複数の遊戯者の外部記憶媒体12に使用ゲーム演出IDとして設定されているコピー可能な基本ゲーム演出の処理情報がある場合に、その基本ゲーム演出の処理情報の中から、遊戯者のうちのいずれかの外部記憶媒体12に対して使用許可設定されていない最新の獲得タイムスタンプを有する最新ゲーム演出の演出処理情報がコピー対象の最新ゲーム演出IDとして読み出される。そして、外部記憶媒体12の中にいずれのゲーム演出IDも獲得ゲーム演出IDとして設定されていない外部記憶媒体12がある場合には、その外部記憶媒体12が優先的に選択され、外部記憶媒体12の中にいずれのゲーム演出IDも獲得ゲーム演出IDとして設定されていない外部記憶媒体12がない場合には、その中で最も古い獲得タイムスタンプを有するゲーム演出IDが使用ゲーム演出IDとして設定されている外部記憶媒体12が選択され、その選択された外部記憶媒体12に最新ゲーム演出IDがコピーされるようになっている。これにより、新しいゲーム演出がいずれのゲーム演出も獲得していない未獲得者に優先的にコピーされ、かつ、そのような未獲得者がいない場合には、その中で最も古いゲーム演出を使用設定している人に優先的にコピーされるようになっているので、多くの遊戯者がより多種類のゲーム演出を楽しむことができる。また、同じゲームに参加することにより、他の遊戯者の外部記憶媒体12に使用ゲーム演出IDとして設定されているゲーム演出を自分の外部記憶媒体12にコピーすることができるので、交友関係の拡大を図りながらゲームを堪能することができる。
【0113】
以上、本発明の実施形態について具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムのゲーム装置(電子ダーツゲーム装置)の内部構成およびネットワーク構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【図2】電子ダーツゲーム装置の外観を示す正面図である。
【図3】電子ダーツゲーム装置のダーツ盤を前面側(遊戯者との対向面)から見た分解斜視図である。
【図4】電子ダーツゲーム装置のダーツ盤を背面側から見た分解斜視図である。
【図5】電子ダーツゲーム装置のダーツ盤を示す正面図である。
【図6】電子ダーツゲーム装置のダーツ盤を示す図5中のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】外側から2番目および3番目の同心円フレームと、2本の直線フレームとによって画定されるセグメント(シングル・セグメント)に収容されるセグメント部材を示す(a)正面図、(b)斜視図、および(c)要部断面図である。
【図8】ダーツ盤の最外周セグメントを示す要部断面図であり、(a)は、矢がセグメント部材に当たる直前の状態を示す図であり、(b)は、矢がセグメント部材に刺さった衝撃力によってセグメント部材が背面側に変位した状態を示し、(c)は、セグメント部材が原点位置に復帰した状態を示している。
【図9】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの電子ダーツゲーム装置における制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの構成例を概略的に示すブロック図である。
【図11】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの処理動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムにおいて、ゲーム演出IDを更新する遊戯者の決定について説明するためのフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの処理におけるコピー可能なゲーム演出IDのリストを示す表である
【図14】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの処理における演出処理情報の付与およびコピーに関する説明図である。
【符号の説明】
【0115】
1・・・ゲーム装置
2・・・ネットワーク
3・・・サーバ端末
8・・・表示部(LCD)
9・・・音声出力部(スピーカ)
10・・・(ゲーム装置の)制御部
11・・・(ゲーム装置の)通信部
12,12a〜12d・・・外部記憶媒体(ICカード)
13・・・外部記憶媒体処理部(カードリーダ)
42・・・電源部
43・・・演出処理情報記憶部
44・・・アップデート手段
45・・・遊戯者ID送信手段
46・・・演出情報記憶手段
47・・・ゲーム演出処理手段
48・・・ゲーム処理手段
49・・・筐体ID送信手段
301・・・(サーバ端末の)通信部
302・・・(サーバ端末の)制御部
303・・・演出処理情報管理部
304・・・遊戯者情報管理部
305・・・筐体情報管理部
306・・・演出処理情報管理手段
307・・・遊戯者情報管理手段
308・・・遊戯者情報送信手段
309・・・設定演出更新手段
310・・・演出付与設定管理手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊戯者が所有する外部記憶媒体から少なくとも前記遊戯者固有の遊戯者IDを読み取る外部記憶媒体処理部を備えたゲーム装置と、該ゲーム装置とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバ端末とを備えたネットワークゲームシステムであって、
前記サーバ端末は、
前記ゲーム装置のゲーム実行時にゲーム演出IDに対応付けたゲーム演出を行なう演出処理情報を格納する演出処理情報管理手段と、
前記ゲーム装置から送信された前記遊戯者IDに基づいて、前記外部記憶媒体に使用許可設定されている前記ゲーム演出IDを獲得ゲーム演出IDとして前記遊戯者IDに対応付けて格納する遊戯者情報管理手段と、
前記ゲーム装置から前記遊戯者IDを受信した際に、前記遊戯者情報管理手段に格納された前記獲得ゲーム演出IDの中から前記遊戯者IDに使用設定されている前記ゲーム演出IDを使用ゲーム演出IDとして読み出し、前記ゲーム装置に送信する遊戯者情報送信手段と、
前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記遊戯者IDの前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新し、その更新結果を前記ゲーム装置に送信する演出設定更新手段と
を備え、かつ、
前記ゲーム装置は、
前記外部記憶媒体処理部を介して前記遊戯者IDを読み取り、該遊戯者IDを前記サーバ端末に送信する遊戯者ID送信手段と、
前記ゲーム演出IDに対応付けて前記演出処理情報を格納する演出処理情報記憶手段と、
前記サーバ端末から送信された前記遊戯者IDの前記使用ゲーム演出IDに応じて、該使用ゲーム演出IDに対応する前記演出処理情報を前記演出処理情報記憶手段から読み出し、前記ゲーム演出を実行するゲーム演出処理手段と
を備えていることを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項2】
前記ゲーム装置は、制御信号に基づいてゲーム映像を出力する表示部をさらに備え、かつ、
前記演出処理情報は、前記ゲーム演出処理手段によって、通常時のゲーム画像とは異なるゲーム演出画像を前記表示部を介して出力させる請求項1に記載のネットワークゲームシステム。
【請求項3】
前記ゲーム装置は、制御信号に基づいてゲーム音声を出力する音声出力部をさらに備え、かつ、
前記演出処理情報は、前記ゲーム演出処理手段によって、通常時のゲーム音声とは異なるゲーム演出音声を前記音声出力部を介して出力させる請求項1または2に記載のネットワークゲームシステム。
【請求項4】
前記ゲーム装置は、それぞれの前記ゲーム装置ごとに付与された固有の筐体IDを前記サーバ端末に送信する筐体ID送信手段をさらに備え、かつ、
前記サーバ端末は、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに対応付けて、前記ゲーム装置が所定の前記演出処理情報を前記外部記憶媒体に付与することができる演出付与設定情報を格納する演出付与設定管理手段をさらに備えている請求項1ないし3のいずれかに記載のネットワークゲームシステム。
【請求項5】
前記演出設定更新手段は、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに基づいて、前記演出付与設定管理手段から前記筐体IDに対応付けられた前記演出付与設定情報を読み出すとともに、前記演出付与設定情報で指定されている前記演出処理情報が使用許可設定されていない前記外部記憶媒体に対して前記演出処理情報の前記ゲーム演出IDを使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新する請求項4に記載のネットワークゲームシステム。
【請求項6】
前記演出設定更新手段は、前記ゲームに参加していた複数の遊戯者の前記外部記憶媒体に設定されている前記使用ゲーム演出IDの中にコピー可能なゲーム演出IDがあるか否かを判定し、コピー可能な前記ゲーム演出IDがない場合には、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに基づいて、前記演出付与設定管理手段から前記筐体IDに対応付けられた前記演出付与設定情報を読み出すとともに、前記外部記憶媒体の中から前記演出付与設定情報で指定されている前記演出処理情報のゲーム演出IDが使用許可設定されていない1つの外部記憶媒体を選択し、かつ、前記1つの外部記憶媒体に対して前記演出処理情報の前記ゲーム演出IDを使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記1つの外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新する請求項4に記載のネットワークゲームシステム。
【請求項7】
前記演出設定更新手段は、前記ゲームに参加していた複数の遊戯者の前記外部記憶媒体に設定されている前記使用ゲーム演出IDの中にコピー可能なゲーム演出IDがあるか否かを判定し、コピー可能な前記ゲーム演出IDがある場合には、該ゲーム演出IDの中から前記複数の遊戯者のうちのいずれかの外部記憶媒体に対して使用許可設定されていない最新の獲得タイムスタンプを有する最新演出処理情報を読み出し、前記複数の遊戯者のうちのいずれかの前記外部記憶媒体に対して前記最新演出処理情報のゲーム演出IDを使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新する請求項1ないし6のいずれかに記載のネットワークゲームシステム。
【請求項8】
前記ゲーム装置は、前記演出処理情報記憶手段に格納されている前記演出処理情報と前記演出処理情報管理手段に格納されている前記演出処理情報とを参照し、前記演出処理情報管理手段に格納されている前記演出処理情報の中に前記演出処理情報記憶手段には格納されていない前記演出処理情報があった場合に、該演出処理情報を前記ネットワークを介して受信し、前記ゲーム演出IDに対応付けて前記演出処理情報記憶手段に格納するアップデート手段をさらに備えている請求項1ないし7のいずれかに記載のネットワークゲームシステム。
【請求項9】
ネットワークを介してサーバ端末と通信可能に接続され、遊戯者が所有する外部記憶媒体から少なくとも前記遊戯者固有の遊戯者IDを読み取る外部記憶媒体処理部を備えたクライアントゲーム装置であって、
ゲーム実行時にゲームの演出を行なう演出実行部と、
ゲーム演出IDに対応付けた複数の演出処理情報を格納する演出処理情報記憶手段と、
前記外部記憶媒体処理部を介して前記遊戯者IDを読み取り、該遊戯者IDを前記サーバ端末に送信する遊戯者ID送信手段と、
前記サーバ端末から前記遊戯者IDに使用設定されているゲーム演出IDを使用ゲーム演出IDとして受信するとともに、該使用ゲーム演出IDに対応する前記演出処理情報を前記演出処理情報記憶手段から読み出し、前記ゲーム演出を実行するゲーム演出処理手段と、
前記サーバ端末から前記ゲーム演出IDに関する更新情報を受信する更新情報受信手段と
を備えていることを特徴とするクライアントゲーム装置。
【請求項10】
前記サーバ端末は、
前記ゲーム演出IDに対応付けた前記演出処理情報を格納する演出処理情報管理手段と、
前記遊戯者ID送信手段によって送信された前記遊戯者IDに基づいて、前記外部記憶媒体に使用許可設定されている前記ゲーム演出IDを獲得ゲーム演出IDとして前記遊戯者IDに対応付けて格納する遊戯者情報管理手段と、
前記遊戯者IDを受信した際に、前記遊戯者情報管理手段に格納された前記獲得ゲーム演出IDの中から前記遊戯者IDに設定されている前記使用ゲーム演出IDを読み出し、前記ゲーム演出処理手段に送信する遊戯者情報送信手段と、
前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記遊戯者IDの前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新し、その更新結果を前記更新情報受信手段に送信する演出設定更新手段と
を備えている請求項9に記載のクライアントゲーム装置。
【請求項11】
制御信号に基づいてゲーム映像を出力する表示部をさらに備え、かつ、
前記演出処理情報は、前記ゲーム演出処理手段によって、通常時のゲーム画像とは異なるゲーム演出画像を前記表示部を介して出力させる請求項9または10に記載のクライアントゲーム装置。
【請求項12】
制御信号に基づいてゲーム音声を出力する音声出力部をさらに備え、かつ、
前記演出処理情報は、前記ゲーム演出処理手段によって、通常時のゲーム音声とは異なるゲーム演出音声を前記音声出力部を介して出力させる請求項9ないし11のいずれかに記載のクライアントゲーム装置。
【請求項13】
固有の筐体IDを前記サーバ端末に送信する筐体ID送信手段をさらに備え、かつ、
前記サーバ端末は、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに対応付けて、前記ゲーム装置が所定の前記演出処理情報を前記外部記憶媒体に付与することができる演出付与設定情報を格納する演出付与設定管理手段をさらに備えている請求項9ないし12のいずれかに記載のクライアントゲーム装置。
【請求項14】
前記演出設定更新手段は、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに基づいて、前記演出付与設定管理手段から前記筐体IDに対応付けられた前記演出付与設定情報を読み出すとともに、前記演出付与設定情報で指定されている前記演出処理情報が使用許可設定されていない前記外部記憶媒体に対して前記演出処理情報の前記ゲーム演出IDを使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新する請求項13に記載のクライアントゲーム装置。
【請求項15】
前記演出設定更新手段は、前記ゲームに参加していた複数の遊戯者の前記外部記憶媒体に設定されている前記使用ゲーム演出IDの中にコピー可能なゲーム演出IDがあるか否かを判定し、コピー可能な前記ゲーム演出IDがない場合には、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに基づいて、前記演出付与設定管理手段から前記筐体IDに対応付けられた前記演出付与設定情報を読み出すとともに、前記外部記憶媒体の中から前記演出付与設定情報で指定されている前記演出処理情報が設定されていない1つの外部記憶媒体を選択し、かつ、前記1つの外部記憶媒体に対して前記演出処理情報の前記ゲーム演出IDを使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記1つの外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新する請求項13に記載のクライアントゲーム装置。
【請求項16】
前記演出設定更新手段は、前記ゲームに参加していた複数の遊戯者の前記外部記憶媒体に設定されている前記使用ゲーム演出IDの中にコピー可能なゲーム演出IDがあるか否かを判定し、コピー可能な前記ゲーム演出IDがある場合には、該ゲーム演出IDの中から前記複数の遊戯者のうちのいずれかの外部記憶媒体に対して使用許可設定されていない最新の獲得タイムスタンプを有する最新演出処理情報を読み出し、前記複数の遊戯者のうちのいずれかの前記外部記憶媒体に対して前記最新演出処理情報の前記ゲーム演出IDを使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新する請求項10ないし15のいずれかに記載のクライアントゲーム装置。
【請求項17】
前記ゲーム装置は、前記演出処理情報記憶手段に格納されている前記演出処理情報と前記演出処理情報管理手段に格納されている前記演出処理情報とを参照し、前記演出処理情報管理手段に格納されている前記演出処理情報の中に前記演出処理情報記憶手段には格納されていない前記演出処理情報があった場合に、該演出処理情報を前記ネットワークを介して受信し、前記ゲーム演出IDに対応付けて前記演出処理情報記憶手段に格納するアップデート手段をさらに備えている請求項9ないし16のいずれかに記載のクライアントゲーム装置。
【請求項1】
遊戯者が所有する外部記憶媒体から少なくとも前記遊戯者固有の遊戯者IDを読み取る外部記憶媒体処理部を備えたゲーム装置と、該ゲーム装置とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバ端末とを備えたネットワークゲームシステムであって、
前記サーバ端末は、
前記ゲーム装置のゲーム実行時にゲーム演出IDに対応付けたゲーム演出を行なう演出処理情報を格納する演出処理情報管理手段と、
前記ゲーム装置から送信された前記遊戯者IDに基づいて、前記外部記憶媒体に使用許可設定されている前記ゲーム演出IDを獲得ゲーム演出IDとして前記遊戯者IDに対応付けて格納する遊戯者情報管理手段と、
前記ゲーム装置から前記遊戯者IDを受信した際に、前記遊戯者情報管理手段に格納された前記獲得ゲーム演出IDの中から前記遊戯者IDに使用設定されている前記ゲーム演出IDを使用ゲーム演出IDとして読み出し、前記ゲーム装置に送信する遊戯者情報送信手段と、
前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記遊戯者IDの前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新し、その更新結果を前記ゲーム装置に送信する演出設定更新手段と
を備え、かつ、
前記ゲーム装置は、
前記外部記憶媒体処理部を介して前記遊戯者IDを読み取り、該遊戯者IDを前記サーバ端末に送信する遊戯者ID送信手段と、
前記ゲーム演出IDに対応付けて前記演出処理情報を格納する演出処理情報記憶手段と、
前記サーバ端末から送信された前記遊戯者IDの前記使用ゲーム演出IDに応じて、該使用ゲーム演出IDに対応する前記演出処理情報を前記演出処理情報記憶手段から読み出し、前記ゲーム演出を実行するゲーム演出処理手段と
を備えていることを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項2】
前記ゲーム装置は、制御信号に基づいてゲーム映像を出力する表示部をさらに備え、かつ、
前記演出処理情報は、前記ゲーム演出処理手段によって、通常時のゲーム画像とは異なるゲーム演出画像を前記表示部を介して出力させる請求項1に記載のネットワークゲームシステム。
【請求項3】
前記ゲーム装置は、制御信号に基づいてゲーム音声を出力する音声出力部をさらに備え、かつ、
前記演出処理情報は、前記ゲーム演出処理手段によって、通常時のゲーム音声とは異なるゲーム演出音声を前記音声出力部を介して出力させる請求項1または2に記載のネットワークゲームシステム。
【請求項4】
前記ゲーム装置は、それぞれの前記ゲーム装置ごとに付与された固有の筐体IDを前記サーバ端末に送信する筐体ID送信手段をさらに備え、かつ、
前記サーバ端末は、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに対応付けて、前記ゲーム装置が所定の前記演出処理情報を前記外部記憶媒体に付与することができる演出付与設定情報を格納する演出付与設定管理手段をさらに備えている請求項1ないし3のいずれかに記載のネットワークゲームシステム。
【請求項5】
前記演出設定更新手段は、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに基づいて、前記演出付与設定管理手段から前記筐体IDに対応付けられた前記演出付与設定情報を読み出すとともに、前記演出付与設定情報で指定されている前記演出処理情報が使用許可設定されていない前記外部記憶媒体に対して前記演出処理情報の前記ゲーム演出IDを使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新する請求項4に記載のネットワークゲームシステム。
【請求項6】
前記演出設定更新手段は、前記ゲームに参加していた複数の遊戯者の前記外部記憶媒体に設定されている前記使用ゲーム演出IDの中にコピー可能なゲーム演出IDがあるか否かを判定し、コピー可能な前記ゲーム演出IDがない場合には、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに基づいて、前記演出付与設定管理手段から前記筐体IDに対応付けられた前記演出付与設定情報を読み出すとともに、前記外部記憶媒体の中から前記演出付与設定情報で指定されている前記演出処理情報のゲーム演出IDが使用許可設定されていない1つの外部記憶媒体を選択し、かつ、前記1つの外部記憶媒体に対して前記演出処理情報の前記ゲーム演出IDを使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記1つの外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新する請求項4に記載のネットワークゲームシステム。
【請求項7】
前記演出設定更新手段は、前記ゲームに参加していた複数の遊戯者の前記外部記憶媒体に設定されている前記使用ゲーム演出IDの中にコピー可能なゲーム演出IDがあるか否かを判定し、コピー可能な前記ゲーム演出IDがある場合には、該ゲーム演出IDの中から前記複数の遊戯者のうちのいずれかの外部記憶媒体に対して使用許可設定されていない最新の獲得タイムスタンプを有する最新演出処理情報を読み出し、前記複数の遊戯者のうちのいずれかの前記外部記憶媒体に対して前記最新演出処理情報のゲーム演出IDを使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新する請求項1ないし6のいずれかに記載のネットワークゲームシステム。
【請求項8】
前記ゲーム装置は、前記演出処理情報記憶手段に格納されている前記演出処理情報と前記演出処理情報管理手段に格納されている前記演出処理情報とを参照し、前記演出処理情報管理手段に格納されている前記演出処理情報の中に前記演出処理情報記憶手段には格納されていない前記演出処理情報があった場合に、該演出処理情報を前記ネットワークを介して受信し、前記ゲーム演出IDに対応付けて前記演出処理情報記憶手段に格納するアップデート手段をさらに備えている請求項1ないし7のいずれかに記載のネットワークゲームシステム。
【請求項9】
ネットワークを介してサーバ端末と通信可能に接続され、遊戯者が所有する外部記憶媒体から少なくとも前記遊戯者固有の遊戯者IDを読み取る外部記憶媒体処理部を備えたクライアントゲーム装置であって、
ゲーム実行時にゲームの演出を行なう演出実行部と、
ゲーム演出IDに対応付けた複数の演出処理情報を格納する演出処理情報記憶手段と、
前記外部記憶媒体処理部を介して前記遊戯者IDを読み取り、該遊戯者IDを前記サーバ端末に送信する遊戯者ID送信手段と、
前記サーバ端末から前記遊戯者IDに使用設定されているゲーム演出IDを使用ゲーム演出IDとして受信するとともに、該使用ゲーム演出IDに対応する前記演出処理情報を前記演出処理情報記憶手段から読み出し、前記ゲーム演出を実行するゲーム演出処理手段と、
前記サーバ端末から前記ゲーム演出IDに関する更新情報を受信する更新情報受信手段と
を備えていることを特徴とするクライアントゲーム装置。
【請求項10】
前記サーバ端末は、
前記ゲーム演出IDに対応付けた前記演出処理情報を格納する演出処理情報管理手段と、
前記遊戯者ID送信手段によって送信された前記遊戯者IDに基づいて、前記外部記憶媒体に使用許可設定されている前記ゲーム演出IDを獲得ゲーム演出IDとして前記遊戯者IDに対応付けて格納する遊戯者情報管理手段と、
前記遊戯者IDを受信した際に、前記遊戯者情報管理手段に格納された前記獲得ゲーム演出IDの中から前記遊戯者IDに設定されている前記使用ゲーム演出IDを読み出し、前記ゲーム演出処理手段に送信する遊戯者情報送信手段と、
前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記遊戯者IDの前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新し、その更新結果を前記更新情報受信手段に送信する演出設定更新手段と
を備えている請求項9に記載のクライアントゲーム装置。
【請求項11】
制御信号に基づいてゲーム映像を出力する表示部をさらに備え、かつ、
前記演出処理情報は、前記ゲーム演出処理手段によって、通常時のゲーム画像とは異なるゲーム演出画像を前記表示部を介して出力させる請求項9または10に記載のクライアントゲーム装置。
【請求項12】
制御信号に基づいてゲーム音声を出力する音声出力部をさらに備え、かつ、
前記演出処理情報は、前記ゲーム演出処理手段によって、通常時のゲーム音声とは異なるゲーム演出音声を前記音声出力部を介して出力させる請求項9ないし11のいずれかに記載のクライアントゲーム装置。
【請求項13】
固有の筐体IDを前記サーバ端末に送信する筐体ID送信手段をさらに備え、かつ、
前記サーバ端末は、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに対応付けて、前記ゲーム装置が所定の前記演出処理情報を前記外部記憶媒体に付与することができる演出付与設定情報を格納する演出付与設定管理手段をさらに備えている請求項9ないし12のいずれかに記載のクライアントゲーム装置。
【請求項14】
前記演出設定更新手段は、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに基づいて、前記演出付与設定管理手段から前記筐体IDに対応付けられた前記演出付与設定情報を読み出すとともに、前記演出付与設定情報で指定されている前記演出処理情報が使用許可設定されていない前記外部記憶媒体に対して前記演出処理情報の前記ゲーム演出IDを使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新する請求項13に記載のクライアントゲーム装置。
【請求項15】
前記演出設定更新手段は、前記ゲームに参加していた複数の遊戯者の前記外部記憶媒体に設定されている前記使用ゲーム演出IDの中にコピー可能なゲーム演出IDがあるか否かを判定し、コピー可能な前記ゲーム演出IDがない場合には、前記ゲーム装置から送信された前記筐体IDに基づいて、前記演出付与設定管理手段から前記筐体IDに対応付けられた前記演出付与設定情報を読み出すとともに、前記外部記憶媒体の中から前記演出付与設定情報で指定されている前記演出処理情報が設定されていない1つの外部記憶媒体を選択し、かつ、前記1つの外部記憶媒体に対して前記演出処理情報の前記ゲーム演出IDを使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記1つの外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新する請求項13に記載のクライアントゲーム装置。
【請求項16】
前記演出設定更新手段は、前記ゲームに参加していた複数の遊戯者の前記外部記憶媒体に設定されている前記使用ゲーム演出IDの中にコピー可能なゲーム演出IDがあるか否かを判定し、コピー可能な前記ゲーム演出IDがある場合には、該ゲーム演出IDの中から前記複数の遊戯者のうちのいずれかの外部記憶媒体に対して使用許可設定されていない最新の獲得タイムスタンプを有する最新演出処理情報を読み出し、前記複数の遊戯者のうちのいずれかの前記外部記憶媒体に対して前記最新演出処理情報の前記ゲーム演出IDを使用許可設定するために、前記遊戯者情報管理手段に格納されている前記外部記憶媒体の前記遊戯者IDで対応付けられた前記獲得ゲーム演出IDに関する情報を更新する請求項10ないし15のいずれかに記載のクライアントゲーム装置。
【請求項17】
前記ゲーム装置は、前記演出処理情報記憶手段に格納されている前記演出処理情報と前記演出処理情報管理手段に格納されている前記演出処理情報とを参照し、前記演出処理情報管理手段に格納されている前記演出処理情報の中に前記演出処理情報記憶手段には格納されていない前記演出処理情報があった場合に、該演出処理情報を前記ネットワークを介して受信し、前記ゲーム演出IDに対応付けて前記演出処理情報記憶手段に格納するアップデート手段をさらに備えている請求項9ないし16のいずれかに記載のクライアントゲーム装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−46445(P2010−46445A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−215970(P2008−215970)
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
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