説明

ネットワークシステム、エッジ装置、プレゼンス情報通知方法及びプログラム

【課題】通信端末に対して特別な操作を行うことなく相手の通信端末の状態を確認する。
【解決手段】回線交換用ネットワーク30に接続され、回線交換用ネットワーク30を介して通信を行うノード20a〜20dを配下に持つエッジ装置10a〜10bが、当該エッジ装置の配下のノードについての過去の通信履歴を保持するプレゼンス用データベース11と、当該エッジ装置の配下のノードから発信があった場合、または当該エッジ装置の配下のノードに着信があった場合に、その旨を通信履歴としてプレゼンス用データベース11に保持するデータベース更新部12と、当該エッジ装置の配下のノードに着信があった場合であって、そのノードとの接続が不可能である場合、プレゼンス用データベース11からそのノードの通信履歴を取り出し、その通信履歴を当該着信の発信元のノードを配下に持つエッジ装置に送信する通信履歴提供部13とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回線交換型の通信において接続不能となった端末の状態を確認する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
地震等の大規模災害が発生した場合、回線交換型の通信においては、通信回線が輻輳状態となって接続不能になる場合がある。その場合、通信回線からは、接続できない旨のみが伝えられるため、接続不能が通知されても、利用者は再度回線接続を試み、その結果、多くの場合その輻輳状態が長時間に及んでしまう。
【0003】
この状態を緩和するための方法として、「災害用伝言ダイヤル」等が利用されている(例えば、非特許文献1,2参照)。これは、特定の番号に電話をかけて音声を録音するという伝言板の仕組みを提供することで、安否確認の発信量の絶対量を減らし、接続不能な状態になることを抑制するものである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】http://www.ntt-east.co.jp/saigai/voice171/intro.html
【非特許文献2】http://www.ntt-east.co.jp/saigai/voice171/images/manual.pdf
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような災害用伝言ダイヤルにおいても、被災地以外からの発信が規制される場合は、輻輳状態を解消することはできない。また、災害用伝言ダイヤル自体、普段は使わないシステムであるため、利用者は非常時にその利用の仕方が分からず、実際には音声があまり録音されず、その結果、探したい人の電話番号が登録されていない等の問題点がある。この場合、探したい人が安全な状態でないために音声が録音されていないのか、探したい人が安全な状態にいながらもただ単に音声を登録していないのかを区別することができず、利用者の不安を更に増大させ、更なる輻輳が生じてしまう虞れがある。
【0006】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、通信端末に対して特別な操作を行うことなく相手の通信端末の状態を確認することができるネットワークシステム、エッジ装置、プレゼンス情報通知方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、
複数の通信端末と、前記通信端末を配下に持つ複数のエッジ装置とを有し、前記複数の通信端末が前記エッジ装置及び回線交換用ネットワークを介して通信を行うネットワークシステムにおいて、
前記複数のエッジ装置のそれぞれは、
当該エッジ装置の配下の通信端末についての過去の通信履歴を保持するデータベースと、
当該エッジ装置の配下の通信端末から発信があった場合、または当該エッジ装置の配下の通信端末に着信があった場合に、その旨を前記通信履歴として前記データベースに保持するデータベース更新手段と、
当該エッジ装置の配下の通信端末に着信があった場合であって、当該通信端末との接続が不可能である場合、前記データベースから当該通信端末の通信履歴を取り出し、該通信履歴を当該着信の発信元の通信端末を配下に持つエッジ装置に送信する通信履歴提供手段とを有する。
【0008】
また、回線交換用ネットワークに接続され、前記回線交換用ネットワークを介して通信を行う通信端末を配下に持つエッジ装置において、
当該エッジ装置の配下の通信端末についての過去の通信履歴を保持するデータベースと、
当該エッジ装置の配下の通信端末から発信があった場合、または当該エッジ装置の配下の通信端末に着信があった場合に、その旨を前記通信履歴として前記データベースに保持するデータベース更新手段と、
当該エッジ装置の配下の通信端末に着信があった場合であって、当該通信端末との接続が不可能である場合、前記データベースから当該通信端末の通信履歴を取り出し、該通信履歴を当該着信の発信元の通信端末を配下に持つエッジ装置に送信する通信履歴提供手段とを有する。
【0009】
また、複数の通信端末と、前記通信端末を配下に持つ複数のエッジ装置とを有し、前記複数の通信端末が前記エッジ装置及び回線交換用ネットワークを介して通信を行うネットワークシステムにおけるプレゼンス情報通知方法であって、
前記エッジ装置が、当該エッジ装置の配下の通信端末から発信があった場合、または当該エッジ装置の配下の通信端末に着信があった場合に、その旨を当該エッジ装置の配下の通信端末についての過去の通信履歴としてデータベースに保持しておくデータベース更新処理と、
前記エッジ装置が、当該エッジ装置の配下の通信端末に着信があった場合であって、当該通信端末との接続が不可能である場合、前記データベースから当該通信端末の通信履歴を取り出し、該通信履歴を当該着信の発信元の通信端末を配下に持つエッジ装置に送信する通信履歴提供処理とを有する。
【0010】
また、回線交換用ネットワークに接続され、前記回線交換用ネットワークを介して通信を行う通信端末を配下に持つエッジ装置に実行させるためのプログラムであって、
当該エッジ装置の配下の通信端末から発信があった場合、または当該エッジ装置の配下の通信端末に着信があった場合に、その旨を当該エッジ装置の配下の通信端末についての過去の通信履歴としてデータベースに保持しておくデータベース更新手順と、
当該エッジ装置の配下の通信端末に着信があった場合であって、当該通信端末との接続が不可能である場合、前記データベースから当該通信端末の通信履歴を取り出し、該通信履歴を当該着信の発信元の通信端末を配下に持つエッジ装置に送信する通信履歴提供手順とを実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、以上説明したように構成されているので、利用者は通信端末に対して特別な操作を行うことなく通常の操作を行うだけで、相手の通信端末が接続不可能な場合でも、相手の通信端末の状態を確認することができる。それにより、災害時等において咄嗟の操作を行うだけで、利用者の不安を早急に取り除くことができ、通信回線の輻輳が抑制されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明のネットワークシステムの実施の一形態を示す図であり、(a)は全体の構成を示す図、(b)は(a)に示したエッジ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したプレゼンス用データベースの構成を示す図である。
【図3】図1及び図2に示したネットワークシステムの動作の概要を説明するための図である。
【図4】図1及び図2に示したネットワークシステムにて回線交換に成功した場合の動作を説明するための図である。
【図5】図1及び図2に示したネットワークシステムにて回線交換に失敗した場合の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本発明のネットワークシステムの実施の一形態を示す図であり、(a)は全体の構成を示す図、(b)は(a)に示したエッジ装置10a〜10cの構成を示すブロック図である。図2は、図1に示したプレゼンス用データベース11の構成を示す図である。
【0015】
本形態は図1(a)に示すように、通信端末となる複数のノード20a〜20dと、回線交換用ネットワーク30に接続され、ノード20a〜20dを配下に持つ複数のエッジ装置10a〜10cとから構成されており、ノード20a〜20dが、エッジ装置10a〜10c及び回線交換用ネットワーク30を介して通信を行うものである。なお、本形態においては、エッジ装置10aがノード20aを配下に持ち、エッジ装置10bがノード20b,20cを配下に持ち、エッジ装置10cがノード20dを配下に持っているが、これらエッジ装置とノードの数はこれに限らない。
【0016】
回線交換用ネットワーク30は、発信IDと着信IDを指定して回線交換を行う。また、回線交換用ネットワーク30は、エッジ装置10a〜10cからの接続要求に対して、接続相手のノードが接続可能である場合は、送信された情報を接続相手まで届け、また、接続相手のノードが輻輳状態によって接続不可能である場合は、接続相手のエッジ装置10a〜10cにて保持される情報をエラーとして返す。
【0017】
ノード20a〜20dは、発信先ノードIDを指定して発信する機能と、他のノードから着信する機能とを有する。
【0018】
エッジ装置10a〜10cのそれぞれは、図1(b)に示すように、プレゼンス用データベース11を有しており、データベース更新部12と、通信履歴提供部13と、変換部14と、通信制御部15とから構成されている。
【0019】
プレゼンス用データベース11には、このプレゼンス用データベース11を有するエッジ装置10a〜10cの配下のノードについての過去の通信履歴が保持されている。具体的には、図2に示すように、配下となるノード毎に、そのノードの過去の発信情報及び着信情報が、ノードを識別するためのノードIDに対応づけて保持されている。発信情報は、最終発信時刻と、発信先のノードを識別可能な発信先ノードIDと、発信先のエッジ装置を識別可能な発信先エッジIDとから構成されている。着信情報は、最終着信時刻と、発信元のノードを識別可能な発信元ノードIDと、発信元のエッジ装置を識別可能な発信元エッジIDとから構成されている。
【0020】
データベース更新部12は、このデータベース更新部12を有するエッジ装置10a〜10cの配下のノードから発信があった場合、またはこのデータベース更新部12を有するエッジ装置10a〜10cの配下のノードに着信があった場合に、その旨を通信履歴としてプレゼンス用データベース11に保持する。それにより、プレゼンス用データベース11には、このプレゼンス用データベース11を有するエッジ装置10a〜10cの配下のノードからの発信のうち最新の発信についての情報、及びプレゼンス用データベース11を有するエッジ装置10a〜10cの配下のノードへの着信のうち最新の着信についての情報が通信履歴としてプレゼンス用データベース11に保持されている。データベース更新部12は、配下のノードから発信があった場合、そのノードのノードIDに対応づけられた最終発信時刻を現在時刻に書き換えるとともに、発信先ノードID及び発信先エッジIDを書き換える。また、配下のノードに着信があった場合であってそのノードとの回線接続に成功した場合に、そのノードのノードIDに対応づけられた最終着信時刻を現在時刻に書き換えるとともに、発信元ノードID及び発信先エッジIDを書き換える。
【0021】
通信履歴提供部13は、この通信履歴提供部13を有するエッジ装置10a〜10cの配下のノードに着信があった場合であって、そのノードとの接続が不可能である場合、プレゼンス用データベース11からそのノードの通信履歴を取り出し、取り出した通信履歴を、着信の発信元のノードを配下に持つエッジ装置10a〜10cに送信する。
【0022】
変換部14は、他のエッジ装置の通信履歴提供部13から送信されてきた通信履歴を上記着信の発信元のノードにて解釈可能な形態に変換してそのノードに通知する。具体的には、ノードに対して着信要求があったものの、何らかの原因でエッジ装置との接続ができなかった場合に、そのエッジ装置から送信されてきた通信履歴である、そのノードにおける最終発信時刻、発信先ノードID、発信先エッジID、最終着信時刻、発信元ノードID、発信元エッジIDからなるデータを、発信元ノードにて解釈可能な形態に変換し、発信元ノードに通知する。
【0023】
通信制御部15は、回線交換用ネットワーク30及び配下のノードに対する通信を制御する。
【0024】
以下に、上記のように構成されたネットワークシステムの動作について説明する。
【0025】
まず、図1及び図2に示したネットワークシステムの動作の概要について説明する。
【0026】
図3は、図1及び図2に示したネットワークシステムの動作の概要を説明するための図である。
【0027】
例えば、ノード20aとノード20bとが通信を行っているとする。この場合、通常接続時においては、図3に示すように、ノード20aとノード20bとは、エッジ装置10a,10b及び回線交換用ネットワーク30を介して通信を行っている。
【0028】
そして、ある大規模災害等、輻輳が予想される事象が生じた場合、本発明におけるプレゼンス情報通知機能を用いた通信に切り替わる。そして、その時間以降は、指定したノードIDに対する発信や着信して接続したという結果、もしくは、発信しようとしたが着信先の都合で接続できなかったという結果の情報のみが通知されることとなり、安否確認等最低限のプレゼンス情報が提供される。この際、発信ノードも着信ノードも、通常接続時と同一の動作をすることとなる。
【0029】
次に、具体的な動作について、ノード20aがノード20bに接続要求をする場合を例に挙げて説明する。
【0030】
まず、通常動作時にて回線交換に成功した場合の動作について説明する。
【0031】
図4は、図1及び図2に示したネットワークシステムにて回線交換に成功した場合の動作を説明するための図である。
【0032】
まず、発信元となるノード20aが、宛先のノード20bのノードIDを指定して発信する(ステップ1)。
【0033】
すると、ノード20aを配下に持つエッジ装置10aは、データベース更新部12において、プレゼンス用データベース11のノード20aのノードIDに対応づけられた発信先ノードID、発信先エッジID及び最終発信時刻を更新し(ステップ2)、回線交換用ネットワーク30に発信要求を出す(ステップ3)。
【0034】
回線交換用ネットワーク30は、ノード20bを配下に持つエッジ装置10bにて接続可能な場合は、発信要求をエッジ装置10bに転送して回線接続を行い(ステップ4)、ノード20bにて受信処理が行われる(ステップ5)。
【0035】
そして、回線が接続されたら、エッジ装置10bは、データベース更新部12において、プレゼンス用データベース11のノード20bのノードIDに対応づけられた発信元ノードID、発信元エッジID及び最終着信時刻を更新する(ステップ6)。
【0036】
次に、災害等が発生して回線交換に失敗した場合の動作について説明する。
【0037】
図5は、図1及び図2に示したネットワークシステムにて回線交換に失敗した場合の動作を説明するための図である。
【0038】
まず、発信元となるノード20aが、宛先のノード20bのノードIDを指定して発信する(ステップ11)。
【0039】
すると、ノード20aを配下に持つエッジ装置10aは、データベース更新部12において、プレゼンス用データベース11のノード20aのノードIDに対応づけられた発信先ノードID、発信先エッジID及び最終発信時刻を更新し(ステップ12)、回線交換用ネットワーク30に発信要求を出す(ステップ13)。
【0040】
そして、ノード20bを配下に持つエッジ装置10bにて接続が不可能な場合は(ステップ14)、エッジ装置10bの通信履歴提供部13において、プレゼンス用データベース11が参照され、プレゼンス用データベース11からノード20bの通信履歴を取り出し、取り出した通信履歴を、着信の発信元のノード20aを配下に持つエッジ装置10aに、接続不可能である旨を示す情報とともに送信する(ステップ15,16)。
【0041】
エッジ装置10aは、変換部14において、エッジ装置10bから送信されてきた通信履歴を、ノード20aが解釈できる形態に変換し(ステップ17)、ノード20aに通知する(ステップ18)。具体的には、ノード20bにおける最終発信時刻、発信先ノードID、発信先エッジID、最終着信時刻、発信元ノードID、発信元エッジIDが通知される。
【0042】
本形態により、緊急な場合には直近の相手の発呼着呼状態や、電話の場合は消防や救急といった特定の番号に連絡したかを確認できることになり、それにより、発信先(多くの場合、着信が集中している被災地)のプレゼンス情報を確認することができる。こうすることにより、確認側の不安を早急に取り除くことができる。
【0043】
また、災害用伝言ダイヤル等と異なり、利用者は、確認側、被確認側ともに通常の通信と同じ動作をすればよいこととなり、これまで行おうとしていた咄嗟の安否確認等の動作を行うだけで、自動的に情報が登録され、プレゼンス情報を提供することができるようになる。
【0044】
なお、本発明においては、エッジ装置10a〜10c内の処理は上述の専用のハードウェアにより実現されるもの以外に、その機能を実現するためのプログラムをエッジ装置10a〜10cにて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムをエッジ装置10a〜10cに読み込ませ、実行するものであっても良い。エッジ装置10a〜10cにて読取可能な記録媒体とは、ICカードやメモリカード、あるいは、フロッピーディスク(登録商標)、光磁気ディスク、DVD、CD等の移設可能な記録媒体の他、エッジ装置10a〜10cに内蔵されたHDD等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、例えば、制御ブロックにて読み込まれ、制御ブロックの制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。
【0045】
(実施例)
以下に、上述した実施の形態における実施例について説明する。
【0046】
まず、電話の例について説明する。
【0047】
電話の場合、ノードIDは電話番号となり、エッジ装置10a〜10cは交換機となる。エッジ装置10a〜10cの変換部14における変換は、ある電話番号に対して着信要求があったが、回線交換が一杯である、端末に電源が入っていない等の理由でつながらない場合、プレゼンス用データベース11の項目からその電話番号に対する最終発信時刻と最終着信時刻とのうち、より後の方の情報を音声に変換し、それを発信元ノードに対して伝える。
【0048】
例えば、「おかけになった電話番号は、14時20分35秒に発信しています」、「おかけになった電話番号は、14時20分35秒に福島県内から発信しています」、「おかけになった電話番号は、14時20分35秒に消防/救急に発信しています」、「おかけになった電話番号は、14時20分15秒に着信、通話しています」といったアナウンスを流し、その後「かかりにくくなっておりますので、時間をおいておかけ直しください」といった通常のアナウンスを流すこと等が考えられる。
【0049】
次に、通信回線を介して画像情報を送受信するファクシミリの例について説明する。
【0050】
災害時等でファクシミリが通じない場合、本手法を用いることで、エラー通知のみを利用者に送るのではなく、「送信先のファクシミリは、14時20分35秒に発信しています」、「送信先のファクシミリは、14時20分15秒に着信しています」といったメッセージを表示し、その後「繋がりづらくなっておりますので、時間をおいておかけ直しください」といった旨のメッセージを表示し、返信する。
【0051】
ファクシミリの回線の場合、その電話番号に対する最終発信時刻と最終着信時刻とのうち、より後の方の情報を画像に変換し、それを発信元ノードに対して伝える。
【符号の説明】
【0052】
10a〜10c エッジ装置
11 プレゼンス用データベース
12 データベース更新部
13 通信履歴提供部
14 変換部
15 通信制御部
20a〜20d ノード
30 回線交換用ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信端末と、前記通信端末を配下に持つ複数のエッジ装置とを有し、前記複数の通信端末が前記エッジ装置及び回線交換用ネットワークを介して通信を行うネットワークシステムにおいて、
前記複数のエッジ装置のそれぞれは、
当該エッジ装置の配下の通信端末についての過去の通信履歴を保持するデータベースと、
当該エッジ装置の配下の通信端末から発信があった場合、または当該エッジ装置の配下の通信端末に着信があった場合に、その旨を前記通信履歴として前記データベースに保持するデータベース更新手段と、
当該エッジ装置の配下の通信端末に着信があった場合であって、当該通信端末との接続が不可能である場合、前記データベースから当該通信端末の通信履歴を取り出し、該通信履歴を当該着信の発信元の通信端末を配下に持つエッジ装置に送信する通信履歴提供手段とを有するネットワークシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のネットワークシステムにおいて、
前記複数のエッジ装置のそれぞれは、他のエッジ装置の前記通信履歴提供手段から送信されてきた通信履歴を前記着信の発信元の通信端末にて解釈可能な形態に変換して当該通信端末に通知する変換手段を有するネットワークシステム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のネットワークシステムにおいて、
前記データベース更新手段は、当該エッジ装置の配下の通信端末からの発信のうち最新の発信についての情報、及び当該エッジ装置の配下の通信端末への着信のうち最新の着信についての情報を前記通信履歴として前記データベースに保持するネットワークシステム。
【請求項4】
回線交換用ネットワークに接続され、前記回線交換用ネットワークを介して通信を行う通信端末を配下に持つエッジ装置において、
当該エッジ装置の配下の通信端末についての過去の通信履歴を保持するデータベースと、
当該エッジ装置の配下の通信端末から発信があった場合、または当該エッジ装置の配下の通信端末に着信があった場合に、その旨を前記通信履歴として前記データベースに保持するデータベース更新手段と、
当該エッジ装置の配下の通信端末に着信があった場合であって、当該通信端末との接続が不可能である場合、前記データベースから当該通信端末の通信履歴を取り出し、該通信履歴を当該着信の発信元の通信端末を配下に持つエッジ装置に送信する通信履歴提供手段とを有するエッジ装置。
【請求項5】
請求項4に記載のエッジ装置において、
他のエッジ装置の前記通信履歴提供手段から送信されてきた通信履歴を前記着信の発信元の通信端末にて解釈可能な形態に変換して当該通信端末に通知する変換手段を有するエッジ装置。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載のエッジ装置において、
前記データベース更新手段は、当該エッジ装置の配下の通信端末からの発信のうち最新の発信についての情報、及び当該エッジ装置の配下の通信端末への着信のうち最新の着信についての情報を前記通信履歴として前記データベースに保持するエッジ装置。
【請求項7】
複数の通信端末と、前記通信端末を配下に持つ複数のエッジ装置とを有し、前記複数の通信端末が前記エッジ装置及び回線交換用ネットワークを介して通信を行うネットワークシステムにおけるプレゼンス情報通知方法であって、
前記エッジ装置が、当該エッジ装置の配下の通信端末から発信があった場合、または当該エッジ装置の配下の通信端末に着信があった場合に、その旨を当該エッジ装置の配下の通信端末についての過去の通信履歴としてデータベースに保持しておくデータベース更新処理と、
前記エッジ装置が、当該エッジ装置の配下の通信端末に着信があった場合であって、当該通信端末との接続が不可能である場合、前記データベースから当該通信端末の通信履歴を取り出し、該通信履歴を当該着信の発信元の通信端末を配下に持つエッジ装置に送信する通信履歴提供処理とを有するプレゼンス情報通知方法。
【請求項8】
回線交換用ネットワークに接続され、前記回線交換用ネットワークを介して通信を行う通信端末を配下に持つエッジ装置に、
当該エッジ装置の配下の通信端末から発信があった場合、または当該エッジ装置の配下の通信端末に着信があった場合に、その旨を当該エッジ装置の配下の通信端末についての過去の通信履歴としてデータベースに保持しておくデータベース更新手順と、
当該エッジ装置の配下の通信端末に着信があった場合であって、当該通信端末との接続が不可能である場合、前記データベースから当該通信端末の通信履歴を取り出し、該通信履歴を当該着信の発信元の通信端末を配下に持つエッジ装置に送信する通信履歴提供手順とを実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−90091(P2013−90091A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−227941(P2011−227941)
【出願日】平成23年10月17日(2011.10.17)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】