説明

ネットワークシステム、受信装置および処理方法、記録再生装置および処理方法、プログラム、並びに記録媒体

【課題】どのようなコンテンツであっても安心して録画することができるようにする。
【解決手段】視聴年齢制限可否情報取得部131は、例えば、SSDPによるマルチキャストによりレコーダ41から送信されてきたマルチキャストのパケットに含まれているURLを取得し、その機器と対応付けてURLを記憶する。そして、取得されたURLにアクセスしてその機器の視聴年齢制限可否情報を取得し、その機器と対応付けて視聴年齢制限可否情報を記憶する。アップロード制御部132は、録画の指令などに基づいてレコーダ41へのコンテンツのデータのアップロードの処理を制御するが、アップロードの処理の実行開始に先立って、取得された視聴年齢制限可否情報に基づいてレコーダ41において視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能か否かを判定し、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能であると判定された場合のみ、アップロードの処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークシステム、受信装置および処理方法、記録再生装置および処理方法、プログラム、並びに記録媒体に関し、特に、どのようなコンテンツであっても安心して録画することができるようにするネットワークシステム、受信装置および処理方法、記録再生装置および処理方法、プログラム、並びに記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、番組放送が多チャンネル化する中で、その内容も多様化している。放送局はその対応として、放送番組に暴力シーンや教育上好ましくないシーンがある場合、一定年齢以下の視聴者が視聴できないようにするために、年齢に基づいた視聴制限、推奨最低年齢などの情報を番組情報として送出している。
【0003】
視聴年齢制限により視聴不可となった番組の録画に際して、例えば、録画時にパスワードの入力を求められ、認証が行えないと無音でかつ映像のない状態が録画されることになる。また、視聴年齢制限により視聴不可となった番組を録画しようとした場合に録画を中止する技術も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
一方、近年、家庭内のパソコンや周辺機器、AV機器、電話、家電製品などの機器を、ネットワークを通じて接続し、相互に機能を提供しあう技術が普及している。このようなネットワークを実現するための技術仕様として、例えば、UPnP(Universal Plug and Play)が提唱されている。
【0005】
UPnPでは、インターネットで標準となっている技術を基盤とし、ネットワークにつなぐだけで複雑な操作や設定作業を伴うことなく機能することを目指しており、例えば、ネットワークに接続された受信機により受信されたコンテンツを、録画機により録画させる処理なども可能となる。
【0006】
受信機により受信されたコンテンツを、録画機により録画させる具体的な処理として、例えば、UPnPで規定されている「Create Object」というアクションを用いてオブジェクトを生成し、UPnPで規定されるhttp-postの処理を実行して、コンテンツのデータを、所定のURLに送信する。これにより、受信機で受信したコンテンツのデータが録画機にアップロードされて録画されることになる。
【0007】
ネットワークに接続された受信機においては、コンテンツとともにその記述データを受信することが可能であり、例えば、ETSI(European Telecommunications Standards Institute)の規格「EN 300 468」によれば、所定の記述子「Parental rating descriptor」を番組情報である「Event Information Table (EIT)」に挿入することにより、番組の視聴が制限される年齢の情報をコンテンツとともに送信することも可能である。
【0008】
番組の視聴が制限される年齢の情報(例えば、推奨最低年齢など)をコンテンツとともに受信した受信機が、この視聴が制限される年齢の情報を検出し、必要に応じて予め登録されている暗証番号の入力を求めることで、視聴を制限することができる。
【0009】
【特許文献1】特開2006−238278号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、例えば、ネットワークに接続された受信機により受信されたコンテンツを、録画機により録画させる場合、アップロード先の録画機において、受信機と同様に視聴が制限される年齢の情報を検出し、必要に応じて予め登録されている暗証番号の入力を求めるなどの処理が可能であるという保証はない。
【0011】
従って、例えば、子供に視聴させるべきでないコンテンツが誤って視聴されてしまうおそれがあった。
【0012】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、どのようなコンテンツであっても安心して録画することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の側面は、コンテンツを受信する受信装置と、前記受信装置により受信されたコンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツを再生する記録再生装置とがネットワークを介して接続されて構成されるネットワークシステムであって、前記受信装置は、視聴年齢制限のあるコンテンツを前記記録再生装置に記録させる場合、前記記録再生装置が、記録されたコンテンツの再生の処理において、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能か否かを表す視聴年齢制限可否情報を、前記記録再生装置から取得する視聴年齢制限可否情報取得手段と、前記取得した前記視聴年齢制限可否情報に基づいて、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否かを判定する判定手段とを備え、前記記録再生装置は、前記視聴年齢制限情報を記憶する記憶手段と、前記ネットワークに、前記記憶手段における前記視聴年齢制限情報の格納位置を特定するアドレス情報を送出するアドレス情報送出手段とを備えるネットワークシステムである。
【0014】
本発明の第1の側面においては、前記受信装置により、視聴年齢制限のあるコンテンツを前記記録再生装置に記録させる場合、前記記録再生装置が、記録されたコンテンツの再生の処理において、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能か否かを表す視聴年齢制限可否情報が、前記記録再生装置から取得され、前記取得した前記視聴年齢制限可否情報に基づいて、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否が判定され、前記記録再生装置により、前記視聴年齢制限情報が記憶され、前記ネットワークに、前記視聴年齢制限情報の格納位置を特定するアドレス情報が送出される。
【0015】
本発明の第2の側面は、コンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツを再生する記録再生装置とネットワークを介して接続され、前記記録再生装置に記録させる前記コンテンツを受信する受信装置であって、視聴年齢制限のあるコンテンツを前記記録再生装置に記録させる場合、前記記録再生装置が、記録されたコンテンツの再生の処理において、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能か否かを表す視聴年齢制限可否情報を、前記記録再生装置から取得する視聴年齢制限可否情報取得手段と、前記取得した前記視聴年齢制限可否情報に基づいて、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否かを判定する判定手段とを備える受信装置である。
【0016】
前記記録再生装置と、UPnP(Universal Plug and Play)で規定されるプロトコルにより前記ネットワークを介した通信を行い、前記視聴年齢制限可否情報取得手段は、前記プロトコルに従って前記視聴年齢制限可否情報を取得するようにすることができる。
【0017】
前記視聴年齢制限可否情報は、UPnPで規定される情報であって、前記記録再生装置のDevice Description情報の中に、予め定められたタグにより記述されているようにすることができる。
【0018】
前記記録再生装置を特定する情報を記憶し、前記記録再生装置を特定する情報を記憶するとき、前記記録再生装置の内部の前記視聴年齢制限可否情報の記憶位置を特定するアドレス情報を取得して記憶するようにすることができる。
【0019】
本発明の第2の側面は、コンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツを再生する記録再生装置とネットワークを介して接続され、前記記録再生装置に記録させる前記コンテンツを受信する受信装置の処理方法であって、視聴年齢制限のあるコンテンツを前記記録再生装置に記録させる場合、前記記録再生装置が、記録されたコンテンツの再生の処理において、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能か否かを表す視聴年齢制限可否情報を、前記記録再生装置から取得し、前記取得した前記視聴年齢制限可否情報に基づいて、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否かを判定するステップを含む処理方法である。
【0020】
本発明の第2の側面は、コンピュータを、コンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツを再生する記録再生装置とネットワークを介して接続され、前記記録再生装置に記録させる前記コンテンツを受信する受信装置であって、視聴年齢制限のあるコンテンツを前記記録再生装置に記録させる場合、前記記録再生装置が、記録されたコンテンツの再生の処理において、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能か否かを表す視聴年齢制限可否情報を、前記記録再生装置から取得する視聴年齢制限可否情報取得手段と、前記取得した前記視聴年齢制限可否情報に基づいて、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否かを判定する判定手段とを備える受信装置として機能させるプログラムである。
【0021】
本発明の第2の側面においては、視聴年齢制限のあるコンテンツを前記記録再生装置に記録させる場合、前記記録再生装置が、記録されたコンテンツの再生の処理において、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能か否かを表す視聴年齢制限可否情報が、前記記録再生装置から取得され、前記取得した前記視聴年齢制限可否情報に基づいて、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否かが判定される。
【0022】
本発明の第3の側面は、コンテンツを受信する受信装置とネットワークを介して接続され、前記受信装置により受信されたコンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツを再生する記録再生装置であって、前記受信装置が、視聴年齢制限のあるコンテンツを受信した場合、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否かを判定するための情報である前記視聴年齢制限情報を記憶する記憶手段と、前記ネットワークに、前記記憶手段における前記視聴年齢制限情報の格納位置を特定するアドレス情報を送出するアドレス情報送出手段とを備える記録再生装置である。
【0023】
前記視聴年齢制限可否情報は、UPnP(Universal Plug and Play)で規定される情報であって、Device Description情報の中に、予め定められたタグにより記述されているようにすることができる。
【0024】
本発明の第3の側面は、コンテンツを受信する受信装置とネットワークを介して接続され、前記受信装置により受信されたコンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツを再生する記録再生装置の処理方法であって、前記受信装置が、視聴年齢制限のあるコンテンツを受信した場合、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否かを判定するための情報である前記視聴年齢制限情報を記憶手段に記憶し、前記ネットワークに、前記記憶手段における前記視聴年齢制限情報の格納位置を特定するアドレス情報を送出するステップを含む処理方法である。
【0025】
本発明の第3の側面は、コンピュータを、コンテンツを受信する受信装置とネットワークを介して接続され、前記受信装置により受信されたコンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツを再生する記録再生装置であって、前記受信装置が、視聴年齢制限のあるコンテンツを受信した場合、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否かを判定するための情報である前記視聴年齢制限情報を記憶する記憶手段と、前記ネットワークに、前記記憶手段における前記視聴年齢制限情報の格納位置を特定するアドレス情報を送出するアドレス情報送出手段とを備える記録再生装置として機能させるプログラムである。
【0026】
本発明の第3の側面においては、前記受信装置が、視聴年齢制限のあるコンテンツを受信した場合、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否かを判定するための情報である前記視聴年齢制限情報が記憶手段に記憶され、前記ネットワークに、前記記憶手段における前記視聴年齢制限情報の格納位置を特定するアドレス情報が送出される。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、どのようなコンテンツであっても安心して録画することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施の形態に係るネットワークシステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】図1のレコーダのメモリに記憶されているXML文の例を示す図である。
【図3】図1の制御部で実行されるソフトウェアの機能的構成例を示すブロック図である。
【図4】UPnPで規定されるコンテンツのアップロードの処理の例を説明するアローチャートである。
【図5】視聴年齢制限可否情報取得処理の例を説明するフローチャートである。
【図6】アップロード処理を説明するフローチャートである。
【図7】パーソナルコンピュータの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0030】
図1は、本発明の一実施の形態に係るネットワークシステム10の構成例を示すブロック図である。ネットワークシステム10は、例えば、UPnP(Universal Plug and Play)の仕様に適合する機器により構成されるネットワークシステムとされる。
【0031】
同図の例において、ネットワークシステム10には、レシーバ21、レコーダ41、およびテレビジョン受像機61が、ネットワーク11により相互に接続されている。なお、ネットワーク11は、例えば、イーサネット(登録商標)などのローカルエリアネットワークとされる。
【0032】
ネットワークシステム10は、例えば、レシーバ21、レコーダ41、およびテレビジョン受像機61を利用したコンテンツの視聴や録画を行うことが可能なネットワークシステムとされる。例えば、ネットワークシステム10のユーザは、リモコン31などによりレシーバ21に対する所定の操作を行うことにより、所定の番組をテレビジョン受像機61で視聴したり、また、所定の番組をレコーダ41で録画したりすることができる。なお、番組を録画する場合、レコーダ41が放送された番組を直接受信して録画するのではなく、一旦レシーバ21により放送された番組を受信し、レシーバ21が受信した番組をレコーダ41が録画するようになされているものとする。
【0033】
レシーバ21により受信されたコンテンツを、レコーダ41により録画させる具体的な処理として、例えば、レシーバ21とレコーダ41との間で、UPnPで規定されている「Create Object」というアクションを用いてオブジェクトを生成し、UPnPで規定されるhttp-postの処理を実行して、コンテンツのデータを、所定のURLに送信する。これにより、レシーバ21で受信したコンテンツのデータがレコーダ41にアップロードされて録画されることになる。
【0034】
すなわち、ネットワークシステム10におけるコンテンツの録画の処理は、実際には、レシーバ21からレコーダ41へのデータ(コンテンツのデータ)のアップロードの処理となる。例えば、UPnPによるコンテンツの伝送においては、各機器を、コンテンツデータを提供する装置であるメディアサーバ(Media Server)と、制御端末装置として機能するコントロールポイント(Control Point)に分けている。ネットワークシステム10におけるコンテンツの録画の処理では、レコーダ41がメディアサーバに対応し、レシーバ21がコントロールポイントに対応するものとしてアップロードの処理が実行されることになる。
【0035】
レシーバ21は、例えば、STB(set-top box:セットトップボックス)として構成され、内部にチューナ22を有する構成とされ、例えば、チューナ22により、コンテンツのデータがMPEG2などの所定の圧縮符号化方式により圧縮符号化されて放送されるデジタル放送信号を受信して復号する。また、レシーバ21は、デジタル放送信号が復号されて得られる画像または音声のデータを、必要に応じて、コンテンツのデータとしてネットワーク11に送信するようになされている。
【0036】
レシーバ21は、さらに、制御部23、およびネットワークインタフェース25を有する構成とされる。
【0037】
制御部23は、例えば、プロセッサ、メモリなどを有し、予めインストールされたプログラムなどに基づいてレシーバ21の各部を制御するようになされている。また、制御部23は、必要に応じて、受信したコンテンツのデータをデコードして出力するようになされている。
【0038】
ネットワークインタフェース25は、レシーバ21の内部のバスなどを介してチューナ22、または制御部23から供給されるデータを、ネットワーク11に送出し、また、ネットワーク11に送出されたデータを受信してレシーバ21の内部のバスなどに出力するようになされている。
【0039】
レコーダ41は、例えば、HDDレコーダ、DVDレコーダなどとして構成され、レコーダ41が番組(コンテンツ)を録画する場合、レシーバ21から送信されたコンテンツのデータを受信して内部のストレージ43に記録するようになされている。ストレージ43は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、DVD(Digital Versatile Disk)などとして構成される。
【0040】
レコーダ41は、さらに、コントローラ42、およびネットワークインタフェース44を有する構成とされる。
【0041】
コントローラ42は、プロセッサ、メモリなどを有し、予めインストールされたプログラムなどに基づいてレコーダ41の各部を制御するようになされている。また、コントローラ42は、必要に応じて、ストレージ43に記録されたコンテンツのデータをデコードして出力するようになされている。
【0042】
ネットワークインタフェース44は、レコーダ41の内部のバスなどを介してコントローラ42、またはストレージ43から供給されるデータを、ネットワーク11に送出し、また、ネットワーク11に送出されたデータを受信してレコーダ41の内部のバスなどに出力するようになされている。
【0043】
テレビジョン受像機61は、レシーバ21、またはレコーダ41からネットワーク11を介して供給されたコンテンツのデータであって、画像データまたは音声データなどのデータを、ネットワークインタフェース62により受信するようになされている。そして、テレビジョン受像機61は、ネットワークインタフェース62で受信した画像データに対応する画像をディスプレイに表示し、ネットワークインタフェース62で受信した音声データに対応する音声をスピーカから出力するようになされている。
【0044】
なお、同図においては、ネットワーク11に、レシーバ21、レコーダ41、およびテレビジョン受像機61のみが接続されている例について説明したが、実際には、複数のレコーダ、および複数のテレビジョン受像機が、ネットワーク11に接続されて、ネットワークシステム10が構成されるようにしてもよい。
【0045】
ネットワークシステム10において、レシーバ21が受信するコンテンツのデータは、例えば、ETSI(European Telecommunications Standards Institute)の規格に従って生成されたデータとされる。ETSIの規格「EN 300 468」によれば、所定の記述子「Parental rating descriptor」を番組(コンテンツ)情報である「Event Information Table (EIT)」に挿入することにより、コンテンツの視聴が制限される年齢に関する情報をコンテンツとともに送信することが可能である。すなわち、レシーバ21が受信するコンテンツのデータには、視聴が制限される年齢に関する情報(例えば、年齢に基づいた視聴制限の要求、推奨最低年齢など)が予め付されている。
【0046】
なお、「Parental rating descriptor」については、「EN 300 468」の6.2.26に詳細に記述されており、「Event Information Table (EIT)」については、「EN 300 468」の5.2.4に詳細に記述されている。
【0047】
例えば、レシーバ21で受信した、視聴が制限される年齢に関する情報が付されたコンテンツ(視聴年齢制限のあるコンテンツ)を、テレビジョン受像機61により視聴する場合、レシーバ21の制御部23が、例えば上述した記述子「Parental rating descriptor」を検出し、必要に応じて暗証番号の入力を促すメッセージなどをテレビジョン受像機61のディスプレイに出力するようになされている。そして、ユーザがリモコン31などを操作して、レシーバ21に予め登録された暗証番号と同一の暗証番号を入力すると、レシーバ21で受信したコンテンツのデータがデコードされて、テレビジョン受像機61に送信されるようになされている。
【0048】
このようにすることで、ネットワークシステム10においては、例えば、暗証番号を知らない子供は、視聴年齢制限のあるコンテンツを視聴することができないようになされている。一方で、暗証番号を知っている大人は、視聴年齢制限のあるコンテンツを視聴することができるようになされている。
【0049】
しかし、例えば、ネットワークに接続されたレシーバ21により受信されたコンテンツを、レコーダ41に録画させる場合、レコーダ41において、レシーバ21と同様に視聴年齢制限を検出し、必要に応じて予め登録されている暗証番号の入力を求めるなどの処理の実行が可能であるという保証はない。
【0050】
従って、例えば、子供に視聴させるべきでないコンテンツが誤って視聴されてしまうおそれがあった。
【0051】
そこで、本発明においては、レシーバ21が、レコーダ41において視聴年齢制限を検出し、必要に応じて予め登録されている暗証番号の入力を求めるなどの処理の実行が可能であるか否かを検出するようにする。すなわち、レコーダ41において、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能か否かを検出する。そして、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能ではないレコーダ41に対しては、レシーバ21から、視聴制限年齢に関する情報が付されたコンテンツのデータがアップロードされないようにする。
【0052】
本発明では、レコーダ41の視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御の可否に関する情報(以下、適宜、視聴年齢制限可否情報と称することとする)が、例えば、UPnPで規定される機器の種別(Device Type)などを定義するための情報であって、「Device Description」と称される情報に含まれるようにする。なお、この「Device Description」については、UPnPの仕様の作成などを行う団体「UPnP FORUM」のドキュメント「Basic:1.0 Device Definition Version 1.0 For UPnPTM Version 1.0」に詳細に開示されている。
【0053】
図2は、XML文として記述された「Device Description」の例を示す図である。本発明では、XML文として記述された「Device Description」の中にレコーダ41の視聴年齢制限可否情報を表すタグを挿入する。図2の例では、XML文として記述された「Device Description」の中の領域101(図中の枠内)に、視聴年齢制限可否情報を表すタグが挿入されている。
【0054】
すなわち、図2の領域101には、「<parentalCont > yes </ parentalCont >」と記述されている。これは、視聴年齢制限可否情報を、「< parentalCont >」のタグで表しており、領域101の中央の「yes」の部分が、レコーダ41における視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御の可否を表している。この例では、「yes」と記述されているので、レコーダ41は、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能な機器であることを表している。
【0055】
例えば、レコーダ41が、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能ではない(不可能な)機器である場合、図2の領域101は、「<parentalCont > no </ parentalCont >」のように記述されることになる。
【0056】
このようにXML文として記述された「Device Description」は、例えば、レコーダ41のコントローラ42の内部のメモリ51に記憶されている。「Device Description」は、例えば、レコーダ41の出荷時に、メモリ51に記憶されるようになされている。
【0057】
また、レコーダ41は、メモリ51における「Device Description」の記憶位置などを特定するためのアドレス情報のURL(Uniform Resource Locator)を、レコーダ41が必要に応じてネットワーク11に送出するようになされている。
【0058】
このURLは、例えば、レコーダ41がネットワーク11に接続されて稼動させられたとき、UPnPで規定されるSSDP(Simple Service Discover Protocol)と呼ばれるプロトコルに従って、ネットワーク11上にマルチキャストされるようになされている。このとき、ネットワーク11上に接続される他のUPnPの機器(例えば、レシーバ21)に、レコーダ41を特定する情報などとともに、「Device Description」の記憶位置などを特定するためのアドレス情報のURLが送信される。
【0059】
なお、SSDPの詳細については、UPnP FORUMのドキュメント「UPnP Device Architecture 1.0」などに開示されている。
【0060】
あるいはまた、レシーバ21に対して、コンテンツのデータを録画可能な録画機の登録を行う操作に伴って、上述したSSDPによるマルチキャストが行われて、レコーダ41の「Device Description」のURLがレシーバ21に送信されるようにしてもよい。
【0061】
このように、本発明においては、「Device Description」の中に所定のタグを挿入して視聴年齢制限可否情報を記述するようにしたので、レシーバ21またはレコーダ41に、特別な機能を追加したり、特別な処理を実行させたりすることなく、レコーダ41において、レシーバ21と同様に視聴年齢制限を検出し、必要に応じて予め登録されている暗証番号の入力を求めるなどの処理の実行が可能であるか否かを特定することが可能となる。
【0062】
図3は、レシーバ21の制御部23で実行されるプログラムなどのソフトウェアの機能的構成例を示すブロック図である。
【0063】
同図において、視聴年齢制限可否情報取得部131は、例えば、レコーダ41の視聴年齢制限可否情報を取得する。
【0064】
視聴年齢制限可否情報取得部131は、例えば、上述したSSDPによるマルチキャストが行われた場合、他の機器(例えば、レコーダ41)から送信されてきたマルチキャストのパケットに含まれているURLを取得し、その機器を特定するIDなどと対応付けてURLを記憶するようになされている。そして、視聴年齢制限可否情報取得部131は、適宜、取得されたURLにアクセスしてその機器の視聴年齢制限可否情報を取得し、その機器を特定するIDなどと対応付けて視聴年齢制限可否情報を記憶する。なお、機器を特定するIDとして、例えば、IPアドレスなどを用いてもよい。
【0065】
視聴年齢制限可否情報取得部131は、このような処理を行わせるように、レシーバ21を制御する。
【0066】
アップロード制御部132は、例えば、予め設定された予約、またはリモコンなどを介して入力された指令などに基づいてレコーダ41へのコンテンツのデータのアップロードの処理を制御する。
【0067】
アップロード制御部132は、例えば、UPnPで規定されるアクション「CreateObject」を実施する。これにより、アクション「CreateObject」を受信したレコーダ41が、コンテンツのデータを格納する記憶領域を表すURL(Uniform Resource Locator)をレシーバ21に送信する。そして、アップロード制御部132は、UPnPで規定されるhttp-postの処理を実行し、コンテンツのデータを、受信したURLに送信するようになされている。
【0068】
ここで、図4のアローチャートを参照して、UPnPで規定されるコンテンツのアップロードの処理について説明する。ここでは、コントロールポイントとしてのレシーバ21から、メディアサーバとしてのレコーダ41にコンテンツをアップロードする処理を例として説明する。
【0069】
ステップS11において、レシーバ21は、UPnPで規定されるアクション「CreateObject」を実施する。これにより、XMLで記述された情報がレコーダ41に送信されて、ステップS31でこれが受信される。
【0070】
ステップS31において、アクション「CreateObject」を受信したレコーダ41は、ステップS32において、コンテンツのデータを格納する記憶領域を表すURL(Uniform Resource Locator)をレシーバ21に送信し、ステップS12においてこれが受信される。
【0071】
ステップS13において、レシーバ21は、UPnPで規定されるhttp-postの処理を実行し、コンテンツのデータを、ステップS12の処理で受信したURLに送信する。
【0072】
ステップS33において、レコーダ41は、ステップS13の処理により送信されてきたコンテンツのデータを受信してストレージ43に記憶する。
【0073】
このようにして、レシーバ21(コントロールポイント)から、レコーダ41(メディアサーバ)にコンテンツがアップロードされる。
【0074】
ただし、アップロード制御部132は、アップロードの処理の実行開始に先立って、視聴年齢制限可否情報取得部131により取得された視聴年齢制限可否情報に基づいて、レコーダ41において、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能か否かを判定する。そして、レコーダ41において、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能であると判定された場合のみ、上述したように、アップロードの処理を実行するようになされている。
【0075】
アップロード制御部132は、このような処理を行わせるように、レシーバ21を制御する。
【0076】
次に、図5のフローチャートを参照して、レシーバ21による視聴年齢制限可否情報取得処理について説明する。この処理は、例えば、レコーダ41がネットワーク11に接続されて通常モードで稼動させられたとき、実行される。あるいはまた、レシーバ21に対して、コンテンツのデータを録画可能な録画機の登録を行う操作に伴って、この処理が実行されるようにしてもよい。
【0077】
ステップS61において、視聴年齢制限可否情報取得部131は、例えば、レコーダ41から送信されてきた、上述したSSDPによるマルチキャストのパケットに含まれているURLを取得し、その機器を特定するIDなどと対応付けてURLを記憶する。
【0078】
なお、上述したように、このURLは、例えば、レコーダ41がネットワーク11に接続されて稼動させられたとき、SSDPと呼ばれるプロトコルに従って、ネットワーク11上にマルチキャストされるようにしてもよいし、レシーバ21に対して、コンテンツのデータを録画可能な録画機の登録を行う操作に伴って、SSDPによりマルチキャストされるようにしてもよい。
【0079】
いずれにせよ、上述した「Device Description」の記憶位置などを特定するためのアドレス情報のURLが、ステップS61の処理に先立ってレコーダ41から送信されるものとする。
【0080】
ステップS62において、視聴年齢制限可否情報取得部131は、ステップS61の処理で取得されたURLにアクセスして、そのURLに記憶されている機器の種別(Device Type)などを定義するための情報を解析する。このとき解析される情報は、例えば、上述した図2の「Device Description」である。
【0081】
ステップS63において、視聴年齢制限可否情報取得部131は、視聴年齢制限可否情報を取得する。このとき、例えば、図2の領域101の、「<parentalCont>」のタグにより記述されたレコーダ41の視聴年齢制限可否情報が取得される。
【0082】
ステップS64において、視聴年齢制限可否情報取得部131は、ステップS63の処理で取得されたレコーダ41の視聴年齢制限可否情報を、レコーダ41を特定するIDなどと対応付けて記憶する。
【0083】
このようにして、レコーダ41の視聴年齢制限可否情報が取得されて記憶される。なお、ネットワーク11に、レコーダ41以外の機器も接続されている場合、その機器の視聴年齢制限可否情報も同様に取得される。そして、例えば、各機器のIDと視聴年齢制限可否情報が対応付けられたテーブルが制御部23の内部のメモリなどに記憶される。
【0084】
図5の例では、ステップS61乃至S64の処理が連続して実行される前提で説明したが、例えば、ステップS61の処理が実行された後は、ステップS62乃至ステップS64の処理が、必要なタイミングで実行されるようにしても構わない。
【0085】
次に、図6のフローチャートを参照して、レシーバ21によるアップロード処理について説明する。この処理は、レシーバ21が、例えば、視聴年齢制限のあるコンテンツについて、リモコンなどを介して入力される録画の指令を受けたときに実行される。あるいは、視聴年齢制限のあるコンテンツについての録画予約に対応して実行されるようにしてもよい。
【0086】
なお、録画すべきコンテンツが、視聴年齢制限のあるコンテンツであるか否かは、例えば、レシーバ21の制御部23が、上述した記述子「Parental rating descriptor」を検出することにより判定される。
【0087】
ステップS81において、アップロード制御部132は、コンテンツのアップロードが指令されたか否かを判定し、コンテンツのアップロードが指令されたと判定されるまで待機する。例えば、制御部23に内蔵されるタイマから出力される時刻が予め設定された録画予約の時刻と一致した場合、またはリモコンなどを介して録画の実行が指令された場合、ステップS81では、コンテンツのアップロードが指令されたと判定される。
【0088】
ステップS81において、コンテンツのアップロードが指令されたと判定された場合、処理は、ステップS82に進む。
【0089】
ステップS82において、アップロード制御部132は、アップロードする対象機器を特定する。ここでは、レコーダ41が対象機器として特定されたこととする。
【0090】
ステップS83において、アップロード制御部132は、対象機器の視聴年齢制限可否情報を特定する。このとき、例えば、図5のステップS64の処理により記憶されているレコーダ41の視聴年齢制限可否情報を、アップロード制御部132が取得する。
【0091】
ステップS84において、アップロード制御部132は、ステップS83の処理により取得された視聴年齢制限可否情報に基づいて、対象機器において、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能か否かを判定する。
【0092】
ステップS84において、対象機器において、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能であると判定された場合、処理は、ステップS85に進む。
【0093】
ステップS85において、アップロード制御部132は、コンテンツのデータを対象機器(いまの場合、レコーダ41)にアップロードする。これにより、レコーダ41のストレージ43に、コンテンツのデータが記録されることになる。
【0094】
なお、視聴年齢制限のあるコンテンツについては、例えば、UPnPの規格「ContentDirectory:1 Service Template Version 1.01のAppendix B(p.77)」に規定されている「rating」の情報がコンテンツのデータに付与されてアップロードされることになる。レコーダ41が、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能な機器である場合、この「rating」の情報に基づいて、レコーダ41がコンテンツの再生の処理を行う際に必要に応じて暗証番号の入力を促す処理などが実行されることになる。
【0095】
従って、本発明を適用したレシーバ21が、上述した記述子「Parental rating descriptor」が検出されたコンテンツを受信してレコーダ41に録画させる場合、当然のことながら、レコーダ41において当該コンテンツを再生するときに、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が行われることになる。つまり、本発明を適用したレシーバ21を用いてコンテンツの録画を行っていれば、録画が成功したとしても、録画が失敗したとしても、子供に視聴させるべきでないコンテンツが誤って視聴されてしまうような事態を招くことはない。
【0096】
一方、ステップS84において、対象機器において、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能ではないと判定された場合、処理は、ステップS86に進む。
【0097】
ステップS86において、アップロード制御部132は、アップロードを拒絶する。具体的には、例えば、レシーバ21のメッセージ表示部などに、録画の実行ができない旨のメッセージが表示されるなどしてアップロードが拒絶される。そして勿論、コンテンツのデータは、アップロードされず、レコーダ41のストレージ43には、コンテンツのデータが記録されないことになる。
【0098】
このようにして、レシーバ21からレコーダ41へのコンテンツのデータのアップロードが制御される。
【0099】
このようにすることで、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能ではないレコーダ41に対しては、レシーバ21から、視聴年齢制限のあるコンテンツのデータがアップロードされないようにすることができる。その結果、例えば、子供に視聴させるべきでないコンテンツが誤って視聴されてしまうことが抑止され、ユーザは、どのようなコンテンツであっても安心して録画することができる。
【0100】
以上においては、図2の領域101に、視聴年齢制限可否情報を、「< parentalCont >」のタグで表し、領域101の中央の「yes」の部分が、レコーダ41における視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御の可否を表すものとして説明したが、例えば、「< parentalCont >」のタグで特定される情報が異なる意味をもつようにしてもよい。
【0101】
例えば、図2の領域101が「<parentalCont > 16 </ parentalCont >」と記述されるようにしてもよい。これは、視聴年齢制限可否情報を、「< parentalCont >」のタグで表しており、領域101の中央の「16」の部分が、例えば、レコーダ41でコンテンツを視聴するユーザの中で最も若いユーザの年齢を表している。この例では、「16」と記述されているので、レコーダ41によりコンテンツを視聴するユーザの中には、16歳のユーザが含まれることを表している。
【0102】
このようにすることで、例えば、当該レコーダ41に対しては、18歳未満の視聴が制限されるコンテンツがアップロードされないようにし、15歳未満の視聴が制限されるコンテンツはアップロードされるようにすることができる。
【0103】
以上においては、レシーバ21からレコーダ41に対してコンテンツがアップロードされる場合の処理の例について説明したが、レコーダ41がレシーバ21からコンテンツをダウンロードする場合であっても本発明を適用することができる。
【0104】
UPnPで規定されるコンテンツのダウンロードの処理においては、ダウンロードする機器(例えば、レコーダ41)に対して、ダウンロードされる機器(例えば、レシーバ21)からダウンロード可能なコンテンツの一覧がURLとともに提示されるようになされている。そして、ダウンロードする機器が所定のURLを指定してhttp-getの処理を実行することにより、コンテンツがダウンロードされるようになされている。
【0105】
本発明を、レコーダ41がレシーバ21からコンテンツをダウンロードする処理に適用する場合、例えば、レシーバ21が、レコーダ41からダウンロードの要求を受け付けたとき、視聴年齢制限可否情報に基づいて、要求されたコンテンツのダウンロードを実行させるか否かを判定するようにすればよい。
【0106】
あるいはまた、レシーバ21が、レコーダ41からダウンロードの要求を受け付けたとき、視聴年齢制限可否情報に基づいて、ダウンロード可能なコンテンツの一覧を生成して提示するようにしてもよい。例えば、視聴年齢制限可否情報に基づいて、レコーダ41は視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能ではないと判定された場合、視聴年齢制限のあるコンテンツは、上述したダウンロード可能なコンテンツの一覧に含まれないようにして、レコーダ41にコンテンツの一覧が提示されるようにすればよい。
【0107】
このようにすることで、アップロードの場合と同様に、例えば、子供に視聴させるべきでないコンテンツが誤って視聴されてしまうことが抑止され、ユーザは、どのようなコンテンツであっても安心して録画することができる。
【0108】
また、以上においては、レシーバ21とレコーダ41が、UPnPの仕様に適合する機器であるとして説明したが、予め定められた手順に従って、レコーダ41の視聴年齢制限可否情報をレシーバ21が確実に取得できるのであれば、必ずしもレシーバ21とレコーダ41が、UPnPの仕様に適合する機器である必要はない。
【0109】
なお、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば図7に示されるような汎用のパーソナルコンピュータ700などに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0110】
図7において、CPU(Central Processing Unit)701は、ROM(Read Only Memory)702に記憶されているプログラム、または記憶部708からRAM(Random Access Memory)703にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM703にはまた、CPU701が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0111】
CPU701、ROM702、およびRAM703は、バス704を介して相互に接続されている。このバス704にはまた、入出力インタフェース705も接続されている。
【0112】
入出力インタフェース705には、キーボード、マウスなどよりなる入力部706、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal display)などよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部707、ハードディスクなどより構成される記憶部708、モデム、LANカードなどのネットワークインタフェースカードなどより構成される通信部709が接続されている。通信部709は、インターネットを含むネットワークを介しての通信処理を行う。
【0113】
入出力インタフェース705にはまた、必要に応じてドライブ710が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア711が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部708にインストールされる。
【0114】
上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、インターネットなどのネットワークや、リムーバブルメディア711などからなる記録媒体からインストールされる。
【0115】
なお、この記録媒体は、図7に示される、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フロッピディスク(登録商標)を含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)(登録商標)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア711により構成されるものだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに配信される、プログラムが記録されているROM702や、記憶部708に含まれるハードディスクなどで構成されるものも含む。
【0116】
なお、本明細書において上述した一連の処理を実行するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【符号の説明】
【0117】
10 ネットワークシステム, 11 ネットワーク, 21 レシーバ, 22 チューナ, 23 制御部, 25 ネットワークインタフェース, 41 レコーダ, 42 コントローラ, 43 ストレージ, 44 ネットワークインタフェース, 51 メモリ, 131 視聴年齢制限可否情報取得部, 132 アップロード制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを受信する受信装置と、前記受信装置により受信されたコンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツを再生する記録再生装置とがネットワークを介して接続されて構成されるネットワークシステムであって、
前記受信装置は、
視聴年齢制限のあるコンテンツを前記記録再生装置に記録させる場合、
前記記録再生装置が、記録されたコンテンツの再生の処理において、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能か否かを表す視聴年齢制限可否情報を、前記記録再生装置から取得する視聴年齢制限可否情報取得手段と、
前記取得した前記視聴年齢制限可否情報に基づいて、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否かを判定する判定手段とを備え、
前記記録再生装置は、
前記視聴年齢制限情報を記憶する記憶手段と、
前記ネットワークに、前記記憶手段における前記視聴年齢制限情報の格納位置を特定するアドレス情報を送出するアドレス情報送出手段とを備える
ネットワークシステム。
【請求項2】
コンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツを再生する記録再生装置とネットワークを介して接続され、前記記録再生装置に記録させる前記コンテンツを受信する受信装置であって、
視聴年齢制限のあるコンテンツを前記記録再生装置に記録させる場合、
前記記録再生装置が、記録されたコンテンツの再生の処理において、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能か否かを表す視聴年齢制限可否情報を、前記記録再生装置から取得する視聴年齢制限可否情報取得手段と、
前記取得した前記視聴年齢制限可否情報に基づいて、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否かを判定する判定手段と
を備える受信装置。
【請求項3】
前記記録再生装置と、UPnP(Universal Plug and Play)で規定されるプロトコルにより前記ネットワークを介した通信を行い、
前記視聴年齢制限可否情報取得手段は、前記プロトコルに従って前記視聴年齢制限可否情報を取得する
請求項2に記載の受信装置。
【請求項4】
前記視聴年齢制限可否情報は、
UPnPで規定される情報であって、前記記録再生装置のDevice Description情報の中に、予め定められたタグにより記述されている
請求項3に記載の受信装置。
【請求項5】
前記記録再生装置を特定する情報を記憶し、
前記記録再生装置を特定する情報を記憶するとき、前記記録再生装置の内部の前記視聴年齢制限可否情報の記憶位置を特定するアドレス情報を取得して記憶する
請求項2に記載の受信装置。
【請求項6】
コンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツを再生する記録再生装置とネットワークを介して接続され、前記記録再生装置に記録させる前記コンテンツを受信する受信装置の処理方法であって、
視聴年齢制限のあるコンテンツを前記記録再生装置に記録させる場合、
前記記録再生装置が、記録されたコンテンツの再生の処理において、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能か否かを表す視聴年齢制限可否情報を、前記記録再生装置から取得し、
前記取得した前記視聴年齢制限可否情報に基づいて、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否かを判定するステップ
を含む処理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
コンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツを再生する記録再生装置とネットワークを介して接続され、前記記録再生装置に記録させる前記コンテンツを受信する受信装置であって、
視聴年齢制限のあるコンテンツを前記記録再生装置に記録させる場合、
前記記録再生装置が、記録されたコンテンツの再生の処理において、視聴年齢制限に応じたコンテンツの再生の制御が可能か否かを表す視聴年齢制限可否情報を、前記記録再生装置から取得する視聴年齢制限可否情報取得手段と、
前記取得した前記視聴年齢制限可否情報に基づいて、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否かを判定する判定手段とを備える受信装置として機能させる
プログラム。
【請求項8】
コンテンツを受信する受信装置とネットワークを介して接続され、前記受信装置により受信されたコンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツを再生する記録再生装置であって、
前記受信装置が、視聴年齢制限のあるコンテンツを受信した場合、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否かを判定するための情報である前記視聴年齢制限情報を記憶する記憶手段と、
前記ネットワークに、前記記憶手段における前記視聴年齢制限情報の格納位置を特定するアドレス情報を送出するアドレス情報送出手段とを備える
記録再生装置。
【請求項9】
前記視聴年齢制限可否情報は、
UPnP(Universal Plug and Play)で規定される情報であって、Device Description情報の中に、予め定められたタグにより記述されている
請求項8に記載の記録再生装置。
【請求項10】
コンテンツを受信する受信装置とネットワークを介して接続され、前記受信装置により受信されたコンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツを再生する記録再生装置の処理方法であって、
前記受信装置が、視聴年齢制限のあるコンテンツを受信した場合、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否かを判定するための情報である前記視聴年齢制限情報を記憶手段に記憶し、
前記ネットワークに、前記記憶手段における前記視聴年齢制限情報の格納位置を特定するアドレス情報を送出するステップ
を含む処理方法。
【請求項11】
コンピュータを、
コンテンツを受信する受信装置とネットワークを介して接続され、前記受信装置により受信されたコンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツを再生する記録再生装置であって、
前記受信装置が、視聴年齢制限のあるコンテンツを受信した場合、前記受信したコンテンツを前記記録再生装置に記録させるか否かを判定するための情報である前記視聴年齢制限情報を記憶する記憶手段と、
前記ネットワークに、前記記憶手段における前記視聴年齢制限情報の格納位置を特定するアドレス情報を送出するアドレス情報送出手段とを備える記録再生装置として機能させる
プログラム。
【請求項12】
請求項7または請求項11に記載のプログラムが記録されている記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−19276(P2011−19276A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−198846(P2010−198846)
【出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【分割の表示】特願2008−54564(P2008−54564)の分割
【原出願日】平成20年3月5日(2008.3.5)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】