説明

ネットワークシステム

【課題】 画像形成装置に設けた有線ネットワークに無線通信するための通信装置を接続し、その通信装置で無線通信するための初期設定を、画像形成装置から簡単な操作で行えるようにする。
【解決手段】 画像形成装置1の外部接続判定部14が、無線ブリッジ2から無線ブリッジ探索フレームに対する無線ブリッジ応答フレームを受信して無線ブリッジ2が接続されていると判断すると、CPU10は、無線ブリッジ2から初期設定プログラムをダウンロードして外部機器設定用ROM13に記憶して、その初期設定プログラムを起動して、操作表示部16に無線ブリッジ2の初期設定用画面を表示し、無線ブリッジ2のSSID、チャンネル、又は暗号化の設定値が入力されると、それによって無線ブリッジ2に対する初期設定の処理を行って無線ブリッジ2の初期設定を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ネットワーク内で有線及び無線によるデータ通信を行うネットワークシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、有線ネットワークと無線ネットワークとの間でデータフレームを中継する無線機器である無線ブリッジについて、無線部に対してSSIDや無線通信の暗号化などの項目の設定を行う手段として、無線ブリッジ内にウェブ(Web)サーバの機能を内蔵し、無線ブリッジと有線ネットワークで接続されたパーソナルコンピュータ(PC)を含む情報処理装置のブラウザから設定を行えるようにした技術(例えば、特許文献1参照)が既に知られている。
また、画像形成装置にオプションで接続される無線機器について、その設定を画像形成装置から行う場合、画像形成装置内には通常ブラウザが搭載されていないため、画像形成装置内に無線機器の設定プログラム(設定画面)を導入し、画像形成装置は、無線機器が接続されていると判断した場合には、上記設定プログラムを起動して無線機器に対する設定を行えるようにした技術が考えられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の技術では、画像形成装置にオプションで無線ブリッジを設ける場合、無線ブリッジに有線ネットワークで情報処理装置を接続し、その情報処理装置のブラウザから無線ブリッジに各種の設定を行い、その後に画像形成装置の有線ネットワークI/Fに無線ブリッジを接続して使用していたので、ブラウザを導入した情報処理装置が必要であり、画像形成装置から無線ブリッジに対して直接に設定処理を行えないという問題があった。
さらに詳しく説明すると、無線ブリッジには固有のIPアドレスが必要なため、予め工場出荷時の時点で、ある特定のIPアドレスが初期値として設定されている。
そして、無線ブリッジを既存の有線ネットワークに導入する段階で無線部の設定を行うときには、TCP/IPでの通信が一般的であり、サブネットマスクが同一でないとネットワーク通信ができないため、無線ブリッジが初期値として持っているIPアドレスに合わせて、無線ブリッジに接続した情報処理装置のIPアドレスを一時的に変更し、無線ブリッジとのネットワークアドレスを同じにしなければならない。
【0004】
その上で、情報処理装置によってブラウザを起動し、無線ブリッジ内のWEBサーバにアクセスを行い、無線ブリッジの初期設定を行い、その初期設定後に画像形成装置に無線ブリッジを接続するという操作が必要になる。
また、無線ブリッジの設定を変更する場合も、その変更の度に情報処理装置に有線ネットワークケーブルを接続変更しなければならない。
このように、画像形成装置に無線ブリッジを設けた場合に無線ブリッジの設定作業が大変煩雑であるという問題があった。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、画像形成装置に設けた有線ネットワークに無線通信するための通信装置を接続し、その通信装置で無線通信するための初期設定を、画像形成装置から簡単な操作で行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は上記の目的を達成するため、有線インタフェースを備えた画像形成装置と、その画像形成装置と有線インタフェースを介して有線で接続すると共に、ネットワーク上の他の装置と無線で接続する通信装置とを有し、上記通信装置が、上記画像形成装置と上記ネットワーク上の他の装置との間の通信を有線及び無線を介して中継するネットワークシステムにおいて、上記通信装置は、上記画像形成装置において実行され、上記画像形成装置に、当該通信装置に対して無線通信するための初期設定情報を入力させる初期設定用画面を表示させると共に、上記初期設定用画面に対して入力された初期設定情報を当該通信装置へ送信させる処理の手順からなる初期設定プログラムを保持する保持手段と、上記有線を介して上記画像形成装置から上記初期設定プログラムの要求があった場合、上記保持手段に保持されている上記初期設定プログラムを、上記有線を介して上記画像処理装置に送信する送信手段と、上記有線を介して上記画像形成装置から初期設定情報を受信した場合、上記初期設定情報に基づいて当該通信装置の初期設定をする初期設定手段を有し、上記画像形成装置は、上記有線インタフェースを介して上記有線に上記通信装置が接続されたか否かを判断する判断手段と、上記判断手段によって上記有線に上記通信装置が接続されたと判断した場合、上記有線を介して上記通信装置に上記初期設定プログラムを要求する要求手段と、上記要求手段による要求に対して上記有線を介して上記通信装置から上記初期設定プログラムを受信する受信手段と、上記受信手段によって受信した上記初期設定プログラムを記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶された上記初期設定プログラムを起動して実行させる実行手段と、上記実行手段によって上記初期設定プログラムを実行し、上記通信装置に対して無線通信するための初期設定情報を入力させる初期設定用画面を表示すると共に、上記初期設定用画面に対して入力された初期設定情報を上記有線を介して上記通信装置へ送信する送信手段を有するネットワークシステムを提供する。
【0006】
また、上記画像形成装置の上記実行手段は、上記記憶手段に上記初期設定プログラムが記憶された後に再起動し、その再起動時に上記記憶手段に記憶された上記初期設定プログラムを起動して実行させる手段を有し、上記画像形成装置に、上記送信手段によって上記初期設定情報を上記有線を介して上記通信装置へ送信した後に再度再起動し、その再起動時に当該画像形成装置で実行する通常のシステム制御プログラムを起動して実行させる手段を設けるとよい。
さらに、上記画像形成装置に、上記判断手段によって上記有線に上記通信装置が接続されたと判断した場合、上記通信装置が初期設定済みか否かを判定する判定手段と、上記判定手段によって上記通信装置が初期設定済みと判定された場合、上記通信装置に対する上記初期設定プログラムの要求と受信と実行を行わないようにする手段を設けるとよい。
また、上記通信装置に、当該通信装置の初期設定が済んでいることを示す初期設定済情報を記憶する初期設定済情報記憶手段と、当該装置上からの指示に基づいて上記初期設定済情報記憶手段の上記初期設定済情報を消去する消去手段を設けるとよい。
【0007】
さらに、上記画像形成装置に、上記記憶手段に既に初期設定プログラムが記憶されているか否かを判別し、既に記憶していると判別した場合、上記通信装置に対する上記初期設定プログラムの要求と受信とを行わないようにする手段を設けるとよい。
さらにまた、上記通信装置に、当該通信装置に対する固有の識別情報を記憶する識別情報記憶手段を設け、上記通信装置の送信手段は、上記初期設定プログラムと共に上記固有の識別情報を上記画像処理装置に送信する手段を有し、上記画像形成装置に、上記記憶手段に、上記初期設定プログラムに上記固有の識別情報を関連付けて記憶させる手段を設けるとよい。
【発明の効果】
【0008】
この発明によるネットワークシステムは、画像形成装置に設けた有線ネットワークに無線通信するための通信装置を接続し、その通信装置で無線通信するための初期設定を、画像形成装置から簡単な操作で行えるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態であるネットワークシステムの構成を示す図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の主要部の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す無線ブリッジの主要部の構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示す画像形成装置の起動時の処理を示すフローチャート図である。
【図5】図1に示す画像形成装置の起動時の他の処理を示すフローチャート図である。
【0010】
【図6】図1に示す画像形成装置の起動時のまた他の処理を示すフローチャート図である。
【図7】図1に示す画像形成装置の起動時のさらに他の処理を示すフローチャート図である。
【図8】図1に示す画像形成装置の起動時のまた他の処理を示すフローチャート図である。
【図9】図1に示す画像形成装置の起動時のさらに他の処理を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、本発明の実施形態であるネットワークシステムの構成を示す図である。
このネットワークシステムは、画像形成装置1を有し、有線LAN4を介して無線ブリッジ2が有線接続されている。
また、無線ブリッジ2は、無線LAN5を介して上記有線LAN4とは異なる他の有線LAN6と接続するアクセスポイント3と無線接続されている。
画像形成装置1は、発明の「画像形成装置」に相当し、CPU、ROM、RAMを含むマイクロコンピュータによって実現され、ファクシミリ装置、プリンタ、複写機、及び複合機を含む装置であり、無線ブリッジ2以外のネットワーク機器とは直接に接続されていない。
【0012】
また、無線ブリッジ2は、発明の「通信装置」に相当し、CPU、ROM、RAMを含むマイクロコンピュータによって実現され、有線LAN4によって画像形成装置1と接続されており、無線LAN5によってアクセスポイント3と接続することにより、画像形成装置1とアクセスポイント3との間のデータ通信を中継する。
アクセスポイント3は、有線LAN6と接続され、無線LAN5と有線LAN6との間の通信を中継する。
上記有線LAN4は、画像形成装置1と無線ブリッジ2との間を有線で接続し、有線によるデータ通信可能なローカルエリアネットワーク(LAN)を構成している。
また、上記無線LAN5は、無線ブリッジ2とアクセスポイント3との間を無線で接続し、無線によるデータ通信可能なLANを構成する。
【0013】
さらに、上記有線LAN6は、上述と同様に、アクセスポイント3と有線LAN6上の図示を省略した各種の装置(画像形成装置、PC、サーバを含む情報処理装置)との間の有線によるデータ通信可能なLANを構成している。
上記LANとしては、例えば、イーサネット(Ethernet、登録商標)規格に基づくデータ通信のネットワークであり、この実施形態では、イーサネット規格に基づくデータ通信を利用した場合について説明する。
このネットワークシステムでは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)によって、ネットワーク上の画像形成装置1が、無線ブリッジ2、及びアクセスポイント3を介して有線LAN6上の図示を省略した他の情報処理装置、画像形成装置(例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写機、複合機等の装置)、サーバプリンタを含む端末装置と互いにデータ通信を行う。
【0014】
そのデータ通信のため、画像形成装置1、無線ブリッジ2、及びアクセスポイント3には、ネットワークシステム上でそれぞれユニークなアドレスが割り振られており、そのアドレスを宛先にして互いにデータ通信を行う。
このアドレスのことをIPアドレス(Internet Protocol address)と呼ぶ。
このネットワークシステムでは、例えば、画像形成装置1には、IPアドレス「10.10.10.10」が、アクセスポイント3には、IPアドレス「10.10.10.20」が、それぞれ割り当てられ、それぞれの装置に設定されている場合を示している。
また、無線ブリッジ2については、工場からの出荷時にIPアドレスの初期値が設定されている場合があるが、この実施形態では、初期設定プログラムにアクセスするための初期値が設定されている。
【0015】
図2は、図1に示した画像形成装置1の主要部の構成を示すブロック図である。
画像形成装置1は、プログラムを実行し、この画像形成装置1の全体を制御すると共に、発明に係る各種の処理を実行するCPU10と、CPU10が実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリであるROM11(このROM11は、画像形成装置1のシステム立ち上げ用の制御プログラムを記憶したROMにも相当する)と、CPU10が各種の処理を実行する際の作業領域として使用すると共に、各種のデータを記憶するRAM12と、無線ブリッジ1に要求して取得した(ダウンロードした)初期設定プログラムを記憶する外部機器設定用ROM13と、有線ネットワークインタフェース15を介して有線に無線ブリッジ1が接続されたか否かを判定する外部接続判定部14と、無線ブリッジ1を含む外部機器を有線接続し、その外部機器との有線LAN4によるデータ通信を司る有線ネットワークインタフェース15と、ユーザによって各種の操作情報を入力するキーボード、タッチパネルを含む入力部と、ユーザに各種の操作画面を表示するLCD、タッチパネルを含む表示部とを有する操作表示部16と、データを用紙に印刷する画像形成部17とがバス18を介して接続されている。上記画像形成部17については、公知なので、その詳細な構成と処理の説明を省略する。
【0016】
図3は、図1に示した無線ブリッジ2の主要部の構成を示すブロック図である。
無線ブリッジ2は、プログラムを実行し、この無線ブリッジ2の全体を制御すると共に、発明に係る各種の処理を実行するCPU20と、CPU20が実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリであるROM21と、CPU20が各種の処理を実行する際の作業領域として使用すると共に、各種のデータを記憶するRAM22と、画像形成装置1で実行可能であり、画像形成装置1にダウンロードさせ、画像形成装置1で実行させることによって無線ブリッジ2の初期設定を行わせる手順からなる初期設定プログラムを記憶する初期設定用ROM23と、無線ブリッジ2に初期設定がされているか否かを示す情報を保持する初期設定判定部24と、画像形成装置1を有線接続し、その画像形成装置1との有線LAN4によるデータ通信を司る有線ネットワークインタフェース25と、アクセスポイント3と無線接続し、そのアクセスポイント3との無線LAN5によるデータ通信を司る無線ネットワークインタフェース26とがバス18を介して接続されている。
【0017】
上記のような構成の情報処理装置1と無線ブリッジ2との間において、無線ブリッジ2には、初期設定のIPアドレスにアクセス可能な初期設定用ROM23内に予め初期設定プログラム(無線ブリッジ2の初期設定をする専用プログラム)を記憶して保持させておく。
一方、画像形成装置1は、無線ブリッジ2の有線接続を検知し、無線ブリッジ2の初期設定のIPアドレスを検出すると、そのIPアドレスから初期設定プログラムをダウンロードし、外部機器設定用ROM13に記憶して、その初期設定プログラムを実行することにより、無線ブリッジ2に対する無線通信を行うための初期設定を自動的に行う。
したがって、無線ブリッジ2内にHTTPサーバを、画像形成装置1内にブラウザをそれぞれ設ける必要が無くなる。
【0018】
また、画像形成装置1は、無線ブリッジ2と初期設定の通信をするために、無線ブリッジ2のIPアドレスに合わせて自装置のIPアドレスを一時的に変更する必要が無くなる。さらに、画像形成装置1に、無線ブリッジ2を有線接続するだけで、無線ブリッジ2に対する初期設定を自動的に行えるので、無線ブリッジ2の初期設定のために、一旦、PCを含む情報処理装置に接続して初期設定を済ませ、その後に画像形成装置1に接続するような手間の掛かる作業をせずに済む。
なお、無線ブリッジ2の初期設定プログラムを、画像形成装置1に記憶させておく構成も考えられるが、複数種類の無線ブリッジ1に対する初期設定もできるようにするためには、それぞれの種類の無線ブリッジ1用の初期設定プログラムを全て記憶させるのはコストアップになるし、初期設定プログラムのバージョンアップや、画像形成装置1を出荷した後に製造された新しい無線ブリッジ2を利用する場合には対応できない。
そこで、この実施形態では、無線ブリッジ2に初期設定プログラムを格納し、画像形成装置1にダウンロードさせて実行させる場合を説明する。
【0019】
次に、この実施形態のネットワークシステムにおける画像形成装置1の起動時の処理について説明する。
この処理では、無線ブリッジ2の初期設定用ROM23が、画像形成装置1において実行され、画像形成装置1に、無線ブリッジ2に対して無線通信するための初期設定情報を入力させる初期設定用画面を表示させると共に、初期設定用画面に対して入力された初期設定情報を無線ブリッジ2へ送信させる処理の手順からなる初期設定プログラムを保持する保持手段に相当する。
【0020】
また、無線ブリッジ2のCPU20と有線ネットワークインタフェース25(発明の「有線インタフェース」に相当する)が、有線を介して画像形成装置1から初期設定プログラムの要求があった場合、上記保持手段に保持されている初期設定プログラムを、有線を介して画像処理装置1に送信する送信手段の機能を果たす。
さらに、無線ブリッジ2のCPU20は、有線を介して画像形成装置1から初期設定情報を受信した場合、初期設定情報に基づいて無線ブリッジ2の初期設定をする初期設定手段の機能を果たす。
【0021】
一方、画像形成装置1の外部接続判定部14は、有線ネットワークインタフェース15(発明の「有線インタフェース」に相当する)を介して有線に無線ブリッジ2が接続されたか否かを判断する判断手段の機能を果たす。
また、画像形成装置1のCPU10と有線ネットワークインタフェース15は、判断手段によって有線に無線ブリッジ2が接続されたと判断した場合、有線を介して無線ブリッジ2に初期設定プログラムを要求する要求手段と、要求手段による要求に対して有線を介して無線ブリッジ2から初期設定プログラムを受信する受信手段の機能を果たす。
【0022】
さらに、画像形成装置1の外部機器設定用ROM13は、受信手段によって受信した初期設定プログラムを記憶する記憶手段に相当する。
また、画像形成装置1のCPU10は、記憶手段に記憶された初期設定プログラムを起動して実行させる実行手段の機能を果たす。
さらに、画像形成装置1のCPU10と有線ネットワークインタフェース15は、実行手段によって初期設定プログラムを実行し、無線ブリッジ2に対して無線通信するための初期設定情報を入力させる初期設定用画面を表示すると共に、初期設定用画面に対して入力された初期設定情報を有線を介して無線ブリッジ2へ送信する送信手段の機能を果たす。
【0023】
図4は、図1に示す画像形成装置1の起動時の処理を示すフローチャート図である。
画像形成装置1は、この処理により、起動時に無線ブリッジ2の接続を検知すると、その無線ブリッジ2に対する初期設定を自動的に開始することができる。
画像形成装置1のCPU10は、ステップ(図中「S」で示す)1で、画像形成装置10の主電源がオン(ON)にされた後に、画像形成装置1内のROM11に記憶している画像形成装置1を制御する制御プログラムを起動して、ステップ2で、有線ネットワークインタフェース15を介して有線LAN4に対するイーサネットのリンクを検知すると、ステップ3で、イーサネットと正常にリンクしたか否かを判断して、イーサネットと正常にリンクしたら(「Y」の場合)、ステップ4へ進み、それ以外であれば(「N」の場合)、ステップ1へ戻る。
【0024】
画像形成装置1の外部接続判定部14は、ステップ4で、有線LAN4上に無線ブリッジ2が存在するか否かを確認するため、イーサネットのブロードキャストで、有線LAN4に無線ブリッジ2が存在するか否かを調べるための無線ブリッジ探索フレームを送信して、ステップ5で、無線ブリッジ2が接続されているか否かを判断して、無線ブリッジ2からの無線ブリッジ探索フレームに対する無線ブリッジ応答フレームを受信した場合、無線ブリッジ2が接続されていると判断して(「Y」の場合)、ステップ6へ進み、無線ブリッジ2からの無線ブリッジ探索フレームに対する無線ブリッジ応答フレームを受信しなかった場合、無線ブリッジ2が未接続として判断して(「N」の場合)、ステップ10へ進む。
画像形成装置1のCPU10は、ステップ6で、有線LAN4を介して無線ブリッジ2からIPアドレスの初期設定値を取得し、そのIPアドレスの初期設定値によってアクセス可能な初期設定用ROM23から初期設定プログラムをダウンロードし、その初期設定プログラムを、外部機器設定用ROM13に記憶して、ステップ7へ進む。
【0025】
一方、無線ブリッジ2では、CPU20が有線を介して画像形成装置1から初期設定プログラムの要求があると、初期設定用ROM23に保持されている初期設定プログラムを、有線を介して画像処理装置1に送信する。
画像形成装置1のCPU10は、ステップ7で、外部機器設定用ROM13に記憶した初期設定プログラムを起動して、外部機器(この場合は無線ブリッジ2)の初期設定しか行うことのできない状態として画像形成装置1を立ち上げ直し、無線ブリッジ2に対して画像形成装置1と有線で通信し、アクセスポイント3とは無線で通信し、画像形成装置1とアクセスポイント3とのデータ通信の中継をするための初期設定処理を開始し、ステップ8で、操作表示部16に無線ブリッジ2の初期設定用画面を表示し、例えば、操作表示部16のタッチパネルの表示部分、又はテンキーを使用して、無線ブリッジ2のSSID、チャンネル、又は暗号化の設定値を入力し、ステップ9で、初期設定用画面に対して入力された設定値(発明の「初期設定情報」に相当する)に基いて、無線ブリッジ2に対する初期設定の処理を行って無線ブリッジ2の初期設定を実行し、この処理を終了する。
【0026】
一方、無線ブリッジ2では、CPU20が、有線を介して画像形成装置1から初期設定情報を受信すると、その初期設定情報に基づいて無線ブリッジ2の初期設定をする。
画像形成装置1のCPU10は、ステップ10において、ROM11に記憶している画像形成装置1を制御する制御プログラムの処理を継続し、コピー、プリント、スキャナを含むアプリケーションを起動させ、この処理を終了する。
このようにして、ユーザは、画像形成装置1に接続した無線ブリッジ2の初期設定のために、無線ブリッジ2をPC等の情報処理装置に接続する必要はなく、また、画像形成装置1にブラウザを導入することも、無線ブリッジ2内のWEBサーバを設けることも必要なく、さらに、画像形成装置1に無線ブリッジ2を接続した後、画像形成装置1のIPアドレスを無線ブリッジ2のIPアドレスに一時的に変更する必要は無く、操作表示部16に表示された初期設定用画面に無線ブリッジ2が無線通信するために必要な設定値を入力するのみで、画像形成装置1が無線ブリッジ2に対する初期設定を自動的に行うので、ユーザによる無線ブリッジ2に対する初期設定の際の作業負担を軽減することができる。
【0027】
次に、上述の起動時の処理において無線ブリッジ2からダウンロードした初期設定プログラムを自動的に起動させ、無線ブリッジ2の初期設定後は画像形成装置1のシステムの立ち上げを継続できるようにするとよい。
この処理の場合、画像形成装置1のCPU10が、外部機器設定用ROM13に初期設定プログラムが記憶された後に再起動し、その再起動時に外部機器設定用ROM13に記憶された上記初期設定プログラムを起動して実行させる手段と、送信手段によって初期設定情報を有線を介して無線ブリッジ2へ送信した後に再度再起動し、その再起動時に当該画像形成装置1で実行する通常のシステム制御プログラムを起動して実行させる手段の機能を果たす。
【0028】
図5は、図1に示す画像形成装置1の起動時の他の処理を示すフローチャート図である。この処理は、ステップ(図中「S」で示す)21〜26と、ステップ34の各処理については、図4に示した、ステップ1〜6と、ステップ10の各処理とそれぞれ同じなので、その説明を省略する。
画像形成装置1のCPU10は、ステップ26で、外部機器設定用ROM13に初期設定プログラムを記憶した後に、ステップ27で、リブート(再起動)し、ステップ28で、リブート時の実行先を外部機器設定用ROM13に指定して、外部機器設定用ROM13に記憶した初期設定プログラムを起動する。その後、ステップ29、30の各処理は、図4に示したステップ8、9の各処理とそれぞれ同じなので、その説明を省略する。
【0029】
画像形成装置1のCPU10は、ステップ30の無線ブリッジ2の初期設定が完了し、ステップ31において、ユーザによって操作表示部16の画面上に表示された再起動ボタンの指示が入力されると、リブートを行い、ステップ32で、リブート時の実行先をROM11に戻し、再度、ROM11内の制御プログラムを読み込んで起動し、ステップ33で、システムの立ち上げを継続してコピー、プリント、スキャナを含むアプリケーションを起動させ、この処理を終了する。
このようにして、画像形成装置1が、無線ブリッジ1の初期設定プログラムの起動を自動で行うことができ、無線ブリッジ1の初期設定が終了したら、ユーザによる指示に基づいて画像形成装置1のシステムの立ち上げを継続することができる。
【0030】
次に、上述の起動時の処理において、無線ブリッジ2に初期設定がされていない場合、上述の初期設定プログラムのダウンロードと、その初期設定プログラムの実行による初期設定処理を行うようにするとよい。
この処理の場合、画像形成装置1のCPU10が、上記判断手段によって有線に無線ブリッジ2が接続されたと判断した場合、無線ブリッジ2の初期設定判定部24を参照して無線ブリッジ2が初期設定済みか否かを判定する判定手段と、判定手段によって無線ブリッジ2が初期設定済みと判定された場合、無線ブリッジ2に対する初期設定プログラムの要求と受信と実行を行わないようにする手段の機能を果たす。
図6は、図1に示す画像形成装置1の起動時のまた他の処理を示すフローチャート図である。この処理は、ステップ(図中「S」で示す)41〜45と、ステップ55の各処理については、図5に示した、ステップ21〜25と、ステップ34の各処理とそれぞれ同じなので、その説明を省略する。
【0031】
画像形成装置1のCPU10は、ステップ45で、無線ブリッジ2が接続されていると判断すると(「Y」の場合)、ステップ46で、無線ブリッジ2内の初期設定判定部24の設定フラグの状態を参照する。
この初期設定判定部24には、無線ブリッジ2が画像形成装置1から初期設定が完了された場合、初期設定済みを示す設定フラグをセットする。
画像形成装置1のCPU10は、ステップ46の判断で、無線ブリッジ2の初期設定判定部24に設定フラグがセットされていない場合には初期設定がされていないと判断して(「N」の場合)、ステップ47〜54の各処理を順に実行して(ステップ47〜54の各処理については、図5に示したステップ26〜33の各処理とそれぞれ同じなので、その説明を省略する。)、無線ブリッジ2に対する初期設定を完了し、画像形成装置1のシステムの起動も完了させて、この処理を終了する。
【0032】
画像形成装置1のCPU10は、ステップ46の判断で、無線ブリッジ2の初期設定判定部24に設定フラグがセットされている場合には初期設定済みと判断して(「Y」の場合)、無線ブリッジ2に対する初期設定プログラムの要求と受信と実行を行わないようにして、ステップ54で、制御プログラムの処理を継続し、コピー、プリント、スキャナを含むアプリケーションを起動させ、この処理を終了する。
このようにして、画像形成装置1の主電源がオンにされると毎回無線ブリッジ2の探索を行うが、無線ブリッジ2の初期設定が既に済んでおり、かつ、再度初期設定を行う必要がない場合には、無線ブリッジ2からの初期設定プログラムダウンロード、及び初期設定プログラムの起動と実行の不要な処理を行わずに済み、それらにかかる時間が必要無いため、画像形成装置1としてスタンバイ状態になるまでの時間を早めることができる。
【0033】
次に、上述の処理の場合に、無線ブリッジ2が既に初期設定済みでも、再度設定できるようにするとよい。
この処理の場合、無線ブリッジ2の初期設定判定部24が、無線ブリッジ2の初期設定が済んでいることを示す初期設定済情報を記憶する初期設定済情報記憶手段の機能を果たし、無線ブリッジ2のCPU20が、当該無線ブリッジ2上からの指示に基づいて上記初期設定済情報記憶手段の上記初期設定済情報を消去する消去手段の機能を果たす。
例えば、初期設定済みの無線ブリッジ2に対して初期設定値を再度設定する場合には、無線ブリッジ2側に搭載されたボタン(図示を省略)の押下により、初期設定判定部24に記憶されている初期設定済情報に相当する初期設定フラグをクリア(消去)して、初期設定がされてない状態を示すようにする。
【0034】
図7は、図1に示す画像形成装置1の起動時のさらに他の処理を示すフローチャート図である。この処理は、ステップ(図中「S」で示す)61〜71と、ステップ73〜76の各処理については、図6に示した、ステップ41〜51と、ステップ52〜55の各処理とそれぞれ同じなので、その説明を省略する。
画像形成装置1のCPU10は、ステップ71で無線ブリッジの初期設定を実行した後、ステップ72で、無線ブリッジ2内の初期設定判定部24を参照し、初期設定判定部24の初期設定フラグ(初期設定済情報に相当する)がクリアされたか否かを判断する。
無線ブリッジ2では、自装置に対する初期設定がされると、初期設定判定部24に初期設定が済んでいることを示す初期設定フラグを記憶させる。
この初期設定フラグは、例えば、ユーザが、無線ブリッジ2に設置されているH/Wキー等のボタン(図示を省略)を押すことにより、CPU20が初期設定判定部24から初期設定フラグをクリアし、画像形成装置1へ通知することによって、無線ブリッジ2が初期設定済みでないことを示すように変更することができる。
【0035】
画像形成装置1のCPU10は、ステップ72の判断で、無線ブリッジ2からの通知に基いて、初期設定判定部24の初期設定フラグがクリアされていれば(「Y」の場合)、ステップ67へ戻り、上述のようにして無線ブリッジ2に対して再度初期設定をする。また、初期設定判定部24の設定フラグがクリアされていなければ(「N」の場合)、ステップ73以降の処理を実行する。
上記ステップ72の実行を、無線ブリッジ2の初期設定中の一定期間内に無線ブリッジ2のH/Wキー等のボタンが押下され、画像形成装置1側で初期設定フラグの消去の通知を受信することにより再度ステップ67を実行するようにするとよい。
また、無線ブリッジ2の再設定は、ステップ71後に実行されなくともよく、ステップ75の通常起動中や、画像形成装置1の主電源がオフ(OFF)中にボタンを押下することによっても可能である。
【0036】
その際にもボタン押下で行われる処理は初期設定フラグのクリアのみであり、有線LAN4と無線LAN5の中継処理には影響を与えないようにすることができる。
このようにして、無線ブリッジ2の初期設定を変更したいときのみ、ボタンを使用し、無線ブリッジ2内の初期設定フラグをクリアするなどの手段によって初期設定されていない状態と画像形成装置1に通知するため、無線ブリッジ2の初期設定を変更したいときのみ、初期設定用ROM23の初期設定プログラムを画像形成装置1で起動させることができる。
【0037】
次に、上述の処理において、画像形成装置1では、既に初期設定プログラムを記憶している場合には、無線ブリッジ2へ初期設定プログラムを要求してダウンロードする処理を行わないようにするとよい。
この処理の場合、画像形成装置1のCPU10が、外部機器設定用ROM13に既に初期設定プログラムが記憶されているか否かを判別し、既に記憶していると判別した場合、無線ブリッジ2に対する初期設定プログラムの要求と受信とを行わないようにする手段の機能を果たす。
図8は、図1に示す画像形成装置1の起動時のまた他の処理を示すフローチャート図である。この処理は、ステップ(図中「S」で示す)81〜86と、ステップ88〜97の各処理については、図7に示した、ステップ61〜66と、ステップ67〜76の各処理とそれぞれ同じなので、その説明を省略する。
【0038】
画像形成装置1のCPU10は、ステップ86で無線ブリッジの初期設定がされていると判断した場合、ステップ87で、外部機器設定用ROM13に処理設定プログラムが既にダウンロードされているか否かを判断し、ダウンロードされていないなら(「N」の場合)、ステップ88へ進み、ダウンロードされているなら(初期設定を再設定する場合にボタン押下により初期設定フラグがクリアされている場合や、一度設定した無線ブリッジと同一の新品を新たに設定する場合なども含む、「Y」の場合)、ステップ89へ進む。
上記判断方法は、例えば、CPU10が、外部機器設定用ROM13がクリア状態となっているか否か(例えば、外部機器設定用ROM13がクリア状態であることを示すフラグ「0xFF」が設定されているか否か)を調べることによって判断する。
このようにして、無線ブリッジ2からの初期設定プログラムをダウンロードする際に、初期設定プログラムが既にダウンロードされていた場合に重ねてダウンロードを行わないようにすることができ、無線ブリッジ2に対する要求とダウンロードにかかる処理時間を省くことができるので、初期設定プログラムによる画像形成装置1の起動までの時間が短縮できる。
【0039】
次に、上述の処理において、さらに他の処理を説明する。
この処理の場合、無線ブリッジ2の初期設定用ROM23は、当該無線ブリッジ2に対する固有の識別情報を記憶する識別情報記憶手段に相当し、無線ブリッジ2のCPU20は、上記初期設定プログラムと共に上記固有の識別情報を画像処理装置1に送信する手段の機能を果たし、画像形成装置1のCPU10は、外部機器設定用ROM13に、上記初期設定プログラムに上記固有の識別情報を関連付けて記憶させる手段の機能を果たす。
図9は、図1に示す画像形成装置1の起動時のさらに他の処理を示すフローチャート図である。この処理は、ステップ(図中「S」で示す)101〜106と、ステップ108〜117の各処理については、図8に示した、ステップ81〜86と、ステップ88〜97の各処理とそれぞれ同じなので、その説明を省略する。
【0040】
この処理では、無線ブリッジ2は、初期設定用ROM23に無線ブリッジ2に固有の識別情報である固有IDを予め保持し、画像形成装置1には初期設定用ROM23の初期設定プログラムと共に固有IDもダウンロードさせる。
この場合の固有IDは、無線ブリッジ2の暗号化設定可能な種類や設定可能スピードなどの設定範囲が同一であれば同一IDとし、同一の初期設定プログラムによって実行可能なものとする。
画像形成装置1のCPU10は、ステップ106で無線ブリッジの初期設定がされていると判断した場合、ステップ107で、外部機器設定用ROM13に保存されている固有IDが、現在画像形成装置1に接続されている無線ブリッジ2の固有IDと同じか否かを判断し、同じではないと判断したら(「N」の場合)、ステップ108へ進み、同じと判断したら(「Y」の場合)、ステップ109へ進む。
【0041】
このようにして、画像形成装置1内の初期設定プログラムのダウンロード有無を判断する際に、ダウンロード済みの初期設定プログラムに関連づけた固有IDを合わせて持つことにより、固有IDの比較をすることで初期設定対象の無線ブリッジ2の初期設定プログラムか否かを判断することができる。
また、固有IDが異なり、初期設定プログラムが異なる無線ブリッジ2の初期設定プログラムが画像形成装置1にダウンロードされていた場合にも、固有IDの判別により、現在画像形成装置1に接続されている無線ブリッジ2の初期設定プログラムをさらにダウンロードして外部機器設定用ROM13に上書きすることにより、現在画像形成装置1に接続されている無線ブリッジ2に対する初期設定を正しく行うことができる。
【0042】
この実施形態のネットワークシステムは、画像形成装置に、有線ネットワークと無線ネットワークとの間でデータフレームを中継する無線ブリッジを接続させて動作させるように設定する場合に、無線ブリッジの有線ネットワークケーブルを情報端末に接続する必要が無いため、無線ブリッジの初期設定を容易にすることができる。
なお、上記の実施の形態では、無線ブリッジ2で無線通信する装置が画像形成装置の場合を説明したが、上記画像形成装置の画像形成部を除いた他の機能部を備えたパーソナルコンピュータを含む情報処理装置についても、上述と同様にして無線ブリッジの初期設定を行うようにすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
この発明によるネットワークシステムは、無線通信又は有線通信を用いたインターネット、ローカルエリアネットワークを含むネットワークの全般において適用することができる。
【符号の説明】
【0044】
1:画像形成装置 2:無線ブリッジ 3:アクセスポイント 4、6:有線LAN 5:無線LAN 10、20:CPU 11、21:ROM 12、22:RAM 13:外部機器設定用ROM 14:外部接続判定部 15、25:有線ネットワークインタフェース 16:操作表示部 17:画像形成部 18、27:バス 23:初期設定用ROM 24:初期設定判定部 26:無線ネットワークインタフェース
【先行技術文献】
【特許文献】
【0045】
【特許文献1】特開2008−61106号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有線インタフェースを備えた画像形成装置と、該画像形成装置と有線インタフェースを介して有線で接続すると共に、ネットワーク上の他の装置と無線で接続する通信装置とを有し、前記通信装置が、前記画像形成装置と前記ネットワーク上の他の装置との間の通信を有線及び無線を介して中継するネットワークシステムにおいて、
前記通信装置は、
前記画像形成装置において実行され、前記画像形成装置に、当該通信装置に対して無線通信するための初期設定情報を入力させる初期設定用画面を表示させると共に、前記初期設定用画面に対して入力された初期設定情報を当該通信装置へ送信させる処理の手順からなる初期設定プログラムを保持する保持手段と、
前記有線を介して前記画像形成装置から前記初期設定プログラムの要求があった場合、前記保持手段に保持されている前記初期設定プログラムを、前記有線を介して前記画像処理装置に送信する送信手段と、
前記有線を介して前記画像形成装置から初期設定情報を受信した場合、前記初期設定情報に基づいて当該通信装置の初期設定をする初期設定手段とを有し、
前記画像形成装置は、
前記有線インタフェースを介して前記有線に前記通信装置が接続されたか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記有線に前記通信装置が接続されたと判断した場合、前記有線を介して前記通信装置に前記初期設定プログラムを要求する要求手段と、
前記要求手段による要求に対して前記有線を介して前記通信装置から前記初期設定プログラムを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した前記初期設定プログラムを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記初期設定プログラムを起動して実行させる実行手段と、
前記実行手段によって前記初期設定プログラムを実行し、前記通信装置に対して無線通信するための初期設定情報を入力させる初期設定用画面を表示すると共に、前記初期設定用画面に対して入力された初期設定情報を前記有線を介して前記通信装置へ送信する送信手段とを有することを特徴とするネットワークシステム。
【請求項2】
前記画像形成装置の前記実行手段は、前記記憶手段に前記初期設定プログラムが記憶された後に再起動し、その再起動時に前記記憶手段に記憶された前記初期設定プログラムを起動して実行させる手段を有し、
前記画像形成装置に、前記送信手段によって前記初期設定情報を前記有線を介して前記通信装置へ送信した後に再度再起動し、その再起動時に当該画像形成装置で実行する通常のシステム制御プログラムを起動して実行させる手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
【請求項3】
前記画像形成装置に、前記判断手段によって前記有線に前記通信装置が接続されたと判断した場合、前記通信装置が初期設定済みか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記通信装置が初期設定済みと判定された場合、前記通信装置に対する前記初期設定プログラムの要求と受信と実行を行わないようにする手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のネットワークシステム。
【請求項4】
前記通信装置に、当該通信装置の初期設定が済んでいることを示す初期設定済情報を記憶する初期設定済情報記憶手段と、当該装置上からの指示に基づいて前記初期設定済情報記憶手段の前記初期設定済情報を消去する消去手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のネットワークシステム。
【請求項5】
前記画像形成装置に、前記記憶手段に既に初期設定プログラムが記憶されているか否かを判別し、既に記憶していると判別した場合、前記通信装置に対する前記初期設定プログラムの要求と受信とを行わないようにする手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のネットワークシステム。
【請求項6】
前記通信装置に、当該通信装置に対する固有の識別情報を記憶する識別情報記憶手段を設け、
前記通信装置の送信手段は、前記初期設定プログラムと共に前記固有の識別情報を前記画像処理装置に送信する手段を有し、
前記画像形成装置に、前記記憶手段に、前記初期設定プログラムに前記固有の識別情報を関連付けて記憶させる手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のネットワークシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−15734(P2012−15734A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−149449(P2010−149449)
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】