説明

ネットワークファクシミリ装置およびネットワークファクシミリ装置の送信履歴管理方法

【課題】 ファクシミリの送信済み書類と通信管理レポートとの対応関係を的確に保持してコンピュータ上で管理することのできるネットワークファクシミリ装置を提供する。
【解決手段】 ファクシミリ送信済みの書類をデータ変換手段Aによりコンピュータ200で認識可能な画像ファイルに変換し、ファクシミリの送信結果に関わる通信管理レポートをレポート生成手段Bで作成する。これらの画像ファイルと通信管理レポートを一対一に対応させた電子メールを電子メール作成手段Cで作成し、データ通信管理手段Dによりネットワーク150経由でコンピュータ200に送信する。ファクシミリ送信の対象となった送信済み書類と通信管理レポートとの対応関係をコンピュータ200のモニタ上で的確に把握することができ、また、この電子メールをコンピュータ200に自動保存することで、意識することなく送信済み書類の電子ファイル化が達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークファクシミリ装置およびネットワークファクシミリ装置の送信履歴管理方法の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
ファクシミリ装置における送信履歴の管理は、ファクシミリ送信の終了後にファクシミリ装置からプリントアウトされる紙ベースの通信管理レポートを利用して行うのが一般的であった。この通信管理レポートには、ファクシミリの送信日時,送付先,送信枚数,送信の成功または失敗の区別等がプリントされるようになっている。
【0003】
しかし、従来の方法では、紙に印刷された送信済み書類をそのまま保存しておく必要があるような場合、必要なときにすぐに送信済み書類を参照できるように通信管理レポートの用紙と対応するような方法で送信済み書類を管理しなければならず、また、送信済み書類の種類が多くなればなるほど、必要な書類を検索するための時間がかかってしまう問題があった。
【0004】
また、紙に印刷された送信済み書類を、スキャナ装置を使用してパーソナルコンピュータで扱える画像ファイルにして保存管理するか、あるいは、ネットワークで使用できるファクシミリ装置で読み取った送信済み書類を電子メールのシステムを利用してコンピュータに送信してコンピュータ上で管理するようにすれば、上記問題の一部を解決することが可能である。
【0005】
しかし、送信済み書類を画像ファイルにして保存する際には通信管理レポートとの関連がわかるような方法で保存する必要があり、また、ファクシミリ装置を使用して書類を送信するのとは別に、その送信済み書類を改めてスキャナ装置等で読み込んで画像ファイルに保存するという二度手間の作業が必要であった。
【0006】
この種の不都合を改善するための技術としては、例えば、特許文献1に開示されるように、ネットワーク上のコンピュータから電子メールでファクシミリ装置に通信管理レポートの発行を要求し、この要求を受けたファクシミリ装置から要求先に電子メールで通信管理レポートを送信するようにしたものが提案されている。
しかしながら、特許文献1に開示される技術では、発行要求が発生した時点でファクシミリ装置に蓄積されていた全ての通信管理レポートが一括してコンピュータに送信されるため、依然として、各々の通信管理レポートの内容と送信済み書類との対応関係は不明確であり、両者の対応関係を把握するのが難しい。
特に、送信済み書類の種類や枚数が多い場合では、後になってから各々の通信管理レポートの内容と送信済み書類との対応関係を把握するのが非常に困難である。
【0007】
また、いわゆるインターネットFaxの分野では、ファクシミリ装置からインターネット経由でコンピュータに画像を送信する際に、ファクシミリ画像を添付するメールの本文に文字認識等の技術を利用して任意のテキスト文章を入力し、注釈付のメールとファクシミリ画像とを同時に送信するようにしたネットワークファクシミリ装置が特許文献2として開示されている。
しかし、この技術は送信相手に注釈付のメールを送信することを目的としたものであり、この注釈付のメールを送信元で保存・管理できるようにはなっていない。
無論、ファクシミリ装置からプリントアウトされた通信管理レポートの内容を文字認識等の技術を利用してメールに書き込むことは理論上可能であるが、送信すべきメールの内容は少なくともファクシミリの送信開始時点で作成されていなければならないので、仮に、注釈付のメールとファクシミリ画像を送信相手と共に送信元にも送信して保存・管理するようにしたとしても、このメールの内容に送信の成功や失敗といった情報を付加することは不可能である。
【0008】
なお、ファクシミリ装置における通信管理レポートの作成機能については特許文献1等で既に開示され、また、ファクシミリ装置のスキャナで読み込まれた画像を他の情報処理機器のフォーマットに変換する技術に関しては特許文献3等で公知となっている。
【0009】
【特許文献1】特開2000−261640号公報(段落番号0011,0045)
【特許文献2】特開2001−22660号公報(段落番号0010,0028)
【特許文献3】特開平6−311293号公報(段落番号0005)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本発明の課題は、前記従来技術の不都合を改善し、ユーザが格別の操作を行ったり注意を払ったりしなくても、送信済み書類と通信管理レポートとの対応関係を的確に保持してコンピュータ上で管理することのできるネットワークファクシミリ装置およびネットワークファクシミリ装置の送信履歴管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のネットワークファクシミリ装置は、書類の画像を読み込むためのスキャナと、前記画像の送信結果に関わる通信管理レポートを作成するレポート生成手段とを備えたネットワークファクシミリ装置において、前記課題を達成するため、特に、
コンピュータに接続するためのネットワークと、前記スキャナで読み込まれた画像を前記コンピュータで認識可能な画像ファイルに変換するデータ変換手段と、前記レポート生成手段で作成された通信管理レポートと前記データ変換手段で変換された画像ファイルとを一対一に対応させて送信するための電子メールを作成する電子メール作成手段と、前記電子メール作成手段で作成された電子メールを前記ネットワークを介して前記コンピュータに送信するためのデータ通信管理手段とを備えたことを特徴とする構成を有する。
【0012】
以上の構成において、書類の画像がスキャナに読み込まれ、ファクシミリの送信作業が完了すると、レポート生成手段により画像の送信結果に関わる通信管理レポートが作成され、データ変換手段が、スキャナで読み込まれた画像をコンピュータで認識可能な画像ファイルに変換する。
そして、電子メール作成手段が、レポート生成手段で作成された通信管理レポートとデータ変換手段で変換された画像ファイルとを一対一に対応させて送信するための電子メールを作成し、データ通信管理手段が、電子メール作成手段で作成された電子メールをネットワークを介してコンピュータに送信する。
通信管理レポートと画像ファイルをメール本文と添付書類の関係で一対一に対応させることができるので、ユーザは、一般的なメールソフトを利用することにより、格別の操作を行ったり注意を払ったりしなくても、ファクシミリ送信の対象となった送信済み書類と通信管理レポート(送信日時,送付先,送信枚数,送信の成功または失敗の区別等)との対応関係をコンピュータのモニタ上で的確に把握することができる。
また、電子メールは自動保存されるので、ユーザは、意識することなく送信済み書類を電子ファイル化することができる。
【0013】
更に、前記構成に加え、ユーザの認証データと当該ユーザの電子メールの宛先とを対応させて記憶するデータベースを備えた記憶手段を併設し、ファクシミリの送信操作に際してユーザが入力する認証データに基いて前記データベースを検索し、当該ユーザの電子メールの宛先を検出して前記電子メール作成手段に引き渡す認証手段を設けるようにしてもよい。
【0014】
このような構成を適用した場合、ファクシミリ送信の対象となった送信済み書類と通信管理レポートがファクシミリの送信操作を行ったユーザの電子メールアドレスに自動的に送信されるので、ユーザは自分に関連のある送信済み書類や通信管理レポートのみを容易に確認することができ、必要な書類を検索するための時間を更に短縮することができる。
【0015】
ここで、電子メールの宛先としては、ネットワークに接続されたユーザのコンピュータのアドレスを記憶させることが可能である。
【0016】
ファクシミリ送信の対象となった送信済み書類と通信管理レポートが、ファクシミリの送信操作を行ったユーザのコンピュータに直接的に送信されるので、セキュリティの強化が可能である。
【0017】
あるいは、ネットワーク上にファイルサーバを併設し、電子メールの宛先としてファイルサーバ内におけるユーザ毎の記憶領域のアドレスを記憶させるようにしてもよい。
【0018】
1つのファイルサーバで複数のユーザによるファクシミリ装置の使用状況を管理することができるようになる。
【0019】
本発明の送信履歴管理方法は、前記と同様の課題を達成するため、
ネットワークファクシミリ装置のスキャナで読み込まれた書類の画像をファクシミリ伝送手順に従って送信した後、前記画像をネットワーク上のコンピュータで認識可能な画像ファイルに変換し、ファクシミリの送信結果に関わる通信管理レポートを作成して該通信管理レポートと前記変換された画像ファイルとを一対一に対応させて前記コンピュータに電子メールを利用して送信することを特徴とした構成を有する。
【0020】
通信管理レポートと画像ファイルをメール本文と添付書類の関係で一対一に対応させることができるので、ユーザは、一般的なメールソフトを利用することにより、格別の操作を行ったり注意を払ったりしなくても、ファクシミリ送信の対象となった送信済み書類と通信管理レポート(送信日時,送付先,送信枚数,送信の成功または失敗の区別等)との対応関係をコンピュータのモニタ上で的確に把握することができる。
また、メールを保存するだけで、意識することなく送信済み書類を電子ファイル化することができる。
【0021】
更に、ユーザの認証データと当該ユーザの電子メールの宛先とを対応させて予めデータベースに登録しておき、ファクシミリの送信操作に際してユーザが入力する認証データに基いて前記データベースを検索して前記電子メールの宛先を求めるようにしてもよい。
【0022】
このようにして、ファクシミリ送信の対象となった送信済み書類と通信管理レポートをファクシミリの送信操作を行ったユーザの電子メールアドレスに直接的に送信することで、ユーザは自分に関連のある送信済み書類や通信管理レポートのみを容易に確認することができるようになり、必要な書類を検索するための時間が短縮される。
【0023】
電子メールの宛先としては、ネットワークに接続されたユーザのコンピュータのアドレスを登録することが可能である。
【0024】
ファクシミリ送信の対象となった送信済み書類と通信管理レポートが、ファクシミリの送信操作を行ったユーザのコンピュータに直接的に送信されるので、セキュリティの強化が可能となる。
【0025】
あるいは、ネットワーク上にファイルサーバを併設し、電子メールの宛先として前記ファイルサーバ内におけるユーザ毎の記憶領域のアドレスを登録してもよい。
【0026】
1つのファイルサーバで複数のユーザによるファクシミリ装置の使用状況を管理することが可能となる。
【発明の効果】
【0027】
本発明のネットワークファクシミリ装置およびネットワークファクシミリ装置の送信履歴管理方法は、コンピュータで認識可能な画像ファイルに変換された送信済み書類とファクシミリの送信結果に関わる通信管理レポートとを一対一に対応させて電子メールを作成し、この電子メールをネットワーク経由でコンピュータに送信するようにしているので、ユーザは、一般的なメールソフトを利用することにより、格別の操作を行ったり注意を払ったりしなくても、ファクシミリ送信の対象となった送信済み書類と通信管理レポートとの対応関係をコンピュータのモニタ上で的確に把握することができる。
また、メールを保存するだけで、格別に意識することなく送信済み書類を電子ファイル化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明を適用したネットワークファクシミリ装置の一例について示した機能ブロック図である。
【0029】
このネットワークファクシミリ装置100は、紙ベースの書類から画像を読み込むためのスキャナ110と、受信したファクシミリの画像や通信管理レポート等を印刷するプリンタ120と、ファクシミリ通信用の電話回線130を利用した通信を制御するための通信制御回路140と、LANやインターネット等のネットワーク150を利用した通信を制御するためのネットワーク制御回路160と、ファクシミリ操作に関するガイダンスメッセージやアラームメッセージ等を始めとする各種の情報を表示するためのディスプレイ170と、ファクシミリの送信等に必要とされる情報を入力する際にマン・マシン・インターフェイスとして利用される入力操作盤180とを備える。
【0030】
ネットワークファクシミリ装置100のファクシミリ制御部190は、演算手段として機能するマイクロプロセッサ(以下、単にCPUという)やCPUの制御プログラムを格納したROMおよび演算データや送受信データの一時記憶に利用されるRAM等によって構成され、このCPUによってスキャナ110,プリンタ120,通信制御回路140,ネットワーク制御回路160,ディスプレイ170が駆動制御される一方、ユーザが入力操作盤180を介して入力した各種の指令や情報がCPUに読み込まれるようになっている。
【0031】
ネットワークファクシミリ装置100は、ネットワーク150を介してメールサーバ210と情報伝達可能に接続され、メールサーバ210を介して、パーソナルコンピュータあるいはワークステーション等のコンピュータ200とネットワークファクシミリ装置100との間の電子メールの遣り取りが行われるようになっている。
【0032】
ファクシミリ制御部190に配備されたCPUは、前述のROMに格納された制御プログラムに従って駆動制御され、スキャナ110で読み込まれた画像をコンピュータ200で認識可能な画像ファイルに変換するためのデータ変換手段A,ネットワークファクシミリ装置100のファクシミリ機能を利用して送信された画像の送信結果に関わる通信管理レポートを作成するためのレポート生成手段B,レポート生成手段Bで作成された通信管理レポートとデータ変換手段Aで変換された画像ファイルとを一対一に対応させて送信するための電子メールを作成するための電子メール作成手段C,電子メール作成手段Cで作成された電子メールをネットワーク制御回路160およびネットワーク150とメールサーバ210を介してコンピュータ200に送信するためのデータ通信管理手段Dとして機能する。
【0033】
また、データ通信管理手段Dは、ネットワーク制御回路160を介して電子メールの遣り取りを行う機能に加え、ファクシミリ通信用の通信制御回路140を操作して電話回線130経由でファクシミリの送受信を行う機能を備える。
【0034】
レポート生成手段Bは、ファクシミリの送信の後にファクシミリの送信日時,送付先,使用通信回線,送信文書名,送信枚数,送信の成功または失敗の区別、また、送信が失敗した場合にはその理由等の情報を付加したレポートを生成するものであり、この機能については既に公知である。
【0035】
次に、図2のフローチャートを参照して本実施形態のネットワークファクシミリ装置100の全体的な処理動作について説明する。
【0036】
まず、ユーザは、送付したい文書の印刷された用紙をスキャナ110にセットし、入力操作盤180で宛先情報などを入力し、ファクシミリの送信操作を行う。そうすると、従来と同様にしてファクシミリ機能による文書の送信処理が行われる(図2のステップA1)。
【0037】
次に、ファクシミリ制御部190のCPUが、電子メールの宛先となるメールアドレスがROMに登録されているかどうか判断する(ステップA2)。
【0038】
登録されている場合には、データ変換手段Aとして機能するCPUが、ファクシミリの送信データをコンピュータ200のアプリケーションプログラムで読むことができる画像ファイル形式に変換する(ステップA3)。
【0039】
そして、レポート生成手段Bとして機能するCPUが、ファクシミリの送信日時,送付先,使用通信回線,送信文書名,送信枚数,送信の成功または失敗の区別、また、送信が失敗した場合にはその理由等の情報を付加した通信管理レポートを作成する(ステップA4)。
【0040】
次に、電子メール作成手段Cとして機能するCPUが、ステップA2で取得されたメールアドレスに対して、ステップA3の処理で作成された画像ファイルとステップA4の処理で作成された通信管理レポートを送付するための電子メールを作成する(ステップA5)。
この電子メールは、例えば、テキスト文書化された通信管理レポートをメール本文とし、変換された画像ファイルをメール本文の添付書類とすることで容易に作成され得る。
【0041】
最後に、データ通信管理手段Dとして機能するCPUが、ステップA5の処理で作成された電子メールを、ネットワーク制御回路160およびネットワーク150を介してメールサーバ210に送信する(ステップA6)。
【0042】
最終的に、この電子メールは、ステップA2で取得されたメールアドレスに基いて、メールサーバ210側の処理でネットワーク150を介してコンピュータ200に送られ、ユーザの要求に応じ、コンピュータ200にインストールされた電子メール用のアプリケーションプログラムによって、コンピュータ200のモニタ上に表示される。
例えば、ファクシミリの送信日時,送付先,使用通信回線,送信文書名,送信枚数,送信の成功または失敗の区別等に関わる通信管理レポートの情報はメール本文のテキストデータとしてモニタ上に表示され、また、画像ファイルは、メール本文のテキストデータと共にモニタ上に表示されるか、あるいは、必要に応じて添付書類を展開することでモニタ上に表示される。
【0043】
従って、ファクシミリ送信の対象となった文書つまり画像ファイルと当該文書に関わる通信管理レポートとの対応関係は常に一対一に保たれ、送信済みの文書と通信管理レポートとの対応関係は一目瞭然であり、また、ユーザは、いちいち送信済みの文書を探し出さなくても、その内容をコンピュータ200のモニタ上で簡単に把握することができる。
【0044】
また、受信された電子メールはコンピュータ200内のハードディスク等の記憶手段に自動的に蓄積されるので、ユーザは何ら意識することなくファクシミリ送信済みの書類を電子ファイル化することができる。
【0045】
なお、ステップA2の判定結果が偽となってメールアドレスが取得されなかった場合であっても、電子メールを利用したファクシミリ送信済みの文書や通信管理レポートの送達サービスの機能が非作動となるだけで、通常のファクシミリ送信機能の利用自体は制限されない。
【実施例1】
【0046】
次に、一実施例のネットワークファクシミリ装置300の構成について図3を参照して説明する。
【0047】
このネットワークファクシミリ装置300は、前述したネットワークファクシミリ装置100と同様にスキャナ110,プリンタ120,通信制御回路140,ネットワーク制御回路160,ディスプレイ170,入力操作盤180を備え、ネットワーク150を介してメールサーバ210および認証サーバ220と情報伝達可能に接続され、メールサーバ210を介して、パーソナルコンピュータあるいはワークステーション等のコンピュータ200とネットワークファクシミリ装置300との間の電子メールの遣り取りが行われるようになっている。
【0048】
この実施例では、ネットワークファクシミリ装置300の使用を許可されたユーザの各々が、ネットワーク150に接続された各ユーザ毎のコンピュータ200を所有していることを前提としているので、コンピュータ200の数は2以上となっている。
【0049】
認証サーバ220は、ネットワークファクシミリ装置300の使用を許可されたユーザの認証データと当該ユーザの電子メールの宛先とを対応させて記憶したデータベースを備えた記憶手段として機能し、このデータベースには、ユーザの認証データとして、当該ユーザのユーザ識別IDとパスワードが記憶されている。ユーザの電子メールの宛先としては、例えば、ネットワーク150上における各ユーザ毎のコンピュータ200のIPアドレスが利用されている。
【0050】
ネットワークファクシミリ装置300のファクシミリ制御部390は、演算手段として機能するCPUやCPUの制御プログラムを格納したROMおよび演算データや送受信データの一時記憶に利用されるRAM等によって構成され、前述のデータ変換手段A,レポート生成手段B,電子メール作成手段C,データ通信管理手段Dとして機能する他、更に、ファクシミリの送信操作に際してユーザが入力する認証データに基いて認証サーバ220のデータベースを検索し、当該ユーザの認証データに対応して記憶されている電子メールの宛先を検出して電子メール作成手段Cに引き渡す認証手段Eとしても機能する。
【0051】
次に、図4及び図5のフローチャートを参照してネットワークファクシミリ装置300の全体的な処理動作について説明する。
【0052】
まず、ユーザは、ファクシミリの送信操作に際し、入力操作盤180から当該ユーザの認証データとなるユーザ識別IDとパスワードを入力する(図4のステップB1)。
【0053】
そうすると、認証手段Eとして機能するCPUが、ネットワーク制御回路160とネットワーク150を介して認証サーバ220にアクセスし(ステップB2)、このユーザ識別IDが認証サーバ220のデータベースに登録されているか否か、また、登録されている場合にはパスワードが適正であるか否かを判定する(ステップB3)。
【0054】
そして、ユーザ識別IDが認証サーバ220のデータベースに登録されており、かつ、パスワードが適正である場合には、更に、認証手段Eとして機能するCPUが、このユーザ識別IDに対応して記憶されている電子メールの宛先を認証サーバ220のデータベースから求めて一時記憶する(ステップB4)。
【0055】
次に、送付したい文書の印刷された用紙をユーザがスキャナ110にセットし、入力操作盤180で宛先情報などを入力し、ファクシミリの送信操作を行う。そうすると、従来と同様にしてファクシミリ機能による文書の送信処理が行われる(図5のステップC1)。
【0056】
そして、ファクシミリ制御部390のCPUが、ステップB4の処理でメールアドレスが取得されているかどうか判断し(ステップC2)、取得されている場合には、データ変換手段Aとして機能するCPUが、ファクシミリの送信データをコンピュータ200のアプリケーションプログラムで読むことができる画像ファイル形式に変換する(ステップC3)。
【0057】
次に、レポート生成手段Bとして機能するCPUが、ファクシミリの送信日時,送付先,使用通信回線,送信文書名,送信枚数,送信の成功または失敗の区別、また、送信が失敗した場合にはその理由等の情報を付加した通信管理レポートを作成する(ステップC4)。
【0058】
そして、電子メール作成手段Cとして機能するCPUが、ステップB4の処理で一時記憶された電子メールの宛先つまり認証手段Eによって求められた電子メールの宛先に対して、ステップC3の処理で作成された画像ファイルと、ステップC4の処理で作成された通信管理レポートを送付するための電子メールを作成する(ステップC5)。
前述したように、この電子メールは、例えば、テキスト文書化された通信管理レポートをメール本文とし、変換された画像ファイルをメール本文の添付書類とすることで容易に作成され得る。
【0059】
最後に、データ通信管理手段Dとして機能するCPUが、ステップC5の処理で作成された電子メールを、ネットワーク制御回路160およびネットワーク150を介してメールサーバ210に送信する(ステップC6)。
【0060】
最終的に、この電子メールは、電子メールの宛先つまりファクシミリの送信操作を行った各ユーザのコンピュータ200のIPアドレスに基いて、メールサーバ210からネットワーク150を介してコンピュータ200に送られ、各ユーザの要求に応じ、コンピュータ200にインストールされた電子メール用のアプリケーションプログラムによって、コンピュータ200のモニタ上に表示される。
例えば、ファクシミリの送信日時,送付先,使用通信回線,送信文書名,送信枚数,送信の成功または失敗の区別等に関わる通信管理レポートの情報はメール本文のテキストデータとしてモニタ上に表示され、また、画像ファイルは、メール本文のテキストデータと共にモニタ上に表示されるか、あるいは、必要に応じて添付書類を展開することでモニタ上に表示される。
【0061】
従って、前記と同様、ファクシミリ送信の対象となった文書つまり画像ファイルと当該文書に関わる通信管理レポートとの対応関係は常に一対一に保たれ、送信済みの文書と通信管理レポートとの対応関係は一目瞭然であり、また、ユーザは、いちいち送信済みの文書を探し出さなくても、その内容をコンピュータ200のモニタ上で簡単に把握することができる。
【0062】
また、受信された電子メールはコンピュータ200内のハードディスク等の記憶手段に自動的に蓄積されるので、ユーザは何ら意識することなくファクシミリ送信済みの書類を電子ファイル化することができる。
【0063】
しかも、この実施例では、ユーザの認証を行ってユーザのメールアドレスを取得するように構成しているため、ユーザ毎に電子メールを振り分けて送信し、各ユーザのコンピュータ200でファクシミリ送信済みの文書や通信管理レポートを管理することができる。
【0064】
この際、ユーザは、自分に関連のある送信済み書類や通信管理レポートのみを容易に確認することができるので、自らが必要とする書類を検索するための時間を更に短縮することができる。
【0065】
また、ユーザ固有のコンピュータ200に対して電子メールを送信するように構成しているため、他のユーザが送信済みの書類や通信管理レポートを見ることはできず、セキュリティの強化の面で有効である。
【0066】
この実施例では、ユーザの認証データと電子メールの宛先とを対応させて記憶するデータベースを備えた記憶手段として認証サーバ220をネットワーク150上に独立して配備しているが、ネットワークファクシミリ装置300内にハードディスク等の記憶手段を設けてデータベース用の記憶手段としても構わない。
【0067】
なお、ステップB3やステップC2の判定結果が偽となってユーザのメールアドレスが検出されなかった場合、ユーザは、電子メールを利用したファクシミリ送信済みの文書や通信管理レポートの送達サービスを受けられないだけで、通常のファクシミリ送信機能の利用自体は制限されない。
【実施例2】
【0068】
更に別の一実施例のネットワークファクシミリ装置600の構成について図6を参照して説明する。
【0069】
このネットワークファクシミリ装置600は、前述したネットワークファクシミリ装置100,300と同様にスキャナ110,プリンタ120,通信制御回路140,ネットワーク制御回路160,ディスプレイ170,入力操作盤180を備え、ネットワーク150を介して認証サーバ240およびファイルサーバ230と情報伝達可能に接続され、ている。
【0070】
ファイルサーバ230に蓄積された情報は、ネットワーク150を介してパーソナルコンピュータあるいはワークステーション等のコンピュータ200に読み出すことが可能である。
【0071】
認証サーバ240は、ネットワークファクシミリ装置600の使用を許可されたユーザの認証データとファイルサーバ230内におけるユーザ毎の記憶領域のアドレスとを対応させて記憶するデータベースを備えた記憶手段として機能し、このデータベースには、ユーザの認証データとして、当該ユーザのユーザ識別IDとパスワードが記憶されている。
【0072】
ネットワークファクシミリ装置600のファクシミリ制御部690は、演算手段として機能するCPUやCPUの制御プログラムを格納したROMおよび演算データや送受信データの一時記憶に利用されるRAM等によって構成され、前述のデータ変換手段A,レポート生成手段B,データ通信管理手段D,認証手段Eとして機能する。
【0073】
ネットワークファクシミリ装置600とファイルサーバ230との間の情報伝達、および、ファイルサーバ230とコンピュータ200との間の情報伝達は通常のファイル転送プロトコルを利用しても実現できるので、この実施例では、必ずしも電子メール作成手段は必要とされない。
【0074】
次に、図7及び図8のフローチャートを参照してネットワークファクシミリ装置600の全体的な処理動作について説明する。
【0075】
まず、ユーザは、ファクシミリの送信操作に際し、入力操作盤180から認証データとなるユーザ識別IDとパスワードを入力する(図7のステップD1)。
【0076】
そうすると、認証手段Eとして機能するCPUが、ネットワーク制御回路160とネットワーク150を介して認証サーバ240にアクセスし(ステップD2)、このユーザ識別IDが認証サーバ220のデータベースに登録されているか否か、また、登録されている場合にはパスワードが適正であるか否かを判定する(ステップD3)。
【0077】
そして、ユーザ識別IDが認証サーバ240のデータベースに登録されており、かつ、パスワードが適正である場合には、更に、認証手段Eとしても機能するCPUが、このユーザ識別IDに対応して記憶されているファイルサーバ230内の記憶領域のアドレスを認証サーバ240のデータベースから求めて一時記憶する(ステップD4)。
【0078】
次に、送付したい文書の印刷された用紙をユーザがスキャナ110にセットし、入力操作盤180で宛先情報などを入力し、ファクシミリの送信操作を行う。そうすると、従来と同様にしてファクシミリ機能による文書の送信処理が行われる(図8のステップE1)。
【0079】
そして、ファクシミリ制御部690のCPUが、ステップD4の処理でファイルサーバ230内の記憶領域のアドレスが取得されているかどうか判断し(ステップE2)、取得されている場合には、データ変換手段Aとして機能するCPUが、ファクシミリの送信データをコンピュータ200のアプリケーションプログラムで読むことができる画像ファイル形式に変換する(ステップE3)。
【0080】
次に、レポート生成手段Bとして機能するCPUが、ファクシミリの送信日時,送付先,使用通信回線,送信文書名,送信枚数,送信の成功または失敗の区別、また、送信が失敗した場合にはその理由等の情報を付加した通信管理レポートを作成する(ステップE4)。
【0081】
最後に、データ通信管理手段Dとして機能するCPUが、ステップE3の処理で作成された画像ファイルとステップE4の処理で作成された通信管理レポートを、ネットワーク制御回路160およびネットワーク150を介してファイルサーバ230に送信し、ステップD4の処理でアドレスを取得したファイルサーバ230内の記憶領域に、画像ファイルと通信管理レポートとの対応関係を保持した状態で格納する(ステップE5)。
【0082】
ファイルサーバ230のユーザ毎の記憶領域に格納された画像ファイルと通信管理レポートは、ファイルサーバ230のモニタ上に表示して確認するか、または、ユーザの要求に応じ、コンピュータ200からネットワーク150を介してファイルサーバ230にリモートアクセスし、コンピュータ200のモニタ上に表示して確認するようにする。
【0083】
前記と同様、ファクシミリ送信の対象となった文書つまり画像ファイルと当該文書に関わる通信管理レポートとの対応関係は常に一対一に保たれ、送信済みの文書と通信管理レポートとの対応関係は一目瞭然であり、また、いちいち送信済みの文書を探し出さなくても、その内容をファイルサーバ230またはコンピュータ200のモニタ上で簡単に把握することができる。
【0084】
また、画像ファイルと通信管理レポートがファイルサーバ230に自動的に蓄積されるので、ユーザは何ら意識することなくファクシミリ送信済みの書類を電子ファイル化することができる。
【0085】
しかも、この実施例では、ユーザの認証を行ってファイルサーバ230におけるユーザ毎の記憶領域に画像ファイルと通信管理レポートを格納するように構成しているため、ユーザ数に関わりなく、1つのファイルサーバ230によってユーザ毎のデータ管理ができる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明を適用したネットワークファクシミリ装置の一例について示した機能ブロック図である。
【図2】ネットワークファクシミリ装置のファクシミリ制御部に配備されたマイクロプロセッサによる処理の概略を示したフローチャートである。
【図3】一実施例におけるネットワークファクシミリ装置の構成の概略について示した機能ブロック図である。
【図4】同実施例におけるネットワークファクシミリ装置のファクシミリ制御部に配備されたマイクロプロセッサによる処理の概略を示したフローチャートである。
【図5】同マイクロプロセッサによる処理の概略を示したフローチャートの続きである。
【図6】他の一実施例におけるネットワークファクシミリ装置の構成の概略について示した機能ブロック図である。
【図7】同実施例におけるネットワークファクシミリ装置のファクシミリ制御部に配備されたマイクロプロセッサによる処理の概略を示したフローチャートである。
【図8】同マイクロプロセッサによる処理の概略を示したフローチャートの続きである。
【符号の説明】
【0087】
100 ネットワークファクシミリ装置
110 スキャナ
120 プリンタ
130 電話回線
140 通信制御回路
150 ネットワーク
160 ネットワーク制御回路
170 ディスプレイ
180 入力操作盤
190 ファクシミリ制御部
200 コンピュータ
210 メールサーバ
220 認証サーバ(データベースを備えた記憶手段)
230 ファイルサーバ
240 認証サーバ(データベースを備えた記憶手段)
300 ネットワークファクシミリ装置
390 ファクシミリ制御部
600 ネットワークファクシミリ装置
690 ファクシミリ制御部
CPU マイクロプロセッサ
A データ変換手段
B レポート生成手段
C 電子メール作成手段
D データ通信管理手段
E 認証手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
書類の画像を読み込むためのスキャナと、前記画像の送信結果に関わる通信管理レポートを作成するレポート生成手段とを備えたネットワークファクシミリ装置において、
コンピュータに接続するためのネットワークと、前記スキャナで読み込まれた画像を前記コンピュータで認識可能な画像ファイルに変換するデータ変換手段と、前記レポート生成手段で作成された通信管理レポートと前記データ変換手段で変換された画像ファイルとを一対一に対応させて送信するための電子メールを作成する電子メール作成手段と、前記電子メール作成手段で作成された電子メールを前記ネットワークを介して前記コンピュータに送信するためのデータ通信管理手段とを備えたことを特徴とするネットワークファクシミリ装置。
【請求項2】
ユーザの認証データと当該ユーザの電子メールの宛先とを対応させて記憶するデータベースを備えた記憶手段が併設されると共に、ファクシミリの送信操作に際してユーザが入力する認証データに基いて前記データベースを検索し、当該ユーザの電子メールの宛先を検出して前記電子メール作成手段に引き渡す認証手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のネットワークファクシミリ装置。
【請求項3】
前記電子メールの宛先として前記ネットワークに接続された前記ユーザのコンピュータのアドレスが記憶されていることを特徴とした請求項2記載のネットワークファクシミリ装置。
【請求項4】
前記ネットワーク上にファイルサーバが併設されると共に、前記電子メールの宛先として前記ファイルサーバ内におけるユーザ毎の記憶領域のアドレスが記憶されていることを特徴とした請求項2記載のネットワークファクシミリ装置。
【請求項5】
ネットワークファクシミリ装置のスキャナで読み込まれた書類の画像をファクシミリ伝送手順に従って送信した後、前記画像をネットワーク上のコンピュータで認識可能な画像ファイルに変換し、ファクシミリの送信結果に関わる通信管理レポートを作成して該通信管理レポートと前記変換された画像ファイルとを一対一に対応させて前記コンピュータに電子メールを利用して送信することを特徴としたネットワークファクシミリ装置の送信履歴管理方法。
【請求項6】
ユーザの認証データと当該ユーザの電子メールの宛先とを対応させて予めデータベースに登録しておき、ファクシミリの送信操作に際してユーザが入力する認証データに基いて前記データベースを検索して前記電子メールの宛先を求めることを特徴とした請求項5記載のネットワークファクシミリ装置の送信履歴管理方法。
【請求項7】
前記電子メールの宛先として前記ネットワークに接続された前記ユーザのコンピュータのアドレスを登録することを特徴とした請求項6記載のネットワークファクシミリ装置の送信履歴管理方法。
【請求項8】
前記ネットワーク上にファイルサーバを併設し、前記電子メールの宛先として前記ファイルサーバ内におけるユーザ毎の記憶領域のアドレスを登録することを特徴とした請求項6記載のネットワークファクシミリ装置の送信履歴管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−148381(P2006−148381A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−333920(P2004−333920)
【出願日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】