説明

ネットワーク品質監視システムおよびネットワーク品質監視方法

【課題】ネットワーク内にキャプチャ専用装置を設置することなく、大量のトラヒックが交流するネットワーク内の品質劣化を検出することを課題とする。
【解決手段】ネットワーク品質監視システムは、ネットワーク機器が送受信する通信トラヒックの品質を測定する複数のプローブ装置と、複数のプローブ装置により測定された品質の情報を収集する管理装置とを含んで構成される。そして、複数のプローブ装置のそれぞれが、拡張フィルタリング部と、サンプリング部と、品質測定部と、サンプリング制御部と、エクスポート部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク品質監視システムおよびネットワーク品質監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
IP(Internet Protocol)ネットワークにおいては、ネットワーク機器や回線の故障、トラヒックの輻輳などによって、パケット損失や遅延揺らぎなどの品質劣化が発生する恐れがある。このような品質劣化を検出するために、従来は、全トラヒックをキャプチャし、キャプチャしたトラヒックのシーケンス情報や時刻情報などから、パケット損失や遅延揺らぎの検出している。
【0003】
ところで、例えば、大量のトラヒックをもれなくキャプチャするためには、高価な専用装置を要する。よって、大量のトラヒックが交流する大規模なIPネットワークでは、大量のトラヒックをもれなくキャプチャするために、高価な専用装置を多数用意する必要がある。このため、トラヒックをキャプチャしてネットワークの品質劣化を検出する方法を、大規模なIPネットワークに適用することは現実的ではなく、実現が難しい。
【0004】
そこで、例えば、RFC(Request For Comments)5475で定義されたフィルタリングと固定時間のサンプリングを用いて、大規模なIPネットワークの大量のトラヒックの品質測定を行う方法が考えられる。例えば、RFC5475で定義されたフィルタリングと固定時間のサンプリングを実行するためのソフトウェアを汎用のサーバ装置にインストールし、このサーバ装置をプローブ装置として動作させる。この方法を用いれば、大量のトラヒックの品質測定を行うために、高価な専用装置を複数用意する必要がなく、ネットワーク全体の通信品質を安価に測定することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「Sampling and Filtering Techniques for IP Packet Selection」,RFC5475
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したフィルタリングと固定時間のサンプリングを用いた方法では、高速回線において固定時間内に受信するトラヒック量が、瞬間的に、ソフトウェアおよびハードウェアが処理可能なトラヒック量を上回る可能性がある。このため、上述したフィルタリングと固定時間のサンプリングを用いた方法では、パケットの取りこぼしや遅延揺らぎが発生する場合があり、この結果、品質劣化を誤検出する可能性があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、高価なキャプチャ専用の装置を用いることなく、大量のトラヒックが交流するネットワークで発生した品質劣化を検出することが可能なネットワーク品質監視システムおよびネットワーク品質監視方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ネットワーク機器が送受信する通信トラヒックの品質を測定する複数のプローブ装置と、前記複数のプローブ装置により測定された品質の情報を収集する管理装置とを含んで構成されるネットワーク品質監視システムにおいて、前記プローブ装置は、受信パケットの中から受信インタフェースおよびヘッダ情報が予め設定した条件に該当するパケットを受信パケットの中から抽出し、受信インタフェースおよびヘッダ情報に基づいて前記通信トラヒックの振分けを行う拡張フィルタリング部と、前記拡張フィルタリング部による前記通信トラヒックの振分けごとに設けられ、予め設定された固定時間内での前記通信トラヒックのサンプリングを行うサンプリング部と、前記サンプリング部により前記振分けごとにサンプリングされた前記通信トラヒックに対して、前記受信インタフェースかつ少なくとも送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル番号、送信元ポート番号、宛先ポート番号を含む前記ヘッダ情報により識別される通信フローごとの通信品質を算出する品質測定部と、前記サンプリングの時間帯が分散するように該サンプリングのタイミングを調整し、調整したタイミングに従って前記サンプリングの開始および終了の指示を前記サンプリング部に送信することにより、前記サンプリング部により行われるサンプリングの時間帯をそれぞれ制御するサンプリング制御部と、前記品質測定部により算出された前記通信品質の情報を一定周期ごとに前記管理装置に対して送信するエクスポート部とを有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、ネットワーク機器が送受信する通信トラヒックの品質を測定する複数のプローブ装置と、前記複数のプローブ装置により測定された品質の情報を収集する管理装置とを含んで構成されるネットワーク品質監視システムにおいて、前記プローブ装置が行うネットワーク品質監視方法であって、受信パケットの中から受信インタフェースおよびヘッダ情報が予め設定した条件に該当するパケットを受信パケットの中から抽出し、受信インタフェースおよびヘッダ情報に基づいて前記通信トラヒックの振分けを行う拡張フィルタリング工程と、前記通信トラヒックの振分けごとにサンプリングの時間帯が分散するように調整されたサンプリングタイミングに従って、予め設定された固定時間内での前記通信トラヒックのサンプリングを行うサンプリング工程と、前記振分けごとにサンプリングされた前記通信トラヒックに対して、前記受信インタフェースかつ少なくとも送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル番号、送信元ポート番号、宛先ポート番号を含む前記ヘッダ情報により識別される通信フローごとの通信品質を算出する品質測定工程と、前記品質測定工程により算出された前記通信品質の情報を一定周期ごとに前記管理装置に対して送信するエクスポート工程とを含んだことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ネットワーク内にキャプチャ専用装置を設置することなく、汎用サーバによって大量のトラヒックが交流するネットワーク内の品質劣化を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、実施例1に係るネットワーク品質監視システムの構成を示す図である。
【図2】図2は、実施例1に係るプローブ装置による動作の一例を示す図である。
【図3】図3は、実施例1に係るネットワーク品質測定処理の流れを示す図である。
【図4】図4は、実施例1に係る通信品質可視化処理の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、図面を参照しつつ、本願に係るネットワーク品質監視システムおよびネットワーク品質監視方法の各実施例について詳細に説明する。後述する実施例は一例にすぎず、本願に係るネットワーク品質監視システムおよびネットワーク品質監視方法を限定するものではない。また、後述する各実施例は処理内容に矛盾を生じさせない範囲で適宜組み合わせることもできる。
【実施例1】
【0013】
[ネットワーク品質監視システムの概要と特徴(実施例1)]
実施例1に係るネットワーク品質監視システムは、ネットワーク機器が送受信する通信トラヒックの品質を測定する複数のプローブ装置と、複数のプローブ装置により測定された品質の情報を収集する管理装置とを含んで構成される。そして、複数のプローブ装置のそれぞれが、拡張フィルタリング部と、サンプリング部と、品質測定部と、サンプリング制御部と、エクスポート部とを有し、各々が以下に説明する処理を実行する点に特徴がある。
【0014】
具体的には、拡張フィルタリング部は、受信パケットの中から受信インタフェースおよびヘッダ情報が予め設定した条件に該当するパケットを抽出し、受信インタフェースおよびヘッダ情報に基づいて通信トラヒックの振分けを行う。サンプリング部は、通信トラヒックの振分けごとに、予め設定された固定時間内でのサンプリングを行う。品質測定部は、通信トラヒックの振分けごとにサンプリング部によりサンプリングされた通信トラヒックに対して、受信インタフェースかつ少なくとも送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル番号、送信元ポート番号、宛先ポート番号を含むヘッダ情報ごとの通信品質を算出する。サンプリング制御部は、通信トラヒックの振分けごとにサンプリング部により行われるサンプリングの時間帯が分散するようにサンプリングのタイミングを調整する。そして、サンプリング制御部は、調整したタイミングに従ってサンプリングの開始および終了の指示をサンプリング部にそれぞれ送信することにより、サンプリング部により行われるサンプリングの時間帯をそれぞれ制御する。エクスポート部は、品質測定部により算出された通信品質の情報を一定周期ごとに管理装置に対して送信する。
【0015】
上述してきたように、実施例1に係るネットワーク品質監視システムは、通信トラヒックの振分けごとに行われるサンプリングの時間帯を、品質監視対象となる通信トラヒック全体で分散させる。このようなことから、実施例1に係るネットワーク品質監視システムは、汎用のサーバでは処理することが難しい大量のトラヒックが発生しても、時間的なサンプリングを行うことによって、品質測定処理を時間的に分散させることができるので、高価なキャプチャ専用の装置を用いることなく、安価な汎用のサーバをプローブ装置として用いて、大量のトラヒックが交流するネットワークで発生した品質劣化を検出できる。
【0016】
[ネットワーク品質監視システムの構成(実施例1)]
図1は、実施例1に係るネットワーク品質監視システムの構成を示す図である。図1に示すネットワーク品質監視システムは、監視対象となる複数のネットワーク機器間で行われる通信について、その品質を監視するために、ネットワークオペレータにより利用される。なお、図1には、実施例1に係るネットワーク品質監視システムを説明する上で必要となる処理部のみを図示するとともに、通信を行うネットワーク機器等の図示は省略する。なお、以下の実施例の説明において、通信フローとは、「エンド‐エンドの通信の単位」であり、基本的には、受信インタフェース、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、送信元ポート番号、宛先ポート番号の組で識別される。一方、以下に説明する拡張フィルタリング部による通信トラヒックの振分けは、通信フローとは異なり、受信インタフェース、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、送信元ポート番号、宛先ポート番号を含むヘッダ情報の一部のビットに基づくものである。
【0017】
図1に示すように、ネットワーク品質監視システムは、プローブ装置110,120および管理装置200を有する。プローブ装置110,120と、管理装置200とは、相互にデータの送受信が可能である。なお、プローブ装置110,120や管理装置200には、例えば、汎用のサーバを用いることで実装可能である。
【0018】
プローブ装置110,プローブ装置120は、ネットワークを介して、ネットワーク機器が送受信する通信トラヒックの品質を測定する。例えば、図1に示すように、プローブ装置110は、j個(jは、自然数)のインタフェース111a〜111j、拡張フィルタリング部112、m個(mは、自然数)のサンプリング部113a〜113m、サンプリング制御部114、m個の品質測定部115a〜115m、およびエクスポート部116を有する。また、プローブ装置120は、k個(kは、自然数)のインタフェース121a〜121k、拡張フィルタリング部122、n個(nは、mとは異なる自然数)のサンプリング部123a〜123n、サンプリング制御部124、n個の品質測定部125a〜125n、およびエクスポート部126を有する。
【0019】
図1に示すように、プローブ装置110,プローブ装置120は、同様の構成を有し、その処理機能も同様であるので、代表して、プローブ装置110について説明する。
【0020】
インタフェース111a〜111jは、例えば、ネットワークスイッチなどを介して、通信トラヒックを流れるパケットを受信する。
【0021】
拡張フィルタリング部112は、インタフェース111a〜111jにて受信されたパケットの中から、受信インタフェース情報およびヘッダ情報が予め設定した条件に該当するパケットを抽出し、抽出したパケットに基づいて通信トラヒックの振分けを行う。なお、拡張フィルタリング部112は、インタフェース111a〜111jにて受信されたパケットのうち、予め設定した条件に該当しないパケットについては破棄する。
【0022】
具体的には、拡張フィルタリング部112は、受信インタフェース情報およびヘッダ情報が予め設定した条件に該当するものとして抽出したパケットを、サンプリング部および品質測定部の数と同数のm種類に分類することにより通信トラヒックの振分けを行う。例えば、拡張フィルタリング部112は、m=8である場合には、受信インタフェース情報およびヘッダ情報の一部もしくは全部を入力値とし、3ビットの値を出力する関数の出力値に基づいて、パケットを分類する方法などを用いることができる。ここで、パケットのヘッダ情報は、例えば、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル番号、送信元ポート番号、宛先ポート番号などの情報である。
【0023】
上述してきたように、拡張フィルタリング部112は、IPアドレスやポート番号などのヘッダ情報や受信インタフェース番号に基づいて通信トラヒックの振分けを行う。このようにすることで、例えば、IPアドレスから特定できるネットワークの単位やポート番号から特定できる回線単位などの振分けごとに、通信品質を細かく分析することができる。
【0024】
サンプリング部113a〜113mは、後述するサンプリング制御部114による制御に従って、予め設定された固定のサンプリング時間だけ、通信トラヒック(通信トラヒックに含まれるパケット)をサンプリングする。
【0025】
具体的には、サンプリング部113a〜113mは、それぞれ個別に、サンプリング制御部114からのサンプリング開始指示に従って通信トラヒック(パケット)のサンプリングを開始する。そして、サンプリング部113a〜113mは、それぞれ個別に、サンプリング制御部114からのサンプリング終了指示に従って通信トラヒック(パケット)のサンプリングを終了する。
【0026】
なお、拡張フィルタリング部112により通信トラヒックがm個に振り分けられたとすると、図1に示すように、m個のサンプリング部113a〜113mが設けられる。このように、拡張フィルタリング部112による通信トラヒックの振分けと同数のサンプリング部を設ける場合に限られるものではなく、例えば、機能的に統合された1つのサンプリング部を設けてもよい。この場合、1つのサンプリング部が、サンプリング制御部114からの指示に従って、通信トラヒックの振分けごとのサンプリングを処理する。
【0027】
サンプリング制御部114は、サンプリング部113a〜113mによるサンプリングのタイミング(時間帯)が同じにならないように、サンプリング部113a〜113mの各々のサンプリングタイミング(開始時刻および終了時刻)をスケジューリングする。そして、サンプリング制御部114は、スケジューリングしたサンプリングのタイミングに基づいて、サンプリング部113a〜113mのそれぞれに対し、通信トラヒック(パケット)のサンプリングの開始および終了を指示する。
【0028】
また、サンプリング制御部114は、サンプリング部113a〜113mへのサンプリング開始指示を予め定められた時間だけ早い時刻に行い、サンプリング部113a〜113mへのサンプリング終了指示を予め定められた時間だけ遅い時刻に行う。これにより、プローブ装置110内部のソフトウェア処理遅延などにより、サンプリング部113a〜113mにて予め設定したサンプリング時間を確保できない結果、トラヒックの品質測定の精度が低下してしまう事態を防止できる。
【0029】
なお、サンプリング制御部114は、通信トラヒックの品質測定の目的に応じて、サンプリングタイミングをスケジューリングすることもできる。例えば、回線単位での品質劣化の検出を目的とする場合、受信したインタフェースが同じであるサンプリング部が同じタイミング(時間帯)で通信トラヒックのサンプリングを実行するように、サンプリングタイミングをスケジューリングする。あるいは、放送型の通信においてチャネル単位での品質劣化の検出を目的とする場合、送信元IPアドレスと宛先IPアドレスが同じであるサンプリング部が同じタイミング(時間帯)で通信トラヒックのサンプリングを実行するように、サンプリングタイミングをスケジューリングする。つまり、サンプリング制御部114は、回線単位での品質劣化の検出を目的とする場合には、受信インタフェースが同じである通信トラヒックが振り分けられたサンプリング部のサンプリングのタイミングが同じになるように調整し、また、放送型の通信においてチャネル単位での品質劣化の検出を目的とする場合には、送信元IPアドレスおよび宛先IPアドレスが同じ通信トラヒックが振り分けられたサンプリング部のサンプリングのタイミングが同じになるように調整する。基本的には、サンプリング制御部114は、品質監視対象となる通信トラヒック全体で、通信トラヒック(パケット)のサンプリングのタイミングが分散するように調整するが、上述したような品質測定の目的に応じて、一部の通信トラヒックのサンプリングのタイミングを、あえて重複するように調整することもできる。
【0030】
品質測定部115a〜115mは、上述したサンプリング部113a〜113mによりそれぞれサンプリングされた通信トラヒックに対して、通信フローごとに、通信品質を算出する。ここで、通信フローとは、受信インタフェース、かつ受信パケットに含まれる、少なくとも、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル番号、送信元ポート番号および宛先ポート番号を含むヘッダ情報で識別されるものである。
【0031】
具体的には、品質測定部115a〜115mは、それぞれ、対応するサンプリング部113a〜113mによりサンプリングされたパケットを取得する。そして、品質測定部115a〜115mは、それぞれ、取得したパケットに含まれるヘッダのシーケンス情報から、通信フローごとに、パケット損失検出回数、最小の連続損失パケット数、最大の連続損失パケット数、損失パケットの総数、順序逆転パケット検出回数、および同一パケット連続回数を算出する。さらに、品質測定部115a〜115mは、それぞれ、パケットの時間間隔から、通信フローごとに、時間間隔の平均値、最小値、最大値および分散値を算出する。
【0032】
また、品質測定部115a〜115mは、時間間隔の分散値を算出する場合に、直前に管理装置200に送信した同一フローの時間間隔の平均値と各受信間隔の差の二乗の積算値を受信間隔の数で割った値を分散値として算出する。例えば、各受信間隔の二乗和と受信間隔の平均値の二乗の差から分散値を算出した場合には桁落ちする可能性がある。よって、分散値を算出する際の桁落ちを避けるために、同一の通信フローであれば時間間隔の平均値は変化しないという前提の元、直前に管理装置200に送信した同一の通信フローの時間間隔の平均値を用いて分散値を算出する。
【0033】
また、品質測定部115a〜115mは、通信フローの識別情報として、受信インタフェース、かつパケットのヘッダ情報に含まれる送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、ToS(Type of Service)値もしくはTC(Traffic Class)値、プロトコル番号、送信元ポート番号、宛先ポート番号で識別される通信フローごとに、上述した通信品質を算出してもよい。このようにすれば、ネットワーク内の優先度に関する設定間違いや故障を検出できる。なお、品質測定部115a〜115mは、受信インタフェース、かつ、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル番号、送信元ポート番号および宛先ポート番号で識別される通信フローごとの通信品質と、受信インタフェース、かつ、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、ToS値もしくはTC値、プロトコル番号、送信元ポート番号、宛先ポート番号で識別される通信フローごとの通信品質の双方を算出してもよい。
【0034】
なお、図1に示すように、m個のサンプリング部113a〜113mのそれぞれに関連付けて、m個の品質測定部115a〜115mが設けられる。このように、サンプリング部113a〜113mと同数の品質測定部を設ける場合に限られるものではなく、例えば、サンプリング部の個数に関わらず、機能的に統合された1つの品質測定部を設けてもよい。この場合、1つの品質測定部が、サンプリング部113a〜113mのそれぞれによりサンプリングされたパケットごとに、パケットのヘッダ情報に基づいて、上述した通信品質を算出する。
【0035】
エクスポート部116は、品質測定部115a〜115mによりフローごとに算出された通信品質の情報を、一定周期ごとに管理装置200に対して送信(アップロード)する。このとき、通信フローごとの通信品質の情報とともに、品質測定部115a〜115mが受信した通信フローごとのパケットの総数や、オクテット総数の情報を送信することが望ましい。これにより、品質情報と同時にパケットレートやビットレートといった流量情報を把握可能となる。
【0036】
図2は、実施例1に係るプローブ装置による動作の一例を示す図である。以下、図2を用いて、上述してきたプローブ装置による動作を説明する。なお、図2では、説明の便宜上、プローブ装置110のサンプリング部113a,113b、および品質測定部115a,115bの部分に焦点をあてて説明する。
【0037】
図2に示すように、拡張フィルタリング部112は、インタフェース111a〜111jにて受信されたパケットの中から、受信インタフェースおよびヘッダ情報が予め設定した条件に該当するパケットを抽出し、抽出したパケットに基づいて通信トラヒックの振分け(拡張フィルタリング)を行う。
【0038】
続いて、サンプリング部113a,113bは、図2に示すように、サンプリング制御部114による制御に従って、予め設定された固定時間内で、通信トラヒック(パケット)をサンプリングする。図2に示すように、サンプリング部113a〜113mは、例えば、固定時間である1000ms(ミリ秒)内で、サンプリング制御部114による指示に従ってサンプリングを行う。なお、サンプリング制御部114は、図2に示すように、サンプリング部113aによりサンプリングが行われる時間帯と、サンプリング部113bによりサンプリングが行われる時間帯とが同じにならないように、サンプリングのタイミングを調整する。
【0039】
続いて、品質測定部115aは、図2に示すように、サンプリング部113aによりサンプリングされたパケットのヘッダ情報に基づいて、通信フローごとの通信品質を算出する。同様に、品質測定部115aは、サンプリング部113bによりサンプリングされたパケットのヘッダ情報に基づいて、通信フロー単位の通信品質を算出する。
【0040】
図1に戻り、プローブ装置120は、上述してきたプローブ装置110と同様に動作し、ネットワーク機器が送受信する通信トラヒックの品質を測定する。このように、実施例1に係るネットワーク品質監視システムは、通信トラヒックを、プローブ装置110やプローブ装置120の複数のプローブ装置に分散させることで、1つのプローブ装置では処理することが難しい大量のトラヒックが発生しても、品質監視対象となるネットワークの通信品質を測定できる。
【0041】
管理装置200は、図1に示すように、構成情報記憶部210と、品質情報記憶部220と、品質情報収集部230と、可視化部240と、表示部250とを有する。
【0042】
構成情報記憶部210は、監視対象となるネットワーク機器の構成情報を記憶する。品質情報記憶部220は、後述する品質情報収集部230により収集された通信品質の情報を記憶する。
【0043】
品質情報収集部230は、上述したプローブ装置110,120から一定周期ごとに送信される通信品質の情報を収集し、品質情報記憶部220に格納する。
【0044】
可視化部240は、ネットワーク機器の構成情報に対して、通信トラヒックの品質情報をマッピングした構成図を可視化データとして生成する。例えば、可視化部240は、ネットワークオペレータから通信品質の出力指示を受け付けると、構成情報記憶部210から構成情報を取得するとともに、品質情報記憶部220から通信品質の情報を取得する。
【0045】
続いて、可視化部240は、ネットワーク機器の構成情報に対して、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、ToS値もしくはTC値、プロトコル番号、送信元ポート番号および宛先ポート番号ごとに通信品質の情報をマッピングした構成図を生成する。あるいは、可視化部240は、ネットワーク機器の構成情報に対して、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル番号、送信元ポート番号、宛先ポート番号ごとに通信品質の情報をマッピングした構成図を生成する。あるいは、可視化部240は、ネットワーク機器の構成情報に対して、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、ToS値もしくはTC値ごとに通信品質の情報をマッピングした構成図を生成する。あるいは、可視化部240は、送信元IPアドレスおよび宛先IPアドレスごとに通信品質の情報をマッピングした構成図を生成する。あるいは、可視化部240は、ネットワーク機器の構成情報に対して、ToS値もしくはTC値ごとに通信品質の情報をマッピングした構成図を生成する。
【0046】
なお、可視化部240は、可視化データとして生成した上述の構成図の1つだけ生成してもよいし、複数生成してもよいし、ネットワークオペレータの指示に応じたものを生成してもよい。
【0047】
表示部250は、上述した可視化部240により、可視化データとして生成した上述の構成図を表示する。
【0048】
[ネットワーク品質監視システムによる処理(実施例1)]
以下、図3、図4を用いて、実施例1に係るネットワーク品質監視システムの処理の流れを説明する。
【0049】
(品質測定処理)
まず、図3を用いて、実施例1に係るネットワーク品質測定処理の流れを説明する。図3は、実施例1に係るネットワーク品質測定処理の流れを示す図である。なお、ネットワーク品質測定処理は、例えば、ネットワーク品質監視システム(プローブ装置110,120、管理装置200)の起動時に、任意のタイミングで実行されてもよいし、常時実行されてもよい。
【0050】
図3に示すように、拡張フィルタリング部112は、インタフェース111a〜111jにて受信される通信トラヒックから、設定条件に一致する受信インタフェースおよびヘッダ情報を有するパケットを抽出する(S101)。続いて、拡張フィルタリング部112は、抽出したパケットをm種類に分類し、通信トラヒックを振り分ける(S102)。
【0051】
続いて、サンプリング部113a〜113mは、サンプリング制御部114からの指示に従って、予め設定された時間だけ通信トラヒック(パケット)をサンプリングする(S103)。続いて、品質測定部115a〜115mは、サンプリング部113a〜113mによりそれぞれサンプリングされた通信トラヒックに対して、通信トラヒックに含まれるパケットのヘッダ情報に基づき、通信フローごとの通信品質を算出する(S104)。
【0052】
続いて、エクスポート部116は、品質測定部115a〜115mにより通信フローごとに算出された通信品質の情報を、一定周期ごとに管理装置200に対して送信し(S105)、上述したS101に戻る。
【0053】
(通信品質可視化処理)
次に、図4を用いて、実施例1に係る通信品質可視化処理の流れを説明する。図4は、実施例1に係る通信品質可視化処理の流れを示す図である。なお、通信品質可視化処理は、例えば、ネットワークオペレータから通信品質の出力指示を受信して実行される。
【0054】
図4に示すように、管理装置200の可視化部240は、構成情報記憶部210から構成情報を取得するとともに(S201)、品質情報記憶部220から通信品質の情報を取得する(S202)。
【0055】
続いて、可視化部240は、ネットワーク機器の構成情報に対して、通信トラヒックの品質情報をマッピングした構成図を可視化データとして生成する(S203)。続いて、管理装置200の表示部250は、可視化部240により生成された可視化データを出力し(S204)、処理を終了する。
【0056】
[実施例1による効果]
上述してきたように、実施例1に係るネットワーク品質監視システムは、通信トラヒックの振分けごとに行われるサンプリングの時間帯を、品質監視対象となる通信トラヒック全体で分散させる。つまり、実施例1に係るネットワーク品質監視システムは、各プローブ装置にて、通信トラヒックの振分けごとに、予め設定されたサンプリング時間(固定時間)だけサンプリングを行うようにする。このようなことから、実施例1に係るネットワーク品質監視システムは、汎用のサーバでは処理することが難しい大量のトラヒックが発生しても、時間的なサンプリングを行うことによって、品質測定処理を時間的に分散させることができるので、高価なキャプチャ専用の装置を用いることなく、安価な汎用のサーバをプローブ装置として用いて、大量のトラヒックが交流するネットワークで発生した品質劣化を検出できる。
【0057】
また、実施例1では、品質測定部115a〜115mが、通信フローの識別情報として、受信インタフェース、かつパケットのヘッダ情報に含まれる送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、ToS(Type of Service)値もしくはTC(Traffic Class)値、プロトコル番号、送信元ポート番号、宛先ポート番号で識別される通信フローごとに通信品質を算出してもよい。これにより、ネットワーク機器の構成情報に対して、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル番号、送信元ポート番号および宛先ポート番号だけでなく、ToS(Type of Service)値もしくはTC(Traffic Class)値ごとに通信品質の情報をマッピングした構成図を生成することを可能とする。
【0058】
また、実施例1では、サンプリング制御部114が、受信したインタフェースが同じであるサンプリング部が同じタイミング(時間帯)で通信トラヒックのサンプリングを実行するように、サンプリングタイミングをスケジューリングすることもできる。これにより、回線単位での品質劣化の検出が可能となる。
【0059】
また、実施例1では、サンプリング制御部114が、送信元IPアドレスと宛先IPアドレスが同じであるサンプリング部が同じタイミング(時間帯)で通信トラヒックのサンプリングを実行するように、サンプリングタイミングをスケジューリングすることもできる。これにより、放送型の通信においてチャネル単位での品質劣化の検出が可能となる。
【0060】
また、実施例1では、サンプリング制御部114が、サンプリング部113a〜113mへのサンプリング開始指示を予め定められた時間だけ早い時刻に行い、サンプリング部113a〜113mへのサンプリング終了指示を予め定められた時間だけ遅い時刻に行う。これにより、プローブ装置110内部のソフトウェア処理遅延などにより、サンプリング部113a〜113mにて予め設定したサンプリング時間を確保できない結果、トラヒックの品質測定の精度が低下してしまう事態を防止できる。
【0061】
また、実施例1では、管理装置200が、ネットワーク機器の構成情報に対して、IPアドレスやポート番号、ToS値もしくはTC値ごとに通信トラヒックの品質情報をマッピングした構成図を可視化データとして生成する。これにより、ネットワーク内で通信品質の劣化箇所などを特定することができるなど、ネットワークオペレータに対して、通信品質の劣化を様々な角度から検証するための情報を提供できる。
【実施例2】
【0062】
以下、本発明にかかるネットワーク品質監視システムおよびネットワーク品質監視方法の他の実施形態として実施例2を説明する。
【0063】
(1)装置構成等
図1に示したネットワーク品質監視システムの各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、ネットワーク品質監視システムの分散または統合の具体的形態は図1に示すものに限られない。例えば、プローブ装置110において、拡張フィルタリング部112による通信トラヒックの振分けと同数のサンプリング部を設ける場合に限られるものではなく、物理的または機能的に統合された1つのサンプリング部を設けてもよい。また、プローブ装置110において、サンプリング部の個数に関わらず、物理的または機能的に統合された1つの品質測定部を設けてもよい。このように、ネットワーク品質監視システムの各構成要素の全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0064】
(2)ネットワーク品質監視方法
実施例1で説明したネットワーク品質監視システムにより、以下のようなネットワーク品質監視方法が実現される。
【0065】
すなわち、ネットワーク機器が送受信する通信トラヒックの品質を測定する複数のプローブ装置と、複数のプローブ装置により測定された品質の情報を収集する管理装置とを含んで構成されるネットワーク品質監視システムにおいて、プローブ装置が行うネットワーク品質監視方法であって、受信パケットの中から受信インタフェースおよびヘッダ情報が予め設定した条件に該当するパケットを受信パケットの中から抽出し、受信インタフェースおよびヘッダ情報に基づいて前記通信トラヒックの振分けを行う拡張フィルタリング工程と(図3のS101、S102)、前記通信トラヒックの振分けごとにサンプリングの時間帯が分散するように調整されたサンプリングタイミングに従って、予め設定された固定時間内での前記通信トラヒックのサンプリングを行うサンプリング工程と(図3のS103)、前記振分けごとにサンプリングされた前記通信トラヒックに対して、前記受信インタフェースかつ少なくとも送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル番号、送信元ポート番号、宛先ポート番号を含む前記ヘッダ情報により識別される通信フローごとの通信品質を算出する品質測定工程と(図3のS104)、通信フローごとの通信品質の情報を一定周期ごとに管理装置に対して送信するエクスポート工程と(図3のS105)を含んだネットワーク品質監視方法が実現される。
【0066】
なお、ネットワーク品質監視システムのプローブ装置110,120にて実行される各種の処理(例えば、図3)は、あらかじめ用意されたプログラムによってCPU(Central Processing Unit)が動作することで実現することもできる。例えば、CPUは、ハードディスクドライブなどに記憶されたプログラムモジュールやプログラムデータを必要に応じてRAMに読み出し、上述の実施例1で説明したものと同様の処理(図3)を実行するための手順を実行する。
【0067】
同様に、ネットワーク品質監視システムの管理装置200にて実行される各種の処理(例えば、図4)は、あらかじめ用意されたプログラムによってCPU(Central Processing Unit)が動作することで実現することもできる。
【0068】
なお、CPUが動作して各種処理を行う代わりに、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの電子回路を用いて処理を行うこともできる。
【符号の説明】
【0069】
110 プローブ装置
111a〜111j インタフェース
112 拡張フィルタリング部
113a〜113m サンプリング部
114 サンプリング制御部
115a〜115m 品質測定部
116 エクスポート部
120 プローブ装置
121a〜121k インタフェース
122 拡張フィルタリング部
123a〜123n サンプリング部
124 サンプリング制御部
125a〜125n 品質測定部
126 エクスポート部
200 管理装置
210 構成情報記憶部
220 品質情報記憶部
230 品質情報収集部
240 可視化部
250 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク機器が送受信する通信トラヒックの品質を測定する複数のプローブ装置と、前記複数のプローブ装置により測定された品質の情報を収集する管理装置とを含んで構成されるネットワーク品質監視システムにおいて、
前記プローブ装置は、
受信パケットの中から受信インタフェースおよびヘッダ情報が予め設定した条件に該当するパケットを受信パケットの中から抽出し、受信インタフェースおよびヘッダ情報に基づいて前記通信トラヒックの振分けを行う拡張フィルタリング部と、
前記拡張フィルタリング部による前記通信トラヒックの振分けごとに設けられ、予め設定された固定時間内での前記通信トラヒックのサンプリングを行うサンプリング部と、
前記サンプリング部により前記振分けごとにサンプリングされた前記通信トラヒックに対して、前記受信インタフェースかつ少なくとも送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル番号、送信元ポート番号、宛先ポート番号を含む前記ヘッダ情報により識別される通信フローごとの通信品質を算出する品質測定部と、
前記サンプリングの時間帯が分散するように該サンプリングのタイミングを調整し、調整したタイミングに従って前記サンプリングの開始および終了の指示を前記サンプリング部に送信することにより、前記サンプリング部により行われるサンプリングの時間帯をそれぞれ制御するサンプリング制御部と、
前記品質測定部により算出された前記通信品質の情報を一定周期ごとに前記管理装置に対して送信するエクスポート部と
を有することを特徴とするネットワーク品質監視システム。
【請求項2】
前記品質測定部は、前記サンプリング部により前記振分けごとにサンプリングされた前記通信トラヒックに対して、前記受信インタフェースかつ前記ヘッダ情報に加えて、ToS値もしくはTC値を含むヘッダ情報により識別される通信フローごとの通信品質を算出することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク品質監視システム。
【請求項3】
前記サンプリング制御部は、前記サンプリング部のうち、受信したインタフェースが同じである前記振分けに対応するサンプリング部によるサンプリングの時間帯が同じになるように、前記サンプリングのタイミングを調整することを特徴とする請求項1または2に記載のネットワーク品質監視システム。
【請求項4】
前記サンプリング制御部は、前記サンプリング部のうち受信したパケットのヘッダ情報に含まれる送信元IPアドレスおよび宛先IPアドレスが同じである前記振分けに対応するサンプリング部によるサンプリングの時間帯が同じになるように、前記サンプリングのタイミングを調整することを特徴とする請求項1または2に記載のネットワーク品質監視システム。
【請求項5】
前記サンプリング制御部は、前記通信トラヒックのサンプリングの開始指示を前記サンプリング部に送信する場合には、前記調整を行ったサンプリングの開始時刻よりも所定時間だけ早い時刻に送信し、前記通信トラヒックのサンプリングの終了指示を前記サンプリング部に送信する場合には、前記調整を行ったサンプリングの終了時刻よりも所定時間だけ遅い時刻に送信することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のネットワーク品質監視システム。
【請求項6】
前記管理装置は、
前記ネットワーク機器の構成情報に対して前記通信品質の情報を、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、ToS値もしくはTC値、プロトコル番号、送信元ポート番号および宛先ポート番号ごとにマッピングした構成図、前記ネットワーク機器の構成情報に対して前記通信品質の情報を、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル番号、送信元ポート番号、宛先ポート番号ごとにマッピングした構成図、前記ネットワーク機器の構成情報に対して前記通信品質の情報を、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、ToS値もしくはTC値ごとにマッピングした構成図、送信元IPアドレス、宛先IPアドレスごとにマッピングした構成図、および前記ネットワーク機器の構成情報に対して前記通信品質の情報を、ToS値もしくはTC値ごとにマッピングした構成図のいずれか一つまたは複数を出力する表示部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のネットワーク品質監視システム。
【請求項7】
ネットワーク機器が送受信する通信トラヒックの品質を測定する複数のプローブ装置と、前記複数のプローブ装置により測定された品質の情報を収集する管理装置とを含んで構成されるネットワーク品質監視システムにおいて、前記プローブ装置が行うネットワーク品質監視方法であって、
受信パケットの中から受信インタフェースおよびヘッダ情報が予め設定した条件に該当するパケットを受信パケットの中から抽出し、受信インタフェースおよびヘッダ情報に基づいて前記通信トラヒックの振分けを行う拡張フィルタリング工程と、
前記通信トラヒックの振分けごとにサンプリングの時間帯が分散するように調整されたサンプリングタイミングに従って、予め設定された固定時間内での前記通信トラヒックのサンプリングを行うサンプリング工程と、
前記振分けごとにサンプリングされた前記通信トラヒックに対して、前記受信インタフェースかつ少なくとも送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル番号、送信元ポート番号、宛先ポート番号を含む前記ヘッダ情報により識別される通信フローごとの通信品質を算出する品質測定工程と、
前記品質測定工程により算出された前記通信品質の情報を一定周期ごとに前記管理装置に対して送信するエクスポート工程と
を含んだことを特徴とするネットワーク品質監視方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−26927(P2013−26927A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−161375(P2011−161375)
【出願日】平成23年7月22日(2011.7.22)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】