説明

ネットワーク接続機器、及び、ネットワーク放送管理システム

【課題】放送ステーションに対してデータを送受信可能なネットワーク放送管理装置へのアクセス回数をより適切にすることを課題とする。
【解決手段】ネットワーク接続機器20は、放送コンテンツデータ(120)のタイムスタンプTnをチェックするために設定された設定期間Ts毎に、放送コンテンツデータ(120)のタイムスタンプTnをネットワーク放送管理装置10から入手してメモリ(30)に蓄積し、ネットワーク放送管理装置10から入手したタイムスタンプTnがメモリ(30)に蓄積されていた最新のタイムスタンプTmから更新されていた場合に放送コンテンツデータ(120)の更新を外部へ通知し、メモリ(30)に蓄積されたタイムスタンプT0(h)の更新状況に応じて設定期間Tsを再設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビジョン放送受信装置や再生装置といったネットワーク接続機器、及び、ネットワーク放送管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のテレビジョン放送受信装置や再生装置には、インターネットラジオ等のネットワーク放送を受信可能なモデルがある。
【0003】
なお、特許文献1に記載のデータ同報配信システムは、ライブ情報データの一部を更新し、更新部分を同報配信する。
特許文献2に記載のサーバ型ブックマーク管理装置は、各ブックマークがアクセスされた時刻情報を管理する。
特許文献3に記載のコンテンツ再生装置は、ユーザーの動作、行動、及び、状態の変化のタイミングを予測してサーバーに蓄積し、コンテンツを再生する。
特許文献4には、所定の基準時間を経過した場合に中継器サーバから更新の公告情報に代える、公衆電話機を用いた広告方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−067376号公報
【特許文献2】特開2001−357069号公報
【特許文献3】特開2006−202396号公報
【特許文献4】特開2001−291017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1〜4に記載の技術は、放送ステーションにおける放送コンテンツデータの更新について考慮されていない。
【0006】
以上を鑑み、本発明は、放送ステーションに対してデータを送受信可能なネットワーク放送管理装置へのアクセス回数をより適切にすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、放送コンテンツデータをタイムスタンプとともに記憶する放送ステーションに対してデータを送受信可能なネットワーク放送管理装置とネットワーク接続され、該ネットワーク放送管理装置から前記放送ステーションの放送コンテンツデータを受信しながら外部へ出力する放送コンテンツ出力手段を備えるネットワーク接続機器において、
前記放送コンテンツデータのタイムスタンプをチェックするために設定された設定期間毎に、前記放送コンテンツデータのタイムスタンプを前記ネットワーク放送管理装置から入手してメモリに蓄積するタイムスタンプ蓄積手段と、
前記ネットワーク放送管理装置から入手したタイムスタンプが前記メモリに蓄積されていた最新のタイムスタンプから更新されていた場合に前記放送コンテンツデータの更新を外部へ通知する更新通知手段と、
前記メモリに蓄積されたタイムスタンプの更新状況に応じて前記設定期間を再設定するチェック間隔設定手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1、請求項6に係る発明によれば、放送ステーションに対してデータを送受信可能なネットワーク放送管理装置へのアクセス回数をより適切にすることができる。
請求項2〜請求項5に係る発明では、ネットワーク放送管理装置へのアクセス回数をより適切にする好適な構成を提供することができる。
請求項7に係る発明によれば、ネットワーク放送管理装置へのアクセス回数をより適切にすることができ、放送ステーションにおけるネットワーク放送用のストリーミングデータの更新をより適切なタイミングでユーザに通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係るネットワーク放送管理システム1の構成を模式的に例示するブロック図である。
【図2】放送ステーション100の回路構成を例示するブロック図である。
【図3】ネットワーク放送管理装置10の回路構成を例示するブロック図である。
【図4】テレビジョン放送受信装置20A(ネットワーク接続機器20)の回路構成を例示するブロック図である。
【図5】再生装置20B(ネットワーク接続機器20)の回路構成を例示するブロック図である。
【図6】放送コンテンツを視聴するための処理を例示するフローチャートである。
【図7】トップメニュー画面91の表示例を示す図である。
【図8】お気に入りメニュー画面92の表示例を示す図である。
【図9】(a)は不揮発性メモリ30に記録された放送ステーション毎のチェック間隔(設定期間)Tsを例示する図、(b)は不揮発性メモリ30に蓄積された放送ステーションAAAAのタイムスタンプを例示する図、(c)は不揮発性メモリ30に蓄積された放送ステーションBBBBのタイムスタンプを例示する図、である。
【図10】(a)は不揮発性メモリ30に蓄積された放送ステーションCCCCのタイムスタンプを例示する図、(b)は不揮発性メモリ30に蓄積された放送ステーションDDDDのタイムスタンプを例示する図、(c)は不揮発性メモリ30に蓄積された放送ステーションEEEEのタイムスタンプを例示する図、である。
【図11】ストリーミングデータ(放送コンテンツデータ)120の更新を通知するための処理を例示するフローチャートである。
【図12】(a)はチェック間隔Tsが最大となったときの放送ステーションEEEEのタイムスタンプを例示する図、(b)はチェック間隔Tsが最大となりタイムスタンプが毎回更新されたときの放送ステーションEEEEのタイムスタンプを例示する図、である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(1)ネットワーク放送管理システムの概略:
図1に例示するネットワーク放送管理システム1は、ネットワーク放送管理装置10と複数のネットワーク接続機器20とがネットワークNE1を介してネットワーク接続されている。ネットワーク放送管理装置10は、ネットワークNE1を介して複数の放送ステーション100とネットワーク接続されている。
図1,2に例示するように、各放送ステーション100は、ネットワーク放送用のストリーミングデータ(放送コンテンツデータ)120をタイムスタンプTnとともに記憶装置110に記憶している。放送ステーションには、インターネットラジオ局やインターネットテレビ局といったインターネット放送局(ネットワーク放送局)等がある。ストリーミングデータ120は、音声データや動画データのファイルデータ等がある。タイムスタンプTnは、個々のファイル等が属性として備える最新の日時情報であり、新規に作成されたファイル等では作成日時となり、更新されたファイル等では更新日時となる。
【0011】
ネットワーク放送管理装置10は、各放送ステーション100及び各ネットワーク接続機器20に対してデータを送受信可能である。ネットワーク放送管理装置には、vTuner社のインターネットラジオのサーバ等がある。ネットワーク放送管理装置10は、ネットワーク接続機器20からMACアドレス(media access control address)を受け取ると該ネットワーク接続機器20のログインを許可し、該ネットワーク接続機器20のユーザに放送ステーション100の放送コンテンツの視聴を可能にさせる。
【0012】
ネットワーク接続機器20には、テレビジョン放送受信装置20Aや再生装置20B等がある。
テレビジョン放送受信装置20Aは、テレビジョン放送を受信する装置であればよく、テレビジョン、チューナを有する記録再生装置、等が含まれる。前記テレビジョンは、液晶テレビジョンやプラズマテレビジョンといった薄型表示装置、受像管表示装置、記録再生装置が一体化されたテレビジョン、等のディスプレイでもよい。前記記録再生装置には、ハードディスク記録再生装置、BD(Blue-ray Disc)記録再生装置、DVD(Digital Versatile Disk)記録再生装置、ビデオデッキ、等が含まれる。前記テレビジョン放送には、地上デジタル放送、BS(Broadcasting Satellite)放送、CS(Communication Satellite)放送、地上アナログ放送、等が含まれる。
【0013】
再生装置20Bは、記録媒体から映像と音声の少なくとも一方を再生する装置であればよく、BD再生装置、DVD再生装置、再生専用のビデオデッキ、等が含まれる。再生装置20Bは、外部の表示装置DI1に映像を表示させる装置の他、表示機能を備えた装置、テレビジョン放送を受信する機能を備えた装置、BD記録再生装置など記録機能を備えた装置、等でもよい。
【0014】
上記ネットワーク放送管理システム1に例示されるネットワーク接続機器は、図4に例示するように、放送コンテンツ出力手段U21、タイムスタンプ蓄積手段U22、更新通知手段U23、チェック間隔設定手段U24、を備える。
放送コンテンツ出力手段U21は、ネットワーク放送管理装置10から放送ステーション100の放送コンテンツデータ(120)を受信しながら外部へ出力する。ここで、外部への出力は、放送コンテンツデータが音声データであればスピーカ等からの音声出力を意味し、放送コンテンツデータが映像データであれば表示部からの映像表示を意味する。
【0015】
タイムスタンプ蓄積手段U22は、放送コンテンツデータ(120)のタイムスタンプTnをチェックするために設定された設定期間Ts毎に、放送コンテンツデータ(120)のタイムスタンプTnをネットワーク放送管理装置10から入手してメモリ(30)に蓄積する。
更新通知手段U23は、ネットワーク放送管理装置10から入手したタイムスタンプTnがメモリ(30)に蓄積されていた最新のタイムスタンプTmから更新されていた場合に放送コンテンツデータ(120)の更新を外部へ通知する。ここで、外部への通知には、表示部からの映像表示、スピーカ等からの音声出力、等が含まれる。
【0016】
チェック間隔設定手段U24は、メモリ(30)に蓄積されたタイムスタンプT0(h)の更新状況に応じて前記設定期間Tsを再設定する。
以上より、放送コンテンツデータ(120)のタイムスタンプTnのチェック間隔Tsは、メモリ(30)に蓄積されたタイムスタンプT0(h)の更新状況に応じた間隔とされる。従って、本ネットワーク接続機器は、放送ステーション100に対してデータを送受信可能なネットワーク放送管理装置10へのアクセス回数をより適切にすることができる。
【0017】
上記ネットワーク放送管理システム1に例示されるネットワーク放送管理装置は、図3に例示するように、放送コンテンツ送信手段U11、タイムスタンプ送信手段U12、を備える。
放送コンテンツ送信手段U11は、ネットワーク接続機器20からの放送コンテンツ入手要求R1に応じて、放送ステーション100の放送コンテンツデータ(120)を受信してネットワーク接続機器20へ送信する。
【0018】
タイムスタンプ送信手段U12は、ネットワーク接続機器20からのタイムスタンプ入手要求R3に応じて、放送ステーション100から放送コンテンツデータ(120)のタイムスタンプTnを入手してネットワーク接続機器20へ送信する。
一方、ネットワーク接続機器の放送コンテンツ出力手段U21は、放送コンテンツデータ(120)を入手するための操作入力を受け付けたときに放送コンテンツ入手要求R1をネットワーク放送管理装置10へ送信する。
【0019】
ネットワーク接続機器のタイムスタンプ蓄積手段U22は、設定期間Ts毎に、タイムスタンプ入手要求R3をネットワーク放送管理装置10へ送信し、該ネットワーク放送管理装置10から放送コンテンツデータ(120)のタイムスタンプTnを入手してメモリ(30)に蓄積する。
以上より、本ネットワーク放送管理システムは、放送ステーション100に対してデータを送受信可能なネットワーク放送管理装置10へのアクセス回数をより適切にすることができる。
【0020】
設定期間Tsを再設定するためのチェック間隔設定手段U24は、
(A)前記メモリ(30)に対して所定期間Tp又は所定回数Np蓄積されたタイムスタンプT0(h)が全て前回記録されたタイムスタンプT0(h−1)から更新されている場合、前記設定期間Tsを短くし、
(B)前記メモリ(30)に対して前記所定期間Tp又は前記所定回数Np蓄積されたタイムスタンプT0(h)のうち前回記録されたタイムスタンプT0(h−1)から更新されたタイムスタンプがN1個(N1は3以上の整数)ある場合、該N1個のタイムスタンプが入手された日時を新しくなる順にそれぞれT1(i)(iは1〜N1の整数)として、T1(j+1)−T1(j)(jは1〜N1−1の整数)のうち最も小さい時間T1minが前記設定期間Tsよりも短いとき、前記時間T1minを前記設定期間Tsに再設定し、
(C)前記メモリ(30)に対して前記所定期間Tp又は前記所定回数Np蓄積されたタイムスタンプT0(h)のうち前回記録されたタイムスタンプT0(h−1)から更新されたタイムスタンプが2個ある場合、該2個のタイムスタンプが入手された日時を新しくなる順にそれぞれT1(1),T1(2)として、時間T1(2)−T1(1)が前記設定期間Tsよりも短いとき、前記時間T1(2)−T1(1)を前記設定期間Tsに再設定し、
(D)前記メモリ(30)に対して前記所定期間Tp又は前記所定回数Np蓄積されたタイムスタンプT0(h)のうち前回記録されたタイムスタンプT0(h−1)から更新されたタイムスタンプが1個以下である場合、前記所定期間Tpが前記設定期間Tsよりも短いとき、前記所定期間Tpを前記設定期間Tsに再設定してもよい。
【0021】
以上より、本ネットワーク接続機器は、放送ステーションの最適な更新タイミングを検出することにより、vTuner社のサーバのようなネットワーク放送管理装置へのアクセス回数を必要最低限に抑えることができる。また、放送ステーションの更新を最適なタイミングでユーザに通知することができる。
【0022】
(2)ネットワーク放送管理システムの構成:
図2に例示する放送ステーション100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、入力装置104、出力装置105、通信インターフェイス(I/F)106、記憶装置110、等が互いに接続されて情報を入出力可能とされている。通信I/F106は、ネットワークNE1に接続され、ネットワーク放送管理装置10に対して情報を入出力する。記憶装置110は、オペレーティングシステム、ストリーミングデータ120、このストリーミングデータ120を送信するためのアプリケーションプログラム、等を記憶している。ストリーミングデータ120は、ファイル形式とされ、音声と映像の少なくとも一方を表すデータ本体の他、ファイル名122、タイムスタンプTn、等から構成される。放送ステーション100は、ネットワーク放送管理装置10からの放送コンテンツ入手要求R2に応じて、ファイル名122及びタイムスタンプTnとともにストリーミングデータ120を送信する。図2には、ネットワークNE1へ送信中のストリーミングデータ121が示されている。
【0023】
図3に例示するネットワーク放送管理装置10は、CPU11、半導体メモリ(ROM12とRAM13)、入力装置14、出力装置15、通信I/F16、記憶装置17、等が互いに接続されて情報を入出力可能とされている。通信I/F16は、ネットワークNE1に接続され、放送ステーション100及びネットワーク接続機器20に対して情報を入出力する。記憶装置17は、オペレーティングシステム、管理プログラム10p、お気に入りステーション情報FS1、等を記憶している。管理プログラム10pは、ネットワーク放送管理装置10を上述した手段U11,U12等として機能させる。お気に入りステーション情報FS1は、ネットワーク接続機器20のユーザにより選択された放送ステーションを表す情報であり、MACアドレスを識別情報としてネットワーク接続機器20毎に設けられている。ネットワーク放送管理装置10は、ネットワーク接続機器20からの放送コンテンツ入手要求R1に応じて、ストリーミングデータ120を送信する。図3には、ネットワークNE1へ送信中のストリーミングデータ121が示されている。
【0024】
図4に例示するテレビジョン放送受信装置(ネットワーク接続機器)20Aは、マイコン(マイクロコンピュータ)21、テレビジョン部22〜25、通信I/F26、操作入力部27、不揮発性メモリ(メモリ)30、等が互いに接続されて情報を入出力可能とされている。
受信部22は、チューナ等で構成され、テレビジョン放送信号を受信する。信号処理部23は、受信されたテレビジョン放送信号に基づいて、表示のための映像信号と音声出力のための音声信号を生成する。表示部24は、例えば液晶モジュール等で構成され、信号処理部23からの映像信号に基づいて映像を表示する。音声出力部25は、スピーカ等で構成され、信号処理部23からの音声信号に基づいて音声を出力する。通信I/F26は、ネットワークNE1に接続され、ネットワーク放送管理装置10に対して情報を入出力する。操作入力部27は、リモコン(リモートコントロール装置)等で構成され、ユーザからの操作入力を受け付ける。不揮発性メモリ30は、例えばEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)といった不揮発性半導体メモリで構成され、図9(a)〜(c)等に例示する各種データを保持する。不揮発性メモリ30は、ハードディスクといった磁気ディスク等でもよい。
【0025】
マイコン21は、内部のバスに接続されたCPU21a、半導体メモリ(21b,21c)、時計回路21d、OSD(On-Screen Display)回路21e、I/O(入出力)回路、等を備えている。CPU21aは、RAM21cをワークエリアとして利用しながらROM21bに書き込まれたテレビジョン放送受信装置用の制御プログラムを実行し、テレビジョン放送受信装置20A全体の動作を制御する。ROM21bには、テレビジョン放送受信装置20Aを上述した手段U21〜U24等として機能させるプログラムが書き込まれている。時計回路21dは、現在時刻を計時し、一定時間毎に割込信号を生成してCPU21aへ出力可能である。OSD回路21eは、OSD画面の被重畳信号を生成して信号処理部23へ出力する。
本テレビジョン放送受信装置20Aは、お気に入りの放送ステーション100のストリーミングデータ120に対するタイムスタンプ入手要求R3をネットワーク放送管理装置10へ出し、該当するストリーミングデータ120のタイムスタンプTnを入手する。
【0026】
なお、図5に例示するように、再生装置20B等もネットワーク接続機器とすることができる。この再生装置20Bは、マイコン21B、プレイヤー部22B〜25B、通信I/F26B、操作入力部27B、不揮発性メモリ(メモリ)30B、等が互いに接続されて情報を入出力可能とされている。
再生部22Bは、例えばBDドライブ部等で構成され、BDから複合信号を再生する。信号処理部23Bは、再生された複合信号に基づいて、表示のための映像信号と音声出力のための音声信号を生成する。映像出力部24Bは、映像出力端子等を備え、信号処理部23からの映像信号を映像出力端子から外部の表示装置DI1等へ出力する。音声出力部25Bは、音声出力端子等を備え、信号処理部23からの音声信号を音声出力端子から外部の表示装置DI1等へ出力する。残りの各部21B,26B,27B,30Bは、テレビジョン放送受信装置20Aの各部21,26,27,30と同様である。
【0027】
(3)ネットワーク放送管理システムの動作、作用、及び、効果:
次に、ネットワーク放送管理システム1の動作、作用、及び、効果を説明する。
図6は、ネットワーク放送管理システム1で行われる処理をフローチャートにより例示している。ここで、テレビジョン放送受信装置20AをTVと表記している。また、各ステップに対応する手段を付している。
【0028】
TVで行われるステーション視聴処理は、ネットワーク放送のトップメニュー画面91(図7参照)を表示させるための所定の操作入力を操作入力部27で受け付けたときに開始し、マルチタスクにより他の処理と並列して行われる。再生装置20Bでも、同様の処理が可能である。ここで、ステップS102〜S106の処理は、放送コンテンツ出力手段U21に対応している。以下、「ステップ」の記載を省略する。また、前記所定の操作入力は、放送コンテンツデータ(120)を入手するための操作入力であり、例えば、操作入力部27に設けた「インターネット放送メニュー」ボタンの押し操作、表示部24に表示した「インターネット放送メニュー」領域を操作入力部27で選択する操作、等とすることができる。一方、ネットワーク放送管理装置10で行われる要求処理は、常時、繰り返し行われ、マルチタスクにより他の処理と並列して行われる。ここで、S122〜S126の処理は、放送コンテンツ送信手段U11に対応している。
【0029】
TVは、上記所定の操作入力を受け付けると、ステーション視聴処理を開始し、自らのMACアドレスとともに所定のメニュー画面データ要求R11をネットワーク放送管理装置10へ送信する(S102)。ネットワーク放送管理装置10は、MACアドレスを受信するとTVのログインを許可し、メニュー画面データ要求R11を受信するとS122の処理を行う。S122では、お気に入りステーション情報FS1のうちMACアドレスに対応した情報で表される放送ステーション100からストリーミングデータ120のファイルの付随情報(タイムスタンプTn等)を入手し、MACアドレスに対応付けてお気に入りステーション情報FS1の中に格納する。これにより、お気に入り放送ステーションのストリーミングデータ120のタイムスタンプTnが更新される。S124では、MACアドレスに対応した部分のお気に入りステーション情報FS1等に基づいて、メニュー画面を表示させるためのメニュー画面データを生成し、MACアドレスに対応したTVへ送信する。
【0030】
TVは、上記メニュー画面データを受信すると、該メニュー画面データに従ってメニュー画面を表示する(S104)。図7は、表示部24に対して最初に表示されるトップメニュー画面91を例示している。本トップメニュー画面91には、国、ニュース、等のカテゴリ91aが設けられ、お気に入り91bも設けられている。各カテゴリ91aには、サブカテゴリ91cも設けられている。
TVは、サブカテゴリ91cを選択する操作入力をユーザから受け付けると、メニュー画面データに従って、サブカテゴリ91cに含まれる放送ステーション100についての情報を一覧表示する。この一覧表示の放送ステーション100毎に、再生ボタンやお気に入り追加ボタン等が設けられている。また、TVは、一覧表示中の放送ステーション名を選択する操作入力を受け付けると、選択された放送ステーション100についての情報を表示する。この表示には、再生ボタンやお気に入り追加ボタンといった各種ボタン等が設けられている。
【0031】
さらに、TVは、お気に入り91bを選択する操作入力をユーザから受け付けると、メニュー画面データに従って、図8に例示するようなお気に入りメニュー画面92を表示する。本お気に入りメニュー画面92には、ネットワーク放送管理装置10のお気に入りステーション情報FS1に含まれる放送ステーション100についての情報が一覧表示されている。この一覧表示の放送ステーション100毎に、再生ボタン92a等が設けられている。また、TVは、一覧表示中の放送ステーション名を選択する操作入力を受け付けると、選択された放送ステーション100についての情報を表示する。この表示には、再生ボタンといった各種ボタン等が設けられている。
【0032】
TVは、各種要求の操作入力を受け付けると、操作入力に応じた要求をネットワーク放送管理装置10へ出す(S106)。例えば、画面中のお気に入り追加ボタンが選択操作されると、TVは、選択された放送ステーション100についての情報をお気に入りステーション情報FS1に追加するためのお気に入り追加要求をネットワーク放送管理装置10へ出す。また、画面中の再生ボタン92aが選択操作されると、TVは、選択された再生ボタン92aに対応した放送ステーション100のストリーミングデータ120を入手するための放送コンテンツ入手要求R1をネットワーク放送管理装置10へ出す。すなわち、再生ボタン92aへの選択操作を受け付けることは放送コンテンツデータを入手するための操作入力を受け付けることである。
【0033】
ネットワーク放送管理装置10は、TVから各種要求を入手すると、要求に応じたデータをTVへ送信する(S126)。例えば、ネットワーク放送管理装置10は、TVからお気に入り追加要求を受信すると、TVで選択された放送ステーション100についての情報をお気に入りステーション情報FS1に追加格納する。また、ネットワーク放送管理装置10は、TVから放送コンテンツ入手要求R1を受信すると、TVで選択された放送ステーション100に対して放送コンテンツ入手要求R2を出し、該放送ステーション100からストリーミングデータ120を受信してTVへ送信する。むろん、ネットワーク放送管理装置10は、予め放送ステーション100のストリーミングデータ120を受信して記憶しておき、TVから放送コンテンツ入手要求R1があったときに予め記憶しておいたストリーミングデータ120をTVへ送信してもよい。このようにして、ネットワーク放送管理装置10は、TVからの放送コンテンツ入手要求R1に応じて、放送ステーション100のストリーミングデータ120を受信してTVへ送信する。
【0034】
TVは、ネットワーク放送管理装置10から放送ステーション100のストリーミングデータ120を受信しながら外部へ出力する。ストリーミングデータ120がインターネットラジオの音声データであれば、音声出力部25から音声が出力される。ストリーミングデータ120がインターネット放送の動画データであれば、表示部24から映像が表示される。
ステーション視聴処理が終了すると、TVは、トップメニュー画面91を表示させるための操作入力を受け付けたときに再びステーション視聴処理を開始する。
【0035】
ところで、ネットワーク放送をしばらく視聴していないと、放送ステーション100のストリーミングデータ120が更新されていることがある。放送ステーションによって、更新される頻度は異なる。お気に入り放送ステーションの情報はネットワーク放送管理装置に保存され、次回以降ユーザがお気に入り放送ステーションを視聴する際に利用されるが、登録したお気に入り放送ステーションはどのタイミングで更新されるかわからない。TVから何ら通知が無い場合、ユーザがストリーミングデータ120の更新を知らずに途中のストリーミングデータ120を視聴し損なう不都合がある。例えば、1回目のインターネットラジオは視聴されたものの、2回目のインターネットラジオが視聴されずに3回目のインターネットラジオに更新されてしまうような不都合がある。
そこで、本ネットワーク放送管理システム1は、ネットワーク放送管理装置10へのアクセス回数をより適切にして、放送ステーション100におけるストリーミングデータ120の更新をより適切なタイミングでユーザに通知することとしている。
【0036】
図9(a)は、不揮発性メモリ30に記録されたお気に入り放送ステーション毎のチェック間隔(設定期間)Tsを例示している。TVの初期状態では、チェック間隔Tsは所定の初期間隔(例えば2時間)とされている。
図9(b),(c)及び図10(a)〜(c)は、不揮発性メモリ30に蓄積されたお気に入り放送ステーション毎のタイムスタンプT0(h)を例示している。不揮発性メモリ30にN0個(N0は2以上の整数)のタイムスタンプが蓄積されているとすると、hは、1〜N0の整数を表し、チェック日時が新しいほど大きくなる。ここで、タイムスタンプ欄で斜字とした箇所は前回記録されたタイムスタンプT0(h−1)から更新されている箇所を示している。
タイムスタンプT0(h)は、少なくとも所定期間Tp(例えば24時間)、不揮発性メモリ30に蓄積される。図9(b)に示すように、チェック間隔Ts=2時間とすると、所定期間Tp=24時間の間に13個のタイムスタンプT1(1)〜T(13)が不揮発性メモリ30に蓄積される。
【0037】
図11は、ネットワーク放送管理システム1で行われる処理をフローチャートにより例示している。
TVで行われる更新通知処理は、繰り返し行われ、マルチタスクにより他の処理と並列して行われる。再生装置20Bでも、同様の処理が可能である。ここで、S202〜S206の処理はタイムスタンプ蓄積手段U22に対応し、S208〜S210の処理は更新通知手段U23に対応し、S212の処理はチェック間隔設定手段U24に対応している。一方、ネットワーク放送管理装置10で行われる要求処理は、常時、繰り返し行われ、マルチタスクにより他の処理と並列して行われる。ここで、S222〜S224の処理は、タイムスタンプ送信手段U12に対応している。
【0038】
TVは、更新通知処理を開始すると、時計回路21dで計時されている現在時刻がお気に入り放送ステーション毎にチェック間隔Ts毎のチェック日時となったか否かを判断する(S202)。チェック日時となっていなければ更新通知処理を終了するが、再び更新通知処理が行われる。チェック日時となった場合、TVは、自らのMACアドレスとともに対象の放送ステーション100についての所定のタイムスタンプ入手要求R3をネットワーク放送管理装置10へ送信する(S204)。ネットワーク放送管理装置10は、MACアドレスを受信するとTVのログインを許可し、タイムスタンプ入手要求R3を受信するとS222の処理を行う。S222では、対象の放送ステーション100からストリーミングデータ120のファイルの付随情報(タイムスタンプTn等)を入手し、MACアドレスに対応付けてお気に入りステーション情報FS1の中に格納する。S224では、入手したタイムスタンプTnを、MACアドレスに対応したTVへ送信する。
【0039】
TVは、上記タイムスタンプTnを入手すると、該タイムスタンプTnを対象の放送ステーション100に対応付けて不揮発性メモリ30に記録する(S206)。図9(b)の例では、放送ステーションAAAAについてチェック日時「2010年7月2日」にタイムスタンプ「2010年7月2日0時30分」が入手されて不揮発性メモリ30に記録されたことが示されている。
以上より、TVは、チェック間隔Ts毎にストリーミングデータ120のタイムスタンプTnをネットワーク放送管理装置10から入手して不揮発性メモリ30に蓄積することとなる。
【0040】
次に、TVは、ネットワーク放送管理装置10から入手したタイムスタンプTnが不揮発性メモリ30に蓄積されていた最新のタイムスタンプTmから更新されているか否かを判断する(S208)。図9(b)の例では、「2010年7月2日」の時点で不揮発性メモリ30に蓄積されていた最新のタイムスタンプTmは「2010年7月1日23時30分」となる。これは、入手したタイムスタンプ「2010年7月2日0時30分」と異なるため、条件成立となる。この場合、TVは、対象の放送ステーション100についてのストリーミングデータ120の更新を外部へ通知する(S210)。例えば、図11のフローとともに示した更新通知画面93を表示部24に表示する。むろん、更新の通知は、音声出力でもよい。
一方、図10(a)の例では、タイムスタンプTn,Tmともに「2010年7月1日19時0分」とされている。この場合、S208で条件不成立となり、S212へ処理が進む。
【0041】
ここで、チェック間隔Tsが変わらなければ、チェック間隔Ts未満の間隔で更新されるストリーミングデータ120を適切に知ることができず、チェック間隔Tsよりも長い間隔で更新されるストリーミングデータ120であれば過度にネットワーク放送管理装置10へのアクセスを繰り返してTVの負荷が大きすぎることになる。そこで、本TVは、不揮発性メモリ30に蓄積されたタイムスタンプT0(h)の更新状況に応じてチェック間隔Tsを再設定するチェック間隔設定処理を行い(S212)、更新通知処理を終了させる。
【0042】
例えば、図9(b)に示す放送ステーションAAAAのように、所定期間Tpの間、不揮発性メモリ30に蓄積されたタイムスタンプT0(h)が全て前回記録されたタイムスタンプT0(h−1)から更新されているとする。この場合、実際のストリーミングデータ120の更新間隔はチェック間隔Tsよりも短い可能性があり、ユーザがストリーミングデータ120の更新を知らずに途中のストリーミングデータ120を視聴し損なう可能性がある。そこで、タイムスタンプT0(h)が毎回更新されている場合、チェック間隔Tsを短く再設定すればよい。再設定後のチェック間隔をTs’とすると、例えばTs’=0.5Tsとすることができる。むろん、Ts’=0.3〜0.7Ts程度としてもよい。図9(b)の例では、チェック間隔Tsが2時間から1時間に再設定されることが示されている。
タイムスタンプT0(h)が前回記録されたタイムスタンプT0(h−1)から更新されているか否かの判断は、例えば、T0(h)−T0(h−1)が0でなければ更新されたと判断し、0であれば更新されていないと判断すればよい。
【0043】
図9(c)に示す放送ステーションBBBBのように、所定期間Tpの間、不揮発性メモリ30に蓄積されたタイムスタンプT0(h)に前回記録されたタイムスタンプT0(h−1)から更新されていないタイムスタンプが存在し、かつ、タイムスタンプT0(h)のうち前回記録されたタイムスタンプT0(h−1)から更新されたタイムスタンプがN1個(N1は3以上の整数)あるとする。ここで、N1個のタイムスタンプが入手された日時を新しくなる順にそれぞれT1(i)(iは1〜N1の整数)とする。図9(c)の例では、T1(1)が「2010年7月1日4時0分」、T1(2)が「2010年7月1日8時0分」、T1(3)が「2010年7月1日20時0分」、T1(3)が「2010年7月2日2時0分」、となる。この場合、実際のストリーミングデータ120の更新間隔はチェック間隔Tsよりも長く、過度にネットワーク放送管理装置10へのアクセスを繰り返してTVの負荷が大きくなっている可能性がある。そこで、この場合、T1(j+1)−T1(j)(jは1〜N1−1の整数)のうち最も小さい時間T1minを求め、この最小時間T1minが設定期間Tsよりも短いとき、最小時間T1minを設定期間Tsに再設定する。図9(c)の例では、T1(2)−T1(1)が4時間、T1(3)−T1(2)が12時間、T1(4)−T1(3)が6時間、であるため、最小時間T1minは、4時間となる。そこで、チェック間隔Tsが2時間から4時間に再設定される。
【0044】
図10(a)に示す放送ステーションCCCCのように、所定期間Tpの間、不揮発性メモリ30に蓄積されたタイムスタンプT0(h)に前回記録されたタイムスタンプT0(h−1)から更新されていないタイムスタンプが存在し、かつ、タイムスタンプT0(h)のうち前回記録されたタイムスタンプT0(h−1)から更新されたタイムスタンプが2個あるとする。図10(a)の例では、T1(1)が「2010年7月1日8時0分」、T1(2)が「2010年7月1日20時0分」、となる。この場合、実際のストリーミングデータ120の更新間隔はチェック間隔Tsよりも長く、過度にネットワーク放送管理装置10へのアクセスを繰り返してTVの負荷が大きくなっている可能性がある。そこで、この場合、時間T1(2)−T1(1)が設定期間Tsよりも短いとき、時間T1(2)−T1(1)を設定期間Tsに再設定する。図10(a)の例では、T1(2)−T1(1)が12時間となる。そこで、チェック間隔Tsが2時間から12時間に再設定される。
【0045】
図10(b)に示す放送ステーションDDDDのように、所定期間Tpの間、不揮発性メモリ30に蓄積されたタイムスタンプT0(h)のうち前回記録されたタイムスタンプT0(h−1)から更新されたタイムスタンプが1個であるとする。この場合、実際のストリーミングデータ120の更新間隔はチェック間隔Tsよりも長く、過度にネットワーク放送管理装置10へのアクセスを繰り返してTVの負荷が大きくなっている可能性が大きい。そこで、この場合、所定期間Tpを設定期間Tsに再設定する。図10(b)の例では、所定期間Tpが24時間であるため、チェック間隔Tsが2時間から24時間に再設定される。
【0046】
図10(c)に示す放送ステーションEEEEのように、所定期間Tpの間、不揮発性メモリ30に蓄積されたタイムスタンプT0(h)の全てが前回記録されたタイムスタンプT0(h−1)から更新されていないとする。この場合、実際のストリーミングデータ120の更新間隔はチェック間隔Tsよりも長く、過度にネットワーク放送管理装置10へのアクセスを繰り返してTVの負荷が大きくなっている可能性が大きい。そこで、この場合、所定期間Tpを設定期間Tsに再設定する。図10(c)の例では、所定期間Tpが24時間であるため、チェック間隔Tsが2時間から24時間に再設定される。
【0047】
ただし、チェック間隔Tsが所定期間Tpに設定された後に、ストリーミングデータ120の更新間隔が所定期間Tpよりも短くなることもあり得る。そこで、チェック間隔Tsが所定期間Tpに設定された後、不揮発性メモリ30に対して所定回数Np(Npは3以上の整数)、タイムスタンプを蓄積し、Np個のタイムスタンプT0(h)に基づいてチェック間隔Tsを再設定可能としてもよい。
【0048】
図12(a)は、チェック間隔Tsが最大となったときの放送ステーションEEEEのタイムスタンプを例示している。図12(a)の例では、所定回数Npの間、不揮発性メモリ30に蓄積されたタイムスタンプT0(h)に前回記録されたタイムスタンプT0(h−1)から更新されていないタイムスタンプが存在する。この場合、チェック間隔Tsが既に最大となっているので、チェック間隔Tsは再設定されない。
【0049】
図12(b)は、チェック間隔Tsが最大となりタイムスタンプが毎回更新されたときの放送ステーションEEEEのタイムスタンプを例示している。この場合、実際のストリーミングデータ120の更新間隔が最大のチェック間隔Tsよりも短くなった可能性があり、ユーザがストリーミングデータ120の更新を知らずに途中のストリーミングデータ120を視聴し損なう可能性がある。そこで、タイムスタンプT0(h)が毎回更新されている場合、チェック間隔Tsを短く再設定すればよい。再設定後のチェック間隔をTs’とすると、例えばTs’=0.5Tsとすることができる。むろん、Ts’=0.3〜0.7Ts程度としてもよい。図12(b)の例では、チェック間隔Tsが24時間から12時間に再設定されることが示されている。
【0050】
チェック間隔Tsが再設定されると、再設定後のチェック間隔Tsに基づいて図11の処理が行われる。
【0051】
以上説明したように、ストリーミングデータ120のタイムスタンプTnのチェック間隔Tsは、不揮発性メモリ30に蓄積されたタイムスタンプT0(h)の更新状況に応じた間隔とされる。従って、本ネットワーク接続機器は、ネットワーク放送管理装置へのアクセス回数をより適切にすることができ、放送ステーションにおける放送コンテンツデータの更新をより適切なタイミングでユーザに通知することができる。
【0052】
(4)変形例:
所定期間Tpの間、不揮発性メモリ30に蓄積されたタイムスタンプT0(h)に前回記録されたタイムスタンプT0(h−1)から更新されたタイムスタンプがN1個(N1は1以上の整数)あるとするとき、チェック間隔TsをTp/N1としてもよい。
【0053】
不揮発性メモリ30に蓄積するタイムスタンプT0(h)は、所定期間Tpでは所定回数Npに満たない場合、Np個となる期間まで延長して蓄積されてもよい。例えば、Tp=24時間、Np=10とすると、チェック間隔Ts=4時間の場合、所定期間Tpの間では(24/4)+1=7個しか不揮発性メモリ30に蓄積されないこととなる。タイムスタンプを蓄積する期間を4×(10−1)=36時間まで延長すると、10個のタイムスタンプが蓄積される。そのうえで、10個のタイムスタンプT0(h)に基づいてチェック間隔Tsを再設定可能とすると、より適切にチェック間隔Tsを再設定することができる。
また、不揮発性メモリ30に蓄積するタイムスタンプT0(h)は、所定期間Tpではなく、最初から所定回数Np、蓄積されてもよい。そのうえで、10個のタイムスタンプT0(h)に基づいてチェック間隔Tsを再設定することができる。
【0054】
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、放送ステーションに対してデータを送受信可能なネットワーク放送管理装置へのアクセス回数をより適切にすることが可能なネットワーク接続機器、テレビジョン放送受信装置、再生装置、ネットワーク放送管理システム、ネットワーク接続機器の制御方法、ネットワーク放送管理システムの制御方法、ネットワーク接続機器の制御プログラム、ネットワーク放送管理システムの制御プログラム、これらのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な非伝送媒体、等を提供することができる。
【0055】
なお、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項に係る構成要件のみからなる装置、システム、方法及びプログラムでも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
【0056】
また、本発明は上記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。当業者であれば言うまでもないことであるが、
・上記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
【符号の説明】
【0057】
1…ネットワーク放送管理システム、
10…ネットワーク放送管理装置、
20…ネットワーク接続機器、
20A…テレビジョン放送受信装置、20B…再生装置、
30…不揮発性メモリ(メモリ)、
91…トップメニュー画面、92…お気に入りメニュー画面、93…更新通知画面、
91a…カテゴリ、91b…お気に入り、91c…サブカテゴリ、
92a…再生ボタン、
100…放送ステーション、110…記憶装置、
120…ストリーミングデータ(放送コンテンツデータ)、
121…送信中のストリーミングデータ、
122…ファイル名、
DI1…表示装置、
FS1…お気に入りステーション情報、
NE1…ネットワーク、
R1,R2…放送コンテンツ入手要求、R3…タイムスタンプ入手要求、
R11…メニュー画面データ要求、
U11…放送コンテンツ送信手段、U12…タイムスタンプ送信手段、
U21…放送コンテンツ出力手段、U22…タイムスタンプ蓄積手段、
U23…更新通知手段、U24…チェック間隔設定手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送コンテンツデータをタイムスタンプとともに記憶する放送ステーションに対してデータを送受信可能なネットワーク放送管理装置とネットワーク接続され、該ネットワーク放送管理装置から前記放送ステーションの放送コンテンツデータを受信しながら外部へ出力する放送コンテンツ出力手段を備えるネットワーク接続機器において、
前記放送コンテンツデータのタイムスタンプをチェックするために設定された設定期間毎に、前記放送コンテンツデータのタイムスタンプを前記ネットワーク放送管理装置から入手してメモリに蓄積するタイムスタンプ蓄積手段と、
前記ネットワーク放送管理装置から入手したタイムスタンプが前記メモリに蓄積されていた最新のタイムスタンプから更新されていた場合に前記放送コンテンツデータの更新を外部へ通知する更新通知手段と、
前記メモリに蓄積されたタイムスタンプの更新状況に応じて前記設定期間を再設定するチェック間隔設定手段とを備えることを特徴とするネットワーク接続機器。
【請求項2】
前記チェック間隔設定手段は、前記メモリに対して所定期間又は所定回数蓄積されたタイムスタンプが全て前回記録されたタイムスタンプから更新されている場合、前記設定期間を短くすることを特徴とする請求項1に記載のネットワーク接続機器。
【請求項3】
前記チェック間隔設定手段は、前記メモリに対して所定期間又は所定回数蓄積されたタイムスタンプのうち前回記録されたタイムスタンプから更新されたタイムスタンプがN1個(N1は3以上の整数)ある場合、該N1個のタイムスタンプが入手された日時を新しくなる順にそれぞれT1(i)(iは1〜N1の整数)として、T1(j+1)−T1(j)(jは1〜N1−1の整数)のうち最も小さい時間T1minが前記設定期間よりも短いとき、前記時間T1minを前記設定期間に再設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のネットワーク接続機器。
【請求項4】
前記チェック間隔設定手段は、前記メモリに対して所定期間又は所定回数蓄積されたタイムスタンプのうち前回記録されたタイムスタンプから更新されたタイムスタンプが2個ある場合、該2個のタイムスタンプが入手された日時を新しくなる順にそれぞれT1(1),T1(2)として、時間T1(2)−T1(1)が前記設定期間よりも短いとき、前記時間T1(2)−T1(1)を前記設定期間に再設定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のネットワーク接続機器。
【請求項5】
前記チェック間隔設定手段は、前記メモリに対して所定期間又は所定回数蓄積されたタイムスタンプのうち前回記録されたタイムスタンプから更新されたタイムスタンプが1個以下である場合、前記所定期間が前記設定期間よりも短いとき、前記所定期間を前記設定期間に再設定することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のネットワーク接続機器。
【請求項6】
前記請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のネットワーク接続機器と、
該ネットワーク接続機器からの放送コンテンツ入手要求に応じて、前記放送ステーションの放送コンテンツデータを受信して前記ネットワーク接続機器へ送信する放送コンテンツ送信手段と、
前記ネットワーク接続機器からのタイムスタンプ入手要求に応じて、前記放送ステーションから前記放送コンテンツデータのタイムスタンプを入手して前記ネットワーク接続機器へ送信するタイムスタンプ送信手段とを有するネットワーク放送管理装置とを備え、
前記放送コンテンツ出力手段は、前記放送コンテンツデータを入手するための操作入力を受け付けたときに前記放送コンテンツ入手要求を前記ネットワーク放送管理装置へ送信し、
前記タイムスタンプ蓄積手段は、前記設定期間毎に、前記タイムスタンプ入手要求を前記ネットワーク放送管理装置へ送信し、該ネットワーク放送管理装置から前記放送コンテンツデータのタイムスタンプを入手して前記メモリに蓄積することを特徴とするネットワーク放送管理システム。
【請求項7】
ネットワーク放送用のストリーミングデータをタイムスタンプとともに記憶する放送ステーションに対してデータを送受信可能なネットワーク放送管理装置とネットワーク接続され、該ネットワーク放送管理装置から前記放送ステーションのストリーミングデータを受信しながら外部へ出力する放送コンテンツ出力手段を備えるネットワーク接続機器において、
前記ストリーミングデータのタイムスタンプをチェックするために設定された設定期間毎に、前記ストリーミングデータのタイムスタンプを前記ネットワーク放送管理装置から入手してメモリに蓄積するタイムスタンプ蓄積手段と、
前記ネットワーク放送管理装置から入手したタイムスタンプが前記メモリに蓄積されていた最新のタイムスタンプから更新されていた場合に前記ストリーミングデータの更新を外部へ通知する更新通知手段と、
前記設定期間を再設定するためのチェック間隔設定手段とを備え、
該チェック間隔設定手段は、
(A)前記メモリに対して所定期間又は所定回数蓄積されたタイムスタンプが全て前回記録されたタイムスタンプから更新されている場合、前記設定期間を短くし、
(B)前記メモリに対して前記所定期間又は前記所定回数蓄積されたタイムスタンプのうち前回記録されたタイムスタンプから更新されたタイムスタンプがN1個(N1は3以上の整数)ある場合、該N1個のタイムスタンプが入手された日時を新しくなる順にそれぞれT1(i)(iは1〜N1の整数)として、T1(j+1)−T1(j)(jは1〜N1−1の整数)のうち最も小さい時間T1minが前記設定期間よりも短いとき、前記時間T1minを前記設定期間に再設定し、
(C)前記メモリに対して前記所定期間又は前記所定回数蓄積されたタイムスタンプのうち前回記録されたタイムスタンプから更新されたタイムスタンプが2個ある場合、該2個のタイムスタンプが入手された日時を新しくなる順にそれぞれT1(1),T1(2)として、時間T1(2)−T1(1)が前記設定期間よりも短いとき、前記時間T1(2)−T1(1)を前記設定期間に再設定し、
(D)前記メモリに対して前記所定期間又は前記所定回数蓄積されたタイムスタンプのうち前回記録されたタイムスタンプから更新されたタイムスタンプが1個以下である場合、前記所定期間が前記設定期間よりも短いとき、前記所定期間を前記設定期間に再設定することを特徴とするネットワーク接続機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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