説明

ネットワーク環境監視システム

【課題】環境監視装置や監視ソフトウェアに高性能のCPUや容量の大きいメモリを必要とせず、安価かつ容易にシステムを構築することができる上、送受信の信頼性が高いネットワーク環境監視システムを提供する。
【解決手段】ネットワーク環境監視システムSは、監視ソフトウェアC,C,・・・Cnに、監視データのパケットの欠落を検出する欠落検出部13と、欠落しているシーケンス番号のパケットの再送を要求する再送要求部15とが設けられているとともに、環境監視装置G,G,・・・Gnに、監視ソフトウェアCからの欠落パケットの再送要求に基づいて欠落パケットを再度送信するパケット再送部8が設けられている。そして、環境監視装置G,G,・・・Gnから監視ソフトウェアC,C,・・・Cnへの監視データのパケット送信がUDPを利用して行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温度、湿度、電力等の監視や、電気錠、換気装置等の電気機器の制御を行う環境監視装置と、その環境監視装置を遠隔で監視・制御するためのコンピュータとが、ネットワークを介して接続されたネットワーク環境監視システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、温度、湿度、電力、扉の開閉状態等を監視したり、電気錠や換気装置等の電気機器を制御したりするための環境監視装置が、インターネットやLAN等のネットワークを介してコンピュータと接続されており、そのコンピュータによって環境監視装置を遠隔地で監視・制御するネットワーク環境監視システムが開発されている(特許文献1)。
【0003】
図6は、従来のネットワーク環境監視システムの概要を示すブロック図であり、このネットワーク環境監視システムにおいては、環境監視装置1,2,・・・nが、インターネット網を介して監視ソフトウェア(コンピュータ)1,2,・・・nと接続されている。そして、各環境監視装置1,2,・・・nには、インターネット網を介してパケット通信(送信)を行うためのパケット送信部が設けられており、そのパケット送信部に、送信先のIPアドレスを格納するためのIPアドレステーブルと、温度、湿度、電力、扉の開閉状態等を監視するための環境監視部とが設けられている。一方、各監視ソフトウェアには、インターネット網を介してパケット通信(受信)を行うためのパケット受信部が設けられており、そのパケット受信部に状態表示部が接続されている。
【0004】
上記した従来のネットワーク環境監視システムにおいては、環境監視装置は、環境監視部によって温度、電圧、接点等を監視する。そして、その監視状態(監視データ)を、パケット送信部によって、予め送信先IPアドレステーブルに登録されている監視ソフトウェアのIPアドレスへ、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)方式によって定期的にパケット送信する。一方、監視ソフトウェアは、環境監視装置からの監視データ(TCP/IPパケットデータ)を、パケット受信部によって受信し、受信したTCP/IPパケットから監視データを取り出して状態表示部の画面に表示する。かかるネットワーク環境監視システムにおいては、エラー訂正、再送機能を有したTCP/IPを利用して監視データの送受信が実行されるため、監視データが欠落したまま、監視動作が続けられる、という事態が起こらない。
【0005】
【特許文献1】特開2005−70926号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記した従来のネットワーク環境監視システムは、TCP/IP方式を利用して監視データの送受信を実行するため、環境監視装置に高性能のCPUや容量の大きいメモリ(記憶手段)が不可欠である。加えて、多数の環境監視装置の状態を監視する場合には、監視ソフトウェアのコンピュータにも高性能のCPUや容量の大きいメモリが必要とされる。それゆえ、安価にシステムを構築することができない、という不具合がある。加えて、上記従来のネットワーク環境監視システムは、TCP/IP方式を利用して監視データの送受信を実行するため、所謂マルチキャストに対応することができず、1台の環境監視装置を複数の監視ソフトウェアで監視する場合には、監視ソフトウェア1台毎に監視データの送信処理を行わなければならない、という不具合もある。
【0007】
本発明の目的は、上記従来のネットワーク環境監視システムの問題点を解消し、環境監視装置や監視ソフトウェアに高性能のCPUや容量の大きいメモリを必要とせず、安価かつ容易にシステムを構築することができ、1台の環境監視装置を複数の監視ソフトウェアで監視する場合でも、各監視ソフトウェアへ一斉に監視データの送信処理を実行することができる上、監視データの欠落がなく、送受信の信頼性が高いネットワーク環境監視システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる本発明の内、請求項1に記載された発明は、各種センサによる温度、電圧、接点等の監視および/または各種電気機器の制御を行うための環境監視装置が、ネットワークを介して監視コンピュータに接続されており、前記環境監視装置が、パケット送信部により、ネットワークを介して、送信先IPアドレステーブルに登録されている監視コンピュータのIPアドレスに、定期的に温度、電圧、接点等の監視データをパケット送信する一方、監視コンピュータが、パケット受信部により、環境監視装置から送信された監視データを受信し、所定の方法により、その監視データの内容を出力するネットワーク環境監視システムであって、前記監視コンピュータに、前記環境監視装置から送信される監視データのパケットの欠落を検出する欠落検出部と、前記欠落検出部により欠落パケットがあると判断された場合に、環境監視装置に対して欠落しているシーケンス番号のパケットの再送を要求する再送要求部とが設けられているとともに、前記環境監視装置に、前記監視コンピュータからの欠落パケットの再送要求に基づいて欠落パケットを再度送信するパケット再送部が設けられており、環境監視装置から監視コンピュータへの監視データのパケット送信がUDPを利用して行われることを特徴とするものである。
【0009】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、監視コンピュータに、受信した監視データのパケットに付されたシーケンス番号を一時的に格納するためのシーケンス番号保持部が設けられており、欠落検出部が、シーケンス番号保持部にすでに格納されているシーケンス番号と受信した監視データのパケットに付されたシーケンス番号とからパケットの欠落を検出することを特徴とするものである。
【0010】
請求項3に記載された発明は、請求項1、または請求項2に記載された発明において、環境監視装置に、送信した監視データのパケット毎にシーケンス番号を付して格納するパケット履歴格納部が設けられており、監視コンピュータから再送要求を受信した場合に、そのパケット履歴格納部から再送要求されたシーケンス番号が付された監視データのパケットを削除することを特徴とするものである。
【0011】
請求項4に記載された発明は、請求項1〜3のいずれかに記載された発明において、環境監視装置から監視コンピュータへ送信される監視データのパケットがUDPパケットであることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載されたネットワーク環境監視システムは、監視コンピュータに、欠落検出部と再送要求部とが設けられているとともに、環境監視装置にパケット再送部が設けられており、環境監視装置から監視コンピュータへの監視データのパケット送信がUDPを利用して行われるため、従来のネットワーク環境監視システムに比べて、環境監視装置や監視コンピュータのCPUの性能、メモリの容量を低減させることが可能であるため、安価かつ容易にシステムを構築することができる。また、1台の環境監視装置を複数の監視コンピュータで監視する場合でも、各監視コンピュータへ一斉に監視データの送信処理を実行することができる。さらに、欠落した監視データが再送されるので、データ通信の信頼性が高い。
【0013】
請求項2に記載されたネットワーク環境監視システムは、監視コンピュータにシーケンス番号保持部が設けられており、欠落検出部が、シーケンス番号保持部の情報に基づいてパケットの欠落を検出するため、監視データの欠落が確実に検出されて環境監視装置から監視コンピュータへ再送されるので、データ通信の信頼性がきわめて高い。
【0014】
請求項3に記載されたネットワーク環境監視システムは、監視コンピュータから再送要求を受信した場合に、環境監視装置のパケット履歴格納部から再送要求されたシーケンス番号が付された監視データのパケットを削除するため、環境監視装置が必要以上のデータを保持しないので、環境監視装置のメモリの容量、CPUの性能をより低減させることができ、非常に安価に構築することができる上、通信エラーが発生しにくい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明のネットワーク環境監視システムの一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明のネットワーク環境監視システムの概要を示すブロック図であり、ネットワーク環境監視システムにおいては、複数の(n個の)環境監視装置G,G,・・・Gnが、インターネット網21を介して、複数の(n個の)監視ソフトウェア(コンピュータ)C,C,・・・Cnと接続されている。そして、各環境監視装置G,G,・・・Gnが監視した温度、電圧、接点等に関するデータを、インターネット網21を介して、各監視ソフトウェアC,C,・・・Cnへ、UDP/IP(User Datagram Protocol/Internet Protocol)方式によってパケット通信するようになっている。また、各監視ソフトウェアC,C,・・・Cnにおいてパケットデータの欠落が検知された場合には、各監視ソフトウェアC,C,・・・Cnから、環境監視装置G,G,・・・Gnへ、パケットデータの再送が要求され、その再送要求に対して、環境監視装置G,G,・・・Gnが各監視ソフトウェアC,C,・・・Cnへ、欠落したパケットデータを再送するようになっている。
【0016】
各環境監視装置G,G,・・・Gnには、インターネット網21を介してパケット通信を行うためのパケット送信部3と、送信先のIPアドレスを格納するためのIPアドレステーブル4と、温度、湿度、電力、扉の開閉状態等を監視するための環境監視部5と、各監視ソフトウェアC,C,・・・Cnに送信するパケットデータ(監視データ)を格納(記憶)するためのパケット履歴格納部6と、各監視ソフトウェアC,C,・・・Cnに送信するパケットデータ(監視データ)に付すシーケンス番号を保持するためのシーケンス番号保持部7と、各監視ソフトウェアC,C,・・・Cnからのパケット再送要求に基づいてパケットデータ(監視データ)を再送するためのパケット再送部8とが設けられている。そして、環境監視部5とパケット履歴格納部6とシーケンス番号保持部7とが、パケット送信部3に接続され、パケット再送部8がパケット履歴格納部6に接続された状態になっている。
【0017】
一方、各監視ソフトウェアC,C,・・・Cnには、インターネット網21を介してパケット通信を行うためのパケット受信部11と、パケット受信部11が受信したデータ(監視データ)に基づいて監視状態を表示するための状態表示部12と、環境監視装置Gから受信したパケットデータの欠落を検出するための欠落検出部13と、環境監視装置Gから受信したパケットデータ(監視データ)に付されたシーケンス番号を保持するためのシーケンス番号保持部14と、環境監視装置Gへパケットデータ(監視データ)の再送を要求するための再送要求部15とが設けられている。そして、パケット受信部11に、状態表示部12と欠落検出部13とが接続され、欠落検出部13とシーケンス番号保持部14と再送要求部15とが互いに接続された状態になっている。
【0018】
また、図2は、各環境監視装置G,G,・・・Gnに設けられたIPアドレステーブル4を示す説明図であり、IPアドレステーブル4内には、各監視ソフトウェアC,C,・・・CnのIPアドレスが番号と対応付けられた状態で格納(記憶)されている。一方、図3は、各環境監視装置G,G,・・・Gnに設けられたパケット履歴格納部6を示す説明図であり、パケット履歴格納部6には、送信済みのデータ(監視データ)がシーケンス番号と対応付けられた状態で格納(記憶)されている。
【0019】
以下、上記の如く構成されたネットワーク環境監視システムSにおける各監視ソフトウェアC,C,・・・Cnの処理内容について、図4のフローチャートにしたがって説明する。
【0020】
各監視ソフトウェアC,C,・・・Cnにおいては、まず、S(ステップ)1で、環境監視装置GからUDP/IP方式によるパケットデータ(すなわち、監視データ)を受信したか否か繰り返し判断され、パケットデータを受信したと判断された場合には、S2で、受信したパケットデータからIPアドレスを取得する。しかる後に、S3で、S2において取得したIPアドレスがすでに登録されているIPアドレスか否か判断され、すでに登録されているアドレスであると判断された場合には、S4で、受信したパケットデータからシーケンス番号を取得する。一方、S3で、取得したIPアドレスがすでに登録されているIPアドレスではないと判断された場合には、以下のステップを実行することなく処理を終了する。
【0021】
S4で、受信したパケットデータからシーケンス番号を取得した後には、S5で、その取得したシーケンス番号と、シーケンス番号保持部14にすでに格納されているシーケンス番号とが参照されて、シーケンス番号に欠落があるか否かが判断される。そして、S5で、欠落があると判断された場合には、S6で、欠落したシーケンス番号を付した再送要求信号を送信して処理を終了する。一方、S5で、シーケンス番号に欠落がないと判断された場合には、受信したパケットデータに基づいて、監視環境装置Gの状態を状態表示部12に表示して処理を終了する。
【0022】
また、ネットワーク環境監視システムSにおける環境監視装置G,G,・・・Gnの処理内容について、図5のフローチャートにしたがって説明する。
【0023】
環境監視装置G,G,・・・Gnにおいては、まず、S11で、シーケンス番号保持部7からシーケンス番号を取得した後に、S12で、環境監視部5によって得られた温度、湿度、電力、扉の開閉状態等に関連した監視データを作成する。そして、S13で、その監視データにS11で取得したシーケンス番号を付して、そのシーケンス番号の付された監視データを、予めIPアドレスが登録されている各監視ソフトウェアC,C,・・・Cnへ、UDP/IP方式によって送信する。しかる後、S14で、その送信した監視データをパケット履歴格納部6に格納する。
【0024】
S14で、送信した監視データをパケット履歴格納部6に格納した後には、S15で、いずれかの監視ソフトウェアCから再送要求信号(シーケンス番号が付されたもの)を受信したか否か判断される。そして、S15で、再送要求信号を受信したと判断された場合には、S16で、再送要求信号に付されたシーケンス番号と同一のシーケンス番号の付されたパケットデータを監視ソフトウェアCへ再送する。一方、S15で、再送要求信号を受信していないと判断された場合には、一連の監視データの送受信においてパケットデータの欠落がなかったと判断して、S17で、パケット履歴格納部6から、送信済みの監視データを削除する。
【0025】
上記の如く、S16で再送要求されたパケットデータを再送した後、あるいは、S17でパケット履歴格納部6から送信済みの監視データを削除した後には、S18で、すべての監視ソフトウェアC,C,・・・Cnに対して監視データが送信されたか否か判断され、送信されたと判断された場合には、S19で、シーケンス番号保持部7内のシーケンス番号を更新して処理を終了する。一方、S18で、監視データが送信されていない監視ソフトウェアCが存在すると判断された場合には、S13以降のステップが繰り返し実行される。
【0026】
ネットワーク環境監視システムSは、上記の如く、監視ソフトウェア(コンピュータ)C,C,・・・Cnに、環境監視装置G,G,・・・Gnから送信される監視データのパケットの欠落を検出する欠落検出部13と、欠落検出部13により欠落パケットがあると判断された場合に、環境監視装置Gに対して欠落しているシーケンス番号のパケットの再送を要求する再送要求部15とが設けられているとともに、環境監視装置G,G,・・・Gnに、監視ソフトウェアCからの欠落パケットの再送要求に基づいて欠落パケットを再度送信するパケット再送部8が設けられており、環境監視装置G,G,・・・Gnから監視ソフトウェアC,C,・・・Cnへの監視データのパケット送信がUDPを利用して行われる。したがって、ネットワーク環境監視システムSは、従来のネットワーク環境監視システムに比べて、環境監視装置G,G,・・・Gnや監視ソフトウェアC,C,・・・CnのCPUの性能、メモリの容量を低減させることが可能であるため、安価かつ容易にシステムを構築することができる。また、1台の環境監視装置Gを複数の監視ソフトウェアC,C,・・・Cnで監視する場合でも、各監視ソフトウェアC,C,・・・Cnへ一斉に監視データの送信処理を実行することができる。さらに、欠落した監視データが再送されるので、データ通信の信頼性が高い。
【0027】
また、ネットワーク環境監視システムSは、監視ソフトウェアC,C,・・・Cnに、受信した監視データのパケットに付されたシーケンス番号を一時的に格納するためのシーケンス番号保持部14が設けられており、欠落検出部13が、シーケンス番号保持部14にすでに格納されているシーケンス番号と受信した監視データのパケットに付されたシーケンス番号とからパケットの欠落を検出するため、監視データの欠落が確実に検出されて環境監視装置Gから監視ソフトウェアCへ再送されるので、データ通信の信頼性がきわめて高い。
【0028】
さらに、ネットワーク環境監視システムSは、環境監視装置G,G,・・・Gnに、送信した監視データのパケット毎にシーケンス番号を付して格納するパケット履歴格納部6が設けられており、監視ソフトウェアCから再送要求を受信した場合に、そのパケット履歴格納部6から再送要求されたシーケンス番号が付された監視データのパケットを削除するため、環境監視装置G,G,・・・Gnが必要以上のデータを保持しないので、環境監視装置G,G,・・・Gnのメモリの容量、CPUの性能をより低減させることができ、非常に安価に構築することができる上、通信エラーが発生しにくい。
【0029】
なお、本発明のネットワーク環境監視システムの構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、環境監視装置、監視コンピュータ(監視ソフトウェア)等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更できる。
【0030】
たとえば、監視ソフトウェアは、監視データを受信したときに、その情報を状態表示部に表示するばかりでなく、所定の監視データ(たとえば、予め定められた閾値を外れた監視データ)を外部の警報手段に出力するもの等に変更することも可能である。また、本発明のネットワーク環境監視システムは、インターネット等の公衆通信網を介して、環境監視装置と監視コンピュータとの間で通信を行うものに限定されず、所定のエリアに限定されたLANを介して、環境監視装置と監視コンピュータとの間で通信を行うものに変更することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明のネットワーク環境監視システムは、上記の如く優れた効果を奏するものであるので、温度、湿度、電力等の監視や電気機器の制御を行う環境監視装置を、ネットワークを介して遠隔地のコンピュータによって監視、制御するためのシステムとして好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明のネットワーク環境監視システムの概要を示すブロック図である。
【図2】環境監視装置のIPアドレステーブルを示す説明図である。
【図3】パケット履歴格納部の送信データの記憶領域を示す説明図である。
【図4】監視ソフトウェアの処理内容を示すフローチャートである。
【図5】環境監視装置の処理内容を示すフローチャートである。
【図6】従来のネットワーク環境監視システムの概要を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0033】
6・・パケット履歴格納部、8・・パケット再送部、13・・欠落検出部、14・・シーケンス番号保持部、15・・再送要求部、21・・インターネット網、G・・環境監視装置、C・・監視ソフトウェア、S・・ネットワーク環境監視システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種センサによる温度、電圧、接点等の監視および/または各種電気機器の制御を行うための環境監視装置が、ネットワークを介して監視コンピュータに接続されており、
前記環境監視装置が、パケット送信部により、ネットワークを介して、送信先IPアドレステーブルに登録されている監視コンピュータのIPアドレスに、定期的に温度、電圧、接点等の監視データをパケット送信する一方、監視コンピュータが、パケット受信部により、環境監視装置から送信された監視データを受信し、所定の方法により、その監視データの内容を出力するネットワーク環境監視システムであって、
前記監視コンピュータに、
前記環境監視装置から送信される監視データのパケットの欠落を検出する欠落検出部と、
前記欠落検出部により欠落パケットがあると判断された場合に、環境監視装置に対して欠落しているシーケンス番号のパケットの再送を要求する再送要求部とが設けられているとともに、
前記環境監視装置に、
前記監視コンピュータからの欠落パケットの再送要求に基づいて欠落パケットを再度送信するパケット再送部が設けられており、
環境監視装置から監視コンピュータへの監視データのパケット送信がUDPを利用して行われることを特徴とするネットワーク環境監視システム。
【請求項2】
監視コンピュータに、受信した監視データのパケットに付されたシーケンス番号を一時的に格納するためのシーケンス番号保持部が設けられており、
欠落検出部が、シーケンス番号保持部にすでに格納されているシーケンス番号と受信した監視データのパケットに付されたシーケンス番号とからパケットの欠落を検出することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク環境監視システム。
【請求項3】
環境監視装置に、送信した監視データのパケット毎にシーケンス番号を付して格納するパケット履歴格納部が設けられており、監視コンピュータから再送要求を受信した場合に、そのパケット履歴格納部から再送要求されたシーケンス番号が付された監視データのパケットを削除することを特徴とする請求項1、または請求項2に記載のネットワーク環境監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−107976(P2008−107976A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−288740(P2006−288740)
【出願日】平成18年10月24日(2006.10.24)
【出願人】(000124591)河村電器産業株式会社 (857)
【Fターム(参考)】