ネットワーク課金方法、システム及び装置
【課題】ネットワーク課金方法、システム及び装置を提供する。
【解決手段】方法は、課金サーバによって、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む課金メッセージを受信する過程と、前記課金サーバによって、前記課金メッセージから前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報を取得する過程と、前記課金サーバによって、前記課金メッセージ及び前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて、前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する過程とを含み、前記勘定書は、ネットワークサービスプロバイダーと前記ネットワークアクセスプロバイダーとの間の料金決済を行うために使用される。本願発明を適用することによって、料金決済がネットワークサービスプロバイダーの課金サーバとネットワークアクセスプロバイダーとの間で実行される。
【解決手段】方法は、課金サーバによって、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む課金メッセージを受信する過程と、前記課金サーバによって、前記課金メッセージから前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報を取得する過程と、前記課金サーバによって、前記課金メッセージ及び前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて、前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する過程とを含み、前記勘定書は、ネットワークサービスプロバイダーと前記ネットワークアクセスプロバイダーとの間の料金決済を行うために使用される。本願発明を適用することによって、料金決済がネットワークサービスプロバイダーの課金サーバとネットワークアクセスプロバイダーとの間で実行される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、IPネットワーク、通信ネットワーク及びワイマックス(WiMAX:Worldwide Interoperability for Microwave Access)ネットワークに関し、特に上記ネットワークにおいてネットワークアクセスプロバイダー(NAP:Network Access Provider)の情報を用いて課金決済を行う方法、システム及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は従来のWiMAXネットワークアーキテクチャを示す図であり、図2は図1のアクセスサービスネットワーク(ASN:Access Service Network)を示す分解図である。図1と図2に示すように、MSS(Mobile Subscriber Station)は移動加入者局であり、ユーザはこの装置を使用してWiMAXネットワークにアクセスする。CSN(Connectivity Service Network)はコネクティビティサービスネットワークである。ASNは、WiMAX端末に無線アクセスサービスのネットワーク機能の集合を提供し、基地局(BS:Base Station)とアクセスサービスネットワークゲートウェイ(ASN−GW:ASN Gateway)とのネットワーク要素を備える。アクセスサービスネットワークは主に以下の機能を提供する。
【0003】
基地局は、主にエアインターフェースアクセス機能を提供し、ネットワークのアクセス装置である(電気通信ネットワークの基地局に類似する)。
アクセスサービスネットワークゲートウェイは、主に下位の基地局から送信されたデータを集中して、コアネットワークにアクセスし、ネットワーク集中制御層の装置に属する。
【0004】
従来のネットワークの課金システムアーキテクチャは図3に示す通りである。
ユーザはネットワークの要求に従って、あるアクセス課金方式でネットワークにログイン、アクセスとログアウトし、課金クライアントはユーザのネットワークアクセス状況に基づいて課金パケットを自動的に開始し、課金サーバは課金パケットを受信して、この課金パケットに基づいて、ユーザに対応する勘定書(bill)を生成する。この角度からみれば、課金は、ユーザにとって透明であり、ユーザがオンラインすると自動的にスタートし、ユーザがオフラインすると自動的にストップする。ここで、課金クライアントは、使用状況データレコード(UDR:Usage Data Records)に基づいて課金パケットを生成するが、使用状況データレコードは、課金クライアントによって収集された原始課金データにより、生成されたファイルである。
【0005】
一般的に、課金クライアントは、ネットワークアクセスサーバ(NAS:Network Access Server)或いはブロードバンドアクセスサーバ(BAS:Broadband Access Server)のようなアクセスサーバであり、もちろん、ローカルエリアネットワーク交換機(LAN Switch:Local Area Network Switch)、アクセスポイント(AP:Access Point)、アクセスサービスネットワークゲートウェイ、ケーブルモデム端末システム(CMTS:Cable Modem Termination System)などのような他の簡略化されたリモートアクセスサーバ(RAS:Remote Access Server)であってもよい。一般的に、課金サーバは、認証認可課金(AAA:Authorization,Authentication,Accounting)サーバであり、リモート認証ダイヤルインユーザサービス(RADIUS:Remote Authentication Dial In User Service)プロトコルを使ってもよいし、内部プロトコル、ターミナルアクセスコントローラアクセス制御システム(TACACS:Terminal Access Controller Access Control System)プロトコル、ダイアメーター(Diameter)プロトコルなどのような他の代表的なプロトコルを使ってもよい。
【0006】
ここで、RADIUSが公開の標準プロトコルであるため、他のプライベートプロトコルと異なる。RADIUSプロトコルを使用する場合、すべてのベンダーが容易にインターフェースしてインターワーキングすることができる。RADIUSプロトコルは、現在のネットワークでの公開的で事実的な規格であり、世界中のいかなる場所でも、いかなるベンダー間のインターワーキングを実現することができる。
【0007】
RADIUSプロトコルでは、クライアント/サーバ(Client/Server)構成が用いられ、ユーザデータグラムプロトコル(UDP:User Datagram Protocol)が伝送プロトコルとして用いられる。RADIUSのクライアント側は、普通アクセスサーバで作動し、その役割がユーザの情報を指定サーバに送信し、そしてサーバからの異なる応答に基づいて処理することである。RADIUSサーバは、普通ワークステーションで作動し、その役割がクライアント側からの要求を受信し、ユーザの権限を認証し、クライアント側からユーザへサービスを提供する時に要する配置情報をクライアント側に戻す。また、RADIUSサーバは、クライアント側からの課金情報も受信してデータベースに保存する。
【0008】
RADIUSプロトコルについて、現在、RFC2865、RFC2866、RFC2869において詳しく規定されているので、ここで説明を省略する。
【0009】
図3に示すような各エンティティのプロトコルスタックを図4に示し、代表的な課金プロセスを図5に示す。以下、図3、図4、図5を参照しながら課金プロセスの各ステップを詳しく説明する。
【0010】
1、ユーザはネットワークへのログインに成功する。
2、課金クライアントは課金サーバへ課金スタート要求パケットを自動的に送信する。
3、課金サーバは、受信した課金スタート要求パケットにおけるユーザ、課金セッション、ユーザアドレス、スタート時間、現在のトラフィックなどの情報を記録して、ユーザ課金レコードとしてデータベースに保存し、課金をスタートできることを課金クライアントに応答する。
【0011】
4、ネットワーク状況や運営要求などに応じて、課金情報のリアルタイム保護を行う必要がある場合、課金中に中間課金要求パケットを提供してよい。この場合、課金クライアントは、所定の中間周期に従って中間課金要求パケットを送信する。
5、課金サーバは、受信した中間課金要求パケットにおけるユーザ、課金セッション、ユーザアドレス、ネットワークの使用時間の長さ、ネットワークの使用トラフィックなどの情報を記録して、ユーザ課金レコードとしてデータベースに保存し、中間課金を続けることができることを課金クライアントに応答する。
6、ユーザは、ネットワーク使用が終わると、ネットワークからログアウトする。例えば、ユーザが自発的に切断してもよいし、ネットワーク異常検出によりユーザを強制的にオフラインにしてもよい。
【0012】
7、課金クライアントは課金サーバへ課金ストップ要求パケットを自動的に送信する。
8、課金サーバは、受信した課金ストップ要求パケットにおけるユーザ、課金セッション、ユーザアドレス、ネットワークの使用時間の長さ、ネットワークの使用トラフィックなどの情報を記録して、ユーザ課金レコードとしてデータベースに保存し、課金をストップできることを課金クライアントに応答する。
【0013】
実際の応用において、課金の要否、中間課金の要否、及び時間長、トラフィック、ネットワークロケーションなどに従って課金を行うかは、すべてポリシーであり、一般的に、ネットワーク状況やユーザの運営要求に応じて配置するようにしてよい。
【0014】
ユーザがネットワークにアクセスする課金情報は課金サーバに完全に記録されており、会計システムは、運営要求に従って直接に課金情報から対応のレートと計算方式を決定して、原始の課金情報をユーザの本当の勘定書に変換することができる。
【0015】
ここで、説明すべきものとして、WiMAXの最新規格において、従量課金とフローベースの課金が両方ともサポートされる。フローベースの課金の状況は図6に示す通りである。課金クライアントは、ユーザがネットワークへのログインに成功する際に課金プロセスをスタートせず、サービスフローの確立に成功した後に課金をスタートする。ここで、課金クライアントはAAAクライアント(AAA client)であり、訪問課金サーバは訪問AAAサーバ(Visited AAA Server)であり、ホーム課金サーバはホームAAAサーバ(Home AAA Server)である。上記に基本的な課金プロセスを詳しく説明した。図6に示すステップは図5と類似し、異なる点は課金のトリガータイミングにある。図5に示すプロセスは、ユーザがネットワークへのログインに成功した後に課金をトリガーし、即ち、従量課金であるが、図6に示すプロセスは、サービスフローの確立に成功した後に課金をトリガーし、即ち、フローベースの課金である。このため、ここで具体的なステップについての説明を省略する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0016】
【非特許文献1】TS 29.234, 3GPP, 2006年3月, V6.6.0
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
また、現在のWiMAX規格における課金パケットに付けられるアクセスネットワーク関連情報は、課金レコードを生成するNASの識別子であるネットワークアクセスサーバ識別子(NAS−ID)と、IPv4又はIPv6ネットワークにおけるホームエージェントのIPアドレス(Home Agent−IP)と、サービスネットワークアクセスサーバのIPアドレスであるネットワークアクセスサーバIPアドレス(NAS−IP−Address)とを含む。課金パケットは少なくともNAS−ID又はNAS−IP−Addressを含む。
【0018】
現在、WiMAX規格に最新的に定義された課金パケットにおいて、アクセスネットワーク関連情報には、ネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられず、NAS−ID、NAS−IP−Address、Home Agent−IPのみが付けられるので、ユーザのネットワークサービスプロバイダー(NSP: Network Service Provider)が課金パケットを受信した後、課金パケットの内容に基づいて、ユーザへアクセスネットワークを提供するネットワークアクセスプロバイダーとの料金決済をどのように行うかということは問題になる。
【0019】
つまり、ネットワークサービスプロバイダーの課金サーバは、課金パケットを受信した後、課金パケットにおける情報によって相応のネットワークアクセスプロバイダーと料金決済を行う必要があり、課金パケットにネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられないと、ネットワークサービスプロバイダーの課金サーバはこの課金パケットがどちらのネットワークアクセスプロバイダーに対応するかを判断できないので、このネットワークアクセスプロバイダーと料金決済を行うこともできない。
【0020】
本発明の実施形態は、アクセスネットワークの情報によって課金することができるネットワーク課金方法、システム及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するために、本発明の実施形態が下記の解決手段によって実現される。
ネットワーク課金方法であって、
課金サーバによって、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む課金メッセージを受信する過程と、
前記課金サーバによって、アクセスネットワークの情報を取得する過程と、
前記課金サーバによって、前記課金メッセージ及び前記アクセスネットワークの情報に基づいて、前記アクセスネットワークの情報を含む勘定書を生成する過程と
を含み、
前記勘定書は、前記ネットワークのネットワークサービスプロバイダーと前記アクセスネットワークのアクセスネットワークプロバイダーとの間の料金決済を行うために使用されることを特徴とする。
ネットワーク課金システムであって、
課金クライアントと課金サーバとを備え、
前記課金クライアントは、前記課金サーバへ課金メッセージを送信するように構成された課金情報送信手段を備え、
前記課金サーバは、
前記課金クライアントから前記課金メッセージを受信し、かつ、アクセスネットワークの情報を取得するように構成された課金受信手段と、
前記受信された課金メッセージと前記アクセスネットワークの情報に基づいて、前記アクセスネットワークの情報を含む勘定書を生成するように構成された課金生成手段と
を備え、
前記勘定書は、前記ネットワークのネットワークサービスプロバイダーと前記アクセスネットワークのアクセスネットワークプロバイダーとの間の料金決済を行うために使用されることを特徴とする。
課金クライアントであって、
課金サーバへ課金メッセージを送信するように構成された課金情報送信手段と、
前記課金サーバへアクセスネットワークの情報を送信するように構成されたアクセスネットワーク情報送信手段と
を備える。
課金サーバであって、
課金クライアントから課金メッセージを送信し、かつ、アクセスネットワークの情報を取得するように構成された課金受信手段と、
前記課金メッセージ、及び、前記アクセスネットワークの情報に基づいて、前記アクセスネットワークの情報を含む勘定書を生成する勘定書生成手段と
を備え、
前記勘定書は、前記アクセスネットワークのアクセスネットワークプロバイダーとの料金決済を行うために使用されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明の実施形態では、課金メッセージ、認証メッセージ又は静的配置表にアクセスネットワークの情報を追加して、このアクセスネットワークの情報を用いて料金決済を行うことによって、WiMAXネットワーク或いはIPネットワーク、通信ネットワークにおいて、より詳しい勘定書を提供することができるとともに、ネットワークサービスプロバイダーの課金サーバは、課金メッセージにおける課金情報、及び課金メッセージ、認証メッセージ又は静的配置表に含まれるアクセスネットワークの情報によって、このアクセスネットワークのプロバイダーと料金決済を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】従来のWiMAXネットワークアーキテクチャを示す図である。
【図2】図1のアクセスサービスネットワークASNを示す分解図である。
【図3】従来のネットワーク課金システムアーキテクチャを示す図である。
【図4】図3の各ネットワークエンティティのプロトコルスタックを示す図である。
【図5】従来のネットワーク課金の代表的なフローチャートである。
【図6】従来のWiMAXネットワーク課金のフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態1に係るネットワーク課金のフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態2に係るネットワーク課金のフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態2に係るネットワーク課金の他のフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態3に係るネットワーク課金のフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態3に係るネットワーク課金の他のフローチャートである
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施形態では、IPネットワーク、通信ネットワーク或いはWiMAXネットワークのような従来のネットワークにおける使用状況データレコード、課金パケット、認証メッセージ、又は課金サーバの保存内容に対して修正を行う。使用状況データレコード、課金パケット又は認証メッセージにアクセスネットワークの情報を追加し、或いはアクセスネットワークの情報を含む静的配置表を課金サーバに追加することにより、ネットワークサービスプロバイダーによって、課金メッセージにおける課金情報及び上記アクセスネットワークの情報に基づいて生成された勘定書には、アクセスネットワークの情報が含まれるようになり、ネットワークサービスプロバイダーは、当該アクセスネットワークの情報によってこのアクセスネットワークのプロバイダーと料金決済を行うこともできる。
【0025】
上記アクセスネットワークの情報は、アクセスネットワーク事業者の識別子、アクセスネットワークの識別子、或いはネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む。
【0026】
以下、図面と具体的な実施形態を参照しながら、本発明の実施形態について詳しく説明する。
(実施形態1)
本実施形態では、課金メッセージにネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられる。
【0027】
図7を参照すると、本発明の実施形態に係る課金システムは、課金クライアントと課金サーバとを備える。本実施形態において、RADIUSプロトコルのクライアント/サーバ構成に従って説明する。ここで、課金クライアントはAAAクライアントであり、つまり、認証、認可、課金が同一の装置で実行される。課金クライアントは、普通、アクセスサーバであり、例えば、ネットワークアクセスサーバ或いはブロードバンドアクセスサーバであり、イーサネット(登録商標)交換機、アクセスポイント、アクセスサービスネットワークゲートウェイ、ケーブルモデム端末システムなどのような他の簡略化されたリモートアクセスサーバであってもよい。ユーザがネットワークにログイン、ログアウトする際、課金クライアントは課金サーバに課金情報を送信することができる。一般的に、課金サーバはAAAサーバであり、専用の課金サーバであってもよい。課金サーバは、リモート認証ダイヤルインユーザーサービスプロトコルを使ってもよいし、内部プロトコル、ターミナルアクセスコントローラアクセス制御システムプロトコル、Diameterプロトコルなどのような代表的な他のプロトコルを使ってもよい。課金サーバは、課金クライアントから送信された課金メッセージを受信して、これに基づいて料金決済を行うための勘定書を生成する。
【0028】
本発明の当該実施形態によれば、課金クライアントは送信手段を備え、ユーザログイン或いはサービスフロー確立の動作後、課金クライアントの送信手段は課金メッセージ、即ち課金パケットを課金サーバに送信する。この課金パケットは、課金クライアントにより使用状況データレコードに基づいて生成されたものであるが、この使用状況データレコード或いはこの課金パケットには、ネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられる。以下、付ける方式と付けられる内容を詳しく説明する。課金サーバは課金受信手段と勘定書生成手段とを備え、ここで、課金受信手段は、課金クライアントから送信された情報を受信し、勘定書生成手段は、受信されたネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられている課金パケットに基づいて勘定書を生成する。このように、この勘定書にも上記ネットワークアクセスプロバイダーの情報が含まれており、この情報によって、ネットワークサービスプロバイダーは、このネットワークアクセスプロバイダーと料金決済を行うことができる。
【0029】
ここで、ネットワークサービスプロバイダーが課金サーバ側で課金パケットにおける情報によって完全な勘定書を生成するように、課金パケットは、課金スタートパケットと課金ストップパケットとを含み、上記情報はユーザ、課金セッション、ユーザアドレス、スタート時間、ネットワークの使用時間の長さ、ネットワークの使用トラフィックなどを含む。他に、この課金パケットは、中間課金パケットをさらに含むようにしてもよい。この中間課金パケットの使用要否は、ネットワーク状況或いは運営要求などによって選択されてよい。
【0030】
ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、アクセスネットワーク事業者を識別できる識別子であり、NAP IDであってもよいし、事業者ID(Operator ID)であってもよい。ここで、NAP IDは、WiMAX Forum NWG規格に規定されている24ビット(bit)長の識別子であり、基地局、スペクトルの所有者及びアクセスネットワークと関連する。Operator IDは、IEEE802.16−2004規格に規定されている24ビット(bit)長の識別子であり、48ビット長の基地局識別子(Base Station ID)の上位24ビットであり、エアインターフェースでブロードキャストされ、例えばダウンリンクマップ(DL−MAP)である。本実施形態において、このネットワークアクセスプロバイダーの情報を、課金クライアントが原始課金データによって生成した使用状況データレコードに含ませてから、相応の課金パケットを生成するようにしてもよいし、直接に課金パケットに含ませて送信してもよい。
【0031】
課金メッセージ、即ち課金パケットにネットワークアクセスプロバイダーの情報を付ける具体的な方法について、本発明は制限しない。RADIUSプロトコルを課金パケットの搭載プロトコルとする場合、課金情報がRADIUS情報であり、課金パケットの内容は、RADIUSプロトコルに規定される属性によって搭載されてよい。例えば、RADIUSプロトコルにおけるVendor−Specific属性でネットワークアクセスプロバイダーの情報を搭載してもよいし、RADIUSプロトコルにおけるNAS−Identifier属性でネットワークアクセスプロバイダーの情報を搭載してもよい。また、使用状況データレコード或いは課金パケットに基地局識別子(BS ID)を追加することによって、ネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられる目的を達成するようにしてもよい。その原因として、現在の規格においてBS IDは48ビットであり、その上位24ビットがネットワークアクセスプロバイダーの情報を識別するものである。BS IDは、現在のRADIUSプロトコルにおけるVendor Specific属性或いは他の属性で搭載されてよい。一方、課金パケットが他のプロトコルを用いる場合、課金パケットの内容は、この他のプロトコルに規定される属性によって搭載されてよい。このため、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を付ける方法は上記の3種に限定されず、使用状況データレコード或いは課金パケットにネットワークアクセスプロバイダーの情報を付ける方法さえあれば、本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【0032】
次に本実施形態に係る方法の具体的なプロセスについて、図7を参照しながら詳しく説明する。図7に示すように、本発明の実施形態に係る方法を用いる課金プロセスの具体的な実現プロセスは、以下の通りである。
【0033】
1)課金クライアントは課金サーバへ課金スタート要求(Accounting−Request(Start))パケットを送信する。この課金スタート要求パケットには、ネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられている。このネットワークアクセスプロバイダーの情報は、課金クライアントにより生成された使用状況データレコード(UDR)に含まれ、或いは直接に課金スタート要求パケットに含まれるようにしてよい。
【0034】
2)課金サーバは、受信した課金スタート要求パケットにおける関連情報を記録し、課金クライアントに課金をスタートできることを応答する。
【0035】
3)従来技術と同じように、ネットワーク状況や運営要求などによって、ネットワークに課金情報のリアルタイム保護を行う必要がある場合、課金中に中間課金要求(Accounting−Request(Interim))パケットを提供してよい。この場合、所定の中間周期に従って、課金クライアントは中間課金要求パケットを送信する。この中間課金要求パケットにも同様にネットワークアクセスプロバイダーの情報が含まれている。
【0036】
4)課金サーバは、受信した中間課金要求パケットにおけるネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む情報を記録し、上記情報をユーザ課金レコードとしてデータベースに保存し、課金クライアントに中間課金を続けることができることを応答する。
【0037】
5)ユーザはネットワークからログアウトし、課金クライアントは課金サーバへ課金ストップ要求(Accounting−Request(Stop))パケットを送信する。この課金ストップ要求パケットにもネットワークアクセスプロバイダーの情報が含まれている。
【0038】
6)課金サーバは、受信した課金ストップ要求パケットにおける情報を記録して、ユーザ課金レコードとしてデータベースに保存し、課金クライアントに課金をストップできることを応答する。
【0039】
上記ステップを完成した後、ネットワークサービスプロバイダーは、課金パケットにおける情報(ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む)に基づいて、この課金パケットに対応するのがどちらのネットワークアクセスプロバイダーであるかを判断できる。これにより、相応のネットワークアクセスプロバイダーと料金決済を行う。
【0040】
本実施形態に係る上記方法は、下記のシステム及び装置によって実現されてよい。
ネットワーク課金システムであって、課金クライアントと課金サーバとを備える。ここで、上記課金クライアントは、ユーザのネットワークアクセス状況に基づいて課金サーバへ課金情報を送信する課金情報送信手段と、課金サーバにネットワークアクセスプロバイダーの情報を送信するネットワークアクセスプロバイダー情報送信手段とを備える。上記課金サーバは、上記課金クライアントから送信された課金情報及びネットワークアクセスプロバイダーの情報を受信する課金受信手段と、上記受信された課金情報及びネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて、ネットワークサービスプロバイダーとネットワークアクセスプロバイダーとの料金決済を行うための、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する勘定書生成手段とを備える。
【0041】
本実施形態で当該方法について詳しく説明したため、ここで方法とシステムを合わせる説明を省略する。
【0042】
(実施形態2)
本実施形態では、認証メッセージにネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられる。
【0043】
図8は本発明の実施形態2に係るネットワーク課金のフローチャートである。実施形態1と違う点は、本実施形態において、ネットワークアクセスプロバイダーの情報が、課金メッセージに付けられず、認証中に認証ポイントによって認証メッセージに付けられて認証サーバへ送信されることにある。それから、図8に示すように、課金プロセスをスタートする。課金サーバは、課金メッセージにおけるユーザ識別子によって、当該ユーザの認証プロセスで送信したネットワークアクセスプロバイダーの情報を決定し、ネットワークアクセスプロバイダーの情報と課金情報とを合わせて、ネットワークアクセスプロバイダーとの勘定及び料金決済を行うための、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する。
【0044】
本実施形態において、認証ポイント、認可ポイント、課金クライアントが同一の装置で実現されるが、実際には、課金サーバが単独の認証サーバ、認可サーバ、課金サーバであってもよいことと同じように、この三つのポイントが単独でもよい。単独で動作する場合、認証プロセスにおいて、認証ポイントから認証サーバへ認証メッセージを送信するが、課金プロセスにおいて、課金クライアントから課金サーバへ課金メッセージを送信する。多数の場合には、課金クライアントと認証ポイントが同一の装置で実現され、課金サーバと認証サーバが同一の装置で実現される。本発明によれば、認証ポイントと認証サーバが単独である場合、課金サーバは、課金メッセージを受信した後、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を取得するように認証サーバとコミュニケーションする必要がある。
【0045】
ここで、説明すべきものとして、本実施形態に係る課金クライアント、課金サーバ、ネットワークアクセスプロバイダーの情報の内容、及びネットワークアクセスプロバイダーの情報を付ける方式などは、実施形態1と同様であるため、ここで説明を省略する。
【0046】
以下、図9に示すプロセスを参照しながら、本実施形態についてさらに詳しく説明する。本実施形態では、課金クライアントが認証認可課金クライアントであり、課金サーバが認証認可課金サーバであり、ネットワークアクセスプロバイダーの情報が第1回の送信された認証メッセージ(図9における符号1)に含まれることを例として説明するが、いうまでもなく、本発明はこれに限定されない。課金クライアントと課金サーバのタイプは実施形態1に記載した通りであり、ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、第2回の送信された認証メッセージ(図9における符号3)に含まれるようにしてもよい。図9に示すように、本実施形態は以下のステップを含む。
【0047】
1、認証認可課金クライアント(AAA client、アクセスサーバNAS)は、認証認可課金サーバへネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む認証メッセージ、即ちアクセス要求(Access−Request)パケットを送信する。
【0048】
2、認証認可課金サーバは認証認可課金クライアントにアクセスチャレンジ(Access−Challenge)パケットを応答する。
【0049】
3、認証認可課金クライアントはAccess−Requestパケットを認証認可課金サーバに送信し、認証認可課金サーバは認証を行う。
【0050】
4、認証認可課金サーバは、ユーザの情報によってユーザが正当であるかを判断してから、認証認可課金クライアントに認証成功/失敗パケットを応答する。成功する場合、ネゴーシエイションパラメータ、及びユーザにかかるサービス属性をパケットに付けることで、ユーザに認可する。
【0051】
5、通常の課金プロセスをスタートする。この課金プロセスが従来の規格に一致するため、ここで説明を省略する。
【0052】
6、認証認可課金サーバ(AAA Server)は、課金メッセージにおけるユーザ識別子によって、当該ユーザの認証プロセスで送信したネットワークアクセスプロバイダーの情報を決定し、ネットワークアクセスプロバイダーの情報と課金情報とを合わせて、ネットワークアクセスプロバイダーとの勘定及び料金決済を行うための、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する。
【0053】
本実施形態において、上記認証プロセスも従来技術の内容に含まれるため、ここで説明を省略する。従来技術と違うところとして、本実施形態では、認証メッセージにネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられることで、課金サーバは、課金プロセスにおける課金メッセージ及び上記ネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する。これにより、ネットワークサービスプロバイダーは、ネットワークアクセスプロバイダーと料金決済を行うことができる。
【0054】
本実施形態に係る上記方法は、下記のシステム及び装置によって実現されてよい。
ネットワーク課金システムであって、課金クライアントと、認証ポイントと、課金サーバと、認証サーバとを備える。ここで、上記課金クライアントは、ユーザのネットワークアクセス状況に基づいて課金サーバへ課金情報を送信する課金情報送信手段を備える。上記認証ポイントは、ユーザのネットワークアクセス状況に基づいて認証サーバへ認証メッセージを送信する認証メッセージ送信手段と、認証サーバへネットワークアクセスプロバイダーの情報を送信するネットワークアクセスプロバイダー情報送信手段とを備える。上記課金サーバは、上記課金クライアントから送信された情報を受信する課金受信手段と、上記受信された課金情報及びネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて、ネットワークサービスプロバイダーとネットワークアクセスプロバイダーとの料金決済を行うための、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する勘定書生成手段とを備える。上記認証サーバは、上記認証ポイントから送信された情報を受信する認証受信手段と、上記課金サーバと上記ネットワークアクセスプロバイダーの情報のやり取りを行う情報やり取り手段とを備える。
【0055】
本実施形態で当該方法について詳しく説明したため、ここで方法とシステムを合わせる説明を省略する。
【0056】
いうまでもなく、上記認証ポイントと上記課金クライアントとが単独で動作してもよく、同一の装置で実現されてもよい。同様に、上記認証サーバと上記課金サーバとが単独で動作してもよく、同一の装置で実現されてもよい。
【0057】
(実施形態3)
本実施形態では、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む静的配置表が課金サーバに追加される。
【0058】
図10は本発明の実施形態3に係るネットワーク課金のフローチャートである。実施形態1、2と違うところとして、本実施形態では、従来の認証プロセス、課金プロセスをまったく修正せず、課金メッセージ又は認証メッセージにネットワークアクセスプロバイダーの情報を追加する代わりに、課金サーバに静的配置表を追加する。この静的配置表は、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含むほかに、これに対応するネットワークアクセスサーバの識別子(NAS ID)、ネットワークアクセスサーバのIPアドレス(NAS IP Address)、又はホームエージェントのIPアドレス(HA IP Address)、或いはそれらの任意の組み合わせも含む。その目的として、課金サーバは、課金メッセージを受信した後、課金メッセージにおけるネットワークアクセスサーバの識別子、ネットワークアクセスサーバのIPアドレス、又はホームエージェントのIPアドレス、或いはそれらの任意の組み合わせに基づいて、上記静的配置表において対応するネットワークアクセスプロバイダーの情報を検索し、課金メッセージに対して相応の処理をして、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成し、勘定及び料金決済を行うようにする。
【0059】
本実施形態に係る課金クライアント、課金サーバ及びネットワークアクセスプロバイダーの情報も実施形態1と同様であるため、ここで説明を省略する。
【0060】
以下、図11に示すプロセスを参照しながら、本実施形態についてさらに詳しく説明する。本実施形態では、静的配置表の内容がネットワークアクセスサーバの識別子とネットワークアクセスプロバイダーの情報であることを例として説明するが、いうまでもではなく、これは1つの実施形態にすぎず、本発明はこれに限定されない。実際的に、配置表の内容は、様様な形式であってもよい。例えば、ネットワークアクセスサーバのIPアドレスとネットワークアクセスプロバイダーの情報であってもよく、他の形式の組む合わせであってもよい。課金クライアントと課金サーバのタイプは、実施形態1に示す通りである。図11に示すように、本実施形態は以下のステップを含む。
【0061】
1、課金サーバは、ネットワークアクセスサーバの識別子とネットワークアクセスプロバイダーの情報とを含む静的配置表をローカルでメンテナンスする。
2、ユーザの通常の課金プロセスを行う。
3、課金サーバは、課金メッセージにおけるネットワークアクセスサーバの識別子に基づいて、上記静的配置表において、対応するネットワークアクセスプロバイダーの情報を検索し、課金メッセージに対して相応的な処理をして勘定及び料金決済を行う。
【0062】
本実施形態では、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む静的配置表が課金サーバに配置され、同時にこの静的配置表に、ネットワークアクセスサーバの識別子、ネットワークアクセスサーバのIPアドレス、ホームエージェントのIPアドレスなどのような、上記ネットワークアクセスプロバイダーの情報に対応する情報が含まれることで、認証サーバは、課金メッセージを受信した後、課金メッセージにおける情報に基づいて、静的配置表において、対応するネットワークアクセスプロバイダーの情報を検索し、さらに、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する。これにより、ネットワークサービスプロバイダーは、当該勘定書を用いてネットワークアクセスプロバイダーと料金決済を行うことができる。
【0063】
本実施形態に係る上記方法は、下記のシステム及び装置によって実現されてよい。
ネットワーク課金システムであって、課金クライアントと課金サーバとを備える。ここで、上記課金クライアントは、ユーザのネットワークアクセス状況に基づいて課金サーバへ課金情報を送信する課金情報送信手段を備える。上記課金サーバは、課金受信手段と、勘定書生成手段と、ネットワークアクセスプロバイダー情報配置手段とを備える。上記課金受信手段は、上記課金クライアントから送信された課金情報を受信する。上記勘定書生成手段は、上記受信された課金情報、及びネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて、ネットワークサービスプロバイダーとネットワークアクセスプロバイダーとの料金決済を行うための、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する。上記ネットワークアクセスプロバイダー情報配置手段は、ネットワークアクセスプロバイダーの情報、並びに、上記ネットワークアクセスプロバイダーの情報に対応するネットワークアクセスサーバの識別子、ネットワークアクセスサーバのIPアドレス及びホームエージェントのIPアドレスの任意の組み合わせを配置する。これにより、課金サーバは、受信された課金情報におけるネットワークアクセスサーバの識別子、ネットワークアクセスサーバのIPアドレス、及びホームエージェントのIPアドレスの任意の組み合わせに基づいて、上記ネットワークアクセスプロバイダー情報配置手段において、対応するネットワークアクセスプロバイダーの情報を検索し、さらに、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する。
【0064】
上記実施形態に記載のパケットは、1種のメッセージ、又は多種のメッセージの集合であってもよい。例えば、課金スタートパケットは、課金スタート要求メッセージと課金スタート応答メッセージとを含んでよい。
【0065】
本実施形態で当該方法について詳しく説明したため、ここで方法とシステムを合わせる説明を省略する。
【0066】
本発明の実施形態は、WiMAXネットワークに適用するだけでなく、ブロードバンドIPネットワークにも適用する。上記ネットワークのいずれも、本発明に係る方法、システム及び装置を応用することにより、便利に料金決済を行う目的を達成できる。従量課金、フローベースの課金、又は他の方式の課金にかかわらず、課金メッセージ又は認証メッセージにネットワークアクセスプロバイダーの情報を追加し、或いは、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む静的配置表を課金サーバに追加することによって、ネットワークサービスプロバイダーは、生成された勘定書におけるネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて、このネットワークアクセスプロバイダーと料金決済を行うことができる。
【0067】
上記は本発明の好ましい具体的な実施形態にすぎず、本発明の保護範囲はこれに限定されない。本発明に掲げた技術範囲内で、当業者が容易に想到できる変更又は置き換えは、全部本発明の保護範囲内に含まれるべきである。そのため、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に準じるべきである。
【符号の説明】
【0068】
NAP ネットワークアクセスプロバイダー
ASN アクセスサービスネットワーク
MSS 移動加入者局
CSN コネクティビティサービスネットワーク
BS 基地局
【技術分野】
【0001】
本発明は、IPネットワーク、通信ネットワーク及びワイマックス(WiMAX:Worldwide Interoperability for Microwave Access)ネットワークに関し、特に上記ネットワークにおいてネットワークアクセスプロバイダー(NAP:Network Access Provider)の情報を用いて課金決済を行う方法、システム及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は従来のWiMAXネットワークアーキテクチャを示す図であり、図2は図1のアクセスサービスネットワーク(ASN:Access Service Network)を示す分解図である。図1と図2に示すように、MSS(Mobile Subscriber Station)は移動加入者局であり、ユーザはこの装置を使用してWiMAXネットワークにアクセスする。CSN(Connectivity Service Network)はコネクティビティサービスネットワークである。ASNは、WiMAX端末に無線アクセスサービスのネットワーク機能の集合を提供し、基地局(BS:Base Station)とアクセスサービスネットワークゲートウェイ(ASN−GW:ASN Gateway)とのネットワーク要素を備える。アクセスサービスネットワークは主に以下の機能を提供する。
【0003】
基地局は、主にエアインターフェースアクセス機能を提供し、ネットワークのアクセス装置である(電気通信ネットワークの基地局に類似する)。
アクセスサービスネットワークゲートウェイは、主に下位の基地局から送信されたデータを集中して、コアネットワークにアクセスし、ネットワーク集中制御層の装置に属する。
【0004】
従来のネットワークの課金システムアーキテクチャは図3に示す通りである。
ユーザはネットワークの要求に従って、あるアクセス課金方式でネットワークにログイン、アクセスとログアウトし、課金クライアントはユーザのネットワークアクセス状況に基づいて課金パケットを自動的に開始し、課金サーバは課金パケットを受信して、この課金パケットに基づいて、ユーザに対応する勘定書(bill)を生成する。この角度からみれば、課金は、ユーザにとって透明であり、ユーザがオンラインすると自動的にスタートし、ユーザがオフラインすると自動的にストップする。ここで、課金クライアントは、使用状況データレコード(UDR:Usage Data Records)に基づいて課金パケットを生成するが、使用状況データレコードは、課金クライアントによって収集された原始課金データにより、生成されたファイルである。
【0005】
一般的に、課金クライアントは、ネットワークアクセスサーバ(NAS:Network Access Server)或いはブロードバンドアクセスサーバ(BAS:Broadband Access Server)のようなアクセスサーバであり、もちろん、ローカルエリアネットワーク交換機(LAN Switch:Local Area Network Switch)、アクセスポイント(AP:Access Point)、アクセスサービスネットワークゲートウェイ、ケーブルモデム端末システム(CMTS:Cable Modem Termination System)などのような他の簡略化されたリモートアクセスサーバ(RAS:Remote Access Server)であってもよい。一般的に、課金サーバは、認証認可課金(AAA:Authorization,Authentication,Accounting)サーバであり、リモート認証ダイヤルインユーザサービス(RADIUS:Remote Authentication Dial In User Service)プロトコルを使ってもよいし、内部プロトコル、ターミナルアクセスコントローラアクセス制御システム(TACACS:Terminal Access Controller Access Control System)プロトコル、ダイアメーター(Diameter)プロトコルなどのような他の代表的なプロトコルを使ってもよい。
【0006】
ここで、RADIUSが公開の標準プロトコルであるため、他のプライベートプロトコルと異なる。RADIUSプロトコルを使用する場合、すべてのベンダーが容易にインターフェースしてインターワーキングすることができる。RADIUSプロトコルは、現在のネットワークでの公開的で事実的な規格であり、世界中のいかなる場所でも、いかなるベンダー間のインターワーキングを実現することができる。
【0007】
RADIUSプロトコルでは、クライアント/サーバ(Client/Server)構成が用いられ、ユーザデータグラムプロトコル(UDP:User Datagram Protocol)が伝送プロトコルとして用いられる。RADIUSのクライアント側は、普通アクセスサーバで作動し、その役割がユーザの情報を指定サーバに送信し、そしてサーバからの異なる応答に基づいて処理することである。RADIUSサーバは、普通ワークステーションで作動し、その役割がクライアント側からの要求を受信し、ユーザの権限を認証し、クライアント側からユーザへサービスを提供する時に要する配置情報をクライアント側に戻す。また、RADIUSサーバは、クライアント側からの課金情報も受信してデータベースに保存する。
【0008】
RADIUSプロトコルについて、現在、RFC2865、RFC2866、RFC2869において詳しく規定されているので、ここで説明を省略する。
【0009】
図3に示すような各エンティティのプロトコルスタックを図4に示し、代表的な課金プロセスを図5に示す。以下、図3、図4、図5を参照しながら課金プロセスの各ステップを詳しく説明する。
【0010】
1、ユーザはネットワークへのログインに成功する。
2、課金クライアントは課金サーバへ課金スタート要求パケットを自動的に送信する。
3、課金サーバは、受信した課金スタート要求パケットにおけるユーザ、課金セッション、ユーザアドレス、スタート時間、現在のトラフィックなどの情報を記録して、ユーザ課金レコードとしてデータベースに保存し、課金をスタートできることを課金クライアントに応答する。
【0011】
4、ネットワーク状況や運営要求などに応じて、課金情報のリアルタイム保護を行う必要がある場合、課金中に中間課金要求パケットを提供してよい。この場合、課金クライアントは、所定の中間周期に従って中間課金要求パケットを送信する。
5、課金サーバは、受信した中間課金要求パケットにおけるユーザ、課金セッション、ユーザアドレス、ネットワークの使用時間の長さ、ネットワークの使用トラフィックなどの情報を記録して、ユーザ課金レコードとしてデータベースに保存し、中間課金を続けることができることを課金クライアントに応答する。
6、ユーザは、ネットワーク使用が終わると、ネットワークからログアウトする。例えば、ユーザが自発的に切断してもよいし、ネットワーク異常検出によりユーザを強制的にオフラインにしてもよい。
【0012】
7、課金クライアントは課金サーバへ課金ストップ要求パケットを自動的に送信する。
8、課金サーバは、受信した課金ストップ要求パケットにおけるユーザ、課金セッション、ユーザアドレス、ネットワークの使用時間の長さ、ネットワークの使用トラフィックなどの情報を記録して、ユーザ課金レコードとしてデータベースに保存し、課金をストップできることを課金クライアントに応答する。
【0013】
実際の応用において、課金の要否、中間課金の要否、及び時間長、トラフィック、ネットワークロケーションなどに従って課金を行うかは、すべてポリシーであり、一般的に、ネットワーク状況やユーザの運営要求に応じて配置するようにしてよい。
【0014】
ユーザがネットワークにアクセスする課金情報は課金サーバに完全に記録されており、会計システムは、運営要求に従って直接に課金情報から対応のレートと計算方式を決定して、原始の課金情報をユーザの本当の勘定書に変換することができる。
【0015】
ここで、説明すべきものとして、WiMAXの最新規格において、従量課金とフローベースの課金が両方ともサポートされる。フローベースの課金の状況は図6に示す通りである。課金クライアントは、ユーザがネットワークへのログインに成功する際に課金プロセスをスタートせず、サービスフローの確立に成功した後に課金をスタートする。ここで、課金クライアントはAAAクライアント(AAA client)であり、訪問課金サーバは訪問AAAサーバ(Visited AAA Server)であり、ホーム課金サーバはホームAAAサーバ(Home AAA Server)である。上記に基本的な課金プロセスを詳しく説明した。図6に示すステップは図5と類似し、異なる点は課金のトリガータイミングにある。図5に示すプロセスは、ユーザがネットワークへのログインに成功した後に課金をトリガーし、即ち、従量課金であるが、図6に示すプロセスは、サービスフローの確立に成功した後に課金をトリガーし、即ち、フローベースの課金である。このため、ここで具体的なステップについての説明を省略する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0016】
【非特許文献1】TS 29.234, 3GPP, 2006年3月, V6.6.0
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
また、現在のWiMAX規格における課金パケットに付けられるアクセスネットワーク関連情報は、課金レコードを生成するNASの識別子であるネットワークアクセスサーバ識別子(NAS−ID)と、IPv4又はIPv6ネットワークにおけるホームエージェントのIPアドレス(Home Agent−IP)と、サービスネットワークアクセスサーバのIPアドレスであるネットワークアクセスサーバIPアドレス(NAS−IP−Address)とを含む。課金パケットは少なくともNAS−ID又はNAS−IP−Addressを含む。
【0018】
現在、WiMAX規格に最新的に定義された課金パケットにおいて、アクセスネットワーク関連情報には、ネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられず、NAS−ID、NAS−IP−Address、Home Agent−IPのみが付けられるので、ユーザのネットワークサービスプロバイダー(NSP: Network Service Provider)が課金パケットを受信した後、課金パケットの内容に基づいて、ユーザへアクセスネットワークを提供するネットワークアクセスプロバイダーとの料金決済をどのように行うかということは問題になる。
【0019】
つまり、ネットワークサービスプロバイダーの課金サーバは、課金パケットを受信した後、課金パケットにおける情報によって相応のネットワークアクセスプロバイダーと料金決済を行う必要があり、課金パケットにネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられないと、ネットワークサービスプロバイダーの課金サーバはこの課金パケットがどちらのネットワークアクセスプロバイダーに対応するかを判断できないので、このネットワークアクセスプロバイダーと料金決済を行うこともできない。
【0020】
本発明の実施形態は、アクセスネットワークの情報によって課金することができるネットワーク課金方法、システム及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するために、本発明の実施形態が下記の解決手段によって実現される。
ネットワーク課金方法であって、
課金サーバによって、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む課金メッセージを受信する過程と、
前記課金サーバによって、アクセスネットワークの情報を取得する過程と、
前記課金サーバによって、前記課金メッセージ及び前記アクセスネットワークの情報に基づいて、前記アクセスネットワークの情報を含む勘定書を生成する過程と
を含み、
前記勘定書は、前記ネットワークのネットワークサービスプロバイダーと前記アクセスネットワークのアクセスネットワークプロバイダーとの間の料金決済を行うために使用されることを特徴とする。
ネットワーク課金システムであって、
課金クライアントと課金サーバとを備え、
前記課金クライアントは、前記課金サーバへ課金メッセージを送信するように構成された課金情報送信手段を備え、
前記課金サーバは、
前記課金クライアントから前記課金メッセージを受信し、かつ、アクセスネットワークの情報を取得するように構成された課金受信手段と、
前記受信された課金メッセージと前記アクセスネットワークの情報に基づいて、前記アクセスネットワークの情報を含む勘定書を生成するように構成された課金生成手段と
を備え、
前記勘定書は、前記ネットワークのネットワークサービスプロバイダーと前記アクセスネットワークのアクセスネットワークプロバイダーとの間の料金決済を行うために使用されることを特徴とする。
課金クライアントであって、
課金サーバへ課金メッセージを送信するように構成された課金情報送信手段と、
前記課金サーバへアクセスネットワークの情報を送信するように構成されたアクセスネットワーク情報送信手段と
を備える。
課金サーバであって、
課金クライアントから課金メッセージを送信し、かつ、アクセスネットワークの情報を取得するように構成された課金受信手段と、
前記課金メッセージ、及び、前記アクセスネットワークの情報に基づいて、前記アクセスネットワークの情報を含む勘定書を生成する勘定書生成手段と
を備え、
前記勘定書は、前記アクセスネットワークのアクセスネットワークプロバイダーとの料金決済を行うために使用されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明の実施形態では、課金メッセージ、認証メッセージ又は静的配置表にアクセスネットワークの情報を追加して、このアクセスネットワークの情報を用いて料金決済を行うことによって、WiMAXネットワーク或いはIPネットワーク、通信ネットワークにおいて、より詳しい勘定書を提供することができるとともに、ネットワークサービスプロバイダーの課金サーバは、課金メッセージにおける課金情報、及び課金メッセージ、認証メッセージ又は静的配置表に含まれるアクセスネットワークの情報によって、このアクセスネットワークのプロバイダーと料金決済を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】従来のWiMAXネットワークアーキテクチャを示す図である。
【図2】図1のアクセスサービスネットワークASNを示す分解図である。
【図3】従来のネットワーク課金システムアーキテクチャを示す図である。
【図4】図3の各ネットワークエンティティのプロトコルスタックを示す図である。
【図5】従来のネットワーク課金の代表的なフローチャートである。
【図6】従来のWiMAXネットワーク課金のフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態1に係るネットワーク課金のフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態2に係るネットワーク課金のフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態2に係るネットワーク課金の他のフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態3に係るネットワーク課金のフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態3に係るネットワーク課金の他のフローチャートである
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施形態では、IPネットワーク、通信ネットワーク或いはWiMAXネットワークのような従来のネットワークにおける使用状況データレコード、課金パケット、認証メッセージ、又は課金サーバの保存内容に対して修正を行う。使用状況データレコード、課金パケット又は認証メッセージにアクセスネットワークの情報を追加し、或いはアクセスネットワークの情報を含む静的配置表を課金サーバに追加することにより、ネットワークサービスプロバイダーによって、課金メッセージにおける課金情報及び上記アクセスネットワークの情報に基づいて生成された勘定書には、アクセスネットワークの情報が含まれるようになり、ネットワークサービスプロバイダーは、当該アクセスネットワークの情報によってこのアクセスネットワークのプロバイダーと料金決済を行うこともできる。
【0025】
上記アクセスネットワークの情報は、アクセスネットワーク事業者の識別子、アクセスネットワークの識別子、或いはネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む。
【0026】
以下、図面と具体的な実施形態を参照しながら、本発明の実施形態について詳しく説明する。
(実施形態1)
本実施形態では、課金メッセージにネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられる。
【0027】
図7を参照すると、本発明の実施形態に係る課金システムは、課金クライアントと課金サーバとを備える。本実施形態において、RADIUSプロトコルのクライアント/サーバ構成に従って説明する。ここで、課金クライアントはAAAクライアントであり、つまり、認証、認可、課金が同一の装置で実行される。課金クライアントは、普通、アクセスサーバであり、例えば、ネットワークアクセスサーバ或いはブロードバンドアクセスサーバであり、イーサネット(登録商標)交換機、アクセスポイント、アクセスサービスネットワークゲートウェイ、ケーブルモデム端末システムなどのような他の簡略化されたリモートアクセスサーバであってもよい。ユーザがネットワークにログイン、ログアウトする際、課金クライアントは課金サーバに課金情報を送信することができる。一般的に、課金サーバはAAAサーバであり、専用の課金サーバであってもよい。課金サーバは、リモート認証ダイヤルインユーザーサービスプロトコルを使ってもよいし、内部プロトコル、ターミナルアクセスコントローラアクセス制御システムプロトコル、Diameterプロトコルなどのような代表的な他のプロトコルを使ってもよい。課金サーバは、課金クライアントから送信された課金メッセージを受信して、これに基づいて料金決済を行うための勘定書を生成する。
【0028】
本発明の当該実施形態によれば、課金クライアントは送信手段を備え、ユーザログイン或いはサービスフロー確立の動作後、課金クライアントの送信手段は課金メッセージ、即ち課金パケットを課金サーバに送信する。この課金パケットは、課金クライアントにより使用状況データレコードに基づいて生成されたものであるが、この使用状況データレコード或いはこの課金パケットには、ネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられる。以下、付ける方式と付けられる内容を詳しく説明する。課金サーバは課金受信手段と勘定書生成手段とを備え、ここで、課金受信手段は、課金クライアントから送信された情報を受信し、勘定書生成手段は、受信されたネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられている課金パケットに基づいて勘定書を生成する。このように、この勘定書にも上記ネットワークアクセスプロバイダーの情報が含まれており、この情報によって、ネットワークサービスプロバイダーは、このネットワークアクセスプロバイダーと料金決済を行うことができる。
【0029】
ここで、ネットワークサービスプロバイダーが課金サーバ側で課金パケットにおける情報によって完全な勘定書を生成するように、課金パケットは、課金スタートパケットと課金ストップパケットとを含み、上記情報はユーザ、課金セッション、ユーザアドレス、スタート時間、ネットワークの使用時間の長さ、ネットワークの使用トラフィックなどを含む。他に、この課金パケットは、中間課金パケットをさらに含むようにしてもよい。この中間課金パケットの使用要否は、ネットワーク状況或いは運営要求などによって選択されてよい。
【0030】
ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、アクセスネットワーク事業者を識別できる識別子であり、NAP IDであってもよいし、事業者ID(Operator ID)であってもよい。ここで、NAP IDは、WiMAX Forum NWG規格に規定されている24ビット(bit)長の識別子であり、基地局、スペクトルの所有者及びアクセスネットワークと関連する。Operator IDは、IEEE802.16−2004規格に規定されている24ビット(bit)長の識別子であり、48ビット長の基地局識別子(Base Station ID)の上位24ビットであり、エアインターフェースでブロードキャストされ、例えばダウンリンクマップ(DL−MAP)である。本実施形態において、このネットワークアクセスプロバイダーの情報を、課金クライアントが原始課金データによって生成した使用状況データレコードに含ませてから、相応の課金パケットを生成するようにしてもよいし、直接に課金パケットに含ませて送信してもよい。
【0031】
課金メッセージ、即ち課金パケットにネットワークアクセスプロバイダーの情報を付ける具体的な方法について、本発明は制限しない。RADIUSプロトコルを課金パケットの搭載プロトコルとする場合、課金情報がRADIUS情報であり、課金パケットの内容は、RADIUSプロトコルに規定される属性によって搭載されてよい。例えば、RADIUSプロトコルにおけるVendor−Specific属性でネットワークアクセスプロバイダーの情報を搭載してもよいし、RADIUSプロトコルにおけるNAS−Identifier属性でネットワークアクセスプロバイダーの情報を搭載してもよい。また、使用状況データレコード或いは課金パケットに基地局識別子(BS ID)を追加することによって、ネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられる目的を達成するようにしてもよい。その原因として、現在の規格においてBS IDは48ビットであり、その上位24ビットがネットワークアクセスプロバイダーの情報を識別するものである。BS IDは、現在のRADIUSプロトコルにおけるVendor Specific属性或いは他の属性で搭載されてよい。一方、課金パケットが他のプロトコルを用いる場合、課金パケットの内容は、この他のプロトコルに規定される属性によって搭載されてよい。このため、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を付ける方法は上記の3種に限定されず、使用状況データレコード或いは課金パケットにネットワークアクセスプロバイダーの情報を付ける方法さえあれば、本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【0032】
次に本実施形態に係る方法の具体的なプロセスについて、図7を参照しながら詳しく説明する。図7に示すように、本発明の実施形態に係る方法を用いる課金プロセスの具体的な実現プロセスは、以下の通りである。
【0033】
1)課金クライアントは課金サーバへ課金スタート要求(Accounting−Request(Start))パケットを送信する。この課金スタート要求パケットには、ネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられている。このネットワークアクセスプロバイダーの情報は、課金クライアントにより生成された使用状況データレコード(UDR)に含まれ、或いは直接に課金スタート要求パケットに含まれるようにしてよい。
【0034】
2)課金サーバは、受信した課金スタート要求パケットにおける関連情報を記録し、課金クライアントに課金をスタートできることを応答する。
【0035】
3)従来技術と同じように、ネットワーク状況や運営要求などによって、ネットワークに課金情報のリアルタイム保護を行う必要がある場合、課金中に中間課金要求(Accounting−Request(Interim))パケットを提供してよい。この場合、所定の中間周期に従って、課金クライアントは中間課金要求パケットを送信する。この中間課金要求パケットにも同様にネットワークアクセスプロバイダーの情報が含まれている。
【0036】
4)課金サーバは、受信した中間課金要求パケットにおけるネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む情報を記録し、上記情報をユーザ課金レコードとしてデータベースに保存し、課金クライアントに中間課金を続けることができることを応答する。
【0037】
5)ユーザはネットワークからログアウトし、課金クライアントは課金サーバへ課金ストップ要求(Accounting−Request(Stop))パケットを送信する。この課金ストップ要求パケットにもネットワークアクセスプロバイダーの情報が含まれている。
【0038】
6)課金サーバは、受信した課金ストップ要求パケットにおける情報を記録して、ユーザ課金レコードとしてデータベースに保存し、課金クライアントに課金をストップできることを応答する。
【0039】
上記ステップを完成した後、ネットワークサービスプロバイダーは、課金パケットにおける情報(ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む)に基づいて、この課金パケットに対応するのがどちらのネットワークアクセスプロバイダーであるかを判断できる。これにより、相応のネットワークアクセスプロバイダーと料金決済を行う。
【0040】
本実施形態に係る上記方法は、下記のシステム及び装置によって実現されてよい。
ネットワーク課金システムであって、課金クライアントと課金サーバとを備える。ここで、上記課金クライアントは、ユーザのネットワークアクセス状況に基づいて課金サーバへ課金情報を送信する課金情報送信手段と、課金サーバにネットワークアクセスプロバイダーの情報を送信するネットワークアクセスプロバイダー情報送信手段とを備える。上記課金サーバは、上記課金クライアントから送信された課金情報及びネットワークアクセスプロバイダーの情報を受信する課金受信手段と、上記受信された課金情報及びネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて、ネットワークサービスプロバイダーとネットワークアクセスプロバイダーとの料金決済を行うための、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する勘定書生成手段とを備える。
【0041】
本実施形態で当該方法について詳しく説明したため、ここで方法とシステムを合わせる説明を省略する。
【0042】
(実施形態2)
本実施形態では、認証メッセージにネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられる。
【0043】
図8は本発明の実施形態2に係るネットワーク課金のフローチャートである。実施形態1と違う点は、本実施形態において、ネットワークアクセスプロバイダーの情報が、課金メッセージに付けられず、認証中に認証ポイントによって認証メッセージに付けられて認証サーバへ送信されることにある。それから、図8に示すように、課金プロセスをスタートする。課金サーバは、課金メッセージにおけるユーザ識別子によって、当該ユーザの認証プロセスで送信したネットワークアクセスプロバイダーの情報を決定し、ネットワークアクセスプロバイダーの情報と課金情報とを合わせて、ネットワークアクセスプロバイダーとの勘定及び料金決済を行うための、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する。
【0044】
本実施形態において、認証ポイント、認可ポイント、課金クライアントが同一の装置で実現されるが、実際には、課金サーバが単独の認証サーバ、認可サーバ、課金サーバであってもよいことと同じように、この三つのポイントが単独でもよい。単独で動作する場合、認証プロセスにおいて、認証ポイントから認証サーバへ認証メッセージを送信するが、課金プロセスにおいて、課金クライアントから課金サーバへ課金メッセージを送信する。多数の場合には、課金クライアントと認証ポイントが同一の装置で実現され、課金サーバと認証サーバが同一の装置で実現される。本発明によれば、認証ポイントと認証サーバが単独である場合、課金サーバは、課金メッセージを受信した後、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を取得するように認証サーバとコミュニケーションする必要がある。
【0045】
ここで、説明すべきものとして、本実施形態に係る課金クライアント、課金サーバ、ネットワークアクセスプロバイダーの情報の内容、及びネットワークアクセスプロバイダーの情報を付ける方式などは、実施形態1と同様であるため、ここで説明を省略する。
【0046】
以下、図9に示すプロセスを参照しながら、本実施形態についてさらに詳しく説明する。本実施形態では、課金クライアントが認証認可課金クライアントであり、課金サーバが認証認可課金サーバであり、ネットワークアクセスプロバイダーの情報が第1回の送信された認証メッセージ(図9における符号1)に含まれることを例として説明するが、いうまでもなく、本発明はこれに限定されない。課金クライアントと課金サーバのタイプは実施形態1に記載した通りであり、ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、第2回の送信された認証メッセージ(図9における符号3)に含まれるようにしてもよい。図9に示すように、本実施形態は以下のステップを含む。
【0047】
1、認証認可課金クライアント(AAA client、アクセスサーバNAS)は、認証認可課金サーバへネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む認証メッセージ、即ちアクセス要求(Access−Request)パケットを送信する。
【0048】
2、認証認可課金サーバは認証認可課金クライアントにアクセスチャレンジ(Access−Challenge)パケットを応答する。
【0049】
3、認証認可課金クライアントはAccess−Requestパケットを認証認可課金サーバに送信し、認証認可課金サーバは認証を行う。
【0050】
4、認証認可課金サーバは、ユーザの情報によってユーザが正当であるかを判断してから、認証認可課金クライアントに認証成功/失敗パケットを応答する。成功する場合、ネゴーシエイションパラメータ、及びユーザにかかるサービス属性をパケットに付けることで、ユーザに認可する。
【0051】
5、通常の課金プロセスをスタートする。この課金プロセスが従来の規格に一致するため、ここで説明を省略する。
【0052】
6、認証認可課金サーバ(AAA Server)は、課金メッセージにおけるユーザ識別子によって、当該ユーザの認証プロセスで送信したネットワークアクセスプロバイダーの情報を決定し、ネットワークアクセスプロバイダーの情報と課金情報とを合わせて、ネットワークアクセスプロバイダーとの勘定及び料金決済を行うための、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する。
【0053】
本実施形態において、上記認証プロセスも従来技術の内容に含まれるため、ここで説明を省略する。従来技術と違うところとして、本実施形態では、認証メッセージにネットワークアクセスプロバイダーの情報が付けられることで、課金サーバは、課金プロセスにおける課金メッセージ及び上記ネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する。これにより、ネットワークサービスプロバイダーは、ネットワークアクセスプロバイダーと料金決済を行うことができる。
【0054】
本実施形態に係る上記方法は、下記のシステム及び装置によって実現されてよい。
ネットワーク課金システムであって、課金クライアントと、認証ポイントと、課金サーバと、認証サーバとを備える。ここで、上記課金クライアントは、ユーザのネットワークアクセス状況に基づいて課金サーバへ課金情報を送信する課金情報送信手段を備える。上記認証ポイントは、ユーザのネットワークアクセス状況に基づいて認証サーバへ認証メッセージを送信する認証メッセージ送信手段と、認証サーバへネットワークアクセスプロバイダーの情報を送信するネットワークアクセスプロバイダー情報送信手段とを備える。上記課金サーバは、上記課金クライアントから送信された情報を受信する課金受信手段と、上記受信された課金情報及びネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて、ネットワークサービスプロバイダーとネットワークアクセスプロバイダーとの料金決済を行うための、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する勘定書生成手段とを備える。上記認証サーバは、上記認証ポイントから送信された情報を受信する認証受信手段と、上記課金サーバと上記ネットワークアクセスプロバイダーの情報のやり取りを行う情報やり取り手段とを備える。
【0055】
本実施形態で当該方法について詳しく説明したため、ここで方法とシステムを合わせる説明を省略する。
【0056】
いうまでもなく、上記認証ポイントと上記課金クライアントとが単独で動作してもよく、同一の装置で実現されてもよい。同様に、上記認証サーバと上記課金サーバとが単独で動作してもよく、同一の装置で実現されてもよい。
【0057】
(実施形態3)
本実施形態では、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む静的配置表が課金サーバに追加される。
【0058】
図10は本発明の実施形態3に係るネットワーク課金のフローチャートである。実施形態1、2と違うところとして、本実施形態では、従来の認証プロセス、課金プロセスをまったく修正せず、課金メッセージ又は認証メッセージにネットワークアクセスプロバイダーの情報を追加する代わりに、課金サーバに静的配置表を追加する。この静的配置表は、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含むほかに、これに対応するネットワークアクセスサーバの識別子(NAS ID)、ネットワークアクセスサーバのIPアドレス(NAS IP Address)、又はホームエージェントのIPアドレス(HA IP Address)、或いはそれらの任意の組み合わせも含む。その目的として、課金サーバは、課金メッセージを受信した後、課金メッセージにおけるネットワークアクセスサーバの識別子、ネットワークアクセスサーバのIPアドレス、又はホームエージェントのIPアドレス、或いはそれらの任意の組み合わせに基づいて、上記静的配置表において対応するネットワークアクセスプロバイダーの情報を検索し、課金メッセージに対して相応の処理をして、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成し、勘定及び料金決済を行うようにする。
【0059】
本実施形態に係る課金クライアント、課金サーバ及びネットワークアクセスプロバイダーの情報も実施形態1と同様であるため、ここで説明を省略する。
【0060】
以下、図11に示すプロセスを参照しながら、本実施形態についてさらに詳しく説明する。本実施形態では、静的配置表の内容がネットワークアクセスサーバの識別子とネットワークアクセスプロバイダーの情報であることを例として説明するが、いうまでもではなく、これは1つの実施形態にすぎず、本発明はこれに限定されない。実際的に、配置表の内容は、様様な形式であってもよい。例えば、ネットワークアクセスサーバのIPアドレスとネットワークアクセスプロバイダーの情報であってもよく、他の形式の組む合わせであってもよい。課金クライアントと課金サーバのタイプは、実施形態1に示す通りである。図11に示すように、本実施形態は以下のステップを含む。
【0061】
1、課金サーバは、ネットワークアクセスサーバの識別子とネットワークアクセスプロバイダーの情報とを含む静的配置表をローカルでメンテナンスする。
2、ユーザの通常の課金プロセスを行う。
3、課金サーバは、課金メッセージにおけるネットワークアクセスサーバの識別子に基づいて、上記静的配置表において、対応するネットワークアクセスプロバイダーの情報を検索し、課金メッセージに対して相応的な処理をして勘定及び料金決済を行う。
【0062】
本実施形態では、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む静的配置表が課金サーバに配置され、同時にこの静的配置表に、ネットワークアクセスサーバの識別子、ネットワークアクセスサーバのIPアドレス、ホームエージェントのIPアドレスなどのような、上記ネットワークアクセスプロバイダーの情報に対応する情報が含まれることで、認証サーバは、課金メッセージを受信した後、課金メッセージにおける情報に基づいて、静的配置表において、対応するネットワークアクセスプロバイダーの情報を検索し、さらに、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する。これにより、ネットワークサービスプロバイダーは、当該勘定書を用いてネットワークアクセスプロバイダーと料金決済を行うことができる。
【0063】
本実施形態に係る上記方法は、下記のシステム及び装置によって実現されてよい。
ネットワーク課金システムであって、課金クライアントと課金サーバとを備える。ここで、上記課金クライアントは、ユーザのネットワークアクセス状況に基づいて課金サーバへ課金情報を送信する課金情報送信手段を備える。上記課金サーバは、課金受信手段と、勘定書生成手段と、ネットワークアクセスプロバイダー情報配置手段とを備える。上記課金受信手段は、上記課金クライアントから送信された課金情報を受信する。上記勘定書生成手段は、上記受信された課金情報、及びネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて、ネットワークサービスプロバイダーとネットワークアクセスプロバイダーとの料金決済を行うための、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する。上記ネットワークアクセスプロバイダー情報配置手段は、ネットワークアクセスプロバイダーの情報、並びに、上記ネットワークアクセスプロバイダーの情報に対応するネットワークアクセスサーバの識別子、ネットワークアクセスサーバのIPアドレス及びホームエージェントのIPアドレスの任意の組み合わせを配置する。これにより、課金サーバは、受信された課金情報におけるネットワークアクセスサーバの識別子、ネットワークアクセスサーバのIPアドレス、及びホームエージェントのIPアドレスの任意の組み合わせに基づいて、上記ネットワークアクセスプロバイダー情報配置手段において、対応するネットワークアクセスプロバイダーの情報を検索し、さらに、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する。
【0064】
上記実施形態に記載のパケットは、1種のメッセージ、又は多種のメッセージの集合であってもよい。例えば、課金スタートパケットは、課金スタート要求メッセージと課金スタート応答メッセージとを含んでよい。
【0065】
本実施形態で当該方法について詳しく説明したため、ここで方法とシステムを合わせる説明を省略する。
【0066】
本発明の実施形態は、WiMAXネットワークに適用するだけでなく、ブロードバンドIPネットワークにも適用する。上記ネットワークのいずれも、本発明に係る方法、システム及び装置を応用することにより、便利に料金決済を行う目的を達成できる。従量課金、フローベースの課金、又は他の方式の課金にかかわらず、課金メッセージ又は認証メッセージにネットワークアクセスプロバイダーの情報を追加し、或いは、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む静的配置表を課金サーバに追加することによって、ネットワークサービスプロバイダーは、生成された勘定書におけるネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて、このネットワークアクセスプロバイダーと料金決済を行うことができる。
【0067】
上記は本発明の好ましい具体的な実施形態にすぎず、本発明の保護範囲はこれに限定されない。本発明に掲げた技術範囲内で、当業者が容易に想到できる変更又は置き換えは、全部本発明の保護範囲内に含まれるべきである。そのため、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に準じるべきである。
【符号の説明】
【0068】
NAP ネットワークアクセスプロバイダー
ASN アクセスサービスネットワーク
MSS 移動加入者局
CSN コネクティビティサービスネットワーク
BS 基地局
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク課金方法であって、
課金サーバによって、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む課金メッセージを受信する過程と、
前記課金サーバによって、前記課金メッセージから前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報を取得する過程と、
前記課金サーバによって、前記課金メッセージ及び前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて、前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する過程と
を含み、
前記勘定書は、ネットワークサービスプロバイダーと前記ネットワークアクセスプロバイダーとの間の料金決済を行うために使用されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記課金サーバによって、リモート認証ダイヤルインユーザサービス(RADIUS)プロトコルに従う前記課金メッセージを受信する過程をさらに含み、
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、前記課金メッセージに属性として付けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、RADIUSプロトコルのVendor−Specific属性、又は、RADIUSプロトコルのNAS−Identifier属性によって付けられることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、使用状況データレコード、又は、前記課金メッセージに基地局識別子(BS ID)を追加することによって付けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記BS IDは48ビットであり、かつ、
上位24ビットが前記ネットワークアクセスプロバイダーを識別するために使用されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記BS IDは、RADIUSプロトコルのVendor−Specific属性によって付けられることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記課金メッセージは課金スタート要求パケットを含み、
前記課金サーバによって、課金クライアントから前記課金スタート要求パケットを受信する過程をさらに含み、
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は前記課金スタート要求パケットに付けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は前記課金クライアントによって生成されたUDRに含まれるか、又は、前記課金スタート要求パケットに直接含まれることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ネットワーク課金システムであって、
ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む課金メッセージを送信するように構成された課金クライアントと、
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む前記課金メッセージから前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報を取得し、かつ、
前記課金クライアントから送信された課金メッセージ、及び、前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて、前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成するように構成された課金サーバと
を備え、
前記勘定書は、ネットワークサービスプロバイダーと前記ネットワークアクセスプロバイダーとの間の料金決済を行うために使用されることを特徴とするシステム。
【請求項10】
前記課金サーバは、リモート認証ダイヤルインユーザサービス(RADIUS)プロトコルに従う前記課金メッセージを受信するようにさらに構成され、
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、前記課金メッセージに属性として付けられることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、RADIUSプロトコルのVendor−Specific属性、又は、RADIUSプロトコルのNAS−Identifier属性によって付けられることを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、使用状況データレコード、又は、前記課金メッセージに基地局識別子(BS ID)を追加することによって付けられることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記BS IDは48ビットであり、かつ、
上位24ビットが前記ネットワークアクセスプロバイダーを識別するために使用されることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記BS IDは、RADIUSプロトコルのVendor−Specific属性によって付けられることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記課金メッセージは課金スタート要求パケットを含み、
前記課金サーバは、課金クライアントから前記課金スタート要求パケットを受信するようにさらに構成され、
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は前記課金スタート要求パケットに付けられることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は前記課金クライアントによって生成されたUDRに含まれるか、又は、前記課金スタート要求パケットに直接含まれることを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
課金サーバであって、
ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む課金メッセージを送信し、かつ、
前記課金メッセージから前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報を取得するように構成された課金受信手段と、
前記課金情報、及び、前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて勘定書を生成するように構成された勘定書生成手段と
を備え、
前記勘定書は、ネットワークサービスプロバイダーと前記ネットワークアクセスプロバイダーとの間の料金決済を行うために使用されることを特徴とする課金サーバ。
【請求項18】
前記課金受信手段は、リモート認証ダイヤルインユーザサービス(RADIUS)プロトコルに従う前記課金メッセージを受信するようにさらに構成され、
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、前記課金メッセージに属性として付けられることを特徴とする請求項17に記載の課金サーバ。
【請求項19】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、RADIUSプロトコルのVendor−Specific属性、又は、RADIUSプロトコルのNAS−Identifier属性によって付けられることを特徴とする請求項18に記載の課金サーバ。
【請求項20】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、使用状況データレコード、又は、前記課金メッセージに基地局識別子(BS ID)を追加することによって付けられることを特徴とする請求項17に記載の課金サーバ。
【請求項21】
前記BS IDは48ビットであり、かつ、
上位24ビットが前記ネットワークアクセスプロバイダーを識別するために使用されることを特徴とする請求項20に記載の課金サーバ。
【請求項22】
前記BS IDは、RADIUSプロトコルのVendor−Specific属性によって付けられることを特徴とする請求項21に記載の課金サーバ。
【請求項23】
前記課金メッセージは課金スタート要求パケットを含み、
前記課金受信手段は、課金クライアントから前記課金スタート要求パケットを受信するようにさらに構成され、
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は前記課金スタート要求パケットに付けられることを特徴とする請求項17に記載の課金サーバ。
【請求項24】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は前記課金クライアントによって生成されたUDRに含まれるか、又は、前記課金スタート要求パケットに直接含まれることを特徴とする請求項23に記載の課金サーバ。
【請求項1】
ネットワーク課金方法であって、
課金サーバによって、ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む課金メッセージを受信する過程と、
前記課金サーバによって、前記課金メッセージから前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報を取得する過程と、
前記課金サーバによって、前記課金メッセージ及び前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて、前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成する過程と
を含み、
前記勘定書は、ネットワークサービスプロバイダーと前記ネットワークアクセスプロバイダーとの間の料金決済を行うために使用されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記課金サーバによって、リモート認証ダイヤルインユーザサービス(RADIUS)プロトコルに従う前記課金メッセージを受信する過程をさらに含み、
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、前記課金メッセージに属性として付けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、RADIUSプロトコルのVendor−Specific属性、又は、RADIUSプロトコルのNAS−Identifier属性によって付けられることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、使用状況データレコード、又は、前記課金メッセージに基地局識別子(BS ID)を追加することによって付けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記BS IDは48ビットであり、かつ、
上位24ビットが前記ネットワークアクセスプロバイダーを識別するために使用されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記BS IDは、RADIUSプロトコルのVendor−Specific属性によって付けられることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記課金メッセージは課金スタート要求パケットを含み、
前記課金サーバによって、課金クライアントから前記課金スタート要求パケットを受信する過程をさらに含み、
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は前記課金スタート要求パケットに付けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は前記課金クライアントによって生成されたUDRに含まれるか、又は、前記課金スタート要求パケットに直接含まれることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ネットワーク課金システムであって、
ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む課金メッセージを送信するように構成された課金クライアントと、
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む前記課金メッセージから前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報を取得し、かつ、
前記課金クライアントから送信された課金メッセージ、及び、前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて、前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む勘定書を生成するように構成された課金サーバと
を備え、
前記勘定書は、ネットワークサービスプロバイダーと前記ネットワークアクセスプロバイダーとの間の料金決済を行うために使用されることを特徴とするシステム。
【請求項10】
前記課金サーバは、リモート認証ダイヤルインユーザサービス(RADIUS)プロトコルに従う前記課金メッセージを受信するようにさらに構成され、
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、前記課金メッセージに属性として付けられることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、RADIUSプロトコルのVendor−Specific属性、又は、RADIUSプロトコルのNAS−Identifier属性によって付けられることを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、使用状況データレコード、又は、前記課金メッセージに基地局識別子(BS ID)を追加することによって付けられることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記BS IDは48ビットであり、かつ、
上位24ビットが前記ネットワークアクセスプロバイダーを識別するために使用されることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記BS IDは、RADIUSプロトコルのVendor−Specific属性によって付けられることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記課金メッセージは課金スタート要求パケットを含み、
前記課金サーバは、課金クライアントから前記課金スタート要求パケットを受信するようにさらに構成され、
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は前記課金スタート要求パケットに付けられることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は前記課金クライアントによって生成されたUDRに含まれるか、又は、前記課金スタート要求パケットに直接含まれることを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
課金サーバであって、
ネットワークアクセスプロバイダーの情報を含む課金メッセージを送信し、かつ、
前記課金メッセージから前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報を取得するように構成された課金受信手段と、
前記課金情報、及び、前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報に基づいて勘定書を生成するように構成された勘定書生成手段と
を備え、
前記勘定書は、ネットワークサービスプロバイダーと前記ネットワークアクセスプロバイダーとの間の料金決済を行うために使用されることを特徴とする課金サーバ。
【請求項18】
前記課金受信手段は、リモート認証ダイヤルインユーザサービス(RADIUS)プロトコルに従う前記課金メッセージを受信するようにさらに構成され、
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、前記課金メッセージに属性として付けられることを特徴とする請求項17に記載の課金サーバ。
【請求項19】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、RADIUSプロトコルのVendor−Specific属性、又は、RADIUSプロトコルのNAS−Identifier属性によって付けられることを特徴とする請求項18に記載の課金サーバ。
【請求項20】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は、使用状況データレコード、又は、前記課金メッセージに基地局識別子(BS ID)を追加することによって付けられることを特徴とする請求項17に記載の課金サーバ。
【請求項21】
前記BS IDは48ビットであり、かつ、
上位24ビットが前記ネットワークアクセスプロバイダーを識別するために使用されることを特徴とする請求項20に記載の課金サーバ。
【請求項22】
前記BS IDは、RADIUSプロトコルのVendor−Specific属性によって付けられることを特徴とする請求項21に記載の課金サーバ。
【請求項23】
前記課金メッセージは課金スタート要求パケットを含み、
前記課金受信手段は、課金クライアントから前記課金スタート要求パケットを受信するようにさらに構成され、
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は前記課金スタート要求パケットに付けられることを特徴とする請求項17に記載の課金サーバ。
【請求項24】
前記ネットワークアクセスプロバイダーの情報は前記課金クライアントによって生成されたUDRに含まれるか、又は、前記課金スタート要求パケットに直接含まれることを特徴とする請求項23に記載の課金サーバ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−170087(P2012−170087A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−39896(P2012−39896)
【出願日】平成24年2月27日(2012.2.27)
【分割の表示】特願2008−549751(P2008−549751)の分割
【原出願日】平成19年4月28日(2007.4.28)
【出願人】(504277388)▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司 (220)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年2月27日(2012.2.27)
【分割の表示】特願2008−549751(P2008−549751)の分割
【原出願日】平成19年4月28日(2007.4.28)
【出願人】(504277388)▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司 (220)
【Fターム(参考)】
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