説明

ネットワーク輻輳監視システム及びネットワーク輻輳監視方法

【課題】ネットワーク輻輳を精度よく検出する仕組みを有するネットワーク輻輳監視システムを提供する。
【解決手段】ネットワーク輻輳監視システムは、通信ネットワークの輻輳を監視するネットワーク輻輳監視システムである。ネットワーク輻輳監視システムは、通信ネットワークの通信回線の途中に設けられた複数のネットワーク機器における複数の実際の通信状態に基づいて、通信ネットワークの輻輳を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク輻輳監視システム及びネットワーク輻輳監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
Ethernet(登録商標)及びIP(Internet Protocol)の技術を利用したネットワークでは、通信断を防ぐために冗長な経路を多数作ることが多い。このように冗長な経路を増やすことは、一方で、ネットワーク上で通信が輻輳を起こす危険性を増やすことにつながる。そのため、そのようなネットワークには、輻輳制御の技術が必要になる。その輻輳制御のひとつが、ネットワーク機器に予め通信量の閾値を設定しておき、その閾値を超えた通信が流れた場合にネットワークで輻輳が発生したと判断する仕組みである。
【0003】
例えば、特開2008−236307号公報に、ネットワーク監視装置およびネットワーク監視方法が開示されている。このネットワーク監視装置は、監視対象装置から送られるトラヒック値に基づいて、前記監視対象装置の輻輳を判定する。このネットワーク監視装置は、トラヒック蓄積部と、算出部と、輻輳判定部とを備える。トラヒック蓄積部は、前記監視対象装置から送られるトラヒック値を蓄積しておく。算出部は、前記トラヒック蓄積部に蓄積されたトラヒック値から輻輳判定を行なう際に用いるトラヒック算出値を算出する。輻輳判定部は、前記監視対象装置から送られるトラヒック値のうち輻輳判定の対象となるトラヒック値である判定対象値または輻輳判定の際の閾値に前記トラヒック算出値を用いて、前記判定対象値と前記閾値とを比較し、この比較結果に基づいて前記監視対象装置の輻輳を判定する。
【0004】
また、特開2003−124954号公報に、ネットワークの混雑制御システムと混雑制御ノード、及び混雑制御プログラムが開示されている。この混雑制御システムは、ネットワーク上の通信を混雑制御する。この混雑制御システムにおいて、ネットワーク上において複数備えられる、送信又は中継する通信データを混雑制御する混雑制御ノードが、混雑検知手段と、混雑通知手段と、受信する手段と、混雑フロー推定手段とを備える。ここで、混雑検知手段は、当該混雑制御ノードにおける通信の混雑の度合いを検知する。混雑通知手段は、混雑検知手段が検知した混雑の情報を、前記ネットワーク上の他の前記混雑制御ノードへ通知する。受信する手段は、他の前記混雑制御ノードから前記混雑の情報を受信する。混雑フロー推定手段は、前記混雑の情報と、通信先への転送経路を指定するルーティングテーブルを参照して、前記通信先への転送経路上において前記混雑の度合いが定められた以上であるフローを推定する。
【0005】
また、特開平10−65687号公報に、ATM網輻輳制御システムが開示されている。このATM網輻輳制御システムは、呼の設定を開始する発信側加入者交換ノ一ドと、前記呼を受信する着信側加入者交換ノ一ドと、前記発信側加入者交換ノ一ドと前記着信側加入者交換ノ一ドとの間を接続する複数の中継交換ノードとからなる非同期転送モード通信網である。このATM網輻輳制御システムは、探索手段と、監視手段と、通知手段と、切換え手段とを有する。探索手段は、前記発信側加入者交換ノ一ドと前記複数の中継交換ノードのうちの伝送路分岐点となるノード各々とに設けられかつ自分岐点から着信側の次の分岐点までの迂回路を探索する。監視手段は、前記複数の中継交換ノード各々に設けられかつ自ノードが接続された伝送路のトラフィックを監視する。通知手段は、前記複数の中継交換ノード各々に設けられかつ前記監視手段の監視結果に基づいた前記伝送路の輻輳情報を発信側の隣接ノードに通知する。切換え手段は、前記発信側加入者交換ノ一ドと前記複数の中継交換ノードのうちの伝送路分岐点となるノード各々とに設けられかつ着信側の隣接ノードの前記通知手段からの前記輻輳情報によって前記伝送路が輻輳状態となったことが通知された時に当該伝送路を前記探索手段で探索された迂回路のうち最もトラフィック量の低い経路に切換える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−124954号公報
【特許文献2】特開2008−236307号公報
【特許文献3】特開平10−65687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のような閾値に基づき輻輳の有無を判断する仕組みの場合、通信の流量が閾値を超えたか否かという面でのみ輻輳の有無を判断するしかない。そのため、閾値の設定一つで輻輳抑制の効果が大きく左右される。すなわち、事前に適切な閾値を設定しないと輻輳検出の精度が悪くなるという問題点がある。
【0008】
本発明の目的は、ネットワーク輻輳を精度よく検出する仕組みを有するネットワーク輻輳監視システム及びネットワーク輻輳監視方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のネットワーク輻輳監視システムは、通信ネットワークの輻輳を監視するネットワーク輻輳監視システムである。ネットワーク輻輳監視システムは、通信ネットワークの通信回線の途中に設けられた複数のネットワーク機器における複数の実際の通信状態に基づいて、通信ネットワークの輻輳を判定する。
【0010】
また、本発明の輻輳判定装置は、通信ネットワークの輻輳を監視するネットワーク輻輳監視システムの輻輳判定装置である。この輻輳判定装置は、通信ネットワークの通信回線の途中に設けられた複数のネットワーク機器における複数の実際の通信状態に基づいて、通信ネットワークの輻輳を判定する。
【0011】
また、本発明の輻輳判定ネットワーク機器は、通信ネットワークの輻輳を監視するネットワーク輻輳監視システムの輻輳判定ネットワーク機器である。この輻輳判定ネットワーク機器は、通信ネットワークの通信回線の途中に設けられ輻輳判定ネットワーク機器を含む複数のネットワーク機器における複数の実際の通信状態に基づいて、通信ネットワークの輻輳を判定する。
【0012】
また、本発明のネットワーク輻輳監視方法は、通信ネットワークの輻輳を監視するネットワーク輻輳監視方法である。このネットワーク輻輳監視方法は、通信ネットワークの通信回線の途中に設けられた複数のネットワーク機器における複数の実際の通信状態に基づいて、通信ネットワークの輻輳を判定する。
【0013】
また、本発明のプログラムは、通信ネットワークの輻輳を監視するネットワーク輻輳監視システムの輻輳判定装置のプログラムである。このプログラムは、通信ネットワークの通信回線の途中に設けられた複数のネットワーク機器における複数の実際の通信状態に基づいて、通信ネットワークの輻輳を判定する方法をコンピュータに実行させる。
【0014】
また、本発明のプログラムは、通信ネットワークの輻輳を監視するネットワーク輻輳監視システムの輻輳判定ネットワーク機器のプログラムである。このプログラムは、通信ネットワークの通信回線の途中に設けられ輻輳判定ネットワーク機器を含む複数のネットワーク機器における複数の実際の通信状態に基づいて、通信ネットワークの輻輳を判定する方法をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、ネットワーク輻輳を精度よく検出する仕組みを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムの構成を詳細に示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の第1の実施の形態に係る通信状態判定表の一例を示す表である。
【図4】図4は、本発明の第1の実施の形態に係る通信状態テーブルの例を示す表である。
【図5】図5は、本発明の第1の実施の形態に係る通信状態テーブルの例を示す表である。
【図6】図6は、本発明の第1の実施の形態に係る通信状態テーブルの例を示す表である。
【図7】図7は、本発明の第1の実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムの動作を示すフローチャートである。
【図8】図8は、本発明の第1の実施の形態に係る通信状態判定表の他の一例を示す表である。
【図9】図9は、本発明の第2の実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムの構成を詳細に示すブロック図である。
【図10】図10は、本発明の第2の実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明のネットワーク輻輳監視システム及びネットワーク輻輳監視方法の実施の形態に関して、添付図面を参照して説明する。
【0018】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムの構成について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムの構成を示すブロック図である。ネットワーク輻輳監視システム1は、通信ネットワーク2の輻輳を監視する。ネットワーク輻輳監視システム1は、ネットワーク機器20と、輻輳判定装置10と、監視制御装置30とを具備する。
【0019】
ここで、本ネットワーク輻輳監視システム1の監視対象ネットワーク領域である通信ネットワーク2は、複数の情報処理装置40を双方向通信可能に接続したネットワークである。通信ネットワーク2は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、及びインターネットに例示される。通信ネットワーク2は、ネットワーク機器20を介して、通信回線4によりネットワークを形成し、情報処理装置40同士を双方向通信可能に接続している。通信回線4は、有線回線であっても、無線回線であっても、それらの組み合わせであってもよい。
【0020】
ネットワーク機器20は、通信回線4の途中に接続され、情報処理装置40間の双方向通信に使用される。ネットワーク機器20は、通信回線4又は他の通信回線により輻輳判定装置10に通信可能に接続されている。ネットワーク機器20は、更に、通信ネットワーク2内の通信状態を監視し、検出して、通信状態情報51として輻輳判定装置10へ出力する。通信状態は、ネットワーク機器20を介して行われる通信の流量(例示:入出力パケット数)や、当該流量が予め設定された閾値を超えたか否かに例示される。ネットワーク機器20は、ルータや無線基地局などのネットワーク上で用いられる通信機器あるいは監視機器に例示される。通信ネットワーク2は、ネットワーク機器20及び通信回線4による冗長経路を持つ構成になっている。
【0021】
輻輳判定装置10は、通信ネットワーク2全体の通信状態を監視する情報処理装置である。通信ネットワーク2全体として輻輳が発生しているか否かを判定する。すなわち、輻輳判定装置10は、監視対象ネットワーク領域内の複数のネットワーク機器20から通信状態情報51を受信して、通信ネットワーク2全体として輻輳が発生しているか否かを判定する。そして、判定結果を監視制御装置30へ出力する。輻輳判定装置10は、ネットワーク機器20の一つがその機能を有していてもよい。
【0022】
監視制御装置30は、輻輳判定装置10から判定結果を受信し、輻輳が発生している場合、各ネットワーク機器20に対して、輻輳に対応した処理を実行するための命令を出力する。この場合、ネットワーク機器20は、連携して輻輳に対応した処理を実行するような命令を出力することが好ましい。輻輳判定装置10を介して出力してもよい。また、監視制御装置30と輻輳判定装置10とは、一体であってもよい。
【0023】
通信ネットワーク2の範囲(監視対象ネットワーク領域の範囲)の設定には特に制限はないが、例えば、一台の輻輳判定装置10に接続される複数のネットワーク機器20(後述)の関係する範囲とすることができる。この図の例では、一台の輻輳判定装置10に接続されたネットワーク機器20(M1〜M7)、及びそれらネットワーク機器20に接続した通信回線4により構成され、情報処理装置40の通信に用いられる通信ネットワーク2が監視対象ネットワーク領域の範囲になる。
【0024】
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムの構成を詳細に示すブロック図である。
ネットワーク機器20は、通信状態検出部21と通信状態通信部22とを備える。通信状態検出部21は、ネットワーク機器20を介した通信に関連する監視対象となるパラメータを監視して、当該ネットワーク機器20の通信状態を検出する。例えば、ネットワーク機器20を介して行われる通信の流量(例示:入出力パケット数)や、当該流量が閾値を超えているか否かというような、当該ネットワーク機器20の通信状態を検出する。そのとき、閾値には複数の段階を設けることも可能である。なお、監視対象となるパラメータは、流量(入出力パケット数)以外にも、ネットワークの状態を示すデータであれば利用可能である。通信状態通信部22は、検出された通信状態を通信状態情報51として輻輳判定装置10へ送信する。
【0025】
輻輳判定装置10は、通信状態通信部11、通信状態テーブル作成部12、通信状態判定部13、通信状態判定表14を備える。
通信状態判定表14は、ネットワーク機器20の通信状態の組み合わせと通信ネットワーク2全体の輻輳の程度との関係を示す表であり、予め作成されている。詳細は後述される。
通信状態通信部11は、それぞれのネットワーク機器20から、通信状態情報51を受信する。
通信状態テーブル作成部12は、各ネットワーク機器20の通信状態を示す通信状態テーブル(通信状態の組み合わせ)52を含み、ネットワーク機器20から新たに送信された通信状態情報51に基づいて、その通信状態テーブル52を更新(作成)する。
通信状態判定部13は、通信状態テーブル52に基づいて、通信状態判定表14を参照して、通信ネットワーク2全体の輻輳の有無、輻輳の程度(重度、中度、軽度)などを判定する。そして、判定結果53を監視制御装置30に出力する。通信状態テーブル作成部12と通信状態判定部13と通信状態判定表14とは、一体で通信情報解析部15と見ることもできる。
【0026】
通信状態検出部21及び通信状態通信部22は、ネットワーク機器20内のハードウェア、ソフトウェア、又は、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実現可能である。また、通信状態通信部11、通信状態テーブル作成部12、通信状態判定部13及び通信状態判定表14は、輻輳判定装置10内のハードウェア、ソフトウェア、又は、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実現可能である。
【0027】
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る通信状態判定表の一例を示す表である。通信状態判定表14は、ネットワーク機器20の示す通信状態の組み合わせと通信ネットワーク2全体の輻輳の程度との関係を示す表であり、予め作成されている。この図の例では、図1に示す通信ネットワーク2の構成に対応している。ここで、ネットワーク機器20の示す通信状態の組み合わせとは、ネットワーク機器20であるM1〜M7のうち、どのネットワーク機器20が閾値を超えた流量の通信を行っているかを示す組み合わせである。通信状態判定表14中では、閾値を超えた流量の通信を行っているネットワーク機器20を「*」で示している。輻輳の程度とは、発生している輻輳の深刻さを示し、輻輳A〜輻輳Dが設定されている。ただし、ブランクの欄は無視する。
【0028】
通信ネットワーク2で実際に輻輳が発生すると、偏り少なく情報の通信量が増えて、複数のネットワーク機器20で閾値を超える結果が生じる。そのため、複数のネットワーク機器20のうちの少なくとも2台以上において閾値を超える結果が生じれば、通信ネットワーク2で実際に輻輳が発生したと考えることができる。ただし、全てのネットワーク機器20で閾値を超える場合以外で、どの2台以上のネットワーク機器20で閾値を超える結果が生じた場合に輻輳と判断するかは、通信ネットワーク2の構成による。図3は、図1に示す通信ネットワーク2の構成の一例に対して、その通信状態判定表14の一例を示している。
【0029】
ネットワーク機器20のうち、M1〜M7全てに閾値を超えた流量が発生している場合、輻輳が最も深刻である輻輳Aと判定されるように、通信状態判定表14は設定されている。また、ネットワーク機器20のうち、M5〜M7に閾値を超えた流量が発生している場合、輻輳が二番目に深刻である輻輳Bと判定されるように、通信状態判定表14は設定されている。また、ネットワーク機器20のうち、M5〜M6に閾値を超えた流量が発生している場合、輻輳が三番目に深刻である輻輳Cと判定されるように、通信状態判定表14は設定されている。また、ネットワーク機器20のうち、M1〜M4に閾値を超えた流量が発生している場合、輻輳が四番目に深刻である輻輳Dと判定されるように、通信状態判定表14は設定されている。従って、これ以外のネットワーク機器20での閾値を超えた流量の発生の組み合わせは、通信ネットワーク2全体としては通信状態が輻輳であるとは判定されない。
【0030】
例えば、図1の通信ネットワーク2の構成及び図3の通信状態判定表14を参照すると、ネットワーク機器20のうち、通信が集中しやすいM5〜M7は複数の情報処理装置40の通信が関わる可能性が高く、その輻輳の影響が大きい。そのため、それらが閾値を超えた流量になれば、相対的に高いレベルでの輻輳(輻輳B、C)と判定している。一方、ネットワーク機器20のうち、M1〜M4は関わる情報処理装置40の数が少ないため、それらが閾値を超えた流量になれば、相対的に低いレベルでの輻輳(輻輳D)と判定している。
【0031】
図4〜図6は、本発明の第1の実施の形態に係る通信状態テーブルの例を示す表である。ただし、各通信状態テーブル52では、各ネットワーク機器20において、通信の流量が閾値を超えている場合を「×」(バツ印)で示し、通信の流量が閾値を超えていない場合を「○」(丸印)で示している。
【0032】
図4に示す通信状態テーブル52の例では、図1の通信ネットワーク2の構成において、情報の通信がほとんど行われていない場合である。そのため、ネットワーク機器20のうち、M1〜M7の全てにおいて通信の流量(通信量)が閾値を超えていない。従って、通信ネットワーク2全体としては通信状態が輻輳でないと考えられる。輻輳判定装置10は、図3の通信情報判定表14を参照することにより、通信ネットワーク2全体としては通信状態が輻輳でないと判定することができる。
【0033】
図5に示す通信状態テーブル52の例では、図1の通信ネットワーク2の構成において、ある程度通信の流量(通信量)が増えてきた場合である。この場合、例えばネットワーク機器20のM7のように通信が集中する場所で通信の流量が閾値を超えてしまう。しかし、その場合でも他のネットワーク機器20(M1〜M6)では閾値を超えていないため、通信ネットワーク2全体としては通信状態が輻輳でないと考えられる。輻輳判定装置10は、図3の通信情報判定表14を参照することにより、通信ネットワーク2全体としては通信状態が輻輳でないと判定することができる。
【0034】
図6に示す通信状態テーブル52の例では、図1の通信ネットワーク2の構成において、更に通信の流量(通信量)が増えてきた場合である。通信ネットワーク2で実際に輻輳が発生すると、偏り無く情報の通信量が増えて、複数のネットワーク機器20で閾値を超える結果が生じる。この場合、複数のネットワーク機器20であるM1、M5〜M7において通信の流量が閾値を超えている。従って、通信ネットワーク2全体としては通信状態が輻輳であると考えられる。輻輳判定装置10は、図3の通信情報判定表14を参照することにより、通信ネットワーク2全体としては通信状態が輻輳(輻輳B)であると判定することができる。
【0035】
図7は、本発明の第1の実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムの動作(ネットワーク輻輳監視方法)を示すフローチャートである。なお、動作の初期では、通信状態テーブル52の通信状態は全て通信の流量が閾値以下として記録されている。
【0036】
各ネットワーク機器20の通信状態検出部21は、通信状態を監視している(ステップS01)。通信状態検出部21が通信状態の変更を検出した場合(ステップS02:YES)、通信状態通信部22はその通信状態を通信状態情報51として輻輳判定装置10に送信する(ステップS03)。なお、通信状態の変更を検出していない場合(ステップS02:NO)、通信状態検出部21はそのまま通信状態を監視している(ステップS01)。
【0037】
輻輳判定装置10の通信状態通信部11は、各ネットワーク機器20からその通信状態情報51を受信する(ステップS04)。輻輳判定装置10の通信状態テーブル作成部12は、受信された通信状態情報51に基づいて、自身の有する直前の通信状態テーブル52の内容を変更/更新する(ステップS05)。そして、新たな通信状態テーブル52として、通信状態判定部13へ出力する。通信状態判定部13は、通信状態テーブル52と通信状態判定表14とを比較する(ステップS06)。そして、新たな通信状態テーブル52に示される通信状態が通信状態判定表14に示される輻輳に対応する場合(ステップS07:YES)、通信状態判定部13は、通信ネットワーク2が全体として輻輳の状態にあると判定する。そして、その判定結果53を監視制御装置30へ通知する(ステップS08)。輻輳に対応しない場合(ステップS07:NO)、通信状態情報51の受信待ちの状態に戻る(ステップS04)。
【0038】
監視制御装置30は、受信した判定結果53に応答して、通信ネットワーク2が全体として輻輳の状態にある場合、各ネットワーク機器20に対して、輻輳に対応した処理を実行するための命令を出力する(ステップS09)。
【0039】
以上のようにして、本発明の第1の実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムの動作(ネットワーク輻輳監視方法)が実行される。
【0040】
なお、上記の場合、通信状態検出部21が通信状態の変更を検出した場合、通信状態通信部22がその通信状態を通信状態情報51として輻輳判定装置10に送信している。しかし、本発明はその例に限定されるものではなく、例えば、通信状態検出部21が所定の時間間隔ごとに通信状態を検出し、通信状態通信部22がその検出された通信状態を通信状態情報51として輻輳判定装置10に送信してもよい。この場合、各ネットワーク機器20が所定の時間間隔ごとに最新の通信状態情報51を送信してくるので、輻輳判定装置10は常に最新の通信状態を正確に把握することができる。また、通信状態テーブル作成部12は、直前の通信状態テーブル52を保存しておく必要がなくなる。
【0041】
本実施の形態では、1台のネットワーク機器20だけでなく、複数のネットワーク機器20がそれぞれの通信の流量(通信量)を計測し、その計測結果に基づいて輻輳の有無を判断している。それにより、例えば、ある1台のネットワーク機器で一時的に通信量が増加して輻輳と判定したが、実際には輻輳とはいえない場合のような、輻輳を誤って検出ということを防止することができる。すわなち、通信ネットワーク上の輻輳の検出精度を向上させることができる。
【0042】
本発明においては、検出精度をあげるために通常状態と輻輳状態との差に着目する。通常状態では通信の流量が偏在化する傾向にあるが、輻輳状態では通信の流量が満遍なく増加する傾向にある。本発明では、この偏りの有無を用いて輻輳の有無を判定する。すなわち、従来はネットワーク機器1台1台で別々に通信の流量を計測して、計測された通信の流量を各ネットワーク機器において個別に利用していた。しかし、本発明は、上記通信の流量の偏りの有無(輻輳の有無)を計測するために、ネットワーク機器複数台分の流量計測結果を持ち寄って、複合的に勘案して、輻輳の判断を行うようにした。具体的には、ネットワーク機器1台の通信の流量が閾値を超えた場合でも即座に輻輳と判断するのではなく、他のネットワーク機器でも閾値を超えているものがあるかを確認する。もし他のネットワーク機器で閾値を超えていない場合には、単に注目しているネットワーク機器の流量のみが増えたことがわかる。一方で、他のネットワーク機器でも閾値を超えている場合には、輻輳が起こっていることがわかる。このように、本発明では、通信ネットワーク上の輻輳の検出精度を向上させることができる。
【0043】
なお、上記の図3に示す通信状態判定表14は、この例に限定されるものではない。図8は、本発明の第1の実施の形態に係る通信状態判定表の他の一例を示す表である。図8は、図1に示す通信ネットワーク2の構成の一例に対して、その通信状態判定表14の一例を示している。この場合、ネットワーク機器20の通信状態検出部12は、複数の閾値を有し、例えば、通信の流量が第1閾値以上の場合、第2閾値以上の場合、及び第3閾値の場合のそれぞれについて、通信状態情報51を生成する。
【0044】
通信状態判定表14中では、通信の流量が第1閾値以上、第2閾値未満の場合を「1」、第2閾値以上、第3閾値未満の場合を「2」、第3閾値以上の場合を「3」と示している。また、輻輳の程度として、重度輻輳、中度輻輳A、中度輻輳B、及び軽度輻輳が設定されている。
【0045】
ネットワーク機器20のうち、M1〜M7全てに第2閾値を超えた流量が発生している場合、輻輳が最も深刻である重度輻輳と判定されるように、通信状態判定表14は設定されている。また、ネットワーク機器20のうち、M5、M6に第2閾値を超えた流量が発生し、M7第1閾値を超えた流量が発生している場合、輻輳が二番目に深刻である中度輻輳Aと判定されるように、通信状態判定表14は設定されている。また、ネットワーク機器20のうち、M5〜M6に第1閾値を超えた流量が発生している場合、輻輳が三番目に深刻である中度輻輳Bと判定されるように、通信状態判定表14は設定されている。また、ネットワーク機器20のうち、M1〜M4に第3閾値を超えた流量が発生している場合、輻輳が四番目に深刻である軽度輻輳と判定されるように、通信状態判定表14は設定されている。従って、これ以外のネットワーク機器20での閾値を超えた流量の発生の組み合わせは、通信ネットワーク2全体としては通信状態が輻輳であるとは判定されない。
【0046】
この場合にも、上記の場合と同様の本実施の形態の効果を得ることができる。加えて、通信の流量の閾値を詳細に分けているので、通信ネットワーク上の輻輳の検出精度をより精密かつ高精度にすることが可能となる。
【0047】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムの構成について説明する。図9は、本発明の第2の実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムの構成の詳細を示すブロック図である。ネットワーク輻輳監視システム1は、通信ネットワーク2と管理装置10aと、監視制御装置30とを具備する。
【0048】
本実施の形態では、ネットワーク機器20は、分散型の機能の機能を有していてもよい。すなわち、ネットワーク機器20の少なくとも一つが、第1の実施の形態の機能に加えて、輻輳を検出する機能(通信状態判定部23)と通信状態判定表(通信状態判定表24)を備えるようにする。他のネットワーク機器20は、第1の実施の形態と同様である。対応して、輻輳判定装置の代わりに設けられる管理装置10aが、通信ネットワーク2全体の通信状態を把握する機能(通信状態テーブル作成部12及び通信状態テーブル52)を備えるようにする。各構成は、所属が異なる他は基本的に第1の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。なお、通信状態判定部23と通信状態判定表24とは、一体で通信情報解析部25と見ることもできる。
【0049】
図10は、本発明の第2の実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムの動作(ネットワーク輻輳監視方法)を示すフローチャートである。
【0050】
各ネットワーク機器20の通信状態検出部21は、通信状態を監視している(ステップS21)。通信状態検出部21が通信状態の変更を検出した場合(ステップS22:YES)、通信状態通信部22はその通信状態を通信状態情報51として管理装置10aに送信する(ステップS23)。なお、通信状態の変更を検出していない場合(ステップS22:NO)、通信状態検出部21はそのまま通信状態を監視している(ステップS21)。
【0051】
管理装置10aの通信状態通信部11は、各ネットワーク機器20からその通信状態情報51を受信する(ステップS24)。管理装置10aの通信状態テーブル作成部12は、受信された通信状態情報51に基づいて、自身の有する直前の通信状態テーブル52の内容を変更/更新する(ステップS25)。そして、新たな通信状態テーブル52として、輻輳を検出する機能と通信状態判定表を備えるネットワーク機器20へ出力する(ステップS26)。
【0052】
そのネットワーク機器20の通信状態通信部22は、管理装置10aからその通信状態テーブル52を受信する(ステップS27)。ネットワーク機器20の通信状態判定部23は、通信状態テーブル52と通信状態判定表24とを比較する(ステップS28)。そして、新たな通信状態テーブル52に示される通信状態が通信状態判定表24に示される輻輳に対応する場合(ステップS29:YES)、通信状態判定部23は、通信ネットワーク2が全体として輻輳の状態にあると判定する。そして、その判定結果53を監視制御装置30へ通知する(ステップS30)。輻輳に対応しない場合(ステップS29:NO)、ネットワーク機器20は通信状態監視の状態に戻る(ステップS21)。
【0053】
監視制御装置30は、輻受信した判定結果53に応答して、通信ネットワーク2が全体として輻輳の状態にある場合、各ネットワーク機器20に対して、輻輳に対応した処理を実行するための命令を出力する(ステップS31)。
【0054】
以上のようにして、本発明の第2の実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムの動作(ネットワーク輻輳監視方法)が実行される。
【0055】
本実施の形態についても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、輻輳を検出する機能をネットワーク機器20に含ませることで、管理装置10aの構成を簡略化できる。
【0056】
本発明は、Ethernet(登録商標)およびIPを利用したネットワーク全般に適用することが可能である。
【0057】
本発明のプログラム、データ構造は、コンピュータ読取可能な記憶媒体に記録され、その記憶媒体から情報処理装置に読み込まれても良い。
【0058】
本発明は上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。そして、各実施の形態における個々の技術は、技術的な矛盾が生じない限り、他の実施の形態に用いることが可能である。
【符号の説明】
【0059】
1、1a ネットワーク輻輳監視システム
2 通信ネットワーク
4 通信回線
10 輻輳判定装置
10a 管理装置
11 通信状態通信部
12 通信状態テーブル作成部
13、23 通信状態判定部
14、24 通信状態判定表
20 ネットワーク機器
21 通信状態検出部
22 通信状態通信部
30 監視制御装置
40 情報処理装置
51 通信状態情報
52 通信状態テーブル
53 判定結果

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークの輻輳を監視するネットワーク輻輳監視システムであって、
前記通信ネットワークの通信回線の途中に設けられた複数のネットワーク機器における複数の実際の通信状態に基づいて、前記通信ネットワークの輻輳を判定する
ネットワーク輻輳監視システム。
【請求項2】
請求項1に記載のネットワーク輻輳監視システムであって、
前記複数のネットワーク機器と、
前記複数のネットワーク機器に接続された輻輳判定装置と
を具備し、
前記複数のネットワーク機器は、前記複数の実際の通信状態を検出し、
前記輻輳判定装置は、前記複数の実際の通信状態に基づいて、前記通信ネットワークの輻輳を判定する
ネットワーク輻輳監視システム。
【請求項3】
請求項2に記載のネットワーク輻輳監視システムにおいて、
前記輻輳判定装置は、
前記複数のネットワーク機器から前記複数の実際の通信状態を受信する通信状態通信部と、
受信された前記複数の実際の通信状態に基づいて、前記通信ネットワークの輻輳を判定する通信状態解析部と
を備える
ネットワーク輻輳監視システム。
【請求項4】
請求項3に記載のネットワーク輻輳監視システムであって、
前記通信状態解析部は、
前記複数のネットワーク機器における複数の通信状態の組み合わせと前記通信ネットワークの輻輳の程度との関係を示す予め設定された通信状態判定データと、
前記複数の実際の通信状態の組み合わせを示す通信状態データを生成する通信状態データ作成部と、
生成された前記通信状態データに基づいて、前記通信状態判定データを参照して、前記通信ネットワークの輻輳の程度を判定する通信状態判定部と
を含む
ネットワーク輻輳監視システム。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか一項に記載のネットワーク輻輳監視システムであって、
前記複数のネットワーク機器の各々は、通信の流量が予め設定された流量以上であるか否かを前記実際の通信情報として検出する通信状態検出部を備える
ネットワーク輻輳監視システム。
【請求項6】
請求項1に記載のネットワーク輻輳監視システムであって、
前記複数のネットワーク機器と、
前記複数のネットワーク機器に接続された管理装置と
を具備し、
前記複数のネットワーク機器は、前記複数の実際の通信状態を検出し、
前記管理装置は、前記複数のネットワーク機器から前記複数の実際の通信状態を受信して、前記複数のネットワーク機器のうちの一つである輻輳判定ネットワーク機器に送信し、
前記輻輳判定ネットワーク機器が、受信された前記複数の実際の通信状態に基づいて、前記通信ネットワークの輻輳を判定する
ネットワーク輻輳監視システム。
【請求項7】
請求項6に記載のネットワーク輻輳監視システムであって、
前記複数のネットワーク機器の各々は、
通信の流量が予め設定された流量以上であるか否かを前記実際の通信情報として検出する通信状態検出部を備え、
前記輻輳判定ネットワーク機器は、更に、
前記管理装置から前記複数の実際の通信状態を受信する通信状態通信部と、
受信された前記複数の実際の通信状態に基づいて、前記通信ネットワークの輻輳を判定する通信状態解析部と
を備える
ネットワーク輻輳監視システム。
【請求項8】
請求項7に記載のネットワーク輻輳監視システムであって、
前記通信状態解析部は、
前記複数のネットワーク機器における複数の通信状態の組み合わせと前記通信ネットワークの輻輳の程度との関係を示す予め設定された通信状態判定データと、
前記複数の実際の通信状態の組み合わせとしての通信状態データに基づいて、前記通信状態判定データを参照して、前記通信ネットワークの輻輳の程度を判定する通信状態判定部と
を備える
ネットワーク輻輳監視システム。
【請求項9】
通信ネットワークの輻輳を監視するネットワーク輻輳監視システムの輻輳判定装置であって、
前記通信ネットワークの通信回線の途中に設けられた複数のネットワーク機器における複数の実際の通信状態に基づいて、前記通信ネットワークの輻輳を判定する
輻輳判定装置。
【請求項10】
請求項9に記載の輻輳判定装置であって、
前記複数のネットワーク機器から前記複数の実際の通信状態を受信する通信状態通信部と、
受信された前記複数の実際の通信状態に基づいて、前記通信ネットワークの輻輳を判定する通信状態解析部と
を具備する
輻輳判定装置。
【請求項11】
請求項10に記載の輻輳判定装置であって、
前記通信状態解析部は、
前記複数のネットワーク機器における複数の通信状態の組み合わせと前記通信ネットワークの輻輳の程度との関係を示す予め設定された通信状態判定データと、
前記複数の実際の通信状態の組み合わせを示す通信状態データを生成する通信状態データ作成部と、
生成された前記通信状態データに基づいて、前記通信状態判定データを参照して、前記通信ネットワークの輻輳の程度を判定する通信状態判定部と
を含む
輻輳判定装置。
【請求項12】
通信ネットワークの輻輳を監視するネットワーク輻輳監視システムの輻輳判定ネットワーク機器であって、
前記通信ネットワークの通信回線の途中に設けられ前記輻輳判定ネットワーク機器を含む複数のネットワーク機器における複数の実際の通信状態に基づいて、前記通信ネットワークの輻輳を判定する
輻輳判定ネットワーク機器。
【請求項13】
請求項12に記載の輻輳判定ネットワーク機器であって、
前記複数のネットワーク機器から前記管理装置を介して前記複数の実際の通信状態を受信する通信状態通信部と、
受信された前記複数の実際の通信状態に基づいて、前記通信ネットワークの輻輳を判定する通信状態解析部と
を具備する
輻輳判定ネットワーク機器。
【請求項14】
請求項13に記載の輻輳判定ネットワーク機器であって、
前記通信状態解析部は、
前記複数のネットワーク機器における複数の通信状態の組み合わせと前記通信ネットワークの輻輳の程度との関係を示す予め設定された通信状態判定データと、
前記複数の実際の通信状態の組み合わせとしての通信状態データに基づいて、前記通信状態判定データを参照して、前記通信ネットワークの輻輳の程度を判定する通信状態判定部と
を備える
輻輳判定ネットワーク機器。
【請求項15】
通信ネットワークの輻輳を監視するネットワーク輻輳監視方法であって、
前記通信ネットワークの通信回線の途中に設けられた複数のネットワーク機器における複数の実際の通信状態に基づいて、前記通信ネットワークの輻輳を判定する
ネットワーク輻輳監視方法。
【請求項16】
請求項15に記載のネットワーク輻輳監視方法であって、
前記複数の実際の通信状態を検出する検出ステップと、
前記複数の実際の通信状態に基づいて、前記通信ネットワークの輻輳を判定する判定ステップと
を具備する
ネットワーク輻輳監視方法。
【請求項17】
請求項16に記載のネットワーク輻輳監視方法において、
前記判定ステップは、
前記複数のネットワーク機器から前記複数の実際の通信状態を受信する受信ステップと、
受信された前記複数の実際の通信状態に基づいて、前記通信ネットワークの輻輳を判定する第2判定ステップと
を備える
ネットワーク輻輳監視方法。
【請求項18】
請求項17に記載のネットワーク輻輳監視方法であって、
前記第2判定ステップは、
前記複数の実際の通信状態の組み合わせを示す通信状態データを生成する生成ステップと、
生成された前記通信状態データに基づいて、前記複数のネットワーク機器における複数の通信状態の組み合わせと前記通信ネットワークの輻輳の程度との関係を示す予め設定された通信状態判定データを参照して、前記通信ネットワークの輻輳の程度を判定する第3判定ステップと
を含む
ネットワーク輻輳監視方法。
【請求項19】
請求項16乃至18のいずれか一項に記載のネットワーク輻輳監視方法であって、
前記検出ステップは、通信の流量が予め設定された流量以上であるか否かを前記実際の通信情報として検出する第2検出ステップを備える
ネットワーク輻輳監視方法。
【請求項20】
通信ネットワークの輻輳を監視するネットワーク輻輳監視システムの輻輳判定装置のプログラムであって、
前記通信ネットワークの通信回線の途中に設けられた複数のネットワーク機器における複数の実際の通信状態に基づいて、前記通信ネットワークの輻輳を判定する方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項21】
請求項20に記載のプログラムであって、
前記方法において、
前記輻輳判定装置の通信状態通信部が、前記複数のネットワーク機器から前記複数の実際の通信状態を受信する受信ステップと、
前記輻輳判定装置の通信状態解析部が、受信された前記複数の実際の通信状態に基づいて、前記通信ネットワークの輻輳を判定する判定ステップと
を具備する
プログラム。
【請求項22】
請求項21に記載のプログラムであって、
前記判定ステップは、
前記通信状態解析部が、前記複数の実際の通信状態の組み合わせを示す通信状態データを生成する生成ステップと、
前記通信状態解析部が、生成された前記通信状態データに基づいて、前記複数のネットワーク機器における複数の通信状態の組み合わせと前記通信ネットワークの輻輳の程度との関係を示す予め設定された通信状態判定データを参照して、前記通信ネットワークの輻輳の程度を判定する第2判定ステップと
を備える
プログラム。
【請求項23】
通信ネットワークの輻輳を監視するネットワーク輻輳監視システムの輻輳判定ネットワーク機器のプログラムであって、
前記通信ネットワークの通信回線の途中に設けられ前記輻輳判定ネットワーク機器を含む複数のネットワーク機器における複数の実際の通信状態に基づいて、前記通信ネットワークの輻輳を判定する方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項24】
請求項23に記載のプログラムであって、
前記輻輳判定ネットワーク機器の通信状態通信部が、前記複数のネットワーク機器から前記管理装置を介して前記複数の実際の通信状態を受信する受信ステップと、
前記輻輳判定ネットワーク機器の通信状態解析部が、受信された前記複数の実際の通信状態に基づいて、前記通信ネットワークの輻輳を判定する判定ステップと
を具備する
プログラム。
【請求項25】
請求項24に記載のプログラムであって、
前記判定ステップは、
前記通信状態解析部が、前記複数の実際の通信状態の組み合わせとしての通信状態データに基づいて、前記複数のネットワーク機器における複数の通信状態の組み合わせと前記通信ネットワークの輻輳の程度との関係を示す予め設定された通信状態判定データを参照して、前記通信ネットワークの輻輳の程度を判定する第2判定ステップを備える
プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−213095(P2010−213095A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−58336(P2009−58336)
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】