説明

ノイズ対策部品

【課題】リードにフェライトコアを装着する場合、基板に対しての挿入性を改善し、基板に固定後も接着剤を使用しなくとも、フェライトの割れや欠けや異音発生を防止することができ、なおかつリードに埃が付着することも防止することができるようにする。
【解決手段】ノイズ対策部品1における支持部6の開口6aの大きさを相対的にリードの断面の大きさより小さくすることで、リードを挿入すると同時に支持部6とリードを密接させることができるため、接着剤を使用しなくとも、磁性体3の割れや欠けや異音発生を防止することができ、導入路5に埃が入り込むことがなくなるため、発火するようなリスクを軽減することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品が備えるリードに装着される防塵性を高めたノイズ対策部品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子機器において利用されるノイズ対策技術として、電子部品が備えるリードに対して、フェライトコアなどの磁性体を装着する技術が知られている。その場合、磁性体をリードに挿入してから、パワートランジスタなどを基板に挿入しはんだ固定するとき、磁性体がパワートランジスタから脱落しやすく非常に作業性が悪い。
更に、当該パワートランジスタなどを基板に挿入しはんだ固定した後においても、振動や衝撃が電源基板に掛かることから、磁性体が割れたり欠けたりしてしまい、目的とするノイズ対策効果が得られない。
このような課題に対してシリコーン系の接着剤などで磁性体を基板に固定する対策を取ることで、該磁性体の割れ欠けを防止している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、磁性体をエラストマーにインサートするノイズ対策に関する従来技術があるが、電子部品を回路基板に組みつける際、前記エラストマーの弾力性によってリードからの磁性体の脱落を防止し、電子部品の組付作業性を高めることができる(例えば、特許文献2参照)。
更に、フェライトでできたビーズコア(磁性体)の表面にシリコーンからなる弾力性と絶縁性を備えた被膜層が形成されて、挿通孔の内周面の被膜したリードの幅より径の小さいガイド孔が形成されたビーズコアによって脱落を防止し、電子部品の組付作業性を高めることができる(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭61−042905号公報
【特許文献2】特願2010−249862号公報
【特許文献3】特開2001−313215号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1に記載の技術を利用し、シリコーン系の接着剤などを使って磁性体を電源基板に固定する対策を取った場合、シリコーン系の接着剤は比較的高価であるため、原材料費がかさみ、更に接着剤での固定作業を行う分だけ、作業コストも発生する、という問題があった。
【0006】
また、上記特許文献2に記載のようなノイズ対策部品をリードに固定した場合、パワートランジスタやフィルムコンデンサのリードに装着されるノイズ対策部品は、良好に固定されるものの、リード部品のリード部に埃が付着する課題があり、その埃を遮断することができる性能を持ち合わせていない。従ってリード部に埃が堆積していくと、発火するリスクがあり、その埃がリード部に付着しないような構造が求められている。
【0007】
更に上記特許文献3に記載のようなビーズコアをリードに固定しようとした場合、当該ビーズコアのガイド径が上下方向全体に対して小さいため、挿入しにくく、また、前記皮膜層の引裂強度を超えると、該皮膜層を破損してしまうため、慎重にリードをガイドに挿入せざるを得ず、また、リードの径が限定され汎用性に乏しい、という問題があった。
【0008】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、電子部品が備えるリードに対して簡単に装着し得ると共に、その固定後にリードからの脱落を防止し、振動や衝撃からの保護も可能で、かつ防塵性に優れたノイズ対策部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1記載のノイズ対策部品は、貫通孔を有する磁性体と、
前記磁性体に取り付けられており、電子部品のリードを前記貫通孔内へ導入した際に弾性変形して前記リードに圧接することにより、前記リードに沿って前記磁性体が自重でずり落ちるのを抑制可能なエラストマー部とを備えるノイズ対策部品において、
前記エラストマー部は、前記貫通孔内を貫通する位置に、前記リードが導入される導入路を有し、
前記導入路をなす部分には、前記導入路の一端側に少なくとも1箇所以上の支持部が設けられているものである。
【0010】
また、本発明の請求項2記載のノイズ対策部品は、前記支持部は、前記導入路の両端側に設けられているものである。
更に、本発明の請求項3記載のノイズ対策部品は、前記導入路をなす部分において、前記導入路における電子部品のリードが導入される側に最も近い支持部が開口していないものである。
更にまた、本発明の請求項4記載のノイズ対策部品は、前記支持部には、前記リードの断面の大きさよりも小さい開口が形成されているものである。
更にまた、本発明の請求項5記載のノイズ対策部品は、前記開口およびリードの断面が円、楕円、多角形およびこれらの組み合わせで規定されるような形状であるとき、前記開口における直径、長軸または対角線の長さおよびこれらの組み合わせのうち最も長い寸法が、その寸法位置に対応する前記リードの断面の寸法より小さいものである。
更にまた、本発明の請求項6記載のノイズ対策部品は、前記導入路は、その開口面積が2.25πmm2以下に設定されているものである。
更にまた、本発明の請求項7記載のノイズ対策部品は、前記エラストマー部は、前記磁性体を内包しているものである。
更にまた、本発明の請求項8記載のノイズ対策部品は、前記支持部における最も薄い部分の厚みが3mm以下のものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明のノイズ対策部品によれば、以下の効果が期待できる。
(1)リードに取り付けた際、該リードとノイズ対策部品との間に埃が入り込んでしまうこと事を防止することができる。これにより前記リードに対して通電した際に、埃が元となって発火するようなリスクを軽減することができる。
(2)本発明のノイズ対策部品によれば、リードの導入方向に対して、本製品の支持部を比較的薄い厚みとしたことで、リードを少ない力で容易に導入できる。このため、前記エラストマー材料の引裂強度を超えにくくなるため、該エラストマー材料を破損しにくくなる。
(3)本発明のノイズ対策部品によれば、リードを導入した際、支持部がリードに確実に接触するため、電子部品を基板に挿入する際、ノイズ対策部品が落下せず作業しやすい。また、磁性体の割れ欠けを防止するために通常使用している接着剤が不要となり、接着剤コスト削減と接着剤塗布の作業自体が不要となる。
(4)本発明のノイズ対策部品によれば、電子部品を基板に取り付けた後、使用される際に、プリント配線板に振動や衝撃が伝わっても、磁性体に伝わる振動や衝撃はエラストマー部によって緩和されるので、磁性体に割れや欠けが発生するのを抑制することができる。
(5)本発明のノイズ対策部品によれば、万一、磁性体に割れや欠けが発生したとしても、磁性体がエラストマー部に内包されていれば、磁性体の欠片がエラストマー部の外部へ散らばることはない。従って、仮に磁性体に割れや欠けが発生したとしても、磁性体の欠片が他の電子部品に悪影響を及ぼすのを未然に防ぐことができる。
(6)本発明のノイズ対策部品によれば、リードの導入(挿入)方向に対して、本製品の支持部を2箇所以上設けることで、リードに対して本製品を平行に取り付けることができる。そのため、磁性体のノイズ対策効果が安定して得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】(a)は本発明の好適な実施例に係るノイズ対策部品の平面図、(b)はその底面図、(c)はその正面図、(d)はそのA−A線断面図。
【図2】(a)は実施例に係るノイズ対策部品の上面側が見える斜視図、(b)はその下面側が見える斜視図、(c)はその内部を示す斜視図、(d)はノイズ対策部品を装着した電子部品をプリント配線基板にはんだ付けした断面図。
【図3】(a)〜(c)はノイズ対策部品を電子部品に装着する工程を示す説明図。
【図4】(a)〜(b)はノイズ対策部品の別の実施例を示す説明図。
【図5】(a)〜(b)はノイズ対策部品の変形例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の好適な実施例について一例を挙げて説明する。
図1(a)〜(e)および図2(a)〜(c)に示すノイズ対策部品1は、環状に形成された磁性体3と、この磁性体3を内包するエラストマー部2とを備えている。磁性体3は、フェライトなどの磁性材料によって形成されたもので、その中心には貫通孔4が形成されている。
【0014】
なお、以下の説明では、貫通孔4の貫通方向を上下方向として説明を続ける。ただし、ここで規定する上下方向は、ノイズ対策部品1各部の相対的な位置関係を簡潔に説明するために便宜的に規定するものであって、ノイズ対策部品1を使用する際に、貫通孔4の貫通方向を常に上下方向に向けるべきことを意味するものではない。すなわち、ノイズ対策部品1の使用時には、貫通孔4の貫通方向がどのような方向に向けられても構わない。
【0015】
エラストマー部2は、合成ゴムあるいは熱可塑性エラストマーなどのゴム弾性を有するエラストマー材料によって形成されたもので、略円筒状に形成されるている。そして、その中央部分には、上端側から下端側へと貫通する導入路5が形成され、この導入路5には少なくとも1箇所以上(本実施例では上端側に1つ)の支持部6が設けられている。
なお、当該支持部6は説明の便宜上1箇所もしくは2箇所を図示して説明をするが、本発明の目的を充足するのであれば必要に応じて当該ノイズ対策部品の導入路5の内部に複数設けてよい。
【0016】
また、エラストマー部2は、合成ゴムあるいは熱可塑性エラストマーなどのゴム弾性を有するエラストマー材料は限定されないが、アクリルゴム、ニトリルゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロスルホンサン化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ポリイソブチレンゴムのうちから選ばれるものが好ましい。このうち、耐熱性、耐候性、耐薬品性に優れたシリコーンゴムが特に好適である。
【0017】
以上のように構成されたノイズ対策部品1は、図2(d)に示すように、電子部品21(例えばフィルムコンデンサ)をプリント配線基板23に実装する際に、電子部品21が備えるリード25に装着して使用される。
【0018】
そして図3に示すように、ノイズ対策部品1をリード25に装着する際には、ノイズ対策部品1が備える導入路5にリード25が導入される(図3(a)参照)。このとき、リード25は導入路5の側壁に沿った状態で、その先端が支持部6に当接する。そして、リード25は前記支持部6の略中心部に設けられた開口6aに挿入される(図3(b)参照)。
【0019】
ここで、前記開口6aにおける支持部6の上下方向の厚みは3mm以下であり比較的薄いため、前記リード25を挿入するに際して該開口6aと接触する面積も小さくて済む。これにより、前記リード25の先端は、容易に開口6aに挿入できる。
【0020】
そして、図3(c)に示すように、リード25は開口6aを介して支持部6を貫通して、導入路5内を貫通する状態に至る。このとき、支持部6は、リード25から受ける力で遠心方向に向かって圧縮されて弾性変形するため、その変形の反力である弾性復元力によって該支持部6はリード25に圧接することになる。
【0021】
このとき、(開口6aにおける)支持部6の上下方向の厚みが3mmを超えると、リード25が開口6aに挿入された際に該支持部6から受ける圧接力が大きくなって、支持部6を貫通するために大きな力が必要となって困難になる。また、この状態でリード25を開口6aに挿入すると、支持部6に発生する弾性変形が大きくなるのに伴って磁性体3にも大きな力が加わるため、部分的に破損する虞がある。
一方、前記開口6aにおける支持部6の上下方向の厚みが0.001mmより薄い場合、リード25と接触する面積が小さくなり、圧縮による弾性復元力が弱くなるため、十分にリード25を支持することができなくなり、ノイズ対策部品1がリード25から脱落する虞がある。
【0022】
また、前記支持部6には開口6aを有し、その大きさはリード25の断面の大きさより小さいことが好ましい。相対的に前記開口6aの大きさをリード25の断面の大きさより小さくすることで、リード25を挿入すると同時に支持部とリード25を密接させることができるため、導入路5に埃が入り込むことがなくなり、発火するようなリスクを軽減することができる。
なおここでリード25の断面とは、リード25の軸断面を意味する。
【0023】
また、前記導入路5は、その開口面積が2.25πmm2以下に設定されていると好ましい(図2(a)参照)。前記導入路5の開口面積が2.25πmm2以下であると、前記リード25がより好適に導入路5内に導入し易くなる。すると、前記リード25と磁性体3との間の距離が、個々のノイズ対策部品1によってずれることが少なくなり、その結果、、該磁性体3のノイズ対策効果が安定的に発揮される。
ここで開口面積が2.25πmm2とは、以下のように導出されている。すなわち、
・リード25の(軸)断面形状が円とする場合、導入路5の直径がその2倍以下である場合に、該リード25が好適に導入路5に導入できた(開口6aに挿入できた)。しかし、2倍以上であると、リード25を導入路5内に導入する際にふらつきが起き易く、好適に開口6aに挿入できなかった。
・リード25の(軸)断面形状が円でない場合、その断面形状内で最も長い(最大)寸法部分に対して、導入路5の直径がその2倍以下である場合に同様の結果が得られた。
・一般使用されるリード25の最大寸法は、(楕円の長径であり)1.5mmである。
・従って、この寸法1.5mmの2倍以下の直径の開口面積(1.5mm×1.5mm×π(3.14))を有する導入路5が好適にリード25を導入できることになる。
【0024】
一方、導入路5の開口面積の下限は、支持部6(開口6a)との関係で決定される。すなわち、少なくとも上述したリード25と支持部6との関係(本実施例では、前記開口6aの大きさをリード25の断面の大きさより小さくする)が担保される必要がある。
【0025】
以上のようにしてノイズ対策部品1がリード25に装着されると、支持部6がリード25に圧接する状態となるので、ノイズ対策部品1は、リード25に沿って自重でずり落ちることがない状態となる。すなわち、このようなノイズ対策部品1により、リード25に沿って磁性体3が自重でずり落ちるのを抑制することができる。
【0026】
従って、ノイズ対策部品1が装着されたリード25をプリント配線基板23にはんだ付けする際には、ノイズ対策部品1の脱落に留意して慎重な作業を行わなくても済み、はんだ付け作業を行う際の作業性が良好なものとなる。
また、接着剤等を使用してノイズ対策部品1をリード25に対して固定する必要がない。
更に、このようなはんだ付け後、電子部品21が使用される際に、プリント配線基板23に振動や衝撃が伝わっても、磁性体3に伝わる振動や衝撃はエラストマー部2によって緩和されるので、磁性体3に割れや欠けが発生するのを抑制することができる。
【0027】
更にまた、ノイズ対策部品1をリード25に取り付けた際、リード25と導入路5との間に埃が入り込んで、該リード25に接触することを防止できるので、発火するようなリスクを軽減することができる。
更にまた、リード25の挿入方向に対して、本製品の支持部を比較的薄い厚みとしたことで、その挿入を容易に行うことができ、また、前記エラストマー材料の弾性限界を超えにくくなるため、前記磁性体3を破損しにくくなる。
しかも、万一、磁性体3に割れや欠けが発生したとしても、磁性体3がエラストマー部2に内包されていれば、磁性体3の欠片がエラストマー部2の外部へ散らばることはない。従って、仮に磁性体3に割れや欠けが発生したとしても、磁性体3の欠片が電子部品に悪影響を及ぼすのを未然に防ぐことができる。
【0028】
次に、上述の実施例とは別の実施例について一例を挙げて説明する。なお、実施例と重複する箇所は省略して説明する。
【0029】
別の実施例においては、支持部6は開口6aを有さない構造を取ることことを特徴とする。開口6aを有さない構造とすることで、リード25を支持部6に挿入しようとすると(図4(a)参照)、該リード25が支持部6(の略中央部)を突き破ることになる(図4(b)参照)。従って、この突き破りによって発生する破損端のよって、前記リード25と支持部6とが、より強固に密接することになる。このため、リード25と導入路5との間に埃が入り込む可能性が、上述の実施例よりも更に低くなって、発火するようなリスクをより軽減することができる。
また、リード25が支持部6から受ける圧接力はより強くなるが、上述の実施例と同様に、支持部6の上下方向の最も薄い部分の厚みは3mm以下とすることが好ましい。
【0030】
次に、上述の実施例、別の実施例に関する変更例について説明する。
(1)例えば、図5(a)に示すように、当該支持部6を導入路5の両端側に設けることができる。このとき、図5(b)に示すように、リード25が貫通した後において、当該リード25は両端にある支持部6、6によって固定されるため、支持部6が1つの場合に比較して、磁性体3に対するリード25の姿勢をより安定的にできる。すなわち、電子部品21にノイズ対策部品1を装着する作業を数多く行っても、装着された該ノイズ対策部品1の姿勢の変動が小さくなり、その結果、磁性体3によるノイズ対策効果の発現を安定的にできる。
なお、2箇所以上の支持部6を設けると圧縮の弾性復元力が大きくなるため、1つで固定するか複数で固定するかは、リード25の径によって決定してもよい。
【0031】
(2)本発明のノイズ対策部品は、前記開口6aおよびリードの断面が円、楕円、多角形およびこれらの組み合わせで規定されるような形状であるとき、前記開口6aにおける直径、長軸または対角線の長さおよびこれらの組み合わせのうち最も長い寸法が、その寸法位置に対応する前記リードの断面の寸法より小さいことが好ましい。
このような構成とすると、リード25の断面形状に拘わらず、該リード25を支持部6に挿入した際に双方が密接するので、導入路5に埃が入り込むことがなくなり、発火するようなリスクを軽減することができる。
【0032】
(3)本発明のノイズ対策部品1は、電子部品21のリード25が、導入路5内に導入された際に、該リード25に対して支持部6が圧接した状態となっていればよく、前記エラストマー部が磁性体を内包してなくてもよい。
この場合、ノイズ対策部品1の製造工程が、より簡易になるとともに、製造コストが低減できる。
【符号の説明】
【0033】
1 ノイズ対策部品、2 エラストマー部、3 磁性体、4 貫通孔、
5 導入路、6 支持部、6a 開口、21 電子部品、
23 プリント配線基板、25 リード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通孔を有する磁性体と、
前記磁性体に取り付けられており、電子部品のリードを前記貫通孔内へ導入した際に弾性変形して前記リードに圧接することにより、前記リードに沿って前記磁性体が自重でずり落ちるのを抑制可能なエラストマー部とを備えるノイズ対策部品において、
前記エラストマー部は、前記貫通孔内を貫通する位置に、前記リードが導入される導入路を有し、
前記導入路をなす部分には、前記導入路の一端側に少なくとも1箇所以上の支持部が設けられていることを特徴とするノイズ対策部品。
【請求項2】
前記支持部は、前記導入路の両端側に設けられている請求項1に記載のノイズ対策部品。
【請求項3】
前記導入路をなす部分において、前記導入路における電子部品のリードが導入される側に最も近い支持部が開口していないことを特徴とする請求項1または2に記載のノイズ対策部品。
【請求項4】
前記支持部には、前記リードの断面の大きさよりも小さい開口が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のノイズ対策部品
【請求項5】
前記開口およびリードの断面が円、楕円、多角形およびこれらの組み合わせで規定されるような形状であるとき、前記開口における直径、長軸または対角線の長さおよびこれらの組み合わせのうち最も長い寸法が、その寸法位置に対応する前記リードの断面の寸法より小さいことを特徴とする請求項4に記載のノイズ対策部品。
【請求項6】
前記導入路は、その開口面積が2.25πmm2以下に設定されている請求項1〜5の何れか一項に記載のノイズ対策部品。
【請求項7】
前記エラストマー部は、前記磁性体を内包していることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のノイズ対策部品。
【請求項8】
前記支持部における最も薄い部分の厚みが3mm以下であることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のノイズ対策部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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