説明

ノズル、エッチング液供給装置およびエッチング方法

【課題】吸引口から吸引しきれなかったエッチング液を受けることにより、エッチング液による装置の腐食を防止することのできるノズル、このノズルを備えたエッチング液供給装置およびエッチング方法を提供すること。
【解決手段】ワーク10の被処理面101にエッチング液を供給するノズル4であって、エッチング液を送出する送出口412aおよび送出口412aから送出されたエッチング液を吸引する吸引口413aを有し、送出口412aおよび吸引口413aが被処理面101の下方に位置されたノズル本体41と、吸引口413aから吸引しきれなかったエッチング液を受ける液受け部42とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノズル、エッチング液供給装置およびエッチング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、被処理物(ガラス、水晶、シリコンウエハ等)の表面を加工する方法の1つとして、被処理物の被処理面にノズルから送出するエッチング液を局所的に供給し、ノズルと被処理物とを相対的に移動させることにより、被処理物の被処理面の全域に対してエッチング処理を行う、いわゆるローカルウエットエッチングが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1に記載の表面加工装置は、1列に並んだ複数のノズルを有するノズル集合体を有しており、このノズル集合体は、被処理物の被処理面に沿って、複数のノズルの配列方向に直交する方向に移動可能となっている。また、各ノズルは、外管と、その内側に設けられた内管とを有しており、内管からエッチング液を送出して被処理面に供給し、内管と外管との隙間から被処理面に供給したエッチング液を吸引するように構成されている。このような表面加工装置では、各ノズルからエッチング液を送出させながら、ノズル集合体を被処理面に沿って移動させることにより、被処理物に対して所望のエッチング処理を行う。
【0004】
しかしながら、このような装置では、エッチング液の送出量(単位時間当たりの送出量)がエッチング液の吸引量(単位時間当たりの吸引量)よりも多くなった場合(すなわち、エッチング液の供給量が吸引能力を超えた場合)や、被処理面に対するノズル集合体の相対的な移動速度が比較的速い場合などには、被処理面に供給されたエッチング液の一部がノズルから吸引されずにノズル(外管)の側壁表面を伝って流下し、流下したエッチング液によって、エッチング液に触れた各部が腐食するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−200954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、吸引口から吸引しきれなかったエッチング液を受けることにより、エッチング液による装置の腐食を防止することのできるノズル、このノズルを備えたエッチング液供給装置およびエッチング方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明のノズルは、被処理物の被処理面にエッチング液を供給するノズルであって、
前記エッチング液を送出する送出口および前記送出口から送出されたエッチング液を吸引する吸引口を有し、前記送出口および前記吸引口が前記被処理面の下方に位置されたノズル本体と、
前記吸引口から吸引しきれなかった前記エッチング液を受ける液受け部とを有することを特徴とする。
これにより、液受け部によって、吸引口から吸引しきれなかったエッチング液を受けることができ、エッチング液による装置の腐食を防止することのできるノズルを提供することができる。
【0008】
[適用例2]
本発明のノズルは、被処理物の被処理面にエッチング液を供給するノズルであって、
前記エッチング液を送出する送出口および前記送出口から送出されたエッチング液を吸引する吸引口を有し、
前記送出口および前記吸引口は、前記被処理面の下方に位置し、
前記吸引口は、前記送出口を囲むように設けられた第1の吸引口と、前記第1の吸引口を囲むように設けられた第2の吸引口とを有し、
前記第2の吸引口と前記被処理面との離間距離は、前記第1の吸引口と前記被処理面との離間距離よりも長いことを特徴とする。
これにより、液受け部によって、吸引口から吸引しきれなかったエッチング液を受けることができ、エッチング液による装置の腐食を防止することのできるノズルを提供することができる。
【0009】
[適用例3]
本発明のノズルでは、前記液受け部は、前記ノズル本体を囲むように設けられていることが好ましい。
これにより、液受け部によって、吸引口で吸引しきれなかったエッチング液(特にノズル本体の側面を伝って流下するエッチング液)をより確実に受けることができる。
【0010】
[適用例4]
本発明のノズルでは、前記液受け部は、前記ノズル本体と一体的に形成されていることが好ましい。
これにより、液受け部の形成が簡単となる。また、ノズル本体と液受け部との間に隙間や接合箇所が存在しないため、特に、ノズル本体の側面を伝って流下するエッチング液を確実に受けることができる。
【0011】
[適用例5]
本発明のエッチング液供給装置は、本発明のノズルを有することを特徴とする。
これにより、液受け部によって、吸引口から吸引しきれなかったエッチング液を受けることができ、エッチング液による装置の腐食を防止することのできるエッチング液供給装置を提供することができる。
【0012】
[適用例6]
本発明のエッチング液供給装置では、前記液受け部で受けた前記エッチング液を、前記送出口から送出させるエッチング液が貯留された貯留タンクに回収する回収手段を有していることが好ましい。
これにより、液受け部で受けたエッチング液を再び被処理物に供給されるエッチング液として利用することができる。
【0013】
[適用例7]
本発明のエッチング液供給装置では、前記回収手段は、前記ノズルに形成され、前記液受け部の内面に開放する吸引孔と、前記吸引孔内を減圧する吸引ポンプとを有することが好ましい。
これにより、回収手段の構成が比較的簡単となる。
【0014】
[適用例8]
本発明のエッチング液供給装置では、前記液受け部から前記貯留タンクに回収されるエッチング液の存在を検知する液存在検知部と、前記液存在検知部の検知結果に基づいて、前記吸引口から吸引する単位時間当たりの前記エッチング液の量を変化させる回収量制御部とを有することが好ましい。
これにより、エッチング液の送出量と吸引量のバランスを取ることができ(すなわち、被処理面に所望量のエッチング液を供給することができ)、被処理物に対して所望のエッチング処理を行うことができる。
【0015】
[適用例9]
本発明のエッチング液供給装置では、前記回収手段により回収しきれずに、前記液受け部に溜まった前記エッチング液の量を検知する貯留量検知部と、前記貯留量検知部の検知結果に基づいて、前記送出口からのエッチング液の送出量を変化させる送出量制御部とを有していることが好ましい。
これにより、被処理物に対して所望のエッチング処理を行うことができる。また、所望のプロファイルが得られないエッチン処理を途中で中止することができるため、歩留まりを向上させることができる。また、作業時間の短縮や、エッチング液の使用量削減等を図ることができる。
【0016】
[適用例10]
本発明のエッチング方法は、被処理物の被処理面にエッチング液を供給することにより前記被処理面に対してエッチングを行うエッチング方法であって、
被処理面の下方に位置する送出口および吸引口を有するノズル本体の前記送出口から前記エッチング液を送出し前記被処理面に前記エッチング液を供給するとともに、前記吸引口から前記被処理面に供給されたエッチング液を吸引し、また、前記吸引口から吸引しきれなかった前記エッチング液を液受け部で受けるとともに貯留タンクに回収するエッチング工程を有し、
前記エッチング工程では、前記貯留タンクに回収される前記エッチング液の存在の有無に基づいて前記吸引口からのエッチング液の単位時間当たりの吸引量を変化させるとともに、前記液受け部に溜まった前記エッチング液の量に基づいて前記送出口からの前記エッチング液の単位時間当たりの送出量を変化させることを特徴とする。
これにより、吸引口から吸引しきれなかったエッチング液を受けることにより、エッチング液による装置の腐食を防止することのできるエッチング方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明のエッチング液供給装置を備える表面加工装置の第1実施形態を示す図である。
【図2】図1に示す表面加工装置が備えるノズルの斜視図である。
【図3】図2に示すノズルの断面図である。
【図4】図1に示す表面加工装置が有する制御部の構成を示すブロック図である。
【図5】第2実施形態にかかる表面加工装置を示す図である。
【図6】ワークに形成されるエッチング形状を示す図である。
【図7】図5に示す表面加工装置の作動を説明するフローチャートである。
【図8】第3実施形態にかかる表面加工装置が備えるノズルの断面図である。
【図9】本発明のノズルを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明のノズル、エッチング液供給装置およびエッチング方法を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明のエッチング液供給装置を備える表面加工装置について説明する。
図1は、本発明のエッチング液供給装置を備える表面加工装置の第1実施形態を示す図、図2は、図1に示す表面加工装置が備えるノズルの斜視図、図3は、図2に示すノズルの断面図、図4は、図1に示す表面加工装置が有する制御部の構成を示すブロック図である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
【0019】
表面加工装置1は、ローカルウエットエッチングにより、ワーク(被処理物)10に対して所望のエッチング処理を行う装置である。
ワーク10の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、石英ガラス、無アルカリガラス等の各種ガラス、水晶等の結晶性材料、アルミナ、シリカ、チタニア等の各種セラミックス、シリコン、ガリウム−ヒ素等の各種半導体材料、ダイヤモンド、黒鉛等の炭素系材料、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、液晶ポリマー、フェノール樹脂、アクリル樹脂等各種プラスチック(樹脂材料)のような誘電体材料で構成されたもの、その他、例えば、アルミニウム、銅、鉄系金属のような各種金属材料が挙げられる。
【0020】
また、ワーク10の形状は、特に限定されず、例えば、板状、ブロック状等であってもよい。また、ワーク10の平面視形状としても特に限定されず、例えば、正方形、長方形、円形等であってもよい。なお、以下では、説明の便宜上、ワーク10として、板状をなすものについて代表して説明する。
図1に示す表面加工装置1は、ワーク10を支持する支持装置2と、ワーク10の被処理面101にエッチング液を供給するエッチング液供給装置3とを有し、支持装置2に支持されたワーク10の被処理面101に、エッチング液供給装置3によってエッチング液を供給することにより、ワーク10に対して所望のエッチング処理を行うように構成されている。
【0021】
以下、支持装置2およびエッチング液供給装置3について、順次詳細に説明する。
まず、支持装置2について説明する。
図1に示すように、支持装置2は、チャッキングプレート21と、固定手段22とを有している。
チャッキングプレート21は、ワーク10を支持する機能を有する。このような機能を有するチャッキングプレート21は、本実施形態では、板状をなしている。ただし、チャッキングプレート21の形状は、ワーク10を支持することができれば、特に限定されず、板状でなくてもよい。
【0022】
チャッキングプレート21の下面は、ワーク10を支持するチャッキング面211を構成する。チャッキング面211は、平坦面で構成されているのが好ましい。これにより、ワーク10をチャッキング面211に支持したとき、ワーク10がチャッキング面211の形状に倣って変形するのを防止することができる。また、ワーク10をチャッキング面211に支持したときに、チャッキング面211とワーク10との間に隙間が形成され難いため、エアチャッキングを用いる固定手段22によって、確実かつ簡単に、ワーク10をチャッキング面211に固定することができる。
【0023】
固定手段22は、チャッキング面211にワーク10を固定する機能を有する。ワーク10をチャッキング面211に固定することにより、チャッキングプレート21に対するワーク10の姿勢および位置をエッチング処理中一定に保つことができるため、ワーク10に対して所望のエッチング処理を行うことができる。特に、本実施形態のような表面加工装置1では、ワーク10をチャッキングプレート21に吊り下げるように支持するため、固定手段22により、ワーク10のチャッキングプレート21からの落下を防止することができる。
【0024】
図1に示すように、固定手段22は、チャッキングプレート21に形成され、チャッキング面211に開放する複数の吸気孔221と、各吸気孔221に接続された吸引ポンプ222とを有している。各吸気孔221の開口は、ワーク10をチャッキング面211に支持した状態にて、ワーク10によって塞がれる。このような固定手段22は、チャッキング面211にワーク10を支持した状態にて、吸引ポンプ222を作動し、各吸気孔221内を減圧することにより、ワーク10をチャッキング面211に吸着固定する。このような構成の固定手段22によれば、簡単に、ワーク10をチャッキング面211に固定することができる。また、吸気孔221内を常圧に復帰させるだけで、ワーク10をチャッキング面211から簡単に取り外すことができる。
【0025】
次いで、エッチング液供給装置3について説明する。
エッチング液供給装置3は、ワーク10の被処理面101にエッチング液を供給し、ワーク10に対して所望のエッチング処理を行う機能を有する。図1に示すように、エッチング液供給装置3は、ワーク10の被処理面101に沿って移動可能に設けられたノズル4と、ノズル4の移動を制御する制御部31と、エッチング液をノズル4から送出し、回収するエッチング液循環装置32とを有している。
ノズル4は、チャッキングプレート21に固定されたワーク10(被処理面101)の下方に設けられている。ノズル4は、ノズル本体41と、ノズル本体41の側方に設けられた液受け部42とを有する。
【0026】
図2および図3に示すように、ノズル本体41は、外管411と、外管411の内側に設けられた内管412とを有している。ノズル4では、エッチング液は、内管412を通ってノズル本体41の上端から送出され、内管412と外管411の間の隙間413を通って吸引(回収)される。すなわち、ノズル4では、内管412の上部開口がエッチング液の送出口412aを構成し、隙間413の上部開口がエッチング液の吸引口413aを構成する。
【0027】
液受け部42は、ノズル本体41の回り(外周)を囲むように設けられている。この液受け部42は、送出口412aから送出され、ワーク10の被処理面101に供給されたエッチング液のうち、吸引口413aから吸引しきれなかったエッチング液を受ける機能を有している。具体的には、吸引口413aから吸引しきれずに、ノズル本体41の側面(外周面)を伝って流下するエッチング液や、飛散したエッチング液などを受ける機能を有している。液受け部42を設けることにより、吸引口413aから吸引しきれなかったエッチング液が表面加工装置1(エッチング液供給装置3)のノズル4以外の部分(装置)に接触、付着するのを防止することができ、エッチング液が接触、付着することによる前記部分の腐食を防止することができる。そのため、表面加工装置1(エッチング液供給装置3)の信頼性を長期的に維持することができる。
【0028】
特に、液受け部42がノズル本体41の外周を囲むように(すなわちノズル本体41の外周の周方向全域にわたって)形成されているため、液受け部42によって、吸引口413aで吸引しきれなかったエッチング液(特にノズル本体41の側面を伝って流下するエッチング液)をより確実に受けることができる。
このような液受け部42は、ノズル本体41(外管411)と一体的に形成されている。これにより、液受け部42の形成が簡単となる。また、ノズル本体41と液受け部42との間に隙間や接合箇所が存在しないため、特に、ノズル本体41の側面を伝って流下するエッチング液を確実に受けることができる。
【0029】
液受け部42は、ノズル本体41の外周の全域を囲むように設けられた基部421と、基部421の上面に開放する環状の凹条(凹部)422とを有している。このような液受け部42は、凹条422でエッチング液を受けるようになっている。液受け部42をこのような構成とすることにより、液受け部42の構成が比較的簡単となる。特に、本実施形態では、ノズル本体41の側面(外周面)が凹条422の内側(ノズル本体41側)の側面を構成し、ノズル本体41の側面と凹条422の側面とが段差なく接続されている。そのため、ノズル本体41の側面を伝って流下するエッチング液を円滑に凹条422内に導くことができる。
凹条422の開口422aは、送出口412aおよび吸引口413aよりも下方に位置するのが好ましい。これにより、より確実に、吸引口413aで吸引しきれなかったエッチング液を液受け部42で受けることができる。
【0030】
エッチング液循環装置32は、エッチング液をノズル4から送出する送出管321と、エッチング液をノズル4から回収する回収管322と、エッチング液を貯留する貯留タンク323と、貯留タンク323から送出管321へエッチング液を送出する送液ポンプ324と、送出管321へ送出するエッチング液の流量を調節する流量調節バルブ325および流量計326と、ワーク10の被処理面101に付着したエッチング液を吸引して回収するための吸引ポンプ327とを有している。
【0031】
これら各装置は、貯留タンク323、送液ポンプ324、流量調節バルブ325、流量計326、送出管321、回収管322の順に接続され、回収管322と貯留タンク323が接続されることにより、循環経路が形成されている。吸引ポンプ327は、貯留タンク323内を減圧することにより、吸引口413aからエッチング液を吸引する。送出管321および回収管322には、ノズル4の移動に追従可能なように可撓性があるものを用いる。また、エッチング液が接触する部分は全て、エッチング液により腐食することのない材料から成る。
【0032】
図4に示すように、制御部31は、ノズル4を平面内(被処理面101上)で移動させるノズル移動装置311と、加工前および目標とする加工後のワーク10の表面のプロファイルを記憶する記憶部312、これら2つのプロファイルおよびエッチング液の単位時間当たりのエッチング量(加工深さ)から、ノズル4の移動速度を算出する演算部313、その演算結果に基づきノズル4の移動速度を制御するとともにノズル4とワーク10の距離を一定に保つようにノズル移動装置311を制御する移動制御部314とを有している。
以上、表面加工装置1について説明した。
【0033】
次いで、表面加工装置1の動作について説明する。
[テスト工程]
まず、表面加工装置1を使用する前に、予備実験として、ワーク10と同じ材料から成る試料(テストピース)を用いて、ノズル4(送出口412a)から所定の一定流量のエッチング液を試料表面に送出した場合における単位時間当たりのエッチング深さ(エッチングされる深さ)を求めておく。また、このエッチング深さの測定をノズル4を一定の速度で移動させながら行う。そして、この測定を複数の速度で行うことにより、ノズル4の移動速度とエッチング深さの関係を求めることができる。ワーク10の被処理面101上の各点におけるエッチングすべき加工深さが決まれば、ここで求めたノズル4の移動速度と加工深さの関係から、ノズル4の移動速度を定めることができる。
【0034】
[エッチング前のワーク10の形状測定工程]
次に、ワーク10の被処理面101の加工前のプロファイルを測定する。この測定は、既存の表面形状測定装置や表面粗さ測定装置等を用いて行うことができる。得られた測定結果を制御部31の記憶部312に記憶させる。次に、演算部313は、記憶部312に記憶されたワーク10の被処理面101の加工前および目標とする加工後のワーク10の被処理面101のプロファイルとの差から、ワーク10の被処理面101上の各位置において加工すべきエッチング深さを算出する。演算部313は更に、前述のノズル4の移動速度とエッチング深さの関係から、被処理面101上の各位置におけるノズル4の移動速度を算出する。
【0035】
[エッチング工程]
送液ポンプ324を作動させて流量調節バルブ325を調節することにより、貯留タンク323からノズル4を通して、所定の一定流量でエッチング液を送出する。次いで、移動制御部314により制御されたノズル移動装置311によって、ノズル4を上述のように定めた速度で、ワーク10の被処理面101の全域を通過するように、例えば蛇行させるようにして移動させる。それとともに、吸引ポンプ327を作動させてワーク10の被処理面101からエッチング液を貯留タンク323に吸引する。これにより、ワーク10の被処理面101の各点において、前述の算出された加工すべき深さにエッチングがなされ、所望のプロファイルが得られる。
【0036】
<第2実施形態>
次に、本発明のエッチング液供給装置を備える表面加工装置の第2実施形態について説明する。
図5は、第2実施形態にかかる表面加工装置を示す図、図6は、ワークに形成されるエッチング形状を示す図、図7は、図5に示す表面加工装置の作動を説明するフローチャートである。
【0037】
以下、第2実施形態の表面加工装置について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態にかかる表面加工装置では、エッチング液供給装置が、ノズルの液受け部で受けたエッチング液を貯留タンクに回収する回収手段を有する以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、図5および図6にて、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
【0038】
図5に示すように、表面加工装置1Aが有するエッチング液供給装置3Aは、ノズル4の液受け部42で受けたエッチング液を貯留タンク323に回収する回収手段5を有している。このような回収手段5を有することにより、エッチング液を再利用する(再びエッチングの用に供する)ことができる。また、液受け部42からエッチング液が回収されていくので、すなわち、液受け部42にエッチング液を溜めておかなくてもよいため、液受け部42の容量を小さくすることができ、ノズル4の小型化を図ることができる。
【0039】
回収手段5は、ノズル4(液受け部42の基部421)に形成された複数の吸引孔51と、吸引孔51と貯留タンク323とを接続する回収管52と、吸引孔51内を減圧する吸引ポンプ327とを有している。このような回収手段5は、吸引ポンプ327により貯留タンク323内を減圧することにより吸引孔51内を減圧し、液受け部42内のエッチング液を吸引孔51から吸引し、吸引したエッチング液を貯留タンク323に回収するように構成されている。このような構成とすることにより、回収手段5の構成が比較的簡単となる。また、本実施形態のでは、吸引孔51内を減圧するための手段として、エッチング液循環装置32が備える吸引ポンプ327を利用することにより、装置構成の簡略化を図っている。
【0040】
回収管52の途中には、液存在検知部62が設けられている。液存在検知部62は、吸引孔51から吸引されたエッチング液の存在を検知する機能、すなわち吸引孔51から貯留タンク323にエッチング液が回収されているか否かを判断する機能を有している。液存在検知部62としては、前述の機能を発揮することができれば、特に限定されず、例えば、光学的なセンサを用いることができる。
【0041】
このような液存在検知部62は、作動制御装置7が備える吸引量制御部71に接続されている。吸引量制御部71は、液存在検知部62の検知結果に基づいて、吸引ポンプ327の作動を制御し、貯留タンク323内の圧力を調節する。なお、例えば、吸引ポンプの上流側に調圧バルブが設置されている場合には、吸引量制御部71は、吸引ポンプ327の作動の制御に変えて、調圧バルブの開度を制御することにより、貯留タンク323内の圧力を調節してもよいし、吸引ポンプ327の作動および調圧バルブの開度の両方を制御することにより、貯留タンク323内の圧力を調節してもよい。
【0042】
具体的には、液存在検知部62にて、エッチング液の存在を検知しない場合には、ノズル4の送出口412aから送出されるエッチング液の単位時間当たりの送出量(以下、単に「送出量」とも言う)と、吸引口413aから吸引されるエッチング液の単位時間当たりの吸引量(以下、単に「吸引量」とも言う)とのバランスが取れていると判断(推察)する。そのため、このような場合には、吸引量制御部71は、吸引ポンプの作動状態を変更しない(すなわち、直前の作動状態を維持するように吸引ポンプ327の作動を制御する)。
【0043】
一方、液存在検知部62にて、エッチング液の存在を検知した場合には、ノズル4の送出口412aから送出されるエッチング液の送出量に比べて、吸引口413aから吸引されるエッチング液の吸引量が少ないと判断する。そのため、このような場合には、吸引量制御部71は、吸引口413aからのエッチング液の吸引量を増やすべく、貯留タンク323内をさらに減圧するように吸引ポンプ327の作動状態を変更する。この場合、吸引量制御部71は、液存在検知部62でエッチング液が検知されなくなるまで、貯留タンク323内を段階的に減圧していくような制御を行うのが好ましい。これにより、制御後のエッチング液の送出量と吸引量のバランスを取ることができる。
このような吸引量制御部71による制御によれば、エッチング液の送出量と吸引量のバランスを取ることができ(すなわち、被処理面101に所望量のエッチング液を供給することができ)、ワーク10に対して所望のエッチング処理を行うことができる。
【0044】
なお、前述では、液存在検知部62にてエッチング液の存在を検知しない場合には、エッチング液の送出量と吸引量のバランスが取れていると判断(推察)すると述べたが、送出量よりも吸引量の方が多い場合も考えられる。そのため、液存在検知部62にてエッチング液の存在を検知しない場合には、次のような制御を行ってもよい。すなわち、吸引量制御部71は、一端、液存在検知部62にてエッチング液の存在が検知されるまで、段階的に貯留タンク323内の圧力を上昇(減圧状態を緩和)させ、エッチング液の吸引量を減少させる。そして、吸引量制御部71は、液存在検知部62にてエッチング液の存在が検知されれば、再び、液存在検知部62にてエッチング液の存在が検知されなくなるまで、貯留タンク323内を減圧する。このような制御によれば、より確実に、制御後のエッチング液の送出量と吸引量のバランスを取ることができる。
【0045】
図5に示すように、液受け部42には、貯留量検知部61が設けられている。貯留量検知部61は、液受け部42に溜まったエッチング液の量(水位)を検知する機能を有している。貯留量検知部61としては、前述の機能を発揮することができれば、特に限定されず、例えば、光学的なセンサを用いることができる。
このような貯留量検知部61は、作動制御装置7が備える送出量制御部72に接続されている。送出量制御部72は、貯留量検知部61の検知結果に基づいて流量調節バルブ325の開度を制御し、ノズル4の送出口412aから送出されるエッチング液の送出量を調節する。
【0046】
具体的には、液受け部42内にエッチング液が溜まらなければ、前述した吸引量制御部71の制御により、エッチング液の送出量と吸引量とのバランスが取れた状態であると判断する。そのため、このような場合には、送出量制御部72は、流量調節バルブ325の開度を調整しない(すなわち、直前の状態を維持するように流量調節バルブ325の開度を制御する)。
【0047】
一方、液受け部42にエッチング液が溜まっていくということは、エッチング液の送出量が、エッチング液の吸引量および回収量の総和よりも多いことを意味する。このような状態となる原因として、吸引口413a、吸引孔51に接続された回収管322、52の根詰まり等の装置の故障や、エッチング液の過剰な送出等が考えられる。
このような状態(以下、「異常状態」とも言う)では、エッチング液の送出量と吸引量とのバランスが取れた状態(以下、「通常状態」とも言う)に比べて、ワーク10の被処理面101とノズル4との間に留まるエッチング液の量が多くなるため、被処理面101の各点において所望のエッチング処理を行うことができない。そのため、このような場合には、送出量制御部72は、エッチング液の送出を停止すべく、流量調節バルブ325の開度が全閉となるように、流量調節バルブ325の開度を制御する。これにより、所望のプロファイルが得られないエッチン処理を途中で中止することができるため、歩留まりを向上させることができる。また、作業時間の短縮や、エッチング液の使用量削減等を図ることができる。
【0048】
以下、異常状態では、被処理面101の各点において所望のエッチング処理を行うことができないことについて具体的に説明する。
図6(a)に示すように、通常状態では、エッチング液の送出量と吸引量とのバランスが取れているため、ノズル4と被処理面101との間にエッチング処理に適した所定量のエッチング液が留まる。そのため、被処理面101の各点におけるエッチング処理後の形状が、エッチング領域が明確な角ばった形状となる。このような形状では、隣り合う点同士で、エッチング領域が重なり合わないため、ワーク10に対して所望のエッチング処理を行うことができる。
【0049】
一方、図6(b)に示すように、異常状態では、エッチング液の送出量が吸引量および回収量の総和よりも多いため、ノズル4と被処理面101との間に、通常状態よりも多い量のエッチング液が留まる。そして、このようなエッチング液は、表面張力により濡れ広がり、通常状態と比べて広い範囲で被処理面101と接触する。そのため、被処理面101の各点におけるエッチング処理後の形状が、エッチング領域が不明確な丸みを帯びた形状となる。このような形状では、隣り合う点同士で、エッチング領域が重なり合ってしまい、ワーク10に対して所望のエッチング処理を行うことができない。
以上、表面加工装置1Aについて説明した。
【0050】
次いで、表面加工装置1の動作について、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、[テスト工程]、[エッチング前のワーク10の形状測定工程]については、前述した第1実施形態と同様であるため、その説明省略する。
[エッチング工程]
送液ポンプ324を作動させて流量調節バルブ325を調節することにより、貯留タンク323からノズル4を通して、所定の一定流量でエッチング液を送出する。それとともに、吸引ポンプ327を作動させ、ワーク10の被処理面101からエッチング液を貯留タンク323に吸引しつつ、吸引孔51から液受け部42で受けたエッチン液を貯留タンク323に回収する(S1)。このときの吸引口413aからのエッチング液の吸引量の目安としては、例えば、送出口412aからのエッチング液の送出量をAml/分としたとき、(A+200)ml/分程度であるのが好ましい。
【0051】
次いで、上記状態を保ちつつ、移動制御部314により制御されたノズル移動装置311によって、ノズル4を上述のように定めた速度で、ワーク10の被処理面101の全域を通過するように、例えば蛇行させるようにして移動させる。このようなエッチング処理中、液存在検知部62は、吸引孔51から貯留タンク323に回収されるエッチング液の存在の有無を検知する(S2)。
【0052】
液存在検知部62が吸引孔51から貯留タンク323に回収されるエッチング液の存在を検知しない場合には、そのままの状態を維持してエッチング処理を続行する。一方、液存在検知部62が吸引孔51から貯留タンク323に回収されるエッチング液の存在を検知した場合には、吸引量制御部71によって吸引口413aからのエッチング液の吸引量が増やされる(S3)。この工程を、吸引量の増加量が、予め設定された最大値を超えるまで繰り返す(S4)。前記最大値の目安としては、例えば、100ml/分程度であるのが好ましい。
【0053】
吸引量の増加量が前記最大値に到達する前に、液存在検知部62がエッチング液の存在を検知しなくなった場合には、その状態を維持してエッチング処理を続行する。一方、吸引量の増加量が前記最大値に到達しても、依然として、液存在検知部62がエッチング液の存在を検知している場合には、貯留量検知部61にて液受け部42内に溜まったエッチング液の量(水位)が所定値以上であるか否かを検知する(S5)。貯留量検知部61にて液受け部42に溜まったエッチング液が所定水位に達していないと判断された場合には、そのままの状態を保ちつつ、エッチング処理を続行する。一方、貯留量検知部61にて液受け部42に溜まったエッチング液が所定水位に達したと判断された場合には、送出量制御部72は、流量調節バルブ325を全閉とし、送出口412aからのエッチング液の送出を停止する(S6)。
【0054】
このような方法によれば、ワーク10の被処理面101の各点において、前述の算出された加工すべき深さにエッチングがなされ、所望のプロファイルが得られる。また、所望のエッチング処理が行われていないワーク10のエッチング処理を途中で停止することができるため、歩留まりが向上する。
以上のような第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0055】
<第3実施形態>
次に、本発明のエッチング液供給装置を備える表面加工装置の第3実施形態について説明する。
図8は、第3実施形態にかかる表面加工装置が備えるノズルの断面図である。なお、以下の説明では、図8中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
【0056】
以下、第3実施形態の表面加工装置について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態にかかる表面加工装置では、ノズルの形状が異なる以外は、前述した第2実施形態と同様である。なお、図8にて、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
【0057】
図8に示すように、ノズル4Bの液受け部42Bは、内側へ向けて傾斜する底面422bを有している。そして、底面422bの下端部に吸引孔51が開放している。これにより、液受け部42で受けたエッチング液を、当該エッチング液の自重を利用して吸引孔51にスムーズに導くことができる。
以上のような第3実施形態によっても、第2実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0058】
以上、本発明のノズル、当該ノズルを備えたエッチング液供給装置およびエッチング方法を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や、工程が付加されていてもよい。また、前述した各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
【0059】
なお、前述した第2実施形態で記載したノズルについては、次のような観点で説明することもできる。すなわち、図9に示すように、ノズル9は、エッチング液を送出する送出口91と、送出口91から送出されたエッチング液を吸引する吸引口92を有している。このような送出口91および吸引口92は、被処理面101の下方に位置している。また、吸引口92は、送出口91を囲むように設けられた第1の吸引口921と、第1の吸引口921を囲むように設けられた第2の吸引口922とを有し、第2の吸引口922と被処理面101との離間距離D2は、第1の吸引口921と被処理面101との離間距離D1よりも長い。なお、図9では、説明の便宜上、図5と異なる符号を用いてノズルを説明したがノズルの形状は、図5に記載のもの(すなわち、第2実施形態で用いられるノズル)と同様である。
【符号の説明】
【0060】
1、1A……表面加工装置 2……支持装置 21……チャッキングプレート 211……チャッキング面 22……固定手段 221……吸気孔 222……吸引ポンプ 3、3A……エッチング液供給装置 31……制御部 311……ノズル移動装置 312……記憶部 313……演算部 314……移動制御部 32……エッチング液循環装置 321……送出管 322……回収管 323……貯留タンク 324……送液ポンプ 325……流量調節バルブ 326……流量計 327……吸引ポンプ 4、4B……ノズル 41……ノズル本体 411……外管 412……内管 412a……送出口 413……隙間 413a……吸引口 42、42B……液受け部 421……基部 422……凹条 422a……開口 422b……底面 5……回収手段 51……吸引孔 52……回収管 61……貯留量検知部 62……液存在検知部 7……作動制御装置 71……吸引量制御部 72……送出量制御部 9……ノズル 91……送出口 92……吸引口 921……第1の吸引口 922……第2の吸引口 10……ワーク 101……被処理面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理物の被処理面にエッチング液を供給するノズルであって、
前記エッチング液を送出する送出口および前記送出口から送出されたエッチング液を吸引する吸引口を有し、前記送出口および前記吸引口が前記被処理面の下方に位置されたノズル本体と、
前記吸引口から吸引しきれなかった前記エッチング液を受ける液受け部とを有することを特徴とするノズル。
【請求項2】
被処理物の被処理面にエッチング液を供給するノズルであって、
前記エッチング液を送出する送出口および前記送出口から送出されたエッチング液を吸引する吸引口を有し、
前記送出口および前記吸引口は、前記被処理面の下方に位置し、
前記吸引口は、前記送出口を囲むように設けられた第1の吸引口と、前記第1の吸引口を囲むように設けられた第2の吸引口とを有し、
前記第2の吸引口と前記被処理面との離間距離は、前記第1の吸引口と前記被処理面との離間距離よりも長いことを特徴とするノズル。
【請求項3】
前記液受け部は、前記ノズル本体を囲むように設けられている請求項1に記載のノズル。
【請求項4】
前記液受け部は、前記ノズル本体と一体的に形成されている請求項1または3に記載のノズル。
【請求項5】
請求項1、3または4に記載のノズルを有することを特徴とするエッチング液供給装置。
【請求項6】
前記液受け部で受けた前記エッチング液を、前記送出口から送出させるエッチング液が貯留された貯留タンクに回収する回収手段を有している請求項5に記載のエッチング液供給装置。
【請求項7】
前記回収手段は、前記ノズルに形成され、前記液受け部の内面に開放する吸引孔と、前記吸引孔内を減圧する吸引ポンプとを有する請求項6に記載のエッチング液供給装置。
【請求項8】
前記液受け部から前記貯留タンクに回収されるエッチング液の存在を検知する液存在検知部と、前記液存在検知部の検知結果に基づいて、前記吸引口から吸引する単位時間当たりの前記エッチング液の量を変化させる回収量制御部とを有する請求項5ないし7のいずれかに記載のエッチング液供給装置。
【請求項9】
前記回収手段により回収しきれずに、前記液受け部に溜まった前記エッチング液の量を検知する貯留量検知部と、前記貯留量検知部の検知結果に基づいて、前記送出口からのエッチング液の送出量を変化させる送出量制御部とを有している請求項5ないし8のいずれかに記載のエッチング液供給装置。
【請求項10】
被処理物の被処理面にエッチング液を供給することにより前記被処理面に対してエッチングを行うエッチング方法であって、
被処理面の下方に位置する送出口および吸引口を有するノズル本体の前記送出口から前記エッチング液を送出し前記被処理面に前記エッチング液を供給するとともに、前記吸引口から前記被処理面に供給されたエッチング液を吸引し、また、前記吸引口から吸引しきれなかった前記エッチング液を液受け部で受けるとともに貯留タンクに回収するエッチング工程を有し、
前記エッチング工程では、前記貯留タンクに回収される前記エッチング液の存在の有無に基づいて前記吸引口からのエッチング液の単位時間当たりの吸引量を変化させるとともに、前記液受け部に溜まった前記エッチング液の量に基づいて前記送出口からの前記エッチング液の単位時間当たりの送出量を変化させることを特徴とするエッチング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−114256(P2011−114256A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−271220(P2009−271220)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(000003104)エプソントヨコム株式会社 (1,528)
【出願人】(504176911)国立大学法人大阪大学 (1,536)
【Fターム(参考)】