説明

ノズル可変水圧マッサージ機

【課題】上半身及び下半身へ個別に要求される好適なマッサージを施すことができるノズル可変水圧マッサージ機を提供する。
【解決手段】ウォーターベッド形の水圧マッサージ機47において、水槽2内を移動する台5と、台に、上向きに水を噴射する複数個のノズル6と、複数個のノズルへ加圧水を供給する供給部8と、複数個のノズルの水の噴射作用を各個別に稼動又は休止させる制御機構9とが設けられ、制御機構9で、複数個のノズルの内から稼動するノズルを変更・選択し、マッサージ感覚を変えるノズル可変水圧マッサージ機である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージを受けようとする仰臥姿勢の人体(=以下患者という)の頸部、体幹及び下肢を、噴射水圧によりマッサージするノズル可変水圧マッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術には、水槽、シート、左右ノズル等からなるウォーターベッド式マッサージ機が開示されている。
従来の技術は、ノズルを往復移動と首振りとを選択的に行なえるように構成しており、必要箇所を重点的にマッサージすることができ、使い勝手が向上する効果がある。
【特許文献1】特開平8−252293号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
解決しようとする問題点は、従来の技術には、稼動のノズルを変更する構成、作用は開示されておらず、従って、稼動のノズルを変更して、マッサージ感覚を変えて好適なマッサージをするということはできないという点である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、稼動のノズルを変更して、マッサージ感覚を変え好適なマッサージを施すことができるノズル可変水圧マッサージ機を提供することにある。
本発明は、ウォーターベッド形の水圧マッサージ機(47)において、水槽(2)内を移動する台(5)と、台(5)に、上向きに水を噴射する複数個のノズル(6)と、複数個のノズル(6)へ加圧水を供給する供給部(8)と、複数個のノズル(6)の水の噴射作用を各個別に稼動又は休止させる制御機構(9)とが設けられ、制御機構(9)で、複数個のノズル(6)の内から選択したノズル(6)を稼動させ、マッサージ感覚を変えるノズル可変水圧マッサージ機である。
又、供給部(8)は、ポンプ(28)と、複数個のノズル(6)毎に加圧水を供給する管路(48)に、ノズル(6)毎に設けられる開閉弁(31)とで構成され、制御機構(9)は、開閉弁(31)を開・閉させる開閉弁指示部(35)で構成され、開閉弁指示部(35)で開閉弁(31)を開・閉することによってノズル(6)が稼動・休止する。
或いは、供給部(8)は、ポンプ(28)と、複数個のノズル(6)毎に加圧水を供給する管路(48)に設けられ加圧水を各ノズル(6)へ選択的に供給する切換弁(44)とで構成され、制御機構(9)は、切換弁(44)を切り換える切換弁指示部(45)で構成され、切換弁指示部(45)で切換弁(44)を切り換えることによってノズル(6)が稼動・休止する。
或いは又、供給部(8)は、複数個のノズル(6)毎に加圧水を供給する管路(48)にノズル(6)毎に設けられるポンプ(28)で構成され、制御機構(9)は、ポンプ(28)を駆動・停止させるポンプ指示部(42)で構成され、ポンプ指示部(42)で複数個のポンプ(28)の内任意のポンプ(28)を駆動・停止させることによってノズル(6)が稼動・休止する。
更に、ノズル(6)は、台(5)に設けられ水平面状に回動するノズル円盤(14)に設けられ、ノズル円盤(14)の端位置に開設される端位置ノズル(17)と、ノズル円盤(14)の中部位置に開設される中位置ノズル(46)とでなり、制御機構(9)はこれらの端位置ノズル(17)及び中位置ノズル(46)の内のいずれか一方又は両方を稼動させる。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、ウォーターベッド形の水圧マッサージ機47において、複数個のノズル6の水の噴射作用を各個別に稼動又は休止させる制御機構9が設けられ、制御機構9で、複数個のノズル6の内から選択したノズル6を稼動させ、マッサージ感覚を変えるものであるから、稼動状態のノズル6の数又は位置を変更して、異なるマッサージ感覚を付与でき、又、刺激の馴れが防止でき、きめ細かく変化に富んだ新鮮なマッサージを付与ができ、好都合である。
【0006】
本発明に係る供給部8は、ポンプ28と、複数個のノズル6毎に加圧水を供給する管路48に、ノズル6毎に設けられる開閉弁31とで構成され、制御機構9は、開閉弁31を開・閉させる開閉弁指示部35で構成され、開閉弁指示部35で開閉弁31を開・閉することによってノズル6が稼動・休止するものであるから、水を加圧するポンプ28は一つでよく、ポンプ28の構成に掛かるコストを低減でき、好都合である。
【0007】
本発明に係る供給部8は、ポンプ28と、複数個のノズル6毎に加圧水を供給する管路48に設けられ加圧水を各ノズル6へ選択的に供給する切換弁44とで構成され、制御機構9は、切換弁44を切り換える切換弁指示部45で構成され、切換弁指示部45で切換弁44を切り換えることによってノズル6が稼動・休止するものであるから、ノズル6に加圧水を分配する部材を、一個の切換弁44をもって簡素に構成でき、省スペース化が図れ、コストを低減でき、好都合である。
【0008】
本発明に係る供給部8は、複数個のノズル6毎に加圧水を供給する管路48にノズル6毎に設けられるポンプ28で構成され、制御機構9は、ポンプ28を駆動・停止させるポンプ指示部42で構成され、ポンプ指示部42で複数個のポンプ28の内任意のポンプ28を駆動・停止させることによってノズル6が稼動・休止するものであるから、連続して稼動しているノズル6に、他のノズル6の稼動・休止の切換えによって圧力変動する等の悪影響が現われるといったことがなく、安定した一定圧の噴射水が得られ、好都合である。
【0009】
本発明に係るノズル6は、台5に設けられて水平面状に回動するノズル円盤14に設けられ、ノズル6は、ノズル円盤14の端位置に開設される端位置ノズル17と、ノズル円盤14の中部位置に開設される中位置ノズル46とでなり、これら端位置ノズル17及び中位置ノズル46の内の一方又は両方を稼動状態にするものであるから、平面視で、ノズル6が大径に回動するか、小径に回動するかの差異をもって、マッサージ感覚を異ならせることができ、又、広範囲を弱くマッサージしたり、狭範囲を強くマッサージしたり、適宜変更でき、きめ細かく変化に富んだマッサージを効果的に行なえ、好都合である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
稼動のノズル6を変更して、マッサージ感覚を変え好適なマッサージを施すことができるものを、ウォーターベッド形の水圧マッサージ機47において、水槽2内を移動する台5と、台5に、上向きに水を噴射する複数個のノズル6と、複数個のノズル6へ加圧水を供給する供給部8と、複数個のノズル6の水の噴射作用を各個別に稼動又は休止させる制御機構9とが設けられ、制御機構9で、複数個のノズル6の内から選択したノズル6を稼動させ、マッサージ感覚を変えるノズル可変水圧マッサージ機1をもって、実現した。
【実施例1】
【0011】
本発明のノズル可変水圧マッサージ機1は、水圧マッサージ機47のノズル6を稼動状態にしたり休止状態にしたりできるようにしたものである。図1、2、3、4に本発明の実施例1を示している。
実施例1は、水を満たす水槽2と、水槽2の上部の開口部3を水密に覆う可撓な膜4と、水槽2内を移動する台5と、台5に複数個設けられ水を上方向へ噴射するノズル6と、台5を水槽2の縦方向(=長手方向)及び横方向(=短手方向)に移動させる移動機構7と、ノズル6に水槽2の水を加圧し供給する供給部8と、複数個のノズル6の水の噴射作用をノズル6毎に個別に稼動又は休止させる制御機構9とからなる。制御機構9の操作によって、複数個のノズル6の内から稼動するノズル6を変更・選択し、マッサージ感覚を変えるものである。
【0012】
水槽2は平面視長方形の容器であり、水を収容する。水槽2の開口部3を覆う前記膜4は、伸縮材で製作され、水槽2の全周縁に水密に止着される。患者は膜4上に仰臥し、マッサージを受ける。
【0013】
台5は、水槽2の底壁10に、水槽2の縦方向に移動可能に載置される。台5の側面には取入口11が設けられる。台5の下部には底壁10上を転動する車輪12が設けられる。
【0014】
台5の上面には、内部に二系統の支柱管路19が形成された支柱13が二本立設され、2本の支柱13にそれぞれにノズル円盤14が回動可能に設けられる。
ノズル円盤14の外周には、歯車15が形成される。二つのノズル円盤14・14を隣り合わせに並設し、両ノズル円盤14・14のそれぞれの歯車15を噛み合わせる。二つのノズル円盤14・14は噛み合って回動する。
【0015】
図4に示すノズル6は、ノズル円盤14の上部に、空洞16に連通して開けられる孔であり、前記空洞16に加圧・充満する水を上方向へ噴射するものである。
支柱13の内部には支柱管路19が形成されており、支柱管路19は取入口11から得た水をノズル円盤14へ導いている。
【0016】
ノズル円盤14では、支柱13から遠い距離の端位置に端位置ノズル17が設けられ、更に、この端位置ノズル17とは支柱13を挟んで対称の位置に第2の端位置ノズル17が設けられる。一個のノズル円盤14には合計2つの端位置ノズル17が設けられる。
取入口11に取り入れた加圧水は、台5に設けられた流路18、支柱13の支柱管路19、及びノズル円盤14の空洞16を経由して端位置ノズル17に案内される。加圧水は端位置ノズル17から噴出する。
【0017】
前記移動機構7は、ノズル6を水平面に回動させながら水槽2の横方向に移動させる横移動機構20と、台5を水槽2の縦方向に移動させる縦移動機構21とからなる。台5の胴部には雌ネジ22が設けられる。
【0018】
縦移動機構21は、水槽2の縦方向に掛け渡され台5を縦方向に移動させる移動ネジ軸23と、該移動ネジ軸23を回動させ水槽2の外側に設けられる移動モータ24とからなる。移動ネジ軸23は、台5の雌ネジ22に螺合される。
【0019】
横移動機構20は、水槽2の縦方向に掛け渡されノズル円盤14に接してこれを回動させる回動用軸25と、該回動用軸25を回動させ水槽2の外側に設けられる回動用モータ26とからなる。
【0020】
回動用軸25には、ウォームギア27が当該軸25と一体に回動すると共に当該軸25に摺動自在に設けられ、該ウォームギア27はノズル円盤14の下部に設けられるウォームホイル49に噛合され、この噛合により回動用軸25の回動はノズル円盤14に伝動する。
【0021】
供給部8は、水槽2内の水をポンプ28で吸入し圧縮し、ノズル6へ付与し、ノズル6から噴射し、ノズル6を稼動状態にする。噴射した水は水槽2へ戻り、循環するものである。
具体的には、前記ポンプ28は、水槽2内の水を、底壁10に開設された吸入口29から循環管路30を介して吸入し、加圧し、加圧した加圧水を開閉弁31を介して前記ノズル6へ付与し、ノズル6から噴射させるものである。
【0022】
前記ポンプ28の吐水口50に基端が取着された循環管路30は二つの管路48・48に分岐される。二つの管路48・48のそれぞれに開閉弁31が設けられ、開閉弁31の出力側に繋がる管路48の先端は、水槽2の側壁32の出水口33に至り、出水口33と前記取入口11がホース34で接続される。取入口11はノズル6に連通しており、開閉弁31はノズル6毎に設けられる。
【0023】
制御機構9は、開閉弁31を開・閉操作する開閉弁指示部35で構成される。ノズル6から加圧水が噴射され、この噴射水は、膜4を介して患者に当たり、患者をマッサージする。
【0024】
図2に示す電気的構成を説明する。
制御機構9の開閉弁指示部35は、ノズル6毎に繋がれた開閉弁31を開閉させるものであり、全個の開閉弁31を開けることができ、又、選択的に任意の一個の開閉弁31のみを開けることもできる。開閉弁31の開・閉によって当該弁31に繋がったノズル6は稼動・休止する。
【0025】
ノズル6の横移動に係る制御系は、商用電源36と、商用電力を得て作動するノズル円盤回転方向制御器37と、該ノズル円盤回転方向制御器37に接続され回動用モータ26を駆動させる回動制御器38とで構成される。
前記ノズル円盤回転方向制御器37は、ノズル円盤14の回転方向を正転とするか逆転とするかの制御、及び、ノズル円盤14を全回転とするか所定角度の途中回転とするかの制御等を行なう。
回動制御器38はノズル円盤14の回動速さを設定するものである。
【0026】
ノズル6の縦移動に係る制御系は、商用電源36と、商用電力を得て作動する台移動方向制御器39と、モータ回転速度制御器40と、移動範囲制御器41とで構成され、この制御系は移動モータ24を駆動する。
【0027】
台移動方向制御器39は、台5を往動(患者の頭側へ移動)させるか復動(患者の足側へ移動)させるかを制御する。モータ回転速度制御器40は台5の縦方向の移動の速さを設定するものである。
移動範囲制御器41は台5の縦方向の移動範囲を設定するものである。
モータ回転速度制御器40は任意な値に設定でき、又、回動制御器38も任意な値に設定できる
【0028】
ノズル6の回動を低速又は停止に、且つノズル6の縦移動を低速又は停止に設定できる。又、ノズル6の回動を高速に、且つ縦移動を高速に設定することもできる。
【0029】
移動範囲制御器41で、台5の縦方向のストロークを、各マッサージ部位の大きさ(主として縦方向の長さ)に対応して設定でき、設定した値のもとに縦移動機構21が制御され、ノズル6は設定した値のストロークに縦移動するものである。
【0030】
商用電力を得て作動するポンプ指示部42で、ポンプ28の駆動・停止、及び回転数を制御する。尚、ポンプ28の回転数を大きくすると噴射圧が強くなり回転数を小さくすると噴射圧が弱くなる。
図1中、43は枕、図3中、51はリモートスイッチである。
【0031】
実施例1を使用する際は、先ず、水を、水槽2に注入し膜4に到達させ満たす。
次に、患者を、水槽2の開口部3を覆った膜4上に乗せる。開口部3に張設されている膜4の張力、及び水槽2内の水の浮力が患者に作用し該患者を支持する。
【0032】
続いて、ポンプ28を駆動させると、該ポンプ28は吸入口29から水槽2内の水を吸入し、吸入した水をノズル6から噴射する。
膜4は、伸縮性を有しているので、患者に押されて自在に変形し患者外形状によく添うと共に、噴射水の圧力を受けて自在に凸状に変形する。
【0033】
膜4に噴射水が衝突し該膜4は上方に瞬時突出変形し、膜4を介して患者を押圧しマッサージ刺激を与える。膜4は、噴射水の衝撃に係るエネルギーの減衰を少なくして、当該エネルギーを患者に伝導する。
【0034】
前記ノズル6は、台5と一体に縦方向に移動し、ノズル円盤14と一体に回転しながら横方向に移動する。
【0035】
マッサージ態様を述べると、ノズル円盤14の端位置ノズル17は大径であるので此れが回動すると水槽2の横方向の端まで移動し、患者の肩、背中、腰等の全幅に亘ってマッサージを施す。
台5を縦方向に往復移動させるとノズル6は、患者の肩、背中、腰等の下方を移動し、肩、背中、腰に噴射水をもって水圧マッサージを付与する。
【0036】
制御機構9で、複数個のノズル6の内から選択したノズル6を稼動させる。具体的には開閉弁指示部35で、ノズル6毎に設けられる開閉弁31を開閉して水の噴射作用を、複数個のノズル6に付いて各個別に稼動又は休止させる。
稼動ノズル6の数を、例えば、二個から一個に減少変更し又は一個から二個に増加変更して、マッサージ感覚を変える。
【0037】
マッサージを重視する部位に付いては、ノズル6は、水平面状の回動を低速に行ない又は停止、及び身長方向への移動を低速に行ない又は停止する。
例えば、マッサージを重視する部位に付いては、回動制御器38を小値又は停止に設定し、ノズル6を水平面状の回動を低速に行ない又は停止する。
モータ回転速度制御器40を小値又は零に設定し、ノズル6を縦方向の移動を低速に行ない又は停止する。低速に動く前記ノズル6から水を患者に向けて噴射し、マッサージを行なう。
【0038】
マッサージを重視しない部位に付いては、ノズル6は、水平面状の回動及び身長方向への移動を高速に行なう。
例えば、マッサージを重視しない部位に付いては、ノズル6は、回動制御器38を大値に設定し、水平面状の回動を高速に行なう。
モータ回転速度制御器40を大値に設定し、ノズル6を縦方向の移動を高速に行ない、高速に動く前記ノズル6から水を患者に向けて噴射し、マッサージを行なう。
【0039】
台5は縦方向移動のストロークが設定可能であり、マッサージを重視する人体部位の長さに対応して、往復移動する。
例えば、マッサージを重視する人体部位が両肩の場合は、台5を患者の肩の下方位置に移動させ、移動範囲制御器41を小値に設定し、縦方向へ小ストロークに台5を往復移動させ、ノズル6から水を患者に向けて噴射し、マッサージを行なう。
【0040】
図5に示す実施例2は、実施例1の開閉弁31及び開閉弁指示部35を、切換弁44及び切換弁指示部45に代えたものである。
実施例2に係る制御機構9は、ノズル6に加圧水を供給する管路48に設けられ加圧水を各ノズル6へ選択的に供給する切換弁44と、切換弁44を切り換える切換弁指示部45とで構成される。
操作者が行なう切換弁指示部45の指示に従って切換弁44が作動し、その作動によって選択された一個のノズル6が稼動し、他のノズル6は休止する。
【0041】
図6に示す実施例3は、実施例1の一個のポンプ28を、二個のポンプ28・28に代え、実施例1の開閉弁31及び開閉弁指示部35を、ポンプ指示部42に代えたものである。
【0042】
実施例3に係る供給部8は、ノズル6毎に設けられる複数個のポンプ28で構成され、制御機構9は、ポンプ28を駆動・停止させるポンプ指示部42で構成される。
操作者が行なうポンプ指示部42の指示に従って、複数個のポンプ28の内任意のポンプ28が駆動し、その駆動によって当該ポンプ28に繋がったノズル6が稼動する。他のポンプ28(=停止中のポンプ28)に繋がったノズル6は休止状態にある。
【0043】
図7に示す実施例4は、実施例1のノズル円盤14に設けられた二つの端位置ノズル17・17を、一つの端位置ノズル17と一つの中位置ノズル46とに代えたものである。
実施例4に係るノズル6は、ノズル円盤14の端位置に開設される端位置ノズル17と、ノズル円盤14の中部位置に開設される中位置ノズル46とでなる。
制御機構9はこれらの端位置ノズル17及び中位置ノズル46の内のいずれか一方又は両方を稼動させる。
即ち、端位置ノズル17はノズル円盤14の支柱13から遠い距離の端位置に設けられ、中位置ノズル46は支柱13から近い距離の中部位置に設けられる。
【0044】
操作者が行なう開閉弁指示部35の指示に従って開閉弁31が開閉し、その時開いた開閉弁31に繋がった一個のノズル6(例えば端位置ノズル17)が稼動し、その時閉じた開閉弁31に繋がった一個のノズル6(中位置ノズル46)は休止する。
【0045】
或いは、二つの開閉弁31を開けこれらに繋がる端位置ノズル17及び中位置ノズル46の両方を稼動させる。
マッサージ態様を述べると、ノズル円盤14の端位置ノズル17は大径であるので此れが稼動状態にあって回動すると水槽2の横方向の端まで移動し、患者の肩、背中、腰等の全幅に亘ってマッサージを施す。
【0046】
ノズル円盤14の中位置ノズル46は小径であるので此れが稼動状態にあって回動すると水槽2の横方向の小範囲に移動し、患者の首、脊椎、下肢にマッサージを施す。
併せて、台5を縦方向に往復移動させると、肩、背中、腰に噴射水をもって往復し水圧マッサージを付与する。
又、端位置ノズル17及び中位置ノズル46のノズル6に付いて、稼動状態になす個数は複数個としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0047】
ウォーターベッド形の水圧マッサージ機47において、水槽2内を移動する台5と、台5に、上向きに水を噴射する複数個のノズル6と、複数個のノズル6へ加圧水を供給する供給部8と、複数個のノズル6の水の噴射作用を各個別に稼動又は休止させる制御機構9とが設けられ、制御機構9で、複数個のノズル6の内から選択したノズル6を稼動させ、マッサージ感覚を変えるノズル可変水圧マッサージ機1に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施例1に係る水槽の内部を透視した側面図である。
【図2】本発明の実施例1に係る水槽の内部を透視した平面図及び電気的構成のブロック図を示す図である。
【図3】本発明の実施例1の斜視図である。
【図4】本発明の実施例1に係るノズルの断面図である。
【図5】本発明の実施例2に係る水槽の内部を透視した側面図である。
【図6】本発明の実施例3に係る水槽の内部を透視した側面図である。
【図7】本発明の実施例4に係るノズルの断面図である。
【符号の説明】
【0049】
1 ノズル可変水圧マッサージ機
2 水槽
5 台
6 ノズル
8 供給部
9 制御機構
14 ノズル円盤
17 端位置ノズル
28 ポンプ
31 開閉弁
35 開閉弁指示部
42 ポンプ指示部
44 切換弁
45 切換弁指示部
46 中位置ノズル
47 水圧マッサージ機
48 管路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウォーターベッド形の水圧マッサージ機(47)において、水槽(2)内を移動する台(5)と、台(5)に、上向きに水を噴射する複数個のノズル(6)と、複数個のノズル(6)へ加圧水を供給する供給部(8)と、複数個のノズル(6)の水の噴射作用を各個別に稼動又は休止させる制御機構(9)とが設けられ、
制御機構(9)で、複数個のノズル(6)の内から選択したノズル(6)を稼動させ、マッサージ感覚を変えるノズル可変水圧マッサージ機。
【請求項2】
供給部(8)は、ポンプ(28)と、複数個のノズル(6)毎に加圧水を供給する管路(48)に、ノズル(6)毎に設けられる開閉弁(31)とで構成され、制御機構(9)は、開閉弁(31)を開・閉させる開閉弁指示部(35)で構成され、
開閉弁指示部(35)で開閉弁(31)を開・閉することによってノズル(6)が稼動・休止することを特徴とする請求項1記載のノズル可変水圧マッサージ機。
【請求項3】
供給部(8)は、ポンプ(28)と、複数個のノズル(6)毎に加圧水を供給する管路(48)に設けられ加圧水を各ノズル(6)へ選択的に供給する切換弁(44)とで構成され、制御機構(9)は、切換弁(44)を切り換える切換弁指示部(45)で構成され、
切換弁指示部(45)で切換弁(44)を切り換えることによってノズル(6)が稼動・休止することを特徴とする請求項1記載のノズル可変水圧マッサージ機。
【請求項4】
供給部(8)は、複数個のノズル(6)毎に加圧水を供給する管路(48)にノズル(6)毎に設けられるポンプ(28)で構成され、制御機構(9)は、ポンプ(28)を駆動・停止させるポンプ指示部(42)で構成され、
ポンプ指示部(42)で複数個のポンプ(28)の内任意のポンプ(28)を駆動・停止させることによってノズル(6)が稼動・休止することを特徴とする請求項1記載のノズル可変水圧マッサージ機。
【請求項5】
ノズル(6)は、台(5)に設けられ水平面状に回動するノズル円盤(14)に設けられ、ノズル円盤(14)の端位置に開設される端位置ノズル(17)と、ノズル円盤(14)の中部位置に開設される中位置ノズル(46)とでなり、
制御機構(9)はこれらの端位置ノズル(17)及び中位置ノズル(46)の内のいずれか一方又は両方を稼動させることを特徴とする請求項1記載のノズル可変水圧マッサージ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−313126(P2007−313126A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−147382(P2006−147382)
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(000103471)オージー技研株式会社 (109)
【Fターム(参考)】