説明

ノロウイルス用抗体

配列番号1乃至16よりなる群から選択されたアミノ酸配列を有するノロウイルス抗原ペプチドまたはそれのフラグメントを開示する。このようなペプチドは、ワクチンのような抗ウイルス治療剤の製造、抗原ペプチドに対する抗体の製造方法、ノロウイルスを検出するためのペプチドまたは対応する抗体を使用する方法及びペブチド、DNA及び/または抗体の組成物に使用されることができる。また、ノロウイルスの検出のためのキットが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、2006年6月30日付けで提出された米国仮特許出願第60/818,069号の利点を主張し、これは、参照として本明細書に含まれる。また、本明細書に参照として含まれるものは、本明細書と同時にコンパクトディスクで提出され、次のようなものとして確認されたコンピューター読み取り可能な核酸/アミノ酸配列リストである、2007年6月29日付けで作られた3,409バイトASCII(テキスト) ファイル名″259197_ST25.TXT″(明細書の末尾に添付した「配列表」に記載)として提出された資料の参照として包含される。
【背景技術】
【0002】
ノロウイルスは、伝染性胃膓炎に連関された非細菌性病原体である。ノロウイルスは、ノロウイルスのゲノム及びカプシドタンパク質配列に基礎を置いた5個の遺伝的に別個の遺伝子群で組職される。ヒトノロウイルス(HuNV)菌株は、遺伝子群GI、GII及びGIVに属し、これは、遺伝子型またはクラスターにさらに分けられる。GI遺伝子群は、8個のクラスター(GI.1−GI.8)を有し、GII遺伝子群は、17個(GII.1−GII.17)を有する。GIVは、ただ1つのクラスター、GIV.1を有する。各々のクラスターは、他のものと抗原的に別個であり、また、各クラスター内の菌株も別個である。
【0003】
ノロウイルスの多重菌株に対する広い特異性を有する抗体の同定及び製造が要求される。追加的に、ノロウイルスに対する効果的な抗ウイルス治療剤が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、配列番号1乃至16よりなる群から選択されたアミノ酸配列を有するノロウイルス抗原ペプチドまたはそれのフラグメント、抗ウイルス治療剤の製造においてこのようなペプチドを使用する方法、ノロウイルスの検出のためにペプチドまたは得られた抗体を使用する方法及びペプチド及び/または抗体の組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一様態において、本発明は、配列番号1乃至16よりなる群から選択されたアミノ酸配列を有する抗原ペプチドまたはそれのフラグメントを含み、ここで、フラグメントは、4以上の連続アミノ酸残基を含む、免疫原を提供する。
【発明の効果】
【0006】
他の様態において、本発明は、配列番号1乃至16よりなる群から選択されたアミノ酸配列を有する抗原ペプチドまたはそれのフラグメントに対する単離された抗体を提供し、ここで、フラグメントは、4以上の連続アミノ酸残基を含み、ここで、抗体は、天然ノロウイルスカプシド構造またはウイルス−類似粒子(VLP)に結合することができる。
【0007】
さらに他の様態において、本発明は、配列番号1乃至16よりなる群から選択されたアミノ酸配列を有する1つ以上のペプチドで対象物を免疫化することを含む抗体の製造方法を提供し、ここで、対象物は、1つ以上のペプチドに対する抗体を発現し、次いで免疫化する。
【0008】
他の様態において、本発明は、配列番号1乃至16よりなる群から選択された1つ以上の抗原ペプチドまたはそれのフラグメント;及び選択的に、担体を含むワクチンを提供し、ここで、フラグメントは、4以上の連続アミノ酸残基を含み、ここで、担体は、1つ以上の抗原ペプチドにコンジュゲイションドされる。
【0009】
さらに他の様態において、本発明は、ベクターDNA;及び選択的に製薬学的に許容可能な担体、補助剤または賦形剤を含むワクチンを提供し、ここで、ベクターDNAは、配列番号1乃至16よりなる群から選択された1つ以上の抗原ペプチドまたはそれのフラグメントをコーディングするDNAを含み、ここで、フラグメントは、4以上の連続アミノ酸残基を含む。
【0010】
また、本発明は、テストされるサンプルを提供する段階及び配列番号1乃至16よりなる群から選択された1つ以上のペプチド配列を認識する1つ以上の抗体を含むレポーティングアッセイをサンプルに施行する段階を含み、ここで、レポーティングアッセイが陽性の結果を示す場合、ノロウイルスは、サンプル中に存在する、サンプル中で天然ノロウイルスを検出する方法を提供する。
【0011】
最終的に、本発明は、サンプル収集ツール;配列番号1乃至16よりなる群から選択された1つ以上のペプチド配列を認識する1つ以上の抗体を含むレポーティンアッセイを施行するための試薬;及びノロウイルスの検出のためのテストを実行し、且つ結果を解釈するための指示資料を含む、サンプル中でノロウイルスを検出するためのキットを提供する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、配列番号1乃至16よりなる群から選択されたアミノ酸配列を有する抗原ペプチドまたはそれのフラグメントを含み、ここで、フラグメントは、4以上の連続アミノ酸残基を含む、免疫原を提供する。免疫原は、追加に製薬的に許容可能な担体または賦形剤を含む組成物中に含まれることができる。
【0013】
免疫原のペプチドは、例えば、再組み換え発現または固相ペブチド合成によってこの分野の当業者に知られた任意の方法によって製造されることができる。
【0014】
本発明の免疫原は、下記表1から分かるように、ノロウイルスの1つ以上の遺伝子型及び/またはクラスターと関連されることができる。
【0015】
【表1】

【0016】
他の様態において、本発明は、配列番号1乃至16よりなる群から選択されたアミノ酸配列を有する抗原ペプチドまたはそれのフラグメントに結合することができる単離された抗体を提供し、ここで、フラグメントは、4以上の連続アミノ酸残基を含み、ここで、抗体は、天然ノロウイルスカプシド構造に結合することができる。″結合″というのは、バックグラウンドまたは非−特異的相互作用と区別され得るリガンド−基質相互作用を意味する。この分野の当業者は、ELISA、免疫ブロット法または免疫沈降法のような任意の標準手段によって特異性を決定することができる。例えば、Burry, J. Histochem. Cytochem, 48:163−166(2000)参照。抗体は、ポリクローナルまたはモノクローナルであることができる。一部の具現例において、抗体は、ヒト化される。ヒト化された抗体は、Co, et al., PNAS 88(7):2869−73(1991)に説明された方法のようなこの分野の当業者に知られた任意の方法によって製造されることができる。好ましい具現例において、アミノ酸配列は、配列番号7である。抗体は、IgG、IgA、IgY、IgD、IgM、IgEまたはそれらの1つ以上の一部、例えば、重鎖、軽鎖、FcまたはF(ab)一部のような任意の要求された類型であることができる。
【0017】
抗体は、ノロウイルスの1つ以上の遺伝子群またはクラスターに結合されることができる。例えば、抗体は、表1に示された免疫原の1つ以上に結合することができる。好ましい具現例において、抗体は、GI遺伝子群ノロウイルスに結合することができるが、GII遺伝子群ノロウイルスには結合することができない。例えば、このような抗体は、配列番号1乃至4の1つ以上のペプチドに結合することができるが、配列番号5乃至11には結合することができない。さらに他の好ましい具現例において、抗体は、GII遺伝子群ノロウイルスに結合することができるが、GI遺伝子群ノロウイルスには結合することができない。例えば、このような抗体は、配列番号5乃至11の1つ以上のペプチドに結合することができるが、配列番号1乃至4には結合することができない。さらに他の好ましい具現例において、抗体は、GI遺伝子群ノロウイルス及びGII遺伝子群ノロウイルスのいずれにも結合することができる。他の具現例において、抗体は、GI、GII、GIII、GIVまたはGV遺伝子群ノロウイルスに組み合わせて、または遺伝子群GI−GVの1つに結合する能力を排除して結合することができる。
【0018】
抗体は、配列番号1乃至16よりなる群から選択されたアミノ酸配列を有する抗原ペプチドまたはそれのフラグメントに対する2つ以上の別個の抗体の混合物で存在することができ、ここで、フラグメントは、4以上の連続アミノ酸残基を含む。混合物中の各々の抗体は、天然ノロウイルスカプシド構造に結合することができる。混合物中の抗体は、IgG、IgA、IgY、IgD、IgM、IgEまたはこれらの1つ以上の一部、例えば、重鎖、軽鎖、FcまたはF(ab)一部のような任意の要求された類型であることができる。好ましくは、抗体は、IgGまたはIgY類型抗体またはそれらの一部である。
【0019】
本発明の抗体またはこれらの混合物は、製薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含む組成物中に含まれることができる。好ましい具現例において、組成物は、経口胃腸投与のために食品(例えば、ヨーグルト)中に含まれる。このような組成物は、ノロウイルスに露出による予防的使用のために特に好ましい。
【0020】
本発明の抗体は、配列番号1乃至16よりなる群から選択された1つ以上のアミノ酸配列から発生することができる。しかし、この分野の当業者に知られた任意の技術が本発明の抗体を製造するために使用されることができる。
【0021】
本発明は、配列番号1乃至16よりなる群から選択されたアミノ酸配列を有する1つ以上のペプチドで対象物を免疫化する段階を含む、抗体の製造方法を提供し、ここで、対象物は、1つ以上のペプチドに対する抗体を発現し、次いで免疫化する。対象物は、ヒトまたはヒトを除いた動物(non-human animal)であることができる。ヒトを除いた動物は、牛、豚、羊、兎、猫、犬、ニワトリ、マウス、ラットまたは発現された抗体産生を生産し得るその他の動物のような任意の適切な動物であってもよい。
【0022】
一部の具現例において、方法は、対象物から発現された抗体産生を収集する段階をさらに含み、ここで、発現された抗体産生は、天然ノロウイルスカプシド構造に結合することができる抗体を含む。抗体の天然ノロウイルスカプシド構造への結合能力は、ELISAまたは前述したような他の方法のようなこの分野の当業者によく知られた任意の適切な方法で決定されることができる。このような具現例において、対象物は、通常、ヒトを除いた動物であることが理解される。一部の具現例において、発現された抗体産物は、動物の血液または血清から収集される。好ましい具現例において、発現された抗体産生は、ニワトリのたまごのようなたまごの黄身から収集される。一部の具現例において、発現された抗体産生を発生する動物は、モノクローナル抗体を製造するために使用されることができる。モノクローナル抗体は、Kohler, et al., Nature 256(5517):495−497(1975)に説明された方法のようなこの分野の当業者に知られた任意の方法によって製造されることができる。
【0023】
さらに他の様態において、本発明は、配列番号1乃至16よりなる群から選択された1つ以上の抗原ペプチドまたはそれのフラグメント;及び選択的に担体を含むワクチンを提供し、ここで、フラグメントは、4以上の連続アミノ酸残基を含み、ここで、担体は、1つ以上の抗原ペプチドにコンジュゲイションされる。好ましい具現例において、1つ以上のペプチドの多重複写物(multiple copies)は、各々の担体にコンジュゲイションドされる。担体は、任意の製薬学的に許容可能な担体であることができる。一部の具現例において、担体は、タンパク質担体である。一部の具現例において、担体は、液体担体である。好ましい具現例において、担体は、ノロウイルスタンパク質を含む。例えば、担体は、ウイルス−類似粒子(VLPs)を含むノロウイルスカプシドタンパク質またはこれのサブユニットまたはドメイン(Jiang X et al., J. Virol. 66(11):6527−32(1992))のみならず、ノロウイルスRNAポリメラーゼタンパク質またはこれのサブユニットまたはドメイン(例えば、Venkataram Prasad, et al., Science 286:287−290(1999)参照)の1つ以上の複写物になることができる。さらに他の具現例において、担体は、ビロソーム、B型肝炎ウイルスコアタンパク質(hepatitis B virus core protein:HbcAg)(例えば、J. Virol. 79:13641(2005)参照)、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)マイクロ粒子、リポソーム、多重抗原性ペプチド(multiple antigenic peptides:MAPs)、免疫−刺激複合物(immune-stimulating complex:ISCOMS)、キトサン、キーホールリンペットヘモシアニン(keyhole limpet hemocyanin:KLH)または牛血清アルブミン(BSA)のような任意の適切な担体であることができる。
【0024】
ワクチンは、対象物に投与するためのワクチン、例えば、本明細書に説明された組成物を剤形化するのに有用な、または必要な製薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含むことができる。
【0025】
さらに他の様態において、本発明は、ベクターDNA;及び選択的に製薬学的に許容可能な担体、補助剤または賦形剤を含むワクチンを提供し、ここで、ベクターDNAは、配列番号1乃至16よりなる群から選択された1つ以上の抗原ペプチドまたはそれのフラグメントをコーディングするDNAを含み、ここで、フラグメントは、4以上の連続アミノ酸残基を含む。
【0026】
本発明の組成物は、本発明の免疫原、抗体またはDNA及び製薬学的に許容可能な賦形剤を含む。組成物は、例えば、ワクチンまたは予防薬または診断ツールのための試薬になることができる。組成物は、静脈内、筋肉内、腹膜内、鼻腔内、経皮、皮下または経口のような任意の経路への投与のために剤形化されることができる。好ましい具現例において、組成物は、経口投与のために剤形化される。また、組成物は、希釈剤、補助剤、賦形剤、防腐剤、pH調節剤などのような追加成分を含むことができる。
【0027】
本発明の組成物は、食品または飲料(例えば、ヨーグルト)のようなものを含み、経口投与用に剤形化されることができる。代案的に、組成物は、錠剤、カプセル、丸薬、シロップ、エリキシル剤または経口投与のための他のビヒクルに剤形化されることができる。
【0028】
局所的または系統的注入投与のための適切な剤形は、水性及び非水性の等張滅菌注射溶液(これは抗酸化剤、緩衝剤、細菌発育阻止剤及び意図された輸血者の血液で剤形等張液を提供する溶質を含むことができる)、及び懸濁化剤、可溶化剤、増粘剤、安定剤及び防腐剤を含むことができる水性及び非水性の滅菌懸濁液を含む。剤形物は、アンプルまたはバイアルのような容器に密封された単一−投与量または多重−投与量で存在することができ、使用前にすぐ注入のために注射用滅菌液体賦形剤、例えば、水の添加のみを要求する冷凍−乾燥された(凍結乾燥)状態に保存されることがでぎる。 即席で用意された注射溶液及び懸濁液は、滅菌粉末、顆粒または錠剤から製造されることができる。
【0029】
滅菌注射用溶液は、要求に応じて前記列挙された成分の1つまたは組合せと共に適切な溶媒の中に所要の量で活性化合物を含ませ、次いで、ろ過された滅菌化によって製造されることができる。好ましくは、注射用溶液は、内毒素がない。一般的に、分散液は、活性化合物を基本分散培地及び前記列挙されたものから要求された他の成分を含む滅菌ビヒクルに含ませることによって製造される。滅菌注射用溶液の製造のための滅菌粉末の場合、好ましい製造方法は、活性成分粉末と以前のそれの滅菌−ろ過された溶液から任意の追加的な所望の成分を付加して得られたものを真空乾燥及び凍結乾燥する。
【0030】
また、活性成分は、例えば、コアセルベーション技術によって、または界面重合によって製造されたマイクロカプセル、例えば、 各々ヒドロキクシメチルセルロースまたはゼラチン−マイクロカプセル及びポリ−(メチルメタクリレート)マイクロカプセルの中に、 コロイダル薬物伝達システム(例えば、リポソーム、アルブミン小球体、マイクロエマルション、ナノ−粒子及びナノカプセル)またはマイクロエマルションの中に取り込まれることができる。このような技術は、Remington's Pharmaceutical Sciences 16th edition, Osol, A. Ed.(1980)に開示されている。特に、免疫原または抗体を含むリポソームは、Epstein et al, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82:3688(1985);Hwang et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 77:4030(1980);及び米国特許第4,485,045号及び第4,544,545号に説明された方法によって製造されることができる。強化された循環時間を有するリポソームは、米国特許第5,013,556号に開示される。
【0031】
特に有用なリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロール及びPEG−誘導されたホスファチジルエタノールアミン(PEG−PE)を含む脂質組成物をもって逆相蒸発法によって生成されることができる。リポソームは、所要の直径を有するリポソームを得るために定義された細孔径のフィルターを通じて押し出す。本発明のポリペプチドは、例えばMartin et al., J. Biol. Chem., 257:286−288(1982)に説明されたように、ジスルフィド相互交換反応によってリポソームにコンジュゲイションされることができる。
【0032】
気道への投与は、例えば、気管及び/または肺に系統的または局所的投与によって提供することができる。このような投与は、吸入または物理的適用を通じて、エアロゾル、溶液及び気管支鏡のような装置を利用して行われることができる。吸入のために、本組成物は、吸入器(insufflator)、噴霧器、ポンプ、加圧パックまたはエアロゾル、ノンエアゾールスプレーの粉末またはノンエアゾール(non-aerosol)スプレーの液体を伝達するその他の便利な手段から便利に伝達される。加圧パックは、液化ガスまたは圧縮ガスのような適切な推進剤を含むことができる。液化ガスとしては、例えば、フルオル化された塩素化ヒドロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、ヒドロクロロカーボン、ヒドロカーボン、及びヒドロカーボンエーテルを含む。圧縮ガスは、例えば、窒素、窒素酸化物及び二酸化炭素を含む。特に、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素またはその他の適切なガスの使用が考慮される。加圧されたエアロゾルの場合、投与量単位は、制御された量を伝達するためのバルブを提供することによって決定されることができる。乾燥粉末組成物の投与時に、粉末ミックスは、ラクトースまたは澱粉のような適切な粉末ベースを含むことができる。粉末組成物は、例えば、カプセル、 カートリッジまたは粉末が吸入器(inhalator)または吸入器(insufflator)の助力で投与されることができるブリスターパックのような単位投与量形態で提供されることができる。
【0033】
一部の具現例において、また、投与は、経粘膜的な手段によって行われることができる。経粘膜的な投与のために、障壁に浸透され得る適切な浸透剤が剤形物の中に使用される。このような浸透剤は、一般的にこの分野に知られたものであり、例えば、経粘膜的な投与のために、洗浄剤、胆汁塩及びフシジン酸誘導体を含む。経粘膜的な投与は、鼻腔スプレー、吸入エアロゾル、坐薬、口腔洗浄剤、速溶性錠剤またはトローチ剤の使用を通じて行われることができる。
【0034】
製薬組成物は、薬物伝達システムを用いて伝達されることができる。このような伝達システムは、ヒアルロン酸溶液またはコラーゲンフラグメントの懸濁液を含む。薬物は、マイクロカプセルに剤形化されることができ、制御された放出のために、例えば、ポリ乳酸、エチルヒドロキシセルロース、ポリカプロラクトン、ポリカプロラクトンジオール、ポリリシン、ポリグリコール酸、ポリマレイン酸、ポリ[N−(2−ヒドロキシプロピル)メチルアクリルアミド]などのような適切な重合性物質でデザインされることができる。薬物伝達システムを使用する特別な剤形は、液体懸濁液、軟膏、包帯との複合物、コラーゲンシールドなどの形態であることができる。
【0035】
他の様態において、本発明は、(a)テストされるサンプルを提供する段階;及び(b)配列番号1乃至16よりなる群から選択された1つ以上のペプチド配列を認識する1つ以上の抗体を使用するレポーティングアッセイをサンプルに施行する段階を含み、ここで、レポーティングアッセイが陽性の結果を示す場合、ノロウイルスがサンプル中に存在する、サンプル中で天然ノロウイルスを検出する方法を提供する。サンプルは、ノロウイルスの検出が有用な、または必要な任意のソースから取ることができる。例えば、サンプルは、水サンプル、食品サンプル、環境サンプルまたは標本サンプルであることができる。標本は、動物組職サンプルまたは動物体液または排泄物のサンプルであることができる。
【0036】
一部の具現例において、検出されようとするノロウイルスは、 ヒト宿主で一般的に発見された遺伝子型である。他の具現例において、ノロウイルスは、牛宿主で一般的に発見された遺伝子型である。また、ノロウイルスは、マウスまたは豚宿主で発見された遺伝子型になることができる。
【0037】
さらに他の様態において、本発明は、(a)サンプル収集ツールと、(b)配列番号1乃至16よりなる群から選択された1つ以上のペプチド配列を認識する1つ以上の抗体を含むレポーティングアッセイを施行するための試薬と、(c)ノロウイルスの検出のためのテストを実行し、且つ結果を解釈するための指示資料を含む、サンプル中で天然ノロウイルスの検出のためのキットとを提供する。
【0038】
本発明の方法またはキットに使用されたレポーティングアッセイは、この分野または以後に開発される任意のレポーティングアッセイになることができる。アッセイは、例えば、任意の類型のELISA、または米国特許公開第2006−0129327号に説明されたようなアッセイであることができる。また、アッセイは、免疫磁気分離法(immunomagnetic separation:IMS)であることができる(Myrmel, et al., Int. J. Food. Microbiol. 62(1−2):17−26(2000))。IMSを使用する抗体の検出は、例えば、ValidCheck装置(PCT/US07/66172)を用いて行われることができる。
【0039】
次の実施例は、本発明をさらに説明するものであるだけで、本発明の範囲を限定しようとするものではない。
【実施例1】
【0040】
本実施例は、抗原性ノロウイルスペプチド配列の製造及び使用を示す。
【0041】
製造:抗原性ノロウイルスペプチド配列は、イリノイ大学のアーバナ・シャンペーンバイオテクノロジーセンターのタンパク質配列設備で合成した。ペプチドは、KLp1、KLp2、KLp3などと命名した。アミノ酸システインは、担体タンパク質への結合を促進するために、すなわちシステインの側鎖に位置するスルフヒドリル機能基と担体タンパク質上のリシン側鎖に位置する活性化されたアミン基との間に発生する共有結合をもたらす化学反応を促進するために、各々のペプチドのN−末端に挿入させた。KLH(キーホールリンペットヘモシアニン)−ペプチド及びBSA(牛血清アルブミン)−ペプチドコンジュゲイションさけた抗原をイムジェクトマレイミド活性化された免疫原コンジュゲイションキットに説明されたプロトコールによってピアース(Pierce)(ロックフォード、イリノイ)からのmcKLH及びBSAで発生させ、特性化し精製した。KLH−ペプチドコンジュゲートは、マウスの免疫原として使用される一方で、BSA−ペプチドコンジュゲートは、得られるポリクロナール血清から抗−ペプチド抗体の存在に対するテストに使用された。KLH免疫原コンジュゲートは、KLH−1、KLH−2、KLH−3などと命名した。BSAテストコンジュゲートは、BSA−1、BSA−2、BSA−3などと命名した。ノロウイルス用ウイルス−類似粒子(VLPs)は、NIH及びCDCから得た。
【0042】
動物への投与:一次免疫化のために、個々のBalb/cマウスに30μgの1つのKLH−ペプチドコンジュゲート、10μgのBalb/cT−細胞エピトープNTGGAWDNAKKY(配列番号:17)、微生物のピロフォスファターゼタンパク質配列の一部(例えば、加入番号Q9ZW18)、及び タイターマックスゴールド補助剤(TiterMax Gold Adjuvant)(Sigma, St. Louis, Mo)を含むエマルションを腹膜内に注入した。すべての後続免疫化のために、同一の手続が補助剤がIncomplete Freund's(Sigma, St. Louis, MO)であることを除いて引き続いた。各々のマウスに注入された全体量の体積は、100μlを超過せず、補助剤が50体積%に該当した。免疫化は、3週離れるようにした。マウスを2〜3回免疫化させた後、血液サンプルをマウスが一般的な痲酔の影響下にある間にレトロ−オービタルプレクサスを通じて取った。酵素−連結免疫吸着アッセイ(ELISA)を用いて、ポリクローナル血清がBSA−ペプチドテストコンジュゲートに対する反応性をテストした。これら抗原に強い反応性を有する血清は、ELISAを用いてVLP上に反応性アイソタイプに対してさらにテストした。
【0043】
KLH−ペプチドコンジュゲートが注入されたマウスから得た血清は、ノロウイルスVLPだけでなく、BSA−ペプチドコンジュゲートに反応性になることが明らかになった。
【実施例2】
【0044】
本実施例は、ノロウイルス免疫原に対するモノクローナル抗体の製造を示す。
【0045】
マウスを実施例1で説明されたようにKLH−ペプチド免疫原で免疫化した。VLP抗原に対する高いタイター(titer)IgG血清抗体反応を示す免疫化されたマウスをハイブリドーマ融合のために犠牲させた。細胞融合工程は、1975年Kohler及びMilsteinによって最初に説明された(Kohler, et al., Nature 256(5517):495−497, 1975)ものと類似の標準プロトコールに従い、ここで、脾臓から単離されたリンパ球は、ポリエチレングリコールの存在下でsp2/0骨髄腫細胞と融合させた。得られるハイブリドーマ細胞株は、7.2%COインキュベータート中の選択的なHAT(ヒポキサンチンアミノプテリン−チミジン)培地(10%FBS(ウシ胎児血清)に補充されたL−グルタミン、NCTC、最小必須培地(MEM)非必須アミノ酸、システイン、ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン、オキサロ酢酸、ピルビン酸ナトリウム、インシュリン及びカナマイシンを有するDulbecco's Modified Eagle's培地(DMEM))で成長させた。融合後、7乃至14日に、ハイブリドーマ細胞株から培養培地をELISAにノロウイルスVLP試薬を結合することができるIgGモノクローナル抗体の存在に対してスクリーニングした。要求された形質を示すハイブリドーマ細胞株は、安定性のためにサブクローンさせ、次いで、大規模モノクロナール抗体生成のためのIntegra Cellineバイオリアクターで成長させた。得られるバイオリアクター抗体は、タンパク質Gカラム上で精製させ、4℃で0.02%アジ化ナトリウムを有するPBS(リン酸緩衝生理食塩水)に保存させた。
【実施例3】
【0046】
本実施例は、単純なELISAを用いてノロウイルスを検出するにあたつて抗体の使用を示す。
【0047】
イムロン(Immulon)IBプレート(Thermo Fisher, PA)をPBSの中で2μg/mlでノロウイルスまたはVLPsでコーティングした。プレートを1時間37℃で培養させ、洗浄した。次いで、ウェルをPBS中の0.5%スキームミルクで遮断させ、次いで、1時間以上37℃で培養させた。次いで、対応する抗−ノロウイルスモノクロナール抗体(実施例2で説明されたように製造)の50μl(5μg/ml)をシュアリンク(Surelink)コンジュゲイションキット(KPL、MD)を用いてHRP(ホースラディッシュペルオキシダーゼ(Horse Radish Peroxidase)にコンジュゲイションさせ、各々のウェルに添加し、1時間37℃で培養させ、洗浄した。100μlのTMB(テトラメチルベンジジン)基質(Sigma、MA)をすべてのウェルに添加し、青色変化が観察された後に、HSOを反応を中止させるために添加した。プレートは、450nm吸光度で読み出された。
【0048】
結果:配列番号1のペプチドに対して発生したモノクローナル抗体(mAbs)は、ELISAでGI.1 VLP(ノーウォーク)を検出した。これは、類似の検出能力が遺伝子型GI.6及びGI.8を代表するVLPs(または天然ノロウイルス)で見られることを予測するようにする。配列番号2のペプチドに対して発生したMAbsは、ELISAでGI.3 VLPデザートシールドを検出することができる。類似の検出能力が残りのGI遺伝子型GI.2、GI.4、GI.5及びGI.7を代表するVLPsまたは天然ノロウイルスで見られる。配列番号6のペプチドに対して発生したMAbsは、ELISAで多様なGII VLPs(GII.2、GII.3、及びGII.7を含む)を検出した。配列番号7の抗−ペプチドmAbsは、GII.4に強く反応するが、他のGII VLPsにはそうでない。表2は、選択されたノロウイルスVLPs(ELISA)上に初期抗−ペプチドモノクローナル抗体の反応パターンを示す。
【0049】
【表2】

【実施例4】
【0050】
本実施例は、サンドイッチELISAによってノロウイルスを捕獲し検出するにあたって抗体の使用を示す。
【0051】
イムロン2HBプレート(Thermo Fisher, PA)のウェルを実施例2で製造された50μlの抗−ノロウイルス抗体(250ng/ウェル)でコーティングし、1時間37℃で培養させ、洗浄した。次いで、ウェルをPBS中の0.5%ミルクで遮断させ、次いで、1時間以上37℃で培養させた。製造されたサンプルをウェルに添加した。プレートを1時間37℃で培養し、洗浄した。抗−ノロウイルス抗体をシュアリンクコンジュゲイションキット(KPL、MD)を用いてHRPにコンジュゲイションさせ、50μlの抗−ノロウイルス−HRP(5μg/ml)を各々のウェルに添加した。次いで、プレートを1時間37℃で培養させ、洗浄した。100μlのTMB基質をすべてのウェルに添加し、青色変化が観察された後に、HSOを反応を中止させるために添加した。プレートは、450nmで読み出された。
【0052】
バックグラウンドに対して相対的な陽性インテンシティ結果は、プレートの分析によって得られた。
【実施例5】
【0053】
本実施例は、IMS−ELISAによってノロウイルスを濃縮化し検出するにあたって抗体の使用を示す。
【0054】
IMS−ELISA手続をPBS中の0.5%ミルクでエッペンドルフチューブを遮断することによって行い、1時間37℃で培養した。ノロウイルスVLPsは、抗体/ビーズコンジュゲートとともに各々のチューブに添加させた。抗体/ビーズコンジュゲートは、実施例2で製造されたインビトロゲンから推薦されたプロトコールを使用するインビトロゲンからのM280トシル活性化されたダイナルビーズ(tosylactivated dynal beads)にコンジュゲイションされた抗−ノロウイルス抗体である。次いで、チューブを1時間回転させながら室温で培養させた。マグネティックレトリーバを用いて一方の側面にIMS複合物(磁石ビーズに結合されたVLPs)を引き寄せた。ビーズをPBSで1回洗浄し、100μl PBSに再懸濁した。次いで、各々のチューブのIMS複合物を抗−ウイルス抗体にコーティングされたイムロンIBプレートに伝達した。プレートを1時間37℃で培養し洗浄した。次いで、シュアリンクコンジュゲイションキット(KPL, MD)を用いてHRP(ホースラディッシュペルオキシダーゼ)にコンジュゲイションされた抗−ノロウイルス抗体の50μl(2μg/ml)を各々のウェルに添加し、1時間37℃で培養し洗浄した。100μlのTMB(テトラメチルベンジジ)基質(Sigma, MA)をすべてのウェルに添加した。青色変化が観察された後に、HSOを反応を中止させるために添加した。プレートは、450nm吸光度で読み出された。
【0055】
バックグラウンドに対して相対的な陽性インテンシティ結果は、プレートの分析によって得られた。
【実施例6】
【0056】
本実施例は、免疫磁性分離によってノロウイルスを濃縮化し検出するにあたって抗体の使用を示す。
【0057】
IMS手続をPBS中の0.5%ミルクで微小遠心管を遮断することによって行しい、1時間37℃で培養した。ノロウイルスVLPsを抗体/ビーズコンジュゲートとともに各々のチューブに添加させた。抗体/ビーズドコンジュゲートは、実施例2で製造された、インビトロゲンから推薦されたプロトコールを使用するインビトロゲンからのM280トシル活性化されたダイナルビーズにコンジュゲイションされた抗−ノロウイルス抗体である。次いで、チューブを1時間回転させながら室温で培養した。1時間培養後、マグネティックレトリーバーを用いて一方の側面にIMS複合物(磁石ビーズに結合されたVLPs)を引き寄せた。ビーズをPBSで1回洗浄し、シュアリンクコンジュゲイションキット(KPL、MD)を用いてHRP(ホースラディッシュペルオキシダーゼ)にコンジュゲイションされた抗−ノロウイルス抗体300μl(2.5μg/ml)で再懸濁した。チューブを1時間回転しながら37℃で培養し、マグネチックレトリーバーを用いてPBSで3回洗浄した。100μlのTMB(テトラメチルベンジジン)基質(Sigma, MA)をすべてのウェルに添加した。青色変化が観察された後に、HSOを反応を中止させるために添加した。プレートは、450nm吸光度で読み出された。
【0058】
バックグラウンドに対して相対的な陽性インテンシー結果は、プレートの分析によって得られた。
【0059】
本明細書で引用された文献、特許出願及び特許を含むすべての参考文献は、各々の参考文献が参考文献として含まれるように個別的に且つ具体的に表示され、及びその全体が本明細書で説明されたものと同様の同一範囲で参照として含まれる。
【0060】
本発明を説明する文脈(特に、次の請求範囲の文脈)で使用される用語″ a″、″an″、″the″、及び類似の指示対象は、本明細書に異なって表示されない以上、または文脈によって明確に否認されない以上、単数及び複数の両方をカバーするものとして解釈される。用語″含む(comprising)″、″有する(having)″、″含む(including)″及び″含有する(containing)″は、異なって指摘されない以上、制限がない用語として解釈されるべきである(すなわち、″含む(including)が、これに制限されない″を意味)。本明細書で値(value)の範囲の列挙は、本明細書に異なって表示されない以上、範囲内に属する各々の別個の値を個別的に言及することを簡単に標記するための方法として使用されたものに過ぎず、各々の個別値は、これが本明細書に各々列挙されたように明細書に含まれる。本明細書に説明されたすべての方法は、本明細書に異なって表示されない以上、または文脈によって明確に否認されない以上、任意の適切な手順で行われる。任意の及びすべての実施例、または本明細書に提供された例示的な用語(例えば、″〜のような(such as)″)は、発明を一層明確にするためのものに過ぎず、異なって請求されない以上、本発明の範囲を限定するものとして意味されない。明細書中には、発明の実施に必須的なもので、非−請求された任意の要素を示すものとして解釈されるべき用語はない。
【0061】
本発明の好ましい具現例は、本発明を実施するために発明者に知られた最上のモードを含んで本明細書に説明される。多様な好ましい具現例は、前記説明を読むことによって当業者に明確になる。発明者は、熟練された技術者が適切に多様に使用することを期待し、発明者は、発明が本明細書に詳細に説明されたものを除いて実施されることを希望する。したがって、本発明は、適用可能な法によって許容される限り、これに添付された請求範囲に列挙された発明対象のすべての変形及び同等物を含む。また、すべての可能な変形で前記説明された要素の任意の組合せは、本明細書に異なって表示されない以上、または文脈によって明確に否認されない以上、本発明によって内包される。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明の活用例として、ノロウイルス用抗体に適用出来る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号1乃至16よりなる群から選択されたアミノ酸配列を有する抗原ペプチドまたはそれのフラグメントを含み、ここで、前記フラグメントは、4以上の連続アミノ酸残基を含む免疫原。
【請求項2】
請求項1に記載の免疫原を含み、製薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含む組成物。
【請求項3】
配列番号1乃至16よりなる群から選択されたアミノ酸配列を有する抗原ペプチドまたは4以上の連続アミノ酸残基を含むそれのフラグメントに対する天然ノロウイルスカプシド構造に結合されることができる単離された抗体。
【請求項4】
前記抗体は、ポリクローナルである請求項3に記載の抗体。
【請求項5】
前記抗体は、モノクローナルである請求項3に記載の抗体。
【請求項6】
前記抗体は、ヒト化されたものである請求項5に記載の抗体。
【請求項7】
前記アミノ酸配列は、配列番号7である請求項3に記載の抗体。
【請求項8】
前記抗体は、GII遺伝子群ノロウイルスに結合することができないが、GI遺伝子群ノロウイルスに結合することができる請求項3に記載の抗体。
【請求項9】
前記抗体は、GI遺伝子群ノロウイルスに結合することができないが、GII遺伝子群ノロウイルスに結合することができる請求項3に記載の抗体。
【請求項10】
前記抗体は、GI遺伝子群ノロウイルス及びGII遺伝子群ノロウイルスに結合することができる請求項3に記載の抗体。
【請求項11】
前記抗体は、配列番号1乃至16よりなる群から選択された1つ以上のアミノ酸配列から発生する請求項3に記載の抗体。
【請求項12】
前記抗体は、配列番号1乃至16よりなる群から選択されたアミノ酸配列を有する抗原ペプチドまたはそれのフラグメントに対する2つ以上の別個の抗体の混合物で存在し、ここで、前記フラグメントは、4以上の連続アミノ酸残基を含み、ここで、混合物中の複数の抗体は、天然ノロウイルスカプシド構造に結合することができるものである請求項6に記載の抗体。
【請求項13】
請求項3乃至12のいずれかに記載の抗体を含み、製薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含む組成物。
【請求項14】
前記組成物は、経口用投与のために剤形化されるものである請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
IgYをさらに含む請求項13に記載の組成物。
【請求項16】
配列番号1乃至16よりなる群から選択されたアミノ酸配列を有する1つ以上のペプチドで対象物を免疫化する段階を含み、ここで、対象物は、1つ以上のペプチドに対する抗体を発現し、次いで免疫化するものである抗体の製造方法。
【請求項17】
対象物から発現された抗体産生を収集する段階をさらに含み、ここで、対象物は、ヒトを除いた動物であり、ここで、発現された抗体産生は、天然ノロウイルスカプシド構造に結合することができる抗体を含む請求項16に記載の抗体の製造方法。
【請求項18】
前記発現された抗体産生からモノクローナル抗体を製造する段階をさらに含む請求項17に記載の抗体の製造方法。
【請求項19】
(i)配列番号1乃至16よりなる群から選択された1つ以上の抗原ペブチドまたはそれのフラグメント、−ここで、フラグメントは、4以上の連続アミノ酸残基を含み、−;及び、選択的に
(ii)1つ以上の抗原ペプチドにコンジュゲイションされる担体を含むワクチン。
【請求項20】
前記担体は、タンパク質担体である請求項19に記載のワクチン。
【請求項21】
前記担体は、液体担体である請求項19に記載のワクチン。
【請求項22】
前記担体は、ノロウイルスカプシドタンパク質またはそれのサブユニットまたはドメイン、またはノロウイルスRNAポリメラーゼタンパク質またはそれのサブユニットまたはドメインを含む請求項19に記載のワクチン。
【請求項23】
1つ以上の製薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含む請求項19に記載のワクチン。
【請求項24】
(i)ベクターDNA、−ここで、ベクターDNAは、配列番号1乃至16よりなる群から選択された1つ以上の抗原ペプチドまたはそれのフラグメントをコーディングするDNAを含み、ここで、前記フラグメントは、4以上のアミノ酸残基を含み、−;及び, 選択的に
(ii)製薬学的に許容可能する担体、補助剤または賦形剤を含むワクチン。
【請求項25】
(i)テストされるサンプルを提供する段階と、
(ii)配列番号1乃至16よりなる群から選択された1つ以上のペプチド配列を認識する1つ以上の抗体を使用するレポーティングアッセイをサンプルに施行する段階を含み、
ここで、前記レポーティングアッセイが陽性の結果を示す場合、ノロウイルスがサンプル中に存在する、サンプル中で天然ノロウイルスを検出する方法。
【請求項26】
前記サンプルは、水サンプル、食品サンプル、環境サンプル及び標本サンプルよりなる群から選択される請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ノロウイルスは、ヒトである請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記ノロウイルスは、牛である請求項25に記載の方法。
【請求項29】
(i)サンプル収集ツールと、
(ii)配列番号1乃至16よりなる群から選択された1つ以上のペプチド配列を認識する1つ以上の抗体を含むレポーティングアッセイを施行するための試薬と、
(iii)ノロウイルスの検出のためのテストを実行し、且つ結果を解釈するための指示資料と、
を含む、サンプルの中で天然ノロウイルスの検出のためのキット。

【公表番号】特表2009−542715(P2009−542715A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−518589(P2009−518589)
【出願日】平成19年6月29日(2007.6.29)
【国際出願番号】PCT/US2007/072559
【国際公開番号】WO2008/005880
【国際公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(509002165)キム ラボラトリーズ (1)
【Fターム(参考)】