説明

ハイドロゲル組成物

電気化学的センサシステムは、電気化学的センサおよびハイドロゲル組成物を含む。この電気化学的センサは、少なくともカウンタ電極と作用電極とを有する。ハイドロゲル組成物を作用電極に接触させる。ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含む。第一のモノマーは、親水性の特性を有する。第二のモノマーは、疎水性の特性を有する。第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率は、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である。
【添付図】 なし

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の属する分野
[0001] 本発明は、全体としては、ハイドロゲル組成物に関するものである。一用途における組成物は、分析物(例えば、グルコース)の濃度を測定する経皮的方法において使用するために適合される。
【0002】
発明の背景
[0002] 体液中の分析物の定量的測定は、特定の生理学的異常を診断し、維持する際に、非常に重要である。例えば、乳酸、コレステロールおよびビリルビンは、特定の個体ににおいてモニタリングしなければならない。特に、糖尿病個体が、体液中のグルコースレベルを頻繁にチェックして、食餌中のグルコース接種を制御することは、重要である。その様な試験の結果を使用して、必要であれば、インスリンまたはその他の投薬を投与する必要があるかどうかを決定することができる。
【0003】
[0003] いくつかの既存の技術において、ランセット(lancet)を使用して、ユーザから体液(例えば、血液)を取り出すことができる。次いで、この体液を機器または測定器と共に使用して、分析物濃度を決定する。分析物濃度を正確に測定しつつ、ランセットを使用する必要を排除することが望ましい。
【0004】
[0004] ランセットを用いずにサンプルを得るための非侵襲性の方法の一つは、間質液(ISF)中に見いだされる分析物経皮的サンプルを使用することである。この方法において、組成物を、皮膚上におき、そしてユーザの皮膚から検出機器または測定器へのISFの抽出を促進する補助とする。この組成物は、十分な機械的な安定性および温度安定性を保持して、経皮的サンプリング部位と検出器記との間に比較的性的で、反応的な、水性の伝導体をもたらすことが必要とされる。その様な特性を含有し、そして経皮的サンプリングに使用する様に適応されるその様な組成物を見いだすことが好ましい。
【0005】
発明の概要
[0005] 一態様にしたがって、ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含む。第一のモノマーは、式I:
【0006】
【化1】

【0007】
から選択され、
式中、
RおよびR1は、独立して、H、(C1-C3)アルキル、(C3-C6)ジヒドロキシアルキルおよび(C2-C6)ヒドロキシアルキルから選択され;または
RおよびR1の組合せが、1炭素原子〜5炭素原子から選択され、それにより3-7員のヘテロ環式部分が形成される。
【0008】
[0006] 第二のモノマーは、式IIおよび式IIIからなる群から選択され、ここで式IIは、
【0009】
【化2】

【0010】
であり、
式中、
R3およびR4は、独立して、H、CH3、(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分から選択される。アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい。シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。R3がHまたはCH3である場合、R4は(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分である。アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。R4がHまたはCH3である場合、R3は、(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分である。アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。
【0011】
[0007] 式IIIは、
【0012】
【化3】

【0013】
であり、
式中、
R5は、(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分から選択される。アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい。シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率は、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である。
【0014】
[0008] 一態様にしたがって、電気化学的センサシステムは、電気化学的センサおよびハイドロゲル組成物を含む。電気化学的センサは、少なくともカウンタ電極および作用電極を有する。ハイドロゲル組成物は、作用電極に接触する。ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含む。第一のモノマーは、ヒドロキシアルキルメタクリレート類、アクリルアミド、N,Nジ-アルキルアクリルアミド類、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリレート金属塩、アクリレート金属塩、イチコン酸(iticonic acid)、マレイン酸、メタクリルアミド、N,N-ジアルキルアクリルアミド、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸金属塩、スチレンカルボン酸、スチレンカルボン酸金属塩、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸金属塩、2-ビニルN-アルキルピリジニウムハロゲン化物、4-ビニルN-アルキルピリジニウムハロゲン化物、または上述した式Iから選択される。第二のモノマーは、アルキル(メト)アクリレート類、式II、式III、および式IVからなる群から選択され、ここで式IIおよび式IIIは上述したとおりである。
【0015】
[0009] 式IVは、
【0016】
【化4】

【0017】
であり、
式中、
R2は、(C1-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルおよび芳香族部分から選択される。アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい。シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率は、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である。
【0018】
[0010] 一態様にしたがって、電気化学的センサシステムは、電気化学的センサおよびハイドロゲル組成物を含む。電気化学的センサは、少なくともカウンタ電極および作用電極を有する。ハイドロゲル組成物は、作用電極に接触する。ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含む。第一のモノマーは、上述した式Iから選択される。第二のモノマーは、上述したアルキル(メト)アクリレート類、式II、式III、および式IVからなる群から選択される。
【0019】
[0011] さらなる態様にしたがって、電気化学的センサシステムは、電気化学的センサおよびハイドロゲル組成物を含む。電気化学的センサは、少なくとも、カウンタ電極および作用電極を有する。ハイドロゲル組成物は、作用電極に接触する。ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含む。第一のモノマーは、N-ビニルピロリドン、ヒドロキシアルキルメタクリレート類、アクリルアミド、およびN,Nジ-アルキルアクリルアミド類からなる群から選択される。第二のモノマーは、アルキル(メト)アクリレート類、N-ビニルアクリルアミド、ビニルエステル類、およびビニルエーテル類からなる群から選択される。第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率は、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である。
【0020】
[0012] さらに別の態様にしたがって、電気化学的センサシステムは、電気化学的センサおよびハイドロゲル組成物を含む。電気化学的センサは、少なくともカウンタ電極および作用電極を有する。ハイドロゲル組成物は、作用電極に接触する。ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含む。第一のモノマーは、親水性の特性を有する。第二のモノマーは、疎水性の特性を有する。第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率は、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である。
【0021】
[0013] 一方法にしたがって、分析物濃度は、ハイドロゲル組成物を皮膚上におくことにより測定される。ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含む。第一のモノマーは、ヒドロキシアルキルメタクリレート類、アクリルアミド、N,Nジ-アルキルアクリルアミド類、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリレート金属塩、アクリレート金属塩、イチコン酸(iticonic acid)、マレイン酸、メタクリルアミド、N,N-ジアルキルアクリルアミド、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸金属塩、スチレンカルボン酸、スチレンカルボン酸金属塩、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸金属塩、2-ビニルN-アルキルピリジニウムハロゲン化物、4-ビニルN-アルキルピリジニウムハロゲン化物、または上述した式Iから選択される。第二のモノマーは、アルキル(メト)アクリレート類、上述した式II、式III、および式IVからなる群から選択される。センサを用意し、そしてハイドロゲル組成物は一般的には皮膚とセンサとのあいだにそして結合させて位置づけられる。間質液を、このセンサを使用して分析物濃度を測定するためにサンプリングする。
【0022】
[0014] 別の方法にしたがって、分析物濃度が決定される。この方法は、ハイドロゲル組成物を皮膚上におくことを含む。ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含む。第一のモノマーは、上述した式Iから選択される。第二のモノマーは、上述した、アルキル(メト)アクリレート類、式II、式III、および式IVからなる群から選択される。センサを用意し、そしてハイドロゲル組成物は、一般的には皮膚とセンサの間に、そして皮膚とセンサを結合させて設置する。センサを使用して分析物濃度を測定するため、間質液をサンプリングする。
【0023】
[0015] さらなる方法にしたがって、分析物濃度を測定する。この方法は、ハイドロゲル組成物を皮膚上におくことを含む。ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含む。第一のモノマーは、N-ビニルピロリドン、ヒドロキシアルキルメタクリレート類、アクリルアミド、およびN,Nジ-アルキルアクリルアミド類からなる群から選択される。第二のモノマーは、アルキル(メト)アクリレート類、N-ビニルアシルアミド、ビニルエステル類、およびビニルエーテル類からなる群から選択される。第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率は、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である。センサを用意し、そしてハイドロゲル組成物は、一般的には皮膚とセンサの間に、そして皮膚とセンサを結合させて設置される。分析物濃度を測定するために、間質液をサンプリングする。
【0024】
[0016] さらに別の方法に従って、分析物濃度を測定する。この方法は、ハイドロゲル組成物を皮膚上におくことを含む。ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含む。第一のモノマーは、親水性の特性を有する。第二のモノマーは、疎水性の特性を有する。第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率は、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である。センサを用意し、ハイドロゲル組成物を一般的には皮膚とセンサの間に、そして皮膚とセンサを結合させて設置する。センサを使用して分析物濃度を測定するために間質液をサンプリングする。
【0025】
発明の詳細な説明
[0023] 本発明は、新規ハイドロゲル組成物に関する。ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒(例えば、水)を含む。ハイドロゲル組成物は、少なくとも、第一のモノマーと第二のモノマーを、ポリマー鎖の形態で結合する、ランダムコポリマーネットワークである。コポリマーネットワーク少なくともある程度は、第一のモノマーおよび第二のモノマーの容量%により、調節される。
【0026】
[0024] 以下に特定される用語は、全体を通じて、以下の意味を有する。
[0025] 用語“アルキル”は、直鎖または分岐鎖の置換炭素基を意味する。用語“(C1-C3)アルキル”、“(C1-C18)アルキル”および“(C3-C18)アルキル”は、それぞれ、1〜約3個の炭素原子、1〜約18個の炭素原子、または約3〜約18個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の置換炭素基を意味する。その様な基には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、等が含まれるが、これらには限定されない。
【0027】
[0026] 用語“置換されていてもよい”は、別段に示さない限り、その様に修飾された部分は、示される1またはそれ以上の置換基を有してもよい。それぞれの置換基は、置換が科学的に可能でありそして科学的に安定である限り、その様に修飾された部分上のどのH原子を置換してもよい。例えば、科学的に安定な化合物は、2つの置換基のそれぞれが、各置換基のヘテロ原子を介して単一のC原子に結合される。科学的に安定な化合物の別の例は、アルコキシ基がアルケンの不飽和炭素に対して結合し、エノールエーテルを形成する場合であってもよい。いずれかの部分に2津の置換基が存在する場合、各置換基がもう一方の置換基とは独立して選択され、それにより、したがって、置換基が同一となっても別のものとなってもよい。
【0028】
[0027] 用語“シクロアルキル”は、飽和単環式アルキル基を意味する。用語“(C3-C7)シクロアルキル”は、約3〜約7個の炭素原子の飽和単環式アルキル基を意味する。その様な基には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘプチルが含まれるが、これらには限定されない。
【0029】
[0028] 用語“(C3-C6)ジヒドロキシアルキル”は、飽和炭素に結合された2個のヒドロキシ(-OH)構成要素を含む上述のアルキル基を意味する。(C3-C6)ジヒドロキシアルキル類は、直鎖または分岐鎖であってもよい。(C3-C6)ジヒドロキシアルキル類のヒドロキシ構成成分は、典型的には、互いに隣接する。しかしながら、(C3-C6)ジヒドロキシ構成成分は、いずれかの利用可能な炭素に添加することができる。その様な(C3-C6)ジヒドロキシアルキル類には、2,3-ジヒドロキシプロピル、3,4-ジヒドロキシブチル、5,6-ジヒドロキシヘキシル等が含まれるが、これらには限定されない。
【0030】
[0029] 用語“(C2-C6)ヒドロキシアルキル”は、飽和炭素に結合した1個のヒドロキシ(-OH)構成成分を含む、上述のアルキル基を意味する。(C2-C6)ヒドロキシアルキル類は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。(C2-C6)ヒドロキシアルキル類のヒドロキシ構成成分は、どの利用可能な炭素に位置していてもよい。その様な(C2-C6)ヒドロキシアルキルには、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル等が含まれるが、これらには限定されない。
【0031】
[0030] 用語“ハロ”は、Cl、Br、およびFから選択される原子を意味する。
[0031] 用語“ハロアルキル”は、飽和炭素に結合した1またはそれ以上のハロ構成成分を含む上述のアルキル基を意味する。ハロアルキル類は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。ハロアルキル類のハロアルキル構成成分は、どの利用可能な炭素に位置していてもよい。その様なハロアルキル類には、2-クロロエチル、3-ブロモプロピル、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルなどが含まれるが、これらには限定されない。
【0032】
[0032] 用語“ニトロ”は、-NO2、シアノ(-CN)、-NHCH3および-NHC2H5から選択される原子を意味する。
[0033] 用語“ヘテロ環式部分”は、炭素以外の原子(例えば、イオウ、酸素または窒素)が環の一部を形成する環状構造を含有する物質である。例えば、3-7員のヘテロ環式部分には、3-7環状構造の環の一部またはバックボーンの一部を形成する、少なくとも1つの炭素以外の原子が含まれる。4-8員のヘテロ環式部分には、4-8環状構造の環の一部またはバックボーンの一部を形成する少なくとも1個の炭素以外の原子が含まれる。
【0033】
[0034] 用語“親水性の特性”は、水またはその他の極性溶媒に対する親和性を有すること;水またはその他の極性溶媒を容易に吸収するか、またはその中に容易に溶解すること、を意味する。
【0034】
[0035] 用語“疎水性の特性”は、水またはその他の極性溶媒に対して親和性を有さないこと;水またはその他の極性溶媒を容易には吸収しないか、またはその中に容易には溶解しないこと、を意味する。
【0035】
[0036] 用語“芳香族部分”は、1またはそれ以上のベンゼン環を含有する物質を意味する。芳香族置換基は、単環式、二環式、または三環式であってもよい。芳香族置換基の限定的ではない例には、フェニル、ベンジル、ナフチル、アントラセニル、などが含まれる。
【0036】
[0037] “(メト)アクリル酸”等の表記は、オプションのメチル置換を示すために本明細書中において使用される。したがって、例えば、“(メト)アクリル酸”には、メチルアクリル酸およびアクリル酸が含まれる。
【0037】
[0038] 上述したように、ハイドロゲル組成物には、第一のモノマーおよび第二のモノマーが含まれる。第一のモノマーの一態様は、N-ビニルアシルアミドである、式Iの化合物
【0038】
【化5】

【0039】
に関するものであり、
式中、
RおよびR1は、独立して、H、(C1-C3)アルキル、(C3-C6)ジヒドロキシアルキルおよび(C2-C6)ヒドロキシアルキルから選択され;または
RおよびR1の組合せは、1炭素原子〜5炭素原子から選択され、それにより3-7員のヘテロ環式部分が形成される。
【0040】
[0039] RがCH3であり、RlがHである式Iの限定的はない事例の一つは、N-ビニルアセトアミドである。式Iのその他の事例には、RがCH2CH3であり、R1がHである、N-ビニルプロピオンアミドが含まれる。
【0041】
[0040] 式Iの環状構造の限定的ではない事例には、4個の炭素および1個の窒素をそのバックボーン中に含む5員のヘテロ環式化合物である、N-ビニルピロリドンが含まれる。N-ビニルピロリドンは、化合物Aとして以下に示される。
【0042】
【化6】

【0043】
式Iの環状構造の別の事例は、N-ビニルカプロラクタムである。
[0041] 式Iが、親水性の特性を有することが好ましい。RおよびR1は、好ましくは、式Iが親水性の特性を有するように独立して選択される。RおよびR1の組合せは、好ましくは、親水性の特性を有する式Iの環状構造を形成する様に選択される。
【0044】
[0042] 一態様において、式Iの第一のモノマーおよび式IIの第二のモノマー(以下に検討する)、架橋剤および溶媒は、ハイドロゲル組成物を形成する。第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率は、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である。より好ましくは、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率は、約20:80〜約80:20であり、そしてさらにより具体的には、約40:60〜約60:40である。第二のモノマーの一態様は、N-ビニルアシルアミドである式IIの化合物:
【0045】
【化7】

【0046】
に関するものであり、
式中、
R3およびR4は、独立して、H、CH3、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);および
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ただし、R3がHまたはCH3である場合、R4は(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい、
ただし、R4がHまたはCH3である場合、R3は(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。
【0047】
[0043] R3またはR4が(C3-C18)アルキルであり、そしてアルキルが1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい式IIの事例には、N-ビニルブチルアミド、N-ビニルバレルアミド、N-ビニルラウリルアミド、N-ビニル4-クロロブチルアミド、等が含まれるが、これらには限定されない。
【0048】
[0044] R3またはR4が(C3-C7)シクロアルキルであり、シクロアルキルが1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい式IIの事例には、N-ビニルシクロヘキシルカルボキサミド、N-ビニルシクロペンチルカルボアミド、N-ビニル4-ブロモシクロヘキシルカルボキサミド等が含まれるが、これらには限定されない。
【0049】
[0045] R3またはR4が芳香族部分であり、そして芳香族部分が1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい式IIの事例には、N-ビニルベンズアミド、N-ビニル4-ニトロベンズアミド、N-ビニルナフトアミド等が含まれるが、これらには限定されない。
【0050】
[0046] 式IIは、疎水性の特性を有することが好ましい。R3およびR4は、独立して、式IIが疎水性の特性を有する様に、選択される。
[0047] 別の態様において、式Iの第一のモノマーおよび式IIIの第二のモノマー(以下に記載する)、架橋剤および溶媒は、ハイドロゲル組成物を形成する。第二のモノマーの別の態様は、ビニルエーテルである式IIIの化合物
【0051】
【化8】

【0052】
に関するものであり、
式中、
R5は、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択される。
【0053】
[0048] R5が(C3-C18)アルキルであり、そしてアルキルが1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい式IIIの事例には、ビニルプロピルエーテルビニルプロピルエーテル、ビニルヘキシルエーテル、ビニルドデシルエーテル、ビニル4-クロロブチルエーテル等が含まれるが、これらには限定されない。
【0054】
[0049] R5が(C3-C7)シクロアルキルであり、そしてシクロアルキルが1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい式IIIの事例には、ビニルシクロヘキシルエーテル、ビニルシクロペンチルエーテル、ビニル4-ブロモシクロヘキシルエーテル等が含まれるが、これらには限定されない。
【0055】
[0050] R5が芳香族部分であり、そして芳香族部分が1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい式IIIの事例には、ビニルフェニルエーテル、ビニル4-ニトロフェニルエーテル、ビニル2-ナフチルエーテル等が含まれるが、これらには限定されない。
【0056】
[0051] 第一のモノマーおよび第二のモノマーを、溶媒(例えば、水)と混合する場合、物質の構造的完全性は、所望する程に強固ではなくてもよい。このことは、第一のモノマーおよび第二のモノマーを大量の溶媒と混合する場合に特に当てはまる。機械的な強度をさらに高めるため、第一のモノマーおよび第二のモノマーに対して、架橋剤を添加する。
【0057】
[0052] 使用することができる架橋剤の限定的ではない事例には、以下のもの:多官能性ビニルエーテル類、ジビニルベンゼン類、多官能性アクリレート類、および多官能性アクリルアミド類が含まれるが、これらには限定されない。第一のモノマーおよび第二のモノマーとの好ましい架橋剤とするため、架橋剤は、2種のポリマー鎖を連結することができる形状をしていなければならない。
【0058】
[0053] 一態様にしたがって、式Vの架橋性化合物(多官能性ビニルエーテル)
【0059】
【化9】

【0060】
〔式中、“x”は、0〜4である〕を使用することができる。式V中、“x”は、架橋性化合物の特性を決定する際の補助となる。特に、式Vの“x”構成成分が大きくなればなるほど、式Vの弾力性および引裂強度がよくなる。弾力性および引裂強度が向上することにより、ハイドロゲルを形成するための溶媒の量を、より多くすることができる。
【0061】
[0054] 架橋剤として使用することができる多官能性ビニルエーテルの例は、以下の化合物として示されるジエチレングリコールジビニルエーテルアクリレートである。
【0062】
【化10】

【0063】
[0055] 架橋剤として、その他の多官能性ビニルエーテル類、例えば、トリエチレングリコールジビニルエーテル、およびテトラ(エチレングリコール)ジビニルエーテル等を使用することができることが企図される。
【0064】
[0056] その他の態様にしたがって、式VIの架橋性化合物(ジビニルベンゼン)
【0065】
【化11】

【0066】
(式中、R6は、CH2、O、またはCH2-CH2である)を使用することができる。
[0057] 架橋剤として使用される多官能性アクリレートの例は、以下の化合物Cとして示されるエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)である。
【0067】
【化12】

【0068】
多官能性アクリレート類、例えば、ポリエチレングリコールジアクリレート類、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、および1,3- ジヒドロキシプロピルジメタクリレート、を、架橋剤として使用することができることが企図される。
【0069】
[0058] 架橋剤として使用することができる多官能性アクリルアミドの例は、以下の化合物として示されるN,N'メチレンビスアクリルアミドである。
【0070】
【化13】

【0071】
その他の多官能性アクリルアミド類を架橋剤として使用することができることが企図される。
[0059] コポリマーネットワーク組成物は、一般的に、約0.01〜約10 vol.%架橋剤を含む。コポリマーネットワーク組成物は、重合(curing)の前に、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および以下に記載されるその他の構成成分を含むものとして定義される。定義された様なコポリマーネットワーク組成物は、溶媒(例えば、水)を含まない。より具体的には、ポリマーネットワーク組成物は、約0.1〜約1 vol.%架橋剤を含む。
【0072】
[0060] 重合化を補助するため、光開始剤を、第一のモノマー、第二のモノマーおよび架橋剤に対して添加してもよい。光開始剤の一例は、Irgacure(登録商標)2959(Ciba Specialty Chemicals Pty, Ltd.)として上市されている、2-ヒドロキシ-4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-メチルプロピオフェノンである。その他の光開始剤を添加することができることが企図される。ポリマーネットワーク組成物は、一般的に、0.0001〜約5 wt.%の光開始剤を含む。
【0073】
[0061] 第一のモノマーおよび第二のモノマーは、溶媒と混合する。典型的に使用される溶媒の一例は、水である。溶媒の別の例は、水混合物である。その他の溶媒を本発明において使用することができることが企図される。水の量は、変動してもよく、そしてハイドロゲル組成物中に存在する第一のモノマーおよび第二のモノマーの量に大きく依存する。その他の物質を、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒のハイドロゲル組成物に対して添加することができることが企図される。
【0074】
[0062] 架橋剤を添加した後、第一のモノマーおよび第二のモノマーが、架橋されたコポリマーネットワークを形成する。第一のモノマーおよび第二のモノマーと架橋剤との重合化を達成するため、例えば、紫外線(UV開始剤を添加することによるUV照射)、温度開始(温度開始剤を添加することによる)、γ-線、および電子ビームなどの方法により、重合化を開始することができる。重合化を補助するため、第一のモノマー、第二のモノマーおよび架橋剤に対して、光開始剤を添加することができる。一方法におけるコポリマーネットワークは、溶媒(例えば、水)中に浸漬させ、ハイドロゲル組成物を作製する。
【0075】
[0063] 一態様において、ハイドロゲル組成物は、皮膚とセンサ(例えば、電気化学的センサ)との間の界面として機能する様に構成される。一方法において、センサは、ハイドロゲル組成物を使用して、ISF(間質液)中の所望の分析物の濃度を測定する。測定することができる分析物には、グルコース、脂質プロファイル(例えば、コレステロール、トリグリセリド類、UDLおよびHDL)、ミクロアルブミン、ヘモグロビンA1C、フルクトース、乳酸、またはビリルビンが含まれる。その他の分析物濃度を測定することができることが企図される。本出願中で使用される場合、用語“濃度”は、分析物濃度、活性(例えば、酵素および電解質)、力価(例えば、抗体)、または所望の分析物を測定するために使用されるいずれかその他の測定濃度のことをいう。
【0076】
[0064] この態様において皮膚とセンサとの界面として使用されるハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒(例えば、水)を含む。ハイドロゲル組成物は、少なくとも第一のモノマーと第二のモノマーをポリマー鎖の形状で結合する、ランダムコポリマーネットワークである。コポリマーネットワークは、少なくともある程度は、第一のモノマーおよび第二のモノマーの容積%により調節される。本出願において、ハイドロゲル組成物にとって、ゲル強度と柔軟性の間でバランスを取ることは、好都合である。ハイドロゲル組成物にとって、好ましいシグナル強度を有することも、好ましい。
【0077】
[0065] 第一のモノマーは、ハイドロゲル組成物に対して親水性の特性をもたらす様に、適合させる。第一のモノマーには、以下に詳述する式Iの化合物(N-ビニルアシルアミド)が含まれる。
【0078】
【化14】

【0079】
式中、
RおよびR1は、独立して、H、(C1-C3)アルキル、(C3-C6)ジヒドロキシアルキルおよび(C2-C6)ヒドロキシアルキルから選択され;または
RおよびR1の組合せは、1炭素原子〜5炭素原子から選択され、それにより3-7員のヘテロ環式部分が形成される。
【0080】
[0066] その他の第一のモノマー(ヒドロキシアルキルメタクリレート類、アクリルアミド、N,Nジ-アルキルアクリルアミド類、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリレート金属塩、アクリレート金属塩、イチコン酸(iticonic acid)、マレイン酸、メタクリルアミド、N,N-ジアルキルアクリルアミド、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸金属塩、スチレンカルボン酸、スチレンカルボン酸金属塩、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸金属塩、2-ビニルN-アルキルピリジニウムハロゲン化物、または4-ビニルN-アルキルピリジニウムハロゲン化物を含む)を使用することができることが企図される。
【0081】
[0067] 第一のモノマーとして使用することができるヒドロキシアルキルメタクリレートの例は、以下の化合物Eとして示されるヒドロキシエチルメタクリレートである。
【0082】
【化15】

【0083】
その他のヒドロキシアルキルメタクリレート類(ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、2,3-ジヒドロキシプロピルメタクリレート、および2,3-ジヒドロキシプロピルアクリレート等)を第一のモノマーとして使用することができることが企図される。
【0084】
[0068] 第一のモノマーとして使用することができるアクリルアミドは、以下の化合物Fとして示される。
【0085】
【化16】

【0086】
[0069] 第一のモノマーとして使用することができるN,Nジ-アルキルアクリルアミドの例は、以下の化合物Gとして示されるN,Nジメチルアクリルアミドである。
【0087】
【化17】

【0088】
N,Nジ-アルキルアクリルアミド類(N,Nジn-プロピルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、およびN,N-ジメチルメタクリルアミドなど)を、第一のモノマーとして使用することができることが企図される。
【0089】
[0070] 別の態様にしたがって、第一のモノマーは、以下の化合物Hとして示されるメタクリル酸であってもよい。
【0090】
【化18】

【0091】
[0071] 第二のモノマーは、ハイドロゲル組成物に対して機械的な強度をもたらす様に適合させる。第二のモノマーは、ハイドロゲル組成物に対して、疎水性の特性をもたらす様にも、適合させる。ハイドロゲル組成物に対して疎水性の特性をもたらすことにより、溶媒(例えば、水)の量が、よりよく調節される。
【0092】
[0072] 一態様において、第二のモノマーは、以下に詳述する式IIの化合物(N-ビニルアシルアミド)に関する。
【0093】
【化19】

【0094】
式中、
R3およびR4は、独立して、H、CH3、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);および
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ただし、R3がHまたはCH3である場合、R4は(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい、
ただし、R4がHまたはCH3である場合、R3が(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。
【0095】
[0073] 別の態様において、第二のモノマーは、以下に詳述する式IIIの化合物(ビニルエーテル)に関する。
【0096】
【化20】

【0097】
式中、
R5は、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);および
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択される。
【0098】
[0074] 第二のモノマーのさらなる態様は、ビニルエステルである、式IVの化合物に関する。
【0099】
【化21】

【0100】
式中、
R2は、(C1-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択される。
【0101】
[0075] R2が(C1-C18)アルキルであり、そしてアルキルが1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい式IVの例には、2-クロロエチル、3-ブロモプロピル、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルなどが含まれるが、これらには限定されない。
【0102】
[0076] R2が(C3-C7)シクロアルキルであり、そしてシクロアルキルが1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい式IVの例には、シクロペンチル、シクロヘキシル、2-クロロシクロヘキシル、4-ブロモシクロヘキシルなどが含まれるが、これらには限定されない。
【0103】
[0077] R2が芳香族部分であり、そして芳香族部分が1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい式IVの例には、ビニルベンゾエート、ビニルフェニルアセテート、ビニル4-ブロモベンゾエート、ビニル4-ニトロベンゾエート、ビニル1-ナフタノエート、ビニル2-ナフタノエート等が含まれるが、これらには限定されない。
【0104】
[0078] 酢酸ビニルまたはラウリン酸ビニル等のビニルエステルを、第二のモノマーとして使用することができる。酢酸ビニルは化合物Jとして示され、一方ラウリン酸ビニルは、化合物Kとして示される。
【0105】
【化22】

【0106】
その他のビニルエステル(ビニルプロピオネートおよびビニルブチレートなど)を第二のモノマーとして使用することができることが企図される。式IVにとっては、疎水性の特性を有することが好ましい。R2は、好ましくは、式IVが疎水性の特性を有する様に選択される。
【0107】
[0079] 式II-IVから形成される第二のモノマーに加えて、第二のモノマーには、アルキルメタクリレートおよびアルキルアクリレートが含まれるアルキル(メト)アクリレート類が含まれるが、これらには限定されない。第二のモノマーとして使用することができるアルキルメタクリレートの例は、以下の化合物Lとして示される、メチルメタクリレートである。
【0108】
【化23】

【0109】
その他のアルキルメタクリレート類(エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、ヘプチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、ノニルメタクリレート、デシルメタクリレート、ウンデシルメタクリレート、およびドデシルメタクリレートなど)を、第二のモノマーとして使用することができることが企図される。
【0110】
[0080] 第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率は、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である。より具体的には、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率は、約80:20〜約20:80であり、そしてさらにより具体的には、約60:40〜約40:60である。
【0111】
[0081] 第一のモノマーと第二のモノマーとを使用したコポリマーネットワークの一例は、以下の式M中:に示される
【0112】
【化24】

【0113】
式M中で使用される第一のモノマーは、N-ビニルピロリドンであり、そして式M中で使用される第二のモノマー は、ビニルアセテートである。式M中の“n”および“m”は、可能性のあるリピートモノマー単位を示し、ここで“n”および“m”は、1よりも高いか、または1である。式M中の“n”および“m”は、存在する第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率に依存する。上述した様な第一のモノマーと第二のモノマーとのその他の組合せを、ハイドロゲル組成物を形成する際に使用することができることが企図される。
【0114】
[0082] コポリマーネットワーク組成物は、一般的に、約0.01〜約10 vol.%の架橋剤を含む。上述したように、コポリマーネットワーク組成物は、本明細書中において、重合(curing)の前に、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および以下に記載するその他構成成分を含むものとして定義される。定義されたようなコポリマーネットワーク組成物には、溶媒(例えば、水)は含まれない。より具体的には、ポリマーネットワーク組成物は、約0.1〜約1 vol.%の架橋剤を含む。
【0115】
[0083] 重合化を補助するために上述したように、光開始剤を、第一のモノマー、第二のモノマーおよび架橋剤に対して添加することができる。光開始剤の一例は、Irgacure(登録商標)2959(Ciba Specialty Chemicals Pty, Ltd.)として上市される、2-ヒドロキシ-4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-メチルプロピオフェノンである。その他の光開始剤を添加することができることが企図される。
【0116】
[0084] 第一のモノマーおよび第二のモノマーは、溶媒と混合される。典型的に使用される溶媒の一例は、水である。溶媒の別の事例は、水混合物である。その他の溶媒を本発明において使用することができることが企図される。しかしながら、分析物濃度を決定する本出願において、溶媒は、皮膚と実質的に生体適合性であることが必要である。水の量は変動してもよく、そしてハイドロゲル組成物中に存在する第一のポリマーおよび第二のポリマーの量に大きく依存する。
【0117】
[0085] その他の物質を、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒のハイドロゲル組成物に対して添加することができることが企図される。例えば、電解質を、ハイドロゲル組成物に対して添加することができる。ハイドロゲル組成物の用途に応じて、電解質は複数の機能を果たすことができる。第一に、電解質は、電気的に伝導性の媒体を生成するために溶解する場合に、イオン化する化学物質化合物である。第二に、電解質は、本出願において使用された場合、皮膚と接触させることは、皮膚上で浸透圧をもたらす際に補助となる高塩濃度を含有することが好ましい。皮膚上で浸透圧をもたらすことにより、電解質は、分析物を含有する間質液(ISF)を追い出すことの補助となる。使用することができる電解質の限定的ではない事例には、塩化ナトリウムおよび塩化カリウム、リン酸、クエン酸、酢酸および乳酸が含まれる。
【0118】
[0086] この溶液にはさらに、分析物濃度を測定するための補助となる酵素が含まれていてもよい。分析物に依存して、酵素は、分析物を、電気化学的検出等の検出を受け入れやすい種に変換する際の補助とすることができる。グルコースを測定する際に使用することができる酵素の一例は、グルコースオキシダーゼである。その他の酵素、例えばグルコースデヒドロゲナーゼ、を使用することができることが企図される。その他の分析物が興味の対象となる場合、適切に選択された酵素は、その分析物の濃度を決定する際の補助とすることができる。使用する場合、酵素は、典型的には、第一のモノマーと第二のモノマーの重合(curing)の後に添加される。第一のモノマーおよび第二のモノマーの重合(curing)は、典型的には、熱応力(thermal stress)を使用することまたは電磁波放射を印加することが関与しており、酵素の活性に対して悪影響を及ぼす可能性がある。しかしながら、重合(curing)の前に、酵素を第一のモノマーおよび第二のモノマーと混合することができることが企図される。
【0119】
[0087] この溶液にはさらに、透過促進剤が含まれていてもよい。透過促進剤は、ハイドロゲル組成物を皮膚に対して適用する用途において、望ましい。透過促進剤は、皮膚の孔を開口する際に補助となる。使用することができる透過促進剤の限定的ではない事例には、スクアレン、不飽和脂肪酸、脂肪アルコール類のグリセロール誘導体、ジメチルスルホキシド、および脂肪酸のアルキルエステルが含まれるが、これらには限定されない。
【0120】
[0088] ハイドロゲル組成物に対して添加することができるその他の物質には、殺生物剤、保湿剤、界面活性剤、およびこれらの組合せが含まれる。殺生物剤は、細菌増殖が見られる際に、補助となる。使用することができる殺生物剤の限定的ではない事例には、保存料のパラベン系列、安息香酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、およびトリアルキルアミン類が含まれる。
【0121】
[0089] 保湿剤は、皮膚の水分を維持することが望まれる適用において補助となる。使用することができる保湿剤の限定的ではない事例には、グリセロール、ヘキシレングリコールおよびソルビトール、マルチトール、ポリデキストロース、プロピレングリコール、乳酸、および乳酸金属塩が含まれる。界面活性剤は、ハイドロゲル組成物を皮膚と連結して、それらの間の接触を向上させる際に補助となる。使用することができる界面活性剤の限定的ではない事例には、TRITON(登録商標)X-100(平均的な“n”が9または10である分子式C14H22O(C2H4O)nを有するオクチルフェノールエトキシレート)等のアルキルフェノール類、およびソルビトールおよびTWEENTMシリーズのようなソルビトール誘導体が含まれる。
【0122】
[0090] 電気化学的用途において使用される場合、ハイドロゲル組成物を電極表面上で乾燥させて、そしてその仕様の前に再構成させることができる。再構成させる場合、添加させる溶媒には、電解質が含まれていてもよい。
【0123】
[0091] 電気化学的用途において、ハイドロゲル組成物は、一般的には、約0.1ミル〜約100ミルの厚さを有し、そしてより具体的には、約1ミル〜約30ミルの厚さを有する。一態様におけるハイドロゲル組成物によりカバーされる電気化学的センサの表面領域は、約0.1〜約100 cm2である。
【0124】
[0092] ハイドロゲル組成物は、皮膚サンプリング部位とセンサとの間の比較的静的で反応性でそして水溶性のルートを提供するために、十分な機械的安定性および温度的安定性を有する。より具体的には、ハイドロゲル組成物にとって、物理的な均質性および柔軟性、そして剪断力に対する機械的な安定性を有することが好ましい。選択された用途において、ハイドロゲル組成物にとって、所望の保持時間の間、水分含量を約50〜約90 wt.%に維持することが好ましい(例えば、約24〜約72時間またはそれ以上の時間)。
【0125】
[0093] さらに、ハイドロゲル組成物は、拡張的な使用の間の脱水に抵抗するため、高い親水性を有する。脱水を減少させまたは実質的に排除することにより、ハイドロゲル組成物の輸送特性は変化しない。ハイドロゲル組成物にとって、皮膚の多孔性を維持することもまた、好ましい。ハイドロゲル組成物はまた、好ましくは、良好な皮膚/センサ接続性または皮膚の接着性を保証する際に補助とするための、比較的高い程度の圧縮性を示す。
【0126】
[0094] ハイドロゲル組成物にとって、酵素捕捉のために十分大きな多孔性を有することもまた、好ましい。例えば、グルコース濃度の測定が関連するいくつかの用途において、ハイドロゲル組成物にとって、グルコースオキシダーゼ(GO)のマトリクスおよびグルコースおよび過酸化水素の拡散経路を提供することが好ましい。
【0127】
[0095] 架橋剤を添加した後、第一のモノマーおよび第二のモノマーは、架橋されたコポリマーネットワークを形成する。第一のモノマーおよび第二のモノマーと架橋剤との重合化を達成するため、重合化を、例えば、紫外線(UV)放射(例えば、高強度のUV放射)、熱開始反応(例えば、凍結-融解サイクリング)、γ-線、および電子ビーム等の方法により開始することができる。重合化を補助するため、光開始剤を、第一のモノマー、第二のモノマーおよび架橋剤に対して添加することができる。
【0128】
[0096] 一方法におけるコポリマーネットワークを、溶媒(例えば、水)中に浸漬して、ハイドロゲル組成物を形成する。溶媒には、上述した構成成分、例えば電解質、酵素、透過促進剤、殺生物剤、保湿剤、界面活性剤、およびこれらの組合せが含まれてもよい。電解質、酵素、透過促進剤、殺生物剤、保湿剤、界面活性剤、およびそれらの組合せを溶媒とは別個にコポリマーネットワークに対して添加することができることが企図される。
【0129】
[0097] 一方法において、ハイドロゲル組成物を乾燥させて、溶媒を除去し、そして乾燥コポリマーネットワークまたは乾燥ハイドロゲル組成物を形成する。乾燥ハイドロゲル組成物は、フィルムの形状であってもよい。乾燥ハイドロゲル組成物にはさらに、機械的な支持体が含まれていてもよい。機械的な支持体は、乾燥ハイドロゲル組成物フィルムに対して機械的な強度をもたらす際の補助となる。機械的な支持体の例には、ポリマー性メッシュ、織物、非-織物、セルロース(例えば、紙)、またはこれらの組合せが含まれる。セルロース物質の例には、商業的に利用可能な紙(例えば、紙ワイパー、紙タオル、またはフィルターペーパー)またはセルロースクロスが含まれる。その他の機械的な支持体を、乾燥ハイドロゲル組成物フィルムと共に使用することができることが企図される。
【0130】
[0098] 一般的には、コポリマーネットワークである残余を伴う、約10〜約90 wt. %セルロースマトリクスが存在する。従って、一態様において、10 wt. %セルロースマトリクスおよび90 wt.%コポリマーネットワークが存在する。
【0131】
[0099] 一態様において、コポリマーネットワークは、多孔性セルロースマトリクス中に吸着される。例えば、グラフト共重合化反応は、多孔性セルロース上の第一のモノマーおよび第二のモノマーの間で生じることができる。この反応は、光開始剤の存在下において、高エネルギー放射、化学的開始、および紫外線(UV)放射を使用することにより、開始することができる。
【0132】
[0100] ハイドロゲル組成物の一例は、乾燥ハイドロゲル組成物フィルム12および機械的な支持体14を含む乾燥ハイドロゲルフィルムシステム10と共に、図1中に示される。機械的な支持体は、1以上のレイヤーであってもよいことが企図される。別の態様に従って、機械的な支持体を、ハイドロゲル組成物中に包埋してもよい。
【0133】
[0101] 一方法において、乾燥ハイドロゲル組成物フィルムを、溶媒(例えば、水)により再構成することができる。コポリマーネットワークおよび溶媒を含むハイドロゲル組成物は、約1〜約99 vol.%の水を含むことができる。
【0134】
[0102] 一方法において、ハイドロゲル組成物を使用して、センサにより間質液(ISF)の分析物濃度を測定する際の補助とする。より具体的には、ハイドロゲル組成物を、一般的には皮膚とセンサの間に、そして皮膚とセンサを結合させて、界面として機能させる様に適合させる。この方法において、センサは、ISFのサンプリングから、所望の分析物の濃度を測定する。一態様において、センサは、電気化学的センサである。電気化学的センサの事例には、触媒、プラチナ-含有作用電極を使用する標準的な3電極ポテンシオスタットが含まれる。カウンタ電極および作用電極を含む2電極電気化学的センサ等の、より少ない電極を有するものを含む、その他の電気化学的センサを使用することができることが企図される。その他のセンサ、例えば光学的センサなど、を使用することができることも企図される。
【0135】
[0103] 図2を参照すると、電気化学的センサは、一態様に従って示される。電気化学的センサ30には、カウンタ電極32、作用電極34、および参照電極36が含まれる。その様な電気化学的センサの一具体例には、炭素カウンタ電極、プラチナ作用電極、および銀/塩化銀参照電極が含まれる。カウンタ電極、作用電極、および参照電極を、その他の物質から構成することができることが企図される。
【0136】
[0104] 図3において示される様に、電気化学的センサシステム50には、図2の電気化学的センサ30、乾燥ハイドロゲルフィルム52、および接着リング54が含まれる。乾燥ハイドロゲルフィルム52には、溶媒の非存在下にて上述したようなものなどのハイドロゲル組成物が含まれる。この態様において、接着リング54は、2つの機能:(a)乾燥ハイドロゲルフィルム52の一部をカバーし、そしてそれを電気化学的センサ30に対して固定すること;そして(b)乾燥ハイドロゲルフィルム52を含む電気化学的センサシステム50を皮膚に対して固定すること;を有する。
【0137】
[0105] 一方法において、ハイドロゲル組成物を皮膚に対して添加する。ハイドロゲル組成物は、手首と肘の間の手の前腕(volar forearm)等の皮膚部位に配置することができる。ハイドロゲル組成物を、腹部などのその他の皮膚部位に配置することができることが企図される。次いで、皮膚は、この方法で事前処理され、皮膚透過性が向上する。事前処理の一例は、超音波エネルギーを使用して、角質層の脂質二重層を破壊し、それにより皮膚の透過性を向上させることである。皮膚の透過性を向上させることにより、経皮的サンプリングにおいて使用される間質液(ISF)の量が、増加される。このことにより、結果として、ISF中に見いだされる目的の分析物(例えば、グルコース)のサンプリングが改善される。センサは、ハイドロゲル組成物とISFと接触させた後に、所望の分析物の濃度を測定する。
【0138】
[0106] 超音波エネルギーシステムの限定的ではない供給源の一つは、Sontra Medical Corporationにより上市されているSontra SonoPrep(登録商標)超音波皮膚浸透システムである。SonoPrep(登録商標)システムは、制限された持続時間(約10〜20秒)で、比較的低周波数の超音波エネルギーを皮膚に対して適用する。この装置に含有される超音波ホーンは、約55,000回/秒(55KHz)で振動し、そして液体接触媒質を介してエネルギーを皮膚に対して、接触媒質中での膨張したり収縮するキャビテーション気泡を生成する。
【0139】
[0107] 別の方法において、ハイドロゲル組成物を、電気化学的センサシステム(例えば、電気化学的センサシステム50)から皮膚に対して添加する。その後、皮膚を事前処理して、皮膚透過性を上昇させる。事前処理の一例は、例えばSontra Medical Corporationにより上市されているSontra' s SonoPrep(登録商標)超音波皮膚浸透システムを使用して、上述したように超音波エネルギーを使用することがある。電気化学的センサは、ハイドロゲル組成物およびISFと接触させた後所望の分析物濃度を測定する。
【実施例】
【0140】
実施例1
[0108] グルコース濃度を、非侵襲的な試験を使用して決定した。図4a、bに示されるプロットを生成するための方法は、以下の通りであった。
【0141】
[0109] コポリマー混合物には、第一のモノマー(N-ビニルピロリドン)、第二のモノマー(ビニルアセテート)、Irgacure(登録商標)2959(Ciba Specialty Chemicals Pty Ltd.)として上市される光開始剤(2-ヒドロキシ-4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-メチルプロピオフェノン)、および架橋剤(ジエチレングリコールジビニルエーテル)が含まれた。コポリマー混合物には、50部のN-ビニルピロリドン、50部のビニルアセテート、0.5部のIrgacure(登録商標)2959、および0.5部のジエチレングリコールジビニルエーテルが含まれた。第一のモノマー、第二のモノマー、光開始剤および架橋剤を混合した。コポリマー混合を、窒素(N2)で約5分間、泡立てた。紫外線ランプのもと、約2.25時間、コポリマー混合物を静置した。次いで、コポリマー混合物を取り出し、冷蔵庫中で保存した。
【0142】
[0110] コポリマー混合物を重合化(cured)させて、乾燥コポリマーフィルムを形成する。乾燥コポリマーフィルムを、脱イオン化熱水中で80℃で、2時間かけて、2回すすぐことにより精製した。コポリマーフィルムを、空気中で冷却して、乾燥コポリマーフィルムを再形成した。
【0143】
[0111] 乾燥コポリマーフィルムを、4℃にて16時間以上かけて溶液と混合し、ハイドロゲルフィルムを形成した。事前に調製したこの溶液は、5 wt.%グルコースオキシダーゼ酵素を含有するリン酸緩衝化塩類溶液であった。この溶液中に含まれる唯一のその他の添加物は、界面活性剤(0.05 wt.% Triton(登録商標)X-100)であった。
【0144】
[0112] ハイドロゲルフィルムを所望のサイズに切断し、そして電気化学的センサシステムの作用領域上で乾燥させた。電気化学的センサ上の乾燥ハイドロゲルフィルムは、緩衝化した溶媒(リン酸緩衝化塩類溶液)により再構築し、ハイドロゲル組成物を形成した。ハイドロゲル組成物を、手首と肘の間の手の前腕の3箇所の異なる位置に適用した。前腕部位1は、手首により近い場所、前腕部位3は肘により近い場所、そして前腕部位2は、前腕部位1と3との間に位置した。
【0145】
[0113] 前腕部位1〜3の前腕部皮膚は、そこに超音波エネルギーを適用することにより事前処理した。ハイドロゲル組成物中のグルコースオキシダーゼ酵素は、グルコースを含有する皮膚および間質液(ISF)を含有した。グルコースオキシダーゼ酵素は、ISF中のグルコースが、過酸化物に変換される際の補助となった。過酸化物を検出することに反応して、電気化学的センサから電流が精製された。電流は、ISF中のグルコース濃度に対応する。
【0146】
[0114] 電流を、ある期間、前腕部位1〜3のそれぞれについて測定した。実際のグルコース濃度もまた、Analisにより上市されている、比較法を用いたANALOX - Glucose Analyser GM 10を使用して、同一の期間測定した。これは、図4a、4bにおいて“血漿グルコース”と表示する。
【0147】
[0115] 図4aを参照して、前腕部位1〜3および比較法(図4aにおいて血漿グルコースと表示)を使用する上記方法により測定された電流(ナノアンペア)を、時間(秒)に対してプロットした。さらに、図4aのプロットには、測定電流と相関関係を有するグルコース(mg/dL)が含まれた。同一物をよりよく比較するため、前腕部位2および3の読み取り値を、観測センサーシグナル電流の最高値に対して標準化した。前腕部位2および3の標準化された読み取り値は、前腕部位1および血漿グルコースにより、図4b中で示される。
【0148】
[0116] 試験の結果は、本発明の方法を使用したグルコース測定値(前腕部位1〜3)が、比較方法におけるグルコース値(血漿グルコース)と、相関することが示された。
実施例2
[0117] 実施例2において、2種類の異なる本発明の組成物を作製した。本発明のハイドロゲルパッド1において、コポリマーネットワークおよびセルロースマトリクスを、一緒にグラフト化した。本発明のハイドロゲルパッド2において、コポリマーネットワークを形成し、その後ナイロンメッシュ上においた。
【0149】
[0118] 具体的には、本発明のハイドロゲルパッド1において、コポリマーネットワークおよびセルロースマトリクスを、一緒にグラフト化した。コポリマーネットワークは、60部のN-ビニルピロリドン(第一のモノマー)、40部のビニルアセテート(第二のモノマー)、1部のジエチレングリコールジビニルエーテル、そして1部の(2-ヒドロキシ-4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-メチルプロピオフェン(紫外線(XFV)開始剤)を含んだ。コポリマーネットワークのセルロースマトリクスに対する重量比は、2:1であった。使用されたセルロースマトリクスは、Kimwipes(登録商標)吸収ワイパーEX-L(Kimberly-Clark)であった。
【0150】
[0119] モノマー混合物を、多孔性Kimwipes(登録商標)吸収ワイパーEX-L中に吸収させ、その後UV放射に2時間曝露して、重合化反応を完了させた。反応後、ゲル上のコポリマーネットワークおよびセルロースマトリクスを、水中に浸漬して、非-反応モノマーを除去した。セルロースが架橋コポリマーネットワークに浸透し、その後、化学的に一緒に結合した。第一のモノマーおよび第二のモノマーもまた、互いに化学的に結合した。
【0151】
[0120] 化学的に結合したコポリマー/セルロースネットワークは、水で完全に水和させ、ハイドロゲルシートを形成した。完全に水和させた後、酵素(グルコースオキシダーゼ)を有するバッファーをハイドロゲルシートに対して添加した。次いで、ハイドロゲルシートを乾燥させそして保存した。
【0152】
[0121] ハイドロゲルシートを所望のサイズに切断し、ハイドロゲルパッドを形成した。ハイドロゲルパッドを、電気化学的センサの表面に接着させた。次いで、接着させたハイドロゲルパッドを、バッファーが含まれる水で再水和させた。本発明のハイドロゲルパッド1は、約60〜約90 wt.%の水を含有し、そして一般的に均質的でありそして化学的に安定であった。
【0153】
[0122] 皮膚を、Sontra SonoPrep(登録商標)超音波皮膚浸透システムを使用して、超音波エネルギーを用いて処置した。2箇所の異なる皮膚領域 - 手首および肘 - について、試験を行った。本発明のハイドロゲルパッド1を、これらの位置のそれぞれについて、皮膚に接着させた。電流を、電気化学的センサにより測定し、そしてグルコース濃度をそれぞれの位置で測定した。
【0154】
[0123] 本発明のハイドロゲルパッド2は、コポリマーネットワークを含んだ。コポリマーネットワークは、60部のN-ビニルピロリドン(第一のモノマー)、40部のビニルアセテート(第二のモノマー)、1部のジエチレングリコールジビニルエーテル、および1部の(2-ヒドロキシ-4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-メチルプロピオフェンを含んだ。コポリマーネットワークを、UV放射に対して2時間曝露して、重合化反応を完了させた。反応後、ゲル状のコポリマーネットワークを、水中に浸漬して、非-反応モノマーを除去した。第一のモノマーおよび第二のモノマーもまた、互いに化学的に結合した。
【0155】
[0124] コポリマーネットワークは、水で完全に水和させ、ハイドロゲルシートを形成した。完全に水和させた後、酵素(グルコースオキシダーゼ)を有するバッファーをハイドロゲルシートに対して添加した。次いで、ハイドロゲルイドロゲルシートを乾燥させそして保存した。ハイドロゲルシートの取扱い性を向上させるため、ナイロンメッシュを使用して、ハイドロゲルシートをサポートした。ナイロンメッシュを伴うハイドロゲルシートを所望のサイズに切断し、本発明のハイドロゲルパッド2を形成した。本発明のハイドロゲルパッド2を、電気化学的センサの表面に接着させた。次いで、接着させたハイドロゲルパッド2を、バッファーが含まれる水で再水和させた。水和させた本発明のハイドロゲルパッド2は、約60〜約90 wt.%の水を含有し、そして一般的に均質的でありそして化学的に安定であった。
【0156】
[0125] 皮膚(前腕)を、Sontra SonoPrep(登録商標)超音波皮膚浸透システムを使用して、超音波エネルギーを用いて処置した。水和させた本発明のハイドロゲルパッド2を、皮膚(前腕)に接着させた。電流を、電気化学的センサにより測定し、そしてグルコース濃度を測定した。
【0157】
[0126] 本発明のハイドロゲルパッド1および2を使用した試験の結果は、図5に示される。図5は、電流(ナノアンペア)およびグルコース濃度(mg/dL)を時間に対してプロットする。具体的には、図5は、血中グルコース濃度および電気化学的センサを使用したグルコース測定濃度を試験した、比較法を示す(図5において血漿グルコースと表示)。図5の比較法は、ハイドロゲル組成物を使用しなかった。比較法において、血液サンプルを30分ごとに採取し、そしてLunenberg, Massachusetts のAnalox Instruments U.S.A., Inc.により上市されているAnalox GM9D Analyzerを使用して解析した。本発明のハイドロゲルパッド1を使用した方法の結果(手首および肘の両方)およびハイドロゲルパッド2を使用した方法の結果(前腕)を、プロットした。示される様に、図5において、本発明の方法(本発明のハイドロゲルパッド1および2を使用する)由来のグルコース濃度が、一般的に、比較法1から得られた被検体の血漿グルコース濃度と相関していた。
【0158】
代替的態様A
[0127] 第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含むハイドロゲル組成物。第一のモノマーは、式I:
【0159】
【化25】

【0160】
から選択され、
式中、
RおよびR1は、独立して、H、(C1-C3)アルキル、(C3-C6)ジヒドロキシアルキルおよび(C2-C6)ヒドロキシアルキルから選択され;または
RおよびR1の組合せは、1炭素原子〜5炭素原子から選択され、それにより3-7員のヘテロ環式部分が形成され;第二のモノマーは式IIおよび式IIIからなる群から選択され、ここで式IIは、
【0161】
【化26】

【0162】
であり、
式中、
R3およびR4は、独立して、H、CH3、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);および
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ただし、R3がHまたはCH3である場合、R4は(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分から選択され、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい,
ただし、R4がHまたはCH3である場合、R3は(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい;そして
ここで、式IIIは、
【0163】
【化27】

【0164】
であり、
式中、
R5は、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である。
【0165】
代替的態様B
[0128] 架橋剤が多官能性ビニルエーテル、ジビニルベンゼン、多官能性アクリレート、または多官能性アクリルアミドである、代替的態様Aのハイドロゲル組成物。
【0166】
代替的態様C
[0129] 架橋剤が多官能性ビニルエーテルであり、多官能性ビニルエーテルがジエチレングリコールジビニルエーテルアクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル、およびテトラ(エチレングリコール)ジビニルエーテルである、代替的態様Bのハイドロゲル組成物。
【0167】
代替的態様D
[0130] 架橋剤がジビニルベンゼンである、代替的態様Bのハイドロゲル組成物。
代替的態様E
[0131] 架橋剤が多官能性アクリレートであり、多官能性アクリレートが、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)、ポリエチレングリコールジアクリレート類、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、または1,3- ジヒドロキシプロピルジメタクリレートである、代替的態様Bのハイドロゲル組成物。
【0168】
代替的態様F
[0132] 架橋剤が、多官能性アクリルアミドである、代替的態様Bのハイドロゲル組成物。
【0169】
代替的態様G
[0133] 溶媒が水である、代替的態様Aのハイドロゲル組成物。
代替的態様H
[0134] 光開始剤をさらに含む、代替的態様Aのハイドロゲル組成物。
【0170】
代替的態様I
[0135] 第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約20:80〜約80:20である、代替的態様Aのハイドロゲル組成物。
【0171】
代替的態様J
[0136] 第二のモノマーが式IIから選択される、代替的態様Aのハイドロゲル組成物。
代替的態様K
[0137] 第二のモノマーが式IIIから選択される、代替的態様Aのハイドロゲル組成物。
【0172】
代替的態様L
[0138] 第一のモノマーがN-ビニルアセトアミド、N-ビニルプロピオンアミド、N-ビニルピロリドンまたはN-ビニルカプロラクタムであり、第二のモノマーがR3またはR4が置換されていてもよい(C3-C18)アルキルである式IIから選択される、代替的態様Aのハイドロゲル組成物。
【0173】
代替的態様M
[0139] 第一のモノマーがN-ビニルアセトアミド、N-ビニルプロピオンアミド、N-ビニルピロリドンまたはN-ビニルカプロラクタムであり、第二のモノマーR3またはR4が置換されていてもよい(C3-C7)シクロアルキルである式IIから選択される、代替的態様Aのハイドロゲル組成物。
【0174】
代替的態様N
[0140] 第一のモノマーは、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルプロピオンアミド、N-ビニルピロリドンまたはN-ビニルカプロラクタムであり、第二のモノマーはR3またはR4が置換されていてもよい芳香族部分である式IIから選択される、代替的態様Aのハイドロゲル組成物。
【0175】
代替的態様O
[0141] 第一のモノマーは、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルプロピオンアミド、N-ビニルピロリドンまたはN-ビニルカプロラクタムであり、第二のモノマーは、R3またはR4が置換されていてもよい(C3-C18)アルキルである式IIIから選択される、代替的態様Aのハイドロゲル組成物。
【0176】
代替的態様P
[0142] 第一のモノマーは、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルプロピオンアミド、N-ビニルピロリドンまたはN-ビニルカプロラクタムであり、第二のモノマーは、R3またはR4が置換されていてもよい(C3-C7)シクロアルキルである式IIIから選択される、代替的態様Aのハイドロゲル組成物。
【0177】
代替的態様O
[0143] 第一のモノマーは、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルプロピオンアミド、N-ビニルピロリドンまたはN-ビニルカプロラクタムであり、第二のモノマーは、R3またはR4が置換されていてもよい芳香族部分である式IIIから選択される、代替的態様Aのハイドロゲル組成物。
【0178】
代替的態様R
[0144] 以下のものを含む、電気化学的センサシステム:
少なくともカウンタ電極と作用電極とを有する電気化学的センサ;および
ハイドロゲル組成物を含有する作用電極(ここで、ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含み、第一のモノマーはヒドロキシアルキルメタクリレート類、アクリルアミド、N,Nジ-アルキルアクリルアミド類、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリレート金属塩、アクリレート金属塩、イチコン酸(iticonic acid)、マレイン酸、メタクリルアミド、N,N-ジアルキルアクリルアミド、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸金属塩、スチレンカルボン酸、スチレンカルボン酸金属塩、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸金属塩、2-ビニルN-アルキルピリジニウムハロゲン化物、4-ビニルN-アルキルピリジニウムハロゲン化物、または式Iから選択され、ここで式Iは、
【0179】
【化28】

【0180】
であり、
式中、
RおよびR1は、独立して、H、(C1-C3)アルキル、(C3-C6)ジヒドロキシアルキルおよび(C2-C6)ヒドロキシアルキルから選択され;または
RおよびR1の組合せは、1炭素原子〜5炭素原子から選択され、それにより3-7員のヘテロ環式部分が形成され;第二のモノマーは、アルキル(メト)アクリレート類、式II、式III、および式IVからなる群から選択され、ここで式IIは、
【0181】
【化29】

【0182】
であり、
式中、
R3およびR4は、独立して、H、CH3、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ただし、R3がHまたはCH3である場合、R4は(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい、
ただし、R4がHまたはCH3である場合、R3は、(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい;そして式IIIは、
【0183】
【化30】

【0184】
であり、
式中、
R5は、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);および
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ここで、式IVは、
【0185】
【化31】

【0186】
であり、
式中、
R2は、(C1-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である。
【0187】
代替的態様S
[0145] ハイドロゲル組成物を電気化学的センサに対して固定する付着性構造をさらに含む、代替的態様Rの電気化学的センサシステム。
【0188】
代替的態様T
[0146] 電気化学的センサが、参照電極をさらに含む、代替的態様Rの電気化学的センサシステム。
【0189】
代替的態様U
[0147] ハイドロゲル組成物が、乾燥ハイドロゲル組成物である、代替的態様Rの電気化学的センサシステム。
【0190】
代替的態様V
[0148] 乾燥ハイドロゲル組成物がフィルムである、代替的態様Uの電気化学的センサシステム。
【0191】
代替的態様W
[0149] ハイドロゲル組成物に対して機械的な強度をもたらす際の補助をするための機械的な支持体をさらに含む、代替的態様Rの電気化学的センサシステム。
【0192】
代替的態様X
[0150] 機械的な支持体が、ポリマー性メッシュ、織物、非-織物、セルロース、またはこれらの組合せである、代替的態様Wの電気化学的センサシステム。
【0193】
代替的態様Y
[0151] ハイドロゲル組成物が、0.1ミル〜約100ミルの厚さを有する、代替的態様Rの電気化学的センサシステム。
【0194】
代替的態様Z
[0152] ハイドロゲル組成物が、約1ミル〜約30ミルの厚さを有する、代替的態様Yの電気化学的センサシステム。
【0195】
代替的態様AA
[0153] 第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約20:80〜約80:20である、代替的態様Rの電気化学的センサシステム。
【0196】
代替的態様BB
[0154] 以下のものを含む、電気化学的センサシステム:
少なくともカウンタ電極と作用電極とを有する電気化学的センサ;および
作用電極と接触するハイドロゲル組成物〔ハイドロゲル組成物は第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含み、第一のモノマーは、式I
【0197】
【化32】

【0198】
から選択され、
式中、
RおよびR1は、独立して、H、(C1-C3)アルキル、(C3-C6)ジヒドロキシアルキルおよび(C2-C6)ヒドロキシアルキルから選択され;または
RおよびR1の組合せは、1炭素原子〜5炭素原子から選択され、それにより3-7員のヘテロ環式部分が形成され;第二のモノマーは、アルキル(メト)アクリレート類、式II、式III、および式IVからなる群から選択され、ここで式IIは、
【0199】
【化33】

【0200】
であり、
式中
R3およびR4は、独立して、H、CH3、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ただし、R3がHまたはCH3である場合、R4は(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい、
ただし、R4がHまたはCH3である場合、R3は(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい;そしてここで式IIIは、
【0201】
【化34】

【0202】
であり、
式中、
R5は、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ここで、式IVは、
【0203】
【化35】

【0204】
であり、
式中、
R2は、(C1-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);および
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択される、
ここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である。
【0205】
代替的態様CC
[0155] ハイドロゲル組成物を電気化学的センサに対して固定する付着性構造をさらに含む、代替的態様BBの電気化学的センサシステム。
【0206】
代替的態様DD
[0156] 電気化学的センサが、参照電極をさらに含む、代替的態様BBの電気化学的センサシステム。
【0207】
代替的態様EE
[0157] ハイドロゲル組成物が、乾燥ハイドロゲル組成物である、代替的態様BBの電気化学的センサシステム。
【0208】
代替的態様FF
[0158] 乾燥ハイドロゲル組成物がフィルムである、代替的態様EEの電気化学的センサシステム。
【0209】
代替的態様GG
[0159] ハイドロゲル組成物に対して機械的な強度をもたらす際の補助をするための機械的な支持体をさらに含む、代替的態様BBの電気化学的センサシステム。
【0210】
代替的態様HH
[0160] 機械的な支持体が、ポリマー性メッシュ、織物、非-織物、紙、またはこれらの組合せである、代替的態様GGの電気化学的センサシステム。
【0211】
代替的態様II
[0161] 架橋剤が、多官能性ビニルエーテル、ジビニルベンゼン、多官能性アクリレート、または多官能性アクリルアミドである、代替的態様BBの電気化学的センサシステム。
【0212】
代替的態様JJ
[0162] 第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約20:80〜約80:20である、代替的態様BBの電気化学的センサシステム。
【0213】
代替的態様KK
[0163] 以下のものを含む、電気化学的センサシステム:
少なくともカウンタ電極と作用電極とを有する電気化学的センサ;そして
ハイドロゲル組成物を含有する作用電極〔ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含み、第一のモノマーは、N-ビニルピロリドン、ヒドロキシアルキルメタクリレート類、アクリルアミド、およびN,Nジ-アルキルアクリルアミド類からなる群から選択され、第二のモノマーは、アルキル(メト)アクリレート類、N-ビニルアクリルアミド、ビニルエステル類、およびビニルエーテル類からなる群から選択され、そして
ここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である。
【0214】
代替的態様LL
[0164] ハイドロゲル組成物を電気化学的センサに対して固定する付着性構造をさらに含む、代替的態様KKの電気化学的センサシステム。
【0215】
代替的態様MM
[0165] 電気化学的センサが、参照電極をさらに含む、代替的態様KKの電気化学的センサシステム。
【0216】
代替的態様NN
[0166] ハイドロゲル組成物が、乾燥ハイドロゲル組成物である、代替的態様KKの電気化学的センサシステム。
【0217】
代替的態様OO
[0167] 乾燥ハイドロゲル組成物がフィルムである、代替的態様NNの電気化学的センサシステム。
【0218】
代替的態様PP
[0168] ハイドロゲル組成物に対して機械的な強度をもたらす際の補助をするための機械的な支持体をさらに含む、代替的態様KKの電気化学的センサシステム。
【0219】
代替的態様QQ
[0169] 機械的な支持体が、ポリマー性メッシュ、織物、非-織物、紙、またはこれらの組合せである、代替的態様PPの電気化学的センサシステム。
【0220】
代替的態様RR
[0170] 第一のモノマーがN-ビニルピロリドンであり、そして第二のモノマーがビニルエステルである、代替的態様KKの電気化学的センサシステム。
【0221】
代替的態様SS
[0171] 架橋剤が、多官能性ビニルエーテル、ジビニルベンゼン、多官能性アクリレート、または多官能性アクリルアミドである、代替的態様KKの電気化学的センサシステム。
【0222】
代替的態様TT
[0172] 第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約20:80〜約80:20である、代替的態様KKの電気化学的センサシステム。
【0223】
代替的態様UU
[0173] 以下のものを含む、電気化学的センサシステム:
少なくともカウンタ電極と作用電極とを有する電気化学的センサ;および
作用電極と接触するハイドロゲル組成物〔ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含み、第一のモノマーは親水性の特性を有し、第二のモノマーは疎水性の特性を有し、そしてここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である〕。
【0224】
代替的プロセスA
[0174] 以下の工程を含む、分析物濃度を測定する方法:
ハイドロゲル組成物を皮膚上におくこと〔ここで、ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含む、第一のモノマーは、ヒドロキシアルキルメタクリレート類、アクリルアミド、N,Nジ-アルキルアクリルアミド類、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリレート金属塩、アクリレート金属塩、イチコン酸(iticonic acid)、マレイン酸、メタクリルアミド、N,N-ジアルキルアクリルアミド 、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸金属塩、スチレンカルボン酸、スチレンカルボン酸金属塩、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸金属塩、2-ビニルN-アルキルピリジニウムハロゲン化物、4-ビニルN-アルキルピリジニウムハロゲン化物、または式Iから選択され、ここで式Iは、
【0225】
【化36】

【0226】
であり、
式中、
RおよびR1は、独立して、H、(C1-C3)アルキル、(C3-C6)ジヒドロキシアルキルおよび(C2-C6)ヒドロキシアルキルから選択され;または
RおよびR1の組合せは、1炭素原子〜5炭素原子から選択され、それにより3-7員のヘテロ環式部分が形成され;第二のモノマーは、アルキル(メト)アクリレート類、式II、式III、および式IVからなる群から選択され、ここで式IIは、
【0227】
【化37】

【0228】
であり、
式中、
R3およびR4は、独立して、H、CH3、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);および
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ただし、R3がHまたはCH3の場合、R4は(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい、
ただし、R4がHまたはCH3である場合、R3は、(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい;そしてここで、式IIIは、
【0229】
【化38】

【0230】
であり、
式中、
R5は、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ここで、式IVは、
【0231】
【化39】

【0232】
であり、
式中、
R2は、(C1-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である〕;
ハイドロゲル組成物を、一般的には皮膚とセンサの間に、そして皮膚とセンサを結合させて設置した、センサを用意すること;そして
センサを使用して分析物濃度を測定するために間質液をサンプリングすること。
【0233】
代替的プロセスB
[0175] 皮膚の浸透性を高めるために、皮膚を事前に処理することをさらに含む、代替的プロセスAの方法。
【0234】
代替的プロセスC
[0176] 事前に処理することには、皮膚に対して超音波を適用することが含まれる、代替的プロセスBの方法。
【0235】
代替的プロセスD
[0177] 皮膚が手の前腕(volar forearm)である、代替的プロセスAの方法。
代替的プロセスE
[0178] 分析物がグルコースである、代替的プロセスAの方法。
【0236】
代替的プロセスF
[0179] センサが、電気化学的センサである、代替的プロセスAの方法。
代替的プロセスG
[0180] 第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約20:80〜約80:20である、代替的プロセスAの方法。
【0237】
代替的プロセスH
[0181] 以下の工程を含む、分析物濃度を測定する方法:
ハイドロゲル組成物を皮膚上におくこと〔ここで、ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含み、第一のモノマーは、式I
【0238】
【化40】

【0239】
から選択され、
式中、
RおよびR1は、独立して、H、(C1-C3)アルキル、(C3-C6)ジヒドロキシアルキルおよび(C2-C6)ヒドロキシアルキルから選択され;または
RおよびR1の組合せが、1炭素原子〜5炭素原子から選択され、それにより3-7員のヘテロ環式部分を形成し;第二のモノマーは、アルキル(メト)アクリレート類、式II、式III、および式IVからなる群から選択され、ここで式IIは、
【0240】
【化41】

【0241】
であり、
式中、
R3およびR4は、独立して、H、CH3、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ただし、R3がHまたはCH3である場合、R4は、(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい、
ただし、R4がHまたはCH3である場合、R3は(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい;そして
ここで式IIIは、
【0242】
【化42】

【0243】
であり、
式中、
R5は、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ここで式IVは、
【0244】
【化43】

【0245】
であり、
式中、
R2は、(C1-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である〕;
ハイドロゲル組成物を、一般的には皮膚とセンサの間に、そして皮膚とセンサを結合させて設置した、センサを用意すること;そして
センサを使用して分析物濃度を測定するために間質液をサンプリングすること。
【0246】
代替的プロセスI
[0182] 皮膚の浸透性を高めるために、皮膚を事前に処理することをさらに含む、代替的プロセスHの方法。
【0247】
代替的プロセスJ
[0183] 事前に処理することには、皮膚に対して超音波を適用することが含まれる、代替的プロセスIの方法。
【0248】
代替的プロセスK
[0184] 皮膚が手の前腕(volar forearm)である、代替的プロセスHの方法。
代替的プロセスL
[0185] 分析物がグルコースである、代替的プロセスHの方法。
【0249】
代替的プロセスM
[0186] センサが、電気化学的センサである、代替的プロセスHの方法。
代替的プロセスN
[0187] 第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約20:80〜約80:20である、代替的プロセスHの方法。
【0250】
代替的プロセスO
[0188] 以下の工程を含む、分析物濃度を測定する方法:
ハイドロゲル組成物を皮膚上におくこと〔ここで、ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含み、第一のモノマーは、N-ビニルピロリドン、ヒドロキシアルキルメタクリレート類、アクリルアミド、およびN,Nジ-アルキルアクリルアミド類からなる群から選択され、第二のモノマーは、アルキル(メト)アクリレート類、N-ビニルアシルアミド、ビニルエステル類、およびビニルエーテル類からなる群から選択され、そしてここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である〕;
ハイドロゲル組成物を、一般的には皮膚とセンサの間に、そして皮膚とセンサを結合させて設置した、センサを用意すること;そして
センサを使用して分析物濃度を測定するために間質液をサンプリングすること。
【0251】
代替的プロセスP
[0189] 皮膚の浸透性を高めるために、皮膚を事前に処理することをさらに含む、代替的プロセスOの方法。
【0252】
代替的プロセスQ
[0190] 事前に処理することには、皮膚に対して超音波を適用することが含まれる、代替的プロセスPに記載の方法。
【0253】
代替的プロセスR
[0191] 皮膚が手の前腕(volar forearm)である、代替的プロセスOの方法。
代替的プロセスS
[0192] 分析物がグルコースである、代替的プロセスOの方法。
【0254】
代替的プロセスT
[0193] センサが、電気化学的センサである、代替的プロセスOの方法。
代替的プロセスU
[0194] 第一のモノマーがN-ビニルピロリドンであり、そして第二のモノマーがビニルエステルである、代替的プロセスOの方法。
【0255】
代替的プロセスV
[0195] 架橋剤が、多官能性ビニルエーテル、ジビニルベンゼン、多官能性アクリレート、または多官能性アクリルアミドである、代替的プロセスUの方法。
【0256】
代替的プロセスW
[0196] 第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約20:80〜約80:20である、代替的プロセスOの方法。
【0257】
代替的プロセスX
[0197] 以下の工程を含む、分析物濃度を測定する方法:
ハイドロゲル組成物を皮膚上におくこと〔ここで、ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含み、第一のモノマーは、親水性の特性を有し、第二のモノマーは疎水性の特性を有し、ここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である〕;
ハイドロゲル組成物を、一般的には皮膚とセンサの間に、そして皮膚とセンサを結合させて設置した、センサを用意すること;そして
センサを使用して分析物濃度を測定するために間質液をサンプリングすること。
【0258】
[0198] 本発明は、1またはそれ以上の特定の態様に関して記載されたが、当業者であれば、本発明の概念および範囲から離れることなく、その発明に対して多数の変更を行うことができることを理解するだろう。これらの態様のそれぞれ、およびその明白なバリエーション、は、本発明の概念および範囲に含まれるように企図される。
【図面の簡単な説明】
【0259】
【図1】[0017] 図1は、一態様にしたがった、乾燥ハイドロゲルおよび機械的な支持体である。
【図2】[0018] 図2は、一態様にしたがった、電気化学的センサである。
【図3】[0019] 図3は、図2の電気化学的センサを含む、電気化学的センサシステムである。a
【図4a】[0020] 図4aは、電流、グルコース濃度対時間をプロットしたグラフである。b
【図4b】[0021] 図4bは、正規化された電流、グルコース濃度対時間をプロットする図4aのグラフである。
【図5】[0022] 図5は、電流、グルコース濃度対時間をプロットしたグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含む、ハイドロゲル組成物:
〔ここで、第一のモノマーは、式I:
【化1】

から選択され、
式中、
RおよびR1は、独立して、H、(C1-C3)アルキル、(C3-C6)ジヒドロキシアルキルおよび(C2-C6)ヒドロキシアルキルからから選択され;または
RおよびR1の組合せは、1炭素原子〜5炭素原子から選択され、それにより3-7員のヘテロ環式部分が形成され;
第二のモノマーは、式IIおよび式IIIからなる群から選択され、
ここで式IIは、
【化2】

であり、
式中、
R3およびR4は、独立して、H、CH3、(C3-C18)アルキル(ここでアルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(このヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(シクロアルキルはアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ただし、R3がHまたはCH3である場合、R4は、(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキル、または芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい
ただし、R4がHまたはCH3である場合、R3は、(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい;そして
ここで式IIIは、
【化3】

式中、
R5は、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類.、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率は、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である〕。
【請求項2】
架橋剤が、多官能性ビニルエーテル、ジビニルベンゼン、多官能性アクリレート、または多官能性アクリルアミドである、請求項1に記載のハイドロゲル組成物。
【請求項3】
架橋剤が多官能性ビニルエーテルであり、多官能性ビニルエーテルが、ジエチレングリコールジビニルエーテルアクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル、およびテトラ(エチレングリコール)ジビニルエーテルである、請求項2に記載のハイドロゲル組成物。
【請求項4】
架橋剤がジビニルベンゼンである、請求項2に記載のハイドロゲル組成物。
【請求項5】
架橋剤が多官能性アクリレートであり、多官能性アクリレートがエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)、ポリエチレングリコールジアクリレート類、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、または1,3-ジヒドロキシプロピルジメタクリレートである、請求項2に記載のハイドロゲル組成物。
【請求項6】
架橋剤が多官能性アクリルアミドである、請求項2に記載のハイドロゲル組成物。
【請求項7】
溶媒が水である、請求項1に記載のハイドロゲル組成物。
【請求項8】
さらに光開始剤をさらに含む、請求項1に記載のハイドロゲル組成物。
【請求項9】
第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約20:80〜約80:20である、請求項1に記載のハイドロゲル組成物。
【請求項10】
第二のモノマーが、式IIから選択される、請求項1に記載のハイドロゲル組成物。
【請求項11】
第二のモノマーが、式IIIから選択される、請求項1に記載のハイドロゲル組成物。
【請求項12】
第一のモノマーが、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルプロピオンアミド、N-ビニルピロリドンまたはN-ビニルカプロラクタムであり、第二のモノマーが、R3またはR4が置換されていてもよい(C3-C18)アルキルである式IIから選択される、請求項1に記載のハイドロゲル組成物。
【請求項13】
第一のモノマーが、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルプロピオンアミド、N-ビニルピロリドンまたはN-ビニルカプロラクタムであり、第二のモノマーが、R3またはR4が、置換されていてもよい(C3-C7)シクロアルキルである式IIから選択される、請求項1に記載のハイドロゲル組成物。
【請求項14】
第一のモノマーが、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルプロピオンアミド、N-ビニルピロリドンまたはN-ビニルカプロラクタムであり、第二のモノマーが、R3またはR4が置換されていてもよい芳香族部分である式IIから選択される、請求項1に記載のハイドロゲル組成物。
【請求項15】
第一のモノマーが、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルプロピオンアミド、N-ビニルピロリドンまたはN-ビニルカプロラクタムであり、第二のモノマーが、R3またはR4が置換されていてもよい(C3-C18)アルキルである式IIIから選択される、請求項1に記載のハイドロゲル組成物。
【請求項16】
第一のモノマーが、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルプロピオンアミド、N-ビニルピロリドンまたはN-ビニルカプロラクタムであり、第二のモノマーが、R3またはR4が置換されていてもよい(C3-C7)シクロアルキルである式IIIから選択される、請求項1に記載のハイドロゲル組成物。
【請求項17】
第一のモノマーが、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルプロピオンアミド、N-ビニルピロリドンまたはN-ビニルカプロラクタムであり、第二のモノマーが、R3またはR4が置換されていてもよい芳香族部分である式III から選択される、請求項1に記載のハイドロゲル組成物。
【請求項18】
以下のもの:
少なくともカウンタ電極と作用電極とを有する電気化学的センサ;および
ハイドロゲル組成物と接触する作用電極〔ハイドロゲル組成物は第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含み、第一のモノマーは、ヒドロキシアルキルメタクリレート類、アクリルアミド、N,Nジ-アルキルアクリルアミド類、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリレート金属塩、アクリレート金属塩、イチコン酸(iticonic acid)、マレイン酸、メタクリルアミド、N,N-ジアルキルアクリルアミド、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸金属塩、スチレンカルボン酸、スチレンカルボン酸金属塩、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸金属塩、2-ビニルN-アルキルピリジニウムハロゲン化物、4-ビニルN-アルキルピリジニウムハロゲン化物、または式Iから選択され、ここで式Iは、
【化4】

であり、
式中、
RおよびR1は、独立して、H、(C1-C3)アルキル、(C3-C6)ジヒドロキシアルキルおよび(C2-C6)ヒドロキシアルキルから選択され;または
RおよびR1の組合せが、1炭素原子〜5炭素原子から選択され、それにより3-7員のヘテロ環式部分が形成され;
第二のモノマーは、アルキル(メト)アクリレート類、式II、式III、および式IVからなる群から選択され、
ここで式IIは、
【化5】

であり、
式中、
R3およびR4は、独立して、H、CH3、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ただし、R3がHまたはCH3である場合、R4は、(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキル、または芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい
ただし、R4がHまたはCH3である場合、R3は(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい;そして
ここで、式IIIは、
【化6】

であり、
式中、
R5は、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(ここで、芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ここで、式IVは、
【化7】

であり、
式中、
R2は、C1-C18アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0 0.1:99.9〜約99.9:0.1である〕
を含む、電気化学的センサシステム。
【請求項19】
ハイドロゲル組成物を電気化学的センサに対して固定する付着性構造をさらに含む、請求項18に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項20】
電気化学的センサが、参照電極をさらに含む、請求項18に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項21】
ハイドロゲル組成物が、乾燥ハイドロゲル組成物である、請求項18に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項22】
乾燥ハイドロゲル組成物がフィルムである、請求項21に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項23】
ハイドロゲル組成物に対して機械的な強度をもたらす際の補助をするための機械的な支持体をさらに含む、請求項18に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項24】
機械的な支持体が、ポリマー性メッシュ、織物、非-織物、セルロース、またはこれらの組合せである、請求項23に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項25】
ハイドロゲル組成物が、0.1ミル〜約100ミルの厚さを有する、請求項18に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項26】
ハイドロゲル組成物が、約1ミル〜約30ミルの厚さを有する、請求項25に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項27】
第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約20:80〜約80:20である、請求項18に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項28】
以下のもの:
少なくともカウンタ電極と作用電極とを有する電気化学的センサ;および
ハイドロゲル組成物と接触する作用電極〔ハイドロゲル組成物は第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含み、第一のモノマーは、式I
【化8】

から選択され、
ここで、
RおよびR1は、独立して、H、(C1-C3)アルキル、(C3-C6)ジヒドロキシアルキルおよび(C2-C6)ヒドロキシアルキルから選択され;または
RおよびR1の組合せは、1炭素原子〜5炭素原子から選択され、それにより3-7員のヘテロ環式部分が形成され;
第二のモノマーは、アルキル(メト)アクリレート類、式II、式III、および式IVからなる群から選択され、ここで式IIは、
【化9】

であり、
式中、
R3およびR4は、独立して、H、CH3、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);および
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ただし、R3がHまたはCH3である場合、R4は、(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキル、または芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい
ただし、R4がHまたはCH3である場合、R3は(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい;そして、ここで式IIIは、
【化10】

であり、
式中、
R5は、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);および
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ここで、式IVは、
【化11】

であり、
式中、
R2は、(C1-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);および
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である〕
を含む、電気化学的センサシステム。
【請求項29】
ハイドロゲル組成物を電気化学的センサに対して固定する付着性構造をさらに含む、請求項28に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項30】
電気化学的センサが、参照電極をさらに含む、請求項28に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項31】
ハイドロゲル組成物が、乾燥ハイドロゲル組成物である、請求項28に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項32】
乾燥ハイドロゲル組成物がフィルムである、請求項31に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項33】
ハイドロゲル組成物に対して機械的な強度をもたらす際の補助をするための機械的な支持体をさらに含む、請求項28に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項34】
機械的な支持体が、ポリマー性メッシュ、織物、非-織物、紙、またはこれらの組合せである、請求項33に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項35】
架橋剤が、多官能性ビニルエーテル、ジビニルベンゼン、多官能性アクリレート、または多官能性アクリルアミドである、請求項28に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項36】
第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約20:80〜約80:20である、請求項28に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項37】
以下のもの:
少なくともカウンタ電極と作用電極とを有する電気化学的センサ;そして
ハイドロゲル組成物を含有する作用電極〔ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含み、第一のモノマーは、N-ビニルピロリドン、ヒドロキシアルキルメタクリレート類、アクリルアミド、およびN,Nジ-アルキルアクリルアミド類からなる群から選択され、第二のモノマーは、アルキル(メト)アクリレート類、N-ビニルアクリルアミド、ビニルエステル類、およびビニルエーテル類からなる群から選択され、そして第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である〕
を含む、電気化学的センサシステム。
【請求項38】
ハイドロゲル組成物を電気化学的センサに対して固定する付着性構造をさらに含む、請求項37に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項39】
電気化学的センサが、参照電極をさらに含む、請求項37に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項40】
ハイドロゲル組成物が、乾燥ハイドロゲル組成物である、請求項37に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項41】
乾燥ハイドロゲル組成物がフィルムである、請求項40に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項42】
ハイドロゲル組成物に対して機械的な強度をもたらす際の補助をするための機械的な支持体をさらに含む、請求項37に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項43】
機械的な支持体が、ポリマー性メッシュ、織物、非-織物、紙、またはこれらの組合せである、請求項42に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項44】
第一のモノマーがN-ビニルピロリドンであり、そして第二のモノマーがビニルエステルである、請求項37に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項45】
架橋剤が、多官能性ビニルエーテル、ジビニルベンゼン、多官能性アクリレート、または多官能性アクリルアミドである、請求項37に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項46】
第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約20:80〜約80:20である、請求項37に記載の電気化学的センサシステム。
【請求項47】
以下のもの:
少なくともカウンタ電極と作用電極とを有する電気化学的センサ;および
ハイドロゲル組成物と接触する作用電極〔ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含み、第一のモノマーは親水性の特性を有し、第二のモノマーは疎水性の特性を有し、そしてここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である〕
を含む、電気化学的センサシステム。
【請求項48】
以下の工程:
ハイドロゲル組成物を皮膚上におくこと〔ここで、ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含み、第一のモノマーは、ヒドロキシアルキルメタクリレート類、アクリルアミド、N,Nジ-アルキルアクリルアミド類、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリレート金属塩、アクリレート金属塩、イチコン酸(iticonic acid)、マレイン酸、メタクリルアミド、N,N-ジアルキルアクリルアミド、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸金属塩、スチレンカルボン酸、スチレンカルボン酸金属塩、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸金属塩、2-ビニルN-アルキルピリジニウムハロゲン化物、4-ビニルN-アルキルピリジニウムハロゲン化物、または式Iから選択され、ここで式Iは、
【化12】

であり、
式中
RおよびR1は、独立して、H、(C1-C3)アルキル、(C3-C6)ジヒドロキシアルキルおよび(C2-C6)ヒドロキシアルキルから選択され;または
RおよびR1の組合せが、1炭素原子〜5炭素原子から選択され、それにより3-7員のヘテロ環式部分が形成され;第二のモノマーは、アルキル(メト)アクリレート類、式II、式III、および式IVからなる群から選択され、ここで式IIは、
【化13】

であり、
式中、
R3およびR4は、独立して、H、CH3、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);および
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ただし、R3がHまたはCH3である場合、R4は、(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキル、または芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい
ただし、R4がHまたはCH3である場合、R3は、(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい;そして
ここで、式IIIは、
【化14】

であり、
式中、
R5は、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ここで、式IVは、
【化15】

であり、
式中、
R2は、(C1-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);および
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である〕;
ハイドロゲル組成物を、一般的には皮膚とセンサの間に、そして皮膚とセンサを結合させて設置した、センサを用意すること;そして
センサを使用して分析物濃度を測定するために間質液をサンプリングすること;
を含む、分析物濃度を測定する方法。
【請求項49】
皮膚の浸透性を高めるために、皮膚を事前に処理することをさらに含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
事前に処理することには、皮膚に対して超音波を適用することが含まれる、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
皮膚が手の前腕(volar forearm)である、請求項48に記載の方法。
【請求項52】
分析物がグルコースである、請求項48に記載の方法。
【請求項53】
センサが、電気化学的センサである、請求項48に記載の方法。
【請求項54】
第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約20:80〜約80:20である、請求項48に記載の方法。
【請求項55】
以下の工程を含む、分析物濃度を測定する方法:
ハイドロゲル組成物を皮膚上におくこと〔ここで、ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含み、第一のモノマーは、式I
【化16】

から選択され、
式中、
RおよびR1は、独立して、H、(C1-C3)アルキル、(C3-C6)ジヒドロキシアルキル、および(C2-C6)ヒドロキシアルキルから選択され;または
RおよびR1の組合せが、1炭素原子〜5炭素原子から選択され、それにより3-7員のヘテロ環式部分を形成し;第二のモノマーは、アルキル(メト)アクリレート類、式II、式III、および式IVからなる群から選択され、ここで式IIは、
【化17】

であり、
式中、
R3およびR4は、独立して、H、CH3、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ただし、R3がHまたはCH3である場合、R4は、(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキル、または芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい
ただし、R4がHまたはCH3である場合、R3は、(C3-C18)アルキル、(C3-C7)シクロアルキルまたは芳香族部分であり、ここで、アルキル、シクロアルキルまたは芳香族部分は、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい;そして
ここで、式IIIは、
【化18】

であり
ここで、
R5は、(C3-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);および
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、
ここで、式IVは、
【化19】

であり、
式中、
R2は、(C1-C18)アルキル(ここで、アルキルは、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、シアノ類、4-8員のヘテロ環式部分(ここで、ヘテロ環式部分は、1またはそれ以上のアルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類により置換されていてもよい)から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
(C3-C7)シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);そして
芳香族部分(芳香族部分は、アルキル類、ハロ類、ハロアルキル類、シクロアルキル類、ニトロ類、およびシアノ類から選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい);
から選択され、ここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である〕;
ハイドロゲル組成物を、一般的には皮膚とセンサの間に、そして皮膚とセンサを結合させて設置した、センサを用意すること;そして
センサを使用して分析物濃度を測定するために間質液をサンプリングすること。
【請求項56】
皮膚の浸透性を高めるために、皮膚を事前に処理することをさらに含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
事前に処理することには、皮膚に対して超音波を適用することが含まれる、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
皮膚が手の前腕(volar forearm)である、請求項55に記載の方法。
【請求項59】
分析物がグルコースである、請求項55に記載の方法。
【請求項60】
センサが、電気化学的センサである、請求項55に記載の方法。
【請求項61】
第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約20:80〜約80:20である、請求項55に記載の方法。
【請求項62】
以下の工程を含む、分析物濃度を測定する方法:
ハイドロゲル組成物を皮膚上におくこと〔ここで、ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含み、第一のモノマーは、N-ビニルピロリドン、ヒドロキシアルキルメタクリレート類、アクリルアミド、およびN,Nジ-アルキルアクリルアミド類からなる群から選択され、第二のモノマーは、アルキル(メト)アクリレート類、N-ビニルアクリルアミド、ビニルエステル、およびビニルエーテルからなる群から選択され、そしてここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である〕;
ハイドロゲル組成物を、一般的には皮膚とセンサの間に、そして皮膚とセンサを結合させて設置した、センサを用意すること;そして
センサを使用して分析物濃度を測定するために間質液をサンプリングすること。
【請求項63】
皮膚の浸透性を高めるために、皮膚を事前に処理することをさらに含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
事前に処理することには、皮膚に対して超音波を適用することが含まれる、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
皮膚が手の前腕(volar forearm)である、請求項62に記載の方法。
【請求項66】
分析物がグルコースである、請求項62に記載の方法。
【請求項67】
センサが、電気化学的センサである、請求項62に記載の方法。
【請求項68】
第一のモノマーがN-ビニルピロリドンであり、そして第二のモノマーがビニルエステルである、請求項62に記載の方法。
【請求項69】
架橋剤が、多官能性ビニルエーテル、ジビニルベンゼン、多官能性アクリレート、または多官能性アクリルアミドである、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約20:80〜約80:20である、請求項62に記載の方法。
【請求項71】
以下の工程を含む、分析物濃度を測定する方法:
ハイドロゲル組成物を皮膚上におくこと〔ここで、ハイドロゲル組成物は、第一のモノマー、第二のモノマー、架橋剤、および溶媒を含み、第一のモノマーは、親水性の特性を有し、第二のモノマーは疎水性の特性を有し、ここで、第一のモノマーの第二のモノマーに対する比率が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1である〕;
ハイドロゲル組成物を、一般的には皮膚とセンサの間に、そして皮膚とセンサを結合させて設置した、センサを用意すること;そして
センサを使用して分析物濃度を測定するために間質液をサンプリングすること。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−519099(P2008−519099A)
【公表日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−539176(P2007−539176)
【出願日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【国際出願番号】PCT/US2005/038966
【国際公開番号】WO2006/050115
【国際公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願人】(503106111)バイエル・ヘルスケア・エルエルシー (154)
【Fターム(参考)】