ハイパーメディアシステム及び同システムにおける部品生成・リンク付け方法
【目的】部品の作成とリンク付けの操作とが1回の操作で行え、更に複数の部品の作成とリンク付けを同時に行うことができるようにする。
【構成】シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムにおいて、上記マップ上で、リンク付けの対象とする複数のカードの各カードアイコンが入力装置130を通して順次選択指定された場合には、この選択指定された複数のアイコンの示すカードのうちの最後のカードを除く各カード上にカードレイアウト管理部112により選択指定順に新たな部品を生成し、その部品生成の都度、その部品から次のカードにリンクを張る構成とする。
【構成】シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムにおいて、上記マップ上で、リンク付けの対象とする複数のカードの各カードアイコンが入力装置130を通して順次選択指定された場合には、この選択指定された複数のアイコンの示すカードのうちの最後のカードを除く各カード上にカードレイアウト管理部112により選択指定順に新たな部品を生成し、その部品生成の都度、その部品から次のカードにリンクを張る構成とする。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータをカード毎に表示し、カード間、カードとマルチメディアデータ間、或いはマルチメディアデータ間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステム及び同システムにおける部品生成・リンク付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータなどにおいては、シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータをカード毎に表示し、カード間、カードとマルチメディアデータ間、或いはマルチメディアデータ間に関連(リンク)付けを行い、このリンクに沿ってデータを辿ることのできるシステムが開発されている。
【0003】こうしたシステムにおいては、ユーザがマルチメディアデータのカードへのレイアウト編集やリンク編集などの結果を見る場合に、ネットワーク状に構築された情報空間の中で、今どこに位置し、どの方向に向かっているのか分からなくなるといった問題が指摘されていた。
【0004】そこで、これらを解決するために、「紀伊 隆弘 他,“ハイパーメディアオーサリングツールにおける大規模データへの対応−データ管理−”,情報処理学会第44回全国大会」や、特願平4−305122号に記載されているように、情報構造をマップ(スタック)として画面表示するシステム(ハイパーメディアシステム)が開発されている。ここで前者に記載されているハイパーメディアシステムを第1のハイパーメディアシステム、後者に記載されているハイパーメディアシステムを第2のハイパーメディアシステムと呼ぶことにする。
【0005】上記第1のハイパーメディアシステムでは、カード或いはマルチメディアデータ間の関連(リンク)を表すマップを有している。このマップのリンク関係は、カードとマルチメディアデータ(以下、カード部品と称する)単位で表されており、マップ上でリンクの張り替えなどの編集も行うことができるようになっている。即ち、マップ上で、リンクの張り替え、削除、新規のリンク付けが行える。
【0006】一方、上記第2のハイパーメディアシステムでは、リンク付けはカード表示部に表示されたカード(部品)に対してのみ行うことができる。即ち、例えば、あるカード上に部品を作り、その部品から別のカードへのリンクを張りたいときには、カード表示部にリンク元となるカードを表示して、そのカード上に部品を生成し、その部品をリンク元として指定した後、リンク先となるカードを(マップなどを利用して)探し出し、カード表示部に表示して、そのカードにリンク付けを行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した2つの従来のハイパーメディアシステムにおいては、例えば、リンク先としたいカードがカード表示部に現在表示されている状態で、リンク元としたいカード上に新規の部品を生成し、その部品からこのリンク先としたいカードにリンクを張りたい場合には、一旦リンク元となるカードをカード表示部に表示し、そこで部品を表示した後、もう一度リンク先となるカードを表示させてから、もしくは、マップを表示しそのマップ上で、リンク付けを行う必要があった。このため、部品生成とリンク付けの操作に多大な手間と時間を要するという問題があった。
【0008】また、従来のハイパーメディアシステムにおいては、複数のカード上に新規部品を一つずつ生成し、それらの部品からある1枚のカードへリンクを張る場合などは、リンク元となるカードを1枚ずつ表示し、新規に部品を生成しながら(或いは生成後に)、リンク付けを行う必要があった。このため、リンク付けや部品生成に要する時間のみならず、検索や表示に要する手間や時間も大きくなってしまうという問題があった。
【0009】本発明は上記事情を考慮してなされたものでその目的は、部品の生成とリンク付けの操作とが1回の操作で行え、更に複数の部品の生成とリンク付けを同時に行うことができるハイパーメディアシステム及び同システムにおける部品生成・リンク付け方法を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、複数のリンク付けを同時に行ったとしても、それぞれの部品のリンク先のカードを再度確認しないで済むハイパーメディアシステムを提供することにある。本発明の更に他の目的は、部品生成とリンク付けの実行に際し、選択したカードを確認・修正できるハイパーメディアシステムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の第1の観点に係る構成は、シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムにおいて、上記マップ上で、リンク付けの対象とする複数のカードの各カードアイコンを順次選択指定するための選択指定手段と、この選択指定手段により選択指定された複数のカードアイコンの示すカードのうちの最後のカードを除く各カード上に選択指定順に新たな部品を生成し、その部品生成の都度、その部品から次のカードにリンクを張る部品生成・リンク付け手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0012】上記第1の観点に係る構成においては、マップ上からリンク付けの対象とする複数のカードの各カードアイコンを順に選択指定する操作を行うことにより、そのカードアイコン(の示すカード)の選択順で、まず1番目のカード上に新たな部品が生成されて、その部品から2番目のカードへリンクが張られ、次にこの2番目のカード上に部品が生成されて、その部品から3番目のカードへリンクが張られる、といった部品生成とリンク付けの操作が、最終カードの直前のカード上への部品の生成と、その部品から最終カードへのリンク付けまで、次々と自動的に繰り返される。
【0013】本発明の第2の観点に係る構成は、シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムにおいて、上記マップ上で、リンク元とする1枚のカードのカードアイコンを選択指定するための第1の選択指定手段と、上記マップ上で、リンク先とする複数のカードの各カードアイコンを選択指定するための第2の選択指定手段と、上記第1の選択指定手段により選択指定されたカードアイコンの示すカード上に、上記第2の選択指定手段により選択指定されたカードアイコンの個数だけ新たに部品を生成し、この生成した各部品から上記第2の選択指定手段により選択指定された各カードアイコンのカードに1対1のリンクを張る部品生成・リンク付け手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】上記第2の観点に係る構成においては、マップ上からリンク元とする1枚のカードのカードアイコンを選択指定すると共に、マップ上からリンク先とする複数のカードの各カードアイコンを選択指定する操作を行うことにより、リンク元として指定されたカードアイコンの示す1枚のカード上に、リンク先として指定された複数のカードのカードアイコンの個数だけ新たな部品が生成されて、その生成された各部品からリンク先として指定された複数のカードへ1対1のリンクが張られる。なお、リンク元のカードアイコンが指定されなかった場合には、その際にレイアウト中のカードがリンク元として指定されているものとして扱うことも可能である。
【0015】本発明の第3の観点に係る構成は、シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムにおいて、上記マップ上で、リンク元とする複数のカードの各カードアイコンを選択指定するための第1の選択指定手段と、上記マップ上で、リンク先とする1枚のカードのカードアイコンを選択指定するための第2の選択指定手段と、上記第1の選択指定手段により選択指定された複数のカードアイコンの示す各カード上に新たに部品を生成し、この生成した各部品から上記第2の選択指定手段により選択指定された1つのカードアイコンのカードにそれぞれリンクを張る部品生成・リンク付け手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】上記第3の観点に係る構成においては、マップ上からリンク元とする複数のカードの各カードアイコンを選択指定すると共に、マップ上からリンク先とする1枚のカードのカードアイコンを選択指定する操作を行うことにより、リンク元として指定された各カードアイコンの示すカード上にそれぞれ新たな部品が生成されて、その生成された各カード上の部品からリンク先として指定された唯一のカードアイコンの示すカードへリンクが張られる。なお、リンク先のカードアイコンが指定されなかった場合には、その際にレイアウト中のカードがリンク先として指定されているものとして扱うことも可能である。
【0017】このように、上記第1乃至第3の観点に係る構成においては、部品生成とリンク付けの操作が1回の操作で行えるようになり、マップを使いリンク先とリンク元の両方を見ながら部品生成とリンク付けの操作が行えるようになる。更に、複数の部品生成とリンク付けを同時に行えるようにことから、カードの検索、表示、生成、リンク付けにおける作業時間の短縮が可能となる。
【0018】また、本発明は、上記第1乃至第3の観点に係る構成に、部品生成・リンク付け手段によるカード上への部品生成時に、当該カードの部品上に、リンク先のカードの少くともカード名、及びまたはリンク先カードの縮小イメージを表示するカード表示制御手段を追加したことを特徴とする。
【0019】このような構成においては、部品生成とリンク付けの操作の後、生成された各々の部品上にリンク先のカードのカード名やリンク先のカードの縮小イメージが表示されることから、複数のリンク付けを同時に行ったとしても、それぞれの部品のリンク先のカードを(カード表示部により表示して)再度確認する必要がなくなり、更にリンク先のカードに編集を加えるにしてもその検索は容易である。
【0020】また、本発明は、上記第1の観点に係る構成に、選択指定された複数のカードアイコンをマップの表示画面とは別の専用画面に選択指定順の並びで表示する専用画面表示制御手段を追加したこと、或いは上記第2または第3の観点に係る構成に、選択指定された複数のカードアイコンをマップの表示画面とは別の専用画面にリンク元とリンク先に分けて別領域に表示する専用画面表示制御手段を追加したことを特徴とする。本発明は更に、上記専用画面上で、カードアイコンの削除、追加及び順序入れ替えを指定するための修正指定手段を追加し、この修正指定手段による指定がなされた場合には、その指定後のカードアイコンの示すカードを対象とするリンク付けが行われるようにしたことをも特徴とする。
【0021】このような構成においては、ユーザは、部品生成とリンク付けが実行される前に、自身が選択した複数のカードを確認し、更に修正することができる。したがって、従来手間がかかっていた、マップ(スタック)の異なるカードを複数選択した場合の選択カードの確認と変更が簡単に行えるようになり、選択ミスも減少し、リンク付けの効率向上が図れるようになる。この他、上記構成における部品生成では、予め定められた部品が自動生成されることから、例えば一通りのリンク付けが終わったところで、リンク先のカードに応じて生成された部品のイメージに変更を加える必要があるが、その際に、上記専用画面を用いることで、部品のイメージを変更してしまった後においても、リンク先のカードの検索及び表示が容易に行える。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例に係るハイパーメディアシステムの主要な構成を示すブロック図である。
【0023】図1に示すハイパーメディアシステムは、システム本体110と、例えばカラーのCRTディスプレイ装置或いは液晶ディスプレイ装置(などのフラットパネルディスプレイ装置)からなる表示装置120と、キーボードやマウスのようなポインティングデバイスなどからなる入力装置130とから構成されている。
【0024】システム本体110は、プリミティブ(基本)データ管理部111、カードレイアウト管理部112、リンク管理部113、マップレイアウト管理部114及び専用画面レイアウト管理部115からなるデータ管理部116と、カード表示制御部117と、マップ表示制御部118と、専用画面表示制御部119とから構成されている。
【0025】プリミティブデータ管理部111は、テキスト、イメージ、音声、動画などの基本的なマルチメディアデータを蓄積管理するものである。カードレイアウト管理部112は、プリミティブデータ管理部111内のデータをカード上にレイアウトして表示する際のレイアウト情報(以下、カードレイアウト情報と称する)を管理するものである。
【0026】リンク管理部113は、カードレイアウト管理部112の管理する情報をもとに、レイアウトされる情報間に張られたリンクを管理するものである。マップレイアウト管理部114は、カード間のリンクの関係(カード単位で捉えられたリンク関係)をネットワーク状に表現されるマップとして表示するためのレイアウト情報(以下、マップレイアウト情報と称する)を管理するものである。
【0027】専用画面レイアウト管理部115は、以下に述べる専用画面で扱うアイコンのデータを管理するものである。この専用画面は、マップ上で選択された複数のアイコン(カードの縮小イメージであるカードアイコン)を別表示するためのものである。
【0028】データ管理部116は、例えばハードディスク装置を用いて構成されるものである。カード表示制御部117は、カードレイアウト管理部112の情報をもとに、表示装置120の画面上にカード情報を表示するものである。このカード表示制御部117は、カード上のレイアウト情報の変更や、カード上のデータ更新をトリガとして、カードアイコン用のイメージデータを作成する機能を有している。カード表示制御部117は、この機能により、カードイメージに対して、カードアイコンのサイズにイメージの縮小処理を行い、これをカードアイコン用のイメージデータとしてプリミティブデータ管理部111に保存するようになっている。
【0029】マップ表示制御部118は、マップレイアウト管理部114の情報をもとに、表示装置120の画面上にリンク情報(カード間のリンクの関係を示すマップ)を表示するものである。
【0030】専用画面表示制御部119は、専用画面レイアウト管理部115の情報をもとに、表示装置120の画面上にアイコンを表示するものである。次に、図1の構成の動作を説明する。
【0031】まず、カード表示制御部117によるカード表示について説明する。このカード表示が行われるモードには、作成されたカードを単に表示するだけの(即ちユーザがカードを参照するだけの)実行モードと、カードの作成、カードのレイアウト作業、リンク作成等のための編集モードとがある。
【0032】図2はカード表示制御部117により表示装置120の表示画面上に表示されるカード例を示す。図2において、20はカードである。このカード20の例では、カード部品として、テキストデータを扱うテキスト部品21と、イメージを扱う2つのイメージ部品22,23とがレイアウトされている。なお、カード部品としては、テキスト部品やイメージ部品の他に、動画を扱う動画部品や、音声を扱う音声部品がレイアウト可能である。
【0033】図2に示すカード20のテキスト部品21及びイメージ部品22,23のデータ(マルチメディアデータ)は、プリミティブデータ管理部111に蓄積されている。
【0034】図2に示したようなカードのレイアウト情報(カードレイアウト情報)は、カードレイアウト管理部112において例えば図3に示す形で管理される。即ち、カードレイアウト情報は、カードリスト31と呼ばれる配列で管理され、当該配列にはカードを管理するためのカードデータ32へのポインタ31aを持つ。このカードデータ32は、カードリスト31で管理されるカード数分存在する。なお、カードリスト31を配列とせずに、リスト構造とすることも可能である。
【0035】カードデータ32は、対応する(矩形状の)カード(図3ではカード#1)の大きさを(幅wと高さhで)示す座標値32aと、当該カードとリンクされる別のカードとの間のリンク関係を記述したリンクデータへのポインタ32bと、当該カード上にレイアウトされているカード部品(以下、オブジェクトと称する)の集合であるオブジェクトリスト33へのポインタ32cと、カード名(図示せず)とを持つ。ここで、上記リンクデータはリンク管理部113で管理されるものである。
【0036】オブジェクトリスト33は、対応するカード(図3ではカード#1)上にレイアウトされているオブジェクト(テキス部品、イメージ部品等のカード部品)についてプリミティブデータ管理部111で管理されているデータ(テキストデータ、イメージデータなど)へのポインタ33aと、そのオブジェクトが表示されるべき(矩形状の)領域を(領域の例えば左上端のx,y座標、幅w及び高さhで)示す領域情報33bと、そのオブジェクトとリンクされる別のオブジェクト(或いは別のカード)との間のリンク関係を記述したリンクデータへのポインタ33cをひとまとめとして、当該カード上にレイアウトされるオブジェクトの数だけ配列として持つ。
【0037】なお、図3中のポインタ31a,32b,32c,33a,33cに付されている記号*はポインタであることを示すものであり、これは他の図においても同様である。
【0038】カード表示制御部117は、カードレイアウト管理部112で管理される図3に示したようなカードレイアウト情報中の(目的とするカードの)カードデータ32をもとに、図2に示したようなカードイメージを作成し表示装置120に例えば1枚だけ表示する。
【0039】ここで、カード及びカード上にレイアウトされる個々のデータ(オブジェクト、カード部品)と、同じカード上の他のデータまたは別のカード上のデータとの間にリンクを張ることができる。これにより、例えば上記のカード20のイメージ部品22(のデータ)から他のカード上にレイアウトされた部品(のデータ)へリンクが張られている場合には、このイメージ部品22を入力装置130(のマウス等)によって選択することで、リンク先の部品(データ)の持つカードを切り替え表示させることができる。
【0040】このようなリンク関係は、図4に示すような形式のリンクデータで表される。図4において、リンクデータ41は、リンク元のカード及びオブジェクトへのポインタ41a,41bと、リンク先のカード及びオブジェクトへのポインタ41c,41dを保持している。但し、カード間のリンクの場合には、オブジェクトへのポインタは存在しない。図4のリンクデータ41の例では、カード#1のオブジェクト#11からカード#2のオブジェクト#23へリンク#1が張られていることを示している。
【0041】図4に示したようなリンクデータは、リンク管理部113により管理される。このリンクデータへのポインタは、図3に示したように、カードリスト31で示される各カードデータ32と、カード毎に用意されるオブジェクトリスト33中の各オブジェクトに持たせられる。但し、リンクを持たないカードまたはオブジェクトには、ポインタ32bまたは33cとして、リンクが無いことを示す特別のポインタ(以下、NULLポインタと称する)を持たせる。図3の例では、カード#1とリンクされるカードが存在しないため、カード#1のカードデータ32には(ポインタ32bとして)NULLポインタが設定されている。同様に、カード#1上のオブジェクト#11と他のオブジェクトとの間にはリンク#1というリンクが張られていることから、カード#1のオブジェクトリスト33(#1)のオブジェクト#11にはリンク#1を示すリンクデータへのポインタ33cが持たせられている。
【0042】このように、リンク関係を記述したリンクデータと、当該リンクデータへのポインタを持つカードレイアウト情報を用いることで、以下に述べるように、表示されているカード(のカード部品)のリンク先のデータを持つ別のカードを切り替え表示することが可能となる。
【0043】今、実行モードにおいて、図2に示したようにカード20(カード#1)が画面表示されているものとする。また、当該カード20のイメージ部品(イメージデータ)22から他のカード上にレイアウトされたデータ(オブジェクト)へリンクが張られているものとする。
【0044】ここで、画面表示されているカード20(カード#1)のイメージ部品22をユーザが入力装置130(のマウス等)を操作して選択したものとする。このことは、本実施例のように実行モードの場合には、カード表示制御部117からカードレイアウト管理部112に通知される。
【0045】するとカードレイアウト管理部112は、自身が管理している図3に示したようなカードレイアウト情報から、ユーザが選択したカード20(カード#1)のイメージ部品22(オブジェクト)とのリンク関係を記述した図4に示したようなリンクデータ(41)へのポインタを抽出する。次にカードレイアウト管理部112は、このポインタの指すリンクデータ(41)をリンク管理部113から取得する。
【0046】カードレイアウト管理部112は、この取得したリンクデータ(41)をもとに、ユーザが選択した表示中のカード20(カード#1)のイメージ部品22のリンク先となる(オブジェクトを持つ)カードのカードデータ(32)を、自身が管理している図3に示したようなカードレイアウト情報から抽出し、カード表示制御部117に渡す。
【0047】カード表示制御部117は、このカードデータ(32)に従って、表示中のカード20(カード#1)のイメージ部品22のリンク先の(データを持つ)カードのイメージを作成し、表示中のカード20に代えて表示する。
【0048】次に、編集モードにおけるリンクの作成について説明する。今、編集モードにおいてユーザが作成したカードのカードイメージがカード表示制御部117により表示装置120に表示されているものとする。ユーザは、例えば、現在表示されているカードイメージ上のあるオブジェクトから他のあるカードの任意オブジェクトへのリンクを作成したい場合、そのオブジェクトを(リンク元として)入力装置130を操作して選択する。なお、表示されているカードイメージの示すカード自体から他のあるカード或いは他のあるカードの任意オブジェクトへのリンクを作成したい場合には、この操作は不要となる。
【0049】次にユーザは、例えばメニュー画面上でリンク作成モード(リンク作成コマンド)を選択した後、リンク先となるオブジェクトを含むカード(目的カード)のカードイメージが表示されるように、表示画面を切り替える。本実施例では、各カードはリンクとは別に作成順でも管理されており、ユーザが前ページまたは次ページの指定(の繰り返し)を行うことで、カード表示制御部117の制御により、リンク先となるオブジェクトを含むカードに切り替え表示される。この他、次に述べるマップ上で目的カードを例えば入力装置130のマウスからダブルクリックして選択することで切り替えることもできる。
【0050】次にユーザは、切り替え表示されたカード上のリンク先としたいオブジェクトを選択する操作を行い、メニュー画面上でリンク実行コマンド(リンクOK)を選択する。なお、カード間のリンクの作成の場合には、リンク実行コマンドの選択だけでよい。
【0051】リンク実行コマンドが選択されると、リンク管理部113は、ユーザが選択したカードのオブジェクト間のリンク関係を記述した新たなリンクデータ(41)を生成し、保持する。同時にカードレイアウト管理部112は、ユーザが選択したリンク元のオブジェクトを持つカードのオブジェクトリスト(33)の内容を更新する。
【0052】次に、マップ表示制御部118よるマップ表示について説明する。図5はマップ表示制御部118により表示装置120の表示画面上に表示されるマップとマップメニュー例を示す。
【0053】この図5は、カード単位でリンク関係を表したマップ(マップ#1とマップ#2の2つのマップ)50の例を示しており、カードアイコン51の間につながれたリンク52によってリンク関係を表している。ここでは、リンク52の方向性を矢印を使って表現している。
【0054】図5中のカードアイコン51には、カードレイアウト管理部112で管理されるカードレイアウト情報(中のカードデータ)をもとにカード表示制御部117で作成されるカードイメージ(図2参照)を縮小して得たイメージデータが用いられる。このためユーザは、各カードアイコン51により対応するカードの内容の概略を知ることができる。
【0055】さて、図5に示したようなマップ(50)のレイアウト情報(マップレイアウト情報)は、マップレイアウト管理部114において例えば図6に示す形で管理される。
【0056】即ち、マップレイアウト情報は、マップリスト61と呼ばれる配列で管理され、当該配列にはマップデータ62へのポインタ61aを持つ。このマップデータ62は、マップリスト61で管理されるマップ数分存在する。なお、マップリスト61を配列とせずに、リスト構造とすることも可能である。
【0057】マップデータ62は、対応するマップ(図6R>6ではマップ#1)の表示装置120での実際の(矩形状の)表示領域を(領域の例えば左上端のx,y座標、幅w及び高さh)で示す表示領域情報62aと、当該マップ上の各カードアイコンのレイアウト情報のリスト(カードアイコンレイアウト情報リスト)63へのポインタ62bと、当該マップ上の各リンクのレイアウト情報のリスト(リンクレイアウト情報リスト)64へのポインタ62cと、マップ名(図示せず)とを持つ。
【0058】カードアイコンレイアウト情報リスト63は、対応するマップ(図6ではマップ#1)上の各カード毎に、そのカード(のカードデータ)へのポインタ63aと、そのカードの縮小されたイメージである(所定サイズの)カードアイコンへのポインタ63bと、当該アイコンの中心位置の座標63cを持つ。なお、座標63cが対応するアイコンの例えば左上端の座標を示すものであっても構わない。
【0059】リンクレイアウト情報リスト64は、対応するマップ上のカード間に張られているリンクについて、リンク元のカードへのポインタ64aと、リンク先のカードへのポインタ64bと、これらリンク元のカードとリンク先のカード間に張られているリンク(カード上のオブジェクト間のリンクも含む)の本数64cと、リンクの始点及び終点座標64dとを持つ。
【0060】マップ表示制御部118は、例えば図2に示したようなカード表示の状態で、メニュー画面上でマップ表示が選択されると、マップレイアウト管理部114を起動する。この場合、マップレイアウト管理部114は、自身が管理している図6に示したようなマップレイアウト情報から、現在表示中のカードを含むマップのマップデータ(62)、カードアイコンレイアウト情報リスト(63)及びリンクレイアウト情報リスト(64)を抽出し、マップ表示制御部118に渡す。
【0061】マップ表示制御部118は、マップレイアウト管理部114から渡されたデータをもとに、図5に示したようにマップ50のマップイメージを作成して表示装置120に表示する。またマップ表示制御部118は、マップメニュー(マップのメニュー)53も表示する。このマップメニュー53は、図5に示すように、選択指定順序に従う部品生成及びリンク付けを行わせるための「選択順序による部品生成・リンク付け」の項目531と、複数の部品生成及び複数のリンク付けを行わせるための「複数部品生成・リンク付け」の項目532と、部品生成及びリンク付けの実行を指示するための「部品生成・リンク付け実行」の項目533とを有している。
【0062】さて、本実施例では、マップ表示制御部118により図5に示したようなマップ50が表示装置120に表示されている状態で、ユーザが任意のカードアイコン51を入力装置130(の例えばマウス)を操作して選択し、メニュー画面上でカード移動を選択すると、その選択されたカードアイコン51を入力装置130(のマウス)を用いて移動操作できるようになっている。
【0063】マップ表示制御部118は、画面上で選択されたカードアイコン51に対する入力装置130を用いた移動操作に応じて、マップの表示状態を変更して、当該カードアイコン51を画面上で移動すると共に、当該カードアイコン51と他のカードアイコンとの間のリンクの位置(始点または終点座標)も変更する。
【0064】マップ表示制御部118は、この移動操作の終了を、例えばマウスボタンがアップすることにより検出すると、マップレイアウト管理部114を起動する。この場合、マップレイアウト管理部114は、マップ表示制御部118により変更されたマップ表示状態を自身が管理しているマップレイアウト情報に反映するために、該当するマップのマップレイアウト情報リスト63及びリンクレイアウト情報リスト64の座標データの内容を更新する。
【0065】次に、本発明に直接関係する部品(カード部品、オブジェクト)の生成とリンク付けについて説明する。一般に、カードを次々に作成し、それを編集していく作業において、図7(a)に示すように、ある特定のカード70上に新規の部品71を生成し、その部品71から別のカード70へリンク72を張る場合、或いは、図7(b)乃至図7(d)に示すように、複数のカード70に対して、この作業を繰り返し行う場合がある。
【0066】こうした作業は、従来のハイパーメディアシステムでは単調な割に手間や時間がかかるものである。そこで本実施例では、図8のフローチャートに示す操作手順により、これらの作業が一括処理できるようにしている。
【0067】以下、この図8に示す操作手順につき、図7R>7(b)に示すように、複数のカード70上ににそれぞれ新規の部品71を生成し、その各部品71からそれぞれ別のカード70にリンク72を張る場合を例に説明する。
【0068】この場合、まずユーザは、入力装置130(のマウス)を操作して、図5に示したようなマップ50上で、部品生成・リンク付の対象とするカード70を示すアイコン(カードアイコン)51を、リンク72を張る順(リンク付け順)に選択する(ステップS1)。
【0069】ユーザは、カードアイコン51の選択を終了すると、図5に示したようなマップメニュー53から「選択順序による部品生成・リンク付け」の項目531を選択する(ステップS2)。その後、ユーザがマップメニュー53から「部品生成・リンク付け実行」の項目533を選択すると(ステップS4)、ステップS1で選択されたカード70上への部品71の生成と、その部品71から別のカード70へのリンク付けとが行われる(ステップS5)。
【0070】具体的には、「部品生成・リンク付け実行」の項目533が選択されると、ステップS1においてマップ50上で選択されたカードアイコン51の示すカード70の順番で、まず1番目のカード70上に部品71が生成されて、その部品71から次の2番目のカード70にリンク72が張られる。次に、2番目のカード70上に部品71が生成されて、その部品71から次の3番目のカード70にリンク72が張られる。以下、このような部品生成とリンク付けの操作が、最終カード70の直前のカード上への部品71の生成と、その部品71から最終カード70へのリンク付けまで、次々と自動的に繰り返される。
【0071】次に、図7(c)に示すように、1枚のカード70上に複数の部品71を生成し、各部品71からそれぞれ別のカード70に1対1のリンク72を張る場合、或いは図7(d)に示すように、複数のカード70上ににそれぞれ新規の部品71を生成し、その各部品71から別の1枚のカードにリンク72を張る場合について説明する。
【0072】この場合、まずユーザは、入力装置130(のマウス)を操作して、図5に示したようなマップ50上で、リンク元となるカード70を示すアイコン(カードアイコン)51を全て(1つまたは複数)選択し(ステップS1)、しかる後にマップメニュー53から「複数部品生成・リンク付け」の項目532を選択する(ステップS6)。
【0073】次にユーザは、図5に示したようなマップ50上で、リンク先となるカード70を示すアイコン(カードアイコン)51を入力装置130により全て(複数または1つ)選択する(ステップS7)。その後、ユーザがマップメニュー53から「部品生成・リンク付け実行」の項目533を選択すると(ステップS4)、ステップS1で選択されたアイコン51の示すリンク元のカード70上への部品71の生成と、その部品71からステップS7で選択されたアイコン51の示すリンク先のカード70へのリンク付けとが行われる(ステップS5)。
【0074】但し本実施例においては、図7(c)からも明らかなように、ステップS1でリンク元が複数選択された場合には、ステップS4ではリンク先として1つのアイコン51しか選択できない。また、図7(d)からも明らかなように、ステップS4でリンク先を複数選択するのであれば、ステップS1ではリンク元として1つのアイコン51しか選択できない。
【0075】また本実施例においては、もしリンク先或いはリンク元のアイコンを選択するためのステップでアイコンの選択が行われない場合には、カード表示制御部117により図2の例のように表示装置120に表示されているレイアウト中のカードが、その選択カードとされる。
【0076】以上の操作により、リンク元のカード70が1枚で、リンク先のカード70が複数の場合には、図7R>7(c)に示したように、リンク先のカード70の個数だけリンク元のカード70上に新規部品71が生成され、それぞれの部品71から各リンク元カード70へ1対1のリンク72が張られる。また、リンク先のカード70が複数で、リンク元のカード70が1枚の場合には、図7(d)に示したように、リンク元の各カード70上に新規部品が生成され、それぞれの部品71から唯一のリンク元カード70へリンク72が張られる。
【0077】次に、「選択順序による部品生成・リンク付け」の項目531が選択され、その後「部品生成・リンク付け実行」の項目533が選択された場合のシステム内部の処理の流れにつき、図9及び図10のフローチャートを参照して説明する。
【0078】まず、本実施例では、図8中のステップS1の操作が行われて、図5に示したようなマップ50上からリンク付けの対象となるカードのアイコン51が選択指定されると、その指定の都度、その指定アイコン51の情報がマップレイアウト管理部114により取得され、第1の所定領域に保持される。このアイコン51の情報は、マップレイアウト管理部114が管理している図6に示したようなマップレイアウト情報中の、選択指定されているアイコン51が属するマップ50についてのカードアイコンレイアウト情報リスト63から求められるもので、例えばそのアイコン51へのポインタ63bである。
【0079】したがって、ステップS1の操作が終了して、ステップS2またはステップS6の操作に進んだ段階では、上記第1の所定領域には、ステップS1でマップ50上から選択指定された全てのアイコン51の情報(アイコン51へのポインタ)の集合が保持されることになる。
【0080】さて、マップレイアウト管理部114は、「選択順序による部品生成・リンク付け」の項目531が選択され(ステップS2)、その後「部品生成・リンク付け実行」の項目533が選択された(ステップS4)場合、その時点において上記第1の所定領域に保持されている選択指定アイコン51の情報(アイコン51へのポインタ)の集合を取得する(ステップS11)。
【0081】次にマップレイアウト管理部114は、取得したアイコン51の情報の集合をもとに、対応するカード70の情報の集合SETを取得する(ステップS12)。このカード70の情報は、マップレイアウト管理部114が管理しているカードアイコンレイアウト情報リスト63から求められるもので、取得したアイコン51へのポインタ63bと組をなす、当該カード70へのポインタ63aである。
【0082】次にマップレイアウト管理部114は、リンク元カードを示すカードmとして上記集合SETの1番目のカード(の情報である当該カードへのポインタ)を設定し(ステップS13)、しかる後に上記集合SET中のカード位置を示す変数iを2に設定する(ステップS14)。
【0083】次にマップレイアウト管理部114は、上記集合SETにi番目(ここではi=2)のカード(の情報である当該カードへのポインタ)が存在するか否かを調べ(ステップS15)、存在するならば、リンク先カードを示すカードnとして上記集合SETのi番目(ここではi=2)のカード(即ち、カードmの次のカード)を設定する(ステップS16)。
【0084】ここで、マップレイアウト管理部114からカードレイアウト管理部112に制御が移り、当該カードレイアウト管理部112により、リンク元カードmのオブジェクトリスト33(図3参照)上に、システムで予め定められている部品(であるオブジェクトへのポインタ)が新規に登録される(ステップS17)。また、カードレイアウト管理部112により、リンク元カードm上にその新規の部品が生成される(ステップS18)。
【0085】すると、カード表示制御部117に制御が移る。カード表示制御部117は、リンク先カードnのカード名をカードレイアウト管理部112(が管理しているカードデータ32)から、当該カードnが属するマップ50のマップ名をマップレイアウト管理部114(が管理しているマップデータ62)からそれぞれ取得して、図11(a)に示すように、そのカード名及びマップ名をリンク元カードmの新規部品の上に表示し(ステップS19)、カードレイアウト管理部112に制御を戻す。このリンク元カードmの新規部品上へのリンク先カードnのカード名及びマップ名の表示により、本実施例のように複数の部品が同時に生成されても、ユーザは、各部品からどのカードへリンクが張られているかを把握することができる。なお、カード名だけの表示であっても構わず、また図11(b)に示すように、リンク先カードnの縮小イメージを、リンク元カードmの部品上に表示するようにしても構わない。この部品上に表示される縮小イメージには、例えばマップレイアウト管理部114が管理しているカードアイコンレイアウト情報リスト63のデータを用いればよい。
【0086】カードレイアウト管理部112は、リンク元カードmの新規部品からリンク先カードnにリンクを張る(ステップS20)。このステップS20のリンク付け操作は、カードレイアウト管理部112が管理しているカードmのオブジェクトリスト33及びカードnのオブジェクトリスト33に、リンク(リンクデータへのポインタ33c)を登録することにより実現される。また、リンクを記述したリンクデータ41(図4参照)が、リンク管理部113により生成・保持される。
【0087】ここでマップレイアウト管理部114に制御が移る。マップレイアウト管理部114は、自身が管理しているリンクレイアウト情報リスト64にリンク(リンクレイアウト情報)の登録を行う(ステップS21)。ここではリンクの情報として、図6から明らかなように、リンク元カードmへのポインタ64aと、リンク先カードnへのポインタ64bと、これらリンク元カードmとリンク先カードn間に張られているリンク(カード上のオブジェクト間のリンクも含む)の本数64cと、マップ上でのリンクの始点及び終点座標64dが登録される。
【0088】マップ表示制御部118は、ステップS21で登録されたリンクレイアウト情報リスト64の情報(中のリンクの始点及び終点座標64d)をもとに、マップ50上でリンク元カードmからリンク先カードnへのリンク52の線を引く(ステップS22)。
【0089】マップレイアウト管理部114は、リンク元カードを示すカードmとして、現在のリンク先カードnを設定すると共に、上記集合SET中のカード位置を示す変数iを+1した後(ステップS23)、上記ステップS15に戻る。これにより、前回リンク元カードnとして扱われていたカード(ここでは集合SET中の2番目のカード)がリンク元カードmとなり、集合SET中の次のカード(ここでは3番目のカード)がリンク先カードnとなって、前記と同様にしてリンク元カードm上に新規部品が生成されて、その部品からリンク先カードnにリンクが張られる。
【0090】以下、このような部品生成とリンク付けの操作が、上記集合SET中の最終カードの直前のカード上への部品の生成と、その部品から最終カードへのリンク付けまで、次々と自動的に繰り返される。
【0091】次に、「複数部品生成・リンク付け」の項目532が選択され(ステップS6)、更にマップ50上からリンク先のアイコン51が選択され(ステップS7)、その後「部品生成・リンク付け実行」の項目533が選択された(ステップS4)場合のシステム内部の処理の流れにつき、図12乃至図15のフローチャートを参照して説明する。
【0092】まず、ステップS1の操作が終了して、ステップS6の操作に進んだ段階では、前記したように、ステップS1でマップ50上から選択指定された全てのアイコン51の情報(アイコン51へのポインタ)の集合が上記第1の所定領域に保持されている。
【0093】次に、ステップS7の操作が行われて、図5R>5に示したようなマップ50上からリンク付けの対象となるカードのアイコン51が選択指定されると、その指定の都度、その指定アイコン51の情報がマップレイアウト管理部114により取得され、上記第1の所定領域とは異なる第2の所定領域に保持される。したがって、ステップS7の操作が終了して、後述するステップS3の操作に進んだ段階では、第2の所定領域には、ステップS7でマップ50上から選択指定された全てのアイコン51の情報(アイコン51へのポインタ)の集合が保持されることになる。
【0094】さて、マップレイアウト管理部114は、「複数部品生成・リンク付け」の項目532が選択され(ステップS6)、その後ステップS7,S3を経て「部品生成・リンク付け実行」の項目533が選択された(ステップS4)場合、その時点において上記第1の所定領域に保持されている選択指定アイコン51の情報(アイコン51へのポインタ)の集合をリンク元アイコンの集合として取得すると共に、上記第2の所定領域に保持されている選択指定アイコン51の情報(アイコン51へのポインタ)の集合をリンク先アイコンの集合として取得する(ステップS31)。
【0095】次にマップレイアウト管理部114は、取得したリンク元アイコンの集合から対応するカード70の情報(カード70へのポインタ)の集合SET1を取得すると共に、リンク先アイコンの集合から対応するカード70の情報の集合SET2を取得する(ステップS32)。
【0096】次にマップレイアウト管理部114は、集合SET1,SET2のうちカードが1枚または0枚のSETはどちらであるかを調べる(ステップS33)。このステップS33のチェックは、図7(c)に示すように、1枚のカード70上に複数の部品71を作成し、各部品71からそれぞれ別のカード70に1対1のリンク72を張る場合であるか、図7(d)に示すように、複数のカード70上にそれぞれ新規の部品71を作成し、その各部品71から別の1枚のカードにリンク72を張る場合であるかを判別するために行われる。
【0097】もし、集合SET1のカードが1枚または0枚の場合には、マップレイアウト管理部114は、その集合SET1にカードが存在するか否かを調べ(ステップS34)、存在するならば、その唯一のカードを、リンク元カードを示すカードmとして設定する(ステップS35)。これに対し、集合SET1にカードが存在しないならば(即ちステップS1の操作が行われなかった場合には)、マップレイアウト管理部114は、カード表示制御部117により現在表示されているカード(へのポインタ)をリンク元カードを示すカードmとして設定する(ステップS36)。
【0098】次にマップレイアウト管理部114は、上記集合SET2中のカード位置を示す変数jを初期値1に設定する(ステップS37)。次にマップレイアウト管理部114は、上記集合SET2にj番目(ここではj=1)のカード(の情報である当該カードへのポインタ)が存在するか否かを調べ(ステップS38)、存在するならば、リンク先カードを示すカードnとして上記集合SET2のj番目(ここではj=1)のカードを設定する(ステップS39)。
【0099】すると、前記したステップS17〜S19と同様の処理が行われ、リンク元カードmのオブジェクトリスト33(図3参照)上に、システムで予め定められている部品(オブジェクト)が新規に登録されると共に(ステップS40)、当該カードm上にその新規の部品が生成され(ステップS41)、更にリンク先カードnのカード名及び当該カードnが属するマップ50のマップ名が、図11(a)に示すようにリンク元カードmの新規部品の上に表示される(ステップS42)。なお、このステップS42では、カード名だけの表示であっても構わず、また図11(b)に示すように、リンク先カードnの縮小イメージを、リンク元カードmの部品上に表示するようにしても構わない。
【0100】続いて、前記したステップS20〜S22と同様の処理が行われ、リンク元カードmの新規部品からリンク先カードnにリンクが張られると共に(ステップS43)、マップレイアウト管理部114が管理しているリンクレイアウト情報リスト64にリンク(リンクレイアウト情報)が登録され(ステップS44)、更にマップ50上でリンク元カードmからリンク先カードnへのリンク52の線が引かれる(ステップS45)。
【0101】ステップS45が実行されると、マップレイアウト管理部114は、上記集合SET2中のカード位置を示す変数jを+1した後(ステップS46)、上記ステップS38に戻る。このとき、集合SET2にj番目のカード(ここでは2番目のカード)が存在するならば、ステップS38からステップS39に進む。これにより、集合SET2中で前回リンク先カードとなったカードの次のカードが新たなリンク先カードnとなり、前記と同様にして、先にステップS35またはS36で設定されているリンク元カードm(前回と同じリンク元カードm)上に新規部品が生成されて、その部品から新たなリンク先カードnにリンクが張られる。
【0102】以下、このような部品生成とリンク付けの操作が、先にステップS35またはS36で設定されているリンク元カードm上への部品の生成と、その部品から上記集合SET2中の最終カードへのリンク付けまで、次々と自動的に繰り返される。
【0103】次に、前記ステップS33で、カードが1枚または0枚のSETが集合SET2であると判別された場合の処理について説明する。この場合、まずマップレイアウト管理部114は、上記集合SET1中のカード位置を示す変数iを初期値1に設定する(ステップS47)。
【0104】次にマップレイアウト管理部114は、上記集合SET1にi番目(ここではi=1)のカード(の情報である当該カードへのポインタ)が存在するか否かを調べ(ステップS48)、存在するならば、リンク元カードを示すカードmとして上記集合SET1のi番目(ここではi=1)のカードを設定する(ステップS49)。
【0105】次にマップレイアウト管理部114は、集合SET2にカードが存在するか否かを調べ(ステップS50)、存在するならば、その唯一のカードを、リンク先カードを示すカードnとして設定する(ステップS51)。これに対し、集合SET2にカードが存在しないならば(即ちステップS7の操作が行われなかった場合には)、マップレイアウト管理部114は、カード表示制御部117により現在表示されているカード(へのポインタ)をリンク先カードを示すカードnとして設定する(ステップS52)。
【0106】すると、前記したステップS17〜S19と同様の処理が行われ、リンク元カードmのオブジェクトリスト33(図3参照)上に、システムで予め定められている部品(オブジェクト)が新規に登録されると共に(ステップS53)、当該カードm上にその新規の部品が生成され(ステップS54)、更にリンク先カードnのカード名及び当該カードnが属するマップ50のマップ名が、リンク元カードmの新規部品の上に表示される(ステップS55)。なお、このステップS55では、カード名だけの表示であっても構わず、また図11(b)に示すように、リンク先カードnの縮小イメージを、リンク元カードmの部品上に表示するようにしても構わない。
【0107】続いて、前記したステップS20〜S22と同様の処理が行われ、リンク元カードmの新規部品からリンク先カードnにリンクが張られると共に(ステップS56)、マップレイアウト管理部114が管理しているリンクレイアウト情報リスト64にリンク(リンクレイアウト情報)が登録され(ステップS57)、更にマップ50上でリンク元カードmからリンク先カードnへのリンク52の線が引かれる(ステップS58)。
【0108】ステップS58が実行されると、マップレイアウト管理部114は、上記集合SET1中のカード位置を示す変数iを+1した後(ステップS59)、上記ステップS48に戻る。このとき、集合SET1にi番目のカード(ここでは2番目のカード)が存在するならば、ステップS48からステップS49に進む。これにより、集合SET1中で前回リンク元カードとなったカードの次のカードが新たなリンク元カードmとなり、当該新たなリンク元カードm上に新規部品が生成されて、その部品から先にステップS51またはS52で設定されているリンク先カードn(前回と同じリンク先カードn)にリンクが張られる。
【0109】以下、このような部品生成とリンク付けの操作が、上記集合SET1中の最終カード上への部品の生成と、その部品から先にステップS35またはS36で設定されているリンク先カードnへのリンク付けまで、次々と自動的に繰り返される。
【0110】なお、本実施例では、前記ステップS1とS7の操作でいずれも複数のアイコン51が選択された場合と、前記ステップS1とS7の操作でいずれも最大1個のアイコン51が選択された場合には、ステップS7の操作が行われた段階でエラーとして検出されるようになっている。
【0111】さて、本実施例では、ユーザが「選択順序による部品生成・リンク付け」のためにステップS1の操作で選択したアイコン51の示すカードの縮小イメージ、或いはユーザが「複数部品生成・リンク付け」のためにステップS1の操作で選択したアイコン51及びステップS7の操作で選択したアイコン51の示すカードの縮小イメージを、マップとは別に表示するための専用画面(ウィンドウ)を備え、この専用画面内で、選択カードの確認(「複数部品生成・リンク付け」の場合には、リンク元及びリンク先カードの確認)、選択カードの順序変更、選択カードの解除(削除)、更には選択カードの追加が行える(ステップS3)ようになっている。そして、この専用画面を扱うために、図1に示したように専用画面レイアウト管理部115と専用画面表示制御部119とを有している。
【0112】専用画面表示制御部119は、「選択順序による部品生成・リンク付け」を指示するステップS2の操作が行われた場合、マップ表示の画面(ウインドウ)とは別の、選択アイコン表示用の専用画面(ウインドウ)を開き、そこに、先行するステップS1の操作でマップ50上から選択されていたアイコン51の示すカードの縮小イメージ(アイコン)を選択順に表示する。
【0113】また専用画面表示制御部119は、「複数部品生成・リンク付け」を指示するステップS6の操作が行われた場合にも専用画面を開き、そこに、先行するステップS1の操作でマップ50上から選択されていたアイコン51の示すカードの縮小イメージ(アイコン)を、リンク元として選択順に表示する。この場合、専用画面表示制御部119は、ステップS6に後続するステップS7の操作で、マップ50上からアイコンが選択される毎に、その選択されたアイコンの示すカードの縮小イメージ(アイコン)をリンク先として、専用画面上のリンク元とは異なる領域に表示する。
【0114】ユーザが「選択順序による部品生成・リンク付け」のために3つのアイコン#2,#4,#3を選択した場合の専用画面例を図16(a)に、「複数部品生成・リンク付け」のためにアイコン#1をリンク元として、アイコン#2,#4,#3をリンク先として選択した場合の専用画面例を図16(b)に示す。
【0115】この図16(a),(b)に示した専用画面には、選択されたカードの選択解除(削除)を指示するためのメニュー項目161(「解除」)と、新たな選択カードの追加を指示するためのメニュー項目162(「追加」)とが用意されている。
【0116】図16(a),(b)に示したような専用画面で扱うアイコンのデータは、専用画面レイアウト管理部115によって管理される。本実施例において、専用画面レイアウト管理部115は、ユーザが選択したカードに対応した専用画面上でのアイコンの集合、即ち前記ステップS11、或いは前記ステップS31でマップレイアウト管理部114が取得したアイコンの集合に相当する専用画面上でのアイコンの集合を管理している。この専用画面レイアウト管理部115におけるデータ管理例を、図17に示す。この図17は、図16(b)に示した専用画面に対応するものである。専用画面表示制御部119は、専用画面レイアウト管理部115によって管理されている図17に示したようなデータに従って、図16(b)に示したような専用画面へのアイコン(選択カードの縮小イメージ)表示を行う。
【0117】専用画面レイアウト管理部115は、「複数部品生成・リンク付け」のために、ステップS1の操作でリンク元の(カードを示す)アイコンが選択され、ステップS7の操作でリンク先(のカードを示す)アイコンが選択された場合、専用画面上のリンク元のアイコンの集合SET11と、専用画面上のリンク先のアイコンの集合SET12とを取得して登録・管理する。集合SET11,SET12は、各アイコン毎に、対応するカードへのポインタ、専用画面上のアイコンへのポインタ、及び当該アイコンの専用画面上での座標(ここでは、中心位置の座標)の組を持っている。
【0118】さてユーザは、自身が選択したカード(アイコン)を図16(a)または(b)に示したような専用画面上で確認する他、必要に応じて、選択したカード(アイコン)の選択順序の変更、選択カードの解除(削除)、更には選択カードの追加のための操作を入力装置130(マウス等)を用いて行う(ステップS3)。
【0119】例えば、選択順序を変更したい場合、ユーザは専用画面上に表示されているカードの縮小イメージ(アイコン)を入力装置130(マウス等)で移動操作して、専用画面上での縮小イメージ(アイコン)の並び順を入れ替える。すると、専用画面レイアウト管理部115は、自身が管理している専用画面上のアイコンの集合中の対応するアイコンの座標を移動後の座標に更新する。この場合、カードレイアウト管理部112は、ステップS4の操作で「部品生成・リンク付け実行」が指示されてリンク付けを実行する際に、専用画面レイアウト管理部115により管理されている上記更新後のアイコン座標をもとに、カード(アイコン)の選択順序を並び替える。これにより、並び替え後のカードの順序で部品生成とリンク付けが行われる。
【0120】同様に、一旦選択したカードの選択状態を解除したい場合には、ユーザは専用画面上に表示されているカードの縮小イメージ(アイコン)の中から、選択解除(削除)したいカードの縮小イメージ(アイコン)を入力装置130(マウス等)で選択して、専用画面上で「解除」のメニュー項目161を選択すればよい。この場合、専用画面レイアウト管理部115は、自身が管理している専用画面上のアイコンの集合中の対応するアイコンの情報を削除すると共に、それ以降の各アイコンの位置がそれぞれ1アイコンずつ前に移動されるように、その座標を変更する。
【0121】また、新たにカードを選択して追加(挿入)したい場合には、ユーザは専用画面上に表示されているカードの縮小イメージ(アイコン)の中から、追加したい位置の例えば次のカードの縮小イメージ(アイコン)を入力装置130(マウス等)で選択した上で、専用画面上で「追加」のメニュー項目162を選択し、更に追加したいカードのアイコン51をマップ50上から選択すればよい。この場合、専用画面レイアウト管理部115は、自身が管理している専用画面上のアイコンの集合に、新規に追加指定されたカードのアイコンの情報を追加すると共に、それ以降の各アイコンの位置がそれぞれ1アイコンずつ後に移動されるように、その座標を変更する。
【0122】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、部品生成とリンク付けの操作が1回の操作で行えるようになり、マップを使いリンク先とリンク元の両方を見ながら部品生成とリンク付けの操作が行えるようになる。更に、複数の部品生成とリンク付けを同時に行えるようにことから、カードの検索、表示、作成、リンク付けにおける作業時間を短縮できる。
【0123】また本発明によれば、部品生成とリンク付けの操作の後、生成された各々の部品上にリンク先のカードのカード名やリンク先のカードの縮小イメージが表示されることから、複数のリンク付けを同時に行ったとしても、それぞれの部品のリンク先のカードを表示して再度確認する必要がなくなり、更にリンク先のカードに編集を加えるにしてもその検索は容易である。
【0124】また本発明によれば、選択されたカードのアイコンが表示される確認用の専用画面を用いることにより、ユーザは、部品生成とリンク付けの操作を実行する前に、自身が選択した複数のカードを確認し、更に修正することができる。したがって、従来手間がかかっていた、マップの異なるカードを複数選択した場合の選択カードの確認と変更が簡単に行えるようになり、選択ミスも減少し、リンク付けの効率が向上する。
【0125】また本発明によれば、上記専用画面を用いることで、一通りのリンク付けが終わったところで、リンク先のカードに応じて作成された部品のイメージに変更を加えたとしても、リンク先のカードの検索及び表示が容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るハイパーメディアシステムの主要な構成を示すブロック図。
【図2】カードの表示例を示す図。
【図3】図1中のカードレイアウト管理部112で管理されるカードレイアウト情報の構造例を示す図。
【図4】図1中のリンク管理部113により管理されるリンクデータの構造例を示す図。
【図5】マップとマップメニューの表示例を示す図。
【図6】図1中のマップレイアウト管理部114により管理されるマップレイアウト情報の構造例を示す図。
【図7】部品生成とリンク付けをタイプ別に説明するための図。
【図8】同実施例における部品生成とリンク付け作業の操作手順を説明するためのフローチャート。
【図9】「選択順序による部品生成・リンク付け」の処理の流れを説明するためのフローチャートの一部を示す図。
【図10】「選択順序による部品生成・リンク付け」の処理の流れを説明するためのフローチャートの残りを示す図。
【図11】新規部品上へのリンク先カードの情報の表示例を示すもので、図11(a)はリンク先カードのカード名とそのカードが属するマップのマップ名の表示例を示し、図11(b)はリンク先カードの縮小イメージの表示例を示す。
【図12】「複数部品生成・リンク付け」の処理の流れを説明するためのフローチャートの一部を示す図。
【図13】「複数部品生成・リンク付け」の処理の流れを説明するためのフローチャートの他の一部を示す図。
【図14】「複数部品生成・リンク付け」の処理の流れを説明するためのフローチャートの更に他の一部を示す図。
【図15】「複数部品生成・リンク付け」の処理の流れを説明するためのフローチャートの残りを示す図。
【図16】専用画面表示例を示す図。
【図17】図1中の専用画面レイアウト管理部115によるデータ管理構造例を示す図。
【符号の説明】
20,70…カード、21…テキスト部品、22,23…イメージ部品、31…カードリスト、32…カードデータ、33…オブジェクトリスト、41…リンクデータ、50…マップ、51…カードアイコン、52,72…リンク、61…マップリスト、62…マップデータ、63…カードアイコンレイアウト情報リスト、64…リンクレイアウト情報リスト、71…部品、110…本体(システム本体)、111…プリミティブデータ管理部、112…カードレイアウト管理部(部品生成・リンク付け手段)、113…リンク管理部、114…マップレイアウト管理部(部品生成・リンク付け手段)、115…専用画面レイアウト管理部、116…データ管理部、117…カード表示制御部、118…マップ表示制御部、119…専用画面表示制御部、120…表示装置、130…入力装置(選択指定手段、第1の選択指定手段、第2の選択指定手段、修正指定手段)。
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータをカード毎に表示し、カード間、カードとマルチメディアデータ間、或いはマルチメディアデータ間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステム及び同システムにおける部品生成・リンク付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータなどにおいては、シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータをカード毎に表示し、カード間、カードとマルチメディアデータ間、或いはマルチメディアデータ間に関連(リンク)付けを行い、このリンクに沿ってデータを辿ることのできるシステムが開発されている。
【0003】こうしたシステムにおいては、ユーザがマルチメディアデータのカードへのレイアウト編集やリンク編集などの結果を見る場合に、ネットワーク状に構築された情報空間の中で、今どこに位置し、どの方向に向かっているのか分からなくなるといった問題が指摘されていた。
【0004】そこで、これらを解決するために、「紀伊 隆弘 他,“ハイパーメディアオーサリングツールにおける大規模データへの対応−データ管理−”,情報処理学会第44回全国大会」や、特願平4−305122号に記載されているように、情報構造をマップ(スタック)として画面表示するシステム(ハイパーメディアシステム)が開発されている。ここで前者に記載されているハイパーメディアシステムを第1のハイパーメディアシステム、後者に記載されているハイパーメディアシステムを第2のハイパーメディアシステムと呼ぶことにする。
【0005】上記第1のハイパーメディアシステムでは、カード或いはマルチメディアデータ間の関連(リンク)を表すマップを有している。このマップのリンク関係は、カードとマルチメディアデータ(以下、カード部品と称する)単位で表されており、マップ上でリンクの張り替えなどの編集も行うことができるようになっている。即ち、マップ上で、リンクの張り替え、削除、新規のリンク付けが行える。
【0006】一方、上記第2のハイパーメディアシステムでは、リンク付けはカード表示部に表示されたカード(部品)に対してのみ行うことができる。即ち、例えば、あるカード上に部品を作り、その部品から別のカードへのリンクを張りたいときには、カード表示部にリンク元となるカードを表示して、そのカード上に部品を生成し、その部品をリンク元として指定した後、リンク先となるカードを(マップなどを利用して)探し出し、カード表示部に表示して、そのカードにリンク付けを行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した2つの従来のハイパーメディアシステムにおいては、例えば、リンク先としたいカードがカード表示部に現在表示されている状態で、リンク元としたいカード上に新規の部品を生成し、その部品からこのリンク先としたいカードにリンクを張りたい場合には、一旦リンク元となるカードをカード表示部に表示し、そこで部品を表示した後、もう一度リンク先となるカードを表示させてから、もしくは、マップを表示しそのマップ上で、リンク付けを行う必要があった。このため、部品生成とリンク付けの操作に多大な手間と時間を要するという問題があった。
【0008】また、従来のハイパーメディアシステムにおいては、複数のカード上に新規部品を一つずつ生成し、それらの部品からある1枚のカードへリンクを張る場合などは、リンク元となるカードを1枚ずつ表示し、新規に部品を生成しながら(或いは生成後に)、リンク付けを行う必要があった。このため、リンク付けや部品生成に要する時間のみならず、検索や表示に要する手間や時間も大きくなってしまうという問題があった。
【0009】本発明は上記事情を考慮してなされたものでその目的は、部品の生成とリンク付けの操作とが1回の操作で行え、更に複数の部品の生成とリンク付けを同時に行うことができるハイパーメディアシステム及び同システムにおける部品生成・リンク付け方法を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、複数のリンク付けを同時に行ったとしても、それぞれの部品のリンク先のカードを再度確認しないで済むハイパーメディアシステムを提供することにある。本発明の更に他の目的は、部品生成とリンク付けの実行に際し、選択したカードを確認・修正できるハイパーメディアシステムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の第1の観点に係る構成は、シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムにおいて、上記マップ上で、リンク付けの対象とする複数のカードの各カードアイコンを順次選択指定するための選択指定手段と、この選択指定手段により選択指定された複数のカードアイコンの示すカードのうちの最後のカードを除く各カード上に選択指定順に新たな部品を生成し、その部品生成の都度、その部品から次のカードにリンクを張る部品生成・リンク付け手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0012】上記第1の観点に係る構成においては、マップ上からリンク付けの対象とする複数のカードの各カードアイコンを順に選択指定する操作を行うことにより、そのカードアイコン(の示すカード)の選択順で、まず1番目のカード上に新たな部品が生成されて、その部品から2番目のカードへリンクが張られ、次にこの2番目のカード上に部品が生成されて、その部品から3番目のカードへリンクが張られる、といった部品生成とリンク付けの操作が、最終カードの直前のカード上への部品の生成と、その部品から最終カードへのリンク付けまで、次々と自動的に繰り返される。
【0013】本発明の第2の観点に係る構成は、シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムにおいて、上記マップ上で、リンク元とする1枚のカードのカードアイコンを選択指定するための第1の選択指定手段と、上記マップ上で、リンク先とする複数のカードの各カードアイコンを選択指定するための第2の選択指定手段と、上記第1の選択指定手段により選択指定されたカードアイコンの示すカード上に、上記第2の選択指定手段により選択指定されたカードアイコンの個数だけ新たに部品を生成し、この生成した各部品から上記第2の選択指定手段により選択指定された各カードアイコンのカードに1対1のリンクを張る部品生成・リンク付け手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】上記第2の観点に係る構成においては、マップ上からリンク元とする1枚のカードのカードアイコンを選択指定すると共に、マップ上からリンク先とする複数のカードの各カードアイコンを選択指定する操作を行うことにより、リンク元として指定されたカードアイコンの示す1枚のカード上に、リンク先として指定された複数のカードのカードアイコンの個数だけ新たな部品が生成されて、その生成された各部品からリンク先として指定された複数のカードへ1対1のリンクが張られる。なお、リンク元のカードアイコンが指定されなかった場合には、その際にレイアウト中のカードがリンク元として指定されているものとして扱うことも可能である。
【0015】本発明の第3の観点に係る構成は、シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムにおいて、上記マップ上で、リンク元とする複数のカードの各カードアイコンを選択指定するための第1の選択指定手段と、上記マップ上で、リンク先とする1枚のカードのカードアイコンを選択指定するための第2の選択指定手段と、上記第1の選択指定手段により選択指定された複数のカードアイコンの示す各カード上に新たに部品を生成し、この生成した各部品から上記第2の選択指定手段により選択指定された1つのカードアイコンのカードにそれぞれリンクを張る部品生成・リンク付け手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】上記第3の観点に係る構成においては、マップ上からリンク元とする複数のカードの各カードアイコンを選択指定すると共に、マップ上からリンク先とする1枚のカードのカードアイコンを選択指定する操作を行うことにより、リンク元として指定された各カードアイコンの示すカード上にそれぞれ新たな部品が生成されて、その生成された各カード上の部品からリンク先として指定された唯一のカードアイコンの示すカードへリンクが張られる。なお、リンク先のカードアイコンが指定されなかった場合には、その際にレイアウト中のカードがリンク先として指定されているものとして扱うことも可能である。
【0017】このように、上記第1乃至第3の観点に係る構成においては、部品生成とリンク付けの操作が1回の操作で行えるようになり、マップを使いリンク先とリンク元の両方を見ながら部品生成とリンク付けの操作が行えるようになる。更に、複数の部品生成とリンク付けを同時に行えるようにことから、カードの検索、表示、生成、リンク付けにおける作業時間の短縮が可能となる。
【0018】また、本発明は、上記第1乃至第3の観点に係る構成に、部品生成・リンク付け手段によるカード上への部品生成時に、当該カードの部品上に、リンク先のカードの少くともカード名、及びまたはリンク先カードの縮小イメージを表示するカード表示制御手段を追加したことを特徴とする。
【0019】このような構成においては、部品生成とリンク付けの操作の後、生成された各々の部品上にリンク先のカードのカード名やリンク先のカードの縮小イメージが表示されることから、複数のリンク付けを同時に行ったとしても、それぞれの部品のリンク先のカードを(カード表示部により表示して)再度確認する必要がなくなり、更にリンク先のカードに編集を加えるにしてもその検索は容易である。
【0020】また、本発明は、上記第1の観点に係る構成に、選択指定された複数のカードアイコンをマップの表示画面とは別の専用画面に選択指定順の並びで表示する専用画面表示制御手段を追加したこと、或いは上記第2または第3の観点に係る構成に、選択指定された複数のカードアイコンをマップの表示画面とは別の専用画面にリンク元とリンク先に分けて別領域に表示する専用画面表示制御手段を追加したことを特徴とする。本発明は更に、上記専用画面上で、カードアイコンの削除、追加及び順序入れ替えを指定するための修正指定手段を追加し、この修正指定手段による指定がなされた場合には、その指定後のカードアイコンの示すカードを対象とするリンク付けが行われるようにしたことをも特徴とする。
【0021】このような構成においては、ユーザは、部品生成とリンク付けが実行される前に、自身が選択した複数のカードを確認し、更に修正することができる。したがって、従来手間がかかっていた、マップ(スタック)の異なるカードを複数選択した場合の選択カードの確認と変更が簡単に行えるようになり、選択ミスも減少し、リンク付けの効率向上が図れるようになる。この他、上記構成における部品生成では、予め定められた部品が自動生成されることから、例えば一通りのリンク付けが終わったところで、リンク先のカードに応じて生成された部品のイメージに変更を加える必要があるが、その際に、上記専用画面を用いることで、部品のイメージを変更してしまった後においても、リンク先のカードの検索及び表示が容易に行える。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例に係るハイパーメディアシステムの主要な構成を示すブロック図である。
【0023】図1に示すハイパーメディアシステムは、システム本体110と、例えばカラーのCRTディスプレイ装置或いは液晶ディスプレイ装置(などのフラットパネルディスプレイ装置)からなる表示装置120と、キーボードやマウスのようなポインティングデバイスなどからなる入力装置130とから構成されている。
【0024】システム本体110は、プリミティブ(基本)データ管理部111、カードレイアウト管理部112、リンク管理部113、マップレイアウト管理部114及び専用画面レイアウト管理部115からなるデータ管理部116と、カード表示制御部117と、マップ表示制御部118と、専用画面表示制御部119とから構成されている。
【0025】プリミティブデータ管理部111は、テキスト、イメージ、音声、動画などの基本的なマルチメディアデータを蓄積管理するものである。カードレイアウト管理部112は、プリミティブデータ管理部111内のデータをカード上にレイアウトして表示する際のレイアウト情報(以下、カードレイアウト情報と称する)を管理するものである。
【0026】リンク管理部113は、カードレイアウト管理部112の管理する情報をもとに、レイアウトされる情報間に張られたリンクを管理するものである。マップレイアウト管理部114は、カード間のリンクの関係(カード単位で捉えられたリンク関係)をネットワーク状に表現されるマップとして表示するためのレイアウト情報(以下、マップレイアウト情報と称する)を管理するものである。
【0027】専用画面レイアウト管理部115は、以下に述べる専用画面で扱うアイコンのデータを管理するものである。この専用画面は、マップ上で選択された複数のアイコン(カードの縮小イメージであるカードアイコン)を別表示するためのものである。
【0028】データ管理部116は、例えばハードディスク装置を用いて構成されるものである。カード表示制御部117は、カードレイアウト管理部112の情報をもとに、表示装置120の画面上にカード情報を表示するものである。このカード表示制御部117は、カード上のレイアウト情報の変更や、カード上のデータ更新をトリガとして、カードアイコン用のイメージデータを作成する機能を有している。カード表示制御部117は、この機能により、カードイメージに対して、カードアイコンのサイズにイメージの縮小処理を行い、これをカードアイコン用のイメージデータとしてプリミティブデータ管理部111に保存するようになっている。
【0029】マップ表示制御部118は、マップレイアウト管理部114の情報をもとに、表示装置120の画面上にリンク情報(カード間のリンクの関係を示すマップ)を表示するものである。
【0030】専用画面表示制御部119は、専用画面レイアウト管理部115の情報をもとに、表示装置120の画面上にアイコンを表示するものである。次に、図1の構成の動作を説明する。
【0031】まず、カード表示制御部117によるカード表示について説明する。このカード表示が行われるモードには、作成されたカードを単に表示するだけの(即ちユーザがカードを参照するだけの)実行モードと、カードの作成、カードのレイアウト作業、リンク作成等のための編集モードとがある。
【0032】図2はカード表示制御部117により表示装置120の表示画面上に表示されるカード例を示す。図2において、20はカードである。このカード20の例では、カード部品として、テキストデータを扱うテキスト部品21と、イメージを扱う2つのイメージ部品22,23とがレイアウトされている。なお、カード部品としては、テキスト部品やイメージ部品の他に、動画を扱う動画部品や、音声を扱う音声部品がレイアウト可能である。
【0033】図2に示すカード20のテキスト部品21及びイメージ部品22,23のデータ(マルチメディアデータ)は、プリミティブデータ管理部111に蓄積されている。
【0034】図2に示したようなカードのレイアウト情報(カードレイアウト情報)は、カードレイアウト管理部112において例えば図3に示す形で管理される。即ち、カードレイアウト情報は、カードリスト31と呼ばれる配列で管理され、当該配列にはカードを管理するためのカードデータ32へのポインタ31aを持つ。このカードデータ32は、カードリスト31で管理されるカード数分存在する。なお、カードリスト31を配列とせずに、リスト構造とすることも可能である。
【0035】カードデータ32は、対応する(矩形状の)カード(図3ではカード#1)の大きさを(幅wと高さhで)示す座標値32aと、当該カードとリンクされる別のカードとの間のリンク関係を記述したリンクデータへのポインタ32bと、当該カード上にレイアウトされているカード部品(以下、オブジェクトと称する)の集合であるオブジェクトリスト33へのポインタ32cと、カード名(図示せず)とを持つ。ここで、上記リンクデータはリンク管理部113で管理されるものである。
【0036】オブジェクトリスト33は、対応するカード(図3ではカード#1)上にレイアウトされているオブジェクト(テキス部品、イメージ部品等のカード部品)についてプリミティブデータ管理部111で管理されているデータ(テキストデータ、イメージデータなど)へのポインタ33aと、そのオブジェクトが表示されるべき(矩形状の)領域を(領域の例えば左上端のx,y座標、幅w及び高さhで)示す領域情報33bと、そのオブジェクトとリンクされる別のオブジェクト(或いは別のカード)との間のリンク関係を記述したリンクデータへのポインタ33cをひとまとめとして、当該カード上にレイアウトされるオブジェクトの数だけ配列として持つ。
【0037】なお、図3中のポインタ31a,32b,32c,33a,33cに付されている記号*はポインタであることを示すものであり、これは他の図においても同様である。
【0038】カード表示制御部117は、カードレイアウト管理部112で管理される図3に示したようなカードレイアウト情報中の(目的とするカードの)カードデータ32をもとに、図2に示したようなカードイメージを作成し表示装置120に例えば1枚だけ表示する。
【0039】ここで、カード及びカード上にレイアウトされる個々のデータ(オブジェクト、カード部品)と、同じカード上の他のデータまたは別のカード上のデータとの間にリンクを張ることができる。これにより、例えば上記のカード20のイメージ部品22(のデータ)から他のカード上にレイアウトされた部品(のデータ)へリンクが張られている場合には、このイメージ部品22を入力装置130(のマウス等)によって選択することで、リンク先の部品(データ)の持つカードを切り替え表示させることができる。
【0040】このようなリンク関係は、図4に示すような形式のリンクデータで表される。図4において、リンクデータ41は、リンク元のカード及びオブジェクトへのポインタ41a,41bと、リンク先のカード及びオブジェクトへのポインタ41c,41dを保持している。但し、カード間のリンクの場合には、オブジェクトへのポインタは存在しない。図4のリンクデータ41の例では、カード#1のオブジェクト#11からカード#2のオブジェクト#23へリンク#1が張られていることを示している。
【0041】図4に示したようなリンクデータは、リンク管理部113により管理される。このリンクデータへのポインタは、図3に示したように、カードリスト31で示される各カードデータ32と、カード毎に用意されるオブジェクトリスト33中の各オブジェクトに持たせられる。但し、リンクを持たないカードまたはオブジェクトには、ポインタ32bまたは33cとして、リンクが無いことを示す特別のポインタ(以下、NULLポインタと称する)を持たせる。図3の例では、カード#1とリンクされるカードが存在しないため、カード#1のカードデータ32には(ポインタ32bとして)NULLポインタが設定されている。同様に、カード#1上のオブジェクト#11と他のオブジェクトとの間にはリンク#1というリンクが張られていることから、カード#1のオブジェクトリスト33(#1)のオブジェクト#11にはリンク#1を示すリンクデータへのポインタ33cが持たせられている。
【0042】このように、リンク関係を記述したリンクデータと、当該リンクデータへのポインタを持つカードレイアウト情報を用いることで、以下に述べるように、表示されているカード(のカード部品)のリンク先のデータを持つ別のカードを切り替え表示することが可能となる。
【0043】今、実行モードにおいて、図2に示したようにカード20(カード#1)が画面表示されているものとする。また、当該カード20のイメージ部品(イメージデータ)22から他のカード上にレイアウトされたデータ(オブジェクト)へリンクが張られているものとする。
【0044】ここで、画面表示されているカード20(カード#1)のイメージ部品22をユーザが入力装置130(のマウス等)を操作して選択したものとする。このことは、本実施例のように実行モードの場合には、カード表示制御部117からカードレイアウト管理部112に通知される。
【0045】するとカードレイアウト管理部112は、自身が管理している図3に示したようなカードレイアウト情報から、ユーザが選択したカード20(カード#1)のイメージ部品22(オブジェクト)とのリンク関係を記述した図4に示したようなリンクデータ(41)へのポインタを抽出する。次にカードレイアウト管理部112は、このポインタの指すリンクデータ(41)をリンク管理部113から取得する。
【0046】カードレイアウト管理部112は、この取得したリンクデータ(41)をもとに、ユーザが選択した表示中のカード20(カード#1)のイメージ部品22のリンク先となる(オブジェクトを持つ)カードのカードデータ(32)を、自身が管理している図3に示したようなカードレイアウト情報から抽出し、カード表示制御部117に渡す。
【0047】カード表示制御部117は、このカードデータ(32)に従って、表示中のカード20(カード#1)のイメージ部品22のリンク先の(データを持つ)カードのイメージを作成し、表示中のカード20に代えて表示する。
【0048】次に、編集モードにおけるリンクの作成について説明する。今、編集モードにおいてユーザが作成したカードのカードイメージがカード表示制御部117により表示装置120に表示されているものとする。ユーザは、例えば、現在表示されているカードイメージ上のあるオブジェクトから他のあるカードの任意オブジェクトへのリンクを作成したい場合、そのオブジェクトを(リンク元として)入力装置130を操作して選択する。なお、表示されているカードイメージの示すカード自体から他のあるカード或いは他のあるカードの任意オブジェクトへのリンクを作成したい場合には、この操作は不要となる。
【0049】次にユーザは、例えばメニュー画面上でリンク作成モード(リンク作成コマンド)を選択した後、リンク先となるオブジェクトを含むカード(目的カード)のカードイメージが表示されるように、表示画面を切り替える。本実施例では、各カードはリンクとは別に作成順でも管理されており、ユーザが前ページまたは次ページの指定(の繰り返し)を行うことで、カード表示制御部117の制御により、リンク先となるオブジェクトを含むカードに切り替え表示される。この他、次に述べるマップ上で目的カードを例えば入力装置130のマウスからダブルクリックして選択することで切り替えることもできる。
【0050】次にユーザは、切り替え表示されたカード上のリンク先としたいオブジェクトを選択する操作を行い、メニュー画面上でリンク実行コマンド(リンクOK)を選択する。なお、カード間のリンクの作成の場合には、リンク実行コマンドの選択だけでよい。
【0051】リンク実行コマンドが選択されると、リンク管理部113は、ユーザが選択したカードのオブジェクト間のリンク関係を記述した新たなリンクデータ(41)を生成し、保持する。同時にカードレイアウト管理部112は、ユーザが選択したリンク元のオブジェクトを持つカードのオブジェクトリスト(33)の内容を更新する。
【0052】次に、マップ表示制御部118よるマップ表示について説明する。図5はマップ表示制御部118により表示装置120の表示画面上に表示されるマップとマップメニュー例を示す。
【0053】この図5は、カード単位でリンク関係を表したマップ(マップ#1とマップ#2の2つのマップ)50の例を示しており、カードアイコン51の間につながれたリンク52によってリンク関係を表している。ここでは、リンク52の方向性を矢印を使って表現している。
【0054】図5中のカードアイコン51には、カードレイアウト管理部112で管理されるカードレイアウト情報(中のカードデータ)をもとにカード表示制御部117で作成されるカードイメージ(図2参照)を縮小して得たイメージデータが用いられる。このためユーザは、各カードアイコン51により対応するカードの内容の概略を知ることができる。
【0055】さて、図5に示したようなマップ(50)のレイアウト情報(マップレイアウト情報)は、マップレイアウト管理部114において例えば図6に示す形で管理される。
【0056】即ち、マップレイアウト情報は、マップリスト61と呼ばれる配列で管理され、当該配列にはマップデータ62へのポインタ61aを持つ。このマップデータ62は、マップリスト61で管理されるマップ数分存在する。なお、マップリスト61を配列とせずに、リスト構造とすることも可能である。
【0057】マップデータ62は、対応するマップ(図6R>6ではマップ#1)の表示装置120での実際の(矩形状の)表示領域を(領域の例えば左上端のx,y座標、幅w及び高さh)で示す表示領域情報62aと、当該マップ上の各カードアイコンのレイアウト情報のリスト(カードアイコンレイアウト情報リスト)63へのポインタ62bと、当該マップ上の各リンクのレイアウト情報のリスト(リンクレイアウト情報リスト)64へのポインタ62cと、マップ名(図示せず)とを持つ。
【0058】カードアイコンレイアウト情報リスト63は、対応するマップ(図6ではマップ#1)上の各カード毎に、そのカード(のカードデータ)へのポインタ63aと、そのカードの縮小されたイメージである(所定サイズの)カードアイコンへのポインタ63bと、当該アイコンの中心位置の座標63cを持つ。なお、座標63cが対応するアイコンの例えば左上端の座標を示すものであっても構わない。
【0059】リンクレイアウト情報リスト64は、対応するマップ上のカード間に張られているリンクについて、リンク元のカードへのポインタ64aと、リンク先のカードへのポインタ64bと、これらリンク元のカードとリンク先のカード間に張られているリンク(カード上のオブジェクト間のリンクも含む)の本数64cと、リンクの始点及び終点座標64dとを持つ。
【0060】マップ表示制御部118は、例えば図2に示したようなカード表示の状態で、メニュー画面上でマップ表示が選択されると、マップレイアウト管理部114を起動する。この場合、マップレイアウト管理部114は、自身が管理している図6に示したようなマップレイアウト情報から、現在表示中のカードを含むマップのマップデータ(62)、カードアイコンレイアウト情報リスト(63)及びリンクレイアウト情報リスト(64)を抽出し、マップ表示制御部118に渡す。
【0061】マップ表示制御部118は、マップレイアウト管理部114から渡されたデータをもとに、図5に示したようにマップ50のマップイメージを作成して表示装置120に表示する。またマップ表示制御部118は、マップメニュー(マップのメニュー)53も表示する。このマップメニュー53は、図5に示すように、選択指定順序に従う部品生成及びリンク付けを行わせるための「選択順序による部品生成・リンク付け」の項目531と、複数の部品生成及び複数のリンク付けを行わせるための「複数部品生成・リンク付け」の項目532と、部品生成及びリンク付けの実行を指示するための「部品生成・リンク付け実行」の項目533とを有している。
【0062】さて、本実施例では、マップ表示制御部118により図5に示したようなマップ50が表示装置120に表示されている状態で、ユーザが任意のカードアイコン51を入力装置130(の例えばマウス)を操作して選択し、メニュー画面上でカード移動を選択すると、その選択されたカードアイコン51を入力装置130(のマウス)を用いて移動操作できるようになっている。
【0063】マップ表示制御部118は、画面上で選択されたカードアイコン51に対する入力装置130を用いた移動操作に応じて、マップの表示状態を変更して、当該カードアイコン51を画面上で移動すると共に、当該カードアイコン51と他のカードアイコンとの間のリンクの位置(始点または終点座標)も変更する。
【0064】マップ表示制御部118は、この移動操作の終了を、例えばマウスボタンがアップすることにより検出すると、マップレイアウト管理部114を起動する。この場合、マップレイアウト管理部114は、マップ表示制御部118により変更されたマップ表示状態を自身が管理しているマップレイアウト情報に反映するために、該当するマップのマップレイアウト情報リスト63及びリンクレイアウト情報リスト64の座標データの内容を更新する。
【0065】次に、本発明に直接関係する部品(カード部品、オブジェクト)の生成とリンク付けについて説明する。一般に、カードを次々に作成し、それを編集していく作業において、図7(a)に示すように、ある特定のカード70上に新規の部品71を生成し、その部品71から別のカード70へリンク72を張る場合、或いは、図7(b)乃至図7(d)に示すように、複数のカード70に対して、この作業を繰り返し行う場合がある。
【0066】こうした作業は、従来のハイパーメディアシステムでは単調な割に手間や時間がかかるものである。そこで本実施例では、図8のフローチャートに示す操作手順により、これらの作業が一括処理できるようにしている。
【0067】以下、この図8に示す操作手順につき、図7R>7(b)に示すように、複数のカード70上ににそれぞれ新規の部品71を生成し、その各部品71からそれぞれ別のカード70にリンク72を張る場合を例に説明する。
【0068】この場合、まずユーザは、入力装置130(のマウス)を操作して、図5に示したようなマップ50上で、部品生成・リンク付の対象とするカード70を示すアイコン(カードアイコン)51を、リンク72を張る順(リンク付け順)に選択する(ステップS1)。
【0069】ユーザは、カードアイコン51の選択を終了すると、図5に示したようなマップメニュー53から「選択順序による部品生成・リンク付け」の項目531を選択する(ステップS2)。その後、ユーザがマップメニュー53から「部品生成・リンク付け実行」の項目533を選択すると(ステップS4)、ステップS1で選択されたカード70上への部品71の生成と、その部品71から別のカード70へのリンク付けとが行われる(ステップS5)。
【0070】具体的には、「部品生成・リンク付け実行」の項目533が選択されると、ステップS1においてマップ50上で選択されたカードアイコン51の示すカード70の順番で、まず1番目のカード70上に部品71が生成されて、その部品71から次の2番目のカード70にリンク72が張られる。次に、2番目のカード70上に部品71が生成されて、その部品71から次の3番目のカード70にリンク72が張られる。以下、このような部品生成とリンク付けの操作が、最終カード70の直前のカード上への部品71の生成と、その部品71から最終カード70へのリンク付けまで、次々と自動的に繰り返される。
【0071】次に、図7(c)に示すように、1枚のカード70上に複数の部品71を生成し、各部品71からそれぞれ別のカード70に1対1のリンク72を張る場合、或いは図7(d)に示すように、複数のカード70上ににそれぞれ新規の部品71を生成し、その各部品71から別の1枚のカードにリンク72を張る場合について説明する。
【0072】この場合、まずユーザは、入力装置130(のマウス)を操作して、図5に示したようなマップ50上で、リンク元となるカード70を示すアイコン(カードアイコン)51を全て(1つまたは複数)選択し(ステップS1)、しかる後にマップメニュー53から「複数部品生成・リンク付け」の項目532を選択する(ステップS6)。
【0073】次にユーザは、図5に示したようなマップ50上で、リンク先となるカード70を示すアイコン(カードアイコン)51を入力装置130により全て(複数または1つ)選択する(ステップS7)。その後、ユーザがマップメニュー53から「部品生成・リンク付け実行」の項目533を選択すると(ステップS4)、ステップS1で選択されたアイコン51の示すリンク元のカード70上への部品71の生成と、その部品71からステップS7で選択されたアイコン51の示すリンク先のカード70へのリンク付けとが行われる(ステップS5)。
【0074】但し本実施例においては、図7(c)からも明らかなように、ステップS1でリンク元が複数選択された場合には、ステップS4ではリンク先として1つのアイコン51しか選択できない。また、図7(d)からも明らかなように、ステップS4でリンク先を複数選択するのであれば、ステップS1ではリンク元として1つのアイコン51しか選択できない。
【0075】また本実施例においては、もしリンク先或いはリンク元のアイコンを選択するためのステップでアイコンの選択が行われない場合には、カード表示制御部117により図2の例のように表示装置120に表示されているレイアウト中のカードが、その選択カードとされる。
【0076】以上の操作により、リンク元のカード70が1枚で、リンク先のカード70が複数の場合には、図7R>7(c)に示したように、リンク先のカード70の個数だけリンク元のカード70上に新規部品71が生成され、それぞれの部品71から各リンク元カード70へ1対1のリンク72が張られる。また、リンク先のカード70が複数で、リンク元のカード70が1枚の場合には、図7(d)に示したように、リンク元の各カード70上に新規部品が生成され、それぞれの部品71から唯一のリンク元カード70へリンク72が張られる。
【0077】次に、「選択順序による部品生成・リンク付け」の項目531が選択され、その後「部品生成・リンク付け実行」の項目533が選択された場合のシステム内部の処理の流れにつき、図9及び図10のフローチャートを参照して説明する。
【0078】まず、本実施例では、図8中のステップS1の操作が行われて、図5に示したようなマップ50上からリンク付けの対象となるカードのアイコン51が選択指定されると、その指定の都度、その指定アイコン51の情報がマップレイアウト管理部114により取得され、第1の所定領域に保持される。このアイコン51の情報は、マップレイアウト管理部114が管理している図6に示したようなマップレイアウト情報中の、選択指定されているアイコン51が属するマップ50についてのカードアイコンレイアウト情報リスト63から求められるもので、例えばそのアイコン51へのポインタ63bである。
【0079】したがって、ステップS1の操作が終了して、ステップS2またはステップS6の操作に進んだ段階では、上記第1の所定領域には、ステップS1でマップ50上から選択指定された全てのアイコン51の情報(アイコン51へのポインタ)の集合が保持されることになる。
【0080】さて、マップレイアウト管理部114は、「選択順序による部品生成・リンク付け」の項目531が選択され(ステップS2)、その後「部品生成・リンク付け実行」の項目533が選択された(ステップS4)場合、その時点において上記第1の所定領域に保持されている選択指定アイコン51の情報(アイコン51へのポインタ)の集合を取得する(ステップS11)。
【0081】次にマップレイアウト管理部114は、取得したアイコン51の情報の集合をもとに、対応するカード70の情報の集合SETを取得する(ステップS12)。このカード70の情報は、マップレイアウト管理部114が管理しているカードアイコンレイアウト情報リスト63から求められるもので、取得したアイコン51へのポインタ63bと組をなす、当該カード70へのポインタ63aである。
【0082】次にマップレイアウト管理部114は、リンク元カードを示すカードmとして上記集合SETの1番目のカード(の情報である当該カードへのポインタ)を設定し(ステップS13)、しかる後に上記集合SET中のカード位置を示す変数iを2に設定する(ステップS14)。
【0083】次にマップレイアウト管理部114は、上記集合SETにi番目(ここではi=2)のカード(の情報である当該カードへのポインタ)が存在するか否かを調べ(ステップS15)、存在するならば、リンク先カードを示すカードnとして上記集合SETのi番目(ここではi=2)のカード(即ち、カードmの次のカード)を設定する(ステップS16)。
【0084】ここで、マップレイアウト管理部114からカードレイアウト管理部112に制御が移り、当該カードレイアウト管理部112により、リンク元カードmのオブジェクトリスト33(図3参照)上に、システムで予め定められている部品(であるオブジェクトへのポインタ)が新規に登録される(ステップS17)。また、カードレイアウト管理部112により、リンク元カードm上にその新規の部品が生成される(ステップS18)。
【0085】すると、カード表示制御部117に制御が移る。カード表示制御部117は、リンク先カードnのカード名をカードレイアウト管理部112(が管理しているカードデータ32)から、当該カードnが属するマップ50のマップ名をマップレイアウト管理部114(が管理しているマップデータ62)からそれぞれ取得して、図11(a)に示すように、そのカード名及びマップ名をリンク元カードmの新規部品の上に表示し(ステップS19)、カードレイアウト管理部112に制御を戻す。このリンク元カードmの新規部品上へのリンク先カードnのカード名及びマップ名の表示により、本実施例のように複数の部品が同時に生成されても、ユーザは、各部品からどのカードへリンクが張られているかを把握することができる。なお、カード名だけの表示であっても構わず、また図11(b)に示すように、リンク先カードnの縮小イメージを、リンク元カードmの部品上に表示するようにしても構わない。この部品上に表示される縮小イメージには、例えばマップレイアウト管理部114が管理しているカードアイコンレイアウト情報リスト63のデータを用いればよい。
【0086】カードレイアウト管理部112は、リンク元カードmの新規部品からリンク先カードnにリンクを張る(ステップS20)。このステップS20のリンク付け操作は、カードレイアウト管理部112が管理しているカードmのオブジェクトリスト33及びカードnのオブジェクトリスト33に、リンク(リンクデータへのポインタ33c)を登録することにより実現される。また、リンクを記述したリンクデータ41(図4参照)が、リンク管理部113により生成・保持される。
【0087】ここでマップレイアウト管理部114に制御が移る。マップレイアウト管理部114は、自身が管理しているリンクレイアウト情報リスト64にリンク(リンクレイアウト情報)の登録を行う(ステップS21)。ここではリンクの情報として、図6から明らかなように、リンク元カードmへのポインタ64aと、リンク先カードnへのポインタ64bと、これらリンク元カードmとリンク先カードn間に張られているリンク(カード上のオブジェクト間のリンクも含む)の本数64cと、マップ上でのリンクの始点及び終点座標64dが登録される。
【0088】マップ表示制御部118は、ステップS21で登録されたリンクレイアウト情報リスト64の情報(中のリンクの始点及び終点座標64d)をもとに、マップ50上でリンク元カードmからリンク先カードnへのリンク52の線を引く(ステップS22)。
【0089】マップレイアウト管理部114は、リンク元カードを示すカードmとして、現在のリンク先カードnを設定すると共に、上記集合SET中のカード位置を示す変数iを+1した後(ステップS23)、上記ステップS15に戻る。これにより、前回リンク元カードnとして扱われていたカード(ここでは集合SET中の2番目のカード)がリンク元カードmとなり、集合SET中の次のカード(ここでは3番目のカード)がリンク先カードnとなって、前記と同様にしてリンク元カードm上に新規部品が生成されて、その部品からリンク先カードnにリンクが張られる。
【0090】以下、このような部品生成とリンク付けの操作が、上記集合SET中の最終カードの直前のカード上への部品の生成と、その部品から最終カードへのリンク付けまで、次々と自動的に繰り返される。
【0091】次に、「複数部品生成・リンク付け」の項目532が選択され(ステップS6)、更にマップ50上からリンク先のアイコン51が選択され(ステップS7)、その後「部品生成・リンク付け実行」の項目533が選択された(ステップS4)場合のシステム内部の処理の流れにつき、図12乃至図15のフローチャートを参照して説明する。
【0092】まず、ステップS1の操作が終了して、ステップS6の操作に進んだ段階では、前記したように、ステップS1でマップ50上から選択指定された全てのアイコン51の情報(アイコン51へのポインタ)の集合が上記第1の所定領域に保持されている。
【0093】次に、ステップS7の操作が行われて、図5R>5に示したようなマップ50上からリンク付けの対象となるカードのアイコン51が選択指定されると、その指定の都度、その指定アイコン51の情報がマップレイアウト管理部114により取得され、上記第1の所定領域とは異なる第2の所定領域に保持される。したがって、ステップS7の操作が終了して、後述するステップS3の操作に進んだ段階では、第2の所定領域には、ステップS7でマップ50上から選択指定された全てのアイコン51の情報(アイコン51へのポインタ)の集合が保持されることになる。
【0094】さて、マップレイアウト管理部114は、「複数部品生成・リンク付け」の項目532が選択され(ステップS6)、その後ステップS7,S3を経て「部品生成・リンク付け実行」の項目533が選択された(ステップS4)場合、その時点において上記第1の所定領域に保持されている選択指定アイコン51の情報(アイコン51へのポインタ)の集合をリンク元アイコンの集合として取得すると共に、上記第2の所定領域に保持されている選択指定アイコン51の情報(アイコン51へのポインタ)の集合をリンク先アイコンの集合として取得する(ステップS31)。
【0095】次にマップレイアウト管理部114は、取得したリンク元アイコンの集合から対応するカード70の情報(カード70へのポインタ)の集合SET1を取得すると共に、リンク先アイコンの集合から対応するカード70の情報の集合SET2を取得する(ステップS32)。
【0096】次にマップレイアウト管理部114は、集合SET1,SET2のうちカードが1枚または0枚のSETはどちらであるかを調べる(ステップS33)。このステップS33のチェックは、図7(c)に示すように、1枚のカード70上に複数の部品71を作成し、各部品71からそれぞれ別のカード70に1対1のリンク72を張る場合であるか、図7(d)に示すように、複数のカード70上にそれぞれ新規の部品71を作成し、その各部品71から別の1枚のカードにリンク72を張る場合であるかを判別するために行われる。
【0097】もし、集合SET1のカードが1枚または0枚の場合には、マップレイアウト管理部114は、その集合SET1にカードが存在するか否かを調べ(ステップS34)、存在するならば、その唯一のカードを、リンク元カードを示すカードmとして設定する(ステップS35)。これに対し、集合SET1にカードが存在しないならば(即ちステップS1の操作が行われなかった場合には)、マップレイアウト管理部114は、カード表示制御部117により現在表示されているカード(へのポインタ)をリンク元カードを示すカードmとして設定する(ステップS36)。
【0098】次にマップレイアウト管理部114は、上記集合SET2中のカード位置を示す変数jを初期値1に設定する(ステップS37)。次にマップレイアウト管理部114は、上記集合SET2にj番目(ここではj=1)のカード(の情報である当該カードへのポインタ)が存在するか否かを調べ(ステップS38)、存在するならば、リンク先カードを示すカードnとして上記集合SET2のj番目(ここではj=1)のカードを設定する(ステップS39)。
【0099】すると、前記したステップS17〜S19と同様の処理が行われ、リンク元カードmのオブジェクトリスト33(図3参照)上に、システムで予め定められている部品(オブジェクト)が新規に登録されると共に(ステップS40)、当該カードm上にその新規の部品が生成され(ステップS41)、更にリンク先カードnのカード名及び当該カードnが属するマップ50のマップ名が、図11(a)に示すようにリンク元カードmの新規部品の上に表示される(ステップS42)。なお、このステップS42では、カード名だけの表示であっても構わず、また図11(b)に示すように、リンク先カードnの縮小イメージを、リンク元カードmの部品上に表示するようにしても構わない。
【0100】続いて、前記したステップS20〜S22と同様の処理が行われ、リンク元カードmの新規部品からリンク先カードnにリンクが張られると共に(ステップS43)、マップレイアウト管理部114が管理しているリンクレイアウト情報リスト64にリンク(リンクレイアウト情報)が登録され(ステップS44)、更にマップ50上でリンク元カードmからリンク先カードnへのリンク52の線が引かれる(ステップS45)。
【0101】ステップS45が実行されると、マップレイアウト管理部114は、上記集合SET2中のカード位置を示す変数jを+1した後(ステップS46)、上記ステップS38に戻る。このとき、集合SET2にj番目のカード(ここでは2番目のカード)が存在するならば、ステップS38からステップS39に進む。これにより、集合SET2中で前回リンク先カードとなったカードの次のカードが新たなリンク先カードnとなり、前記と同様にして、先にステップS35またはS36で設定されているリンク元カードm(前回と同じリンク元カードm)上に新規部品が生成されて、その部品から新たなリンク先カードnにリンクが張られる。
【0102】以下、このような部品生成とリンク付けの操作が、先にステップS35またはS36で設定されているリンク元カードm上への部品の生成と、その部品から上記集合SET2中の最終カードへのリンク付けまで、次々と自動的に繰り返される。
【0103】次に、前記ステップS33で、カードが1枚または0枚のSETが集合SET2であると判別された場合の処理について説明する。この場合、まずマップレイアウト管理部114は、上記集合SET1中のカード位置を示す変数iを初期値1に設定する(ステップS47)。
【0104】次にマップレイアウト管理部114は、上記集合SET1にi番目(ここではi=1)のカード(の情報である当該カードへのポインタ)が存在するか否かを調べ(ステップS48)、存在するならば、リンク元カードを示すカードmとして上記集合SET1のi番目(ここではi=1)のカードを設定する(ステップS49)。
【0105】次にマップレイアウト管理部114は、集合SET2にカードが存在するか否かを調べ(ステップS50)、存在するならば、その唯一のカードを、リンク先カードを示すカードnとして設定する(ステップS51)。これに対し、集合SET2にカードが存在しないならば(即ちステップS7の操作が行われなかった場合には)、マップレイアウト管理部114は、カード表示制御部117により現在表示されているカード(へのポインタ)をリンク先カードを示すカードnとして設定する(ステップS52)。
【0106】すると、前記したステップS17〜S19と同様の処理が行われ、リンク元カードmのオブジェクトリスト33(図3参照)上に、システムで予め定められている部品(オブジェクト)が新規に登録されると共に(ステップS53)、当該カードm上にその新規の部品が生成され(ステップS54)、更にリンク先カードnのカード名及び当該カードnが属するマップ50のマップ名が、リンク元カードmの新規部品の上に表示される(ステップS55)。なお、このステップS55では、カード名だけの表示であっても構わず、また図11(b)に示すように、リンク先カードnの縮小イメージを、リンク元カードmの部品上に表示するようにしても構わない。
【0107】続いて、前記したステップS20〜S22と同様の処理が行われ、リンク元カードmの新規部品からリンク先カードnにリンクが張られると共に(ステップS56)、マップレイアウト管理部114が管理しているリンクレイアウト情報リスト64にリンク(リンクレイアウト情報)が登録され(ステップS57)、更にマップ50上でリンク元カードmからリンク先カードnへのリンク52の線が引かれる(ステップS58)。
【0108】ステップS58が実行されると、マップレイアウト管理部114は、上記集合SET1中のカード位置を示す変数iを+1した後(ステップS59)、上記ステップS48に戻る。このとき、集合SET1にi番目のカード(ここでは2番目のカード)が存在するならば、ステップS48からステップS49に進む。これにより、集合SET1中で前回リンク元カードとなったカードの次のカードが新たなリンク元カードmとなり、当該新たなリンク元カードm上に新規部品が生成されて、その部品から先にステップS51またはS52で設定されているリンク先カードn(前回と同じリンク先カードn)にリンクが張られる。
【0109】以下、このような部品生成とリンク付けの操作が、上記集合SET1中の最終カード上への部品の生成と、その部品から先にステップS35またはS36で設定されているリンク先カードnへのリンク付けまで、次々と自動的に繰り返される。
【0110】なお、本実施例では、前記ステップS1とS7の操作でいずれも複数のアイコン51が選択された場合と、前記ステップS1とS7の操作でいずれも最大1個のアイコン51が選択された場合には、ステップS7の操作が行われた段階でエラーとして検出されるようになっている。
【0111】さて、本実施例では、ユーザが「選択順序による部品生成・リンク付け」のためにステップS1の操作で選択したアイコン51の示すカードの縮小イメージ、或いはユーザが「複数部品生成・リンク付け」のためにステップS1の操作で選択したアイコン51及びステップS7の操作で選択したアイコン51の示すカードの縮小イメージを、マップとは別に表示するための専用画面(ウィンドウ)を備え、この専用画面内で、選択カードの確認(「複数部品生成・リンク付け」の場合には、リンク元及びリンク先カードの確認)、選択カードの順序変更、選択カードの解除(削除)、更には選択カードの追加が行える(ステップS3)ようになっている。そして、この専用画面を扱うために、図1に示したように専用画面レイアウト管理部115と専用画面表示制御部119とを有している。
【0112】専用画面表示制御部119は、「選択順序による部品生成・リンク付け」を指示するステップS2の操作が行われた場合、マップ表示の画面(ウインドウ)とは別の、選択アイコン表示用の専用画面(ウインドウ)を開き、そこに、先行するステップS1の操作でマップ50上から選択されていたアイコン51の示すカードの縮小イメージ(アイコン)を選択順に表示する。
【0113】また専用画面表示制御部119は、「複数部品生成・リンク付け」を指示するステップS6の操作が行われた場合にも専用画面を開き、そこに、先行するステップS1の操作でマップ50上から選択されていたアイコン51の示すカードの縮小イメージ(アイコン)を、リンク元として選択順に表示する。この場合、専用画面表示制御部119は、ステップS6に後続するステップS7の操作で、マップ50上からアイコンが選択される毎に、その選択されたアイコンの示すカードの縮小イメージ(アイコン)をリンク先として、専用画面上のリンク元とは異なる領域に表示する。
【0114】ユーザが「選択順序による部品生成・リンク付け」のために3つのアイコン#2,#4,#3を選択した場合の専用画面例を図16(a)に、「複数部品生成・リンク付け」のためにアイコン#1をリンク元として、アイコン#2,#4,#3をリンク先として選択した場合の専用画面例を図16(b)に示す。
【0115】この図16(a),(b)に示した専用画面には、選択されたカードの選択解除(削除)を指示するためのメニュー項目161(「解除」)と、新たな選択カードの追加を指示するためのメニュー項目162(「追加」)とが用意されている。
【0116】図16(a),(b)に示したような専用画面で扱うアイコンのデータは、専用画面レイアウト管理部115によって管理される。本実施例において、専用画面レイアウト管理部115は、ユーザが選択したカードに対応した専用画面上でのアイコンの集合、即ち前記ステップS11、或いは前記ステップS31でマップレイアウト管理部114が取得したアイコンの集合に相当する専用画面上でのアイコンの集合を管理している。この専用画面レイアウト管理部115におけるデータ管理例を、図17に示す。この図17は、図16(b)に示した専用画面に対応するものである。専用画面表示制御部119は、専用画面レイアウト管理部115によって管理されている図17に示したようなデータに従って、図16(b)に示したような専用画面へのアイコン(選択カードの縮小イメージ)表示を行う。
【0117】専用画面レイアウト管理部115は、「複数部品生成・リンク付け」のために、ステップS1の操作でリンク元の(カードを示す)アイコンが選択され、ステップS7の操作でリンク先(のカードを示す)アイコンが選択された場合、専用画面上のリンク元のアイコンの集合SET11と、専用画面上のリンク先のアイコンの集合SET12とを取得して登録・管理する。集合SET11,SET12は、各アイコン毎に、対応するカードへのポインタ、専用画面上のアイコンへのポインタ、及び当該アイコンの専用画面上での座標(ここでは、中心位置の座標)の組を持っている。
【0118】さてユーザは、自身が選択したカード(アイコン)を図16(a)または(b)に示したような専用画面上で確認する他、必要に応じて、選択したカード(アイコン)の選択順序の変更、選択カードの解除(削除)、更には選択カードの追加のための操作を入力装置130(マウス等)を用いて行う(ステップS3)。
【0119】例えば、選択順序を変更したい場合、ユーザは専用画面上に表示されているカードの縮小イメージ(アイコン)を入力装置130(マウス等)で移動操作して、専用画面上での縮小イメージ(アイコン)の並び順を入れ替える。すると、専用画面レイアウト管理部115は、自身が管理している専用画面上のアイコンの集合中の対応するアイコンの座標を移動後の座標に更新する。この場合、カードレイアウト管理部112は、ステップS4の操作で「部品生成・リンク付け実行」が指示されてリンク付けを実行する際に、専用画面レイアウト管理部115により管理されている上記更新後のアイコン座標をもとに、カード(アイコン)の選択順序を並び替える。これにより、並び替え後のカードの順序で部品生成とリンク付けが行われる。
【0120】同様に、一旦選択したカードの選択状態を解除したい場合には、ユーザは専用画面上に表示されているカードの縮小イメージ(アイコン)の中から、選択解除(削除)したいカードの縮小イメージ(アイコン)を入力装置130(マウス等)で選択して、専用画面上で「解除」のメニュー項目161を選択すればよい。この場合、専用画面レイアウト管理部115は、自身が管理している専用画面上のアイコンの集合中の対応するアイコンの情報を削除すると共に、それ以降の各アイコンの位置がそれぞれ1アイコンずつ前に移動されるように、その座標を変更する。
【0121】また、新たにカードを選択して追加(挿入)したい場合には、ユーザは専用画面上に表示されているカードの縮小イメージ(アイコン)の中から、追加したい位置の例えば次のカードの縮小イメージ(アイコン)を入力装置130(マウス等)で選択した上で、専用画面上で「追加」のメニュー項目162を選択し、更に追加したいカードのアイコン51をマップ50上から選択すればよい。この場合、専用画面レイアウト管理部115は、自身が管理している専用画面上のアイコンの集合に、新規に追加指定されたカードのアイコンの情報を追加すると共に、それ以降の各アイコンの位置がそれぞれ1アイコンずつ後に移動されるように、その座標を変更する。
【0122】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、部品生成とリンク付けの操作が1回の操作で行えるようになり、マップを使いリンク先とリンク元の両方を見ながら部品生成とリンク付けの操作が行えるようになる。更に、複数の部品生成とリンク付けを同時に行えるようにことから、カードの検索、表示、作成、リンク付けにおける作業時間を短縮できる。
【0123】また本発明によれば、部品生成とリンク付けの操作の後、生成された各々の部品上にリンク先のカードのカード名やリンク先のカードの縮小イメージが表示されることから、複数のリンク付けを同時に行ったとしても、それぞれの部品のリンク先のカードを表示して再度確認する必要がなくなり、更にリンク先のカードに編集を加えるにしてもその検索は容易である。
【0124】また本発明によれば、選択されたカードのアイコンが表示される確認用の専用画面を用いることにより、ユーザは、部品生成とリンク付けの操作を実行する前に、自身が選択した複数のカードを確認し、更に修正することができる。したがって、従来手間がかかっていた、マップの異なるカードを複数選択した場合の選択カードの確認と変更が簡単に行えるようになり、選択ミスも減少し、リンク付けの効率が向上する。
【0125】また本発明によれば、上記専用画面を用いることで、一通りのリンク付けが終わったところで、リンク先のカードに応じて作成された部品のイメージに変更を加えたとしても、リンク先のカードの検索及び表示が容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るハイパーメディアシステムの主要な構成を示すブロック図。
【図2】カードの表示例を示す図。
【図3】図1中のカードレイアウト管理部112で管理されるカードレイアウト情報の構造例を示す図。
【図4】図1中のリンク管理部113により管理されるリンクデータの構造例を示す図。
【図5】マップとマップメニューの表示例を示す図。
【図6】図1中のマップレイアウト管理部114により管理されるマップレイアウト情報の構造例を示す図。
【図7】部品生成とリンク付けをタイプ別に説明するための図。
【図8】同実施例における部品生成とリンク付け作業の操作手順を説明するためのフローチャート。
【図9】「選択順序による部品生成・リンク付け」の処理の流れを説明するためのフローチャートの一部を示す図。
【図10】「選択順序による部品生成・リンク付け」の処理の流れを説明するためのフローチャートの残りを示す図。
【図11】新規部品上へのリンク先カードの情報の表示例を示すもので、図11(a)はリンク先カードのカード名とそのカードが属するマップのマップ名の表示例を示し、図11(b)はリンク先カードの縮小イメージの表示例を示す。
【図12】「複数部品生成・リンク付け」の処理の流れを説明するためのフローチャートの一部を示す図。
【図13】「複数部品生成・リンク付け」の処理の流れを説明するためのフローチャートの他の一部を示す図。
【図14】「複数部品生成・リンク付け」の処理の流れを説明するためのフローチャートの更に他の一部を示す図。
【図15】「複数部品生成・リンク付け」の処理の流れを説明するためのフローチャートの残りを示す図。
【図16】専用画面表示例を示す図。
【図17】図1中の専用画面レイアウト管理部115によるデータ管理構造例を示す図。
【符号の説明】
20,70…カード、21…テキスト部品、22,23…イメージ部品、31…カードリスト、32…カードデータ、33…オブジェクトリスト、41…リンクデータ、50…マップ、51…カードアイコン、52,72…リンク、61…マップリスト、62…マップデータ、63…カードアイコンレイアウト情報リスト、64…リンクレイアウト情報リスト、71…部品、110…本体(システム本体)、111…プリミティブデータ管理部、112…カードレイアウト管理部(部品生成・リンク付け手段)、113…リンク管理部、114…マップレイアウト管理部(部品生成・リンク付け手段)、115…専用画面レイアウト管理部、116…データ管理部、117…カード表示制御部、118…マップ表示制御部、119…専用画面表示制御部、120…表示装置、130…入力装置(選択指定手段、第1の選択指定手段、第2の選択指定手段、修正指定手段)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムにおいて、前記マップ上で、リンク付けの対象とする複数のカードの各カードアイコンを順次選択指定するための選択指定手段と、この選択指定手段により選択指定された複数のカードアイコンの示すカードのうちの最後のカードを除く各カード上に選択指定順に新たな部品を生成し、その部品生成の都度、その部品から次のカードにリンクを張る部品生成・リンク付け手段とを具備することを特徴とするハイパーメディアシステム。
【請求項2】 シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムにおいて、前記マップ上で、リンク元とする1枚のカードのカードアイコンを選択指定するための第1の選択指定手段と、前記マップ上で、リンク先とする複数のカードの各カードアイコンを選択指定するための第2の選択指定手段と、前記第1の選択指定手段により選択指定されたカードアイコンの示すカード上に、前記第2の選択指定手段により選択指定されたカードアイコンの個数だけ新たに部品を生成し、この生成した各部品から前記第2の選択指定手段により選択指定された各カードアイコンのカードに1対1のリンクを張る部品生成・リンク付け手段とを具備することを特徴とするハイパーメディアシステム。
【請求項3】 前記部品生成・リンク付け手段は、前記第1の選択指定手段によるカードアイコンの選択指定がなされなかった場合には、現在レイアウト中のカードをリンク元として選択指定されたカードとして扱うことを特徴とする請求項2記載のハイパーメディアシステム。
【請求項4】 シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムにおいて、前記マップ上で、リンク元とする複数のカードの各カードアイコンを選択指定するための第1の選択指定手段と、前記マップ上で、リンク先とする1枚のカードのカードアイコンを選択指定するための第2の選択指定手段と、前記第1の選択指定手段により選択指定された複数のカードアイコンの示す各カード上に新たに部品を生成し、この生成した各部品から前記第2の選択指定手段により選択指定された1つのカードアイコンのカードにそれぞれリンクを張る部品生成・リンク付け手段とを具備することを特徴とするハイパーメディアシステム。
【請求項5】 前記部品生成・リンク付け手段は、前記第2の選択指定手段によるカードアイコンの選択指定がなされなかった場合には、現在レイアウト中のカードをリンク先として選択指定されたカードとして扱うことを特徴とする請求項4記載のハイパーメディアシステム。
【請求項6】 前記部品生成・リンク付け手段によるカード上への部品生成時に、当該カードの部品上に、リンク先のカードの少くともカード名、及びまたはリンク先カードの縮小イメージを表示するカード表示制御手段を更に具備することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のハイパーメディアシステム。
【請求項7】 前記選択指定された複数のカードアイコンを前記マップの表示画面とは別の専用画面に選択指定順の並びで表示する専用画面表示制御手段を更に具備することを特徴とする請求項1記載のハイパーメディアシステム。
【請求項8】 前記選択指定された複数のカードアイコンを前記マップの表示画面とは別の専用画面にリンク元とリンク先に分けて別領域に表示する専用画面表示制御手段を更に具備することを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載のハイパーメディアシステム。
【請求項9】 前記専用画面上で、前記カードアイコンの削除、追加及び順序入れ替えを指定するための修正指定手段を更に具備し、前記部品生成・リンク付け手段は、前記修正指定手段による指定がなされた場合には、その指定後のカードアイコンの示すカードを対象とするリンク付けを行うことを特徴とする請求項7または請求項8記載のハイパーメディアシステム。
【請求項10】 シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムに適用される部品生成・リンク付け方法であって、前記マップ上からリンク付けの対象とする複数のカードの各カードアイコンを順次選択指定するためのユーザ操作を受け付け、この受け付けたユーザ操作で選択指定された複数のカードアイコンの示すカードのうちの最後のカードを除く各カード上に選択順に新たな部品を生成し、その部品生成の都度、その部品から次のカードにリンクを張ることを特徴とする部品生成・リンク付け方法。
【請求項11】 シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムに適用される部品生成・リンク付け方法であって、前記マップ上からリンク元とする1枚のカードのカードアイコンを選択指定するための第1のユーザ操作を受け付けると共に、前記マップ上からリンク先とする複数のカードの各カードアイコンを選択指定するための第2のユーザ操作を受け付け、前記第1のユーザ操作で選択指定されたカードアイコンの示すカード上に、前記第2のユーザ操作で選択指定されたカードアイコンの個数だけ新たに部品を生成し、この生成した各部品から前記第2のユーザ操作で選択指定された各カードアイコンのカードに1対1のリンクを張ることを特徴とする部品生成・リンク付け方法。
【請求項12】 シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムに適用される部品生成・リンク付け方法であって、前記マップ上からリンク元とする複数のカードの各カードアイコンを選択指定するための第1のユーザ操作を受け付けると共に、前記マップ上からリンク先とする1枚のカードのカードアイコンを選択指定するための第2のユーザ操作を受け付け、前記第1のユーザ操作で選択指定された複数のカードアイコンの示す各カード上に新たに部品を生成し、この生成した各部品から前記第2のユーザ操作で選択指定された1つのカードアイコンのカードにそれぞれリンクを張ることを特徴とする部品生成・リンク付け方法。
【請求項13】 シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムに適用される部品生成・リンク付け方法であって、前記マップ上から1枚のカードのカードアイコンまたは複数のカードの各カードアイコンを選択指定するための第1のユーザ操作を受け付け、この第1のユーザ操作を受け付けた後、第1の部品生成・リンク付けモードまたは第2の部品生成・リンク付けモードを指定するための第2のユーザ操作を受け付け、この第2のユーザ操作で前記第2の部品生成・リンク付けモードが指定された場合には、前記マップ上から複数のカードの各カードアイコンまたは1枚のカードのカードアイコンを選択指定するための第3のユーザ操作を受け付け、前記第2のユーザ操作で前記第1の部品生成・リンク付けモードが指定された場合には、前記第1のユーザ操作で複数のカードの各カードアイコンが選択指定されているものとして、前記第1のユーザ操作で選択指定された複数のカードアイコンの示すカードのうちの最後のカードを除く各カード上に選択順に新たな部品を生成し、その部品生成の都度、その部品から次のカードにリンクを張り、前記第2のユーザ操作で前記第2の部品生成・リンク付けモードが指定された場合には、前記第1のユーザ操作で1枚のカードのカードアイコンが選択指定されているならば、前記第3のユーザ操作で複数のカードのカードアイコンが選択指定されているものとして、前記第1のユーザ操作で選択指定されたカードアイコンの示すカード上に、前記第3のユーザ操作で選択指定されたカードアイコンの個数だけ新たに部品を生成し、この生成した各部品から前記第3のユーザ操作で選択指定された各カードアイコンのカードに1対1のリンクを張り、前記第1のユーザ操作で複数のカードのカードアイコンが選択指定されているならば、前記第3のユーザ操作で1枚のカードのカードアイコンが選択指定されているものとして、前記第1のユーザ操作で選択指定された複数のカードアイコンの示す各カード上に新たに部品を生成し、この生成した各部品から前記第3のユーザ操作で選択指定された1つのカードアイコンのカードにそれぞれリンクを張ることを特徴とする部品生成・リンク付け方法。
【請求項1】 シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムにおいて、前記マップ上で、リンク付けの対象とする複数のカードの各カードアイコンを順次選択指定するための選択指定手段と、この選択指定手段により選択指定された複数のカードアイコンの示すカードのうちの最後のカードを除く各カード上に選択指定順に新たな部品を生成し、その部品生成の都度、その部品から次のカードにリンクを張る部品生成・リンク付け手段とを具備することを特徴とするハイパーメディアシステム。
【請求項2】 シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムにおいて、前記マップ上で、リンク元とする1枚のカードのカードアイコンを選択指定するための第1の選択指定手段と、前記マップ上で、リンク先とする複数のカードの各カードアイコンを選択指定するための第2の選択指定手段と、前記第1の選択指定手段により選択指定されたカードアイコンの示すカード上に、前記第2の選択指定手段により選択指定されたカードアイコンの個数だけ新たに部品を生成し、この生成した各部品から前記第2の選択指定手段により選択指定された各カードアイコンのカードに1対1のリンクを張る部品生成・リンク付け手段とを具備することを特徴とするハイパーメディアシステム。
【請求項3】 前記部品生成・リンク付け手段は、前記第1の選択指定手段によるカードアイコンの選択指定がなされなかった場合には、現在レイアウト中のカードをリンク元として選択指定されたカードとして扱うことを特徴とする請求項2記載のハイパーメディアシステム。
【請求項4】 シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムにおいて、前記マップ上で、リンク元とする複数のカードの各カードアイコンを選択指定するための第1の選択指定手段と、前記マップ上で、リンク先とする1枚のカードのカードアイコンを選択指定するための第2の選択指定手段と、前記第1の選択指定手段により選択指定された複数のカードアイコンの示す各カード上に新たに部品を生成し、この生成した各部品から前記第2の選択指定手段により選択指定された1つのカードアイコンのカードにそれぞれリンクを張る部品生成・リンク付け手段とを具備することを特徴とするハイパーメディアシステム。
【請求項5】 前記部品生成・リンク付け手段は、前記第2の選択指定手段によるカードアイコンの選択指定がなされなかった場合には、現在レイアウト中のカードをリンク先として選択指定されたカードとして扱うことを特徴とする請求項4記載のハイパーメディアシステム。
【請求項6】 前記部品生成・リンク付け手段によるカード上への部品生成時に、当該カードの部品上に、リンク先のカードの少くともカード名、及びまたはリンク先カードの縮小イメージを表示するカード表示制御手段を更に具備することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のハイパーメディアシステム。
【請求項7】 前記選択指定された複数のカードアイコンを前記マップの表示画面とは別の専用画面に選択指定順の並びで表示する専用画面表示制御手段を更に具備することを特徴とする請求項1記載のハイパーメディアシステム。
【請求項8】 前記選択指定された複数のカードアイコンを前記マップの表示画面とは別の専用画面にリンク元とリンク先に分けて別領域に表示する専用画面表示制御手段を更に具備することを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載のハイパーメディアシステム。
【請求項9】 前記専用画面上で、前記カードアイコンの削除、追加及び順序入れ替えを指定するための修正指定手段を更に具備し、前記部品生成・リンク付け手段は、前記修正指定手段による指定がなされた場合には、その指定後のカードアイコンの示すカードを対象とするリンク付けを行うことを特徴とする請求項7または請求項8記載のハイパーメディアシステム。
【請求項10】 シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムに適用される部品生成・リンク付け方法であって、前記マップ上からリンク付けの対象とする複数のカードの各カードアイコンを順次選択指定するためのユーザ操作を受け付け、この受け付けたユーザ操作で選択指定された複数のカードアイコンの示すカードのうちの最後のカードを除く各カード上に選択順に新たな部品を生成し、その部品生成の都度、その部品から次のカードにリンクを張ることを特徴とする部品生成・リンク付け方法。
【請求項11】 シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムに適用される部品生成・リンク付け方法であって、前記マップ上からリンク元とする1枚のカードのカードアイコンを選択指定するための第1のユーザ操作を受け付けると共に、前記マップ上からリンク先とする複数のカードの各カードアイコンを選択指定するための第2のユーザ操作を受け付け、前記第1のユーザ操作で選択指定されたカードアイコンの示すカード上に、前記第2のユーザ操作で選択指定されたカードアイコンの個数だけ新たに部品を生成し、この生成した各部品から前記第2のユーザ操作で選択指定された各カードアイコンのカードに1対1のリンクを張ることを特徴とする部品生成・リンク付け方法。
【請求項12】 シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムに適用される部品生成・リンク付け方法であって、前記マップ上からリンク元とする複数のカードの各カードアイコンを選択指定するための第1のユーザ操作を受け付けると共に、前記マップ上からリンク先とする1枚のカードのカードアイコンを選択指定するための第2のユーザ操作を受け付け、前記第1のユーザ操作で選択指定された複数のカードアイコンの示す各カード上に新たに部品を生成し、この生成した各部品から前記第2のユーザ操作で選択指定された1つのカードアイコンのカードにそれぞれリンクを張ることを特徴とする部品生成・リンク付け方法。
【請求項13】 シート状のカードにレイアウトされたマルチメディアデータである部品をカード毎に表示し、カード間、カードと部品間、或いは部品間にリンク付けを行い、それらの情報構造を、各カードの縮小イメージであるカードアイコンを含むマップとして画面表示するハイパーメディアシステムに適用される部品生成・リンク付け方法であって、前記マップ上から1枚のカードのカードアイコンまたは複数のカードの各カードアイコンを選択指定するための第1のユーザ操作を受け付け、この第1のユーザ操作を受け付けた後、第1の部品生成・リンク付けモードまたは第2の部品生成・リンク付けモードを指定するための第2のユーザ操作を受け付け、この第2のユーザ操作で前記第2の部品生成・リンク付けモードが指定された場合には、前記マップ上から複数のカードの各カードアイコンまたは1枚のカードのカードアイコンを選択指定するための第3のユーザ操作を受け付け、前記第2のユーザ操作で前記第1の部品生成・リンク付けモードが指定された場合には、前記第1のユーザ操作で複数のカードの各カードアイコンが選択指定されているものとして、前記第1のユーザ操作で選択指定された複数のカードアイコンの示すカードのうちの最後のカードを除く各カード上に選択順に新たな部品を生成し、その部品生成の都度、その部品から次のカードにリンクを張り、前記第2のユーザ操作で前記第2の部品生成・リンク付けモードが指定された場合には、前記第1のユーザ操作で1枚のカードのカードアイコンが選択指定されているならば、前記第3のユーザ操作で複数のカードのカードアイコンが選択指定されているものとして、前記第1のユーザ操作で選択指定されたカードアイコンの示すカード上に、前記第3のユーザ操作で選択指定されたカードアイコンの個数だけ新たに部品を生成し、この生成した各部品から前記第3のユーザ操作で選択指定された各カードアイコンのカードに1対1のリンクを張り、前記第1のユーザ操作で複数のカードのカードアイコンが選択指定されているならば、前記第3のユーザ操作で1枚のカードのカードアイコンが選択指定されているものとして、前記第1のユーザ操作で選択指定された複数のカードアイコンの示す各カード上に新たに部品を生成し、この生成した各部品から前記第3のユーザ操作で選択指定された1つのカードアイコンのカードにそれぞれリンクを張ることを特徴とする部品生成・リンク付け方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図11】
【図17】
【図6】
【図7】
【図16】
【図8】
【図9】
【図10】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図11】
【図17】
【図6】
【図7】
【図16】
【図8】
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【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開平8−212371
【公開日】平成8年(1996)8月20日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平7−19223
【出願日】平成7年(1995)2月7日
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【公開日】平成8年(1996)8月20日
【国際特許分類】
【出願日】平成7年(1995)2月7日
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
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