ハウスの換気システム
【課題】従来の長手方向に直交する両面に換気扇及び／又はファンを設けたハウスの換気システムは、外気の導入と、これに基づき内気の排気を図り、ハウスの環境維持を意図する。しかし、ネットを備えない構成であるので、ハウス内の空気の流れを画策するに留まり、地面を匍匐又は飛翔する害虫・害鳥獣の侵入防止を図るには、充分でない。
【構成】ハウスの長手側面にネットを張装し、長手方向に直交する両面に換気扇及び／又はファンを設けたハウスの換気システムであって、ファンを介してハウスへの外気の導入と、換気扇を介してハウスの内気の排気とを略同時に実行し、このハウスの長手方向に直線状の空気の流れを確保しつつ、直線状の気流を利用し、ネットから外気を積極的に導入する構成とした。
【構成】ハウスの長手側面にネットを張装し、長手方向に直交する両面に換気扇及び／又はファンを設けたハウスの換気システムであって、ファンを介してハウスへの外気の導入と、換気扇を介してハウスの内気の排気とを略同時に実行し、このハウスの長手方向に直線状の空気の流れを確保しつつ、直線状の気流を利用し、ネットから外気を積極的に導入する構成とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、果菜類、根菜類、その他の野菜類を栽培するハウス（ビニールハウス、ガラスハウス等のハウス）の換気システムに関する。
【背景技術】
【０００２】
ハウスにおける換気システムは、高温障害、炭酸同化作用、その他作物の生育にとっては必要条件であるとともに、健全な生育と、収穫の拡充及び／又は品質の向上、さらには各人が所望する作物を、効率的かつ簡易に栽培すること等にとって最低限必要とする条件である。
【０００３】
それがために、これらに関する種々の研究と、これらに関する文献も種々散見される。以下、これらに関する文献を先行技術として列挙する。
【０００４】
［１］ 先ず、ハウスの長手方向の壁面に換気扇及び／又はファンを設置し、この長手方向において、外気の導入と、これに基づき内気（室内空気）を排気する（ハウス外に出す）文献がある。これらの文献は、基本的には一方の壁面（一方とする）より外気を吸込み、他方（他方とする）の壁面より排気する（「対の壁面換気」とする）ことを基本的な思想としており、何れの発明、考案も、原則として、ハウスの換気を図り、作物の高温障害の回避、病気の発生・蔓延防止等（植物の生育環境とする）を意図する。
【０００５】
そして、文献（１）は、特開昭６０−１４５０１６の「農業用建物の室温調整方法」であり、この発明は、対の壁面換気であり、天井全体に散布装置を設け、室温の調整を図ることを意図する。また文献（２）は、特開平５−１８４２４５の「植物育成環境制御方法」であり、この発明は、前述の文献（１）と同様な構成と特徴を有する。さらに文献（３）は、特開平１０−１５０８６０の「ハウスの換気システム」であり、この発明は、対の壁面換気であり、一方のファンに装備したダクトが伸縮する構成であり、ダクトからの水滴による弊害解除を意図する。また文献（４）は、特開２００２−３４４３５の「乾麺の乾燥方法及びその施設」であり、この発明は、対の壁面換気であり、吊下げた乾麺素材を、略水平方向の空気の流れを介して乾燥することを特徴とする。
【０００６】
［２］ 次に、ハウスの長手方向の天井面及び／又は室内の空中に複数個の循環扇を列設し、このハウスの長手方向に室内空気を誘導する文献がある。これらの文献は、何れも、原則として、ハウスの長手方向への空気の流れを確保し、ハウス内の温湿度の均一化、又は作物の高温障害の回避、病気の発生・蔓延防止等を意図する。
【０００７】
そして、文献（５）は、実開昭６０−１３６６５７の「温室用循環扇」であり、ハウスの天井面より循環扇を吊下かつ列設する構成であり、前述のハウス内の温湿度の均一化等を図ることを意図する。また文献（６）は、特開２０００−２３２８２６の「ハウス内空気循環システム」であり、この発明は、前述の文献（５）と同様な構成と特徴を有する。
【０００８】
［３］ そして、害虫の侵入防止を図りつつ、植物に最適な植物栽培用施設（ハウス）及び植物栽培方法に関する文献がある。文献（７）は、特開２００４−８０４９の「植物栽培用施設及び植物栽培方法」であり、施設の一方にネットを張装し、その他方に送風手段（複数のファン）を配備し、栽培植物群の列に沿った気流を生成することを意図する。
【０００９】
【特許文献１】特開昭６０−１４５０１６
【特許文献２】特開平５−１８４２４５
【特許文献３】特開平１０−１５０８６０
【特許文献４】特開２００２−３４４３５
【特許文献５】実開昭６０−１３６６５７
【特許文献６】特開２０００−２３２８２６
【特許文献７】特開２００４−８０４９
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【００１０】
文献（１）〜文献（４）は、対の壁面換気であり、外気の導入と、これに基づき内気の排気を図り、ハウスの環境維持を意図する。しかし、この文献（１）〜文献（４）は、ハウス内の空気の流れを画策することに留まっており、地面を匍匐又は飛翔する害虫・害鳥獣の侵入防止（防虫又は防獣）を図るには、充分でない。またこの文献（１）〜文献（４）を利用し、単にネットを張装した構成を想定した場合において、防虫又は防獣は図れるとしても、ハウス内の植物の生育環境等を確保することは困難視される。
【００１１】
また文献（５）、文献（６）は、ハウス内の空気の循環、必要により外気の導入と、これに基づき内気の排気を図り、ハウスの環境維持を意図する。しかし、これらの考案、発明は、ハウス内の空気の流れを確保する（循環扇の活用）に留まっており、地面を匍匐又は飛翔する害虫・害鳥獣の侵入防止を図るには、充分でない。またこの文献（５）、文献（６）を利用し、単にネットを張装した構成を想定した場合において、防虫又は防獣は図れるとしても、ハウス内の植物の生育環境等を確保することは困難視される。
【００１２】
さらに文献（７）は、ハウスにネットを張装し、飛翔する害虫・害鳥獣の侵入防止は図れるが、ハウス内の空気の流れを確保すること、またハウス内の空気、殊に、長手方向の側面における空気の流れ及び／又は側面からの外気の導入が充分でなく、ハウスの環境維持には問題を残すと考えられる。
【課題を解決するための手段】
【００１３】
請求項１の発明は、ハウスにネット（防虫ネット）を張装し、匍匐及び／又は飛翔する害虫・害鳥獣の侵入防止（防虫又は防獣）を図ること、またハウス内の空気の流れと、ハウス内の長手方向の側面における空気の流れ及び／又は側面からの外気の導入を図ることで、このハウスの環境維持を図ること等を意図する。そして、従来の施設栽培における農作業の作業強度は、ＲＭＲ（エネルギー代謝率）が１〜２の極軽作業〜軽作業が中心である。しかし、高温期の防虫ネットを被覆したハウスでは、日射の増加に伴い、作業者の胸から顔の付近に至っては、ＷＢＧＴ（湿球黒球温度）の上昇が激しく、例えば、日中はネット無被覆ハウスよりも高く推移し、ハウスの温熱環境的に問題がある。これに対して、請求項１の発明では、長手方向に直交する両面に換気扇及び／又はファンをそれぞれ設け、ハウス内を略長手方向に気流が発生し、しかもこの気流に誘引されるように、一方及び／又は他方のネットより、外気を導入できるので、次のようなことを意図する。［イ］ 先ず、ハウス内の温度の上昇の解消に役立てること、［ロ］ 次に、従来のような温熱環境的に安全な時間帯である日の出後、日没前の数時間程度に限られずに、昼夜の作業を可能とし、効率的な農作業の達成に役立てること、［ハ］ また作業温熱環境の改善に役立てること、［ニ］ 強制対流熱伝達を図り、前述の［イ］〜［ハ］の効果を達成すること、等である。
【００１４】
請求項１は、ハウスの長手方向の側面にネットをそれぞれ張装し、この長手方向に直交する両面に換気扇及び／又はファンをそれぞれ設けたハウスの換気システムであって、
このファンを介して前記ハウスへの外気の導入と、前記換気扇を介して前記ハウスの内気の排気とを略同時に実行することで、このハウスの長手方向に直線状の空気の流れを確保しつつ、この直線状の気流（空気の流れ）を利用して、前記ネットから外気を積極的に導入する構成としたハウスの換気システムである。
【００１５】
請求項２の発明は、請求項１の目的を達成すること、この目的を確実に達成するために、最適なハウスの天井面、空間部に誘導ファンを備えた構造を提供することを意図する。
【００１６】
請求項２は、請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、その天井面、空間部に、誘導ファンを設置し、前記直線状の気流を加速及び／又は増大する構成であって、気流の特性を拡充可能としたハウスの換気システム。
【００１７】
請求項３の発明は、請求項１の目的を達成すること、この目的を確実に達成するために、最適なハウスの天井面、空間部に細霧手段を備えた構造を提供することを意図する。
【００１８】
請求項３は、請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、その天井面、空間部に、細霧手段を設置し、前記直線状の気流に乗って細霧を拡散する構成であって、細霧冷房を可能としたハウスの換気システムである。
【００１９】
請求項４の発明は、請求項１の目的を達成すること、この目的を確実に達成するために、最適な側面のネット構造を提供することを意図する。
【００２０】
請求項４は、請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、その側面のネットを床面まで延設する構成であって、地面を匍匐する害虫・害鳥獣の侵入防止を可能としたハウスの換気システムである。
【００２１】
請求項５の発明は、請求項１の目的を達成すること、この目的を確実に達成するために、最適な側面のネット構造を提供することを意図する。
【００２２】
請求項５は、請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、その側面のネットを床面まで延設する構成であって、地面より略１ｍ近傍のアブラムシ、コナジラミ等の害虫・害鳥獣の侵入防止を可能としたハウスの換気システムである。
【発明の効果】
【００２３】
請求項１の発明は、ハウスの長手方向の側面にネットをそれぞれ張装し、長手方向に直交する両面に換気扇及び／又はファンをそれぞれ設けたハウスの換気システムであって、
ファンを介してハウスへの外気の導入と、換気扇を介してハウスの内気の排気とを略同時に実行することで、ハウスの長手方向に直線状の空気の流れを確保しつつ、直線状の気流（空気の流れ）を利用して、ネットから外気を積極的に導入する構成としたハウスの換気システムである。
【００２４】
従って、請求項１は、ハウスにネットを張装し、匍匐及び／又は飛翔する害虫・害鳥獣の侵入防止が図れること、またハウス内の空気の流れと、ハウス内の長手方向の側面における空気の流れ及び／又は側面からの外気の導入が図れることで、このハウスの環境維持が図れること等の特徴を有する。そして、従来の施設栽培における農作業の作業強度は、ＲＭＲ（エネルギー代謝率）が１〜２の極軽作業〜軽作業が中心である。そして、高温期のネットを被覆したハウスでは、日射の増加に伴い、作業者の胸から顔の付近に至っては、ＷＢＧＴ（湿球黒球温度）の上昇が激しく、例えば、日中はネット無被覆ハウスよりも高く推移し、ハウスの温熱環境的に問題がある。しかし、この請求項１では、長手方向に直交する両面に換気扇及び／又はファンをそれぞれ設け、ハウス内を略長手方向に気流が発生し、しかもこの気流に誘引されるように、一方及び／又は他方のネットより、外気を導入できるので、次のようなことが達成できる。［イ］ 先ず、ハウス内の温度の上昇の解消に役立てること、［ロ］ 次に、従来のような温熱環境的に安全な時間帯である日の出後、日没前の数時間程度に限られずに、昼夜の作業を可能とし、効率的な農作業の達成に役立てること、［ハ］ また作業温熱環境の改善に役立てること、［ニ］ 強制対流熱伝達を図り、前述の［イ］〜［ハ］の効果を達成すること、等である。
【００２５】
請求項２の発明は、請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、天井面、空間部に、誘導ファンを設置し、直線状の気流を加速及び／又は増大する構成であって、気流の特性を拡充可能としたハウスの換気システム。
【００２６】
従って、請求項２は、請求項１の目的を達成できること、この目的を確実に達成するために、最適なハウスの天井面、空間部に誘導ファンを備えた構造を提供できること等の特徴を有する。
【００２７】
請求項３の発明は、請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、天井面、空間部に、細霧手段を設置し、直線状の気流に乗って細霧を拡散する構成であって、細霧冷房を可能としたハウスの換気システムである。
【００２８】
従って、請求項３は、請求項１の目的を達成できること、この目的を確実に達成するために、最適なハウスの天井面、空間部に細霧手段を備えた構造を提供できること等の特徴を有する。
【００２９】
請求項４の発明は、請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、側面のネットを床面まで延設する構成であって、地面を匍匐する害虫・害鳥獣の侵入防止を可能としたハウスの換気システムである。
【００３０】
従って、請求項４は、請求項１の目的を達成できること、この目的を確実に達成するために、最適な側面のネット構造を提供できること等の特徴を有する。
【００３１】
請求項５の発明は、請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、側面のネットを床面まで延設する構成であって、地面より略１ｍ近傍のアブラムシ、コナジラミ等の害虫・害鳥獣の侵入防止を可能としたハウスの換気システムである。
【００３２】
従って、請求項５は、請求項１の目的を達成できること、この目的を確実に達成するために、最適な側面のネット構造を提供できること等の特徴を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００３３】
本発明の一例を説明する。
【００３４】
図１はネット付き換気扇とネット付きファンを備えたハウス全体の俯瞰図、図２は図１の他の例で、天井面に誘導ファンを備えた一部欠截のハウス全体の斜視図、図３は図２の他の例を示す一部欠截のハウス全体の斜視図を示す。
【００３５】
図において、単棟、連棟等のハウス１の長手方向１ａの側面１００、１００にネット２、２をそれぞれ張装し、この長手方向１ａに直交１ｂする両面１０１、１０１にネット２０付き換気扇４及び／又はネット２０付きファン５（導入ファン、吸引ファン、強制吸込ファン等のファン）をそれぞれ設ける。尚、図中３はハウス１の出入口を示す。
【００３６】
このような構成において、ファン５を介してハウス１の全体から略均等に外気を導入する。望ましくは、ハウス１のファン５とその近傍の一部箇所からの外気の導入を回避することで、ハウス１内の生育環境を確保する。また、この導入された外気及び／又は換気扇４を介して、ハウス１内の空気がハウス１外に強制排気される。この強制排気を介してハウス１内には、その長手方向１ａに向って直線的で、かつかなり幅広の帯状の気流Ａ（直線状の気流）が発生する。この帯状の気流Ａに誘引されるようにして、側面１００、１００に設けたネット２、２を介して外気が導入されてハウス１の長手方向１ａの内部壁面Ａ１に矢印「イ」方向の気流Ｂの流れが発生し、ハウス１全体において、複合的な総合気流ＡＢが発生する。この総合気流ＡＢの発生は、下記のような特性が考えられる。
【００３７】
［１］ ハウス１の環境維持が図れること、
［２］ 従来の問題、即ち、施設栽培における農作業の作業強度は、ＲＭＲ（エネルギー代謝率）が１〜２の極軽作業〜軽作業が中心である。そして、高温期のネットを被覆したハウスでは、日射の増加に伴い、作業者の胸から顔の付近に至っては、ＷＢＧＴ（湿球黒球温度）の上昇が激しく、例えば、日中はネット無被覆ハウスよりも高く推移するのに対し、ハウスの温熱環境に関する問題解消に有効であること、
［３］ ［イ］ ハウス１内の温度の上昇の解消に役立て得ること、［ロ］ 従来のような温熱環境的に安全な時間帯である日の出後、日没前の数時間程度に限られずに、昼夜の作業を可能とし、効率的な農作業の達成に役立て得ること、［ハ］ また作業温熱環境の改善に役立て得ること、［ニ］ 強制対流熱伝達が図れること、
［４］ そして、ネット２をハウス１の床面又は基礎の近傍まで延設することで、匍匐及び／又は飛翔する害虫・害鳥獣（もぐら、うさぎ、昆虫類を含む）の侵入防止が図れる。例えば、アブラムシ類、コナジラミ類、アザミウマ類の如く、側面１００及び／又は換気扇４の開口部等からのハウス１内への侵入防止が図れること（図３参照）、
［５］ ネット２はハウス１の通気性をより低下する問題であるが、本願発明は、ハウス１の側面１００、１００に設けたネット２、２から導入した外気と、ハウス１内の直線状の気流Ａによる総合気流ＡＢにより、例えば、つられ風を発生し、ハウス１の空気を一掃できること、高温期の昇温による弊害解消と、作物の枯れ、焼け防止が図れること、等の効果がある。
［６］ つられ風による外気の導入により、ハウス１内をプラス圧とし、ハウス１の倒壊防止と、換気扇４、ファン５の小型化による省エネ、低コスト化が図れる。
【００３８】
尚、図示の如く、ハウス１の天井面１ｃ、空間部１ｄに、誘導ファン８を設置し（高低差をもって設置することも可）、前記総合気流ＡＢを加速及び／又は増大することも可能であり、この例では、下記のような相乗的な特性が考えられる。これによって、外気導入式の強制換気システムが構築できること、又は高温抑制システムを提案できること等の実用性があり、また、
［７］ ハウス１の天井面１ｃにおける温度差換気（図示しない、天窓による）を促進し、またハウス１の温熱環境的に安全に作業できる時間が長くなること、また総合気流ＡＢと換気とによるさらなる複合的な換気及び／又は気流の流れが確保できること、
［８］ 外気導入式の強制換気システムが構築できること、又は高温抑制システムを提案できること等の実用性があること、等の効果がある。
［９］ そして、望ましくは、ハウス１の内圧を上げ、耐風、耐震と、虫の侵入防止の効果を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【００３９】
【図１】図１はネット付き換気扇とネット付きファンを備えたハウス全体の俯瞰図
【図２】図２は図１の他の例で、天井面に誘導ファンを備えた一部欠截のハウス全体の斜視図
【図３】図３は図２の他の例を示す一部欠截のハウス全体の斜視図
【符号の説明】
【００４０】
１ ハウス
１ａ 長手方向
１ｂ 直交
１ｃ 天井面
１ｄ 空間部
１００ 側面
１０１ 両面
２ ネット
２０ ネット
３ 出入口
４ 換気扇
５ ファン
８ 誘導ファン
Ａ 気流
Ａ１ 内部壁面
ＡＢ 総合気流
Ｂ 気流
【技術分野】
【０００１】
本発明は、果菜類、根菜類、その他の野菜類を栽培するハウス（ビニールハウス、ガラスハウス等のハウス）の換気システムに関する。
【背景技術】
【０００２】
ハウスにおける換気システムは、高温障害、炭酸同化作用、その他作物の生育にとっては必要条件であるとともに、健全な生育と、収穫の拡充及び／又は品質の向上、さらには各人が所望する作物を、効率的かつ簡易に栽培すること等にとって最低限必要とする条件である。
【０００３】
それがために、これらに関する種々の研究と、これらに関する文献も種々散見される。以下、これらに関する文献を先行技術として列挙する。
【０００４】
［１］ 先ず、ハウスの長手方向の壁面に換気扇及び／又はファンを設置し、この長手方向において、外気の導入と、これに基づき内気（室内空気）を排気する（ハウス外に出す）文献がある。これらの文献は、基本的には一方の壁面（一方とする）より外気を吸込み、他方（他方とする）の壁面より排気する（「対の壁面換気」とする）ことを基本的な思想としており、何れの発明、考案も、原則として、ハウスの換気を図り、作物の高温障害の回避、病気の発生・蔓延防止等（植物の生育環境とする）を意図する。
【０００５】
そして、文献（１）は、特開昭６０−１４５０１６の「農業用建物の室温調整方法」であり、この発明は、対の壁面換気であり、天井全体に散布装置を設け、室温の調整を図ることを意図する。また文献（２）は、特開平５−１８４２４５の「植物育成環境制御方法」であり、この発明は、前述の文献（１）と同様な構成と特徴を有する。さらに文献（３）は、特開平１０−１５０８６０の「ハウスの換気システム」であり、この発明は、対の壁面換気であり、一方のファンに装備したダクトが伸縮する構成であり、ダクトからの水滴による弊害解除を意図する。また文献（４）は、特開２００２−３４４３５の「乾麺の乾燥方法及びその施設」であり、この発明は、対の壁面換気であり、吊下げた乾麺素材を、略水平方向の空気の流れを介して乾燥することを特徴とする。
【０００６】
［２］ 次に、ハウスの長手方向の天井面及び／又は室内の空中に複数個の循環扇を列設し、このハウスの長手方向に室内空気を誘導する文献がある。これらの文献は、何れも、原則として、ハウスの長手方向への空気の流れを確保し、ハウス内の温湿度の均一化、又は作物の高温障害の回避、病気の発生・蔓延防止等を意図する。
【０００７】
そして、文献（５）は、実開昭６０−１３６６５７の「温室用循環扇」であり、ハウスの天井面より循環扇を吊下かつ列設する構成であり、前述のハウス内の温湿度の均一化等を図ることを意図する。また文献（６）は、特開２０００−２３２８２６の「ハウス内空気循環システム」であり、この発明は、前述の文献（５）と同様な構成と特徴を有する。
【０００８】
［３］ そして、害虫の侵入防止を図りつつ、植物に最適な植物栽培用施設（ハウス）及び植物栽培方法に関する文献がある。文献（７）は、特開２００４−８０４９の「植物栽培用施設及び植物栽培方法」であり、施設の一方にネットを張装し、その他方に送風手段（複数のファン）を配備し、栽培植物群の列に沿った気流を生成することを意図する。
【０００９】
【特許文献１】特開昭６０−１４５０１６
【特許文献２】特開平５−１８４２４５
【特許文献３】特開平１０−１５０８６０
【特許文献４】特開２００２−３４４３５
【特許文献５】実開昭６０−１３６６５７
【特許文献６】特開２０００−２３２８２６
【特許文献７】特開２００４−８０４９
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【００１０】
文献（１）〜文献（４）は、対の壁面換気であり、外気の導入と、これに基づき内気の排気を図り、ハウスの環境維持を意図する。しかし、この文献（１）〜文献（４）は、ハウス内の空気の流れを画策することに留まっており、地面を匍匐又は飛翔する害虫・害鳥獣の侵入防止（防虫又は防獣）を図るには、充分でない。またこの文献（１）〜文献（４）を利用し、単にネットを張装した構成を想定した場合において、防虫又は防獣は図れるとしても、ハウス内の植物の生育環境等を確保することは困難視される。
【００１１】
また文献（５）、文献（６）は、ハウス内の空気の循環、必要により外気の導入と、これに基づき内気の排気を図り、ハウスの環境維持を意図する。しかし、これらの考案、発明は、ハウス内の空気の流れを確保する（循環扇の活用）に留まっており、地面を匍匐又は飛翔する害虫・害鳥獣の侵入防止を図るには、充分でない。またこの文献（５）、文献（６）を利用し、単にネットを張装した構成を想定した場合において、防虫又は防獣は図れるとしても、ハウス内の植物の生育環境等を確保することは困難視される。
【００１２】
さらに文献（７）は、ハウスにネットを張装し、飛翔する害虫・害鳥獣の侵入防止は図れるが、ハウス内の空気の流れを確保すること、またハウス内の空気、殊に、長手方向の側面における空気の流れ及び／又は側面からの外気の導入が充分でなく、ハウスの環境維持には問題を残すと考えられる。
【課題を解決するための手段】
【００１３】
請求項１の発明は、ハウスにネット（防虫ネット）を張装し、匍匐及び／又は飛翔する害虫・害鳥獣の侵入防止（防虫又は防獣）を図ること、またハウス内の空気の流れと、ハウス内の長手方向の側面における空気の流れ及び／又は側面からの外気の導入を図ることで、このハウスの環境維持を図ること等を意図する。そして、従来の施設栽培における農作業の作業強度は、ＲＭＲ（エネルギー代謝率）が１〜２の極軽作業〜軽作業が中心である。しかし、高温期の防虫ネットを被覆したハウスでは、日射の増加に伴い、作業者の胸から顔の付近に至っては、ＷＢＧＴ（湿球黒球温度）の上昇が激しく、例えば、日中はネット無被覆ハウスよりも高く推移し、ハウスの温熱環境的に問題がある。これに対して、請求項１の発明では、長手方向に直交する両面に換気扇及び／又はファンをそれぞれ設け、ハウス内を略長手方向に気流が発生し、しかもこの気流に誘引されるように、一方及び／又は他方のネットより、外気を導入できるので、次のようなことを意図する。［イ］ 先ず、ハウス内の温度の上昇の解消に役立てること、［ロ］ 次に、従来のような温熱環境的に安全な時間帯である日の出後、日没前の数時間程度に限られずに、昼夜の作業を可能とし、効率的な農作業の達成に役立てること、［ハ］ また作業温熱環境の改善に役立てること、［ニ］ 強制対流熱伝達を図り、前述の［イ］〜［ハ］の効果を達成すること、等である。
【００１４】
請求項１は、ハウスの長手方向の側面にネットをそれぞれ張装し、この長手方向に直交する両面に換気扇及び／又はファンをそれぞれ設けたハウスの換気システムであって、
このファンを介して前記ハウスへの外気の導入と、前記換気扇を介して前記ハウスの内気の排気とを略同時に実行することで、このハウスの長手方向に直線状の空気の流れを確保しつつ、この直線状の気流（空気の流れ）を利用して、前記ネットから外気を積極的に導入する構成としたハウスの換気システムである。
【００１５】
請求項２の発明は、請求項１の目的を達成すること、この目的を確実に達成するために、最適なハウスの天井面、空間部に誘導ファンを備えた構造を提供することを意図する。
【００１６】
請求項２は、請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、その天井面、空間部に、誘導ファンを設置し、前記直線状の気流を加速及び／又は増大する構成であって、気流の特性を拡充可能としたハウスの換気システム。
【００１７】
請求項３の発明は、請求項１の目的を達成すること、この目的を確実に達成するために、最適なハウスの天井面、空間部に細霧手段を備えた構造を提供することを意図する。
【００１８】
請求項３は、請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、その天井面、空間部に、細霧手段を設置し、前記直線状の気流に乗って細霧を拡散する構成であって、細霧冷房を可能としたハウスの換気システムである。
【００１９】
請求項４の発明は、請求項１の目的を達成すること、この目的を確実に達成するために、最適な側面のネット構造を提供することを意図する。
【００２０】
請求項４は、請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、その側面のネットを床面まで延設する構成であって、地面を匍匐する害虫・害鳥獣の侵入防止を可能としたハウスの換気システムである。
【００２１】
請求項５の発明は、請求項１の目的を達成すること、この目的を確実に達成するために、最適な側面のネット構造を提供することを意図する。
【００２２】
請求項５は、請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、その側面のネットを床面まで延設する構成であって、地面より略１ｍ近傍のアブラムシ、コナジラミ等の害虫・害鳥獣の侵入防止を可能としたハウスの換気システムである。
【発明の効果】
【００２３】
請求項１の発明は、ハウスの長手方向の側面にネットをそれぞれ張装し、長手方向に直交する両面に換気扇及び／又はファンをそれぞれ設けたハウスの換気システムであって、
ファンを介してハウスへの外気の導入と、換気扇を介してハウスの内気の排気とを略同時に実行することで、ハウスの長手方向に直線状の空気の流れを確保しつつ、直線状の気流（空気の流れ）を利用して、ネットから外気を積極的に導入する構成としたハウスの換気システムである。
【００２４】
従って、請求項１は、ハウスにネットを張装し、匍匐及び／又は飛翔する害虫・害鳥獣の侵入防止が図れること、またハウス内の空気の流れと、ハウス内の長手方向の側面における空気の流れ及び／又は側面からの外気の導入が図れることで、このハウスの環境維持が図れること等の特徴を有する。そして、従来の施設栽培における農作業の作業強度は、ＲＭＲ（エネルギー代謝率）が１〜２の極軽作業〜軽作業が中心である。そして、高温期のネットを被覆したハウスでは、日射の増加に伴い、作業者の胸から顔の付近に至っては、ＷＢＧＴ（湿球黒球温度）の上昇が激しく、例えば、日中はネット無被覆ハウスよりも高く推移し、ハウスの温熱環境的に問題がある。しかし、この請求項１では、長手方向に直交する両面に換気扇及び／又はファンをそれぞれ設け、ハウス内を略長手方向に気流が発生し、しかもこの気流に誘引されるように、一方及び／又は他方のネットより、外気を導入できるので、次のようなことが達成できる。［イ］ 先ず、ハウス内の温度の上昇の解消に役立てること、［ロ］ 次に、従来のような温熱環境的に安全な時間帯である日の出後、日没前の数時間程度に限られずに、昼夜の作業を可能とし、効率的な農作業の達成に役立てること、［ハ］ また作業温熱環境の改善に役立てること、［ニ］ 強制対流熱伝達を図り、前述の［イ］〜［ハ］の効果を達成すること、等である。
【００２５】
請求項２の発明は、請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、天井面、空間部に、誘導ファンを設置し、直線状の気流を加速及び／又は増大する構成であって、気流の特性を拡充可能としたハウスの換気システム。
【００２６】
従って、請求項２は、請求項１の目的を達成できること、この目的を確実に達成するために、最適なハウスの天井面、空間部に誘導ファンを備えた構造を提供できること等の特徴を有する。
【００２７】
請求項３の発明は、請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、天井面、空間部に、細霧手段を設置し、直線状の気流に乗って細霧を拡散する構成であって、細霧冷房を可能としたハウスの換気システムである。
【００２８】
従って、請求項３は、請求項１の目的を達成できること、この目的を確実に達成するために、最適なハウスの天井面、空間部に細霧手段を備えた構造を提供できること等の特徴を有する。
【００２９】
請求項４の発明は、請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、側面のネットを床面まで延設する構成であって、地面を匍匐する害虫・害鳥獣の侵入防止を可能としたハウスの換気システムである。
【００３０】
従って、請求項４は、請求項１の目的を達成できること、この目的を確実に達成するために、最適な側面のネット構造を提供できること等の特徴を有する。
【００３１】
請求項５の発明は、請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、側面のネットを床面まで延設する構成であって、地面より略１ｍ近傍のアブラムシ、コナジラミ等の害虫・害鳥獣の侵入防止を可能としたハウスの換気システムである。
【００３２】
従って、請求項５は、請求項１の目的を達成できること、この目的を確実に達成するために、最適な側面のネット構造を提供できること等の特徴を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００３３】
本発明の一例を説明する。
【００３４】
図１はネット付き換気扇とネット付きファンを備えたハウス全体の俯瞰図、図２は図１の他の例で、天井面に誘導ファンを備えた一部欠截のハウス全体の斜視図、図３は図２の他の例を示す一部欠截のハウス全体の斜視図を示す。
【００３５】
図において、単棟、連棟等のハウス１の長手方向１ａの側面１００、１００にネット２、２をそれぞれ張装し、この長手方向１ａに直交１ｂする両面１０１、１０１にネット２０付き換気扇４及び／又はネット２０付きファン５（導入ファン、吸引ファン、強制吸込ファン等のファン）をそれぞれ設ける。尚、図中３はハウス１の出入口を示す。
【００３６】
このような構成において、ファン５を介してハウス１の全体から略均等に外気を導入する。望ましくは、ハウス１のファン５とその近傍の一部箇所からの外気の導入を回避することで、ハウス１内の生育環境を確保する。また、この導入された外気及び／又は換気扇４を介して、ハウス１内の空気がハウス１外に強制排気される。この強制排気を介してハウス１内には、その長手方向１ａに向って直線的で、かつかなり幅広の帯状の気流Ａ（直線状の気流）が発生する。この帯状の気流Ａに誘引されるようにして、側面１００、１００に設けたネット２、２を介して外気が導入されてハウス１の長手方向１ａの内部壁面Ａ１に矢印「イ」方向の気流Ｂの流れが発生し、ハウス１全体において、複合的な総合気流ＡＢが発生する。この総合気流ＡＢの発生は、下記のような特性が考えられる。
【００３７】
［１］ ハウス１の環境維持が図れること、
［２］ 従来の問題、即ち、施設栽培における農作業の作業強度は、ＲＭＲ（エネルギー代謝率）が１〜２の極軽作業〜軽作業が中心である。そして、高温期のネットを被覆したハウスでは、日射の増加に伴い、作業者の胸から顔の付近に至っては、ＷＢＧＴ（湿球黒球温度）の上昇が激しく、例えば、日中はネット無被覆ハウスよりも高く推移するのに対し、ハウスの温熱環境に関する問題解消に有効であること、
［３］ ［イ］ ハウス１内の温度の上昇の解消に役立て得ること、［ロ］ 従来のような温熱環境的に安全な時間帯である日の出後、日没前の数時間程度に限られずに、昼夜の作業を可能とし、効率的な農作業の達成に役立て得ること、［ハ］ また作業温熱環境の改善に役立て得ること、［ニ］ 強制対流熱伝達が図れること、
［４］ そして、ネット２をハウス１の床面又は基礎の近傍まで延設することで、匍匐及び／又は飛翔する害虫・害鳥獣（もぐら、うさぎ、昆虫類を含む）の侵入防止が図れる。例えば、アブラムシ類、コナジラミ類、アザミウマ類の如く、側面１００及び／又は換気扇４の開口部等からのハウス１内への侵入防止が図れること（図３参照）、
［５］ ネット２はハウス１の通気性をより低下する問題であるが、本願発明は、ハウス１の側面１００、１００に設けたネット２、２から導入した外気と、ハウス１内の直線状の気流Ａによる総合気流ＡＢにより、例えば、つられ風を発生し、ハウス１の空気を一掃できること、高温期の昇温による弊害解消と、作物の枯れ、焼け防止が図れること、等の効果がある。
［６］ つられ風による外気の導入により、ハウス１内をプラス圧とし、ハウス１の倒壊防止と、換気扇４、ファン５の小型化による省エネ、低コスト化が図れる。
【００３８】
尚、図示の如く、ハウス１の天井面１ｃ、空間部１ｄに、誘導ファン８を設置し（高低差をもって設置することも可）、前記総合気流ＡＢを加速及び／又は増大することも可能であり、この例では、下記のような相乗的な特性が考えられる。これによって、外気導入式の強制換気システムが構築できること、又は高温抑制システムを提案できること等の実用性があり、また、
［７］ ハウス１の天井面１ｃにおける温度差換気（図示しない、天窓による）を促進し、またハウス１の温熱環境的に安全に作業できる時間が長くなること、また総合気流ＡＢと換気とによるさらなる複合的な換気及び／又は気流の流れが確保できること、
［８］ 外気導入式の強制換気システムが構築できること、又は高温抑制システムを提案できること等の実用性があること、等の効果がある。
［９］ そして、望ましくは、ハウス１の内圧を上げ、耐風、耐震と、虫の侵入防止の効果を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【００３９】
【図１】図１はネット付き換気扇とネット付きファンを備えたハウス全体の俯瞰図
【図２】図２は図１の他の例で、天井面に誘導ファンを備えた一部欠截のハウス全体の斜視図
【図３】図３は図２の他の例を示す一部欠截のハウス全体の斜視図
【符号の説明】
【００４０】
１ ハウス
１ａ 長手方向
１ｂ 直交
１ｃ 天井面
１ｄ 空間部
１００ 側面
１０１ 両面
２ ネット
２０ ネット
３ 出入口
４ 換気扇
５ ファン
８ 誘導ファン
Ａ 気流
Ａ１ 内部壁面
ＡＢ 総合気流
Ｂ 気流
【特許請求の範囲】
【請求項１】
ハウスの長手方向の側面にネットをそれぞれ張装し、この長手方向に直交する両面に換気扇及び／又はファンをそれぞれ設けたハウスの換気システムであって、
このファンを介して前記ハウスへの外気の導入と、前記換気扇を介して前記ハウスの内気の排気とを略同時に実行することで、このハウスの長手方向に直線状の空気の流れを確保しつつ、この直線状の気流（空気の流れ）を利用して、前記ネットから外気を積極的に導入する構成としたハウスの換気システム。
【請求項２】
請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、その天井面、空間部に、誘導ファンを設置し、前記直線状の気流を加速及び／又は増大する構成であって、気流の特性を拡充可能としたハウスの換気システム。
【請求項３】
請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、その天井面、空間部に、細霧手段を設置し、前記直線状の気流に乗って細霧を拡散する構成であって、細霧冷房を可能としたハウスの換気システム。
【請求項４】
請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、その側面のネットを床面まで延設する構成であって、地面を匍匐する害虫・害鳥獣の侵入防止を可能としたハウスの換気システム。
【請求項５】
請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、その側面のネットを床面まで延設する構成であって、地面より略１ｍ近傍のアブラムシ、コナジラミ等の害虫・害鳥獣の侵入防止を可能としたハウスの換気システム。
【請求項１】
ハウスの長手方向の側面にネットをそれぞれ張装し、この長手方向に直交する両面に換気扇及び／又はファンをそれぞれ設けたハウスの換気システムであって、
このファンを介して前記ハウスへの外気の導入と、前記換気扇を介して前記ハウスの内気の排気とを略同時に実行することで、このハウスの長手方向に直線状の空気の流れを確保しつつ、この直線状の気流（空気の流れ）を利用して、前記ネットから外気を積極的に導入する構成としたハウスの換気システム。
【請求項２】
請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、その天井面、空間部に、誘導ファンを設置し、前記直線状の気流を加速及び／又は増大する構成であって、気流の特性を拡充可能としたハウスの換気システム。
【請求項３】
請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、その天井面、空間部に、細霧手段を設置し、前記直線状の気流に乗って細霧を拡散する構成であって、細霧冷房を可能としたハウスの換気システム。
【請求項４】
請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、その側面のネットを床面まで延設する構成であって、地面を匍匐する害虫・害鳥獣の侵入防止を可能としたハウスの換気システム。
【請求項５】
請求項１に記載のハウスの換気システムにおいて、その側面のネットを床面まで延設する構成であって、地面より略１ｍ近傍のアブラムシ、コナジラミ等の害虫・害鳥獣の侵入防止を可能としたハウスの換気システム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２００７−２４４３３６（Ｐ２００７−２４４３３６Ａ）
【公開日】平成１９年９月２７日（２００７．９．２７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−７５５３７（Ｐ２００６−７５５３７）
【出願日】平成１８年３月１７日（２００６．３．１７）
【出願人】（３９１００８２９４）フルタ電機株式会社 (176)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１９年９月２７日（２００７．９．２７）
【国際特許分類】
【出願日】平成１８年３月１７日（２００６．３．１７）
【出願人】（３９１００８２９４）フルタ電機株式会社 (176)
【Ｆターム（参考）】
[ Back to top ]