説明

ハスの破砕物または抽出物を含む抗アレルギー剤

【課題】ハスの破砕物または抽出物を含む抗アレルギー剤、抗アレルギー用食品添加剤および抗アレルギー食品。
【解決手段】本発明は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む、抗アレルギー剤、抗アレルギー用食品添加剤および抗アレルギー食品。抗アレルギー剤、抗アレルギー用食品添加剤および抗アレルギー用食品は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを有効成分として含むことにより、花粉症、気管支喘息、アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギー疾患の改善、治療を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハス(Nelumboidea nucifera)の破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む、抗アレルギー剤、抗アレルギー用食品添加剤および抗アレルギー用食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、多くの先進国では、花粉症、気管支喘息あるいはアトピー性皮膚炎などのI型アレルギー反応による疾患が増加しており、社会問題となっている。
I型アレルギー反応には、人間の持つ5種類の抗体の中で、特にIgEと称される抗体が深く関与しており、アレルギー体質の者はこの抗体をアレルギー体質でない正常人よりも多く産生する傾向がある。IgEの産生は、タイプ2のヘルパーTリンパ球(Th2)に由来するインターロイキン4(IL−4)やインターロイキン13(IL−13)によって促進されるが、近年、タイプIのヘルパーTリンパ球(Th1)に由来するインターロイキン2(IL−2)やインターフェロン−γ(IFN−γ)によってこれが抑制されることが報告されている。従って、IgE産生を抑制し、アレルギー体質を改善するには、IL−4やIL−13の産生を抑制すること、またはIL−2やIFN−γの産生を促すことが重要である。また、I型アレルギー反応にはTNF(腫瘍壊死因子)も関与しているので、TNFの産生を抑制することも炎症反応の抑制に有効である。
【0003】
上述のようなI型アレルギー反応による疾患を改善するために、医薬品として、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、ステロイド剤などが開発され使用されている。これらの薬品は、長期投与による症状悪化(リバウンド現象)、中枢神経に作用することによる眠気、経皮吸収による内分泌系への影響、などの副作用を伴う場合がある。
【0004】
一方で、副作用がなく安全に上記疾患を改善することを目的として、従来食されている食品から、抗アレルギー作用を有するものが探索されている(特開昭61−291524、特開平1−121217、特開平7−215884等参照)。また、すでに上市されており、広く認知されているものとしては、甜茶(Rubussuavissimus)の茶葉から熱水抽出された甜茶エキス、シソ(Perilla frutescens)の葉から熱水抽出された、シソ葉エキスなどがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、医薬品として使用されている化合物は、上述のように副作用を有する場合が多いという問題がある。また、甜茶エキス、シソ葉エキスのように食品由来の抗アレルギー素材もあるが、これらとは異なる作用機序、より有効な薬効、および/または経済的優位性といった観点から、これら以外の食品に由来する抗アレルギー素材が求められている。
本発明者らは、レンコンの破砕物または抽出物が抗アレルギー作用を有することを見出し、これに基づいて本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む、抗アレルギー剤、抗アレルギー用食品添加剤および抗アレルギー食品を提供する。
また、本発明は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む、花粉症改善剤、花粉症改善用食品添加剤および花粉症改善用食品を提供する。
さらに、本発明は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む、血清中IgE濃度低下剤、血清中IgE濃度低下用食品添加剤および血清中IgE濃度低下用食品を提供する。
また、本発明は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含むIL−4産生抑制剤、IL−4産生抑制用食品添加剤およびIL−4産生抑制用食品を提供する。
さらに、また、本発明は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含むTNF産生抑制剤、TNF産生抑制用食品添加剤およびTNF産生抑制用食品を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明において、「ハス」とは、スイレン科(Nymphaeaceae)、ハス亜科(Nelumboideae)に属するNelumboidea nuciferaをいう。当該ハスの地下茎は、一般に「レンコン」と称され市販されている。
また、本発明において破砕物または抽出物とされるハスとしては、ハスの植物体の任意の部分を使用することができ、例えば、ハスの地下茎(レンコン)、茎、葉、根、実等またはこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されるものではない。好ましくは、破砕物または抽出物として使用されるハスは、ハスの地下茎、茎、葉もしくは根、またはこれらの組み合わせであり、より好ましくはハスの地下茎、茎もしくは葉、またはこれらの組み合わせであり、さらにより好ましくはハスの地下茎である。
【0008】
ハスの破砕物は、ニーダー、ミキサー、破砕機をはじめとする任意の装置を用いた任意の方法で、ハスを破砕処理することにより調製することができる。破砕処理は、水などの溶媒を添加して行っても良いし、ハスのみが破砕処理されるような態様であっても良い。本発明におけるハスの破砕物は、ハスを破砕処理して得られるそのものであっても良いし、その後に加熱および/または脱水処理されたものであっても良い。好ましくは、ハスの破砕物は、ハスを破砕処理した後に加熱処理し、さらに乾燥処理することにより得られるもの、ハスを乾燥処理した後に破砕処理して得られるもの、ハスを加熱処理した後に破砕処理して得られるもの、ハスを加熱および乾燥処理(この加熱と乾燥の順序は問わない)した後に破砕処理して得られるものなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、破砕物は、ペースト、固体、粒状物、粉体、液体状(溶液、懸濁液など任意の状態を含む)など任意の形状であることができ、これらの形状を有する破砕物は、任意の公知の方法を用いて製造することができる。
【0009】
本発明においてハスの抽出物とは、ハス中の成分を溶媒に移行させて抽出物を得るといった、いわゆる溶媒を用いた抽出処理により得られる抽出物に限定されるものではなく、ハスを圧搾して得られた絞り汁をはじめとする、ハス中の任意の成分を溶媒等を使用することなく直接的に取出して得られたものも本発明にいう抽出物である。また、抽出物は室温で調製されても良いし、加熱下で調製されても良い。例えば、ハスの抽出物の例としては、ハスの細切物または破砕物を圧搾して得られた絞り汁、ハスの細切物または破砕物を加熱圧搾して得られた絞り汁、ハスの細切物または破砕物を加熱下または非加熱下で溶媒抽出して得られた抽出物等が挙げられる。溶媒抽出する場合に使用可能な溶媒としては水、エタノール、プロピレングリコール、n-ブタノール、酢酸エチルおよびクロロホルムなどの1種または2種以上の単独あるいは混合溶媒などが挙げられる。好ましくは、抽出に使用される溶媒は水である。また、抽出物は必要に応じて濃縮あるいは濃縮乾固することができる。抽出物は、ペースト、固体、粒状物、粉体、液体状(溶液、懸濁液など任意の状態を含む)など任意の形状であることができ、これらの形状を有する抽出物は、任意の公知の方法を用いて製造することができる。本発明における、薬剤、食品添加剤及び食品においては、ハスの破砕物と抽出物はそれぞれ単独で含まれていても良いし、これら両方が含まれていても良い。
【0010】
本発明の1態様は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む抗アレルギー剤であるが、ここでの抗アレルギー剤は、アレルギー反応に起因する疾患を改善、治療することができる薬剤であり、好ましくは、I型アレルギー反応に起因する疾患を改善、治療できる薬剤である。より好ましくは、本発明の抗アレルギー剤は、花粉症(本発明において、花粉症とは、花粉によるアレルギー反応による症状をいい、主たる症状としては、例えば、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみ、咽のかゆみ等が挙げられるが、これに限定されるものではない。)、アトピー性皮膚炎をはじめとする皮膚炎、もしくは気管支喘息、またはこれらの組み合わせを改善、治療できる薬剤、すなわち花粉症改善剤、皮膚炎改善剤、アトピー性皮膚炎改善剤または気管支喘息改善剤である。さらにより好ましくは、本発明の抗アレルギー剤は花粉症改善剤である。また、他の好ましい態様は、本発明の抗アレルギー剤は、血清中のIgE濃度を低下させることができる血清中IgE濃度低下剤である。さらに、他の好ましい態様は、本発明の抗アレルギー剤はIL−4産生抑制剤である。また、他の好ましい態様は、本発明の抗アレルギー剤はTNF産生抑制剤である。
本発明における抗アレルギー剤は経口投与、または筋肉内、皮内、皮下、静脈内、下部体腔、皮膚、鼻腔内、経口もしくは経鼻吸引投与などの非経口投与により投与され得る。本発明の抗アレルギー剤を製剤化するためには、製剤の技術分野における任意の通常の方法で製剤化することが可能であり、例えば、経口投与の場合には、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、シロップ剤、トローチ剤などの剤型が採用されうる。また、経皮投与の場合には、軟膏剤、貼付剤、ローション剤、エアゾール剤などが挙げられる。すなわち、経口用固型製剤を調製する場合は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせに賦形剤、さらに必要に応じて結合剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤などを加えた後、常法により錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、トローチ剤、糖衣錠剤などとすることができる。
【0011】
本発明の抗アレルギー剤に含まれるハスの破砕物および抽出物の量は、本発明の抗アレルギー剤が効果を奏する限りは特に限定されるものではない。
本発明の抗アレルギー剤のヒトに対する投与量は、ハスの破砕物および抽出物の乾燥重量として、経口投与で、成人、1日あたり、破砕物の場合には、好ましくは、1g〜100g、より好ましくは、2g〜40gである。また、抽出物の場合には、好ましくは、0.5g〜50g、より好ましくは、1g〜20gである。
【0012】
本発明の他の態様は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む抗アレルギー用食品添加剤である。本発明における食品添加剤とは、食品に添加されるものであれば良く、その目的は問わない。ここでの抗アレルギー用食品添加剤は、当該食品添加剤を含む食品を摂取した者に対して、アレルギー反応に起因する疾患を改善、治療することができる食品添加剤であり、好ましくは、I型アレルギー反応に起因する疾患を改善、治療することができる食品添加剤である。より好ましくは、本発明の抗アレルギー用食品添加剤は、花粉症、アトピー性皮膚炎をはじめとする皮膚炎、もしくは気管支喘息、またはこれらの組み合わせを改善、治療できる食品添加剤、すなわち花粉症改善用食品添加剤、皮膚炎改善様食品添加剤、アトピー性皮膚炎改善用食品添加剤または気管支喘息改善用食品添加剤である。さらにより好ましくは、本発明の抗アレルギー用食品添加剤は花粉症改善用食品添加剤である。また、他の好ましい態様は、本発明の抗アレルギー用食品添加剤は、血清中のIgE濃度を低下させることができる血清中IgE濃度低下用食品添加剤である。さらに、他の好ましい態様は、本発明の抗アレルギー用食品添加剤はIL−4産生抑制用食品添加剤である。また、他の好ましい態様は、本発明の抗アレルギー用食品添加剤はTNF産生抑制用食品添加剤である。
【0013】
本発明の抗アレルギー用食品添加剤を製造するためには、食品添加剤の技術分野における通常の方法で固体、顆粒、粉体、カプセル、溶液、懸濁物等の形態に製造することが可能である。
本発明の抗アレルギー用食品添加剤に含まれるハスの破砕物および抽出物の量は、食品に添加される当該食品添加剤の量、食品の種類などに応じて変化するものであり、特に限定されるものではない。
【0014】
本発明の他の態様は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む抗アレルギー用食品であるが、ここでの抗アレルギー用食品は、アレルギー反応に起因する疾患を改善、治療することができる食品であり、好ましくは、I型アレルギー反応に起因する疾患を改善、治療できる食品である。より好ましくは、本発明の抗アレルギー用食品は、花粉症、アトピー性皮膚炎等の皮膚炎、もしくは気管支喘息、またはこれらの組み合わせを改善、治療できる食品、すなわち花粉症改善用食品、皮膚炎改善用食品、アトピー性皮膚炎改善用食品または気管支喘息改善用食品である。さらにより好ましくは、本発明の抗アレルギー用食品は花粉症改善用食品である。また、他の好ましい態様は、本発明の抗アレルギー用食品は、血清中のIgE濃度を低下させることができる血清中IgE濃度低下用食品である。さらに、他の好ましい態様は、本発明の抗アレルギー用食品はIL−4産生抑制用食品である。また、他の好ましい態様は、本発明の抗アレルギー用食品はTNF産生抑制用食品である。
【0015】
本発明の抗アレルギー用食品としては、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含んでいるのであれば特に限定されるものではない。また、食品の種類としては、通常食品として摂取されるものであれば特に限定されるものではなく、いわゆる健康食品、サプリメント、栄養補助食品と呼ばれるような、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤などの形状を有する食品だけでなく、うどん、そば、パスタ、ラーメン等をはじめとする麺類、小麦粉、そば粉、片栗粉、米の粉等の粉類、菓子パン、食パンなどのパン類、ケーキ、クッキー、せんべい、あんこ、ようかん、もち、団子、ゼリーなどの菓子類、ジュース、お茶などの飲料、即席麺、即席みそ汁、即席スープなどの即席食品などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。好ましくは、本発明の食品はハスの破砕物および/または抽出物を含む粉類、例えば、小麦粉、そば粉、片栗粉、米の粉等から製造されるパン、ケーキ、クッキー、せんべいなどの食品である。より好ましくは、本発明の食品は、粉体状にされたハスの破砕物および/または抽出物を含む粉類、例えば、小麦粉、そば粉、片栗粉、米の粉等から製造されるパン、ケーキ、クッキー、せんべいなどの食品である。また、他の好ましい態様としては、本発明の食品は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含むヨーグルトである。当該ヨーグルトは、ハスの破砕物および/または抽出物による効果と、乳酸菌のプロバイオティクス効果の相乗効果という有利な効果を有する。なお、ここでのヨーグルトとは、半固形状の通常のヨーグルトだけでなく、ヨーグルト飲料などのような液体状のヨーグルトも含む。ここで、上述の本発明の食品の製造については、任意の公知の方法、材料を使用することが可能である。
【0016】
本発明の抗アレルギー用食品に含まれるハスの破砕物および抽出物の量は、本発明の抗アレルギー用食品が効果を奏する限りは特に限定されるものではない。本発明の抗アレルギー用食品は、ヒト成人が1日あたり、ハスの破砕物および抽出物の乾燥重量として、破砕物の場合には、好ましくは、1g〜100g、より好ましくは、2g〜40gを摂取することとなる食品形態のものであり、また、抽出物の場合には、好ましくは、0.5g〜50g、より好ましくは、1g〜20gを摂取することとなる食品形態のものである。
【0017】
本発明の抗アレルギー用食品は、当該食品を構成する原料に、ハスの破砕物および/または抽出物を添加して製造することができ、また当該食品を構成する原料に、本発明の抗アレルギー用食品添加剤を添加して製造することも可能である。また、食品の種類によっては、製造された食品に、本発明の抗アレルギー用食品添加剤を添加して、本発明の抗アレルギー用食品とするような態様も可能である。
【0018】
理論に拘束されるのを望むものではないが、本発明におけるハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む抗アレルギー剤をヒトを含む哺乳類に経口投与した場合の抗アレルギー作用のメカニズムの1つは、当該抗アレルギー剤の経口投与による、生体内におけるタイプ2のヘルパーTリンパ球(Th2)によるインターロイキン4(IL−4)の産生抑制、およびこれによるB細胞でのIgEの産生抑制に起因しているものと考えられる。また、他のメカニズムとしては、当該抗アレルギー剤の経口投与による、生体内でのTNF、好ましくは、TNF−αの産生抑制による、炎症反応の抑制に起因しているものと考えられる。なお、作用メカニズムとして上述の例を挙げたが、これは、他の作用メカニズムを排除するものではない。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明は実施例の範囲に限定されるものではない。
【0019】
【実施例】
実施例1:スギ花粉投与マウスのレンコンエキス経口摂取の影響
1)レンコン抽出物の調製方法
市販のレンコン20gを細切し、これに蒸留水50mLを加え、8分間煮沸した後、ろ過し、ろ液をレンコン抽出物とした。
2)レンコン抽出物の経口投与法とスギ花粉エキスの経鼻投与法
スギ花粉エキスを投与する7日前から、マウス(BALB/c;メス、3週齢)にゾンデを用いて、1個体あたりレンコン抽出物を1日1回0.5mL経口投与した(前投与)。なお、マウスは飼料(一般市販の固形飼料)、水道水を自由に摂取できるようにして、12時間点灯−12時間消灯のサイクルで飼育を行った。
上記前投与を7日間行った後、さらに14日間、1日1回レンコン抽出物を経口投与する(本投与)と共に、並行してスギ花粉エキス(鳥居薬品;スギ花粉スクラッチ用アレルゲン)をマイクロピペットでマウスの鼻腔内に25μL滴下して、スギ花粉感作マウスを人為的に作出した(実施例1)。
なお、比較例1として、レンコン抽出物の代わりに蒸留水を同量投与したものをコントロール群とした。なお、実験には各群9匹のマウスを使用した。
3)血清の採取法
14日間の本投与の最後の投与の4時間後に、エーテル麻酔し、肝動脈より1mLシリンジを用いて採血し、37℃、60分放置後、血清を分離した。
4)SRID法(平板内単純免疫拡散法)による血清IgG測定
SRID法で血清中のIgG濃度を測定した。測定は、後述の実施例2で記載される方法に準じて行った。
5)ELISA法(酵素免疫測定法)による血清IgE測定
ELISA法で血清中のIgE濃度を測定した。測定は、後述の実施例2で記載される方法に準じて行った。
6)腹腔マクロファージの培養とTNF−α産生の測定
腹腔マクロファージ採取2日前に、腹腔内にチオグリコレートを1mL注入した。実験当日採血前に、3〜5mLの冷MEMを注入してよくもみ、マクロファージを採取した(3〜4回繰り返して行った)。
細胞濃度を2×10cell/mLに調整し、10μg LPS(大腸菌由来)を含むMEMに浮遊させ、1mLずつ12穴プレートのウェルに入れて37℃で24時間培養した。この培養上清を採取して、測定まで−80℃に保存した。
TNF−αは和光純薬製のキットを用いて、ELISA法によって測定した。
7)脾臓細胞の培養、並びにIL−2およびIL−4産生の測定
採血時に、脾臓を無菌的に取り出し、RPMI1640培養液を2mL入れた小型シャーレに細胞用200メッシュの金属フィルターを置き、当該フィルター上に摘出した脾臓を置き、5mL用の注射器のピストンのプッシュ面を用いて脾臓から脾臓細胞を取り出した。
得られた脾臓細胞を最終的に10% FBS、20μg ConA(コンカナバリンA)を含むRPMI1640に、1×10cell/mLとなるように調整して浮遊させた。次いで、12穴プレートに細胞浮遊液を1mLずつ入れ、5%CO存在下で48時間培養した。この培養上清を測定まで−80℃に保存した。
IL−2とIL−4の測定はELISA法で行った。測定は、後述の実施例2で記載される方法に準じて行った。
【0020】
血清中のIgGは、コントロール群である比較例1では469mg/dLであったのに対し、レンコン抽出物投与群である実施例1では875mg/dLと比較例の約1.86倍増加していた。このことから、レンコン抽出物は血清中のIgG増加による感染防御能を上昇させることが示唆される。
これに対して、I型アレルギーと密接な関係を有するIgEについては、比較例では87.2ng/dLであったのに対し、実施例1では38.6ng/dLと、比較例1の約0.44倍に低下していた。
このことから、レンコン抽出物を経口投与することにより、血清中のIgGを上昇させると共に、血清中のIgEを低減できることが明らかとなった。
【0021】
また、マクロファージのTNF−α産生については、比較例1では培養液中のTNF−α濃度は37.2pg/mLであったのに対し、実施例1では15.5pg/mLと、約0.42倍に低下していた。
このことから、レンコン抽出物を経口投与することにより、TNF−αの産生が抑制されることが明らかとなり、本発明における抗アレルギー作用の作用機序の1つがTNF産生抑制であり得ることが推察される。
【0022】
また、脾臓細胞のIL−2産生については、比較例1では培養液中のIL−2濃度は63.6pg/mLであったのに対し、実施例1では94.2pg/mLと、約1.48倍に増加していた。このことから、レンコン抽出物はTh1による細胞性免疫を亢進させることが示唆される。
これに対して、生体内においてB細胞におけるIgE産生に関与するIL−4については、比較例1においては116.4pg/mLであったのに対し、実施例1では36.8pg/mLと、約0.32倍に低下していた。
このことから、レンコン抽出物を経口投与することにより、IL−2の産生が亢進されると共に、IL−4の産生が抑制されることが明らかとなった。
実施例1及び比較例1から、レンコン抽出物を経口投与することにより、生体内でのIL−2の産生が促進される一方、生体内でのIL−4の産生が抑制され、これにより血清中のIgEが低減され、これにより抗アレルギー作用が生じ得ることが推察される。
【0023】
実施例2:レンコン抽出物の連続的摂取がヒト免疫系に及ぼす影響
1)レンコン抽出物の調製方法
市販のレンコン100kgの皮をむき、水洗後5〜10mm厚さにスライスした。水260Lを加え、水およびレンコンをニーダーに投入し98℃に昇温して撹拌した。99℃に昇温後30分間煮沸した。次いで、煮沸物をニーダーから取り出し、サラシでろ過して得られたろ液をフリーズドライ法により粉末にした。この操作により、5.0kgのレンコン抽出物粉末を得た。この粉末5.0kgに等量の乳糖を加え、直径8mmの丸形の白色錠剤(約250mg/粒)10.0kgを作成し、これを抗アレルギー剤LREとした。
2)レンコン抽出物の投与量および投与スケジュール
4名の女性(21歳、花粉体質)を被験者とした。
被験者によるLREの摂取は、朝および夕の2回、食前に8粒を水または湯で飲用することとした。なお、朝摂取するのを忘れた場合には、倍量を夕食前に摂取することとした。LREの摂取は9週間の間行われた。
3)被験者からの血清および末梢血中のリンパ球の採取
レンコン抽出物の連続摂取開始前と摂取後7日間ごとに、以下の方法で、血清とリンパ球を採取し、実験に用いた。なお、操作は全て無菌的に行い、器具も滅菌済みの器具を使用した。
a)静脈血を10mL採血し、血清分離用採血管に2mL、残りを抗凝固剤(クエン酸ナトリウム)の入った2本の採血管に4mLずつ分注した。
b)血清分離用採血管を37℃、1時間放置後、3000rpm、15分の遠心操作を行い、得られた血清をマイクロチューブに取り、使用するまで−80℃下に冷凍保存した。
c)末梢血中からリンパ球を得るために、抗凝固剤入りの採血管に採取された血液をPBS(pH7.2)で2倍希釈した。これを比重1.077のヒトリンパ球分離液(LSM)に重層して1600rpm、20分の冷却遠心を行い、界面の総リンパ球を得た。
d)リンパ球を小試験管に集め、PBSにて1400rpm、10分の冷却遠心操作を2回行い、洗浄した。なお、赤血球が混在した場合には、ろ過滅菌したトリス塩化アンモニウムを用いて37℃、10分間放置して、赤血球を溶血させた。
e)上清を除去し、20μg/mL濃度のコンカナバリンA(ConA)を含むRPMI1640培養液を1mL入れ、良く混和後、タタイ式血算板にて細胞数を求めた。細胞数は2×10cell/mLに調整された。その後、培養用8穴プレートを用いて、リンパ球浮遊液を37℃、48時間培養した。
f)培養後、上清をマイクロチューブに取り、6000rpm、5分間遠心後、その上清を別のマイクロチューブに移して実験日まで−80℃下に冷凍保存した。
【0024】
4)血清IgEのELISAによる測定
被験者の血清中に存在するIgE抗体の定量を以下のELISAによって行った。
a)炭酸ナトリウム緩衝液で100倍希釈した抗IgE抗体をELISA用96穴プレートのウェルに100μL入れ、室温、60分間固相化した。
b)洗浄液で2回洗浄後、post−coat用緩衝液を200μL入れ、37℃、30分間インキュベートした。
c)洗浄液で2回洗浄後、被験者血清並びにIgE標準液(1.87;3.75;7.5;15;30ng/mL)を100μL入れ、37℃、60分間反応させた。
d)洗浄液で2回洗浄後、2000倍希釈したペルオキシダーゼ(HRP)標準抗体を100μL入れ、37℃、60分間反応させた。
e)洗浄液で3回洗浄後、発色液(o−フェニレンジアミン液;OPD液)を100μL入れ、室温、30分間反応させた。
f)発色後、停止液(3M硫酸)を100μL入れ、ELISAリーダーにて490nmでの吸光度を測定した。
g)標準曲線より、被験者の血清中のIgE濃度を算出した。
各被験者における、レンコン抽出物の摂取開始前(0週目)と摂取9週目での、血清中IgE濃度のグラフが図1に示される。
【0025】
5)血清IgGのSRID法による測定
被験者の血清中に存在するIgG抗体の定量を、以下のSRID法によって行った。
a)生理的食塩水で良く洗浄したマイクロシリンジを用いて、標準IgG血清(543、1604、3053mg/dL)並びに被験者血清を正確に4μLずつ、MBLヒトIgG定量用アガロースプレート(医学生物学研究所)の各ウェルに入れた。プレートカバーをして、室温、24時間インキュベートした。
b)反応後、生じた沈降リングの直径を測定し、標準曲線から被験者の血清中のIgG濃度を算出した。
各被験者における、レンコン抽出物の摂取開始前(0週目)と摂取9週目での、血清中IgG濃度のグラフが図2に示される。
【0026】
6)リンパ球培養上清中のIL−2のELISAによる測定
48時間培養された末梢血中リンパ球から分泌されるIL−2の定量は、以下のELISAによって行った。
a)ELISA用96穴プレートのウェルに被験者血清並びにIL−2標準液(31、25、62.5、125、250、500、1000pg/mL)を100μL入れた。
b)ビオチン化抗体(抗IL−2)を50μL入れ、室温、1時間インキュベートした。
c)3回洗浄後、ストレプトアビジン−HRPを100μL入れ、室温、30分間反応させた。
d)3回洗浄後、発色液(TMB)を100μL入れ、遮光して室温、10〜15分間反応させた。
e)停止液(硫酸)を100μL入れ、ELISAリーダーにて450nmでの吸光度を測定した。
f)標準曲線より被験者リンパ球培養上清中のIL−2濃度を算出した。
各被験者における、レンコン抽出物の摂取開始前(0週目)と摂取8週目での、リンパ球培養上清中のIL−2濃度のグラフが図3に示される。
【0027】
7)リンパ球培養上清中のIL−4のELISAによる測定
48時間培養された末梢血中リンパ球から分泌されるIL−4の定量は、以下のELISAによって行った。
a)ELISA用96穴プレートのウェルに被験者血清並びにIL−4標準液(1.21、4.4、8.75、17.5、35pg/mL)を100μL入れ、室温、2時間インキュベートした。
b)3回洗浄後、ビオチン化抗体(抗IL−4)を50μL入れ、室温、1時間インキュベートした。
c)3回洗浄後、ストレプトアビジン−HRPを100μL入れ、室温、30分間反応させた。
d)3回洗浄後、発色液(TMB)を100μL入れ、遮光して室温、15〜20分間反応させた。
e)停止液(硫酸)を100μL入れ、ELISAリーダーにて450nmでの吸光度を測定した。
f)標準曲線より被験者リンパ球培養上清中のIL−4濃度を算出した。
各被験者における、レンコン抽出物の摂取開始前(0週目)と摂取6〜8週目での、リンパ球培養上清中のIL−4濃度のグラフが図4に示される。
【0028】
実施例2においては、レンコン抽出物を含む抗アレルギー剤であるLREを9週間摂取することにより、4名の被験者いずれにおいても、LRE摂取前と比較して、血清中のIgE濃度の低下が認められた。これに対して、IgGについては、4名の被験者いずれにおいても血清中濃度の上昇が認められた。
また、レンコン抽出物であるLREを8週間摂取することにより、4名の被験者いずれにおいても、LRE摂取前と比較して、末梢血中リンパ球におけるIL−2の産生が促進されることが認められた。これに対して、IL−4の産生については、4名の被験者いずれにおいても、LREを6〜8週間摂取することにより、末梢血中リンパ球におけるIL−4の産生が抑制されることが認められた。
実施例2から、レンコン抽出物を経口摂取することにより、生体内でのIL−2の産生が促進される一方、生体内でのIL−4の産生が抑制され、これにより血清中のIgEが低減され、これにより抗アレルギー作用が生じ得ることが推察される。
【0029】
実施例3:レンコン抽出物の連続的摂取が花粉体質改善に及ぼす影響
1)レンコン抽出物の調製方法
実施例2において使用したレンコン抽出物を含む抗アレルギー剤LREを使用した。
2)レンコン抽出物の投与量および投与スケジュール
17名の花粉体質の被験者、男性2名(40代1名、30代1名)、女性15名(50代3名、40代5名、30代1名、20代3名、10代3名)、および花粉体質でない2名の被験者(男性50代1名および女性40代1名)の合計19名を被験対象者とした。
被験対象者によるLREの摂取は、朝および夕の2回、食前に8粒を水または湯で飲用することとした。なお、朝摂取するのを忘れた場合には、倍量を夕食前に摂取することとした。LREの摂取は3ヶ月(12月上旬から3月上旬まで)の間行われた。
3)被験者からの血清の採取
レンコン抽出物の連続摂取開始前と摂取後約1月ごとに、病院において採血し、血清を分離して、血清中のIgE(非特異的IgE)、スギ花粉特異的IgEおよびヒノキ花粉特異的IgEの濃度の測定を行った。なお、これらの測定は株式会社ビー・エム・エルが行った。
花粉特異的IgEについては、IgE濃度を0〜6の7段階に分けて評価した。すなわち、クラス0:0.34(U/mL、以下同じ単位)以下、クラス1:0.35〜0.69、クラス2:0.70〜3.49、クラス3:3.50〜17.49、クラス4:17.5〜49.9、クラス5:50.0〜99.9、クラス6:100以上である。
4)花粉症症状の改善度
花粉症の症状の改善度は、本試験期間中のアレルギーの症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、なみだ目、眼異物感、まぶた違和感、その他顔のほてり、頭痛、皮膚のかゆみ、咽頭のかゆみ、口のかゆみ、呼吸異常音など)について、本試験が行われる前年度の症状に対する改善度を、1〜4の4段階(無=改善無し;軽=軽度の改善;中=中程度の改善;著=著しい改善)で被験者が自己申告するものとした。
以下、実施例3の結果を示す。
【0030】
花粉体質の被験者における血清IgE(非特異的IgE)に及ぼす影響
抗アレルギー剤LREの摂取開始前のIgE濃度と比較して、投与3ヶ月後のIgE濃度が低下した被験者は全部で14名(73.7%)であった。そのうち、4割減は2名(10.5%;男性30代1名、女性40代1名)、3割減は7名(36.8%;男性40代1名、女性50代1名、40代3名、20代1名、10代1名)、2割減が4名(21.0%;女性50代1名、20代2名、10代1名)、1割減が1名(5.3%;女性50代)であった。全く変化がなかったのが1名(5.3%;女性40代)、上昇したがほとんど変化がなかったのは2名(10.5%;女性30代1名、10代1名)であった。上述のように、抗アレルギー剤LREによる効果が認められたが、この効果については、年齢や性別によるかたよりは認められなかった。
代表例として、IgE濃度が低下した被験者における、IgE濃度の変動のグラフを図5(男性30代)および図6(女性20代)に示す。図5および図6は、縦軸にIgE濃度(非特異的IgE濃度)、花粉特異的IgEをとり、横軸は採血日である。図5においては試験開始日は12月4日であり、図6においては試験開始日は12月5日である。
【0031】
花粉体質の被験者における血清中花粉特異的IgEに及ぼす影響
花粉体質の被験者においては、非特異的IgE濃度が上昇すると、花粉特異的IgEの濃度が上がり、非特異的IgE濃度が低下すると、花粉特異的IgEの濃度も低下する傾向が認められた。図6においても、非特異的IgEの低下と共に、スギ特異的IgEおよびヒノキ特異的IgEが低減していることが認められる。
【0032】
花粉体質ではない被験者に対する影響
花粉体質でない2名の被験者(男性50代1名、女性40代1名)のいずれも、非特異的IgE濃度の低下が認められた。低下の程度は、試験開始前から3ヶ月後で、それぞれ、39から37IU/mL、8から5IU/mLであった。
なお、花粉特異的IgEは試験期間中いずれの時点においてもクラス0であった。
【0033】
花粉体質の被験者におけるアレルギー症状改善の評価
17名の花粉体質の被験者のうち7名(41.2%)に、前年度と比較してアレルギー症状の改善が認められた。
【0034】
また、3ヶ月の試験期間中、当該抗アレルギー剤LREを摂取することによる重大な身体的トラブルは認められず、危険な副作用は無いことが確認できた。
また、被験者5名において、3ヶ月の投与により、肌荒れ等を含む皮膚炎の症状の改善が認められた。
また、被験者7名において、3ヶ月の投与により、自覚症状による冷え性の改善が認められた。
【0035】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の抗アレルギー剤、抗アレルギー用食品添加剤および抗アレルギー用食品は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを有効成分として含むことにより、花粉症、気管支喘息、アトピー性皮膚炎等の皮膚炎をはじめとするアレルギー疾患の改善、治療を可能にするという有利な効果を有する。
また、本発明の薬剤、食品添加剤および食品は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを有効成分として含むことにより、血清中IgE濃度を低下できるという有利な効果を有する。
さらに、本発明の薬剤、食品添加剤および食品は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを有効成分として含むことにより、生体内でのIL−4産生を抑制できるという有利な効果を有する。
また、本発明の薬剤、食品添加剤および食品は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを有効成分として含むことにより、生体内でのTNF産生を抑制できるという有利な効果を有する。
また、本発明の薬剤、食品添加剤および食品は、ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを有効成分として含むことにより、冷え性を改善、治療できるという有利な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は実施例2における、レンコン抽出物の摂取開始前(0週目)と摂取9週目での、被験者ごとの血清中IgE濃度を示すグラフである。
【図2】 図2は実施例2における、レンコン抽出物の摂取開始前(0週目)と摂取9週目での、被験者ごとの血清中IgG濃度を示すグラフである。
【図3】 図3は実施例2における、レンコン抽出物の摂取開始前(0週目)と摂取8週目での、被験者ごとのリンパ球培養上清中のIL−2濃度を示すグラフである。
【図4】 図4は実施例2における、レンコン抽出物の摂取開始前(0週目)と摂取6〜8週目での、被験者ごとのリンパ球培養上清中のIL−4濃度を示すグラフである。
【図5】 図5は実施例3における、花粉体質被験者におけるIgEの変動を示すグラフである。
【図6】 図6は実施例3における、花粉体質被験者におけるIgEの変動を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む抗アレルギー剤。
【請求項2】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせが、レンコンの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせである請求項1記載の抗アレルギー剤。
【請求項3】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む抗アレルギー用食品添加剤。
【請求項4】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む抗アレルギー用食品。
【請求項5】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせが、レンコンの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせである請求項4記載の抗アレルギー用食品。
【請求項6】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む花粉症改善剤。
【請求項7】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む花粉症改善用食品添加剤。
【請求項8】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む花粉症改善用食品。
【請求項9】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む血清中IgE濃度低下剤。
【請求項10】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む血清中IgE濃度低下用食品添加剤。
【請求項11】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む血清中IgE濃度低下用食品。
【請求項12】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含むIL−4産生抑制剤。
【請求項13】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含むIL−4産生抑制用食品添加剤。
【請求項14】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含むIL−4産生抑制用食品。
【請求項15】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含むTNF産生抑制剤。
【請求項16】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含むTNF産生抑制用食品添加剤。
【請求項17】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含むTNF産生抑制用食品。
【請求項18】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む粉類から製造される、パン、ケーキ、クッキーおよびせんべいからなる群から選択される食品。
【請求項19】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含むヨーグルト。
【請求項20】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含む即席麺、即席みそ汁および即席スープからなる群から選択される即席食品。
【請求項21】
ハスの破砕物もしくは抽出物、またはこれらの組み合わせを含むもち。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−151811(P2006−151811A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−17514(P2003−17514)
【出願日】平成15年1月27日(2003.1.27)
【出願人】(503036357)株式会社トーヨー技術研究所 (5)
【出願人】(503036368)株式会社日本アレルギー応用研究所 (4)
【Fターム(参考)】