説明

ハニカムサンドイッチパネル及びその製造における二成分ポリウレタン接着剤の使用

【課題】本発明はハニカムサンドイッチパネルに関する。
【解決手段】好ましくは二成分ポリウレタン接着剤は、その構造中にビスフェノール−A又はビスフェノール−F部分を有するポリオールP1、ポリエステル又はポリエーテルポリオールP2、熱活性化ポリウレタン触媒CA及びポリイソシアネートPIを有する。前記接着剤はハニカムサンドイッチパネルの製造に非常に適し、特に短い硬化時間、長いオープン時間、良好な濡れ、及び結合性を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はハニカムサンドイッチパネル製造の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
ハニカムサンドイッチパネルは随分前から既に知られている。それらは、軽量構造が所望される用途において特に使用される。ハニカムの製造には二成分エポキシ接着剤が通常使用される。しかしながら、その反応性に起因して、エポキシ接着剤は非常に高い、典型的には100℃を超える温度、又は長い加圧時間のどちらかを必要とし、各々固着時間、典型的に30分超、硬化され及びサンドイッチパネルは移動されてよい。そのような高い硬化温度及び/又は長い加圧又は固着時間は非常に望ましくない。
【0003】
二成分ポリウレタン接着剤は長い間知られている。それらは非常に迅速に硬化し、広い範囲の弾性が実現可能である。しかしながら、迅速な硬化挙動、すなわち、典型的には5分未満の短いオープン時間は多くの用途において短すぎる。さらに、そのような二成分ポリウレタン接着剤を用いると、それらの望ましくない粘度及びウェッティング挙動に起因してハニカムサンドイッチパネルを製造するための材料の消費量が高いという問題が生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明によって解決される問題は、信頼性のある接着接合部を保証する良好な機械的性質を有する、良好な濡れ挙動及びサンドイッチパネルの製造に最適なオープン時間を有する、ハニカムサンドイッチパネルの製造に接着剤を使用することである。さらに、迅速な硬化及び長いオープン時間を組み合わせる接着剤を有することが好ましい。最終的に、固着時間、各々加圧時間は、低い硬化温度において、低減されるべきである。
【0005】
意外にも、この目標は請求項1によるハニカムサンドイッチパネルの製造における二成分ポリウレタン接着剤組成物の使用によって達成されることができる。前記使用によって、各々請求項9による工程によって、ハニカムサンドイッチパネルを得ることができ、それは優れた物性を有する。特に、接着剤の良好な濡れ挙動及びクリープ挙動に起因して、それらは非常に軽量であり、接着材料はそれが接着に関して正しい位置であるとき最適に使用される。さらに、良好な濡れ性に起因してハニカムの数は特にゼロに低減された。接着剤は高温における短い硬化時間及び室温における長いオープン時間を結合する。前記ハニカムサンドイッチパネルは広い応用分野、特に輸送及び土木工学、において使用されてよい。したがって、本発明のさらなる態様は請求項15によるハニカムサンドイッチパネル、請求項17による物品、及び請求項18及び19によるハニカムの使用に関する。
【0006】
本発明のさらなる有利な実施形態は従属項から明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、第1の態様において、ハニカムサンドイッチパネルの製造のための二成分ポリウレタン接着剤組成物の使用に関する。
【0008】
ここで使用される二成分ポリウレタン接着剤組成物は二つの成分C1及びC2から構成される。
【0009】
成分C1は以下を含む。
・その化学式の中にビスフェノール−A又はビスフェノール−F部分を有する少なくとも一つのポリオールP1、
・少なくとも一つのポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールP2、
・少なくとも一つの熱活性化ポリウレタン触媒CA。
【0010】
成分C2は少なくとも一つのポリイソシアネートPIを含む。
【0011】
「ポリオール」、「ポリイソシアネート」、「ポリアミン」又は「ポリメルカプタン」等の接頭辞「ポリ」で始まる物質は、本文書の中で、その期間の中で起こる、1分子あたり二つ以上のそれらの官能基を形式的に含む対象物質を指す。
【0012】
用語「ポリマー」は、本文書の中で、一方では、化学的に均一であるが重合度、モル重量、及び鎖長において異なる、重合反応(付加重合、ポリ付加、ポリ縮合)によって調製された高分子の群を指す。他方では、用語「ポリマー」は、本文書の中で、重合反応からの高分子のそのような群の誘導体、言い換えると反応、例えば存在する高分子の官能基の付加反応又は置換反応等、によって得られた、及び化学的に均一な又は化学的に不均一な化合物、をも含有する。
【0013】
用語「ポリウレタンポリマー」は、本文書の中で、いわゆるジイソシアネートポリ付加工程によって調製された全てのポリマーを含有する。これは、事実上又は全くウレタン基を含まない、ポリエーテル−ポリウレタン、ポリエステル−ポリウレタン、ポリエーテル−ポリ尿素、ポリ尿素、ポリエステル−ポリ尿素、ポリイソシアヌレート、ポリカルボジイミド等のポリマーを含有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
成分C1はポリオールP1を含む。前記ポリオールP1は化学式の中にビスフェノール−A又はビスフェノール−F部分を有する、すなわち前記ポリオールP1はその化学分子式の中に化学式(I)の構造を少なくとも一つ有する。
【0015】
【化1】

【0016】
化学式(I)において、R’はH又はCHを表し、点線は分子の残りの部分への結合を示す。
【0017】
化学式(I)のビスフェノール−A又はビスフェノール−F部分は、エステル又はエーテル結合によって特に結合されてよい。
【0018】
ポリオールP1は特に以下の段階を含む手順から調製されてよい。
− カルボン酸又は無水物又はラクトンとビスフェノール−A又はビスフェノール−Fとを反応させる段階、又は、
− ビスフェノール−A又はビスフェノール−Fのジグリシジルエーテルとアルコール、カルボン酸、無水物、ラクトン、アミン又はメルカプタンとを反応させる段階、又は、
− ビスフェノール−A又はビスフェノール−Fを3から6個の原子のサイズの環を有し少なくとも一つの原子が酸素である化合物、特にエポキシド又はテトラヒドロフランと反応させる段階。
【0019】
ポリオールP1はジオール又はトリオール又はテトラオールであってよい。最も好ましいポリオールP1はジオールである。
【0020】
好ましくは、ポリオールP1はビスフェノール−A又はビスフェノール−F及びエポキシド、特にグリシジルエーテル又はグリシジルエステル又はエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド及び/又はブチレンオキシド、から調製される。
【0021】
最も好ましいポリオールP1は化学式(II)のアルコキシル化ビスフェノール−A又はビスフェノール−Fである。
【0022】
【化2】

【0023】
化学式(II)において、n及びn’は互いに独立に2、3又は4を表し、m及びm’は、m+m’の値が2から30、特に2から6の条件で、互いに独立に1から20を表す。
【0024】
例えば、化学式(II)はビスフェノールの同じ側に同等に異なるオキシアルキレン基を有するポリアルコキシル化ビスフェノールを表してよい。もしも異なるオキシアルキレン基が存在する場合、それらはブロックで又はランダムに配列される。例えば、ビスフェノール−A又はFは所望される場合まずエトキシル化及びその後プロポキシル化されてよい。
【0025】
好ましくは、アルコキシル化ビスフェノール−A又はビスフェノール−Fはプロポキシル化ビスフェノール、特にプロポキシル化ビスフェノール−Aである。
【0026】
ポリオールP1の好ましい分子量(Mw)は200から600g/molの間、特に300から500g/molの間である。
【0027】
成分C1における全てのポリオールP1の全量は、好ましくは5〜20重量%、好ましくは7〜15重量%である。
【0028】
成分C1は少なくとも一つのポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールP2を含む。
【0029】
例えば、ポリエーテルポリオールとして、以下のポリオール又はそれらの任意の好ましい混合物が使用されてよい:
− ポリオキシアルキレンポリオールであって、該ポリオキシアルキレンポリオールはエチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、1,2−又は2,3−ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン又はそれらの混合物の付加重合生成物、任意に二つ以上の活性水素原子を有する水等の原料、例えばアンモニア、又は二つ以上のOH若しくはNH基を有する化合物、例えば1,2−エタンジオール、1,2−及び1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、異性体ジプロピレングリコール及びトリプロピレングリコール、異性体ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、1,3−及び1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、1,1,1−トリメチロールエタン、1,1,1−トリメチロールプロパン、グリセロール、アニリン、及び上述の化合物の混合物によって重合される。不飽和度が低い(ASTM D−2849−69によって測定される、及びポリオール(meq/g)のグラムあたりの不飽和のミリ当量で表現される)ポリオキシアルキレンポリオール、例えば二核シアン化物錯体触媒(DMC触媒)と呼ばれる手段によって調製されるもの、だけではなく、不飽和度が高いポリアルキレンポリオール、例えばNaOH、KOH又はアルカリ金属アルコキシド等アニオン触媒を用いて調製されるものが使用されてよい。
【0030】
特に好ましいのは、ポリアルキレンジオール又はポリオキシアルキレントリオール、特にポリオキシプロピレンジオール又はポリオキシプロピレントリオールである。特に適切なポリアルキレンジオール又はポリオキシアルキレントリオールは0.02meq/g未満の不飽和度及び1000から30000g/molの範囲の分子量を有するもの、及び分子量400から8000g/molのポリオキシプロピレンジオール及びトリオールである。「分子量」又は「モル重量(molar weight)」によって、本願では、特に別個に示さない場合、常に平均分子量Mnを意味する。そのようなポリオキシアルキレンポリオールは、例えばBayerからAcclaim(登録商標)という商品名で商業的に入手可能である。
【0031】
同様に、特に適切なのは「EO−終端(endcapped)」(エチレンオキシド終端)ポリオキシプロピレンジオール又はトリオールと呼ばれるものである。後者は特別なポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンポリオール、例えば、純粋なポリオキシプロピレンポリオールを、ポリプロポキシレーションの終了後に、エチレンオキシドとアルコキシル化することによって得られる、結果的に第1水酸基(primary hydroxyl groups)を有するものである。
【0032】
ポリエステルポリオールとして、例えば以下のポリオール、又はそれらの任意の望ましい混合物が使用されてよい。
− 周知の手順に従って、特にヒドロキシカルボン酸のポリ縮合によって又は脂肪族及び/又は芳香族ポリカルボン酸とポリ水素アルコール(polyhydric alcohols)とのポリ縮合によって調製されたポリエステルポリオール。特に適切なのは、例えば二水素から三水素アルコール(dihydric to trihydric alcohols)から調製されるポリエステルポリオール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,12−ヒドロキシステアリルアルコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、二量体脂肪酸ジオール(ジマージオール(dimerdiol))、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、グリセロール、1,1,1−トリメチロールプロパン又は上述のアルコールと有機ジカルボン酸又はそれらの無水物又はエステル、例えばコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、二量体脂肪酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸及びヘキサヒドロフタル酸、トリメリック酸、トリメリック酸無水物、上述の酸の混合物等、との混合物、及び同様にε−カプロラクトン、例えば上述の二水素又は三水素アルコール等の原料等のラクトンから形成されるポリエステルポリオールである。
【0033】
特に適切なのは、ポリエステルジ−及びトリオール、特にポリエステルジオールであり、液体、アモルファス、部分的アモルファス、部分的結晶又は室温において結晶である。特に適切な室温で液体であるポリエステルジオールは、室温からあまり低くはない温度、例えば0℃から25℃において固体である。さらに、液体ポリエステルジオールは好ましくは少なくとも一つのアモルファス、部分的結晶化、又は結晶化ポリエステルポリオールと組み合わされる。
【0034】
− ヒドロキシカルボン酸のエステルである、及び以下に述べる低分子量ポリオールであるポリエステルポリオール、例えばヒドロキシ官能化グリセリド、特にリシノール酸(ひまし油)のグリセリド。
【0035】
ポリエステルポリオール及び/又はポリエーテルポリオールP2は、好ましくは250−30000g/molの平均分子量、さらに好ましくは300−10000g/molの平均分子量を有する。
【0036】
ある場合には、幾つかのポリエステルポリオール及び/又はポリエーテルポリオールP2が成分C1の一部であることが有利である。特に、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの組み合わせが好ましい。
【0037】
全てのポリエステルポリオール及び/又は成分C1中のポリエーテルポリオールP2の全量は好ましくは20〜70重量%、好ましくは25〜50重量%である。
【0038】
成分C1は少なくとも一つの熱活性化ポリウレタン触媒CAをさらに含む。そのような熱活性化ポリウレタン触媒CAの例は、一級又は二級アミン又は三級アミンに基づく。それらは、熱不安定なブロックトアミン又は塩又はアミンの錯体化合物、アミン及び無機又は有機酸から調製される塩等であってよい。特に適切な熱活性化ポリウレタン触媒CAは環状三級アミンに基づくものである。好ましい環状三級アミンは1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]ウンデカン−7(DBU)及び1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]ノナン−5(DBN)である。そのような熱活性化ポリウレタン触媒CAは、熱活性、遅延された作用を有する。活性化は活性化温度、すなわち触媒が触媒効果を示す温度に関する。
【0039】
熱活性化ポリウレタン触媒CAとして最も好ましいものは、1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]ウンデカン−7(DBU)、例えばAir Productsから商品名POLYCAT(登録商標)SA1/10で商業的に入手可能な触媒である。
【0040】
全熱活性化ポリウレタン触媒CAの全量は、好ましくは0.01−2重量%、特に0.1−1重量%である。
【0041】
成分C1はさらにイソシアネート反応成分を含んでよい。特にさらなるポリオールP3又はポリアミンP3a又はポリメルカプタンが使用されてよい。
【0042】
そのようなさらなるポリオールP3の例は、
− 例えば、ポリエステルポリオールの調製のための上述のアルコールとジアルキルカーボネート、ジアリールカーボネート、ジフェニルカーボネート又はホスゲンとの反応によって得られる種類のポリカーボネートポリオール、
− 上述のポリエーテル、ポリエステル及び/又はポリカーボネート構造の少なくとも二つの異なるブロックを有する少なくとも二つのヒドロキシ基を有するブロックコポリマー、
− ポリアクリレート及びポリメタクリレートポリオール、
− 炭化水素ポリオール、オリゴヒドロカーボンオールとも呼ばれる、ポリヒドロキシ官能化エチレン−プロピレン−、エチレン−ブチレン−、又はエチレン−プロピレン―ジエン−コポリマー等、例えばKraton Polymers社によって商業化されたもの等、又は、1,3−ブタジエン又はジエンの混合物等のジエンのポリヒドロキシ官能化コポリマー、及びスチレン、アクリロニトリル又はイソブチレン等のビニルポリマー又は1,3−ブタジエン及びアリルアルコールから共重合されたもの等のポリヒドロキシ官能化ポリブタジエンポリオールであって、それらは水素化されていてよい、
− 例えばエポキシド又はアミノアルコールから調製されるポリヒドロキシ官能化アリーロニトリル/ブタジエン−コポリマー、及びカルボキシル基によって終端されるアリーロニトリル/ブタジエンコポリマー(Hanse Chemieから商品名Hycar(登録商標)CTBNで商業的に入手可能)、
− 低分子量ポリオール(300g/mol未満の分子量)、特に低分子量の二水素又はポリ水素アルコール、例えば1,2−エタンジオール、1,2−及び1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、異性体ジプロピレングリコール及びトリプロピレングリコール、異性体ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、1,3−及び1,4−シクロヘキサン−ジメタノール、水素化ビスフェノールA、二量化脂肪族アルコール、1,1,1−トリメチロールエタン、1,1,1−トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、糖アルコール、及び他の高分子量ポリ水素アルコール、上述の二水素及びポリ水素アルコールの低分子量アルコキシル化生成物、及び上述のアルコールの混合物。
【0043】
そのようなさらなるポリアミンP3aの例は、
エチレンジアミン、1,2−及び1,3−プロパンジアミン、2−メチル−1,2−プロパン−ジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,3−及び1,4−ブタンジアミン、1,3−及び1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、2,2,4−及び2,4,4−トリ−メチルヘキサメチレンジアミン及びそれらの混合物、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、4−アミノメチル−1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、メチルビス(3−アミノプロピル)アミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン(MPMD)、1,3−ジアミノペンタン(DAMP)、2,5−ジメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、例えば1,2−、1,3−及び1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)−メタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルシクロヘキシル)メタン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(イソフォロンジアミン又はIPDA)、2−及び4−メチル−1,3−ジアミノシクロヘキサン及びそれらの混合物、1,3−及び1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−シクロヘキシルアミノ−3−アミノプロパン、2,5(2,6)−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(NBDA、三井化学製造)、3(4),8(9)−ビス(アミノメチル)−トリシクロ[5.5.1.02,6]デカン、1,4−ジアミノ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサン(TMCDA)、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、1,3−及び1,4−キシレンジアミン等の環状脂肪族ポリアミン、例えばビス(2−アミノエチル)エーテル、4,7−ジオキサデカン−1,10−ジアミン、4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン及びそれらのオリゴマー等のエーテル基を含む脂肪族ポリアミン、理論的に二つ又は三つのアミノ基を有するポリオキシアルキレン−ポリアミン、例えばJeffamine(登録商標)(Huntsman Chemicalsによって製造される)の商品名で入手可能、及び上述のポリアミンの混合物。
【0044】
好ましいポリアミンは1,6−ヘキサメチレンジアミン、MPMD、DAMP、2,2,4−及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、4−アミノメチル−1,8−オクタンジアミン、IPDA、1,3−及び1,4−キシレンジアミン、1,3−及び1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、3(4),8(9)−ビス(アミノメチル)−トリシクロ[5.5.1.02,6]デカン、1,2−、1,3−及び1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサン、理論的に二つ又は三つのアミノ基を有するポリオキシアルキレン−ポリアミン、特にJeffamine(登録商標)EDR−148、Jeffamine(登録商標)D−230、Jeffamine(登録商標)D−400及びJeffamine(登録商標)T−403、及び特に上述のポリアミンの二つ以上の混合物である。
【0045】
前記ポリオールP3又はポリアミンP3a又はポリメルカプタンの成分C1における全量は、好ましくは10から30重量%、特に15から25重量%である。
【0046】
成分C2は少なくとも一つのポリイソシアネートPIを含む。適切なポリイソシアネートPIの例は、
トルエン−2,4−及び−2,6−ジイソシアネート(TDI)及びこれらの異性体の任意の望ましい混合物、ジフェニルメタン4,4’−、2,4’−及び2,2’−ジイソシアネート及びこれらの異性体の任意の望ましい混合物(MDI)、フェニレン1,3−及び1,4−ジイソシアネート、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−ジイソシアナトベンゼン、ナフタリン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニル(TODI)、ジアニシジンジイソシアネート(DADI)、ヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート(HDI)、2−メチルペンタメチレン1,5−ジイソシアネート、2,2,4−及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート(TMDI)、デカメチレン1,10−ジイソシアネート、ドデカメチレン1,12−ジイソシアネート、リシンジイソシアネート、リシンエステルジイソシアネート、シクロヘキサン1,3−及び1,4−ジイソシアネート及びこれらの異性体の任意の望ましい混合物、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソフォロンジイソシアネート又はIPDI)、1−メチル−2,4−及び−2,6−ジイソシアナトシクロヘキサン及びそれらの混合物(HTDI又はHTDI)、ペルヒドロジフェニルメタン2,4’−及び4,4’−ジイソシアネート(HMDI又はH12MDI)、1,4−ジイソシアナト−2,2,6−トリメチルシクロヘキサン(TMCDI)、m−及びp−キシレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレン1,3−及び1,4−ジイソシアネート(TMXDI)、1,3−及び1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス−(1−イソシアナト−1−メチルエチル)−ナフタリン、及び同様に上述のイソシアネートのオリゴマー及びポリマー、及び同様に上述のイソシアネートの任意の望ましい混合物。
【0047】
ジイソシアネートはポリイソシアネートPIが好ましい。特に好ましいのは、芳香族ジイソシアネートである。最も好ましいポリイソシアネートPIはメチレンジフェニル4,4’−ジイソシアネート、メチレンジフェニル2,4’−ジイソシアネート、メチレンジフェニル2,2’−ジイソシアネート(MDI)又はそれらの類似物(MDI重合体又はPMDI)である。
【0048】
さらに、成分C2はさらなるイソシアネート基を有するポリウレタンポリマーを含んでよく、ポリウレタンプレポリマーともよばれる。この種のポリウレタンポリマーとして適切なものは、少なくとも一つのポリイソシアネート及び少なくとも一つの上述のポリオールP1、P2及び/又はP3及び/又は少なくとも一つの上述のポリアミンP3aから調製される。反応は、典型的なプロセスによって、例えば50℃から100℃の温度において、所望される場合には適切な触媒を使用して、ポリオール/ポリアミン及びポリイソシアネートを反応させることによって起こってよく、ポリイソシアネートをそのイソシアネート基がポリオールのヒドロキシ基、各々ポリアミンのアミン基に関して化学量論的に過剰に存在させる。過剰なポリイソシアネートは、結果として得られるポリウレタンポリマー、ポリオールの全ヒドロキシ基が反応した後、各々ポリアミンの全アミン基が反応した後、全体としてのポリウレタンポリマーに基づきフリーのイソシアネート基含量が0.1から15重量%、好ましくは0.5から5重量%、残るように、選択される。望ましくは、ポリウレタンポリマーは可塑剤を用いて調製されてよく、その場合使用される可塑剤はイソシアネート反応性基を含まない。
【0049】
ポリイソシアネートPIの量は、成分C1におけるイソシアネート基に反応性の基に対する、成分C2におけるイソシアネート基の比が、典型的に0.8から1.2の範囲、特に0.9から1.1、好ましくは約1であるように選択される。
【0050】
成分C1及び/又は成分C2はさらなる原料を含んでよい。そのようなものとしてさらに適切なものは、
− 可塑剤、例えばフタレート等のカルボン酸のエステル、例えばジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート又はジイソデシルフタレート、アジペート、例えばジオクチルアジペート、アゼレート又はセバケート、リン/ホスホン酸又はスルホン酸の有機エステル、
− 溶媒、
− 例えば天然又は沈殿炭酸カルシウム等の無機、有機フィラーであり、前記フィラーは任意にステアレート、カーボンブラック、バリウム塩(BaSO)、カオリン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウムによってコーティングされる、
− シリカ、特に熱分解プロセスによる高分散シリカ、例えばDegussaによりAerosil(登録商標)として商業化されたもの、PVCパウダー又は中空球、
− 例えばポリエチレンから作られた繊維、
− 二酸化チタン又は酸化鉄等の顔料、
− 触媒、それはイソシアネート基の反応を加速し、有機スズ化合物、例えばジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジクロリド、ジブチルスズジアセチルアセトネート、又はジオクチルスズジラウレート、ビスマス化合物、例えばビスマストリオクトエート、又はビスマストリス(ネオデカノエート)、及び三級アミノ基を含む化合物、例えば2,2’−ジモルフォリノジエチルエーテル及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、
− レオロジー的性質を変える薬品、例えば増粘剤又は粘性調整剤、例えば尿素化合物、ポリアミドワックス、ベントナイト又は発熱性シリカ又はフュームドシリカ、
− 乾燥剤、例えばモレキュラーシーブ、酸化カルシウム、高反応性イソシアネート、例えばp−トシルイソシアネート、蟻酸のオルトエステル、アルコキシシラン、例えばテトラエトキシシラン、有機アルコキシシラン、例えばビニルトリメトキシシラン、
− カップリング剤、特にエポキシシラン、ビニルシラン、(メタ)アクリルシラン、イソシアナトシラン、カルバメートシラン、アルキルシラン、S−(アルキルカルボニル)−メルカプトシラン又はアルジミノシラン等の有機アルコキシシラン(「シラン」)、並びにこれらのシランの有機形態、
− 熱、UV又は光安定化剤、
− 難燃剤、
− 展着剤(wetting agent)、テンサイド(tenside)、界面活性剤、分散剤又は消泡剤、
− アルジサイド、殺菌剤又は菌の成長を阻害する薬剤等の殺生物剤。
【0051】
当業者であれば、そのような可能な追加の原料は前記成分の中に存在する他の原料と反応すべきでない、又は不利に相互作用すべきでないことを知っている。
【0052】
さらなる好ましい原料としては、
− 粘性調整剤、好ましくは成分C1内に0.1から5重量%の量、特に0.2から3重量%の量、
− フィラー、好ましくは成分C1内に10から60重量%、特に20から50重量%の量、
− 展着剤、好ましくは成分C1内に0.01から3重量%、特に0.1から1重量%の量、
− イソシアネート基の反応を加速する触媒、好ましくは成分C1内に0.001から1重量%、特に0.001から0.1重量%の量、
【0053】
好ましくは、成分C1は以下を含む。
− 化学式の中にビスフェノール−A又はビスフェノール−Fを有する少なくとも一つのポリオールP1、
− 少なくとも一つのポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールP2、
− 少なくとも一つの熱活性化ポリウレタン触媒、
− 少なくとも一つのポリオールP3、
− イソシアネート基の反応を加速する少なくとも一つの触媒、
− 少なくとも一つの粘性調整剤、
− 少なくとも一つの無機フィラー、
− 少なくとも一つの展着剤。
【0054】
二成分ポリウレタン接着性組成物は当業者によって知られる工程に従って調製される。好ましくは、成分C1及び成分C2の調製に使用される前に、その原料が無水物であるか又は少なくとも乾燥していることが有利である。調製は好ましくは窒素等の保護ガスの下で行なわれる。そのように調製された成分C1及び成分C2は好ましくは環境の湿度に対して密封される容器内で保存される。そのような容器として適切なのは密封されたプラスチック又は金属ホイルバッグ、液体バッグ、カートリッジ、円筒形容器、hobbocks、及び樽であり、特にホイル内部層を有するものである。ある場合には、二つの容器が互いに付着されることが好ましい。特に小さな体積の用途に関して、成分C1及び成分C2のための二つの容器が、対のカートリッジ又は並んだカートリッジであるような、単一の包装の両方の部分であることが非常に有利である。水又は湿度のない状態で、特に上述の容器内に保存されて、成分はより長い時間、それらの性質を大きく変えることなく、特に反応又はゲル化することなく、安定である。
【0055】
二成分ポリウレタン接着性組成物は、成分C1及び成分C2が混合されるとき硬化する。成分C1と混合される成分C2の量は適切に選択され、成分C1内のイソシアネートに反応性の基に対する成分C2内のイソシアネート基の比が0.8から1.2の範囲、特に0.9から1.1、好ましくは約1(化学量論的混合)であるようにする。
【0056】
混合は周知の混合方法、特に静的又は動的ミキサ、によって行なわれてよい。
【0057】
二成分ポリウレタン接着剤は好ましくはBrookfield粘度を有し、二つの成分C1及びC2を直接混合した後測定され、4000から12000mPasの範囲、特に4000から8000mPasの範囲であり、温度23℃においてロータ数5、ロータ速度1分あたり10回転で測定される(Brookfield DV11)。そのような粘度は、ハニカムサンドイッチパネルの製造における最適な塗布に関して特に適切である。
【0058】
二成分ポリウレタン接着剤は、接着剤が塗布され、ハニカムサンドイッチパネルの複数の部分が互いに接合されることを可能にするオープン時間を有する。好ましくは二成分ポリウレタン接着剤のオープン時間は、23℃の温度及び相対湿度50%で10から60分、特に30から45分である。オープン時間は以下の方法で測定された。
【0059】
混合接着剤は混合後10mmの間隙を有する平行なビーズに、ハードボード上に直径2mmの円形オリフィスを有するノズルを用いて、直接塗布される。時間は混合した時に開始する。一定の時間(全て5分間)個々のハニカムセルは接着剤を塗布される。24時間の硬化時間の後、ハニカムセルは一つずつ取り除かれる。オープン時間はセル壁の100%が濡れている最長の時間として測定される。
【0060】
接着剤は温度23℃及び相対湿度50%において好ましくは10から60分、特に30から45分、のオープン時間を有し、温度60から80℃における硬化時間は5から10分である。
【0061】
接着剤はハニカムサンドイッチパネルを製造するのに特に適する。
【0062】
ハニカムサンドイッチパネルは好ましくは以下の段階を含む−それは本発明のさらなる態様である−工程によって製造される。
i)上述の二つのポリウレタン接着性組成物の成分C1と成分C2とを混合する段階、
ii)パネル基材S1上に混合された接着剤を塗布する段階、
iii)ハニカムコアを混合された接着剤と接触する段階、
iv)パネル基材S2上に混合されたポリウレタンを塗布する段階、
v)パネル基材S2をハニカムコアと接合する段階、
vi)加熱プレスによって前記接合を加圧及び加熱する段階。
【0063】
二成分C1及びC2の混合は周知の混合手段によって、特に静的又は動的ミキサによって、実行されてよい。この分野の熟練者に「スキン」、すなわちスキンS1及び/又はS2、という用語で周知であるパネル基材S1及び/又はS2は、好ましくは金属で、特にアルミニウム又はアルミニウム合金である。アルミニウムは、好ましくは、電解酸化されたアルミニウム(ELOXAL)等の表面処理されたアルミニウムである。アルミニウムは、プライマー、特にエポキシプライマーを用いて処理された表面であってもよい。
【0064】
さらなる金属は鋼シート、特にめっきされた鋼である。さらに、ある非金属材料はパネル基材S1及び/又はS2として使用されてもよく、特にコロナ、フレーム又はプラズマによって、特にオープンエアプラズマ(open air plasma)によって、処理される場合、例えばガラス補強ポリエステル(GRPs)である。
【0065】
混合接着剤は手動で又はロボット等によって自動的に塗布されてよい。接着剤はビーズ、平坦流又は渦流の形態で、しかし完全に表面を被覆して、塗布されてよい。
【0066】
接着剤は典型的に500g/m未満の量で塗布される。たとえ180−200g/mの量であっても、前記接着剤で良好な濡れ及び付着がみられた。
【0067】
ハニカムコアは周知の製造手順によって作られてよい。その製造に関してコアのサイズ、直径及び使用される材料は、最終的なハニカムサンドイッチパネルの望ましい機械的要求にしたがって選択される。特に、ハニカムコアは金属、特にアルミニウム又はアルミニウム合金で作られる。
【0068】
段階vi)において接合は加熱プレスによって加圧及び加熱される。プレスの必要温度は、熱活性化ポリウレタン触媒CAの活性化温度に依存する。典型的には、プレスは温度50から100℃に、特に60から80℃に加熱される。プレスの圧力はコアの幾何学的均一性に、特にパラメータに、依存する。もしもコアが少し曲がっている又は変形している場合、平坦なハニカムサンドイッチパネルが製造されるとき、さらに高い圧力が適用されることが必要とされる。典型的なプレス圧力は0.5から0.9barの間である。
【0069】
加熱されるプレスは、圧力が開放された後及び輸送の間、接着剤がハニカムサンドイッチパネル構造及び幾何学的構造を確実にするまで接着剤が少なくとも硬化するのに少なくとも必要な時間接合と接触している。しかしながら、この時点で最終的な硬化機械特性には達しておらず、及び接着剤の硬化はこの段階の後も室温で継続することができ最終的強度に達してよい。しかしながら、典型的に接着剤はそれらの最終的な硬化の90%超まで硬化され、望ましい負荷まで加圧した直後ハニカムサンドイッチパネルが使用されることを可能にする。
【0070】
その原料に起因して、接着剤はコアとスキンとの接触において、及びコアの壁の加圧において良好な濡れを示す。したがって、スキンとコアとの間の最適な接着剤の接合が硬化の後得られるであろうことを保証する。第1にコア壁がスキンに接触している領域においてのみ接着剤が最終的な硬化状態である、すなわち接着剤はハニカムセルの端部に及び端部上に「入り込む」、ことがわかることが観察された。
【0071】
好ましくは、接着剤は65から70℃の温度での5分間の加圧及び加熱段階vi)の後Shore D 硬度が70から90、好ましくは75から80である。
【0072】
したがって、本発明のさらなる態様はハニカムサンドイッチパネルであり、
パネル基材S1
ハニカムコア
パネル基材S2
及び前記パネル基材S1をハニカムコアの一つの側に及び前記パネル基材S2をハニカムコアの他の側に結合する硬化されたポリウレタン接着剤
を含み、
前記硬化されたポリウレタン接着剤は上述の二成分ポリウレタン接着剤の二つの成分C1及びC2を混合し、その後接着剤を50から100℃の温度に、特に60から80℃の温度に、加熱することによって得られることを特徴とする。
【0073】
ハニカムサンドイッチパネルは異なる用途において使用され得る。そのようなハニカムサンドイッチパネルは軽量構造体、大きな力又はモーメントを支える及び/又は伝達するもの、が望ましい分野で主に使用される。特にハニカムサンドイッチパネルは輸送及び土木工学の分野で使用される。
【0074】
本発明の好ましい実施形態において、ハニカムサンドイッチパネルは輸送手段、特に路上、線路上、水中又は空中、特に自動車、電車、バス、貨物自動車、トラック、船又は飛行機、の製造において使用される。それらはロケット又は宇宙ステーションの製造等、航空宇宙産業用途において使用されてもよい。
【0075】
本発明の他の好ましい実施形態では、ハニカムサンドイッチパネルは土木工学において、特にビルの建設において、特に正面パネルとして、使用される。
【0076】
本発明のさらに完全な評価及びそれらに付随する多くの有利な点は、容易に得られ、添付する図面とともに考慮されるとき以下の詳細な記述を参照して同様によりよく理解される。
【0077】
図1は製造の異なる段階におけるハニカムサンドイッチパネルを通した断面及び側面の概略図を示す。
図1a 基材S1、
図1b 接着剤塗布後の基材S1、
図1c 接着剤塗布及びハニカム接触後の基材S1、
図1d 接着剤塗布後の基材S2、
図1e ハニカムサンドイッチパネル。
【0078】
図2は加熱プレスによって加圧及び加熱してハニカムサンドイッチパネルを作製する時の接合を通じた断面の概略図を示す。
【0079】
本発明の理解において本質的であるそれらの要素のみが示される。同じ要素は異なる図面において同じ名称によって結び付けられる。動きは矢印で示される。本発明は図面に示される、及びこれ以降記述される実施形態に制限されない。
【0080】
図1aから1eにおいて、ハニカムサンドイッチパネルの製造工程が概略的に記述される。
【0081】
図1aはパネル基材S1(3)、これはスキンS1(3)とも呼ばれる、を示す。好ましくはこのスキンはアルミニウムで製造される。
【0082】
図1bは混合された接着剤2がパネル基材S1(3)上に塗布された後、すなわち上述の工程の段階ii)の後を示す。この描写では、接着剤は平行なビーズの形態で塗布されている。
【0083】
以下の段階において、ハニカムコア4は接着剤2と接着される、すなわち図1bは上述の工程における段階iii)の後の状況を示す。接着性に起因して、接着剤2は接着領域においてコアを良好に濡らす。ハニカムコア4は好ましくはアルミニウムで作製される。
【0084】
図1dは、混合された接着剤2が塗布された後、すなわち上述の工程の段階iv)の後の、パネル基材S2(5)、スキンS1(5)とも呼ばれる、を示す。この描写において接着剤は平行ビーズの形態で塗布されている。このスキンは好ましくはアルミニウムで作製される。
【0085】
その後接着剤2が塗布された基材S2(5)はひっくり返され、図1c)の中間基材の上部に配置されるが、これは上述の工程の段階v)の後の状況に相当し、したがって図1e)に示される接合1’を形成する。この後、加熱プレスは接合1’と接触させられ、加圧及び加熱によって接着剤2は硬化され、又は少なくとも予備硬化され、ハニカムサンドイッチパネル1をもたらす。
【0086】
図2は各々加圧及び加熱後のハニカムサンドイッチパネル1を通じた、加圧及び加熱の前、接合1’を通じた断面の概略図を示す。
【0087】
前述のように、特に図1aから1e、加熱プレス6は調製される接合1’と接触される。圧力及び熱の効果によって、接着剤2は接合の幾何学的形状が保持され輸送されることができるレベルまで硬化し、その結果ハニカムサンドイッチパネル1を形成する。接着剤2、各々硬化した接着剤2’、はハニカムコアの壁7に良好に接合しており、その後、スキンS1、S2(3,5)及びハニカムコア(4)が接触する場所に配置され、その結果パネル基材S1(3)をハニカムコア(4)の一つの側に、及びパネル基材S2(5)をハニカムコア4の他の側に結合する。
【0088】

二成分ポリウレタン接着剤の調製
二成分ポリウレタン接着剤は表1に示された原料を用いて調製された。二つの成分は100:25の重量比で混合される。接着剤は混合粘度5000mPas(ロータ数5、ロータ速度10rpm(Brookfield DV 11))及び23℃及び相対湿度50%においてオープン時間45分である。
【0089】
【表1】

【0090】
オープン時間は以下のように測定された。混合された接着剤は、混合の後ハードボード上に直径2mmの円形のオリフィスを有するノズルを用いて10mmの間隙の平行ビーズで直接塗布される。時間は混合のときに開始する。規則的な時間(全て5分)において、個々のハニカムセルは接着剤上に配置される。24時間の硬化時間の後、ハニカムセルは一ずつ取り除かれる。オープン時間は100%のセル壁が濡れる最大時間として測定された。
【0091】
ハニカムサンドイッチパネルの調製
混合された接着剤1は混合の後アルミニウムスキンに直接ビーズ状で塗布され、アルミニウムハニカムコア接着剤と接合される。接触の後、接合は加熱(温度:70℃、圧力:0.5bar)プレスで5分間加圧される。硬化された接着剤は、ハニカムセルとスキンとが接触して、ハニカムの全てのセルが接着剤によって濡れる場所に配置される。セル内部で、接着剤の小さな痕跡のみがスキン上に検出され得る(ビーズが塗布される)。硬化された接着剤の性質は表2に示される。
【0092】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1a】製造の異なる段階におけるハニカムサンドイッチパネルを通した断面及び側面の概略図を示す。図1a:基材S1。
【図1b】製造の異なる段階におけるハニカムサンドイッチパネルを通した断面及び側面の概略図を示す。図1b:接着剤塗布後の基材S1。
【図1c】製造の異なる段階におけるハニカムサンドイッチパネルを通した断面及び側面の概略図を示す。図1c:接着剤塗布及びハニカムとの接着後の基材S1。
【図1d】製造の異なる段階におけるハニカムサンドイッチパネルを通した断面及び側面の概略図を示す。図1d:接着剤塗布後の基材S2。
【図1e】製造の異なる段階におけるハニカムサンドイッチパネルを通した断面及び側面の概略図を示す。図1e:ハニカムサンドイッチパネル。
【図2】加熱プレスによって加圧及び加熱してハニカムサンドイッチパネルを作製する時の接合を通じた断面の概略図を示す。
【符号の説明】
【0094】
1 ハニカムサンドイッチパネル
1’ 加熱及び加圧前の接合
2 混合された接着剤
2’ 硬化した接着剤
3 パネル基材S1、スキンS1
4 ハニカムコア
5 パネル基材S2、スキンS2
6 加熱されたプレス
7 ハニカムコア4の壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハニカムサンドイッチパネルの製造における二成分ポリウレタン接着剤組成物の使用であって、前記二成分ポリウレタン接着剤組成物は二つの成分C1及びC2からなり、
前記成分C1は、
その化学式にビスフェノール−A又はビスフェノール−F部分を有する少なくとも一つのポリオールP1、
少なくとも一つのポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールP2、
少なくとも一つの熱活性化ポリウレタン触媒CAを含み、
前記成分C2は、
少なくとも一つのポリイソシアネートPIを含む、
ハニカムサンドイッチパネルの製造における二成分ポリウレタン接着剤組成物の使用。
【請求項2】
その化学式にビスフェノール−A又はビスフェノール−F部分を有する前記ポリオールP1の分子量Mwが200から600g/molの間、好ましくは300から500g/molの間である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記熱活性化ポリウレタン触媒CAが三級アミン、特に環状三級アミンに基づく、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項4】
前記ポリイソシアネートPIはジイソシアネート、特に芳香族ジイソシアネートであり、好ましくはメチレンジフェニル4,4’−ジイソシアネート、メチレンジフェニル2,4’−ジイソシアネート、メチレンジフェニル2,2’−ジイソシアネート(MDI)又はそれらの類似物(MDI重合体又はPMDI)である、請求項1から3の何れか一項に記載の使用。
【請求項5】
成分C1及び/又は成分C2はさらに増粘剤、特にフュームドシリカを含む、請求項1から4の何れか一項に記載の使用。
【請求項6】
二つの成分C1及びC2を混合した後直接測定されるBrookfield粘度が、3000から15000mPasの範囲、特に4000から8000mPasの範囲であり、温度23℃においてロータ数5、ロータ速度1分あたり10回転で測定される(Brookfield DV11)、請求項1から5の何れか一項に記載の使用。
【請求項7】
前記接着剤は、温度23℃及び相対湿度50%において、オープン時間が10から60分、特に30から45分である、請求項1から6の何れか一項に記載の使用。
【請求項8】
前記二成分ポリウレタン組成物は前記ポリイソシアネートPIを含み、前記ポリイソシアネートPIの量は、前記成分C1におけるイソシアネート基に反応性の基に対する、前記成分C2におけるイソシアネート基の比が、0.8から1.2の範囲、特に0.9から1.1、好ましくは約1である、請求項1から7に記載の使用。
【請求項9】
i)請求項1から8の何れか一項に記載された使用において開示されるように二つのポリウレタン接着剤(2)組成物の成分C1と成分C2とを混合する段階、
ii)パネル基材S1(3)上に混合された接着剤(2)を塗布する段階、
iii)ハニカムコア(4)を混合された接着剤(2)と接触する段階、
iv)パネル基材S2(5)上に混合されたポリウレタンを塗布する段階、
v)パネル基材S2(5)をハニカムコア(4)と接合する段階、
vi)加熱プレス(6)によって前記接合(1’)を加圧及び加熱する段階を含む、
ハニカムサンドイッチパネル(1)の製造方法。
【請求項10】
前記接合の加熱は温度50から100℃、特に温度60℃から80℃で行なわれる請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記接着剤は65から70℃の温度での5分間の加圧及び加熱段階vi)の後Shore D 硬度が70から90、特に75から80である、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記パネル基材S1(3)及び/又はS2(5)は金属、特にアルミニウム又はアルミニウム合金である請求項9から11の何れか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記ハニカムコア(4)は金属、特にアルミニウム又はアルミニウム合金である請求項9から12の何れか一項に記載の方法。
【請求項14】
パネル基材S1(3)、
ハニカムコア(4)、
パネル基材S2(5)、
及び前記パネル基材S1(3)をハニカムコア(4)の一つの側に及び前記パネル基材S2(5)をハニカムコア(4)の他の側に結合する硬化されたポリウレタン接着剤(2’)を含み、
前記硬化されたポリウレタン接着剤は、請求項1から8の何れか一項に記載される使用において開示される前記二成分ポリウレタン接着剤(2)組成物の二つの成分C1及びC2を混合し、その後接着剤を50から100℃の温度に、特に60から80℃の温度に、加熱することによって得られる、ハニカムサンドイッチパネル。
【請求項15】
前記パネル基材S1(3)及び/又はS2(5)は金属、特にアルミニウム又はアルミニウム合金である請求項14に記載のハニカムサンドイッチパネル。
【請求項16】
前記ハニカムコア(4)は金属、特にアルミニウム又はアルミニウム合金である請求項14又は15に記載のハニカムサンドイッチパネル。
【請求項17】
請求項14又は15又は16に記載のハニカムサンドイッチパネルを含む物品。
【請求項18】
輸送手段の製造、特に路上、線路上、水中又は空中における手段、特に自動車、電車、バス、貨物自動車、トラック、船又は飛行機、の製造における請求項14又は15又は16に記載のハニカムサンドイッチパネル(1)の使用。
【請求項19】
土木工学において、特にビルの建設において、特に正面パネルとしての請求項14又は15又は16に記載のハニカムサンドイッチパネル(1)の使用。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図1d】
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【図1e】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−308687(P2008−308687A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−141718(P2008−141718)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(504274505)シーカ・テクノロジー・アーゲー (227)
【Fターム(参考)】