説明

ハブ組立体

【課題】簡単であり、組立てるのに時間がかからないハブ組立体を提供する。
【解決手段】折りたたみ可能構造用のハブ組立体であって、該ハブ組立体は、中心開口を有するハブ本体(20)と、中心開口に配置できるカバー(22)と、複数の第1部分及び複数の第2部分を有する複数の可撓性部材(24)と、複数のヒンジ(28)によって可撓性部材(24)の第2部分に連結された複数のポール(26)とを備え、ハブ本体は中心開口からハブ本体の周囲まで延びる複数のスロットを有し、第1部分は、スロットに配置され、可撓性部材(24)は、一定の回転中心を有するポールの各々を閉位置と開位置の間で回転するために、第1部分と第2部分の間の複数の接点(36)を中心に移動するように作動できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立体に関する。特に、本発明は、折りたためる構造用のハブ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
折りたたみ可能テントは、何千年の間軍によって広く使用されてきた。使用の容易さのために、折りたたみ可能テントは、軍隊に好評である。一般的に、異なるタイプのハブが折りたたみ可能テントに用いられる。或るタイプのハブは、支持ポールの端部が、薄片にされて頭が丸く形成されるようなものである(”層薄片状端部”)。層薄片状端部の中心内に形成された小さな穴があり、中空弾性ピン(”ピン”)がその穴に挿入される。支持ポールを広げたり引込めたりするとき、支持ポールはピンを回転中心として使用する。しかしながら、テントが広げられるとき、テントが垂直線とピンの軸線の間の方向にわずかに回転する傾向があることは避けられない。そのような状況下では、薄片状端部が曲げられる可能性がある。ピンを取り除いて、一端に開口を有するリングと交換する、上記のハブと同様のさらに他のタイプのハブがある。第1のタイプのハブでは、全ての支持ポールは、ピンを同伴し、第2のタイプのハブでは、いくつかの支持ポールがリングでキャップされる。そのような構造の組立は、面倒であり、特に組立によって与えられる限られた空間のため、テントのメンテナンス中テントについて作業を行なうことを困難にする。さらに、1つの支持ポールを取り替えるために、テントを、必要な交換をするために分解しなければならない。これは、大きなサイズのテントのため相当な困難性を引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これら2つのタイプのハブは、支持ポールの薄片状端部と主本体の両方をピンを用いて連結するという点で、共通のデメリットを共有する。その上、隣接する支持ポールのピンは、互いに面する。これは、収納中、ピンの頭部が互いに接触して、それによってテントの折りたたみを妨げるので、支持ポールの収納に影響を及ぼす。さらに、ピンが支持ポールの収納中互いに頻繁に接触するとき、磨耗が容易に起こる。
【0004】
したがって、上記のような2つのタイプのハブの前述のデメリットを解決するために、本発明は、問題を解決するためのより単純なハブ組立体を使用する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
中心開口を有するハブ本体と、中心開口に配置できるカバーと、複数の第1部分及び複数の第2部分を有する複数の可撓性部材と、複数のヒンジによって可撓性部材の第2部分に連結された複数のポールとを備え、ハブ本体は中心開口からハブ本体の円周まで延びる複数のスロットを有し、第1部分は、スロットに配置され、可撓性部材は、一定の回転中心を有するポールの各々を閉位置と開位置の間で回転するために、第1部分と第2部分の間の複数の接点を中心に移動するように作動でき、折りたたみ可能構造用のハブ組立体が提供される。カバーは、ハブ本体に嵌り込むねじをさらに含み、中心開口は、可撓性部材上の複数のスエージ加工クリップを、可撓性部材に座らせるくぼみをさらに含む。可撓性部材の各々は、一方が第1部分に配置され、他方が第2部分に配置される2つのスエージ加工クリップを含む。可撓性部材の第1部分は、ポールが閉位置と開位置の間で回転されるとき、スロットに対して位置的に固定される。可撓性部材の第1スエージ加工クリップは、ハブ本体のくぼみに着座させられ、可撓性部材の第2スエージ加工クリップは、ポールに連結されたヒンジに納められる。可撓性部材は、接点で変形するように作動できる。接点は、複数のヒンジの出口に配置され、出口は、一定の回転中心を中心とするポールの各々の回転を確実にするようにポールを回転させるとき、可撓性部材の一定長さを維持するように湾曲されている。各ヒンジは、管に挿入する円筒体を含み、ヒンジと管はピンによって適所に保持される。ポールの各ピンは、ポールが閉位置と開位置の間で回転されるとき、そのピンヘッドがポールの磨耗を回避するように外方に面するように配置される。ポールを、最大90度まで回転させることができ、最大8つである。好ましい実施形態では、カバーは円形であり、ハブ本体は、形状が円形又はアニス(anise)形であり、可撓性部材は、ワイヤロープ又は他の可撓性テープである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】テントの外面図を示す。
【図2】テントフレーム構造体を示す。
【図3】開位置のハブ組立体を示す。
【図4】閉位置のハブ組立体を示す。
【図5】開位置のハブ組立体の断面図を示す。
【図6】閉位置から開位置まで移動するハブ組立体の断面図を示す。
【図7】スエージ加工クリップを有する可撓性部材を示す。
【図8】接点の周りの可撓性部材の回転動作を示す。
【図9】ポールの断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、添付図面と関連して下記の詳細な説明によって容易に理解される。この説明を容易にするために、同じ参照番号は、同じ構造要素を示す。
【0008】
折りたたみ可能構造で使用するハブ組立体を提供する。以下の記述では、沢山の具体的な詳細を、本発明の完全な理解を与えるために述べる。しかしながら、これらの具体的な詳細のいくつか又は全てなしに本発明を実施してもよいことが、当業者に理解される。
【0009】
軍事用折りたたみ可能テントは、典型的に、テントフレーム構造体と、ナイロン生地で作られた外皮(スキン)と、を有する。テント構造体は、ポールを特別な方法でハブ組立体に連結することによって形成される。図1は、テントの外面図を示す。図2は、ポールを用いて組立てられる基本的なテントフレーム構造体を示す。図2に示すように、テントフレーム構造体は、いくつかのポールに連結されたハブ組立体を用いて形成される。ハブに連結されたポールの数は、テント内のハブの位置に依存する。1つのハブは、最大8つの支持ポールに連結可能である。
【0010】
図3は、開位置でのハブ組立体を示し、図4は、閉位置でのハブ組立体を示す。ハブ組立体は、中心開口を有するハブ本体(20)とを含み、ハブ本体(20)は、中心開口からハブ本体(20)の周囲まで延びる複数のスロットを有する。カバー(22)は、中心開口で使い捨て可能である。また、スロットに配置される複数の第1部分、及び複数の第2部分を有する複数の可撓性部材(24)と、複数のヒンジ(28)によって可撓性部材(24)の第2部分に連結される複数のポール(26)と、があり、可撓性部材(24)は、一定の回転中心を有するポール(24)の各々を閉位置と開位置の間で回転させるために、第1部と第2部の間の複数の接点(36)を中心に動かすことができる。これは図5及び図6でわかる。カバー(22)は、ハブ本体(20)に嵌まり込むねじをさらに含み、中心開口は、可撓性部材(24)上の複数のスエージ加工クリップ(34)を、可撓性部材に座らせるくぼみをさらに含む。カバーは、シートをハブ本体(20)に固定し、且つ可撓性部材のスエージ加工クリップを適所に押し付けるのに役立つ。
【0011】
図7は、スエージ加工クリップを有する可撓性部材を示す。可撓性部材(24)の各々は、一方が第1部分に配置され、他方が第2部分に配置される2つのスエージ加工クリップ(34)を含む。可撓性部材(24)の第1部分は、ポール(26)が閉位置と開位置の間で回転されるとき、スロットに対して位置的に固定されている。可撓性部材の第1スエージ加工クリップは、ハブ本体(20)のくぼみに着座させられ、可撓性部材の第2スエージ加工クリップは、ポール(26)に連結されたヒンジ(28)に納められる。そのような構成により、スエージ加工クリップはハブ本体(20)とそれぞれのヒンジをしっかりと保持する。さらに、可撓性部材(24)は、接点(36)で変形するように作動できる。図8に示すように、これらの接点は、複数のヒンジ(28)の出口に配置され、一定回転中心を中心としたポールの各々の回転を確実にするように、ポールが回転されるとき、出口は可撓性部材(24)の一定長さを維持するように湾曲されている。したがって、ポールが、軸線を中心に回転されようと、開位置に上方に回転されようと又は閉位置に下方に回転されようと、可撓性部材の長さは、不変のままである。その結果、ハブ本体とヒンジを保持する緊張も、一定のままである。
【0012】
図9に示すように、各ヒンジ(28)は、管(30)に嵌まり込む円筒体を含み、ヒンジと管はピン(32)によって適所に保持される。ポール(26)の各ピン(32)は、ポール(26)が閉位置と開位置の間で回転されるとき、ピンヘッドがポールの磨耗を回避するために外方に面するように配置される。ピン(32)の配置は、閉位置及び開位置中、ポール(26)が互いに確実に接触しないようにする。さらに、ポール(26)を最大90度まで回転させることができ、最大8つのポールがある。これらのポール(26)は、それぞれ、使用及び保管のためにテントを広げたり折りたたんだりどちらのためにも同時に開閉される。好ましい実施形態では、カバー(22)は、円形であり、ハブ本体(20)は、円形又はアニス(anise)形状であり、可撓性部材は針金ロープ又は他の可撓性テープである。
【0013】
ハブ組立体の構造は、簡単であり、組み立てるのに時間がかからない。磨耗中、部品、すなわちポール又は可撓性部材も、取り除いて容易に交換することができる。
【0014】
本発明の他の実施形態は、本発明の明細書及び実施を考慮して、当業者に明らかである。さらに、或る専門用語は、本発明を限定することなく、記述の明瞭化の目的のために用いられている。上記実施形態及び好ましい特徴は、本発明は特許請求の範囲によって定められるので、例示として考慮されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
折りたたみ可能構造用のハブ組立体であって、中心開口を有するハブ本体(20)と、前記中心開口に配置できるカバー(22)と、複数の第1部分及び複数の第2部分を有する複数の可撓性部材(24)と、複数のヒンジ(28)によって前記可撓性部材(24)の前記第2部分に連結された複数のポール(26)とを備え、ハブ本体は前記中心開口から前記ハブ本体の周囲まで延びる複数のスロットを有し、前記第1部分は、前記スロットに配置され、前記可撓性部材(24)は、一定の回転中心を有する前記ポール(26)の各々を閉位置と開位置の間で回転するために、前記第1部分と前記第2部分の間の複数の接点(36)を中心に移動するように作動できる、ことを特徴とする、上記ハブ組立体。
【請求項2】
前記カバー(22)は、前記ハブ本体(20)に嵌まり込むねじをさらに含む、請求項1に記載のハブ組立体。
【請求項3】
前記中心開口は、前記可撓性部材(24)上の複数のスエージ加工クリップ(34)を、前記可撓性部材に座らせるようなくぼみをさらに含む、請求項1に記載のハブ組立体。
【請求項4】
前記可撓性部材(24)の各々は、一方が前記第1部分に配置され、他方が前記第2部分に配置される2つのスエージ加工クリップ(34)を含む、請求項1に記載のハブ組立体。
【請求項5】
前記可撓性部材(24)の前記第1部分は、前記ポール(26)が前記閉位置と前記開位置の間で回転されるとき、前記スロットに対して位置的に固定される、請求項1に記載のハブ組立体。
【請求項6】
前記可撓性部材の前記第1スエージ加工クリップは、前記ハブ本体の前記くぼみに着座させられ、前記可撓性部材(24)の前記第2スエージ加工クリップは、前記ポール(26)に連結された前記ヒンジ(28)に納められる、請求項4に記載のハブ組立体。
【請求項7】
前記可撓性部材(24)は、前記接点(36)で変形するように作動できる、請求項1に記載のハブ組立体。
【請求項8】
前記可撓性部材(24)は、ワイヤロープ又は他の可撓性テープである、請求項1に記載のハブ組立体。
【請求項9】
前記接点(36)は、複数のヒンジ(28)の出口に配置される、請求項7に記載のハブ組立体。
【請求項10】
前記出口は、前記ポール(26)が前記一定の回転中心を中心とする前記ポールの各々の回転を確実にするように回転されるとき、前記可撓性部材(24)の一定長さを維持するように湾曲されている、請求項9に記載のハブ組立体。
【請求項11】
各ヒンジ(28)は、管(30)に挿入する円筒体を含み、前記ヒンジと管はピン(32)によって適所に保持される、請求項1に記載のハブ組立体。
【請求項12】
前記ポール(26)の各ピン(32)は、前記ポール(26)が前記閉位置と前記開位置の間で回転されるとき、そのピンヘッドが前記ポール(26)の磨耗を回避するように外方に面するように配置される、請求項11に記載のハブ組立体。
【請求項13】
前記ポール(26)を、最大90度まで回転させることができる、請求項1に記載のハブ組立体。
【請求項14】
前記ポール(26)は、最大8つである、請求項12に記載のハブ組立体。
【請求項15】
前記カバー(22)は形状が円形であり、前記ハブ本体(20)は、形状が円形又はアニス(anise)形である、請求項1に記載のハブ組立体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−95995(P2010−95995A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−255487(P2009−255487)
【出願日】平成21年10月16日(2009.10.16)
【出願人】(509307576)ゴールデン シーズン ピーティーイー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】