ハンダボール印刷機

【課題】最近半導体チップの電極部に形成するハンダバンプが微小化してきており、ハンダボールを用いて印刷する場合にハンダボールも微小化されている。このため印刷ハンダボールを精度良く印刷することが求められている。
【解決手段】ハンダボールの印刷するための充填ヘッドが回転軸に設けた8角形の固定部材の各面毎に、スキージホルダを固定し、該スキージホルダに複数の線材からなるスリットスキージを取り付け、所定の押付力でマスク面に押し付けながら回転軸を回転させながら充填ヘッドを移動させることでハンダボールを効率よくマスク開口部に充填する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はハンダボールを基板面上に形成されている電極上に印刷するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のハンダボール印刷機においては、ハンダボールを分散配置してマスク開口部に充填するために、スキージを備えた充填ヘッド等が用いられている。例えば、特許文献1には、ハンダボールを回転する供給ローラ面上に分散配置して、供給ローラを回転させながら水平方向に移動させることで、ローラ面に分散配置したハンダボールをマスク面上に落下させ、複数本の繊維状部材を密設するように両端を固定して、線材の腹部分でハンダボールを押し込む構造のスキージを備え、スキージをマスク面に押圧しながら水平に移動させてマスク開口部に充填する構造が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、充填ヘッドの中心軸が空洞で形成されてそこからハンダボールをマスク面上に供給すると共に、中心軸を回転して円盤に設けられた複数のスキージが、マスク面上を水平方向に回転しながら水平移動することでハンダボールをマスク開口部に充填する構成の装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−183423号公報
【特許文献2】特開2007−157992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の構成では、供給ローラからハンダボールがスムーズに供給されずに、ハンダボールが充填されない開口が発生し易い。そのためハンダボールの供給装置と、供給されたハンダボールをマスク開口部に充填するためのスキージを設けた充填ヘッドとを、複数回往復移動させる必要がある。また、マスク面上に余剰ハンダボールが残留する可能性が大きく、基板からマスクを離間させる際に、余剰ハンダボールが、開口部に落ち込み2重ボール等の欠陥を発生する恐れがある。
【0006】
また、特許文献2の構成では、充填ヘッドを大きくできず、大面積の基板を印刷するには、充填時間が多く必要であり、かつ、充填ヘッドからこぼれたハンダボールが残留する恐れがある。
【0007】
本発明の目的は上記課題を解消し、ハンダボールを確実にマスク開口部に充填でき、且つ、マスク面上にハンダボールが残留しないハンダボール印刷機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、フラックスが塗布された基板面に形成された複数の電極部に、マスクを介してハンダボールを印刷するためハンダボール充填ヘッドを備え、前記ハンダボール充填ヘッドは外形が6角形〜12角形以上の多角形の回転軸の各面に充填部取り付け部材をそれぞれ固定し、前記充填部取り付け部材にハンダボール充填ヘッドの進行方向に対して所定の角度を有するように、複数の線材で形成される充填部材を、充填部取り付け部材のマスク面側の面と前記線材との間に空間ができるように取り付け、ハンダボール充填時にマスク面に接触しながらハンダボール充填ヘッドの進行方向に対して充填部が下向きになるように所望の速度で回転させる駆動部を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
ハンダボール充填ヘッドを上記構成とすることで、マスク開口面にハンダボールを充填するときに小さな押し圧力で確実にハンダボールを充填することができる共に、余剰ハンダボールもマスク面に残留する量を少なくできると言う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】ハンダボール印刷機の概略全体構成図である。
【図2】充填ヘッドを左方向に移動中の充填ヘッドとスウィーパヘッドの概略構成を示す図である。
【図3】充填ヘッドを右方向に移動中の充填ヘッドとスウィーパヘッドの概略構成を示す図である。
【図4】スウィーパヘッドが移動中の状態を示す図である。
【図5】充填部の正面図を示す。
【図6】図5のA−A断面図を示す。
【図7】スリットスキージの取り付け前の平面図を示す。
【図8】スリットスキージをスキージホルダに固定する状況を示す図である。
【図9】充填ヘッド及びスウィーパヘッドの動作を説明する図である。
【図10】充填ヘッド及びスウィーパヘッドの動作を説明する図の続きである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
最近ハンダボールを電極部に印刷する方法が提案されている。特に、印刷対象のピッチが40μm〜150μmと小さくなる傾向にあり、ハンダボールのサイズも、φ20〜φ100μmと小さなサイズのものを使用するようになってきている。そこで、小さなハンダボールも確実に精度良く印刷できる装置を提供するものである。
【0012】
以下、図面を参照して、本発明のハンダボール印刷装置の好適な実施の形態について説明する。
【0013】
図1に、ハンダボールを印刷するためのハンダボール印刷機の概略全体構成を示す。図1(a)にはマスクと基板の位置合わせを行っている状態を、図1(b)には基板上にハンダボールを印刷している状態を示している。
【0014】
ハンダボール印刷機1には、上下に移動可能なように駆動部22を備えた印刷テーブル21が設けてある。なお、印刷テーブル21は、XYθ方向に移動できるように、XYθテーブルで構成されている。この印刷テーブル21に磁石33を敷き、その上に基板20を載置する。また、印刷機本体1側にマスク枠9を介して取り付けてあるマスク8の面と、基板20の面とをカメラ18(2視野カメラ)を用いてそれぞれに設けた位置合わせマークを撮像して、図示していない制御部にて、画像処理してマークの位置ずれを求める。制御部では求めたずれ量を用いて、マーク位置が合うように基板20を載置した印刷テーブル21を水平方向(XYθ方向)に駆動制御して、位置合わせを行う。印刷テーブル21とマスク8の裏面側との間には、カメラ18を移動するためのカメラ移動フレーム24が設けてある。このカメラ移動フレーム24は、図1の前後方向に移動可能に設けてある。
【0015】
カメラ18を用いて位置合わせを行った後、位置合わせ用のカメラ18を退避させ、図1(b)に示すように、駆動部22を動作させて、基板20を載置した印刷テーブル21を上昇させ、上部に設けあるマスク8を基板20の面に接触させる。その後、ヘッド上下駆動機構5を駆動して、充填ヘッド2(又は振込ヘッド2と称する場合もある)をマスク面側に降下させ、充填部3の充填部材を構成する複数の線材からなる充填部材(以下スリットスキージと称する場合もある)12(図2参照)をマスク面に所定の押し圧力で接触させる。なお、充填部材12は印刷する基板の幅方向と等しいか大きく作られており、充填ヘッド2を水平方向(基板の長手方向)に1回移動することで、ハンダボールをマスク開口部に充填できる。実際には、充填ヘッドを、基板長手方向に1往復させて、確実にマスク開口部に充填させている。充填ヘッドを水平方向に移動時には、充填部3に設けてある駆動機構13(図5参照)を動作させて、充填部3を回転させる。充填部3は毎秒1〜5回転と比較的低速で回転させている。あまり高速で回転させるとスリットスキージ12を構成している線材が、充填するハンダボールを切断して体積不良の原因となり、またマスクに余計な振動を与えダブルボールの原因となる恐れがある。次に、ヘッド駆動部(モータ)2gを駆動することでボールネジ2bを回転させ、充填ヘッド2を水平方向に移動させる。なお、図1に示すように、充填ヘッド2が移動しているときに、充填部3は、マスク面との接触部で充填ヘッド2の進行方向と同一方向に(ボール11を掃き出すように)、所定の回転数で回転している。これにより、ハンダボールをマスク開口部に充填すると共に、周囲にハンダボール11がマスク面上に残留しないように、掻き集める。このように充填部材の回転軸がマスク面に対し平行の位置に配置して回転させることにより、スリットスキージ12のマスク面への押し圧力を小さくすることができ且つ回転軸に沿って広範囲に均一にボールの充填が可能である。
【0016】
また、充填部3の回転速度も低速で良く、回転に伴うハンダボール11の飛散も少なくできる。なお、充填部3の回転速度はハンダボール11のサイズ、量などにより変えられるように、可変速のモータにしておいた方が望ましい。さらに、本装置にはマスク裏面を清掃するための清掃機構25がカメラ移動フレーム24に設けてあり、カメラ18と同様、水平方向に移動できるように構成してある。また、充填ヘッド2の横にはスウィーパヘッド26が設けてある。このスウィーパヘッド26は充填ヘッド2が動作してハンダボール11の充填が終了した後に、マスク面上に僅かに残留するハンダボールを印刷領域外に清掃するためのものである。スウィーパヘッド26の詳細に関しては後述する。
【0017】
図2及び図3に、充填ヘッドとスウィーパヘッドの全体構成の概略図を示す。図2は充填ヘッドが左側に移動する状態を示している。また、図3には充填ヘッドが右側に移動する状態を示している。
【0018】
図2に示すように、充填ヘッド2は、充填部3がカバー4内に収納され、シリンダ5aに設けられたピストン棒6aがカバー支持部材10に結合されており、シリンダ5aを駆動することでカバー4と一緒に上下に移動できるように構成されている。カバー支持部材10の端部側には、シリンダ5bに設けたピストン棒6aより短いピストン棒6bの受けが設けてあり、シリンダ5bを駆動してピストン棒6bの停止位置を規定することで、ハンダボール充填部3を上側に持ち上げた場合に、充填ヘッド2の上昇高さを規定している。なお、カバー4は充填部3が回転することにより、充填されないハンダボール11がカバー4の外側に飛散することを防ぐためのものである。また、印刷状態のとき(充填部3がマスク面に接触しているとき)は、このカバー4とマスク8面間には隙間が開くように形成してある。また、カバー4の前後にはカバー下部からカバー内に空気を吹き込みカバーの外のマスク面上にハンダボールが残留しないようにカバーの下端部に空気吹き付ける空気供給口を備えた空気供給部4aが設けてある。空気供給部からカバー4内に吹き込まれた空気はカバー支持部材10に設けた排気口4nから排出される。この排気口4nにはメッシュ状のフィルタ4fが設けてあり、ハンダボール11がカバー4内から外部に飛散しないように構成してある。
【0019】
なお、図2に示すように、充填ヘッド2を図の左側方向に移動するとき、充填部3は図に示すように時計回り方向に回転させる。また、図3に示すように充填ヘッド2が図の右側方向に移動するときは、充填部3は反時計回りに回転するように構成してある。このように、移動方向に応じて充填部3の回転方向を、ハンダボール11が充填ヘッド2の進行側に掃き出されるように回転させること、及びカバー4aより空気を吹き込むことで、ハンダボール11の飛散の防止と、マスク開口部への充填量を確実に行い、且つ、マスク面への余剰ハンダボールの残留を極力低減することができる。また、カバー4内に空気の代わりに窒素などハンダボール11の酸化を遅らせる気体を吹き込むようにしても良い。
【0020】
充填部3はカバー4の長手方向の両端部に支持されている。カバー4はカバー支持部材10を介してヘッド取り付け枠7の上部に設けたシリンダ5aを構成するピストン棒6aに支持されている。このヘッド取り付け枠7は図1で示したように印刷機本体に設けた、ボールネジ2bをモータ2gにより回転駆動することで図示していないリニアレール上を水平方向に往復移動する構成としてある。なお、ハンダボール印刷機1本体側には複数の開口を設けたマスク8を取り付けたマスク枠9を保持するマスク保持部が設けてある。印刷対象物である基板20はハンダボール印刷機本体側に設けてあるXYθ及びZ方向に移動可能な印刷テーブル21の上に載置されている磁石33の面上に保持されている。なお、この印刷テーブル上に設けた磁石33は基板20とマスク8を密着させるためのもので、マスク8はニッケル等の磁性体で形成されており、印刷テーブルを上昇させてマスク面に接触させたときに、磁力により基板20とマスク8との密着性が更に向上するものである。
【0021】
さらに、充填ヘッド2と並列に設けてあるスウィーパヘッド26が、図示されていないボールネジまたはタイミングベルトに取り付けられている。このスウィーパヘッド26は充填ヘッドと同様スウィーパ取り付け枠29に取り付けられている。スウィーパ取り付け枠29の上部にはスウィーパヘッド26のスウィーパ部27を上下に移動させる駆動源であるシリンダ5cが設けてある。スウィーパ部27はスウィーパ支持部材10sにスウィーパホルダ4sが取り付けられ、スウィーパホルダ4sの先端部にスウィーパ部材12sが取り付けてある。このスウィーパ部材12sは基本的に先に説明したハンダボール充填ヘッドに用いている充填部材と略同じ構成のものであり、詳細は後述する。また、スウィーパヘッド26の駆動部には、充填ヘッド2と同様に、スウィーパヘッド26の上昇高さを規定するシリンダ5dとピストン軸6dを備えている。
【0022】
図4にスウィーパヘッドの動作中の状態を示す。スウィーパヘッド26は充填ヘッド2でマスク面の開口部にハンダボール11を充填し終わると、充填ヘッド2をマスク8の端部まで移動させる。次に、待機位置でマスク面上に待機しているスウィーパヘッド26を矢印方向(図4の右方向)に移動させてマスク面上に残留するハンダボール11をマスク面の充填ヘッド2が待機している側に収集する。その後、スウィーパヘッドを下降させた状態で、かつ、印刷テーブルを降下させて、基板面からマスクを離間させるものである。詳細な印刷動作に関しては後述する。
【0023】
次に、充填部3の概略構造を説明する。図5に充填部の正面図を、図6に図5のA−A断面図を示す。図7に充填部材であるスリットスキージの取り付け前の平面図を、図8にスリットスキージをスキージホルダに固定する状況を示す。
【0024】
図5及び図6に示すように充填部3は、回転軸16に設けた8角形の固定部材15のそれぞれの辺に、充填部取り付け部材14(以下、スキージホルダと称する場合もある)がボルト17締めで固定してある。また固定部材15は8角形に限定せず6角形〜12角形の多角形でもよい。回転軸16の両端側はベアリングを介してカバー4に支持してある。この回転軸16の一方の端部には駆動機構13が設けてあり、駆動機構13を構成するモータを駆動することで所定の回転数で回転することができる。図5に示すように、充填部3は充填ヘッド2の進行方向に対して直角方向(基板の幅方向)が長く形成されている。この長さはハンダボールを印刷する基板20の幅より長めに形成されている。これにより、基本的には、ハンダボール充填ヘッド2を水平方向にマスク面上を1回移動させるだけで基板20の電極部の略全てにハンダボール11を充填できる。充填部材12の長さは図のようにLjの長さとしてあり、マスクの幅LmはこのLjより大きく作られており、基板の幅Ltはマスク幅Lm、充填部材の幅Ljより小さく作られている。すなわち、Lm≧Lj≧Ltの関係に有る。
【0025】
図6に示すように、このスキージホルダ14には、図7に示す複数の線材から構成されるスリットスキージ12が取り付けてある。スキージホルダ14の断面は図のように台形とし、長辺側を四角形とした形状としてある。そして台形の短辺側が中心軸を向くように取り付けて有る。断面形状を台形とすることでスリットスキージを円形上に効率よく取付けることができる。また、図8に示すようにスキージホルダ14の四角形部分には長手方向に、所定の間隔を空けて磁石31が埋め込まれている。この磁石31は、スリットスキージ12をスキージホルダに固定するために用いられる。なお、磁石と磁石の間には、位置決め用のピン32が設けてあり、このピンがスリットスキージ12の幅方向の両端部に設けてある固定部12Pに設けた挿入孔12Hに合致するようになっている。スリットスキージ12は図7に示すように、厚さ0.05〜0.1mmの鋼板を用いて、スリット12Sにより0.1mm〜0.3mm間隔を設けて、線幅0.1mmでθ=5度〜35度の傾斜で固定部12Pを除いてエッチング加工することで複数の線材12Lを一括形成してある。この幅方向の両端部に設けた固定部12をスキージホルダ14の両側に固定する。
【0026】
次に、図8を用いてスリットスキージをこのスキージホルダに取り付け方を説明する。図8(a)には斜視図を、図8(b)には断面図を示してある。
【0027】
スキージホルダ14には所定の間隔をあけて複数の位置決めピン32が設けてあり、位置決めピン32と位置決めピン32の間には磁石31が埋め込まれている。スリットスキージ12を各スキージホルダ14に取り付けるときは、スキージホルダ14の両側に設けた位置決めピン32にスリットスキージ12の挿入孔12Hにそれぞれ挿入する。その後、磁性材料で形成されたスキージ押え板30に設けた挿入孔30Hに位置決めピン32を挿入することで、押さえ板30に磁力が働き固定することができる。このように簡単に位置決めができ、簡単にスリットスキージ12の取り付け、取り外しができるように構成してある。またこのような構造にすることで固定スペースを小さくすることができるので、スキージホルダ14同士の間隔を小さくすることが可能である。スリットスキージ12を構成する線材が、長手方向に対して所定方向に傾斜を有するように且つスキージホルダ14に対して空間を形成するように取り付けられている。すなわち、スリットスキージが、長手方向に半螺旋状の線材で構成されたようになる。さらに、図5に示すように、スリットスキージ12を構成する線材の傾斜方向は、隣り合うスキージホルダ14毎に反対方向になるように取り付けてある。このように交互にスリットスキージ12の傾斜方向を変えることで、マスク開口部に充填されずにマスク面上に残留する余剰ハンダボールを効率よく充填部側に回収することができる。
【0028】
次に、ハンダボール印刷の一連の動作を図9及び図10を用いて説明する。
【0029】
まず電極部にフラックスの印刷された基板20がハンダボール印刷機に搬入され印刷テーブル21上の磁石33上に載置される。印刷テーブル21及び磁石33には負圧を供給する吸着口が複数設けてあり、ここに負圧を供給することで基板20が磁石33上を移動しないように保持している。
【0030】
次に、基板20面に設けた位置合わせマークと、マスク8に設けてある位置合わせマークを、位置合わせ用のカメラ18を用いて撮像する。撮像したデータは図示していない制御部に送られ、そこで画像処理され、位置ずれ量が求められ、その結果に基づいて、印刷テーブル21が図示していない水平方向移動機構により、ずれを補正する方向に移動される。
【0031】
位置合わせが終了すると、印刷テーブル21の上昇機構22駆動して印刷テーブル21を上昇させてマスク8の裏面に接触させる。このときテーブル21上の磁石33によりマスク8を基板20に密着させることができる。
【0032】
次に、図示していないハンダボール供給装置によりマスク8の面の充填ヘッド2の初期位置(印刷開始位置)の進行方向前側部分にハンダボール11を供給する。その後、充填ヘッド2を印刷開始位置に水平移動し、マスク面まで降下させる。なおこの時、充填部3はマスク面に所定の押し付け力が作用する位置まで降下させている。
【0033】
次に、図9の(1)に示すように充填部3を時計回りに回転させる。その後、ハンダボール充填ヘッド2を、マスク面上を図の矢印の左方向に水平移動させる。このとき、空気供給部4aからスリットスキージのあるカバー4の内側へ向けて空気を吹き込みながら移動する。また、このように、充填部3を回転させることで、マスク開口部ではハンダボール11を開口部に押し込み、基板20上のフラックスに付着させ、開口部以外の部分では充填部3がハンダボール11をマスク面上の進行方向に移動させる。充填部3が基板端部に至ると、充填部3の回転を停止すると共に、空気供給部4aからの空気の供給を停止、充填部3を上昇させる。その後、図の(2)のように充填ヘッド2を左方向に移動させる。このように、充填ヘッドを移動することで、次に充填するハンダボール11の位置に対して、充填ヘッド2が後ろ側に位置するようになる。移動が終了すると、再び充填部3をマスク面に所定の押し付け圧で接触する位置まで降下させる。そして、図9の(3)に示すように空気供給部からカバー内への空気の供給を再開すると共に、充填部3を反時計回りに回転させ、充填ヘッド2を図の右側に移動させる。そして基板端部に近い位置に至ると、空気供給部からの空気の供給を停止し、図9(4)に示すように充填ヘッド2の充填部3を上昇させて、充填ヘッド2をさらに右側に移動させ図9(5)に示すように充填部3を下降させ、残ったハンダボール11の位置が充填部3の左側に位置するようにする。その後、充填部をマスク面上に降下させた状態で待機状態とする。このように、本実施例では、充填ヘッド2を1往復させて、ハンダボールをマスク開口部に充填することで、確実に充填できるようにしている。
【0034】
図9の(1)〜(4)の工程ではスウィーパヘッド26はマスク8面にスウィーパ部27を下降させた状態で待機している。次に、図9(6)に示すように、スウィーパヘッド26を図の右側(充填ヘッド2の待機している側)に移動させる。充填ヘッド2の待機位置近傍まで移動させる。図10の(7)に示すように、スウィーパヘッド26が充填ヘッド2近傍に至ると、スウィーパ部27を上昇させマスク面から離間させる。そして、スウィーパヘッド26を初期の待機位置まで戻す。図10の(8)に示すように待機位置に戻ると、再びスウィープ部27をマスク面上まで降下させ、所定の接触圧で接触させる。図10の(9)に示すように再度マスク面上を充填ヘッド2の待機位置近傍まで移動させる。この移動により、マスク面上に残留するハンダボール11を完全に基板面から外れた位置に収集することができる。この清掃が完了すると充填ヘッド2及びスウィーパヘッド26がマスク面に接触している状態で、印刷テーブル21を降下させて基板20をマスク面から離間させる。
【0035】
なお、今回の説明では、スウィーパヘッド26を2回動作させることで説明したが、複数回動作させることで、確実にマスク面上の残留ハンダボールを基板位置から離れた部分に移動させることができる。
【0036】
さらにまた、今回の実施例では、充填ヘッド2でハンダボール11をマスク開口部に充填した後にスウィーパヘッド26を動作させて、マスク面上の残留するハンダボールを基板から離れたマスク面まで清掃するようにすることで説明したが、実施例の充填ヘッドを用いれば、マスク面に残留するハンダボールはほとんど無くなり、清掃が不要となることも考えられ、スウィーパヘッドを設ける必要がない場合もある。あるいは充填ヘッド2とスウィーパヘッド26を一体ヘッドにして用いることも可能である。
また、図(6)〜(9)の工程で、充填ヘッド2が待機しているとき、空気供給部4aからカバー4の内側へ向けて空気または窒素を吹き付けてもよい。このようにすることで、ハンダボール11がカバーの外に洩れることを防止することが可能であり、ハンダボール11の酸化を遅らせることができる。
【0037】
次に、印刷された基板20の印刷状態をカメラにて撮像し欠陥の有無を調べる。欠陥の有無を調べ終わると、清掃機構25を駆動してマスク裏面の清掃を行う。なお、欠陥があればリペア部に基板20を搬送しそこで欠陥部を修復する。欠陥部修復後リフロー部に基板を搬送し、ハンダボールを溶融固着させる。
【0038】
以上、大まかなハンダボールの印刷の工程を述べたが、リペア部やリフロー部に関しては前述の装置とは別装置となるので、詳細な説明はしていない。
【0039】
この工程中で、本発明のハンダボール供給ヘッドを用いることで、微少径のハンダボールを確実にマスク開口部からフラックス上に供給することが出来る。
【符号の説明】
【0040】
1・・・ハンダボール印刷機、2・・・充填ヘッド、3・・・充填部、4・・・カバー、5・・・ヘッド上下駆動機構、7・・・ヘッド取り付け枠、8・・・マスク、10・・・充填部支持部材、10a・・・スウィーパ支持部材、11・・・固定部材、12・・・スリットスキージ、14・・・充填部取り付け部材(スキージホルダ)、16・・・回転軸、18・・・カメラ、20・・・基板、21・・・印刷テーブル、31・・・磁石、32・・・位置決めピン、33・・・磁石。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フラックスが塗布された基板面に形成された複数の電極部に、マスクを介してハンダボールを印刷するハンダボール印刷機において、
ハンダボールをマスクに設けられた開口部に充填する充填ヘッドを備え、
前記充填ヘッドを構成する充填部が、回転軸に設けた外形が6角形〜12画の多角形の固定部材の各面にスキージホルダをそれぞれ固定し、前記スキージホルダに充填ヘッドの進行方向に対して所定の角度を有するように、複数の線材で形成されるスリットスキージを前記スキージホルダのマスク面側の面と前記線材との間に空間ができるように取り付けたことを特徴とするハンダボール印刷機。
【請求項2】
請求項1に記載のハンダボール印刷機において、前記スキージホルダに取り付けたスリットスキージの傾斜方向が隣のスキージホルダに取り付けたスリットスキージの傾斜方向と逆の方向になるように取り付けたことを特徴とするハンダボール印刷機。
【請求項3】
請求項1に記載のハンダボール印刷機において、
充填ヘッドがマスク面上に水平方向に移動するとき、移動方向に対して前記充填部材の接触部が移動方向に対して同一方向に回転する軸を設けたことを特徴とするハンダボール印刷機。
【請求項4】
請求項1に記載のハンダボール印刷機において、
前記充填ヘッドと並列にスウィーパヘッドを設け、前記スウィーパヘッドがスイープホルダに前記スリットスキージと同じ形状のスウィーパ部材を取り付けた構成であり、前記スウィープヘッドでマスク面上を清掃中は前記充填ヘッドをマスク面に接触させた状態で待機させることを特徴とするハンダボール印刷機。
【請求項5】
請求項1に記載のハンダボール印刷機において、充填ヘッドの外側から内側へ空気または酸化を遅らせる気体を吹き込み、ハンダボールが充填ヘッドの外側に洩れるのを防ぐことを特徴としたハンダボール印刷機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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