ハンディターミナル

【課題】従来のハンディターミナルはOFFされても大電力を消費する。
【解決手段】ハンディターミナル1は、CPU82と、RAM83と、電池Aから電力が供給される電源回路81と、情報コードの読み取りが可能なON状態と読み取りが不可能なOFF状態とを切り替えるための指示を受け付ける電源スイッチ841と、OFF状態であってCPU82が外部からの操作部84の操作に応じてON状態に復帰可能なスリープ状態に移行しRAM83の記憶内容を維持する第1のモードとCPU82の駆動が停止しRAM83の記憶内容を維持しない第2のモードとの何れかを受け付けるモード受付部842と、記憶部86と、電池Aから電力が供給され時刻を計数するRTC85と、ONからOFFへの指示がされた場合、記憶部86が第2のモードを記憶しているとき、CPU82及びRAM83に電力が供給されないように電源回路81を制御する電源制御部87とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザによって携帯されバーコード等の情報コードを読み取るハンディターミナルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ハンディターミナルは工場や倉庫における商品やその包装箱等に付されているバーコード等の情報コードを読み取るために使われている。ハンディターミナルとしては、商用電源や通信ネットワークに接続されているものもあるが、それらに接続されていないものもある。以下では、商用電源や通信ネットワークに接続されていない、所謂コードレスのハンディターミナルについて説明する。
【0003】
コードレスのハンディターミナルには充電池又は乾電池が装着され、ハンディターミナルはそれらからの電力を用いてバーコードや2次元情報といった情報コードの読み取り等の動作を行なう。ハンディターミナルは、情報コードを読み取る際にはユーザによって把持され、ユーザによって把持されない場合、充電機能を有する置き台にユーザによって載置される。置き台は商用電源に接続されており、充電池がハンディターミナルに装着されている場合、ハンディターミナルが置き台に正しく載置されると、ハンディターミナルに装着されている充電池は充電される。また、ハンディターミナルによって取得されるデータは、置き台を介してホストコンピュータに送信され、ホストコンピュータによって管理される。それらハンディターミナルと、置き台と、ホストコンピュータとによってハンディターミナルシステムが構成される。
【0004】
ところで、ハンディターミナルは、情報コードの読み取り等の動作を行なわない場合、つまりユーザによって使用されない場合、電源スイッチにユーザによってOFFが設定される。このように電源スイッチにOFFが設定されても、電源回路はハンディターミナルの内部のCentral Processing Unit(CPU)や、大規模なプログラムを実行するためのRandom Access Memory(RAM)や、時計回路であるReal−Time Clock(リアルタイムクロック,RTC)に電力を供給する。これにより、CPUがスリープ状態に移行し、RAMの記憶内容が維持され、RTCが示す現在時刻(年月日)が時々刻々カウントされる。
【0005】
したがって、ユーザがハンディターミナルの電源スイッチにONを設定したとき、RAMに記憶された情報が保持されているので、ユーザは電源スイッチにOFFを設定した直前の状態からハンディターミナルの操作を再開することができる。そのため、従来のハンディターミナルはユーザにとって非常に利便性が高い。また、現在時刻も時々刻々カウントされているので、ユーザはハンディターミナルの操作の再開時に現在時刻を設定し直す必要がない。
【特許文献1】特開2004−192108号公報
【特許文献2】特開2004−220504号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ハンディターミナルの電源スイッチにOFFが設定されているときにCPUをスリープ状態にしたりRAMの記憶内容を維持するためには、CPUやRAMに電力を供給する必要がある。つまり、電源スイッチにOFFが設定されても、従来のハンディターミナルでは電力が消費されている。そのため、特にハンディターミナルの使用頻度が少なく電力源として乾電池を使用しているユーザにとっては、電源スイッチにOFFを設定してから長期にわたってハンディターミナルを使用していなければ、電源スイッチにONを設定しても乾電池の電力が消耗していてそのままではハンディターミナルを再使用することができない。そのような問題を未然に防ぐには、ユーザはハンディターミナルを使用した後、乾電池をハンディターミナルから取り外さなければならない。
【0007】
乾電池がハンディターミナルから取り外されると、ハンディターミナルの内部には電力源が存在しなくなるので、CPUが動作を停止したりRAMの記憶内容が維持されなくなるだけでなく、RTCの動作も停止する。RTCの動作が停止すると、ハンディターミナルの操作を再開しようとする場合、ユーザは乾電池をハンディターミナルに装着した後、ハンディターミナルに現在時刻を設定し直さなければならない。現在時刻を設定し直す作業はユーザには非常に煩わしい作業を強要されていると感じられる。
【0008】
また、電力源として充電池を使用しているユーザであっても、ハンディターミナルを使用した後にそれを充電機能を有する置き台に正しく載置して充電機能を発揮させなければ、電源スイッチにOFFを設定してから長期にわたってハンディターミナルを使用していないと、充電池の電力が消耗する。したがって、そのような状態で電源スイッチにONを設定しても、ハンディターミナルを再使用することはできない。充電池の電力が消耗するとRTCの動作が停止するので、ハンディターミナルの操作を再開しようとする場合、ユーザは充電池を充電した後、ハンディターミナルに現在時刻を設定し直さなければならない。現在時刻を設定し直す作業はユーザには非常に煩わしい作業を強要されていると感じられる。
【0009】
つまり、従来のハンディターミナルは、電源スイッチにOFFが設定されても大きな電力が消費するという問題がある。
【0010】
本発明は、電源スイッチにOFFが設定された場合の消費電力を小さくすることができるとともに、電源スイッチにOFFが設定された後に再使用されたときに現在時刻の設定のし直しをユーザに強要することのないハンディターミナルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明のハンディターミナルは、表面上部に表示部、表面下部に操作部、前記操作部と対向する背面に電池装着部を有し、当該電池装着部に装着された電池からの電力を使用して情報コードを読み取る装置であって、電力を使用して所定の処理を行なうCPUと、電力を使用して所定のデータを記憶するRAMと、前記電池から電力が供給され、前記CPU及び前記RAMに電力を供給する電源回路と、前記操作部に設けられ、前記情報コードの読み取りが可能なON状態と前記情報コードの読み取りが不可能なOFF状態とを切り替えるための指示を受け付けるON/OFF指示受付部と、前記情報コードの読み取りが不可能なOFF状態であって、前記CPUが外部からの前記操作部の操作に応じて前記OFF状態から前記ON状態に復帰可能なスリープ状態に移行するとともに前記RAMの記憶内容を維持する第1のモードと、前記CPUの駆動を停止するとともに前記RAMの記憶内容を維持しない第2のモードとの何れかを受け付けるモード受付部と、前記モード受付部が受け付けたモードを記憶する記憶部と、前記電池から電力が供給され、時刻を計数するリアルタイムクロックと、前記電池から電力が供給され、前記ON/OFF指示受付部が前記ONの状態から前記OFFの状態へ移行させる指示を受け付けた際に、前記記憶部が前記第2のモードを記憶している場合に、前記CPU及び前記RAMに電力が供給されないように前記電源回路を制御する電源制御部とを備え、前記CPUが前記ON/OFF指示受付部が前記ONの状態から前記OFFの状態へ移行させる指示を受け付けた際に前記記憶部が前記第1のモードを記憶しているとき、前記スリープ状態に移行する。
【0012】
このように、本発明のハンディターミナルは、ユーザによって第2のモードが選択されると、ON/OFF指示受付部(電源スイッチ)にONの状態からOFFの状態への移行の指示が設定されても、CPU及びRAMには電力を供給しないので、ON/OFF指示受付部(電源スイッチ)にOFFが設定された場合に消費される電力を小さくすることができる。また、本発明のハンディターミナルは、リアルタイムクロックが電池から電力を供給されるので、ON/OFF指示受付部(電源スイッチ)にOFFの状態からONの状態への移行の指示が設定されたときに現在時刻の設定のし直しをユーザに強要することはない。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、電源スイッチにOFFが設定された場合の消費電力を小さくすることができるとともに、電源スイッチにOFFが設定された後に再使用されたときに現在時刻の設定のし直しをユーザに強要することのないハンディターミナルを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
【0015】
本実施の形態のハンディターミナル1を説明する前に、ハンディターミナル1を含むハンディターミナルシステムの構成を説明する。
【0016】
図1は本実施の形態のハンディターミナルシステムの概略を説明するための図である。本実施の形態のハンディターミナルシステムは、例えば工場や倉庫での棚卸し作業に関するデータを取得し管理するシステムであって、図1に示すように、ハンディターミナル1と、置き台2と、ホストコンピュータ3とで構成されている。本実施の形態のハンディターミナル1の特徴は電力の使用に関する。その特徴部分は後述することとし、その前に、ハンディターミナル1、置き台2、及びホストコンピュータ3それぞれの一般的な構成について説明する。図2は、本実施の形態のハンディターミナルシステムの一般的な構成を説明するための図である。
【0017】
ハンディターミナル1は、商用電源6や通信ネットワーク7に直接接続されていない、所謂コードレスのハンディターミナルであって、工場や倉庫における商品やその包装箱等に付されている情報コードを読み取るために使われる。図1に示すように、ハンディターミナル1には小容量の充電池4a若しくは大容量の充電池4b又は乾電池5が装着され、ハンディターミナル1はそれらからの電力を用いてバーコードや2次元情報といった情報コードの読み取り等の動作を行なう。なお図1には、乾電池5がハンディターミナル1に装着される際にその乾電池5を覆うことにより乾電池5へのハンディターミナル1の外部からの障害を防御するための乾電池ケース5aが示されている。ハンディターミナル1は、バーコード等の情報コードを読み取る際にはユーザによって把持される。
【0018】
図2示すように、ハンディターミナル1は、処理部11と、液晶表示装置12と、操作部13と、読取窓14と、一対の充電用接触端子15a,15bと、電源制御回路16と、一対の通信用接触端子17a,17bと、赤外線通信窓18と、記憶部19とを有する。
【0019】
処理部11は、ハンディターミナル1の各処理を行なうとともに、ハンディターミナル1の各構成部を制御する。液晶表示装置12は各種の情報を表示し、操作部13はユーザによって操作される構成部であり、ユーザの指示を受け付ける。読取窓14はバーコードや2次元情報といった情報コードを読み取り、一対の充電用接触端子15a,15bはハンディターミナル1の外部から充電池4へ電力を供給するために用いられる端子であり、電源制御回路16は充電池4への電力の供給を制御する。一対の通信用接触端子17a,17bは、処理部11とハンディターミナル1の外部との通信のために用いられる端子であり、赤外線通信窓18は赤外線による通信を行なうための手段である。例えば、赤外線通信窓18は読取窓14によって読み取られた情報コードのデータをポータブルプリンタに送信する際に使われる。記憶部19は、読取窓14によって読み取られた情報コードのデータを記憶する手段である。
【0020】
図3は正面から見たときのハンディターミナル1の斜視図である。図3に示すように、ハンディターミナル1を構成する筐体の正面には、上方に液晶表示装置12が設けられており、下方に操作部13が設けられている。操作部13は、メニューキー131と、情報コードのスキャンを開始するためのトリガーキー132と、4方向キー133と、キャンセルキー134と、エンターキー135と、テンキー136と、複数のファンクションキー137と、電源スイッチ138とを含む。また、操作部13は、ハンディターミナル1を構成する筐体の側面に設けられているサイドトリガーキー139を含む。
【0021】
図4は、背面から見たときのハンディターミナル1の斜視図である。図5は背面から見たときのハンディターミナル1の下部のみを拡大したときの斜視図である。図4に示すように、ハンディターミナル1を構成する筐体の背面の上方には読取窓14が設けられている。また、図4及び図5に示すように、ハンディターミナル1を構成する筐体の背面の下方には、一対の充電用接触端子15a,15bと、一対の通信用接触端子17a,17bとが設けられている。また、図3から図5に示すように、ハンディターミナル1を構成する筐体の下面の中央には赤外線通信窓18が設けられている。
【0022】
図6は置き台2の斜視図である。置き台2は、ハンディターミナル1がユーザによって把持されない場合、図7に示すようにハンディターミナル1がユーザによって載置され、ハンディターミナル1を安定して保持する。また、図2に示すように、置き台2は商用電源6に接続されており、充電池4がハンディターミナル1に装着されている場合、ハンディターミナル1が置き台2に正しく安定した状態で載置されると、ハンディターミナル1に装着されている充電池4が充電される。
【0023】
図2及び図6に示すように、置き台2は、載置部21と、電源ポート22と、電源制御回路23と、一対の充電用接触金属端子24a,24bと、通信ポート25と、通信部26と、一対の通信用接触金属端子27a,27bとを有する。
【0024】
載置部21はハンディターミナル1が載置される部位であって、図6に示すように、低部211と背もたれ部212とを含む。ハンディターミナル1を構成する筐体の下面が低部211に位置し、ハンディターミナル1を構成する筐体の背面が背もたれ部212に位置するように、ハンディターミナル1は置き台2に載置される。このときハンディターミナル1は安定した状態で置き台2によって保持される。
【0025】
電源ポート22は、商用電源6と接続するためのポートであって、置き台2を構成する筐体の背面に設けられており、電源制御回路23は、電源ポート22が商用電源6と接続したときに置き台2の外部からの電力から充電用の電圧を生成し、その電圧を一対の充電用接触金属端子24a,24bに印加する。一対の充電用接触金属端子24a,24bは、ハンディターミナル1の一対の充電用接触端子15a,15bと対応しており、ハンディターミナル1が正しく安定した状態で置き台2に載置されると、一対の充電用接触金属端子24a,24bそれぞれは、ハンディターミナル1の一対の充電用接触端子15a,15bそれぞれと機械的にかつ電気的に接触する。ハンディターミナル1に充電池4が装着されている場合、一対の充電用接触金属端子24a,24bとハンディターミナル1の一対の充電用接触端子15a,15bとが接触すると、置き台2に接続されている商用電源6からの電力が電源制御回路23によってハンディターミナル1に供給され、充電池4が充電される。
【0026】
通信ポート25は、ホストコンピュータ3が接続されているLocal Area Network(LAN)又はWide Area Network(WAN)といった通信ネットワーク7と接続するためのポートであって、置き台2を構成する筐体の背面に設けられており、通信ポート25が通信ネットワーク7と接続すると、置き台2とホストコンピュータ3との間の通信が可能となる。通信部26はハンディターミナル1とホストコンピュータ3との間の通信を仲介する。一対の通信用接触金属端子27a,27bは、ハンディターミナル1の一対の通信用接触端子17a,17bと対応しており、ハンディターミナル1が正しく安定した状態で置き台2に載置されると、一対の通信用接触金属端子27a,27bそれぞれは、ハンディターミナル1の一対の通信用接触端子17a,17bそれぞれと機械的にかつ電気的に接触する。その接触により、ハンディターミナル1と置き台2との間の通信が可能になる。また、ハンディターミナル1の一対の通信用接触端子17a,17bそれぞれと、置き台2の一対の通信用接触金属端子27a,27bそれぞれとが機械的にかつ電気的に接触するので、ハンディターミナル1と置き台2とは全二重通信を行なうことができる。
【0027】
このように、置き台2は、ハンディターミナル1に装着される充電池4を充電する機能と、ハンディターミナル1及びホストコンピュータ3それぞれと通信する機能とを有している。
【0028】
ホストコンピュータ3は、通信ネットワーク7を介して置き台2と接続しており、ハンディターミナル1によって取得されたデータを置き台2を介して取得し、管理する。
【0029】
次に、本実施の形態のハンディターミナル1の特徴である電力の使用に関する部分について説明する。
【0030】
まず、電力の使用に着目したときのハンディターミナル1の構成を説明する。
【0031】
図8は、電力の使用に着目したときのハンディターミナル1の構成を示す図である。図8に示すように、電力の使用に関して、ハンディターミナル1は、電源回路81と、CPU82と、RAM83と、電源スイッチ841及びモード受付部842を含む操作部84と、RTC(リアルタイムクロック)85と、記憶部86と、電源制御部87と、電池外れ検出部88と、補助電源89とを有する。また、乾電池又は充電池である電池Aがハンディターミナル1の図3に示す操作部13と対向する背面に設けられている電池装着部に装着され、電池Aからの電力は、電源回路81と、操作部84と、RTC85と、電源制御部87と、電池外れ検出部88とに個別に直接供給される。
【0032】
電源回路81は、電池Aから電力が供給され、CPU82とRAM83とに所定の電力を供給する手段である。CPU82は、電源回路81から電力が供給され、その電力を使用して所定の処理を行なう手段である。例えば、CPU82は、操作部84により入力されるユーザの指示に従って情報コードのデータを置き台2(図1、図2、図6及び図7参照)に送信したり、図示されていない警告ブザーを制御したりする。RAM83は、読取窓14(図2及び図4)に読み取られた情報コードのデータを記憶する手段である。
【0033】
操作部84は、図2及び図3の操作部13に対応しており、電池Aから電力が供給され、上述したように、電源スイッチ841とモード受付部842とを含む。電源スイッチ841は本発明のハンディターミナルのON/OFF指示受付部に対応し、情報コードの読み取りが可能なON状態と情報コードの読み取りが不可能なOFF状態とを切り替えるための指示を受け付ける手段である。電源スイッチ841は例えば図3に示されている電源スイッチ138に対応する。モード受付部842は、情報コードの読み取りが不可能なOFF状態であって、CPU82が外部からの操作部84の操作に応じて上記OFF状態から上記ON状態に復帰可能なスリープ状態に移行するとともにRAM83の記憶内容を維持する第1のモードと、CPU82の駆動を停止するとともにRAM83の記憶内容を維持しない第2のモードとの何れかを受け付ける手段である。言い換えると、モード受付部842は、電源スイッチ841にOFFが設定されたときにCPU82及びRAM83に電力が供給される第1のモードと、電源スイッチ841にOFFが設定されたときにCPU82及びRAM83に電力が供給されない第2のモードとの何れかを受け付ける手段である。なお、モード受付部842は、情報コードを読み取ることができる状態であるONの状態のときに、第1のモードと第2のモードとの何れかを受け付ける。モード受付部842は例えば図3に示されているファンクションキー137等の操作部13の各キーに対応する。
【0034】
RTC85は、電池Aから電力が供給され、時刻を計数する時計回路である。記憶部86は、モード受付部842が受け付けたモードを記憶する手段であって、例えばROMの特定の記憶領域によって構成される。
【0035】
電源制御部87は、電池Aから電力が供給され、電源スイッチ841がONの状態からOFFの状態へ移行させる指示を受け付けた場合、記憶部86が第2のモードを記憶しているとき、CPU82及びRAM83に電力が供給されないように電源回路81を制御する手段である。また、電源制御部87は、電源スイッチ841がOFFの状態からONの状態へ移行させる指示を受け付けた場合、CPU82及びRAM83に電力が供給されるように電源回路81を制御する。電源制御部87は例えばD−FFラッチ回路により実現される。
【0036】
電池外れ検出部88は、電池Aから電力が供給され、ONの状態の場合であって装着されている電池Aがハンディターミナル1の電池装着部から外れたとき、その現象を検出して電池Aがハンディターミナル1から外れたことを示す電池外れ信号をCPU82に出力する手段である。
【0037】
補助電源89は、電池Aがハンディターミナル1の電池装着部から外れた場合等に、電源回路81と、操作部84と、RTC85と、電源制御部87と、電池外れ検出部88とに補助電力を供給する手段である。
【0038】
なお、CPU82は、電池外れ検出部88から電池外れ信号を受けた場合、上述したスリープ状態に移行する。また、CPU82は、電源スイッチ841がONの状態からOFFの状態へ移行させる指示を受け付けた場合、記憶部86が第1のモードを記憶しているとき、上述したスリープ状態に移行する。
【0039】
次に、電力の使用に着目したときのハンディターミナル1の動作を説明する。
【0040】
図9は、電力の使用に着目したときのハンディターミナル1の動作の手順を示す図である。説明の便宜上、ハンディターミナル1が情報コードの読み取り等の通常の動作を行なっている状態からのハンディターミナル1の動作の説明を開始する。
【0041】
ハンディターミナル1が通常の動作を行なっているときに、つまり情報コードを読み取ることができる状態であるONの状態のときに、モード受付部842は、電源スイッチ841にOFFが設定されたときにCPU82がスリープ状態になるとともにRAM83の記憶内容が維持される第1のモードと、電源スイッチ841にOFFが設定されたときにCPU82の駆動が停止するとともにRAM83の記憶内容が維持されない第2のモードとの何れかを、ユーザから受け付ける(S1)。モード受付部842は受け付けたモードの情報をCPU82に出力し、CPU82はモード受付部842から受けたモードの情報を記憶部86に設定し、記憶部86はCPU82による設定によりモード受付部842が受け付けたモードを記憶する(S2)。
【0042】
その後、ユーザは情報コードを読み取ることができる状態であるONの状態から情報コードを読み取ることができない状態であるOFFの状態へ移行させる指示を電源スイッチ841に設定し、電源スイッチ841はその指示を受け付ける(S3)。そして、電源スイッチ841はONの状態からOFFの状態へ移行させることを指示するOFF信号をCPU82に出力する。CPU82は、OFF信号を受けると、記憶部86に記憶されているモードを読み出し(S4)、読みだしたモードが第1のモード(バックアップモード)であるのか、第2のモードであるのかを判断する(S5)。
【0043】
CPU82が読みだしたモードが第2のモードである場合(S5でNo)、すなわち記憶部86が第2のモードを記憶していた場合(S5でNo)、CPU82は、CPU82及びRAM83に電力が供給されないようにするための電源制御信号を電源制御部87に出力する。電源制御部87はCPU82からその電源制御信号を受けると、CPU82及びRAM83に電力が供給されないように電源回路81を制御する電源制御信号を電源回路81に出力する。その電源制御信号により、電源回路81はCPU82及びRAM83への電力の供給を停止する(S6)。
【0044】
これにより、情報コードを読み取ることができない状態であるOFFの状態のときに電力がCPU82及びRAM83に供給されないので、電源スイッチ841にOFFが設定された場合の消費電力を従来よりも小さくすることができる。RAM83がDynamic RAMであれば、その記憶内容を保持するためにはリフレッシュが必要なので、電池Aが新品の乾電池であってもその電力は2週間程度で消耗する。RTC85には電力が電池Aから直接供給されているが、RTC85の動作を維持するためだけなら電池Aが新品の乾電池であれば、その電力は約半年間は消耗しない。したがって、OFFの状態のときにCPU82の駆動状態を停止するとともに、RAM83の記憶内容を維持しないとすると、電池Aの電力は長持ちする。
【0045】
また、RTC85は、電池Aに直接接続していて電池Aから電力が直接供給されており、ONの状態からOFFの状態へ移行させる指示が電源スイッチ841に設定されたことには関係なく時刻を計数し続ける。したがって、OFFの状態からハンディターミナル1の使用が再開されたときに、現在時刻の設定のし直しをユーザに強要することはない。なお、電池AからRTC85に流れる電流は約100μAである。
【0046】
さて、ONの状態からOFFの状態に移行すると、電源スイッチ841は、OFFの状態からONの状態へ移行させる指示を待つ(S7)。ユーザがOFFの状態からONの状態へ移行させる指示を電源スイッチ841に設定すると(S7でYes)、電源スイッチ841はその指示を受け取り、OFFの状態からONの状態へ移行させるための再起動信号を電源制御部87に出力する。
【0047】
電源制御部87は、再起動信号を受けると、CPU82及びRAM83に電力を供給させるための電源制御信号を電源回路81に出力する。電源回路81は、電源制御部87からのその電源制御信号を受けると、CPU82及びRAM83に電力を供給する。
【0048】
これにより、ハンディターミナル1は通常の動作を行なう状態に移行する。
【0049】
ところで、ステップS5において、CPU82が読みだしたモードが第1のモードであると判断された場合(S5でYes)、すなわち記憶部86が第1のモードを記憶していた場合(S5でYes)、電源回路81はCPU82及びRAM83への電力の供給を続ける。
【0050】
そして、CPU82はスリープ状態に移行し、RAM83の記憶内容は維持される(S10)。すなわち、CPU82は、操作部84が操作されなければ情報コードを読み取ることができず操作部84が操作されれば情報コードを読み取ることができる状態に移行し、RAM83はデータを保持するセルフリフレッシュモードに移行する。スリープ状態のときに操作部84が操作されると(S11でYes)、CPU82はスリープ状態を解除し(S12)、ハンディターミナル1は通常の動作に復帰する。
【0051】
また、ハンディターミナル1が通常の動作を行なっている最中に、電池Aがハンディターミナル1の電池装着部から外れる場合がある。そのような場合、電池外れ検出部88は、その現象を検出し、電池Aがハンディターミナル1から外れたことを示す電池外れ信号をCPU82に出力する。
【0052】
CPU82は、電池外れ検出部88から電池外れ信号を受けると、記憶部86に記憶されているモードに関係なく、スリープ状態に移行する。このとき、補助電源89は、電源回路81、操作部84、RTC85、及び電池外れ検出部88に電力を供給する。したがって、電池Aがハンディターミナル1の電池装着部から外れても、RAM83の記憶内容は維持されるとともに、RTC85は時刻を計数し続ける。なお、補助電源89の補助電力は10程度の短期間しかもたない。また、その後はステップS11へ移行する。
【0053】
上述したように、本実施の形態のハンディターミナル1では、CPU82及びRAM83に電力を供給する電源回路81とRTC85とは個別に電池Aに接続されている。したがって、OFFの状態のときにCPU82及びRAM83に電力が供給されない第2のモードをユーザが選択すれば、OFFの場合の消費電力を小さくすることができる。また、OFFの状態からハンディターミナル1が再使用されたときに現在時刻の設定のし直しをユーザに強要することもない。更に、ユーザが電源スイッチ841にOFFを設定する際、電池Aをハンディターミナル1から取り外させることをユーザに強要することもない。
【0054】
なお、上述したように、記憶部86が第2のモードを記憶している状態で、ユーザがONの状態からOFFの状態へ移行させる指示を電源スイッチ841に設定した場合、電源回路81はCPU82及びRAM83への電力の供給を停止する。電源回路81からCPU82及びRAM83への電力の供給の停止は、例えば電源回路81とCPU82及びRAM83との間にスイッチが設けられており、そのスイッチが切断されることにより実行される。しかしながら、電源回路81からCPU82及びRAM83への電力の供給の停止は、そのような手段以外の手段によって実行されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明のハンディターミナルは、バーコード等の情報コードを読み取る装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本実施の形態のハンディターミナルシステムの概略を説明するための図
【図2】本実施の形態のハンディターミナルシステムの一般的な構成を説明するための図
【図3】正面から見たときの本実施の形態のハンディターミナル1の斜視図
【図4】背面から見たときの本実施の形態のハンディターミナル1の斜視図
【図5】背面から見たときの本実施の形態のハンディターミナル1の下部のみを拡大したときの斜視図
【図6】本実施の形態の置き台2の斜視図
【図7】ハンディターミナル1が置き台2に載置されたときの様子を示す図
【図8】電力の使用に着目したときのハンディターミナル1の構成を示す図
【図9】電力の使用に着目したときのハンディターミナル1の動作の手順を示す図
【符号の説明】
【0057】
1 ハンディターミナル
2 置き台
3 ホストコンピュータ
4 充電池
5 乾電池
6 商用電源
7 通信ネットワーク
11 処理部
12 液晶表示装置
13 操作部
14 読取窓
15a,15b 一対の充電用接触端子
16 電源制御回路
17a,17b 一対の通信用接触端子
18 赤外線通信窓
19 記憶部
81 電源回路
82 CPU
82 RAM
84 操作部
841 電源スイッチ
842 モード受付部
85 RTC
86 記憶部
87 電源制御部
88 電池外れ検出部
89 補助電源


【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面上部に表示部、表面下部に操作部、前記操作部と対向する背面に電池装着部を有し、当該電池装着部に装着された電池からの電力を使用して情報コードを読み取るハンディターミナルであって、
電力を使用して所定の処理を行なうCPUと、
電力を使用して所定のデータを記憶するRAMと、
前記電池から電力が供給され、前記CPU及び前記RAMに電力を供給する電源回路と、
前記操作部に設けられ、前記情報コードの読み取りが可能なON状態と前記情報コードの読み取りが不可能なOFF状態とを切り替えるための指示を受け付けるON/OFF指示受付部と、前記情報コードの読み取りが不可能なOFF状態であって、前記CPUが外部からの前記操作部の操作に応じて前記OFF状態から前記ON状態に復帰可能なスリープ状態に移行するとともに前記RAMの記憶内容を維持する第1のモードと、前記CPUの駆動を停止するとともに前記RAMの記憶内容を維持しない第2のモードとの何れかを受け付けるモード受付部と、
前記モード受付部が受け付けたモードを記憶する記憶部と、
前記電池から電力が供給され、時刻を計数するリアルタイムクロックと、
前記電池から電力が供給され、前記ON/OFF指示受付部が前記ONの状態から前記OFFの状態へ移行させる指示を受け付けた際に、前記記憶部が前記第2のモードを記憶している場合に、前記CPU及び前記RAMに電力が供給されないように前記電源回路を制御する電源制御部とを備え、
前記CPUは前記ON/OFF指示受付部が前記ONの状態から前記OFFの状態へ移行させる指示を受け付けた際に前記記憶部が前記第1のモードを記憶しているとき、前記スリープ状態に移行する
ハンディターミナル。
【請求項2】
前記電源制御部は、前記ON/OFF指示受付部が前記OFFの状態から前記ONの状態へ移行させる指示を受け付けた場合、前記CPU及び前記RAMに電力が供給されるように前記電源回路を制御する
請求項1に記載のハンディターミナル。
【請求項3】
更に、
前記電源回路及び前記リアルタイムクロックに補助電力を供給する補助電源と、
前記電池から電力が供給され、前記ONの状態の場合であって装着されている前記電池が前記ハンディターミナルから外れたとき、その現象を検出して前記電池が前記ハンディターミナルから外れたことを示す電池外れ信号を前記CPUに出力する電池外れ検出部とを備え、
前記CPUは、前記電池外れ検出部から前記電池外れ信号を受けた場合、前記スリープ状態に移行する
請求項1に記載のハンディターミナル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−26606(P2010−26606A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−184297(P2008−184297)
【出願日】平成20年7月15日(2008.7.15)
【出願人】(000129253)株式会社キーエンス (681)
【Fターム(参考)】