説明

ハードディスクドライブ復旧方法、ハードディスクドライブ復旧システム、復旧プログラムおよび記録媒体

【課題】コンピュータ装置を確実に故障発生直前の状態に復旧させることを可能とするハードディスクドライブ復旧システムを提供する。
【解決手段】保守の対象とする保守対象装置10(コンピュータ装置)にインストールされたソフトウェアの構成情報および保守対象装置10への設定情報を、あらかじめ定めた周期または変更の都度、ソフトウェア管理システム40および設定情報管理システム50にネットワーク100を介して転送してそれぞれにて保持し、作業指示端末20は、保守作業者から検索操作が入力された際、ソフトウェア管理システム40および設定情報管理システム50から、故障発生直前の保守対象装置10の最新のソフトウェア構成情報と該ソフトウェアのイメージファイルの入手先情報および保守対象装置10の最新の設定情報を取得して、保守対象装置10に対する復旧用データを作成し、該復旧用データを表示出力して、保守作業者に対して提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードディスクドライブ復旧方法、ハードディスクドライブ復旧システム、ハードディスクドライブ復旧プログラムおよびプログラム記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ装置のプログラムやデータを格納しているハードディスクドライブに故障が発生した場合、ハードディスクドライブ上に現在格納されているプログラムやデータを取り出すことができず、あらかじめ定めた周期でバックアップを取っている場合には、バックアップしているプログラムやデータを、一方、バックアップを取っていなかった場合は、コンピュータ装置を購入した時点で添付されているCDやDVDに記録されている初期のプログラムやデータを、交換したハードディスクドライブにインストールすることによって復旧させる方法が採用されている。
【0003】
また、サーバ等のより一層の信頼性の確保を要する場合には、特許文献1の特開平11−249824号公報「コンピュータ装置」のように、ハードディスクドライブを二重化構成とし、一方をアクティブなハードディスクドライブとして使用し、故障発生時に、スタンバイ側のハードディスクに切り替えるようにしている。しかし、かかる構成の場合であっても、アクティブハードディスクドライブに故障が発生した場合、コンピュータ装置に現在設定されている設定情報が喪失してしまうため、設定情報を再度設定し直す操作を必要とするとともに、一般の利用者が用いるコンピュータ装置にとっては、冗長構成を採用することによるコストアップが生じて、好ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−249824号公報(第3−4頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のように、従来の一般的なコンピュータ装置においては、CDやDVDにバックアップを取っていない限り、利用者のコンピュータ装置に実装されたハードディスクドライブが故障した場合、ハードディスクドライブにインストールされていたOSやアプリケーションなどのソフトウェアは、当該利用者が保管しているCDやDVDを使用して、コンピュータ装置の復旧作業を行うのが一般的である。しかし、コンピュータ装置を購入した際に添付されていたCDやDVD等の記録媒体の紛失・破損などによって、必要なソフトウェアを揃えることができなくなって、復旧作業を行うことができなくなる場合があり、問題となっていた。
【0006】
また、コンピュータ装置を購入した際に添付されていたCDやDVD等の記録媒体を保管していた場合であっても、故障発生時点のコンピュータ装置の設定内容までの保管は行われていない場合が多く、コンピュータ装置の再設定を行うための情報収集などに長時間を要し、復旧作業が長時間に及ぶという問題もあった。さらには、システムによっては、OSやアプリケーションのバージョンを最新版まで更新してはいけない場合もあり、故障後の情報収集やシステム設定が困難になっていた。
【0007】
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、コンピュータ装置に実装されたハードディスクドライブが故障した際に、当該コンピュータ装置を確実に故障発生直前の状態に復旧させることを可能とするハードディスクドライブ復旧方法、ハードディスクドライブ復旧システム、ハードディスクドライブ復旧プログラムおよびプログラム記録媒体を提供することを、その目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の課題を解決するため、本発明によるハードディスクドライブ復旧方法は、次のような特徴的な構成を採用している。
【0009】
(1)保守の対象とするコンピュータ装置のハードディスクドライブの故障が発生した際に当該コンピュータ装置のソフトウェアおよび設定情報を故障発生直前の状態に復旧させるハードディスクドライブ復旧方法であって、保守の対象とする前記コンピュータ装置と、当該コンピュータ装置の復旧作業を行う保守作業者が操作する作業指示端末と、当該コンピュータ装置にインストールされている最新のソフトウェアの構成情報および該ソフトウェアのイメージファイルを保持するソフトウェア管理システムと、当該コンピュータ装置に設定されている最新の設定情報を保持する設定情報管理システムとを、ネットワークを介して、接続し、前記コンピュータ装置にインストールされているソフトウェアの構成情報および前記コンピュータ装置に設定されている設定情報を、あらかじめ定めた周期、または、変更が発生する都度、前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムに転送して、それぞれに保持するハードディスクドライブ復旧方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明のハードディスクドライブ復旧方法、ハードディスクドライブ復旧システム、ハードディスクドライブ復旧プログラムおよびプログラム記録媒体によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0011】
第一に、保守対象のコンピュータ装置にインストールされているソフトウェアの状態(種類、バージョン)を、常に、最新の内容として把握しておくことが可能であり、コンピュータ装置の復旧作業の際に、故障発生直前の状態への復旧に必要とするデータやアプリケーションが不足することを防止することができる。
【0012】
第二に、コンピュータ装置に設定されている設定内容まで含めて保管することによって、保守作業者が、再設定作業をまとめて実施することが可能となり、復旧までの時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係るハードディスクドライブ復旧システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【図2】図1に示すハードディスクドライブ復旧システムの保守対象装置の内部構成の一例を示す内部構成図である。
【図3】図1に示すハードディスクドライブ復旧システムの作業指示端末の内部構成の一例を示す内部構成図である。
【図4】図1に示すハードディスクドライブ復旧システムの保守対象装置稼動情報管理システムの内部構成の一例を示す内部構成図である。
【図5】図1に示すハードディスクドライブ復旧システムのソフトウェア管理システムの内部構成の一例を示す内部構成図である。
【図6】図1に示すハードディスクドライブ復旧システムの設定情報管理システムの内部構成の一例を示す内部構成図である。
【図7】図1〜図6に示すハードディスクドライブ復旧システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【図8】図1〜図6に示すハードディスクドライブ復旧システムの図7のフローチャートの動作以降における動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明によるハードディスクドライブ復旧方法、ハードディスクドライブ復旧システム、ハードディスクドライブ復旧プログラムおよびプログラム記録媒体の好適な実施例について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明によるハードディスクドライブ復旧方法およびハードディスクドライブ復旧システムについて説明するが、かかるハードディスクドライブ復旧方法をコンピュータにより実行可能なハードディスクドライブ復旧プログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、ハードディスクドライブ復旧プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。
【0015】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、コンピュータ装置に実装されたハードディスクドライブが故障した際に、当該ハードディスクドライブにインストールされていたOSやアプリケーションなどのソフトウェアの種類・バージョンに合わせた復旧用データを選定し、復旧作業を行う作業者に供給するとともに、故障発生直前に当該コンピュータ装置で設定されていた設定内容も合わせて復旧作業を行う作業者に供給することによって、限りなく、故障発生直前の状態に復元することを可能とすることを特徴としている。
【0016】
つまり、本発明は、コンピュータ装置のハードディスクドライブにインストールされているOSやアプリケーションをイメージファイル化して保管するとともに、利用者が使用中のコンピュータ装置から現在使用しているOSやアプリケーションの種類・バージョン情報、設定情報を、あらかじめ定めた周期で定期的に、および/または、変更が発生する都度、収集しておき、当該コンピュータ装置の故障が発生して、復旧作業が必要となった際に、あらかじめ収集しておいたOSやアプリケーションの種類・バージョン情報、設定情報の中から、当該コンピュータ装置の復旧に必要なOSやアプリケーションの種類・バージョンに合わせたソフトウェアと設定情報とを、復旧作業を行う保守作業者に供給することによって、復旧作業を円滑に実施するとともに、限りなく、故障発生直前の使用状態に近い状態に復旧することを可能とする。
【0017】
(実施形態の構成例)
次に、本発明に係るハードディスクドライブ復旧システムの構成例について、図1を用いて説明する。図1は、本発明に係るハードディスクドライブ復旧システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。図1のシステム構成図に示す通り、ハードディスクドライブ復旧システムは、保守対象装置10(コンピュータ装置)と作業指示端末20と保守対象装置稼動情報管理システム30とソフトウェア管理システム40と設定情報管理システム50とがネットワーク100を介して接続されている。
【0018】
保守対象装置10は、利用者が購入して使用しているコンピュータ装置であり、本発明において保守対象となる装置である。当該保守対象装置10は、インストールされているソフトウェアの種類およびバージョン、設定情報を、ネットワーク100を介して保守対象装置稼動情報管理システム30に対して送信するために、図2に示すような構成要素を少なくとも備えている。図2は、図1に示すハードディスクドライブ復旧システムの保守対象装置10の内部構成の一例を示す内部構成図であり、情報送信部101と情報収集部102とを少なくとも含んで構成される。
【0019】
図2の保守対象装置10において、情報送信部101は、ネットワーク100に接続されている部位であり、情報収集部102が収集した送信用データを、ネットワーク100を介して保守対象装置稼動情報管理システム30に対して送信する部位である。また、情報収集部102は、保守対象装置10にインストールされているソフトウェアの種類、バージョン情報、設定情報を収集し、情報送信部101から送信する送信用データとして編集する部位である。なお、インストールされているソフトウェアの種類、バージョン情報、設定情報の収集および送信用データとしての送信は、あらかじめ定めた周期で定期的に行うとともに、設定に変更が発生した場合にも、随時、収集して送信する。
【0020】
作業指示端末20は、保守対象装置10の故障時に、当該保守対象装置10の復旧作業を行う保守作業者に対して、復旧作業に必要とするソフトウェアの種類やバージョン情報、設定情報などの情報を表示、出力するために使用され、保守対象装置稼動情報管理システム30とソフトウェア管理システム40と設定情報管理システム50との間を、ネットワーク100を介して接続する機能を備えた情報処理端末であり、図3に示すような構成要素を少なくとも備えている。図3は、図1に示すハードディスクドライブ復旧システムの作業指示端末20の内部構成の一例を示す内部構成図であり、情報送受信部201と情報入力部202と情報表示部203と復旧用データ作成部204とを少なくとも含んで構成される。
【0021】
図3の作業指示端末20において、情報送受信部201は、ネットワーク100に接続されている部位であり、ソフトウェア管理システム40と設定情報管理システム50とから保守対象装置10の復旧作業に必要となるデータの受信を行う部位である。また、情報入力部202は、保守対象装置10に対する復旧作業指示を行う際に、保守対象装置10を特定する情報を入力することにより、当該保守対象装置10にインストールされているソフトウェアの種類、バージョン情報、設定情報を情報表示部203に表示させるとともに、復旧用データ作成部204を使用して、復旧用データの作成の操作を行う部位である。
【0022】
また、情報表示部203は、保守対象装置10に対する復旧作業の指示を行う際に、情報入力部202から入力された当該保守対象装置10を特定する情報に基づいて、当該保守対象装置10にインストールされているソフトウェアの種類、バージョン情報、設定情報に関する情報を表示する部位である。また、復旧用データ作成部204は、復旧作業を行う保守対象装置10に故障発生時にインストールされていたソフトウェアの種類、バージョン情報、設定情報を基にして、ソフトウェア管理システム40および設定情報管理システム50から、復旧に必要とするソフトウェアおよび設定情報を取得して、復旧用のデータを作成して、外部出力する部位である。
【0023】
保守対象装置稼動情報管理システム30は、保守対象装置10の所在地、保守対象装置10の名称・種別等の保守対象装置10を特定するための情報および故障内容の情報等を記録・管理するシステムであり、図4に示すような構成要素を少なくとも備えている。図4は、図1に示すハードディスクドライブ復旧システムの保守対象装置稼動情報管理システム30の内部構成の一例を示す内部構成図であり、保守対象装置10の所在地情報301a、保守対象装置10の名称・種別情報301b、および、保守対象装置10の故障履歴情報301c等を記録する稼動情報データベース301、保守対象装置10からの送信用データ(ソフトウェアの種類、バージョン、設定情報)の転送や作業指示端末20からの検索指示に対して、該当するソフトウェアデータおよび設定データを、ネットワーク100を介して、送受信するための、データ受信処理部302、データ入出力部303、データ送信処理部304を少なくとも含んで構成される。
【0024】
図4の保守対象装置稼動情報管理システム30において、データ受信処理部302は、保守対象装置10からネットワーク100を介して送信用データとして送信されてくる、当該保守対象装置10にインストールされているソフトウェアの種類・バージョン情報および設定情報を受信したり、作業指示端末20からの検索指示のデータを受け付けて、データ入出力部303へ引き渡したり、あるいは、ソフトウェア管理システム40や設定情報管理システム50からソフトウェアの種類・バージョン情報および設定情報をネットワーク100を介して受信したりする部位である。
【0025】
データ入出力部303は、保守対象装置10からの送信用データ(ソフトウェアの種類・バージョン情報および設定情報)や作業指示端末20からの保守対象装置10の設定環境に関する検索操作に対し、処理結果の出力を行う部位である。保守対象装置10からの送信用データ(ソフトウェアの種類・バージョン情報および設定情報)については、稼動情報データベース301を参照して保守対象装置10の特定を行うとともに、送信用データの仕分けを行う。仕分けしたソフトウェアの構成情報(種類・バージョン情報)については、特定した保守対象装置10と関連付けて、ソフトウェア管理システム40へ転送し、保守対象装置10からの送信用データのソフトウェアの種類に不足がある旨の通知がソフトウェア管理システム40から返送されてきた場合は、不足している旨を作業指示端末20に対して出力し、不足しているソフトウェアに関する情報をソフトウェア管理システム40に対して返送する。一方、仕分けした設定情報については、特定した保守対象装置10と関連付けて、設定情報管理システム50へ転送する。
【0026】
また、作業指示端末20からの検索操作については、稼動情報データベース301を参照して保守対象装置10の特定を行うとともに、特定した保守対象装置10に関して、復旧作業に必要とするソフトウェアの構成情報(種類・バージョン情報)、設定情報を、ソフトウェア管理システム40、設定情報管理システム50から取得して、作業指示端末20に返送する。
【0027】
データ送信処理部304は、保守対象装置10から受信したソフトウェアの種類・バージョン情報および設定情報をソフトウェア管理システム40および設定情報管理システム50へネットワーク100を介して送信したり、ソフトウェア管理システム40および設定情報管理システム50から受け取ったソフトウェアの種類・バージョン情報および設定情報を作業指示端末20へネットワーク100を介して送信したりする部位である。
【0028】
ソフトウェア管理システム40は、保守対象装置10毎のソフトウェアのイメージファイルを保持・管理するシステムであり、図5に示すような構成要素を少なくとも備えている。図5は、図1に示すハードディスクドライブ復旧システムのソフトウェア管理システム40の内部構成の一例を示す内部構成図であり、保守対象装置10毎のソフトウェアの構成情報(種類・バージョン)とソフトウェアのイメージファイルとを保持する、装置−ソフトウェア組合せデータベース401、保守対象装置稼動情報管理システム30からの保守対象装置10のソフトウェアの構成情報(種類・バージョン)の転送や作業指示端末20の検索操作に対して、該当するデータを、ネットワーク100を介して送受信するための、データ受信処理部402、データ入出力部403、データ送信処理部404を少なくとも含んで構成される。
【0029】
図5のソフトウェア管理システム40において、データ受信処理部402は、保守対象装置稼動情報管理システム30からの保守対象装置10のソフトウェアの構成情報(種類・バージョン)の転送や作業指示端末20の検索操作をネットワーク100を介して受信して、データ入出力部403へ引き渡しを行う。
【0030】
データ入出力部403は、データ受信処理部402が受け付けた保守対象装置10のソフトウェアの構成情報(種類・バージョン)に基づいて、保守対象装置10に対するソフトウェアの組合せ(OSの種類、バージョン情報、アプリケーションの種類)を装置−ソフトウェア組合せデータベース401に登録して、その登録結果をデータ送信処理部404へ引き渡したり、あるいは、データ受信処理部402が受け付けた作業指示端末20の検索操作に基づいて、該検索操作が示す保守対象装置10に対するソフトウェアの組合せ(OSの種類、バージョン情報、アプリケーションの種類)を装置−ソフトウェア組合せデータベース401から抽出し、検索結果として、復旧作業に必要なソフトウェアのイメージファイルのダウンロード先情報を、データ送信処理部404へ引き渡したりする。
【0031】
例えば、図5においては、保守対象装置10のうち、装置Aは、OSのリビジョン(rev.)番号は“a”であり、アプリケーションソフトウェアとして、“APα”と“APβ”とを使用しており、装置Bは、OSのリビジョン(rev.)番号は“b”であり、アプリケーションソフトウェアとして、“APα”と“APγ”とを使用している旨が登録されており、作業指示端末20の検索操作を受け取った際に、それぞれのソフトウェアのイメージファイルが格納されている領域を示す情報が、検索結果のダウンロード先情報としてデータ送信処理部404へ引き渡される。
【0032】
登録結果または検索結果(ソフトウェアのイメージファイルのダウンロード先情報)を受け付けたデータ送信処理部404は、登録要求元または検索要求元の保守対象装置稼動情報管理システム30に対して登録結果または検索結果をネットワーク100を介して出力する。なお、保守対象装置稼動情報管理システム30が検索結果(ソフトウェアのイメージファイルのダウンロード先情報)を受け取った際には、検索操作元の端末である作業指示端末20へ検索結果(ソフトウェアのイメージファイルのダウンロード先情報)を出力することになる。
【0033】
設定情報管理システム50は、保守対象装置10それぞれから送信されてくる保守対象装置10毎の設定情報ファイルを保持・管理するシステムであり、図6に示すような構成要素を少なくとも備えている。図6は、図1に示すハードディスクドライブ復旧システムの設定情報管理システム50の内部構成の一例を示す内部構成図であり、保守対象装置10それぞれから保守対象装置稼動情報管理システム30を介して送信されてくる保守対象装置10毎の設定情報ファイルを保持する、装置−設定情報組合せデータベース501、保守対象装置稼動情報管理システム30を介した保守対象装置10それぞれの設定情報の受信および作業指示端末20の検索操作に対して、該当するデータを、ネットワーク100を介して送受信するための、データ受信処理部502、データ入出力部503、データ送信処理部504を少なくとも含んで構成される。
【0034】
図6の装置−設定情報組合せデータベース501においては、各保守対象装置10の設定情報について3世代分の履歴情報を保持しており、例えば、装置Aは、最新の設定情報、前世代の設定情報、前々世代の設定情報を保持している。保守対象装置稼動情報管理システム30を介した作業指示端末20の検索操作に対しては、通常、最新の設定情報を検索して返送するように動作する。
【0035】
図6の設定情報管理システム50において、データ受信処理部502は、保守対象装置稼動情報管理システム30からの保守対象装置10の設定情報の転送や作業指示端末20の検索操作をネットワーク100を介して受信して、データ入出力部503へ引き渡しを行う。
【0036】
データ入出力部503は、データ受信処理部502が受け付けた保守対象装置10の設定情報を装置−設定情報組合せデータベース501に登録して、その登録結果をデータ送信処理部504へ引き渡したり、あるいは、データ受信処理部502が受け付けた作業指示端末20の検索操作に基づいて、該検索操作が示す保守対象装置10に対する設定情報を装置−設定情報組合せデータベース501から抽出し、検索結果として、復旧作業に必要な設定情報ファイルが格納されている領域を示す情報が、検索結果のダウンロード先情報として、データ送信処理部504へ引き渡したりする。
【0037】
登録結果または検索結果(設定情報ファイルのダウンロード先情報)を受け付けたデータ送信処理部404は、登録要求元または検索要求元の保守対象装置稼動情報管理システム30に対して登録結果または検索結果をネットワーク100を介して出力する。なお、保守対象装置稼動情報管理システム30が検索結果(設定情報ファイルのダウンロード先情報)を受け取った際には、検索操作元の端末である作業指示端末20へ検索結果(設定情報ファイルのダウンロード先情報)を出力することになる。
【0038】
(実施形態の動作例の説明)
次に、図1〜図6に示すハードディスクドライブ復旧システムの動作の一例を図7、図8のフローチャートを用いて詳細に説明する。図7は、図1〜図6に示すハードディスクドライブ復旧システムの動作の一例を示すフローチャートであり、各保守対象装置10のソフトウェアの種類・バージョン情報および設定情報を登録する動作例を示している。図8は、図1〜図6に示すハードディスクドライブ復旧システムの図7のフローチャートの動作以降における動作例を示すフローチャートであり、保守対象装置10の復旧作業の動作例を示している。
【0039】
まず、図7のフローチャートを用いて、各保守対象装置10のソフトウェアの種類・バージョン情報および設定情報を登録する動作について説明する。
【0040】
図7のフローチャートにおいて、保守対象装置10の情報収集部102は、故障が発生する前の段階で、ソフトウェア構成に変更があったか否かを確認し(ステップA1)、変更がなかった場合には(ステップA1のNo)、設定内容に変更があったか否かを確認する(ステップA2)。設定内容にも変更がなかった場合には(ステップA2のNo)、前回のソフトウェア構成情報(種類・バージョン情報)や設定情報の保守対象装置稼動情報管理システム30への送信動作から、あらかじめ定めた一定時間が経過したか否かを確認し(ステップA3)、一定時間経過していない場合は(ステップA3のNo)、ステップA1に戻って、ソフトウェア、設定内容の変更の有無を監視し続ける。
【0041】
一方、ソフトウェアの変更があった場合(ステップA1のYes)、または、設定内容の変更があった場合(ステップA2のYes)、あるいは、あらかじめ定めた一定時間が経過した場合(ステップA3のYes)、当該保守対象装置10の情報収集部102により、設定情報を収集し(ステップA4)、さらに、ソフトウェア構成情報(種類・バージョン情報)を収集して(ステップA5)、収集した設定情報、ソフトウェア構成情報を、情報送信部101により、保守対象装置稼動情報管理システム30に対して送信する(ステップA6)。
【0042】
通常は、あらかじめ定めた一定時間経過毎に、設定情報、ソフトウェア構成情報を収集して、保守対象装置稼動情報管理システム30に対して送信を行うが、ソフトウェアの構成に追加や削除などの変化があった場合や、設定内容に変更が発生した場合には、随時、ソフトウェア構成情報、設定情報を収集して、保守対象装置稼動情報管理システム30に対して送信を行い、常に、各保守対象装置10の最新の情報を、保守対象装置稼動情報管理システム30を介して、ソフトウェア管理システム40、設定情報管理システム50が保持するように動作する。
【0043】
保守対象装置稼動情報管理システム30においては、保守対象装置10から送信されてきた当該保守対象装置10のソフトウェア構成情報、設定情報をデータ受信処理部302にて受信し、データ入出力部303においてソフトウェア構成情報(種類・バージョン情報)と設定情報とに仕分けを行う(ステップA7)。仕分けされたソフトウェア構成情報は、データ送信処理部304によりソフトウェア管理システム40へ送信され(ステップA8)、仕分けされた設定情報は、データ送信処理部304により設定情報管理システム50へ送信される(ステップA9)
【0044】
設定情報管理システム50においては、保守対象装置稼動情報管理システム30から送信されてきた設定情報をデータ受信処理部502にて受信し(ステップA10)、受信した設定情報を保守対象装置10と関連付けて、装置−設定情報組合せデータベース501に保存する(ステップA11)。その際に、同一保守対象装置10の設定情報が既に存在しているか否かを確認し(ステップA12)、同一保守対象装置10の設定情報が既に存在している場合には(ステップA12のYes)、今回の設定情報が最新の世代情報として、履歴情報を更新し、世代管理を実施する(ステップA13)。
【0045】
一方、ソフトウェア管理システム40においては、保守対象装置稼動情報管理システム30から送信されてきたソフトウェア構成情報(種類・バージョン情報)をデータ受信処理部402にて受信し(ステップA14)、受信したソフトウェア構成情報(種類・バージョン情報)を保守対象装置10と関連付けて、装置−ソフトウェア組合せデータベース401に保存する(ステップA15)。
【0046】
その際に、ソフトウェア管理システム40は、装置−ソフトウェア組合せデータベース401に今まで保存しているソフトウェアとの照合を行い(ステップA16)、受信したソフトウェア構成情報(種類・バージョン情報)の中に不足しているソフトウェアがあるか否かを確認する(ステップA17)。受信したソフトウェア構成情報(種類・バージョン情報)の中に不足しているソフトウェアがある場合には(ステップA17のYes)、保守対象装置稼動情報管理システム30を介して、作業指示端末20に対して、不足ソフトウェアがある旨を通知する(ステップAA18)。
【0047】
作業指示端末20においては、保守対象装置稼動情報管理システム30を介してソフトウェア管理システム40から不足ソフトウェアがある旨の通知を情報送受信部201にて受信すると、受信した不足ソフトウェアがある旨の通知を情報表示部203にて表示し(ステップA19)、保守作業者に対して、不足ソフトウェアの入手を促す。情報表示部203にて表示された指示に従って、保守作業者が、作業指示端末20の情報入力部202により不足ソフトウェアに関する情報を入力して(ステップA20)、情報送受信部201にて保守対象装置稼動情報管理システム30を介してソフトウェア管理システム40へ送信することにより、ソフトウェア管理システム40は不足ソフトウェアに関する情報の追加格納処理を行う(ステップA21)。
【0048】
以上の処理により、各保守対象装置10のソフトウェア構成情報および設定情報を収集する動作が実施される。
【0049】
なお、ステップA17において、不足しているソフトウェアがあると判定した場合であっても(ステップA17のYes)、不足している当該ソフトウェアは、当該保守対象装置10からアンインストールされている場合もあるので、作業指示端末20においては、不足ソフトウェアがある旨の通知が表示されても、保守作業者は、実際にインストールされているか否かを、設定情報管理システム50側に問合せ情報を送信させて、設定情報管理システム50に保存されている設定情報に基づいて、アンインストールされたソフトウェアか否かを確認するようにしても良い。
【0050】
次に、図8のフローチャートを用いて、保守対象装置10のハードディスクドライブの故障が発生した場合に、ソフトウェアや設定情報を元の状態に復旧させるための動作について説明する。
【0051】
図8のフローチャートにおいて、保守対象装置10のハードディスクドライブの故障が発生した場合(ステップB1)、保守対象装置10の情報送信部101から電話連絡やメール等の各種の手段によって、復旧作業の依頼が、作業指示端末20に対して行われる(ステップB2)。作業指示端末20は、保守対象装置10からの復旧作業依頼を情報送受信部201にて受信すると(ステップB3)、復旧作業依頼の旨が情報表示部203に表示されて、保守作業者に通知される。該通知を視認した保守作業者は、情報入力部202を操作して、依頼元の当該保守対象装置10のソフトウェア構成や設定情報を確認する動作を起動する(ステップB4)。
【0052】
作業指示端末20において依頼元の保守対象装置10のソフトウェア構成や設定情報の確認操作がなされると、保守対象装置稼動情報管理システム30に対してソフトウェア構成や設定情報の確認要求が情報送受信部201から送信される。ソフトウェア構成や設定情報の確認要求を受信した保守対象装置稼動情報管理システム30は、データ入出力部303により、ソフトウェア構成や設定情報の確認要求の対象とされる保守対象装置10の所在地や保守対象装置10の構成情報の確認を行う(ステップB5)。保守対象装置10の所在地や構成情報の確認結果として、正当な保守対象装置10に対する復旧作業であることを確認するとともに、当該保守対象装置10を特定する情報を取得し、まず、当該保守対象装置10にインストールされているソフトウェア構成情報(ソフトウェアの種類・バージョン情報)の検索を行うための動作を起動する。
【0053】
つまり、保守対象装置稼動情報管理システム30は、確認結果として得られた当該保守対象装置10を特定する特定情報を付して、当該保守対象装置10にインストールされているソフトウェア構成情報(ソフトウェアの種類・バージョン情報)の取得要求を、データ送信処理部304によりソフトウェア管理システム40に送信する(ステップB6)。
【0054】
ソフトウェア管理システム40においては、データ受信処理部402により受信したソフトウェア構成情報の取得要求に付されている保守対象装置10の特定情報に基づいて、装置−ソフトウェア組合せデータベース401を検索して、該当する保守対象装置10にインストールされている最新のソフトウェア構成情報(ソフトウェアの種類・バージョン情報)を復旧に使用するソフトウェア構成情報として読出し(ステップB7)、復旧に使用するソフトウェア構成情報に関するソフトウェアのイメージファイルの入手先(ダウンロード先)情報を取得して、該ソフトウェア構成情報とともにデータ送信処理部404により保守対象装置稼動情報管理システム30に対して返送する(ステップB8)。
【0055】
次に、保守対象装置稼動情報管理システム30は、当該保守対象装置10に設定されている設定情報の検索を行うための動作を起動する。
【0056】
つまり、保守対象装置稼動情報管理システム30は、確認結果として得られた当該保守対象装置10を特定する特定情報を付して、当該保守対象装置10に設定されている設定情報の取得要求を、データ送信処理部304により設定情報管理システム50に送信する(ステップB9)。
【0057】
設定情報管理システム50においては、データ受信処理部502により受信した設定情報の取得要求に付されている保守対象装置10の特定情報に基づいて、装置−設定情報組合せデータベース501を検索して、該当する保守対象装置10に設定されている最新の設定情報を復旧に使用する設定情報として読出し(ステップB10)、復旧に使用する設定情報を取得して、データ送信処理部404により保守対象装置稼動情報管理システム30に対して返送する(ステップB11)。
【0058】
保守対象装置稼動情報管理システム30は、ソフトウェア管理システム40から返送されたソフトウェア構成情報と該ソフトウェアのイメージファイルの入手先(ダウンロード先)情報、設定情報管理システム50から返送された設定情報をデータ受信処理部302にて受信し、作業指示端末20へデータ送信処理部304により転送する(ステップB12)。
【0059】
保守対象装置稼動情報管理システム30から転送されてきたソフトウェア構成情報と該ソフトウェアの入手先(ダウンロード先)情報および設定情報を受信した作業指示端末20は、情報表示部203により、受信した情報を検索結果として出力するとともに、復旧用データ作成部204にて、設定情報を含め、故障発生直前の状態に復旧させるためのソフトウェアデータを復旧用データとして作成し、保守作業者へ供給する(ステップB14)。保守作業者は、復旧に使用するソフトウェアデータを、設定情報も含めて取得することにより、保守対象装置10の復旧作業を実施することができる(ステップB15)。
【0060】
(実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本実施形態においては、次のような効果が得られる。
【0061】
第一に、保守対象のコンピュータ装置にインストールされているソフトウェアの状態(種類、バージョン)を、常に、最新の内容として把握しておくことが可能であり、コンピュータ装置の復旧作業の際に、故障発生直前の状態への復旧に必要とするデータやアプリケーションが不足することを防止することができる。
【0062】
第二に、コンピュータ装置に設定されている設定内容まで含めて保管することによって、保守作業者が、再設定作業をまとめて実施することが可能となり、復旧までの時間を短縮することができる。
【0063】
以上、本発明の好適実施例の構成を説明した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。例えば、本発明の実施態様は、課題を解決するための手段における構成(1)に加えて、次のような構成として表現できる。
(2)前記作業指示端末に対して保守作業者から前記コンピュータ装置の設定環境に関する検索操作が入力された際に、前記作業指示端末は、前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムから、当該コンピュータ装置にインストールされていた最新のソフトウェア構成情報と該ソフトウェアのイメージファイルのダウンロード先を示す情報および当該コンピュータ装置に設定されていた最新の設定情報を取得することにより、当該コンピュータ装置に対する復旧用データを作成し、該復旧用データを表示出力して、保守作業者に対して提示する上記(1)のハードディスクドライブ復旧方法。
(3)前記コンピュータ装置の所在地および/または当該コンピュータ装置の名称・種類に基づいて、当該コンピュータ装置を特定することができる特定情報を保持する保守対象装置稼動情報管理システムをさらに備え、前記コンピュータ装置から前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムに対してソフトウェアの前記構成情報および前記設定情報を転送する際、あるいは、前記作業指示端末からの検索操作により前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムから前記最新のソフトウェア構成情報と該ソフトウェアのイメージファイルのダウンロード先を示す情報および前記最新の設定情報を取得する際、対象とする前記コンピュータ装置を特定するために、対象とする前記コンピュータ装置の所在地および/または当該コンピュータ装置の名称・種類を前記保守対象装置稼動情報管理システムに通知することにより、当該コンピュータ装置を特定した前記特定情報を取得する上記(1)または(2)のハードディスクドライブ復旧方法。
(4)保守の対象とするコンピュータ装置のハードディスクドライブの故障が発生した際に当該コンピュータ装置のソフトウェアおよび設定情報を故障発生直前の状態に復旧させるハードディスクドライブ復旧システムであって、保守の対象とする前記コンピュータ装置と、当該コンピュータ装置の復旧作業を行う保守作業者が操作する作業指示端末と、当該コンピュータ装置にインストールされている最新のソフトウェアの構成情報および該ソフトウェアのイメージファイルを保持するソフトウェア管理システムと、当該コンピュータ装置に設定されている最新の設定情報を保持する設定情報管理システムとを、ネットワークを介して、接続し、前記コンピュータ装置にインストールされているソフトウェアの構成情報および前記コンピュータ装置に設定されている設定情報を、あらかじめ定めた周期、または、変更が発生する都度、前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムに転送して、それぞれに保持するハードディスクドライブ復旧システム。
(5)前記作業指示端末に対して保守作業者から前記コンピュータ装置の設定環境に関する検索操作が入力された際に、前記作業指示端末は、前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムから、当該コンピュータ装置にインストールされていた最新のソフトウェア構成情報と該ソフトウェアのイメージファイルのダウンロード先を示す情報および当該コンピュータ装置に設定されていた最新の設定情報を取得することにより、当該コンピュータ装置に対する復旧用データを作成し、該復旧用データを表示出力して、保守作業者に対して提示する上記(1)のハードディスクドライブ復旧システム。
(6)前記コンピュータ装置の所在地および/または当該コンピュータ装置の名称・種類に基づいて、当該コンピュータ装置を特定することができる特定情報を保持する保守対象装置稼動情報管理システムをさらに備え、前記コンピュータ装置から前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムに対してソフトウェアの前記構成情報および前記設定情報を転送する際、あるいは、前記作業指示端末からの検索操作により前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムから前記最新のソフトウェア構成情報と該ソフトウェアのイメージファイルのダウンロード先を示す情報および前記最新の設定情報を取得する際、対象とする前記コンピュータ装置を特定するために、対象とする前記コンピュータ装置の所在地および/または当該コンピュータ装置の名称・種類を前記保守対象装置稼動情報管理システムに通知することにより、当該コンピュータ装置を特定した前記特定情報を取得する上記(4)または(5)のハードディスクドライブ復旧システム。
(7)保守の対象とするコンピュータ装置のハードディスクドライブの故障が発生した際に当該コンピュータ装置を故障発生直前の状態に復旧させるためのハードディスクドライブ復旧プログラムであって、前記コンピュータ装置にインストールされているソフトウェアの構成情報および前記コンピュータ装置に設定されている設定情報を、あらかじめ定めた周期、または、変更が発生する都度、ソフトウェアの構成情報と該ソフトウェアのイメージファイルとを保持して管理するソフトウェア管理システムおよび設定情報を保持して管理する設定情報管理システムにネットワークを介して転送することを、コンピュータにより実行可能なプログラムとして実施しているハードディスクドライブ復旧プログラム。
(8)前記コンピュータ装置のハードディスクドライブに故障が発生した際に、前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムから、当該コンピュータ装置にインストールされていた最新のソフトウェア構成情報と該ソフトウェアのイメージファイルのダウンロード先を示す情報および当該コンピュータ装置に設定されていた最新の設定情報を取得することにより、当該コンピュータ装置に対する復旧用データを作成し、該復旧用データを表示出力して、保守作業者に対して提示することを、コンピュータにより実行可能なプログラムとして実施している上記(7)のハードディスクドライブ復旧プログラム。
(9)上記(7)または(8)のハードディスクドライブ復旧プログラムを、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録しているプログラム記録媒体。
【符号の説明】
【0064】
10 保守対象装置
20 作業指示端末
30 保守対象装置稼動情報管理システム
40 ソフトウェア管理システム
50 設定情報管理システム
100 ネットワーク
101 情報送信部
102 情報収集部
201 情報送受信部
202 情報入力部
203 情報表示部
204 復旧用データ作成部
301 稼動情報データベース
301a 所在地情報
301b 名称・種別情報
301c 故障履歴情報
302 データ受信処理部
303 データ入出力部
304 データ送信処理部
401 装置−ソフトウェア組合せデータベース
402 データ受信処理部
403 データ入出力部
404 データ送信処理部
501 装置−設定情報組合せデータベース
502 データ受信処理部
503 データ入出力部
504 データ送信処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保守の対象とするコンピュータ装置のハードディスクドライブの故障が発生した際に当該コンピュータ装置のソフトウェアおよび設定情報を故障発生直前の状態に復旧させるハードディスクドライブ復旧方法であって、保守の対象とする前記コンピュータ装置と、当該コンピュータ装置の復旧作業を行う保守作業者が操作する作業指示端末と、当該コンピュータ装置にインストールされている最新のソフトウェアの構成情報および該ソフトウェアのイメージファイルを保持するソフトウェア管理システムと、当該コンピュータ装置に設定されている最新の設定情報を保持する設定情報管理システムとを、ネットワークを介して、接続し、前記コンピュータ装置にインストールされているソフトウェアの構成情報および前記コンピュータ装置に設定されている設定情報を、あらかじめ定めた周期、または、変更が発生する都度、前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムに転送して、それぞれに保持することを特徴とするハードディスクドライブ復旧方法。
【請求項2】
前記作業指示端末に対して保守作業者から前記コンピュータ装置の設定環境に関する検索操作が入力された際に、前記作業指示端末は、前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムから、当該コンピュータ装置にインストールされていた最新のソフトウェア構成情報と該ソフトウェアのイメージファイルのダウンロード先を示す情報および当該コンピュータ装置に設定されていた最新の設定情報を取得することにより、当該コンピュータ装置に対する復旧用データを作成し、該復旧用データを表示出力して、保守作業者に対して提示することを特徴とする請求項1に記載のハードディスクドライブ復旧方法。
【請求項3】
前記コンピュータ装置の所在地および/または当該コンピュータ装置の名称・種類に基づいて、当該コンピュータ装置を特定することができる特定情報を保持する保守対象装置稼動情報管理システムをさらに備え、前記コンピュータ装置から前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムに対してソフトウェアの前記構成情報および前記設定情報を転送する際、あるいは、前記作業指示端末からの検索操作により前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムから前記最新のソフトウェア構成情報と該ソフトウェアのイメージファイルのダウンロード先を示す情報および前記最新の設定情報を取得する際、対象とする前記コンピュータ装置を特定するために、対象とする前記コンピュータ装置の所在地および/または当該コンピュータ装置の名称・種類を前記保守対象装置稼動情報管理システムに通知することにより、当該コンピュータ装置を特定した前記特定情報を取得することを特徴とする請求項1または2に記載のハードディスクドライブ復旧方法。
【請求項4】
保守の対象とするコンピュータ装置のハードディスクドライブの故障が発生した際に当該コンピュータ装置のソフトウェアおよび設定情報を故障発生直前の状態に復旧させるハードディスクドライブ復旧システムであって、保守の対象とする前記コンピュータ装置と、当該コンピュータ装置の復旧作業を行う保守作業者が操作する作業指示端末と、当該コンピュータ装置にインストールされている最新のソフトウェアの構成情報および該ソフトウェアのイメージファイルを保持するソフトウェア管理システムと、当該コンピュータ装置に設定されている最新の設定情報を保持する設定情報管理システムとを、ネットワークを介して、接続し、前記コンピュータ装置にインストールされているソフトウェアの構成情報および前記コンピュータ装置に設定されている設定情報を、あらかじめ定めた周期、または、変更が発生する都度、前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムに転送して、それぞれに保持することを特徴とするハードディスクドライブ復旧システム。
【請求項5】
前記作業指示端末に対して保守作業者から前記コンピュータ装置の設定環境に関する検索操作が入力された際に、前記作業指示端末は、前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムから、当該コンピュータ装置にインストールされていた最新のソフトウェア構成情報と該ソフトウェアのイメージファイルのダウンロード先を示す情報および当該コンピュータ装置に設定されていた最新の設定情報を取得することにより、当該コンピュータ装置に対する復旧用データを作成し、該復旧用データを表示出力して、保守作業者に対して提示することを特徴とする請求項1に記載のハードディスクドライブ復旧システム。
【請求項6】
前記コンピュータ装置の所在地および/または当該コンピュータ装置の名称・種類に基づいて、当該コンピュータ装置を特定することができる特定情報を保持する保守対象装置稼動情報管理システムをさらに備え、前記コンピュータ装置から前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムに対してソフトウェアの前記構成情報および前記設定情報を転送する際、あるいは、前記作業指示端末からの検索操作により前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムから前記最新のソフトウェア構成情報と該ソフトウェアのイメージファイルのダウンロード先を示す情報および前記最新の設定情報を取得する際、対象とする前記コンピュータ装置を特定するために、対象とする前記コンピュータ装置の所在地および/または当該コンピュータ装置の名称・種類を前記保守対象装置稼動情報管理システムに通知することにより、当該コンピュータ装置を特定した前記特定情報を取得することを特徴とする請求項4または5に記載のハードディスクドライブ復旧システム。
【請求項7】
保守の対象とするコンピュータ装置のハードディスクドライブの故障が発生した際に当該コンピュータ装置を故障発生直前の状態に復旧させるためのハードディスクドライブ復旧プログラムであって、前記コンピュータ装置にインストールされているソフトウェアの構成情報および前記コンピュータ装置に設定されている設定情報を、あらかじめ定めた周期、または、変更が発生する都度、ソフトウェアの構成情報と該ソフトウェアのイメージファイルとを保持して管理するソフトウェア管理システムおよび設定情報を保持して管理する設定情報管理システムにネットワークを介して転送することを、コンピュータにより実行可能なプログラムとして実施していることを特徴とするハードディスクドライブ復旧プログラム。
【請求項8】
前記コンピュータ装置のハードディスクドライブに故障が発生した際に、前記ソフトウェア管理システムおよび前記設定情報管理システムから、当該コンピュータ装置にインストールされていた最新のソフトウェア構成情報と該ソフトウェアのイメージファイルのダウンロード先を示す情報および当該コンピュータ装置に設定されていた最新の設定情報を取得することにより、当該コンピュータ装置に対する復旧用データを作成し、該復旧用データを表示出力して、保守作業者に対して提示することを、コンピュータにより実行可能なプログラムとして実施していることを特徴とする請求項7に記載のハードディスクドライブ復旧プログラム。
【請求項9】
請求項7または8に記載のハードディスクドライブ復旧プログラムを、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録していることを特徴とするプログラム記録媒体。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−256954(P2010−256954A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−102717(P2009−102717)
【出願日】平成21年4月21日(2009.4.21)
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)
【Fターム(参考)】