説明

バイオチップ

【課題】高感度のイメージセンサを含むバイオチップを提供する。
【解決手段】バイオチップ600は、生化学的反応が起きる複数の反応領域412が凹部の形態で形成され、前記反応領域412の下部には基準試料414aが設けられ、前記反応領域412の上部にはターゲット試料414bが挿入されるバイオチップ層と、前記バイオチップ層の下部に形成され、複数の光検出器422を含むイメージセンサ層とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオチップに関し、より詳細には、高感度のイメージセンサを含むバイオチップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、バイオチップは、ガラス、シリコン、あるいはナイロンなどの材質で形成された基板上に、DNA、タンパク質などの生体分子を含む基準試料が規則的に配列された形態に形成される。バイオチップは、配列される基準試料の種類によってDNAチップやタンパク質チップなどに分類される。バイオチップは、基板に固定された基準試料とターゲット試料の生化学的反応を基本的に利用している。このような基準試料とターゲット試料の生化学的反応の代表的な例は、DNA塩基間の相補結合や抗原−抗体反応などである。
【0003】
バイオチップによる診断は、光学プロセスを通じて生化学的反応が起きる程度を検出することで行われる。一般的な光学プロセスは蛍光または発光を利用する。
【0004】
蛍光(fluorescence)を利用した光学プロセスの例は、バイオチップ内に固定された基準試料に投与されたターゲット試料が蛍光物質と結合して、基準試料とターゲット試料との間の特定の生化学的反応が生じた場合、蛍光物質が残留するようにする。以後、外部光源により、残留した蛍光物質が発光して、この発光を測定するものである。
【0005】
発光(luminescence)を利用した光学プロセスの例は、バイオチップ内に固定された基準試料に投与されたターゲット試料が発光物質とを結合して、基準試料とターゲット試料との間の特定の生化学的な反応が生じた場合、発光物質が残留するようにする。以後、外部光源がなくても残留した発光物質が発光して、この発光を測定するものである。
【0006】
図1は、従来のバイオチップの構造を示したものである。
【0007】
図1を参照して、従来のバイオチップ100は、ガラスなどの基板110に一定な間隔で配置された多くの種類の基準試料120を含む。
【0008】
ターゲット試料を従来のバイオチップ100の基準試料120に投与すると、ターゲット試料と基準試料120との間で生化学的反応が起きる。このとき、ターゲット試料内に一定量の蛍光物質または発光物質が化学結合などによって含まれている場合、生化学的反応の程度に応じて、生化学反応後に残留する蛍光物質または発光物質の量も変わるようになる。
【0009】
基準試料とターゲット試料との間に生化学的反応が起きたバイオチップ100を照射すると、蛍光物質が特定の光を発生するようになる。蛍光物質から発生する光の強度を高めるために、一般に、強いレーザを用いて照射する。蛍光物質から発生した光は、画像取得装置によって画像として表示される。
【0010】
図2は、従来のバイオチップのフローチャート200の一例を示したものである。
【0011】
バイオチップに固定された基準試料に、蛍光物質または発光物質と結合したターゲット試料を投与すると、基準試料とターゲット試料との間に生化学的反応が起きる(S210)。基準試料とターゲット試料との間に生化学的反応が起きて、蛍光物質を照射すると、残留した蛍光物質が特定の光を発生する。ターゲット試料に発光物質が含まれた場合には、外部光を遮断することで発光物質が特定の光を発生する。
【0012】
次に、別途の走査装置を使って、蛍光物質または発光物質から発生した光の画像を得る(S220)。得られた画像は、医学知識を備えた人間によって判読される(S230)。
【0013】
図3は、従来のバイオチップ100から発生した画像を取得するための装置の一例を示す。従来、CCDイメージセンサ310および、大韓民国特許公開公報第10−2005−0050858号(2005年6月1日公開)に記載したようなレーザスキャナ、顕微鏡などが用いられる。
【0014】
照射301によって蛍光物質で発生した光の強度は、一般に微弱である。従って、蛍光物質で発生した光を検出するために、一般的なCCDイメージセンサ310を用いた場合、半導体を使用するCCDイメージセンサ310が熱雑音に弱いため、CCDイメージセンサ310は、光を集めるために長い露出時間が必要になる。熱雑音も露出時間に比例して大きくなるので、検出される光に多くのノイズが含まれて、光検出効率が落ちることがある。従来、CCDイメージセンサ310での光検出効率を高めるために、CCDイメージセンサ310に追加の処理を行っている。
【0015】
追加の処理の代表的な例は、CCDイメージセンサ310を冷却するものである。CCDイメージセンサ310の冷却は、熱電子の発生を減少させて、熱電子によって発生する熱雑音を低減している。その結果、光検出効率を高めることができる長所がある。しかし、CCDイメージセンサ310の冷却は、冷却のための複雑な動作と追加の装置が必要であるという短所がある。
【0016】
また、CCDイメージセンサ310、レーザスキャナ、顕微鏡などは高価であり、バイオチップの商用化に多くの障害となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、単一チップ内にバイオチップおよび高感度のイメージセンサを具備して、高価の走査装置などの追加の装置が不要であり、イメージセンサに具備されたISP(Image signal processor: 画像信号プロセッサ)が画像信号を処理することにより、チップレベルでバイオチップの生化学的反応結果を分析し、最終的な判断を出力できるバイオチップを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の一態様によれば、バイオチップは、生化学的反応が起きる複数の反応領域が凹部(concave)の形態で形成され、前記反応領域の下部には基準試料が設けられ、前記反応領域の上部にはターゲット試料が挿入されるバイオチップ層と、
前記バイオチップ層の下部に形成され、複数の光検出器を含むイメージセンサ層とを備える。
【0019】
本発明の他の態様によれば、バイオチップは、生化学的反応が起きる複数の反応領域が凹部(concave)の形態で形成され、前記反応領域の下部には基準試料が設けられ、前記反応領域の上部にはターゲット試料が挿入されるバイオチップ層と、
前記バイオチップ層の下部に形成され、複数の光検出器を含むイメージセンサ層とを備え、
前記複数の光検出器の上部には、帯域通過フィルタ(Band Pass Filter)または低域通過フィルタ(Low Pass Filter)が形成されている。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】従来のバイオチップを示す。
【図2】従来のバイオチップのフローチャートを示す。
【図3】図1に示したバイオチップを走査するための装置を示す。
【図4】本発明の一実施例に係るバイオチップの断面図を示す。
【図5】図4に示したバイオチップの平面図である。
【図6】本発明の他の実施例に係るバイオチップを示す。
【図7】図4及び図6に示したバイオチップの暗レベル及び白レベルの例を示す。
【図8】図4及び図6に示したバイオチップの暗レベル及び白レベルの例を示す。
【図9】暗レベル及び白レベルの場合での反応程度の例を示す。
【図10】本発明によるバイオチップの動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の具体的な実施例について図面を参照して詳しく説明する。
【0022】
図4は、本発明の一実施例に係るバイオチップを示す断面図であり、図5は図4に示したバイオチップ400の平面図である。
【0023】
図4に示したバイオチップ400は、単一の基板401に形成され、バイオチップ層410及びイメージセンサ層420を備える。
【0024】
バイオチップ層410は、複数の反応領域412が凹部(concave)の形態で形成されている。反応領域412の下部には、基準試料414aが設けられる。反応領域412の上部には、ターゲット試料414bが挿入される。ターゲット試料414bは、外部光が遮られた場合、自ら発光する発光物質が含んでもよい。発光物質の代表的な例として、ルシフェリン(Luciferin)を挙げることができる。ルシフェリンが、ATP(Adenosine Tri-Phosphate)によって活性化されると活性ルシフェリンになって、この活性ルシフェリンがルシフェラーゼの作用によって酸化されて酸化ルシフェリンになり、化学エネルギーが光エネルギーに変換されて光を発生する。
【0025】
このとき、反応領域412が形成される凹部の形態は、半導体製造プロセスでのエッチング工程などによって容易に形成できる。
【0026】
基準試料414aは、どのような生化学的反応を目標とするかによって変更される。もし生化学的反応が抗原−抗体反応であれば、基準試料414aは抗原でもよい。生化学的反応がDNA塩基間の相補結合であれば、基準試料414aは相補結合が可能なように操作された遺伝子でもよい。基準試料414aと生化学的反応を行うターゲット試料414bは、基準試料414aに応じて決定される。例えば、基準試料414aが抗原である場合、ターゲット試料414bは血液などでもよい。基準試料414aが、操作された遺伝子である場合、ターゲット試料414bは使用者の遺伝子などでもよい。
【0027】
イメージセンサ層420は、バイオチップ層410の下部に形成され、複数の光検出器422を備える。バイオチップ層410の複数の反応領域412のそれぞれの下部には、イメージセンサ層420の単一あるいは複数の光検出器422を形成してもよい。
【0028】
DNA塩基間の相補結合や抗原−抗体反応など、基準試料414aとターゲット試料414bの生化学的反応の程度が、反応領域412ごとに異なる場合、ターゲット試料414bと結合した、ルシフェリンなどの発光物質の残留量も反応領域412ごとに異なることがある。このとき外部光を遮断して、残留する発光物質が発光する場合、発光物質の残留量に応じて反応領域412ごとに異なる強度の光が発光物質から発生するようになる。従って、反応領域412のそれぞれに対応する光検出器422で検出される光の強度も光検出器422ごとに互いに異なるようになる。
【0029】
光検出器422で検出された光は電気信号として出力され、この電気信号は、ISP(Image Signal Processor: 画像信号プロセッサ)などの信号処理部によって処理される。このとき、図4及び図5に示すように、イメージセンサ層420の内部に信号処理部424を設けてもよい。
【0030】
本発明では、単一の基板401に、バイオチップ層410及びイメージセンサ層420が設けられる。このときバイオチップの特性に起因した蛍光または発光を利用するため、バイオチップ層410は、ガラスなどの透明材料が望ましい。基板401には、光検出器422などを含むイメージセンサ層420が先に形成され、その後、反応領域412などを含むバイオチップ層410が形成される。例えば、イメージセンサ層420は、シリコン基板に、光検出器形成プロセスを含む一般的なイメージセンサ製造プロセス工程によって容易に形成できる。バイオチップ層410は、イメージセンサ層420の上部にSiOなどの透明材料を蒸着した後、エッチング工程によって反応領域412のための複数の凹部を形成することによって製造できる。
【0031】
図4に示したバイオチップ400は、単一の基板401にバイオチップ層410およびイメージセンサ層420が形成された構造を有し、バイオチップ層410の反応領域412とイメージセンサ層420の光検出器422との間の間隔を最小化できる。従って、発光プロセスでの光損失を低減できる。
【0032】
図6は、本発明の他の実施例に係るバイオチップを示す。
【0033】
図4に示したバイオチップ400は発光を利用しており、一方、図6に示したバイオチップ600は蛍光を利用している。蛍光を利用するためには、照射によって所定波長帯の光を発生できる蛍光物質が必要になる。このような蛍光物質は、基準試料414aとターゲット試料414bとの反応の結果として、反応領域412内に生成してもよい。また、GFP(Green Fluorescence Protein)などの任意の蛍光物質をターゲット試料414bと結合させ、基準試料414aとターゲット試料414bとの間の特定の生化学的反応が生じた後に、反応領域412内に蛍光物質が残留するようにしてもよい。
【0034】
このとき、残留する蛍光物質を照射した場合、基準試料414aとターゲット試料414bとの生化学的反応の程度に応じて蛍光物質の残留量が変化し、蛍光物質は異なる強度の光を発生する。蛍光を利用するバイオチップの場合、照射601によって効率的な蛍光を得るために、紫外光や青色光などを使用してもよい。蛍光物質は、特定の波長帯を有する光を発生できる物質を使用してもよい。
【0035】
従って、照射601として用いられる光は遮断して、基準試料414aとターゲット試料414bとの生化学的反応後に残留する蛍光物質から発生する光のみを測定するために、図6に示したバイオチップ600では、複数の光検出器の上部にフィルタ部610がさらに形成されている。フィルタ部610は、帯域通過フィルタ(Band Pass Filter: BPF)または低域通過フィルタ(Low Pass Filter)などでもよい。所定の波長帯にある光を通過させるために、BPFを使用することが望ましい。BPFは、光学フィルタまたはフォトレジスト(Photo Resist)を利用できる。後者の場合、一般的な半導体製造プロセスにおいてフォトレジストに色素を追加する方法などによってBPFが製造できる。
【0036】
フィルタ部610としてBPFを利用する場合、照射601として用いられる光はBPFによって阻止され、所定の波長帯にある光だけがフィルタ部610を通過して、複数の光検出器422にそれぞれ到逹するようになる。このとき、フィルタ部610は複数の光検出器422の上に単一層として形成してもよく、あるいは、複数の光検出器422のそれぞれの上部ごとに形成してもよい。
【0037】
図4及び図6に示したバイオチップ400,600を実際に利用するために、図7及び図8に示したように、基準試料414aとターゲット試料414bとの生化学的反応が生じていない(生化学的反応の程度が0%)と仮定した場合に対応して、光検出器710,810から電気信号(暗レベル)が出力される。基準試料414aとターゲット試料414bとの生化学的反応が完全に生じた(生化学的反応の程度が100%)と仮定した場合に対応して、光検出器720,820から電気信号(白レベル)が出力される。これらの電気信号はレファレンス信号として設定され利用される。このとき、反応領域412で生化学的反応が生じていない場合に対応した信号を出力する光検出器710,810の上部に、光遮断膜715、815を形成してもよい。光遮断膜715,815の上部に位置する反応領域412で生化学的反応が起きて蛍光または発光が発生しても、光が光遮断膜715,815によって遮られるので、光遮断膜715,815の上部には反応領域412がなくても関係ない。
【0038】
暗レベルに対応した、光検出器710,810から出力される電気信号の絶対値、及び白レベルに対応した、光検出器720,820から出力される電気信号の絶対値が得られた場合、光検出器から出力される電気信号の絶対値に応じて、基準試料414aとターゲット試料414bの生化学的反応の程度が分かる。
【0039】
図9は、基準試料414aとターゲット試料414bとの生化学的反応が0%であると仮定した場合(暗レベルDLと称する)及び生化学的反応が100%であると仮定した場合(白レベルWLと称する)での基準試料414aとターゲット試料414bの生化学的反応の程度の一例を示す。図9を参照して、光検出器422から出力される電気信号の強度から基準試料414a及びターゲット試料414bの生化学的反応の程度が分かる。
【0040】
図10は、本発明によるバイオチップの動作例を示すフローチャートである。
【0041】
図10を参照して、図4及び図6に示したバイオチップ400または600の動作1100は、反応動作(S110)、光検出動作(S120)、信号処理動作(S130)及び出力動作(S140)を含む。
【0042】
反応動作(S110)では、バイオチップ層410の複数の反応領域412において基準試料414aとターゲット試料414bとの生化学的反応が起こる。もし生化学的反応が抗原−抗体反応である場合、基準試料414aは抗原でもよく、ターゲット試料414bは人の血液などでもよい。ターゲット試料414bは、化学結合によって発光物質または蛍光物質と結合していてもよい。
【0043】
光検出動作(S120)では、蛍光を用いた場合には照射動作の際、発光を用いた場合には外部光を遮断する動作の際、蛍光または発光によって発生した光が、イメージセンサ層420に設けられた複数の光検出器422によって検出され、電気信号として信号処理部424に伝送される。このとき、信号処理部424は、光検出器422の各々で発生した電気信号を処理してもよく、複数の光検出器422が行(Row)と列(Column)で構成されたアレイ状に形成されている場合は、信号処理部424は、行単位または列単位で光検出器422で発生した電気信号を処理してもよい。
【0044】
信号処理動作(S130)では、複数の光検出器422から出力された電気信号がISPなどの信号処理部424に伝送され、信号処理部424は、各光検出器422で検出された光の強度を計算し、バイオチップ層410での基準試料414aとターゲット試料414bとの生化学的反応の程度が計算される。
【0045】
このとき、基準試料414aとターゲット試料414bとの生化学的反応が0%である場合に対応して、光検出器で検出される光の強度が暗レベル(DL)であり、生化学的反応が100%である場合に対応して、光検出器で検出される光の強度が白レベルWLであると仮定すると、バイオチップ層410の反応領域412の各々から発生する光の強度は、DLとWLの範囲内になり、これを利用して基準試料414aとターゲット試料414bとの生化学的反応の程度を計算することができる。
【0046】
出力動作(S140)では、信号処理部424は、各反応領域412での生化学的反応の程度および医学的判断結果を出力する。
【0047】
以上、本発明の技術思想を添付図面と共に説明したが、これは本発明の望ましい実施例を例示的に説明したものであって、本発明を限定するものではない。また、当業者なら誰も本発明の技術的思想の範疇を離脱しない範囲内で多様な変形及び模倣が可能であることは明白な事実である。
【産業上の利用可能性】
【0048】
前述したように、本発明によるバイオチップは、バイオチップ層の反応領域とイメージセンサ層の光検出器との間の間隔が最小化されるため、発光や蛍光などの過程で光の損失が減少し、大面積の光検出器が使用できるため、感度が向上する。
【0049】
また、本発明によるバイオチップは、診断結果がISPによって処理され出力されるため、医学的知識がない人もバイオチップを容易に使用できる。また、一般的なバイオチップなどで必要なスキャナなどの付加装置が不要になるという長所がある。
【0050】
また、本発明によるバイオチップは、イメージセンサの製造プロセスにおいて、生化学的反応が起きる反応領域を凹部の形態に製作することが容易であるという長所がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生化学的反応が起きる複数の反応領域が凹部の形態で形成され、前記反応領域の下部には基準試料が設けられ、前記反応領域の上部にはターゲット試料が挿入されるバイオチップ層と、
前記バイオチップ層の下部に形成され、複数の光検出器を含むイメージセンサ層とを備えることを特徴とするバイオチップ。
【請求項2】
前記ターゲット試料は、発光物質を含むことを特徴とする請求項1に記載のバイオチップ。
【請求項3】
生化学的反応が起きる複数の反応領域が凹部の形態に形成され、前記反応領域の下部には基準試料が設けられ、前記反応領域の上部にはターゲット試料が挿入されるバイオチップ層と、
前記バイオチップ層の下部に形成され、複数の光検出器を含むイメージセンサ層とを備え、
前記複数の光検出器の上部には、帯域通過フィルタまたは低域通過フィルタが形成されていることを特徴とするバイオチップ。
【請求項4】
前記ターゲット試料は、蛍光物質を含むことを特徴とする請求項3に記載のバイオチップ。
【請求項5】
前記複数の反応領域の各々の下部には、前記光検出器が少なくとも1つ形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のバイオチップ。
【請求項6】
前記イメージセンサ層は、前記複数の光検出器から得られる信号を処理する信号処理部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のバイオチップ。
【請求項7】
前記バイオチップ層及び前記イメージセンサ層は、単一の基板に形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のバイオチップ。
【請求項8】
生化学的反応が起きる複数の反応領域が凹部の形態に形成され、前記反応領域の下部には基準試料が設けられ、前記反応領域の上部にはターゲット試料が挿入されるバイオチップ層と、
前記バイオチップ層の下部に形成され、複数の光検出器及び前記複数の光検出器から得られる信号を処理する信号処理部を含むイメージセンサ層とを備えることを特徴とするバイオチップ。
【請求項9】
生化学的反応が起きる複数の反応領域が凹部の形態に形成され、前記反応領域の下部には基準試料が設けられ、前記反応領域の上部にはターゲット試料が挿入されるバイオチップ層と、
前記バイオチップ層の下部に形成され、複数の光検出器及び前記複数の光検出器から得られる信号を処理する信号処理部を含むイメージセンサ層とを備え、
前記複数の光検出器の各々の上部には、帯域通過フィルタまたは低域通過フィルタが形成されていることを特徴とするバイオチップ。
【請求項10】
生化学的反応が起きる複数の反応領域が凹部の形態に形成され、前記反応領域の下部には基準試料が設けられ、前記反応領域の上部にはターゲット試料が挿入されるバイオチップ層と、
前記バイオチップ層の下部に形成され、複数の光検出器を含むイメージセンサ層であって、複数の光検出器の一部の上部に帯域通過フィルタまたは低域通過フィルタが形成され、他の部分の上部に帯域通過フィルタまたは低域通過フィルタが形成されていないイメージセンサ層とを備えることを特徴とするバイオチップ。
【請求項11】
生化学的反応が起きる複数の反応領域が凹部の形態に形成され、前記反応領域の下部には基準試料が設けられ、前記反応領域の上部にはターゲット試料が挿入されるバイオチップ層と、
前記バイオチップ層の下部に形成され、複数の光検出器及び前記複数の光検出器から得られる信号を処理する信号処理部を含むイメージセンサ層であって、複数の光検出器の一部の上部に帯域通過フィルタまたは低域通過フィルタが形成され、他の部分の上部に帯域通過フィルタまたは低域通過フィルタが形成されていないイメージセンサ層とを備えることを特徴とするバイオチップ。
【請求項12】
生化学的反応が起きる複数の反応領域が凹部の形態に形成され、前記反応領域の下部には基準試料が設けられ、前記反応領域の上部にはターゲット試料が挿入されるバイオチップ層と、
前記バイオチップ層の下部に形成され、複数の光検出器を含むイメージセンサ層とを備え、
前記複数の光検出器のうちの1つは、前記反応領域における生化学的反応の程度が0%である場合に対応して、光を検出して電気信号として出力し、
前記複数の光検出器のうちの1つは、前記反応領域における生化学的反応の程度が100%である場合に対応して、光を検出して電気信号として出力することを特徴とするバイオチップ。
【請求項13】
前記反応領域における生化学的反応の程度が0%である場合に電気信号を出力する光検出器の上部には、光遮断膜が形成されていることを特徴とする請求項12に記載のバイオチップ。
【請求項14】
生化学的反応が起きる複数の反応領域が凹部の形態に形成され、前記反応領域の下部には基準試料が設けられ、前記反応領域の上部にはターゲット試料が挿入されるバイオチップ層と、
前記バイオチップ層の下部に形成され、上部に帯域通過フィルタまたは低域通過フィルタが形成されている複数の光検出器を含むイメージセンサ層とを備え、
前記複数の光検出器のうちの1つは、前記反応領域における生化学的反応の程度が0%である場合に対応して、光を検出して電気信号として出力し、
前記複数の光検出器のうちの1つは、前記反応領域における生化学的反応の程度が100%である場合に対応して、光を検出して電気信号として出力することを特徴とするバイオチップ。
【請求項15】
前記基板は、シリコン基板であることを特徴とする請求項7に記載のバイオチップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−68628(P2013−68628A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−268164(P2012−268164)
【出願日】平成24年12月7日(2012.12.7)
【分割の表示】特願2010−508277(P2010−508277)の分割
【原出願日】平成19年10月15日(2007.10.15)
【出願人】(506104541)シリコンファイル・テクノロジーズ・インコーポレイテッド (30)
【氏名又は名称原語表記】SiliconFile Technologies Inc.
【Fターム(参考)】