説明

バイオリアクター及びその使用

閉環境においてガス状組成物を液体組成物中へ移行させるためのバイオリアクターシステム及び方法を開示する。更に、微生物の高密度培養及び活性汚泥の安定培養のためのバイオリアクターシステム及び方法も開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、周囲ガスを液体中に導入するための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願
本出願は、2009年1月20日に出願された米国仮特許出願第61/145,893号、2009年4月13日に出願された米国仮特許出願第61/168,740号、2009年1月21日に出願された米国仮特許出願第61/205,590号、2009年4月11日に出願された米国仮特許出願第61/212,387号、及び2009年11月5日に出願された米国仮特許出願第61/258,322号の優先権を主張するものである。これら先願の内容は、参考として本明細書で援用される。
【0003】
様々なガスを液体に溶解させることが必要とされる。例えば、廃水処理において、酸素又はオゾンを水に溶解させることが有用である。既知の廃水処理方法の1つとして、好気性バクテリアの増殖を支援するための、水への酸素の導入が挙げられる。これは、通常、酸素を水に通してバブリングすることによって達成される。バクテリア及びウイルスを殺すため、並びに臭い及び色を除去するために、オゾンを水に添加することも有用である。そのような処理は、例えば、果物及び野菜を処理する工程において使用される。オゾンの導入もやはり、通常、オゾンを水中でバブリングさせることによって達成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のエアバブリング法に関連する課題は、電力消費である。更に、そのような方法は、効率的ではない。エアバブリングを利用する場合、溶存ガス濃度が有用なレベルに達するまでには相当の時間を要する。その結果、大量のガスが溶解せずに、結局は浪費されることになる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、液体媒体中にガスを導入するための回転式ホイールの使用に関する。前記ホイールは、1つ以上のネット構造体によって覆われる。前記構造体は、リブを互いに相互接続させて空隙を形成することにより形成される。前記空隙が規則的に形成される場合、前記構造体の各層を、メッシュ層又はネット層として見なすことができる。
【0006】
前記ホイールは、液面の上にはみ出るように取り付けても良い。前記ホイールが回転するのに伴い、ネット構造体における空隙が気泡を捉える。これらの気泡が前記空隙の間において境界(例えば、ネットの隣接層におけるリブ等)と相互作用するのに伴って、それらは次第に小さくなり、従って、より液体に溶解しやすくなる。
【0007】
一形態において、本発明は液体中に周囲ガスを導入するための回転式ホイールアセンブリを特徴とする。前記アセンブリは、所定の表面を有するホイール板と当該表面上のネット構造体とを含む。前記ホイール板は、中実(solid)とすることができ、或いは、水等の液体に対して非透過性とすることができる。前記回転式ホイールアセンブリは、前記ホイール板を貫通する軸を更に備えることができ、前記軸は、ホイール板の一部が液面の上に出るように位置決めされる。前記ネット構造体は、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、又は耐オゾン性プラスチックで形成することができる。前記ネット構造体は、前記表面上にプラスチックネット又は金属ネットによる1つ以上の層を備えていても良い。前記ネットは、ダイヤモンド形、四角形、又は六角形のメッシュを有することができる。前記メッシュは、直径0.5〜2.0cmとすることができる。
【0008】
一実施形態において、前記アセンブリは、ネットの層から最もホイール側の、第一のサイズを有する複数のメッシュを含有する層と、複数のネット層から最も反ホイール側の、第二のサイズを有する複数のネットメッシュを含有する層とを有し、第二のサイズは第一のサイズより大きい。
【0009】
別の実施形態において、前記表面は、ホイール板の側面又は円周方向の面である。例えば、前記ホイールは、ネット構造体の1つ以上の層によって覆われた回転式の管である。これについては、図2を参照されたい。
【0010】
前記回転式ホイールアセンブリは、複数のホイール板を備えていても良く、このホイール板のそれぞれは、ネット構造体を配置するための表面を有する。前記回転式ホイールアセンブリは、第一ホイール板と、当該第一ホイール板と同軸上に取り付けられかつ軸方向に沿って前記第一ホイール板から離間している第二ホイール板と、前記第一ホイールと前記第二ホイールとの間に延在し、所定の表面を有する複数のボードと、を備えていても良い。前記ネット構造体は、前記ボードの表面上に配置される。
【0011】
本発明は更に、ガスを液体中に導入するための回転式ホイールアセンブリも特徴とする。前記アセンブリは、液体を保持するための手段と、前記ガスの泡を取り込むための手段と、前記取り込む手段を前記液体の表面下に浸漬する手段と、サイズの大きな気泡を捕捉して小さいサイズに破壊するための手段と、を備えることができる。
【0012】
別の形態において、本発明は、上述した複数の回転式ホイールアセンブリを有する装置を特徴とする。前記アセンブリは、バイオリアクターのタンク又はチャンバー内において一緒に組み立てられる。
【0013】
別の形態において、本発明は、周囲ガスを液体中に導入するためのバイオリアクターを特徴とする。このバイオリアクターは、液体を保持するためのタンクと、当該タンクに回転可能に取り付けられた、上述のホイールアセンブリとを備える。前記バイオリアクターは、タンク用の気密性の蓋を更に備えることができる。前記ガスは、空気、酸素、オゾン、芳香ガス、窒素、又は二酸化炭素とすることができる。空気、酸素、芳香ガス、窒素、又は二酸化炭素に対して、前記ネット構造体は、プラスチック、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、又はプラスチックで形成することができる。オゾンに対しては、前記ネット構造体は、耐オゾン性プラスチックで形成することができ、前記タンクは気密性である。
【0014】
前記バイオリアクターにおいて、前記液体は、化学薬品、ウイルス、微生物(例えば、バクテリア又は酵母)、植物細胞、又は哺乳動物細胞を含有することができる。前記液体中に導入されたガスは、化学薬品を処理することができ、又はウイルス、微生物、植物細胞、又は哺乳動物細胞を殺すこともできる。前記液体は、水、産業廃水、又は汚水を含有することができる。或いは、前記ガスは、微生物又は細胞の増殖のために必要とされる。
【0015】
バイオリアクターの一実施形態において、前記タンクは活性汚泥を更に含み、汚染水を処理するために使用することができる。前記活性汚泥は、プラスチックネットの間にポリマー性不織布を備え得るマトリックス上において増殖させることができる。前記活性汚泥は、腐生細菌で構成され得るが、アメーバ、Spirotrich、Vorticellid等のPeritrich、及び様々な他の濾過摂食種で主に構成される原生動物細菌叢を有することもできる。他の重要な成分としては、運動性及び定住性のワムシ(Rotifer)が挙げられる。
【0016】
別の形態において、本発明は、液体処理方法を特徴とする。この方法は、液体中に溶解させるガス中で、ネット構造体を繰り返し移動させる工程と、前記ネット構造体を、タンク中の液体に浸漬する工程とを備える。前記ガスは、空気、酸素、オゾン、芳香ガス、窒素、又は二酸化炭素とすることができる。空気、酸素、芳香ガス、窒素、又は二酸化炭素に対して、前記ネット構造体は、プラスチック、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、又はプラスチックで形成することができる。オゾンに対しては、前記ネット構造は、耐オゾン性プラスチックで形成することができ、前記タンクは気密性である。前記液体は、化学薬品、ウイルス、微生物、植物細胞、又は哺乳動物細胞を含有することができる。前記液体中に導入されたガスは、化学薬品を処理することができ、或いはウイルス、微生物(例えば、バクテリア又は酵母)、植物細胞、又は哺乳動物細胞を殺すこともできる。前記液体は、水、産業廃水、汚水、培養培地、又はブロス(broth)を含有することができる。
【0017】
本発明の1つ以上の実施形態の詳細については、添付の図面及び以下の説明において詳細に説明する。本発明の他の特徴、目的、及び利点は、以下の説明及び図面、並びに特許請求の範囲から明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】周囲ガスを水中に移行させるために複数層のネットで覆われた(有機ガラス、アルミニウム合金、又はプラスチックによって形成された)回転式ホイール。
【図2】典型的な周囲ガス移行回転式ホイールの詳細な構造図。
【図3】マイクロバブル及び溶存酸素の生成のための新規な酸素移行ホイール法を示す図。
【図4】密閉チャンバー内において周囲オゾンを水又は廃水中へ100%移行させる能力によって特徴付けられるオゾン処理用回転式ホイールバイオリアクター。
【図5】密閉チャンバー内において周囲オゾンを水又は排水中に100%移行させるための、オゾン移行ボードと組み合わされた回転式オゾン移行ホイールによって特徴付けられるオゾン処理用バイオリアクター。
【図6】少量の廃水を処理するための、小規模オゾン処理用回転式ホイールバイオリアクター。
【図7】大量の排水を処理するための、大規模オゾン処理用回転式ホイールバイオリアクター。
【図8】野菜、水産食品、肉、衣服、及び皿を清浄化又は消毒するための、オゾン処理用回転式ホイールバイオリアクター。
【図9】地下水を清浄化又は消毒するためのオゾンバイオリアクターシステム。
【図10】図5の処理システムの可搬型であるオゾン水処理バイオリアクターを備えたトラック。
【図11】溶存酸素生成ホイールバイオリアクターと従来のインペラー/バブリングベースの深水タンクバイオリアクターの、酸素移行速度を比較する実験。(培養のために空気を使用した。インペラーの最大速度は750rpmであり、ホイールの最大回転数は190rpmであった。第3のパネルの写真は、溶存酸素生成ホイールバイオリアクターが発生させる剪断力がかなり小さいこと、すなわち、遠心分離後の試料の上澄みが非常に澄んでいることを示している。)
【図12】酸素移行ホイール実験用プラットホームを使用した、実験中の回転式ホイール(直径2.0メートル)の写真。
【図13】新規な小規模オゾン処理用回転式ホイールバイオリアクターシステム。
【図14】新規な大規模オゾン処理用回転式ホイールバイオリアクターシステム。
【図15】活性汚泥及び微生物の付着増殖のための、2つのプラスチックネットの間に挟持されたポリマー不織布担持体を示す写真群。
【図16】溶存酸素生成のための、直径0.5メートルの回転式ホイールを用いた廃水処理用バイオリアクターユニット。
【図17】直径0.5メートルの回転式ホイールを用いた小規模廃水処理用バイオリアクターシステム。
【図18】酸素及びオゾンを溶解するための、特に再生水を生成するために設計された、直径0.5、1.0、及び2.0メートルの回転式ホイールを使用する中規模廃水処理用バイオリアクターシステム。
【図19】酸素及びオゾンを溶解するための、特に病院/ワクチン製造会社からの感染性廃水の処理のために設計された、直径0.5、1.0、及び2.0メートルの回転式ホイールを用いた中規模廃水処理用バイオリアクターシステム。
【図20】酸素及びオゾンを溶解するための、直径0.5、1.0、及び2.0メートルの回転式ホイールを用いた大規模廃水処理用バイオリアクターシステム。
【図21】(図21a〜f)小規模ホイールバイオリアクターシステム(直径0.25メートルのホイール)の写真群。(完全なシステムは、嫌気性発酵、好気性発酵、オゾン処理、及びPi除去を含む(a、b、c、d、e、及びf)。様々な種類の廃水の小規模パイロット試験に当該システムを用いた。)
【図22】閉じた状態の、処理チャンバーを備える液体処理システムを示す略図。
【図23】開いた状態の、図22の液体処理チャンバーを示す略図。
【図24】図23に示されているホイールのリムを示す図。
【図25】図24に示したものと同様のホイールの、積み重ねられたテセレーション層又はネット層の分解図。
【図26】地下水浄化に使用された図22のシステムを示す略図。
【図27】リム上にネット構造体を備える幅広リムを有するホイールを示す略図。
【図28】図27に示された幅広リムの効果を協働的に達成する同軸ホイールを備えたホイールアセンブリを示す略図。
【図29】一組のホイールの間に軸方向に延びるボードを有するホイールアセンブリを示す略図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、多層ネットで覆われた回転式ホイールを用いた新規な方法による、液体(例えば、水、廃水、又は他の液体)中への周囲ガス状組成物(例えば、周囲オゾン、周囲空気又は周囲酸素、周囲窒素、周囲二酸化炭素、及び周囲芳香ガス)の効果的な移行に関する(図1〜図10を参照)。本発明は更に、水、廃水、並びに他の好気性及び嫌気性発酵用途の処理のための、懸濁状態及び付着状態の両方における微生物及び活性汚泥の高密度培養用の新規なバイオリアクターに関する(図11〜図18を参照)。
【0020】
オゾンは、バクテリア及びウイルスを殺すために有効な物質である。更に、オゾンは、有毒物質を酸化し、水及び廃水から臭い及び色を除去する。現在の水処理、食品加工又は野菜加工、及び廃水処理は、多くの場合、廃水処理のためにオゾンを水に移行させるのに、オゾンバブリング法を用いている。この方法は、高価なオゾンを効果的に利用することができず、そのため、コストが増加し、周囲の環境に対して有害であり得る。従って、周囲オゾンを水中に直接移行させてオゾンを100%利用するための代替手段が求められている。
【0021】
現在の生物学的廃水処理又は微生物培養では、多くの場合、活性汚泥及び微生物の懸濁培養のために酸素を廃水中に移行させて水質を改善するため、エアバブリング法を採用している。エアバブリング法による活性汚泥及び微生物の懸濁培養は、理想的なプロセスとは言えない。例えば、懸濁させた活性汚泥及び微生物のバイオマス(biomass)は、限られた空間で大量の廃水を処理するには不十分である。その一方で、バブリング酸素移行法によって達成された溶存酸素レベルは、活性汚泥及び微生物の大きなバイオマスの増殖を支援するには不十分である。更に、このバブリング酸素移行法の混合力は、活性汚泥微生物の大きなバイオマスの増殖を支援するために溶存酸素を分配するには不十分である。従って、大きなバイオマスにおいて活性汚泥及び微生物を培養するためのより効果的なシステムと、活性汚泥微生物の大きなバイオマスの増殖を支援するために酸素を移行させ又は溶存酸素を生成するためのより良い方法とが求められている。
【0022】
本発明は、図3によって図示されるような、ガス状組成物を液体組成物中に導入するための新規なシステム及び新規な方法を提供する。一実施例において、本発明は、ガス移行用回転式ホイールを用いる、オゾン又は空気のマイクロバブルの生成を含む。このホイールは、半分弱の表面を液体組成物中に浸漬し、残りの半分の表面を周囲ガス(例えば、空気又はオゾン)に晒すように、設計され構築される。このホイールは、当該ホイールの各側面が、多層からなる耐オゾン性プラスチックネット又は金属ネットによって覆われている(図1、図2、及び図5を参照)。回転式ホイールのガスへの露出部分は、マイクロバブルの形態で周囲ガスを液体組成物中へと運ぶ。マイクロバブルは、一連の媒体の流れが、ネットの金属バー又はプラスチックバー、次いでホイールの表面に繰り返し衝突することによって生成されて取り込まれる(図3を参照)。このマイクロバブルは、溶存酸素プローブ、溶存オゾンプローブ、高速カメラ付きのプローブ、Multisizer-3(コールターカウンター、Beckman社)、又は位相ドップラー流速計(PDA)プローブによって検出することができるであろう。マイクロバブルの生成率は、水流の通過速度(sweeping speed)、表面材料の物理的特徴及び化学的特徴、並びに水流が通過する材料表面の角度に関連する。このマイクロバブルの生成方法又は生成メカニズムを図3に図示する。これらの材料の例としては、ポリプロピレン、EVA/PE、金属、合成ガラス、及びプラスチックが挙げられるが、これらに限定されない。マイクロメートル及びナノメートルのレベルでの材料表面の物理特性は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて選択され、一方、それらの酸素及びオゾンの移行特性は、溶存酸素プローブ、溶存オゾンプローブ、高速カメラ付きのプローブ、Multisizer-3(コールターカウンター、Beckman社)、又は位相ドップラー流速計(PDA)プローブを用いて実験的に選択される。本方法は、スパージングをベースとする従来の酸素移行法でも、膜ろ過をベースとする従来の酸素移行法でもない。本方法は、回転式ホイールを覆う多層ネットによりマイクロバブルを水中で生成させ、又は水中に取り込むための新規な方法を含む。「DO」は、水分子間の微細気泡として化学的に定義される。
【0023】
本明細書において説明されるシステム及び方法は、周囲酸素及び周囲オゾン(これらは、漏れることなく100%のオゾン移行のためにチャンバー内に密封されている)を、水又は液体中に移行させるため、並びに低コストかつ低エネルギーな水処理及び廃水処理のために使用することができる。上記の方法に基づいて、水、汚染水、及び廃水の処理のため、周囲酸素(O)及び周囲オゾン(O)を水中に効果的に移行させるように、新規な回転式ホイールバイオリアクターシステム(図4〜図21を参照)を設計し構築した。水又は他の液体中への周囲酸素及び周囲オゾン(これらは、漏れることなく100%のオゾン移行のためにチャンバー内に密封されている)の最良の移行のための、回転式ホイールの表面に有効な材料は、下記の実験によって様々な材料及び表面性質(化学的性質及び物理的性質)を選択し決定した。
【0024】
本発明は更に、懸濁状態及び付着状態の両方における、微生物の高密度培養及び活性汚泥の培養に対する新規なバイオリアクターにも関する。プラスチックネットの間に挟持されて積み重ねられたポリマーペーパー担持体の壁、及び新規な酸素移行法を使用することによる、より大きなバイオマスでの微生物の高密度培養及び活性汚泥の安定培養に対する方法も本発明の範囲内であり、本方法は、廃水処理のためにまさしく説明した方法の使用を含む。
【0025】
一実施例において、本方法は、従来のインペラーベースの深水タンクバイオリアクターと比較して、懸濁液中において大腸菌を高密度培養するための溶存酸素生成ホイールの使用を含む(図11、図13、及び図14を参照)。他の実施例において、本方法は、付着モードでの大きなバイオマスによる活性汚泥の安定培養のために、プラスチックネットの間に挟持されて積み重ねられたポリマーペーパー担持体の壁の使用を含む(図16〜図21を参照)。これらの材料の例としては、不織ポリマー繊維ペーパー担持体及び生体適合性プラスチックネットが挙げられるが、これらに限定されない。
【0026】
本明細書において説明したシステム及び方法は、廃水の処理のために、懸濁状態及び付着状態の両方における微生物及び活性汚泥の高密度培養に使用することができる。上記の方法に基づいて、微生物を効果的に高密度培養するため、及び廃水を処理するための新規なバイオリアクターシステム(図11〜図21を参照)を、設計し構築した。有効な材料は、以下の実験によって様々な材料(化学的特徴及び物理的特徴)を選択することにより決定した。
【0027】
以下は、多くの特定の実施形態である。ガスを液体媒体中に導入するためのシステムは、図5又は図22に示すように、タンク10を備える。タンク10への引き込みは、液体媒体を導入する場合には液体導入口12により行われ、液体媒体中に導入されるガスを供給する場合にはガス導入口14により行われる。取り外し可能な蓋15は、タンク10を覆い、密閉チャンバー17を形成する。蓋15は、図23では開いた状態で示されているが、オペレーション中は閉じられる。結果、ガス導入口14より導入されたガスは、チャンバー17内に閉じ込められる。
【0028】
ここで、図5又は図23を参照すると、ホイールアセンブリは、タンク10内に取り付けられた回転可能なホイール16を特徴とする。ホイール16は、通常は中実のアルミニウム合金又はプラスチックであり、選択された速度でホイール16を回転させるモーター18に連結されている。典型的な実施形態において、モーター18は、40rpm〜90rpmでホイール16を回転させる。ホイール自体は、通常、0.5メートル程度の直径を有する。しかしながら、ホイールの直径及び回転数は、個別の用途に応じて決定することができる。
【0029】
図1の下方のパネル又は図24は、リム18の方を向いた視点からのホイール16の一実施例を示している。ホイールは、当該ホイールの面に直交する方向を規定する軸23の周りを回転する。軸23に沿ってホイール16の方を向いた方向を「ホイール側」方向と呼ぶ。ホイール側方向とは反対の方向は、「反ホイール側」方向と呼ぶ。
【0030】
ホイール16は、その1つの表面上に、外側ネット/テセレーション層20と内側ネット/テセレーション層22とによって形成されるネット構造体21を有する。ネット/テセレーション層20,22は、図25にその実施例が示されており、一連の空隙を形成するように互いにクロスオーバー又は交差するリブ23によって形成され得る。これらの空隙は、本明細書において「セル27」と呼ばれ、ホイールの表面のテセレーションを形成する。
【0031】
リブ23は、チャンバー17内に存在するガスの影響に耐え得る材料で形成される。従って、ガスがオゾンを含む場合、リブ23は、耐オゾン性材料で形成される。リブ23に使用することができる他の材料としては、ポリプロピレン、EVA/PE、合成ガラス、耐オゾン性プラスチック等のプラスチック、及び例えばアルミニウム等の金属、が挙げられる。
【0032】
セル27は、不規則な形状又はランダムな形状であり得る。しかしながら、いくつかの実施形態において、セル27は、規則的なサイズ及び形状を有する。そのような実施形態において、テセレーション層は、メッシュ層又はネットとして見なすことができる。
【0033】
セル27は、正方形、長方形、六角形、菱形、又は平行四辺形であり得る。更に、異なるメッシュ層のセル27は、同じ形状を有する必要はない。従って、菱形のセルを有する外層と、六角形のセルを有する内層とを有していても良い。
【0034】
更に、任意の数のメッシュ層が存在していても良い。下記の実験において説明されるように、1つのメッシュ層だけでもかなりの改良を達成することができる。しかしながら、より多くの層が追加されるに従って、溶解速度は増加する。
【0035】
図1又は図24に示す例では、2層だけが存在する。しかしながら、層の数は、2つに制限される訳ではない。例えば、3層〜6層を有するホイール16を使用することもできる。更に、最内層、すなわち、ホイール16に最も近い層は、それ自体がホイール16と一体化されていても良い。例えば、ホイール16は、メッシュを形成するために穿設された多数の孔を有していても良いであろうし、或いは中に形成された多数のくぼみを有していても良いであろう。
【0036】
図25は、ホイール16の表面上の最もホイール側の層32で始まり、反ホイール側方向に積み重ねられた更なる層34、36、30によって形成されるネット構造体21の分解図を示している。
【0037】
ホイール16上にメッシュ層又はテセレーション層を積み重ねることは、ネット構造体21を構築するために有用な方法ではある。しかし、ネット構造体21は、他の任意の方法、例えば、機械加工、鋳造、又はエッチングによって構築することもできる。
【0038】
2つのテセレーション層のみを有するホイールの特定の場合において、図1又は図24に示すように、最も反ホイール側の層(すなわち最外層)のセルのサイズは、好ましくは、最もホイール側の層(すなわち最内層)のセルのサイズよりも大きい。ホイール16上に3層以上が存在する場合、セルのサイズは、好ましくは、ホイール側方向に進むにつれて小さくなる。本明細書では、セルのサイズは、セル27がどのくらい大きいかを表すメトリック(測定基準)を意味する。好適なメトリックとしては、セル面積、セルの周囲の長さ、又はセル幅が挙げられる。
【0039】
オペレーションにおいて、タンク10は、ガスが導入される液体で部分的に満たされる。タンク10内の液体のレベルは、ホイール16が液面の上に部分的に突き出るようなレベルである。好ましくは、ホイール16の半分程度が液面の上に出る。次いで、チャンバー17は、ガスで満たされる。チャンバー17が満たされた後、モーター18が、予め設定された速度で予め設定された期間、ホイール16を回転させる。
【0040】
図25を参照すると、ホイール16が回転する際に、ホイール16上のネット構造体21のセル27が交互に液面下に差し入れられ、そして液面上に引き上げられる。ホイール16上のネット構造体21がガスの溶解を促進する物理的メカニズムは、完全には理解されていない。しかしながら、ホイール16が回転する際に、周囲ガスの気泡がネット構造体21の最外層38に取り込まれると考えられている。これらの泡は、可能性として、ネット構造体21を通って、内層36に存在するより小さいセル27へと、ホイール側に向かって移行する。その際、それらは、内層36のリブ23に遭遇し、これらのリブ23によってより小さい気泡へと分割される。結果として徐々により小さい気泡を生じる、ネット構造体を通過してのホイール側への移行は、最もホイール側の層(すなわち最内層)32に到達するまで続くであろう。最もホイール側の層32によって形成されるマイクロバブルは、そこを抜け出し、そして十分に小さいので容易に溶解される。しかしながら、上述した物理的メカニズムは、単なる理論であって特許請求の範囲を限定するための根拠とされるべきではない。以下に説明するように、拠り所となる物理的メカニズムによることなく、本明細書において開示される装置は、迅速にかつ効率的にガスを液体中に溶解させる。
【0041】
いくつかの実施において、一定濃度又は一定量のガスが常に存在するように、チャンバー17へとガスが連続的に供給される。
【0042】
溶存ガス濃度が最適レベルに達すると、ガス供給が停止されるが、ホイール16は、その後しばらく回転することができる。チャンバー17内に残存しているガスは、いずれもその期間中に液体中に溶解する。これは、ガス供給が遮断された後にホイール16がどれだけの期間回転状態を維持するかに応じて、ほぼ100%のガス利用を可能にする。
【0043】
一実施例において、直径0.5メートルの異なる数のテセレーション層を有するホイールを、酸素で満たされたチャンバー内において、110リットルの水に浸漬した。テセレーション層を有しない場合、0%の溶存酸素レベル(ベースライン)から100%溶存酸素レベルに達するまでに20分かかることが分かった。1層のネット構造体をホイール16に付加することにより、この時間が、わずか150秒まで短縮された。このネット構造体に第二の層を追加することにより、この時間は、わずか90秒まで更に短縮された。
【0044】
別の実験において、青色のインクで染色した110リットルの水でチャンバーを満たし、当該チャンバーの残りの部分をオゾンで満たした。同じホイール径(0.5メートル)及び回転数(90rpm)とした。この実験では、ホイール16が1つのテセレーション層を有する場合、水は40分で清澄となり、2つのテセレーション層を有するネット構造体を用いた場合には、水は25分で清澄となった。
【0045】
複数のテセレーション層を備えるネット構造体を有する有効性は、例えば、後述する実施例3の表3に見られる。これは、異なる数のテセレーション層を使用するオペレーションの、最初の6分間における溶存酸素レベルを示している。この実験において、テセレーション層はアルミニウムで形成されており、ホイール16は直径1.0mであり、53rpmで回転し、0.16g/LのNaSO水溶液が650リットル存在していた。
【0046】
本明細書において説明されるように、ネット構造体によって促進されるガスの溶解は、様々な用途において使用することができる。例えば、本システムは、酸素を廃水中に導入し、好気性バクテリアの増殖を促進するために使用することができる。或いは、本システムは、オゾンによって水を消毒するために使用することができる。そのような水は、洗浄において有用であり、従って、野菜又は肉の消毒に有用である。或いは、本システムは、芳香ガス、例えばレモンの匂いのガス等、を水中に導入するため、又は塩素若しくは他の消毒用ガスを水泳用プールの水に導入するために使用することができる。本明細書において説明されるオゾン処理は、汚染された廃水、例えばフェノール汚染廃水等、を前処理するために使用することができる。
【0047】
本明細書において説明されるオゾン処理は、図9又は図26に示すように、汚染された地下水を処理するためにも使用することができる。図示されているシステムは、井戸52から地下水をくみ上げるためのポンプ50と、直径0.5mのホイール16を有するバイオリアクター54とを含む。オゾン発生器56は、バイオリアクター54を満たすようにオゾンを供給する。バイオリアクター54からの水は、活性炭カラム58を通り、地面へ戻すために水排出口59より放出される。
【0048】
図10に示すように、本明細書において説明されるバイオリアクターは、十分に小さくかつ可搬性であり、トラック60の上に載せることができる。図示されているバイオリアクター61において、モーター64は、それぞれが図5又は図23に関連して説明したように構築された多くのホイール62を有するホイールアセンブリを駆動させる。これらは、オゾン発生器66によって生成されたオゾンの、より急速な溶解を提供する。図10に示すような可搬性のシステムは、地下水浄化、或いは、水泳プール、池、及び他の水域の除染等、輸送が容易ではない作業に対して特に有用である。
【0049】
ホイール16がガスを液体中に導入する速度は、ホイール16及びそれに付随するネット構造体21の構造に依存する。実施例15は、直径0.25mの数個のホイールであれば、90rpmで回転させた場合に、7分以内に酸素を溶解させることができる程度であることを示している。
【0050】
本明細書において説明したシステム及び方法は、懸濁状態であるか付着状態であるかにかかわらず、微生物の高密度培養及び活性汚泥の培養を促進するように適合させることができる。例えば、本システムは、プラスチックメッシュの間に挟持されて積み重ねられたポリマーペーパー担持体の壁を備え得る。そのような材料の例としては、不織ポリマー繊維ペーパー担持体及び生体適合性プラスチックネットが挙げられるが、これらに限定されない。
【0051】
更なる実施形態において、ホイール16のリム18は、その上にネット構造体21を配置させることができる円周方向の表面を定義する。これは、図2又は図27に示すような幅広いリム18を有するホイールに対して特に有用である。ネット構造体21は、軸23に対して垂直ではなく平行である法線ベクトルを有するホイールのそれらの表面上に位置されたネット構造体に関して上述したものと同様である。ホイール側及び反ホイール側方向は、ホイールの表面に対して定義されるため、図2又は図27との関連において、当該表面が実際のところホイールのリム18である場合、ネット構造体21におけるセル27のサイズは、やはり、ホイール側方向に進むに従って減少するであろう。
【0052】
図2又は図27に示すような、ネット構造体に充てられるホイールの表面積の拡張は、図9又は図28に示すように、複数の同軸ホイール82、84、86を有するホイールアセンブリを使用して達成することもできる。
【0053】
図5又は図29は、ネット構造体21に充てるホイール面積を増やすための別の方法を示している。図5又は図29において、ホイールアセンブリは、それらの間にボード96が延在している第一同軸ホイール92及び第二同軸ホイール94を備える。ネット構造体21は、ボード96上に配置される。各ボード96は、ボード96面の法線ベクトルが、半径方向のベクトル(すなわち、軸23の法線ベクトルであり、ボード96に向かって延びている)に平行となるように取り付けることができる。しかしながら、ボードは、当該ボードの表面に対する法線ベクトルが、半径方向のベクトルを形成するように取り付けることもできる。
【0054】
更に、図5又は図29に示す実施形態において、1つ以上のボード96は、ボード96の一部がホイール92、94のリムを超えて延びるように、半径方向へ外側に移動させることができる。これは、結果として外輪配置であり、ボード96のみが水面下に浸かるように、ホイール92、94を水面よりも上に取り付けることができる。このような構成は、タンク10が浅すぎてホイール92、94を収容できない場合に有用である。
【0055】
図27〜図29に示す構成は、ネット構造体21がホイールの側面(すなわち、軸23に対して平行な法線ベクトルを有する面)上にある場合とは異なり、セル27の線速度が位置によって変化することがないため、特に有用である。
【0056】
図23では、単一のホイール16のみが示されている。しかしながら、任意の数のホイールを使用することができる。更に、このホイールは、タンク10内の様々な場所に位置することができる。
【0057】
更に、本明細書において説明されるように、ネット構造体21は、回転式構造体上に取り付けられることによって、水中に差し込まれ、そして引き上げられる。しかしながら、ネット構造体21又はその一部を差し込むための他のメカニズムを採用することも可能である。例えば、ネット構造体21は、水中に繰り返し差し込まれ引き上げられる往復式構造体、例えば平坦なボード又は湾曲したボード等、の上に取り付けることができる。或いは、ネット構造体21は、水面下の回転式シリンダと水面上の別の回転式シリンダとの間を循環するエンドレスベルトの上に取り付けることができる。
【実施例】
【0058】
下記の具体例は、単なる例示として解釈されるべきであり、いかなる場合においても本開示の残りの部分を制限するものではない。更なる詳述がなくても、当業者であれば本明細書における説明に基づいて本発明を最大限に利用できると考えられる。本明細書において引用されたすべての刊行物は、その開示内容全体が参考として本明細書で援用される。更に、下記において提案される任意のメカニズムは、本発明の範囲を何ら制限するものではない。
【0059】
(実施例1)
この実施例において、図1及び図2に示すような酸素移行ホイールの構築のため、改変された自転車のホイール構造を使用した。結果は、この設計が、最も強力で最も安定的なガス移行ホイールを作成するために首尾良く使用されることを示した。例えば、ホイールの安定性を失うことなく、最も軽いホイール構造体が得られる。他の実施例では、回転時の水の抵抗が最少で最も安定的なホイール構造が得られた(図1、図2、図4、図5、及び図8〜図12を参照)。
【0060】
(実施例2)
マイクロバブルを発生させるため、大きな気泡は、金属、プラスチック、又は有機ガラスのバー又はネットの表面、更には最終的に固体表面、との三度に亘る衝突及びそれらとの相互作用(この相互作用の間に微細気泡が取り込まれる)の後に、マイクロバブルになると仮定した(図3に図示される)。この仮説について検証するため、0層〜2層のプラスチック、有機ガラス、又は金属のネットで覆われた中実のホイール(直径0.5メートル)を使用した。微細気泡の形成は、溶存酸素(DO)プローブ、高速カメラ、又は位相ドップラー流速計(PDA)により検出した。酸素を移行させるため、アルミニウムネットを使用した。表1の結果から、2層のネットで覆われたホイールが、著しく良好な酸素移行能力を有していることが明確に示された。
【0061】
【表1】

【0062】
オゾンを移行させるため、オゾンの酸化活性化を回避するべくプラスチックネットを使用した。マーカーとしてのインクの青色を除去するため、オゾンの活性を使用した。表2の結果から、2層のネットで覆われたホイールがより良好なオゾン移行能力を有していることが示された。
【0063】
【表2】

【0064】
(実施例3)
上述したように、大きな気泡は、金属ネット、又はプラスチック若しくは有機ガラスのバー、更には最終的な固体表面への三度に亘る衝突の後、マイクロバブルとなる(図3を参照)。この仮説について更に検証するため、1層〜6層のプラスチック、有機ガラス、又は金属のネットで覆われた中実のホイールを使用した。微細気泡の形成は、上述したのと同じ方法で検出した。酸素を移行させるため、アルミニウムネットを使用した。表3及び表4の結果から、6層のネットで覆われたホイールが、著しく良好な酸素移行能力を有していることが明確に示された。
【0065】
表3に示す結果では、直径1.0メートルのホイールが使用されている。酸素移行は、DO(%)によって表される。水の総体積は650Lであり、0.16g/LのNaSO(亜硫酸ナトリウム)を投入した。ホイールの回転数は、53rpmであった。
【0066】
【表3】

【0067】
表4に示す結果では、直径1.0メートルのホイールが使用されている。酸素移行速度は、KLaで表される。水の総体積は650Lであった。0.16g/LのNaSOを投入する。ホイールの回転数は、53rpmであった。
【0068】
【表4】

【0069】
(実施例4)
酸素及びオゾンの移行のため、直径2.0mのホイールを有するホイールバイオリアクターアセンブリを用いた。表5に示すように、結果から、同様の酸素移行速度及びオゾン移行速度が示された。
【0070】
【表5】

【0071】
(実施例5)
水消毒(表6)、野菜洗浄(表7)、皿の清浄化(表8)(オゾン40mg/L)、及び肉の清浄化(オゾン40mg/L)のため、周囲オゾンを密閉チャンバー内に100%移行させるべく、オゾン供給を停止した10分後にホイールの回転を停止した。オゾンガスの測定結果は、オゾン供給の停止後の10分間の回転後、オゾンが存在しないことを示していた。これは、すべてのオゾンが、周囲の環境に漏れることなく、水中に100%移行されたことを示していた。
【0072】
【表6】

【0073】
【表7】

【0074】
【表8】

【0075】
(実施例6)
芳香ガス(レモンの香り)を水に移行させるため、上述した周囲ガス移行用バイオリアクターを使用した。下記の表9に示す結果から、芳香ガス(レモンの香り)の水への急速な移行が示された。
【0076】
【表9】

【0077】
(実施例7)
上述したバイオリアクター(図4に図示される)は、100%のオゾン移行を達成することができ、これを釣り池の水の処理のために使用した。このオゾン処理(6〜12mg/Lのオゾン)の後、池の水の著しい清澄化が観察された。
【0078】
(実施例8)
上述したバイオリアクター(図5に図示される)を水泳プールの水の処理のためにも使用した。このオゾン処理(6〜12mg/Lのオゾン)の後、水泳プールの著しい清澄化が確認された。
【0079】
(実施例9)
嫌気性発酵のバクテリアの種子接種のための培養培地を前処理するため、上述したバイオリアクター(図5に図示される)を、窒素及び二酸化炭素の移行のために使用した。結果は、当該培地中の溶存酸素を0〜2%に低下させるのに15分の処理時間で十分であることを示し、嫌気性発酵の培養培地の前処理の様々な適用が示された。
【0080】
(実施例10)
産業廃水処理の例の1つ(東中国のPharma)を、この実施例において説明する。より効率的な生物学的方法による処理のために化学的組成を変更するべく、上述したバイオリアクター(図4に図示される)を使用して、化学的に(フェノールで)汚染された廃水を前処理した。表10に示す結果は、廃水の前処理が、次の工程の生物学的処理の効率を向上させることを示している。これは、およそ100%のオゾン利用方法を用いることによる、化学的に汚染された産業廃水のオゾン前処理のための基礎を確立する。
【0081】
【表10】

【0082】
(実施例11)
産業的に汚染された池の水の処理に、上述したバイオリアクター(図4に示す)を使用した。それらの結果を、下記の表11に示す。表11に示すように、周囲オゾン移行用バイオリアクターは、産業的に汚染されて着色された池の水から、臭い及び色を効果的に除去した。この結果も、周囲オゾン移行用バイオリアクターによる、周囲オゾンの水への低コストかつ効果的な移行を示した。
【0083】
【表11】

【0084】
(実施例12)
水試料は、中国の6番目に大きな淡水湖である、藻が繁茂するテン池(Dianchi Lake)から採取した。上述したバイオリアクターを使用して、水試料に30分間のオゾン処理を施した。処理後、味、臭い、及び色は確認されなかった。
【0085】
(実施例13)
水へのオゾン移行速度は、周囲オゾン移行用バイオリアクター(6リットルの作業容量;直径0.25メートルのホイール2個;12g/時のオゾン発生器)を使用して調べた。表12に結果を示す。
【0086】
【表12】

【0087】
(実施例14)
オゾン移行効果は、周囲オゾン移行用バイオリアクター(6リットルの作業容量;直径0.25メートルのホイール2個;12g/時のオゾン発生器)及びインクで着色した水試料を使用して調べた。様々な処理期間において脱色された水試料により、オゾン移行効果を明確に示すことが、結果から示された。
【0088】
(実施例15)
回転式ホイールの構築に最良の材料を見出すため、様々な構造形状における、金属、プラスチック、ポリマー、及び合成ガラスを含む様々な材料について、それらの酸素移行特性及びオゾン移行特性を、走査型電子顕微鏡(SEM)、溶存酸素プローブ、溶存オゾンプローブ、高速カメラ付きのプローブ、及び位相ドップラー流速計(PDA)プローブによって調べた。表13及び表14は、それらの酸素移行及びオゾン移行の結果を示している。現在の使用では、ステンレス鋼金属ネットで両側を覆われた合成ガラスホイールが選択されている。この研究では、廃水試料において直径0.25メートルのホイール(90rpm)を使用した。
【0089】
【表13】

【0090】
【表14】

【0091】
(実施例16)
回転式ホイール(直径1.0メートル)酸素移行法とエアスパージングとが、互いに妨げ合うのか、又はそれらが異なるメカニズムを採用するのかを理解するため、異なる方法及び組み合わせを用いた。表15の結果は、組み合わせとしてこれら2つの方法を同時に使用した場合、回転式ホイール法単独の場合より良好には機能しないことを示しており、これら2つの方法が互いに性能を妨げていることを示した。これは、2つの酸素移行法が異なるメカニズムで働くことも示している。
【0092】
【表15】

【0093】
(実施例17)
異なる直径(0.25、0.5、1.0、又は2.0メートル)の回転式ホイールについて、10分間でのオゾン移行特性について調べた。表16に示す結果は、すべてのサイズが良好に機能していることを示している。すべての実験で、12g/Lのオゾン発生器を使用した。従って、オゾンの供給は、オゾン発生器の能力の限界ゆえに、大きいホイールでのオゾン移行実験では、オゾンの供給が十分ではなかった。
【0094】
【表16】

【0095】
(実施例18)
上述したオゾン移行技術を、汚染された地下水の処理にも適用した。詳細な設計を図9に示す。結果は、10mg/Lのオゾン供給を用いることにより、600コロニーから0コロニーまで、バクテリアのレベルを著しく減少させることを示した。他の化学的汚染についても調べた。農業目的の重要な一般的化学薬品は、10mg/Lのオゾン供給用量を使用することにより、ゼロにまで減少した。
【0096】
本発明は更に、懸濁状態及び付着状態の両方における、微生物の高密度培養及び活性汚泥の培養に対する新規なバイオリアクターにも関する。プラスチックネットの間に挟持されて積み重ねられたポリマーペーパー担持体の壁、及び新規な酸素移行法を使用することによる、より大きなバイオマスでの微生物の高密度培養及び活性汚泥の安定培養方法も、本発明の範囲内である。当該方法は、廃水処理のためにまさしく説明した方法の使用を含む。
【0097】
一実施例において、本方法は、従来のインペラーベースの深水タンクバイオリアクターと比較して、懸濁液において大腸菌を高密度培養するための溶存酸素生成ホイールの使用を含む(図11、図13、及び図14を参照)。他の実施例において、本方法は、付着モードでの大きなバイオマスによる活性汚泥の安定培養のための、プラスチックネットの間に挟持されて積み重ねられたポリマーペーパー担持体の壁の使用を含む(図16〜図21を参照)。これらの材料の例としては、不織ポリマー繊維ペーパー担持体及び生体適合性プラスチックネットが挙げられるが、これらに限定されない。
【0098】
本明細書において説明したシステム及び方法は、廃水処理のため、懸濁状態及び付着状態の両方における微生物及び活性汚泥の高密度培養に使用することができる。上記の方法に基づいて、微生物を効果的に高密度培養して廃水を処理するための新規なバイオリアクターシステム(図11〜図21を参照)を設計し、構築した。有効な材料は、以下の実験によって様々な材料(化学的特徴及び物理的特徴)を選択することにより決定した。
【0099】
(実施例19)
図11は、DO生成ホイールバイオリアクターと、従来のインペラー/バブリングベースの深水タンクバイオリアクターとの、酸素移行速度を比較する実験を示す。培養のために空気を使用した。インペラーの最大速度は750rpmであり、ホイールの最大回転数は190rpmであった。その結果(図11における第3のパネル)から、DO生成ホイールバイオリアクターが発生させる剪断力がかなり小さいこと、すなわち、遠心分離後の試料の上澄みが非常に澄んでいることが明確に示された。表17の結果から、それぞれ異なる酸素移行メカニズムを有する2つのバイオリアクターによって、同様の最大酸素移行速度が得られることが示された。表18の結果からは、それぞれ異なる酸素移行メカニズムを有する2つのバイオリアクターによって、同様の最大細胞密度が得られることが示された。表19の結果からは、DO生成ホイールバイオリアクターは、細胞生存率に対してはあまり影響を及ぼさず、生じる剪断力もインペラーベースの深水タンクバイオリアクターよりもかなり小さいことが示された。まとめると、DO生成ホイールバイオリアクターは、従来のインペラー/バブリングベースの深水タンクバイオリアクターと比較した場合に、発生する剪断力が小さいこと、優れた酸素移行速度、及び優れた細胞増殖機能によって特徴付けられる。従って、DO生成ホイールは、図3によって図示されるように、新規かつ有効な酸素移行法であると結論付けられる。
【0100】
【表17】

【0101】
【表18】

【0102】
【表19】

【0103】
(実施例20)
この実施例では、活性汚泥の調整のための方法について説明する。室温(18〜24℃)でエアスパージングにより供給される容器において、CODが400〜800mg/Lの廃水を使用した。1週間の培養後、活性汚泥が見られた。次いで、毎週、50%の廃水を除去し、等量の新鮮な廃水を加えた。2週間で、品質を満たす活性汚泥が得られた。活性汚泥の培養を維持するため、毎週、50体積%の交換を続けた。
【0104】
(実施例21)
廃水を処理するため、廃水1リットル当たり60グラムの、積み重ねられたポリマーペーパーを有するバイオリアクターを使用した。廃水を、6、8、10、及び12時間培養した。CODを測定した。表20の結果から、CODが効果的に低減されたことが示された。
【0105】
【表20】

【0106】
ポリマーペーパー担持体への活性汚泥の付着についても、培養容器内で調べた。汚泥の付着状態及び上澄みの清澄度を観察した。表21に示す結果は、エアスパージング又は回転式ホイールのいずれかによって混合される際に、上澄みは澄んでおり、活性汚泥もほぼ完全に付着していることを示している。
【0107】
【表21】

【0108】
活性汚泥及び関連する微生物の、付着及び増殖を詳細に理解するため、走査型電子顕微鏡を使用した。その結果から、明確な微生物の増殖、並びに担持体上及び担持体内での付着が示された。
【0109】
(実施例22)
不織ポリマー繊維内、並びにプラスチックネット及び有機ガラスネット上での微生物の増殖を観察した(図15を参照)。次いで、付着状態での活性汚泥及び微生物の培養に対して、不織ポリマー繊維、プラスチックネット、有機ガラスネット、アルミニウムネット、アルミニウム合金ネット、及びステンレスネットについて調べた。その結果、不織ポリマー繊維シートとプラスチック又は有機ガラスで形成されたネットは、アルミニウム、アルミニウム合金、及びステンレスのネットより、活性汚泥及び微生物の付着増殖に対して、より良好であるということを見出した(図15を参照)。従って、活性汚泥及び微生物の付着増殖のため、担持体としてのプラスチックネット又は有機ガラスネットの1層〜2層の間に挟持された不織ポリマー繊維を使用した(図15を参照)。6ヶ月の実験を通して、これらの材料の表面に腐食が生じないことを確認した。
【0110】
(実施例23)
プロセス開発のため、直径0.25メートルの回転式ホイール培養システムを使用する灌流システムを使用した。プロトタイプのシステムを図21のA〜Fに示した。完全なシステムは、嫌気性発酵、好気性発酵、オゾン処理、及びPi除去を含む。廃水処理を研究するため、このシステムを使用した。好気性発酵に対する4時間の保持時間の処理結果を表22に示した。更に、水質を生物学的にモニタリングするために魚槽を使用した。1週間、魚の死亡は確認されなかった。驚いたことに、魚を水草と共に飼育した場合、全リン酸(total phosphate ;TP)及び全アンモニア性窒素(total ammonia nitrogen ;NH4−N)が著しく減少した。例えば、TPは0.8mg/Lから0.2mg/Lまで減少し、NH4−Nは20.0mg/Lから7.1mg/Lまで減少した。これらの結果は、最終的な清浄な水のタンクにおいて魚と一緒に水草を使用することで、TP及びNH4−Nが減少するということを示した。
【0111】
【表22】

【0112】
数回の実施の後、CODレベル等の廃水の負荷の程度は、おのずと活性汚泥のバイオマスを規制すると結論付けた。例えば、廃水のより高いCOD負荷は、結果として、ペーパー担持体に付着した活性汚泥のより高いバイオマスを生じる。廃水のより低いCOD負荷は、結果として、活性汚泥のより低いバイオマスを生じる。この特徴は、廃水処理のための安定した灌流培養システムにとって非常に有利に働く。
【0113】
非常に驚くべきことに、好気性発酵ユニットの前にオゾン処理を使用したところ、その結果から、10mg/Lレベルでのオゾン処理は、CODを1001から650まで減少させ、アンモニア性窒素を37mg/Lから19mg/Lまで減少させることが示された。これらの驚くべき結果から、オゾンユニットと好気性発酵ユニットとの併用が、廃水処理のプロセス開発に対してもう1つの選択肢となり得ることが示された。
【0114】
(実施例24)
直径1.0メートルの回転式ホイール培養システムを用いる灌流システムを、1日120トンの処理能力に設計した。完全なシステムは、嫌気性発酵、好気性発酵、オゾン処理、及びPi除去を含む。120トン/日の廃水処理を研究するため、このシステムを使用した。各好気性ユニット(1ユニットあたり2トンの作業容量)に対して、200〜500グラム/トン/時のCOD低減が予想された。表23は、25〜30℃での4時間の灌流培養保持時間+2時間のオゾン処理の結果を示す。排出口の水質を生物学的にモニタリングするため、再度、魚槽を使用した。結果、安定な廃水処理システムが構築されたと結論付けた。
【0115】
再度、魚を水草と共に飼育した場合、全リン酸(TP)及び全アンモニア性窒素(NH4−N)は著しく減少した。例えば、TPは1.2mg/Lから0.4mg/Lまで減少し、NH4−Nは16.0mg/Lから4.6mg/Lまで減少した。これらの結果は、やはり、最終的な清浄水のタンクにおいて魚と一緒に水草を使用することで、TP及びNH4−Nが減少することを示した。
【0116】
【表23】

【0117】
〔その他の実施形態〕
本明細書において開示されたすべての特徴は、任意の組み合わせで組み合わせることができる。本明細書において開示された各特徴は、同一の、同等の、又は同様の目的に役立つ代替的な特徴に置換することができる。従って、明示的に別段の定めをした場合を除き、開示された各機能は、一般的な一連の同等又は同様の機能の実施例に過ぎない。上記の説明から、当業者であれば、本発明の本質的特徴を容易に究明することができ、並びに本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明を様々な用途及び条件に適合させるため、様々な変更及び修正を行うことができる。従って、他の実施形態も、本発明の範囲内である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の表面を有するホイール板と当該表面上のネット構造体とを備える、周囲ガスを液体中に導入するための回転式ホイールアセンブリ。
【請求項2】
前記ホイール板を貫通する軸を更に備え、前記ホイール板の一部が前記液体の液面よりも上に出るように前記軸が位置決めされている請求項1に記載の回転式ホイールアセンブリ。
【請求項3】
前記ネット構造体が、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、又は耐オゾン性プラスチックで形成されている請求項1に記載の回転式ホイールアセンブリ。
【請求項4】
前記ネット構造体が、前記表面上にプラスチックネット又は金属ネットによる1つ以上の層を備える請求項1に記載の回転式ホイールアセンブリ。
【請求項5】
前記ネットが、ダイヤモンド形、四角形、又は六角形のメッシュを有する請求項4に記載の回転式ホイールアセンブリ。
【請求項6】
前記ネットが、直径0.5〜2.0cmのメッシュを有する請求項4に記載の回転式ホイールアセンブリ。
【請求項7】
前記ネットの層から最もホイール側の層が、第一のサイズを有する複数のメッシュを含み、複数の前記ネットの層から最も反ホイール側の層が、第二のサイズを有する複数のネットメッシュを含み、前記第二のサイズが前記第一のサイズより大きい請求項4に記載の回転式ホイールアセンブリ。
【請求項8】
前記表面が、前記ホイール板の側面である請求項1に記載の回転式ホイールアセンブリ。
【請求項9】
前記表面が、前記ホイール板の円周方向の面である請求項1に記載の回転式ホイールアセンブリ。
【請求項10】
複数のホイール板を備え、当該複数のホイール板のそれぞれが、前記ネット構造体を配置するための前記表面を有する請求項1に記載の回転式ホイールアセンブリ。
【請求項11】
第一ホイール板と、
前記第一ホイール板と同軸状に、かつ当該第一ホイール板から軸方向に沿って離間して取り付けられた第二ホイール板と、
前記第一ホイールと前記第二ホイールとの間に延在し、所定の表面を有する複数のボードと、を備え、
前記ネット構造体が、前記ボードの表面上に配置されている請求項10に記載の回転式ホイールアセンブリ。
【請求項12】
前記ホイールが、前記ネット構造体の1つ以上の層によって覆われた回転式の管である請求項1に記載の回転式ホイールアセンブリ。
【請求項13】
ガスを液体中に導入するための回転式ホイールアセンブリであって、
前記ガスの泡を取り込むための手段と、
前記取り込むための手段を前記液体の液面下に浸漬するための手段と、
大きいサイズの気泡を捕捉してより小さいサイズに破壊するための手段と、
を備える回転式ホイールアセンブリ。
【請求項14】
請求項1又は13に記載の複数の回転式ホイールアセンブリを備え、当該アセンブリがバイオリアクタータンク又はチャンバー内において一緒に組み立てられている装置。
【請求項15】
液体を保持するためのタンクと、
前記タンク内に回転可能に取り付けられた請求項1に記載の回転式ホイールアセンブリと、
を備える、周囲ガスを液体中に導入するためのバイオリアクター。
【請求項16】
前記タンク用の気密性の蓋を更に備える請求項15に記載のバイオリアクター。
【請求項17】
前記ガスが、空気、酸素、オゾン、芳香ガス、窒素、又は二酸化炭素である請求項15に記載のバイオリアクター。
【請求項18】
前記ネット構造体が、プラスチック、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼で形成されており、前記ガスが、空気、酸素、芳香ガス、窒素、又は二酸化炭素である請求項15に記載のバイオリアクター。
【請求項19】
前記ネット構造体が、耐オゾン性プラスチックで形成されており、前記ガスがオゾンである請求項15に記載のバイオリアクター。
【請求項20】
前記タンクが気密性である請求項19に記載のバイオリアクター。
【請求項21】
前記液体が、化学薬品、ウイルス、微生物、植物細胞、又は哺乳動物細胞を含有する請求項16に記載のバイオリアクター。
【請求項22】
前記微生物が、バクテリア又は酵母である請求項21に記載のバイオリアクター。
【請求項23】
前記液体が、水、産業廃水、又は汚水を含有する請求項15に記載のバイオリアクター。
【請求項24】
液体中に溶解させるガス中で、ネット構造体を繰り返し移動させる工程と、
前記ネット構造体を、タンク内の前記液体中に浸漬する工程と、
を備える液体処理方法。
【請求項25】
前記ガスが、空気、酸素、オゾン、芳香ガス、窒素、又は二酸化炭素である請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記ネット構造体が、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、又はプラスチックで形成されており、前記ガスが、空気、酸素、芳香ガス、窒素、又は二酸化炭素である請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記ネット構造体が、耐オゾン性プラスチックで形成されており、前記ガスがオゾンである請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記タンクが気密性である請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記液体が、化学薬品、ウイルス、微生物、植物細胞、又は哺乳動物細胞を含有する請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記微生物が、バクテリア又は酵母である請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記液体が、水、産業廃水、汚水、培養培地、又は培養液を含有する請求項24に記載の方法。
【請求項32】
前記ホイール板が中実である回転式ホイールアセンブリ。
【請求項33】
前記タンクが、活性汚泥を更に含む請求項15に記載のバイオリアクター。
【請求項34】
前記活性汚泥が、マトリックス上で増殖される請求項15に記載のバイオリアクター。
【請求項35】
前記マトリックスが、プラスチックネットの間に位置するポリマー不織布の層を含有する請求項34に記載のバイオリアクター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公表番号】特表2012−515550(P2012−515550A)
【公表日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548076(P2011−548076)
【出願日】平成22年1月20日(2010.1.20)
【国際出願番号】PCT/US2010/021522
【国際公開番号】WO2010/090840
【国際公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【出願人】(511176414)アムプロテイン・コーポレイション (1)
【出願人】(511176425)ハンゾウ・ジウファ・クィンボ・ウェイストウォーター・トリートメント・エンジニアリング・カンパニー・リミテッド (1)
【Fターム(参考)】