説明

バインダーおよびシリコーン油を含む乾燥組成物

本発明は、少なくとも1種のバインダーと、少なくとも1種のシリコーン油とを含む、粉塵の発生の低減を可能にする乾燥組成物に関する。本組成物は、この乾燥組成物を製造する方法にも関する。本組成物は、例えば、セメントをベースとする材料、例えばモルタル、コンクリート、および石膏などの製造に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1種のバインダーと、少なくとも1種のシリコーン油とを含む、特に粉塵の発生を低減することを可能にする乾燥組成物、およびその製造方法に関する。
【0002】
本発明の組成物は、例えば、セメントをベースとする組成物、例えば、モルタル、コンクリート、および石膏などの製造に有用である。
【0003】
以下の記述において、括弧内の参照番号(例えば、[ref.x])は、実施例の後に示した参照文献のリスト番号を指す。
【背景技術】
【0004】
セメントをベースとした乾燥したかまたはすぐに使用できるモルタル用もしくは石膏用組成物は、一般に粉末化された製品形態であり、例えば製造、包装、またはその使用の際にかなりの粉塵発生率を有する。
【0005】
粉塵は、労働者の健康問題および労働者の職場環境問題を引き起こしている。
加えて、粉塵は、その材料が貯蔵されるかまたは取り扱われる局所的な環境(製造現場または建設現場)を汚す。
【0006】
さらに、容易に吹き飛ばされる最も微細な粒子は、低用量の補助剤または添加剤である。しかし、これらの構成成分は高価であり、組成物において、あるいは最終材料の特性において重要な役割を果たしている。このような構成成分が吹き飛ばされることによって、その組成物の組成が変化し、最終材料における性能の損失がもたらされる可能性がある。
【0007】
加えて、組成物の微細な粒子は、吸湿性および/または静電気を帯びる性質を有している可能性があり、乾燥組成物の実施または使用における追加的な困難、例えば、流動性、固着、および粉塵発生の危険性を引き起こし得る。
【0008】
粉塵発生を低減するために、「防塵」添加剤が組成物の配合において使用されてきた。
【0009】
例えば、米国特許第6,464,776号を参照することができる。米国特許第6,464,776号には、セメントまたはモルタル組成物の粉塵発生を制限するための、ポリテトラフルオロエチレンの使用が開示されている。しかし、これらの構成成分は、組成物への空気の浸透を促進し、これによってその材料の物理化学的特性が変更され、このためさらなる消泡剤添加剤を添加することが必要となる。
【0010】
国際出願2006/084588号には、建築用の乾燥組成物によって生じた粉塵を低減するための添加剤としての炭化水素化合物の使用が記載されている。しかし、公知の添加剤の中で、一部は効果的ではなく、「防塵」効果を得るためには、これらの添加剤が大量に必要となる。
【0011】
加えて、一部の添加剤は、高価であり、制約的または実施困難な方法によって製造する必要がある。
【0012】
さらに、一部の添加剤は、モルタルまたはコンクリートの特性および性能、とりわけ、作業性、抵抗、接着性、防水性、および不浸透性、および耐久性等を損なう可能性がある。
【0013】
さらに、通常、「防塵」剤を添加すると、材料の燃焼挙動が顕著に損なわれる(例えば、モルタル、コンクリート、石膏)。言い換えれば、組成物により多くの「防塵」剤を添加すると、材料の燃焼に対する抵抗性がより低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】米国特許第6,464,776号明細書
【特許文献2】国際出願2006/084588号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
したがって、先行技術のこれらの欠点および不利点を軽減する必要性が現実に存在する。特に、セメントをベースとする材料のための乾燥組成物であって、製造、輸送、または取り扱いの際の粉塵の発生および損失を効率的に抑制することを可能にする一方、得られる材料の良好な耐火特性を保持することを可能にする組成物に対する必要性が現実に存在する。特に、例えば良好な安定性および流動特性などを有する、安価、現実的であり、使用が容易である組成物に対する必要が実際に存在する。さらに、良好な物理化学的、特に作業性、耐久性、圧縮強度特性、耐火性などを有する最終材料を得ることができる乾燥組成物に対する必要が実際に存在する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、時間の関数としての発熱曲線を示す。y軸上の「H」は、kW/m2で表す。x軸上の時間は、分(min)で表す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、これらの要求および従来技術の欠点を解決することを目的としており、この目的は、少なくとも1種のバインダーと、下記式(I)を有する少なくとも1種のシリコーン油とを含む乾燥組成物を提供することによって達成される:
【化1】

(式中、
− ZおよびZは、同一であるかまたは異なり、独立に、水素原子、ヒドロキシル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC1〜C12アルキル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC2〜C12アルケニル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC1〜C12ヘテロアルキル基、場合により置換されていてもよいC5〜C10シクロアルキル基、場合により置換されていてもよいC6〜C18アリール基を含む群から選択される末端基を表し;
− RおよびRは、同一であるかまたは異なり、独立に、水素原子、ヒドロキシル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC1〜C12アルキル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC2〜C12アルケニル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC1〜C12ヘテロアルキル基、場合により置換されていてもよいC5〜C10シクロアルキル基、場合により置換されていてもよいC6〜C18アリール基を表し;
− mおよびnは、同一であるかまたは異なり、独立に、1〜100、例えば1〜30,例えば1〜10の範囲の数を表す)。
【0018】
本発明では、式(I)において、ZおよびZは同一であっても異なっていてもよく、各ZおよびZは、独立に、以下を含む群から選択される末端基を表す:
− ヒドロキシル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC1〜C12アルキル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC2〜C12アルケニル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC1〜C12ヘテロアルキル基、場合により置換されていてもよいC5〜C10シクロアルキル基、場合により置換されていてもよいC6〜C18アリール基;
− 水素原子、ヒドロキシル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC2〜C12アルキル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC2〜C12アルケニル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC1〜C12ヘテロアルキル基、場合により置換されていてもよいC5〜C10シクロアルキル基、場合により置換されていてもよいC6〜C18アリール基;または、
− ヒドロキシル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC2〜C12アルキル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC2〜C12アルケニル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC1〜C12ヘテロアルキル基、場合により置換されていてもよいC5〜C10シクロアルキル基、場合により置換されていてもよいC6〜C18アリール基。
【0019】
本発明では、式(I)において、RおよびRは同一であっても異なっていてもよく、各RおよびRは、独立に、以下を含む群から選択される末端基を表す:
− ヒドロキシル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC1〜C12アルキル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC2〜C12アルケニル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC1〜C12ヘテロアルキル基、場合により置換されていてもよいC5〜C10シクロアルキル基、場合により置換されていてもよいC6〜C18アリール基;
− 水素原子、ヒドロキシル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC2〜C12アルキル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC2〜C12アルケニル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC1〜C12ヘテロアルキル基、場合により置換されていてもよいC5〜C10シクロアルキル基、場合により置換されていてもよいC6〜C18アリール基;
− ヒドロキシル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC2〜C12アルキル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC2〜C12アルケニル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC1〜C12ヘテロアルキル基、場合により置換されていてもよいC5〜C10シクロアルキル基、場合により置換されていてもよいC6〜C18アリール基。
【0020】
本発明において用いる用語「バインダー」は、全体として付着することを確実にする材料であって、多様な素材、例えば、砂、骨材、および粒状材料などを互いに結合させることを可能にする材料を指す。バインダーには、例えば、無機バインダー(例えば水硬性バインダー)または有機バインダー(例えば炭化水素バインダー)を指すことができる。
【0021】
本発明において用いる用語「無機バインダー」は、鉱物類からなるバインダーであって、水と混合すると、粒状材料を凝集体に硬化させるペーストを形成するものを指す。無機バインダーとしては、当業者に知られている任意のバインダー、例えば、セメント(例えば、アルミナセメント、水硬性セメント、マグネサイトセメント、冶金用セメント、加硫セメントもしくは混合セメント、スラグセメント、スラグ砂セメント、フライアッシュセメント、ポゾランセメント、ポートランドセメント、または混合ポートランドセメントなど)、石灰(例えば、生石灰、焼結石灰、炭酸石灰、ホタル石、富石灰、低品位石灰、水硬性石灰、消石灰)、石膏、クレー、およびメタカオリナイトなどを挙げることができる。
【0022】
本発明において用いる用語「有機バインダー」は、炭化水素バインダー、すなわち炭化水素をベースとするバインダーを指す。有機バインダーとしては、当業者に知られている任意のバインダー、例えば、合成ポリマーを挙げることができる。
【0023】
合成ポリマーは、例えば、非接着性および/または再分散可能な乾燥粉末の形態であってよい。これらには、例えば、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、アクリルポリマー、アクリルスチレンポリマー、エポキシドポリマー、ポリウレタンポリマー、エチレン、ビニレン、および/またはビニルアセテートをベースとするポリマー、ならびに、スチレンおよび/またはブタジエンのモノマーをベースとするポリマーが含まれる。
【0024】
本発明の特定の実施態様によれば、バインダーは、セメント、石灰、石膏、クレー、合成ポリマー、例えば上述したものなど、またはこれらの混合物を含む群から選択することができる。
【0025】
本発明において用いる用語「アルキル基」は、場合により置換されていてもよい、直鎖状、分岐状、または環状の炭化水素基であって、1〜12個の炭素原子、例えば1〜10個の炭素原子、例えば1〜8個の炭素原子を含むものを指す。
【0026】
本発明において用いる用語「アルケニル基」は、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有し、直鎖状、分岐状、または環状であってよく、場合により置換されていてもよく、2〜12個の炭素原子、例えば、2〜10個の炭素原子、例えば、2〜8個の炭素原子を含む、炭化水素基を指す。
【0027】
本発明において用いる用語「ヘテロアルキル基」は、上述したアルキル基であって、このアルキル基が、具体的には、硫黄、酸素、窒素、およびホウ素を含む群から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むものを指す。
【0028】
本発明において用いる用語「アリール基」は、Huckelの芳香族性則を満たす少なくとも1個の環を含む炭化水素基を指す。このアリール基は、場合により置換されており、6〜18個の炭素原子、例えば6〜10個の炭素原子を含んでいてよい。
【0029】
本発明において用いる用語「シクロアルキル基」は、場合により置換されていてもよい、不飽和もしくは飽和の環状炭化水素基であって、5〜10個の炭素原子を含んでいてよいものを指す。
【0030】
用語「置換された」とは、例えば、所与の構造中の水素原子が、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、アミン、ハロゲン、ハロアルキルなどを含む群から選択される基によって置き換えられていることを指す。1個以上の位置が置換されうる場合には、置換基は、各位置において同じであっても異なっていてもよい。
【0031】
本発明において用いる用語「ハロアルキル基」は、上述したアルキル基であって、このアルキル基が、少なくとも1個のハロゲンを含むものを指す。
【0032】
本発明では、式(I)のシリコーン油は、式(I)の油からなっていても、異なる式(I)の油の混合物であってもよい。
【0033】
シリコーン油は、例えば、シリコーンポリマー、例えばポリジメチルシロキサンであってよい。
【0034】
1つの例として、市販のシリコーン油、例えば、Dow Corning社(ベルギー)から販売されている、Dow Corning(登録商標)の油、例えば、Dow Corning(登録商標) 200R Fluid 1 CST、Dow Corning(登録商標) 200R Fluid 5 CST、Dow Corning(登録商標) 200R Fluid 10 CST、Dow Corning(登録商標) 200R Fluid 20 CST、等を挙げることができる。
【0035】
驚くべきことに、本発明の組成物中にシリコーン油が存在していても、これらを含む材料の耐火性は損なわれない。
【0036】
本発明による組成物は、粉末の形態であってよい。粉末の粒子は、例えば、最高で10 mmまでの直径、例えば0.001〜10 mm、例えば0.01〜5 mm、例えば、0.1〜1 mmの直径を有していてよい。例えば、本発明の組成物は、その粒子の50%を超える粒子が0.001〜10 mmの直径を有する粉末粒子を含むことができる。
【0037】
油は、60 mN/m未満、例えば、45 mN/m未満の表面張力を有することができる。本発明の一実施態様では、油は、35 mN/m未満の表面張力を有することができる。
【0038】
本発明において用いる用語「表面張力」は、油と粉末粒子(固体)の表面との間の分離表面(separation surface)に存在する張力を指す。この表面張力は、油が粉末粒子の表面を湿潤させる特徴的な能力を有効にする。Young-Dupre方程式によれば、油は、その油の表面張力が固体粒子の表面張力より弱い場合に、より容易に固体粒子を湿潤させる。
【0039】
油の表面張力は、例えば、ペンダント・ドロップ法によって測定することができる([ref.3]、STAUFER (C.E)、「The measurement of the surface tension by the pendant drop technique」、J. Phys. Chem. 69, 1965, pages. 1933-8)。
【0040】
本発明では、油は、20℃で0.1 Pa・秒未満、例えば20℃で0.001〜0.08 Pa・秒、例えば20℃で0.001〜0.05 Pa・秒の動粘度を有することができる。
【0041】
本発明において用いる用語「動粘度」は、油中の剪断力によって生じる応力を特徴とする油の物理的特性を指す。
【0042】
油の動粘度は、例えば、NF EN ISO 2555またはNF EN ISO 3104基準の方法によって測定することができる。
【0043】
本発明の一実施態様では、油は、45 mN/m未満の表面張力を有し、かつ、20℃にて0.1 Pa・秒未満の動粘度を有することができる。
【0044】
その発生の抑制または低減が求められている粉塵は、乾燥組成物中に含有されている微細な(軽量の)粒子である。全く驚くべきことには、油の表面張力および粘度を適切に選択することによって、本発明の組成物を防塵する効果の発揮が可能になることが観察された。実際のところ、これらのパラメータを適切に選択すると、粉塵の形態の微細粒子の発生および飛散が低減される一方、望ましくない凝集物の形成が防止される。例えば、粗大粒子が凝集すると、本発明の乾燥組成物の実施およびその性能(例えば、流動性および結合特性)、ならびに/または、本発明の乾燥組成物から得られるモルタルまたは材料の性能(作業性、機械的強度、接着性)が損なわれる。本発明では、「微細粒子」は、50μm未満、例えば32μm未満の直径を有する粒子を意味すると理解される。本発明では、用語「粗大粒子」は、50μmより大きい直径を有する粒子を指す。
【0045】
本発明の特定の実施態様では、組成物中のシリコーン油の含有量は、組成物の0.05〜5質量%、例えば0.1〜5質量%、例えば0.1〜1質量%、例えば0.2〜1質量%であることができる。
【0046】
本発明の組成物は、組成物の5〜95質量%、例えば10〜80質量%、例えば15〜50質量%のバインダー含有量を有することができる。
【0047】
本発明では、組成物は、少なくとも1種の粒状材料をさらに含むことができる。粒状材料は、砂、石粉、破砕煉瓦、砂利、砂粒、アルミナ、ボーキサイト、焼成ボーキサイト、破砕フリント、または任意の天然もしくは合成の骨材(例えば、木材、ゴム、ポリスチレン)を含む群から選択される。当業者であれば、目標とする用途に応じて用いる粒状材料を選択することができる。
【0048】
例えば、組成物は、組成物の5〜95質量%、例えば20〜90質量%、例えば50〜85質量%の粒状材料の含有量を有することができる。
【0049】
本発明において用いる用語「粒状材料」は、天然または合成起源の固体粒子または固体粒子の凝集物であって、建造物、構築体、または土木建造物の建造用の材料の組成物中に使用されることが意図されたものを指す。粒状材料は、1μm〜10 mm、例えば100μm〜10 mmの範囲の直径を有することができる。用いることができる粒状材料としては、例えば、礫岩、砂利(2〜10 mmの粒径を有するもの)、粗砂(0.5〜2 mmの粒径を有するもの)、細砂(100〜500 μmの粒径を有するもの)、沈泥、充填剤を挙げることができる。
【0050】
本発明において用いる用語「充填材」は、微細な粒状材料、例えば125μm未満の粒径を有する骨材を指す。
【0051】
本発明の特定の実施態様では、粒状材料は、シリカ質、石灰石、ケイ灰質、アルミナ、またはアルミノケイ酸の粒状材料であることができる。
【0052】
本発明では、組成物は、フライアッシュ、撥水剤もしくは防水剤、カルボン酸塩、樹脂、遅延剤、加速剤、空気連行剤、消泡剤、レオロジー改質剤、および当業者に知られている任意の他の使用可能な補助剤または添加剤を含む群から選択される添加剤をさらに含んでいてよい。当業者であれば、目標とする用途に応じて添加剤を選択することができる。これらの添加剤は、粉末の形態であるか、あるいは本発明の組成物に導入する際に混合可能な形態であることが有利である。
【0053】
本発明において用いる用語「添加剤」は、組成物に添加される構成成分または製品であって、組成物に特定の特徴および特性を賦与すること(例えば、材料の硬化時間、保存、粘度および作業性の変更、機械的強度の向上、防水、ならびに微生物の増殖の予防)を可能にするものを指す。
【0054】
空気連行剤および消泡剤としては、例えば、洗剤、湿潤剤、分散剤、および界面活性剤を挙げることができる。より詳細には、空気連行剤および消泡剤には、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、双性イオン性または両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤(例えば、ショ糖エステル、ソルビトール、ポリエチレングリコールエステル、脂肪酸エステル、エトキシル化界面活性剤、または、例えば欧州特許出願第1 661 874号に記載されている他の非イオン性界面活性剤)が含まれ得る。
【0055】
撥水剤もしくは防水剤としては、例えば、脂肪酸エステル、シリコーン誘導体、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)誘導体を挙げることができる。
【0056】
カルボン酸塩としては、例えば、カルボン酸カルシウム、例えばギ酸カルシウムを挙げることができる。
【0057】
樹脂としては、例えば、尿素から誘導されたアミノ樹脂(例えばメラミン)を挙げることができる。
【0058】
遅延剤(セメント、モルタル、または他の材料の硬化を遅延させる作用を有する化合物)としては、例えば、グルコン酸塩、クエン酸、酒石酸、およびこれらの塩、アミノプラスト樹脂、または、例えば欧州特許出願第1 661 874号に記載されている他の遅延剤を挙げることができる。
【0059】
促進剤としては、ホルメート、チオシアネート、ニトレート、NaCl、CaCl2、水酸化アルミニウム、アルミナ、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどを挙げることができる。
【0060】
レオロジー改質剤としては、例えば、セルロースエーテル、ゴム(キサンタンゴム、グアーガム、ジェランガムなど)、スターチ、スターチエーテル、ポリビニルアルコール、水溶性ポリアクリレート、コロイダルシリカ、ポリマーもしくはコポリマー〔アセテート-バーサテートコポリマー(acetate-versatate copolymer)、スチレン-アクリルコポリマー、ポリビニルアセテートコポリマー、アクリルコポリマー、エチレン-ビニレン-アセテートターポリマー〕を挙げることができる。メラミンおよびその誘導体、ポリナフタレンおよびその誘導体、ポリカルボキシレート、ならびにカゼインのような流動化剤を挙げることもできる。
【0061】
組成物中の添加剤の合計含有量は、組成物の0.01〜20質量%、例えば0.05〜15質量%、例えば0.1〜10質量%であることができる。
【0062】
本発明の特定の実施態様では、組成物は、以下のものを含むことができる:
− 少なくとも1%の式(I)の油(組成物の0.05〜5質量%の合計油含有量);
− 少なくとも1種のバインダー(組成物の5〜95質量%の合計バインダー含有量);
− 少なくとも1種の粒状材料(組成物の5〜95質量%の合計粒状材料含有量);および
− 少なくとも1種の添加剤(組成物の0.01〜20質量%の合計添加剤含有量)。
【0063】
本発明は、本発明の組成物の製造方法であって、
(i) 少なくとも1種のバインダーおよび/または少なくとも1種の粒状材料および/または少なくとも1種の添加剤を含む混合物を調製する工程と、
(ii) 式(I)の少なくとも1種の油を、工程(i)で得られた混合物に添加する工程と
を含む、製造方法にも関する。
【0064】
本発明は、本発明の組成物の製造方法であって、少なくとも1種の式(I)の油と、少なくとも1種のバインダーと、場合により少なくとも1種の粒状材料および/または少なくとも1種の添加剤と、を含む混合物を調製する、製造方法にも関する。
【0065】
発明は、本発明の組成物の製造方法であって、
(i) 少なくとも1種の式(I)の油と、少なくとも1種のバインダーおよび/または少なくとも1種の粒状材料および/または少なくとも1種の添加剤と、を含む混合物を調製する工程;
(ii) 少なくとも1種のバインダーおよび/または少なくとも1種の粒状材料および/または少なくとも1種の添加剤を含む混合物を調製する工程;
(iii) 工程(i)で得られた混合物を、工程(ii)で得られた混合物に添加する工程
を含む、製造方法にも関する。
【0066】
本発明は、本発明の組成物の使用であって、特に、セメントグラウト材、モルタル、コンクリート、石膏、しっくい、および/またはスクリードの製造のための使用にも関する。
【0067】
本発明は、本発明の組成物の使用であって、特に、建造物、構築物、コンクリートの修復、コンクリートおよび鋼鉄の悪天候からの保護、外部からの応力または火災、防水、固着、固着、封止、瓦もしくは床タイルの接着、ならびに表面仕上げのための使用にも関する。
【0068】
他の利点が、以下の実施例、添付の図によって当業者にさらに明らかとなるであろう。これらの実施例および図は、説明のみを目的として提供するものである。
【実施例】
【0069】
[実施例1]:本発明による組成物(1a)、(1b)、および(1c)
【0070】
本発明による組成物(1a)、(1b)、および(1c)は、下記表1にその構成成分の割合を(乾燥組成物の総質量の質量%単位で)示した、モルタルのための乾燥組成物である:
【表1】

【0071】
3つの組成物(1a)、(1b)、および(1c)は、以下のシリコーン油を「防塵」剤として用いて、上に示した割合で製造した:
− PDMS(ポリジメチルシロキサン)〔Dow Corning(登録商標) 200R 5 CSTシリコーン油、Dow Corning社(ベルギー)から販売されている〕を0.7%含む、組成物(1a);
− PDMS(ポリジメチルシロキサン)〔Dow Corning(登録商標) 200R 10 CSTシリコーン油、Dow Corning社(ベルギー)から販売されている〕を0.7%含む、組成物(1b);
− PDMS(ポリジメチルシロキサン)〔Dow Corning(登録商標) 200R 20 CSTシリコーン油、Dow Corning社(ベルギー)から販売されている〕を0.7%含む、組成物(1c)。
【0072】
本発明による組成物(1a)、(1b)、および(1c)において「防塵」剤として用いたシリコーン油の特性を下記表2に示す:
【表2】

【0073】
〔手順〕:
組成物(1a)、(1b)、および(1c)を、以下のとおりに製造した:
(i)砂、充填材、セメント、および補助剤を混合し、
(ii)防塵剤を前記混合物に添加し、全てを一緒に混合物する。
【0074】
[実施例2]:本発明による組成物および比較例の組成物の「防塵」効果の測定
4つの組成物(1a)、(1b)、(1c)、および(1d)を、さまざまな「防塵」剤を用いて製造すると共に、組成物(1e)すなわち「防塵」剤を含まない「対照」組成物を、以下のとおりに製造した:
− PDMS(ポリジメチルシロキサン)〔Dow Corning(登録商標) 200R 5 CSTシリコーン油、Dow Corning社(ベルギー)から販売されている〕を0.7%含む、本発明による組成物(1a);
− PDMS(ポリジメチルシロキサン)〔Dow Corning(登録商標) 200R 10 CSTシリコーン油、Dow Corning社(ベルギー)から販売されている〕を0.7%含む、本発明による組成物(1b);
− PDMS(ポリジメチルシロキサン)〔Dow Corning(登録商標) 200R 20 CSTシリコーン油、Dow Corning社(ベルギー)から販売されている〕を0.7%含む、組成物(1c)(実施例1の操作手順に従って製造したもの);
− 鉱物油〔SHELL社(仏国)からShell Catanex(登録商標) H713の名称の下で市販されているパラフィン油〕を0.7%含む、組成物(1d)(実施例1の操作手順に従って製造したもの);
− 「防塵」剤を全く含まない、組成物(1e)(実施例1の操作手順に従って製造したもの)。
【0075】
モルタルの粉塵の発生を測定するために実施した試験は、100 mlのフラスコを、65 gの乾燥モルタルで満たし、この封をしたフラスコを10回振盪することを含む。激しい撹拌を停止させた後、すみやかにフラスコを開ける。次いで、粉塵の発生を1〜4の尺度で評価する(1は非常に低い粉塵の発生に相当し、4は非常に高い粉塵の発生に相当する)。
【0076】
得られた結果を下記表3に示す:
【表3】

【0077】
本発明による組成物(1a)、(1b)、および(1c)は、シリコーン油を含み、対照組成物と比較して、粉塵の発生を有意に低減させることを可能にする。
【0078】
本発明による組成物(1a)、(1b)、および(1c)の粉塵の発生の低減は、「防塵」剤として鉱物油を含む組成物(1d)の粉塵の発生の低減と同程度であることが観察された。
【0079】
[実施例3]:本発明の組成物を用いて製造したモルタルの性能の評価
これらを試験するために、実施例2で調製した5つの組成物を、評価し、比較した。
【0080】
これらの性能試験は、硬化したモルタルについて実施した。硬化したモルタルは、乾燥モルタル組成物(1a)、(1b)、(1c)、および(1d)から、これらの組成物に、乾燥粉末の総質量の12.5質量%の量で水を添加することによって製造した。これらのモルタル試料を、硬化の28日後に評価した。
【0081】
以下の試験を実施した:
− 圧縮強度試験(EN 12190試験基準に準拠して測定を実施した);
− 曲げ強度試験(EN 12190試験基準に準拠して測定を実施した);
− 接着性試験(EN 1542試験基準に準拠して測定を実施した);
− 収縮試験(EN 12617-4試験標準に準拠して測定を実施した)。
【0082】
得られた結果を下記表4に示す:
【表4】

【0083】
これらの結果は、本発明の組成物を用いて得られたモルタル〔組成物(1a)、(1b)、および(1c)〕が、非常に良好な性能を有することを示している。特に、圧縮強度特性、ならびに接着性および自由収縮特性が、対照組成物(1e)から得られたモルタルと比較して損なわれておらず、組成物(1d)から得られたモルタルと比較して同程度である。驚くべきことに、本発明の組成物の自由収縮特性が、対照組成物(1e)および鉱物油を含む組成物(1d)に対して改良されることが観察された。
【0084】
このように、粉塵の発生の低下を可能にする一方で、シリコーン油を含む本発明の組成物は、対照組成物(「防塵」剤を全く含まない組成物)の性能と同等の非常に良好な性能を維持することを可能にするのみならず、(実施例4で以下に記述するように)非常に良好な耐火性を維持する利点をも有する。
【0085】
[実施例4]:本発明の組成物を用いて得られたモルタルの耐火性の評価
これらを試験するために、実施例2で調製した5つの組成物を、評価し、比較した。
【0086】
これらの耐火性試験は、乾燥モルタル組成物(1a)、(1b)、(1c)、および(1d)を用い、これらの組成物に乾燥粉末の総質量の12.5質量%の量で水を添加することによって製造した硬化したモルタルについて実施した。これらのモルタル試料を、硬化の28日後に評価した。
【0087】
実施した耐火性試験は、ISO 5660-1基準に準拠して行った。これらの試験は、75 kW/m2の加熱強度を用いるコーンカロリメータを用いて実施した(880℃のオーダーの温度に相当する)。
【0088】
組成物(1a)、(1b)、(1c)、および(1d)を硬化させた後で得られたモルタル試料を、試験前に(直径1 mm〜3 mmの粒子に)粉砕した。
【0089】
460秒間に亘る試験の間(試料を75 kW/m2の熱源に460秒間暴露する間)に、さまざまなパラメータを測定した:
− 燃焼持続時間(秒):試験中の試料の表面の炎の持続時間;
− ピーク熱放出(kW/m2):試験中の発熱の最大値;
− 合計発熱量(MJ/m2):試験の全持続時間に亘って放出されたエネルギーの合計;
− MARHE(最大平均発熱速度)(kW/m2):放射された熱の流れの最大値。
【0090】
得られた結果を下記表5に示す:
【表5】

【0091】
これらの結果は、本発明の組成物(1c)(PDMSシリコーン油を含む組成物)が、鉱物油を含む組成物(1d)に対してモルタルの耐火性を有意に向上させることができることを示している。特に、炎の存在が全くない(燃焼持続時間ゼロ)。さらに、3つのパラメータによれば、組成物(1d)の場合より発熱量が低い。
【0092】
このように、粉塵の発生の低下を可能とする一方で、シリコーン油を含む本発明の組成物は、「防塵」剤を含まない組成物〔対照組成物(1e)〕に匹敵する非常に良好な耐火性を保持することを可能にする。
【0093】
コーンカロリメータ試験において、熱源(75 kW/m2)に暴露されたモルタル試料の全時間に亘る発熱量も測定した。得られた結果を図1に曲線で示す。この結果は、時間(分)の関数としての発熱量〔H(kW/m2)〕の変化を示す。
【0094】
シリコーン油を含む組成物の場合、曲線は、鉱物油を含有する組成物の曲線に対して明らかに下方にある。さらに、この曲線は、「対照」組成物〔組成物(1e)〕が示す曲線に比較的近いままである。
【0095】
再び、これらの試験は、PDMSシリコーン油を添加することによって、モルタルの耐火性を向上させる(対照組成物に匹敵する耐火性をもたらす)ことと、粉塵発生を低減させる(鉱物油を用いて得られる低減と同程度に低減させる)こととの両方が可能になることを示している。
【0096】
[実施例5]:「防塵」効果の測定
以下の組成物を調製した:
− PDMS(ポリジメチルシロキサン)〔Dow Corning(登録商標) 200R 5 CSTシリコーン油、Dow Corning社(ベルギー)から販売されている〕を0.7%含む、本発明による組成物(1a);
− 「防塵」剤を全く含まない、組成物(1e)(実施例1の操作手順に従って製造したもの)
− 組成物(1e)をふるいにかけ、これによって32μm未満の直径を有する粒子を除去することによって調製した、組成物(1f)。
【0097】
これらの3つの組成物のそれぞれの粉塵の発生を、実施例2に記述した試験にしたがって測定した。得られた結果を下記表6に示す:
【表6】

【0098】
すでに実施例2で観察されたとおり、本発明の組成物(1a)は、「防塵」剤を全く含まない組成物である対照組成物(1e)と比較して、粉塵の発生を有意に低下させることを可能にする。
【0099】
加えて、これらの結果は、本発明の組成物(1a)が、32μm未満の直径を有する粒子がふるいによって除去された組成物(1f)と同程度に、粉塵の発生を有意に低下させることを可能にすることを示している。
【0100】
<参考文献>


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のバインダーと、下記式(I)を有する少なくとも1種のシリコーン油とを含む乾燥組成物:
【化1】

(式中、
− ZおよびZは、同一であるかまたは異なり、独立に、水素原子、ヒドロキシル、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC1〜C12アルキル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC2〜C12アルケニル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC1〜C12ヘテロアルキル基、場合により置換されていてもよいC5〜C10シクロアルキル基、場合により置換されていてもよいC6〜C18アリール基を含む群から選択される末端基を表し;
− RおよびRは、同一であるかまたは異なり、独立に、水素原子、ヒドロキシル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC1〜C12アルキル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC2〜C12アルケニル基、場合により置換されていてもよい直鎖状もしくは分岐状のC1〜C12ヘテロアルキル基、場合により置換されていてもよいC5〜C10シクロアルキル基、場合により置換されていてもよいC6〜C18アリール基を表し;
− mおよびnは、同一であるかまたは異なり、独立に、1〜100の範囲の数を表す)。
【請求項2】
前記組成物が、粉末の形態である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記油が、60 mN/m未満の表面張力を有する、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記シリコーン油が、20℃で0.1 Pa・秒未満の動粘度を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記シリコーン油の含有量が、組成物の0.05〜5質量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記バインダーが、セメント、石灰、石膏、粘土、合成ポリマー、またはこれらの混合物を含む群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記バインダーが、セメント、石灰、合成ポリマー、またはこれらの混合物を含む群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記バインダーの含有量が、組成物の5〜95質量%である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
砂、石粉、破砕煉瓦、砂利、砂粒、アルミナ、ボーキサイト、焼成ボーキサイト、破砕フリント、または任意の天然もしくは合成の粒状材料を含む群から選択される少なくとも1種の粒状材料をさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記粒状材料の含有量が、組成物の5〜95質量%である、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記粒状材料が、シリカ質、石灰石、ケイ灰質、アルミナ、またはアルミノケイ酸の粒状材料である、請求項11または12に記載の組成物。
【請求項12】
フライアッシュ、撥水剤もしくは防水剤、カルボン酸塩、樹脂、遅延剤、加速剤、空気連行剤、消泡剤、またはレオロジー改質剤を含む群から選択される添加剤をさらに含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物の製造方法であって、
(i) 少なくとも1種のバインダーおよび/または少なくとも1種の粒状材料および/または少なくとも1種の添加剤を含む混合物を調製する工程と、
(ii) 式(I)の少なくとも1種の油を、工程(i)で得られた混合物に添加する工程と
を含む、製造方法。
【請求項14】
少なくとも1種の式(I)の油と、少なくとも1種のバインダーと、場合により少なくとも1種の粒状材料および/または少なくとも1種の添加剤と、を含む混合物を調製する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物の製造方法。
【請求項15】
請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物の製造方法であって、
(i) 少なくとも1種の式(I)の油と、少なくとも1種のバインダーおよび/または少なくとも1種の粒状材料および/または少なくとも1種の添加剤と、を含む混合物を調製する工程;
(ii) 少なくとも1種のバインダーおよび/または少なくとも1種の粒状材料および/または少なくとも1種の添加剤を含む混合物を調製する工程;
(iii) 工程(i)で得られた混合物を、工程(ii)で得られた混合物に添加する工程
を含む、製造方法。
【請求項16】
グラウト材、モルタル、コンクリート、石膏、しっくい、および/またはスクリードの製造における、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項17】
建造物、構築物、コンクリートの修復、コンクリートおよび鋼鉄の悪天候、外部圧力、および火災からの保護、防水、固着、接着、封止、タイルもしくは床材の接着、ならびに壁面の被覆のための、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物の使用。

【図1】
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【公表番号】特表2012−518593(P2012−518593A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−551468(P2011−551468)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【国際出願番号】PCT/EP2010/052090
【国際公開番号】WO2011/069685
【国際公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(504274505)シーカ・テクノロジー・アーゲー (227)
【Fターム(参考)】