説明

バスバーとリード線との接続構造

【課題】コネクタハウジングに保持されたバスバーと、電子部品のリード線とを、容易にレーザー溶接することが可能なバスバーとリード線との接続構造を提供する。
【解決手段】コネクタハウジング31に保持されたバスバー10と、電子部品21のリード線20とを接続するバスバー10とリード線20との接続構造であって、前記バスバー10には、一面側に屈曲されることでその間に前記リード線20を挟んで保持するリード線保持部15が設けられ、前記リード線保持部15には、その内側に配された前記リード線20の一部を外側に露出する孔部17が貫通形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタハウジングに保持されたバスバーと、電子部品のリード線とを接続する、バスバーとリード線との接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンデンサ等の電子部品を内蔵した電子部品付きコネクタとして、コネクタハウジングに保持されたバスバーに、電子部品のリード線が接続されたものが知られている。例えば下記特許文献1に記載のコネクタにおいては、電子部品のリード線は、バスバーに設けられた貫通孔に挿通されて半田付け等により接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−287644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような電子部品付きコネクタでは、バスバーとリード線とを接続する方法として、半田付け、抵抗溶接またはレーザー溶接等が挙げられる。そして、耐久性等の面から、抵抗溶接またはレーザー溶接が望ましいと考えられる。しかし、抵抗溶接は、被溶接物に接触させる電極の研磨や交換等、電極の管理を精密に行う必要があるので、電極が不要なレーザー溶接により接続したいとの要望があった。
ところが、レーザー溶接は、バスバーとリード線との溶接個所を、予め密着させておく必要があり、また、レーザー光が乱反射すると、その反射光によってコネクタハウジングが焼損する虞があるため、難しいという問題があった。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コネクタハウジングに保持されたバスバーと、電子部品のリード線とを、容易にレーザー溶接することが可能なバスバーとリード線との接続構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のバスバーとリード線との接続構造は、コネクタハウジングに保持されたバスバーと、電子部品のリード線とを接続する、バスバーとリード線との接続構造であって、前記バスバーには、一面側に屈曲されることでその間に前記リード線を挟んで保持するリード線保持部が設けられ、前記リード線保持部には、その内側に配された前記リード線の一部を外側に露出する孔部が貫通形成され、前記バスバーと前記リード線とを前記孔部に対応する位置で溶着するものである。
このような構成によれば、リード線は、リード線保持部に挟み込まれることでバスバーに密着して固定され、また孔部内にレーザー光を照射することにより、その反射光を絞ることができるから、コネクタハウジングに保持されたバスバーと電子部品のリード線とを、容易にレーザー溶接することができる。
【0007】
また、前記リード線保持部には、前記リード線を挿通可能なスリットが貫通形成され、このスリットを挿通した前記リード線が、前記リード線保持部に保持されているものとしてもよい。このような構成によれば、スリットにリード線を挿通するだけの簡単な作業で、リード線保持部に対してリード線を位置決めすることができる。
【0008】
また、前記スリットは、前記リード線保持部の屈曲部に設けられるとともに、前記リード線保持部の一面側から他面側にわたって形成されているものとしてもよい。このような構成によれば、リード線保持部に対してリード線が傾いていても、リード線をスリットに容易に挿通することができ、また、リード線を挟むためにリード線保持部を容易に屈曲することができる。
【0009】
また、前記リード線保持部は、前記リード線を挟んで圧着されているものとしてもよい。このような構成によれば、リード線とバスバーとが強固に固定されるから、接続信頼性を高めることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、コネクタハウジングに保持されたバスバーと、電子部品のリード線とを、容易にレーザー溶接することが可能なバスバーとリード線との接続構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態における電子部品付きコネクタを示す正面図
【図2】電子部品付きコネクタを示す平面図
【図3】第一バスバーを示す平面図
【図4】第一バスバーを示す側面図
【図5】リード線保持部の開き状態を示す、バスバーおよびコンデンサの概略側面図
【図6】リード線保持部の開き状態を示す、バスバーおよびコンデンサの概略断面図
【図7】リード線保持部の閉じ状態を示す、バスバーおよびコンデンサの概略側面図
【図8】リード線保持部の閉じ状態を示す、バスバーおよびコンデンサの概略平面図
【図9】孔部内に照射されたレーザー光およびその反射光を示す、バスバーおよびリード線の概略断面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を具体化した実施形態について、図1〜図9を参照しつつ詳細に説明する。
本実施形態では、本発明にかかるバスバーとリード線との接続構造を、コンデンサ付きコネクタに適用した例を説明する。
本実施形態におけるコンデンサ付きコネクタ(以後、単にコネクタ30と称する)は、コネクタハウジング31に保持されたバスバー10に、コンデンサ(電子部品)21のリード線20が接続されたものである。以下、各構成部材において、このコネクタ30の相手側コネクタとの嵌合面側(図2における上側)を前側、その反対側を後側として説明する。
【0013】
コネクタハウジング31は合成樹脂製であって、インサート成形によりバスバー10に一体に形成されている。コネクタハウジング31は、全体として幅方向(図1の左右方向)に長い扁平な形状をなしている。コネクタハウジング31は、図示しない相手側コネクタが嵌合するフード部32と、コンデンサ21が収容される電子部品収容部33とを有している。
フード部32は、前方に開口する筒状をなし、その内側には、バスバー10に設けられた複数の端子部11が、コネクタハウジング31の幅方向に一列に並んで配されている。
【0014】
コンデンサ21は、略円柱形状をなすコンデンサ本体22と、その軸方向の一端から導出された一対のリード線20とを備えている。リード線20は丸ピン形状をなし、コンデンサ本体22の一端から略垂直に導出され、その先端部がバスバー10に接続されている。一対のリード線20は、前後に所定の間隔をあけて配され、そのうち後側に配される一方のリード線(第一リード線20Aと称する)は、前側に配される他方のリード線(第二リード線20Bと称する)よりも長い寸法を有している。
【0015】
電子部品収容部33は、コネクタハウジング31の後端部に設けられ、コネクタハウジング31の幅方向における一端側に寄った位置にある(図2参照)。この電子部品収容部33には、コンデンサ21が横向き(軸線がコネクタハウジング31の幅方向に一致する向き)で、収容されている。電子部品収容部33は、コンデンサ本体22の外周面に沿って円弧上に凹んだ形状をなすとともに、コンデンサ本体22の軸方向の両側に位置する壁部34を有している。
【0016】
電子部品収容部33の壁部34のうちコネクタハウジング31の中央側に位置する壁部34には、リード線20を保持する保持溝35が形成されている。保持溝35は、一対のリード線20の間隔に合わせて一対が設けられている。保持溝35は上方へ開放され、上側からリード線20を嵌め込むことが可能とされている。保持溝35に嵌め込まれたリード線20は、前後方向の位置決めがなされる。
【0017】
バスバー10は、金属等の導電性の板材を打ち抜いて成形されている。バスバー10は、タブ状をなす複数の端子部11と、これらを連結する連結部12とを有し、後述するリード線保持部15を除く略全体が、平坦な板面を構成している。各端子部11は、相手側コネクタに保持された図示しない相手側の端子金具と接続する。
【0018】
バスバー10は、コネクタハウジング31に一対が保持され、その一対のバスバー10は、端子部11の数が異なるものとされている。一対のバスバー10のうち端子部11の数が少ないものを第一バスバー10Aと称し、端子部11の数が多いものを第二バスバー10Bと称する。なお、本実施形態では、第一バスバー10Aは、5本の端子部11を有し、第二バスバー10Bは、7本の端子部11を有している。
【0019】
一対のバスバー10は、コネクタハウジング31の幅方向に、同一高さに並べて配置されている。第二バスバー10Bは、電子部品収容部33の前方に保持され、第一バスバー10Aは、電子部品収容部33から横方向にずれた位置に保持されている。
各バスバー10には、連結部12から後側(端子部11とは反対側)へ突出する突出部13が設けられ、この突出部13の先端部が、コンデンサ21のリード線20が接続されるリード線接続部14とされている。
【0020】
突出部13は、各バスバー10の連結部12のうちコネクタハウジング31の中央側に配される端部に設けられている。第一バスバー10Aの突出部13と、第二バスバー10Bの突出部13とは、連結部12からの突出寸法が異なっており、第一バスバー10Aの突出部13の突出寸法は、第二バスバー10Bの突出部13の突出寸法よりも大きくされている(図2参照)。そして、第一バスバー10Aのリード線接続部14と、第二バスバー10Bのリード線接続部14とは、ずれた位置に配されている。
【0021】
リード線接続部14には、上面側(一面側)に屈曲されることでその間にリード線20を挟んで保持するリード線保持部15が設けられている。リード線保持部15は、突出部13から側方(突出部13に対して直角方向)に突出し、その突出端において、それよりも先の部分が反対側に屈曲されている。リード線保持部15は、電子部品収容部33側に突出している。
【0022】
リード線保持部15は、図2〜図5に示すように、突出部13と同一板面をなす下板部15Aと、この下板部15Aの上側に重ねられる上板部15Bと、下板部15Aと上板部15Bとの間においてR形状をなして屈曲する屈曲部15Cとを有している。下板部15Aおよび上板部15Bは、それぞれ平坦な板状をなしている。
【0023】
リード線保持部15の幅寸法は、突出部13の幅寸法と同等の寸法とされ、下板部15Aから上板部15Bにわたる全体において略一定とされている。また、第一バスバー10Aと第二バスバー10Bとにおいて、リード線保持部15の幅寸法は、同等とされている。
リード線保持部15は、リード線20が接続される前の段階では、上板部15Bと下板部15Aとが開いた開き状態(図5参照)とされ、上板部15Bと下板部15Aとの間にリード線20が配された後に、上板部15Bと下板部15Aとが密着する閉じ状態(図7参照)とされる。
【0024】
リード線保持部15の開き状態においては、上板部15Bが下板部15Aに対して斜めに立ち上がり、上板部15Bと下板部15Aとが鋭角をなしている。
また、リード線保持部15の閉じ状態においては、リード線20を挟んでいない部分は、上板部15Bが完全に倒れて下板部15Aに密着している。なお、リード線保持部15の閉じ状態においては、上板部15Bの端縁(屈曲部15Cとは反対側の端縁)が、突出部13の側縁とほぼ同じ位置に配される。
【0025】
リード線保持部15は、リード線20を挟んでかしめ圧着され、上板部15B、下板部15Aおよびリード線20が互いに密着して接合されている。リード線20の両側においては、上板部15Bと下板部15Aとが直接に密着して接合され、リード線20の介在位置においては、上板部15Bと下板部15Aとがリード線20に密着して接合されている。
【0026】
リード線保持部15には、リード線20を挿通可能なスリット16が貫通形成されている。スリット16は、リード線保持部15の屈曲部15C側に設けられ、その屈曲方向に沿って細長く延びた形状をなしている。スリット16は、屈曲部15Cの全体から上板部15Bおよび下板部15Aにわたって延び、その長手方向の端部は、それぞれ上板部15Bおよび下板部15Aに形成されている(図6参照)。なお、スリット16の両端部は、平面視円弧形状をなしている。
【0027】
スリット16は、リード線保持部15の幅方向の中央に設けられている。スリット16の幅寸法は、リード線20の幅寸法(外径寸法)と同じか若干大きい寸法とされ、全長にわたって略一定とされている。
【0028】
リード線保持部15が開き状態にあるときには、下板部15Aの内側面(板面)がスリット16によって真横(電子部品収容部33側)に解放される(図4参照)。そして、リード線保持部15が閉じ状態にあるときには、スリット16の長手方向の端縁が上下方向にほぼ一致する位置に配される(図9参照)。
【0029】
スリット16を挿通したリード線20は、リード線保持部15の幅方向の中央において、リード線保持部15の屈曲部15C側から反対側までの全体にわたり直線状に延びて配置されている。なお、リード線20の先端は、上板部15Bの先端と同等、もしくは上板部15Bの先端よりも若干外側に突出した位置に配されている。
【0030】
リード線保持部15には、その内側に配されたリード線20の一部を外側に露出する孔部17が貫通形成されている。孔部17は、レーザー溶接用に形成されたものである。孔部17は、図8に示すように、リード線保持部15の幅方向の略中央に設けられ、リード線保持部15の閉じ状態においては、突出部13の幅方向の略中央に位置する。
【0031】
孔部17は、略円形をなし、その内径寸法は、スリット16の幅寸法よりも大きくされている。この孔部17から、リード線20とバスバー10との溶着部分(リード線20およびバスバー10のうちリード線20の両側の部分)が露出されている。
【0032】
次に、コネクタハウジング31に保持されたバスバー10と、コンデンサ21のリード線20との接続作業について説明する。
まず、バスバー10が保持されたコネクタハウジング31に、コンデンサ21を取り付ける。このとき、リード線保持部15は開き状態になっている。そして、コンデンサ21を斜めに傾けて、一対のリード線20A,20Bの先端を、それぞれ対応するリード線保持部15のスリット16に、斜め上方から挿通し、リード線保持部15の内側に突入させる。次いで、リード線20を保持溝35に嵌めつつ、コンデンサ本体22を電子部品収容部33側に押し付けるようにして嵌め込む。すると、コンデンサ21が水平姿勢(バスバー10の板面に略平行な姿勢)になり、リード線20のうちリード線保持部15内に挿通された部分の全体が、下板部15Aの内側面に接触した状態になる(図6参照)。
【0033】
その後、リード線保持部15をかしめ圧着し、閉じ状態にする。図4および図5の矢印方向に、上板部15Bを押しつけるようにして、リード線保持部15を圧着する。すると、リード線20がリード線保持部15に強固に密着して固定される。
【0034】
次いで、レーザー溶接によりリード線20とバスバー10とを溶着する。図9に示すように、リード線保持部15の上方から、孔部17の奥方に向かって、レーザー光L1を照射し、リード線20の周辺(リード線20の両側)を溶かす。このとき、レーザー光L1がリード線20およびバスバー10に当たって反射し、その反射光L2は、孔部17の内周面に当たって外部への散乱が遮られ、上方(軸方向)へ絞られて反射する。そして、リード線20の両側部分とバスバー10とが溶けて固着すると、コネクタハウジング31に保持されたバスバー10と、電子部品のリード線20との接続作業が完了する。なお、こうして組み立てられたコンデンサ付きコネクタ30には、図示しないカバーが装着される。
【0035】
上記のように構成された本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
本実施形態のコンデンサ付きコネクタ30においては、バスバー10には、上面側に屈曲されることでその間にリード線20を挟んで保持するリード線保持部15が設けられ、リード線保持部15には、その内側に配されたリード線20の一部を外側に露出する孔部17が貫通形成されている。
【0036】
これにより、リード線保持部15に挟み込まれたリード線20は、バスバー10に密着して固定される。したがって、例えばリード線とバスバーとを密着して保持するための固定手段を別途装着する等の必要がなく、比較的容易にリード線20とバスバー10とを密着固定して保持することができる。
【0037】
また、孔部17内にレーザー光L1を照射することにより反射光L2を絞ることができる。ここで、このような孔部17がない場合には、レーザー光が、リード線またはバスバーに当たって周囲に乱反射するので、その反射光によりコネクタハウジングが焼損することを防ぐべく、何らかの措置を取る必要がある。そして、例えば、リード線とバスバーとの接続位置をコネクタハウジングから十分に遠ざける等の措置を取った場合には、コネクタの大型化を免れないという問題がある。しかしながら、本実施形態のコネクタ30においては、リード線保持部15に孔部17が設けられているから、この孔部17内にレーザー光L1を照射することにより、反射光L2は周囲に散乱することなく絞られてリード線保持部15の上側に向かう。したがって、コネクタハウジング31側に反射することを防ぐことができるので、前述のような措置が不要である。
以上のようなことから、本実施形態のコンデンサ付きコネクタ30においては、コネクタハウジング31に保持されたバスバー10と、電子部品のリード線20とを、容易にレーザー溶接することができる。
【0038】
また、リード線保持部15には、リード線20を挿通可能なスリット16が貫通形成され、このスリット16を挿通したリード線20が、リード線保持部15に保持されている。これにより、スリット16にリード線20を挿通するだけの簡単な作業で、リード線保持部15に対してリード線20を位置決めすることができる。
【0039】
また、スリット16は、リード線保持部15の屈曲部15Cに設けられ、リード線保持部15の上面側から下面側にわたって形成されている。これにより、スリット16に対して上方からリード線20を挿通することができ、かつリード線20をリード線保持部15の内側に配置した後、リード線保持部15を倒してリード線20を挟み込む際に、スリット16の端部がリード線20を持ち上げることを防ぐことができる。したがって、リード線20を容易にリード線保持部15に密着固定することができる。
また、リード線保持部15は、リード線20を挟んで圧着されている。これにより、リード線20とバスバー10とが強固に固定されるから、接続信頼性をより高めることができる。
【0040】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0041】
(1)上記実施形態では、コンデンサ21のリード線20は丸ピン形状をなしているが、これに限らず、例えば、コンデンサのリード線は角柱状であってもよく、また、丸ピン形状のリード線を、リード線保持部を圧着する際に挟圧して扁平な形状にしてもよい。
(2)上記実施形態では、リード線保持部15は、電子部品収容部33側の突出端において屈曲され、この屈曲部15Cに貫通形成されたスリット16にリード線20を挿通してリード線保持部15に保持させているが、これに限らず、例えば、リード線保持部は、電子部品収容部とは反対側の端において屈曲され、電子部品収容部側の開放端にリード線を差し入れて、リード線保持部に保持させるものとしてもよい。また、このような場合には、例えばリード線保持部の内側面にリード線の外形に沿う位置決め溝を形成し、この位置決め溝にリード線を嵌め込むことで位置決め保持するものとしてもよい。
(3)上記実施形態では、リード線保持部15は、リード線20を挟んで圧着されているが、これに限らず、少なくともリード線保持部がリード線を挟んで密着する位置まで上板部を折り曲げるだけとしてもよい。
(4)上記実施形態では、リード線保持部15の開き状態において、リード線20が下板部15Aの内側面に接触した状態になるが、これに限らず、例えば、リード線保持部の開き状態において、リード線が下板部の内側面に対して斜めに配され、リード線保持部を閉じ状態にする際に、リード線を屈曲させて下板部に密着するものとしてもよい。
(5)上記実施形態では、本発明を、レーザー溶接によりリード線20とバスバー10とを溶着する場合に適用しているが、これに限らず、本発明は、例えば、半田付けまたは抵抗溶接等により、リード線とバスバーとを溶着する場合にも適用することができる。
【符号の説明】
【0042】
10…バスバー
15…リード線保持部
15C…屈曲部
16…スリット
17…孔部
20…リード線
21…コンデンサ(電子部品)
31…コネクタハウジング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタハウジングに保持されたバスバーと、電子部品のリード線とを接続する、バスバーとリード線との接続構造であって、
前記バスバーには、一面側に屈曲されることでその間に前記リード線を挟んで保持するリード線保持部が設けられ、
前記リード線保持部には、その内側に配された前記リード線の一部を外側に露出する孔部が貫通形成され、
前記バスバーと前記リード線とを前記孔部に対応する位置で溶着するバスバーとリード線との接続構造。
【請求項2】
前記リード線保持部には、前記リード線を挿通可能なスリットが貫通形成され、このスリットを挿通した前記リード線が、前記リード線保持部に保持されている請求項1に記載のバスバーとリード線との接続構造。
【請求項3】
前記スリットは、前記リード線保持部の屈曲部に設けられるとともに、前記リード線保持部の一面側から他面側にわたって形成されている請求項2に記載のバスバーとリード線との接続構造。
【請求項4】
前記リード線保持部は、前記リード線を挟んで圧着されている請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のバスバーとリード線との接続構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−16346(P2013−16346A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−148129(P2011−148129)
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】