説明

バックアップロール軸受装置

【課題】部品点数が少なく、組立が容易で、軸受寿命が長く、長期間使用できるバックアップロール軸受装置を提供する。
【解決手段】ロール13と軸12との間に、ラジアル荷重負荷用のラジアル軸受14と、このラジアル軸受14の軸方向外側に配置されるスラスト荷重負荷用の玉軸受15を介在させる。玉軸受15には、その内外輪15a,15b間に形成される環状空間を密封するシール部材26を、ラジアル軸受14に対する隣接側とは反対側の位置にのみ設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、鉄鋼材の圧延工程におけるテンションレベラー等に用いられるバックアップロール軸受装置に関する。
【背景技術】
【0002】
金属板や金属帯材における波打ちや反りなどの形状不良を矯正する矯正機として、ローラレベラーやテンションレベラーが用いられる。これらのレベラーは、金属板等のレベリング材に対して、曲げおよび曲げ戻し変形を繰り返し与え、この変形により板面内に生じる応力で不均一な歪みを除去するものである。テンションレベラーでは、金属板の長手方向に張力を付与することで、歪みの除去効果をさらに高めている。
【0003】
例えば、テンションレベラーでは、ワークロール、中間ロール、およびバックアップロールを1つのユニットとして備え、そのユニットが、レベリング材をその進行方向の上下から挟み込むように配置され、前記ワークロールがレベリング材に直接的に接触し、レベリング材の矯正を行う。
【0004】
前記バックアップロールにおける軸受装置の従来例として、図8に断面図で示すように、ラジアル荷重を受ける複数のラジアル軸受(保持器付きころ)34と、これらラジアル軸受34の軸方向外側に配置されてスラスト荷重を受けるスラスト軸受(玉軸受)35とにより、固定軸32に対して回転筒であるロール33を回転自在に支持した構成のものが知られている(例えば特許文献1)。バックアップロールは外輪回転荷重で使用されるため、スラスト軸受35の内輪35aは固定軸32に対して隙間嵌めとされ、スラスト軸受35の外輪35bはロール33に対して締まり嵌めとされている。
【0005】
上記バックアップロールにおけるロール33の回転は、矯正対象の金属板が通過する際に、これに接するワークロールおよび中間ロールを介してロール33に摩擦力が生じることによって与えられる。そのため、バックアップロール軸受装置では、ロール33が停止した状態から回転し始めるために必要なトルク、および回転中のトルクをできるだけ小さくすることが要求される。
【0006】
また、バックアップロール軸受装置は比較的に高速で回転することから、ラジアル軸受34を潤滑するためにバックアップロール内に充填されているグリースが移動して洩れる恐れがある。グリースが洩れると矯正対象である鋼板に付着し、製品となる鋼板を汚染してしまう。
【0007】
図8に示すバックアップロール軸受装置では、ラジアル軸受34の軸方向外側に配置されるスラスト軸受(玉軸受)35にグリースが初期封入され、その内外輪35a,35b間の環状空間の軸方向両端がシール部材36で密封されている。
【特許文献1】特開2000−233212号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記したバックアップロール軸受装置のように、スラスト軸受(玉軸受)35の潤滑を初期封入したグリースのみで賄うのでは潤滑剤が枯渇してしまい、長時間使用できない場合がある。また、潤滑不足を補うために封入するグリース量を多くすると、攪拌によるトルクが増大するという問題が生じる。
【0009】
この発明の目的は、部品点数が少なく、組立が容易で、軸受寿命が長く、長期間使用できるバックアップロール軸受装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明のバックアップロール軸受装置は、ロールと軸との間に、ラジアル荷重負荷用のラジアル軸受と、このラジアル軸受の軸方向外側に配置されるスラスト荷重負荷用の玉軸受とを介在させたバックアップロール軸受装置において、前記玉軸受には、その内外輪間に形成される環状空間を密封するシール部材を、前記ラジアル軸受に対する隣接側とは反対側の位置にのみ設けたことを特徴とする。
この構成によると、ラジアル軸受の軸方向外側に配置される玉軸受において、その内外輪間の環状空間を密封するシール部材が、ラジアル軸受に対する隣接側とは反対側の位置にのみ設けられているので、ラジアル軸受から移動してくるグリースを、適度に玉軸受内に取り込むことができる。これにより、玉軸受の潤滑不足が防止されて、潤滑性を向上させることができる。また、部品点数が少なくなり、組み立て易く安価となる。その結果、部品点数が少なく、組立が容易で、軸受寿命が長く、長期間の使用に耐え得るバックアップロール軸受装置とすることができる。
【0011】
この発明において、前記シール部材は、前記玉軸受の内輪と非接触で対向する非接触シールであっても良い。このように、シール部材を非接触シールとすると、シール部材と玉軸受内輪との接触によるトルクがないので、低トルク化が可能となる。
【0012】
この発明において、前記玉軸受には、その空間容積の5〜20%の初期グリースを封入すると良い。なお、上記玉軸受の空間容積は、玉軸受の内外輪間の空間のうち、シール部材よりも内側の空間部分であって、保持器および転動体を除く部分の空間の容積である。シール部材がない側はシール部材がある場合と同様である。初期グリース封入量が、上記範囲の値より少ないとすぐに潤滑不足に陥り、上記範囲の値より多いとグリースの攪拌によるトルクの増大を招く。
【0013】
この発明において、前記ラジアル軸受が複数のころを保持器で保持してなる保持器付きころであり、前記保持器はその内径部が前記軸と接触しない構造であると良い。保持器の内径部が軸に接触しない構造であると、ラジアル軸受から洩れ出たグリースやグリースの基油が保持器により削ぎ取られることがないので、玉軸受へ移動しやすくなり、玉軸受の潤滑性がより向上する。
【0014】
この発明において、前記ラジアル軸受には、その空間容積の20〜40%の初期グリースを封入すると良い。これにより、運転中にラジアル軸受から玉軸受へ適量のグリースを移動させることができる。なお、上記ラジアル軸受の空間容積は、このラジアル軸受における内外の転走面を構成する部品間の空間における転動体や保持器等の容積を除く部分の容積を言う。前記ラジアル軸受が保持器付きころである場合は、ロールと軸との間における保持器の幅で規制される空間のうち、保持器付きころを除いた部分の空間の容積が、前記空間容積となる。前記ラジアル軸受が内輪および外輪を有する場合は、その内輪と外輪との間に空間における、保持器および転動体を除いた部分の空間の容積が、前記空間容積となる。
【0015】
この発明において、前記ラジアル軸受を複数設け、前記ロールの内径面における前記ラジアル軸受が隣り合って配置される中間部に溝を設け、この溝にグリースを充填しても良い。
この構成の場合、使用時の熱や振動により溝に充填されたグリースの基油が徐々に滲み出して、ラジアル軸受へ、または、ラジアル軸受から玉軸受へと移動し、ラジアル軸受や玉軸受の潤滑油として利用することができる。これにより、ラジアル軸受や玉軸受の長寿命化が可能となる。徐々に染み出すことでトルクの増大にはならない。
【0016】
この発明において、前記溝における軸方向端部の内壁面を軸心に対して30〜60°の角度をなす傾斜面とすると良い。この構成の場合、溝に充填されたグリースの基油を運転中のロールの回転に伴い円滑にラジアル軸受や玉軸受へ移動させることができる。溝の内壁面の角度が30°より小さいと、溝に充填されたグリース自体がラジアル軸受に移動してしまい、攪拌によるトルクが増大してしまう。また、溝の内壁面の角度が60°よりも大きいと、ロールが回転しても、グリースの基油が溝の内壁面を越えてラジアル軸受へ供給されない現象が発生する。
【0017】
この発明において、前記玉軸受は、前記ラジアル軸受の片方の軸方向外側にのみ配置し、前記ラジアル軸受のもう片方の軸方向外側には内径側に溝を有する間座を配置しても良い。この構成の場合、さらに部品点数を少なくすることができ、それだけ組立が容易となり、安価に構成できる。
【0018】
この発明において、前記間座を前記ロールの内径面に隙間嵌めすると良い。この構成の場合、組立および分解が容易となる。
【発明の効果】
【0019】
この発明のバックアップロール軸受装置は、ロールと軸との間に、ラジアル荷重負荷用のラジアル軸受と、このラジアル軸受の軸方向外側に配置されるスラスト荷重負荷用の玉軸受とを介在させたバックアップロール軸受装置において、前記玉軸受には、その内外輪間に形成される環状空間を密封するシール部材を、前記ラジアル軸受に対する隣接側とは反対側の位置にのみ設けたため、部品点数が少なく、組立が容易で、軸受寿命が長く、長期間の使用に耐え得るバックアップロール軸受装置とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
この発明の一実施形態を図1ないし図5と共に説明する。図1は鋼板等の圧延作業の最終工程における設備の概略図を示す。この工程では、上下に配置された駆動ロール1に挟まれて移送される鋼板等のレベリング材2の応力が矯正機であるテンションレベラー3により除去され、これによりレベリング材2の精度が確保される。テンションレベラー3は、レベリング材2の移送路を挟んで上下に配置される複数のテンションレベラーユニット4からなる。
【0021】
図2および図3に、前記テンションレベラーユニット4の側面図および正面図を示す。このテンションレベラーユニット4は、ワークロール5、中間ロール6、およびバックアップロール7を備える。ワークロール5はレベリング材2に直接的に接触して、レベリング材2の矯正を行う。このワークロール5を、前記中間ロール6およびバックアップロール7で支持し、最終的には、バックアップロール7ですべての荷重を支える。
【0022】
図4は、この発明の一実施形態であるバックアップロール軸受装置を備えた前記バックアップロール7の断面図である。このバックアップロール軸受装置は、軸12に外嵌した円筒状のロール13を、ラジアル荷重負荷用の2個のラジアル軸受14とスラスト荷重負荷用の2個の玉軸受15とで、軸12に対して回転自在に支持している。ラジアル軸受14は、複数のころ23を保持器24で保持した保持器付きころからなり、軸12の軸方向両側に1個あて配置される。玉軸受15は深溝玉軸受からなり、各ラジアル軸受14の設置位置の軸方向外側に配置される。ラジアル軸受14および玉軸受15には、グリースが初期封入される。
【0023】
各ラジアル軸受14の軸方向両側には、側板16が配置されている。軸方向内側に配置される側板16は、ロール13の内径面に形成された段面13aで軸方向の一方向に固定されている。軸方向外側に配置される側板16は、さらに軸方向外側に配置されてロール13の内径面に嵌合した間座17で軸方向の一方向に固定されている。間座17は、ロール13の内径面に設けられた軸方向を向く段面13cに係合している。
【0024】
玉軸受15はラジアル荷重を負荷しないので、その外輪15bがロール13の内径面に締まり嵌めにより固定され、内輪15aは軸12に対して隙間嵌めとされている。この玉軸受15は、軸方向の両方向のスラスト荷重の支持が可能なものであって、前記ロール13および軸12に対して軸方向の両方向に固定されている。具体的には、玉軸受15の軸方向内側に配置される上記した間座17と、玉軸受15の軸方向外側に配置されてロール13の内径面に嵌合した環状の外径側カバー18とで、玉軸受15の外輪15bが挟まれて、軸方向への移動が拘束されている。また、軸12における玉軸受15の軸方向内側に形成された段面12aと、軸12における玉軸受15の軸方向外側に配置されて軸12の外径面に嵌合した環状の内径側カバー19とで、玉軸受15の内輪15aが挟まれて、軸方向への移動が拘束されている。前記外径側カバー18は、ロール13の内径面に形成された止め輪溝13bに外周部が嵌合した止め輪20により、軸方向の一方向(玉軸受15とは反対側)に固定される。前記内径側カバー19は、軸12の外径面に形成された止め輪溝12bに内径部が嵌合した止め輪21により、軸方向の一方向(玉軸受15とは反対側)に固定される。玉軸受15の内輪15aの内径面と軸12の外径面との間には、これらの隙間を密封するOリング等の環状シール部材22が介在させてある。
【0025】
図5に拡大した断面図で示すように、玉軸受15には、その内外輪15a,15b間に形成される環状空間を密封するシール部材26が、前記ラジアル軸受14に対する隣接側とは反対側の位置にのみ設けられている。
【0026】
上記構成のバックアップロール軸受装置によると、ラジアル軸受14の軸方向外側に配置される玉軸受15において、その内外輪15a,15b間の環状空間を密封するシール部材26が、ラジアル軸受14に対する隣接側とは反対側の位置にのみ設けられているので、ラジアル軸受14から移動してくるグリースを、適度に玉軸受15内に取り込むことができる。これにより、玉軸受15の潤滑不足が防止されて、潤滑性を向上させることができる。また、部品点数が少なくなり、組み立て易く安価となる。
その結果、部品点数が少なく、組立が容易で、軸受寿命が長く、長期間の使用に耐え得るバックアップロール軸受装置とすることができる。
【0027】
この実施形態において、前記玉軸受15のシール部材26は、玉軸受15の内輪15aと非接触で対向する非接触シールとするのが望ましい。このように、シール部材26を非接触シールとすると、シール部材26と玉軸受内輪15aとの接触によるトルクがないので、低トルク化が可能となる。
【0028】
また、この実施形態において、玉軸受15への初期グリース封入量は、玉軸受15の空間容積の5〜20%とするのが望ましい。初期グリース封入量が、上記範囲の値より少ないとすぐに潤滑不足に陥り、上記範囲の値より多いとグリースの攪拌によるトルクの増大を招く。
【0029】
さらに、この実施形態において、保持器付きころからなるラジアル軸受14の保持器24は、その内径部が軸12と接触しない例えば転動体案内型などの構造とするのが望ましい。保持器24の内径部が軸12に接触しない構造であると、ラジアル軸受14から洩れ出たグリースやグリースの基油が保持器24により削ぎ取られることがないので、玉軸受15へ移動しやすくなり、玉軸受15の潤滑性がより向上する。
【0030】
さらに、この実施形態において、ラジアル軸受14への初期グリース封入量は、ラジアル軸受14の空間容積の20〜40%とするのが望ましい。上記範囲の値より少ないとすぐに潤滑不足に陥り、上記範囲の値より多いとグリースの攪拌によるトルクの増大を招く。
【0031】
図6および図7は、この発明の他の実施形態を示す。このバックアップロール軸受装置は、図1〜図5に示す実施形態において、ロール13の内径面における2個のラジアル軸受14が隣り合って配置される中間部、より具体的には各ラジアル軸受14の軸方向内側に配置される2つの側板16の中間部に、ロール内径面の全周にわたる所定の深さの環状の溝25が設けられ、この溝25にグリースが充填される。その溝25の部分を拡大して図7に断面図で示す。同図のように、溝25における軸方向両端部の両端部の内壁面25aは、軸心Oに対して30〜60°の角度θをなす傾斜面とされている。
【0032】
また、この実施形態では、2個のラジアル軸受14のうち、片方のラジアル軸受14(図6における右側)の軸方向外側にのみ玉軸受15が配置され、もう片方のラジアル軸受14(図6における左側)の軸方向外側には玉軸受15に代えて、内径側に環状溝27aを有する間座27が配置されている。この間座27は、ロール13の内径面における間座27の軸方向内側に形成された段面13cと、間座27の軸方向外側に配置されてロール13の内径面に嵌合した環状の外径側カバー18とで挟まれて、ロール13の内径面に隙間嵌めされる。その他の構成は図1〜図5に示した実施形態の場合と同様である。
【0033】
このように、この実施形態では、ロール13の内径面における2個のラジアル軸受14が隣り合って配置される中間部に溝25が設けられ、この溝25にグリースが充填されるので、使用時の熱や振動により溝25に充填されたグリースの基油が徐々に滲み出して、ラジアル軸受14から玉軸受15へと移動し、ラジアル軸受14や玉軸受15の潤滑油として利用することができる。これにより、ラジアル軸受14や玉軸受15の長寿命化が可能となる。
【0034】
また、前記溝25の軸方向両端部の内壁面25aは、軸心Oに対して30〜60°の角度θをなす傾斜面とされているので、溝25に充填されたグリースの基油を運転中のロール13の回転に伴い円滑にラジアル軸受14や玉軸受15へ移動させることができる。溝25の内壁面25aの角度θが30°より小さいと、溝25に充填されたグリース自体がラジアル軸受14に移動してしまい、攪拌によるトルクが増大してしまう。また、溝25の内壁面25aの角度θが60°よりも大きいと、ロール13が回転しても、グリースの基油が溝25の内壁面25aを越えてラジアル軸受14へ供給されない現象が発生する。
【0035】
また、この実施形態では、2個のラジアル軸受14のうち、片方のラジアル軸受14(図6における右側)の軸方向外側にのみ玉軸受15が配置され、もう片方のラジアル軸受14(図6における左側)の軸方向外側には玉軸受15に代えて、内径側に環状溝27aを有する間座27が配置されているので、さらに部品点数を少なくすることができ、それだけ組立が容易となり、安価に構成できる。とくに、間座27は、ロール13の内径面に隙間嵌めされているので、組立および分解が容易となる。なお、間座27は一体の部材からなるものに限らず、複数の部品を組み合わせて構成したものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】鋼板等の圧延作業の最終工程の設備を示す概略図である。
【図2】テンションレベラーユニットの側面図である。
【図3】テンションレベラーユニットの正面図である。
【図4】この発明の一実施形態に係るバックアップロール軸受装置の断面図である。
【図5】同バックアップロール軸受装置における玉軸受の拡大断面図である。
【図6】この発明の他の実施形態に係るバックアップロール軸受装置の断面図である。
【図7】同バックアップロール装置における部分拡大断面図である。
【図8】従来例の断面図である。
【符号の説明】
【0037】
12…軸
13…ロール
14…ラジアル軸受
15…玉軸受
23…ころ
24…保持器
25…溝
25a…内壁面
26…シール部材
27…間座
27a…環状溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロールと軸との間に、ラジアル荷重負荷用のラジアル軸受と、このラジアル軸受の軸方向外側に配置されるスラスト荷重負荷用の玉軸受とを介在させたバックアップロール軸受装置において、
前記玉軸受には、その内外輪間に形成される環状空間を密封するシール部材を、前記ラジアル軸受に対する隣接側とは反対側の位置にのみ設けたことを特徴とするバックアップロール軸受装置。
【請求項2】
請求項1において、前記シール部材は、前記玉軸受の内輪と非接触で対向する非接触シールであるバックアップロール軸受装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記玉軸受には、その空間容積の5〜20%の初期グリースを封入したバックアップロール軸受装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記ラジアル軸受が複数のころを保持器で保持してなる保持器付きころであり、前記保持器はその内径部が前記軸と接触しない構造であるバックアップロール軸受装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記ラジアル軸受には、その空間容積の20〜40%の初期グリースを封入したバックアップロール軸受装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、前記ラジアル軸受を複数設け、前記ロールの内径面における前記ラジアル軸受が隣り合って配置される中間部に溝を設け、この溝にグリースを充填したバックアップロール軸受装置。
【請求項7】
請求項6において、前記溝における軸方向端部の内壁面を軸心に対して30〜60°の角度をなす傾斜面としたバックアップロール軸受装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、前記玉軸受は、前記ラジアル軸受の片方の軸方向外側にのみ配置し、前記ラジアル軸受のもう片方の軸方向外側には内径側に溝を有する間座を配置したバックアップロール軸受装置。
【請求項9】
請求項8において、前記間座を前記ロールの内径面に隙間嵌めしたバックアップロール軸受装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−299737(P2009−299737A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−153115(P2008−153115)
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】