バックライトユニット
【課題】 屈曲蛍光ランプを複数本並設したバックライトユニットにあって、拡散板や拡散シートに輝度均一化の対策を施さなくとも各ランプの管屈曲部の保持構造にて当該館屈曲部での輝度分布の均一化が図れるようにする。
【解決手段】 U字型あるいはコ字型の管屈曲部1Aをもつ蛍光ランプ1を反射ケース104内に複数本並列に配置したバックライトユニットにおいて、蛍光ランプ各々の管屈曲部を反射ケースから延出している屈曲部保持部材122にて保持させ、蛍光ランプ各々の点灯時に当該管屈曲部からの光を遮光するようにした。
【解決手段】 U字型あるいはコ字型の管屈曲部1Aをもつ蛍光ランプ1を反射ケース104内に複数本並列に配置したバックライトユニットにおいて、蛍光ランプ各々の管屈曲部を反射ケースから延出している屈曲部保持部材122にて保持させ、蛍光ランプ各々の点灯時に当該管屈曲部からの光を遮光するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックライトユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年大型液晶パネルの普及に伴い、複数の直管及び屈曲した蛍光ランプを並列に配置した直下式バックライトユニットの開発が多くなっている。図10は従来のバックライトユニットの分解斜視図であり、このバックライトユニットはU字形に屈曲した複数本の蛍光ランプ1、給電用電極111、これを保持する側板112、インバータ電源(図示せず)から両側の給電用電極111に高周波、正弦波電圧を給電するハーネス103、蛍光ランプ1や両側の側板112を所定位置に固定する下フレーム104、複数本の蛍光ランプ1の光を所定方向(図10において上方)に反射させる反射板105、複数本の蛍光ランプ1からの光を均一に拡散させる拡散板106及び拡散シート107,108、そして上フレーム109を図示のように配置し、一体に組立てるものである。
【0003】
図11は従来のバックライトユニットの平面図であり、図12はランプ支持ホルダー部を拡大した図である。従来は、図12に示したように、U字形又はコの字形の屈曲管の蛍光ランプ1を下フレーム104に固定するのに、ランプ支持ホルダー121にて各蛍光ランプ1を両側で保持する構造にし、かつ、各ランプ支持ホルダー121の配列は下フレーム104を一直線に横切る配列にしていた。また、屈曲蛍光ランプ1各々の管屈曲部1Aは保持せず、各々のストレート部分をランプ支持ホルダー121にて下フレーム104に支持するだけにしていた。
【0004】
図13は従来の屈曲蛍光ランプ1を用いたバックライトユニットの管屈曲部1Aの保持構造の拡大図である。図13に示すように、屈曲蛍光ランプ1の管屈曲部1Aを保持する部材はなく、上述のランプ支持ホルダー121による屈曲蛍光ランプ1のストレート部分での保持のみであった。そしてユニット全体で、屈曲部1Aの輝度分布を均一にするために、管屈曲部1Aより放射される光の影響を強く受ける拡散板106の板厚調整や拡散シート107,108への遮光パターン印刷等を行い、バックライトユニットの発光面全体での輝度分布を均一にしていた。
【0005】
しかしながら、従来のバックライトユニットでは、屈曲蛍光ランプ1の管屈曲部1Aでの輝度分布均一化のために拡散板等に印刷していたため、管屈曲部1Aの位置と印刷位置のズレのバラツキにより、輝度分布にバラツキが生じる問題点があった。
【0006】
また、従来、図11、図12に示したように、屈曲蛍光ランプ1ごとのランプ支持ホルダー121を連続して一直線上に位置する配置にしていたため、図14の輝度分布のグラフに示すように、ランプ支持ホルダー121に相当する局所的な部分で輝度が低下し、その他の場所と輝度差Aが生じてしまい、その影が有効発光エリア内でライン状に見えてしまう。このため、従来は、拡散シート107,108を用いて影を隠したり、拡散板106の透過率を下げたり、内部空間を広げて画面上見えにくくさせる対策をとっていた。しかしその対策によって、従来は輝度低下等の別の問題点があった。
【特許文献1】特開平7−288023号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、屈曲蛍光ランプを複数本並設したバックライトユニットにあって、拡散板や拡散シートに輝度均一化の対策を施さなくとも各ランプの管屈曲部の保持構造にて当該管屈曲部での輝度分布の均一化が図れるバックライトユニットを提供することを目的とする。
【0008】
本発明はまた、蛍光ランプを複数本並列に配置したバックライトユニットにおいて、蛍光ランプを支持するホルダーの位置を一直線上に連続して並ばないように配置することで輝度の部分差を少なくし、拡散板や拡散シートに輝度均一化の対策を施さなくとも、輝度の低下を抑えながらも輝度の均一化が図れるバックライトユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、U字型あるいはコ字型の管屈曲部をもつ蛍光ランプを反射ケース内に複数本並列に配置したバックライトユニットにおいて、前記蛍光ランプ各々の管屈曲部を前記反射ケースから延出している屈曲部保持部材にて保持させ、前記蛍光ランプ各々の点灯時に当該管屈曲部からの光を遮光するようにしたものである。
【0010】
請求項2の発明は、複数本の蛍光ランプを反射ケース内に並列に配置したバックライトユニットにおいて、前記蛍光ランプ各々の中間部をホルダーにて前記反射ケースに対して保持させ、かつ当該ホルダー各々を他のホルダーと一直線上に並ばない配置にしたものである。
【0011】
請求項3の発明は、U字型あるいはコ字型の管屈曲部をもつ蛍光ランプを反射ケース内に複数本並列に配置したバックライトユニットにおいて、前記蛍光ランプ各々の管屈曲部を前記反射ケースから延出している屈曲部保持部材にて保持させ、前記蛍光ランプ各々の点灯時に当該管屈曲部からの光を遮光するようにし、前記蛍光ランプ各々の中間部をホルダーにて前記反射ケースに対して保持させ、かつ当該ホルダー各々を他のホルダーと一直線上に並ばない配置にしたものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、明るく、かつ発光面全体で均一な輝度のバックライトユニットが提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。
【0014】
(第1の実施の形態)図1は、本発明の第1の実施の形態のバックライトユニットの上面図であり、図2は管屈曲部の保持構造を示す断面図、図3はランプ支持ホルダー部分の拡大図である。本実施の形態のバックライトユニットは、図10に示した従来例と同様の構成であり、U字形屈曲蛍光ランプあるいはコの字形屈曲蛍光ランプのような屈曲蛍光ランプ1を複数本、並列に下フレーム104上に配置し、それらの電極部に筐体側の給電用電極111を接続し、インバータ電源(図示せず)からハーネス103を通じて各蛍光ランプ1に高圧高周波数電圧を給電して点灯させる。この下フレーム104上には反射板105を配設し、これによって蛍光ランプ1の光を表側に放射させるようにしている。下フレーム104の側部には側板112が設けてあり、この下フレーム104と側板112とで箱形のランプケースを構成している。さらに、図1では見られないが、従来と同様に、複数本の蛍光ランプ1からの光を均一に拡散させる拡散板106及び拡散シート107,108、そして上フレーム109が蛍光ランプ1の上側に配置され、一体に組立てられている。
【0015】
複数本の屈曲蛍光ランプ1各々の管屈曲部1A側の側板112には、屈曲部保持部材122を設け、図2に詳しいように、この屈曲部保持部材122によって各蛍光ランプ1の管屈曲部1Aを上側から保持すると共に管屈曲部1Aからの光を遮光するようにしている。これにより、本実施の形態によれば、従来のように拡散板に印刷を施したり、拡散シートの厚みを変えたりすることなく、管屈曲部1Aを不透明な屈曲部保持部材122にて保持させるだけで管屈曲部の輝度分布を面全体で均一化することができる。
【0016】
なお、屈曲部保持部材122は、図示の実施の形態では両サイド側のものも中央側のものも等しい幅にしているが、輝度分布をより均一化する必要があれば、両サイドのものでは中央側のものより幅を狭くすることで発光面全体での輝度分布の均一化をいっそう図ることができる。
【0017】
図3に詳しいように、本実施の形態のバックライトユニットにおいて、複数個のランプ支持ホルダー121各々は一直線上に並ばないように互いにずらした位置に配置してあり、従来例と同様に各屈曲蛍光ランプ1のストレート部分を下フレーム104に対して下側から保持している。これにより、図4に示すように、本実施の形態によればランプ保持ホルダー支持部分での輝度低下Bが、従来のもの(図14における輝度差A)よりも小さく(B<A)抑えることができ、面全体での輝度分布を均一化できる。
【0018】
(第2の実施の形態)図5は本発明の第2の実施の形態のバックライトユニットの断面図であり、図6はそのバックライトユニットの輝度勾配を示す図であり、図7は図6のバックライトユニットの端部を拡大した図である。本実施の形態のバックライトユニットは、扁平形状の蛍光ランプ1を複数本並列に配置し、扁平形状の蛍光ランプ1と反射板105の傾斜部との接触を防ぎ、反射板構造の簡素化のために当該傾斜部を無くして、反射板側部105Aを垂直に屈曲させた形状にしている。また、輝度勾配のフラット化のためにバックライトユニットの端部付近の蛍光ランプ1′を拡散板106、拡散シート107等が配設されている画面側に接近するようにBの高低差を設けた配置にしている。なお、直下型バックライトユニットは使用するランプの本数によって輝度勾配が変化するため、端部位置の蛍光ランプ1′の設置高低差Bは輝度勾配に応じて変化させる必要があり、製品の仕様に応じて適切なものに決定する。本実施の形態によれば、反射板105の側端部に傾斜部を形成する必要がなくて構造の簡略化が図れ、しかも輝度勾配に応じてランプ設置高低差Bを適切に設定することによりバックライトユニットの輝度差を小さくすることができる。
【0019】
(第3の実施の形態)図8は本発明の第3の実施の形態のバックライトユニットにおけるランプ保持部分の構造を示す図である。本実施の形態のバックライトユニットでは、コの字形あるいはU字形に屈曲し、かつランプ管が扁平形状をした屈曲ランプ1を複数本、図10に示すように配列させ、同時点灯させるものである。そして、本実施の形態では、各屈曲蛍光ランプ1のストレート部分を、図8に示すように、ランプ保持ホルダー125にて保持し、所定位置に固定させている。このランプ保持ホルダー125は白色あるいは透光性で、弾力性のある合成樹脂製であり、屈曲蛍光ランプ1のストレート部分を開口部分から押し込む形で装填することにより保持させている。本実施の形態によれば、屈曲蛍光ランプ1のストレート部分の扁平管部分を両側から支えることで光を減衰させることなく確実に支えることができる。
【0020】
なお、本実施の形態の場合、屈曲蛍光ランプ1に限らず、扁平形状の直管ランプを複数本並列させるバックライトユニットに対して適用することができる。そして扁平、直管ランプを用いるバックライトユニットの場合、図9に示すように弾力性のあるランプ保持ホルダー125に斜めの切込み125Aを設け、この切込み125Aに対して蛍光ランプ1を装填して傾斜状態で保持させる構成にすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1の実施の形態のバックライトユニットの上面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態のバックライトユニットにおける屈曲蛍光ランプの管屈曲部保持構造の断面図。
【図3】図1におけるランプ支持ホルダー部分の拡大図。
【図4】本発明の第1の実施の形態のバックライトユニットの輝度分布を示す図。
【図5】本発明の第2の実施の形態のバックライトユニットの断面図。
【図6】本発明の第2の実施の形態のバックライトユニットの輝度分布を示す図。
【図7】本発明の第2の実施の形態のバックライトユニットの側端部の拡大図。
【図8】本発明の第3の実施の形態のランプ保持部分の構造を示す断面図。
【図9】本発明の第3の実施の形態のランプ保持部分の他の構造を示す断面図。
【図10】従来のバックライトユニットの分解斜視図。
【図11】従来のバックライトユニットの一部切欠した平面図。
【図12】従来のバックライトユニットのランプ支持部分の拡大図。
【図13】従来の屈曲蛍光ランプを用いたバックライトユニットの管屈曲部保持部分の断面図。
【図14】従来のバックライトユニットの輝度分布を示す図。
【符号の説明】
【0022】
1 屈曲蛍光ランプ
1A 管屈曲部
104 下フレーム
105 反射板
109 上フレーム
112 側板
121 ランプ支持ホルダー
122 屈曲部保持部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックライトユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年大型液晶パネルの普及に伴い、複数の直管及び屈曲した蛍光ランプを並列に配置した直下式バックライトユニットの開発が多くなっている。図10は従来のバックライトユニットの分解斜視図であり、このバックライトユニットはU字形に屈曲した複数本の蛍光ランプ1、給電用電極111、これを保持する側板112、インバータ電源(図示せず)から両側の給電用電極111に高周波、正弦波電圧を給電するハーネス103、蛍光ランプ1や両側の側板112を所定位置に固定する下フレーム104、複数本の蛍光ランプ1の光を所定方向(図10において上方)に反射させる反射板105、複数本の蛍光ランプ1からの光を均一に拡散させる拡散板106及び拡散シート107,108、そして上フレーム109を図示のように配置し、一体に組立てるものである。
【0003】
図11は従来のバックライトユニットの平面図であり、図12はランプ支持ホルダー部を拡大した図である。従来は、図12に示したように、U字形又はコの字形の屈曲管の蛍光ランプ1を下フレーム104に固定するのに、ランプ支持ホルダー121にて各蛍光ランプ1を両側で保持する構造にし、かつ、各ランプ支持ホルダー121の配列は下フレーム104を一直線に横切る配列にしていた。また、屈曲蛍光ランプ1各々の管屈曲部1Aは保持せず、各々のストレート部分をランプ支持ホルダー121にて下フレーム104に支持するだけにしていた。
【0004】
図13は従来の屈曲蛍光ランプ1を用いたバックライトユニットの管屈曲部1Aの保持構造の拡大図である。図13に示すように、屈曲蛍光ランプ1の管屈曲部1Aを保持する部材はなく、上述のランプ支持ホルダー121による屈曲蛍光ランプ1のストレート部分での保持のみであった。そしてユニット全体で、屈曲部1Aの輝度分布を均一にするために、管屈曲部1Aより放射される光の影響を強く受ける拡散板106の板厚調整や拡散シート107,108への遮光パターン印刷等を行い、バックライトユニットの発光面全体での輝度分布を均一にしていた。
【0005】
しかしながら、従来のバックライトユニットでは、屈曲蛍光ランプ1の管屈曲部1Aでの輝度分布均一化のために拡散板等に印刷していたため、管屈曲部1Aの位置と印刷位置のズレのバラツキにより、輝度分布にバラツキが生じる問題点があった。
【0006】
また、従来、図11、図12に示したように、屈曲蛍光ランプ1ごとのランプ支持ホルダー121を連続して一直線上に位置する配置にしていたため、図14の輝度分布のグラフに示すように、ランプ支持ホルダー121に相当する局所的な部分で輝度が低下し、その他の場所と輝度差Aが生じてしまい、その影が有効発光エリア内でライン状に見えてしまう。このため、従来は、拡散シート107,108を用いて影を隠したり、拡散板106の透過率を下げたり、内部空間を広げて画面上見えにくくさせる対策をとっていた。しかしその対策によって、従来は輝度低下等の別の問題点があった。
【特許文献1】特開平7−288023号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、屈曲蛍光ランプを複数本並設したバックライトユニットにあって、拡散板や拡散シートに輝度均一化の対策を施さなくとも各ランプの管屈曲部の保持構造にて当該管屈曲部での輝度分布の均一化が図れるバックライトユニットを提供することを目的とする。
【0008】
本発明はまた、蛍光ランプを複数本並列に配置したバックライトユニットにおいて、蛍光ランプを支持するホルダーの位置を一直線上に連続して並ばないように配置することで輝度の部分差を少なくし、拡散板や拡散シートに輝度均一化の対策を施さなくとも、輝度の低下を抑えながらも輝度の均一化が図れるバックライトユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、U字型あるいはコ字型の管屈曲部をもつ蛍光ランプを反射ケース内に複数本並列に配置したバックライトユニットにおいて、前記蛍光ランプ各々の管屈曲部を前記反射ケースから延出している屈曲部保持部材にて保持させ、前記蛍光ランプ各々の点灯時に当該管屈曲部からの光を遮光するようにしたものである。
【0010】
請求項2の発明は、複数本の蛍光ランプを反射ケース内に並列に配置したバックライトユニットにおいて、前記蛍光ランプ各々の中間部をホルダーにて前記反射ケースに対して保持させ、かつ当該ホルダー各々を他のホルダーと一直線上に並ばない配置にしたものである。
【0011】
請求項3の発明は、U字型あるいはコ字型の管屈曲部をもつ蛍光ランプを反射ケース内に複数本並列に配置したバックライトユニットにおいて、前記蛍光ランプ各々の管屈曲部を前記反射ケースから延出している屈曲部保持部材にて保持させ、前記蛍光ランプ各々の点灯時に当該管屈曲部からの光を遮光するようにし、前記蛍光ランプ各々の中間部をホルダーにて前記反射ケースに対して保持させ、かつ当該ホルダー各々を他のホルダーと一直線上に並ばない配置にしたものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、明るく、かつ発光面全体で均一な輝度のバックライトユニットが提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。
【0014】
(第1の実施の形態)図1は、本発明の第1の実施の形態のバックライトユニットの上面図であり、図2は管屈曲部の保持構造を示す断面図、図3はランプ支持ホルダー部分の拡大図である。本実施の形態のバックライトユニットは、図10に示した従来例と同様の構成であり、U字形屈曲蛍光ランプあるいはコの字形屈曲蛍光ランプのような屈曲蛍光ランプ1を複数本、並列に下フレーム104上に配置し、それらの電極部に筐体側の給電用電極111を接続し、インバータ電源(図示せず)からハーネス103を通じて各蛍光ランプ1に高圧高周波数電圧を給電して点灯させる。この下フレーム104上には反射板105を配設し、これによって蛍光ランプ1の光を表側に放射させるようにしている。下フレーム104の側部には側板112が設けてあり、この下フレーム104と側板112とで箱形のランプケースを構成している。さらに、図1では見られないが、従来と同様に、複数本の蛍光ランプ1からの光を均一に拡散させる拡散板106及び拡散シート107,108、そして上フレーム109が蛍光ランプ1の上側に配置され、一体に組立てられている。
【0015】
複数本の屈曲蛍光ランプ1各々の管屈曲部1A側の側板112には、屈曲部保持部材122を設け、図2に詳しいように、この屈曲部保持部材122によって各蛍光ランプ1の管屈曲部1Aを上側から保持すると共に管屈曲部1Aからの光を遮光するようにしている。これにより、本実施の形態によれば、従来のように拡散板に印刷を施したり、拡散シートの厚みを変えたりすることなく、管屈曲部1Aを不透明な屈曲部保持部材122にて保持させるだけで管屈曲部の輝度分布を面全体で均一化することができる。
【0016】
なお、屈曲部保持部材122は、図示の実施の形態では両サイド側のものも中央側のものも等しい幅にしているが、輝度分布をより均一化する必要があれば、両サイドのものでは中央側のものより幅を狭くすることで発光面全体での輝度分布の均一化をいっそう図ることができる。
【0017】
図3に詳しいように、本実施の形態のバックライトユニットにおいて、複数個のランプ支持ホルダー121各々は一直線上に並ばないように互いにずらした位置に配置してあり、従来例と同様に各屈曲蛍光ランプ1のストレート部分を下フレーム104に対して下側から保持している。これにより、図4に示すように、本実施の形態によればランプ保持ホルダー支持部分での輝度低下Bが、従来のもの(図14における輝度差A)よりも小さく(B<A)抑えることができ、面全体での輝度分布を均一化できる。
【0018】
(第2の実施の形態)図5は本発明の第2の実施の形態のバックライトユニットの断面図であり、図6はそのバックライトユニットの輝度勾配を示す図であり、図7は図6のバックライトユニットの端部を拡大した図である。本実施の形態のバックライトユニットは、扁平形状の蛍光ランプ1を複数本並列に配置し、扁平形状の蛍光ランプ1と反射板105の傾斜部との接触を防ぎ、反射板構造の簡素化のために当該傾斜部を無くして、反射板側部105Aを垂直に屈曲させた形状にしている。また、輝度勾配のフラット化のためにバックライトユニットの端部付近の蛍光ランプ1′を拡散板106、拡散シート107等が配設されている画面側に接近するようにBの高低差を設けた配置にしている。なお、直下型バックライトユニットは使用するランプの本数によって輝度勾配が変化するため、端部位置の蛍光ランプ1′の設置高低差Bは輝度勾配に応じて変化させる必要があり、製品の仕様に応じて適切なものに決定する。本実施の形態によれば、反射板105の側端部に傾斜部を形成する必要がなくて構造の簡略化が図れ、しかも輝度勾配に応じてランプ設置高低差Bを適切に設定することによりバックライトユニットの輝度差を小さくすることができる。
【0019】
(第3の実施の形態)図8は本発明の第3の実施の形態のバックライトユニットにおけるランプ保持部分の構造を示す図である。本実施の形態のバックライトユニットでは、コの字形あるいはU字形に屈曲し、かつランプ管が扁平形状をした屈曲ランプ1を複数本、図10に示すように配列させ、同時点灯させるものである。そして、本実施の形態では、各屈曲蛍光ランプ1のストレート部分を、図8に示すように、ランプ保持ホルダー125にて保持し、所定位置に固定させている。このランプ保持ホルダー125は白色あるいは透光性で、弾力性のある合成樹脂製であり、屈曲蛍光ランプ1のストレート部分を開口部分から押し込む形で装填することにより保持させている。本実施の形態によれば、屈曲蛍光ランプ1のストレート部分の扁平管部分を両側から支えることで光を減衰させることなく確実に支えることができる。
【0020】
なお、本実施の形態の場合、屈曲蛍光ランプ1に限らず、扁平形状の直管ランプを複数本並列させるバックライトユニットに対して適用することができる。そして扁平、直管ランプを用いるバックライトユニットの場合、図9に示すように弾力性のあるランプ保持ホルダー125に斜めの切込み125Aを設け、この切込み125Aに対して蛍光ランプ1を装填して傾斜状態で保持させる構成にすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1の実施の形態のバックライトユニットの上面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態のバックライトユニットにおける屈曲蛍光ランプの管屈曲部保持構造の断面図。
【図3】図1におけるランプ支持ホルダー部分の拡大図。
【図4】本発明の第1の実施の形態のバックライトユニットの輝度分布を示す図。
【図5】本発明の第2の実施の形態のバックライトユニットの断面図。
【図6】本発明の第2の実施の形態のバックライトユニットの輝度分布を示す図。
【図7】本発明の第2の実施の形態のバックライトユニットの側端部の拡大図。
【図8】本発明の第3の実施の形態のランプ保持部分の構造を示す断面図。
【図9】本発明の第3の実施の形態のランプ保持部分の他の構造を示す断面図。
【図10】従来のバックライトユニットの分解斜視図。
【図11】従来のバックライトユニットの一部切欠した平面図。
【図12】従来のバックライトユニットのランプ支持部分の拡大図。
【図13】従来の屈曲蛍光ランプを用いたバックライトユニットの管屈曲部保持部分の断面図。
【図14】従来のバックライトユニットの輝度分布を示す図。
【符号の説明】
【0022】
1 屈曲蛍光ランプ
1A 管屈曲部
104 下フレーム
105 反射板
109 上フレーム
112 側板
121 ランプ支持ホルダー
122 屈曲部保持部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
U字型あるいはコ字型の管屈曲部をもつ蛍光ランプを反射ケース内に複数本並列に配置したバックライトユニットにおいて、前記蛍光ランプ各々の管屈曲部を前記反射ケースから延出している屈曲部保持部材にて保持させ、前記蛍光ランプ各々の点灯時に当該管屈曲部からの光を遮光するようにしたことを特徴とするバックライトユニット。
【請求項2】
複数本の蛍光ランプを反射ケース内に並列に配置したバックライトユニットにおいて、前記蛍光ランプ各々の中間部をホルダーにて前記反射ケースに対して保持させ、かつ当該ホルダー各々を他のホルダーと一直線上に並ばない配置にしたことを特徴とするバックライトユニット。
【請求項3】
U字型あるいはコ字型の管屈曲部をもつ蛍光ランプを反射ケース内に複数本並列に配置したバックライトユニットにおいて、
前記蛍光ランプ各々の管屈曲部を前記反射ケースから延出している屈曲部保持部材にて保持させ、前記蛍光ランプ各々の点灯時に当該管屈曲部からの光を遮光するようにし、
前記蛍光ランプ各々の中間部をホルダーにて前記反射ケースに対して保持させ、かつ当該ホルダー各々を他のホルダーと一直線上に並ばない配置にしたことを特徴とするバックライトユニット。
【請求項1】
U字型あるいはコ字型の管屈曲部をもつ蛍光ランプを反射ケース内に複数本並列に配置したバックライトユニットにおいて、前記蛍光ランプ各々の管屈曲部を前記反射ケースから延出している屈曲部保持部材にて保持させ、前記蛍光ランプ各々の点灯時に当該管屈曲部からの光を遮光するようにしたことを特徴とするバックライトユニット。
【請求項2】
複数本の蛍光ランプを反射ケース内に並列に配置したバックライトユニットにおいて、前記蛍光ランプ各々の中間部をホルダーにて前記反射ケースに対して保持させ、かつ当該ホルダー各々を他のホルダーと一直線上に並ばない配置にしたことを特徴とするバックライトユニット。
【請求項3】
U字型あるいはコ字型の管屈曲部をもつ蛍光ランプを反射ケース内に複数本並列に配置したバックライトユニットにおいて、
前記蛍光ランプ各々の管屈曲部を前記反射ケースから延出している屈曲部保持部材にて保持させ、前記蛍光ランプ各々の点灯時に当該管屈曲部からの光を遮光するようにし、
前記蛍光ランプ各々の中間部をホルダーにて前記反射ケースに対して保持させ、かつ当該ホルダー各々を他のホルダーと一直線上に並ばない配置にしたことを特徴とするバックライトユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−164839(P2006−164839A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−356783(P2004−356783)
【出願日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(000111672)ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(000111672)ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)
【Fターム(参考)】
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