説明

バックル

【課題】ロック位置を選択することにより、解除ボタンが開口部を通過して押し込まれ、雄部材の差込部のロック状態が不用意に解除されるのを未然に防止することができるバックルを提供する。
【解決手段】ロック部材70には、差込口から差し込まれた雄部材30の差込部32を、当該差込口内にロックする係止片72と、係止片に設けられ、雌本体50に設けた開口部より外向きに突出するとともに、雌本体の内部に向かって押し込み操作により、ロック状態を解除可能な解除ボタン80と、解除ボタンと雌本体の内部との間に位置し、解除ボタンを雌本体の開口部より外向きに突出する方向に付勢する復帰バネを備え、解除ボタンは、ロック状態で開口部を通過可能な解除位置と、開口部周縁に当接可能なロック位置とを選択可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、バックルに関し、ロック位置とを選択することにより、解除ボタンが開口部を通過して押し込まれ、雄部材の差込部のロック状態が不用意に解除されるのを未然に防止することができるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
従来、連結可能な雄部材と雌部材とからなり、雌部材には雄部材との連結状態を解除可能な押し込み式の解除ボタンを設けた「シートベルト連結装置」が記載されている(特許文献2の段落番号「0034」〜「0037」、段落番号「0049」及び「0050」、段落番号「0058」及び「0059」、並びに図1、図12及び図13参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4302038号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記した従来の「シートベルト連結装置」では、解除ボタンが誤って不用意に押されると、雌部材と雄部材との連結状態が解除されてしまうことがあるという問題点があった。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、次の点を目的とする。
【0005】
すなわち、請求項1に記載の発明は、ロック位置とを選択することにより、解除ボタンが開口部を通過して押し込まれ、雄部材の差込部のロック状態が不用意に解除されるのを未然に防止することができるようにしたものである。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
【0006】
すなわち、請求項2に記載の発明は、解除ボタンを回動させることにより、解除位置とロック位置とを選択することができるようにしたものである。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
【0007】
すなわち、請求項3に記載の発明は、解除ボタンを往復動させることにより、解除位置とロック位置とを選択することができるようにしたものである。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
【0008】
すなわち、請求項4に記載の発明は、解除ボタンをロック位置に向けて付勢することで、解除ボタンを解除位置からロック位置に移行させる選択操作が不要となり、自動ロック機能を付加することができ、解除ボタンのロック忘れを未然に防止することができるようにしたものである。
これに加え、請求項4に記載の発明は、ロック位置に移行した解除ボタンを、解除位置に移行させる際に、付勢手段の付勢に抗して解除ボタンを解除位置に移行させる選択操作が必要となり、当該選択操作の上からも、ロック状態が不用意に解除されるのを適切に防止することができるようにしたものである。
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、上記した請求項2に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
【0009】
すなわち、請求項5に記載の発明は、解除ボタンの回動を抑止する係合爪を備えることで、解除ボタンが不用意に回動して、解除位置からロック位置に移行するのを未然に防止することができるようにしたものである。
(請求項6)
請求項6に記載の発明は、上記した請求項4に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
【0010】
すなわち、請求項6に記載の発明は、コイルスプリングを解除ボタンの回動の軸線上に設けることで、その捻りと圧縮により、解除ボタンを突出させる復帰バネと、ロック位置に向けて付勢する付勢手段との機能を併せ持たせることができるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、カッコ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、図面番号も、発明の実施の形態において用いた図番を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、次の点を特徴とする。
【0012】
第1に、バックル(10)は、例えば図1に示すように、次の構成を備える。
(1)雄部材(30)
雄部材(30)は、例えば図8に示すように、ベルト(20)の自由端部を固定するものである。
(2)雌部材(40)
雌部材(40)は、例えば図2〜4及び図8に示すように、雄部材(30)を連結するものである。
【0013】
第2に、雌部材(40)には、例えば図1に示すように、次の構成を備える。
(3)雌本体(50)
雌本体(50)は、例えば図8、図18及び図20に示すように、雄部材(30)の差込部(32)が差し込まれる差込口(51)を有する中空筒形のものである。
(4)ロック部材(70)
ロック部材(70)は、例えば図8に示すように、雌本体(50)の内部に位置し、差込口(51)から差し込まれた雄部材(30)の差込部(32)を、当該差込口(51)内にロックするものである。
【0014】
第3に、ロック部材(70)には、例えば図1に示すように、次の構成を備える。
(5)係止片(72)
係止片(72)は、例えば図8に示すように、差込口(51)から差し込まれた雄部材(30)の差込部(32)を、当該差込口(51)内にロックするものである。
(6)解除ボタン(80)
解除ボタン(80)は、例えば図8及び図10に示すように、係止片(72)に設けられ、雌本体(50)に設けた開口部(52)より外向きに突出するとともに、雌本体(50)の内部に向かって押し込み操作により、ロック状態を解除可能なものである。
【0015】
(7)復帰バネ(73)
復帰バネ(73)は、例えば図11に示すように、解除ボタン(80)と雌本体(50)の内部との間に位置し、解除ボタン(80)を雌本体(50)の開口部(52)より外向きに突出する方向に付勢するものである。
第4に、解除ボタン(80)は、例えば図15及び図16に示すように、ロック状態で開口部(52)を通過可能な解除位置と、例えば図12及び図13に示すように、開口部(52)周縁に当接可能なロック位置とを選択可能である。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0016】
すなわち、解除ボタン(80)は、例えば図1に示すように、ロック部材(70)に回動可能に設けられている。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0017】
すなわち、解除ボタンは、図示しないが、ロック部材に対し、雄部材の差込方向と平行に往復動可能に設けられている。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0018】
すなわち、解除ボタン(80)とロック部材(70)との間には、例えば図1に示すように、解除ボタン(80)をロック位置に向けて付勢する付勢手段(例えばコイルスプリング90)を設けた。
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、上記した請求項2に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0019】
すなわち、解除ボタン(80)は、例えば図14に示すように、解除ボタン(80)の回動を抑止する係合爪(85)を備えている。
(請求項6)
請求項6に記載の発明は、上記した請求項4に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0020】
すなわち、付勢手段は、例えば図14に示すように、解除ボタン(80)の回動の軸線上に設けられたコイルスプリング(90)である。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
(請求項1)
請求項1に記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、ロック位置とを選択することにより、解除ボタンが開口部を通過して押し込まれ、雄部材の差込部のロック状態が不用意に解除されるのを未然に防止することができる。
(請求項2)
請求項2に記載の発明によれば、上記した請求項1に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【0022】
すなわち、請求項2に記載の発明によれば、解除ボタンを回動させることにより、解除位置とロック位置とを選択することができる。
(請求項3)
請求項3に記載の発明によれば、上記した請求項1に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【0023】
すなわち、請求項3に記載の発明によれば、解除ボタンを往復動させることにより、解除位置とロック位置とを選択することができる。
(請求項4)
請求項4に記載の発明によれば、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【0024】
すなわち、請求項4に記載の発明によれば、解除ボタンをロック位置に向けて付勢することで、解除ボタンを解除位置からロック位置に移行させる選択操作が不要となり、自動ロック機能を付加することができ、解除ボタンのロック忘れを未然に防止することができる。
これに加え、請求項4に記載の発明によれば、ロック位置に移行した解除ボタンを、解除位置に移行させる際に、付勢手段の付勢に抗して解除ボタンを解除位置に移行させる選択操作が必要となり、当該選択操作の上からも、ロック状態が不用意に解除されるのを適切に防止することができる。
(請求項5)
請求項5に記載の発明によれば、上記した請求項2に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【0025】
すなわち、請求項5に記載の発明によれば、解除ボタンの回動を抑止する係合爪を備えることで、解除ボタンが不用意に回動して、解除位置からロック位置に移行するのを未然に防止することができる。
(請求項6)
請求項6に記載の発明によれば、上記した請求項4に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【0026】
すなわち、請求項6に記載の発明によれば、コイルスプリングを解除ボタンの回動の軸線上に設けることで、その捻りと圧縮により、解除ボタンを突出させる復帰バネと、ロック位置に向けて付勢する付勢手段との機能を併せ持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】バックルの分解斜視図である。
【図2】雌本体を除き、雄部材を連結した状態のバックルを横から見た状態の斜視図である。
【図3】図2に対応し、バックルを上方から見た状態の斜視図である。
【図4】図2に対応し、バックルを下方から見た状態の斜視図である。
【図5】図3に対応し、解除ボタンを回動した状態の斜視図である。
【図6】図5に続き、雄部材が抜ける際の斜視図である。
【図7】図6に続き、解除ボタンを回動する力を解放した状態の斜視図である。
【図8】図3の断面図である。
【図9】図8に続き、解除ボタンを回動した状態の断面図である。
【図10】図9に続き、解除ボタンを押し込んだ状態の断面図である。
【図11】図10に続き、雄部材を抜いた状態の断面図である。
【図12】雌部材の斜視図である。
【図13】図12に対応し、台座と解除ボタンとを組み立てた状態の斜視図である。
【図14】台座、解除ボタン及びコイルスプリングの分解斜視図である。
【図15】図12に対応し、解除ボタンを回動した状態の斜視図である。
【図16】図13に対応し、解除ボタンを回動した状態の斜視図である。
【図17】雌本体の平面図である。
【図18】雌本体の側面図である。
【図19】雌本体の底面図である。
【図20】図17のA−A線に沿う断面図である。
【図21】雄部材の平面図である。
【図22】雄部材の側面図である。
【図23】雄部材の底面図である。
【図24】図21のB−B線に沿う断面図である。
【図25】図21のC−C線に沿う断面図である。
【図26】図23のD−D線に沿う断面図である。
【図27】図23のE部の拡大図である。
【図28】解除ボタンの平面図である。
【図29】解除ボタンの側面図である。
【図30】解除ボタンの底面図である。
【図31】図31のF−F線に沿う断面図である。
【図32】図31のH部の拡大図である。
【図33】図30のG−G線に沿う断面図である。
【図34】ロック部材の平面図である。
【図35】ロック部材の正面図である。
【図36】ロック部材の側面図である。
【図37】台座の平面図である。
【図38】台座の正面図である。
【図39】台座の側面図である。
【図40】台座の底面図である。
【図41】図37のI−I線に沿う断面図である。
【図42】図41のJ部の拡大図である。
【図43】図41のK部の拡大図である。
【図44】コイルスプリングの側面図である。
【図45】コイルスプリングの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(バックル10)
図中、10は、バックルを示し、図8〜11に示すように、ベルト20を連結するためのものである。
ベルト20は、図示しないが、例えばベビーカー、チャイルドシート、ベビーラック等に使用され、5点式シートベルトとして使用される。5点式シートベルトは、同じく図示しないが、子供の腰に巻き付ける2本の腰ベルトと、子供の両肩にそれぞれ掛ける2本の肩ベルトと、子供の両足の間に通す1本の股ベルトから構成されている。
【0029】
なお、ベルト20の用途として、ベビーカー、チャイルドシート、ベビーラックを例示したが、これらに限定されない。また、5点式シートベルトを例示したが、これに限定されず、2点式、3点式、4点式のシートベルトに用いても良い。
バックル10は、図1に示すように、大別すると、次のパーツを備える。
なお、次の(1)及び(2)については、後述する。
【0030】
(1)左右一対の雄部材30,30
(2)雌部材40
なお、バックル10のパーツは、上記した(1)及び(2)に限定されない。
(雄部材30)
雄部材30は、図8に示すように、ベルト20の自由端部を固定するものである。
【0031】
雄部材30は、図1に示すように、左右一対形成され、剛性を有する熱可塑性合成樹脂、例えばPOM(ポリアセタール)により一体的に成形されている。
なお、雄部材30を、一対形成したが、これに限定されず、1個でも良い。また、雄部材30を、合成樹脂製としたが、これに限定されず、金属製としても良い。
具体的には、雄部材30は、図1及び図21〜27に示すように、次の各部を備える。
【0032】
なお、次の(1)〜(4)については、後述する。
(1)第1ベルト固定部31
(2)差込部32
(3)ロック穴33
(4)第2ベルト固定部34
なお、雄部材30の各部は、上記した(1)〜(4)に限定されない。
(第1ベルト固定部31)
第1ベルト固定部31は、図8、図21、図23及び図25に示すように、雄部材30の一端部に位置し、ベルト20の自由端部を固定するものである。第1ベルト固定部31は、ベルト20の自由端部を蛇行させて通すように、ラダー型に形成されている。
【0033】
なお、第1ベルト固定部31を、ラダー型に形成したが、これに限定されず、単なるリング状に形成しても良い。
(差込部32)
差込部32は、図8及び図21〜24に示すように、雄部材30の他端部に位置し、雌部材40の後述する差込口51に差し込むものである。
【0034】
差込部32は、第1ベルト固定部31から板状に延び、その横幅を第1ベルト固定部31より幅狭に形成している。
なお、第1ベルト固定部31の横幅は、差込口51の開口幅より大きく形成されている。
(ロック穴33)
ロック穴33は、図8、図21、図23及び図24に示すように、差込部32に形成され、差込口51から差し込んだ差込部32を雌部材40の中空内部にロックするためのものである。ロック穴33は、差込部32を上下に貫通した方形に形成され、雌部材40の後述する係止片72がはまり込むものである。
【0035】
なお、ロック穴33を、方形に形成したが、これに限定されず、円形、楕円形、或いは方形を除く多角形に形成しても良い。
(第2ベルト固定部34)
第2ベルト固定部34は、図21〜23、図26及び図27に示すように、差込部32と同方向に第1ベルト固定部31から棒状に延び、ベルト20を固定するためのものである。なお、ベルト20は、図示しないが、ループ状にしたり、折り返した状態で棒状の第2ベルト固定部34に通すことにより固定する。
【0036】
なお、第2ベルト固定部34を、棒状に形成したが、これに限定されず、単なるリング状に形成しても良い。
(雌部材40)
雌部材40は、図2〜4及び図8に示すように、雄部材30を連結するものである。
雌部材40は、大別すると、次のパーツを備える。
【0037】
なお、次の(1)〜(5)については、後述する。
(1)雌本体50
(2)台座60
(3)ロック部材70
(4)解除ボタン80(楕円形)
(5)コイルスプリング90(付勢手段)
なお、雌部材40のパーツは、上記した(1)〜(5)に限定されない。
(雌本体50)
雌本体50は、図8及び図17〜20に示すように、雄部材30の差込部32が差し込まれる差込口51を有する中空筒形のものである。
【0038】
雌本体50は、剛性を有する熱可塑性合成樹脂、例えばPOM(ポリアセタール)により一体的に成形されている。
なお、雌本体50を、合成樹脂製としたが、これに限定されず、金属製としても良い。
具体的には、雌本体50は、図17〜20に示すように、次の各部を備える。
なお、次の(1)〜(5)については、後述する。
【0039】
(1)差込口51
(2)開口部52
(3)ベルト固定部53
(4)底穴54
(5)台座止め55
なお、雌本体50の各部は、上記した(1)〜(5)に限定されない。
(差込口51)
差込口51は、図8、図12、図18及び図20に示すように、雌本体50の両端部に一対形成され、雄部材30の差込部32がそれぞれはまり込むものである。
(開口部52)
開口部52は、図8、図10、図17及び図20に示すように、ロック部材70の後述する楕円形の頭部71、及び回動した解除ボタン80の楕円形のボタン本体81がはまり込むものである。
【0040】
開口部52は、雌本体50の上壁を上下に貫通し、差込口51の有る方向に長辺を有する楕円形に形成されている。
なお、開口部52を、楕円形に形成したが、これに限定されず、長辺と短辺とを有する形状であれば足り、長円形や長方形に形成しても良い。
(ベルト固定部53)
ベルト固定部53は、図3、図4及び図17〜19に示すように、一対の差込口51と直交する向きに位置し、ベルト20の自由端部を固定するものである。ベルト固定部53は、ベルト20の自由端部を蛇行させて通すように、ラダー型に形成されている。
【0041】
なお、ベルト固定部53を、ラダー型に形成したが、これに限定されず、単なるリング状に形成しても良い。
(底穴54)
底穴54は、図19及び図20に示すように、開口部52の下側に位置し、雌本体50の底壁を上下に貫通し、方形に形成されている。
【0042】
なお、底穴54を、方形に形成したが、これに限定されず、楕円形、長円形、或いは方形を除く多角形に形成しても良い。
(台座止め55)
台座止め55は、図8、図19及び図20に示すように、台座60を底穴54に固定するためのものであり、雌本体50の底壁から下向きに鉤形に突出する。台座止め55は、底穴54を挟んで一対形成され、台座60の後述する止め受け65と互いにはまり合う。
(台座60)
台座60は、図1、図8、図13、図14及び図37〜43に示すように、雌本体50の裏面側から取り付けられ、雌本体50の内部に一部突出し、後述するロック部材70、解除ボタン80、コイルスプリング90を支持するためのものである。
【0043】
台座60は、剛性を有する熱可塑性合成樹脂、例えばPOM(ポリアセタール)により一体的に成形されている。
なお、台座60を、合成樹脂製としたが、これに限定されず、金属製としても良い。
具体的には、台座60は、図37〜43に示すように、次の各部を備える。
なお、次の(1)〜(5)については、後述する。
【0044】
(1)底板61
(2)外筒62
(3)ボス63
(4)ガイド穴64
(5)止め受け65
なお、台座60の各部は、上記した(1)〜(5)に限定されない。
(底板61)
底板61は、図8、図13、図14及び図37〜41に示すように、雌本体50の底穴54を塞ぐものであり、方形の板状に形成されている。
【0045】
底板61を、方形に形成したが、これに限定されず、楕円形、長円形、或いは方形を除く多角形に形成しても良い。
(外筒62)
外筒62は、図8、図13、図14及び図37〜39に示すように、底板61の中心に立設され、雌本体50の内部に突出し、後述する解除ボタン80を回動可能に支持するためのものである。
【0046】
なお、外筒62を台座60に形成し、これにはまり込む後述する内筒82を解除ボタン80に形成したが、逆に台座60に内筒を形成し、解除ボタン80に外筒を形成しても良い。
(ボス63)
ボス63は、図8、図14、図37及び図41に示すように、外筒62の底に立設され、その中心を通る差込溝63aにより切り割られている。
【0047】
ボス63には、後述するコイルスプリング90が外嵌され、その端部92,93のいずれか一方を差込溝63aに差し込むことで、コイルスプリング90の下端部を外筒62内に回動不能に支持する。
(ガイド穴64)
ガイド穴64は、図8、図13、図14、図16、図38、図39及び図41に示すように、解除ボタン80の後述する係合爪85がはまり込むことで、解除ボタン80の回動角度を、例えば90度の範囲内に規制するためのものである。
【0048】
ガイド穴64は、外筒62の直径方向に一対形成され、外筒62を内外に貫通する方形の穴から構成されている。
なお、ガイド穴64を、台座60に形成し、これにはまり込む後述する係合爪85を解除ボタン80に形成したが、これに限定されず、係合爪を外筒62の内周面から突出させ、ガイド穴を解除ボタン80に形成しても良い。また、解除ボタン80の回動角度を90度に規制したが、これに限定されず、90度未満或いは90度を超える角度に設定しても良い。
(止め受け65)
止め受け65は、図8及び図38〜43に示すように、外筒62を挟んで底板61の両端部に一対形成され、雌本体50の台座止め55と互いにはまる合うものである。
(ロック部材70)
ロック部材70は、図1、図8、図11、図34〜36に示すように、雌本体50の内部に位置し、差込口51から差し込まれた雄部材30の差込部32を、当該差込口51内にロックするものである。
【0049】
ロック部材70は、適度な弾性と剛性とを有する熱可塑性合成樹脂、例えばPOM(ポリアセタール)により一体的に成形されている。
なお、ロック部材70を、合成樹脂製としたが、これに限定されず、金属製としても良い。
具体的には、ロック部材70は、図34〜36に示すように、次の各部を備える。
【0050】
なお、次の(1)〜(5)については、後述する。
(1)頭部71
(2)係止片72
(3)復帰バネ73
(4)押圧バネ74
(5)貫通孔75
なお、ロック部材70の各部は、上記した(1)〜(5)に限定されない。
(頭部71)
頭部71は、図8及び図34〜36に示すように、ロック部材70の中央に位置し、平面が楕円形の筒形に形成され、雌本体50の楕円形の開口部52にはまり込むことが可能なものである。
【0051】
なお、頭部71を、平面が楕円形の筒形に形成したが、これに限定されず、雌本体50の楕円形の開口部52にはまり込む形状であれば良く、筒形にも限定されない。
(係止片72)
係止片72は、図8及び図34〜36に示すように、差込口51から差し込まれた雄部材30の差込部32を、当該差込口51内にロックするものである。
【0052】
すなわち、係止片72は、頭部71の楕円形の長辺の両端部から板状に延び、その先端部の上面から突出し、上方、すなわちロック部材70を雌本体50の内部に収納した状態において、その差込口51に向かって傾斜した三角形形に形成されている。
係止片72は、雌本体50の内部において、差込口51から差し込まれた雄部材30の差込部32のロック穴33に下方よりはまり込むものである。
(復帰バネ73)
復帰バネ73は、図11及び図34〜36に示すように、解除ボタン80と雌本体50の内部との間に位置し、解除ボタン80を雌本体50の開口部52より外向きに突出する方向に付勢するものである。
【0053】
すなわち、復帰バネ73は、頭部71の四方から計4本突出し、係止片72と隣接させて、当該係止片72と平行に斜め下向きに棒状に延びている。
なお、復帰バネ73を、ロック部材70に一体的に形成したが、これに限定されず、別体で形成しても良い。また、復帰バネ73を計4本形成したが、これに限定されず、1〜3本或いは5本以上形成しても良い。
(押圧バネ74)
押圧バネ74は、図11及び図34〜36に示すように、雄部材30の差込部32を差込口51から抜け出る方向に押圧するためのものである。
【0054】
押圧バネ74は、4本の復帰バネ73の外側に計4本位置し、山形に折れ曲がって斜め下向きに棒状に延びている。押圧バネ74は、復帰バネ73と比較すると、短く形成されている。
なお、押圧バネ74を、ロック部材70に一体的に形成したが、これに限定されず、別体で形成しても良い。また、押圧バネ74を計4本形成したが、これに限定されず、1〜3本或いは5本以上形成しても良いし、又、復帰バネ73の外側にも限定されない。
(貫通孔75)
貫通孔75は、図34に示すように、頭部71の中心に位置し、上下に貫通し、台座60の外筒62がはまり込むとともに、外筒62を介して解除ボタン80の内筒82がはまり込むものである。
(解除ボタン80)
解除ボタン80は、図8、図10、図12〜16及び図28〜33に示すように、係止片72に設けられ、雌本体50に設けた開口部52より外向きに突出するとともに、雌本体50の内部に向かって押し込み操作により、ロック状態を解除可能なものである。
【0055】
解除ボタン80は、適度な弾性と剛性とを有する熱可塑性合成樹脂、例えばPOM(ポリアセタール)により一体的に成形されている。
なお、解除ボタン80を、合成樹脂製としたが、これに限定されず、金属製としても良い。
また、解除ボタン80は、図15及び図16に示すように、ロック状態で開口部52を通過可能な解除位置と、図12及び図13に示すように、開口部52の周縁に当接可能なロック位置とを選択可能である。
【0056】
さらに、解除ボタン80は、図1に示すように、ロック部材70に回動可能に設けられている。
なお、解除ボタン80を、図示しないが、ロック部材70に対し、雄部材30の差込方向と平行に往復動可能に設けても良い。
具体的には、解除ボタン80は、図14及び図28〜33に示すように、次の各部を備える。
【0057】
なお、次の(1)〜(5)については、後述する。
(1)ボタン本体81
(2)内筒82
(3)摘み部83
(4)ボス84
(5)係合爪85
なお、解除ボタン80の各部は、上記した(1)〜(5)に限定されない。
(ボタン本体81)
ボタン本体81は、図2、図3、図10、図14及び図28〜31に示すように、平面が楕円形の板状に形成され、雌本体50の楕円形の開口部52にはまり込むことが可能なものである。
【0058】
すなわち、ボタン本体81の外径の楕円の長辺が、開口部52の内径の楕円の長辺以下、例えばほぼ等しく、短辺が同じく開口部52の内径の楕円の短辺以下、例えばほぼ等しくそれぞれ形成されている。
このため、ボタン本体81の長辺が、開口部52の長辺に一致した位置で、図10に示すように、開口部52にはまり込むことが可能である。これに対し、両者の長辺が一致した位置から、ボタン本体81が回動、例えば90度回動すると、ボタン本体81の楕円の長辺が、開口部52の楕円の短辺の上方に位置するため、図3及び図8に示すように、ボタン本体81の下面が開口部52の周囲の雌本体50の上面に当接し、開口部52にはまり込むことができない。
【0059】
なお、ボタン本体81を、平面が楕円形の板状に形成したが、これに限定されず、開口部52に対応し、長辺と短辺とを有する形状であれば足り、長円形や長方形に形成しても良く、板状にも限定されない。
(内筒82)
内筒82は、図8、図14及び図29〜33に示すように、ボタン本体81の下面の中心から垂下し、円筒形に形成されている。内筒82の外径は、台座60の外筒62の内径にほぼ等しく設定され、解除ボタン80は、台座60の外筒62を中心に回動可能に支持される。
【0060】
なお、内筒82を解除ボタン80に形成し、台座60に外筒62を形成したが、逆に解除ボタン80に外筒を形成し、台座60に内筒を形成しても良い。
(摘み部83)
摘み部83は、図2、図3、図8、図12〜16、図28、図29及び図33に示すように、ボタン本体81の上面から凸状に突出し、平面が一文字、或いはマイナス形に形成されている。摘み部83は、ボタン本体81の楕円の長辺と平行に形成されている。
【0061】
なお、摘み部83を、平面が一文字、或いはマイナス形に形成したが、これに限定されず、十文字、、或いはプラス形に形成しても良い。
(ボス84)
ボス84は、図10及び図31〜33に示すように、内筒82の底に立設され、その中心を通る差込溝84aにより切り割られている。
【0062】
ボス84には、後述するコイルスプリング90が外嵌され、その端部92,93のいずれか一方を差込溝84aに差し込むことで、コイルスプリング90の上端部を内筒82内に回動不能に支持する。
(係合爪85)
係合爪85は、図13、図14、図16及び図29〜32に示すように、解除ボタン80の回動を抑止するものである。
【0063】
係合爪85は、内筒82の外周から突出し、その直径方向に一対形成され、摘み部83と平行に位置する。係合爪85は、斜面を下方に向けた三角形形に突出し、その下端部がヒンジとなり、上端部が自由端となっている。
なお、係合爪85を、解除ボタン80に形成し、ガイド穴64を台座60に形成したが、これに限定されず、ガイド穴を解除ボタン80に形成し、係合爪を台座60の外筒62の内周面から突出させても良い。
(コイルスプリング90(付勢手段))
コイルスプリング90は、図1、図8、図14、図44及び図45に示すように、解除ボタン80とロック部材70との間に位置し、解除ボタン80をロック位置に向けて付勢するものであり、付勢手段として機能する。
【0064】
コイルスプリング90は、図14に示すように、解除ボタン80の回動の軸線上に設けられる。
コイルスプリング90は、金属製であり、図14、図44及び図45に示すように、その線材の一端部91をコイルスプリング90の中心を通るように折り曲げ、線材の他端部92をコイルスプリング90の中心を通るように折り曲げるとともに、一端部91に対し、所定角度、例えば20度捻っている。
【0065】
なお、他端部92を捻る角度として、20度を例示したが、これに限定されず、全く捻らず、平行に位置させても良いし、或いは1〜19度の範囲で捻ったり、21度以上に捻ったり、又、コイルスプリング90の端部をそれぞれ差し込む差込溝63a,84aの方に位相差を設けても良い。
また、付勢手段として、金属製のコイルスプリング90を例示したが、これに限定されず、金属製の板バネや、或いは樹脂製の板バネを用いても良く、又、別パーツとしたが、雌本体50、解除ボタン80を、台座60、ロック部材70のいずれか少なくとも1個に一体的に形成しても良い。
【0066】
コイルスプリング90の上半部は、図8及び図14に示すように、解除ボタン80の内筒82内に挿入し、一端部91を差込溝84aに差し込みながらボス84に外嵌する。コイルスプリング90の下半部は、台座60の外筒62内に差し込み、その差込溝63aに差し込みながらボス63に外嵌する。
解除ボタン80の内筒82は、台座60の外筒62に合わせて挿入する。内筒82を挿入すると、その係合爪85が外筒62の内周面に押され、内筒82の筒内部に向かってたわみ込む。係合爪85を、外筒62のガイド穴64に位置させると、弾性的に復元し、図13に示すように、係合爪85がガイド穴64を通して突出することから、内筒82が外筒62から抜けるのが阻止される。このとき、コイルスプリング90が、図8に示すように、内筒82の底と外筒62の底との間で圧縮され、その圧縮復元力により、解除ボタン80を、雌本体50の開口部52より外向きに突出する方向に付勢する。
【0067】
また、係合爪85が、図13に示すように、ガイド穴64の円周方向の一側縁に当接した位置において、解除ボタン80の平面が一文字、或いはマイナス形に形成された摘み部83は、図2、図3、図7、図8、図12及び図13に示すように、両側の差込部32を結ぶ仮想線に対し、直交して位置する。このとき、両方の差込溝63a,84aが、図8に示すように、上下に対向し、同じ向きに位置する。
【0068】
また、コイルスプリング90の他端部92が、一端部91に対し、所定角度、例えば20度捻られていることから、捻り戻ろうとする復元力が働き、係合爪85がガイド穴64の円周方向の一側縁に弾性的に当接し、ガタ付きが防止される。
一方、解除ボタン80の摘み部83を回動すると、係合爪85がガイド穴64の円周方向に移動し、図16に示すように、そのガイド穴64の円周方向の他側縁に当接し、解除ボタン80の回動角度が所定角度、例えば90度に規制される。
【0069】
このとき、解除ボタン80の平面が一文字、或いはマイナス形に形成された摘み部83は、図5、図6、図9〜11、図15及び図16に示すように、両側の差込部32を結ぶ仮想線に対し、平行に位置する。
また、解除ボタン80を回動する際には、コイルスプリング90が捻られ、捻り戻ろうとする復元力に抗して解除ボタン80を回動する必要がある。
【0070】
つぎに、係合爪85がガイド穴64の他側縁に当接した位置において、摘み部83から手を離すと、コイルスプリング90が捻り戻ろうとする復元力により、解除ボタン80が戻り回動し、図13に示すように、係合爪85がガイド穴64の円周方向の一側縁に弾性的に当接することで、回動が停止する。
(バックル10の使用方法)
つぎに、上記した構成を有するバックル10の使用方法について説明する。
【0071】
まず、図2、図3、図8に示すように、雄部材30を連結した状態において、雄部材30を外すには、解除ボタン80の摘み部83を持って、図5、図9、図15及び図16に示すように、90度回動する。
つぎに、解除ボタン80を回動した状態で、図10に示すように、解除ボタン80を雌本体50の開口部52に向かって押し込めば良い。
【0072】
解除ボタン80を押し込むと、図10に示すように、ロック部材70の頭部71が押圧され、雌本体50の内部において、ロック部材70全体が沈み込み、その際に復帰バネ73及び押圧バネ74がそれぞれ撓み、復元力を蓄積する。
また、ロック部材70全体が沈み込んだ際に、係止片72が雄部材30の差込部32のロック穴33から下方に外れ、ロック状態が解除される。
【0073】
このとき、押圧バネ74に蓄積された復元力により、雄部材30の差込部32を差込口51から抜け出る方向に押圧する。
このため、差込口51から押し出された雄部材30の差込部32を、図6及び図11に示すように、差込口51から抜き取ることで、雄部材30と雌部材40との連結状態を解除することができる。
【0074】
一方、摘み部83から手を離すと、ロック部材70の頭部71を押圧する力が解放されることから、復帰バネ73に蓄積された復元力により、図11に示すように、雌本体50の内部において、ロック部材70が浮上する。
同時に、解除ボタン80が、浮上するロック部材70により押し戻されるとともに、コイルスプリング90の圧縮復元力により、雌本体50の開口部52より外向きに突出する。
【0075】
また、解除ボタン80は、コイルスプリング90が捻り戻ろうとする復元力により、図7に示すように、戻り回動し、自動的にロック状態に復帰する。
(雄部材30の連結方法)
つぎに、雄部材30を連結するには、図7に示すように、その差込部32を雌本体50の差込口51に合わせて差し込めば良い。
【0076】
差込部32を差し込むと、ロック部材70の係止片72が差込部32に押され、雌本体50の内部において、ロック部材70が一旦、沈み込む。このとき、復帰バネ73が撓み、復元力を蓄積する。
係止片72が雄部材30の差込部32のロック穴33に位置すると、復帰バネ73に蓄積された復元力により、図8に示すように、雌本体50の内部において、ロック部材70が浮上する。このとき、係止片72が雄部材30の差込部32のロック穴33に下方からはまり込み、雄部材30が雌本体50の差込口51内にロックされる。
【0077】
また、差込部32を差し込んだ際に、押圧バネ74が撓み、復元力を蓄積するとともに、差込部32に弾性的に当接し、差込口51内での差込部32のガタ付きが防止される。
(解除ボタン80の誤動作防止)
一方、雄部材30を連結した状態において、解除ボタン80を回動せずに、雌本体50の開口部52に向かって押し込もうとすると、図3及び図8に示すように、その楕円形の長辺が、同じく楕円形の開口部52の短辺に位置していることから、開口部52の周囲の雌本体50の上面に当たって、解除ボタン80を押し込むことが不能である。
【0078】
なお、解除ボタン80を90度未満の回動角度だけ回動したときも同様である。
このため、雄部材30がロック状態が維持され、雄部材30が不用意に外れるのを防止できる。
【符号の説明】
【0079】
10 バックル
20 ベルト 30 雄部材
31 第1ベルト固定部 32 差込部
33 ロック穴 34 第2ベルト固定部
40 雌部材 50 雌本体
51 差込口 52 開口部
53 ベルト固定部 54 底穴
55 台座止め 60 台座
61 底板 62 外筒
63 ボス 63a 差込溝
64 ガイド穴 65 止め受け
70 ロック部材
71 頭部 72 係止片
73 復帰バネ 74 押圧バネ
75 貫通孔 80 解除ボタン
81 ボタン本体 82 内筒
83 摘み部
84 ボス 84a 差込溝
85 係合爪
90 コイルスプリング(付勢手段) 91,92 端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベルトの自由端部を固定する雄部材と、
前記雄部材を連結する雌部材とを備え、
前記雌部材には、
前記雄部材の差込部が差し込まれる差込口を有する中空筒形の雌本体と、
前記雌本体の内部に位置し、前記差込口から差し込まれた前記雄部材の差込部を、当該差込口内にロックするロック部材とを備えたバックルにおいて、
前記ロック部材には、
前記差込口から差し込まれた雄部材の差込部を、当該差込口内にロックする係止片と、
前記係止片に設けられ、前記雌本体に設けた開口部より外向きに突出するとともに、前記雌本体の内部に向かって押し込み操作により、前記ロック状態を解除可能な解除ボタンと、
前記解除ボタンと前記雌本体の内部との間に位置し、前記解除ボタンを前記雌本体の前記開口部より外向きに突出する方向に付勢する復帰バネとを備え、
前記解除ボタンは、
前記ロック状態で前記開口部を通過可能な解除位置と、
前記開口部周縁に当接可能なロック位置とを選択可能であることを特徴とするバックル。
【請求項2】
前記解除ボタンは、
前記ロック部材に回動可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のバックル。
【請求項3】
前記解除ボタンは、
前記ロック部材に対し、前記雄部材の差込方向と平行に往復動可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のバックル。
【請求項4】
前記解除ボタンと前記ロック部材との間には、
前記解除ボタンを前記ロック位置に向けて付勢する付勢手段を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバックル。
【請求項5】
前記解除ボタンは、
当該解除ボタンの回動を抑止する係合爪を備えていることを特徴とする請求項2項に記載のバックル。
【請求項6】
前記付勢手段は、
前記解除ボタンの回動の軸線上に設けられたコイルスプリングであることを特徴とする請求項4に記載のバックル。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42】
image rotate

【図43】
image rotate

【図44】
image rotate

【図45】
image rotate


【公開番号】特開2013−31506(P2013−31506A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−168284(P2011−168284)
【出願日】平成23年8月1日(2011.8.1)
【出願人】(000135209)株式会社ニフコ (972)
【Fターム(参考)】