説明

バッテリパックおよび過放電保護方法

【課題】過放電状態にあるバッテリパックの安全性を向上可能な、バッテリパックおよび過放電保護方法を提供する。
【解決手段】複数のバッテリセルが直列で連結された第1バッテリスタック11と、複数のバッテリセルが直列で連結され、第1バッテリスタックに並列で連結された第2バッテリスタック12と、第1バッテリスタックの各バッテリセルの電圧と、第2バッテリスタックの各バッテリセルの電圧を感知し、感知された各電圧のうち少なくとも一つの電圧が所定の基準電圧より低い場合に、ヒューズブローイング信号を出力する制御部13と、制御部のヒューズブローイング信号によって、第1および第2バッテリスタックと出力端子15の間の電流経路を恒久的に遮断するヒューズブローイング部14と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリパックおよび過放電保護方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、バッテリパックは、多数のバッテリセルと、バッテリセルの過充電および過放電を防止するための充電スイッチおよび放電スイッチと、充電スイッチおよび放電スイッチを制御する制御部を含む。
【0003】
制御部は、バッテリセルの電圧を感知することで、バッテリセルが過充電されると充電スイッチをターンオフして充電が停止されるようにし、バッテリセルが過放電されると放電スイッチをターンオフして放電が停止されるようにする。
【0004】
一方、バッテリパックでは、放電スイッチが作動して放電が停止された状態でも、長期間放置されると自己放電現象(毎月3〜5%ずつ自ら放電する現象)によって電圧が持続的に低下する。一例として、リチウムイオンバッテリセルまたはリチウムポリマーバッテリセルの場合、おおよそ2.0〜3.0Vになると放電スイッチがターンオフされて放電が停止される。しかし、この状態で長期間放置されると、バッテリセルの電圧がおおよそ0〜1Vまで低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そして、バッテリセルがおおよそ0〜1Vまで放電すると、負極集電体で利用されている銅が溶解することが知られている。すなわち、負極集電体から銅が湧出し、負極と正極が相互間でショートする。したがって、このような状態でバッテリパックの充電が開始されると、相互間でショートした負極と正極との間で多量の熱が発生して、バッテリパックが爆発または発火する場合がある。
【0006】
本発明は、過放電状態にあるバッテリパックの安全性を向上可能な、バッテリパックおよび過放電保護方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある観点によれば、複数のバッテリセルが直列で連結された第1バッテリスタックと、複数のバッテリセルが直列で連結され、第1バッテリスタックに並列で連結された第2バッテリスタックと、第1バッテリスタックの各バッテリセルの電圧と、第2バッテリスタックの各バッテリセルの電圧を感知し、感知された各電圧のうち少なくとも一つの電圧が所定の基準電圧より低い場合に、ヒューズブローイング信号を出力する制御部と、制御部のヒューズブローイング信号によって、第1および第2バッテリスタックと出力端子の間の電流経路を恒久的に遮断するヒューズブローイング部と、を備えることを特徴とするバッテリパックが提供される。
【0008】
また、上記制御部は、基準電圧より低く感知された電圧が所定の基準時間を超えて維持される場合に、ヒューズブローイング信号を出力することができる。
【0009】
また、上記第1バッテリスタックと第2バッテリスタックは、互いに同一の形態を有してもよく、互いに異なる形態を有してもよい。また、第1バッテリスタックと第2バッテリスタックは、互いに同一の容量を伴ってもよく、互いに異なる容量を伴ってもよい。
【0010】
また、上記ヒューズブローイング部は、第1および第2バッテリスタックを出力端子に電気的に連結するヒューズと、ヒューズに連結され,ヒューズに熱を提供する熱抵抗と、熱抵抗に連結され,熱抵抗に電流を導くスイッチと、を備えることができる。
【0011】
また、上記ヒューズブローイング部は、第1および第2バッテリスタックと出力端子の間の電流経路を遮段する場合に、ヒューズブローイング進行信号を制御部に出力することができる。
【0012】
また、上記ヒューズブローイング部は、電気的ノイズを吸収して除去するキャパシタをさらに備えてもよく、電気的ノイズを制御部に流さないようにするダイオードをさらに備えてもよい。
【0013】
また、上記バッテリパックは、第1バッテリスタックと制御部の間に電気的に連結され、第1バッテリスタックの各バッテリセルの電圧を感知し、制御部に伝達する1次保護回路と、第1バッテリスタックとヒューズブローイング部の間に電気的に連結され、第1バッテリスタックの各バッテリセルの電圧を感知し、感知された各電圧のうち少なくとも一つの電圧が所定の基準電圧より高い場合に、ヒューズブローイング部にヒューズブローイング信号を出力する2次保護回路と、をさらに備えることができる。
【0014】
また、上記バッテリパックは、第2バッテリスタックと制御部の間に電気的に連結され、第2バッテリスタックの各バッテリセルの電圧を感知し、制御部に伝達する1次保護回路と、第2バッテリスタックとヒューズブローイング部の間に電気的に連結され、第2バッテリスタックの各バッテリセルの電圧を感知し、感知された各電圧のうち少なくとも一つの電圧が所定の基準電圧より高い場合に、ヒューズブローイング部にヒューズブローイング信号を出力する2次保護回路と、をさらに備えることができる。
【0015】
本発明の他の観点によれば、複数のバッテリセルからなる第1バッテリスタックと、複数のバッテリセルからなる第2バッテリスタックを有し、第1バッテリスタックと第2バッテリスタックが並列に連結されたバッテリパックの過放電保護方法が提供される。本過放電保護方法は、第1バッテリスタックの電圧を感知する第1バッテリスタック電圧感知段階と、第1バッテリスタックの電圧を所定の基準電圧と比較する第1バッテリスタック電圧比較段階と、第2バッテリスタックの電圧を感知する第2バッテリスタック電圧感知段階と、第2バッテリスタックの電圧を所定の基準電圧と比較する第2バッテリスタック電圧比較段階と、第1または第2バッテリスタックの電圧が所定の基準電圧より低い場合に、第1および第2バッテリスタックと出力端子の間に連結されたヒューズを恒久的に切断するヒューズブローイング段階と、を含むことを特徴とする。
【0016】
ここで、上記第1バッテリスタック電圧比較段階では、第1バッテリスタックをなす複数のバッテリセルの各電圧のうち少なくとも一つの電圧が基準電圧より低いかが判断されてもよい。
【0017】
ここで、上記第2バッテリスタック電圧比較段階では、第2バッテリスタックをなす複数のバッテリセルの各電圧のうち少なくとも一つの電圧が基準電圧より低いかが判断されてもよい。
【0018】
また、上記第1バッテリスタック電圧比較段階後は、第1バッテリスタックの基準電圧より低い電圧が所定の基準時間を超えて維持されるかを判断する第1バッテリスタック電圧維持時間比較段階をさらに含むことができる。
【0019】
また、上記第2バッテリスタック電圧比較段階後は、第2バッテリスタックの基準電圧より低い電圧が所定の基準時間を超えて維持されるか判断する第2バッテリスタック電圧維持時間比較段階をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明によれば、過放電状態にあるバッテリパックの安全性を向上可能な、バッテリパックおよび過放電保護方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係るバッテリパックを概略的に示したブロック図である。
【図2A】円筒状バッテリスタックを示した斜視図である。
【図2B】角形バッテリスタックを示した斜視図である。
【図2C】角形バッテリスタックを示した斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るバッテリパックのうち、第1バッテリスタックおよびその周辺構成を示したブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るバッテリパックのうち、第2バッテリスタックおよびその周辺構成を示したブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るバッテリパックの過放電保護方法を示したフロー図である。
【図6A】本発明の一実施形態に係るバッテリパックの制御部による過放電保護動作を示したタイミング図である。
【図6B】本発明の一実施形態に係るバッテリパックの2次保護回路による過充電保護動作を示したタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、添付した図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係るバッテリパックを概略的に示したブロック図である。
【0024】
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るバッテリパック10は、第1バッテリスタック11、第2バッテリスタック12、制御部13およびヒューズブローイング部14を含む。
【0025】
第1バッテリスタック11は、多数のバッテリセルが直列または並列で連結されてなる。第2バッテリスタック12は、多数のバッテリセルが直列または並列で連結されてなる。また、第2バッテリスタック12は、第1バッテリスタック11に並列で連結されうる。
【0026】
ここで、第1バッテリスタック11をなすバッテリセルは、すべてリチウムイオンバッテリであり、第2バッテリスタック12をなすバッテリセルは、すべてリチウムポリマーバッテリでもよく、その反対の構成でもよい。また、第1バッテリスタック11をなすバッテリセルは、すべて円筒状バッテリであり、第2バッテリスタック12をなすバッテリセルは、すべて角形バッテリでもよいが、その反対の構成でもよい。
【0027】
また、第1バッテリスタック11と第2バッテリスタック12は、互いに同一の容量を有してもよく、互いに異なる容量を有してもよい。一例として、第1バッテリスタック11の容量は1300mAhであり、第2バッテリスタック12の容量は1500mAhでもよい。
【0028】
このようにして、本発明の一実施形態に係るバッテリパック10は、多様な種類、形態または容量のバッテリスタックを一つのバッテリパック10に混合して備えることで、バッテリパック10内部の空間利用率を最大化することができる。
【0029】
制御部13は、第1バッテリスタック11の各バッテリセルの電圧と、第2バッテリスタック12の各バッテリセルの電圧を感知する。また、制御部13は、感知された各電圧のうち少なくとも一つの電圧が所定の基準電圧より低いかを判定する。併せて、制御部13は、基準電圧より低く感知された各電圧が所定の基準時間を超えて維持されるかを判定する。これにより、制御部13は、感知された電圧のうち少なくとも一つの電圧が所定の基準電圧より低く、かつ基準電圧より低く感知された電圧が基準時間を超えて維持される場合、ヒューズブローイング信号を出力する。ここで、制御部13は、通常の電圧感知機能および容量計算機能などを有するマイクロコンピュータでありうるが、他の構成が用いられてもよい。
【0030】
また、基準電圧は、一例として1〜2Vでありうる。基準電圧が2Vより高い場合には、まだ使用可能なバッテリパックを廃棄してしまうこととなり、基準電圧が1Vより低い場合には、制御部13の動作電圧が不足してしまうという問題がある。また、基準時間は、一例として1秒〜60秒でありうる。基準時間が60秒より長い場合には、バッテリパック10が長時間に亘って危険状態に晒されてしまい、基準時間が1秒より短い場合には、まだ危険性の低いバッテリパックを廃棄してしまうという問題がある。
【0031】
ヒューズブローイング部14は、第1バッテリスタック11および第2バッテリスタック12と、出力端子15との間に連結されている。すなわち、ヒューズブローイング部14は、ヒューズ14aと、熱抵抗14bと、制御部13によって制御されるスイッチ14cを含む。ヒューズ14aは、第1バッテリスタック11および第2バッテリスタック12と、出力端子15との間に連結されている。熱抵抗14bは、ヒューズ14aの中央に連結されている。スイッチ14cは、熱抵抗14bに連結されている。スイッチ14cは、通常の電界効果トランジスタまたはバイポーラートランジスタでもよく、そのゲート電極(またはベース電極)が制御部13に連結されている。図1に示す符号14dは、寄生ダイオードである。
【0032】
このような構成によって、制御部13は、第1バッテリスタック11をなすバッテリセルのうち少なくとも一つまたは第2バッテリスタック12をなすバッテリセルのうち少なくとも一つが所定の基準電圧より低くなるまで放電すると、ヒューズブローイング部14にヒューズブローイング信号を出力する。スイッチ14cがターンオンされると、熱抵抗14bが加熱されて、ヒューズ14aが切断される。したがって、第1バッテリスタック11および第2バッテリスタック12と、出力端子15との間の電流経路は恒久的に遮断される。すなわち、バッテリパック10は、充電器に連結されても充電動作を行われない。
【0033】
ここで、出力端子15は、第1バッテリスタック11および第2バッテリスタック12の正極に連結された正極端子でありうる。併せて、第1バッテリスタック11および第2バッテリスタック12の負極にも出力端子16が連結され、これは負極端子でありうる。
【0034】
図2Aは、円筒状バッテリスタックを示した斜視図であり、図2Bおよび図2Cは、角形バッテリスタックを示した斜視図である。
【0035】
図2Aに示すように、バッテリスタック1は、すべて円筒状バッテリセル1aでもよい。また、図2Bおよび図2Cに示すように、バッテリスタック2、3は、すべて角形バッテリセル2a、3aでもよい。
【0036】
併せて、バッテリセルは、リチウムイオンバッテリまたはリチウムポリマーバッテリでもよい。一例として、図2Aおよび図2Bに示すバッテリスタック1、2は、すべてリチウムイオンバッテリであり、図2Cに示すバッテリスタック3は、リチウムポリマーバッテリである。図2A〜2Cに示す符号1b、2bおよび3bは、制御部13が電圧を感知するためのセンシングワイヤである。
【0037】
図3は、本発明の一実施形態に係るバッテリパックのうち、第1バッテリスタックおよびその周辺構成を示したブロック図である。以下では、第1バッテリスタック110およびその周辺構成を第1バッテリパック100とも称する。
【0038】
図3に示すように、第1バッテリパック100は、第1バッテリスタック110、1次保護回路120、充電スイッチ130、放電スイッチ140、電流センサ150、2次保護回路160、制御部170およびヒューズブローイング部180を含む。
【0039】
第1バッテリスタック110は、多数のバッテリセル111が直列で連結されてもよい。ここで、第1バッテリスタック110の構成については、既に説明したので、説明を省略する。
【0040】
1次保護回路120は、第1バッテリスタック110をなす各バッテリセル111に連結されて、それぞれのアナログ電圧をセンシングする。1次保護回路120は、センシングされたアナログ電圧をデジタル信号に変換して制御部170に出力する。1次保護回路120は、通常のアナログフロントエンドおよびその等価物のいずれかでありうるが、他の構成が用いられてもよい。
【0041】
充電スイッチ130は、第1バッテリスタック110と正極の出力端子112との間に電気的に連結されている。このような充電スイッチ130は、寄生ダイオード131を有するMOS型電界効果トランジスタまたはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)でありうるが、他の構成が用いられてもよい。1次保護回路120は、第1バッテリスタック110をなす多数のバッテリセル111が有する各電圧のうち少なくとも一つの電圧が基準電圧(例えば、3.9〜4.4V)を超過すると、充電スイッチ130をターンオフさせる。これによって、第1バッテリスタック110の充電が停止される。しかし、第1バッテリスタック110の放電は、寄生ダイオード131を通じて可能である。
【0042】
放電スイッチ140は、第1バッテリスタック110と正極の出力端子112との間に電気的に連結されている。このような放電スイッチ140は、寄生ダイオード141を有するMOS型電界効果トランジスタまたはIGBTでありうるが、他の構成が用いられてもよい。1次保護回路120は、第1バッテリスタック110をなす多数のバッテリセル111が有する各電圧のうち少なくとも一つの電圧が基準電圧(2.0〜3.0V)より低くなると、放電スイッチ140をターンオフさせる。これによって、第1バッテリスタック110の放電が停止される。しかし、第1バッテリスタック110の充電は、寄生ダイオード141を通じて可能である。
【0043】
ここで、充電スイッチ130と放電スイッチ140は、互いに直列で連結され、充電スイッチ130のゲートと放電スイッチ140のゲートは、1次保護回路120に電気的に連結されている。
【0044】
電流センサ150は、第1バッテリスタック110と負極の出力端子113との間に電気的に連結されている。また、電流センサ150は、1次保護回路120に両端が電気的に連結されている。併せて、電流センサ150は、制御部170に両端が電気的に連結されている。このような電流センサ150は、第1バッテリスタック110の充電電流または放電電流をセンシングして、1次保護回路120または制御部170に知らせる役割をする。実質的に、電流センサ150は、1次保護回路120および制御部170に電圧情報を提供する。しかし、1次保護回路120および制御部170は、電流センサ150の抵抗値に基づいて、電圧情報を利用して電流を計算することができる。併せて、電流センサ150の両端には、端子151、152が連結されている。端子151、152は、後述する第2バッテリパック200に電気的に連結される。したがって、電流センサ150は、後述する第2バッテリパック200の電流もセンシングする。
【0045】
2次保護回路160は、第1バッテリスタック110をなす各バッテリセル111に連結されて、それぞれの電圧をセンシングする。2次保護回路160は、センシングされた各電圧が基準電圧(例えば、3.9〜4.4V)を超過するとともに、基準電圧を超過してセンシングされた電圧(過充電電圧)の維持時間が基準時間(例えば、1〜60秒)を超過すると、ヒューズブローイング信号を端子161を通じてヒューズブローイング部180に出力する。ここで、端子161は、ヒューズブローイング部180の端子189に電気的に連結されている。一方、2次保護回路160は、センシングされた電圧が基準電圧(例えば、2〜3V)未満である場合、ヒューズブローイング信号を出力することができない。これは、2次保護回路160は、このような回路構成を具備していないためである。
【0046】
制御部170は、1次保護回路120に電気的に連結されている。また、制御部170は、1次保護回路120から第1バッテリスタック110の電圧情報を受ける。併せて、制御部170は、後述する第2バッテリパック200をなす第2バッテリスタック210の電圧も受ける。また、制御部170は、1次保護回路120に充電停止信号または放電停止信号などの第1バッテリスタックデータを送る。併せて、制御部170は、後述する第2バッテリパック200に充電停止信号または放電停止信号などの第2バッテリスタックデータを送る。また、制御部170は、外部装置(携帯電話、ノートブック、電動工具)との通信のためのクロック端子173およびデータ端子174を含む。
【0047】
制御部170は、第1バッテリパック100の1次保護回路120から送信された電圧が過充電電圧(例えば、3.9〜4.4V)であると判断すると、充電スイッチ130をオフするための第1バッテリスタックデータを1次保護回路120に出力する。また、制御部170は、後述する第2バッテリパック200の1次保護回路220から送信された電圧が過充電電圧(例えば、3.9〜4.4V)であると判断すると、充電スイッチ230をオフするようにする第2バッテリスタックデータを1次保護回路220に出力する。
【0048】
また、制御部170は、第1バッテリパック100の1次保護回路120から送信された電圧が過放電電圧(2.0〜3.0V)であると判断すると、放電スイッチ140をオフするための第1バッテリスタックデータを1次保護回路120に出力する。併せて、制御部170は、後述する第2バッテリパック200の1次保護回路220から送信された電圧が過放電電圧(2.0〜3.0V)であると判断すると、放電スイッチ240をオフするための第2バッテリスタックデータを1次保護回路220に出力する。
【0049】
また、制御部170は、1次保護回路120から送信された電圧が基準電圧(おおよそ1〜2V)未満であり、基準電圧未満の電圧が基準時間(1〜60秒)を超過して維持されると、端子171を通じてヒューズブローイング信号を出力する。端子171は、ヒューズブローイング部180の端子190と電気的に連結されている。また、制御部170は、端子172を通じてヒューズブローイング進行信号を受信する。端子172は、ヒューズブローイング部180の端子194と電気的に接続されている。制御部170は、ヒューズブローイング進行信号を受信すると、ヒューズ181のブローイングが進行していることを認識および記憶する。
【0050】
制御部170は、通常のマイクロコンピュータおよびその等価物のいずれかでありうるが、他の構成が用いられてもよい。
【0051】
ヒューズブローイング部180は、ヒューズ181、熱抵抗182、ダイオード183、188、スイッチ184、抵抗186、192、キャパシタ187および端子189、190、193、194を含む。
【0052】
ここで、ヒューズ181は、第1バッテリスタック110と正極の出力端子112との間に連結されて、充電電流が正極の出力端子112から第1バッテリスタック110に流れるようにし、または放電電流が第1バッテリスタック110から正極の出力端子112に流れるようにする。熱抵抗182は、ヒューズ181に連結されており、おおよそ50〜300℃で加熱されてヒューズ181を切断する。ダイオード183は、熱抵抗182に連結されており、電流がグラウンド側だけに流れるようにする。スイッチ184は、ダイオード183に連結されており、寄生ダイオード185を有する電界効果トランジスタでありうる。スイッチ184は、2次保護回路160または制御部170の電気的信号によってターンオンされうる。抵抗186は、スイッチ184のゲートとソースとの間に連結されて、ゲートに閾値電圧以上の所定電圧が印加されるようにする。キャパシタ187は、スイッチ184のゲートとソースとの間に連結されて、一定電圧で充電されるようにする。ダイオード188は、端子190とキャパシタ187との間に連結されて、制御部170に電流が流れないようにする。端子189は、2次保護回路160に具備された端子161に電気的に連結されて、ヒューズブローイング信号を入力される。また、端子190は、制御部170に具備された端子171に電気的に連結されて、ヒューズブローイング信号を受信する。また、ダイオード191は、端子194とスイッチ184との間に連結されて、電流が一方向にだけ流れるようにして、抵抗192は、ダイオード191と端子193との間に連結されて、所定電圧を印加する。端子193は、抵抗192に所定電圧を印加する。端子194は、制御部170にヒューズブローイング進行信号を出力する。すなわち、端子194は、制御部170の端子172と電気的に連結されている。
【0053】
一方、ヒューズ181と放電スイッチ140との間にも端子201がさらに具備されているが、端子201には後述する第2バッテリパック200が電気的に連結される。すなわち、端子201には第2バッテリパック200のうち正極の出力端子212が電気的に連結される。
【0054】
図4は、本発明の一実施形態に係るバッテリパックのうち、第2バッテリスタックおよびその周辺構成を示したブロック図である。以下では、第2バッテリスタック210およびその周辺構成を第2バッテリパック200とも称する。
【0055】
図4に示すように、第2バッテリパック200は、第2バッテリスタック210、1次保護回路220、充電スイッチ230、放電スイッチ240および2次保護回路260を含む。以下では、本発明の理解のために図2を共に参照する。
【0056】
第2バッテリスタック210は、多数のバッテリセル211が直列で連結されてなりうる。
【0057】
1次保護回路220は、第2バッテリスタック210をなす各バッテリセル211に連結されて、それぞれのアナログ電圧をセンシングする。1次保護回路220は、センシングされたアナログ電圧をデジタル信号に変換して制御部170に出力する。ここで、1次保護回路220は、端子251、251を通じて第1バッテリパック100に具備された端子151、152にそれぞれ連結される。勿論、第2バッテリスタック210の負極は、端子252に連結されている。したがって、第2バッテリスタック210の電流は、1次保護回路220だけでなく、制御部170によっても感知される。
【0058】
ここで、1次保護回路220は、通常のアナログフロントエンドおよびその等価物のいずれかでありうるが、他の構成が用いられてもよい。
【0059】
充電スイッチ230は、第2バッテリスタック210と正極の出力端子212との間に電気的に連結されている。ここで、正極の出力端子212は、前述したように、第1バッテリパック100に具備された端子201と電気的に接続される。充電スイッチ230は、寄生ダイオード231を有するMOS型電界効果トランジスタまたはIGBTでありうるが、他の構成が用いられてもよい。1次保護回路220は、第2バッテリスタック210をなす多数のバッテリセル211が有する各電圧のうち少なくとも一つの電圧が基準電圧(例えば、3.9〜4.4V)を超過すると、充電スイッチ230をターンオフさせる。これによって、第2バッテリスタック210の充電は停止される。しかし、第2バッテリスタック210の放電は、寄生ダイオード231を通じて可能である。勿論、このような制御信号(第2バッテリスタックデータ)は、制御部170から受信される。
【0060】
ここで、1次保護回路220は、通常のアナログフロントエンドおよびその等価物のうちいずれかでありうるが、他の構成が用いられてもよい。
【0061】
放電スイッチ240は、第2バッテリスタック210と正極の出力端子212との間に電気的に連結されている。このような放電スイッチ240は、寄生ダイオード241を有するMOS型電界効果トランジスタまたはIGBTでありうるが、他の構成が用いられてもよい。1次保護回路220は、第2バッテリスタック210をなす多数のバッテリセル211が有する各電圧のうち少なくとも一つの電圧が基準電圧(2.0〜3.0V)より低くなると、放電スイッチ240をターンオフさせる。これによって、第2バッテリスタック210の放電は停止される。しかし、第2バッテリスタック210の充電は、寄生ダイオード241を通じて可能である。勿論、このような制御信号(第2バッテリスタックデータ)は、制御部170から受信される。
【0062】
ここで、充電スイッチ230と放電スイッチ240とは、互いに直列で連結されており、それぞれのゲートは、1次保護回路220に電気的に連結されている。
【0063】
2次保護回路260は、第2バッテリスタック210をなす各バッテリセル211に連結されて、それぞれの充電電圧をセンシングする。2次保護回路260は、センシングされた充電電圧が基準電圧(例えば、3.9〜4.4V)を超過するとともに、基準電圧を超過してセンシングされた充電電圧(過充電電圧)の維持時間が基準時間(例えば、1〜60秒)を超過すると、ヒューズブローイング信号を端子261を通じてヒューズブローイング部180に出力する。勿論、端子261は、ヒューズブローイング部180の端子189に電気的に連結されている。
【0064】
しかし、2次保護回路260は、センシングされた電圧が基準電圧(例えば、2〜3V)未満である場合、ヒューズブローイング信号を出力することができない。これは、2次保護回路260は、このような回路構成を具備していないためである。
【0065】
このように、本発明の一実施形態に係るバッテリパックは、第1バッテリパック100の第1バッテリスタック110と第2バッテリパック200の第2バッテリスタック210が互いに並列で連結された形態をする。
【0066】
一方、制御部170は、第1バッテリスタック110の少なくとも1つのバッテリセル111の電圧が基準電圧(1〜2V)未満であるか、または第2バッテリスタック210の少なくとも1つのバッテリセル211の電圧が基準電圧(1〜2V)未満であれば、ヒューズブローイング部180を作動させて、バッテリパックを恒久的に使用不可能にする。すなわち、本発明の一実施形態に係るバッテリパックでは、第1バッテリスタック110または第2バッテリスタック210のうち少なくとも一つで電圧がおおよそ1〜2V未満になると、ヒューズブローイング部180が作動することで、バッテリパックの動作(充電)が停止される。勿論、制御部170は、第1または第2バッテリスタック110、210の基準電圧より低い電圧が基準時間(1〜60秒)を超過して維持される場合に、バッテリパックの動作(充電)を停止させる。
【0067】
勿論、第1バッテリパック100の過充電電圧状態が所定の基準時間を超過して持続すると、2次保護回路160によってヒューズブローイング部180が作動する。また、第2バッテリパック200の過充電電圧状態が所定の基準時間を超過して持続すると、2次保護回路260によってヒューズブローイング部180が作動する。
【0068】
すなわち、本発明の一実施形態に係るバッテリパックでは、第1バッテリスタック110および第2バッテリスタック210の過充電(3.8〜4.4V超過)状態が基準時間以上持続すると、それぞれの2次保護回路160、260がヒューズブローイング部180を作動させる。また、第1バッテリスタック110および第2バッテリスタック210の過放電(1〜2V未満)状態が基準時間以上持続すると、制御部170がヒューズブローイング部180を作動させる。
【0069】
ヒューズブローイング部180は、各2次保護回路160、260によって端子161または261を通じてハイレベルの信号が入力されるか、または制御部170によって端子171を通じてハイレベルの信号が入力されると動作を開始する。
【0070】
端子189または190のうちいずれか一方を通じてハイレベルの電気的信号が印加されると、スイッチ184のゲートにハイ電圧が印加されることで、スイッチ184がターンオンされる。すると、第1バッテリスタック110、第2バッテリスタック210、または正極の出力端子112に連結された充電器を通じた電流が熱抵抗182およびスイッチ184を通じて流れる。ここで、定常的な状態であれば、過放電スイッチ140または240が既にターンオフされた状態にあるので、実際には、充電器を通じた電流が熱抵抗182を通じて流れることになる。
【0071】
このようにしてヒューズ181は、熱抵抗182で発生する熱によって切断される。したがって、第1バッテリスタック110または第2バッテリスタック210の動作(充電または放電)が停止される。勿論、ヒューズ181が切断されたバッテリパックは、再使用不可能となるので廃棄処分される。
【0072】
また、スイッチ184がターンオンされると端子194を通じてヒューズブローイング進行信号が制御部170の端子172に入力される。したがって、制御部170は、ヒューズブローイング進行信号を感知し、スイッチ184が正常に作動中であることを認識および記憶する。
【0073】
以下では、前述したような構成を有するバッテリパックにおいて、制御部170によって主に遂行されるバッテリパックの過放電保護方法が説明される。ここで、図3および図4も共に参照される。
【0074】
図5は、本発明の一実施形態に係るバッテリパックの過放電保護方法を示したフロー図である。
【0075】
図5に示すように、本発明の一実施形態に係るバッテリパックの過放電保護方法は、第1バッテリスタック電圧感知段階(S1)、第1バッテリスタック電圧比較段階(S2)、第1バッテリスタック電圧維持時間比較段階(S3)、第2バッテリスタック電圧感知段階(S4)、第2バッテリスタック電圧比較段階(S5)、第2バッテリスタック電圧維持時間比較段階(S6)、およびヒューズブローイング段階(S7)を含む。
【0076】
第1バッテリスタック電圧感知段階(S1)は、第1バッテリスタック110の電圧を感知する段階である。すなわち、制御部170は、第1バッテリパック100のうち第1バッテリスタック110をなす各バッテリセル111の電圧を、1次保護回路120を利用して感知する。
【0077】
第1バッテリスタック電圧比較段階(S2)は、感知された第1バッテリスタック110の電圧が所定の基準電圧(1〜2V)より低いか比較および判断をする段階である。すなわち、制御部170は、第1バッテリセル111の各電圧を所定の基準電圧(1〜2V)と比較する。
【0078】
段階(S2)で、制御部170は、第1バッテリスタック110の電圧が所定の基準電圧(1〜2V)より低ければ、次の段階(S3)を遂行する。すなわち、制御部170は、第1バッテリセル111の各電圧のうち少なくとも一つが所定の基準電圧(1〜2V)より低ければ、次の段階(S3)を遂行する。
【0079】
第1バッテリスタック電圧維持時間比較段階(S3)は、所定の基準電圧より低い電圧の維持時間が所定の基準時間(1〜60秒)より長いかを比較および判断する段階である。
【0080】
段階(S3)で、制御部170は、第1バッテリスタック110の電圧(すなわち、基準電圧より低い電圧)の維持時間が所定の基準時間より長ければ、次の段階(S7)を遂行する。
【0081】
一方、段階(S2)で、制御部170は、第1バッテリスタック110の電圧が所定の基準電圧より低くなければ、次の段階(S4)を遂行する。
【0082】
第2バッテリスタック電圧感知段階(S4)は、第2バッテリスタック210の電圧を感知する段階である。すなわち、制御部170は、第2バッテリパック200のうち第2バッテリスタック210をなす各バッテリセル211の電圧を、1次保護回路220を利用して感知する。
【0083】
第2バッテリスタック電圧比較段階(S5)は、感知された第2バッテリスタック210の電圧が所定の基準電圧(1〜2V)より低いかを比較および判断する段階である。すなわち、制御部170は、第2バッテリセル211の各電圧を所定の基準電圧(1〜2V)と比較する。
【0084】
段階(S5)で、制御部170は、第2バッテリスタック210の電圧が所定の基準電圧より低ければ、次の段階(S6)を遂行する。すなわち、制御部170は、第2バッテリセル211の各電圧のうち少なくとも一つが所定の基準電圧(1〜2V)より低ければ、次の段階(S6)を遂行する。
【0085】
第2バッテリスタック電圧維持時間比較段階(S6)は、所定の基準電圧より低い電圧の維持時間が所定の基準時間(1〜60秒)より長いかを比較および判断をする段階である。
【0086】
段階(S6)で、制御部170は、第2バッテリスタック210の電圧(すなわち、基準電圧より低い電圧)の維持時間が所定の基準時間より長ければ、制御部170は、次の段階(S7)を遂行する。
【0087】
ヒューズブローイング段階(S7)は、第1バッテリパック100および第2バッテリパック200の主電流経路に形成されたヒューズブローイング部180にヒューズブローイング信号を出力することで、主電流経路を切断する段階である。
【0088】
すなわち、制御部170は、ヒューズブローイング部180のスイッチ184にハイレベルの電気的信号を出力する。これにより、スイッチ184は、ターンオンされて、ヒューズ181、熱抵抗182およびスイッチ184を通じて電流が流れるようにする。このような電流は、第1バッテリスタック110、第2バッテリスタック210または充電器による電流でありうる。これによって、熱抵抗182が加熱されて、ヒューズ181が切断される。一方、前述したように、スイッチ184がターンオンされると、ヒューズブローイング部180は、スイッチ184のターンオン状態を知らせるヒューズブローイング進行信号を、端子194を通じて制御部170に送る。
【0089】
図6Aは、本発明の一実施形態に係るバッテリパックのうち、制御部による過放電保護動作を示したタイミング図であり、図6Bは、2次保護回路による過充電保護動作を示したタイミング図である。
【0090】
図6Aに示すように、制御部170は、過放電電圧(例えば、1〜2V)の維持時間が基準時間(t:例えば1〜60秒)より長いと、ハイレベルの電気的信号をヒューズブローイング部180に出力する。すなわち、制御部170は、過放電電圧の維持時間が基準時間より短いと、ヒューズブローイング部180を作動させない。
【0091】
図6Bに示すように、第1バッテリパック100または第2バッテリパック200に具備された2次保護回路160、260は、過充電電圧(例えば、3.8〜4、4V)の維持時間が基準時間(t:例えば1〜60秒)より長いと、ハイレベルの電気的信号をヒューズブローイング部180に出力する。すなわち、2次保護回路160、260は、過充電電圧の維持時間が基準時間より短いと、ヒューズブローイング部180を作動させない。
【0092】
以上説明したように、本発明に係るバッテリパックおよび過放電保護方法は、バッテリパックが過放電状態で長期間放置された場合に、ヒューズ181を切断することで、バッテリパックを使用不可能にするものである。よって、バッテリパックが充電器に連結されても、バッテリパックが充電されることがない。すなわち、本発明によれば、銅が湧出される程度までバッテリパックが過放電されると、ヒューズ181が切断されることで、バッテリパックが充電器に連結されても充電が遂行されなくなるので、バッテリパックが危険状態(爆発、発火)に陥ることがなくなる。
【0093】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0094】
100 第1バッテリパック
110 第1バッテリスタック
120 1次保護回路
130 充電スイッチ
140 放電スイッチ
150 電流センサ
160 2次保護回路
170 制御部
180 ヒューズブローイング部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のバッテリセルが直列で連結された第1バッテリスタックと、
複数のバッテリセルが直列で連結され、前記第1バッテリスタックに並列で連結された第2バッテリスタックと、
前記第1バッテリスタックの各バッテリセルの電圧と、前記第2バッテリスタックの各バッテリセルの電圧を感知し、感知された各電圧のうち少なくとも一つの電圧が所定の基準電圧より低い場合に、ヒューズブローイング信号を出力する制御部と、
前記制御部のヒューズブローイング信号によって、前記第1および第2バッテリスタックと出力端子の間の電流経路を恒久的に遮断するヒューズブローイング部と、
を備えることを特徴とするバッテリパック。
【請求項2】
前記制御部は、基準電圧より低く感知された電圧が所定の基準時間を超えて維持される場合に、ヒューズブローイング信号を出力することを特徴とする、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項3】
前記第1バッテリスタックと前記第2バッテリスタックは、互いに同一の形態を有することを特徴とする、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項4】
前記第1バッテリスタックと前記第2バッテリスタックは、互いに異なる形態を有することを特徴とする、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項5】
前記第1バッテリスタックと前記第2バッテリスタックは、互いに同一の容量を伴うことを特徴とする、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項6】
前記第1バッテリスタックと前記第2バッテリスタックは、互いに異なる容量を伴うことを特徴とする、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項7】
前記ヒューズブローイング部は、
前記第1および第2バッテリスタックを前記出力端子に電気的に連結するヒューズと、
前記ヒューズに連結され,前記ヒューズに熱を提供する熱抵抗と、
前記熱抵抗に連結され,前記熱抵抗に電流を導くスイッチと、
を備えることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項8】
前記ヒューズブローイング部は、前記第1および第2バッテリスタックと前記出力端子の間の電流経路を遮段する場合に、ヒューズブローイング進行信号を前記制御部に出力することを特徴とする、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項9】
前記ヒューズブローイング部は、電気的ノイズを吸収して除去するキャパシタをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項10】
前記ヒューズブローイング部は、電気的ノイズを前記制御部に流さないようにするダイオードをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項11】
前記第1バッテリスタックと前記制御部の間に電気的に連結され、前記第1バッテリスタックの各バッテリセルの電圧を感知し、前記制御部に伝達する1次保護回路と、
前記第1バッテリスタックと前記ヒューズブローイング部の間に電気的に連結され、前記第1バッテリスタックの各バッテリセルの電圧を感知し、感知された各電圧のうち少なくとも一つの電圧が所定の基準電圧より高い場合に、前記ヒューズブローイング部にヒューズブローイング信号を出力する2次保護回路と、
をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項12】
前記第2バッテリスタックと前記制御部の間に電気的に連結され、前記第2バッテリスタックの各バッテリセルの電圧を感知し、前記制御部に伝達する1次保護回路と、
前記第2バッテリスタックと前記ヒューズブローイング部の間に電気的に連結され、前記第2バッテリスタックの各バッテリセルの電圧を感知し、感知された各電圧のうち少なくとも一つの電圧が所定の基準電圧より高い場合に、前記ヒューズブローイング部にヒューズブローイング信号を出力する2次保護回路と、
をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項13】
複数のバッテリセルからなる第1バッテリスタックと、複数のバッテリセルからなる第2バッテリスタックを有し、前記第1バッテリスタックと前記第2バッテリスタックが並列に連結されたバッテリパックの過放電保護方法において、
前記第1バッテリスタックの電圧を感知する第1バッテリスタック電圧感知段階と、
前記第1バッテリスタックの電圧を所定の基準電圧と比較する第1バッテリスタック電圧比較段階と、
前記第2バッテリスタックの電圧を感知する第2バッテリスタック電圧感知段階と、
前記第2バッテリスタックの電圧を所定の基準電圧と比較する第2バッテリスタック電圧比較段階と、
前記第1または第2バッテリスタックの電圧が所定の基準電圧より低い場合に、前記第1および第2バッテリスタックと出力端子の間に連結されたヒューズを恒久的に切断するヒューズブローイング段階と、
を含むことを特徴とする、バッテリパックの過放電保護方法。
【請求項14】
前記第1バッテリスタック電圧比較段階では、前記第1バッテリスタックをなす複数のバッテリセルの各電圧のうち少なくとも一つの電圧が基準電圧より低いかが判断されることを特徴とする、請求項13に記載のバッテリパックの過放電保護方法。
【請求項15】
前記第2バッテリスタック電圧比較段階では、前記第2バッテリスタックをなす複数のバッテリセルの各電圧のうち少なくとも一つの電圧が基準電圧より低いかが判断されることを特徴とする、請求項13に記載のバッテリパックの過放電保護方法。
【請求項16】
前記第1バッテリスタック電圧比較段階後は、第1バッテリスタックの基準電圧より低い電圧が所定の基準時間を超えて維持されるかを判断する第1バッテリスタック電圧維持時間比較段階をさらに含むことを特徴とする、請求項13に記載のバッテリパックの過放電保護方法。
【請求項17】
前記第2バッテリスタック電圧比較段階後は、第2バッテリスタックの基準電圧より低い電圧が所定の基準時間を超えて維持されるか判断する第2バッテリスタック電圧維持時間比較段階をさらに含むことを特徴とする、請求項13に記載のバッテリパックの過放電保護方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【公開番号】特開2010−200598(P2010−200598A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−215778(P2009−215778)
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】