説明

バッテリパック

【課題】安全性を向上させることができるバッテリパックを提供する。
【解決手段】
ベント部を有し、一方向に整列された複数のバッテリセルと、複数の前記バッテリセルを覆うカバーとを備えた少なくとも1つのバッテリモジュールを含み、前記カバーは、前記ベント部を覆う脱気カバーと、前記脱気カバー上部のカバープレートとを備え、前記脱気カバーの少なくとも一部分が、前記カバープレートより剛性が低いことを特徴とするバッテリパック。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリパックに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、二次電池は、充電および放電ができ、繰り返し使用可能な電池であって、1つのバッテリセルからなり、携帯電話、ノートパソコン、コンピュータ、カメラ、カムコーダなどの携帯用小型電子機器に使用される。または、複数のバッテリセルを含むバッテリパックからなり、高出力のハイブリッド電気自動車(HEV)、電気自動車(EV)などのモータ駆動用電源として使用される。
【0003】
前記バッテリパックは、高出力のモータ駆動用電源に用いられ、充電または放電動作により多くの熱を発生させる。この熱はバッテリセルを劣化させることがある。このため、車両内部の空気を冷媒として用いる構造のバッテリパックが使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】日本特許公開第2010‐205509号
【特許文献2】大韓民國特許公開第2006‐0027674号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、このような構造のバッテリパックが車両の室内またはトランクルームに搭載された場合、バッテリセルの発熱、発火や異常動作によってバッテリセルから発生した有害な成分の気体や粉塵が車両の室内に急速に流入することがある。この場合、車両運転者の視野が妨げられることによる交通事故や有害気体の吸入による身体損傷などの深刻な問題が発生することがあった。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、より安全性が向上した、新規かつ改良されたバッテリパックを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明のある観点によれば、ベント部を有し、一方向に整列された複数のバッテリセルと、複数の前記バッテリセルを覆うカバーとを備えた少なくとも1つのバッテリモジュールを含み、前記カバーは、前記ベント部を覆う脱気カバーと、前記脱気カバー上部のカバープレートとを備え、前記脱気カバーの少なくとも一部分が、前記カバープレートより剛性が低いバッテリパックが提供される。
【0008】
前記脱気カバーは、前記ベント部に対応する第1面上に開口した領域(キャビティ(cavity))を備え、前記開口した領域は、前記第1面に対向する第2面により形成されるが、前記第2面は、前記カバープレートより剛性が低くてもよい。
【0009】
前記開口した領域は、前記ベント部から排出されたガスを収容するように形成されてもよい。
【0010】
前記バッテリパックは、前記バッテリセルの上部に絶縁部材をさらに含み、前記絶縁部材は、前記ベント部に対応する部分に複数の開口部を備え、前記脱気カバーは、前記絶縁部材と接触してもよい。
【0011】
前記脱気カバーは、前記脱気カバーの貫通孔を介して連結された排出孔を有する排出部を含んでもよい。
【0012】
前記開口部は、前記ベント部から前記貫通孔にガスの通路を形成してもよい。
【0013】
前記排出孔は、互いに向かい合う一対として形成されてもよい。
【0014】
前記バッテリパックは、前記バッテリセルの端子を連結するバスバーと、前記端子を覆うバスバーカバーとをさらに含み、前記バスバーカバーは、前記カバープレートより高い剛性を有してもよい。
【0015】
前記脱気カバーと前記バスバーカバーとは、一体に形成されてもよい。
【0016】
前記カバープレートは、前記バスバーカバーに締結されてもよい。
【0017】
前記バッテリセルの両端には、第1エンドプレートと第2エンドプレートとが備えられ、前記脱気カバーは、前記脱気カバーの両端において第1締結部と第2締結部とを含み、前記第1および第2締結部は、それぞれ前記第1および第2エンドプレートに装着されてもよい。
【0018】
前記第1エンドプレートは、前記第1締結部に連結される第1突出部を含み、前記第2エンドプレートは、前記第2締結部に連結される第2突出部を含んでもよい。
【0019】
前記バッテリパックは、前記第1エンドプレートと第2エンドプレートとの間に少なくとも1つのサイドプレートをさらに含んでもよい。
【0020】
前記バスバーカバーは、前記サイドプレートに締結される連結部を含んでもよい。
【0021】
前記バッテリパックは、前記バッテリモジュールを収容するハウジングをさらに含んでもよい。
【0022】
前記ハウジングは、冷媒を収容し、ハウジングに流入させるインレットと、前記冷媒をハウジングから排出するアウトレットとを含んでもよい。
【0023】
前記バッテリパックは、前記冷媒をインレットから前記アウトレットに流動させる換気ファンをさらに含んでもよい。
【0024】
前記ベント部から排出されたガスは、前記アウトレットに向かう方向において少なくとも1つのバッテリモジュールから排出されてもよい。
【0025】
前記脱気カバーまたは前記カバープレートは、1つ以上のベント部が破壊された際に、ハウジング内にガスを放出させてもよい。
【0026】
前記バッテリパックは、2つの隣接する前記バッテリセルの間には、少なくとも1つのバリアをさらに含み、前記バッテリセルのいずれか1つに対応する側面と向かい合う少なくとも1つのバリアの側面上に複数のスペーサが位置してもよい。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように本発明によれば、より安全性が向上したバッテリパックを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態にかかるバッテリパックを概略的に示す斜視図である。
【図2】図1のバッテリパックに含まれるバッテリモジュールを概略的に示す斜視図である。
【図3】図2の分解斜視図である。
【図4】図3のバッテリモジュールに含まれるトップカバーの一部分の底面図である。
【図5】図1のバッテリパックにおいて冷媒として使用される車両室内の空気およびバッテリセルから発生する有害気体の流れを概略的に示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
その他実施形態の具体的な事項は、詳細な説明および図面に含まれている。
【0030】
本発明の利点および特徴、そして、それらを達成する方法は、添付した図面とともに詳細に後述する実施形態を参照すれば明確になるはずである。しかし、本発明は、以下に開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現可能である。以下の説明において、ある部分が他の部分に連結されているとする時、これは、直接的に連結されている場合のみならず、その中間に別の素子を挟んで電気的に連結されている場合をも含む。また、図面において、本発明と関係のない部分は、本発明の説明を明確にするために省略し、明細書全体にわたり、類似の部分については同一の図面符号を付した。
【0031】
以下、添付した図面を参照して、本発明について説明する。
【0032】
図1は、本発明の実施形態にかかるバッテリパックを概略的に示す斜視図であり、図2は、図1のバッテリパックに含まれるバッテリモジュールを概略的に示す斜視図であり、図3は、図2の分解斜視図であり、図4は、図3のバッテリモジュールに含まれるトップカバーの一部分の底面図であり、図5は、図1のバッテリパックにおいて冷媒として使用される車両室内の空気およびバッテリセルから発生する有害気体の流れを概略的に示す模式図である。
【0033】
図1〜図5を参照すれば、本発明の好ましい実施形態にかかるバッテリパック1は、気体が排出されるベント部13を有し、一方向に整列された複数のバッテリセル10を備えた少なくとも1つのバッテリモジュール100と、前記ベント部13を覆う脱気カバー123、および前記脱気カバー123の上部に配置されるカバープレート121を備えるトップカバー120とを含み、前記脱気カバー123の少なくとも一部分が、前記カバープレート121より剛性が低い材質からなる。なお、上記実施形態では材質によって剛性の差を生じさせたが、本発明は係る例に限定されない。剛性の差は材質以外に、形状又は板厚などによって生じさせてもよい。
【0034】
図1および図5を参照すれば、本発明のバッテリパック1は、少なくとも1つのバッテリモジュール100を収容するハウジング130をさらに備える。ハウジング130には、インレットIおよびアウトレットOが備えられる。ハウジング130の内部に収容されたバッテリモジュール100は、バッテリセル10の狭い側面が対面するように整列される。
【0035】
一方、バッテリモジュール100とカバープレート121との間には、脱気カバー123に連結され、バッテリセル10の正極端子11、負極端子12およびバスバー15を収容するバスバーカバー125がさらに備えられる。ここで、カバープレート121は、バスバーカバー125より剛性の低い材質からなる。なお、上記実施形態では材質によって剛性の差を生じさせたが、本発明は係る例に限定されない。剛性の差は材質以外に、形状又は板厚などによって生じさせてもよい。
【0036】
図1〜図3を参照すれば、バッテリセル10の上部には、脱気カバー123を備えるトップカバー120が配置され、バッテリセル10のベント部13と脱気カバー123との間には、ガスケットなどの材料からなる一体型絶縁部材140が配置される。前記絶縁部材140は、ベント部13に対応する部分に複数の開口部141を備えた一体型であり、開口部141の大きさは、ベント部13の大きさより大きくてもよい。
【0037】
一方、カバープレート121は、カバープレート121に形成されたカバープレート締結孔121aおよびカバープレート締結部材121bを介して下部のバスバーカバー125に連結される。
【0038】
バッテリセル10は、開口部を備える電池ケースと、前記開口部を密閉するキャッププレート14とを含んでもよい。前記電池ケースは、正極板および負極板、これら極板の間に介在したセパレータからなる電極組立体と、電解液とを収容する。前記キャッププレート14の両端には、正極板に連結される正極端子11と、負極板に連結される負極端子12とが外部に突出した形態で備えられる。前記電極組立体を構成する正極板および負極板は、電解液と反応してエネルギーを発生させ、前記エネルギーは、正極端子11および負極端子12を介して外部に伝達される。
【0039】
また、キャッププレート14の正極端子11と負極端子12との間には、ベント部13が備えられている。前記ベント部13は、バッテリセル10の内部で発生した気体の圧力が所定以上の場合に、気体がバッテリセル10から排出される通路の役割を果すため、バッテリセル10が内圧により破損することを防止する。
【0040】
バッテリセル10は、複数個が一方向に整列して具備される。この時、バッテリセル10は、互いに離れて配置された一対の第1エンドプレート111と第2エンドプレート112との間に、広い側面が互いに対向するように並んで整列するように収容される。一対の第1エンドプレート111と第2エンドプレート112は、最外郭のバッテリセル10とそれぞれ面接触するように配置され、複数のバッテリセル10を内側に加圧する。
【0041】
本発明の一実施形態において、バッテリセル10の対向する狭い側面は、サイドプレート(ブラケット)113により収容される。一方、サイドプレート113は、一対の第1エンドプレート111と第2エンドプレート112の一端および他端に連結され、前記複数のバッテリセル10の両側面を支持することができ、バッテリセル10の底面も支持することができる。
【0042】
ここで、第1エンドプレート111に形成された第1エンドプレート締結孔111aと、サイドプレート113に形成された第1サイドプレート締結孔113aとは、互いに対面して第1サイドプレート締結部材113bによって締結され、前記締結により第1エンドプレート111はサイドプレート113と締結される。また、第2エンドプレート112に形成された第2エンドプレート締結孔112aと、サイドプレート113に形成された第1サイドプレート締結孔113aとは、互いに対面して第1サイドプレート締結部材113bによって締結され、前記締結により第2エンドプレート112はサイドプレート113と締結される。
【0043】
前記複数のバッテリセル10の中心部には、ベント部13が備えられており、前記ベント部13は、整列されたバッテリセル10に沿って略一線上に位置する。隣り合う2つのバッテリセル10の正極端子11および負極端子12は、ニッケルなどで形成されたバスバー(bus−bar)15を介して電気的に連結される。バスバー15には、正極端子11および負極端子12が貫通可能なホールが備えられ、前記端子を貫通させて連結したバスバー15は、ナット16などの部材によって固定される。前記バッテリセル10の連結構造および個数は、バッテリモジュール100の設計に応じて多様に変形可能である。
【0044】
また、バッテリセル10とバッテリセル10との間には、バリア115を配置してもよい。前記バリア115には、スペーサ115aが備えられ、隣り合う複数のバッテリセル10を離隔し、前記バッテリセル10間の空間を形成することで、バッテリセル10を冷却させる冷媒の移動通路を提供することができる。
【0045】
図3および図4を参照すれば、脱気カバー123の内部は一方向に開口した六面体の形態であり、前記脱気カバー123は、開口した面がベント部13に向かうように絶縁部材140に載置される。前記脱気カバー123の開口した面と向かい合う対向面123aは、カバープレート121より剛性の低い材質からなる。なお、上記実施形態では材質によって剛性の差を生じさせたが、本発明は係る例に限定されない。剛性の差は材質以外に、形状又は板厚などによって生じさせてもよい。この時、絶縁部材140の幅は脱気カバー123の幅よりも広いことが、気体の漏れをなくすために好ましい。脱気カバー123は、絶縁部材140と密接に接触して気体の流路を形成する。
【0046】
また、脱気カバー123の一側には、排出部123cが突出し、貫通孔123bによって気体の流路を連結する。前記排出部123cの両側末端には、気体を排出する排出孔123dが備えられる。脱気カバー123の第1締結部123eは第1エンドプレート111の突出部111bと、第2締結部123fは第2エンドプレート112の突出部112bとそれぞれ締結される。
【0047】
前記脱気カバー123に連結されたバスバーカバー125は、バッテリセル10の正極端子11、負極端子12、バスバー15およびナット16を収容するように上部および下部が穿孔された隔壁の形態を有する。一方、バスバーカバー125の一側には、前記バスバーカバー125に隣接して第1バスバーカバー締結孔125aが形成される。前記第1バスバーカバー締結孔125aは、カバープレート121のカバープレート締結孔121aと互いに対面してカバープレート締結部材121bを介して締結される。また、バスバーカバー125の他側には、前記バスバーカバー125に隣接して第2バスバーカバー締結孔125bが形成される。前記第2バスバーカバー締結孔125bは、サイドプレート113に形成された第2サイドプレート締結孔113cと互いに対面して第2サイドプレート締結部材113dを介して締結される。これにより、トップカバー120のバスバーカバー125とバッテリモジュール100下部のサイドプレート113とが締結される。
【0048】
通常、バッテリセル10は、充電および放電の際に、熱を発生させることがある。複数のバッテリセル10を含むバッテリパック1は、高出力のモータ駆動用電源に用いられ、充電または放電動作により多くの熱を発生させる。この熱はバッテリセル10の温度を増加させ、バッテリセル10の性能を低下させるだけでなく、安全性においても問題となり得る。このため、図5のように、車両内部Cの空気を冷媒として使用することがバッテリセル10の冷却において有利である。
【0049】
点線の矢印で表示された車両内部Cの空気は、インレットIに流入し、バッテリパック1の内部に配置された複数のバッテリセル10の間を通り、バッテリセル10を冷却することができる。流入した車両内部Cの空気は、バッテリモジュール100の周辺または複数のバッテリセル10の間を通り、車両外部Eに連結されたアウトレットOに排出される。一方、前記アウトレットOには、冷媒の排出を補助する換気ファン150が連結され、冷媒の排出をより円滑に行うことができる。
【0050】
前記充電または放電動作によりバッテリセル10から過度の熱が発生したりバッテリセル10が異常動作をしたりした場合、バッテリセル10のベント部13が破裂することがある。この場合、バッテリセル10から発生した有害な成分の気体や粉塵は、実線で表示した矢印方向のように、脱気カバー123の気体流路に沿って誘導された後に排出孔123dから排出され、バッテリパック1は、バッテリモジュール100の段階においても気体排出構造を有するようになる。その後、最終的に前記気体または粉塵はアウトレットOから車両外部Eに排出される。
【0051】
これとは異なり、複数のバッテリセル10のベント部13が破裂した場合、トップカバー120をなすカバープレート121、バスバーカバー125および脱気カバー123のうち、最も剛性の低い材質からなる脱気カバー123が破裂する。前記気体または粉塵はハウジング130の内部に直接排出され、最終的に前記気体または粉塵はアウトレットOから車両外部Eに排出される。また、非常に多いバッテリセル10のベント部13が破裂する場合には、カバープレート121、バスバーカバー125および脱気カバー123のうち、最も剛性の低い材質からなる脱気カバー123が破裂し、次に、脱気カバー123よりは剛性が高いが、バスバーカバー125よりは剛性の低い材質からなるカバープレート121が破裂する。前記気体または粉塵はハウジング130の内部に直接排出され、最終的に前記気体または粉塵はアウトレットOから車両外部Eに排出される。この場合、バッテリパック1は、バッテリモジュール100の段階ではなく、バッテリパック1の段階においても気体排出構造を有するようになる。なお、上記実施形態では材質によって剛性の差を生じさせたが、本発明は係る例に限定されない。剛性の差は材質以外に、形状又は板厚などによって生じさせてもよい。
【0052】
このように、剛性が互いに異なる構成をトップカバー120に適用してバッテリパック1レベルの気体排出構造を実現することにより、多くのバッテリセル10のベント部13が破裂した場合においても、車両内部Cに有害気体や粉塵が流入する危険性を排除し、車両外部Eに迅速に排出されるようにすることができる。本発明にかかるバッテリパックは、特に、ハイブリッド車両または電気車両などのモータ駆動源として特に適用可能である。
【0053】
本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者ならば、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更しなくても、他の具体的な形態で実施可能であることは理解可能である。そのため、以上で記述した実施形態はすべての面で例示的なものであって、係る実施形態に限定されないと理解しなければならない。本発明の範囲は、上記の詳細な説明ではなく後述する特許請求の範囲により示される。特許請求の範囲、およびその均等の概念から導き出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0054】
1:バッテリパック
10:バッテリセル
11:正極端子
12:負極端子
13:ベント部
14:キャッププレート
15:バスバー
16:ナット
100:バッテリモジュール
111:第1エンドプレート
112:第2エンドプレート
113:サイドプレート
115:バリア
115a:スペーサ
120:トップカバー
121:カバープレート
123:脱気カバー
123b:貫通孔
123c:排出部
123d:排出孔
125:バスバーカバー
130:ハウジング
140:絶縁部材
150:換気ファン
I:インレット
O:アウトレット


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベント部を有し、一方向に整列された複数のバッテリセルと、複数の前記バッテリセルを覆うカバーとを備えた少なくとも1つのバッテリモジュールを含み、
前記カバーは、前記ベント部を覆う脱気カバーと、前記脱気カバー上部のカバープレートとを備え、前記脱気カバーの少なくとも一部分が、前記カバープレートより剛性が低いことを特徴とするバッテリパック。
【請求項2】
前記脱気カバーは、前記ベント部に対応する第1面上に開口した領域(キャビティ)を備え、前記開口した領域は、前記第1面に対向する第2面により形成されるが、前記第2面は、前記カバープレートより剛性が低いことを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項3】
前記開口した領域は、前記ベント部から排出されたガスを収容するように形成されることを特徴とする請求項2に記載のバッテリパック。
【請求項4】
前記バッテリセルの上部に絶縁部材をさらに含み、前記絶縁部材は、前記ベント部に対応する部分に複数の開口部を備え、前記脱気カバーは、前記絶縁部材と接触することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のバッテリパック。
【請求項5】
前記脱気カバーは、前記脱気カバーの貫通孔を介して連結された排出孔を有する排出部を含むことを特徴とする請求項4に記載のバッテリパック。
【請求項6】
前記開口部は、前記ベント部から前記貫通孔にガスの通路を形成することを特徴とする請求項5に記載のバッテリパック。
【請求項7】
前記排出孔は、互いに向かい合う一対に形成されることを特徴とする請求項5に記載のバッテリパック。
【請求項8】
前記バッテリセルの端子を連結するバスバーと、前記端子を覆うバスバーカバーとをさらに含み、前記バスバーカバーは、前記カバープレートより高い剛性を有することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のバッテリパック。
【請求項9】
前記脱気カバーと前記バスバーカバーとは、一体に形成されていることを特徴とする請求項8に記載のバッテリパック。
【請求項10】
前記カバープレートは、前記バスバーカバーに締結されていることを特徴とする請求項8または9に記載のバッテリパック。
【請求項11】
前記バッテリセルの両端には、第1エンドプレートと第2エンドプレートとが備えられ、前記脱気カバーは、前記脱気カバーの両端において第1締結部と第2締結部とを含み、前記第1および第2締結部は、それぞれ前記第1および第2エンドプレートに装着されることを特徴とする請求項8〜請求項10のいずれか一項に記載のバッテリパック。
【請求項12】
前記第1エンドプレートは、前記第1締結部に連結される第1突出部を含み、前記第2エンドプレートは、前記第2締結部に連結される第2突出部を含むことを特徴とする請求項11に記載のバッテリパック。
【請求項13】
前記第1エンドプレートと第2エンドプレートとの間に少なくとも1つのサイドプレートをさらに含むことを特徴とする請求項11または12に記載のバッテリパック。
【請求項14】
前記バスバーカバーは、前記サイドプレートに締結される連結部を含むことを特徴とする請求項13に記載のバッテリパック。
【請求項15】
前記バッテリモジュールを収容するハウジングをさらに含むことを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれか一項に記載のバッテリパック。
【請求項16】
前記ハウジングは、冷媒を収容し、ハウジングに流入させるインレットと、前記冷媒をハウジングから排出するアウトレットとを含むことを特徴とする請求項15に記載のバッテリパック。
【請求項17】
前記冷媒を前記インレットから前記アウトレットに流動させる換気ファンをさらに含むことを特徴とする請求項16に記載のバッテリパック。
【請求項18】
前記ベント部から排出されたガスは、前記アウトレットに向かう方向において少なくとも1つのバッテリモジュールから排出されることを特徴とする請求項16または17に記載のバッテリパック。
【請求項19】
前記脱気カバーまたは前記カバープレートは、1つ以上のベント部が破壊された際に、ハウジング内にガスを放出させることを特徴とする請求項15〜請求項18のいずれか一項に記載のバッテリパック。
【請求項20】
2つの隣接する前記バッテリセルの間には、少なくとも1つのバリアをさらに含み、前記バッテリセルのいずれか1つに対応する側面と向かい合う少なくとも1つのバリアの側面上に複数のスペーサが位置することを特徴とする請求項1〜請求項19のいずれか一項に記載のバッテリパック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−84558(P2013−84558A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−134946(P2012−134946)
【出願日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【出願人】(501125231)ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (329)
【Fターム(参考)】