バッテリ処理設備
【課題】簡素な構成で、バッテリの端子と処理端子とを結合状態に的確に位置決めすることができるバッテリ処理設備を提供する。
【解決手段】収納部Sには、収納部横幅方向に移動自在なバッテリ載置台7に、収納部Sの奥側に移動されてくるバッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内する案内部及び収納部Sの奥側に移動されてくるバッテリの移動側端部を受け止めて位置決めするバッテリ位置決め部が備えられ、バッテリ移載手段Mに、バッテリをバッテリ載置台7に対して挿入及び引出し操作するバッテリ挿脱操作手段H、及び、バッテリ載置台7を載置台位置決め部から離れたバッテリ挿脱位置と載置台位置決め部に受け止められるバッテリ処理位置とに移動させるためのバッテリ載置台移動操作手段Jが装備されている。
【解決手段】収納部Sには、収納部横幅方向に移動自在なバッテリ載置台7に、収納部Sの奥側に移動されてくるバッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内する案内部及び収納部Sの奥側に移動されてくるバッテリの移動側端部を受け止めて位置決めするバッテリ位置決め部が備えられ、バッテリ移載手段Mに、バッテリをバッテリ載置台7に対して挿入及び引出し操作するバッテリ挿脱操作手段H、及び、バッテリ載置台7を載置台位置決め部から離れたバッテリ挿脱位置と載置台位置決め部に受け止められるバッテリ処理位置とに移動させるためのバッテリ載置台移動操作手段Jが装備されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリを載置状態で収納する複数の収納部を備えたバッテリ保管棚と、前記複数の収納部の夫々についての移載箇所に移動されて、前記バッテリを前記収納部に対して移載するバッテリ移載手段とが設けられ、前記収納部には、前記バッテリの端子に処理用端子を結合させた状態で、前記バッテリの充電処理又は放電処理を行うバッテリ処理部が備えられているバッテリ処理設備に関する。
【背景技術】
【0002】
かかるバッテリ処理設備は、バッテリを収納部に収納して、バッテリの充電処理又はバッテリの放電処理を行うことができるようにしたものであり、例えば、エイジング処理を行うときには、バッテリの充電処理及びバッテリの放電処理を行うことになる。
【0003】
このようなバッテリ処理設備の従来例として、次の構成のものがある。
すなわち、収納部に、その奥側に移動されてくるコンテナ状のバッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内する左右一対のコンテナ受けが設けられ、そのコンテナ受けに、収納部の奥側に移動されるバッテリの移動側端部を受け止めて位置決めするストッパが設けられる。
バッテリ移載手段に、バッテリを収納部に対して挿入及び引出し操作すべく、収納部の奥行き方向に沿って出退移動自在でかつ昇降によってバッテリの取手に係脱自在な係合爪が装備される。
そして、バッテリの端子としての上下一対のプラグが、収納部の奥側に移動されてくるバッテリの移動側端部に設けられ、且つ、処理用端子としての上下一対のコンセントが、収納部の奥部箇所に設けられて、上下一対のプラグと上下一対のコンセントとが、バッテリが収納部の奥側に移動されてストッパにて受け止められるときに結合状態となるように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
バッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内する左右一対のコンテナ受けは、その入口側部分が横外方側に拡がる状態に形成されて、その入口側部分がバッテリを案内する作用によって、バッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内するように構成されている。
ちなみに、上記特許文献1においては、上下一対のプラグの間に、先細り状のガイドバーを取り付け、そして、上下一対のコンセントの間に、ガイドバーが嵌合する奥側ほど幅狭となる嵌合部が形成されて、プラグとコンセントとの上下方向での位置を規制するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公昭63−15203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のバッテリ処理設備においては、左右一対のコンテナ受けにて、バッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内しながら、プラグとコンセンとを結合させるものであるが、左右一対のコンテナ受けによるバッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内する精度が、十分に高いものでないため、プラグとコンセンとを的確に結合させることができない虞があった。
【0007】
つまり、左右一対のコンテナ受けの間隔を、バッテリの収納部横幅方向の幅に的確に合わせるようにすれば、左右一対のコンテナ受けによって、バッテリの収納部横幅方向での位置を精度良く位置決め案内することができるものとなるが、この場合、こじれ等が発生して、左右一対のコンテナ受けの間を通して、バッテリを収納部の奥行き方向に円滑に移動させることができない虞がある。
このため、一般には、左右一対のコンテナ受けの間隔は、バッテリの収納部横幅方向の幅よりも大きめに形成されるものであり、その結果、左右一対のコンテナ受けによるバッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内する精度は、十分に高くないものとなる。
【0008】
ちなみに、近年では、バッテリとしてリチウムイオン電池が用いられる場合があり、このリチウムイオン電池は、薄膜状の端子を備えた板状の電池セルを、水平方向に沿って積層した状態でコンテナ内に収納した形態に構成されることになる。
したがって、このリチウムイオン電池を充電処理又は放電処理するために、リチウムイオン電池の端子と結合される処理端子は、リチウムイオン電池の端子が挿入される二股状に形成されて、リチウムイオン電池の端子が挿入された結合状態で閉じ操作される形態に構成されることになるが、左右一対のコンテナ受けにて位置決め案内する精度では、リチウムイオン電池の端子が処理端子に挿入される結合状態に的確に位置決め案内することができないものとなる。
【0009】
このため、収納部に、リチウムイオン電池の周部を押圧して、適正位置に適正な傾きで位置する状態になるようにリチウムイオン電池を位置決めする位置決め操作手段と、その位置決めされたリチウムイオン電池に対して、処理端子を備えた処理手段を接近離間移動させる移動操作手段とを装備させることが行われている。
しかしながら、この構成は、多数の収納部の夫々に、バッテリを位置決めする位置決め操作手段及び処理手段を移動操作する移動操作手段を装備するため、全体構成が複雑となるものであった。
【0010】
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、簡素な構成で、バッテリの端子と処理端子とを結合状態に的確に位置決めすることができるバッテリ処理設備を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のバッテリ処理設備は、バッテリを載置状態で収納する複数の収納部を備えたバッテリ保管棚と、前記複数の収納部の夫々についての移載箇所に移動されて、前記バッテリを前記収納部に対して移載するバッテリ移載手段とが設けられ、
前記収納部には、前記バッテリの端子に処理用端子を結合させた状態で、前記バッテリの充電処理又は放電処理を行うバッテリ処理部が備えられているものであって、その第1特徴構成は、
前記収納部には、収納部横幅方向に移動自在なバッテリ載置台、及び、収納部横幅方向に移動する前記バッテリ載置台を受け止めて位置決めする載置台位置決め部が設けられ、
前記バッテリ載置台に、前記収納部の奥側に移動されてくる前記バッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内する案内部及び前記収納部の奥側に移動されてくる前記バッテリの移動側端部を受け止めて位置決めするバッテリ位置決め部が備えられ、
前記移載手段に、前記バッテリを前記バッテリ載置台に対して挿入及び引出し操作するバッテリ挿脱操作手段、及び、前記バッテリ載置台を前記載置台位置決め部から離れたバッテリ挿脱位置と前記載置台位置決め部に受け止められるバッテリ処理位置とに移動させるためのバッテリ載置台移動操作手段が装備され、
前記バッテリの端子と前記処理用端子とが、前記バッテリが前記バッテリ位置決め部にて受け止められた状態のときに、収納部奥行き方向での相対位置が結合に適した位置になり、且つ、前記バッテリ載置台が前記バッテリ挿脱位置に位置するときには離間し、かつ、前記バッテリ載置台が前記バッテリ処理位置に位置するときには結合状態となるように、前記バッテリ及び前記バッテリ処理部に装備されている点を特徴とする。
【0012】
すなわち、収納部に対する移載箇所に移動されたバッテリ移載手段から収納部にバッテリを収納させる際には、先ず、バッテリ載置台移動操作手段にて、バッテリ載置台をバッテリ挿脱位置に移動させ、次に、バッテリ載置台移動操作手段にて、バッテリをバッテリ載置台に挿入する。
【0013】
バッテリ載置台に挿入されるバッテリは、収納部の奥部側に移動されるときに、案内部によって、収納部横幅方向での位置を位置決め案内されることになり、また、バッテリ位置決め部によって、その移動側端部が受け止められて位置決めされることにより、収納部奥行き方向での位置が位置決めされる。
そして、バッテリの移動側端部がバッテリ位置決め部によって受け止められて、バッテリの収納部奥行き方向での位置が位置決めされた状態のときには、バッテリの端子と処理用端子とが、収納部奥行き方向での相対位置が結合に適した位置になる。
【0014】
バッテリをバッテリ載置台に挿入した後は、バッテリ載置台移動操作手段にて、バッテリ載置台を載置台位置決め部にて受け止められるように移動させて、バッテリ載置台をバッテリ処理位置に位置決めすることにより、バッテリの端子と処理用端子とを結合状態にする。
ちなみに、バッテリの端子と処理用端子とが結合状態になるとは、バッテリの端子と処理用端子とが、通電可能に接触して結合される場合の他、例えば、リチウムイオン電池においては、薄膜状のバッテリの端子が二股状の処理用端子の間に挿入された状態が、バッテリの端子と処理用端子とが結合された結合状態である。
尚、リチウムイオン電池の場合においては、二股状の処理用端子の間に薄膜状のバッテリの端子が挿入された結合状態において、二股状の処理用端子を閉じ操作することによって、バッテリの端子と処理用端子とを通電可能に接触させることになる。
【0015】
また、収納部に対する移載箇所に移動されたバッテリ移載手段に収納部からバッテリを取り出すときには、先ず、バッテリ載置台移動操作手段にて、バッテリ載置台をバッテリ挿脱位置に移動させ、次に、バッテリ挿脱操作手段にて、バッテリをバッテリ載置台から引き出すことになる。
ちなみに、バッテリの端子と処理用端子との結合を解除するための予備操作が必要な場合には、バッテリ載置台移動操作手段にて、バッテリ載置台をバッテリ挿脱位置に移動させる前に、その予備操作を行うことになる。つまり、リチウムイオン電池の場合においては、予備操作として、二股状の処理用端子を開き操作することになる。
【0016】
上記の通り、バッテリ移載手段から収納部にバッテリを収納させる際には、バッテリ載置台に挿入されるバッテリが、バッテリ位置決め部によって、その移動側端部が受け止められて位置決めされることにより、収納部奥行き方向での位置が精度良く位置決めされるため、バッテリの端子と処理用端子との、収納部奥行き方向での相対位置が結合に適した位置に精度良く位置決めされるものなり、その結果、バッテリ載置台をバッテリ挿脱位置からバッテリ処理位置に移動させたときには、バッテリの端子と処理用端子とが的確に結合状態になる。
【0017】
しかも、収納部には、バッテリ載置台を収納部横幅方向に移動自在に支持させるものの、特別なアクチュエータを装備させないようにして、バッテリ移載手段に装備したバッテリ挿脱操作手段及びバッテリ載置台移動操作手段を、複数の収納部の夫々における操作手段として兼用する簡素な構成で、バッテリの端子と処理用端子とを結合状態に的確に位置決めできることになる。
【0018】
したがって、本発明の第1特徴構成によれば、簡素な構成で、バッテリの端子と処理端子とを結合状態に的確に位置決めできるバッテリ処理設備を提供するに至った。
【0019】
本発明のバッテリ処理設備における第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記バッテリ載置台を前記バッテリ処理位置に復帰付勢する付勢手段が設けられ、
前記バッテリ載置台移動操作手段が、前記付勢手段の復帰付勢力に抗して前記バッテリ載置台を前記バッテリ挿脱位置に移動操作するように構成されている点を特徴とする。
【0020】
すなわち、バッテリ載置台が、バッテリ処理位置に付勢手段によって復帰付勢されているため、バッテリ載置台移動操作手段は、バッテリ載置台をバッテリ挿脱位置に操作するときには、付勢手段の復帰付勢力に抗してバッテリ載置台をバッテリ挿脱位置に移動操作することになる。
そして、バッテリ載置台は、バッテリ処理位置に付勢手段によって復帰付勢されているため、バッテリ載置台移動操作手段による操作が解除されると、付勢手段の付勢力にて、バッテリ処理位置に復帰移動し、かつ、付勢手段の付勢力にてバッテリ処理位置に保持されることになる。
【0021】
このように、バッテリ載置台を付勢手段の付勢力にてバッテリ処理位置に復帰移動させるものであるから、バッテリ載置台移動操作手段は、バッテリ載置台をバッテリ処理位置からバッテリ挿脱位置に移動操作すればよく、バッテリ載置台をバッテリ挿脱位置からバッテリ処理位置に移動操作する必要がないため、バッテリ載置台移動操作手段の構成の簡素化を図ることができるものとなり、しかも、バッテリ載置台を付勢手段の付勢力にてバッテリ処理位置に的確に保持できるものとなる。
【0022】
したがって、本発明の第2特徴構成によれば、バッテリ載置台移動操作手段の構成の簡素化を図ることができ、しかも、バッテリ載置台をバッテリ処理位置に的確に保持することができるバッテリ処理設備を提供するに至った。
【0023】
本発明の物品保管設備における第3特徴構成は、上記した第2特徴構成に加えて、
前記収納部に、被操作部が収納部奥側に移動されることによって、前記バッテリ載置台を前記バッテリ挿脱位置に移動させる載置台位置変更手段が設けられ、
前記バッテリ載置台移動操作手段が、前記被操作部に対する操作部を収納部奥側に移動させることにより、前記被操作部を収納部奥側に押し移動操作するように構成されている点を特徴とする。
【0024】
すなわち、収納部に設けられた載置台位置変更手段の被操作部が、バッテリ載置台移動操作手段の操作部によって収納部奥側に押し移動操作されると、バッテリ載置台がバッテリ挿脱位置に移動されることになる。
【0025】
そして、バッテリ載置台移動操作手段の操作部にて、載置台位置変更手段の被操作部を収納部奥側に押し移動操作することは、効率良く操作できるため、バッテの挿脱作業を迅速に行うことができる。
つまり、載置台位置変更手段の被操作部を操作するためにバッテリ載置台移動操作手段に装備する操作部を、単に、収納部奥側に移動させれば、被操作部を収納部奥側に押し移動操作することができるため、載置台位置変更手段の被操作部を収納部奥側に押し移動操作することを、効率良く行うことができるのであり、その結果、バッテリの挿脱作業を迅速に行うことができる。
【0026】
ちなみに、例えば、載置台位置変更手段を、被操作部が収納部手前側に移動されると、バッテリ載置台をバッテリ挿脱位置に移動させるように構成することや、被操作部が収納部横幅方向に移動されると、バッテリ載置台をバッテリ挿脱位置に移動させるように構成することが考えられる。
【0027】
前者の場合には、被操作部を収納部手前側に移動させるには、その被操作部を操作するためにバッテリ載置台移動操作手段に装備する操作部を、一旦、収納部奥側に移動させて被操作部を支持し、その後、操作部を収納部手前側に移動させる必要があり、被操作部を収納部手前側に移動させるには、操作部を収納部奥側に移動させることに加えて、操作部を収納部手前側に移動させることになるため、被操作部を収納部手前側に移動させることは、効率良く行い難いものである。
【0028】
後者の場合には、被操作部を収納部横幅方向に移動させるには、その被操作部を操作するためにバッテリ載置台移動操作手段に装備する操作部を、一旦、収納部奥側に移動させて被操作部を支持し、その後、操作部を収納部横幅方向に移動させる必要があり、被操作部を横幅方向に移動させるには、操作部を収納部奥側に移動させることに加えて、操作部を収納部横幅方向に移動させることになるため、被操作部を収納部横幅方向に移動させることは、効率良く行い難いものである。
【0029】
したがって、本発明の第3特徴構成によれば、第2特徴構成による作用効果に加えて、バッテの挿脱作業を迅速に行うことができるバッテリ処理設備を提供するに至った。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】バッテリ処理設備の概略平面図
【図2】同設備の要部の平面図
【図3】バッテリ移載状態の側面図
【図4】第1実施形態の収納部を示す背面図
【図5】第1実施形態の載置台位置変更手段の斜視図
【図6】同手段の縦断側面
【図7】同手段の分解斜視図
【図8】バッテリ挿脱操作手段の斜視図
【図9】第1実施形態のバッテリ載置台移動操作手段の平面図
【図10】同手段の縦断正面図
【図11】バッテリの斜視図
【図12】バッテリ端子と処理用端子の概略平面図
【図13】第2実施形態の載置台位置変更手段を示す斜視図
【図14】同手段の要部の斜視図
【図15】第3実施形態の載置台位置変更手段を示す斜視図
【図16】第3実施形態のバッテリ載置台移動操作手段の平面図
【図17】同手段の縦断正面図
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明のバッテリ処理設備の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1及び図3に示すように、バッテリBを載置状態で収納する複数の収納部Sが縦横に並設された一対のバッテリ保管棚1が、バッテリ出し入れ側の前面を向かい合わせて状態で設置され、それらバッテリ保管棚1の間のバッテリ搬送用空間F内を走行レール2に沿って走行するスタッカークレーンKが設けられて、スタッカークレーンKにて、入出庫ステーションTのバッテリBを収納部Sに収納する入庫作業、収納部Sに保管されているバッテリBを入出庫ステーションTに取り出す出庫作業、及び、収納部Sに保管されているバッテリBを別の収納部Bに移動させる移し替え作業を行うバッテリ処理設備が構成されている。
【0032】
すなわち、複数の収納部Sには、図4に示すように、バッテリBの端子Ebに処理用端子Euを結合させた状態で、バッテリBの充電処理又は放電処理を行うバッテリ処理部Uが備えられている(図12参照)。
つまり、複数の収納部Sのうちの一部が充電用に構成され、他の収納部Sが放電用に構成されており、充電用の収納部Sにて充電したバッテリBを放電用の収納部Sにて放電することにより、エイジング作業を行うように構成されている。
【0033】
バッテリBはリチウムイオン電池であり、このリチウムイオン電池は、図11に示すように、端子Ebとして薄膜状の端子を備えた板状の電池セルを、水平方向に沿って積層した状態でコンテナC内に収納した形態に構成されている。
コンテナCは、底部の横幅が他の部分よりも大きく形成されて、その端縁が被案内部として機能するように構成されている。
また、バッテリBのコンテナCの側壁には、移載用の被係止片Chが、下向きに突出する姿勢で設けられている。
【0034】
また、処理用端子Euは、図12に示すように、リチウムイオン電池の端子Ebが挿入される二股状に形成されており、そして、詳細な説明は省略するが、リチウムイオン電池の端子Ebが挿入された結合状態において閉じ操作されるように構成されている。
したがって、バッテリBの端子Ebと処理用端子Euとは、バッテリBの端子Ebが処理用端子Euに挿入された結合状態において、処理用端子Euが閉じられることにより、互いに接触して通電可能状態になるように構成されている。
ちなみに、処理用端子EuにバッテリBの端子Ebを挿入させるには、処理用端子Euの開口部の大きさが2mm程度であるため、その範囲内に位置するようにバッテリBの端子Ebを位置決めする必要がある。
【0035】
スタッカークレーンKは、図1及び図2に示すように、走行台車3、その走行台車3から立設した前後一対のポスト4、及び、前後一対のポスト4に沿って昇降自在な昇降台5が設けられ、この昇降台5に、バッテリ保管棚1の収納部Sに対してバッテリBを移載する物品移載手段Mが設けられている。
したがって、物品移載手段Mは、スタッカークレーンKの走行及び昇降台5の昇降によって、バッテリ搬送用空間F内を、バッテリ保管棚1の収納部Sの並び方向に沿って縦横に移動されることにより、複数の収納部Sの夫々についての移載箇所や入出庫ステーションTについての移載箇所に移動されて、収納部Sや入出庫ステーションTに対してバッテリBを移載する処理を行うように構成されている。
【0036】
収納部Sには、図4及び図5に示すように、収納部横幅方向に移動自在なバッテリ載置台7、及び、収納部横幅方向に移動するバッテリ載置台7を受け止めて位置決めする載置台位置決め部としてのストッパPが設けられている。
バッテリ載置台7には、図5に示すように、収納部Sの奥側に移動されてくるバッテリBの収納部横幅方向での位置を位置決め案内する案内部としての左右一対の側壁7A、及び、収納部Sの奥側に移動されてくるバッテリBの移動側端部を受け止めて位置決めするバッテリ位置決め部としての背壁7Bが備えられている。
ちなみに、左右一対の側壁7Aは、その前端部分、つまり、バッテリ搬送用空間F側に位置する前端部分が先端側ほど幅広となるように形成されて、収納部奥側に移動されてくるバッテリBの収納部横幅方向での位置を位置決め案内するように構成されている。
【0037】
バッテリ載置台7及びバッテリ処理部Uの設置構造について説明を加えると、図2〜図4に示すように、バッテリ保管棚1が、前後一対の支柱8の組を、棚横幅方向に並べる状態で床面に立設し、収納部Sを構成する載置枠9を、支柱8にて支持する状態で上下方向に並設する形態に構成されている。
そして、載置枠9の上部には、図2及び図4に示すように、バッテリ処理部Uとバッテリ収納用枠体10とが、棚横幅方向に並ぶ状態で設けられている。
【0038】
バッテリ収納用枠体10は、この第1実施形態においては、図5及び図7に示すように、棚横幅方向に沿う姿勢で棚前後幅方向に沿って並ぶ4本の横枠10Aを、棚前後幅方向に沿う姿勢の一対の縦枠10Bにて接続して構成されている。
【0039】
バッテリ載置台7の底部には、図7に示すように、棚横幅方向に沿う姿勢の3本の補強枠7Dが、棚前後幅方向に沿って並ぶ状態で設けられている。尚、補強枠7Dは、断面形状がハット状に形成されている。
そして、3本の補強枠7Dのうちの外方側の2本が、バッテリ収納用枠体10における4本の横枠10Aのうちの外方側の2本に対して、スライド案内レール11を用いて、棚横幅方向にスライド移動自在に支持されることによって、バッテリ載置台7が、棚横幅方向に移動自在に構成されている。
【0040】
バッテリ収納用枠体10における4本の横枠10Aのうちの外方側の2本には、図5及び図7に示すように、上述したストッパPとしてのL字状部材が、バッテリ載置台7の補強枠7Dの端部を受け止める状態で設けられている。
したがって、バッテリ載置台7は、ストッパPにて受け止められるバッテリ処理位置と、ストッパ8から離れたバッテリ挿脱位置とに、収納部横幅方向に沿って移動するように構成されている。
【0041】
そして、バッテリBの端子Ebと処理用端子Euとが、バッテリBがバッテリ載置台7の背壁7Bにて受け止められた状態のときに、収納部奥行き方向での相対位置が結合に適した位置になり、且つ、バッテリ載置台7がバッテリ挿脱位置に位置するときには離間し、かつ、バッテリ載置台7がバッテリ処理位置に位置するときには結合状態になるように、バッテリB及びバッテリ処理部Uに装備されている。
つまり、バッテリBをバッテリ載置台7に載置したときに、その端子Ebが収納部横幅方向を向く姿勢となるように構成されている。
そして、バッテリ処理部Uが、収納部横幅方向を向く姿勢で処理用端子Euを装備するように構成され、さらに、バッテリ処理部Uが、バッテリBがバッテリ載置台7の背壁7Bにて受け止められた状態のときに、バッテリBの端子Ebに対する処理用端子Euの収納部奥行き方向での相対位置が結合に適した位置になる状態で、処理用端子Euを装備するように構成されている。
【0042】
また、図4、図5及び図7に示すように、バッテリ載置台7をバッテリ処理位置に復帰付勢する付勢手段としての引っ張り式のスプリング12が設けられている。
このスプリング12は、バッテリ収納用枠体10における4本の横枠10Aのうちの外方側の2本に設けたL字状の取付け体13に螺合したボルト14と、バッテリ載置台7の補強枠7Dの端部に螺合したボルト15との間に装着されている。
尚、ストッパPには、スプリング12を挿通する切欠きが形成されている。
【0043】
また、収納部Sには、被操作部Fが収納部奥側に移動されることによって、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させる載置台位置変更手段Gが設けられている。
すなわち、図5〜図7に示すように、バッテリ収納用枠体10の4本の横枠10Aのうちの内方側の2本に、板状の支持枠16が取付けられ、この支持枠16に、軸心を上下方向に向けた状態で回転軸17が、軸受18にて回転自在に支持されている。
【0044】
回転軸17における支持枠16よりも上方に位置する部分には、受動用のピニオン19が装着され、回転軸17における支持枠16よりも下方に位置する部分には、出力用のピニオン20が装着されている。
そして、出力用のピニオン20に咬合する出力用のラック形成部材21が、バッテリ載置台7の底部に取付けた3本の補強枠7Dのうちの中央の補強枠7Dに接続される状態で設けられており、出力用ラック形成部材21を回転軸17側に移動させるように回転軸17を回転させることにより、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させることができるように構成されている。
【0045】
受動用のピニオン19に咬合する操作用ラック形成部材22が、支持枠16に設けた一対の支持ブラケット23にて収納部前後方向に移動自在に支持され、この操作用ラック形成部材22が収納部奥側に移動されると、回転軸17が出力用ラック形成部材21を回転軸17側に移動させるように回転して、バッテリ載置台7がバッテリ挿脱位置に移動されるように構成されている。
【0046】
したがって、載置台位置変更手段Gは、被操作部Gmとしての操作用ラック形成部材22の先端部が収納部奥側に移動されることによって、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させるように構成されている。
ちなみに、バッテリ載置台7は、上述の如くスプリング12にてバッテリ処理位置に復帰付勢されているため、載置台位置変更手段Gの被操作部Gmを収納部奥側に移動させることが解除されると、バッテリ載置台7がバッテリ処理位置に復帰移動することなる。
【0047】
図2及び図3に示すように、バッテリ移載手段Mには、バッテリBを載置して物品保管棚1の前後幅方向に搬送する一対の搬送コンベヤ24、バッテリBの底部を受け止め案内する一対のガイド体25、バッテリBをバッテリ載置台7に対して挿入及び引出し操作するバッテリ挿脱操作手段H、及び、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置とバッテリ処理位置とに移動させるためのバッテリ載置台移動操作手段Jが装備されている。
ちなみに、後述の如く、一対の搬送コンベヤ24は、バッテリ挿脱操作手段Hによって、バッテリBをバッテリ載置台7に対して挿入及び引出し操作する際に、その操作を補助することになる。
【0048】
バッテリ挿脱操作手段Hについて説明すると、図2、図3、及び、図8に示すように、このバッテリ挿脱操作手段Hを装備する基枠26が設けられ、この基枠26の底部には、図3に示すように、複数本の昇降用の被ガイド棒27が下方に向けて突設され、昇降台5には、これらの被ガイド棒27を昇降自在に案内する筒状案内部28が設けられている。
又、図3に示すように、基枠26の底部には、昇降操作用のラック形成部材29が下方に向けて突設され、昇降台5には、ラック形成部材29に咬合する昇降用ピニオン30及びその昇降用ピニオン30を駆動する昇降用電動モータ31が設けられている。
【0049】
図3、図8及び図11に示すように、基枠26には、バッテリBの被係止片Chに係脱する係止体32が設けられている。
この係止体32は、図2及び図8に示すように、基枠26の上面部に設けたガイドレール33に沿って、収納部奥行き方向(収納部前後幅方向)に移動自在に支持され、この係止体32には、図8に示すように、基枠26の上面部に設けた係止体移動操作用のラック形成部材34に咬合する係止体移動操作用のピニオン35、及び、このピニオン35を駆動する係止体移動操作用の電動モータ36が装備されている。
【0050】
そして、バッテリ挿脱操作手段Hは、係止体32を、スタッカークレーンKの昇降台5に対して、昇降並びに収納部前後幅方向に移動操作することにより、バッテリBをバッテリ載置台7に対して挿入及び引出し操作するように構成されている。
ちなみに、係止体32は、一対のバッテリ保管棚1の収納部Sに装備するバッテリ載置台7に対して、バッテリBを挿入及び引出し操作するに兼用されるものであって、一対の係止作用部32aを備えるU字状に構成されている。
【0051】
一対の搬送コンベヤ24は、図3に示すように、搬送ベルト24Aを収納部前後幅方向に並ぶ複数のプーリ35に掛け渡したベルト搬送式にて構成されるものであって、複数のプーリ35のうちの1つがベルト駆動用の電動モータ38(図2参照)にて回転駆動されることにより、搬送ベルト24Aを回動駆動するように構成されている。
【0052】
バッテリBをバッテリ載置台7に対して挿入及び引き出し操作する処理について説明を加える。
ちなみに、バッテリBをバッテリ載置台7に対して挿入及び引き出し操作する処理は、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に位置させた状態にて行われることになる。
【0053】
先ず、バッテリBをバッテリ載置台7に対して挿入する処理について説明すると、バッテリBは、一対の搬送コンベヤ24にて載置支持された状態で、バッテリ移載手段Mに保持されている。
この保持状態においては、基枠26が下方に移動されることにより、係止体32が、バッテリBの下方に位置する状態となっている(図3参照)。
【0054】
バッテリBをバッテリ載置台7に対して挿入するには、バッテリBを、一対の物品保管棚1のうちの、収納する側の物品保管棚1が位置する側に向けて移動させるように、搬送コンベヤ24を作動させることになる。
そして、搬送コンベヤ24にてバッテリBを搬送している途中において、係止体32をバッテリ搬送方向に移動させながら、基枠26を上昇させて、係止体32の係止作用部32aをバッテリBの側壁と被係止体Chとの間に挿入させる(図3の仮想線参照)。
【0055】
その後、引き続き、搬送コンベヤ24を作動させ、かつ、係止体32をバッテリ搬送方向に移動させながら、バッテリBをバッテリ載置台7に挿入させ、バッテリBの移動側端部が、バッテリ載置台7の背壁7Bにて受け止められる状態になると、搬送コンベヤ24の作動、及び、係止体32のバッテリ搬送方向の移動を停止させることになる。
【0056】
ちなみに、バッテリBをバッテリ載置台7に挿入させる際には、係止体32の係止作用部32aは、バッテリBの側壁を押圧することになる。
また、バッテリ載置台7に挿入されるバッテリBの移動側端部が、バッテリ載置台7の背壁7Bにて受け止められる状態になったことの判別は、例えば、係止体移動操作用の電動モータ36の駆動電流の変化を検出して、その駆動負荷が増大したことを判別することにより行うことができる。
【0057】
次に、バッテリBをバッテリ載置台7から引き出す処理について説明すると、基枠26を下方に移動させた状態で、係止体32を引き出すバッテリBに向けて移動させる。
係止体32が、バッテリBの側壁と被係止体Chの間に相当する箇所に到達すると、係止体32をバッテリBに向けて移動させることを停止し、次に、基枠26を上昇させることによって、係止体32の係止作用部32aをバッテリBの側壁と被係止体Chとの間に挿入させる。
【0058】
その後、バッテリBを引き出すように係止体32を移動させ、かつ、バッテリBを収納部Sから離れる側に搬送するように搬送コンベヤ24を作動させることになる。
そして、搬送コンベヤ24にてバッテリBを搬送している途中において、係止体32をバッテリ搬送方向に移動させながら、基枠26を下降させて、係止体32の係止作用部32aをバッテリBの側壁と被係止体Chとの間から離脱させ、係止体32の移動を停止させる。
係止体32の移動を停止させた後も、搬送コンベヤ24を作動させ続けて、バッテリBの全体が搬送コンベヤ24にて載置される状態になると、搬送コンベヤ24の作動を停止することになる。
【0059】
バッテリ載置台移動操作手段Jは、バッテリ載置台7がスプリング12によってバッテリ処理位置側に復帰付勢されているため、スプリング12の復帰付勢力に抗してバッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動操作することになる。
具体的には、載置台位置変更手段Gが、その被操作部Gmを収納部奥側に移動されることによって、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させるように構成されているため、バッテリ載置台移動操作手段Jは、載置台位置変更手段Gの被操作部Gmに対する操作部Jsを収納部奥側に移動させて、被操作部Gmを収納部奥側に移動操作するように構成されている。
ちなみに、バッテリ載置台移動操作手段Jによる載置台位置変更手段Jの被操作部Gmに対する操作が解除されると、バッテリ載置台7がスプリング12によってバッテリ処理位置側に復帰移動することになる。
【0060】
バッテリ載置台移動操作手段Jについて説明を加えると、図2、図9及び図10に示すように、操作部Jsを構成する棒状体40が、昇降台5に設けたガイドレール41にて収納部奥行き方向(収納部前後幅方向)に沿って移動自在に支持されている。
【0061】
棒状体40には、ラック42が付設され、そして、そのラック42に咬合する出退操作用ピニオン43、及び、その出退操作用ピニオン43を回転駆動する出退操作用電動モータ44が、昇降台5に設けられている。
【0062】
したがって、バッテリ移載手段Mを収納部Sに対する移載箇所に移動させた状態において、出退操作用電動モータ44の作動により操作部Jsを収納部奥側に移動させると、その操作部Jsが載置台位置変更手段Jの被操作部Gmを収納部奥側に押し移動操作するように構成されている。
【0063】
以下、収納部Sに対する移載箇所に移動されたバッテリ移載手段Mから収納部SにバッテリBを収納させる収納処理、及び、収納部SからバッテリBをバッテリ移載手段Mに取り出す取出処理について説明する。
尚、この収納処理及び取出処理は、スタッカークレーンKの運転を制御する運転制御手段(図示せず)が、昇降用電動モータ31、係止体移動操作用の電動モータ36、ベルト駆動用の電動モータ38、及び、出退操作用電動モータ44の作動を制御して、バッテリ載置台移動操作手段J、バッテリ挿脱操作手段H、及び、搬送コンベヤ24を作動させることによって行われることになる。
【0064】
先ず、収納処理について説明すると、バッテリ載置台移動操作手段Jの操作部Jsを収納部奥側に移動させて、図5に示すように、載置台位置変更手段Gの被操作部Gmを収納部奥側に移動させることによって、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させる。
次に、バッテリ挿脱手段Hの係止体32を、上述の如く、昇降並びに収納部前後幅方向に移動操作して、バッテリBをバッテリ載置台7に挿入する。尚、バッテリBをバッテリ載置台7に挿入する際には、上述の如く、搬送コンベヤ24も作動されることになる。
【0065】
バッテリ載置台7に挿入されるバッテリBは、収納部Sの奥部側に移動されるときに、バッテリ載置台7の側壁7Aによって、収納部横幅方向での位置を位置決め案内されることになり、また、バッテリ載置台7の背壁7Bによって、その移動側端部が受け止められて位置決めされることにより、収納部奥行き方向での位置が位置決めされる。
そして、バッテリBの移動側端部がバッテリ載置台7の背壁7Bによって受け止められて、バッテリBの収納部奥行き方向での位置が位置決めされた状態のときには、バッテリBの端子Ebと処理用端子Euとの収納部奥行き方向での相対位置が、結合に適した位置になる。
【0066】
バッテリBをバッテリ載置台7に挿入した後は、バッテリ載置台移動操作手段Jの操作部Jsを昇降台5側に引退させることにより、バッテリ載置台7をスプリング12の付勢力にてストッパPにて受け止められるように移動させて、バッテリ載置台7をバッテリ処理位置に位置決めすることにより、バッテリBの端子Ebと処理用端子Euとを結合状態にする(図4参照)。
ちなみに、本実施形態においては、バッテリBがリチウムイオン電池であるため、バッテリBの端子Ebと処理用端子Euとが結合状態になるとは、二股状の処理用端子Euの間に薄膜状のバッテリBの端子Ebが挿入されることである。
尚、二股状の処理用端子Euの間に薄膜状のバッテリBの端子Ebが挿入された結合状態において、二股状の処理用端子Euを閉じ操作することによって、バッテリBの端子Ebと処理用端子Euとが通電可能に接触されることになる。
【0067】
次に、取出処理について説明すると、バッテリ載置台移動操作手段Jの操作部Jsを収納部奥側に移動させて、載置台位置変更手段Gの被操作部Gmを収納部奥側に移動させることによって、図5に示すように、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させる。
ちなみに、本実施形態においては、バッテリBがリチウムイオン電池であるため、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させる前に、二股状の処理用端子Euを開き操作することになる。
【0068】
その後、バッテリ挿脱手段Hの係止体32を、上述の如く、昇降並びに収納部前後幅方向に移動操作して、バッテリBをバッテリ載置台7から引き出すことになる。
尚、バッテリBをバッテリ載置台7から引き出す際には、上述の如く、搬送コンベヤ24も作動されることになる。
そして、バッテリBをバッテリ載置台7から引き出した後は、バッテリ載置台移動操作手段Jの操作部Jsを昇降台5側に引退させることになる。
【0069】
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を説明するが、この第2実施形態は、載置台位置変更手段Gの別実施形態を例示するものであって、その他の構成は第1実施形態と同様である。
したがって、以下の説明においては、載置台位置変更手段G及びそれに関連する構成について説明して、その他の第1実施形態と同様な構成についての説明は省略する。
【0070】
この第2実施形態においては、図13に示すように、第1実施形態と同様に、バッテリ載置台7の底部に棚横幅方向に沿う姿勢で設けた3本の補強枠7Dのうちの外方側の2本が、バッテリ収納用枠体10における2本の横枠10Aに対して、スライド案内レール11を用いて、棚横幅方向にスライド移動自在に支持されることによって、バッテリ載置台7が、棚横幅方向に移動自在に構成されている。
【0071】
また、バッテリ載置台7をバッテリ処理位置にて受け止めるストッパP及びバッテリ載置台7をバッテリ処理位置に復帰付勢するスプリング12が設けられている点も、第1実施形態と同様である。
【0072】
そして、この第2実施形態においては、図13及び図14に示すように、バッテリ載置台7の底部に設けられる3本の補強枠7Dのうちの中央の補強枠7Dにおけるバッテリ処理部Uから離れる側の端部に、連結ブラケット50が、バッテリ処理部Uから離れる側に延びる状態でボルト固定され、その連結ブラケット50の先端部に、バッテリ処理部Uから離れる側に延びる姿勢の中継リンク51が、上下方向に沿う軸心周りで枢支連結されている。
【0073】
そして、中継リンク51の先端部には、軸心を上下方向に向けた連結ピン52が上下に突出する状態で設けられている。
また、連結ピン52の下端部を載置支持する支持片53が、バッテリ収納用枠体10における一対の縦枠10Bのうちのバッテリ処理部Uから離れる側の縦枠10Bにボルト固定される状態で設けられている。
【0074】
連結ピン52の上側部分には、第1リンク54が揺動自在に嵌合され、連結ピン52の下側部分には、第2リンク55が揺動自在に嵌合されている。
第1リンク54が収納部手前側に延びるように配置され、その先端部に、連結材56が枢支連結されている。
第2リンク55が収納部奥側に伸びるように配置され、その後端部が、バッテリ収納用枠体10の一対の縦枠10Bのうちのバッテリ処理部Uから離れる側の縦枠10Bに装着した支持軸57に、揺動自在に枢支されている。
【0075】
また、バッテリ収納用枠体10の一対の縦枠10Bのうちのバッテリ処理部Uから離れる側の縦枠10Bにおける収納部手前側箇所(収納部前端側箇所)に、筒状のガイド体58が収納部奥行き方向(収納部前後幅方向)に沿う姿勢で設けられている。
そして、筒状のガイド体58に、棒状体59が、収納部奥行き方向に移動自在に嵌合され、その棒状体59の収納部奥側の端部に、上述の連結材56がボルト固定されている。
【0076】
そして、第1リンク54と第2リンク55とが、バッテリ載置台7がバッテリ処理位置に位置するときに、バッテリ処理部Uから離れる側に突出するくの字状姿勢になるように配備されており、棒状体59が収納部奥部側に移動されると、第1リンク54と第2リンク55とが、バッテリ処理部Uから離れる側に大きく突出するくの字状姿勢になって、バッテリ載置台7がバッテリ挿脱位置に位置変更されるように構成されている。
【0077】
したがって、載置台位置変更手段Gは、被操作部Gmとしての棒状体59の先端部が収納部奥側に移動されることによって、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させるように構成されており、そして、第1実施形態で述べたバッテリ載置台移動操作手段Jの操作部Jsが、その被操作部Gmを収納部奥部側に押し移動操作することになる。
ちなみに、バッテリ載置台7は、スプリング12にてバッテリ処理位置に復帰付勢されているため、載置台位置変更手段Gの被操作部Gmを収納部奥側に移動させることが解除されると、バッテリ載置台7がバッテリ処理位置に復帰移動することなる。
【0078】
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態を説明するが、この第3実施形態は、載置台位置変更手段Gを収納部Sに装備せずに、バッテリ載置台移動操作手段Jにてバッテリ載置台7を位置変更操作する別実施形態を例示するものであって、その他の構成は第1実施形態と同様である。
したがって、以下の説明においては、バッテリ載置台移動操作手段J及びそれに関連する構成を説明して、その他の第1実施形態と同様な構成についての説明は省略する。
【0079】
この第3実施形態においては、図15に示すように、バッテリ載置台7の底部に棚横幅方向に沿う姿勢で設けた3本の補強枠7Dのうちの外方側の2本が、バッテリ収納用枠体10における2本の横枠10Aに対して、スライド案内レール11を用いて、棚横幅方向にスライド移動自在に支持されることによって、バッテリ載置台7が、棚横幅方向に移動自在に構成されている。
【0080】
また、バッテリ載置台7をバッテリ処理位置にて受け止めるストッパP及びバッテリ載置台7をバッテリ処理位置に復帰付勢するスプリング12が設けられている点は、第1実施形態と同様である。
【0081】
そして、第3実施形態においては、バッテリ載置台7の底部に棚横幅方向に沿う姿勢で設けた3本の補強枠7Dのうちの外方側の2本に亘って、断面形状がL字状の長尺材を用いて形成した被係止体61がボルト固定されている。
【0082】
したがって、バッテリ載置台移動操作手段Jは、操作部Jsにて被係止体61を係止した状態で、その操作部Jsを収納部横幅方向に沿って、バッテリ処理部Uから離れる側に移動させることにより、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に操作するように構成されている。
【0083】
すなわち、図16及び図17に示すように、昇降台5に設けた一対のガイドレール62にて収納部横幅方向に移動自在に支持されるスライド台63が設けられている。
そして、スライド台63には、スライド操作用のラック64が付設され、そのスライド操作用のラック64に咬合するスライド操作用のピニオン65、及び、スライド操作用のピニオン65を回転駆動するスライド操作用の電動モータ66が、昇降台5に設けられている。
【0084】
操作部Jsを構成する棒状体67が、スライド台63に設けたガイドレール68にて収納部奥行き方向(収納部前後幅方向)に沿って移動自在に支持されている。
【0085】
棒状体67には、出退操作用のラック69が付設され、そして、そのラック69に咬合する出退操作用ピニオン70、及び、その出退操作用ピニオン70を回転駆動する出退操作用電動モータ71が、スライド台63に設けられている。
【0086】
したがって、バッテリ移載手段Mを収納部Sに対する移載箇所に移動させた状態において、出退操作用電動モータ71の作動により操作部Jsを収納部奥側に移動させると、その操作部Jsが被係止体61を係止可能な位置に突出することになる(図15参照)。
その状態において、スライド操作用の電動モータ66の作動により、操作部Jsを収納部横幅方向に沿って、バッテリ処理部Uから離れる側に移動させると、操作部Jsが被係止体61をバッテリ処理部Uから離れる側に移動させて、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に操作するように構成されている。
【0087】
また、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に操作した状態において、スライド操作用の電動モータ66の作動により、操作部Jsを収納部横幅方向に沿って、バッテリ処理部Uに近づく側に移動させると、バッテリ載置台7がスプリング12の付勢力にてバッテリ処理位置に復帰移動することになる。
その後、出退操作用電動モータ71の作動により、操作部Jsを昇降台5に引退する側に向けて移動させることになる。
【0088】
以上の通り、第3実施形態においては、バッテリ載置台移動操作手段Jが、操作部Jsを収納部横幅方向及び収納部奥行き方向(収納部前後幅方向)に移動させることにより、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置とバッテリ処理位置とに位置変更操作することになる。
【0089】
ちなみに、この第3実施形態において、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させる際に係止される上述の被係止体61に加えて、バッテリ載置台7をバッテリ処理位置に移動させる際に係止される被係止体を、上述の係止体61と同様な構成にて設けるようにすれば、バッテリ載置台7をバッテリ処理位置に復帰付勢するスプリング12を省略できるものとなる。
尚、スプリング12を省略する場合には、バッテリ載置台7をバッテリ処理位置に保持するために、スプリングボール式のデテント機構等の保持手段を備えさせる必要がある。
【0090】
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(イ)上記第1〜第3実施形態では、バッテリ移載手段が、スタッカークレーンの昇降台に装備される場合を例示したが、スタッカークレーンに装備するに代えて、バッテリ保管棚の横幅方向に沿って伸びる長尺状の枠体を、昇降自在に設けて、その枠体に、バッテリ移載手段を枠体の長手方向に移動自在に装備する形態で実施してもよい。
【0091】
(ロ)上記第1〜第3実施形態では、バッテリとして、リチウムイオン電池を例示したが、本発明のバッテリ処理設備は、鉛蓄電池等の種々のバッテリの処理設備として用いることができるものである。
【0092】
(ハ)上記第1〜第3実施形態では、スタッカークレーンの両側に並ぶ一対バッテリ保管棚の夫々についてのバッテリ載置台移動操作手段を、各別に設ける場合を例示したが、1つのバッテリ載置台移動操作手段を、スタッカークレーンの両側に並ぶ一対バッテリ保管棚の夫々についてのバッテリ載置台移動操作手段に兼用するようにしてもよい。
つまり、例えば、第1実施形態において、操作用ラック部材を、昇降台の左右両側に出退操作できるように構成すれば、1つのバッテリ載置台移動操作手段を、スタッカークレーンの両側に並ぶ一対バッテリ保管棚の夫々についてのバッテリ載置台移動操作手段に兼用できるのであり、第2実施形態及び第3実施形態においても同様である。
【符号の説明】
【0093】
1 バッテリ保管棚
7 バッテリ載置台
7A 案内部
7B バッテリ位置決め部
12 付勢手段
B バッテリ
Eb バッテリの端子
Eu 処理用端子
G 載置台位置変更手段
Gm 被操作部
H バッテリ挿脱操作手段
J バッテリ載置台移動操作手段
Js 操作部
M バッテリ移載手段
P 載置台位置決め部
S 収納部
U バッテリ処理部
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリを載置状態で収納する複数の収納部を備えたバッテリ保管棚と、前記複数の収納部の夫々についての移載箇所に移動されて、前記バッテリを前記収納部に対して移載するバッテリ移載手段とが設けられ、前記収納部には、前記バッテリの端子に処理用端子を結合させた状態で、前記バッテリの充電処理又は放電処理を行うバッテリ処理部が備えられているバッテリ処理設備に関する。
【背景技術】
【0002】
かかるバッテリ処理設備は、バッテリを収納部に収納して、バッテリの充電処理又はバッテリの放電処理を行うことができるようにしたものであり、例えば、エイジング処理を行うときには、バッテリの充電処理及びバッテリの放電処理を行うことになる。
【0003】
このようなバッテリ処理設備の従来例として、次の構成のものがある。
すなわち、収納部に、その奥側に移動されてくるコンテナ状のバッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内する左右一対のコンテナ受けが設けられ、そのコンテナ受けに、収納部の奥側に移動されるバッテリの移動側端部を受け止めて位置決めするストッパが設けられる。
バッテリ移載手段に、バッテリを収納部に対して挿入及び引出し操作すべく、収納部の奥行き方向に沿って出退移動自在でかつ昇降によってバッテリの取手に係脱自在な係合爪が装備される。
そして、バッテリの端子としての上下一対のプラグが、収納部の奥側に移動されてくるバッテリの移動側端部に設けられ、且つ、処理用端子としての上下一対のコンセントが、収納部の奥部箇所に設けられて、上下一対のプラグと上下一対のコンセントとが、バッテリが収納部の奥側に移動されてストッパにて受け止められるときに結合状態となるように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
バッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内する左右一対のコンテナ受けは、その入口側部分が横外方側に拡がる状態に形成されて、その入口側部分がバッテリを案内する作用によって、バッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内するように構成されている。
ちなみに、上記特許文献1においては、上下一対のプラグの間に、先細り状のガイドバーを取り付け、そして、上下一対のコンセントの間に、ガイドバーが嵌合する奥側ほど幅狭となる嵌合部が形成されて、プラグとコンセントとの上下方向での位置を規制するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公昭63−15203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のバッテリ処理設備においては、左右一対のコンテナ受けにて、バッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内しながら、プラグとコンセンとを結合させるものであるが、左右一対のコンテナ受けによるバッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内する精度が、十分に高いものでないため、プラグとコンセンとを的確に結合させることができない虞があった。
【0007】
つまり、左右一対のコンテナ受けの間隔を、バッテリの収納部横幅方向の幅に的確に合わせるようにすれば、左右一対のコンテナ受けによって、バッテリの収納部横幅方向での位置を精度良く位置決め案内することができるものとなるが、この場合、こじれ等が発生して、左右一対のコンテナ受けの間を通して、バッテリを収納部の奥行き方向に円滑に移動させることができない虞がある。
このため、一般には、左右一対のコンテナ受けの間隔は、バッテリの収納部横幅方向の幅よりも大きめに形成されるものであり、その結果、左右一対のコンテナ受けによるバッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内する精度は、十分に高くないものとなる。
【0008】
ちなみに、近年では、バッテリとしてリチウムイオン電池が用いられる場合があり、このリチウムイオン電池は、薄膜状の端子を備えた板状の電池セルを、水平方向に沿って積層した状態でコンテナ内に収納した形態に構成されることになる。
したがって、このリチウムイオン電池を充電処理又は放電処理するために、リチウムイオン電池の端子と結合される処理端子は、リチウムイオン電池の端子が挿入される二股状に形成されて、リチウムイオン電池の端子が挿入された結合状態で閉じ操作される形態に構成されることになるが、左右一対のコンテナ受けにて位置決め案内する精度では、リチウムイオン電池の端子が処理端子に挿入される結合状態に的確に位置決め案内することができないものとなる。
【0009】
このため、収納部に、リチウムイオン電池の周部を押圧して、適正位置に適正な傾きで位置する状態になるようにリチウムイオン電池を位置決めする位置決め操作手段と、その位置決めされたリチウムイオン電池に対して、処理端子を備えた処理手段を接近離間移動させる移動操作手段とを装備させることが行われている。
しかしながら、この構成は、多数の収納部の夫々に、バッテリを位置決めする位置決め操作手段及び処理手段を移動操作する移動操作手段を装備するため、全体構成が複雑となるものであった。
【0010】
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、簡素な構成で、バッテリの端子と処理端子とを結合状態に的確に位置決めすることができるバッテリ処理設備を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のバッテリ処理設備は、バッテリを載置状態で収納する複数の収納部を備えたバッテリ保管棚と、前記複数の収納部の夫々についての移載箇所に移動されて、前記バッテリを前記収納部に対して移載するバッテリ移載手段とが設けられ、
前記収納部には、前記バッテリの端子に処理用端子を結合させた状態で、前記バッテリの充電処理又は放電処理を行うバッテリ処理部が備えられているものであって、その第1特徴構成は、
前記収納部には、収納部横幅方向に移動自在なバッテリ載置台、及び、収納部横幅方向に移動する前記バッテリ載置台を受け止めて位置決めする載置台位置決め部が設けられ、
前記バッテリ載置台に、前記収納部の奥側に移動されてくる前記バッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内する案内部及び前記収納部の奥側に移動されてくる前記バッテリの移動側端部を受け止めて位置決めするバッテリ位置決め部が備えられ、
前記移載手段に、前記バッテリを前記バッテリ載置台に対して挿入及び引出し操作するバッテリ挿脱操作手段、及び、前記バッテリ載置台を前記載置台位置決め部から離れたバッテリ挿脱位置と前記載置台位置決め部に受け止められるバッテリ処理位置とに移動させるためのバッテリ載置台移動操作手段が装備され、
前記バッテリの端子と前記処理用端子とが、前記バッテリが前記バッテリ位置決め部にて受け止められた状態のときに、収納部奥行き方向での相対位置が結合に適した位置になり、且つ、前記バッテリ載置台が前記バッテリ挿脱位置に位置するときには離間し、かつ、前記バッテリ載置台が前記バッテリ処理位置に位置するときには結合状態となるように、前記バッテリ及び前記バッテリ処理部に装備されている点を特徴とする。
【0012】
すなわち、収納部に対する移載箇所に移動されたバッテリ移載手段から収納部にバッテリを収納させる際には、先ず、バッテリ載置台移動操作手段にて、バッテリ載置台をバッテリ挿脱位置に移動させ、次に、バッテリ載置台移動操作手段にて、バッテリをバッテリ載置台に挿入する。
【0013】
バッテリ載置台に挿入されるバッテリは、収納部の奥部側に移動されるときに、案内部によって、収納部横幅方向での位置を位置決め案内されることになり、また、バッテリ位置決め部によって、その移動側端部が受け止められて位置決めされることにより、収納部奥行き方向での位置が位置決めされる。
そして、バッテリの移動側端部がバッテリ位置決め部によって受け止められて、バッテリの収納部奥行き方向での位置が位置決めされた状態のときには、バッテリの端子と処理用端子とが、収納部奥行き方向での相対位置が結合に適した位置になる。
【0014】
バッテリをバッテリ載置台に挿入した後は、バッテリ載置台移動操作手段にて、バッテリ載置台を載置台位置決め部にて受け止められるように移動させて、バッテリ載置台をバッテリ処理位置に位置決めすることにより、バッテリの端子と処理用端子とを結合状態にする。
ちなみに、バッテリの端子と処理用端子とが結合状態になるとは、バッテリの端子と処理用端子とが、通電可能に接触して結合される場合の他、例えば、リチウムイオン電池においては、薄膜状のバッテリの端子が二股状の処理用端子の間に挿入された状態が、バッテリの端子と処理用端子とが結合された結合状態である。
尚、リチウムイオン電池の場合においては、二股状の処理用端子の間に薄膜状のバッテリの端子が挿入された結合状態において、二股状の処理用端子を閉じ操作することによって、バッテリの端子と処理用端子とを通電可能に接触させることになる。
【0015】
また、収納部に対する移載箇所に移動されたバッテリ移載手段に収納部からバッテリを取り出すときには、先ず、バッテリ載置台移動操作手段にて、バッテリ載置台をバッテリ挿脱位置に移動させ、次に、バッテリ挿脱操作手段にて、バッテリをバッテリ載置台から引き出すことになる。
ちなみに、バッテリの端子と処理用端子との結合を解除するための予備操作が必要な場合には、バッテリ載置台移動操作手段にて、バッテリ載置台をバッテリ挿脱位置に移動させる前に、その予備操作を行うことになる。つまり、リチウムイオン電池の場合においては、予備操作として、二股状の処理用端子を開き操作することになる。
【0016】
上記の通り、バッテリ移載手段から収納部にバッテリを収納させる際には、バッテリ載置台に挿入されるバッテリが、バッテリ位置決め部によって、その移動側端部が受け止められて位置決めされることにより、収納部奥行き方向での位置が精度良く位置決めされるため、バッテリの端子と処理用端子との、収納部奥行き方向での相対位置が結合に適した位置に精度良く位置決めされるものなり、その結果、バッテリ載置台をバッテリ挿脱位置からバッテリ処理位置に移動させたときには、バッテリの端子と処理用端子とが的確に結合状態になる。
【0017】
しかも、収納部には、バッテリ載置台を収納部横幅方向に移動自在に支持させるものの、特別なアクチュエータを装備させないようにして、バッテリ移載手段に装備したバッテリ挿脱操作手段及びバッテリ載置台移動操作手段を、複数の収納部の夫々における操作手段として兼用する簡素な構成で、バッテリの端子と処理用端子とを結合状態に的確に位置決めできることになる。
【0018】
したがって、本発明の第1特徴構成によれば、簡素な構成で、バッテリの端子と処理端子とを結合状態に的確に位置決めできるバッテリ処理設備を提供するに至った。
【0019】
本発明のバッテリ処理設備における第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記バッテリ載置台を前記バッテリ処理位置に復帰付勢する付勢手段が設けられ、
前記バッテリ載置台移動操作手段が、前記付勢手段の復帰付勢力に抗して前記バッテリ載置台を前記バッテリ挿脱位置に移動操作するように構成されている点を特徴とする。
【0020】
すなわち、バッテリ載置台が、バッテリ処理位置に付勢手段によって復帰付勢されているため、バッテリ載置台移動操作手段は、バッテリ載置台をバッテリ挿脱位置に操作するときには、付勢手段の復帰付勢力に抗してバッテリ載置台をバッテリ挿脱位置に移動操作することになる。
そして、バッテリ載置台は、バッテリ処理位置に付勢手段によって復帰付勢されているため、バッテリ載置台移動操作手段による操作が解除されると、付勢手段の付勢力にて、バッテリ処理位置に復帰移動し、かつ、付勢手段の付勢力にてバッテリ処理位置に保持されることになる。
【0021】
このように、バッテリ載置台を付勢手段の付勢力にてバッテリ処理位置に復帰移動させるものであるから、バッテリ載置台移動操作手段は、バッテリ載置台をバッテリ処理位置からバッテリ挿脱位置に移動操作すればよく、バッテリ載置台をバッテリ挿脱位置からバッテリ処理位置に移動操作する必要がないため、バッテリ載置台移動操作手段の構成の簡素化を図ることができるものとなり、しかも、バッテリ載置台を付勢手段の付勢力にてバッテリ処理位置に的確に保持できるものとなる。
【0022】
したがって、本発明の第2特徴構成によれば、バッテリ載置台移動操作手段の構成の簡素化を図ることができ、しかも、バッテリ載置台をバッテリ処理位置に的確に保持することができるバッテリ処理設備を提供するに至った。
【0023】
本発明の物品保管設備における第3特徴構成は、上記した第2特徴構成に加えて、
前記収納部に、被操作部が収納部奥側に移動されることによって、前記バッテリ載置台を前記バッテリ挿脱位置に移動させる載置台位置変更手段が設けられ、
前記バッテリ載置台移動操作手段が、前記被操作部に対する操作部を収納部奥側に移動させることにより、前記被操作部を収納部奥側に押し移動操作するように構成されている点を特徴とする。
【0024】
すなわち、収納部に設けられた載置台位置変更手段の被操作部が、バッテリ載置台移動操作手段の操作部によって収納部奥側に押し移動操作されると、バッテリ載置台がバッテリ挿脱位置に移動されることになる。
【0025】
そして、バッテリ載置台移動操作手段の操作部にて、載置台位置変更手段の被操作部を収納部奥側に押し移動操作することは、効率良く操作できるため、バッテの挿脱作業を迅速に行うことができる。
つまり、載置台位置変更手段の被操作部を操作するためにバッテリ載置台移動操作手段に装備する操作部を、単に、収納部奥側に移動させれば、被操作部を収納部奥側に押し移動操作することができるため、載置台位置変更手段の被操作部を収納部奥側に押し移動操作することを、効率良く行うことができるのであり、その結果、バッテリの挿脱作業を迅速に行うことができる。
【0026】
ちなみに、例えば、載置台位置変更手段を、被操作部が収納部手前側に移動されると、バッテリ載置台をバッテリ挿脱位置に移動させるように構成することや、被操作部が収納部横幅方向に移動されると、バッテリ載置台をバッテリ挿脱位置に移動させるように構成することが考えられる。
【0027】
前者の場合には、被操作部を収納部手前側に移動させるには、その被操作部を操作するためにバッテリ載置台移動操作手段に装備する操作部を、一旦、収納部奥側に移動させて被操作部を支持し、その後、操作部を収納部手前側に移動させる必要があり、被操作部を収納部手前側に移動させるには、操作部を収納部奥側に移動させることに加えて、操作部を収納部手前側に移動させることになるため、被操作部を収納部手前側に移動させることは、効率良く行い難いものである。
【0028】
後者の場合には、被操作部を収納部横幅方向に移動させるには、その被操作部を操作するためにバッテリ載置台移動操作手段に装備する操作部を、一旦、収納部奥側に移動させて被操作部を支持し、その後、操作部を収納部横幅方向に移動させる必要があり、被操作部を横幅方向に移動させるには、操作部を収納部奥側に移動させることに加えて、操作部を収納部横幅方向に移動させることになるため、被操作部を収納部横幅方向に移動させることは、効率良く行い難いものである。
【0029】
したがって、本発明の第3特徴構成によれば、第2特徴構成による作用効果に加えて、バッテの挿脱作業を迅速に行うことができるバッテリ処理設備を提供するに至った。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】バッテリ処理設備の概略平面図
【図2】同設備の要部の平面図
【図3】バッテリ移載状態の側面図
【図4】第1実施形態の収納部を示す背面図
【図5】第1実施形態の載置台位置変更手段の斜視図
【図6】同手段の縦断側面
【図7】同手段の分解斜視図
【図8】バッテリ挿脱操作手段の斜視図
【図9】第1実施形態のバッテリ載置台移動操作手段の平面図
【図10】同手段の縦断正面図
【図11】バッテリの斜視図
【図12】バッテリ端子と処理用端子の概略平面図
【図13】第2実施形態の載置台位置変更手段を示す斜視図
【図14】同手段の要部の斜視図
【図15】第3実施形態の載置台位置変更手段を示す斜視図
【図16】第3実施形態のバッテリ載置台移動操作手段の平面図
【図17】同手段の縦断正面図
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明のバッテリ処理設備の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1及び図3に示すように、バッテリBを載置状態で収納する複数の収納部Sが縦横に並設された一対のバッテリ保管棚1が、バッテリ出し入れ側の前面を向かい合わせて状態で設置され、それらバッテリ保管棚1の間のバッテリ搬送用空間F内を走行レール2に沿って走行するスタッカークレーンKが設けられて、スタッカークレーンKにて、入出庫ステーションTのバッテリBを収納部Sに収納する入庫作業、収納部Sに保管されているバッテリBを入出庫ステーションTに取り出す出庫作業、及び、収納部Sに保管されているバッテリBを別の収納部Bに移動させる移し替え作業を行うバッテリ処理設備が構成されている。
【0032】
すなわち、複数の収納部Sには、図4に示すように、バッテリBの端子Ebに処理用端子Euを結合させた状態で、バッテリBの充電処理又は放電処理を行うバッテリ処理部Uが備えられている(図12参照)。
つまり、複数の収納部Sのうちの一部が充電用に構成され、他の収納部Sが放電用に構成されており、充電用の収納部Sにて充電したバッテリBを放電用の収納部Sにて放電することにより、エイジング作業を行うように構成されている。
【0033】
バッテリBはリチウムイオン電池であり、このリチウムイオン電池は、図11に示すように、端子Ebとして薄膜状の端子を備えた板状の電池セルを、水平方向に沿って積層した状態でコンテナC内に収納した形態に構成されている。
コンテナCは、底部の横幅が他の部分よりも大きく形成されて、その端縁が被案内部として機能するように構成されている。
また、バッテリBのコンテナCの側壁には、移載用の被係止片Chが、下向きに突出する姿勢で設けられている。
【0034】
また、処理用端子Euは、図12に示すように、リチウムイオン電池の端子Ebが挿入される二股状に形成されており、そして、詳細な説明は省略するが、リチウムイオン電池の端子Ebが挿入された結合状態において閉じ操作されるように構成されている。
したがって、バッテリBの端子Ebと処理用端子Euとは、バッテリBの端子Ebが処理用端子Euに挿入された結合状態において、処理用端子Euが閉じられることにより、互いに接触して通電可能状態になるように構成されている。
ちなみに、処理用端子EuにバッテリBの端子Ebを挿入させるには、処理用端子Euの開口部の大きさが2mm程度であるため、その範囲内に位置するようにバッテリBの端子Ebを位置決めする必要がある。
【0035】
スタッカークレーンKは、図1及び図2に示すように、走行台車3、その走行台車3から立設した前後一対のポスト4、及び、前後一対のポスト4に沿って昇降自在な昇降台5が設けられ、この昇降台5に、バッテリ保管棚1の収納部Sに対してバッテリBを移載する物品移載手段Mが設けられている。
したがって、物品移載手段Mは、スタッカークレーンKの走行及び昇降台5の昇降によって、バッテリ搬送用空間F内を、バッテリ保管棚1の収納部Sの並び方向に沿って縦横に移動されることにより、複数の収納部Sの夫々についての移載箇所や入出庫ステーションTについての移載箇所に移動されて、収納部Sや入出庫ステーションTに対してバッテリBを移載する処理を行うように構成されている。
【0036】
収納部Sには、図4及び図5に示すように、収納部横幅方向に移動自在なバッテリ載置台7、及び、収納部横幅方向に移動するバッテリ載置台7を受け止めて位置決めする載置台位置決め部としてのストッパPが設けられている。
バッテリ載置台7には、図5に示すように、収納部Sの奥側に移動されてくるバッテリBの収納部横幅方向での位置を位置決め案内する案内部としての左右一対の側壁7A、及び、収納部Sの奥側に移動されてくるバッテリBの移動側端部を受け止めて位置決めするバッテリ位置決め部としての背壁7Bが備えられている。
ちなみに、左右一対の側壁7Aは、その前端部分、つまり、バッテリ搬送用空間F側に位置する前端部分が先端側ほど幅広となるように形成されて、収納部奥側に移動されてくるバッテリBの収納部横幅方向での位置を位置決め案内するように構成されている。
【0037】
バッテリ載置台7及びバッテリ処理部Uの設置構造について説明を加えると、図2〜図4に示すように、バッテリ保管棚1が、前後一対の支柱8の組を、棚横幅方向に並べる状態で床面に立設し、収納部Sを構成する載置枠9を、支柱8にて支持する状態で上下方向に並設する形態に構成されている。
そして、載置枠9の上部には、図2及び図4に示すように、バッテリ処理部Uとバッテリ収納用枠体10とが、棚横幅方向に並ぶ状態で設けられている。
【0038】
バッテリ収納用枠体10は、この第1実施形態においては、図5及び図7に示すように、棚横幅方向に沿う姿勢で棚前後幅方向に沿って並ぶ4本の横枠10Aを、棚前後幅方向に沿う姿勢の一対の縦枠10Bにて接続して構成されている。
【0039】
バッテリ載置台7の底部には、図7に示すように、棚横幅方向に沿う姿勢の3本の補強枠7Dが、棚前後幅方向に沿って並ぶ状態で設けられている。尚、補強枠7Dは、断面形状がハット状に形成されている。
そして、3本の補強枠7Dのうちの外方側の2本が、バッテリ収納用枠体10における4本の横枠10Aのうちの外方側の2本に対して、スライド案内レール11を用いて、棚横幅方向にスライド移動自在に支持されることによって、バッテリ載置台7が、棚横幅方向に移動自在に構成されている。
【0040】
バッテリ収納用枠体10における4本の横枠10Aのうちの外方側の2本には、図5及び図7に示すように、上述したストッパPとしてのL字状部材が、バッテリ載置台7の補強枠7Dの端部を受け止める状態で設けられている。
したがって、バッテリ載置台7は、ストッパPにて受け止められるバッテリ処理位置と、ストッパ8から離れたバッテリ挿脱位置とに、収納部横幅方向に沿って移動するように構成されている。
【0041】
そして、バッテリBの端子Ebと処理用端子Euとが、バッテリBがバッテリ載置台7の背壁7Bにて受け止められた状態のときに、収納部奥行き方向での相対位置が結合に適した位置になり、且つ、バッテリ載置台7がバッテリ挿脱位置に位置するときには離間し、かつ、バッテリ載置台7がバッテリ処理位置に位置するときには結合状態になるように、バッテリB及びバッテリ処理部Uに装備されている。
つまり、バッテリBをバッテリ載置台7に載置したときに、その端子Ebが収納部横幅方向を向く姿勢となるように構成されている。
そして、バッテリ処理部Uが、収納部横幅方向を向く姿勢で処理用端子Euを装備するように構成され、さらに、バッテリ処理部Uが、バッテリBがバッテリ載置台7の背壁7Bにて受け止められた状態のときに、バッテリBの端子Ebに対する処理用端子Euの収納部奥行き方向での相対位置が結合に適した位置になる状態で、処理用端子Euを装備するように構成されている。
【0042】
また、図4、図5及び図7に示すように、バッテリ載置台7をバッテリ処理位置に復帰付勢する付勢手段としての引っ張り式のスプリング12が設けられている。
このスプリング12は、バッテリ収納用枠体10における4本の横枠10Aのうちの外方側の2本に設けたL字状の取付け体13に螺合したボルト14と、バッテリ載置台7の補強枠7Dの端部に螺合したボルト15との間に装着されている。
尚、ストッパPには、スプリング12を挿通する切欠きが形成されている。
【0043】
また、収納部Sには、被操作部Fが収納部奥側に移動されることによって、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させる載置台位置変更手段Gが設けられている。
すなわち、図5〜図7に示すように、バッテリ収納用枠体10の4本の横枠10Aのうちの内方側の2本に、板状の支持枠16が取付けられ、この支持枠16に、軸心を上下方向に向けた状態で回転軸17が、軸受18にて回転自在に支持されている。
【0044】
回転軸17における支持枠16よりも上方に位置する部分には、受動用のピニオン19が装着され、回転軸17における支持枠16よりも下方に位置する部分には、出力用のピニオン20が装着されている。
そして、出力用のピニオン20に咬合する出力用のラック形成部材21が、バッテリ載置台7の底部に取付けた3本の補強枠7Dのうちの中央の補強枠7Dに接続される状態で設けられており、出力用ラック形成部材21を回転軸17側に移動させるように回転軸17を回転させることにより、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させることができるように構成されている。
【0045】
受動用のピニオン19に咬合する操作用ラック形成部材22が、支持枠16に設けた一対の支持ブラケット23にて収納部前後方向に移動自在に支持され、この操作用ラック形成部材22が収納部奥側に移動されると、回転軸17が出力用ラック形成部材21を回転軸17側に移動させるように回転して、バッテリ載置台7がバッテリ挿脱位置に移動されるように構成されている。
【0046】
したがって、載置台位置変更手段Gは、被操作部Gmとしての操作用ラック形成部材22の先端部が収納部奥側に移動されることによって、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させるように構成されている。
ちなみに、バッテリ載置台7は、上述の如くスプリング12にてバッテリ処理位置に復帰付勢されているため、載置台位置変更手段Gの被操作部Gmを収納部奥側に移動させることが解除されると、バッテリ載置台7がバッテリ処理位置に復帰移動することなる。
【0047】
図2及び図3に示すように、バッテリ移載手段Mには、バッテリBを載置して物品保管棚1の前後幅方向に搬送する一対の搬送コンベヤ24、バッテリBの底部を受け止め案内する一対のガイド体25、バッテリBをバッテリ載置台7に対して挿入及び引出し操作するバッテリ挿脱操作手段H、及び、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置とバッテリ処理位置とに移動させるためのバッテリ載置台移動操作手段Jが装備されている。
ちなみに、後述の如く、一対の搬送コンベヤ24は、バッテリ挿脱操作手段Hによって、バッテリBをバッテリ載置台7に対して挿入及び引出し操作する際に、その操作を補助することになる。
【0048】
バッテリ挿脱操作手段Hについて説明すると、図2、図3、及び、図8に示すように、このバッテリ挿脱操作手段Hを装備する基枠26が設けられ、この基枠26の底部には、図3に示すように、複数本の昇降用の被ガイド棒27が下方に向けて突設され、昇降台5には、これらの被ガイド棒27を昇降自在に案内する筒状案内部28が設けられている。
又、図3に示すように、基枠26の底部には、昇降操作用のラック形成部材29が下方に向けて突設され、昇降台5には、ラック形成部材29に咬合する昇降用ピニオン30及びその昇降用ピニオン30を駆動する昇降用電動モータ31が設けられている。
【0049】
図3、図8及び図11に示すように、基枠26には、バッテリBの被係止片Chに係脱する係止体32が設けられている。
この係止体32は、図2及び図8に示すように、基枠26の上面部に設けたガイドレール33に沿って、収納部奥行き方向(収納部前後幅方向)に移動自在に支持され、この係止体32には、図8に示すように、基枠26の上面部に設けた係止体移動操作用のラック形成部材34に咬合する係止体移動操作用のピニオン35、及び、このピニオン35を駆動する係止体移動操作用の電動モータ36が装備されている。
【0050】
そして、バッテリ挿脱操作手段Hは、係止体32を、スタッカークレーンKの昇降台5に対して、昇降並びに収納部前後幅方向に移動操作することにより、バッテリBをバッテリ載置台7に対して挿入及び引出し操作するように構成されている。
ちなみに、係止体32は、一対のバッテリ保管棚1の収納部Sに装備するバッテリ載置台7に対して、バッテリBを挿入及び引出し操作するに兼用されるものであって、一対の係止作用部32aを備えるU字状に構成されている。
【0051】
一対の搬送コンベヤ24は、図3に示すように、搬送ベルト24Aを収納部前後幅方向に並ぶ複数のプーリ35に掛け渡したベルト搬送式にて構成されるものであって、複数のプーリ35のうちの1つがベルト駆動用の電動モータ38(図2参照)にて回転駆動されることにより、搬送ベルト24Aを回動駆動するように構成されている。
【0052】
バッテリBをバッテリ載置台7に対して挿入及び引き出し操作する処理について説明を加える。
ちなみに、バッテリBをバッテリ載置台7に対して挿入及び引き出し操作する処理は、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に位置させた状態にて行われることになる。
【0053】
先ず、バッテリBをバッテリ載置台7に対して挿入する処理について説明すると、バッテリBは、一対の搬送コンベヤ24にて載置支持された状態で、バッテリ移載手段Mに保持されている。
この保持状態においては、基枠26が下方に移動されることにより、係止体32が、バッテリBの下方に位置する状態となっている(図3参照)。
【0054】
バッテリBをバッテリ載置台7に対して挿入するには、バッテリBを、一対の物品保管棚1のうちの、収納する側の物品保管棚1が位置する側に向けて移動させるように、搬送コンベヤ24を作動させることになる。
そして、搬送コンベヤ24にてバッテリBを搬送している途中において、係止体32をバッテリ搬送方向に移動させながら、基枠26を上昇させて、係止体32の係止作用部32aをバッテリBの側壁と被係止体Chとの間に挿入させる(図3の仮想線参照)。
【0055】
その後、引き続き、搬送コンベヤ24を作動させ、かつ、係止体32をバッテリ搬送方向に移動させながら、バッテリBをバッテリ載置台7に挿入させ、バッテリBの移動側端部が、バッテリ載置台7の背壁7Bにて受け止められる状態になると、搬送コンベヤ24の作動、及び、係止体32のバッテリ搬送方向の移動を停止させることになる。
【0056】
ちなみに、バッテリBをバッテリ載置台7に挿入させる際には、係止体32の係止作用部32aは、バッテリBの側壁を押圧することになる。
また、バッテリ載置台7に挿入されるバッテリBの移動側端部が、バッテリ載置台7の背壁7Bにて受け止められる状態になったことの判別は、例えば、係止体移動操作用の電動モータ36の駆動電流の変化を検出して、その駆動負荷が増大したことを判別することにより行うことができる。
【0057】
次に、バッテリBをバッテリ載置台7から引き出す処理について説明すると、基枠26を下方に移動させた状態で、係止体32を引き出すバッテリBに向けて移動させる。
係止体32が、バッテリBの側壁と被係止体Chの間に相当する箇所に到達すると、係止体32をバッテリBに向けて移動させることを停止し、次に、基枠26を上昇させることによって、係止体32の係止作用部32aをバッテリBの側壁と被係止体Chとの間に挿入させる。
【0058】
その後、バッテリBを引き出すように係止体32を移動させ、かつ、バッテリBを収納部Sから離れる側に搬送するように搬送コンベヤ24を作動させることになる。
そして、搬送コンベヤ24にてバッテリBを搬送している途中において、係止体32をバッテリ搬送方向に移動させながら、基枠26を下降させて、係止体32の係止作用部32aをバッテリBの側壁と被係止体Chとの間から離脱させ、係止体32の移動を停止させる。
係止体32の移動を停止させた後も、搬送コンベヤ24を作動させ続けて、バッテリBの全体が搬送コンベヤ24にて載置される状態になると、搬送コンベヤ24の作動を停止することになる。
【0059】
バッテリ載置台移動操作手段Jは、バッテリ載置台7がスプリング12によってバッテリ処理位置側に復帰付勢されているため、スプリング12の復帰付勢力に抗してバッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動操作することになる。
具体的には、載置台位置変更手段Gが、その被操作部Gmを収納部奥側に移動されることによって、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させるように構成されているため、バッテリ載置台移動操作手段Jは、載置台位置変更手段Gの被操作部Gmに対する操作部Jsを収納部奥側に移動させて、被操作部Gmを収納部奥側に移動操作するように構成されている。
ちなみに、バッテリ載置台移動操作手段Jによる載置台位置変更手段Jの被操作部Gmに対する操作が解除されると、バッテリ載置台7がスプリング12によってバッテリ処理位置側に復帰移動することになる。
【0060】
バッテリ載置台移動操作手段Jについて説明を加えると、図2、図9及び図10に示すように、操作部Jsを構成する棒状体40が、昇降台5に設けたガイドレール41にて収納部奥行き方向(収納部前後幅方向)に沿って移動自在に支持されている。
【0061】
棒状体40には、ラック42が付設され、そして、そのラック42に咬合する出退操作用ピニオン43、及び、その出退操作用ピニオン43を回転駆動する出退操作用電動モータ44が、昇降台5に設けられている。
【0062】
したがって、バッテリ移載手段Mを収納部Sに対する移載箇所に移動させた状態において、出退操作用電動モータ44の作動により操作部Jsを収納部奥側に移動させると、その操作部Jsが載置台位置変更手段Jの被操作部Gmを収納部奥側に押し移動操作するように構成されている。
【0063】
以下、収納部Sに対する移載箇所に移動されたバッテリ移載手段Mから収納部SにバッテリBを収納させる収納処理、及び、収納部SからバッテリBをバッテリ移載手段Mに取り出す取出処理について説明する。
尚、この収納処理及び取出処理は、スタッカークレーンKの運転を制御する運転制御手段(図示せず)が、昇降用電動モータ31、係止体移動操作用の電動モータ36、ベルト駆動用の電動モータ38、及び、出退操作用電動モータ44の作動を制御して、バッテリ載置台移動操作手段J、バッテリ挿脱操作手段H、及び、搬送コンベヤ24を作動させることによって行われることになる。
【0064】
先ず、収納処理について説明すると、バッテリ載置台移動操作手段Jの操作部Jsを収納部奥側に移動させて、図5に示すように、載置台位置変更手段Gの被操作部Gmを収納部奥側に移動させることによって、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させる。
次に、バッテリ挿脱手段Hの係止体32を、上述の如く、昇降並びに収納部前後幅方向に移動操作して、バッテリBをバッテリ載置台7に挿入する。尚、バッテリBをバッテリ載置台7に挿入する際には、上述の如く、搬送コンベヤ24も作動されることになる。
【0065】
バッテリ載置台7に挿入されるバッテリBは、収納部Sの奥部側に移動されるときに、バッテリ載置台7の側壁7Aによって、収納部横幅方向での位置を位置決め案内されることになり、また、バッテリ載置台7の背壁7Bによって、その移動側端部が受け止められて位置決めされることにより、収納部奥行き方向での位置が位置決めされる。
そして、バッテリBの移動側端部がバッテリ載置台7の背壁7Bによって受け止められて、バッテリBの収納部奥行き方向での位置が位置決めされた状態のときには、バッテリBの端子Ebと処理用端子Euとの収納部奥行き方向での相対位置が、結合に適した位置になる。
【0066】
バッテリBをバッテリ載置台7に挿入した後は、バッテリ載置台移動操作手段Jの操作部Jsを昇降台5側に引退させることにより、バッテリ載置台7をスプリング12の付勢力にてストッパPにて受け止められるように移動させて、バッテリ載置台7をバッテリ処理位置に位置決めすることにより、バッテリBの端子Ebと処理用端子Euとを結合状態にする(図4参照)。
ちなみに、本実施形態においては、バッテリBがリチウムイオン電池であるため、バッテリBの端子Ebと処理用端子Euとが結合状態になるとは、二股状の処理用端子Euの間に薄膜状のバッテリBの端子Ebが挿入されることである。
尚、二股状の処理用端子Euの間に薄膜状のバッテリBの端子Ebが挿入された結合状態において、二股状の処理用端子Euを閉じ操作することによって、バッテリBの端子Ebと処理用端子Euとが通電可能に接触されることになる。
【0067】
次に、取出処理について説明すると、バッテリ載置台移動操作手段Jの操作部Jsを収納部奥側に移動させて、載置台位置変更手段Gの被操作部Gmを収納部奥側に移動させることによって、図5に示すように、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させる。
ちなみに、本実施形態においては、バッテリBがリチウムイオン電池であるため、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させる前に、二股状の処理用端子Euを開き操作することになる。
【0068】
その後、バッテリ挿脱手段Hの係止体32を、上述の如く、昇降並びに収納部前後幅方向に移動操作して、バッテリBをバッテリ載置台7から引き出すことになる。
尚、バッテリBをバッテリ載置台7から引き出す際には、上述の如く、搬送コンベヤ24も作動されることになる。
そして、バッテリBをバッテリ載置台7から引き出した後は、バッテリ載置台移動操作手段Jの操作部Jsを昇降台5側に引退させることになる。
【0069】
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を説明するが、この第2実施形態は、載置台位置変更手段Gの別実施形態を例示するものであって、その他の構成は第1実施形態と同様である。
したがって、以下の説明においては、載置台位置変更手段G及びそれに関連する構成について説明して、その他の第1実施形態と同様な構成についての説明は省略する。
【0070】
この第2実施形態においては、図13に示すように、第1実施形態と同様に、バッテリ載置台7の底部に棚横幅方向に沿う姿勢で設けた3本の補強枠7Dのうちの外方側の2本が、バッテリ収納用枠体10における2本の横枠10Aに対して、スライド案内レール11を用いて、棚横幅方向にスライド移動自在に支持されることによって、バッテリ載置台7が、棚横幅方向に移動自在に構成されている。
【0071】
また、バッテリ載置台7をバッテリ処理位置にて受け止めるストッパP及びバッテリ載置台7をバッテリ処理位置に復帰付勢するスプリング12が設けられている点も、第1実施形態と同様である。
【0072】
そして、この第2実施形態においては、図13及び図14に示すように、バッテリ載置台7の底部に設けられる3本の補強枠7Dのうちの中央の補強枠7Dにおけるバッテリ処理部Uから離れる側の端部に、連結ブラケット50が、バッテリ処理部Uから離れる側に延びる状態でボルト固定され、その連結ブラケット50の先端部に、バッテリ処理部Uから離れる側に延びる姿勢の中継リンク51が、上下方向に沿う軸心周りで枢支連結されている。
【0073】
そして、中継リンク51の先端部には、軸心を上下方向に向けた連結ピン52が上下に突出する状態で設けられている。
また、連結ピン52の下端部を載置支持する支持片53が、バッテリ収納用枠体10における一対の縦枠10Bのうちのバッテリ処理部Uから離れる側の縦枠10Bにボルト固定される状態で設けられている。
【0074】
連結ピン52の上側部分には、第1リンク54が揺動自在に嵌合され、連結ピン52の下側部分には、第2リンク55が揺動自在に嵌合されている。
第1リンク54が収納部手前側に延びるように配置され、その先端部に、連結材56が枢支連結されている。
第2リンク55が収納部奥側に伸びるように配置され、その後端部が、バッテリ収納用枠体10の一対の縦枠10Bのうちのバッテリ処理部Uから離れる側の縦枠10Bに装着した支持軸57に、揺動自在に枢支されている。
【0075】
また、バッテリ収納用枠体10の一対の縦枠10Bのうちのバッテリ処理部Uから離れる側の縦枠10Bにおける収納部手前側箇所(収納部前端側箇所)に、筒状のガイド体58が収納部奥行き方向(収納部前後幅方向)に沿う姿勢で設けられている。
そして、筒状のガイド体58に、棒状体59が、収納部奥行き方向に移動自在に嵌合され、その棒状体59の収納部奥側の端部に、上述の連結材56がボルト固定されている。
【0076】
そして、第1リンク54と第2リンク55とが、バッテリ載置台7がバッテリ処理位置に位置するときに、バッテリ処理部Uから離れる側に突出するくの字状姿勢になるように配備されており、棒状体59が収納部奥部側に移動されると、第1リンク54と第2リンク55とが、バッテリ処理部Uから離れる側に大きく突出するくの字状姿勢になって、バッテリ載置台7がバッテリ挿脱位置に位置変更されるように構成されている。
【0077】
したがって、載置台位置変更手段Gは、被操作部Gmとしての棒状体59の先端部が収納部奥側に移動されることによって、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させるように構成されており、そして、第1実施形態で述べたバッテリ載置台移動操作手段Jの操作部Jsが、その被操作部Gmを収納部奥部側に押し移動操作することになる。
ちなみに、バッテリ載置台7は、スプリング12にてバッテリ処理位置に復帰付勢されているため、載置台位置変更手段Gの被操作部Gmを収納部奥側に移動させることが解除されると、バッテリ載置台7がバッテリ処理位置に復帰移動することなる。
【0078】
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態を説明するが、この第3実施形態は、載置台位置変更手段Gを収納部Sに装備せずに、バッテリ載置台移動操作手段Jにてバッテリ載置台7を位置変更操作する別実施形態を例示するものであって、その他の構成は第1実施形態と同様である。
したがって、以下の説明においては、バッテリ載置台移動操作手段J及びそれに関連する構成を説明して、その他の第1実施形態と同様な構成についての説明は省略する。
【0079】
この第3実施形態においては、図15に示すように、バッテリ載置台7の底部に棚横幅方向に沿う姿勢で設けた3本の補強枠7Dのうちの外方側の2本が、バッテリ収納用枠体10における2本の横枠10Aに対して、スライド案内レール11を用いて、棚横幅方向にスライド移動自在に支持されることによって、バッテリ載置台7が、棚横幅方向に移動自在に構成されている。
【0080】
また、バッテリ載置台7をバッテリ処理位置にて受け止めるストッパP及びバッテリ載置台7をバッテリ処理位置に復帰付勢するスプリング12が設けられている点は、第1実施形態と同様である。
【0081】
そして、第3実施形態においては、バッテリ載置台7の底部に棚横幅方向に沿う姿勢で設けた3本の補強枠7Dのうちの外方側の2本に亘って、断面形状がL字状の長尺材を用いて形成した被係止体61がボルト固定されている。
【0082】
したがって、バッテリ載置台移動操作手段Jは、操作部Jsにて被係止体61を係止した状態で、その操作部Jsを収納部横幅方向に沿って、バッテリ処理部Uから離れる側に移動させることにより、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に操作するように構成されている。
【0083】
すなわち、図16及び図17に示すように、昇降台5に設けた一対のガイドレール62にて収納部横幅方向に移動自在に支持されるスライド台63が設けられている。
そして、スライド台63には、スライド操作用のラック64が付設され、そのスライド操作用のラック64に咬合するスライド操作用のピニオン65、及び、スライド操作用のピニオン65を回転駆動するスライド操作用の電動モータ66が、昇降台5に設けられている。
【0084】
操作部Jsを構成する棒状体67が、スライド台63に設けたガイドレール68にて収納部奥行き方向(収納部前後幅方向)に沿って移動自在に支持されている。
【0085】
棒状体67には、出退操作用のラック69が付設され、そして、そのラック69に咬合する出退操作用ピニオン70、及び、その出退操作用ピニオン70を回転駆動する出退操作用電動モータ71が、スライド台63に設けられている。
【0086】
したがって、バッテリ移載手段Mを収納部Sに対する移載箇所に移動させた状態において、出退操作用電動モータ71の作動により操作部Jsを収納部奥側に移動させると、その操作部Jsが被係止体61を係止可能な位置に突出することになる(図15参照)。
その状態において、スライド操作用の電動モータ66の作動により、操作部Jsを収納部横幅方向に沿って、バッテリ処理部Uから離れる側に移動させると、操作部Jsが被係止体61をバッテリ処理部Uから離れる側に移動させて、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に操作するように構成されている。
【0087】
また、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に操作した状態において、スライド操作用の電動モータ66の作動により、操作部Jsを収納部横幅方向に沿って、バッテリ処理部Uに近づく側に移動させると、バッテリ載置台7がスプリング12の付勢力にてバッテリ処理位置に復帰移動することになる。
その後、出退操作用電動モータ71の作動により、操作部Jsを昇降台5に引退する側に向けて移動させることになる。
【0088】
以上の通り、第3実施形態においては、バッテリ載置台移動操作手段Jが、操作部Jsを収納部横幅方向及び収納部奥行き方向(収納部前後幅方向)に移動させることにより、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置とバッテリ処理位置とに位置変更操作することになる。
【0089】
ちなみに、この第3実施形態において、バッテリ載置台7をバッテリ挿脱位置に移動させる際に係止される上述の被係止体61に加えて、バッテリ載置台7をバッテリ処理位置に移動させる際に係止される被係止体を、上述の係止体61と同様な構成にて設けるようにすれば、バッテリ載置台7をバッテリ処理位置に復帰付勢するスプリング12を省略できるものとなる。
尚、スプリング12を省略する場合には、バッテリ載置台7をバッテリ処理位置に保持するために、スプリングボール式のデテント機構等の保持手段を備えさせる必要がある。
【0090】
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(イ)上記第1〜第3実施形態では、バッテリ移載手段が、スタッカークレーンの昇降台に装備される場合を例示したが、スタッカークレーンに装備するに代えて、バッテリ保管棚の横幅方向に沿って伸びる長尺状の枠体を、昇降自在に設けて、その枠体に、バッテリ移載手段を枠体の長手方向に移動自在に装備する形態で実施してもよい。
【0091】
(ロ)上記第1〜第3実施形態では、バッテリとして、リチウムイオン電池を例示したが、本発明のバッテリ処理設備は、鉛蓄電池等の種々のバッテリの処理設備として用いることができるものである。
【0092】
(ハ)上記第1〜第3実施形態では、スタッカークレーンの両側に並ぶ一対バッテリ保管棚の夫々についてのバッテリ載置台移動操作手段を、各別に設ける場合を例示したが、1つのバッテリ載置台移動操作手段を、スタッカークレーンの両側に並ぶ一対バッテリ保管棚の夫々についてのバッテリ載置台移動操作手段に兼用するようにしてもよい。
つまり、例えば、第1実施形態において、操作用ラック部材を、昇降台の左右両側に出退操作できるように構成すれば、1つのバッテリ載置台移動操作手段を、スタッカークレーンの両側に並ぶ一対バッテリ保管棚の夫々についてのバッテリ載置台移動操作手段に兼用できるのであり、第2実施形態及び第3実施形態においても同様である。
【符号の説明】
【0093】
1 バッテリ保管棚
7 バッテリ載置台
7A 案内部
7B バッテリ位置決め部
12 付勢手段
B バッテリ
Eb バッテリの端子
Eu 処理用端子
G 載置台位置変更手段
Gm 被操作部
H バッテリ挿脱操作手段
J バッテリ載置台移動操作手段
Js 操作部
M バッテリ移載手段
P 載置台位置決め部
S 収納部
U バッテリ処理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリを載置状態で収納する複数の収納部を備えたバッテリ保管棚と、前記複数の収納部の夫々についての移載箇所に移動されて、前記バッテリを前記収納部に対して移載するバッテリ移載手段とが設けられ、
前記収納部には、前記バッテリの端子に処理用端子を結合させた状態で、前記バッテリの充電処理又は放電処理を行うバッテリ処理部が備えられているバッテリ処理設備であって、
前記収納部には、収納部横幅方向に移動自在なバッテリ載置台、及び、収納部横幅方向に移動する前記バッテリ載置台を受け止めて位置決めする載置台位置決め部が設けられ、
前記バッテリ載置台に、前記収納部の奥側に移動されてくる前記バッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内する案内部及び前記収納部の奥側に移動されてくる前記バッテリの移動側端部を受け止めて位置決めするバッテリ位置決め部が備えられ、
前記バッテリ移載手段に、前記バッテリを前記バッテリ載置台に対して挿入及び引出し操作するバッテリ挿脱操作手段、及び、前記バッテリ載置台を前記載置台位置決め部から離れたバッテリ挿脱位置と前記載置台位置決め部に受け止められるバッテリ処理位置とに移動させるためのバッテリ載置台移動操作手段が装備され、
前記バッテリの端子と前記処理用端子とが、前記バッテリが前記バッテリ位置決め部にて受け止められた状態のときに、収納部奥行き方向での相対位置が結合に適した位置になり、且つ、前記バッテリ載置台が前記バッテリ挿脱位置に位置するときには離間し、かつ、前記バッテリ載置台が前記バッテリ処理位置に位置するときには結合状態となるように、前記バッテリ及び前記バッテリ処理部に装備されているバッテリ処理設備。
【請求項2】
前記バッテリ載置台を前記バッテリ処理位置に復帰付勢する付勢手段が設けられ、
前記バッテリ載置台移動操作手段が、前記付勢手段の復帰付勢力に抗して前記バッテリ載置台を前記バッテリ挿脱位置に移動操作するように構成されている請求項1記載のバッテリ処理設備。
【請求項3】
前記収納部に、被操作部が収納部奥側に移動されることによって、前記バッテリ載置台を前記バッテリ挿脱位置に移動させる載置台位置変更手段が設けられ、
前記バッテリ載置台移動操作手段が、前記被操作部に対する操作部を収納部奥側に移動させることにより、前記被操作部を収納部奥側に押し移動操作するように構成されている請求項2記載のバッテリ処理設備。
【請求項1】
バッテリを載置状態で収納する複数の収納部を備えたバッテリ保管棚と、前記複数の収納部の夫々についての移載箇所に移動されて、前記バッテリを前記収納部に対して移載するバッテリ移載手段とが設けられ、
前記収納部には、前記バッテリの端子に処理用端子を結合させた状態で、前記バッテリの充電処理又は放電処理を行うバッテリ処理部が備えられているバッテリ処理設備であって、
前記収納部には、収納部横幅方向に移動自在なバッテリ載置台、及び、収納部横幅方向に移動する前記バッテリ載置台を受け止めて位置決めする載置台位置決め部が設けられ、
前記バッテリ載置台に、前記収納部の奥側に移動されてくる前記バッテリの収納部横幅方向での位置を位置決め案内する案内部及び前記収納部の奥側に移動されてくる前記バッテリの移動側端部を受け止めて位置決めするバッテリ位置決め部が備えられ、
前記バッテリ移載手段に、前記バッテリを前記バッテリ載置台に対して挿入及び引出し操作するバッテリ挿脱操作手段、及び、前記バッテリ載置台を前記載置台位置決め部から離れたバッテリ挿脱位置と前記載置台位置決め部に受け止められるバッテリ処理位置とに移動させるためのバッテリ載置台移動操作手段が装備され、
前記バッテリの端子と前記処理用端子とが、前記バッテリが前記バッテリ位置決め部にて受け止められた状態のときに、収納部奥行き方向での相対位置が結合に適した位置になり、且つ、前記バッテリ載置台が前記バッテリ挿脱位置に位置するときには離間し、かつ、前記バッテリ載置台が前記バッテリ処理位置に位置するときには結合状態となるように、前記バッテリ及び前記バッテリ処理部に装備されているバッテリ処理設備。
【請求項2】
前記バッテリ載置台を前記バッテリ処理位置に復帰付勢する付勢手段が設けられ、
前記バッテリ載置台移動操作手段が、前記付勢手段の復帰付勢力に抗して前記バッテリ載置台を前記バッテリ挿脱位置に移動操作するように構成されている請求項1記載のバッテリ処理設備。
【請求項3】
前記収納部に、被操作部が収納部奥側に移動されることによって、前記バッテリ載置台を前記バッテリ挿脱位置に移動させる載置台位置変更手段が設けられ、
前記バッテリ載置台移動操作手段が、前記被操作部に対する操作部を収納部奥側に移動させることにより、前記被操作部を収納部奥側に押し移動操作するように構成されている請求項2記載のバッテリ処理設備。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−25557(P2012−25557A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−167023(P2010−167023)
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】
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