説明

バッテリ装置、制御方法、及び電動車両

【課題】安全性の高い盗難防止機能を提供することができるようにする。
【解決手段】バッテリは、電力線を介して直流電力を出力し、リーダライタは、電子機器が電力線を介してバッテリと接続された場合、電力線を介して高周波信号を出力して通信することで、電子機器の認証情報を読み出し、マイクロコンピュータは、電子機器との1回目の接続が行われた場合、読み出された認証情報を記憶するとともに、バッテリを制御し、電子機器との2回目以降の接続が行われた場合、読み出された認証情報及び1回目の接続で記憶された認証情報に基づいた電子機器の認証処理を行い、電子機器の認証処理の結果に応じてバッテリを制御する。本技術は、例えば、電動アシスト自転車に搭載されるバッテリ装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、バッテリ装置、制御方法、及び電動車両に関し、特に、安全性の高い盗難防止機能を提供することができるようにしたバッテリ装置、制御方法、及び電動車両に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電動アシスト自転車が普及している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
電動アシスト自転車に搭載されるバッテリ装置は、1日から1週間程度の利用ごとに充電されることを前提としており、その便宜のために自転車本体と脱着・運搬が簡便に行えるように設計されている。そのため、バッテリ装置のみ盗難に遭いやすいという一面がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−260400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
バッテリ装置の盗難防止策としては、自転車から離れるときに、自転車からバッテリ装置を取り外すのが最も確実な方法であるが、外出先などでは、取り外したバッテリ装置を持ち運ばねばならず、現実的な方法であるとは言えない。
【0006】
従来の技術では、自転車本体と同一の鍵によりバッテリ装置にも施錠できるように対策が施されているが、物理的な鍵であるため、工具により鍵穴を破壊するなどの強引な手口による盗難を防ぎきれていないのが現状である。そのため、より有効な盗難防止策が求められていた。
【0007】
本技術はこのような状況に鑑みてなされたものであり、安全性の高い盗難防止機能を提供することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本技術の一側面のバッテリ装置は、電力線を介して直流電力を出力するバッテリと、電子機器が前記電力線を介して前記バッテリと接続された場合、前記電力線を介して高周波信号を出力して通信することで、前記電子機器の認証情報を読み出す通信部と、前記電子機器との1回目の接続が行われた場合、読み出された前記認証情報を記憶するとともに、前記バッテリを制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記電子機器との2回目以降の接続が行われた場合、読み出された前記認証情報及び1回目の接続で記憶された前記認証情報に基づいた前記電子機器の認証処理を行い、前記電子機器の認証処理の結果に応じて前記バッテリを制御する。
【0009】
前記電子機器は、人力駆動力に加えて補助的な電力駆動力を発生させて前方方向へ走行する電動アシスト自転車において、前記電力駆動力を発生させる駆動装置に直流電力を供給する電力供給装置であり、前記制御部は、前記バッテリから前記電力線を介して前記電力供給装置に出力される直流電力を制御する。
【0010】
前記電力供給装置には、前記電力線を介して入力される高周波信号を負荷変調することにより、記憶している前記認証情報を前記電力線を介して前記バッテリ装置に出力する記憶素子が設けられる。
【0011】
前記電子機器は、前記バッテリの充電を行うための充電装置であり、前記制御部は、前記充電装置から前記電力線を介して前記バッテリに出力される直流電力を制御する。
【0012】
前記充電装置には、前記電力線を介して入力される高周波信号を負荷変調することにより、記憶している前記認証情報を前記電力線を介して前記バッテリ装置に出力する記憶素子が設けられる。
【0013】
前記バッテリ装置の認証履歴及び利用履歴に関する履歴情報を記憶する記憶部をさらに備え、前記通信部は、前記電力線を介して高周波信号を出力して通信することで、記憶された前記履歴情報を前記充電装置に送信する。
【0014】
バッテリ装置は、独立した装置であってもよいし、1つの装置を構成している内部ブロックであってもよい。
【0015】
本技術の一側面の制御方法又は電動車両は、前述した本技術の一側面のバッテリ装置に対応する制御方法又は電動車両である。
【0016】
本技術の一側面のバッテリ装置、制御方法、及び電動車両においては、電子機器が電力線を介してバッテリと接続された場合、電力線を介して高周波信号を出力して通信することで、電子機器の認証情報が読み出され、電子機器との1回目の接続が行われた場合、読み出された認証情報が記憶されるとともに、バッテリが制御され、電子機器との2回目以降の接続が行われた場合、読み出された認証情報及び1回目の接続で記憶された認証情報に基づいた電子機器の認証処理が行われ、電子機器の認証処理の結果に応じてバッテリが制御される。
【発明の効果】
【0017】
本技術の一側面によれば、安全性の高い盗難防止機能を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】電動アシスト自転車の構成例である。
【図2】図1の電動アシスト自転車の各装置の詳細な構成例を示す図である。
【図3】認証接続処理を説明するフローチャートである。
【図4】バッテリ充電システムの構成例を示す図である。
【図5】図4のバッテリ充電システムの各装置の詳細な構成例を示す図である。
【図6】認証充電処理を説明するフローチャートである。
【図7】認証充電処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら本技術の実施の形態について説明する。
【0020】
<1.第1の実施の形態>
[電動アシスト自転車の構成例]
図1は、電動アシスト自転車の構成例を示す図である。
【0021】
電動アシスト自転車1は、人力駆動力に加えて補助的な電力駆動力を発生させて前方方向へ走行する自転車である。
【0022】
図1に示すように、電動アシスト自転車1の主要な骨格部分は、金属管製の車体フレームから構成されており、このフレームには、前輪、後輪、ハンドル、サドル、ペダルなどが取り付けられている。また、フレームには、バッテリ装置11からの電力を駆動装置13に供給するためのフレーム装置12が設けられており、ペダルに与えられた踏力が制御回路(不図示)などを介して駆動装置13に伝達されることで、後輪が回転される。その結果、電動アシスト自転車1を前方方向に走らせることが可能となる。
【0023】
なお、フレーム装置12は、バッテリ装置11を搭載可能な形状を有するとともに、バッテリ装置11の電源端子(図2の接点24)に対応する位置に電源端子(図2の接点31)が設けられており、搭載されるバッテリ装置11と電気的に接続可能とされる。そのため、フレーム装置12に着脱可能に搭載されるバッテリ装置11は、例えば、充電時には取り外すことが可能とされる。
【0024】
電動アシスト自転車1は、以上のように構成される。
【0025】
[各装置の詳細な構成例]
図2は、図1のバッテリ装置11、フレーム装置12、及び駆動装置13の詳細な構成を示す図である。なお、図2においては、バッテリ装置11がフレーム装置12に搭載され、それぞれの接点が電気的に接続された状態を図示している。
【0026】
図2に示すように、バッテリ装置11は、バッテリ21、スイッチ22、ローパスフィルタ23、接点24、マイクロコンピュータ25、リーダライタ26、及びハイパスフィルタ27から構成される。
【0027】
バッテリ21は、内部に1個以上のバッテリセル及び制御用の回路を内蔵し、電力線を介して直流電圧・直流電流、すなわち直流電力を出力する。
【0028】
スイッチ22は、バッテリ21とローパスフィルタ23との間の電力線上に配置され、マイクロコンピュータ25の制御に従い、スイッチング動作する。すなわち、スイッチ22がオン状態(通電状態)となったとき、バッテリ21からの直流電力は、電力線を介してローパスフィルタ23に供給される。一方、スイッチ22がオフ状態(遮電状態)となったとき、ローパスフィルタ23には直流電力が供給されないことになる。
【0029】
ローパスフィルタ23は、バッテリ21と接点24との間の電力線上に配置され、接点24を介して接続されるフレーム装置12に直流電力を供給可能にする。また、ローパスフィルタ23は、リーダライタ26が発生し、電力線を介して伝達される高周波信号を遮断する。
【0030】
マイクロコンピュータ25は、スイッチ22及びリーダライタ26を制御する。また、マイクロコンピュータ25は、メモリ25Aを有しており、各種の情報を記憶することができる。
【0031】
リーダライタ26は、マイクロコンピュータ25の制御に従い、接点24を介して接続されるフレーム装置12と通信を行う。
【0032】
具体的には、リーダライタ26は、本来、ICチップと電磁結合して、ICチップとの間で高周波信号を授受するためのものである。すなわち、リーダライタ26は、ICチップの規格に対応して情報を書き込み、読み出すために設けられるものである。しかし、本実施の形態においては、電力線を介して高周波信号(交流信号)が授受される。すなわち、本来、リーダライタ26内のコイル等により授受していた高周波信号は、ハイパスフィルタ27を介して電力線に重畳され、ICチップとの通信は電力線を経由して行われる。
【0033】
ハイパスフィルタ27は、リーダライタ26が発生する高周波信号を通過して、電力線を介してフレーム装置12に伝達させる。また、ハイパスフィルタ33は、電力線を介して伝達される直流電力を遮断する。
【0034】
バッテリ装置11は、以上のように構成され、直流電力を、フレーム装置12に供給する。
【0035】
図2に示すように、フレーム装置12は、接点31、ローパスフィルタ32、ハイパスフィルタ33、及びICチップ34から構成される。
【0036】
ローパスフィルタ32は、接点31と駆動装置13との間の電力線上に配置され、接点31を介して接続されるバッテリ装置11から供給される直流電力を、駆動装置13に供給可能にする。また、ローパスフィルタ32は、バッテリ装置11のリーダライタ26が発生し、電力線を介して伝達される高周波信号を遮断する。
【0037】
ハイパスフィルタ33は、バッテリ装置11のリーダライタ26が発生する高周波信号を通過して、電力線を介してICチップ34に伝達可能にする。また、ハイパスフィルタ33は、電力線を介して供給される直流電力を遮断する。
【0038】
ICチップ34は、電力線に重畳された高周波信号により得られる電力により、リーダライタ26から送信された高周波信号に対応するコマンドに応じた処理を行う。ICチップ34は、処理結果を負荷変調することで、電力線を介してリーダライタ26に伝達する。
【0039】
また、ICチップ34は、記憶素子であって、メモリ34Aを有しており、リーダライタ26から送信される情報や処理結果を記憶することができる。
【0040】
なお、ICチップ34は、各種の規格に基づくICタグなどの電子タグにより構成することができる。例えばFeliCa,NFC(Near Field Communication),RFID(Radio Frequency Identification),Mifare(いずれも商標)等の規格は勿論、これらの規格に基づかない独自の構成の電子タグを用意することもできる。ICチップ34は、高周波信号により、少なくとも内部に記憶する情報を読み出し出力する機能を有し、さらに供給された情報を記憶する機能を有するのが好ましい。また、パッシブタイプとアクティブタイプのいずれでもよい。
【0041】
フレーム装置12は、以上のように構成され、バッテリ装置11からの直流電力を、駆動装置13に供給する。
【0042】
[認証接続処理の流れ]
次に、図3のフローチャートを参照して、バッテリ装置11とフレーム装置12との間で行われる認証接続処理について説明する。
【0043】
バッテリ装置11がフレーム装置12に搭載され、バッテリ装置11とフレーム装置12が電気的に接続されると(ステップS11の「Yes」)、認証接続処理が開始される。
【0044】
ステップS12において、マイクロコンピュータ25は、認証情報読み取りのコマンドを生成する。具体的には、フレーム装置12のICチップ34のメモリ34Aには、フレーム装置12を一意に識別するための認証情報が記憶されており、これを読み出すコマンドが生成される。
【0045】
ステップS13において、リーダライタ26は、コマンドに対応して、高周波信号としての高周波信号を変調する。具体的には、リーダライタ26は、高周波信号としての13.56MHzの周波数の搬送波を、ステップS12で生成されたコマンドに対応して振幅変調する。ステップS14において、リーダライタ26は、電力線を介して高周波信号を出力する。
【0046】
バッテリ装置11から出力された高周波信号は、電力線を介してフレーム装置12に伝達される。そして、フレーム装置12において、ICチップ34は、電力線を介して伝達される高周波信号を受信する(ステップS31)。
【0047】
ステップS32において、ICチップ34は、高周波信号から得られた電力を用いて、認証情報読み取りのコマンドを実行し、メモリ34Aに記憶されたフレーム装置12の認証情報を読み出す(ステップS33)。そして、ステップS34において、ICチップ34は、読み出された認証情報に対応して負荷変調を行う。
【0048】
ICチップ34において、高周波信号の負荷変調により発生する反射波の信号は、電力線を介してバッテリ装置11により受信される。そして、バッテリ装置11において、リーダライタ26は、負荷変調により発生する反射波の信号を復調する(ステップS15)。これにより、フレーム装置12から認証情報が読み出されたことになる。
【0049】
ステップS16において、マイクロコンピュータ25は、フレーム装置12との接続が1回目の接続であるか否かを判定する。例えばメモリ25Aにフレーム装置12の認証情報が記憶されていない場合など、ステップS16において、1回目の接続であると判定された場合、処理は、ステップS17に進む。
【0050】
ステップS17において、マイクロコンピュータ25は、フレーム装置12から読み出された認証情報を、メモリ25Aに記憶する。これにより、バッテリ装置11は、自身が搭載されるべきフレーム装置12の認証情報を記憶したことになる。
【0051】
ステップS18において、マイクロコンピュータ25は、メモリ25Aに記憶されたバッテリ装置11を一意に識別するための認証情報を読み出す。ステップS19において、リーダライタ26は、読み出された認証情報に対応して高周波信号を変調し、その高周波信号を電力線を介して出力する(ステップS20)。
【0052】
バッテリ装置11から出力された高周波信号は、電力線を介してフレーム装置12に伝達される。そして、フレーム装置12において、ICチップ34は、電力線を介して伝達される高周波信号を受信して(ステップS35)、高周波信号から得られる認証情報をメモリ34Aに記憶する(ステップS36)。すなわち、バッテリ装置11側だけでなく、フレーム装置12側でも、接続先の装置の認証情報が保持される。
【0053】
そして、1回目の接続では、バッテリ21からの直流電力が電力線を介してフレーム装置12に供給され、それにより駆動装置13が駆動される。
【0054】
一方、ステップS16において、1回目の接続でない、すなわち、2回目以降の接続であると判定された場合、処理は、ステップS21に進む。ステップS21において、マイクロコンピュータ25は、フレーム装置12から読み出された認証情報と、1回目の接続でメモリ25Aに記憶された認証情報を照合して、認証処理を行う。
【0055】
ステップS22において、マイクロコンピュータ25は、ステップS21の照合の結果に基づいて、フレーム装置12から読み出された認証情報が正当な認証情報であるか否かを判定する。ステップS22において、正当な認証情報であると判定された場合、処理は、ステップS23に進む。
【0056】
ステップS23において、マイクロコンピュータ25は、スイッチ22を制御して、正当な認証情報の処理を行う。正当な認証情報の処理としては、例えば、スイッチ22をオン状態にすることで、バッテリ21が制御され、バッテリ21からの直流電力が電力線を介してフレーム装置12に供給され、それにより駆動装置13が駆動される。
【0057】
ステップS24において、マイクロコンピュータ25は、認証処理の結果をメモリ25Aに記憶する。また、ステップS26において、リーダライタ26は、認証処理の結果に対応して高周波信号を変調し、その高周波信号を電力線を介して出力する(ステップS20)。これにより、フレーム装置12においては、ICチップ34のメモリ34Aに認証処理の結果が記憶される。
【0058】
一方、ステップS22において、不当な認証情報であると判定された場合、処理は、ステップS25に進む。
【0059】
ステップS25において、マイクロコンピュータ25は、スイッチ22を制御して、不当な認証情報の処理を行う。不当な認証情報の処理としては、例えば、スイッチ22をオフ状態にすることで、バッテリ21が制御され、バッテリ21からの直流電力がフレーム装置12に供給されず、それにより駆動装置13を駆動させることができなくなる。すなわち、正しい組み合わせのバッテリ装置11とフレーム装置12でしか、駆動装置13が駆動されないことになる。
【0060】
そして、不当な認証情報の場合においても、ステップS24,S26,S20の処理が行われ、前述した正当な認証情報の場合と同様に、認証処理の結果に対応した高周波信号が出力され、認証処理の結果がICチップ34のメモリ34Aに記憶される。これにより、メモリ34Aには、バッテリ装置11の認証情報や認証処理の結果が記憶されることになるので、例えば、次回、バッテリ装置11と接続されたとき、それらの情報を認証処理などで用いるようにしてもよい。
【0061】
以上のように、認証接続処理においては、バッテリ装置11によって、フレーム装置12との1回目の接続が行われた場合、フレーム装置12から読み出された認証情報が記憶される。そして、フレーム装置12との2回目以降の接続が行われた場合には、フレーム装置12から読み出された認証情報と、1回目の接続で記憶された認証情報に基づいた認証処理が行われ、認証処理の結果に応じてバッテリ21の制御が行われる。
【0062】
すなわち、バッテリ装置11は、使用開始時に搭載されたフレーム装置12の認証情報を記憶して、その認証情報を保持しているフレーム装置12以外には電力を供給しないことになる。これにより、例えばバッテリ装置11が盗難に遭った場合でも、バッテリ装置11は、最初に搭載されたフレーム装置12以外の他のフレーム装置では使用できなくなるので、より安全性の高い盗難防止機能を提供することができる。また、この盗難防止機能に、従来の物理的な鍵による盗難防止策を加えてもよい。
【0063】
<2.第2の実施の形態>
ところで、前述したように、バッテリ装置11は、例えば1日から1週間程度の利用ごとに充電されることを前提としているため、電動アシスト自転車1の利用頻度に応じて、フレーム装置12から取り外して充電を行う必要がある。そこで、次に、バッテリ装置11の充電を行うバッテリ充電システムについて説明する。
【0064】
[バッテリ充電システムの構成例]
図4は、バッテリ充電システムの構成例を示す図である。
【0065】
図4に示すように、バッテリ充電システム2は、バッテリ装置11と、バッテリ装置11の充電を行う充電装置14から構成される。
【0066】
家庭用のコンセント16には、充電装置14のACプラグ15が接続され、これにより、充電装置14は、ACプラグ15を介してAC電源を利用可能とされる。充電装置14は、バッテリ装置11を載置可能な形状を有するとともに、バッテリ装置11の電源端子(図5の接点24)に対応する位置に電源端子(図5の接点43)が設けられており、載置されるバッテリ装置11と電気的に接続可能とされる。
【0067】
充電装置14は、ACプラグ15から供給されるAC電力からバッテリ装置11を充電するための直流電力を生成し、載置されたバッテリ装置11に供給する。これにより、バッテリ装置11への充電が行われる。
【0068】
バッテリ充電システム2は、以上のように構成される。
【0069】
[各装置の詳細な構成例]
図5は、図4のバッテリ装置11及び充電装置14の詳細な構成を示す図である。なお、図5においては、バッテリ装置11が充電装置14に載置され、それぞれの接点が電気的に接続された状態を図示している。
【0070】
図5において、バッテリ装置11は、図2のバッテリ装置11と同様の構成を有しているため、その説明は省略する。また、図5には、バッテリ装置11の認証履歴及び利用履歴に関する情報(以下、履歴情報という)の管理を行う管理サーバ17が図示されている。
【0071】
図5に示すように、充電装置14は、充電回路41、ローパスフィルタ42、接点43、ハイパスフィルタ44、ICチップ45、非接触I/F46、マイクロコンピュータ47、及び通信回路48から構成される。
【0072】
充電回路41は、ACプラグ15から供給されるAC電力からバッテリ装置11を充電するための直流電力を生成し、電力線を介して、バッテリ装置11に供給する。
【0073】
ローパスフィルタ42は、充電回路41と接点43との間の電力線上に配置され、接点43を介して接続されるバッテリ装置11のバッテリ21に、充電回路41からの直流電力を供給可能にする。また、ローパスフィルタ42は、バッテリ装置11のリーダライタ26が発生し、電力線を介して伝達される高周波信号を遮断する。
【0074】
ハイパスフィルタ44は、バッテリ装置11のリーダライタ26が発生する高周波信号を通過して、電力線を介してICチップ45に伝達させる。また、ハイパスフィルタ44は、電力線を介して供給される直流電力を遮断する。
【0075】
ICチップ45は、電力線に重畳された高周波信号により得られる電力により、リーダライタ26から送信された高周波信号に対応するコマンドに応じた処理を行う。ICチップ45は、処理結果を負荷変調することで、電力線を介してリーダライタ26に伝達する。
【0076】
また、ICチップ45は、記憶素子であって、メモリ45Aを有しており、リーダライタ26から送信される情報や処理結果を記憶することができる。また、ICチップ45は、FeliCa(商標)等の規格に対応した非接触I/F46を有しており、それらの規格に対応したICチップが内蔵された電子機器と近接通信を行うことで、メモリ45Aに記憶された情報を送信することが可能とされる。
【0077】
マイクロコンピュータ47は、ICチップ45及び通信回路48を制御する。また、マイクロコンピュータ47は、メモリ47Aを有しており、各種の情報を記憶することができる。
【0078】
通信回路48は、マイクロコンピュータ47の制御に従い、所定のネットワークを介して、管理サーバ17と通信を行う。
【0079】
充電装置14は、以上のように構成され、充電を行うための直流電力を、バッテリ装置11に供給する。
【0080】
図5に示すように、管理サーバ17は、通信回路51、CPU52、記憶装置53、及びディスプレイ54から構成される。
【0081】
通信回路51は、CPU52の制御に従い、所定のネットワークを介して、充電装置14と通信を行う。
【0082】
CPU52は、管理サーバ17の各部の動作を制御する。CPU52は、通信回路51から供給される情報を記憶装置53に記憶する。また、CPU52は、通信回路51又は記憶装置53からの情報を、ディスプレイ54に表示する。
【0083】
管理サーバ17は、以上のように構成され、充電装置14から送信される履歴情報を管理する。
【0084】
なお、充電装置14と管理サーバ17との間でネットワークを介して行われる通信は、無線通信及び有線通信は勿論、無線通信と有線通信とが混在した通信、すなわち、ある区間では無線通信が行われ、他の区間では有線通信が行われるようなものであってもよい。
【0085】
[認証充電処理の流れ]
次に、図6及び図7のフローチャートを参照して、バッテリ装置11、充電装置14、及び管理サーバ17により行われる認証充電処理について説明する。
【0086】
バッテリ装置11が充電装置14に載置され、バッテリ装置11と充電装置14が電気的に接続されると(ステップS51の「Yes」)、認証充電処理が開始される。
【0087】
ステップS52乃至S54においては、図3のステップS12乃至S14と同様に、マイクロコンピュータ25によって、認証情報読み取りのコマンドが生成され、リーダライタ26によって、認証情報読み取りのコマンドに対応した高周波信号が電力線を介して出力される。
【0088】
バッテリ装置11から出力された高周波信号は、電力線を介して充電装置14に伝達される。ステップS71乃至S74においては、図3のステップS31乃至S34と同様に、ICチップ45によって、高周波信号が受信され、受信された高周波信号から得られる認証情報読み取りのコマンドが実行され、メモリ45Aに記憶された充電装置14の認証情報が読み出される。そして、ICチップ45によって、認証情報に応じた負荷変調が行われ、電力線を介してバッテリ装置11に伝達される。
【0089】
ICチップ45において、高周波信号の負荷変調により発生する反射波の信号は、電力線を介してバッテリ装置11により受信され、復調される(ステップS55)。これにより、充電装置14から認証情報が読み出されたことになる。
【0090】
そして、ステップS55乃至S65においては、図3のステップS15乃至S25と同様に、充電装置14との1回目の接続が行われた場合には、マイクロコンピュータ25によって、充電装置14から読み出された認証情報がメモリ25Aに記憶される。これにより、バッテリ装置11は、自身の充電を行うべき充電装置14の認証情報を記憶したことになる。また、1回目の接続では、充電回路41によって、直流電力が生成され、バッテリ21に供給されることで、バッテリ21の充電が行われる。
【0091】
一方、充電装置14との2回目以降の接続が行われた場合には、マイクロコンピュータ25によって、充電装置14から読み出された認証情報と、1回目の接続でメモリ25Aに記憶された認証情報に基づいた認証処理が行われる。例えば、正当な認証情報であると判定された場合、マイクロコンピュータ25によって、スイッチ22がオン状態にされ、充電回路41からの直流電力によりバッテリ21の充電が行われる。それに対して、不当な認証情報であると判定された場合、マイクロコンピュータ25によって、スイッチ22がオフ状態にされ、バッテリ21の充電を行うことができなくなる。
【0092】
すなわち、バッテリ装置11は、正しい組み合わせのフレーム装置12でしか使用できないのみならず、正しい組み合わせの充電装置14でしか充電できなくなる。
【0093】
なお、ステップS60においては、図3のステップS20と同様に、認証情報に対応した高周波信号が出力される。そして、充電装置14では、ステップS75,S76において、図3のステップS35,S36と同様に、高周波信号が受信され、それにより得られる認証情報がメモリ45Aに記憶される。
【0094】
続いて、図7のステップS66において、バッテリ装置11のマイクロコンピュータ25は、メモリ25Aに記憶された履歴情報を読み出す。この履歴情報としては、バッテリ装置11の認証履歴や利用履歴の他、例えば、フレーム装置12により取得される電動アシスト自転車1の利用状況や自己診断情報など、バッテリ装置11側で蓄積可能となる情報が含まれる。
【0095】
ステップS67において、リーダライタ26は、履歴情報に対応して、高周波信号を変調し、電力線を介して出力する(ステップS68)。
【0096】
バッテリ装置11から出力された高周波信号は、電力線を介して充電装置14に伝達される。そして、充電装置14においては、ICチップ45によって、高周波信号が受信され(ステップS77)、それにより得られる履歴情報がメモリ45Aに記憶される(ステップS78)。
【0097】
ステップS79において、マイクロコンピュータ47は、履歴情報を管理サーバ17に送信するか否かを判定する。例えば、ユーザの操作により管理情報の送信が指示された場合、履歴情報を送信すると判定され(ステップS79の「Yes」)、処理は、ステップS80に進む。
【0098】
ステップS80において、通信回路48は、マイクロコンピュータ47の制御に従い、履歴情報を管理サーバ17に送信する。
【0099】
充電装置14から履歴情報が送信されると、管理サーバ17においては、通信回路51によって、履歴情報が受信される(ステップS91)。そして、ステップS92において、CPU51は、受信された履歴情報を記憶装置53に記憶する。また、例えば、ユーザの操作により履歴情報の解析が指示された場合、CPU51は、ステップS93において、履歴情報に対して所定の解析処理を施し、ステップS94において、その解析結果をディスプレイ54に表示する。
【0100】
これにより、例えば、バッテリ装置11が搭載されたフレーム装置12の認証情報や認証処理の結果、利用履歴などの履歴情報が管理サーバ17で一括管理されるとともに、その解析が行われるので、履歴情報を有効に活用して、さらなる盗難防止対策を施すことが可能となる。
【0101】
以上のように、認証充電処理においては、認証処理として、バッテリ装置11によって、充電装置14との1回目の接続が行われた場合、充電装置14から読み出された認証情報が記憶される。そして、充電装置14との2回目以降の接続が行われた場合には、充電装置14から読み出された認証情報と、1回目の接続で記憶された認証情報に基づいた認証処理が行われ、認証処理の結果に応じてバッテリ21の制御が行われる。
【0102】
すなわち、バッテリ装置11は、使用開始後、最初の充電時に載置された充電装置14の認証情報を記憶して、その認証情報を保持している充電装置14以外の電力により充電を行わないことになる。これにより、例えば、バッテリ装置11が盗難に遭った場合でも、そのバッテリ装置11は、最初に載置された充電装置14以外の他の充電装置では使用できなくなるので、正当な充電装置14を使用しない限り充電を行うことができず、一度放電してしまうと、二度とバッテリ装置11を使用することができなくなる。通常、充電装置14は、ユーザの自宅など、電動アシスト自転車1とは離れた場所に設置されるため、バッテリ装置11と充電装置14が同時に盗難に遭う可能性は非常に低く、さらなる盗難防止機能を提供できる。
【0103】
このように、本技術によれば、安全性の高い盗難防止機能を提供することができる。
【0104】
例えば、自転車本体と同一の鍵によりバッテリ装置11を施錠した場合において、工具により鍵穴を破壊するなどの強引な手口によりバッテリ装置11が盗難に遭ったとしても、盗まれたバッテリ装置11は、他の電動アシスト自転車では使用することができないため、バッテリ装置11の盗難防止が見込まれる。また、近年、盗難に遭ったバッテリ装置が、いわゆるインターネットオークションに出品され、売買されることが問題となっているが、本技術の盗難防止機能を採用することで、そのような問題も解決することが可能となる。
【0105】
また、フレーム装置12のICチップ34は、バッテリ装置11のリーダライタ26からの高周波信号により動作するため、ICチップ34及び周辺回路には認証処理時における電源が不要となる。つまり、フレーム装置12側に認証処理のための電源を別途搭載する必要がなく、さらにバッテリ装置11からの通電が行われない段階での認証処理が可能となる。また、バッテリ装置11のリーダライタ26と、フレーム装置12のICチップ34との間の通信を暗号化することで、正当なフレーム装置になりすますことによる不正使用を防止することができる。これにより、従来よりも簡便な仕組みでセキュアな認証システムを実現することが可能となる。
【0106】
なお、フレーム装置12のICチップ34のメモリ34Aに、正当なバッテリ装置の認証情報を記憶し、いま搭載されているバッテリ装置11の認証情報と照合して認証処理を行うことでも、組み合わせの正誤を判定できる。ただし、バッテリ装置11は、消耗品であり、また複数のバッテリ装置を並行して利用する可能性などを考慮すると、バッテリ装置11側で、自身が搭載されるべきフレーム装置12や、載置される充電装置14の認証情報を記憶して、認証処理を行う方式が運用上望ましい方式であると考えられる。また、バッテリ装置11は消耗品であるため、例えば毎年ごとの入れ替えが必要となるが、バッテリ装置11が認証情報を保持することで、まだ認証情報を保持していない新しいバッテリ装置11は、事前設定をすることなく、直ちにフレーム装置12に搭載したり、充電装置14により充電を行うことが可能となる。
【0107】
また、前述した説明では、バッテリ装置11が搭載される電子機器として、電動アシスト自転車1のフレーム装置12と、バッテリ装置11の充電を行う充電装置14を説明したが、その他のICチップを有する電子機器に電力線を介して接続され、前述した認証処理が行われるようにしてもよい。また、電動アシスト自転車の他、例えば、電動自動車、電動バイク、又は電動車椅子等の電動車両にバッテリ装置が搭載されるようにしてもよい。
【0108】
また、前述した説明では、バッテリ装置11が、1台のフレーム装置12の認証情報を保持する例を説明したが、それに限らず、例えば、複数台のフレーム装置12の認証情報を保持できるように設定したり、複数台のフレーム装置12が共通の認証情報を保持できるような設定が可能とされるようにしてもよい。これにより、複数台のバッテリ装置11を、複数台のフレーム装置12で共用することが可能となるので、例えば、レンタサイクルなど、特定の事業者が複数の電動アシスト自転車1を運用する場合でも、自らが所有する電動アシスト自転車1の範囲では、バッテリ装置11の共用運用が可能でありながら、他の電動アシスト自転車ではバッテリ装置11を利用できない、といった仕組みを容易に構築できる。
【0109】
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0110】
また、本技術の実施の形態は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0111】
さらに、本技術は、以下の構成とすることも可能である。
【0112】
[1]
電力線を介して直流電力を出力するバッテリと、
電子機器が前記電力線を介して前記バッテリと接続された場合、前記電力線を介して高周波信号を出力して通信することで、前記電子機器の認証情報を読み出す通信部と、
前記電子機器との1回目の接続が行われた場合、読み出された前記認証情報を記憶するとともに、前記バッテリを制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記電子機器との2回目以降の接続が行われた場合、読み出された前記認証情報及び1回目の接続で記憶された前記認証情報に基づいた前記電子機器の認証処理を行い、前記電子機器の認証処理の結果に応じて前記バッテリを制御する
バッテリ装置。
[2]
前記電子機器は、人力駆動力に加えて補助的な電力駆動力を発生させて前方方向へ走行する電動アシスト自転車において、前記電力駆動力を発生させる駆動装置に直流電力を供給する電力供給装置であり、
前記制御部は、前記バッテリから前記電力線を介して前記電力供給装置に出力される直流電力を制御する
[1]に記載のバッテリ装置。
[3]
前記電力供給装置には、前記電力線を介して入力される高周波信号を負荷変調することにより、記憶している前記認証情報を前記電力線を介して前記バッテリ装置に出力する記憶素子が設けられる
[1]又は[2]に記載のバッテリ装置。
[4]
前記電子機器は、前記バッテリの充電を行うための充電装置であり、
前記制御部は、前記充電装置から前記電力線を介して前記バッテリに出力される直流電力を制御する
[1]に記載のバッテリ装置。
[5]
前記充電装置には、前記電力線を介して入力される高周波信号を負荷変調することにより、記憶している前記認証情報を前記電力線を介して前記バッテリ装置に出力する記憶素子が設けられる
[1]又は[4]に記載のバッテリ装置。
[6]
前記バッテリ装置の認証履歴及び利用履歴に関する履歴情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記通信部は、前記電力線を介して高周波信号を出力して通信することで、記憶された前記履歴情報を前記充電装置に送信する
[1],[4],又は[5]に記載のバッテリ装置。
[7]
バッテリを備えるバッテリ装置の制御方法であって、
電子機器が前記電力線を介して前記バッテリと接続された場合、前記電力線を介して高周波信号を出力して通信することで、前記電子機器の認証情報を読み出し、
前記電子機器との1回目の接続が行われた場合、読み出された前記認証情報を記憶するとともに、前記バッテリを制御し、
前記電子機器との2回目以降の接続が行われた場合、読み出された前記認証情報及び1回目の接続で記憶された前記認証情報に基づいた前記電子機器の認証処理を行い、前記電子機器の認証処理の結果に応じて前記バッテリを制御する
制御方法。
[8]
電力線を介して直流電力を出力するバッテリと、
人力駆動力に加えて補助的な電力駆動力を発生させる駆動装置に直流電力を供給する電力供給装置と、
前記電力供給装置が前記電力線を介して前記バッテリと接続された場合、前記電力線を介して高周波信号を出力して通信することで、前記電力供給装置の認証情報を読み出す通信部と、
前記電力供給装置との1回目の接続が行われた場合、読み出された前記認証情報を記憶するとともに、前記バッテリを制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記電力供給装置との2回目以降の接続が行われた場合、読み出された前記認証情報及び1回目の接続で記憶された前記認証情報に基づいた前記電力供給装置の認証処理を行い、前記電力供給装置の認証処理の結果に応じて前記バッテリを制御する
電動車両。
【符号の説明】
【0113】
1 電動アシスト自転車, 2 バッテリ充電システム, 11 バッテリ装置, 12 フレーム装置, 13 駆動装置, 14 充電装置, 17 管理サーバ, 21 バッテリ, 22 スイッチ, 24 接点, 25 マイクロコンピュータ, 25A メモリ, 26 リーダライタ, 31 接点, 34 ICチップ, 34A メモリ, 43 接点, 45 ICチップ, 45A メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力線を介して直流電力を出力するバッテリと、
電子機器が前記電力線を介して前記バッテリと接続された場合、前記電力線を介して高周波信号を出力して通信することで、前記電子機器の認証情報を読み出す通信部と、
前記電子機器との1回目の接続が行われた場合、読み出された前記認証情報を記憶するとともに、前記バッテリを制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記電子機器との2回目以降の接続が行われた場合、読み出された前記認証情報及び1回目の接続で記憶された前記認証情報に基づいた前記電子機器の認証処理を行い、前記電子機器の認証処理の結果に応じて前記バッテリを制御する
バッテリ装置。
【請求項2】
前記電子機器は、人力駆動力に加えて補助的な電力駆動力を発生させて前方方向へ走行する電動アシスト自転車において、前記電力駆動力を発生させる駆動装置に直流電力を供給する電力供給装置であり、
前記制御部は、前記バッテリから前記電力線を介して前記電力供給装置に出力される直流電力を制御する
請求項1に記載のバッテリ装置。
【請求項3】
前記電力供給装置には、前記電力線を介して入力される高周波信号を負荷変調することにより、記憶している前記認証情報を前記電力線を介して前記バッテリ装置に出力する記憶素子が設けられる
請求項2に記載のバッテリ装置。
【請求項4】
前記電子機器は、前記バッテリの充電を行うための充電装置であり、
前記制御部は、前記充電装置から前記電力線を介して前記バッテリに出力される直流電力を制御する
請求項1に記載のバッテリ装置。
【請求項5】
前記充電装置には、前記電力線を介して入力される高周波信号を負荷変調することにより、記憶している前記認証情報を前記電力線を介して前記バッテリ装置に出力する記憶素子が設けられる
請求項4に記載のバッテリ装置。
【請求項6】
前記バッテリ装置の認証履歴及び利用履歴に関する履歴情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記通信部は、前記電力線を介して高周波信号を出力して通信することで、記憶された前記履歴情報を前記充電装置に送信する
請求項4に記載のバッテリ装置。
【請求項7】
バッテリを備えるバッテリ装置の制御方法であって、
電子機器が前記電力線を介して前記バッテリと接続された場合、前記電力線を介して高周波信号を出力して通信することで、前記電子機器の認証情報を読み出し、
前記電子機器との1回目の接続が行われた場合、読み出された前記認証情報を記憶するとともに、前記バッテリを制御し、
前記電子機器との2回目以降の接続が行われた場合、読み出された前記認証情報及び1回目の接続で記憶された前記認証情報に基づいた前記電子機器の認証処理を行い、前記電子機器の認証処理の結果に応じて前記バッテリを制御する
制御方法。
【請求項8】
電力線を介して直流電力を出力するバッテリと、
人力駆動力に加えて補助的な電力駆動力を発生させる駆動装置に直流電力を供給する電力供給装置と、
前記電力供給装置が前記電力線を介して前記バッテリと接続された場合、前記電力線を介して高周波信号を出力して通信することで、前記電力供給装置の認証情報を読み出す通信部と、
前記電力供給装置との1回目の接続が行われた場合、読み出された前記認証情報を記憶するとともに、前記バッテリを制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記電力供給装置との2回目以降の接続が行われた場合、読み出された前記認証情報及び1回目の接続で記憶された前記認証情報に基づいた前記電力供給装置の認証処理を行い、前記電力供給装置の認証処理の結果に応じて前記バッテリを制御する
電動車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−250552(P2012−250552A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122194(P2011−122194)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】