説明

バナジウム含有貴金属合金

【課題】金、銀、またはプラチナのいずれかを主成分とする貴金属素材にバナジウムを含有させることにより、バナジウムの血糖値降下作用が期待できるジュエリー、アクセサリーを提供しようとするものである。
【解決手段】金、銀、またはプラチナのいずれかを主成分とする貴金属素材に、0.1重量%〜50重量%添加したことを特徴とするバナジウム含有貴金属合金。
金、銀、またはプラチナのいずれかを主成分とする貴金属素材に、0.1重量%〜10重量%添加したことを特徴とするバナジウム含有貴金属合金。
金、銀、またはプラチナのいずれかを主成分とする貴金属素材に、バナジウムを添加した貴金属合金層と、他の貴金属層とを積層してなる請求項1または2に記載のバナジウム含有貴金属合金。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、貴金属素材やアクセサリー素材に人間を健康に誘導する素材を混ぜ込むことによって、人間の機能を正常に誘導するジュエリーやアクセサリーに使用される貴金属合金に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的なジュエリーは金や銀、またはプラチナなどを主成分とした素材で、指輪やブローチ、ペンダントやネックレスなどに加工されている。そして、その用途やデザイン、色合いなどを勘案して、金、銀、またはプラチナなどいずれかを主成分とする貴金属合金が適宜採用されている。
【0003】
他方、バナジウムはラットなどにおける実験では、不足すると成長が遅れたり、生殖機能が衰えたりすることが確認されている。しかし、人間の体内のバナジウム量はごくわずかで、人間にとって必須であるかどうかは科学的な結論は出ていないが、近年の研究でバナジウムが糖尿病患者の血糖値を正常化することなどが報告されている。
【0004】
人体に有用とされる貴金属素材では、特許公開2001−234272などがある
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許公開2001−234272
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来の金や銀、プラチナのいずれかを主成分とする貴金属素材を用いた装身具においては、その適所に磁石を配置あるいは内蔵させ、その磁気作用によって血行促進や体質改善等の健康増進を図るようにしたものが知られている。あるいは、セラミックスを貴金属合金に混合し、セラミックスの放つ遠赤外線や放射線を利用したものなども知られている。上記がそれに該当する。
【0007】
しかしながら、磁石やセラミックスは血行改善によって、具体的に人体健康にどのような影響を及ぼすかまでは言及しておらず、体が温まる程度の効果を説明するにとどまっている。
【0008】
この発明は従来例の曖昧な性能説明の欠点を解消するべく、金、銀またはプラチナ、のいずれかを主成分とする貴金属素材にバナジウム成分を含有させることにより、バナジウムの人間にもたらす具体的な健康効果を期待できる貴金属合金を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、この発明のバナジウム含有貴金属合金は、金、銀またはプラチナのいずれかを主成分とする貴金属素材に、バナジウムを0.1重量%〜80重量%添加したことを特徴とするものである。
【0010】
また、この発明のバナジウム含有貴金属合金は、金、銀またはプラチナのいずれかを主成分とする貴金属素材に、バナジウムを0.1重量%〜10重量%添加したことを特徴とするものである。
【0011】
さらに、この発明のバナジウム含有貴金属合金は、金、銀またはプラチナのいずれかを主成分とする貴金属素材に、バナジウムを添加したバナジウム含有貴金属層と、他の貴金属層とを積層したことも特徴とするものである。
【0012】
この発明を以上のように構成する理由は、バナジウム含有貴金属合金に占めるバナジウムの成分量を80重量%以上とすると、鋳造して得た貴金属装身具の色合いが著しく変わってしまうからであり、0.1重量%〜10重量%、特に3重量%〜5重量%が好適であった。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、バナジウムの添加されたバナジウム含有貴金属合金で作られたジュエリーを装着していると、血糖値の改善などが期待できるのである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明のバナジウム含有貴金属合金の実施の形態を、実施例を用いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0015】
Auを75重量%、CuおよびAgをそれぞれ12重量%含み、PdやZnを少量添加して溶融撹拌して溶融金合金を作成した。他方、バナジウムを細かく粉砕した上ふるいで選別し、得た平均粒子径0.1μm〜100μmであるバナジウム粉末を溶融金合金95重量%に対し、5重量%となるよう投入した。
【0016】
得た金合金は、色調と明るさ、変色度合いともバナジウムを添加しなかったものとほとんど遜色ないものであった。なお、変色度合いの判定試験は、表面研磨した試料を0.1重量%のNa2Sおよび5重量%のNaCl水溶液に10時間浸透して行った。
【実施例2】
【0017】
Agを92.5重量%、Cuを7.5重量%含み、溶融撹拌して溶融金合金を作成した。他方、バナジウムを細かく粉砕した上ふるいで選別し、得た平均粒子径0.1μm〜100μmであるバナジウム粉末を溶融金合金92重量%に対し、8重量%となるよう投入した。
【0018】
得た銀合金は、色調と明るさ、変色度合いともバナジウムを添加しなかったものとほとんど遜色ないものであった。
【実施例3】
【0019】
Ptを90重量%、Pdを10重量%含み、溶融撹拌して溶融金合金を作成した。他方、バナジウムを細かく粉砕した上ふるいで選別し、得た平均粒子径0.1μm〜100μmであるバナジウム粉末を溶融金合金97重量%に対し、3重量%となるよう投入した。
【0020】
得たPt合金は、色調と明るさ、変色度合いともバナジウムを添加しなかったものとほとんど遜色ないものであった。
【産業上の利用可能性】
【0021】
この発明によれば、バナジウムの成分を以上のように構成したので、長年使用してもバアンジウムの効果が損なわれることなく、しかも装身具用合金として人体を健康に誘導することが期待できる有用なバナジウム含有貴金属合金を提供することが可能となった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金、銀、またはプラチナのいずれかを主成分とする貴金属素材に、0.1重量%〜50重量%添加したことを特徴とするバナジウム含有貴金属合金。
【請求項2】
金、銀、またはプラチナのいずれかを主成分とする貴金属素材に、0.1重量%〜10重量%添加したことを特徴とするバナジウム含有貴金属合金。
【請求項3】
金、銀、またはプラチナのいずれかを主成分とする貴金属素材に、バナジウムを添加した貴金属合金層と、他の貴金属層とを積層してなる請求項1または2に記載のバナジウム含有貴金属合金。

【公開番号】特開2010−285676(P2010−285676A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−142255(P2009−142255)
【出願日】平成21年6月15日(2009.6.15)
【出願人】(591043101)株式会社内藤貴金属製作所 (14)
【Fターム(参考)】