説明

バナナ加工品

【課題】本発明は、追熟によって風味及び食感を最適化されたバナナ果肉を用いて、風味及び加工後の形状を維持し、型崩れのない長期間安定な果肉固形を含有するバナナ加工品を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、剥皮した後そのまま、あるいはカットしたバナナ果肉と、水溶性の糖分を50%以上80%以下含有する糖液とを、バナナ果肉:糖液の比率が60:40〜95:5になるよう包装容器に投入し、真空包装を行って得られる糖液含有包装バナナを、60度以上95度以下の温度帯にて加熱処理を行い、凍結解凍後10℃におけるバナナ果肉が、バナナ果肉を6.4mm角のダイス状にカットし、直径5mmの平板型プランジャーを用い60mm/minの速度にてレオメーターで測定した際に、150g/cm以上900g/cm以下の破断強度を有することを特徴とするバナナ加工品を得ることで上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品衛生法上におけるBGLB法で測定した際に大腸菌群が陰性になる程度に殺菌されており、加熱及び/または冷蔵保存及び/または冷凍保存をしても適度な硬さを有し、果肉の型崩れ及び褐変等の変色を起こすことの無い固形のバナナ加工品、及びそれをさらに加工して得られた飲食品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
バナナは従来より身近な果実として知られている。バナナは生産性、栄養価は高水準であるが保存や加工が非常に難しい果実であることも良く知られている。具体的には、剥皮したり、カットしたバナナの果肉は急速に褐変してしまい商品価値が著しく減少してしまう。また、殺菌や褐変防止のための加熱処理や、保存のための冷蔵・冷凍よって果肉が著しく軟化し、長期保存や、バナナの風味や果肉感のある形状を維持したバナナ加工品あるいはバナナ加工品を用いた飲食品を得ることは非常に困難であった。
【0003】
このようなバナナ特有の問題を解決するために過去さまざまな方法が試みられてきた。
例えば、バナナの褐変防止方法としてバナナ果肉をフェルラ酸の水溶液で処理する方法が考案されている。(例えば、特許文献1参照。)しかしながらフェルラ酸は水には溶解しにくい物質であり、充分な褐変防止効果を得るのは非常に困難であるという問題があった。
またバナナ果肉と水と油を含む果肉組成物を30℃〜90℃の温度で約3分間加熱することでバナナに含まれる活性な酵素(アミラーゼ、リポキシゲナーゼ、ポリフェノールオキシダーゼ)を不活性化して褐変を防止する方法が考案されている。(例えば、特許文献2参照。)しかしながらこの方法では褐変を防止するためにバナナ果肉と水と油を含む果肉組成物はピューレ状にする必要があり、バナナの果肉間のある形状及び硬さを維持することは不可能であった。
【0004】
一方バナナ加工品の硬さを維持する方法として、追熟を充分に行わず、熟度をわざと低くし未熟な果肉を用いることでバナナ加工品の硬度を上げる方法が一般に知られているが、この方法では、果肉は残るものの熟度が足りないため風味が著しく劣化するという問題があった。
またpH緩衝作用を有する酸及びその塩類を組み合わせてpHを6〜8に調整した溶液にバナナ果肉を接触させる方法が考案されている。(例えば、特許文献3参照。)しかしながらこの方法ではバナナ本来のpHから外れているため風味が充分でなく、さらに冷凍耐性は有していないため長期保存が不可能という問題があった。
さらに、バナナの固形片と10万cp以上のデンプン性ペーストとを混和して加熱による軟化を防止する方法が考案されている。(例えば、特許文献4参照。)しかしながらこの方法では10万cp以上という著しく高粘度のデンプン性ペーストを使用するため、食感が劣化するうえ使用用途が限定されるという問題があった。
【0005】
野菜又は果実の軟化防止として水又は希酸性水又は糖液のいずれかの溶液中で45℃〜75℃の温度で10〜180分間予備加熱をすると高温及び/または高圧で処理しても軟化を防止できるという技術も知られている。(例えば、特許文献5参照。)しかしながらこの技術は大根、ごぼう、にんじんなどの根菜類や桃、梨、りんご等の比較的硬い野菜又は果実には適しているが、バナナのような柔らかい果実に適用するには充分な効果を得られなかった。
加熱による軟化防止方法としては他にもカットした根菜類をペクチンメチルエステラーゼが活性化するような条件下で処理した後カルシウム塩に浸漬して組織強化処理を行う方法が考案されている。(例えば、特許文献6参照。)しかしながらこの技術においても軟化防止対象は根菜類であり、バナナに適用するには充分な効果が得られない。特にカルシウム塩への浸漬はバナナに対して繊維感を強くしすぎる衒いがありバナナにおいては出来る限り避けるべき処理であるという問題があった。
【0006】
上記のような現状において、充分に熟したバナナ果実を用いても冷凍解凍及び/または加熱処理における形状維持及び軟化防止されたバナナ加工品の開発が望まれていた。
【特許文献1】特開平11−276066号公報(第1頁−4頁)
【特許文献2】特表2006−503566号公報(第1頁−15頁)
【特許文献3】特開2001−352900号公報(第1頁−5頁)
【特許文献4】特開平5−328932号公報(第1頁−3頁)
【特許文献5】特公昭62−47508号公報(第1頁−2頁)
【特許文献6】特開2008−17770号公報(第1頁−10頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、追熟によって風味及び食感が最適化されたバナナ果肉を用いて、風味及び加工後の形状を維持し、型崩れのない長期間安定な果肉固形を含有するバナナ加工品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、剥皮した後、そのまま、あるいはカットしたバナナ果肉と、水溶性の糖分を50%以上80%以下含有する糖液とを、バナナ果肉:糖液の比率が60:40〜95:5になるよう包装容器に投入し、真空包装を行った糖液含有包装バナナを、60℃以上95℃以下の温度帯にて加熱処理を行うことで得られる固形のバナナ加工品の製造方法に関するものであり、さらにカット、加熱、糖浸漬、真空、殺菌、冷蔵、冷凍・解凍のいずれか1種又は2種以上を組み合わせた処理を行うことを特徴とするバナナ加工品の製造方法に関するものであり、凍結解凍後10℃における6.4mm角のダイス状にカットしたバナナ果肉の破断強度が、直径5mmの平板型プランジャーを用い60mm/minの速度にてレオメーターで測定した場合、150g/cm以上900g/cm以下の破断強度を有することを特徴とする固形のバナナ加工品に関するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明はバナナの風味を残しつつ果肉感のある形状を残したバナナ加工品、及びそれをさらに加工した飲食品を提供することを目的とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本願発明におけるバナナとは一般にスーパーマーケットや果物店等で販売されているバナナを指し、ジャイアントキャベンディッシュ種、北蕉種、グロス・ミッチェル種、セニョリータ種(モンキーバナナ)、モラード種、ラツンダン種等、生食用のバナナであれば特に限定されるものではない。本願発明において用いられるのはバナナの皮を剥いた後の果肉であり、皮ごとの果肉又は皮部は使用されることは無い。
【0011】
バナナは害虫の日本国内侵入を防ぐため、植物防疫法の定めにより熟した状態では輸入できない。したがって輸入するバナナはまだ外皮が青い緑熟のうちに収穫して、定温輸送船などで日本に運ばれる。その後バナナ加工業者の所有する加工室内でエチレンガスと温度、湿度調整により適度なバナナの熟成を促す追熟といわれる工程を加え一般にスーパーマーケットや果物店等で販売されるような外皮が黄色いバナナとなる。本願発明においてはこの追熟が行われ、そのまま食するに足るまで適度に熟したバナナを原料として用いる。
【0012】
本願発明において適度に熟したバナナとは、一般にスーパーマーケットや果物店等で販売されるような外皮が黄色で、甘味があり、渋みの少ないものをいう。特に限定されるものではないが、熟度判別の指標としては果肉糖度やカラーチャートを用いることが出来る。糖度はアタゴ社製の手持屈折計を用いて測定したBrixとして判定できる。本願において糖度とBrixは同じものとして扱うものとする。糖度(Brix)が16.5以上27.0以下であることが好ましく、糖度(Brix)が17.0以上26.0以下であることがより好ましく、糖度(Brix)xが17.5以上25.0以下であることが最も好ましい。糖度(Brix)が16.5より低いと果肉は固いが渋味が強く、甘味が不足する。また、糖度(Brix)Brixが27.0を越えると過熟で果肉の傷みがあったり、柔らか過ぎるので好ましくない。カラーチャートを用いて外見から判断する場合は、ドールフードカンパニー社製のドールバナナカラーチャートにおいて外皮の色が4〜7の範囲であることが好ましく、5〜6の範囲であることがより好ましい。
【0013】
本願発明において、そのままあるいはカットされたバナナ果肉は、糖液とともに包装容器に投入され真空包装される。バナナ果肉と糖液の混合比率はバナナ果肉が触れ合うことの衝撃緩和と真空包装する際における脱気の容易さの観点より、60:40〜95:5であることが好ましく、より好ましくは70:30〜90:10、最も好ましくは82.5:17.5〜87.5:12.5の比率であることが望ましい。
【0014】
本願発明における糖液とは水溶性の糖分を50%以上80%以下にすることが好ましく、より好ましくは55%以上75%以下、最も好ましくは60%以上70%以下含有する溶液を指す。糖分が50%以下であると水分による膨潤(ふやけ)が生じて果肉が崩れやすくなり、80%を超えると砂糖などの結晶が析出するおそれや糖液の粘度が高くなって糖液を添加しにくくなって好ましくない。
【0015】
本願発明における水溶性の糖分とは、水に溶解する糖であれば特に限定されるものではないが、風味や糖液の粘度の観点よりぶどう糖、蔗糖、水飴、オリゴ糖、水素添加還元糖のうちいずれか1種及び/又は2種以上を組み合わせたものであることが好ましい。
【0016】
本願発明における糖液は変色の抑制や、特に微生物の加熱殺菌における容易性の目的のために、酸でpH2.0以上6.0未満に調整されることが好ましく、より好ましくはpH2.5以上5.5未満、最も好ましくはpH2.6以上4.5未満に調整される。pH調整に用いられる酸としては食品用に用いられるものであれば特に限定されるものではないがバナナの風味に合った酸味の観点よりクエン酸を用いることが好ましく、あるいはアスコルビン酸を用いても良い。
【0017】
本願発明において真空度とは真空ゲージで測定した際に示された数値のことであり、真空ゲージが0mmHgを示す場合通常気圧状態であることを示し、760mmHgを示す場合完全に真空であることを示す。真空包装は20℃における真空度が真空ゲージで測定した際に600mmHg以上の数値を示す状態で行われることが好ましく、より好ましくは700mmHg以上、最も好ましくは750mmHg以上で行われることが望ましい。600mmHg以下の真空度においては酸化による変色が起こりやすくなり、さらに、容器と内容物の間に空隙を生じて殺菌効率の低下や果肉の壊れが生じるために好ましくない。なお本願において20℃というのは指標にすぎず、真空包装時の温度は同程度の真空度であれば特に限定されることは無い。
【0018】
本願発明における果肉の硬さは破断強度で示される。バナナ果肉の破断強度は冷凍したバナナ加工品を解凍した後、10℃にて測定される。バナナ加工品の冷凍方法及び解凍方法は特に限定されるものではなく、果肉の中心まで冷凍及び解凍されていれば通常行われる冷凍・解凍方法を用いることができ、冷凍及び冷凍後の時間は特に限定されるものではない。解凍に要する時間も特に限定されるものではなく、10℃以下の雰囲気中、あるいは流水中で、30分〜10時間かけて解凍する方法等が考えられる。果肉の中心まで凍結するには果肉の中心温度が−5℃以下になっていれば良い。また果肉の中心まで解凍するには果肉の中心温度が0℃以上になっていれば良い。また破断強度の測定は品質の点より果肉の中心まで解凍されてから10時間以内に測定されれば良いが、6時間以内に測定することが好ましく、3時間以内に測定することがさらに好ましく、1時間以内に測定することが最も好ましい。
【0019】
本願発明における軟化防止バナナ果肉の破断強度はレオメーターを用いて測定される。果肉の破断強度は測定される果肉の大きさによって変化するため本願発明においては6.4mm角のダイス状に果肉をカットして測定されるものとする。
破断強度は10℃で直径5mmの平板型プランジャーを60mm/minの速度で果肉に侵入させた際に、150g/cm以上900g/cm以下であればよいが、好ましくは200g/cm以上900g/cm以下であり、より好ましくは300g/cm以上800g/cm以下であり、最も好ましくは400g/cm以上700g/cm以下であることが望ましい。破断強度が150g/cmを下回ると加熱・冷蔵・冷凍した際に形状を維持することが困難となるうえバナナの食感も柔らかすぎて不自然なものとなる。逆に900g/cmを上回ると食感が硬すぎて不自然なものとなるため好ましく無い。
【0020】
本願発明はバナナにもとより含有されるペクチンメチルエステラーゼが活性化するとともにポリフェノールオキシダーゼが不活化し、かつ食品衛生法上におけるBGLB法による大腸菌群測定の結果が陰性になる温度帯にてバナナ果肉を加熱処理することを必要とする。ペクチンメチルエステラーゼが活性化するとともにポリフェノールオキシダーゼが不活化し、かつ大腸菌群が陰性になる温度帯とはバナナ果肉が60℃以上95℃以下に加熱されることが好ましく、より好ましくは65℃以上90℃以下、最も好ましくは70℃以上85℃以下に加熱されることが望ましい。65℃未満ではポリフェノールオキシダーゼの活性化が不十分で、加熱後のバナナ果肉が柔らか過ぎて好ましくなく、さらに、大腸菌群に対する殺菌効果が充分でなく、またポリフェノールオキシダーゼの残存による変色が顕著なため好ましくない。95℃より高温になるとペクチンメチルエステラーゼが十分に作用する前に活性を失ってしまい、またバナナに含まれている気泡が急激な加熱のために、膨張して果肉を破壊してしまうので好ましくない。
【0021】
また、加熱時間としては10分以上60分以下であればよいが、11分以上60分以下であることが好ましく、より好ましくは12分以上55分以下であり、最も好ましくは15分以上50分以下であることが望ましい。10分未満では、加熱温度が65℃以下のように低い場合には中心部分が60℃に達することが充分でなく、ペクチンメチルエステラーゼの酵素反応によるバナナ果肉の組織を強化して軟化を防ぐのに十分な反応時間を得ることができず好ましくない。さらに、ポリフェノールオキシダーゼの失活が不十分で黒色化が見られ好ましくない。60分を超えると85℃以上で加熱された場合は、外皮に近い部分の加熱が長くなって、過加熱による淡赤色若しくは褐色に変色するとともにバナナ本来のもつ風味が変化して悪くなるため好ましくない。さらに、60分を越えると加熱処理などの作業時間が長くなるので生産効率の点からも好ましくない。
加熱の方法としては本願発明に必要な温度及び時間を提供できる加熱方法であれば特に限定されるものではなく、例えば湯浴、蒸気噴霧、遠赤外線照射、マイクロ波照射、熱風加熱等があげられる。
加熱処理を行なう場合バナナ果肉の外皮に近い部分の温度と中心部付近の温度が、外部から加熱するような、例えば湯浴加熱処理では、目的とする60℃以上90℃未満の温度を得るのに到達時間に差が生じるため、固さに差が生じることになるが、本発明の加熱条件であれば、バナナ果肉として十分な強度を得ることができるため特に問題になることは無い。
【0022】
本願発明においては、加熱殺菌までの変色防止の目的で、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、フェルラ酸等酸化防止剤のいずれも使用することが可能である。
【0023】
本発明においては、真空包装に供するバナナとして、果肉を丸ごと、あるいはカットされた後加工される。果肉のカットは食しやすい或いは加工しやすい程度に必要に応じてなされるものであり、その大きさは特に限定されるものではない。長さを適度に、例えば1/2程度にカットされたものや、スライスまたはダイスカットなどを施した物を用いることもできる。しかしながら加熱処理前のスライスまたはダイスカットは変色しやすくまた、容易に型崩れしやすいことから好ましくない。
【0024】
本願発明のバナナ加工品はそのまま飲食することも可能であるし、あるいは更なる加工をして飲食品に利用することも可能である。
更なる加工とは適当な大きさへのカット、加熱処理、殺菌処理、冷蔵処理、冷凍・解凍処理等、特に限定されるものではなく利用者の望むように組み合わせて加工することが出来る。例えばデザートとしてヨーグルト、ゼリー、アイスクリームに使用するためにダイス状等にカットし、他の必要な原料と混合した後あるいは混合しながら加熱処理、殺菌処理をして利用することも可能であるし、菓子・パン用の素材としてそのままの形状であるいはダイス状等にカットしジャムやフィリングとして菓子・パン生地の内部に詰めたり、トッピングとして菓子・パン生地の表面に添付しその後焼成して利用することも可能である。またダイス状等にカットしドリンクヨーグルトやフルーツジュースの原液に添加し、加熱処理、殺菌処理をして利用することも可能である。いずれの場合もバナナとしての形状や色調、ダイスカット等の成形後の形状と適度な硬さ、食感を維持したまま消費者に提供することが可能である。
【0025】
更なる加工を施され飲食品や飲食品用原料として使用する場合、それらの飲食品や飲食品用原料に含有されるバナナ加工品の果肉硬度は、飲食品や飲食品用原料から取り出したバナナ果肉をそのままレオメーターで測定された破断強度で示される。バナナ果肉の破断強度はレオメーターを用い、10℃で直径5mmの平板型プランジャーを50mm/minの速度で果肉に侵入させることで測定した際に、好ましくは150g/cm以上900g/cm以下であり、より好ましくは200g/cm以上800g/cm以下であり、最も好ましくは400g/cm以上700g/cm以下であることが望ましい。破断強度が150g/cmを下回ると形状が維持されず、バナナの食感も柔らかすぎて不自然なものとなる。逆に900g/cmを上回ると食感が硬すぎて不自然なものとなるため好ましく無い。
【0026】
以下実施例をあげて本発明を具体的に説明するが本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0027】
実施例1
追熟され適度な熟度であるバナナ果実(ジャイアントキャベンディッシュ種、果肉糖度(Brix)22.0、カラーチャート6)10kgを剥皮してバナナ果肉6kgを得た。バナナ果肉は両サイドのヘタ部分を取り除いた後、850gに調整し10本のバナナ果肉を得た。得られたバナナ果肉を耐熱性プラスティックバッグに入れ、さらに蔗糖97.5g、ビタミンC0.15g、水52.35gよりなる糖液(糖分65%、pH2.8)を加え真空包装機((株)古川製作所社製)を用い真空度(真空ゲージの値)760mmHgで真空パックを行い、7袋の真空パック品を得た。真空包装したバナナ果肉を75℃に調整した湯浴に入れ25分間加熱処理を行った後、冷水中で20℃まで冷却し、−20℃で凍結し、バナナ加工品1を得た。この時の加熱処理時のバナナ果肉の中心温度は温度記録計によると60℃以上で10分加熱されていた。
【0028】
糖液の糖分を80%(蔗糖85.0g、還元水飴50g(糖分70%、水分30%)、ビタミンC0.15g、水14.85g)にする以外は実施例1と同様にしてバナナ加工品2を得た。
【0029】
糖液の糖分を50%(ブドウ糖75.0g、ビタミンC0.15g、水74.85g)にする以外は実施例1と同様にしてバナナ加工品3を得た。
【0030】
糖液にアスコルビン酸ナトリウムを添加してpHを5.8にする以外は実施例1と同様にしてバナナ加工品4を得た。
【0031】
バナナ果肉を600g、糖液を400g(蔗糖260.0g、ビタミンC0.4g、水139.6g)にする以外は実施例1と同様にしてバナナ加工品5を得た。
【0032】
比較例1
追熟され適度な熟度であるバナナ果実(ジャイアントキャベンディッシュ種、果肉糖度(Brix)22.0、カラーチャート6)10kgを剥皮してバナナ果肉6kgを得た。バナナ果肉は両サイドのヘタ部分を取り除いた後、850gに調整し10本のバナナ果肉を得た。得られたバナナ果実を耐熱性プラスティックバッグに入れ真空にすることなくそのままシールをして包装した。包装したバナナ果実を−20℃で凍結し比較品1とした。
【0033】
比較例2
追熟されておらず未熟なバナナ果実(ジャイアントキャベンディッシュ種、果肉糖度(Brix)12.0、カラーチャート3)10kgを剥皮してバナナ果肉6kgを得た。バナナ果肉は両サイドのヘタ部分を取り除いた後、850gに調整し10本のバナナ果肉を得た。得られたバナナ果実を耐熱性プラスティックバッグに入れ真空にすることなくそのままシールをして包装した。包装したバナナ果実を−20℃で凍結し比較品2とした。
【0034】
試験例1
実施例1及び比較例1で得られたバナナ加工品1及び比較品1を−20℃で3日間凍結したのち、10℃の恒温水槽に5時間放置して解凍したバナナ果肉を取り出して、6.4mmのダイスカット(一辺6.4mmの立方体にカット)にして、大腸菌群測定、外観検査、食感検査及びレオメーターによる破断強度を測定した。又対照品として追熟され適度な熟度であるバナナ果実(ジャイアントキャベンディッシュ種、果肉糖度(Brix)22.0、カラーチャート6)を何ら処理することなく6.4mmのダイスカットにして、大腸菌群測定、食感検査及びレオメーター(不動工業社製)による破断強度を測定した。
大腸菌群測定はそれぞれのサンプルを10個ずつ食品衛生法のBGLB法に従って行い陽性反応が出た件数を表記し、外観検査は、ダイス状にカットした形状が崩れていないか、色調に変色は無いか、良いものを5点、好ましくないものを1点としてパネラー10名による目視検査にて評価を行い、食感検査はバナナの食感・味に近いかどうかを、良いものを5点、好ましくないものを1点としてパネラー10名による官能検査にて評価を行い、果肉の破断強度は、10℃で直径5mmの平板型プランジャーを60mm/minの速度で測定し、平方センチメートルあたりの破断強度として算出した。結果を表1に示す。
【0035】
【表1】

【0036】
表1より明らかなように本願発明によるバナナ加工品は比較品に比べてはるかに生のままのバナナである対照品に近い性状を示している。すなわち形状はダイスの角が残り、果肉のくずれが少なく、色調においては黒色化等の変色はなく、糖浸透が充分になされているため気泡が除去されており透明感、艶もあり、凍結解凍による食感の劣化もなく、好ましい形状と食感であった。特に滑らかさが生じて、とろみのある食感は今までのバナナ加工品にはない食感であった。
【0037】
実施例2
追熟され適度な熟度であるバナナ果実(ジャイアントキャベンディッシュ種、果肉糖度(Brix)22.0、カラーチャート6)を剥皮してバナナ果肉を得た。バナナ果肉は両サイドのヘタ部分を取り除いた後、得られたバナナ果肉を1袋あたり850gになるよう耐熱性プラスティックバッグに入れ、さらに蔗糖97.5g、ビタミンC0.15g、水52.35gの糖液(糖分65%、pH2.65)を加え真空包装機を用い真空度(真空ゲージの値)760mmHgで真空パックを行った。
真空包装したバナナ果肉を水温50、60、70、75、80、90、95、100℃にそれぞれ調整した湯浴に入れ、5分、10分、20分、30分、40分、50分,60分、70分の各時間で取り出し、すぐに20℃の冷水で冷却した。これを、−20℃の凍結庫に入れてそれぞれバナナ加工品を得た。
【0038】
試験例2 一次加工試験(バナナ加工品)
実施例2で得られたバナナ加工品をそれぞれ−20℃で3日間緩慢凍結したものを流水中で5時間緩慢解凍した後、大腸菌群測定、外観検査、食感検査及びレオメーター(不動工業社製)による破断強度を測定した。
大腸菌群測定はそれぞれのサンプルを10個ずつ食品衛生法のBGLB法に従って行い陽性反応が出た件数を表記し、外観検査は、ダイス状にカットした形状が崩れていないか、色調に変色は無いか、良いものを5点、好ましくないものを1点としてパネラー10名による目視検査にて評価を行い、食感検査はバナナの食感・味に近いかどうかを、良いものを5点、好ましくないものを1点としてパネラー10名による官能検査にて評価を行い、果肉の破断強度は、10℃で直径5mmの平板型プランジャーを60mm/minの速度で測定し、平方センチメートルあたりの破断強度として算出した。結果を表2に示す。またレオメーターによる破断強度測定結果をチャートとして図1に示す。
【0039】
【表2】

【0040】
表2より明らかなように本願発明の60℃以上95℃未満で、10分を越えて60分以下の加熱処理を行なったものは、食感、破断強度ともに良好であった。60℃で50分以上の加熱で、破断強度 150/cm以上の強度を有するバナナ果肉を得ることができた。50℃以下では加熱時間を長くしても破断強度が測定できる固さの果肉は得られなかった。
さらに、90℃の加熱では15分の加熱で、十分な強度の果肉が得られた。
また図1からも明らかなように、加熱温度が80℃以上では、ペクチンメチルエステラーゼの活性化が初期で早く立ち上がるが、10分より長い加熱では酵素活性失活の可能性がうかがわれ、それ以上の加熱によっても破断強度の大きな上昇は見られなかった。しかし、高温になるとバナナに含まれるでんぷん質の変性が生じ、糊感をもった粘性を生じて、生バナナに近い食感となった。
すなわち、60℃を越えて80℃未満では、滑らかなとろみのある食感が得られる。また、80℃以上95℃未満の加熱では、でんぷん質の生バナナに近い食感が得られ、それぞれに優れた特長をもって、多くの食感の要望に対応できる。
【0041】
大腸菌群の測定において、60℃以上の加熱においてはBGLB法では陰性であったが、50℃の加熱においては60分間の加熱で陽性のものも見られた。大腸菌群の点からも、60℃以上の加熱が必要であることがわかった。
【0042】
試験例3 二次加工試験(ヨーグルト用プレパレーション)
実施例2と同様の方法で得られたバナナ加工品のうち、加熱温度50℃から95℃で、加熱時間10分から70分のバナナ加工品のうち代表的な加熱条件のものを選んで、ヨーグルト用プレパレーションを作成した。
【0043】
[バナナ加工品条件]
・50℃、70分
・60℃、50分、60分
・70℃、20分
・75℃、30分、40分、60分
・80℃、30分
・90℃、10分、15分、20分
・95℃、10分
【0044】
上記の加熱条件で処理して得られたバナナ加工品それぞれ5Kgを−20℃で3日間緩慢凍結した後、−5℃〜5℃程度に温度調節して、6.4mm角にダイサー(アーシェル社製)でカットしバナナダイスカット品を得た。
【0045】
[プレパレーション配合]
バナナダイスカット品 4.0(g)
砂糖 3.0
LMペクチン 0.02
キサンタンガム 0.005
クエン酸ナトリウム 0.005
リン酸 0.014
バナナフレーバー 0.015
水 2.941
【0046】
得られたバナナダイスカット品を用いて、上記の配合をもとに、ステンレス製の容器にバナナダイスカット品を入れ、これに砂糖、ペクチン、キサンタンガム、クエン酸ナトリウム、リン酸を加えて、さらに水を加えてゆっくり攪拌しながら80℃まで湯浴中で加温し、アスピレーターを用いた脱気装置で、760mmHgの真空度(真空ゲージの値)を示してから、3分間脱気を行なった。これを再び湯浴中で品温90℃まで昇温し、5分間保持した後、水分補正を行って糖度が約41であることを確認してフレーバーを加え、1Kg容器に分注して水冷し、バナナプレパレーションを得た。得られたバナナプレパレーション中にある二次加工されたバナナダイスカット品の外観検査、食感検査及びレオメーター(不動工業社製)による破断強度を測定した。外観検査は、ダイス状にカットした形状が崩れていないか、色調に変色は無いか、良いものを5点、好ましくないものを1点としてパネラー10名による目視検査にて評価を行い、食感検査はバナナの食感・味に近いかどうかを、良いものを5点、好ましくないものを1点としてパネラー10名による官能検査にて評価を行い、果肉の破断強度は、10℃で直径5mmの平板型プランジャーを60mm/minの速度で測定し、平方センチメートルあたりの破断強度として算出した。結果を表3に示す。
【0047】
【表3】

【0048】
表3より明らかなように本願発明のバナナプレパレーションは形状、色調、食感ともに比較品に比べて良好であった。
また、加熱温度50℃では70分以上加熱しても、カットに十分な固さが得られず、ピューレ状となったため、果肉入りプレパレーションとしての二次加工ができなかった。
60℃で60分加熱、75℃で20分の加熱によって得られた一次加工をプレパレーション化する二次加工後の果肉の固さは、一次加工品と比べて破断強度は少し弱くなり、食感的にも柔らかく感じた。
80℃で30分加熱及び90℃で15分加熱したものは二次加工によって固くなる傾向を示し破断強度も大きくなった。また、食感も一次加工品に比べて固くなり、より生バナナの食感に近いものとなった。
95℃で加熱したものは、一次処理の加熱中に、果肉に含まれる気体が急激に膨張すること(加熱中に発泡が見られる)によって、果肉が破壊されるために、二次加工品の原料としてカットができず二次加工原料として不適である。
二次加工では、増粘剤の加熱溶解及び殺菌のために加熱を行なうが、果肉の破断強度は、表2に示される破断強度と表3に示される破断強度(二次加工品)の差が少ないため、二次加工時の加熱工程による果肉の硬化は期待できない。すなわち、本発明のように一次処理で酵素反応の制御及びデンプンの変性の制御が必須であることがうかがえる。
デザート用に用いるバナナプレパレーションでは、加熱温度60℃では60分以下の加熱で、加熱温度90℃では10分を越える加熱条件で処理された一次処理バナナを用いることで、形状・食感・色調に優れたプレパレーションを得ることができる。
【0049】
試験例4 三次加工試験(ヨーグルトへのバナナプレパレーション(二次加工品)の利用)
試験例3で得られたバナナプレパレーションを用いてバナナ入りヨーグルトを作成した。
バナナプレパレーションは、試験例3に示される試験区2〜11のものを用いた。
無脂乳固形分 12%、乳脂肪分3%のはっ酵乳800gにバナナプレパレーション200gを混合して、5℃で2日間保存した。こうして得られたバナナ果肉入りヨーグルト中にあるバナナ果肉の外観検査、食感検査及びレオメーターによる破断強度を測定した。外観検査は、ダイス状にカットした形状が崩れていないか、色調に変色は無いか、良いものを5点、好ましくないものを1点としてパネラー10名による目視検査にて評価を行い、食感検査はバナナの食感・味に近いかどうかを、良いものを5点、好ましくないものを1点としてパネラー10名による官能検査にて評価を行い、破断強度はバナナヨーグルトから任意に3個バナナ果肉を取り出し、ろ紙の上に置いて表面のヨーグルト部分をぬぐった後、10℃で直径5mmの平板型プランジャーを60mm/minの速度で測定し、平方センチメートルあたりの破断強度として算出した。結果を表4に示す。
【0050】
【表4】

【0051】
表4より明らかように本願発明のバナナプレパレーションは、ヨーグルトに入れても、形状のくずれが少なく、食感ともに良好なことがわかった。使用するはっ酵乳によるが、バナナプレパレーションのときよりもバナナヨーグルトに利用した方が破断強度が増す傾向が見られた。バナナプレパレーションは低温ではっ酵乳に加えられただけで破断強度が増すことは、一次処理の適度な加熱処理によって反応しやすくなったペクチンがはっ酵乳中の酸、カルシウム、乳蛋白と反応してバナナ果肉を固くしたものと推測できる。このように本願発明のバナナ加工品を使用することで、しっかりと形状を保ち風味の良いバナナ果肉入りバナナヨーグルトを作ることが可能となった。
【0052】
試験例5 二次加工試験2(アイスクリーム用プレパレーション)
実施例2と同様の方法で得られたバナナ加工品のうち、加熱温度50℃から95℃で、加熱時間10分から70分のバナナ加工品のうち代表的な加熱条件のものを選んで、アイスクリーム用プレパレーションを作成した。
【0053】
[バナナ加工品条件]
・50℃、70分
・60℃、50分、60分
・70℃、20分
・75℃、30分
・80℃、30分
・90℃、10分、15分
・95℃、10分
【0054】
上記の加熱条件で処理して得られたバナナ加工品それぞれ5Kgを−20℃で3日間緩慢凍結した後、−5℃〜5℃程度に温度調節して、6.4mm角にダイサー(アーシェル社製)でカットしバナナダイスカット品を得た。
【0055】
[プレパレーション配合]
バナナダイスカット品 4.0(kg)シロップ部も利用
砂糖 3.15
水あめ(固形分75%) 1.0
LMペクチン 0.02
キサンタンガム 0.005
クエン酸ナトリウム 0.005
リン酸 0.014
バナナフレーバー 0.015
水 1.792
【0056】
得られたバナナダイスカット品を用いて、上記の配合をもとに、ステンレス製の容器にバナナダイスカット品を入れ、これに砂糖、ペクチン、キサンタンガム、クエン酸ナトリウム、リン酸を加えて、さらに水を加えてゆっくり攪拌しながら80℃まで湯浴中で加温し、アスピレーターを用いた脱気装置で、760mmHgの真空度(真空ゲージの値)を示してから、3分間脱気を行なった。これを再び湯浴中で品温90℃まで昇温し、5分間保持した後、水分補正を行って糖度が約50であることを確認してフレーバーを加え、1Kg容器に分注して水冷し、バナナプレパレーションを得た。得られたバナナプレパレーション中にある二次加工されたバナナダイスカット品の外観検査、食感検査及びレオメーター(不動工業社製)による破断強度を測定した。外観検査は、ダイス状にカットした形状が崩れていないか、色調に変色は無いか、良いものを5点、好ましくないものを1点としてパネラー10名による目視検査にて評価を行い、食感検査はバナナの食感・味に近いかどうかを、良いものを5点、好ましくないものを1点としてパネラー10名による官能検査にて評価を行い、果肉の破断強度は、10℃で直径5mmの平板型プランジャーを60mm/minの速度で測定し、平方センチメートルあたりの破断強度として算出した。結果を表5に示す。
【0057】
【表5】

【0058】
表5より明らかなように、一次処理バナナの加熱処理が60℃で60分以下、90℃で10分を越える加熱処理したものをアイス用プレパレーションに用いると、6.4mmダイスカットした果肉の破断強度が、150g/cm以上900g/cm以下を示し、形状、色調、食感ともに良好であった。

【0059】
試験例6 三次加工試験2(アイスクリームへのバナナプレパレーション(二次加工品)の利用)
アイスクリーム(無脂乳固形分12%、乳脂肪分10%)ミックスを調製し、フリーザーから出たところに、5℃に調整した表4のアイス用プレパレーションを20重量%加えて、150mlのカップに分注して、−30℃で硬化した。
硬化後−20℃で1日保存した後、これらのバナナ果肉入りアイスクリームを官能評価した。どれも風味としては良好であったが、果肉感として、試験区15、16、17、18、20を用いたものが好ましい果肉感を持っていた。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本願発明のバナナ加工品はそのままでも形状、色調と適度な硬さ、食感を維持したままのバナナとして飲食することも可能であるし、あるいは更なる加工をしてもバナナとしての形状や色調、ダイスカット等の成形後の形状と適度な硬さ、食感を維持したまま消費者に提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】バナナ加工品のレオメーターによる破断強度測定結果である。(試験例2)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バナナ果肉を加熱処理した固形のバナナ加工品であって、果肉の中心まで凍結した後、果肉の中心まで解凍したバナナ果肉を6.4mm角のダイス状にカットし、10℃において直径5mmの平板型プランジャーを用い60mm/minの速度にてレオメーターで測定した際に、150g/cm以上900g/cm以下の破断強度を有することを特徴とするバナナ加工品。
【請求項2】
剥皮した後、そのまま、あるいはカットされたバナナ果肉と、水溶性の糖分を50%以上80%以下含有する糖液とを、バナナ果肉:糖液の比率が60:40〜95:5になるよう包装容器に投入し、真空包装を行って得られる糖液含有包装バナナを、60℃以上95℃以下の温度帯にて加熱処理を行う工程を有することを特徴とする、請求項1記載のバナナ加工品の製造方法。
【請求項3】
水溶性の糖分を50%以上80%以下含有する糖液が、水溶性の糖分として、ブドウ糖、蔗糖、水飴、オリゴ糖、水素添加還元糖より選ばれる1種又は2種以上を組み合わせたものであり、さらに有機酸でpH3.0以上6.0未満に調整されていることを特徴とする請求項2記載のバナナ加工品の製造方法。
【請求項4】
加熱処理が、10分以上60分以下の時間であることを特徴とする請求項2記載のバナナ加工品の製造方法。
【請求項5】
請求項2〜4いずれか記載の製造方法で得られたバナナ加工品をさらにカット、加熱、糖浸漬、真空、殺菌、冷蔵、冷凍・解凍のいずれか1種又は2種以上を組み合わせた処理を行うことを特徴とするバナナ加工品の製造方法。
【請求項6】
請求項2〜5いずれか記載の製造方法により得られるバナナ加工品。
【請求項7】
請求項1又は6記載のバナナ加工品を含有することを特徴とする飲食品。

【図1】
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【公開番号】特開2010−124759(P2010−124759A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−303022(P2008−303022)
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(000204181)太陽化学株式会社 (244)
【Fターム(参考)】