説明

バラスト水処理用濾過装置

【課題】ハウジングの上側に結合されるハウジング覆板と排出部を着脱可能に形成することで濾過装置の組立、解体及び維持保守が容易なバラスト水処理用濾過装置を提供する。
【解決手段】バラスト水が流入及び流出する流入部と流出部を持つハウジングと、前記ハウジングの内部を流れるバラスト水を濾過させるフィルターと、前記フィルターに付着される異物を洗浄する自動洗浄部とを含み、前記自動洗浄部は、制御部の信号によって自動洗浄部を駆動させる駆動部と、前記駆動部に連結され、動きながら前記フィルターに付着された異物を吸入する吸入部と、前記吸入部に吸入された異物を排出する排出部とを含み、前記ハウジングは、ハウジング本体の一側に結合されるハウジング覆板が前記排出部と着脱可能に形成されることにより、組立、解体及び維持保守が容易である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバラスト水を処理する濾過装置に係り、より詳しくはハウジングの上側に結合されるハウジング覆板と排出部を着脱可能に形成することで濾過装置の組立、解体及び維持保守が容易であり、排出部がハウジング覆板と結合される一側に支持フランジを含み、支持フランジはハウジング覆板に形成されたコア貫通孔に挿入結合されるように突設される突出段部を含むことで、ハウジング覆板に形成されたコア貫通孔によって排出部を正確で容易にハウジング覆板に結合することができ、異物の排出通路となるコアが駆動軸と結合される一側に突設される駆動軸結合部を形成し、駆動軸結合部で駆動軸と結合手段によって結合し、結合手段と駆動軸結合部の外径をコアの外径より小さく形成して排出部またはハウジング覆板の組立や解体を容易にすることができ、ひんぱんな回転運動または上下運動によっても結合手段が破損するか抜け出ないようにすることができ、空間的制約のある所でも駆動軸とコアをハウジングから容易に抜き取ることができ、異物が濾過されなかったバラスト水が吸入ノズルを通じて流入して排出部を通じて排出されることを防止するバラスト水処理用濾過装置に関する。
【背景技術】
【0002】
バラスト水(ballast water)とは、船舶が荷物を積まないで運航する場合、船舶の均衡を維持するために船舶内のバラストタンクに満たす海水を意味する。
【0003】
国際交易量の増加につれて海上運送の割合がますます増加しており、これにより船舶数の増加及び大型化が速く進んでいるため、船舶で使用するバラスト水の量も大きく増加している。船舶で使用するバラスト水の量が増加することによって外来の海洋生物種による海洋生態系の被害発生事例も増加している。このような国際的な環境問題を解決するために、2004年度に国際海事機関(IMO)で‘船舶のバラスト水と沈殿物の統制と管理に対する国際協約’が完成されて2009年から発効している。
【0004】
従来、バラスト水を処理するための方式としては、バラスト水を海上で交換するか陸上で処理する方式があったが、非効率的な欠点があるため、船舶にバラスト水を処理するための処理施設を設置する方式が多く活用されている。特に、バラスト水処理施設に使われる処理方式としてはフィルターを用いる濾過方式が主に使われている。
【0005】
図1は従来のバラスト水濾過装置の断面図、図2は図1の装置においてハウジングの上側をハウジング本体に結合する過程を示す参考図、図3は図1においてコアと駆動軸の結合関係を示す参考図、図4は図1の装置においてハウジングの上側を分解する過程を示す参考図である。
【0006】
図1〜図4を参照すれば、従来のバラスト水濾過装置は、バラスト水が流入及び出入する流入部と流出部を持つハウジングaと、前記ハウジングaの内部を流れるバラスト水を濾過させるフィルターbと、前記フィルターbに付着された異物を吸入する吸入ノズルを通じて流入した異物の排出通路となるコアcと、前記コアcを駆動させる駆動軸dとを含んでなる。前記ハウジングaは、流入部と流出部を持ち、フィルターbを収容する空間をなすハウジング本体a1と、ハウジング本体a1に結合されてハウジングを密閉させるハウジング覆板a2とに分けられ、特に前記ハウジング覆板a2はその上部に前記コアcを通じて移動した異物の排出のために形成される排出部eが一体的に形成される構造になっている。
【0007】
したがって、図2に示すように、前記ハウジング覆板a2をハウジング本体a1に結合しようとする場合は、まず前記コアcと駆動軸dを互いに結合しなければならなく、その後にハウジング覆板a2を結合しなければならないので(ハウジング覆板a2を先に結合すれば、排出部eによってコアcと駆動軸dの結合作業ができなくなるから)、両者の結合作業が容易になされにくいし、特にハウジング覆板a2と排出部eが一体的に結合されているため、その重量が通常1トン程度である点を考慮すれば、クレーンを利用してハウジング覆板a2を駆動軸dとコアc、フィルターb及びハウジング本体a1に正確に結合する作業がもっと難しいことを確認することができ、よって後に分解する作業を行う場合にもやはり作業が複雑になる問題がある。
【0008】
また、図3に示すように、従来のバラスト水濾過装置において、前記コアcと駆動軸dの結合は、前記駆動軸dをコアcに一定部分挿入した後に前記コアcの外周面に挿通するスプリングピンc1で両者を結合することになる。このときに使われるスプリングピンc1はその内部に中空が形成され一側が切開されているので、挿入後に弾性によってコアcと駆動軸dの結合が堅固になるように形成される構造を有する。この場合、前記スプリングピンc1は内部に中空が形成されて強度が低くなるしかなく、それによりひんぱんな駆動軸dとコアcの上下及び回転運動かつ塩分濃度の高い海水の環境で使われるため、破損または腐食の可能性が高くて耐久性が低い問題がある。
【0009】
また、前記スプリングピンc1は前記コアcの外周面に挿通するので、ほぼコアcの直径と同等な長さに形成されるが、ひんぱんな駆動軸dとコアcの上下及び回転運動あるいはその他の振動などによってスプリングピンc1の弾性が弱くなり、スプリングピンc1が外部に一定部分だけ抜け出ると、図4に示すように、後続の分解または入れ替えの作業のために前記ハウジング覆板a2を持ち上げる場合、ハウジング覆板a2が抜け出たスプリングピンc1の一側にかかるため、クレーンを用いるハウジング覆板a2の分解作業も難しくなる問題がある。
【0010】
また、分解過程で船舶などのようにバラスト水処理処置が設置される空間(特に、上側空間)に余裕がなく一定の制約がある場合は、前記コアcと駆動軸dをハウジングaから抜き取ろうとする場合、必ず駆動軸dとコアcを先に分解しなければならない問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は前記のような問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、ハウジングの上側に結合されるハウジング覆板と排出部を着脱可能に形成することで濾過装置の組立、解体及び維持保守が容易なバラスト水処理用濾過装置を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、排出部がハウジング覆板と結合される一側に支持フランジを含み、支持フランジはハウジング覆板に形成されたコア貫通孔に挿入結合されるように突設される突出段部を含み、ハウジング覆板に形成されたコア貫通孔によって排出部を正確で容易にハウジング覆板に結合することができるバラスト水処理用濾過装置を提供することである。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、異物の排出通路となるコアが駆動軸と結合される一側に突設される駆動軸結合部を形成し、駆動軸結合部で駆動軸と結合手段によって結合し、結合手段と駆動軸結合部の外径をコアの外径より小さく形成することで、排出部やハウジング覆板の組立や解体を容易にすることができるバラスト水処理用濾過装置を提供することである。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、コアと駆動軸を結合する結合手段が中実キーであり、結合後に結合手段を駆動軸結合部に熔接することにより、ひんぱんな回転運動や上下運動によっても結合手段が破損するか抜け出ないようにすることができるバラスト水処理用濾過装置を提供することである。
【0015】
本発明のさらに他の目的は、コアと結合される駆動軸の一側角を面取りするかラウンド形状に形成することにより、駆動軸を結合手段を中心として一方向に回転させる(折り畳む)ことができ、空間的制約がある所でも駆動軸とコアをハウジングから容易に抜き取ることができるバラスト水処理用濾過装置を提供することである。
【0016】
本発明のさらに他の目的は、前記駆動軸の他側角は直角を成すように形成し、コアに結合された駆動軸が垂直を維持するようにして、駆動軸の上下及び回転移動がコアに同一に伝達されるようにするバラスト水処理用濾過装置を提供することである。
【0017】
本発明のさらに他の目的は、吸入ノズルを形成するフィルター接触部と案内部、吸入棒結合部と支持部、及び支持部と案内部の間の結合部位にそれぞれ密閉手段を備えることで、フィルター内部の異物が濾過されなかったバラスト水が吸入ノズルを通じて流入し排出部を通じて排出されることを防止することができるバラスト水処理用濾過装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前述した本発明の目的を達成するためのバラスト水処理用濾過装置は次のような構成を含む。
【0019】
本発明の一実施例によるバラスト水処理用濾過装置は、バラスト水が流入及び流出することができる流入部と流出部を持つハウジングと、前記ハウジングの内部を流れるバラスト水を濾過させるフィルターと、前記フィルターに付着される異物を洗浄する自動洗浄部とを含み、前記自動洗浄部は、制御部の信号によって自動洗浄部を駆動させる駆動部と、前記駆動部に連結され、動きながら前記フィルターに付着された異物を吸入する吸入部と、前記吸入部に吸入された異物を排出する排出部とを含み、前記ハウジングは、ハウジング本体の一側に結合されるハウジング覆板が前記排出部と着脱可能に形成されることにより組立、解体及び維持保守が容易であることを特徴とする。
【0020】
本発明の他の実施例によれば、前記排出部は前記ハウジング覆板と結合される一側に支持フランジを含み、前記支持フランジは前記ハウジング覆板に形成されたコア貫通孔に挿入結合されるように突設される突出段部を含むことにより、前記ハウジング覆板に形成されたコア貫通孔によって前記排出部を正確で容易に前記ハウジング覆板に結合することができる。
【0021】
本発明のさらに他の実施例によれば、前記吸入部は、前記フィルターに付着された異物を吸入する吸入ノズルが装着される吸入棒と、前記吸入棒に連結され、吸入された異物を移動させるコアとを含み、前記駆動部は、前記コアに連結され、動力源の作動によって前記コアを移動させる駆動軸を含み、前記コアは、前記駆動軸と結合される一側に突設される駆動軸結合部を含むことで、前記駆動軸結合部で前記駆動軸と結合手段によって結合されることができる。
【0022】
本発明のさらに他の実施例によれば、前記結合手段は中実キーであり、結合後に前記駆動軸結合部に熔接されることができる。
【0023】
本発明のさらに他の実施例によれば、前記結合手段と前記駆動軸結合部の外径は前記コアの外径より小さく形成されることで、前記排出部または前記ハウジング覆板の組立や解体を容易にすることができる。
【0024】
本発明のさらに他の実施例によれば、前記駆動軸結合部には第1連結孔が形成され、前記駆動軸は前記駆動軸結合部に結合される一側に前記第1連結孔と同一線上に位置することになる第2連結孔が形成され、前記結合手段が前記第1及び第2連結孔に挿入結合されることができる。
【0025】
本発明のさらに他の実施例によれば、前記駆動軸の前記第2連結孔が形成される一側角は面取りされるかあるいはラウンド形状に形成されることで、前記駆動軸を前記結合手段を中心に回転させることができるので、空間的制約がある所でも前記駆動軸とコアをハウジングから容易に抜き取ることができる。
【0026】
本発明のさらに他の実施例によれば、前記駆動軸の前記第2連結孔が形成される他側角は直角を成すように形成され、前記コアに結合された前記駆動軸が垂直を成すようにして、前記駆動軸の上下及び回転移動が前記コアに同一に伝達されるようにすることができる。
【0027】
本発明のさらに他の実施例によれば、前記吸入ノズルは、前記フィルターに接触し、異物が流入することができる通孔を形成するフィルター接触部と、前記フィルター接触部に結合され、前記通孔を通じて流入した異物を前記吸入棒に案内する案内部と、前記フィルター接触部及び案内部を遊動させる弾性力を提供する弾性手段と、前記吸入棒に連結される吸入棒結合部に結合され、前記弾性手段の一端を支持する支持部とを含み、前記フィルター接触部と案内部、前記吸入棒結合部と支持部、及び前記支持部と案内部の間の結合部位にはそれぞれ密閉手段が含まれ、前記フィルター内部の異物が濾過されなかったバラスト水が前記吸入ノズルを通じて流入し排出部を通じて排出されることを防止することができる。
【0028】
本発明のさらに他の実施例によれば、前記弾性手段は前記フィルター接触部と支持部の間で前記案内部の外側に形成されることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明は前述した実施例と後述する構成、結合及び使用関係によって次のような効果を得ることができる。
【0030】
本発明は、ハウジングの上側に結合されるハウジング覆板と排出部を着脱可能に形成することで、濾過装置の組立、解体及び維持保守が容易な効果を持つ。
【0031】
本発明は、排出部がハウジング覆板と結合される一側に支持フランジを含み、支持フランジはハウジング覆板に形成されたコア貫通孔に挿入結合されるように突設される突出段部を含み、ハウジング覆板に形成されたコア貫通孔によって排出部を正確で容易にハウジング覆板に結合することができる効果を持つ。
【0032】
本発明は、異物の排出通路となるコアが駆動軸と結合される一側に突設される駆動軸結合部を形成し、駆動軸結合部で駆動軸と結合手段によって結合し、結合手段と駆動軸結合部の外径をコアの外径より小さく形成して、排出部やハウジング覆板の組立や解体を容易にすることができる効果を持つ。
【0033】
本発明は、コアと駆動軸を結合する結合手段が中実キーであり、結合後に結合手段を駆動軸結合部に熔接することで、ひんぱんな回転運動または上下運動によっても結合手段が破損するか抜け出ないようにすることができる効果を持つ。
【0034】
本発明は、コアと結合される駆動軸の一側角を面取りするかラウンド形状に形成することで、駆動軸を結合手段を中心に一方向に回転させる(折り畳む)ことができて、空間的制約がある所でも駆動軸とコアをハウジングから容易に抜き取ることができる効果を持つ。
【0035】
本発明は、前記駆動軸の他側角は直角を成すように形成し、コアに結合された駆動軸が垂直を維持するようにすることで、駆動軸の上下及び回転移動がコアに均等に伝達されるようにする効果を持つ。
【0036】
本発明は、吸入ノズルを形成するフィルター接触部と案内部、吸入棒結合部と支持部、及び支持部と案内部の間の結合部位にそれぞれ密閉手段を備えることで、フィルター内部の異物が濾過されなかったバラスト水が吸入ノズルを通じて流入して排出部を通じて排出されることを防止することができる効果を持つ。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】従来のバラスト水濾過装置の断面図である。
【図2】図1の装置においてハウジングの上側をハウジング本体に結合する過程を示す参考図である。
【図3】図1においてコアと駆動軸の結合関係を示す参考図である。
【図4】図1の装置においてハウジングの上側を分解する過程を示す参考図である。
【図5】本発明の一実施例によるバラスト水処理用濾過装置の断面図である。
【図6】図5の濾過装置においてハウジング覆板、駆動軸、及び排出部をそれぞれ結合する過程を示す参考図である。
【図7】図5の濾過装置においてハウジング覆板、駆動軸、及び排出部をそれぞれ結合する過程を示す参考図である。
【図8】図5の濾過装置においてハウジング覆板、駆動軸、及び排出部をそれぞれ結合する過程を示す参考図である。
【図9】図5の濾過装置において駆動軸とコアの結合部位を拡大して示す拡大断面図である。
【図10】図5の濾過装置において排出部を解体する過程を示す参考図である。
【図11】図5の濾過装置で駆動軸結合部に結合される駆動軸を示す分解斜視図である。
【図12】図11の駆動軸が結合手段を中心として回転した状態を示す参考図である。
【図13】図5の濾過装置において吸入ノズルを拡大して示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明によるバラスト水処理用濾過装置の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0039】
図5は本発明の一実施例によるバラスト水処理用濾過装置の断面図、図6〜図8は図5の濾過装置においてハウジング覆板、駆動軸、及び排出部をそれぞれ結合する過程を示す参考図、図9は図5の濾過装置において駆動軸とコアの結合部位を拡大して示す拡大断面図、図10は図5の濾過装置において排出部を解体する過程を示す参考図、図11は図5の濾過装置において駆動軸結合部に結合される駆動軸を示す分解斜視図、図12は図11の駆動軸が結合手段を中心として回転した状態を示す参考図、図13は図5の濾過装置において吸入ノズルを拡大して示す拡大断面図である。
【0040】
図5〜図13を参照すれば、本発明の一実施例によるバラスト水処理用濾過装置は、バラスト水が流入及び流出することができる流入部111及び流出部112を持つハウジング10と、前記ハウジング10の内部を流れるバラスト水を濾過させるフィルター30と、前記フィルター30に付着される異物を洗浄する自動洗浄部50とを含み、前記自動洗浄部50は、制御部(図示せず)の信号によって自動洗浄部を駆動させる駆動部510と、前記駆動部510に連結され、動きながら前記フィルター30に付着された異物を吸入する吸入部520と、前記吸入部520に吸入された異物を排出する排出部530とを含み、前記ハウジング10は、ハウジング本体110の一側に結合されるハウジング覆板120が前記排出部530と着脱可能に形成されることにより、組立、解体及び維持保守が容易になることができる。
【0041】
前記ハウジング10は本発明による濾過装置の本体を成す部分で、内部にフィルター30を収容する空間を形成する。好ましくは、円筒状のフィルターが収容できるように円筒状に形成されることができ、船舶に取水されたバラスト水が流入する流入部111と濾過されたバラスト水が流出される流出部112を含む。図5などに示すように、前記流入部111は前記ハウジング10の下側に位置し前記流出部112は前記流入部111より上側に位置することで、バラスト水が下部から流入して前記ハウジング10の内部を満たしながら濾過されることができるようにすることが好ましい。前記ハウジング10は、大別して、後述するフィルター30と(自動洗浄部の)吸入部520を収容するハウジング本体110と、ハウジング本体110の内部にフィルター30と(自動洗浄部の)吸入部520が収容された後、ハウジング10を密閉させるハウジング覆板120とがハウジング本体110の一側に結合される構造をなす。先の背景技術において従来技術の問題点として言及したように、特に限定された作業空間でハウジング本体110の内部にフィルター30と(自動洗浄部の)吸入部520が収容された状態でスチールや合金で製作されるのはもちろんのこと、後述する排出部530が一体的に形成されるため、自重が大きいハウジング覆板120を正確に結合させる作業の実行が容易でない問題点を解決するために、本発明においてはハウジング覆板120が前記排出部530と着脱可能に形成されている。これについては後述する。
【0042】
前記フィルター30は前記流入部111を通じて前記ハウジング10の内部に流入したバラスト水を濾過処理する部分で、好ましくは前記ハウジング10の内周面に沿って円筒状に前記ハウジング10の内部を取り囲む形態に形成されることができる。よって、前記流入部111を通じて前記ハウジング10の内部に流入したバラスト水が前記流出部112を通じて排出されるためには必ず前記フィルター30を通さなければならなく、前記フィルター30によって濾過される過程で50μm以上の生物及び粒子が濾過される。このような濾過が続いて進む場合、前記フィルター30の内面に異物が積もって濾過機能が低下するので、後述する自動洗浄部50によって異物除去作業が行われる。
【0043】
前記自動洗浄部50は前記フィルター30の内外部の圧力差を利用して制御部(図示せず)の制御下に前記フィルター30の内面に積もる異物を自動で除去する部分で、制御部(図示せず)の信号によって自動洗浄部50を駆動させる駆動部510と、前記駆動部510に連結され、動きながら前記フィルター30に付着された異物を吸入する吸入部520と、前記吸入部520に吸入された異物を排出させる排出部530とを含むことができる。
【0044】
前記駆動部510は前記自動洗浄部50、特に前記吸入部520が回転及び上下運動するための動力を提供する部分で、一般的なモーター512などによる駆動力を伝達する駆動軸511が後述する吸入部520のコア523に連結され、制御部(図示せず)の制御下にコア523を上下移動及び回転させることになる。前記駆動軸511の外周面は螺糸山形状に形成されることができる。これは、前記モーター512の作動によって上下移動しながら回転運動することで、後述する吸入部520がフィルター30の異物をより効率よく吸入するためである。また、前記駆動軸511の一端には接触手段5111が結合されることができる。前記接触手段5111は前記駆動軸511の上下移動距離を制限するためのリミットスイッチ5112と接触する部分で、前記接触手段5111が前記リミットスイッチ5112と接触する場合、制御部(図示せず)の制御下に前記駆動軸511が移動する進行方向が変わるため、前記駆動軸511は前記リミットスイッチ5112の間で上下移動することになる。また、前記駆動軸511は、図5などに示すように、第1駆動軸511’と第2駆動軸511”に分離形成できる。従来には、前記駆動軸511、特に前記第1駆動軸511’をコア523と結合した状態でハウジング覆板120を結合しなければならなく、前記駆動軸511、特に前記第1駆動軸511’とコア523の結合構造に耐久性などの問題点が発生したが、本発明は前記のような問題点を解決しようとするもので、これについては後述する。
【0045】
前記吸入部520は前記駆動部510から動力を受けて動きながら前記フィルター30に付着された異物を吸入する部分で、前記フィルター30に付着された異物を吸入する吸入ノズル521が装着される吸入棒522と、前記吸入棒522に連結され、吸入された異物を移動させるコア523とを含むことができる。前記吸入ノズル521は前記フィルター30の内面に密着して内面に付着された異物を吸入する部分で、後述する排出部530のイグゾーストバルブ533の作動による吸入力を利用してフィルター30の内面に付着された異物を吸入する。この際、本発明は前記吸入ノズル521を通じて濾過されなかったバラスト水が吸入されて排出されることを防止するための構成を含んでいる。これについては後述する。前記吸入棒522は全体的に内部に貫通孔が形成された棒状に形成され、その一端に前記吸入ノズル521が形成され、その他端は前記コア523と連結され、吸入された異物を前記コア523に移動させることになる。前記吸入棒522は多数が前記コア523の外周面上に高さを異にして放射状に付着された形態に形成できる。これは、後述するように、前記コア523が回転しながら上下移動する場合、より容易に前記フィルター30に付着された異物を吸入するためである。前記コア523は前記吸入ノズル521及び吸入棒522によって吸入、移動する異物が後述する排出部530を通じて排出されるように移動させる部分で、全体的に内部に空間が形成された棒状に形成できる。前記コア523の一端には、内部空間を通じて移動された異物が後述する排出部530のフラッシングチャンバー531に排出されるようにする排出孔5231が形成されることができる。また、前記コア523の一端は前記駆動軸511、特に前記第1駆動軸511’と連結され、前記駆動軸511の動きによって上下移動とともに回転運動も可能になる。
【0046】
前記排出部530は前記吸入部520に吸入された異物を排出させる部分で、前記コア523の一端に形成された排出孔5231を通じて排出される異物を貯蔵するフラッシングチャンバー531と、前記フラッシングチャンバー531の異物が排出される通路となる排出管532と、前記排出管532の一側に形成されるイグゾーストバルブ533とを含むことができる。前記フラッシングチャンバー531は前記コア523の排出孔5231を通じて排出される異物が積もる部分で、好ましくは前記コア523が上下移動する距離に基づき、いずれの場合であっても前記コア523の排出孔5231から排出される異物を貯蔵することができるサイズ及び形状に形成できる。前記排出管532は前記フラッシングチャンバー531の異物が排出される通路となる部分で、前記フラッシングチャンバー531の一側に連結される管状に形成できる。前記イグゾーストバルブ533は前記排出管532の一側に連結され、前記吸入部520が前記フィルター30の内面に付着された異物の吸入/排出のための吸入力を提供する部分で、制御部(図示せず)によって制御される。すなわち、前記イグゾーストバルブ533が開かれる場合は、前記排出管532、フラッシングチャンバー531、コア523、吸入棒522及び吸入ノズル521の内部は大気圧、つまり前記ハウジング10の内部の高圧に比べて低圧が形成されるので、前記吸入ノズル521の周りのバラスト水、特に前記フィルター30の外部の濾過されたバラスト水は気圧の低い前記吸入ノズル521の内部に吸入される。この際、フィルター30の内面に付着された異物も一緒に吸入されることになり、前記イグゾーストバルブ533が閉まる場合は、バラスト水及び異物の吸入が中断される。
【0047】
以下、本発明によるバラスト水処理用濾過装置の主要技術的特徴についてより具体的に説明する。
【0048】
前述したように、従来のバラスト水処理用濾過装置において、図1に示すように、特に、前記ハウジング覆板a2がその上部で前記コアcを通じて移動した異物の排出のために形成される排出部eと一体的に形成される構造になっているため、図2に示すように、前記ハウジング覆板a2をハウジング本体a1に結合しようとする場合は、まず前記コアcと駆動軸dを互いに結合しなければならなく、その後にハウジング覆板a2を結合すれば(ハウジング覆板a2を先に結合すれば排出部eによってコアcと駆動軸dの結合作業ができなくなるので)、両者の結合作業が容易になされにくく、特にハウジング覆板a2と排出部eが一体的に結合されているためその重量が通常1トン程度である点を考慮すれば、クレーンを利用してハウジング覆板a2を駆動軸dとコアc、フィルターb及びハウジング本体a1にそれぞれ正確に合わせて結合する作業がもっと難しいことを確認することができ、さらに後に分解する作業を向上させる場合にもやはり作業が複雑になる問題がある。
【0049】
したがって、本発明においては、図5などに示すように、前記ハウジング覆板120を前記排出部530と着脱可能に形成して組立、解体及び維持保守が容易になるようにすることはもちろんのこと、前記排出部530は前記ハウジング覆板120と結合される一側に支持フランジ534を含み、前記支持フランジ534は前記ハウジング覆板120に形成されたコア貫通孔121に挿入結合されるように突設される突出段部5341を含み、前記ハウジング覆板120に形成されたコア貫通孔121によって前記排出部530を正確で容易に前記ハウジング覆板120に結合するようにする。
【0050】
すなわち、本発明においては、前記ハウジング覆板120と排出部530(より具体的には前記フラッシングチャンバー531)が着脱可能に形成されることにより、図6に示すように、前記ハウジング本体110にフィルター30とコア523だけが結合された状態(すなわち、コア523に駆動軸511(より具体的には前記第1駆動軸511’))は結合されなかった状態)で、まず前記ハウジング覆板120のみを結合することができるようになっているので、ハウジング10の外部に突出する長さが長くないコア523の一端にコア貫通孔121を嵌め合わせることで、ハウジング覆板120を結合することが容易であるだけでなく、排出部530(より具体的には前記フラッシングチャンバー531)の重さが加わらなかったハウジング覆板120のみを結合すれば良いので、より容易に結合作業を行うことができることになる。その後、図7に示すように、前記コア523と駆動軸511(より具体的には前記第1駆動軸511’)の結合を進めた後、図8に示すように、前記排出部530(より具体的には前記フラッシングチャンバー531)を前記駆動軸511を含めて前記ハウジング覆板120に結合させることになる。この際、前記排出部530(より具体的には前記フラッシングチャンバー531)は前記ハウジング覆板120と結合される一側に支持フランジ534を含み、前記支持フランジ534は前記ハウジング覆板120に形成されたコア貫通孔121に挿入結合されるように突設される突出段部5341を含むことができる。前記排出部530を前記ハウジング覆板120に順次結合することになるため、前記排出部530を正確な位置に結合させることが重要であるのはもちろんのこと、容易に結合させることも重要である。この際、コア523が貫通されるようにハウジング覆板120に形成されている既存のコア貫通孔121によって前記排出部530を正確な位置に容易に結合するように、排出部530の一側に支持フランジ534を含み、前記支持フランジ534には、前記コア貫通孔121に正確に挿入されるように一定長さで突出し、コア貫通孔121のサイズに相応するように形成される突出段部5341が含まれるようにすることにより、前記排出部530の結合作業の際、前記突出段部5341を前記コア貫通孔121に正確に挿入させることだけで排出部530をハウジング覆板120に正確で容易に結合させることができることになる。前記突出段部5341の挿入の際には、前記突出段部5341とコア523の間にブッシング122を挿入することで、回転及び上下移動を繰り返すコア523の外周面が前記突出段部5341に直接接触して損傷することを防止するとともに前記コア523がブッシング122に押し込まれて正確に垂直を維持するようにする。前記のように、前記ハウジング覆板120と排出部530(より具体的には前記フラッシングチャンバー531)が着脱可能に形成される場合には、分解作業においてもやはり容易に作業を行うことができ、特に駆動軸511(より具体的には前記第1駆動軸511’)とコア523の結合部分に問題が発生してこれを補修しなければならない場合においても、前記ハウジング覆板120の分解なしに前記排出部530のみを分離した後に補修作業を行うことができる利点がある。また、ノズル、フィルターなどの内部構成品の修理または入れ替えの際にも、排出部530とハウジング覆板120の結合を解除し、ハウジング覆板120のみを持ち上げることができるので、修理や入れ替えが容易になる。
【0051】
また、従来のバラスト水処理用濾過装置においては、図3に示すように、前記コアcと駆動軸dの結合において、前記駆動軸dをコアcに一定部分挿入した後に前記コアcの外周面に挿通するスプリングピンc1によって両者を結合することになる。このときに使われるスプリングピンc1は、その内部に中空が形成され、一側が切開されることにより、挿入された後に弾性によってコアcと駆動軸dの結合を堅固にするように形成される構造を成す。この場合、前記スプリングピンc1は内部に中空が形成されているため強度が低くなるしかなく、よってひんぱんな駆動軸dとコアcの上下及び回転運動によって破損する可能性が高くて耐久性が低い問題があり、さらに前記スプリングピンc1は前記コアcの外周面に挿通するのでほぼコアcの直径と同じ長さに形成される。この際、ひんぱんな駆動軸dとコアcの上下及び回転運動またはその他の振動などによってスプリングピンc1の弾性が弱くなってスプリングピンc1が外部に一定部分だけ抜け出れば、図4に示すように、後続の分解または入れ替えの作業のために前記ハウジング覆板a2を持ち上げる場合、ハウジング覆板a2が抜け出たスプリングピンc1の一側にかかることになり、クレーンによるハウジング覆板a2の分解作業も一層難しくなる問題がある。
【0052】
したがって、本発明においては、図9などに示すように、前記コア523が前記駆動軸511、より具体的には前記第1駆動軸511’と結合される一側に突設される別途の駆動軸結合部5232を形成することで、前記駆動軸結合部5232で結合手段540によって前記駆動軸511と結合されるようにする。この際、前記結合手段540は中実キーでなり、結合後に前記駆動軸結合部5232に熔接されるようにし、特に前記結合手段540と前記駆動軸結合部5232の外径を前記コア523の外径より小さく形成することで結合手段540の耐久性を高めるとともに前記排出部530または前記ハウジング覆板120の組立や解体を容易にすることができるようにする。
【0053】
すなわち、本発明においては、前記コア523と駆動軸511(より具体的には、前記第1駆動軸511’ )の結合のために前記コア523の一側に突設される別途の駆動軸結合部5232を形成する。前記駆動軸結合部5232は、図9及び図11に示すように、下部をなす支持部52322から上側に突出部52323が突設され、(前記突出部52323は後述する突出端5116との容易で堅固な結合のために突出端5116を左右側で収容する対になることができる)、前記突出部52323には第1連結孔52321が形成される。また、前記駆動軸511は前記駆動軸結合部5232に結合される一側に突設される突出端5116に前記第1連結孔52321と同一線上に位置する第2連結孔5113が形成され、結合手段540が前記第1及び第2連結孔52321、5113に挿入結合されることにより前記コア523と駆動軸511を結合させる。特に、図9に示すように、前記駆動軸結合部5232の外径D1と前記結合手段540の外径D2を前記コア523の外径D3より小さく形成することにより、前記排出部530、より具体的には前記フラッシングチャンバー531を結合する場合、あるいは、図10に示すように、前記排出部530を解体する場合、コア523の外周面に沿って抜け出る前記支持フランジ534の内径または前記突出段部5341が前記駆動軸結合部5232または結合手段540と干渉しないでなだらかに抜け出ることができるので、解体作業をより容易になすことができることになる。
【0054】
また、本発明において、前記結合手段540は内部が満たされた中実キーのような構成でなるとともに、その一端には突出したヘッド541が形成され、その他端は前記駆動軸結合部5232から一定長さだけ突出して駆動軸結合部5232に熔接されることにより、結合手段540の耐久性を増大させることを特徴とする。前述したように、前記駆動軸511とコア523はフィルター30の異物除去のために持続的に回転及び上下移動を繰り返すことになり、これによる作用及び振動などによって駆動軸511とコア523を結合させている前記結合手段540が破損する可能性、及び外部に抜け出る可能性が常に存在するため、前記結合手段540を従来のように内部が空いている中空状のスプリングピンのような構成に形成する代わりに、内部が満たされた棒状のキーに形成することにより、外力または振動によって結合手段540が易しく破損しないように耐久性を向上させることができることになる。特に、中実キーでなる前記結合手段540は、一端に突出したヘッド541が形成され、他端は駆動軸結合部5232から一定長さ突出してから駆動軸結合部5232に熔接されることで、持続的な外力または振動が加わっても、結合手段540が定位置を離脱して一側に抜け出ることにより駆動軸511の力をコア523に正常に伝達することができなくなるかあるいは両者の結合が解除されるかあるいは後続の前記排出部530やハウジング覆板120の解体作業が円滑にできなくなることを防止することができることになる。
【0055】
また、従来のバラスト水処理用濾過装置においては、濾過装置が設置される所が船舶などの特殊な環境にあるため、濾過装置が設置される空間(特に、上側空間)に余裕がなく一定の制約がある場合が多い。このような状態で、補修のために前記コアcをハウジングaから抜き取ろうとする場合、駆動軸dとコアcが連結された状態では上側空間の制約によって両者を抜き取ることができないから、このような場合にも必ず駆動軸dとコアcを先に分解しなければならなく、後にまた両者を結合設置しなければならない問題がある。
【0056】
したがって、本発明においては、図11などに示すように、前記駆動軸511(より具体的には前記第1駆動軸511’)の前記突出端5116の一側角5114を面取りするかあるいはラウンド形状に形成することで、前記駆動軸511が結合手段540によって前記コア523に結合された状態でも必要によって前記駆動軸511を前記結合手段540を中心に回転させることができるので、濾過装置が設置される空間、特に上側空間の空間的制約がある所でも前記駆動軸511とコア523の結合を解体せずに両者をハウジング10から容易に抜き取ることができることになる。すなわち、上側空間の空間的制約があるため、前記駆動軸511が立てられた状態では前記駆動軸511とコア523をすべて抜き取ることができない状態の場合、図12に示すように、前記駆動軸511を面取りするかあるいはラウンド形状の一側角5114の方向に前記結合手段540を中心に回転させて前記駆動軸511の高さを減らすことにより、前記駆動軸511とコア523が結合されたままで両者をハウジング10から抜き取ることができることになり、以後にさらにコア523と駆動軸511をハウジング10に結合させるとき、別にコア523と駆動軸511をまた結合しなければならない煩わしさを無くすことができることになる。
【0057】
また、前記駆動軸511(より具体的には前記第1駆動軸511’)の前記突出端5116の他側角5115、つまり前記一側角5114に対向する側の角は図11に示すように直角を成すように形成され、前記コア523に結合された前記駆動軸511が動力伝達過程中に前記他側角5115によって垂直を維持するようにすることにより、前記駆動軸511の上下及び回転移動が前記コア523に同一に伝達されるようにする。
【0058】
また、従来のバラスト水処理用濾過装置においては、フィルターの内部に付着された異物を吸入する吸入ノズルがフィルターの内面に密着しにくいとともに、吸入ノズルと吸入棒の間の連結部品も密閉されないため、フィルター異物の洗浄作業の際、吸入ノズルを通じて、いまだフィルターによって濾過されなかったフィルター内部のバラスト水が流入して排出部を通じて外部に排出される問題が発生している。
【0059】
したがって、本発明においては、図13などに示すように、前記吸入ノズル521が前記フィルター30に接触し、異物が流入することができる通孔52111をなすフィルター接触部5211と、前記フィルター接触部5211に結合され、前記通孔52111を通じて流入した異物を前記吸入棒522に案内する案内部5212と、前記フィルター接触部5211及び案内部5212を遊動させる弾性力を提供する弾性手段5213(たとえば、スプリング)と、前記吸入棒522に連結される吸入棒結合部5215に結合されて前記弾性手段5213の一端を支持する支持部5214とを含み、前記フィルター接触部5211と案内部5212、前記吸入棒結合部5215と支持部5214、及び前記支持部5214と案内部5212の間の結合部位にはそれぞれ密閉手段5216(たとえば、Oリング)が含まれることにより、前記フィルターの内面の異物洗浄作業の際、濾過されなかったバラスト水が前記吸入ノズル521を通じて流入し排出部530を通じて排出されることを防止することができる。
【0060】
すなわち、本発明においては、前記吸入ノズル521において前記フィルター30の内面と接触する部位である前記フィルター接触部5211及び/または案内部5212がフィルター30の内面に密着するように別途の弾性手段5213の弾性力で前記フィルター接触部5211及び/または案内部5212を持続的に加圧することができるようにすることで(前記弾性手段5213は吸入ノズル521の外部に露出するように形成できる)、洗浄作業の際、前記フィルター接触部5211の通孔52111を通じて、フィルター30の内部の濾過されなかったバラスト水が流入することを防止することになる。また、前記吸入ノズル521を形成するそれぞれの構成部が結合する部位を通じて吸入ノズル521が位置するフィルター30の内部の濾過されなかったバラスト水が流入することも遮断するために、前記フィルター接触部5211と案内部5212、前記吸入棒結合部5215と支持部5214、及び前記支持部5214と案内部5212の間の結合部位にそれぞれ前記密閉手段5216を形成することで、濾過されなかったバラスト水が前記吸入ノズル521を通じて流入し排出部530を通じて排出されることを根本的に予防することができることになる。前記密閉手段5216としてはOリングを活用することが好ましい。
【0061】
以上、本発明の好適な実施例を説明したが、このような実施例は本発明の技術的思想を具現する一実施例であるだけで、本発明の技術的思想を具現する限り、どの変更例または修正例も本発明の範囲に属するものとして解釈されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、ハウジングの上側に結合されるハウジング覆板と排出部を着脱可能に形成することで濾過装置の組立、解体及び維持保守が容易なバラスト水処理用濾過装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0063】
10 ハウジング
110 ハウジング本体
111 流入部
112 流出部
120 ハウジング覆板
121 コア貫通孔
122 ブッシング
30 フィルター
50 自動洗浄部
510 駆動部
511 駆動軸(511’ 第1駆動軸、511” 第2駆動軸)
512 モーター
5111 接触手段
5112 リミットスイッチ
5113 第2連結孔
5114 一側角
5115 他側角
5116 突出端
520 吸入部
521 吸入ノズル
522 吸入棒
523 コア
5211 フィルター接触部
52111 通孔
5212 案内部
5213 弾性手段
5214 支持部
5215 吸入棒結合部
5216 密閉手段
5231 排出孔
5232 駆動軸結合部
52321 第1連結孔
52322 支持部
52323 突出部
530 排出部
531 フラッシングチャンバー
532 排出管
533 イグゾーストバルブ
534 支持フランジ
5341 突出段部
540 結合手段
541 ヘッド
a ハウジング
a1 ハウジング本体
a2 ハウジング覆板
b フィルター
c コア
c1 スプリングピン
d 駆動軸
e 排出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バラスト水が流入及び流出することができる流入部と流出部を持つハウジングと、前記ハウジングの内部を流れるバラスト水を濾過させるフィルターと、前記フィルターに付着される異物を洗浄する自動洗浄部とを含み、
前記自動洗浄部は、制御部の信号によって自動洗浄部を駆動させる駆動部と、前記駆動部に連結され、動きながら前記フィルターに付着された異物を吸入する吸入部と、前記吸入部に吸入された異物を排出する排出部とを含み、
前記ハウジングは、ハウジング本体の一側に結合されるハウジング覆板が前記排出部と着脱可能に形成されることにより、組立、解体及び維持保守が容易であることを特徴とする、バラスト水処理用濾過装置。
【請求項2】
前記排出部は前記ハウジング覆板と結合される一側に支持フランジを含み、前記支持フランジは前記ハウジング覆板に形成されたコア貫通孔に挿入結合されるように突設される突出段部を含むことにより、前記ハウジング覆板に形成されたコア貫通孔によって前記排出部を正確で容易に前記ハウジング覆板に結合することを特徴とする、請求項1に記載のバラスト水処理用濾過装置。
【請求項3】
前記吸入部は、前記フィルターに付着された異物を吸入する吸入ノズルが装着される吸入棒と、前記吸入棒に連結され、吸入された異物を移動させるコアとを含み、
前記駆動部は、前記コアに連結され、動力源の作動によって前記コアを移動させる駆動軸を含み、
前記コアは、前記駆動軸と結合される一側に突設される駆動軸結合部を含むことで、前記駆動軸結合部で前記駆動軸と結合手段によって結合されることを特徴とする、請求項1に記載のバラスト水処理用濾過装置。
【請求項4】
前記結合手段は中実キーであり、結合後に前記駆動軸結合部に熔接されることを特徴とする、請求項3に記載のバラスト水処理用濾過装置。
【請求項5】
前記結合手段と前記駆動軸結合部の外径は前記コアの外径より小さく形成されることで、前記排出部または前記ハウジング覆板の組立や解体を容易にすることを特徴とする、請求項3に記載のバラスト水処理用濾過装置。
【請求項6】
前記駆動軸結合部には第1連結孔が形成され、前記駆動軸は前記駆動軸結合部に結合される一側に前記第1連結孔と同一線上に位置することになる第2連結孔が形成され、前記結合手段が前記第1及び第2連結孔に挿入結合されることを特徴とする、請求項4に記載のバラスト水処理用濾過装置。
【請求項7】
前記駆動軸の前記第2連結孔が形成される一側角は面取りされるかあるいはラウンド形状に形成されることで、前記駆動軸を前記結合手段を中心に回転させるので、空間的制約がある所でも前記駆動軸とコアをハウジングから容易に抜き取ることを特徴とする、請求項6に記載のバラスト水処理用濾過装置。
【請求項8】
前記駆動軸の前記第2連結孔が形成される他側角は直角を成すように形成され、前記コアに結合された前記駆動軸が垂直を成すようにして、前記駆動軸の上下及び回転移動が前記コアに同一に伝達されるようにすることを特徴とする、請求項7に記載のバラスト水処理用濾過装置。
【請求項9】
前記吸入ノズルは、前記フィルターに接触し、異物が流入する通孔を形成するフィルター接触部と、前記フィルター接触部に結合され、前記通孔を通じて流入した異物を前記吸入棒に案内する案内部と、前記フィルター接触部及び案内部を遊動させる弾性力を提供する弾性手段と、前記吸入棒に連結される吸入棒結合部に結合され、前記弾性手段の一端を支持する支持部とを含み、
前記フィルター接触部と案内部、前記吸入棒結合部と支持部、及び前記支持部と案内部の間の結合部位にはそれぞれ密閉手段が含まれ、前記フィルター内部の異物が濾過されなかったバラスト水が前記吸入ノズルを通じて流入し排出部を通じて排出されることを防止することを特徴とする、請求項3に記載のバラスト水処理用濾過装置。
【請求項10】
前記弾性手段は前記フィルター接触部と支持部の間で前記案内部の外側に形成されることを特徴とする、請求項9に記載のバラスト水処理用濾過装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公表番号】特表2012−516237(P2012−516237A)
【公表日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−519460(P2012−519460)
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【国際出願番号】PCT/KR2010/003967
【国際公開番号】WO2011/155654
【国際公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【出願人】(509324757)パンアジア カンパニー リミテッド (5)