説明

バランス型弾性波フィルタ装置およびその製造方法

【課題】バランス信号の平衡度の変動を小さくすることが可能なバランス型弾性波フィルタ装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】バランス型弾性波フィルタ装置は、基板3と、受信フィルタ12と、受信フィルタ12を封止する樹脂部材5とを備える。受信フィルタ12は、圧電基板12Aと、第1フィルタ回路12B1および第2フィルタ回路12B2とを含む。第1フィルタ回路12B1および第2フィルタ回路12B2とが並ぶ方向の両端において、受信フィルタ12の端面から樹脂部材5の端面までの距離の差が小さくなるように、薄肉部5Aが樹脂部材5に形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バランス型弾性波フィルタ装置およびその製造方法に関し、特に、チップサイズパッケージ(CSP: Chip Size Package)型のバランス型弾性波フィルタ装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のCSP型のバランス型弾性波フィルタ装置としては、たとえば、特開2006−13576号公報(特許文献1)に記載のものが挙げられる。
【0003】
特許文献1には、パッド電極(13)および電極(15)を介して、SAWフィルタ素子(12)をセラミック基板(14)上に実装し、その上に封止用樹脂(17)を塗布して硬化させることで、CSPを形成することが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−13576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のCSP型のバランス型弾性波フィルタ装置においては、基板に実装された弾性波フィルタ部品が樹脂封止されたバランス型弾性波フィルタ装置を実装基板に実装するとき、リフロー工程における加熱などにより、樹脂部材の内部応力が変化し、反りが発生する。この反りの影響により、弾性波フィルタ部品の周波数応答特性が変動し、バランス型弾性波フィルタ装置のバランス信号の平衡度が変動する問題があった。
【0006】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、バランス信号の平衡度の変動を小さくすることが可能なバランス型弾性波フィルタ装置およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るバランス型弾性波フィルタ装置は、第1主面を有する基板と、第1主面上に実装された弾性波フィルタ部品と、第1主面上に形成され、弾性波フィルタ部品を封止する樹脂部材とを備える。弾性波フィルタ部品は、第2主面を有する圧電基板と、第2主面上に形成され、第2主面に沿う第1方向に並ぶ第1フィルタ回路および第2フィルタ回路とを含む。第2フィルタ回路は、第1フィルタ回路に対して逆位相の信号を伝達する。第1方向の両端において、弾性波フィルタ部品の端面から樹脂部材の端面までの距離の差が小さくなるように、第1主面に対して垂直な第2方向の厚みを減じる薄肉部が樹脂部材に形成される。
【0008】
なお、本明細書において、「樹脂部材の端面」とは、「薄肉部の端面」を含むもの概念である。
【0009】
1つの実施態様では、上記バランス型弾性波フィルタ装置において、第1フィルタ回路は、圧電基板の端部近傍に配置され、薄肉部は、第1フィルタ回路近傍に位置する樹脂部材に形成される。
【0010】
1つの実施態様では、上記バランス型弾性波フィルタ装置において、弾性波フィルタ部品は、第1方向における第1端部側において、第1端部側に対向する第2端部側よりも弾性波フィルタ部品の端面から基板の端面までの最短距離が長くなるように基板に実装される。薄肉部は、第1端部側に位置する樹脂部材に形成される。
【0011】
1つの実施態様では、上記バランス型弾性波フィルタ装置において、薄肉部は、第2方向からみて弾性波フィルタ部品を避けた領域に形成される。
【0012】
本発明に係るバランス型弾性波フィルタ装置の製造方法は、主面を有する基板と、主面上に実装された弾性波フィルタ部品と、主面上に形成され、弾性波フィルタ部品を封止する樹脂部材とを含むバランス型弾性波フィルタ装置を準備する工程と、主面に沿う第1方向の両端において、弾性波フィルタ部品の端面から樹脂部の端面までの距離の差が小さくなるように、主面に対して垂直な第2方向の厚みを減じる薄肉部を樹脂部材に形成する工程とを備える。
【0013】
1つの実施態様では、上記バランス型弾性波フィルタ装置の製造方法において、薄肉部を形成する工程は、主面上に形成された樹脂部材を除去することを含む。
【0014】
1つの実施態様では、上記バランス型弾性波フィルタ装置の製造方法において、バランス型弾性波フィルタ装置を準備する工程は、第1方向における第1端部側において、第1端部側に対向する第2端部側よりも弾性波フィルタ部品の端面から基板の端面までの最短距離が長くなるように弾性波フィルタ部品を基板に実装することを含み、薄肉部を形成する工程は、第1端部側に位置する樹脂部材に薄肉部を形成することを含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、バランス型弾性波フィルタ装置において、バランス信号の平衡度の変動を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の1つの実施の形態に係るバランス型弾性波フィルタ装置が適用される弾性表面波デュプレクサの構成を示す平面図である。
【図2】図1に示す弾性表面波デュプレクサの構成を示す模式的断面図である。
【図3】図1に示す弾性表面波デュプレクサの回路構成を模式的に示す図である。
【図4】本発明の1つの実施の形態による効果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
【0018】
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。
【0019】
図1、図2は、各々、本実施の形態に係るバランス型弾性波フィルタ装置(受信フィルタ12)を含むデュプレクサ1の構成を示す平面図、模式的断面図である。なお、図2は、図1におけるII−II断面を示すものであるが、説明の便宜上、本来は図2に現れない薄肉部5Aを、図2中で点線で示す。
【0020】
図1、図2に示すように、送信フィルタ11および受信フィルタ12は、基板3の上面(主面)上に実装される。基板3の上面には少なくとも配線および電極端子(図示しない)が形成され、この電極端子にはバンプ11C,12Cを介して送信フィルタ11および受信フィルタ12が電気的に接続される。そして、基板3の上面には送信フィルタ11および受信フィルタ12を封止する樹脂部5が形成される。
【0021】
図1、図2に示すように、送信フィルタ11は、圧電基板11Aと、フィルタ回路11Bと、バンプ11Cとを含む。フィルタ回路11Bは、圧電基板11A上に形成される。圧電基板11Aは、バンプ11Cを介して基板3の上面に実装される。
【0022】
また、受信フィルタ12は、圧電基板12Aと、フィルタ回路12Bと、バンプ12Cとを含む。フィルタ回路12Bは、圧電基板12A上に形成される。圧電基板12A上に形成されたフィルタ回路12Bは、バンプ12Cを介して基板3の上面の配線に電気的に接続される。図3は、本実施の形態に係るバランス型弾性波フィルタ装置(受信フィルタ12)を含む弾性表面波デュプレクサ(デュプレクサ1)の回路構成を模式的に示す図である。
【0023】
デュプレクサ1は、たとえば、携帯電話機などのRF回路に搭載されるものである。図3に示すように、デュプレクサ1は、送信フィルタ11と、受信フィルタ12と、送信端子13と、第1の受信端子14Aと、第2の受信端子14Bと、アンテナに接続されるアンテナ端子15とを有する。アンテナ端子15と送信端子13との間に、送信フィルタ11が接続されている。また、アンテナ端子15と第1の受信端子14Aおよび第2の受信端子14Bとの間に、受信フィルタ12が接続されている。アンテナ端子15と送信フィルタ11および受信フィルタ12との間の接続点と、グラウンドとの間には、整合回路を構成するインダクタL1が接続されている。
【0024】
送信フィルタ11は、ラダー型弾性表面波フィルタである。送信フィルタ11は、直列腕共振子S1,S2,S3と、並列腕共振子P1,P2,P3とを有する。直列腕共振子S1,S2,S3と、並列腕共振子P1,P2,P3とのそれぞれは、ひとつの共振子として機能する複数の1ポート型弾性表面波共振子により構成されている。1ポート型弾性表面波共振子のそれぞれは、1つのIDT(Interdigital Trasducer)電極と、IDT電極の弾性表面波伝搬方向両側に配置された2つの反射器とを有する。並列腕共振子P1,P2とグラウンドとの間には、インダクタL2が接続されている。並列腕共振子P3とグラウンドとの間には、インダクタL3が接続されている。送信フィルタ11は、キャパシタC1とインダクタL4とからなるLC共振回路を有する。
【0025】
受信フィルタ12は、平衡−不平衡変換機能を有するバランス型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタであり、第1フィルタ回路12B1と、第2フィルタ回路12B2とを含む。縦結合共振子型弾性表面波フィルタは、4つの3IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部と、8つの1ポート型弾性波表面共振子とを有する。4つの3IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部のそれぞれは、3つのIDT電極と、IDT電極の弾性表面波伝搬方向両側に配置された2つの反射器とを有する。8つの1ポート型弾性表面波共振子のそれぞれは、1つのIDT電極と、IDT電極の弾性表面波伝搬方向両側に配置された2つの反射器とを有する。
【0026】
図1、図3に示すように、バランス型弾性波フィルタ装置である受信フィルタ12は、フィルタ回路12Bとして、第1フィルタ回路12B1と、第1フィルタ回路12B1に対して逆位相の信号を伝達する第2フィルタ回路12B2とを有している。受信フィルタ12は、第1フィルタ回路12B1と、第1フィルタ回路12B2と互いに逆位相の受信信号である、バランス信号が出力される。
【0027】
上述のとおり、送信フィルタ11および受信フィルタ12を封止する樹脂部材5が基板3の上面に形成される。送信フィルタ11および受信フィルタ12を基板3に実装したデュプレクサ1を、無線通信機器のRFモジュールなどの実装基板に実装するとき、リフロー工程における加熱などにより、樹脂部材5の内部応力が変化する。これにより、送信フィルタ11および受信フィルタ12に反りが発生する。この反りの影響により、送信フィルタ11および受信フィルタ12の周波数応答特性が変動する。特に、バランス型の弾性表面波フィルタである受信フィルタ12においては、第1フィルタ回路12B1と第2フィルタ回路12B2との間で上記「反り」の程度に差が生じることで、バランス信号の平衡度が大きく変動することが懸念される。
【0028】
これに対し、本実施の形態に係るデュプレクサ1では、リフロー工程によって位相バランスの値が変化したCSP型のバランス型弾性波フィルタ装置に対して、樹脂部材5の一部の厚みを減じて相対的に薄くすることにより、樹脂部材5の反りによって受信フィルタ12に生じる応力の偏りを緩和している。これにより、第1フィルタ回路12B1と第2フィルタ回路12B2との間で上記「反り」の程度の差が小さくなり、結果として、バランス信号の平衡度の変動が抑制される。より具体的には、以下のとおりである。
【0029】
受信フィルタ12の第1フィルタ回路12B1と第2フィルタ回路12B2とが並ぶ矢印DR1方向(図2参照)において、受信フィルタ12は、基板の中心から矢印B方向に偏った位置に設けられる。すなわち、矢印A方向の端部側において矢印B方向の端部側よりも受信フィルタ12の端面から基板3の端面までの最短距離が長くなるように、受信フィルタ12は基板3に実装される。
【0030】
基板の中心から偏った位置に受信フィルタ12を配置することで、基板の中心に配置する場合に比べ、リフロー工程などの温度変動による樹脂部材の応力の総和が矢印A方向に偏った側が矢印B方向に偏った側より大きくなる。これにより受信フィルタ12の位置を偏らせることで樹脂部材の応力による反り方向が決まる。よって薄肉部5Aの形成位置を矢印A方向側と矢印B方向側とで選択することなく、相対的に広い矢印A方向側の樹脂部材の領域に薄肉部5Aを形成すれば、反りが小さくなる。薄肉部5Aは、樹脂部材5の矢印DR2方向の厚みを減じた部分である。
【0031】
上記のように薄肉部5Aを形成することにより、矢印A方向の端部側における受信フィルタ12の端面から薄肉部5Aの端面までの距離(D1)と、矢印B方向の端部側における受信フィルタ12の端面から樹脂部2の端面までの距離(D2)との距離が略等しくなる。すなわち、薄肉部2Aを形成することにより、矢印DR1方向の両端において、受信フィルタ12の端面から樹脂部材5の端面までの距離の差が小さくなる。この結果として、樹脂部材5の反りによって受信フィルタ12に生じる応力の偏りを緩和することが可能となる。
【0032】
このように、本実施の形態に係るデュプレクサ1においては、薄肉部5Aの形成により、第1フィルタ回路12B1と第2フィルタ回路12B2との間で上記「反り」の程度の差が小さくなり、結果として、バランス信号の平衡度の変動が抑制されている。
【0033】
さらに、本実施の形態では、第1フィルタ回路12B1の近傍に位置する樹脂部材5に薄肉部5Aを設けることにより、バランス信号に与える補正効果をより大きくすることが可能となる。
【0034】
また、本実施の形態では、図1、図2に示すように、矢印DR2からみて送信フィルタ11および受信フィルタ12を避けた領域に薄肉部5Aを形成しているため、送信フィルタ11および受信フィルタ12の上面から樹脂部材5の上面までの距離が薄肉部5Aの形成によって縮小することがない。したがって、樹脂部材による送信フィルタ11および受信フィルタ12の密閉性の低下が抑制されている。
【0035】
なお、本発明の発明者は、以下の方法により、本実施の形態の効果を確認している。
まず、上述の手順を用いて、薄肉部5Aを有するCSP型のバランス型弾性波フィルタ装置を形成する。ここで、リフロー工程の条件は、160℃(予熱温度)で95秒、220℃(加熱温度)で150秒、268℃(ピーク温度)で53秒保つというものである。
【0036】
ここで、10個のCSP型のバランス型弾性波フィルタ装置のサンプルを準備して、初期段階(リフロー前)、リフロー後、薄肉部形成後において、1930〜1990MHzの受信周波数帯における、位相バランス値の最大値を測定する。リフロー後、薄肉部形成後における初期段階(リフロー前)に対する変化量を算出する。その結果を、図4に示す。
【0037】
図4に示すように、リフロー後においては、位相バランス値の最大値が初期段階に対して2°程度大きくなっている。これは、以下の理由によるものと考えられる。
【0038】
リフロー工程における加熱により、樹脂部材5の内部応力が変化し、樹脂部材5に反りが生じ、受信フィルタ12の圧電基板にも反りが生じる。圧電基板に反りが発生することにより、圧電基板上に形成されたIDT電極の電極間距離が変動して共振周波数が変動する。また、圧電基板の反りによって、圧電基板自体の固有振動数も変動する。ここで、受信フィルタ12は、基板3上で矢印B方向に偏って配置されているため、受信フィルタ12の圧電基板に発生する反りは一様でない。したがって、第1フィルタ回路12B1と第2フィルタ回路12B2との間で、IDT電極の電極間距離や圧電基板自体の固有振動数の変動量に差が生じる。以上の結果として、リフロー後においては、位相バランス値の最大値が大きくなる。
【0039】
これに対し、薄肉部の形成後においては、樹脂部材5の反りによって受信フィルタ12に生じる応力の偏りを緩和することができるので、薄肉部の形成前と比較して、位相バランス値の最大値を低減することができる。
【0040】
このように、本実施の形態においては、リフロー工程により初期段階に対して約2°変化した位相バランス値の最大値が、薄肉部の形成により、約1°初期段階に近づいたことが分かる。すなわち、本実施の形態によれば、バランス型弾性波フィルタ装置において、バランス信号の平衡度の変動を小さくすることができる。
【0041】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0042】
1 デュプレクサ、3 基板、5 樹脂部材、5A 薄肉部、11 送信フィルタ、11A,12A 圧電基板、11B,12B フィルタ回路、11C,12C バンプ、12 受信フィルタ、12B1 第1フィルタ回路、12B2 第2フィルタ回路、13 送信端子、14A 第1の受信端子、14B 第2の受信端子、15 アンテナ端子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1主面を有する基板と、
前記第1主面上に実装された弾性波フィルタ部品と、
前記第1主面上に形成され、前記弾性波フィルタ部品を封止する樹脂部材とを備え、
前記弾性波フィルタ部品は、第2主面を有する圧電基板と、前記第2主面上に形成され、前記第2主面に沿う第1方向に並ぶ第1フィルタ回路および第2フィルタ回路とを含み、
前記第2フィルタ回路は、前記第1フィルタ回路に対して逆位相の信号を伝達し、
前記第1方向の両端において、前記弾性波フィルタ部品の端面から前記樹脂部材の端面までの距離の差が小さくなるように、前記第1主面に対して垂直な第2方向の厚みを減じる薄肉部が前記樹脂部材に形成された、バランス型弾性波フィルタ装置。
【請求項2】
前記第1フィルタ回路は、前記圧電基板の端部近傍に配置され、
前記薄肉部は、前記第1フィルタ回路近傍に位置する前記樹脂部材に形成される、請求項1に記載のバランス型弾性波フィルタ装置。
【請求項3】
前記弾性波フィルタ部品は、前記第1方向における第1端部側において、前記第1端部側に対向する第2端部側よりも前記弾性波フィルタ部品の端面から前記基板の端面までの最短距離が長くなるように前記基板に実装され、
前記薄肉部は、前記第1端部側に位置する前記樹脂部材に形成される、請求項1または請求項2に記載のバランス型弾性波フィルタ装置。
【請求項4】
前記薄肉部は、前記第2方向からみて前記弾性波フィルタ部品を避けた領域に形成される、請求項1から請求項3のいずれかに記載のバランス型弾性波フィルタ装置。
【請求項5】
主面を有する基板と、前記主面上に実装された弾性波フィルタ部品と、前記主面上に形成され、前記弾性波フィルタ部品を封止する樹脂部材とを含むバランス型弾性波フィルタ装置を準備する工程と、
前記主面に沿う第1方向の両端において、前記弾性波フィルタ部品の端面から前記樹脂部材の端面までの距離の差が小さくなるように、前記主面に対して垂直な第2方向の厚みを減じる薄肉部を前記樹脂部材に形成する工程とを備えた、バランス型弾性波フィルタ装置の製造方法。
【請求項6】
前記薄肉部を形成する工程は、前記主面上に形成された前記樹脂部材を除去することを含む、請求項5に記載のバランス型弾性波フィルタ装置の製造方法。
【請求項7】
前記バランス型弾性波フィルタ装置を準備する工程は、
前記第1方向における第1端部側において、前記第1端部側に対向する第2端部側よりも前記弾性波フィルタ部品の端面から前記基板の端面までの最短距離が長くなるように前記弾性波フィルタ部品を前記基板に実装することを含み、
前記薄肉部を形成する工程は、前記第1端部側に位置する前記樹脂部材に前記薄肉部を形成することを含む、請求項6に記載のバランス型弾性波フィルタ装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−115486(P2013−115486A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257619(P2011−257619)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000006231)株式会社村田製作所 (3,635)
【Fターム(参考)】