説明

バルブ構造

【課題】 バルブ体の移動量に応じた流路面積の適正な変化割合を具現化できるようにする。
【解決手段】 先端を平坦面にするバルブ体1と、このバルブ体1の先端を密着させる平坦面からなるシート面を有すると共にこのシート面にポート21aを開口させるバルブシート部材2とを有し、バルブ体1が先端に基端を一体に連設させると共にバルブシート部材2におけるポート21a内に臨在されて先端部13aをポート21a内側に収斂させるニードル部13を有し、バルブシート部材2がポート21aの開口縁部に面取り部21bを有してなるバルブ構造において、バルブ体1の先端がバルブシート部材2のシート面に密着するときに、ニードル部13がバルブ体1への連設部たる基端部13bにおけるポート内側端(a)の外周を面取り部21bのポート内側端(a)となる小径部21dに近隣させてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、バルブ構造に関し、特に、ステアリングダンパなどの油圧緩衝器における減衰部への具現化に向くバルブ構造の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
ステアリングダンパなどの油圧緩衝器における減衰部への具現化に向くバルブ構造としては、従来から種々の提案があるが、その中で、たとえば、特許文献1には、バルブ構造がポペット型のバルブ体を有すると共にこのバルブ体の進退時に作動油の流路面積がいわゆる広狭されるとする提案が開示されている。
【0003】
すなわち、特許文献1には、二輪車の前輪側に架装されるステアリング装置が開示されていて、このステアリング装置が走行中の二輪車の前輪におけるシミーなどの振れを減衰するベーン型のロータリダンパを有してなるとしている。
【0004】
そして、このロータリダンパにあって、ベーンで画成されるいわゆる左右の油室が単一の減衰部を介して相互に連通するとしており、その結果、二輪車の前輪におけるシミーなどの振れを抑制する減衰部における減衰効果がいわゆる左右で同じになるとしている。
【0005】
このとき、減衰部は、図6(A)に示すように、ソレノイド(図示せず)からの推力で前進するポペット型のバルブ体1を有してなると共に、バルブ体1の先端部1aにおける尖端がバルブシート部材2に開穿のポートP内に臨在されてなるとするバルブ構造として具現化されている。
【0006】
そして、このバルブ構造にあっては、バルブ体1が前進するときに、図示するように、先端部1aがポートPの開口を閉塞するとし、あるいは、図示しないが、先端部1aがポートPの開口を閉塞せずして、先端部1aの外周とポートPの開口との間に出現する環状流路における流路面積を狭くするとしている。
【0007】
それゆえ、この特許文献1に開示されているバルブ構造にあっては、ソレノイドの推力を、すなわち、ポペット型のバルブ体における移動量を適正に制御することで、所望の減衰効果を得ることが可能になる。
【特許文献1】特開2004‐231036公報(要約,明細書中の段落0027,同0032〜同0035,図1,図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記した特許文献1に開示の提案にあっては、原理的に看て、適正な減衰力を発生させる上では問題はないが、設定通りの減衰効果の発揮を恒久的に補償し得なくなると指摘される可能性がある。
【0009】
すなわち、上記した特許文献1に開示のポペット型のバルブ体を有してなるバルブ構造にあって、ソレノイドからの推力でバルブ体が前進するときに、図6(A)に示すように、バルブ体1における先端部1aの外周がポートPの開口縁部に当接されて先端部1aがポートPの開口を閉塞する設定の場合には、ソレノイドからの推力が言わば大きいがゆえに、先端部1aの開口縁部に対する離着座が繰り返されることで、開口縁部がいわゆるへたることになって、バルブ体1の移動量に対する環状流路の流路面積が徐々に大きくなる不具合がある。
【0010】
そこで、ソレノイドからの大きい推力を受けても、バルブ体1の移動量が簡単に狂わないようにするために、図6(B)に示すように、先端が平坦面からなるいわゆる平弁型のバルブ体1と、このバルブ体1の先端に対向するシート面を平坦面にするバルブシート部材2との間に出現する流路を広狭させるとする提案があるが、この平弁型のバルブ体1による場合には、バルブ体1の移動量に対する流路面積の変化割合が大きくなり易く、したがって、たとえば、チャッタリングなどが発生され易くなる不具合がある。
【0011】
そこで、図6(C)に示すように、平弁型のバルブ体1における平坦面に形成される先端にバルブシート部材2のシート面に開口するポートP内に臨在されるニードル部1bを設け、このニードル部1bのポートPに対する移動量に依存して流路面積における変化割合を小さくする提案をなし得ることになる。
【0012】
しかし、この提案を具現化するについては、この種のバルブシート部材2に開穿されるポートPの開口縁部には、相手部材との干渉を避けるため、図6(D)に示すように、面取り部Tが形成されるのが常態であることを考慮する必要がある。
【0013】
このことからすると、バルブ体1の先端に連設されるニードル部1bは、図6(D)中に破線で示す部位の外周を上記の面取り部Tの小径部の内周に漏れ隙間もない程に近隣させることで、バルブ体1の先端がバルブシート部材2のシート面に着座して密着した状態でニードル部1bをポートP内に臨在させる状態を具現化できることになる。
【0014】
しかし、この状態が僅かでも狂うと、すなわち、バルブ体1の先端たる平坦面が、あるいは、バルブシート部材2のシート面たる平坦面が僅かでもへたることになると、ニードル部1bにおいて上記した破線で示す部位より大径となる基端寄りの部位が面取り部Tの小径部に干渉することになり、甚だしい場合には、バルブ体1の先端をバルブシート部材2のシート面に着座し得なくなり、すなわち、密着し得なくなり、両者間に隙間を発現させることになる危惧がある。
【0015】
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、バルブ体の移動量に応じた流路面積の適正な変化割合を具現化できて、たとえば、ステアリングダンパなどの油圧緩衝器における減衰部への具現化に向き、その油圧緩衝器の汎用性の向上を期待するのに最適となるバルブ構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記した目的を達成するために、この発明によるバルブ構造の構成を、基本的には、先端を平坦面にするバルブ体と、このバルブ体の先端を密着させる平坦面からなるシート面を有すると共にこのシート面にポートを開口させるバルブシート部材とを有し、バルブ体が先端に基端を一体に連設させると共にバルブシート部材におけるポート内に臨在されて先端部をポート内側に収斂させるニードル部を有し、バルブシート部材がポートの開口縁部に面取り部を有してなるバルブ構造において、バルブ体の先端がバルブシート部材のシート面に密着するときに、ニードル部がバルブ体への連設部たる基端部におけるポート内側端の外周を面取り部のポート内側端となる小径部に近隣させてなるとする。
【発明の効果】
【0017】
それゆえ、この発明にあっては、バルブ体の先端の連設されて先端部をバルブシート部材のポート内に臨在させるニードル部の最も大径となる部位がポートの開口縁部たる面取り部の小径部に近隣することになるから、ニードル部がポート内から抜け出るようになるとき、ニードル部とポートの開口との間に出現する環状流路における流路面積が徐々に大きくなる、すなわち、バルブ体の移動量に応じた流路面積の適正な変化割合を具現化できることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明によるバルブ構造は、たとえば、二輪車の前輪側に架装されて、走行中の二輪車の前輪におけるシミーなどの振れを減衰するステアリングダンパたる油圧緩衝器における減衰部に具現化されるとしている。
【0019】
そして、油圧緩衝器における減衰部に具現化されるとするとき、図示するところでは、減衰バルブとして具現化されるとしており、励磁されたソレノイド(図示せず)からの図1中に白抜きや矢印で示す推力で作動油の流れに抵抗を生じさせて減衰力発生を可能にし、解磁されてソレノイドからの推力が消滅するときに作動油の自由流れを許容するように機能するとしている。
【0020】
すなわち、この発明によるバルブ構造は、図1に示すように、バルブハウジングH内に収装されたバルブ体1およびバルブシート部材2を有し、さらには、バルブシート部材2をバルブハウジングH内の配設位置たる所定位置に定着させるように機能する附勢バネ3を有してなるとしている。
【0021】
まず、バルブハウジングHは、バルブ体1およびバルブシート部材2さらには附勢バネ3を収装し得るように構成されていれば足り、たとえば、シリンダ体(図示せず)などから分離された独立体とされるとしても良く、また、シリンダ体と一体とされていてシリンダ体の一部とされるとしても良い。
【0022】
そして、このバルブハウジングHは、バルブ体1を摺動可能に収装する、すなわち、図1中で左右方向となるバルブハウジングHの軸線方向でもあるバルブ体1の軸線方向への移動を可能にするようにバルブ体1を収装するとして、バルブ体1におけるバルブハウジングHに対する偏芯を阻止するとしている。
【0023】
一方、このバルブハウジングHは、バルブシート部材2をも摺動可能に収装する、すなわち、バルブ体1と同方向への移動を可能にするように収装するとして、バルブシート部材2におけるバルブハウジングHに対する偏芯をも阻止するとしている。
【0024】
そして、このバルブハウジングHは、バルブシート部材2が必要以上にバルブ体1側に移動し得ないようにするとして、バルブ体1が図中で左行するようにいわゆる後退するときに、バルブシート部材2の移動が阻止されて、バルブ体1がバルブシート部材2から離座し得ることになるように配慮されている。
【0025】
そしてまた、バルブシート部材2の移動阻止については、バルブハウジングHがバルブ体1を収装する部位における内径に対してバルブシート部材2を収装する部位における内径を大きくすることで、両者間に段差部H1を出現させ、この段差部H1を係止部に見たててバルブシート部材2の移動阻止を具現化するとしている。
【0026】
以上のように形成されるバルブハウジングHは、バルブ体1を収装するいわゆる内側を外側に連通させるポートH2を有してなるとしており、バルブシート部材2の背後側からの作動油がバルブ体1の後退でバルブシート部材2との間に出現する流路を介してバルブ体1の先端側に流入し、ついで、ポートH2を介してバルブハウジングH外に流出することを許容するとしている。
【0027】
つぎに、バルブ体1は、図示するところでは、本体部11が円柱状体からなり、図中で左端部となる後端部と、図中で右側となる先端側とをいわゆる先細りにするほぼ樽形に形成されてなるとしている。
【0028】
そして、このバルブ体1は、バルブシート部材2に対向する先端を平坦面にするとしており、図示するように、バルブシート部材2に先端が着座するときに、この先端がバルブシート部材2に密着して作動油の漏れを阻止するとしている。
【0029】
ところで、上記の平坦面からなる先端は、バルブ体1の本体部11に直接形成されるとしても良いが、図示するところでは、本体部11に一体に形成されて言わば本体部11の一部となるシート部12に形成されてなるとしている。
【0030】
このように、平坦面からなる先端がバルブ体1において本体部11でなくシート部12に形成されるとする場合には、多くの場合に、本体部11の径よりシート部12の径の方が小さく形成されるであろうから、この先端がバルブシート部材2におけるシート面に密着することによる吸着力をいたずらに大きくせずして、バルブ体1のバルブシート部材2からの離座が設定通りに実現されることを保障するのが容易になる。
【0031】
なお、バルブ体1は、図示するところでは、本体部11が円柱状体からなるとしているが、その機能するところからすれば、図示しないが、本体部11が有頭円筒状体からなるとしても良く、この場合には、バルブ体1における質量を小さくできるから、バルブ体1の摺動性を優先させる場合に有利となる。
【0032】
一方、バルブシート部材2は、有頭円筒状に形成されていて、図中で左端部となる頭部たるシート部21の軸芯部に開穿されたポート21aを介してこのバルブシート部材2の背後側とシート部21の外部となるバルブ体1側との連通を可能にするとしている。
【0033】
そして、このバルブシート部材2は、シート部21の図中で左端となる端面たるシート面を平坦面にするとしており、この平坦面たるシート面にバルブ体1の平坦面からなる先端を着座させて密着させることで、両者間における作動油の漏れを阻止するとしている。
【0034】
そしてまた、このバルブシート部材2は、附勢バネ3からの附勢力でバルブ体1側に前進するように附勢されてなると共に、シート面の外周側部がバルブハウジングHに形成の段差部H1からなる係止部に当接されることで、バルブ体1側への必要以上の移動が阻止されるとしている。
【0035】
なお、附勢バネ3は、図示しない基端がバルブハウジングHを含めたいわゆる固定側に担持されていて、バルブ体1側からの推力が言わば過大となるときに、収縮してバルブシート部材2の後退を許容するとしている。
【0036】
それゆえ、このバルブシート部材2にあっては、バルブ体1からの推力が言わば過大とならない限りにおいて、附勢バネ3のバネ力によってバルブハウジングH内の所定位置に静止されていて、バルブ体1の離着座を許容することになる。
【0037】
したがって、逆に言えば、バルブ体1がソレノイドから過大となる推力を受け、それゆえ、バルブ体1が必要以上に大きい力でバルブシート部材2に着座する事態になるとしても、この場合には、附勢バネ3が収縮してバルブシート部材2を後退させることになる。
【0038】
その結果、この発明のバルブ構造にあっては、バルブ体1とバルブシート部材2との間に過大な応力が発生する事態が招来されず、したがって、両者間にへたり現象が発現されなくなり、両者間における設定された着座性、すなわち、密着性が恒久的に保障されることになる。
【0039】
一方、バルブシート部材2は、前記したように、頭部たるシート部21の軸芯部にポート21aを有し、このポート21aがシート部21の端面たるシート面に開口するとしているが、このポート21aの開口縁部は、図2に示すように、環状の平坦面からなる面取り部21bとされている。
【0040】
ちなみに、この発明にあって、面取り部21bは、言わば積極的に形成されているもので、その意味からすると、凡そポートの開口縁部におけるいわゆるバリ取りの結果として表出される面取りとは異なるものと言い得ることになる。
【0041】
なお、面取り部21bについてであるが、いわゆるバリ取り以上に積極的に形成される限りには、図示する環状の平坦面からなるとすることに代えて、図示しないが、環状の断面R状面からなるとしても良いことはもちろんである。
【0042】
そして、この面取り部21bを細かく観察すると、図2に示すように、シート面側の大径部21cとポート21a側の小径部21dとを有してなり、後述するところであるが、図4および図5に示すように、バルブ体1におけるニードル部13の先端部13aが上記の小径部21dに作動油の漏れ隙間も有しない程に近隣するとしている。
【0043】
すなわち、前記したバルブ体1は、この発明にあって、図3にも示すように、本体部11の一部とも目されるシート部12の先端に基端を一体に連設させるニードル部13を有してなるとしている。
【0044】
そして、バルブ体1にあって、ニードル部13は、バルブシート部材2におけるポート21a内に臨在されて先端部13aをポート21a内側に収斂させるとしている。
【0045】
そしてまた、バルブ体1にあって、ニードル部13は、図1および図4に示すように、バルブ体1の先端がバルブシート部材2のシート面に密着するときに、このニードル部13のバルブ体1への連設部たる基端部13b(図3参照)における図3中に仮想線aで示すポート内側端の外周を面取り部21bのポート21a内側端となる小径部21dに漏れ隙間も有しない程に近隣させるとしている(図4参照)。
【0046】
その結果、バルブ体1にあって、ニードル部13がポート21a内から抜け出るようになるときには、このニードル部13とポート21aの開口端、すなわち、前記した面取り部21bにおける小径部21d(図2参照)との間に出現する環状流路における流路面積が徐々に大きくなることになる。
【0047】
このことから、ニードル部13とポート21aの開口端との間に出現する環状流路における流路面積が急激大きくならない、すなわち、バルブ体1の移動量に応じた流路面積の適正な変化割合を具現化できることになる。
【0048】
ところで、この発明におけるニードル部13にあっては、図3に示すように、このニードル部13のバルブ体1への連設部たる基端部13bを有しており、この基端部13bは、前記したように、面取り部21bにおける小径部21dに近隣する(図4参照)一方で、この基端部13bに以下のような配慮がなされるとしている。
【0049】
すなわち、ニードル部13の基端部13bにおける外径についてだが、前述したように、ポート内側端(a)の外径は、面取り部21bにおける小径部21dに漏れ隙間を有して近隣する寸法とされているが、同じく図3中に仮想線bで示すバルブ体側端の外径も同様に面取り部21bにおける小径部21dに近隣することになる寸法とされている。
【0050】
と言うのも、この発明にあっては、図4に示すように、バルブ体1の先端がバルブシート部材2のシート面に密着するときには、ニードル部13の基端部13bにおけるポート内側端(a)の外周が面取り部21bの小径部21dに漏れ隙間も有しない程に近隣するとしているが、仮に、バルブ体1とバルブシート部材2との間にへたり現象が発現されて、ニードル部13が図4に示す状態以上にいわゆる深くポート21a内に侵入することになる場合には、ニードル部13の基端部13bにおけるバルブ体側端(b)がポート21aの開口端、すなわち、面取り部21bの小径部21dに照準されるような状況になることが予想される。
【0051】
そこで、このような事態になるとしても、ニードル部13の基端部13bにおけるバルブ体側端(b)がポート21aの開口端、すなわち、面取り部21bの小径部21dに干渉し得ないことになるように配慮している。
【0052】
その結果、この発明によるバルブ構造にあっては、これを具現化するときにいわゆる公差に相当する製作誤差を生じるとしてもその影響をバルブ構造に顕著化させないことが可能になると言い得ることになる。
【0053】
なお、上記したところからすれば、ニードル部13の基端部13bにおけるバルブ体側部13c(図3参照)の形状については、面取り部21bの小径部21dに干渉し得ない限りには任意の形状とされて良く、図示するように、環状の平坦面とされるとし、または、これに代えて、図示しないが、環状の断面R面とされてなるとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】この発明の一実施形態によるバルブ構造を示す断面図である。
【図2】図1のバルブシート部材を拡大して示す半截断面図である。
【図3】図1のバルブ体を拡大して示す半截断面図である。
【図4】図2のバルブシート部材に図3のバルブ体が密着した状態を示す半截断面図である。
【図5】図2のバルブシート部材から図3のバルブ体が離座した状態を図4と同様に示す図である。
【図6】従来例とされるバルブ構造を示す図である。
【符号の説明】
【0055】
1 バルブ体
2 バルブシート部材
3 附勢バネ
13 ニードル部
13a 先端部
13b 基端部
21 頭部たるシート部
21a ポート
21b 面取り部
21d 小径部
a ポート内側端
b バルブ体側端
H バルブハウジング
H1 係止部たる段差部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端を平坦面にするバルブ体と、このバルブ体の先端を密着させる平坦面からなるシート面を有すると共にこのシート面にポートを開口させるバルブシート部材とを有し、バルブ体が先端に基端を一体に連設させると共にバルブシート部材におけるポート内に臨在されて先端部をポート内側に収斂させるニードル部を有し、バルブシート部材がポートの開口縁部に面取り部を有してなるバルブ構造において、バルブ体の先端がバルブシート部材の端面に密着するときに、ニードル部がバルブ体への連設部たる基端部におけるポート内側端の外周を面取り部のポート内側端となる小径部に近隣させてなることを特徴とするバルブ構造。
【請求項2】
バルブ体が柱状体あるいは有頭筒状体からなると共に柱状体の一端たる先端あるいは有頭筒状体の頭部の先端にニードル部を連設させながらバルブハウジング内に収装されてバルブハウジングの軸芯に対する偏芯が阻止されてなる請求項1に記載のバルブ構造。
【請求項3】
ニードル部の基端部におけるポート内側端とニードル部の基端部におけるバルブ体側部との間の外径がニードル部の基端部におけるポート内側端の外径と同一とされてなる請求項1に記載のバルブ構造。
【請求項4】
バルブシート部材がバルブハウジング内に収装されて偏芯が阻止されると共に背面側に配設の附勢バネのバネ力によってバルブ体側に附勢され、かつ、バルブシート部材がバルブ体に対向するシート面の外周側部をバルブハウジングに形成の係止部に当接させてなる請求項1に記載のバルブ構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−51280(P2008−51280A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−230048(P2006−230048)
【出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【出願人】(000000929)カヤバ工業株式会社 (2,151)
【Fターム(参考)】