説明

バルブ装置

【課題】片手でも容易に操作することができるロック機構を有するバルブ装置を提供する。
【解決手段】密封可能な袋体2に設けられたバルブ取付孔3の周りに取付けられ、袋体2の内外へエアを出入れするエア通路孔13を有するとともにそのエア通路孔13の周囲に弁体用受け面14を有するバルブ枠体10と、受け面14に対し接離可能に設けられた弁体20と、弁体20を受け面14に押付けて閉弁状態にする大半径部分31aと、弁体20から離れて開弁許容状態とする小半径部分31bとが形成されたカム部31を一端側に有し、そのカム部31が、他端側の起伏に伴って所望角度範囲内で回動するようにバルブ枠体10に支持されているレバー30とを具備し、上記開弁許容状態においてバルブ枠体10の外側からの吸引により弁体20が受け面14から離れて開弁状態とされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば布団を入れるための密封される袋体に形成された開口部に取付けられるバルブ装置に関し、詳細には、開状態において外側からの吸引により袋体内部を減圧して袋体を萎ませ、閉状態において袋体内の圧力を保持させるバルブ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上述したバルブ装置として、袋体の開口部に取付けたバルブ枠体の内部に弁体が内外方向への移動可能に設けられ、その弁体を内側へ向けて押し付けてエア通路を塞ぐことで閉状態にし、その閉状態をロック機構により保持することができ、一方、ロック機構による前記閉状態を解き、バルブ枠体上に電気掃除機の吸気ノズルの吸込口を当接させて吸引することで弁体を外側へ吸い上げてエア通路から離すことで開状態にすることができる構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−338784号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記ロック機構は、バルブ枠体に対してロック用の回動部材を、内外方向とは直交する方向へ回動させる構成となっているため、片手での操作がし難いという難点があった。このことを以下により詳細に説明する。即ち、ロック用の回動部材を片手で回動操作すると、バルブ枠体が設けられた軟質の袋体が容易に変形してバルブ枠体が回動し、回動部材を回動させることが困難となる。一方、回動部材を確実に回動させるようにするためには、バルブ枠体の回動を防ぐために把持する必要があり、この場合には両手を回動部材の回動操作に用いるので、片手での操作が不可能になるという不都合がある。更には、上述した袋体の変形が繰り返し行われることに伴って袋体が破損する虞もある。
【0004】
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたもので、片手でも容易に操作することができるロック機構を有するバルブ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係るバルブ装置は、密封可能な袋体に設けられたバルブ取付孔に取付けられるもので、該袋体の内外へエアを出入れするエア通路孔を有するとともにそのエア通路孔の周囲に弁体用受け面を有するバルブ枠体と、上記受け面に対し接離可能に設けられた弁体と、該弁体を上記受け面に押付けて閉弁状態にする大半径部分と、該弁体から離れて開弁許容状態とする小半径部分とが形成されたカム部を一端側に有し、そのカム部が、他端側の起伏に伴って所望角度範囲内で回動するように上記バルブ枠体に支持されているレバーとを具備し、上記開弁許容状態において上記バルブ枠体の外側からの吸引により上記弁体が上記受け面から離れて開弁状態とされることを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項2に係るバルブ装置は、請求項1に記載のバルブ装置において、前記バルブ枠体が、袋体内側に配設される内側バルブ枠体と、袋体外側に配設される外側バルブ枠体とを前記バルブ取付孔で連結して構成され、内側バルブ枠体に前記受け面が設けられているとともにその受け面の外周部に外側バルブ枠体側へ向けて弁体取付部が突出形成されていて、上記弁体取付部の内側に前記弁体が受け面に対して接離可能に設けられ、外側バルブ枠体に前記レバーが設けられていることを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3に係るバルブ装置は、請求項1または2に記載のバルブ装置において、前記弁体は、前記受け面側に弁体本体を有し、かつ前記カム部側に該弁体本体を該受け面に均一に押圧する押圧板を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項4に係るバルブ装置は、請求項3に記載のバルブ装置において、前記受け面の前記弁体本体側または弁体本体の受け面側に環状凸部が形成され、かつ、前記押圧板に、上記環状凸部に対応する位置関係で第2環状凸部が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明による場合には、レバーの他端側を起伏させてカム部の小半径部分を弁体に合わせると、カム部が弁体から離れて開弁許容状態になり、その状態で外側から吸引することにより弁体が受け面から離れて開弁状態となる。一方、カム部の大半径部分を弁体に合わせると、カム部が弁体を受け面に押付けて閉弁状態になる。そして、このような開弁許容状態と閉弁状態とがレバー他端側の起伏操作により行われるので、手でバルブ枠体を押さえつつその手の指でレバーを起伏操作することができる。このため、従来のようにバルブ枠体が回動しないように両手を使う必要がなく、片手でも容易に操作をすることが可能となって操作性が大幅に向上する。加えて、片手で操作してもバルブ枠体が回動しないため、袋体の変形が起こり難く袋体が破損するのを抑制することも可能になる。
【0010】
請求項2の発明による場合には、内側バルブ枠体の弁体取付部に弁体を設けるとともに外側バルブ枠体にレバーを設けておき、これら両バルブ枠体の間にバルブ取付孔の周縁部を挟み、かつ両バルブ枠体を弁体の上にカム部が位置するように連結することで容易にバルブ装置全体が構成される。
【0011】
請求項3の発明による場合には、弁体が、受け面側に弁体本体を、カム部側に弁体本体を受け面に均一に押圧する押圧板を有するので、受け面の全方位において弁体本体と受け面との間に隙間が無い密着状態にすることができ、閉弁状態がより確実になる。
【0012】
請求項4の発明による場合には、受け面または弁体本体と環状凸部とが密着する環状部分を第2環状凸部が押し付けることになり、上述した受け面の全方位における弁体本体と受け面との間の隙間を確実に無くすることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、本発明を具体的に説明する。
【0014】
図1は本発明の一実施形態に係るバルブ装置を示す図面であり、(a)はそのバルブ装置を示す平面図、(b)は(a)のA−A線による断面図、(c)は(a)のB−B線による断面図である。図2は図1のバルブ装置が取付けられる袋体を示す外観図である。
【0015】
図2に示す袋体2は、図1に示すバルブ装置が取付けられる被取付対象物であって矩形状に形成され、上側として用いる表面にバルブ取付孔3が形成され、一辺には布団や座布団などの収容物を出し入れするための開口4とその開口4を開閉させるための開閉具として、例えばジッパー5が設けられている。ジッパー5は破線にて示している。そして、上記バルブ取付孔3には、本実施形態のバルブ装置1が取付けられている。
【0016】
バルブ装置1は、バルブ取付孔3の周りに取付けられたバルブ枠体10と、バルブ枠体10の内部に設けられた弁体20と、その弁体20を操作するためのレバー30とを具備し、全体が合成樹脂により作製されている。
【0017】
バルブ枠体10は、袋体2の内側に配される内側バルブ枠体11と、袋体2の外側に配される外側バルブ枠体12とをバルブ取付孔3で連結して構成され、バルブ枠体10の内部には、袋体2の内外にエアの出入れを行うためのエア通路孔13が設けられている。このエア通路孔13は前記バルブ取付孔3と連通している。
【0018】
エア通路孔13の外側周縁の環状領域には弁体用受け面14が形成されている。受け面14の上側には弁体20が設けられ、この弁体20はバルブ枠体10に水平軸回りに揺動可能に設けたレバー30のカム部31により、下方へ押圧された閉弁状態と上方への移動を可能とする開弁許容状態とのいずれかに選択使用されるようになっている。
【0019】
図3(a)は内側バルブ枠体11の平面図、同(b)はその底面図である。内側バルブ枠体11は、平面視で円形に形成された円板11aの下側に放射状の突起11bが下方に突出するよう形成されていて、円板11aの中央部には前記エア通路孔13が形成されている。また、上記突起11bは、本実施形態では4種類形成されていて、そのうちの一種の突起11b−1は、円板11aの中心から90゜ずらせて4本形成されている。つまり、十字状に形成されていて、各突起11b−1の中心側はエア通路孔13の下側を通る。また、他の1種の突起11b−2は、突起11b−1よりも短く、中心側の端部をエア通路孔13よりも小径の環状部11cに連結させてあり、隣合う突起11b−1間に2本ずつ形成されている。また、更に他の1種の突起11b−3は、突起11b−2よりも短く、隣合う突起11b−1と突起11b−2との間、或いは隣合う突起11b−2の間に1本ずつ形成されている。更に、他の1種の突起11b−4は、突起11b−3よりも更に短く、この突起11b−4以外の隣り合うものどうしの間に1本ずつ形成されている。
【0020】
これら複数の突起11bは、袋体2内に収容した収容物によりエア通路孔13が塞がれるのを防止し、エア通路孔13でのエアの出し入れを容易にかつ確実に行わせるために形成されていて、隣り合う突起11bの間がエア通路として機能するようになっている。
【0021】
円板11aの上側には、上方に突出していて、エア通路孔13と同心状に環状の弁体取付部11dが形成され、この弁体取付部11dよりも内側が上記受け面14となっていて、この受け面14の上側には環状凸部14aが形成されている。一方、弁体取付部11dの外側の4箇所には、係合片11eが形成されている。
【0022】
外側バルブ枠体12は、図1に示すように概略円盤状に形成されていて、上表面として機能する外皮12aを有し、その外皮12aの外周12bが下側に向けて突出形成され、外側バルブ枠体12の下側には前記弁体取付部11dに当接する突起12cと押さえ片12dとが部分的に形成され、前記係合片11eに対応する下側位置には下向きの係合片12eが形成されている。
【0023】
この外側バルブ枠体12は、外周12bを内側バルブ枠体11の円板11aの外周に当接させ、かつ、突起12cおよび押さえ片12dを弁体取付部11dに当接させるとともに、係合片12eを係合片11eに爪同士の係合により係合させることで、内側バルブ枠体11と連結されている。なお、これら外側バルブ枠体12の外周12bと内側バルブ枠体11の円板11aの外周との間で、上記袋体2のバルブ取付孔3の周縁が挟持されている。
【0024】
上記外皮12aには、電気掃除機の吸気ノズル50の吸込口51を位置決めするための円形位置決め部12fが上側に突出形成されていて、その位置決め部12fには複数、図1に示す例では4つのエア通路用の貫通孔12iが設けられている。位置決め部12fの直径は吸込口51の内径に応じた寸法に設定される。また、外皮12aは、一定幅で開口していて、その開口部分の内側にはレバー30が揺動可能に取付けられている。
【0025】
レバー30は、一端側にカム部31が形成され、他端側が操作部32として機能するようになっており、カム部31の両側には支持軸33が水平方向に突出形成され、それら支持軸33が、外側バルブ枠体12の外皮12aよりも内側に設けた軸受部12gに回動可能に支持されることでレバー30が揺動可能となっている。
【0026】
上記レバー30の揺動域の両限度位置には、それぞれ前記押さえ片12dが位置していて、各押さえ片12dの上面12hに当接する角度範囲内でレバー30を揺動させ得るようになっている。
【0027】
上記カム部31は、弁体20を受け面14に対して押付ける大半径部分31aと、弁体20を該受け面14から離隔し得る状態にする小半径部分31bとが形成されている。よって、他端側の操作部を起伏させる、つまり支持軸33を支点として揺動させることにより、カム部31の弁体20に対する角度を調整することが可能である。具体的には、図4(a)に示すように一方(図左側)の押さえ片12dの上面12hにレバー30が当接した状態、つまり操作部32が左側に倒伏した横向き状態にすると、小半径部分31bが下向きの状態になる。逆に、図4(b)に示すように他方(図右側)の押さえ片12dの上面12hにレバー30が当接した状態、つまり操作部32が右側に倒伏した横向き状態にすると、小半径部分31bが上向きの状態になる。
【0028】
上記弁体20は、図1に示すように上記弁体取付部11dの内側に設けられていて、弁体本体21と押圧板22とで構成されている。
【0029】
弁体本体21は、図5に示すように平面視で概略正三角形状に形成されていて、長い半径部分21aは弁体取付部11dの内側半径とほぼ同一寸法に設定され、弁体取付部11dにて案内されて昇降し、降下して環状凸部14aに当接した状態でエア通路孔13を塞ぐように構成されている。弁体本体21の短い半径部分21bは、弁体本体21が環状凸部14aから離れた、つまり上昇した状態で、エア通路として機能するようになっている。
【0030】
上側の押圧板22は、弁体本体21を受け面14の環状凸部14aに均一に押圧するもので、図6に示すように放射状の骨格部22aの外端に円形部22bが連結された構成となっていて、隣り合う骨格部22aの間には、6個の空洞部22cが設けられている。これら空洞部22cはエア通路として機能するものである。
【0031】
この押圧板22の上面および下面には、環状凸部14aと対応する位置関係で第2環状凸部22d、22eが設けられている。第2環状凸部22dは上面側のもので、第2環状凸部22eは下面側のものである。なお、上側の第2環状凸部22dと下側の第2環状凸部22eとは、空洞部22cにおいて相互に連結されている。
【0032】
弁体本体21は、上述したように受け面14、より詳細には環状凸部14aに対して接離可能に設けられていて、レバー30を揺動させてカム部31の小半径部分31bを上向きにして大半径部分31aで押圧板22を下側に押圧させると、弁体本体21が環状凸部14aに当接して、エア通路13でのエアの通流を遮断する。これにより、閉弁状態となる。一方、レバー30を揺動させてカム部31の小半径部分31bを下向きにしてカム部31を押圧板22から離れさせると、弁体本体21がその自重により環状凸部14aに当接した開弁許容状態となる。そして、この開弁許容状態において、図1(b)に示すように電気掃除機の吸気ノズル50の吸込口51を円形位置決め部12fに当接させて吸引すると、弁体本体21が環状凸部14aから浮上して開弁状態となり、袋体2の内部のエアが吸引される。吸引されるエアは、放射状の突起11bにて案内されてエア通路孔13へ導かれ、弁体本体21の短い半径部分と弁体取付部11dとの隙間を経て直接、或いは押圧板22の空洞部22cを介して円形位置決め部12fの貫通孔12iへ送られ、吸気ノズル50へと移動する。
【0033】
その後、吸引を終了して吸込口51を円形位置決め部12fから離すと、袋体2の内部が負圧となっているので、弁体本体21が環状凸部14aに当接する状態になり、袋体2の内部に外部エアが侵入することが防止され、袋体2の内部圧力が一定に保持される。その後、レバー30を揺動させてカム部31の小半径部分31bを上向きにして大半径部分31aで押圧板22を下側に押すと、弁体本体21が環状凸部14aに当接したままのロック状態になる。
【0034】
したがって、本実施形態による場合には、エア通路孔13でのエア通流・遮断を、レバー30の揺動により、つまりレバー30の他端側操作部32の起伏操作により行われるので、手でバルブ枠体10を上方から押さえつつその手の指でレバー30を起伏操作することができ、これにより従来のようにバルブ枠体が回動しないように両手を使う必要がなく、片手でも容易に操作をすることが可能となって操作性が大幅に向上する。加えて、片手で操作してもバルブ枠体10が回動しないため、袋体2の変形が起こり難く袋体2が破損するのを抑制することも可能になる。
【0035】
また、本実施形態においては、内側バルブ枠体11の弁体取付部11dに弁体20を設けるとともに外側バルブ枠体12にレバー30を設けているので、これら両バルブ枠体11、12の間にバルブ取付孔3の周縁部を挟み、かつ両バルブ枠体11、12を弁体20の上にカム部31が位置するように連結することで、容易にバルブ装置1の全体を構成させ得る。更に、弁体20が、受け面14側に弁体本体21を、カム部31側に弁体本体21を受け面14に均一に押圧する押圧板22を有するので、受け面14の全方位において弁体本体21と受け面14との間に隙間が無い密着状態にすることができ、閉弁状態がより確実になる。更にまた、弁体本体21と環状凸部14aとが密着する環状部分を第2環状凸部22dが押し付けることになり、上述した受け面14の全方位における弁体本体21と受け面14との間の隙間を確実に無くすることが可能になる。
【0036】
なお、上述した実施形態では弁体本体21の形状を平面視で概略正三角形としているが、本発明はこれに限らない。環状凸部14aと当接する部分よりも内側で閉弁状態を確保することができ、環状凸部14aと当接する部分よりも外側でエア通路の確保と弁体取付部による案内とを確保することができればよく、平面視で概略正四角形、概略正五角形などの多角形形状としてもよい。或いは、頂点が中心に対して均等位置に存在する形状に限らず、三角形や四角形、または五角形などの多角形としてもよい。更には、弁体取付部に入る円形のもので、環状凸部14aと当接する部分よりも外側にエア通路用の貫通孔が形成されたものであってもよい。
【0037】
また、上述した実施形態では弁体を案内する手段として環状の弁体取付部11dを用いているが、本発明はこれに限らない。例えば、水平断面で矩形の空洞を有する環状の弁体取付部などを用いてもよい。この場合には、弁体本体の形状も調整される。更には、環状凸部と当接する部分よりも外側にエア通路用の貫通孔が形成された弁体本体を使用する場合には、弁体取付部としては環状でなくてもよく、例えば環状部分の一部が切欠かれた断続的なものであってもよい。
【0038】
更に、上述した実施形態ではレバーを横倒し状態から反対側へ向けて起伏することにより横倒し状態にするように構成しているが、本発明はこれに限らない。例えば、閉弁状態でロックする場合には、袋体を重ねて押入等に収納することを考慮して横倒し状態にすることが好ましいが、開弁許容状態にするときは鉛直方向またはそれに近い角度で縦向きに立ち上がった起立状態になるようにしても構わない。この場合には、外皮12aに設けた一定幅で開口を半分程度の長さとし、その開口の端にレバーが当たるようにすれば、レバーの揺動角度を規制することができる。
【0039】
更にまた、上述した実施形態ではレバーの一端側に設けたカム部の大半径部分を、小半径部分以外の全域にわたり一定寸法として設けた構成としているが、本発明はこれに限らない。カム部の大半径部分の両側に、小半径部分に近づけば近づく程に長くなる中半径部分を設けるようにしてもよい。また、レバーを横倒し状態と起立状態とにわたり揺動可能に設ける場合には、大半径部分と小半径部分との位置関係を調整することが要求される。
【0040】
更にまた、上述した実施形態では受け面に環状凸部を設けているが、本発明はこれに限らず、弁体本体の下面側に環状凸部を設ける構成としてもよい。
【0041】
更にまた、上述した実施形態では環状凸部と弁体本体(弁体本体の下面側に環状凸部を設ける場合は受け面)とを接離させることにより開弁・閉弁状態とする構成としているが、本発明はこれに限らず、弁体と受け面との間にシール部材を設けることで環状凸部を省略した構成としてもよい。この構成とする場合には、押圧板を省略しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施形態に係るバルブ装置を示す図面であり、(a)はそのバルブ装置を示す平面図、(b)は(a)のA−A線による断面図、(c)は(a)のB−B線による断面図である。
【図2】図1のバルブ装置が取付けられる袋体を示す外観図である。
【図3】(a)は内側バルブ枠体の平面図、(b)はその底面図である。
【図4】(a)はレバーを閉弁状態に横倒しした状態を示す正面図、(b)はレバーを開弁許容状態に横倒しした状態を示す正面図である。
【図5】弁体本体と弁体取付部とを示す平面図である。
【図6】(a)は押圧板を示す平面図、(b)はその正面図、(c)はその正面断面図である。
【符号の説明】
【0043】
1 バルブ装置
2 袋体
3 バルブ取付孔
10 バルブ枠体
11 内側バルブ枠体
11d 弁体取付部
12 外側バルブ枠体
13 エア通路孔
14 受け面
14a 環状凸部
20 弁体
21 弁体本体
22 押圧板
22d、22e 第2環状凸部
30 レバー
31 カム部
31a 大半径部分
31b 小半径部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
密封可能な袋体に設けられたバルブ取付孔に取付けられるもので、該袋体の内外へエアを出入れするエア通路孔を有するとともにそのエア通路孔の周囲に弁体用受け面を有するバルブ枠体と、
上記受け面に対し接離可能に設けられた弁体と、
該弁体を上記受け面に押付けて閉弁状態にする大半径部分と、該弁体から離れて開弁許容状態とする小半径部分とが形成されたカム部を一端側に有し、そのカム部が、他端側の起伏に伴って所望角度範囲内で回動するように上記バルブ枠体に支持されているレバーとを具備し、
上記開弁許容状態において上記バルブ枠体の外側からの吸引により上記弁体が上記受け面から離れて開弁状態とされることを特徴とするバルブ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のバルブ装置において、
前記バルブ枠体が、袋体内側に配設される内側バルブ枠体と、袋体外側に配設される外側バルブ枠体とを前記バルブ取付孔で連結して構成され、内側バルブ枠体に前記受け面が設けられているとともにその受け面の外周部に外側バルブ枠体側へ向けて弁体取付部が突出形成されていて、上記弁体取付部の内側に前記弁体が受け面に対して接離可能に設けられ、外側バルブ枠体に前記レバーが設けられていることを特徴とするバルブ装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のバルブ装置において、
前記弁体は、前記受け面側に弁体本体を有し、かつ前記カム部側に該弁体本体を該受け面に均一に押圧する押圧板を有することを特徴とするバルブ装置。
【請求項4】
請求項3に記載のバルブ装置において、
前記受け面の前記弁体本体側または弁体本体の受け面側に環状凸部が形成され、かつ、前記押圧板に、上記環状凸部に対応する位置関係で第2環状凸部が形成されていることを特徴とするバルブ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−284140(P2007−284140A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−116926(P2006−116926)
【出願日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【出願人】(591109212)東和産業株式会社 (16)
【Fターム(参考)】