説明

バンドパスフィルタ

【課題】部品点数が少なく、結合度の微妙な調整を容易に行うことができるようにしたバンドパスフィルタを提供する。
【解決手段】側面に孔を有した複数の円筒形状の共振器を上記孔が連通するようにして並設したバンドパスフィルタにおいて、側面に角形形状または楕円形状の孔をそれぞれ有した複数の円筒形状の共振器と、角形形状または楕円形状の結合孔を有するとともに、上記結合孔と上記孔とが連通するようにして上記複数の共振器間に所定の固定手段により回転自在に固定された結合板とを有し、上記共振器に設けられた上記孔と上記結合板に設けられた上記結合孔とが連通して連通部を形成し、上記結合板を回転することにより上記連通部の開口面積を変化させることにより上記複数の共振器の結合度を変化するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バンドパスフィルタに関し、さらに詳細には、高周波伝送回路において用いられる導波管型のバンドパスフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、通常の導波管型のバンドパスフィルタでは達成できない低挿入損失、高減衰量を得ようとすると、円筒形状の共振器を多段に並設したバンドパスフィルタを用いる必要があることが知られている。
【0003】
こうしたバンドパスフィルタ100は、例えば、図1(a)(b)に示すように、側面の対向する位置に孔12a、12bが設けられた円筒形状の共振器12と、側面の対向する位置に孔14a、14bが設けられ、孔14aが後述する結合板16の孔16aを介して共振器12の孔12aと連通するようにして並設された円筒形状の共振器14と、共振器12と共振器14との間に設けられ孔12aおよび孔14aの開口面積より小さい開口面積の孔16aを穿設された結合板16と、共振器12における一方の端面に貫通して設けられるとともに可動端板18を共振器12の軸線方向に可動自在に支持するネジ軸20と、共振器14における一方の端面に貫通して設けられるとともに可動端板22を共振器14の軸線方向に可動自在に支持するネジ軸24とを有して構成されている。
【0004】
ここで、孔12a、12b、14a、14bは、円筒形状の共振器12および14の軸線方向の略中央に設けられており、共振器12および共振器14は、フランジ12dおよびフランジ14dにおいて結合板16と連結ネジ26で機械的に連結されている。
【0005】
そして、上記のようにして共振器12、共振器14および結合板16が連結された状態において、孔12aと孔14aとは結合孔16aを介して連通した状態となされている。
【0006】
また、共振器12および共振器14は、それぞれフランジ12eおよびフランジ14eにおいて導波管28のフランジ28aおよび導波管30のフランジ30aと機械的に連結されている。
【0007】
なお、結合板16としては、結合板16に設けられた孔16aの開口面積が異なるものを複数用意しておくものである。
【0008】

以上の構成において、共振器12と共振器14とに関する共振器間の結合度を調整するには、共振器12と共振器14との間に設けられた結合板16を交換すればよい。
【0009】
即ち、共振器12と共振器14との間に配置する結合板16として、複数用意された結合板16のうち孔16aの開口面積の大きいものを配置したり、逆に、複数用意された結合板16のうち孔16aの開口面積の小さいものを配置したりすることにより、共振器12と共振器14との結合度を所望の結合度に調整することができる。
【0010】

しかしながら、こうしたバンドパスフィルタ100においては、上記において説明したように、共振器12と共振器14との結合度を調整するためには、孔16aの開口面積の異なる結合板16を複数用意しなければならず、バンドパスフィルタ100を構成する部品点数が多くなってしまうという問題点があった。
【0011】

また、共振器12と共振器14との結合度は、複数の結合板16の中から孔16aの開口面積の異なるものを入れ換えて調整するため、結合板16の孔16aの開口面積に応じて段階的にしか変化させることができず、所望の結合度に調整することが困難であることが指摘されていたものであり、一方、共振器12と共振器14との結合度を微妙に調整しようとすると、孔16aの開口面積が微妙に異なる結合板16を多数用意しなければならず、こうした結合板16を作成して結合度を調整しようとすると、部品点数がより多くなるとともに結合度を調整する作業が非常に面倒になっていたという問題点があった。
【0012】

なお、本願出願人が特許出願時に知っている先行技術は、上記において説明したようなものであって文献公知発明に係る発明ではないため、記載すべき先行技術情報はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上記したような従来の技術の有する種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、部品点数が少なく、結合度の微妙な調整を容易に行うことができるようにしたバンドパスフィルタを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明は、共振器間に設けられた結合板を、当該結合板の中心を中心軸として回転させることにより、結合板の中心に設けられた結合孔と共振器に設けられた孔とにより共振器間で連通している孔の開口面積を連続的に変化させるようにして、共振器間の結合度を調整するようにしたものである。
【0015】
従って、本発明によれば、共振器間の結合度を調整するために結合孔の大きさの異なる結合板を複数用意する必要がないので、バンドパスフィルタを構成する部品点数が少なくてすむ。
【0016】
また、本発明によれば、共振器間に設けられた結合板を回転させることにより、共振器間の結合度を連続的に調整することができるため、微妙な結合度の調整も容易に行うことができる。
【0017】
さらに、本発明によれば、共振器間の結合度の微妙な調整を容易に行うことができるので、共振器間の結合度の調整を短時間で行うことができる。
【0018】

即ち、本発明のうち請求項1に記載の発明は、側面に孔を有した複数の円筒形状の共振器を上記孔が連通するようにして並設したバンドパスフィルタにおいて、側面に角形形状または楕円形状の孔をそれぞれ有した複数の円筒形状の共振器と、角形形状または楕円形状の結合孔を有するとともに、上記結合孔と上記孔とが連通するようにして上記複数の共振器間に所定の固定手段により回転自在に固定された結合板とを有し、上記共振器に設けられた上記孔と上記結合板に設けられた上記結合孔とが連通して連通部を形成し、上記結合板を回転することにより上記連通部の開口面積を変化させることにより上記複数の共振器の結合度を変化するようにしたものである。
【0019】
また、本発明のうち請求項2に記載の発明は、本発明のうち請求項1に記載の発明において、上記結合孔の開口面積が、上記孔の開口面積以下であるようにしたものである。
【0020】
また、本発明のうち請求項3に記載の発明は、本発明のうち請求項1または2のいずれか1項に記載の発明において、上記結合板は、円板形状または多角形形状であるようにしたものである。
【0021】
また、本発明のうち請求項4に記載の発明は、本発明のうち請求項1、2または3のいずれか1項に記載の発明において、上記結合板の外周部に凸部を形成するようにしたものである。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、以上説明したように構成されているので、部品点数を低減することができ、かつ、結合度の微妙な調整を容易に行うことができるようになるという優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明によるバンドパスフィルタの実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。
【0024】
なお、以下の説明においては、図1を参照しながら説明した従来の技術によるバンドパスフィルタと同一または相当する構成については、上記において用いた符号と同一の符号を用いて示すことにより、その詳細な構成ならびに作用の説明は適宜に省略することとする。
【0025】

ここで、図2(a)には本発明の実施の形態の一例を示すバンドパスフィルタの共振器間の連結状態を示した説明図が示されており、また、図2(b)には図2(a)のII−II線による断面形状を示す端面図が示されており、また、図3(a)(b)(c)にはバンドパスフィルタの要部を示す展開図が示されており、具体的には、図3(a)には図2(a)のIII−III線による断面形状を示す端面図が示されており、また、図3(b)には図2(a)のIV−IV線による断面形状を示す端面図が示されており、また、図3(c)には図2(a)のV−V線による断面形状を示す端面図が示されており、また、図4には共振器の設けられた孔と結合板に設けられた結合孔とが連通したときにおける当該孔と当該結合孔との状態を示した説明図が示されている。
【0026】

この図2(a)(b)乃至図3(a)(b)(c)に示す本発明によるバンドパスフィルタ10は、側面に設けられ高周波信号が入射される孔12bと対向する位置に矩形形状の孔12aが設けられた円筒形状の共振器12と、側面に設けられ処理された高周波信号が出力する孔14bと対向する位置に矩形形状の孔14aが設けられ、孔14aが後述する結合板32の結合孔32aを介して共振器12の孔12aと連通するようにして並設された円筒形状の共振器14と、共振器12と共振器14との間に設けられ、孔12aおよび孔14aの開口面積と同じ開口面積を有するとともに孔12aおよび孔14aと同一の矩形形状の結合孔32aが設けられた円板形状の結合板32と、共振器12における一方の端面に貫通して設けられるとともに可動端板18を共振器12の軸線方向に可動自在に支持するネジ軸20と、共振器14における一方の端面に貫通して設けられるとともに可動端板22を共振器14の軸線方向に可動自在に支持するネジ軸24とを有して構成されている。
【0027】
ここで、孔12a、12b、14a、14bは、円筒形状の共振器12、14の軸線方向の略中央にそれぞれ設けられており、かつ、孔12a、12b、14a、14bは、互いに一直線上に配置されている。
【0028】
また、共振器12には、孔12aを中心として放射状に孔12d−1、12d−2、12d−3が穿設された略円板形状のフランジ12dが設けられている(図3(a)を参照する。)。
【0029】
同様に、共振器14には、孔14aを中心として放射状に孔14d−1、14d−2、14d−3が穿設された略円板形状のフランジ14dが設けられている(図3(c)を参照する。)。
【0030】
そして、後述するように、フランジ12dに穿設された孔12d−1、12d−2、12d−3とフランジ14dに穿設された孔14d−1、14d−2、14d−3とには、結合板32を介して共振器12と共振器14と連結するための連結子たる連結ネジ26が挿通されて、結合板32を介して共振器12と共振器14とがネジ結合されることになる。
【0031】
また、結合板32は、共振器12に設けられたフランジ12dや共振器14に設けられたフランジ14dの直径L1よりも大きな直径L2を有していて、その中心に矩形形状の結合孔32aが設けられるとともに、縁部側に連結ネジ26が挿通可能な円弧形状を備えた長孔32b、32c、32dが穿設されている(図3(b)を参照する。)。
【0032】
そして、共振器12と共振器14と結合板32とは、共振器12に設けられた孔12aの中心と結合板32に設けられた結合孔32aの中心と共振器14に設けられた孔14aの中心とが一致するようにして配置され、孔12aと孔14aと結合孔32aが連通した状態で、孔12d−1と長孔32bと孔14d−1とに連結ネジ26を挿通し、また、孔12d−2と長孔32cと孔14d−2とに連結ネジ26を挿通し、また、孔12d−3と長孔32dと孔14−3とに連結ネジ26を挿通して、結合板32を介して共振器12と共振器14とがネジ結合により機械的に連結されている。
【0033】
このとき、連通した状態の孔12aと結合孔32aとは、矩形形状の孔12aの長辺と矩形形状の結合孔32aの長辺とが直交するようにして連結され、連通した状態の結合孔32aと孔14aとは、矩形形状の結合孔32aの長辺と矩形形状の孔14aの長辺とが直交するようにして連結されている(図4を参照する。)。
【0034】
なお、本実施の形態においては、結合板32に設けられた長孔32b、32c、32dは、結合板32がフランジ12dとフランジ14dとの連結部位において1/4回転だけ回転できる長さに設定されている。
【0035】

以上の構成において、共振器12と共振器14との結合度を調整するには、共振器12と共振器14との間に設けられた結合板32を回転させればよい。
【0036】
即ち、結合板32を回転することにより、結合板32に設けられた矩形形状の結合孔32aも回転することになり、結合孔32aと共振器12に設けられた孔12aおよび共振器14に設けられた孔14aとの連通部の開口面積を徐々に変化させることができる(図5(a)(b)(c)を参照する。)。
【0037】
つまり、共振器12および共振器14にそれぞれ設けられた孔12aおよび孔14aと結合板32に設けられた結合孔32aとは、図5(a)に示す状態から3つの連結ネジ26を緩めて結合板32を回転可能な状態としてから結合板32を矢印A方向に回転させると、例えば、図5(b)に示す状態となり、孔12aおよび孔14aと結合孔32aとの連通部の開口面積が連続的に大きくなり、共振器12と共振器14との結合度が連続的に大きくなる。
【0038】
さらに、図5(b)に示す状態から結合板32を矢印A方向に回転させると図5(c)に示す状態となり、孔12aおよび孔14aと結合孔32aとの連通部の開口面積がより大きくなり、共振器12と共振器14との結合度がさらに大きくなる。
【0039】
これとは逆に、図5(c)に示す状態から結合板32を矢印B方向に回転させると図5(b)に示す状態となり、孔12aおよび孔14aと結合孔32との連通部の開口面積が連続的に小さくなり、共振器12と共振器14との結合度が連続的に小さくなる。
【0040】
さらに、図5(b)に示す状態から結合板32を矢印B方向に回転させると図5(a)に示す状態となり、孔12aおよび孔14aと結合孔32aとの連通部の開口面積がより小さくなり、共振器12と共振器14との結合度がさらに小さくなる。
【0041】
なお、上記のように3つの連結ネジ26を緩めて結合板32を回転可能な状態とし、結合板32を回転させて共振器12と共振器14との結合度として所望の結合度が得られたならば、その位置において連結ネジ26を締めることにより共振器12、共振器14および結合板32を再度固定すればよい。
【0042】

以上において説明したように、本発明によるバンドパスフィルタ10によれば、結合板32を回転させて共振器12と共振器14との結合度を調整するようにしたため、バンドパスフィルタ10を構成する部品点数が少なくてすむ。
【0043】
また、本発明によるバンドパスフィルタ10によれば、結合板32を回転させて共振器12と共振器14との結合度を調整するようにしたため、共振器12と共振器14との結合度を連続的に変化させて調整できるようになり、微妙な結合度の調整も容易に可能となって、所望の結合度を短時間で得ることができる。
【0044】

なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(7)に示すように変形することができるものである。
【0045】
(1)上記した実施の形態においては、共振器12の孔12a、共振器14の孔14aおよび結合板32の結合孔32aをそれぞれ同じ開口面積を有する矩形形状としたが、これに限られるものではないことは勿論であり、例えば、図6(a)(b)(c)(d)に示すように、共振器12、共振器14および結合板32にそれぞれ同じ開口面積を有する楕円形状の孔12aa、孔14aa、結合孔32aaを設け、共振器12、共振器14および結合板32を連結させるようにしてもよい。
【0046】
このとき、楕円形状の孔12aa、孔14aa、結合孔32aaは、初期状態においては、例えば、孔12aaおよび孔14aaの長軸と結合孔32aaの長軸とを直交させるようにして共振器12および共振器14と結合板32とが連結させればよい。
【0047】
さらに、孔12a、孔14aならびに結合孔32aとしては、矩形形状や楕円形状に限定されるものではなく、正円形形状を除く各種の形状、即ち、三角形状、矩形形状、菱形形状、台形形状あるいは五角形形状のような多角形形状を含む各種の角形形状か楕円形状であればよい。
【0048】
(2)上記した実施の形態においては、共振器12の孔12a、共振器14の孔14aおよび結合板32の結合孔32aは、それぞれ同じ開口面積を有する矩形形状としたが、これに限られるものではないことは勿論であり、図7(a)(b)(c)(d)に示すように、結合孔32aの短辺を小さくすることにより、結合板32に孔12aや孔14aより小さい開口面積を有する矩形形状の結合孔32abを設けるようにしてもよい。
【0049】
なお、開口面積を小さくするために結合孔の長辺を短くすると、結合孔は正方形に近くなり、こうした結合孔を有した結合板32を回転させても、孔12aおよび孔14aと結合孔との連通部の開口面積の変化は小さくなるため、こうした結合孔を有する結合板32による共振器12と共振器14との結合度の調整では、調整できる結合度の範囲が小さくなってしまう。
【0050】
(3)上記した実施の形態においては、共振器12と共振器14との間に設けられた結合板32を回転させて、共振器12と共振器14との結合度を調整するようにしたが、従来技術のように開口面積の異なる結合孔が設けられた結合板32を複数用意して、結合板32を入れ換えるとともに、入れ換えた結合板32を回転させて共振器12と共振器14との結合度を調整するようにしてもよい。
【0051】
このようにして共振器間の結合度を調整するようにすると、より広い範囲で結合度を連続的に調整することができる。
【0052】
(4)上記した実施の形態においては、結合板32により共振器12および共振器14の2つの共振器間の結合度を調整するようにたが、3つ以上の共振器が並設されたバンドパスフィルタにおいて、同様にして隣り合う共振器間の結合度を調整することができることは勿論である。
【0053】
その際、例えば、共振器12、共振器14ならびに共振器34を接続する場合には、図10(a)に示すように、共振器12の中心軸O、共振器14の中心軸Oならびに共振器34の中心軸Oが同一平面P上に存在するように各共振器を接続してもよいし、図10(b)に示すように、共振器12の中心軸Oと共振器14の中心軸Oとが存在する平面Pおよび共振器14の中心軸Oと共振器34の中心軸Oとが存在する平面Pが所定の角度を有するよう各共振器を接続するようにしてもよい。
【0054】
(5)上記した実施の形態においては、結合板32を共振器12および共振器14に設けられたフランジより直径の大きい円板形状として、結合板32を回転させやすくしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、図8(a)(b)(c)に示すように、結合板32を多角形状としたり、外周部に凸部を設けることにより、結合板32を回転させやすい形状としてもよい。
【0055】
(6)上記した実施の形態においては、共振器12と共振器14と結合板32とは、共振器12に設けられた孔12aの中心と結合板32に設けられた結合孔32aの中心と共振器14に設けられた孔14aの中心とを一致させて配置し、結合板32を1/4回転可能なように結合板32に長孔32b、32c、32dを設けるようにしたが、図9に示すように、矩形形状の孔12a(14a)と結合孔32aとがそれぞれ異なる方向にずれて位置している場合には、長孔32e、32fを設けて結合板を1/2回転させるようにしてもよい。
【0056】
(7)上記した実施の形態ならびに上記した(1)乃至(6)に示す変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、高周波伝送回路において用いられる導波管型のバンドパスフィルタとして利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】図1(a)は、従来技術におけるバンドパスフィルタを示す概略構成斜視説明図であり、図1(b)は、図1(a)のI−I線による断面形状を示す端面図である。
【図2】図2(a)は、本発明におけるバンドパスフィルタの共振器間の連結状態を示した説明図であり、図2(b)は、図2(a)のII−II線による断面形状を示す端面図である。
【図3】図3(a)(b)(c)は、本発明におけるバンドパスフィルタの要部を示す展開図であり、具体的には、図3(a)は、図2(a)のIII−III線による断面形状を示す端面図であり、また、図3(b)は、図2(a)のIV−IV線による断面形状を示す端面図であり、また、図3(c)は、図2(a)のV−V線による断面形状を示す端面図である。
【図4】図4は、共振器の設けられた孔と結合板に設けられた結合孔とが連通したときにおける当該孔と当該結合孔との状態を示した説明図である。
【図5】図5(a)(b)(c)は、結合板を回転させることにより変化する共振器に設けられた孔と結合板に設けられた結合孔との連結部の開口面積を示す説明図である。
【図6】図6(a)(b)(c)(d)は、本発明によるバンドパスフィルタの変形例を示す説明図であり、図6(a)は図3(a)に対応し、図6(b)は図3(b)に対応し、図6(c)は図3(c)に対応し、図6(d)は図5(a)に対応する。
【図7】図7(a)(b)(c)(d)は、本発明によるバンドパスフィルタの変形例を示す説明図であり、図7(a)は図3(a)に対応し、図7(b)は図3(b)に対応し、図7(c)は図3(c)に対応し、図7(d)は図5(a)に対応し、図7(e)は図5(c)に対応する。
【図8】図8(a)(b)(c)は、本発明によるバンドパスフィルタの変形例を示す説明図である。
【図9】図9は、本発明によるバンドパスフィルタの変形例を示す説明図である。
【図10】図10(a)(b)は、本発明によるバンドパスフィルタの変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0059】
10、100 バンドパスフィルタ
12、14、34 共振器
12a、12aa、12b、14a、14aa、14b、12d−1、12d−2、12d−3、14d−1、14d−2、14d−3 孔
12d、12e、14d、14e、28a、30a フランジ
16、32 結合板
32a、32aa、32ab 結合孔
32b、32c、32d、32e、32f 長孔
18、22 可動端板
20、24 ネジ軸
26 連結ネジ
28、30 導波管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
側面に孔を有した複数の円筒形状の共振器を前記孔が連通するようにして並設したバンドパスフィルタにおいて、
側面に角形形状または楕円形状の孔をそれぞれ有した複数の円筒形状の共振器と、
角形形状または楕円形状の結合孔を有するとともに、前記結合孔と前記孔とが連通するようにして前記複数の共振器間に所定の固定手段により回転自在に固定された結合板と
を有し、
前記共振器に設けられた前記孔と前記結合板に設けられた前記結合孔とが連通して連通部を形成し、前記結合板を回転することにより前記連通部の開口面積を変化させることにより前記複数の共振器の結合度を変化させる
ことを特徴とするバンドパスフィルタ。
【請求項2】
請求項1に記載のバンドパスフィルタにおいて、
前記結合孔の開口面積が、前記孔の開口面積以下である
ことを特徴とするバンドパスフィルタ。
【請求項3】
請求項1または2のいずれか1項に記載のバンドパスフィルタにおいて、
前記結合板は、円板形状または多角形形状である
ことを特徴とするバンドパスフィルタ。
【請求項4】
請求項1、2または3のいずれか1項に記載のバンドパスフィルタにおいて、
前記結合板は、外周部に凸部が形成された
ことを特徴とするバンドパスフィルタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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