説明

バーコード・シンボルの像を形成するための半導体デバイス

【目的】光学的コード・シンボルの像を形成するための半導体デバイス又は小型像形成器を提供すること。
【解決手段】光学的コード・シンボルの像を形成するための半導体デバイス又は小型像形成器が、1024を超えない画素を備え、各々の画素は、短寸法が4μmより大きくなく2μmより小さくなく、2対1より大きいアスペクト比を有しており、画素が単一の行に配置されるのが好ましい。小型像形成器の光学的及び電気的システムは、像形成器の一次元又はそれ以上の次元の体積を減少させるように最適化される。上述のような単一の半導体デバイスを備える読取装置の視野の像を形成するためのセンサを含むバーコード読取装置がさらに提供される。像形成器によるターゲットの照明への必要性を減少及び/又は排除する装置及び技術が提供され、これにより像形成器により消費される全体のパワー及び/又は全体の寸法が減少される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に光学的コード・シンボル、特にバーコード・シンボルの像を形成するようになった半導体デバイス及びそのような半導体デバイスを含むバーコード読取装置に関する。本発明は、より具体的には、光学的コード・像形成器及びカメラを含む、多数の画像素子を検出するためのソリッド・ステート・センサを用いる像形成システムに関する。本発明の特徴は、線形配列センサをベースとし、2次元センサをベースとし、手持ち式の読み取り器に特に有用である。本発明は、フォームファクタが減少させられた像形成器に関する。
【背景技術】
【0002】
光学的コードは、異なる光反射性又は光放射特性を有する画像領域からなるパターンであり、一般にアプリオリ規則に従って組み立てられる。「バーコード」という用語は、ある種の光学的コードを説明するために用いられることが多い。光学的コードの光学的特性及びパターンは、それらが使用される背景環境からそれらを外見上区別するために選択される。光学的コードからデータを識別し、又は取り出すための装置は、「光学的コード読取装置」とも呼ばれ、バーコードスキャナはその一つの型である。光学的コード読取装置は、店舗における精算サービス、工業立地における作業の流れ及び在庫管理、及び輸送機関における荷物追跡作業のような、多くの様々な環境において固定型又は携帯型装置の両方において用いられる。例えば、多くのバーコードが印刷されたリスト項目から目標とするバーコードを読み取ることによって、データ入力項目の迅速で一般化された手段として光学的コードを用いることができる。幾つかの用途において、光学的コード読取装置は、携帯型データ処理装置又はデータ収集及び送信装置に接続される。光学的コード読取装置は、手作業で目標とするコードに指向される手持ち式センサを含むことが多い。
【0003】
大多数の従来のコード読取装置は、一次元のバーコード・シンボルを読み取るように設計されている。バーコードは、一定幅又は可変幅のスペースによって分離される可変幅の矩形のバーのパターンである。バーとスペースは、異なる光反射特性を有する。一次元のバーコードの一例は、例えば、製品在庫を識別するのに用いられるUPC/EANコードである。
【0004】
ソリッド・ステート像形成デバイスを用いてバーコードを読み取ることができる。例えば、二次元配列のセル又は光センサをデバイスの視野内にある画像要素すなわち画素に対応させたイメージセンサを用いることができる。このようなイメージ・センサは、二次元すなわち面配置の電荷結合デバイス(CCD)と、これに関連させられて視野についての画素情報の二次元配列に対応する電気信号を生成する回路とにより構成することができる。例えば、Danielson等に付与された米国特許第6,138,915号のような一次元線形配列の光ダイオードはまた、バーコード反射画像を検出するのに使用するものとして公知であり、これを引用によりここに明示的に組み入れる。
【0005】
光学的コード読取装置においてCCDイメージ・センサと対物レンズとの組立体を用いることは、当該技術分野においては周知である。過去において、このようなシステムには、もともと比較的高価なビデオ撮像システム用として設計された複雑な対物レンズ組立体が用いられていた。このようなシステムは、シャープな単一焦点距離と限られた視野深度を有するものであり、従来の照準、照明、信号処理、及び復号アルゴリズムと相俟って、該システムの融通性及び動作範囲を制限するものである。
【0006】
他の公知の像形成システムは、主に光学的コードを読み取るために設計される。このような読み取りシステムは、幾つかの小さな部品の組立てと位置合わせを必要とする。これらの部品には、レンズ、開口絞り、及びCCDチップのような2Dイメージ・センサ配列が含まれる。このような構造体は、例えば、WO第99/64,980号において示されており、これは引用によりここに組み入れる。手に取付ける形式のコード読取装置において使用するようになった小型像形成器が、2000年10月10日にPatel等により出願された米国特許出願番号第09/684,514号に開示されており、この出願は引用によりここに明示的に組み入れる。
【0007】
像形成システムの設計は、該像形成システムが内部に作られることになるパッケージの寸法に左右される。既成部品を利用する従来の像形成システムは、既成部品の選択が限られているため、小型化するのが難しい。更に、小型像形成器の設計における種々の光学現象のため、部品の寸法と走査された画像の質との間の種々の妥協を、部品の選択の際に検討しなければならない。更に、光学現象のために、像形成器についての特定部品の選択が、小型像形成器についての他の部品の選択を制限することがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の目的は、光学的コード・シンボルの像を形成するための半導体デバイス及び小型像形成器と、そのような半導体デバイスを含むバーコード読取装置とを提供することである。
本発明の更に別の目的は、デバイスの物理的寸法と形状、すなわちフォームファクタを最小にしながら、適切な走査画像を提供する半導体デバイス又は小型像形成器を提供することである。
光学的コード・シンボルの像を形成するための半導体デバイス又は小型像形成器は、一般的には、該半導体デバイスが手持ち式装置内に組み込まれた携帯型用途において用いられる。一般に、これらの手持ち式装置のバッテリー体積は限られている。
本発明の目的は、画像を捕捉及び処理するのに最小量の電力しか使用しない、バーコード・シンボルの像を形成するための半導体デバイス又は小型像形成器を提供することである。
本発明の目的は、像形成システムの動作範囲を増加させることである。
【0009】
ソリッド・ステート像形成器を用いる従来の像形成システムは、ターゲット画像の正確な復号を得るために、該ターゲット画像が像形成器のレンズから離れることができる距離に制限がある。具体的には、従来の像形成システムにおいて、ソリッド・ステート像形成器の画素列の面が、合焦レンズの光軸に垂直に配置される。従って、ソリッド・ステート像形成器の画素は、全てターゲット画像の同じ空間平面に合焦される。
全ての画素が同じ空間平面に合焦されることにより、像形成システムの動作範囲、すなわち該像形成システムとターゲット画像との間の距離が厳しく制限される。従来の像形成システムが単一焦点レンズを有する場合、ターゲット画像を適切に受け取り、復号するために、該像形成システムと該ターゲット画像との間の調整を行わねばならない。
【0010】
照明を与え、照準を助けるために、像形成システムは、レーザーか又は発光ダイオード(LED)のいずれかを用いることができる。LED光源の非干渉性の性質が、レーザーによって発生するスペックル雑音衝撃を生成しないので、LEDはレーザーよりも好ましい。更に、LEDの製造及びパッキングが容易であるので、LEDは、レーザーより費用対効果が大きい。また、LEDをレーザーよりもコンパクトに作ることができ、かつ表面実装がより簡単である。しかしながら、レーザーと比較すると、LEDは理想的な点光源ではない。具体的には、LEDにより発した光は、十分に合焦せず、投射された光の線幅が大きくなる。LEDにより発した光の線幅を減少させるために、多くの設計者はLEDの前に機械的スリットを配置する。しかしながら、この機械的スリットは、LEDにより対象物上に投射される光の量を減少させる。
従って、本発明の目的は、LEDにより投射される光の量を大幅に減少させることなく、投射される光の線幅を減少させるLEDを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明と共に用いることができる小型像形成器において、各々の画素の瞬間視野及び開口絞り領域を大きな寸法の像形成器と同等に維持しながら、大きな寸法の像形成器と比べて、像の列における画素幅又はピッチが減少される。この実施形態によると、画素幅又はピッチを4μmとし、検出器列の長さを2mnより少ないか又は等しくなるようにした像形成器を生成することができる。この実施形態の一態様によると、画素の交互の行を互いに対して1/2画素だけ互い違いに配置することによって、一次元の像形成器を、およそ3μmの画素幅又はピッチでおよそ0.75mmの検出器列の長さを有するように形成することができる。
【0012】
別の実施形態において、非常に小さいフォームファクタを有し、像形成器によってもたらされるわずかな人工照明で、或いは人工照明なしで作動することができ、これにより非常に低出力で作動する像形成器が提供される。本実施形態によると、像形成器チップは、像形成器ハウジング内の像形成器基板にマウントされる。像形成器ハウジングは、像形成器チップの周りに暗室を形成し、これにより該像形成器が外部シールなしに作動できるようになる。本実施形態の一態様によると、開口絞りの寸法を増加させ、これにより人工照明を提供するための像形成エンジンへの必要性を最小限にし、及び/又は排除することができる。本実施形態の別の態様によると、利得を有する低ノイズ・像形成器が提供され、人工照明を提供するための像形成エンジンへの必要性を減少させ、及び/又は排除する。本実施形態の更に別の態様によると、対数像形成器のような非線形の反応をもたらす像形成器を提供して人工照明を提供するための像形成エンジンへの必要性を減少させ、及び/又は排除することができる。
【0013】
更に別の実施形態によると、像形成器は、イメージ・センサと合焦レンズとを含む。この像形成器センサは、第1面内に画素列を有し、合焦レンズは第2面内に光軸を有する。第1及び第2面は、互いに垂直にならないように配置され、これにより像形成器の動作範囲が増加する。
【0014】
別の実施形態によると、デバイスが、正方形部分と、高さと幅が該正方形部分の高さと等しくない矩形部分を有する発光ダイオードを含む。このデバイスはまた、正方形部分に配置されたボンディングパッドを含む。本実施形態の一態様によると、発光ダイオードはまた第2正方形部分も含み、矩形部分は、高さの寸法である第1及び第2側面を有し、正方形部分は該矩形部分の第1側面に配置され、第2正方形部分は該矩形部分の第2側面に配置される。第2ボンディングパッドが、第2正方形部分上に配置される。別の実施形態によると、発光ダイオード・ダイが、発光ダイオードを囲むボンディングパッドを有する矩形形状の発光ダイオードを含む。
【0015】
上述の内容を更に次のように定めることができる。
像形成器が、ターゲット画像に対応する電気信号を生成するためのソリッド・ステート・イメージ・センサを備え、該ソリッド・ステート・イメージ・センサは、1024画素より少ないか又は等しい画素数を有し、各々の画素の幅又はピッチが4μmより少ないか又は等しい列を含む。像形成器はまた、ターゲットから反射された光を受け取り、該反射光をイメージ・センサに通させるための開口絞りを備える。このイメージ・センサは、一次元のイメージ・センサであるのが好ましく、画素数が1024画素より少ないか又は等しく、各々の画素の幅が3μmに等しく、よって列の全長が1.5ミリメートルより少ないか又は等しくなるか、或いは、画素数が約500画素より少ないか又は等しく、各々の画素の幅が3μmに等しく、一方の行が他方の行より1/2画素だけオフセットして画素が2つの隣接した行に配置され、よって列の全長が0.75ミリメートルより少ないか又は等しくなる。上述のイメージ・センサは、二次元のイメージ・センサであるのが好ましく、これにより列の最長の長さが2ミリメートルより少なくなる。特に、上述のイメージ・センサをCMOS検出器列とすることができる。上述のイメージ・センサは、リフローはんだ付け技術を用いてプリント回路基板に取り付けるようにするのが好ましい。上述のイメージ・センサは、照明/照準発光ダイオードと、照明/照準レンズと、開口絞り内に配置される撮像レンズとを更に含むことができ、この装置は、成形されたパッケージ内に含ませられる。像形成器の寸法は、5ミリメートル×3ミリメートル×2.25ミリメートルより少ないか又は等しいのが好ましい。
【0016】
別の態様において、像形成器ハウジングを備え、該像形成器ハウジングは、像形成器チップと、像形成器ハウジング内において該像形成器チップの反対側に組み込まれたレンズとを含み、体積が3.3cm3(0.20立方インチ)より少ないか又は等しくされた像形成器が提供される。像形成器チップは、暗室内に囲まれるのが好ましく、これにより像形成器が外部シールなしで作動することができるようになる。有利な態様は、像形成器の最大寸法が、20.6×14.2×11.4mm3のものである。好ましい実施形態において、像形成・ハウジングは、ターゲット画像を照らすための発光デバイスを更に含み、及び/又は、像形成器ハウジングは、開口絞りを含み、像形成器による照明なしにターゲット画像を走査することができるように開口絞りの寸法が選択される。上述の像形成器チップは、利得を有する低ノイズ・像形成器であるのが好ましく、これにより像形成器による照明なしにターゲット画像を走査することができるようになる。上述の像形成器チップを対数反応式像形成器としてもよく、これによりターゲット画像の暗い部分と明るい部分の間のコントラストが増強され、像形成器による照明なしにターゲット画像を走査することができるようになる。
【0017】
別の態様によると、像形成器チップと、像形成器ハウジング内において該像形成器チップの反対側に組み込まれたレンズとを含む像形成器ハウジングを備える像形成器が提供される。この像形成器チップは、画像信号を増幅する低ノイズ・像形成器であり、これにより像形成器による照明なしにターゲット画像を走査することができるようになる。像形成器ハウジングの体積は、3.3cm3(0.20立方インチ)より少ないか又は等しいことが好ましい。
【0018】
更に、像形成器チップと、像形成器ハウジング内において該像形成器チップの反対側に組み込まれたレンズとを含む像形成器ハウジングを備える像形成器が提供される。この像形成器チップは、ターゲット画像による該チップへの光反射に非線形の輝度反応をもたらし、これにより像形成器による照明なしにターゲット画像を走査することができるようになる。また、非線形の表示がターゲット画像の対数表示であることが好ましい。ここではまた、像形成器ハウジングの体積が、3.3cm3(0.20立方インチ)より少ないか又は等しいことが好ましい。
【0019】
更に別の態様によると、プリント回路基板に取り付けられた像形成・センサと開口絞りとを備え、体積が3.3cm3(0.20立方インチ)より少ないか又は等しい像形成器が提供される。この像形成器の寸法は、20.6×14.2×11.4ミリメートルであることが好ましい。この像形成器は、ターゲット画像の照明を提供するための発光ダイオード、及び/又はターゲット画像上のターゲットを照らし、像形成器に照準をあてるのを助けるための発光ダイオードを更に備えることが好ましい。
【0020】
更に、第1面に水平方向の行の画像素子を有する部分と、光軸を有する合焦光学系とを含む二次元のイメージ・センサを備える像形成器が提供され、ここでは、イメージ・センサは、第1面が該光軸と垂直にならないように、かつ異なる行の画像素子に対して異なる焦点距離が与えられるように配向される。合焦光学系は、第1面と実質的に平行でない面を対称に含む対物レンズを含むことが好ましい。像形成器は、ターゲット画像の照明を提供するための発光ダイオードを更に含むことができる。
【0021】
別の態様によると、正方形部分と、高さと幅が該正方形部分の高さと等しくない矩形部分とを有する発光ダイオードと、該正方形部分上に配置されたボンディングパッドとを備えるデバイスが提供される。特定の実施形態において、矩形部分は高さの寸法である第1及び第2側面を有し、発光ダイオードは第2正方形部分を更に備え、正方形部分は矩形部分の第1側面に配置され、該第2正方形部分は該矩形部分の第2側面に配置され、第2ボンディングパッドが該第2正方形部分上に配置される。
【0022】
また、矩形の発光ダイオードと、該発光ダイオードを囲むボンディングパッドとを備えるデバイスが提供され、これにより該発光ダイオードから発した均一の光パワーが提供される。
本発明によると、1024を超えない画素を備え、各々の画素のアスペクト比が2対1より大きく、短寸法が4μmより大きくなく2μmより少なくない、光学的コード・シンボルの像を形成するための半導体デバイスが提供される。ここでは画素が単一の行に配置されるのが好ましい。更に、半導体デバイスは、256より少なくなく1024を超えない画素の組として構成された集光面を有することができる。
【0023】
本発明の別の態様によると、上述の単一の半導体デバイスを備える読取装置の視野の像を形成するためのセンサを含むバーコード読取装置が提供される。
また、ここで記載されるのは、ターゲット画像を読み取るための小型像形成器である。小型像形成器の光学的及び電気システムは、一次元又はそれ以上の次元、或いは像形成器の体積を減少させるように最適化される。一実施形態によると、画素幅又はピッチ及び焦点距離は、各々の画素に対して大きい像形成器に匹敵する視野を維持するために、大きい像形成器のものより小さくされる。像形成器全体の寸法は減少するが、画素幅又はピッチが減少されることにより、開口絞り領域及び画素の瞬間視野を一定に保つことが可能になる。他の実施形態において、像形成器によるターゲットの照明への必要性を減少させ、及び/又は排除し、これにより該像形成器により消費される全体のパワー及び/又は全体の寸法を減少させる装置及び技術が提供される。線幅が減少された光を発する発光ダイオードのように、動作範囲が増大された像形成器が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の目的と利点は、図面に関連して次の詳細な説明を読むことによって理解されるであろう。
以下の説明において、制限するためではなく説明するために、本発明が十分に理解されるように特定の詳細について述べる。しかしながら、当業者には、これらの特定の詳細から離れた他の実施形態において本発明を実行することができることが明らかであろう。他の例においては、本発明の説明を分かりにくくしないために、公知の方法、装置、及び回路の詳細な説明は省かれる。
【0025】
図1A及び図1Bは、それぞれ小型像形成器の平面図及び側面図を示す。この像形成器は、成形された光学パッケージ110内に組み込まれている。そうするための構造及び技術が、「成形された像形成器の光学パッケージ及び線形検出器に基づく走査エンジン」という名称の、Mazz等により2001年6月15日に出願された米国特許出願番号第09/880,906号に開示されており、この出願は、引用により明示的にここに組み入れる。成形された光学パッケージは、像形成/復号器集積回路(IC)120と、照明/照準発光ダイオード(LED)130と、撮像レンズ140と、照明/照準レンズ150とを含む。本発明の好ましい実施形態によると、像形成/復号器IC120は、周知の相補型金属酸化膜半導体(CMOS)技術によって製造される。或いは、像形成/復号器IC120は、関連した復号回路を有するCCD像形成器を備えることができる。
【0026】
作動において、像形成/復号器IC120は、撮像レンズ140を介して画像を受け取る。ターゲット画像の復号を助けるために、照明LED130が、照明/照準レンズ150を介してターゲット画像上に光を投射する。像形成/復号器ICの適切な視野におけるターゲット画像の位置決めは、照明/照準LED130を用いてターゲット画像上に照準パターンを投射することにより助けられる。照明/照準LEDは、照明/照準レンズ150を通じてターゲット画像上に合焦される。照明/照準LEDからの光が、ターゲット画像上において既知のターゲットパターンのいずれかで散乱されるように、照明/照準レンズ150を設計することができる。
【0027】
像形成システムの体積は、像形成/復号器IC120の検出器列の画素幅又はピッチを拡大縮小することによって拡大縮小される。画素幅又はピッチは、イメージ・センサ上の画像素子すなわち画素間の間隔を基準とする。画素幅又はピッチが減少する場合には、匹敵する視野を維持するように焦点距離が減少させられる。開口絞りの寸法が一定に保たれる場合には、画素当たり同じ量の光が集光され、像形成器の感度に損失はない。開口絞りの寸法が像形成器の寸法を制限しない場合には、2Dの像形成システムにおいて、3方向の寸法全てを画素の倍率によって拡大縮小する。1D像形成システムにおいては、2方向の寸法を画素の倍率によって拡大縮小する。
【0028】
像形成エンジンは、各々の画素に対して同様の焦点深度及び同様の光処理能力を提供するように設計される。このことにより、画素のダイナミック・レンジ及び画素の量子効率が犠牲になる。画素のダイナミック・レンジの影響は一次的であるが、バーコード・像形成のような用途には、ダイナミック・レンジはあまり重要でない。例えば、5λより大きい比較的大きな画素に対して、画素の量子効率は二次的である。点光源から光学システムにより集光される光は、方程式

により与えられる。
この方程式において、Aapertureは、開口絞りの面積であり、sは、光源までの距離である。単一の画素の瞬間視野を積分することによって、該画素により集光される光の量は、方程式

により与えられる。
【0029】
像形成システムの画素ピッチ又は幅が減少されると、焦点深度を維持しながら開口絞りの面積(Aaperture)及び画素の瞬間視野(ApixelFOV)を一定に保持することができる。このことは、センサの寸法が減少されたときに、物体空間において、全て、すなわち開口絞りの寸法、公称焦点距離、視野、及び各画素の瞬間視野が同じになることを保証する。従って、バーコードの読み取り性能に実質的影響を与えずに像形成エンジンの寸法を拡大縮小することができる。
【0030】
上述の図において、図1A及び図1Bに示される小型像形成器は、4μmのピッチ及び512画素をもつCMOS検出器列を有する。これは、およそ2mmの長さの有利な小型検出器になる。このシステムの焦点距離は、およそ3mmである。従って、図1A及び図1Bに示される走査エンジンの全体の寸法は、およそ5×3×2.25mm3とすることができる。
【0031】
画素幅又はピッチの実質的な限界は、およそ3μmである。1Dシステムにおいて、2つ又はそれ以上の行の画素をオフセットさせること、例えば、交互配置させることによって、検出器の設置面積を更に小型化することができる。例えば、3μmのピッチを有する500画素の列の長さは、1.5mmである。この列を1/2画素だけオフセットした2つの隣接する行として配置することにより、画素幅又はピッチは3μmに維持されるが、結果として得られる検出器列の長さは、0.75mmとなる。この列は1/2画素だけオフセットするので、画素値を合算して1.5μm画素に相当する解像度を得ることができる。画素幅又はピッチは、フォトンを吸収するために適正な水準に維持されるが、検出器の設置面積、及びシステムの全体の体積を劇的に減少させることができる。
【0032】
像形成検出器列、読み取り用電子機器、アナログ・デジタル変換器、及び復号論理を全て単一のチップに組み込むことができる。像形成/復号チップは、2つのLEDダイ又は小さいレーザーを有する担体上にマウントされる。この担体は、FR4基板、業界認知された有機基板であってもよく、より大きい回路基板に取り付けるためのリードフレーム又ははんだバンプを含んでもよい。この担体は、成形されたプラスチックの断片で覆われており、内部に光学面が成形されている。この成形されたプラスチックのカバーは、光学品質であり、自動回路基板アセンブリに生じる温度に耐えることができる。このデバイスは、光学機械及び電子機器を含む完全なスキャナであり、これを表面実装の集積回路のように取り扱うことができ、リフローはんだ付技術に適合する。図1A及び図1Bに示されるようなデバイスは、はんだ接合のみにより回路基板に機械的に取り付けられた完全な像形成器である。従って、図1A及び図1Bに示される小型像形成器は、ねじ又はいずれかの同様の機械的支持を必要とせず、よってこの像形成エンジンを組み込むデバイスの寸法と複雑さを減少させる。
【0033】
図2Aから図2Cまでは、それぞれ別の小型像形成器の平面図、正面図、及び側面図を示す。図2Aから図2Cまでに示される小型像形成器は、非常に小さなフォームファクタを有し、超低電力で作動するためのほんのわずかな人工照明か、又は人工照明なしで作動することができる。小型像形成器は、当業者には公知の、いくつもの使用可能な金属又はプラスチック材料から作ることができる像形成器ハウジング210を含む。像形成器ハウジング210の内部に、利用可能な結合及び取り付け技術のいずれか一つを用いて、像形成器チップ220が像形成器基板230に取り付けられる。更に、チップ・オン・ボード技術を用いて、像形成器チップ220を像形成器基板230に取り付けることができる。像形成器チップ220は、像形成器ハウジング210内においてレンズ240の真後ろに配置される。レンズ240は、いずれの適切な透明材料から作ってもよい。像形成器チップは、像形成器ハウジング210内に形成された暗室250内に囲まれ、該像形成器チップ220が外部シールなしに作動できるようになり、例えば、カメラ、端末装置又はマイクロコンピュータのようなホスト装置の設計が簡単になる。
【0034】
像形成器チップ220によって捉えられた場面のコントラストを達成するために、LED260を設けることができる。LED260は、個別又は一体型の列のいずれにしてもよい。更に、必要であれば、光を分散するための光学系を像形成器ハウジング210内に配置して場面を照らすことができる。或いは、像形成器チップ220によって捉えられた場面のコントラストを達成するために、開口絞りの寸法を増大させることができる。開口絞りの寸法を増加させることは、動作範囲の減少をもたらすが、ターゲット画像を照らす必要性を最小化、又は排除することによって電力消費を減少させること可能になる。
【0035】
像形成器チップ220によって捉えられた場面のコントラストを達成する更に別の選択肢は、利得を有する低ノイズ・像形成器、又は対数反応式像形成器を用いることである。像形成器のノイズの下限がアナログ・デジタル変換器の量子化水準より下である場合には、アナログ信号を増幅して少量の光を用いて捉えられた画像のコントラストを増大させることができる。ほとんど明るい部分への影響なく画像の暗い部分の間のコントラストを増大させるために、対数変換のような非線形の変換を用いることができる。更に、コントラストを達成するための上記技術のいずれかを結合させて像形成器の反応を改善することができる。広い場面内ダイナミック・レンジを達成するために、自動利得制御を用いることができる。
【0036】
図2Aから図2Cまでに示された像形成器を図に示したものから更に変更できることを認識すべきである。レンズ240は不可欠の部品ではなく、これを省くことができ、及び/又は、他の光学部品を、レンズ240と共に、或いは、該レンズ240の代わりに用いることができる。例えば、光学ハウジングは、像形成器チップ上に光を指向させるために一つ又はそれ以上のミラーを含むことができ、場面のコントラストを改善するのを助ける。更に、光学ハウジングは、光を像形成器チップ220に指向させるために、プリズム又は他の回折素子を含むことができる。更に、像形成器は、プラスチック又はガラスの透明な断片をレンズと像形成器との間の光路に挿入するためのモータを含むことができ、その結果、レンズは2つの異なる位置で合焦するようになる。像形成器ハウジング及びレンズのコストを減少させるために、これらの部品を成形されたプラスチックで作ることができる。更に、金型内で使用されるスクリーンが暗室及びレンズ・開口絞りを形成することも可能である。
【0037】
従って、図2Aから図2Cまでに示される小型像形成器を、例えば、SE900フォームファクタのような、最大寸法がおよそ20.6×14.2×11.4mm3(0.811×0.559×0.449インチ)で像形成器の体積が3.3cm3(0.20立方インチ)となる小さなフォームファクタのものとすることができる。このSE900フォームファクタは、像形成システムの製造に関する像形成器産業において用いられるフォームファクタである。像形成器は、接続されたマイクロコンピュータ又は表示装置への、アナログ又はデジタルのいずれかの信号の流れを生成するのに十分な光学系及び電子機器を含む。像形成チップ220の像形成器をCCD又はCMOSのいずれかにすることもできる。
【0038】
図3は、別の小型像形成器を示す。図3に示される小型像形成器は、像形成器ハウジング310を含む。像形成器ハウジング310の内部には、プリント回路基板330に取り付けられたイメージ・センサ320がある。イメージセンサ320は、CMOSイメージ・センサであってもよい。プリント回路基板は、像形成器ハウジング310の近く又は後部に設けられる。開口絞り340は、イメージ・センサ320が場面を捉えることができるように像形成器ハウジング310内に組み込まれる。像形成器ハウジング310の前面には、場面の照明及び照準のために複数のLED350が含まれる。像形成器ハウジングの前面にあるLED350の配置は、ターゲットを照らし、ユーザが図3の像形成器を組み込むデバイスに照準を定めるのを助けるように意図されたいずれの周知の設計としてもよいことが理解されるであろう。図3の像形成器の寸法は、およそ20.6×14.2×11.4mm3(幅/深さ/高さ)であり、像形成器の体積は、およそ3.3mm3(0.20立方インチ)となる。もちろん、例えば、より小さな画素数又は画素幅が用いられる場合には、より小さな寸法にすることもできる。
【0039】
図4は、小型像形成器の電子機器回路を示す。図4の像形成器は、クロック駆動装置及びチャージ・ポンプ420を介して制御される2D領域センサ410を含む。クロック駆動装置及びチャージ・ポンプ420は、タイミング発生器430から受け取った信号によって制御される。2D領域センサ410によって捉えられた画像は、相関二回抽出区画(CDS)440に与えられる。画素は、リセットされた時に必ずしも同じ値に戻るとは限らないので、標準リセット値に戻されなかった画素により発生したオフセットを取り除くために、相関二回抽出法が用いられる。従って、相関二回抽出法は、2つの画素値を捉えることを必要とする。第1の値は、例えばバーコードのような、所望の画像を有する画素値であり、第2の値は、リセットされた後の画素値である。各画素の2つの値が比較されて、標準リセット値に戻されなかった画素により発生したオフセットを取り除く。相関二回抽出法を実行した後、画像は弱い交流結合の中を通され、相関二回抽出された画像の直流成分を遮断する。弱い交流結合の後、自動利得制御(AGC)が信号を増幅し、次にアナログ・デジタル変換器444に送られる。本発明の好ましい実施形態によると、アナログ・デジタル変換器444は、9ビットのアナログ・デジタル変換器である。
【0040】
デジタル・データは、アナログ・デジタル変換器444により、グルーロジックのユーザー自身が書き換え可能なゲートアレイ(FPGA)区画450に送られる。このグルーロジック/FPGA450は、マイクロプロセッサ460がデジタルデータを読み取ることができるように該デジタルデータをパックし、該マイクロプロセッサ460に接続して全てのカメラ制御を行えるようにする。マイクロプロセッサ460は、該マイクロプロセッサと同じICに組み込まれたDRAMを含み、結果物としての像形成器についての寸法とコストを減少させることを可能にしながらシステムの速度を増加させる。マイクロプロセッサ460は、フラッシュメモリ内に格納されたプログラムの制御のもとで、外部データ及びアドレスバスを介して作動する。
【0041】
本発明の好ましい実施形態において、650nmの赤色LEDにより提供される照明モジュール475を用いて、ターゲット画像を照らすことができる。このLEDは、ターゲット画像が均一に照らされるように配置される。像形成器のユーザを手助けするため、独自の照準パターンを提供するように照準モジュール480を用いることができる。照準モジュール480は、レーザーダイオードと、回折光学素子(DOE)とを含むことができ、独自の照準パターンを提供する。ホストインターフェース490を用いて、小型像形成器を組み込むホスト装置と該小型像形成器との間の対話がもたらされる。ここに記載される像形成器は小型、すなわち小さいフォームファクタであるので、ホスト装置を携帯型無線電話(携帯電話)、個人用携帯型情報端末(PDA)、又は同種のものとすることができる。図4に関連して説明された素子を用いて、SE1223フォームファクタで製造することができる小型像形成器を達成することができる。このSE1223フォームファクタは、像形成デバイスの製造に関する像形成器産業において用いられるフォームファクタである。
【0042】
イメージ・センサの面を合焦レンズの光軸に垂直でない角度で配置することによって、像形成器の動作範囲を増加させることができる。図5は、動作範囲が増加された像形成器を示す。具体的には、像形成器は、イメージ・センサ510と合焦レンズ520とを含む。イメージ・センサは、レンズ520に面する複数の水平方向の画素行を備える。図5に示されていないが、中に示される像形成器は、図1から図4までに関して上述されたものと同様の付加的な部品を有することができることが理解されるであろう。
【0043】
図5に示されるように、像形成器510の画素の前部に平行な面は、合焦レンズ520の光軸に対して角度θだけ傾けられている。従って、例えば、像形成器510の一つの水平方向画素行PR1は、第1空間面1’に合焦され、別の水平方向画素行PR2は、該第1空間面1’とは異なる第2空間面2’に合焦される。像形成器510のイメージ・センサを合焦レンズ520の光軸OAに対して直角ではない角度θで配置することによって、像形成器は、異なる空間面に合焦される水平方向画素行の各々に問い合わせすることで該像形成器から様々な距離にあるターゲット画像を読み取り、復号することができる。様々な距離にあるターゲット画像を読み取り、復号する能力により、該ターゲット画像をうまく読み取り、復号するために像形成器とターゲット画像との間の距離を手作業で調整しなければならないユーザのもどかしさが軽減される。図5に示される像形成器を、手動又は自動モードのいずれかにおいて一次元又は二次元のバーコードを読み取るために用いることができる。
【0044】
図6Aは、従来のLEDの平面図を示す。LED600は、該LED600に電力を供給するボンディングパッド610を含む。図6Aに示されるもののような従来のLEDの形状は、およそ350μm×350μmの寸法の正方形である。図6Aに示されるように、一般にボンディングパッド610は、LED600の中心に位置する。このボンディングパッド610の配置は、LED600から発する光パワーのおよそ30%を遮断する。更に、上述のように、従来のLEDが生成する光はレーザーほど合焦されず、その結果、線幅が増した光が投射されることになる。
【0045】
図6Bから図6Eは、新規なLEDの3つの異なる実施形態を示す。一般に、新規なLEDは、従来のLEDのダイ面積とほぼ同じダイ面積を有し、これにより従来のLEDとほぼ同じ発光パワーを維持する。しかしながら、新規なLEDのダイは、合焦方向、すなわち線幅を生成する方向に細くなり、別の方向に長くなっている。ここで図6Bを参照すると、LED615は、正方形部分620と、長い矩形部分625とを有する。より一般に、言い換えれば、新規なLEDは、ボンディングパッドを有する少なくとも一つの主要部分と、該主要部から延びる長い部分とを有する。この主要部が正方形形状であり、長い部分が矩形である必要はなく、例えば、図6Bの実施形態のかど部を丸くすることもできる。再び図6Bを参照すると、正方形部分620は、ボンディングパッド630を有する。図6Bに示されるように、LED620の寸法は、Dx×Dyであり、ここでDyは、長い部分625の幅である。LEDを駆動する電圧がボンディングパッドを介して供給されるので、LEDから発する光パワーの量は、LEDの部分が該ボンディングパッドから遠ざかるにつれて減少する。従って、図6Bにおいて、長い部分625から発した光パワーの量は、ボンディングパッド630の右へ遠ざかる部分に向けて減少する。
【0046】
図6Cは、別の新規なLEDの平面図を示す。具体的には、LED635は、矩形部分642によって接合された2つの正方形部分640及び647を有する。正方形部分640の上にはボンディングパッド645が配置され、正方形部分647の上にはボンディングパッド650が配置される。ボンディングパッド645及び650を矩形部分642の両側に配置することによって、図6Bに示されるLED615と比べて、該矩形部分から発したより均一な量の光パワーを得ることができる。
【0047】
図6Dは、更に別の新規なLEDを示す。ボンディングパッド670は、LED655の矩形部分660に隣接して配置される。
従って、ボンディングパッド670は、長い部分から発するいかなる光も遮断しない。更に、図6Cのボンディングパッドの配置が、矩形部分の中心の光の量を減少させることになるのに対して、図6Dのボンディングパッド670の配置は、LEDダイ655の矩形部分660の中心から発する光をより均一に分布することを保証する。
【0048】
図6Eは、更に別の新規なLEDの平面図を示す。LEDダイ675の矩形部分680は、ボンディングパッド685により全ての面が囲まれている。ボンディングパッド685でLEDダイ675の矩形部分680を囲むことによって、図6Bから図6Dまでに示されるLEDダイに比べて、LED675の矩形部分全体から発する光が均一に分布される。本発明の一実施形態によると、図6Bから図6DまでのDyを50μmより少ないか又は等しくすることができる。従来のLEDと同じ発光パワーを維持するために、LEDのダイ面積が従来のLEDのダイ面積と同じになるように図6Bから図6EまでのDyが選択される。
【0049】
図7は、本発明による、光学的コード・シンボル、具体的にはバーコード・シンボルの像を形成するための半導体デバイス1の高度に概略的な図である。この半導体デバイスは、バーコード読取装置の視野の像を形成するためのセンサとして好ましい用途を見出すことができ、これを小型像形成器のような上述した素子の幾つか又は全て、上述したLEDなどと共に用いることができる。
【0050】
半導体デバイス1は、1024を超えない画素2を備える。画素数は、256と1024の間であることが好ましい。好ましい実施形態は、例えば、512画素を備えることができる。この画素2の各々のアスペクト比は2対1より大きく、短寸法は4μmより大きくなく2μmより少なくない。一般に、例えば、上述のように、画素を、互いに1/2画素だけ互い違いになった交互の行に配置して形成することができるが、ここでは、図7に示すように画素を単一の行に配置することが好ましいものとする。図7から明らかように、画素は、長寸法が行に垂直になるように、かつ行が互いに隣接して配置された画素の短寸法で形成されるように配置される。半導体デバイスが小さな寸法であるにもかかわらず、バーとバーコード・シンボルの中間スペースを十分に識別することができるので、2対1より大きい画素のアスペクト比は、バーコード・シンボルを読み取る際に半導体デバイスに優れた結果をもたらす。
【0051】
上述したこの種の半導体デバイスは、バーコード読取装置における視野の像を形成するためのセンサを形成することができる。このようなセンサは、特に小さいが、依然としてバーコード・シンボルの像を確実に形成することができる。本発明の単一の半導体デバイスは、バーコード・シンボルの像を形成するのに十分であるので、携帯型及び又はバーコード読取装置の小型の用途に特に有用なセンサ(及び、バーコード読取装置)を非常に小さいものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1A】小型像形成器の平面図を示す。
【図1B】小型像形成器の側面図を示す。
【図2A】別の小型像形成器の平面図を示す。
【図2B】別の小型像形成器の正面図を示す。
【図2C】別の小型像形成器の側面図を示す。
【図3】更に別の小型像形成器を示す。
【図4】小型像形成器の電気部品を示す。
【図5】動作範囲が増大された像形成器を示す。
【図6A】従来のLEDを示す。
【図6B】本発明と共に用いることができるLEDを示す。
【図6C】本発明と共に用いることができる別のLEDを示す。
【図6D】本発明と共に用いることができる更に別のLEDを示す。
【図6E】本発明と共に用いることができる更に別のLEDを示す。
【図7】本発明による半導体デバイスを示す。
【符号の説明】
【0053】
110 光学パッケージ
120 像形成/復号器集積回路
130 照明LED
140 撮像レンズ
150 照明/照準
210 像形成器ハウジング
220 像形成器チップ
230 像形成器基板
240 レンズ
250 暗室
260 LED
310 ハウジング
320 イメージ・センサ
330 プリント回路基板
340 開口絞り
350 LED
600、615、635、655、675 LED
620、640、647 正方形部分
625、642、660、680 矩形部分
610、630、645、650、670、685 ボンディングパッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュールと、視野にわたりターゲットを像形成し、交互に直交する列と行に配置された画素アレイを有する、前記モジュール内のソリッド・ステート・イメージセンサと、該イメージセンサのターゲットの像に焦点をあてる、前記モジュール内の焦点レンズと、を含む像形成システムであって、
前記モジュール内の開口絞りの大きさは、前記モジュール上の光源によって照射されることなく前記ターゲットを像形成できるような大きさであることを特徴とする像形成システム。
【請求項2】
前記焦点レンズは光学軸を有しており、前記アレイは該光学軸に対して90度以外の角度である像形成面内にあることを特徴とする請求項1に記載の像形成システム。
【請求項3】
前記アレイは、512ピクセルを有するものであることを特徴とする請求項1に記載の像形成システム。
【請求項4】
前記イメージセンサを包み込む、前記モジュール内の暗室を有することを特徴とする請求項1に記載の像形成システム。
【請求項5】
前記列の各々は、長手方向に沿った2mmを越えない長さを有し、前期ピクセルの各々は、長寸法と短寸法と、2対1より大きいアスペクト比を有しており、前記各ピクセルの短寸法は4μmよりも小さくて、2μmより大きく、各列のピクセルは、ピッチ空間ずつ離間しており、連続する前記列の前記ピクセルは前記ピッチ空間の1/2だけ互いにオフセットしていることを特徴とする請求項1に記載の像形成システム。
【請求項6】
前記ピッチ空間は4μmであることを特徴とする請求項1に記載の像形成システム。
【請求項7】
前記モジュールは3.3立法センチメートルより小さい容積を占めることを特徴とする請求項1に記載の像形成システム。
【請求項8】
前記容積は、約20.6mm×14.2mm×11.4mmであることを特徴とする請求項7に記載の像形成システム。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−257697(P2008−257697A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−35513(P2008−35513)
【出願日】平成20年2月18日(2008.2.18)
【分割の表示】特願2002−312659(P2002−312659)の分割
【原出願日】平成14年10月28日(2002.10.28)
【出願人】(599101597)シンボル テクノロジーズ インコーポレイテッド (68)
【Fターム(参考)】