説明

パイプ締結装置

【課題】交差するように配置される第1のパイプと第2のパイプを別途の道具なしに高い強度で容易に締結・固定させて、便利性と安全性を備えたパイプ締結装置を提供する。
【解決手段】交差するように配置される第1のパイプ30と第2のパイプ40を締結・固定するためのパイプ締結装置において、一定長の弾性を有する金属材質の鋼線であって、鋼線の中央部"U"字型に形成された第1の湾曲部、逆"U"字型に形成された一対の第2の湾曲部、"U"字型に形成された一対の第3の湾曲部で構成され、第1の湾曲部と第2の湾曲部を連結する部分及び、傾くように形成されている鋼線組立体10と、一定長の弾性を有する金属材質の鋼板であって、一定角度に曲がった形状を有し、一端部にはパイプの外形に接する溝が形成され、左右側に第3の湾曲部にかかる突起が形成された鋼板組立体20とを含めて構成されるパイプ締結装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパイプ締結装置に関するものであって、さらに詳細にはパイプを用いた臨時構造物の設置時、交差配置されるパイプを相互容易に締結・固定することができるパイプ締結装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的にパイプを用いて構造物設置時に柱役割の縦パイプ、桁役割の横パイプを相互固定する。この際、交差配置される横及び縦パイプを相互固定する手段として既存には農作物の遮光施設のように比較的軽量が認可される構造物場合、紐を用いて結ぶ方法を使用し、工事場の臨時構造物のように重量が認可される構造物の場合、一名'クランプ'と言われる締結構を用いて交差配置されるパイプを相互締結・固定していた。
【0003】
しかし、交差するパイプを紐で結んで固定する方法の場合、パイプ間の締結強度のために紐をきりきりに引っ張って巻かなければならないので、多くの力がかかるのみならず、紐の外的要因により紐の解れが発生する時、強度が顕著に低くなるとの問題点があった。
【0004】
さらに、クランプを用いて交差するパイプを相互締結・固定する方法は、非常に高い強度が得られる長所があるが、一般的にクランプをボルトとナットの結合を介して締結するので、ボルト及びナットを締結して回す努力と時間が長くなる短所があり、締結状態で屋外で長時間露出し、ボルト、ナットが腐食されて分解作業に混乱がある場合が多かった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は前記のような問題点を解決するために創案されたものであって、本発明の目的は、交差するように配置される第1のパイプと第2のパイプを別途の道具なしで高い強度で容易に締結・固定させて便利性と安全性を備えたパイプ締結装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記のような目的を達成するために、本発明のパイプ締結装置100は、交差するように配置される第1のパイプ30と第2のパイプ40を締結・固定するためのパイプ締結装置100において、一定長の鋼線であって、正面から見る時、鋼線の中央部が"U"字型に形成された第1の湾曲部11、前記第1の湾曲部11を過ぎて側面から見る時、逆"U"字型に形成された一対の第2の湾曲部12、前記第2の湾曲部12を過ぎて鋼線の両端部には側面から見る時、"U"字型に形成された一対の第3の湾曲部13で構成され、前記第1の湾曲部11と前記第2の湾曲部12を連結する部分及び前記第2の湾曲部12を過ぎて前記第3の湾曲部13を連結する部分を側面から見る時、傾くように形成されている鋼線組立体10と、一定長の鋼板であって、側面から見る時、一定角度に曲がった形状を有し、正面から見る時、一端部にはパイプの外形に接する溝21が形成され、左右側に前記第3の湾曲部13にかかる突起22が形成された鋼板組立体20とを含めて構成される。
【発明の効果】
【0007】
前記のような本発明のパイプ締結装置を用いることによって、パイプを用いた構造物施工時にパイプ相互間に締結・固定及びこれを解体する作業を非常に便利に行うことができるし、非常に高い締結強度が得られるようになるので、施工及び解体にかかる努力及び時間を節約することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付の図面を参照して本発明のパイプ締結装置の構成を詳細に説明すると次のようである。
【0009】
図1は、本発明の一実施例にかかるパイプ締結装置を介して交差配置されたパイプを固定した様子を示す斜視図である。
【0010】
図2は、本発明の一実施例にかかるパイプ締結装置を介して交差配置されたパイプを固定した様子を示す側面図と正面図である。
【0011】
図3は、本発明の一実施例にかかる鋼線組立体の様子を示す側面図と正面図である。
【0012】
図4は、本発明の一実施例にかかる鋼板組立体の様子を示す側面図と正面図である。
【0013】
本発明のパイプ締結装置100は、交差するように配置される第1のパイプ30と第2のパイプ40を締結・固定するためのパイプ締結装置100であって、一定長の鋼線で構成された鋼線組立体10と一定長の鋼板で構成された交番組立体20で成る。説明の便意上、第1のパイプ30が下側に位置し、第2のパイプ40は第1のパイプ30の上側に位置して両パイプは直交していると仮定する。
【0014】
鋼線組立体10は、強度に優れつつ若干の弾性を有する金属材質の鋼線で構成されるものであって、本発明の目的に符合し、正面から見る時、鋼線の中央部が"U"字型に第1の湾曲部11が形成され、第1の湾曲部11を基準に左右が対称される形状を有する。
【0015】
前記第1の湾曲部11を過ぎて側面から見る時、逆"U"字型に一対の第2の湾曲部12が形成され、前記第2の湾曲部12を過ぎて鋼線の両端部には側面から見る時、"U"字型に一対の第3の湾曲部13が形成される。
【0016】
この際、第1の湾曲部11と第2の湾曲部12とを連結する部分は、側面から見る時、示されているように傾くように形成されていて、第2の湾曲部12を過ぎて第3の湾曲部13を連結する部分も示されているように傾くように形成されている。
【0017】
図1から図4に示されているように、第1のパイプ30が第1の湾曲部11に挿入され、第2のパイプ40が第2の湾曲部12に挿入されるように鋼線組立体10を設ける。
【0018】
鋼板組立体20は一定長の鋼板であって、側面から見る時、一定の角度に曲がるように形成され、これも強度に優れて若干の弾性を有する金属材質の鋼板で構成される方が好ましい。正面から見る時、一端部にはパイプの外形に接する溝21が形成され、左右側に前記第3の湾曲部13にかかる突起22が形成される。
【0019】
図1から図4に示されているように、鋼線組立体10の下側に鋼板組立体20が設けられ、第1のパイプ30と同一方向に溝21と突起22が第3の湾曲部13に向けるようにして、第1のパイプ30を溝21に安着させた後、第3の湾曲部13が突起22にかかって固定されるようにする。
【0020】
この際、鋼線組立体10と鋼板組立体20の曲がった形状のため相互弾性力が作用するので、任意的な強い力を加えない限り、第3の湾曲部13から突起22が分離されずに堅固な状態を維持するようになる。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明のパイプ締結装置は、農作物の鉄材遮光施設、建築物築造、臨時作業台の設置などの作業において、交差配置されるパイプを相互固定するために使用され得るし、本発明は特定の実施例に関連し示して説明されたが、以下の特許請求の範囲により備えられる本発明の思想や分野を外れない範囲内で本発明が多様に改造及び変化されることができることを当業界における通常の知識を有する者は容易にわかるものであると明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施例にかかるパイプ締結装置を介して交差配置されたパイプを固定した様子を示す斜視図。
【図2】本発明の一実施例にかかるパイプ締結装置を介して交差配置されたパイプを固定した様子を示す側面図と正面図。
【図3】本発明の一実施例にかかる鋼線組立体の様子を示す側面図と正面図。
【図4】本発明の一実施例にかかる鋼板組立体の様子を示す側面図と正面図。
【符号の説明】
【0023】
100:パイプ締結装置
10:鋼線組立体
11:第1の湾曲部 12:第2の湾曲部 13:第3の湾曲部
20:鋼板組立体 21:溝 22:突起
30:第1のパイプ 40:第2のパイプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交差するように配置される第1のパイプ30と第2のパイプ40を締結・固定するためのパイプ締結装置100において、一定長の弾性を有する金属材質の鋼線であって、
正面から見る時、鋼線の中央部が"U"字型に形成された第1の湾曲部11、前記第1の湾曲部11を過ぎて側面から見る時、逆"U"字型に形成された一対の第2の湾曲部12、前記第2の湾曲部12を過ぎて鋼線の両端部には側面から見る時、"U"字型に形成された一対の第3の湾曲部13で構成され、前記第1の湾曲部11と前記第2の湾曲部12を連結する部分及び前記第2の湾曲部12を過ぎて前記第3の湾曲部13を連結する部分を側面から見る時、傾くように形成されている鋼線組立体10と、
一定長の弾性を有する金属材質の鋼板であって、側面から見る時、一定角度に曲がった形状を有し、正面から見る時、一端部にはパイプの外形に接する溝21が形成され、左右側に前記第3の湾曲部13にかかる突起22が形成された鋼板組立体20とを含めて構成されることを特徴とするパイプ締結装置100。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−43736(P2010−43736A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−169034(P2009−169034)
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【出願人】(509203430)
【Fターム(参考)】