説明

パイプ衝立ユニットの連結装置

【課題】既設のパイプ衝立ユニットを連結するにあたり、簡単な追加工事で連結することができ、衝立ユニットのパイプ同士が常に接するようにして、連結した衝立ユニットの連結部分に隙間が開かないようにするとともに、衝立ユニットを何回も折り曲げても連結部分のゆるみをなくし、連結した枠骨が上下又は左右にずれることのないパイプ衝立ユニットの連結装置を提供する。
【解決手段】上パイプ11と左右の縦パイプの上端及び下パイプと左右の縦パイプの下端の接続箇所のそれぞれに、ギヤ歯51aを真中に、その両側にインロー嵌合部を有するパイプジョイント5aを差し込んでパイプ衝立ユニットを組み立てるとともに、隣り合ったパイプ衝立ユニットのパイプジョイントのギヤ歯同士を契合させて、その契合が外れないようにギヤカバー6aで被覆して連結した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、病院、医院の病室・診察室等の間仕切に用いるパイプ衝立ユニットの連結装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、病院、医院の病室・診察室等の空間を簡易的に仕切るカーテン式間仕切は、図10に示すように、パイプ製の四角枠フレーム110と上下2本のカーテン棒120a、120bとで構成され、枠フレーム110は、U字状に曲成した上パイプ111、下パイプ112と左右2本の縦パイプ113、114からなり、それぞれのパイプをインローで挿入して組み立て、上下2本のカーテン棒120a、120bの間にカーテン等の仕切部材130を設けて衝立ユニット140が形成される。
【0003】
このカーテン式間仕切は、隣り合った衝立ユニット140a、140bの縦パイプ114、113を連結部材150で連結し、この連結箇所で折り曲げ可能にした構造であり、この構造によれば、連結部材150の構造上、連結した衝立ユニットの連結部分に隙間Dが開いたり(図11(a))、衝立ユニットを何回も折り曲げているうちに連結部材150の連結部分がゆるみ、連結した枠骨が上下又は左右にずれて各衝立ユニット140a、140bの高さ又は並びが不均等になる(図11(b))という欠点が生じた。
【0004】
その欠点を除去するため、縦パイプの途中部位にその材料自体に変形を加えて形成した係合溝とその係合溝に嵌り合う係合凸条を有する連結部材とを具備させたことにより高さが不均等になることを防止した折り畳み式つい立が開示されている(特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】実公昭55−17890号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1で開示された折り畳み式つい立は、縦パイプ自体に変形を加えて係合溝を形成しているので、既設のパイプ衝立ユニットにはそのままでは採用できず、既設の縦パイプを切断し、途中部位にその材料自体に変形を加えて形成した係合溝を有する縦パイプを溶接して、縦パイプそのものを交換しなければならないという問題点があった。
【0007】
本発明は、既設のパイプ衝立ユニットを連結するにあたり、簡単な追加工事で連結することができ、衝立ユニットのパイプ同士が常に接するようにして、連結した衝立ユニットの連結部分に隙間が開かないようにするとともに、衝立ユニットを何回も折り曲げても連結部分のゆるみをなくし、連結した枠骨が上下又は左右にずれることのないパイプ衝立ユニットの連結装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1記載のパイプ衝立ユニットの連結装置は、金属製の丸パイプをU字状に曲成した上パイプ及び下パイプ並びに左右の縦パイプで囲まれた枠内に仕切部材を設けたパイプ衝立ユニットを連結部材で連結する連結装置であって、上パイプと左右の縦パイプの上端及び下パイプと左右の縦パイプの下端の接続箇所のそれぞれに、ギヤ歯を真中に、その両側にインロー嵌合部を有するパイプジョイントを差し込んでパイプ衝立ユニットを組み立てるとともに、隣り合ったパイプ衝立ユニットのパイプジョイントのギヤ歯同士を契合させて、その契合が外れないようにギヤカバーで被覆して連結したことを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項2記載のパイプ衝立ユニットの連結装置は、請求項1記載のパイプ衝立ユニットの連結装置であって、上パイプと左右の縦パイプの上端及び下パイプと左右の縦パイプの下端の接続箇所のそれぞれに、パイプジョイントのインロー嵌合部を差し込んだとき、ギヤ歯の両側に設けたインロー嵌合部のうち、少なくとも上パイプ及び下パイプ側のインロー嵌合部にバネ性の突起部を設け、上パイプ及び下パイプに突起部が嵌合する嵌合孔を設けたことを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項3記載のパイプ衝立ユニットの連結装置は、請求項1または2記載のパイプ衝立ユニットの連結装置であって、ギヤカバーは、半楕円形状の2つ割のカバー部材からなり、連結ピンを挿入して2つ割のカバー部材を一体化するピン挿入ボスをそれぞれのカバー部材の両端面に互い違いに設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載のパイプ衝立ユニットの連結装置によれば、金属製の丸パイプをU字状に曲成した上パイプ及び下パイプ並びに左右の縦パイプで囲まれた枠内に仕切部材を設けたパイプ衝立ユニットを連結部材で連結する連結装置であって、上パイプと左右の縦パイプの上端及び下パイプと左右の縦パイプの下端の接続箇所のそれぞれに、ギヤ歯を真中に、その両側にインロー嵌合部を有するパイプジョイントを差し込んでパイプ衝立ユニットを組み立てるとともに、隣り合ったパイプ衝立ユニットのパイプジョイントのギヤ歯同士を契合させて、その契合が外れないようにギヤカバーで被覆して連結したので、衝立ユニットのパイプ同士が常に接して、連結した衝立ユニットの連結部分の隙間を開かないようにするとともに、衝立ユニットを何回も折り曲げても連結部分のゆるみをなくし、連結した枠骨が上下又は左右にずれなくすることができる。
【0012】
請求項2記載のパイプ衝立ユニットの連結装置によれば、上パイプと左右の縦パイプの上端及び下パイプと左右の縦パイプの下端の接続箇所のそれぞれに、パイプジョイントのインロー嵌合部を差し込んだとき、ギヤ歯の両側に設けたインロー嵌合部のうち、少なくとも上パイプ及び下パイプ側のインロー嵌合部にバネ性の突起部を設け、上パイプ及び下パイプに突起部が嵌合する嵌合孔を設けたので、上パイプと縦パイプの上端及び下パイプと縦パイプの下端の接続箇所の外れと空回りをなくすことができる。
【0013】
請求項3記載のパイプ衝立ユニットの連結装置によれば、ギヤカバーは、半楕円形状の2つ割のカバー部材からなり、連結ピンを挿入して2つ割のカバー部材を一体化するピン挿入ボスをそれぞれのカバー部材の両端面に互い違いに設けたので、パイプジョイントのギヤ歯同士の契合が外れることなく確実に被覆することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の実施の形態を、添付図面に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
【実施例】
【0015】
図1は、本発明によるパイプ衝立ユニットの連結装置の実施の形態例を示す概略図である。図1において、1は金属製の丸パイプ衝立ユニットで、U字状に曲成した上パイプ11、下パイプ12、左右の縦パイプ13、14で囲まれた枠内に仕切部材としてのカーテン2が上下のカーテン棒21、22の間に設けられている。3は隣り合ったパイプ衝立ユニット11、11を連結する連結部材、4は連結したパイプ衝立ユニットを移動するためのキャスターである。
【0016】
図2、図3は、本発明によるパイプ衝立ユニットの連結装置の連結部材を構成するパイプジョイントとギヤカバーを示す斜視図である。
【0017】
図2(a)は、パイプジョイント5aの一実施例であり、真中にギヤ歯51a、その両側に各パイプにインローで嵌合するインロー嵌合部52a、53aを有する。また、一方のインロー嵌合部52aにバネ性の突起部54aが設けられる。
【0018】
また、図2(b)は、パイプジョイント5bの他の実施例であり、真中にギヤ歯51b、その両側に各パイプにインローで嵌合するインロー嵌合部52b、53bを有する。また、一方のインロー嵌合部52bに仕切部材としてのカーテンを張るためのカーテン棒が挿入される孔54bが設けられる。
【0019】
図3(a)は、ギヤカバー6aの一実施例であり、半楕円形状の2つ割のカバー部材61a、62aから構成され、2つ割のカバー部材61a、62aを一体化するための連結ピン67、67が挿入されるピン挿入ボス63a、64a、65a、66aがそれぞれのカバー部材61a、62aの両端面に互い違いに設けられる。
【0020】
また、図3(b)はギヤカバー6bの他の実施例であり、2つ割のカバー部材61b、62bから構成され、一方のカバー部材61bの上端の両側は弾性を有するツメ部63b、64bを設け、他方のカバー部材62bの上端に一方のカバー部材61bのツメ部63b、64bを嵌め込んで固定するツメ嵌合部65bが設けられ、逆に、他方のカバー部材62bの下端の両側は弾性を有するツメ部66b、67bを設け、一方のカバー部材61bの下端に他方のカバー部材62bのツメ部66b、67bを嵌め込んで固定するツメ嵌合部68bが設けられる。
【0021】
図4は、図2(a)に示したパイプジョイント5aを用いて本発明によるパイプ衝立ユニットを組み立てる手順を示し、(a)〜(b)の組み立て過程に沿って説明する。
【0022】
先ず、1つのパイプジョイント5aの突起部54aが設けられてないインロー嵌合部53aを一方の縦パイプ13の上端13aにインローで差し込み、別のパイプジョイント5aのインロー嵌合部53aを同じように一方の縦パイプ13の下端13bにインローで差し込む(図4(a))。
【0023】
次に、一方の縦パイプ13の上端に差し込まれた1つのパイプジョイント5aのインロー嵌合部52aがU字状に曲成された上パイプ11にインローで差し込まれる(図4(b))。同様に、一方の縦パイプ13の下端に差し込まれた別のパイプジョイント5aのインロー嵌合部52aがU字状に曲成された下パイプ12にインローで差し込まれる(図4(b))。
【0024】
なお、上パイプ11、下パイプ12には、インロー嵌合部52aに設けられた突起部54aに相当する位置に、突起部54aが嵌合する嵌合孔11a、12aが穿設されているので、上パイプと縦パイプの上端及び下パイプと縦パイプの下端の接続箇所の外れと空回りをなくすことができる。
【0025】
他方の縦パイプ14についても、図示はしないが、上下端にパイプジョイント5aのインロー嵌合部53aをインローで差し込み、上端に差し込まれたインロー嵌合部52aが上パイプ11にインローで差し込まれ、下端に差し込まれたインロー嵌合部52aが下パイプ12にインローで差し込まれ、U字状に曲成した上パイプ11、下パイプ12、左右の縦パイプ13、14で囲まれた1つのパイプ衝立ユニット1が完成する。
【0026】
図5は、図2(b)に示したパイプジョイント5bを用いて本発明によるパイプ衝立ユニットを組み立てる手順を示し、(a)〜(c)の組み立て過程に沿って説明する。
先ず、1つのパイプジョイント5bのカーテン棒が挿入される孔54bが設けられてないインロー嵌合部53bを一方の縦パイプ13の上端13aにインローで差し込み、別のパイプジョイント5bのインロー嵌合部53bを同じように一方の縦パイプ13の下端13bにインローで差し込む(図5(a))。
【0027】
次に、一方の縦パイプ13の上端に差し込まれた1つのパイプジョイント5bのインロー嵌合部52bがU字状に曲成された上パイプ11にインローで差し込まれ、下端に差し込まれた別のパイプジョイント5bのインロー嵌合部52bがU字状に曲成された下パイプ12にインローで差し込まれる。
【0028】
なお、上パイプ11、下パイプ12には、インロー嵌合部52bに設けられたカーテン棒21、22が挿入される孔54bに相当する位置に、カーテン棒21、22が挿入される孔11b、12bが穿設されているので、カーテン棒が挿入されることにより(図5(b))、上パイプと縦パイプの上端及び下パイプと縦パイプの下端の接続箇所の外れと空回りをなくすことができる(図5(c))。
【0029】
他方の縦パイプ14についても、図示はしないが、上下端にパイプジョイント5bのインロー嵌合部53bをインローで差し込み、上端に差し込まれたインロー嵌合部52bが上パイプ11にインローで差し込まれ、下端に差し込まれたインロー嵌合部52bが下パイプ12にインローで差し込まれ、U字状に曲成した上パイプ11、下パイプ12、左右の縦パイプ13、14で囲まれた1つのパイプ衝立ユニット1が完成する。
【0030】
以上のように組み立てられたパイプ衝立ユニットを連結する連結装置の作用を、実施例に沿って図と共に説明する。
【0031】
カーテン棒とインロー嵌合部分が離れているときは、図2(a)のパイプジョイントを用いて組み立てたパイプ衝立ユニットを、図6に示すように、図3(a)のギヤカバーを用いて連結する第一実施例と、図8に示すように、図3(b)のギヤカバーを用いて連結する第二実施例とがある。
【0032】
第一実施例
図6に示すように、カーテン棒とインロー嵌合部分が離れているときは、図2(a)のパイプジョイントを用いて組み立てたパイプ衝立ユニットを図3(a)のギヤカバー6aを用いて連結する。
【0033】
即ち、図2(a)に示したパイプジョイント5aを用いて、上パイプ11、下パイプ12、左右の縦パイプ13、14を組み立てて、パイプ衝立ユニット1を形成する。そのパイプ衝立ユニットを横に並べ、隣り合わせになったパイプ衝立ユニットのパイプジョイント5a、5aのギヤ歯51a、51a同士を契合させ(図6(a))、その契合が外れないように図3(a)に示した2つ割のカバー部材61a、62aをギヤ歯51a、51aに被せ(図6(b))、カバー部材61a、62aの両端面に互い違いに設けられたピン挿入ボス63a、64a、65a、66aに連結ピン67、67を挿入して一体化されたギヤカバー6aで被覆して連結する(図6(c))。
【0034】
このとき、隣り合わせになったパイプ衝立ユニットを、折り曲げたり、何回も折り曲げたとしても、パイプジョイント5aのギヤ歯51a同士の契合が外れないようにギヤカバー6aで被覆され、かつ、パイプジョイント5aのインロー嵌合部52aに設けられたバネ性の突起部54aと上パイプ11に穿設された嵌合孔11aが嵌合して接続箇所の外れと空回りをなくすことができる。
【0035】
第二実施例
また、図8に示すように、カーテン棒とインロー嵌合部分が離れているときは、図2(a)のパイプジョイントを用いて組み立てたパイプ衝立ユニットを図3(b)のギヤカバー6bを用いて連結する。
【0036】
即ち、図2(a)に示したパイプジョイント5aを用いて、上パイプ11、下パイプ12、左右の縦パイプ13、14を組み立てて、パイプ衝立ユニット1を形成する。そのパイプ衝立ユニットを横に並べ、隣り合わせになったパイプ衝立ユニットのパイプジョイント5a、5aのギヤ歯51a、51a同士を契合させ(図8(b))、その契合が外れないように図3(b)に示した2つ割のカバー部材61b、62bをギヤ歯51a、51aに被せ、一方のカバー部材61bの上端の両側に設けられた弾性を有するツメ部63b、64bを、他方のカバー部材62bの上端65bに嵌め込んで固定する(図8(a))とともに、他方のカバー部材62bの下端の両側に設けられた弾性を有するツメ部66b、67bを、一方のカバー部材61bの下端68bに嵌め込んで固定する(図8(c))。
【0037】
次に、カーテン棒とインロー嵌合部分が接近しているときは、図2(b)のパイプジョイントを用いて組み立てたパイプ衝立ユニットを、図7に示すように、図3(a)のギヤカバーを用いて連結する第三実施例と、図9に示すように、図3(b)のギヤカバーを用いて連結する第四実施例とがある。
【0038】
第三実施例
図7に示すように、カーテン棒とインロー嵌合部分が接近しているときは、図2(b)のパイプジョイントを用いて組み立てたパイプ衝立ユニットを図3(a)のギヤカバー6aを用いて連結する。
【0039】
即ち、図2(b)に示したパイプジョイント5bを用いて、上パイプ11、下パイプ12、左右の縦パイプ13、14を組み立てて、パイプ衝立ユニット1を形成する。そのパイプ衝立ユニットを横に並べ、隣り合わせになったパイプ衝立ユニットのパイプジョイント5b、5bのギヤ歯51b、51b同士を契合させ(図7(a))、その契合が外れないように図3(a)に示した2つ割のカバー部材61a、62aをギヤ歯51b、51bに被せ(図7(b))、カバー部材61a、62aの両端面に互い違いに設けられたピン挿入ボス63a、64a、65a、66aに連結ピン67、67を挿入して一体化されたギヤカバー6aで被覆して連結する(図7(c))。
【0040】
このとき、隣り合わせになったパイプ衝立ユニットを、折り曲げたり、何回も折り曲げたとしても、パイプジョイント5bのギヤ歯51b同士の契合が外れないようにギヤカバー6aで被覆され、かつ、上パイプ11には、インロー嵌合部52bに設けられたカーテン棒21が挿入される孔54bに相当する位置に、カーテン棒21が挿入される孔11bが穿設されているので、カーテン棒が挿入されることにより、上パイプと縦パイプの接続箇所の外れと空回りをなくすことができる。
【0041】
第四実施例
また、図9に示すように、カーテン棒とインロー嵌合部分が接近しているときは、図2(b)のパイプジョイントを用いて組み立てたパイプ衝立ユニットを図3(a)のギヤカバー6aを用いて連結する。
【0042】
即ち、図2(b)に示したパイプジョイント5bを用いて、上パイプ11、下パイプ12、左右の縦パイプ13、14を組み立てて、パイプ衝立ユニット1を形成する。そのパイプ衝立ユニットを横に並べ、隣り合わせになったパイプ衝立ユニットのパイプジョイント5b、5bのギヤ歯51b、51b同士を契合させ(図9(b))、その契合が外れないように図3(b)に示した2つ割のカバー部材61b、62bをギヤ歯51a、51aに被せ、一方のカバー部材61bの上端の両側に設けられた弾性を有するツメ部63b、64bを、他方のカバー部材62bの上端65bに嵌め込んで固定する(図9(a))とともに、他方のカバー部材62bの下端の両側に設けられた弾性を有するツメ部66b、67bを、一方のカバー部材61bの下端68bに嵌め込んで固定する(図9(c))。
【0043】
なお、図2(a)のパイプジョイント5aでは、真中にギヤ歯51a、その両側に各パイプにインローで嵌合するインロー嵌合部52a、53aを有し、一方のインロー嵌合部52aにバネ性の突起部54aが設けられると説明したが、両側のインロー嵌合部52a、53aにバネ性の突起部54aを設け、かつ、縦パイプ13の上端13a並びに縦パイプ13の下端13bに、突起部54aが嵌合する嵌合孔を設けると、上パイプ、縦パイプ、下パイプの全ての接続箇所の外れと空回りをなくすことができ更に好適である。
【0044】
以上説明したように、本発明のパイプ衝立ユニットを連結する連結装置によれば、パイプ衝立ユニットのパイプジョイントのギヤ歯同士を契合させて、その契合が外れないようにギヤカバーで被覆して連結したので、衝立ユニットのパイプ同士が常に接して、連結した衝立ユニットの連結部分の隙間を開かないようにするとともに、衝立ユニットを何回も折り曲げても連結部分のゆるみをなくし、連結した枠骨が上下又は左右にずれなくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明によるパイプ衝立ユニットの連結装置の実施の形態例を示す概略図である。
【図2】本発明によるパイプ衝立ユニットの連結装置の連結部材を構成するパイプジョイントを示し、(a)はその一実施例、(b)は他の実施例を示す。
【図3】本発明によるパイプ衝立ユニットの連結装置の連結部材を構成するギヤカバーを示し、(a)はその一実施例、(b)は他の実施例を示す。
【図4】図2(a)のパイプジョイントを用いて本発明によるパイプ衝立ユニットを組み立てる手順を示し、(a)〜(b)はその組み立て過程を示す。
【図5】図2(b)のパイプジョイントを用いて本発明によるパイプ衝立ユニットを組み立てる手順を示し、(a)〜(c)はその組み立て過程を示す。
【図6】図2(a)のパイプジョイントを用いて組み立てたパイプ衝立ユニットを図3(a)のギヤカバーを用いて連結する手順を示し、(a)〜(c)はその連結過程を示す。
【図7】図2(b)のパイプジョイントを用いて組み立てたパイプ衝立ユニットを図3(a)のギヤカバーを用いて連結する手順を示し、(a)〜(c)はその連結過程を示す。
【図8】図2(a)のパイプジョイントを用いて組み立てたパイプ衝立ユニットを図3(b)のギヤカバーを用いて連結する手順を示し、(a)〜(c)はその連結部分を示す。
【図9】図2(b)のパイプジョイントを用いて組み立てたパイプ衝立ユニットを図3(b)のギヤカバーを用いて連結する手順を示し、(a)〜(c)はその連結部分を示す。
【図10】従来のカーテン式間仕切を示す概略図である。
【図11】従来のカーテン式間仕切を示し、(a)、(b)は連結時の問題点を説明する概略図である。
【符号の説明】
【0046】
1 パイプ衝立ユニット
11 上パイプ
12 下パイプ
13 縦パイプ
14 縦パイプ
2 仕切部材としてのカーテン
3 連結部材
5a パイプジョイント
51a ギヤ歯
52a、53a インロー嵌合部
54a バネ性の突起部
6a ギヤカバー
61a、62a カバー部材
67 連結ピン
63a、64a、65a、66a ピン挿入ボス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製の丸パイプをU字状に曲成した上パイプ及び下パイプ並びに左右の縦パイプで囲まれた枠内に仕切部材を設けたパイプ衝立ユニットを連結部材で連結する連結装置であって、前記上パイプと前記左右の縦パイプの上端及び前記下パイプと前記左右の縦パイプの下端の接続箇所のそれぞれに、ギヤ歯を真中に、その両側にインロー嵌合部を有するパイプジョイントを差し込んでパイプ衝立ユニットを組み立てるとともに、隣り合ったパイプ衝立ユニットのパイプジョイントのギヤ歯同士を契合させて、その契合が外れないようにギヤカバーで被覆して連結したことを特徴とするパイプ衝立ユニットの連結装置。
【請求項2】
前記上パイプと前記左右の縦パイプの上端及び前記下パイプと前記左右の縦パイプの下端の接続箇所のそれぞれに、前記パイプジョイントのインロー嵌合部を差し込んだとき、前記ギヤ歯の両側に設けたインロー嵌合部のうち、少なくとも前記上パイプ及び下パイプ側のインロー嵌合部にバネ性の突起部を設け、前記上パイプ及び下パイプに前記突起部が嵌合する嵌合孔を設けたことを特徴とする請求項1記載のパイプ衝立ユニットの連結装置。
【請求項3】
前記ギヤカバーは、半楕円形状の2つ割のカバー部材からなり、連結ピンを挿入して2つ割のカバー部材を一体化するピン挿入ボスをそれぞれのカバー部材の両端面に互い違いに設けたことを特徴とする請求項1または2記載のパイプ衝立ユニットの連結装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−240505(P2009−240505A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−90137(P2008−90137)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(308008258)株式会社倉井 (1)