説明

パイプ部材の配線部構造

【課題】パイプ部材内へのコネクタ付きケーブルの配線に際して、このケーブルの配線部からパイプ部材内への空気の出入り(特に、外気の流入)を防止できるよう、配線部の密閉状態を維持できるパイプ部材の配線部構造を提供する。
【解決手段】右後部ポスト20Rに配置された右リアランプ31Rに対向して、右後部ポスト20Rの後面プレートに、右リアランプ31Rの配線用の配線孔50を設ける。この配線孔50は、右リアランプ31Rのコネクタ32を通す第1配線孔と、この第1配線孔の外縁部に開口して、右リアランプ31Rの信号ケーブル33の外径に合わせた径の第2配線孔から形成され、右リアランプ31Rに付属する信号ケーブル33のコネクタ32を、第1配線孔を通して右後部ポスト20R内へ入れ、続いて信号ケーブル33を第2配線孔に嵌め、第1配線孔をグロメット55により密閉する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプ部材の配線部構造、特に配線部からパイプ部材内へ空気が出入りしないよう配線部を密閉状態とすることが要求されるパイプ部材の配線部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記パイプ部材の一例が、例えば特許文献1に開示されている。この特許文献1は、エンジン式産業車両に関するものであり、パイプ部材が、ヘッドガードを支持する後部ヘッドガードポストとして開示されている。すなわち、この後部ヘッドガードポストは中空状に形成され、内部の空間をエンジンの空気導入径路として使用している。
【0003】
また前記後部ヘッドガードポストにそれぞれ、後方に向けてリアランプ(リアコンビネーションランプ)を取り付ける、すなわちリアランプの配線を行うことが要求される車両がある。このときリアランプの配線が、空気導入径路としている後部ヘッドガードポスト内を通るように後部ヘッドガードポストに孔を開けて行うと、この孔により後部ヘッドガードポスト内に外気が流入し、ゴミ等が混入することが懸念されることから、リアランプの配線を、後部ヘッドガードポストの表面に沿って行うようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−184620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記リアランプの配線を、後部ヘッドガードポストの表面に沿って行うと、美観が損なわれ、また配線が風雨に曝されることになり、リアランプの配線は、やはり後部ヘッドガードポストの内部を通すことが求められる。しかし、リアランプの配線はコネクタ接続が一般的であるため、後部ヘッドガードポストには、コネクタを通すための孔を大きく開ける必要があり、上述したように外気が流入し、ゴミ等が混入することが懸念される。
【0006】
そこで、本発明は、コネクタ付きケーブルをパイプ部材の内部を通して美観を維持し、風雨に曝されることを防止できるとともに、コネクタ付きケーブルの配線に際して、配線部からパイプ部材内への空気の出入り(特に、外気の流入)を防止できるよう、配線部を密閉状態に維持でき、ゴミ等の侵入を防止できるパイプ部材の配線部構造を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、パイプ部材に設けられる、コネクタ付きケーブルの配線部構造であって、前記コネクタを通すことが可能な形状で、前記パイプ部材に開口された第1配線孔と、前記ケーブルの外径に合わせた形状で、前記パイプ部材の前記第1配線孔の外縁部に一部が重なって開口された第2配線孔と、前記第1配線孔を密閉する密閉部材から形成されることを特徴とするものである。
【0008】
上記方法によれば、ケーブルのコネクタが第1配線孔を通してパイプ部材から出し入れされてケーブルがパイプ部材内に配線され、続いて第1配線孔に位置したケーブルは第2配線孔に嵌合され、第1配線孔は密閉部材により密閉される。これにより、ケーブルがパイプ部材内に配線され、美観が維持されるともに、第1配線孔が密閉部材により密閉され、かつ第2配線孔がケーブルにより塞がれることから、空気がこれら第1配線孔および2配線孔を通して出入りすることが防止され、配線部の密閉状態が維持され、ゴミ等の侵入が防止される。
【0009】
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、前記パイプ部材は、エンジン式産業車両においてエンジンの空気導入径路として使用される、天井ガードを支持するヘッドガードポストであることを特徴とするものである。
【0010】
上記方法によれば、ケーブルのコネクタは第1配線孔を通してヘッドガードポスト内から出し入れされてケーブルがヘッドガードポスト内に配線され、続いて第1配線孔に位置したケーブルは第2配線孔に嵌合され、第1配線孔は密閉部材により密閉される。これにより、ケーブルが後部ヘッドガードポスト内に配線され、美観が維持されるともに、第1配線孔が密閉部材により密閉され、かつ第2配線孔がケーブルにより塞がれることから、外気がこれら第1配線孔および2配線孔からヘッドガードポスト内へ流入することが防止され、エンジンへのゴミ等の混入が防止される。
【発明の効果】
【0011】
本発明のパイプ部材の配線部構造は、ケーブルをパイプ部材の内部を通すことにより美観を維持でき、風雨に曝されることを防止できるとともに、パイプ部材の配線部を密閉状態に維持でき、ゴミ等の侵入を防止できる、という効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態におけるパイプ部材の配線部構造を採用したエンジン式産業車両の要部斜視図である。
【図2】同エンジン式産業車両のリアランプの配線に用いる配線孔の平面図である。
【図3】同エンジン式産業車両のリアランプの配線に用いる配線孔にグロメットを取り付けた図であり、(a)は平面図、(b)はグロメットの斜視図、(c)は(a)のA−A断面図、(d)は(a)のB−B断面図である。
【図4】同エンジン式産業車両の全体斜視図である。
【図5】同エンジン式産業車両のエンジンの吸気、排気経路等の構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図4は本発明の実施の形態におけるエンジン式産業車両であるフォークリフトの斜視図であり、本発明のパイプ部材の配線部構造が採用されている。
【0014】
図4に示すように、フォークリフト10は、左右一対の駆動用前輪12と左右一対の操舵用後輪13とを有する車体11の前部に、荷役用リフト装置14が設けられるとともに、車体11の後部にバランスウェイト15が設けられ、上面中央部に運転席16が設けられている。また運転席16を防護するヘッドガード17は、運転席16の上方部を覆う天部ガード部材18が、複数のヘッドガードポスト、すなわち車体11の前部に立設された左右一対の前部ヘッドガードポスト19と、後部寄りでバランスウェイト15の前部に立設された左右一対の後部ヘッドガードポスト(パイプ部材の一例;以下、後部ポストという)20R,20Lにより支持されている。また前記後部ポスト20R,20Lは中空状に形成されており、これら後部ポスト20R,20Lの後方中央部に、後方に向けて、リアランプ(図4では、リアランプの一例としてリアコンビネーションランプを図示している)31R,31Lが配置されている。
【0015】
また図1に示すように、これらリアランプ31R,31Lには、裏面部(後部)に、コネクタ32により接続される信号ケーブル33が付属され、この信号ケーブル33により送られる信号によりリアランプ31R,31Lが点灯するように構成されている。また後部ポスト20R,20Lの右側面プレート20aに、板状の取り付け部材34が、後方へ突出して固定され、この取り付け部材34に、リアランプ31R,31Lがそれぞれ後部ポスト20R,20Lから距離を置くように、その側面が固定されている。
【0016】
また両リアランプ31L,31Rのコネクタ32にそれぞれ接続されるコネクタ36が取り付けられた信号ケーブル37から形成され、両リアランプ31L,31Rとこれら両リアランプ31L,31Rの点灯を実行する制御装置(図示せず)との間を接続するハーネス38が備えられている。
【0017】
また図4に示すように、車体11で、運転席16の座席シート16a下部のボンネット22内からバランスウェイト15内にわたってエンジンルーム23が形成されており、エンジンルーム23内には、図5に示すように、中央部に縦置きのエンジン21が設置され、このエンジン21上部にエンジン21と一体に設けられた気化器21aの給気ポートが形成され、またエンジン21の左側に燃料タンク24が配置され、またエンジン21の右側に荷役用オイルタンク25が配置されている。またエンジンルーム23から上方へ突出するように、左側に、左リアランプ31Lを避けて、エンジン21の排気管26が配置されている。
【0018】
また左後部ポスト20Lの左側面プレート20cの下端部に、燃料タンク24に接続された給油口27が設けられている。この給油口27には、燃料キャップ28が装着され、給油ホース29により燃料タンク24に接続されている。
[空気導入装置]
右後部ポスト20Rは中空状に形成されて空気導入径路41とされており、右後部ポスト20Rの後面プレート20b上方の一部を開口して、空気導入口42が形成されている。この空気導入口42に連通して、斜め上方に屈折した形状の空気導入配管43が、後面プレート20bに取り付けられ、この空気導入配管43の上端に、プレクリーナ44が取り付けられている。これにより、プレクリーナ44は、塵埃の少ない地表から高い位置(ヘッドガード17に近い位置)で、且つ右後部ポスト20Rの内方に位置するように配置されている。
【0019】
またプレクリーナ44は、上部がカバー44aにより覆われ、側面に外気の取り込み口44bが設けられており、取り込み口44bから取り込まれた外気は、内部のフィルタにより外気中の塵埃が取り除かれて(除塵されて)空気導入配管43へ導入される。
【0020】
またエンジンルーム23内で、右後部ポスト20Rの下端部の左側面プレート20cの一部を開口して、空気導出口45が形成されている。この空気導出口45に連通して左側面プレート20cの内側に導出ボックス46が取り付けられており、この導出ボックス46の前方に位置してエアクリーナ48が配置され、導出ボックス46の前方側の一部を開口して、このエアクリーナ48の供給口48aが設けられている。またエアクリーナ48の排出口48bに接続されたエア導入ホース49がエンジン21の気化器21aの給気ポートに接続されている。
【0021】
上記構成において、外気は、プレクリーナ44において予め除塵され、空気導入配管43から、右後部ポスト20R内の空気導入径路41内に吸引され、空気導出口45から導出ボックス46に送り出され、続いてエアクリーナ48に導入されてフィルタを介してさらに除塵される。そしてエアクリーナ48の排出口48bからエア導入ホース49を介してエンジン21の気化器21aに送られる。
[後部ポスト20R,20L(パイプ部材の一例)の配線部構造]
以下、本発明の要旨であるリアランプ31R,31Lの配線のための後部ポスト20R,20L(パイプ部材の一例)の配線部構造について説明する。
【0022】
「右リアランプ31R側」
右後部ポスト20Rに配置された右リアランプ31Rに対向して、右後部ポスト20Rの後面プレート20bに、右リアランプ31Rのコネクタ32付きの信号ケーブル33を、右後部ポスト20R内へ通す配線孔50を設けている。
【0023】
右後部ポスト20Rの配線部構造は、この配線孔50を形成する第1配線孔51および第2配線孔52と、グロメット(密閉部材の一例)55から形成されている。
以下、詳細に説明する。
【0024】
図2に示すように、第1配線孔51は、右リアランプ31Rのコネクタ32を通すことが可能な半径αの円形状に構成されている。また第2配線孔52は、前記第1配線孔51の外縁部に接して(一部に重なって)配置された、右リアランプ31Rの信号ケーブル33の外径に合わせた径2βの形状に形成され、またこれら第1配線孔51と第2配線孔52との間で信号ケーブル33を通すために切り欠き53を設けて構成されている。この切り欠き53により、第2配線孔52は第1配線孔51に開口され、第1配線孔51に位置する信号ケーブル33を、第2配線孔52へ移動できる。
【0025】
そして、上記第1配線孔51に右リアランプ31Rのコネクタ32を通し、信号ケーブル33を右後部ポスト20R内に配線し、第2配線孔52に、第1配線孔51に位置する右リアランプ31Rの信号ケーブル33を嵌合した後、第1配線孔51に、図1および図3に示すように、この第1配線孔51を密閉し隙間を塞ぐ前記グロメット55が取り付けている。
【0026】
このグロメット55は、図3(b)に示すように、第1配線孔51の径に合わせ、後面プレート20bに嵌る溝55aを有するシール部55bと、このシール部55bの上部を塞ぐカバー部55cから形成されており、シール部55bを第1配線孔51内に押し込み、溝55aに第1配線孔51を形成している後面プレート20bを噛み合わせことにより、第1配線孔51が密閉される。また図3(c)に示すように、グロメット55のシール部55bの一部、すなわち信号ケーブル33に接触する箇所は、信号ケーブル33の形状に合わせて、密閉を維持できるよう切り欠かれている。
【0027】
また図1に示すように、エンジンルーム23内で、右後部ポスト20Rに形成した空気導出口45の上方に位置して、右後部ポスト20Rの左側面プレート20cに、ハーネス38用の上記配線部構造が形成されている。すなわち、上記配線孔50を設けて、ハーネス38のコネクタ36を、このハーネス38用の配線孔50の第1配線孔51に通し、ハーネス38の信号ケーブル37を第2配線孔52に嵌合した後、第1配線孔51にグロメット55を取り付けている。なお、ハーネス38用の配線孔50では、第1配線孔51と第2配線孔52を左右に配置した形態で設けられている。またハーネス38のコネクタ36の断面の大きさ(第1配線孔51に通す面積)は、右リアランプ31Rのコネクタ32の断面の大きさとほぼ同じであり、ハーネス38の信号ケーブル37の断面の大きさ(第2配線孔52に通す面積)は、右リアランプ31Rの信号ケーブル33の断面の大きさとほぼ同じとしている。
【0028】
そして、右リアランプ31Rのコネクタ32とハーネス38のコネクタ36とは、右後部ポスト20Rの左側面プレート20cを一旦外して右後部ポスト20R内で接続される。
【0029】
「左リアランプ31L側」
図1に示すように、左後部ポスト20Lに配置された左リアランプ31Lに対向して、左後部ポスト20Lの後面プレート20bに、上記配線孔50を設けて配線部構造を形成している。この配線孔50には、グロメット55は設けていない。左リアランプ31Lのコネクタ32を、配線孔50の第1配線孔51に通し、左リアランプ31Lの信号ケーブル33を第2配線孔52に嵌合している。
【0030】
またエンジンルーム23内で、給油口27の上方に位置して、左後部ポスト20Lの右側面プレート20aに、同様に、ハーネス38用に配線孔50を設けて配線部構造を形成している。この配線孔50にも、グロメット55は設けていない。ハーネス38のコネクタ36を、ハーネス38用の配線孔50の第1配線孔51に通し、ハーネス38の信号ケーブル37を第2配線孔52に嵌めている。
【0031】
そして、左リアランプ31Lのコネクタ32とハーネス38のコネクタ36とは、左後部ポスト20Lの左側面プレート20cを一旦外して左後部ポスト20L内で接続される。
【0032】
以上のように本実施の形態における右後部ポスト20Rの配線部構造によれば、右リアランプ31Rに付属する信号ケーブル33のコネクタ32は、配線孔50の第1配線孔51を通って右後部ポスト20R内へ入れられ、続いて信号ケーブル33は第2配線孔52に嵌合され、第1配線孔51がグロメット55により密閉されることにより、右リアランプ31Rに付属する信号ケーブル33が右後部ポスト20R内に配線され、美観を維持でき商品価値を高めることができ、また風雨から庇護できるともに、配線孔50の第1配線孔51がグロメット55により密閉され、且つ第2配線孔52が信号ケーブル33により塞がれることから、これら第1配線孔51および第2配線孔52から、地表に近い除塵されていない外気が流入することを防止でき、エンジン21へのゴミ等の混入を防止できる。
【0033】
また右後部ポスト20R内へ入れられるハーネス38は、その信号ケーブル37のコネクタ36が、右後部ポスト20Rの下部のハーネス38用の配線孔50の第1配線孔51を通して右後部ポスト20R内へ入れられ、続いてハーネス38の信号ケーブル37が第2配線孔52に嵌合され、グロメット55により塞がれることにより、ハーネス38に付属する信号ケーブル37が右後部ポスト20R内へ配線され、美観を維持でき商品価値を高めることができ、また風雨から庇護できるともに、下部のハーネス38用の配線孔50の第1配線孔51がグロメット55により密閉され、且つ第2配線孔52が信号ケーブル37により塞がれることから、これらハーネス38用の第1配線孔51あるいは第2配線孔52から、地表に近い除塵されていない外気が流入することを防止でき、エンジン21へのゴミ等の混入を防止できる。
【0034】
このように、空気導入径路41を形成する右後部ポスト20Rに、地表に近い除塵されていない外気が流入することを防止でき、エンジン21へのゴミ等の混入を防止できることにより、エンジン21の効率を維持することができる。
【0035】
また本実施の形態によれば、プレクリーナ44は、塵埃の少ない地表から高い位置(ヘッドガード17に近い位置)に配置されていることにより、より塵埃が少ない外気をエンジン21へ導入でき、またこのプレクリーナ44の設置により、エアクリーナ48に溜まる塵埃の量が減ることからエアクリーナ48のメンテナンスを容易とすることができる。またプレクリーナ44は、右後部ポスト20Rの内方に位置するように配置されていることにより、フォークリフト10の走行の際に、外部の障害物と接触する恐れを回避でき、プレクリーナ44の損傷を防止できる。またプレクリーナ44は、上部がカバー44aにより覆われ、側面に外気の取り込み口44bが設けられていることにより、右後部ポスト20R内へ水が入る可能性を低くすることができる。
【0036】
なお、本実施の形態では、配線部からの空気の出入りを防止でき、配線部の密閉状態を維持できるパイプ部材として、フォークリフト(エンジン式産業車両の一例)の右後部ポスト20Rを開示しているが、この右後部ポスト20Rに限ることはなく、配線部を密閉状態とすることが要求されるパイプ部材の配線部構造に適用でき、このパイプ部材の配線部の採用により、空気が配線部からパイプ部材内へ出入りすることを防止でき、配線部の密閉状態を維持でき、ゴミ等の侵入を防止できる。
【0037】
また本実施の形態では、配線孔50は、第1配線孔51の外縁部に接して第2配線孔52を配置しているが、図2(b)に示すように、配線孔50’を、円状の第2配線孔52’の一部が第1配線孔51の内方に位置するように構成することも可能である。このとき、切り欠き53’は、小さくなる。またグロメット55は、信号ケーブル33,37が第1配線孔51の内方へ位置することに配慮して切り欠く必要がある。
【0038】
また本実施の形態では、リアランプ31R,31Lとハーネス38用に同一の配線孔50を使用しているが、ハーネス38のコネクタ36の断面形状や信号ケーブル37の径が、リアランプ31R,31Lのコネクタ32の断面形状や信号ケーブル33の径と異なる場合には、配線孔50の第1配線孔51の半径αと第2配線孔52の径2βを変更することは言うまでもない。
【0039】
また本実施の形態では、配線孔50の第1配線孔51の形状を、円形状としているが、円形状に限ることはなく、コネクタ32,36が通ることが可能な形状であればよく、例えば、四角形状であってもよい。このとき、第1配線孔51の形状に合わせて、グロメット55の形状を選択する。
【符号の説明】
【0040】
10 フォークリフト
11 車体
17 ヘッドガード
20R,20L 後部ヘッドガードポスト
21 エンジン
31R,31L リアランプ
32 コネクタ
33 信号ケーブル
34 取り付け部材
36 コネクタ
37 信号ケーブル
38 ハーネス
41 空気導入径路
44 プレクリーナ
48 エアクリーナ
51 第1配線孔
52 第2配線孔
53 切り欠き
55 グロメット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプ部材に設けられる、コネクタ付きケーブルの配線部構造であって、
前記コネクタを通すことが可能な形状で、前記パイプ部材に開口された第1配線孔と、
前記ケーブルの外径に合わせた形状で、前記パイプ部材の前記第1配線孔の外縁部に一部が重なって開口された第2配線孔と、
前記第1配線孔を密閉する密閉部材
から形成されること
を特徴とするパイプ部材の配線部構造。
【請求項2】
前記パイプ部材は、エンジン式産業車両においてエンジンの空気導入径路として使用される、天井ガードを支持するヘッドガードポストであること
を特徴とする請求項1に記載のパイプ部材の配線部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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